JP2001318553A - 画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラおよびそれを用いた画像定着ユニット - Google Patents
画像形成装置に使用されるオイル塗布ローラおよびそれを用いた画像定着ユニットInfo
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Abstract
って安定したオイル吐出量を達成し得るオイル塗布ロー
ラを提供する。 【解決手段】芯金(11)と、芯金(11)の外周面を
覆うように設けられた、オフセット防止オイルを含浸さ
せたシリコーン多孔質弾性体を含むオイル保持層(1
2)、最外層としての多孔質フッ素樹脂層(16)を備
える。オイル保持層(12)と多孔質フッ素樹脂層(1
6)との間には、フェルト層(14)が設けられてい
る。
Description
ミリ、レーザービームプリンタ等の電子写真式画像形成
装置のトナー画像定着ユニットに使用されるオイル塗布
ローラに関する。
所定の画像情報に基づいて感光ドラムを露光して感光ド
ラム上に静電潜像を形成するための静電潜像形成ユニッ
トと、感光ドラム上に形成された静電潜像に現像ローラ
からトナーを供給・付着させて静電潜像に対応するトナ
ー像(可視像)を形成するための現像ユニットと、感光
ドラム上に形成されたトナー像を記録紙に転写させるた
めの転写ユニットと、記録紙上に転写されたトナー像を
記録紙に強固に固着させるための定着ユニットを備え
る。
する記録紙に定着ローラや定着ベルト(トナーと接する
定着部材)を介して圧力と熱のエネルギーをトナー像に
付与する。トナー像のトナーは、エネルギーの付与とと
もに半溶融状態になり、記録紙へ浸透し定着が完了す
る。この定着の際のトナーは、粘着性を帯びているの
で、トナーと接する定着部材の表面には、オフセットを
防止するために、オイル塗布ローラからオフセット防止
オイル(例えば、シリコーンオイル)が塗布される。
金の回りにアラミドペーパー等の不織紙を巻きつけ、こ
れにシリコーンオイルを含浸させるとともに、このオイ
ル含浸不織紙を覆ってフッ素樹脂のような離型性に優れ
た多孔質樹脂層が設けられた構成のオイル塗布ローラが
知られている。この離型性多孔質樹脂層は、オイル塗布
ローラの離型性を高めてトナーによる汚染を防止するも
のである。しかしながら、このオイル塗布ローラは、定
着部材との間のニップが狭いために、オイル塗布量が不
均一になることがわかった。
のオイル塗布ローラにおいて不織紙の代わりにシリコー
ンスポンジ層を設けた構成のオイル塗布ローラは、オイ
ル塗布に必要な定着部材との間のニップを低荷重の下で
形成し得るという利点を有する。
いては、初期オイル吐出量が多すぎるとともに、シリコ
ーンゴムスポンジが変形しやすいために使用中にニップ
が変化し、安定したオイル吐出量が得られないことが判
明した。
ジ(多孔質弾性体)の利点を保持しつつ、初期オイル吐
出量の過多を抑制し、長期にわたって安定したオイル吐
出量を達成し得るオイル塗布ローラを提供することを目
的とする。
備えたトナー画像定着ユニットを提供することを目的と
する。
に、本発明の第1の側面によれば、電子写真式画像形成
装置のトナー画像定着ユニットにおいてトナー画像と接
触する定着部材にオフセット防止オイルを塗布するため
のオイル塗布ローラであって、芯金と、この芯金の外周
面を覆うように設けられた、オフセット防止オイルを含
浸させた多孔質弾性体を含むオイル保持層、最外層を構
成する多孔質フッ素樹脂層、および該オイル保持層と該
多孔質フッ素樹脂層との間に設けられたフェルト層を備
えたことを特徴とするオイル塗布ローラが提供される。
周面を覆うように設けられた第1の不織紙層および/ま
たはフェルト層の外周面を覆うように設けられた第2の
不織紙層をさらに備えることができる。
質弾性体が、シリコーンゴムスポンジまたはメラミン樹
脂スポンジにより構成されること、第1の不織紙層がポ
リエステル繊維を含むこと、フェルト層がアラミド繊維
を含むこと、第2の不織紙層がアラミド繊維を含むこ
と、および/または多孔質フッ素樹脂層がポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)を含むことが好ましい。ま
た、多孔質フッ素樹脂層は、通常、PTFE等の熱収縮
性多孔質フッ素樹脂管状体の熱収縮により、接着手段を
用いることなく形成される。
ラウン表面形状を有することができる。
部材と、該第1の定着部材との間に未定着トナー画像を
担持するシートを挿通させて該第1の定着部材に該シー
トを押圧することにより該未定着トナー画像を該シート
上に定着させるための加圧ローラからなる第2の定着部
材とを含む画像定着手段、並びに該第1の定着部材に当
接して該第1の定着部材にオフセット防止オイルを塗布
するためのオイル塗布ローラを備える電子写真式画像形
成装置のトナー画像定着ユニットであって、該オイル塗
布ローラが本発明のオイル塗布ローラにより構成される
ことを特徴とするトナー画像定着ユニットが提供され
る。
て、第1の定着部材は、通常、定着ローラにより構成さ
れる。
ル塗布ローラに当接するように設けられたクリーニング
ローラを備えることができる。このクリーニングローラ
はそれ自体が回転駆動されることが好ましい。
て、オイル塗布ローラまたはクリーニングローラのいず
れか一方または両方が、正クラウン表面形状を有するこ
とができる。
る。全図にわたり、同様の要素には、同じ符号が付され
ている。
オイル塗布ローラの一例を断面で示すものである。
は、基本的に、円柱または円筒状の芯金(ローラ本体)
11、この芯金11の外周面を実質的に全面的に覆って
設けられた多孔質弾性体からなるオイル保持層12、最
外層としての多孔質フッ素樹脂層16、およびオイル保
持層12と多孔質フッ素樹脂層16との間に設けられた
フェルト層14を備える。オイル保持層12には、オフ
セット防止オイルが含浸されている。図1に示すオイル
塗布ローラは、これら要素に加えて、オイル保持層の外
周面を覆うように設けられた第1の不織紙層13および
フェルト層14の外周面を覆うように設けられた第2の
不織紙層15を備えており、この場合フェルト層14は
いうまでもなく第1の不織紙層13の外周面を覆って形
成されている。しかしながら、第1の不織紙層13およ
び第2の不織紙層15のいずれか一方または両方を省略
することができる。その場合、フェルト層14は、オイ
ル保持層12の外周面を覆って設けられ、最外層として
の多孔質フッ素樹脂層16はフェルト層14の外周面を
覆って設けられる。オイル塗布ローラの両端面には、オ
フセットオイルの横漏れ防止とローラ端部の変形防止の
ためにカラー(フランジ)部材17a、17bを設ける
ことができる。
と特に異なるものではなく、鉄等の金属で作製すること
ができ、アルミニウムパイプ等の金属パイプで構成する
こともできる。
12は、多孔質弾性体からなり、例えばジメチルシリコ
ーンオイルのような通常のシリコーンオイル等のオフセ
ット防止オイルを含浸させている。オイル保持層12を
構成する多孔質弾性体は、通常のシリコーンゴム多孔質
体(スポンジ)(半連続気泡型発泡体もしくは連続気孔
体)またはメラミン樹脂スポンジにより構成することが
できるが、シリコーンゴムスポンジからなることが好ま
しい。かかるシリコーンゴム多孔質体は、20〜70%
の気孔率を有し、自重量の0.3倍〜2倍のオフセット
オイル(特に、シリコーンオイル)を含浸させ得る。こ
こで、この弾性体とは、JISハンドブック19 ゴム
1997の第29頁に定義されているゴム状弾性を有
する弾性体であることを意味する。
厚さを有することが好ましい。
第1の不織紙層13は、耐熱性を有する合成繊維により
構成されることが好ましい。そのような合成繊維として
は、ポリエステル繊維、特にポリエチレンテレフタレー
ト(PET)繊維を好適に使用することができる。第1
の不織紙層13は、50〜150g/m2 の目付量を有
することが好ましい。また、第1の不織紙層13は、5
0〜150μmの厚さを有することが好ましい。第1の
不織紙層13は、円筒状にオイル保持層12を覆うこと
ができる。
維により構成されることが好ましい。そのような合成繊
維としては、アラミド繊維(デュポン社から入手し得る
ノーメックスまたは帝人社から入手し得るコーネックス
等)を好適に使用することができる。フェルト層14
は、300〜600g/m2 の目付量を有することが好
ましい。また、フェルト層14は、1.0〜2.5mm
の厚さを有することが好ましい。フェルト層14は、短
冊状のフェルトを、第1の不織紙層13を設けない場合
にはオイル保持層12上に、または第1の不織紙層13
を設けた場合にはその上に、スパイラル状に、間隔を設
けないで密に巻回させて設けることができる。かかるフ
ェルト層14は、オイル吐出量の安定化に寄与する。
られる第2の不織紙層15は、耐熱性を有する合成繊維
により構成されることが好ましい。そのような合成繊維
としては、上記アラミド繊維またはアラミド繊維とポリ
エステル繊維との混合物を好適に使用することができ
る。第2の不織紙層15は、10〜30g/m2 の目付
量を有することが好ましい。また、第2の不織紙層15
は、30〜60μmの厚さを有することが好ましい。第
2の不織紙層15は、円筒状にフェルト層14を覆うこ
とができる。
質フッ素樹脂管状体(チューブ)から構成されることが
好ましい。そのようなフッ素樹脂としては、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)が特に好適に使用され
る。かかる多孔質フッ素樹脂は、特許第2882767
号掲載公報に記載されているように、最大径が0.1μ
m以下であり、透気度が50〜6000秒/100cc
の範囲内にあり、かつ表面粗さRaが0.5μm未満で
あることが特に好ましく、熱収縮率が30%以上のもの
が好適である。多孔質フッ素樹脂層16は、熱収縮性多
孔質フッ素樹脂チューブを、第2の不織紙層15を設け
ない場合にはフェルト層14の表面上に、第2の不織紙
層15を設けた場合にはその表面上に、被せ、加熱収縮
させることにより形成することができる。多孔質フッ素
樹脂層16は、通常、この熱収縮のみにより、別段のス
ポット接着等の接着手段を用いることなく形成される。
多孔質フッ素樹脂層16は、オイル塗布ローラ10に離
型性を付与し、目詰まりを起こさずに長期にわたってオ
イルを吐出させることを可能とするものである。多孔質
フッ素樹脂層16は、図1に示すように、フランジ部材
17a、17bの表面をも覆うように設けられることが
好ましい。
において、フェルト層14は、上に述べたように、オイ
ル吐出量の安定化に寄与するものであり、初期の過剰オ
イル吐出量を抑制し、所望量のオイル吐出を長期にわた
って安定に行わせるものである。
ーンオイル等のオフセット防止オイルにより膨潤するも
のである場合(例えばシリコーンゴムスポンジにより構
成される場合)、そのオフセット防止オイルの含浸によ
り膨潤し、径方向ばかりでなく長手方向(ローラ軸方
向)にも膨張してしまう結果、フェルト層14を構成す
る互いに隣接する短冊状フェルト同士の間に隙間が生
じ、オイル吐出量の安定性に欠けたり、多孔質フッ素樹
脂層16の表面に凹凸を生じさせその凹部に未定着トナ
ーが蓄積してクリーニング不良が発生したりすることが
わかった。そのような場合に、第1の不織紙13を設け
ると、その第1の不織紙層13は、そのような多孔質弾
性体オイル保持層12の膨潤による短冊状フェルト間の
離間を防止し、隣接する短冊状フェルトの端面同士を隙
間なく密接した状態に保つ作用をなす。フェルト層14
を覆う第2の不織紙層15は、主にローラ表面のより一
層の平滑化に寄与するものである。
体の利点(低荷重下でのニップ形成の容易性)を保持し
つつ、多孔質弾性体からのオイルオフセット防止オイル
を初期オイル吐出量の過多を抑制しつつ長期にわたって
安定に吐出することができる。
画像形成装置のトナー画像定着ユニットにおけるオイル
塗布ローラとして組み込むことができる。かかるトナー
画像定着ユニットは、基本的に、第1の定着部材と、第
1の定着部材との間に未定着トナー画像を担持するシー
トを挿通させて第1の定着部材に該シートを押圧するこ
とにより未定着トナー画像を該シート上に定着させるた
めの加圧ローラからなる第2の定着部材とを含む画像定
着手段、並びに第1の定着部材に当接して第1の定着部
材にオフセット防止オイルを塗布するためのオイル塗布
ローラを備える。
込んだトナー画像定着ユニットの概略構成図であり、こ
の定着ユニットは、第1の定着部材として定着ローラを
備える。
着ユニット20は、第1の定着部材としての定着ローラ
21と、この定着ローラ21に当接するように設けられ
た加圧ローラ(第2の定着部材)22とから構成される
定着手段を備える。定着ローラ21は、シートS上に担
持された未定着ドナー画像のトナーに熱を与えるため
に、その内部にヒータ等の加熱手段211を内蔵してい
る。定着ローラ21、加圧ローラ22は、いずれも、通
常の使用されているものと特に異なるところはない。
塗布するために、定着ローラ21に当接してオイル塗布
ローラ23が設けられている。このオイル塗布ローラ2
3は、本発明のオイル塗布ローラにより構成される。
等)Sは、そのトナー画像が定着ローラ21と接触する
ように、電子写真式画像形成装置の転写ユニット(図示
せず)から搬送され、定着ローラ21と加圧ローラ22
とのニップ部に挿入され、熱および圧力を受け、それに
より未定着トナー画像はシートS上に強固に固着(定
着)される。
は、オイル塗布ローラ23に当接してクリーニングロー
ラ24を有することができる。このクリーニングローラ
24は、トナー画像と接する定着ローラ21に付着し、
オイル塗布ローラ23に移行した残存未定着トナー粒子
をオイル塗布ローラ23から除去するものであり、芯金
の外周面にフッ素ゴムの層を設けてなる。フッ素ゴム層
の厚さは、通常、5〜20μmである。
た場合、オイル塗布ローラ23の最上層もフッ素樹脂か
らなるため、クリーニングローラ24がオイル塗布ロー
ラ23に対してスリップし、オイル塗布ローラの従動回
転に従動して回転しないことがあることがわかった。こ
のクリーニングローラ24の空回転を防止するために
は、クリーニングローラ24自体を駆動させることが好
ましい。このクリーニングローラ24を回転駆動させる
ための機構自体は当該分野でよく知られているので詳し
い説明は省略する。
動させる場合には、塗布ローラ23またはクリーニング
ローラ24のいずれか一方または両方が正クラウン表面
形状を有することが好ましい。塗布ローラ23またはク
リーニングローラ24のいずれか一方または両方が正ク
ラウン表面形状を有することにより、オイル塗布ローラ
23の中央部におけるクリーニング不良を生ずることな
くオイル塗布ローラ23をより一層均一にクリーニング
することができる。ここで、正クラウン表面形状とは、
ローラの外径が、軸方向において、その両端部から中央
または中央領域に向って、段階的ではなく、ほぼ直線状
に漸増するローラ外形状を指す。これに対し、ストレー
ト表面形状とは軸方向に沿ったローラ外形状が実質的に
同一であるローラ外形状を指す。本明細書の記述におい
て、ローラ外形状について特段の指摘がない場合は、そ
のローラはストレート表面形状を有するものと理解され
るべきである。
明のオイル塗布ローラの外形を示す。図3において、a
は、いわゆるクラウン値であり、bは、平坦な中央面の
軸方向の長さを示す。aは、上方傾斜面の起点から当該
上方傾斜面が中央面までの垂直方向の距離を表す。クラ
ウン値aは、0.05mm〜0.5mmであることが好
ましく、長さbは、実質的に0である場合も含まれる
が、50mm〜150mmであることが好ましい。
するオイル塗布ローラを作製するためには、図1を参照
すると、オイル供給層12に正クラウン表面形状を研磨
により付与し、その上に第1の不織紙層13、フェルト
層14と第2の不織紙層15を設けてゆく方法、オイル
供給層12上に第1の不織紙層13を正クラウン表面形
状を有するように設け、その上にフェルト層14と第2
の不織紙層15を設けてゆく方法、さらには厚さの異な
る短冊状フェルトを用いて第1の不織紙13を巻回して
正クラウン表面形状を得、その上に第2の不織紙層15
を設ける方法(いずれの場合にも、最終的にローラ表面
を熱収縮性多孔質樹脂チューブ16で収縮被覆すること
はいうまでもない)が考えられる。しかしながら、最も
簡便で安定して正クラウン表面形状を得る方法は、図4
(a)に示すような形状(二等辺台形部Xとその下底と
その長辺を共通にした長方形部Yからなる六角形状、以
下所定の六角形状という)に第2の不織紙をカットし、
これを図4(b)に示すようにフェルト層14上に巻回
する方法である。所定の六角形状の台形部Xの高さAを
変えることによりクラウン値aを変えることができ、台
形部Xの上底の長さBを変えることにより平坦面の軸方
向の長さbを変えることができる。
を付す場合には、芯金自体に研磨等により正クラウン表
面形状を付与し、その上をフッ素ゴム層で被覆すればよ
い。なお、第2の不織紙の展開形状は、上記所定の六角
形状が好ましいが、これに限らず、台形状、二等辺三角
形状、二等辺三角形部とその底辺を共通にした長方形部
からなる五角形状であり得る。
ローラからなる定着ユニットを説明したが、本発明のト
ナー画像定着ユニットにおける第1の定着部材は、互い
に離間して配置された加熱ローラと定着ローラとの間に
エンドレスに掛け渡された定着ベルトにより構成するこ
ともできる。その場合、定着ローラには加熱手段は不要
であり、その定着ローラと当接するように第2の定着部
材としての加圧ローラが設けられる。
明はそれらに限定されるものではない。
作製した。
鋼製芯金11をシリコーン多孔質弾性体(オイル供給
層)12(厚さ5mm)で被覆した。このオイル供給層
12上にPET繊維不織紙(厚さ100μm、目付量9
0g/m2 )を円筒状に巻いて第1の不織紙層13を形
成し、その上に2デニールのノーメックス繊維からなる
短冊状フェルト(厚さ1.5mm、目付量450g/m
2 )をスパイラル状に巻きつけた。得られたフェルト層
14上にコーネックス繊維50%と未延伸ポリエステル
繊維50%からなる不織紙(厚さ40μm、目付量18
g/m2 )を円筒状に巻いて第2の不織紙層15を形成
した。この不織紙層15上に厚さ約100μmの熱収縮
性多孔質PTFEチューブ16を被せ、加熱収縮させた
後、ジメチルシリコーン油(粘度100CS)を含浸さ
せて所望のオイル塗布ローラ本体を得た。
外は実施例1と全く同様にしてオイル塗布ローラを作製
した。
例1で作製したオイル塗布ローラをそれぞれ東芝テック
製複写機FANTASIA22の定着ユニットにおける
オイル塗布ローラとして組み込んだ。
当りのオイル塗布量)をオイル塗布ローラの通紙前後の
重量を電子天秤で測定することによって算出した。その
結果を図5に示す。図5において、線aは実施例1のオ
イル塗布ローラについての結果を示し、線bは比較例1
のオイル塗布ローラについての結果を示す。図5に示す
結果から、実施例1のオイル塗布ローラは通紙枚数10
00枚から6000枚までほぼ一定のオイル吐出量を示
すが、フェルト層を設けない比較例1のオイル塗布ロー
ラは、初期のオイル吐出量が過剰であり、オイル吐出量
の経時変化も大きいことがわかる。
径変化を各ローラについて5点測定した。各オイル塗布
ローラの両端部を測定点1および5とし、中央を測定点
3とし、測定点1と測定点3との中間を測定点2とし、
測定点3と測定点5との中間を測定点4とした。実施例
1のオイル塗布ローラについての結果を図6に示し、比
較例1のオイル塗布ローラについての結果を図7に示
す。図6において、線aはオイル塗布試験前の外径を示
し、曲線bは1000枚通紙の値の外径を示し、線cは
4000枚通紙後の外径を示す。図7において、線aは
オイル塗布試験前の外径を示し、線bは1000枚通紙
後の外径を示す。図7に示すように、フェルト層を設け
ていない比較例1のオイル塗布ローラは、1000枚通
紙後でもスポンジ層の形状変化の影響でその外径が大き
く変化していることがわかる。これに対し、図6に示す
ように、フェルト層を備えた実施例1のオイル塗布ロー
ラは、通紙前後にわたって外径変化がほとんどなく安定
している。
した。このオイル塗布ローラを用いて、上記と全く同様
にしてその外径の変化を測定した。結果を図8に示す。
図8において、線aは通紙前の外径を示し、線bは10
00枚通紙後の外径を示し、線cは4万枚通紙後の外径
を示す。この結果から、本発明のオイル塗布ローラは、
4万枚通紙後でもその外径が実質的に変化しないことが
わかる。
を有する本発明のオイル塗布ローラを作製した。実施例
3のオイル塗布ローラは、クラウン値aが0.05mm
で、長さbが90mmであり、実施例4のオイル塗布ロ
ーラは、クラウン値aが0.15mmで、長さbが90
mmであった。いずれも第2の不織紙15として所定の
六角形状の不織紙を用いたこと以外の作製手法は実施例
1に準じ、シリコーン多孔質弾性体12の硬度を変え、
製品硬度(最終オイル塗布ローラの表面アスカー硬度)
が45度未満、45度、60度、65度、80度となる
オイル塗布ローラを作製した。また、実施例5として、
図2に示す定着ユニットのクリーニングローラとして、
芯金を研磨することにより25μmのクラウン値(長さ
bは0mm)を有する正クラウン表面形状を有するクリ
ーニングローラを作製した。なお、実施例1のオイル塗
布ローラについてもシリコーン多孔質弾性体12の硬度
を変えて、上記と同様の製品硬度を有するオイル塗布ロ
ーラとした。
ーラとの組み合わせを表1〜表3に示すように変え、上
記条件の下で通紙し、クリーニング性能を調べた。クリ
ーニング性能は、クリーニングローラ表面にトナー粒子
が付着していないかどうかを目視により調べ以下の基準
で評価した。
に、クリーニングローラとオイル塗布ローラのいずれか
一方または両方に正クラウン表面形状を付与することに
より、良好なクリーニング性能をもたらすことができ
る。
期オイル吐出量の過多を抑制し、長期にわたって安定し
たオイル吐出量を達成し得るオイル塗布ローラおよびか
かるオイル塗布ローラを備えたトナー画像定着ユニット
が提供される。
の概略断面図。
す図。
ラの概略断面図。
するための図。
時変化を比較例のオイル塗布ローラのオイル吐出量の経
時変化とともに示すグラフ。
示すグラフ。
示すグラフ。
化を示すグラフ。
Claims (16)
- 【請求項1】 電子写真式画像形成装置のトナー画像定
着ユニットにおいてトナー画像と接触する定着部材にオ
フセット防止オイルを塗布するためのオイル塗布ローラ
であって、 芯金と、この芯金の外周面を覆うように設けられた、オ
フセット防止オイルを含浸させた多孔質弾性体を含むオ
イル保持層、最外層を構成する多孔質フッ素樹脂層、お
よび該オイル保持層と該多孔質フッ素樹脂層との間に設
けられたフェルト層を備えたことを特徴とするオイル塗
布ローラ。 - 【請求項2】 オイル保持層の外周面を覆うように設け
られた第1の不織紙層をさらに備えたことを特徴とする
請求項1に記載のオイル塗布ローラ。 - 【請求項3】 フェルト層の外周面を覆うように設けら
れた第2の不織紙層をさらに備えたことを特徴とする請
求項1または2に記載のオイル塗布ローラ。 - 【請求項4】 多孔質弾性体が、シリコーンゴムスポン
ジまたはメラミン樹脂スポンジにより構成されることを
特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のオ
イル塗布ローラ。 - 【請求項5】 フェルト層が、アラミド繊維を含むこと
を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
オイル塗布ローラ。 - 【請求項6】 多孔質フッ素樹脂層が、熱収縮性多孔質
フッ素樹脂管状体の熱収縮により、接着手段を用いるこ
となく形成されていることを特徴とする請求項1ないし
5のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。 - 【請求項7】 多孔質フッ素樹脂層が、ポリテトラフル
オロエチレンを含むことを特徴とする請求項1ないし6
のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。 - 【請求項8】 第1の不織紙層が、ポリエステル繊維を
含むことを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項
に記載のオイル塗布ローラ。 - 【請求項9】 第2の不織紙層が、アラミド繊維を含む
ことを特徴とする請求項3ないし8のいずれか1項に記
載のオイル塗布ローラ。 - 【請求項10】 正クラウン表面形状を有する請求項1
ないし9のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラ。 - 【請求項11】 第1の定着部材と、該第1の定着部材
との間に未定着トナー画像を担持するシートを挿通させ
て該第1の定着部材に該シートを押圧することにより該
未定着トナー画像を該シート上に定着させるための加圧
ローラからなる第2の定着部材とを含む画像定着手段、
並びに該第1の定着部材に当接して該第1の定着部材に
オフセット防止オイルを塗布するためのオイル塗布ロー
ラを備える電子写真式画像形成装置のトナー画像定着ユ
ニットであって、該オイル塗布ローラが請求項1ないし
9のいずれか1項に記載のオイル塗布ローラにより構成
されることを特徴とするトナー画像定着ユニット。 - 【請求項12】 第1の定着部材が、定着ローラにより
構成されることを特徴とする請求項11に記載のトナー
画像定着ユニット。 - 【請求項13】 該オイル塗布ローラに当接するように
設けられたクリーニングローラを備えることを特徴とす
る請求項12に記載のトナー画像定着ユニット。 - 【請求項14】 クリーニングローラが回転駆動される
ことを特徴とする請求項13に記載のトナー画像定着ユ
ニット。 - 【請求項15】 オイル塗布ローラが、正クラウン表面
形状を有することを特徴とする請求項14に記載のトナ
ー画像定着ユニット。 - 【請求項16】 クリーニングローラが、正クラウン表
面形状を有することを特徴とする請求項14または15
に記載のトナー画像定着ユニット。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 2000-05-11 JP JP2000138545A patent/JP4440428B2/ja not_active Expired - Fee Related
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