JP2001318196A - 電子線照射装置 - Google Patents
電子線照射装置Info
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Abstract
照射雰囲気を不活性ガス雰囲気に置換するための不活性
ガス使用量を低減し、粉粒体に付着した酸素を粉粒体が
照射窓下に至るまでに除去する。 【解決手段】 搬送経路の入口側と出口側に搬送物の溜
まり部分を形成し、入口側の溜まり部分に不活性ガスを
吹き込む。
Description
照射処理する電子線照射装置に関する。電子線照射装置
は、真空中でカソードフィラメントを加熱して熱電子を
発生させ加速してから窓箔を通し大気中にある被処理物
に電子線を照射する装置である。高電圧電源、フィラメ
ント、加速管、照射窓、搬送機構、遮蔽室などを備え
る。電子線の加速エネルギーの範囲は広く数MV〜数百
kVにわたる。目的や被処理物によって加速エネルギー
は異なる。走査型(スキャン型)とエリア型(非走査
型)の二種類の装置がある。
作用で走査するものである。装置の上から順に、高圧電
源、フィラメント、加速管、走査コイル、走査管、照射
窓、遮蔽室、搬送機構と並ぶ。エネルギーの高いものは
走査型が適する。走査型のものはエネルギーが高いので
貫通力に優れる。しかし電流量は少ない。
非走査型(エリア型)のものが多い。これは走査機構が
なくフィラメント自体が広い面積を持ち広い範囲で熱電
子が出るようになっている。加速のための空間も短く、
カソードとアノードの間で加速する。エリア型は、真空
室、フィラメント、照射窓、遮蔽室、搬送機構などを持
つ。
る。照射窓は開口であるが、ここに窓箔が張られてい
る。これは上方の真空部と下方の大気圧部を仕切るもの
でありTi、Alの金属箔が使われる。窓箔は電子線を
通し、空気を通さない。電子線が通過する時にロスをと
もなう。エネルギーロスが熱になるので窓箔は高温にな
る。高熱のため破損してはいけないので、窓箔は空気や
水によって冷却する。また大きい圧力差を受けるために
多数の窓桟(グリッドウインドウ)で窓箔を上から抑え
る構造になっている。
ネルギーの高い電子線を当てるからX線が発生する。X
線は有害な放射線であるから、周囲をコンクリートや鉛
の遮蔽物によって厳重に覆う。X線のエネルギーはもち
ろん電子線エネルギーによる。高エネルギーの電子線の
場合はX線エネルギーも高いので、厚いコンクリートで
重厚に覆う。低エネルギーの電子線の場合は、X線エネ
ルギーも低く鉛の遮蔽室で照射場所を閉じ込めるように
する。
照射をしなければならないから、被処理物を自動搬送す
る搬送機構が必要になる。遮蔽室は被処理物入口と出口
を有し、その間を搬送機構が結んでいる。搬送機構は入
口から投入された被処理物を照射窓の直下に運び電子線
処理を受けさせ、被処理物を出口まで運ぶ。
キュア、印刷物のキュア、医療部材の殺菌、排ガスの浄
化、水の殺菌など多くの用途を持っている。被処理物が
固体である場合は搬送コンベヤによって被処理物を運
ぶ。電線、印刷物など定まった形のあるものはコンベヤ
で運ぶことができる。被処理物が照射窓の直下を通過す
る時に電子線を浴びるようにしている。電子線照射によ
って先述のようにX線が出る。X線が外部に漏れないよ
うコンベヤは上下に折れ曲がる迷路構造をとる。X線に
よって空気中の酸素がオゾンに変わる。オゾンは有害で
あるし被処理物に匂いを付ける。匂いや変質を嫌う被処
理物の場合は空気雰囲気は好ましくない。そこで窒素ガ
スあるいは希ガスなどを吹き込む。窒素ガスは照射窓の
窓箔を冷却するという作用もある。
電子線照射装置の概略を説明する。これは典型的な一例
であり様々の変形がある。よく使用された実績のある固
体被処理物のための装置である。
である。真空チャンバ1の内部にカソードフィラメント
部2が設けられる。これは左右に蛇行する形状、あるい
は複数の平行なフィルタ集合などであって、熱電子の出
る実効面積を大きく取るようにしている。真空チャンバ
1の内部にはさらにフィラメント部2を囲むように円筒
形のカソードシールド3がある。真空チャンバ1の直下
に開口がある。これが照射窓4である。照射窓4は矩形
状である。照射窓4に金属製の窓箔5が張ってある。窓
箔5は電子線によって加熱されるので冷却しなければ破
れる。水冷と風冷の何れか一方、あるいは両方で窓箔を
冷却する。ここでは冷却風入り口8から窒素ガスなどを
吹き込み、冷却風出口9から排出されるようになってい
る。窒素ガス、或いは不活性ガスをここで吹き込むのは
酸素を排除してオゾン発生を防ぐという意味もある。
付けられる。これはX線遮蔽のための閉じられた空間で
ある。照射室6の中には搬送コンベヤ7が設けられる。
搬送コンベヤ7に被処理物を乗せて、被処理物入口11
から、被処理物出口12へ送る。照射窓4の直下が被処
理物に電子線を照射する空間となる。コンベヤ7は複数
のローラ13の間を無限周回運動している。途中に幾つ
ものX線遮蔽板20があってX線が何度も壁に衝突しな
ければ外部に出られないようにしている。一部にガス排
出口10がある。説明の便宜のため三次元座標系を考え
る。電子線の方向をz軸、搬送方向をx軸、照射窓の長
手方向をy軸方向とする。
にも利用できるはずである。それで小麦、大麦、大豆な
どの穀物に電子線による殺菌を行うことが試みられてい
る。通常の穀物は殺菌処理はしないことが多い。輸入穀
物の場合や、生で食べる可能性のあるものの原料となる
穀物は殺菌することもある。殺菌はガス状の化学薬品に
よって行う。薬品は穀物の表面に接触して表面に付着し
た細菌を死滅させる。薬品ガス殺菌は一般的に行われる
がガスが穀物食品に残留する可能性がある。大量の有毒
ガスを使用するので作業環境を劣化させるなど危険性が
ある。有害の化学物質を使わず無害の殺菌方法があれば
より好ましい。電子線には殺菌作用があって医療器具、
医療材料の殺菌には実績がある。穀物、食品の殺菌に電
子線を利用できれば残留ガスなどの問題を克服できる。
う技術は成熟しておらず実験段階である。穀物に対して
電子線照射するには幾つもの問題がある。穀物の表面だ
けに電子線が当たるようにしなければならない。内部ま
で電子線が貫通すると変質して風味が落ちる。表面だけ
に弱い電子線を当てるためには穀物を重ねて搬送しては
いけない。1層程度の薄い層にして運び、しかも全面が
電子線を浴びるように回転させる必要がある。回転転動
させながら運ぶのが難しい。これらが未だに克服されて
いない。実験はなされているが実用化されている装置は
存在しない。幾つかの提案がなされている。何れも実用
化されていないが、ここに紹介する。
殺菌方法およびそれに用いる穀物回動装置」は、振動器
と振盪器の上にトレー戴置台を置き、その上に電子線照
射装置を設けた穀物殺菌装置を提案する。玄米、小麦、
小豆、大豆などの穀物をトレーに薄く入れる。振動器は
縦方向(z方向)に振動し、振盪器は横方向(xy方
向)に振動する。小麦は飛び上がり、跳ね上がり、踊り
上がり、弾ける。だから電子線が全面に当たる。電子線
エネルギーは低い。160kV〜230kVの低い加速
電圧の電子線である。約1時間で処理を終える。1回の
処理で数十gの穀物を殺菌できる。
照射装置」は、水冷された平坦表面の振動コンベヤに穀
物を乗せて振動によって運びながら弱い電子線を当てる
ようにした電子線照射装置を提案している。振動コンベ
ヤは運ぶ力もあるが被処理物を転がす能力もある。穀物
は振動によって転がり飛び上がりストンと落ちて一方向
に進む。飛び上がるからコロコロと転がり全ての面に電
子線が当たるようになっている。弱い電子線とするのは
穀物の表面だけに当たるようにするためである。ソフト
エレクトロンと呼ぶこともある。
射線処理装置」は、小麦粉、香辛料など粉粒体状食品を
放射線によって殺菌するための装置を提案する。放射線
というのは、γ線、X線、電子線の3種類の放射線を意
味している。気体によって被処理物を運びながら放射線
を浴びせるというものである。「遮蔽壁で包囲した室内
に立設され下方から上方へ気体を送風して粉体を浮遊さ
せる粉体浮遊室と、該粉体浮遊室に対向して放射線照射
装置を設けた粉体の放射線処理装置。」である。強い風
力によって粉体を吹き上げておき、浮遊した状態で放射
線を浴びせるから穀物の全ての表面に放射線が当たる。
線殺菌装置」は、コンクリートの厚い壁をもつ巨大な処
理室に少し傾斜した管部を設け、管部の半ばに軸方向平
行に多孔板を設け、その下から空気を吹き込み、多孔板
の上から粉体被処理物を投入して、被処理物を空気で持
ち上げて斜め下向きに被処理物を運びつつ横から電子線
を浴びせるようにしている。大量の空気とともに運ばれ
た被処理物はサイクロンによって空気と分離されて粉体
だけ回収される。空気で舞い上げるので被処理物の全面
に電子線が当たる。
射装置と電子線照射方法及び被処理物」は、横型の搬送
空間の下部と上部に、横方向に延びる多孔板を前端部に
縦の多孔板を設け、下多孔板から気体を吹き上げ、上多
孔板から気体を吹き下げ、前多孔板から気体を吹き送る
ようにして粉体の被処理物を気体輸送する。気体輸送し
ながら電子線を照射するという巧みな物である。前多孔
板からの気体が推進力を与える。下多孔板から吹き上げ
る気体が揚力を賦与する。上多孔板から吹き下げる気体
が拡散を押さえるというわけである。微妙なバランスが
要求される難しい機構である。気体搬送であってコンベ
ヤなどを使わないから粉粒体を回転照射するという課題
は解決されている。
照射装置と粒状体殺菌方法」は、多数の突起凹凸のある
振動コンベヤによって穀物を搬送する。突起や凹凸によ
って穀物の粒子をひっくり返し転がし弾き変えす。全て
の表面が上を向く確率があり全面に薄く電子線が照射さ
れるから表面を殺菌することができる。
子線照射機構の提案例について紹介した。これらいずれ
も巧みなものであるが、それだけに設備費がかかり検討
すべき事項も多い。そのためにいずれも未だに試験段階
にあって実施されていない。小麦などの表面だけに電子
線を当てなければならないが、そのために小麦を転がし
たり飛び上がらせたりしている。粒体の回転と簡単にい
うことにする。粒体回転は、穀物などを電子線殺菌する
ためには必須のことである。
性ガスの流れを問題にする。図3に関して述べたように
固体被処理物の場合でも照射窓4の間近に不活性ガス
(窒素ガスと希ガスを含む)を吹き込んでいる。これは
電子線によってX線が出るがX線によって酸素がオゾン
に変換されるのを防ぐためである。窒素によって酸素を
追い出してオゾン生成の余地をなくそうとする。そのた
めに窒素やアルゴンなどのガスが用いられる。粉体を対
象とする電子線照射装置においても空気が存在するとX
線によってオゾンが発生する。オゾンは食品の風味を著
しく害する。それで粉粒体食品を電子線殺菌する場合も
不活性ガスを吹き込み、酸素を置換する必要がある。こ
れらのガスもコストを上げる原因になるから、やはり使
用量を節減したいものである。
ヘリウム、ラドンを指す。明瞭な言葉である。不活性ガ
スは希ガスと同義に使われる事が多い。それなら窒素ガ
スは不活性ガスに含まれない訳である。しかし、ここで
は窒素ガスと希ガスを含めたものを纏めて不活性ガスと
表現することにする。オゾン発生を防ぐために電子線照
射装置では窒素ガスやアルゴンガスが使われる。窒素ガ
スと希ガスという表現が面倒なので両者を纏めて不活性
ガスということにする。
発明の目的はそこにある。粉粒体食品を被処理物とする
技術をこれまでに幾つか述べている。それらは粉粒体の
回転運動に重点がある。粉粒体を舞い上がらせ、吹き上
げ、煽る、渦を巻くようにして回転運動を盛んに起こさ
せている。そのためにはおしみなくガスが吹き込まれて
いる。不活性ガス使用を節減するという視点はみじんも
ないと言ってよい。b、c、d、e、fの従来技術は全
てふんだんにガスを浪費することによって粉粒体回転を
実現していると言えよう。a装置は搬送しないからガス
を使うと言っていないが搬送手段を欠く電子線照射装置
は連続運転できないから実用的でない。
fを従来技術として述べた。が、これらはいずれもガス
の濫用を自ら省みるところがない。だからガス節減を本
旨とする本発明の観点からすると従来例とは言えない。
従来例と言える程のものがない。
案した。図1にこれを示す。これは粉体を被処理物とし
て電子線照射する装置において当業者ならばこのように
したであろうなあ、と推測される仮想的な従来例であ
る。稼働の実績はない。装置は実在しない。そのような
発明の提案もない。比較の便のために、本発明の発明者
が思考実験でねつ造した従来例である。従来例gとす
る。
部にフィラメントとカソードシールドなどがある。フィ
ラメントカソードから出た熱電子がアノードとの間で加
速される。エリア型であるから走査機構はない。照射窓
4に窓箔5が張ってある。このような電子線照射のため
の機構は同一である。照射室6は図3のような定型固体
の被処理物の場合と少し異なっている。横に長い横搬送
経路21と、縦長の縦搬送経路22、23よりなってい
る。第1縦搬送経路22の始端が被処理物入口24であ
る。第2縦搬送経路23の終端が被処理物出口25であ
る。横搬送経路21には搬送コンベヤ7が設けられる。
これは図3のような無端周回コンベヤであってもよいし
振動コンベヤであってもよい。コンベヤの種類は問わな
いから、ここでは記号化してコンベヤを表現している。
物Hは第1縦搬送経路22を自由落下し、横搬送経路2
1のコンベヤ7の上に落ちる。コンベヤとともに進行し
て照射窓4の直下にいたる。ここで電子線照射処理を受
ける。その後も同一の速度でコンベヤが進行するので、
粉体の被処理物Hは第2縦搬送経路23にいたり、ここ
でも自由落下して被処理物出口25から外部へと排出さ
れる。
いが、当業者が粉粒体処理を行おうとすれば思い付きそ
うな装置である。初めに述べたb〜fの従来例はガスを
乱費する。搬送自体をガスに頼るからである。gはガス
搬送でなくて無端周回コンベヤ、振動コンベヤなど機械
的な搬送手段を利用する。搬送自体にガスを用いなくて
もよいのでガス消費量は減る。とはいうものの被処理物
入口24は大きく開口している。被処理物出口25も大
きく口を開いている。オゾン発生抑制のために高価な不
活性ガスをガス導入口8から吹き込むが、これは簡単に
被処理物入口24、被処理物出口25から抜けてしま
う。高価な不活性ガスを有効利用しているとは言いがた
い。もっと不活性ガスを節減できた方がよい。
もあり、そのために窓箔の近くへガス導入口8を設けて
いるのである。不活性ガス導入の目的はその二つだけで
ない。被処理物が有形固体の場合はあまり問題にならな
いが粉粒体の場合は持ち込み酸素の問題がある。表面が
大きく空隙の大きい粉粒体の場合は空気を含み易い。空
気の20%は酸素であるから、酸素を含み易いというこ
とになる。被処理物の表面や空洞部の含まれる酸素を付
着酸素と呼ぶ。これはX線に会うとオゾンを作るから照
射窓下に至るまでに粉粒体から付着酸素を除かなければ
ならない。ガス搬送を用いる場合は付着酸素はすぐに取
れてしまうからたいして問題でない。しかし周回コンベ
ヤ、振動コンベヤなどガスに依存しない搬送機構の場合
は、付着酸素は問題になる。図1では照射窓の直前、直
後の位置に不活性ガスを吹き込んでいるが、これでは充
分に酸素を洗い流せない。
欠点がある。要約すると以下のようである。 (1)粉粒体を搬送する場合、搬送経路の断面積に比
べ、粉粒体の占有面積が少ないため、照射部に供給され
る不活性ガスが外部に多量に漏洩する。
度が速いため、不活性ガスを吹き付けても付着酸素のそ
ぎ落とし効果は低い。
から自由に逃げるので損失が大きいということである。
(2)は不活性ガスによって粉粒体から酸素をはぎ取る
のが難しいということを言っている。(1)と(2)の
難点を解決するのが本発明の目的である。つまり本発明
は粉粒体を搬送する機構に関し不活性ガスの量を節減で
き、持ち込み酸素量を減らすことのできる電子線照射装
置を提案することが目的である。
は、次のような特徴を持つ。 (1)入口側および出口側の搬送経路内において搬送物
の溜まり部分を作る。 (2)入口側の搬送経路内の搬送物の溜まり部分に不活
性ガスを吹き込む。
こでガスは遮断される。入口開口部、出口開口部から逃
げないようになる。だから不活性ガスの供給量を減らす
ことができる。高価な不活性ガスを節減できるからコス
トを削減することができる。閉じられた空間であるから
圧力を精密に制御することができる。それによって電子
線処理の品質を向上させることができる。
部分に不活性ガスを吹き込むということである。溜まり
部分での被処理物の送り速度は遅いから不活性ガスによ
って酸素をはぎ取るという効果が大きくなる。酸素をは
ぎ取るからX線がオゾンを生成することはない。有害な
オゾンができないから安全である。またオゾンが出ない
から食品の場合風味を損なわない。
子線照射装置を示す。図1に示したものと共通の部分も
あるが、粉粒体の搬送経路を閉じられた空間にするとい
う点で相違する。
部にフィラメントとカソードシールドなどがある。フィ
ラメントカソードから出た熱電子がアノードとの間で加
速される。真空チャンバ1の下方が開口になっており、
これが照射窓4となる。照射窓4に窓箔5が張ってあ
る。照射窓4の下は閉じられた照射室6となっている。
照射室6は粉体を搬送し電子線を照射する空間を与える
X線を遮蔽する為に全体が鉛のような厚い金属の板で覆
われている。
縦長の縦搬送経路22、23を含む。第1縦搬送経路2
2の上にロート状の入口側溜まり部26を設ける。ロー
ト状であって下方が狭くなっているから粉粒体が滞留す
る。これが溜まり部となる。これが本発明の特徴の一つ
である。第2縦搬送経路23に続いてロート状の出口側
溜まり部27を設ける。これも本発明を特徴付けること
である。漏斗状であって照射後の粉粒体が溜まるように
なっている。
2になっている。入口側溜まり部26の下半側方にはガ
ス導入口28が設けられる。ここから不活性ガスを吹き
込むのである。これも本発明の特徴の一つである。入口
側溜まり部26縦搬送経路22の先が閉じられた横搬送
経路21につながっている。横搬送経路21には搬送コ
ンベヤ7が略水平に設けられる。これは図3のような無
端周回コンベヤであってもよいし振動コンベヤであって
もよい。X線漏れを防ぐために図3のように上下動を繰
り返す構造としてもよい。コンベヤの種類や上下の動き
は任意である。だから、ここでは記号化してコンベヤ7
を表現している。横搬送経路21の終端には第2の縦搬
送経路23がつながっている。縦搬送経路23の下に出
口側溜まり部27がある。これもロート状の構造物であ
って下方が狭くなっている。下方が狭いので被処理物が
溜まるようになっている。
体の被処理物Hはここに暫く滞留する。下方が細径にな
っているから目詰まりし容易に落下しない。徐々に漏斗
状部分を下方へずり落ちてゆく。粉粒体には空気中にあ
ったので酸素ガスが付着している。入口側溜まり部26
の下半に到達すると、側方の入口側ガス導入口28から
不活性ガスが吹き込まれる。それは窒素ガスあるいは希
ガスである。ガスの勢いが強いので付着していた酸素が
はぎ取られる。粉粒体Hはさらに入口側溜まり部26を
ずり落ちて、横搬送経路21のコンベヤ7始端の上に落
ちる。コンベヤ7とともに進行して粉粒体は照射窓5の
直下にいたる。ここで電子線照射処理を受ける。その後
も同一の速度でコンベヤが進行するので、粉体の被処理
物Hは第2縦搬送経路23にいたり、ここで漏斗状の出
口側溜まり部27に落下する。ここも素通りできず徐々
に下方へ進んでゆく。下方の粉粒体から順に落下し外部
へ排出される。
っているが再び要約すると、 (1)入口側および出口側の搬送経路に漏斗状の搬送経
路を設け、搬送物の溜まり部分を作り出入口を搬送物で
塞ぐ。 (2)上記入口の溜まり部分に不活性ガスを吹き込む。
粒体自身の作用によって閉鎖系にするということであ
る。閉鎖系であるために不活性ガスの量を大幅に節約す
ることができる。それは図1の開放系と比べるとよく分
かる。不活性ガスの節減によってコストを下げることが
できる。不活性ガスは入口側溜まり部26と出口側溜ま
り部27の粉粒体の狭い間隙を通って外部に出てゆく。
ガス入口は照射窓の近傍と、入口側溜まり部26の下半
に設けられる。この実施例ではガス出口を設けていない
が、搬送経路の何れかにガス出口を設けてもよい。
(1)は消費ガス量を低減できるというだけでない。閉
じられた空間となるから圧力制御が可能となる。ガス圧
力を所望の値に維持する事によって電子線処理の品質を
一定にすることができる。(2)は付着酸素を最小限の
不活性ガスによって効率的にはぎ取ることができるので
有用である。オゾン臭は食品の敵であるが本発明はオゾ
ンの発生を防ぐ上で有効である。
塞ぐことにより、照射部に供給される不活性ガスの漏洩
量が低減される。不活性ガスの消費量が低減される。 (2)粉粒体の持ち込み酸素の量が低減される。X線に
よるオゾン発生を防ぐことができる。
子線照射装置の概略構成図。
図。
Claims (1)
- 【請求項1】 真空中で電子線を発生し大気中の被処理
物に電子線を照射する電子線照射装置において、粉粒体
を処理するために、入口側および出口側の搬送経路内に
おいて搬送物の溜まり部分を形成し、入口側の搬送経路
内の搬送物の溜まり部分に不活性ガスを吹き込むガス導
入口を設けた事を特徴とする電子線照射装置。
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