JP2001317373A - ガスタービンエンジンの補機駆動ユニット - Google Patents
ガスタービンエンジンの補機駆動ユニットInfo
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Abstract
ケーシングにできるだけ接近させてガスタービンエンジ
ン全体を小型化する。 【解決手段】 コンプレッサ軸を収納する概略円筒状の
エンジンケーシング11の外壁面に設けた取付フランジ
13の割り面13aと、補機51を駆動する補機駆動軸
31を支持するギヤボックス12に設けた割り面12a
とをボルト14,15で締結し、エンジンケーシング1
1を内側から外側に貫通し、かつコンプレッサ軸に対し
て傾斜角をもつラジアルドライブ軸16を介してコンプ
レッサ軸の駆動力を補機駆動軸31に伝達する。取付フ
ランジ13の割り面13aおよびギヤボックス12の割
り面12aを、ラジアルドライブ軸16に対して直交さ
せずに、コンプレッサ軸に対して平行に配置する。
Description
ジンのエンジンケーシングの外壁面にギヤボックスを取
り付け、ギヤボックスに支持した補機をラジアルドライ
ブ軸を介して駆動する補機駆動ユニットに関する。
トとして、例えば特開昭60−192838号公報に記
載されたものが公知である。このガスタービンエンジン
はエンジンケーシングの外壁面に取り付けられた2個の
ギヤボックスを備えており、それぞれのギヤボックスは
エンジンケーシングの内部に設けた遊星歯車機構のリン
グギヤから駆動力を伝達されて複数の補機を駆動するよ
うになっている。
シングを内側から外側に貫通するラジアルドライブ軸を
備え、エンジンのコンプレッサ軸の駆動力を前記ラジア
ルドライブ軸を介してエンジンケーシングに外壁面に取
り付けたギヤボックスに伝達し、このギヤボックスに支
持した複数の補機を駆動する補機駆動ユニットも公知で
ある。この種の補機駆動ユニットを駆動するラジアルド
ライブ軸は、エンジンの空気流路の形状やエンジンの全
長に起因して、エンジンのコンプレッサ軸に対して前後
方向に傾斜して配置されることが多い。
アルドライブ軸を備えた上記後者のガスタービンエンジ
ンは、エンジンケーシングおよびギヤボックスを結合す
る割り面が前記ラジアルドライブ軸に対して直交するよ
うに(つまりコンプレッサ軸に対して傾斜するように)
配置されていた。しかしながら、前記割り面をコンプレ
ッサ軸に対して傾斜するように配置すると、エンジンケ
ーシングの下面とギヤボックスの上面との距離を少なく
とも割り面の前端および後端の高さの差だけ離す必要が
あり、そのためにガスタービンエンジン全体が大型化す
るという問題があった。
で、補機駆動ユニットのギヤボックスをエンジンケーシ
ングにできるだけ接近させてガスタービンエンジン全体
を小型化することを目的とする。
に、請求項1に記載された発明によれば、エンジン回転
軸を収納する概略円筒状のエンジンケーシングの外壁面
に設けた取付フランジの割り面に、補機を駆動する補機
駆動軸を支持するギヤボックスに設けた割り面をボルト
で締結し、エンジンケーシングを内側から外側に貫通
し、かつエンジン回転軸に対して傾斜角をもつラジアル
ドライブ軸を介して該エンジン回転軸の駆動力を補機駆
動軸に伝達するガスタービンエンジンの補機駆動ユニッ
トにおいて、取付フランジの割り面およびギヤボックス
の割り面をエンジン回転軸に対して平行に配置したこと
を特徴とするガスタービンエンジンの補機駆動ユニット
が提案される。
およびギヤボックスの割り面をエンジン回転軸に対して
平行に配置したので、取付フランジの高さを減少させて
ギヤボックスをエンジンケーシングにできるだけ接近さ
せ、ガスタービンエンジン全体を小型化することができ
る。
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
で、図1はガスタービンエンジンの補機駆動ユニットの
正面図(図3の1−1線矢視図)、図2はガスタービン
エンジンの補機駆動ユニットの後面図(図3の2−2線
矢視図)、図3は図2の3−3線断面図、図4は図3の
要部拡大図、図5は図2の5−5線断面図、図6は図2
の6−6線断面図、図7は図6の工具挿入孔を蓋体で閉
塞した状態を示す図、図8は図3の8部拡大図、図9は
シール保持部材の斜視図である。
タービンエンジンEは概略円筒状のエンジンケーシング
11を備えており、そのエンジンケーシング11の下部
外壁面に補機駆動ユニットAが取り付けられる。補機駆
動ユニットAはエンジンケーシング11の外壁面に沿う
ように円弧状に湾曲したギヤボックス12を備えてお
り、ギヤボックス12の上面に形成した割り面12aが
エンジンケーシング11の下面に突設した取付フランジ
13の割り面13aに4本のボルト14,14,15,
15で固定される。エンジンケーシング11の取付フラ
ンジ13の割り面13aおよびギヤボックス12の割り
面12aはガスタービンエンジンEの回転軸(コンプレ
ッサ軸あるいはタービン軸)の軸線に対して平行な平面
から構成されており、その前部において取付フランジ1
3の板状の取付部13bを下向きに貫通するボルト1
4,14をギヤボックス12の割り面12aに螺合し、
その後部においてギヤボックス12の板状の取付部12
bを上向きに貫通するボルト15,15を取付フランジ
13の割り面13aに螺合することにより、補機駆動ユ
ニットAがエンジンケーシング11に固定される。この
とき、ギヤボックス12の割り面12aおよび取付フラ
ンジ13の割り面13a間に位置決め用のノックピン2
3…が装着される。
れた回転軸であるコンプレッサ軸(図示せず)により駆
動されるラジアルドライブ軸16は、その半径方向外端
が後方に偏倚することにより前記軸線から後下方に斜め
に延びている。ギヤボックス12の割り面12aの中央
にギヤハウジング17がボルト18…で固定されてお
り、駆動ベベルギヤ19が割り面12aの中央に設けた
ボールベアリング20とギヤハウジング17に設けたロ
ーラベアリング21とによって回転自在に支持される。
そしてラジアルドライブ軸16の下端が駆動ベベルギヤ
19にスプライン結合22される。
1の取付フランジ13に結合するには、図5においてギ
ヤボックス12をラジアルドライブ軸16と平行な矢印
a方向に斜めに上昇させ、駆動ベベルギヤ19をラジア
ルドライブ軸16の下端にスプライン結合22する。そ
して最後にギヤボックス12を真上に向けて矢印b方向
に移動させ、ノックピン23…をギヤボックス12の割
り面12aおよび取付フランジ13の割り面13aに係
合させる。このとき、ラジアルドライブ軸16が矢印
c,c′方向に僅かにこじられるが、上端を支持された
ラジアルドライブ軸16の下端は矢印c,c′方向に若
干撓むことができるため、組付けに支障はない。
12aおよび取付フランジ13の割り面13aをコンプ
レッサ軸の軸線と平行に配置したので、エンジンケーシ
ング11の下面とギヤボックス12の前部上面との距離
H(図5参照)を短縮し、ギヤボックス12をエンジン
ケーシング11にできるだけ接近させてガスタービンエ
ンジンE全体をコンパクト化することができる。その理
由は、従来のようにギヤボックス12の割り面12aお
よび取付フランジ13の割り面13aを前傾したラジア
ルドライブ軸16に直交するように形成すると、両割り
面12a,13aの後部の高さ(ボルト15,15の位
置)を無闇に高くできないことから、両割り面12a,
13aの前部の高さ(ボルト14,14の位置)が必然
的に低くなり、そのために取付フランジ13が厚くなっ
て前記距離Hが増加してしまうからである。
1、第2補機駆動軸32、第3補機駆動軸33および第
4補機駆動軸34が、その長手方向を前後方向に(コン
プレッサ軸の軸線と平行に)に向け、かつ左右方向(エ
ンジンケーシング11の円周方向)に所定距離だけ離間
してエンジンケーシング11の下部外壁面に沿うように
配置される。
およびローラベアリング36で支持された第1補機駆動
軸31は被動ベベルギヤ37および第1スパーギヤ38
を備えており、被動ベベルギヤ37はラジアルドライブ
軸16に結合された駆動ベベルギヤ19に噛合する。ま
たギヤボックス12に一対のローラベアリング39,4
0で支持された第2補機駆動軸32は第2スパーギヤ4
1を備えており、この第2スパーギヤ41は第1補機駆
動軸31の第1スパーギヤ38に噛合する。またギヤボ
ックス12に一対のローラベアリング42,43で支持
された第3補機駆動軸33は、前記第1補機駆動軸31
の第1スパーギヤ38に噛合する第3スパーギヤ44を
備えるとともに、ギヤボックス12に一対のローラベア
リング45,46で支持された第4補機駆動軸34は、
前記第3補機駆動軸33の第3スパーギヤ44に噛合す
る第4スパーギヤ47を備える。
ルドライブ軸16の駆動ベベルギヤ19→第1補機駆動
軸31の被動ベベルギヤ37→第1補機駆動軸31の第
1スパーギヤ38→第2補機駆動軸32の第2スパーギ
ヤ41の経路で伝達され、第1補機駆動軸31および第
2補機駆動軸32を駆動する。また第1補機駆動軸31
の駆動力は、その第1スパーギヤ38→第3補機駆動軸
33の第3スパーギヤ44→第4補機駆動軸34の第4
スパーギヤ47の経路で伝達され、第3補機駆動軸33
および第4補機駆動軸34を駆動する。
スタータモータ51および油圧ポンプ52が取り付けら
れ、ギヤボックス12の後面には補機としての燃料ポン
プ53およびオイルポンプ54が取り付けられる。スタ
ータモータ51は第1補機駆動軸31により駆動され、
油圧ポンプ52は第4補機駆動軸34により駆動され
る。また燃料ポンプ53は第3補機駆動軸33により駆
動され、オイルポンプ54は第2補機駆動軸32により
駆動される。
ンEの始動時に第1補機駆動軸31およびラジアルドラ
イブ軸16を介してエンジンEのコンプレッサ軸を駆動
するためのもので、そのモータ軸55は第1補機駆動軸
31の前端にスプライン結合される。尚、ガスタービン
エンジンEの始動後は、スタータモータ51はガスター
ビンエンジンEにより駆動されてジェネレータとして機
能する。
動させる油圧を発生させるもので、ギヤボックス12の
前面にアダプタ56を介して取り付けられ、そのポンプ
軸57は第4補機駆動軸34の前端にスプライン結合さ
れる。
イルからオイルだけを分離するオイル分離器58が設け
られる。中空に形成された第4補機駆動軸34にはエア
ー入口開口34a…およびエアー出口開口34bが形成
されており、放射状に配置された多数のベーン59a…
を備えたロータ59がエアー入口開口34a…の周囲を
囲むように取り付けられる。エアーを含むオイルがロー
タ59のベーン59a…に接触すると、オイルが遠心力
が半径方向外側にはね飛ばされ、エアーだけがエアー入
口開口34a…、第4補機駆動軸34の内部空間、エア
ー出口開口34bおよびエアー排出管60を経てギヤボ
ックス12の外部に排出される。
に燃料を供給するためのもので、そのポンプ軸61は第
3補機駆動軸33の後端にスプライン結合される。
クス12との結合部の近傍に、ステータおよびロータを
有するジェネレータ62が設けられる。ステータは燃料
ポンプ53のケーシング63の内面に固定されており、
コア64およびその外周に巻回されたコイル65から構
成され、またロータは第3補機駆動軸33の外周に固定
された複数のマグネット66…から構成される。
Eおよびギヤボックス12の各部を潤滑するオイルを供
給するためのもので、何れも外接型ギヤポンプから構成
されるギヤボックススカベンジポンプ67と、エンジン
スカベンジポンプ68と、フィードポンプ69とを備え
ている。ギヤボックススカベンジポンプ67およびエン
ジンスカベンジポンプ68は共通の駆動ポンプ軸70お
よび被動ポンプ軸71を備え、またフイードポンプ69
は専用の駆動ポンプ軸72および被動ポンプ軸73を備
えており、前者の駆動ポンプ軸70の前端を第2補機駆
動軸32の後端にスプライン結合し、かつ前者の駆動ポ
ンプ軸70の後端を後者の駆動ポンプ軸72の前端にス
プライン結合することにより、第2補機駆動軸32で3
セットのポンプ67,68,69を駆動するようになっ
ている。
個の速度センサ74,74がギヤボックス12に支持さ
れており、それら速度センサ74,74はコネクタ7
5,75を介して制御装置に接続される。
ータ51が取り付けられるギヤボックス12の座面であ
り、符号56aは油圧ポンプ52が取り付けられるアダ
プタ56の座面である。また図2における符号12dは
燃料ポンプ53が取り付けられるギヤボックス12の座
面であり、符号12eはオイルポンプ54が取り付けら
れるギヤボックス12の座面である。
ス12の後面右側に工具挿入孔12fが形成される。ク
ランク状の工具81の先端にはジャーナル81aおよび
ギヤ81bが形成されており、ジャーナル81aをギヤ
ボックス12の工具挿入孔12fに挿入すると、ギヤ8
1bが第4スパーギヤ47に噛合する。従って、工具8
1を手動で回転させると、ギヤ81bの回転が第4スパ
ーギヤ47→第3スパーギヤ44→第1スパーギヤ38
→被動ベベルギヤ37→駆動ベベルギヤ19→ラジアル
ドライブ軸16を経てガスタービンエンジンEのコンプ
レッサ軸を回転させるため、ファイバースコープを使用
してコンプレッサブレードの目視検査を行うことができ
る。
した工具挿入孔12fに工具81を挿入してギヤボック
ス12の補機駆動軸31〜34を回転させるので、何れ
かの補機51,52,53,54をギヤボックス12か
ら取り外し、露出した補機駆動軸31〜34の軸端部に
工具を挿入して回転させる必要がなくなり、メンテナン
ス性が大幅に向上する。尚、工具81の不使用時には、
ギヤボックス12の工具挿入孔12fは蓋体82を2本
のボルト83,83で固定することにより閉鎖される
(図7参照)。
ポンプ52をギヤボックス12に支持するためのアダプ
タ56は円形のフランジ56bを備えており、このフラ
ンジ56bを貫通する6本のボルト84…でアダプタ5
6がギヤボックス12に固定される。従って、油圧ポン
プ52が4本のボルト85…で固定される正方形の座面
56aの大きさだけが異なる複数のアダプタ56を用意
しておき、そのうちから任意のアダプタ56を選択して
使用すれば、ギヤボックス12そのものを設計変更する
ことなく種々の大きさの油圧ポンプ52を装着すること
ができ、汎用性が高められる。
ボックス12にスタータモータ51を支持する座面12
cの内側に円形の凹部12gが形成されており、この凹
部12gに環状のシール保持部材86が嵌合する。シー
ル保持部材86は外周面にOリング支持溝86aを備
え、内周面に半径方向内側に突出する第1フランジ86
bを備え、第1補機駆動軸31の軸端側に位置する側面
に半径方向外側に突出する第2フランジ86cを一体に
備える。シール保持部材86のOリング支持溝86aに
は凹部12gの内周面との間をシールするOリング87
が支持され、またシール保持部材86の第1フランジ8
6bとギヤボックス12のフランジ12hとの間に第1
補機駆動軸31との軸端部外周をシールするシール部材
88が支持される。ギヤボックス12の座面12cに固
定されたスタータモータ51に一体に形成した環状の凸
部51aがギヤボックス12の凹部12gに嵌合してお
り、この凸部51gの先端と凹部12gの底壁との間に
シール保持部材86が挟まれて抜け止めされる。
るには、スタータモータ51をギヤボックス12から取
り外した後に、シール保持部材86の第2フランジ86
cに工具を引っかけて凹部12gから引き出せば、シー
ル部材88が凹部12g内に完全に露出するため、専用
の工具等を必要とせずにシール部材88を簡単に着脱す
ることができる。これにより、シール保持部材86を用
いずにギヤボックス12にシール部材88を直接支持し
た場合に比べて、作業性が大幅に向上する。しかもスタ
ータモータ51の凸部51aを利用してシール保持部材
86を抜け止めするので、サークリップ等の特別の抜け
止め部材が不要になって部品点数が削減される。
に臨むオイル溝12iを形成することにより、ローラベ
アリング36とシール部材88とに挟まれた空間にオイ
ルを供給して該ローラベアリング36の潤滑効果を高め
ることができる。このとき、シール保持部材86がオイ
ル溝12iの壁面の一部を構成するので、そのオイル溝
12iの加工が容易になる。
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
1、油圧ポンプ52、燃料ポンプ53およびオイルポン
プ54に限定されず、補機駆動軸の本数も実施例の4本
に限定されるものではない。また実施例ではラジアルド
ライブ軸16の半径方向外側が後方に傾斜しているが、
それが前方に傾斜していても良い。
によれば、取付フランジの割り面およびギヤボックスの
割り面をエンジン回転軸に対して平行に配置したので、
取付フランジの高さを減少させてギヤボックスをエンジ
ンケーシングにできるだけ接近させ、ガスタービンエン
ジン全体を小型化することができる。
面図(図3の1−1線矢視図)
面図(図3の2−2線矢視図)
図
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジン回転軸を収納する概略円筒状の
エンジンケーシング(11)の外壁面に設けた取付フラ
ンジ(13)の割り面(13a)に、補機(51〜5
4)を駆動する補機駆動軸(31〜34)を支持するギ
ヤボックス(12)に設けた割り面(12a)をボルト
(14,15)で締結し、エンジンケーシング(11)
を内側から外側に貫通し、かつエンジン回転軸に対して
傾斜角をもつラジアルドライブ軸(16)を介して該エ
ンジン回転軸の駆動力を補機駆動軸(31〜34)に伝
達するガスタービンエンジンの補機駆動ユニットにおい
て、取付フランジ(13)の割り面(13a)およびギ
ヤボックス(12)の割り面(12a)をエンジン回転
軸に対して平行に配置したことを特徴とするガスタービ
ンエンジンの補機駆動ユニット。
Priority Applications (1)
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JP2000134267A JP4490553B2 (ja) | 2000-04-28 | 2000-04-28 | ガスタービンエンジンの補機駆動ユニット |
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