JP2001316343A - 2−フルオロプロピオン酸アミド誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤 - Google Patents

2−フルオロプロピオン酸アミド誘導体及び農園芸用の有害生物防除剤

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JP2001316343A
JP2001316343A JP2000135840A JP2000135840A JP2001316343A JP 2001316343 A JP2001316343 A JP 2001316343A JP 2000135840 A JP2000135840 A JP 2000135840A JP 2000135840 A JP2000135840 A JP 2000135840A JP 2001316343 A JP2001316343 A JP 2001316343A
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agricultural
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atom
acid amide
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JP2000135840A
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English (en)
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Kiyoshi Tsutsumiuchi
清志 堤内
Shoji Shikita
庄司 敷田
Takaaki Kuwata
孝明 桑田
Takehiko Asahara
健彦 浅原
Tomoya Noritake
智哉 則武
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、2−フルオロプロピオン酸アミド
誘導体を有効成分として含有することを特徴とする農園
芸用の有害生物防除剤を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明の農園芸用の有害生物防除は、次
式(1): 【化1】 (式中、R1は、水素原子,C1〜4アルキル基,C1
〜4ハロアルキル基,C1〜4アルコキシ基,C1〜4
ハロアルコキシ基,ハロゲン原子を表わし;R2は、水
素原子,C1〜4アルコキシ基,ハロゲン原子を表わ
し;Xは、酸素原子,硫黄原子を表わし;Aは、CH2
CH2,CH2CH2Oを表わす。)で示される2−フル
オロプロピオン酸アミド誘導体を有効成分として含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2−フルオロプロピオン
酸アミド誘導体及びこれを有効成分とする農園芸用の有
害生物防除剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の2−フルオロプロピオン酸アミ
ド誘導体の近似化合物であるN−(2−フェニルエチ
ル)−2−クロロプロピオン酸アミドが、Indian
J.Chem.,(9),1022(1971)に
記載されているが、本発明の2−フルオロプロピオン酸
アミド誘導体については知られていない。従って、本発
明の2−フルオロプロピオン酸アミド誘導体が2−クロ
ロプロピオン酸アミド誘導体より優れた農園芸用の有害
生物防除活性を有することも知られていなかった。
【0003】
【課題を解決しようとする課題】本発明は農園芸用の有
害生物防除活性を有する新規な2−フルオロプロピオン
酸アミド誘導体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、2−フル
オロプロピオン酸アミド誘導体を合成し、その生理活性
について検討した結果、2−フルオロプロピオン酸アミ
ド誘導体が優れた農園芸用の有害生物防除活性を有する
ことを見出した。即ち、本発明は、次の通りである。第
1の発明は、次式(1):
【0005】
【化2】
【0006】で示される2−フルオロプロピオン酸アミ
ド誘導体に関するものである。なお、式中のR1,R2
X及びAは、次の通りである。R1は、水素原子,炭素
原子数1〜4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のハ
ロアルキル基,炭素原子数1〜4個のアルコキシ基,炭
素原子数1〜4個のハロアルコキシ基,ハロゲン原子を
表わす。R2は、水素原子,炭素原子数1〜4個のアル
コキシ基,ハロゲン原子を表わす。Xは、酸素原子,硫
黄原子を表わす。Aは、CH2CH2,CH2CH2Oを表
わす。
【0007】第2の発明は、前記の式(1)で示される
2−フルオロプロピオン酸アミド誘導体を有効成分とす
ることを特徴とする農園芸用の有害生物防除剤に関する
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。前記の化合物で表した各種の置換基などは、次の
通りである。なお、本発明の説明において、化学式に付
した括弧付き数字,記号などをもって、「化合物(数
字,記号など)」とも称する〔例えば、式(1)で示さ
れるものを化合物(1)とも称する。〕。
【0009】〔R1〕R1は、水素原子,炭素原子数1〜
4個のアルキル基,炭素原子数1〜4個のハロアルキル
基,炭素原子数1〜4個のアルコキシ基,炭素原子数1
〜4個のハロアルコキシ基,ハロゲン原子である。 (1)アルキル基としては、直鎖状又は分岐状のものを挙
げることができるが;好ましくはメチル基である。 (2)ハロアルキル基としては、直鎖状又は分岐状のもの
を挙げることができるが;好ましくはトリフルオロメチ
ル基である。 (3)アルコキシ基としては、直鎖状又は分岐状のものを
挙げることができるが;好ましくはメトキシ基である。 (4)ハロアルコキシ基としては、直鎖状又は分岐状のも
のを挙げることができるが;好ましくは、トリフルオロ
メトキシ基である。 R1におけるハロゲン原子としては、フッ素原子,塩素
原子,臭素原子,ヨウ素原子を挙げることができるが;
好ましくは、塩素原子である。
【0010】〔R2〕R2は、水素原子,炭素原子数1〜
4個のアルコキシ基,ハロゲン原子である。 (1)アルコキシ基としては、直鎖状又は分岐状のものを
挙げることができるが;好ましくはメトキシ基である。 (2)ハロゲン原子としては、フッ素原子,塩素原子,臭
素原子,ヨウ素原子を挙げることができるが;好ましく
は、塩素原子である。 〔X〕Xは、酸素,硫黄原子である。〔A〕Aは、CH
2CH2,CH2CH2Oである。
【0011】化合物(1)としては、前記の各種の置換
基を組み合わせたものを挙げることができるが、薬効の
面から好ましいものは、次の通りである。 (1)R1及びR2が水素原子であり、Xが酸素原子であ
り、AがCH2CH2である化合物。例えば、後述の表1
に記載した化合物1などを挙げることができる。 (2)R1が炭素原子数1〜4個のアルキル基であり、R2
が水素原子であり、Xが酸素原子であり、AがCH2
2である化合物。例えば、後述の表1に記載した化合
物3などを挙げることができる。 (3)R1がハロゲン原子であり、R2が水素原子であり、
Xが酸素原子であり、AがCCH2CH2である化合物。
例えば、後述の表1に記載した化合物5などを挙げるこ
とができる。 (4)R1が炭素原子数1〜4個のハロアルコキシ基であ
り、R2が水素原子であり、Xが酸素原子であり、Aが
CH2CH2である化合物。例えば、後述の表1に記載し
た化合物9などを挙げることができる。 (5)R1が水素原子であり、R2が炭素原子数1〜4個の
アルコキシ基であり、Xが酸素原子であり、AがCH2
CH2である化合物。例えば、後述の表1に記載した化
合物11などを挙げることができる。
【0012】(6)R1及びR2が炭素原子数1〜4個のア
ルコキシ基であり、Xが酸素原子であり、AがCH2
2である化合物。例えば、後述の表1に記載した化合
物13などを挙げることができる。 (7)R1及びR2が炭素原子数1〜4個のアルコキシ基で
あり、Xが硫黄原子であり、AがCH2CH2である化合
物。例えば、後述の表1に記載した化合物14などを挙
げることができる。 (8)R1及びR2が水素原子であり、Xが酸素原子であ
り、AがCH2CH2Oである化合物。例えば、後述の表
1に記載した化合物15などを挙げることができる。 (9)R1が炭素原子数1〜4個のアルコキシ基であり、R
2が水素原子であり、Xが酸素原子であり、AがCH2
2Oである化合物。例えば、後述の表1に記載した化
合物17などを挙げることができる。 (10)R1が炭素原子数1〜4個のハロアルコキシ基であ
り、R2が水素原子であり、Xが酸素原子であり、Aが
CH2CH2Oである化合物。例えば、後述の表1に記載
した化合物19などを挙げることができる。 (11)R1及びR2がハロゲン原子であり、Xが酸素原子で
あり、AがCH2CH2Oである化合物。 例えば、後述の表1に記載した化合物21などを挙げる
ことができる。前記の本発明の化合物(1)の合成法
を、さらに詳細に述べる。化合物(1)は、以下に示す
合成法1又は2によって合成することができる。
【0013】(合成法1)化合物(1a)〔化合物
(1)において、Xが酸素原子である場合〕は、次に示
すように、化合物(2)と化合物(3)とを、溶媒中塩
基の存在下に反応させることによって合成することがで
きる。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、Yは、炭素原子数1〜4個のアル
コキシ基を表わし;R1,R2及びAは、前記と同義であ
る。) なお、Yとしては、直鎖状又は分岐状のものを挙げるこ
とができる。該反応の反応温度の範囲は、通常0℃から
使用する溶媒の沸点までである。原料のモル比は、化合
物(2)1モルに対して化合物(3)が1モルの割合で
あり、塩基は1モルの割合が理論量であるが、反応の状
況により任意に変化させることができる。塩基として
は、水素化ナトリウムなどを挙げることができる。溶媒
としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
トルエンなどを挙げることができる。原料化合物(2)
は、Tetrahedron Lett.,34
(2),293(1993)記載の方法に準じて得るこ
とができる。また、原料化合物(3)は、市販品として
入手するか、J.Med.Chem.,15,214
(1972)又はWO9715551に記載の方法に準
じて得ることができる。
【0016】(合成法2)化合物(1b)〔化合物
(1)において、Xが硫黄原子である場合〕は、次に示
すように、溶媒中、化合物(1a)をローソン試薬の存
在下に反応させることによって合成することができる。
【0017】
【化4】
【0018】(式中、R1,R2及びAは、前記と同義で
ある。) 該反応の反応温度の範囲は通常0℃から溶媒の沸点まで
である。原料のモル比は、化合物(2)1モルに対して
ローソン試薬は1/4モルの割合が理論量であるが、反
応の状況により任意に変化させることができる。溶媒と
しては、テトラヒドロフラン,トルエンなどを挙げるこ
とができる。合成法1又は合成法2によって製造された
化合物(1)は、抽出,濃縮,ろ過などの通常の後処理
を行い、必要に応じて再結晶,各種クロマトグラフィー
などの公知の方法で適宜精製することができる。
【0019】〔防除効果〕本発明の化合物(1)で防除
効果が認められる農園芸用の有害生物としては、農園芸
病原菌(例えば、コムギ赤さび病、オオムギうどんこ
病、キュウリべと病、イネいもち病、トマト疫病な
ど);農園芸害虫〔例えば、半翅目(ウンカ類,ヨコバ
イ類,アブラムシ類,コナジラミ類など)、鱗翅目(ヨ
トウムシ類,コナガ,ハマキムシ類,メイガ類,シンク
イムシ類,モンシロチョウなど)、鞘翅目(ゴミムシダ
マシ類,ゾウムシ類,ハムシ類,コガネムシ類など)、
ダニ目(ハダニ科のミカンハダニ,ナミハダニなど、フ
シダニ科のミカンサビダニなど)〕;線虫(ネコブセン
チュウ、シストセンチュウ、ネグサレセンチュウ、シン
ガレセンチュウ、マツノザイセンチュウなど)を挙げる
ことができる。
【0020】本発明の農園芸用の有害生物防除剤は、特
に、殺菌,殺虫,殺ダニ,殺線虫効果が顕著であり、化
合物(1)の1種以上を有効成分として含有するもので
ある。化合物(1)は、単独で使用することもできる
が、通常は常法によって、担体、界面活性剤、分散剤、
補助剤、などを配合(例えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒
剤,水和剤,油性の懸濁液,エアゾールなどの組成物と
して調製する)して使用することが好ましい。
【0021】担体としては、例えば、タルク,ベントナ
イト,クレー,カオリン,ケイソウ土,ホワイトカーボ
ン,バーミキュライト,消石灰,ケイ砂,硫安,尿素な
どの固体担体;炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香
族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩
素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)、エー
テル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケト
ン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンな
ど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールア
セテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類
(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコール
など)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシドなど)、水などの液体担体;空気,窒素,炭
酸ガス,フレオンなどの気体担体(この場合には、混合
噴射することができる)などを挙げることがでる。
【0022】本剤の動植物への付着,吸収の向上,薬剤
の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために使用
できる界面活性剤や分散剤としては、例えば、アルコー
ル硫酸エステル類,アルキルスルホン酸塩,リグニンス
ルホン酸塩,ポリオキシエチレングリコールエーテルな
どを挙げることができる。そして、その製剤の性状を改
善するためには、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助
剤として用いることができる。
【0023】本剤の製造では、前記の担体,界面活性
剤,分散剤及び補助剤をそれぞれの目的に応じて、各々
単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物(1)を製剤化した場合の有効成分濃度
は、乳剤では通常1〜50重量%,粉剤では通常0.3
〜25重量%,水和剤では通常1〜90重量%,粒剤で
は通常0.5〜5重量%,油剤では通常0.5〜5重量
%,エアゾールでは通常0.1〜5重量%である。これ
らの製剤を適当な濃度に希釈して、それぞれの目的に応
じて、植物茎葉,土壌,水田の水面に散布するか、又は
直接施用することによって各種の用途に供することがで
きる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。なお、これらの実施例は、本発明の範囲を限定す
るものではない。 実施例1〔化合物(1)の合成〕 (1)N−〔2−(4−クロロフェニル)エチル〕−2−
フルオロプロピオン酸アミド〔化合物5〕の合成 2−フルオロプロピオン酸エチル0.72gと2−(4
−クロロフェニル)エチルアミン0.78gとをテトラ
ヒドロフラン20mlに溶解し、これに60%水素化ナ
トリウム0.24gを室温でゆっくり加え、40〜50
℃で1時間加熱撹半した。反応終了後、反応液に水を加
え酢酸エチルで2回抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄し
て無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去
し、得られた残査を冷ヘキサンで洗浄し、無色結晶であ
る目的物1.12gを得た。
【0025】(2)N−〔2−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)エチル〕−2−フルオロプロピオン酸アミド〔化
合物13〕の合成 2−フルオロプロピオン酸エチル0.72gと2−
(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン0.91
gとをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、これに6
0%水素化ナトリウム0.24gを室温でゆっくり加
え、40〜50℃で2時間加熱撹半した。反応終了後、
反応液に水を加え酢酸エチルで2回抽出、有機層を飽和
食塩水で洗浄して無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧
下に溶媒を留去し、得られた残査をカラムクロマトグラ
フィー(トルエン:酢酸エチル=1:1溶出)により精
製し無色透明油状物である目的物0.82gを得た。
【0026】(3)N−〔2−(4−メトキシフェノキ
シ)エチル〕−2−フルオロプロピオン酸アミド〔化合
物17〕の合成 2−フルオロプロピオン酸エチル0.72gと2−(4
−メトキシフェノキシ)エチルアミン0.83gとをテ
トラヒドロフラン20mlに溶解し、これに60%水素
化ナトリウム0.24gを室温でゆっくり加え、室温で
5時間撹半した。反応終了後、反応液に水を加え酢酸エ
チルで2回抽出、有機層を飽和食塩水で洗浄して無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、得ら
れた残査を冷ヘキサンで洗浄し、無色結晶である目的物
0.84gを得た。
【0027】(4)N−〔2−(3,4−ジメトキシフェ
ニル)エチル〕−2−フルオロプロピオン酸チオアミド
〔化合物14〕の合成 N−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチル〕−
2−フルオロプロピオン酸アミド1.44gとローソン
試薬0.64gとをトルエン10mlに加え、3時間加
熱還流した。反応液を減圧下に5ml程度まで濃縮し、
カラムクロマトグラフィー(トルエン次いでトルエン:
酢酸エチル=4:1溶出)により精製し淡黄色油状物で
ある目的物1.01gを得た。
【0028】(5)表1中のその他の化合物(1)の合成 前記(1)〜(4)の方法に準じて、表1中のその他の化合物
(1)を合成した。以上のようにして合成した化合物
(1)及びそれらの物性を表1及び2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】 実施例2〔製剤の調製〕 (1)粒剤の調製 化合物(1)5重量部、ベントナイト35重量部、タル
ク57重量部、ネオペレックスパウダー(商品名;花王
株式会社製)1重量部及びリグニンスルホン酸ソーダ2
重量部を均一に混合し、次いで少量の水を添加して混練
した後、造粒、乾燥して粒剤を得た。
【0031】(2)水和剤の調製 化合物(1)10重量部、カオリン70重量部、ホワイ
トカーボン18重量部、ネオペレックスパウダー(商品
名;花王株式会社製)1.5重量部及びデモール(商品
名;花王株式会社製)0.5重量部を均一に混合し、次
いで粉砕して水和剤を得た。
【0032】(3)乳剤の調製 化合物(1)20重量部及びキシレン70重量部に、ト
キサノン(商品名;三洋化成工業製)10重量部を加え
て均一に混合し、溶解して乳剤を得た。
【0033】(4)粉剤の調製 化合物(1)5重量部、タルク50重量部及びカオリン
45重量部を均一に混合して粉剤を得た。
【0034】実施例3〔効力試験〕 (1)キュウリべと病に対する防除効力試験 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり1本のキ
ュウリ(品種:相模半白)を育成した。この1.5葉期
の幼植物体に、化合物(1)のアセトン溶液を、界面活
性剤(0.01%)を含む水で200ppmに希釈し
て、1鉢あたり10mlを散布した。散布後、1日間ガ
ラス温室で栽培し、ついで、キュウリべと病菌遊走子の
う懸濁液(5×104個/ml)を調製し、これを葉の
裏側にまんべんなく噴霧接種した。接種後、1日間20
℃、湿室に保持した後、5日間ガラス温室内で栽培し、
第1葉に現れたベと病の発病程度を調査した。効果の判
定は、無処理区の発病程度と比較して、病斑のないもの
を5、病斑面積10%以下を4、20%程度を3、40
%程度を2、60%程度を1、全体が罹病したものを0
として、6段階で示した。なお、本発明の化合物(1)
と同様の試験法で、比較化合物を使用した。比較化合物
は、Indian J.Chem.,(9),102
2(1971)に記載された化合物であり、次式;
【0035】
【化5】
【0036】で示される。これらの結果を、表3に示
す。
【0037】
【表3】
【0038】(2)コムギ赤さび病に対する防除効力試験 直径6cmのプラスチック植木鉢に1鉢あたり10本の
コムギ(品種:コブシコムギ)を育成した。この1.5
葉期の幼植物体に、化合物(1)のアセトン溶液を、界
面活性剤(0.01%)を含む水で500ppmに希釈
して、1鉢あたり10mlを散布した。散布後、1日間
植物をガラス温室で栽培し、ついで、コムギ赤さび病菌
胞子懸濁液(3×105個/ml)を調整し、これを植
物体にまんべんなく噴霧接種した。接種後、1日間20
℃、湿室に保持した後、9日間ガラス温室内にて栽培
し、第1葉に現れた赤さび病の発病程度を調査した。効
果の判定は、無処理区の発病程度と比較して、前記の試
験例(1)と同様に行った。これらの結果を、表4に示
す。
【0039】
【表4】
【0040】(3)コナガに対する効力試験 化合物(1)を実施例2に準じて水和剤とし、界面活性
剤(0.01%)を含む水で500ppmに希釈した溶
液中に、キャベツ葉片(5cm×5cm)を30秒間浸
漬し、プラスチックカップに入れた。風乾後、コナガ3
齢幼虫10頭放ち、蓋をして、25℃定温室に放置し
た。2日後に生死虫数を数え、死虫率を求めた。効果の
判定は、殺虫率が100%のものをA、80%以上10
0%未満のものをB、60%以上80%未満のものを
C、60%未満のものをDとした。なお、本発明の化合
物(1)と同様の試験法で、前記の試験例(1)に記載し
た比較化合物を使用した。これらの結果を、表5に示
す。
【0041】
【表5】
【0042】(4)ナミハダニ雌成虫に対する効力試験 ナミハダニ雌成虫10頭を、インゲン葉片(直径20m
m)に寄生させた後、実施例2に準じて調製した化合物
(1)の水和剤を、界面活性剤(0.01%)を含む水
で500ppmに希釈した薬液中に、寄生させた葉片を
15秒間浸漬した。これを25℃定温室に放置し、3日
後に生死虫数を数え、死虫率を求めた。効果の判定は、
化合物(1)と前記の試験例(1)に記載した比較化合物
を用いて、前記の試験例(3)と同様に行った。これらの
結果を、表6に示す。
【0043】
【表6】
【0044】(5)ナミハダニ卵に対する効力試験 ナミハダニ雌成虫5頭を、インゲン葉片(直径20m
m)に接種し、24時間産卵させ、雌成虫を除去した。
一方、実施例2に準じて調製した化合物(1)の水和剤
を界面活性剤(0.01%)を含む水で500ppmに
希釈した薬液中に、葉片を15秒間浸漬した。これを2
5℃定温室に放置し、7日後に孵化幼虫数を数え、殺卵
率を求めた。効果の判定は、化合物(1)と前記の試験
例(1)に記載した比較化合物を用いて、前記の試験例(3)
と同様に行った。これらの結果を、表7に示す。
【0045】
【表7】
【0046】(6)サツマイモネコブセンチュウに対する
効力試験 96穴プレートの各ウエルに、実施例2に準じて調製し
た化合物(1)の水和剤を水で100ppmに希釈した
薬液を入れ、各ウエルにサツマイモネコブセンチュウの
2期幼虫500頭を放った。これを25℃の定温室に放
置し、2日後に顕微鏡下で観察して殺線虫率を求めた。
効果の判定は、化合物(1)と前記の試験例(1)に記載
した比較化合物を用いて、前記の試験例(3)と同様に行
った。これらの結果を、表8に示す。
【0047】
【表8】
【0048】
【発明の効果】本発明の新規な2−フルオロプロピオン
酸アミド誘導体は、優れた農園芸用の有害生物防除効果
を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 327/42 C07C 327/42 (72)発明者 浅原 健彦 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 則武 智哉 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 2B121 AA11 AA16 AA20 CC02 CC03 CC25 CC28 CC29 CC32 CC34 CC35 FA15 4H006 AA01 AA03 BJ50 BM10 BM71 BV34 4H011 AA03 AC04 BA01 BB06 BC07 BC20 DA02 DA15 DC05 DC06 DD03 DD04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式(1): 【化1】 で示される2−フルオロプロピオン酸アミド誘導体。な
    お、式中のR1,R2,X及びAは、次の通りである。R
    1は、水素原子,炭素原子数1〜4個のアルキル基,炭
    素原子数1〜4個のハロアルキル基,炭素原子数1〜4
    個のアルコキシ基,炭素原子数1〜4個のハロアルコキ
    シ基,ハロゲン原子を表わす。R2は、水素原子,炭素
    原子数1〜4個のアルコキシ基,ハロゲン原子を表わ
    す。Xは、酸素原子,硫黄原子を表わす。Aは、CH2
    CH2,CH2CH2Oを表わす。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の式(1)で示される2−
    フルオロプロピオン酸アミド誘導体を有効成分とするこ
    とを特徴とする農園芸用の有害生物防除剤。
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