JP2001316192A - 「鉄・ムギネ酸アナログ」葉面散布剤 - Google Patents
「鉄・ムギネ酸アナログ」葉面散布剤Info
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Abstract
た、新たな鉄分の葉面散布剤を提供することを目的とし
ている。本発明は、葉面から鉄分を供給することによ
り、植物をアルカリ土壌においても生育させる方法を提
供するものである。また本発明は、葉面から鉄分を吸収
させるための新規な化合物、及びその製造方法を提供す
るものである。 【解決手段】 本発明は、アベニン酸若しくはその誘導
体又はその塩を含有してなる肥料、好ましくはさらに鉄
分などの金属成分を含有し、より好ましくはこれらの金
属成分を錯体(キレート化物)として含有してなる肥料
に関する。本発明の肥料は、葉面散布剤として散布され
得る肥料が好ましい。また、本発明は新規なアベニン酸
の誘導体又はその塩、それらの製造方法にも関する。
Description
はその誘導体又はその塩を含有してなる肥料、好ましく
は鉄分などの金属成分を含有してなる葉面散布用の肥
料、これを用いた植物の育成方法などに関する。また、
本発明は、アベニン酸の誘導体又はその塩、その製造方
法、及びそのための中間体に関する。
壌は、陸地の25%を占めている。この土壌は、炭酸カ
ルシュウムを主成分とするので、土壌溶液のpHが8〜
10を示している。この条件下では土壌中の鉄は不溶体
化しており、植物は鉄を吸えないので、葉が黄白化症
(クロロシス)を示しており、生育不良となる。したが
って、この土壌は穀物生産力が非常に低く、穀物生産に
適していないが、現在の人口問題を解決するには穀物生
産を上げることが必要であり、このような土壌条件下に
おいても穀物生産ができるようになることが望まれてい
る。
アルカリ性であるために、肥料として鉄系肥料を土壌中
に散布しても、土壌のアルカリ性により肥料中の鉄分が
不溶化され、その結果植物は土壌中から鉄分を吸収でき
なくなってしまう。このように、アルカリ土壌に施用す
るべき有効な鉄系肥料は、原理的にも不可能なと考えら
れることから、現在も開発されていない。したがって、
植物に必要な鉄分を供給するためには有効な葉面散布剤
の開発が望まれている。現在の葉面散布剤は、(旧)チ
バガイギー社のEDDHA、HEDTA、あるいは世界
の各社が生産している試薬であるEDTAなどである
が、これらはいずれも大変高価なうえに鉄の吸収、鉄の
体内移動性が充分ではなく、大量の散布が必要である。
たとえば、イスラエルでは、キウイフルーツに対してF
e−EDDHA原体として30kg/10aという膨大
な量を散布している。これは窒素肥料と同等に近い施肥
量であり、このような大量散布をすると作物の生産価格
が高くなり、安価な穀物を提供することができない。そ
こで、安価でかつ有効な鉄分の葉面散布剤の開発が望ま
れている。
ネ酸類を分泌し、土壌中の3価鉄イオンをキレートして
「鉄・ムギネ酸」とし、これを根からそのままの形で吸
収している。この天然のムギネ酸類はこれまでにも種々
の方法により合成されてきたが、それらはすべて非常に
多伎なステップを必要としており、安価で大量合成する
方法は未だ見い出されていない。本発明者らは、必ずし
も天然の化合物の合成にこだわらず、合成プロセスが少
なく、かつ安価に製造することができる化合物で、しか
も天然のムギネ酸と同等の鉄輸送活性を有する化合物の
開発を試みた。
分の吸収代謝の機構を解明してきており、本発明は、こ
の鉄分吸収機構の原理にのっとった、新たな鉄分の葉面
散布剤を提供することを目的としている。本発明は、葉
面から鉄分を供給することにより、植物をアルカリ土壌
においても生育させる方法を提供するものである。また
本発明は、葉面から鉄分を吸収させるための新規な化合
物、及びその製造方法を提供するものである。
又はその塩を含有してなる肥料、好ましくはさらに鉄分
などの金属成分を含有し、より好ましくはこれらの金属
成分を錯体(キレート化物)として含有してなる肥料に
関する。本発明の肥料は、葉面散布剤として散布され得
る肥料が好ましい。また、本発明は、前記肥料を散布し
てなる植物の生育方法、このようにして育成された植
物、及び当該植物から得られる穀物に関する。さらに、
本発明は、次式(II)、
水素基を示し、R2は水素原子又はアルキル基を示し、
R3は水酸基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、又はジアルキルアミノ基を示す。)で表される化
合物又はその塩に関する。また、本発明は、次式(II
I)
一又は異なって保護基を示し、Yは酸素原子又は窒素原
子を示す。)で表される化合物と、次式(IV)
水素基又は保護されていてもよい水酸基を示し、R2は
水素原子又はアルキル基を示す。)で表される化合物と
を反応させ、次いでアミド基のカルボニル基をメチレン
基に還元した後、必要により保護基を除去することから
なる次式(II)
水素基を示し、R2は水素原子又はアルキル基を示し、
R3は水酸基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミ
ノ基、又はジアルキルアミノ基を示す。)で表される化
合物又はその塩を製造する方法、及び当該中間体に関す
る。
を解明してきた。例えば、イネ科植物は、鉄欠乏条件下
でムギネ酸類を分泌し、土壌中の3価鉄イオンをキレー
トして「鉄・ムギネ酸」とし、これを根からそのままの
形で吸収している。この天然のムギネ酸類はこれまで何
人かの研究者によって合成されたが、それらはすべて非
常に多伎なステップを必要としており、安価で大量に合
成する方法は未だ成功していない。そこで本発明者ら
は、必ずしも天然の化合物の合成にこだわらず、合成化
合物よりも合成プロセスが少なく、しかも天然のものと
同等の鉄輸送活性を有する化合物を見出すべく、このよ
うな化合物の化学構造のデザインを試みた。その結果、
デザインされた化合物の中のいくつかのまったく新規な
ムギネ酸アナログが、デオキシムギネ酸やアベニン酸と
まったく同等の鉄輸送活性を有することを見いだした。
またこれらが、すべて、鉄の葉面散布剤として、デオキ
シムギネ酸やアベニン酸と同等のクロロシス治癒能を有
していることが分かった。ほかのデザインされた化合物
の中には、今回の実験においては充分な鉄輸送活性が見
出されなかったが、これらの化合物も、施用方法を詳細
に検討すれば、葉面散布剤としての可能性を有している
と考えられる。
を合成した。これを図1に従って4種類に分類する。化
合物(1)はアベニン酸であり、これは次式、
のアゼチジン環が開環した化合物である。化合物(2)
〜(4)は、アナローグ化合物1と分類される化合物
で、前記アベニン酸の1位のカルボキシ末端部分を修飾
したものである。化合物(5)〜(6)は、アナローグ
化合物2と分類される化合物で、前記アベニン酸の3”
位の水酸基をアミノ基に修飾し、N(1)窒素原子を遊
離型又はアルキル置換したものである。化合物(7)〜
(10)は、アナローグ化合物3と分類される化合物
で、前記アベニン酸の3”位の水酸基、1位のカルボキ
シ末端部分、及びN(1)窒素原子を修飾したものであ
る。
グ化合物(1)〜(10)の鉄輸送活性が天然のムギネ
酸と同等の生理活性を有するかどうかを検定するため
に、まず、59Fe・ムギネ酸アナログの鉄欠乏オオム
ギでの経根吸収実験を行い、根と茎葉部への短時間での
鉄の移行量を測定した。対象として、2’−デオキシム
ギネ酸(化合物(A))及び次式
(B))を使用した。実験植物の育成オオムギ(品種:
エヒメハダカ1号)を用いて、これをペーパータオルを
敷き詰めたバットに播種し、20℃の暗所で発芽させ
た。春日井水耕液をいれたバットにサランのネットを浮
かべたものに、発芽種子を移し、1週間19℃(明)/
15℃(暗)条件で育てた。20Lのプラスチック製の
ボックスに春日井水耕液をいれ、プラスチック製カバー
をし、その穴に1本ずつ移植した後、上記と同じ条件で
1週間育てた。
59FeCl3(比放射能 925MBq/mg)を
0.925Beqを入れたものと1.5mgのムギネ酸
誘導体(化合物(1)〜(10)、(A)、(B))を
混合して反応させ、鉄キレート化合物を作成し1時間放
置した。この全量を春日井水耕液100mLに入れ混合
する。オオムギ幼植物1本を根部のみが水耕液に浸かる
ように入れ、19℃、10,000ルックス(Lux)
の人工気象室の条件下で吸収をスタートさせた。105
分の吸収の後、植物体を取り出し、1mMのEDTA溶
液に根を浸け、1分間緩やかに撹拌しながら根に吸着し
ている放射能を洗い落とした。直ちに根と、茎葉部を切
り放し、それぞれの生体重を測定し、それぞれを、ガラ
スチューブに詰め、シンチレーションカウンターでガン
マー線量を測定した。化合物が合成された日時が異なる
ので、実験は、3回にわけて行われた。
2、図3、図4に示した。化合物(2)、化合物(3)
及び化合物(A)の結果を図2に、化合物(1)、化合
物(4)、化合物(5)、化合物(6)及び化合物
(A)の結果を図3に、化合物(7)、化合物(8)、
化合物(9)、化合物(10)、化合物(A)及び化合
物(B)の結果を図4にそれぞれ示す。図2、図3、及
び図4の縦軸はいずれも5 9Feの吸収量(cpm)で
あるが、そのスケールはそれぞれの図で異なっている。
また、図2、図3、及び図4のそれぞれの下段は根部で
の吸収量を示し、上段は茎葉部の吸収量を示している。
両方の吸収量を併せたものが総吸収量(吸収活性)であ
り、根部と茎葉部の放射能の合量である。移行活性は、
茎葉部の放射能量として示された。
的な序列を示すと次のとおりである。吸収活性の序列は
高いものからでは、 1,2,4>3,A>6>B>10>5>7,8,9 移行活性の序列は高いものからでは、 1,2,3,4,A>B>7,8,9>10>5,6 であることがわかった。化合物(1)、(2)、(3)
及び(4)はいずれも、対象の化合物(A)や化合物
(B)よりも吸収活性及び移行活性において優れた活性
を有していることがわかる。化合物(5)〜(10)も
弱いながらもこれらの活性を有していることがわかる。
ムギネ酸(化合物(A))、アベニン酸(化合物
(1))、ニコチアナミン(化合物(B))は天然に存
在するものである。これまで同定された鉄の移行活性
(実験的には茎葉部への移行量で代表される)を有する
ムギネ酸類の構造を総括して、野本らは、1,4’,
4”位置のカルボキシル基(COOH)、N(1)、N
(2)、及び3”−OHが、Fe 3+との6つの結合座
に必須であることを提唱している(Nomoto K et al., P
lants and Animals. VCH publishers. 1987)。この仮
定を参考にして、今回の実験結果を考察した。また、今
回の考察においては、すべてのイネ科植物に存在してい
るデオキシムギネ酸の「鉄・デオキシムギネ酸」化合物
(化合物(A))を鉄吸収活性の比較対照として、他の
化合物(1)〜(10)の鉄錯体のオオムギにおける吸
収活性を考察した。
基とOH基を考察した。化合物(5)、(6)、
(7)、(8)、(9)、及び(B)はいずれも3”−
末端はNH2基である。これらはいずれも移行活性がデ
オキシムギネ酸(化合物(A))と比べてきわめて低
い。わずかに、化合物(B)のニコチアナミンが、50
%の活性を有している。また、化合物(5)及び(6)
は根への蓄積量が比較的多く化合物(12)とともに吸
収活性が存在することが明らかである。すなわち化合物
(5)及び(6)は吸収はするけれども茎葉部への移行
はしない。それに対して、化合物(B)は多少は移行す
る。一方、3”−末端にOH基をもつ化合物(1)、
(2)、(3)、及び(4)はデオキシムギネ酸(A)
とほぼ同等の吸収活性と移行活性を持っている。これら
のことは、この位置のNH2基はOH基よりも3価の鉄
イオン(Fe3+)との結合力が強いために、細胞膜に
存在するムギネ酸鉄トランスポーターを容易に通ってい
ったん根の細胞内に吸収されるが、その後の茎葉部への
Fe3+の移行のプロセスがうまくいっていないことを
示唆している。
エン酸のような化合物にFe3+が受け渡されなければ
ならないとするならば、化合物(B)のNH2基の方が
化合物(5)や(6)のNH2基よりも、結合が弱いの
で、より容易に受け渡しが行われ、その結果、化合物
(B)の茎葉部への移行(移行活性)が高まったのかも
知れない。また、OH基を持つ一連のFe3+イオンと
の錯化合物は容易に根の細胞膜のムギネ酸トランスポー
ターを通過するために、吸収活性が高い。またNH2基
に比べてOH基のほうがFe3+に対する結合力が弱い
ので、このOH基を持つ一連の化合物は最も容易にクエ
ン酸のような化合物にFe3+イオンを受け渡して、結
果的に移行活性も高かったとも考えられる。化合物(1
0)のようにOH基を持つにもかかわらず、活性の低い
ものについては、つぎに述べる左端の構造の違いによる
ものであると考えられる。
1位のカルボキシル基の酸素原子(O(1))の周辺の
構造について考察する。前記した野本らの報告によれ
ば、N(1)もO(1)のいずれもFe3+イオンとの
錯化合物を形成するために必要な元素である。しかし、
N(1)がアゼチジン環の環を構成する原子でなくても
よいことは、天然物であるデオキシムギネ酸(化合物
(11))とアゼチジン環が開環したアベニン酸(化合
物(1))が同様の移行活性をもつことから、以前から
分かっていたことである。実野らは、「ムギネ酸・コバ
ルト」の立体構造はアゼチジン環のN(1)−C(2)
−COO(1)の構成面に対して環の部分が外側に飛び
出していると報告している(Mino Y et al. Inorg Che
m. 20, 3440, 1981)。したがって、アゼチジン環が形
成されている場合には、この環の部分は、Fe3+が配
座を組むためにN(1)及びO(1)に接近する時の立
体障害にならないと考えられる。一方、アベニン酸の場
合は、アゼチジン環は形成されていないが、水溶液中で
は末端のOHのHがN(1)に接近して水素結合により
緩い6員環を形成し、アゼチジン環が形成されている場
合と同様な立体配置となり、この環化も、Fe3+がN
(1)やO(1)に接近する時の立体障害にならないと
考えられる。
(1)に影響する距離にな いことがFe3+とこの
2原子とのリガンド形成を妨害しない。 (ロ)化合物(3)は、末端OHとN(1)との間で緩
い水素結合をすることによる外向きの緩い5員環を形成
する。このことがリガンド形成を妨害しない。(ハ)化
合物(4)も、化合物(3)と同じく、OHとN(1)
との間で緩い水 素結合をすることによる外向きの緩
い5員環を形成する。このときの末端C H3基は更
に外側に向いており、N(1)とO(1)に影響する距
離にない。したがって、5員環もCH3基もFe3+と
この2原子とのリガンド形成を妨害しない。これらのこ
とが化合物(1)、(2)、(3)、及び(4)が、化
合物(11)と等価な移行活性を有する理由と考えられ
る。これに対して、化合物(10)の場合は、N(1)
にイオン半径の大きいCH3基が直接ついているため
に、N(1)近傍は大きな立体障害がおこっており、F
e3+イオンの接近を妨げている。そのためにリガンド
形成が起こらない。したがって吸収活性そのものが低い
と考えられる。
る3”位にはFe3+イオンと比較的弱い結合をしうる
官能基(元素)が存在することが移行活性を高くするた
めに重要であり、Fe3+イオンとN(1)及びO
(1)が結合しうるための立体障害が存在しないことが
吸収活性を活性を高めるために重要であることが分かっ
た。
アルカリ土壌のように根部からの吸収が困難な場合に
は、土壌以外の葉などからの吸収が重要となってくるの
であるが、葉などからの吸収が根部からの吸収と同様で
あるか否かということの詳細はわかっていない。根部か
らの吸収が知られている「鉄(59Fe)・ムギネ酸」
をオオムギの葉の切断面から吸収させると、速やかに数
十分ですべての分岐根の先端に到達し、最新葉にも転流
することが本発明者の研究で明らかにされている(Mori
S: Irontransport in graminaceous plants. Metal Io
ns In Biological Systems. Marcel Dekker,Inc. 199
8)。しかし、このような根からの吸収活性や移行活性
が高い化合物が必ずしも葉面散布剤に適しているとはい
えない。実用的な葉面吸収剤としての適性は、光分解し
にくいこと、クチクラ層や細胞膜の透過性がいいこと。
細胞内での実際上のキレーターとの鉄の交換反応がスム
ースにおこなわれる適度の鉄キレート力を持つこと、な
ど、いくつもの難関をクリアーしなければならない。現
段階の知見からでは、どういう構造が適しているかを理
論的に詳細に詰めることは出来ない。結局、実用化のた
めの散布試験を実際に行ってみるしかない。
0)、(A)、及び(B)を用いて経葉吸収の実験をし
た。実験には、鉄欠乏クロロシスを呈するオオムギを用
いた。即ち、発芽後移植したオオムギ幼植物を通常の春
日井水耕液(畑作用)組成で、人工気象室で1週間育て
る。その後、鉄のみを抜いた春日井水耕液で2週間育て
る。およそ第4葉まで生育し、第5葉が激しいクロロシ
スを呈している。このクロロフィル含量を、クロロフィ
ルメーターで測っておく。この植物に対して、展着剤
(商品名ダイン:武田園芸株式会社)1mL/10L入
りの1mMの試験溶液(「鉄・化合物(1)〜(1
0)、(A)、及び、(B)」溶液)を作成し、これを
暗条件下で第2、3、4葉の裏表に噴霧器でていねいに
スプレイする。散布後1日目、2日目、3日目、と順次
クロロフィルメーターで第5葉を測定する。結果を次の
表1に示す。
スを示している。用いた化合物は図1に示す化合物
(1)〜(10)、並びに対照化合物である化合物
(A)及び化合物(B)である。表1に示すように、化
合物(1)、(2)、(3)、(4)、及び(A)のい
ずれの化合物も3日目で完全に最新葉のクロロシスを回
復させた。これらの化合物間に差はなかった。これらの
鉄・化合物が第2、第3、第4葉から吸収されて容易に
最新葉である第5葉に移行し、鉄が有効利用されてクロ
ロフィル合成に使われたことを示している。化合物(1
2)も多少の回復力を示した。また、化合物(5)、
(6)、(7)、(8)、(9)、(10)に関しては
弱い効果しかみられなかったが、クロロシスを回復させ
る効果が示されている。対象作物を変えたり、展着剤の
組成を変えたりしてより詳細な検討を行えば、有効な葉
面散布剤としての可能性がまだ残されている。
(IV)のR1における炭化水素基としては、一般式(I
I)で表される化合物がFe3+と配座を組むためにそ
のN(1)及びO(1)に接近する時の立体障害になら
ないものであれば特に制限はない。また、立体的に大き
なものであっても、水素結合などにより環を形成して立
体障害にならないようになるものであれば特に制限はな
い。例えば、炭素数1〜10、好ましくは1〜5程度の
直鎖又は分枝した低級アルキル基、炭素数2〜10、好
ましくは2〜5程度の直鎖又は分枝した低級アルケニル
基や、環状の炭化水素基などが挙げられるが、合成上の
観点などから低級アルキル基が好ましい。また、当該炭
化水素基における置換基としては、N(1)原子と水素
結合して形成される環が立体障害を起こさないようにな
るものが好ましい。例えば、水酸基、アミノ基などの水
素原子を有する官能基や、N(1)原子に水素原子が結
合している場合には、当該水素原子と水素結合を形成す
ることができるメトキシ基、エトキシ基などの低級アル
コキシ基や、ケトン基やアルデヒド基などのカルボニル
基などであってもよいが、一般的には水酸基が好ましい
置換基である。
2、R3におけるアルコキシ基、アルキルアミノ基、又
はジアルキルアミノ基の「アルキル基」としては、メチ
ル基、エチル基などの炭素数1〜10、好ましくは1〜
5の低級アルキル基が好ましい。また、本発明の一般式
(III)や一般式(IV)における「保護基」としては、
ペプチド合成などに使用される保護基を用いることがで
きるが、低級アルキル基などであってもよい。例えば、
tert−ブチル基などが挙げられる。
る化合物の製造方法としては、種々の合成方法を採用す
ることができるが、一般式(III)で表される化合物を
中間体として合成するのが好ましい。保護基としてte
rt−ブチル基を用いた場合の一般式(III)で表され
る化合物のYが酸素原子の場合の製造例を次の反応式で
例示する。
する原子が窒素原子の原料を用いて前記の方法と同様に
して製造することができる。その製造方法の具体例をつ
ぎの反応式で例示する。
Buはtert−ブチル基を示し、Btはブチル基を示
す。化合物(11)のベンジルエステルをイソブチレン
を用いてtert−ブチル化しtert−ブチルエステ
ル(12)とし、これを接触還元してベンジル基をはず
して遊離ものカルボン酸(13)とする。これにメチル
・tert−ブチルジエステル(14)を反応させてア
ミド体(15)とし、次いでメチルエステル部分を加水
分解して目的の化合物(16)を得ることができる。ま
た、化合物(38)は、N−tert−ブトキシカルボ
ニル(N−Boc)基を有する対応する化合物(36)
を用いて同様に製造することができる。一般式(III)
で表される化合物、例えば化合物(16)又は(38)
は末端に遊離のカルボキシル基を有するアミド体であ
り、比較的容易に合成することができる化合物であると
同時に、当該アミド基はチオカルボニル化した後容易に
メチレン基まで還元することができることから、優れた
中間体である。さらにこの中間体は末端に遊離の反応性
のカルボキシル基を有しており、アミノ基や水酸基を有
する化合物と容易に反応することができる。この中間体
(16)を用いたアベニン酸の製造方法をつぎの反応式
で例示する。
L−4−ヒドロキシ−2−アミノブタン酸のN−ベンジ
ルオキシカルボニル(Cbz)体(17)の末端水酸基
をブトキシカルボニル(Boc)化して化合物(18)
とした後、Cbz基を接触還元により脱離させて化合物
(19)を得る。これを前記の化合物(16)を用いて
アミド化してアミド体(20)とし、このアミド体をラ
ウェソン試薬(Lawesson's reagent)を用いてチオアミ
ド体(21)した後、これをラネーニッケルを用いて還
元してメチレン体(22)を得る。これの保護基を脱離
させると目的のアベニン酸(1)を製造することができ
る。化合物(16)又は化合物(38)の末端カルボキ
シル基と反応させるアミノ化合物として種々のものを用
いることにより、各種のアベニン酸誘導体を製造するこ
とができる。例えば、以下に前記した化合物(2)、
(3)、(4)、(5)及び(6)を例示する。
が、本発明の化合物の製造方法としてはこれらの方法に
限定されるものではなく、他の任意の方法によって製造
してもよい。また、本発明の化合物の製造条件として
は、通常の合成化学又はペプチド合成の方法にしたがっ
て、適宜選定することができる。
しくはアベニン酸又はこれらの誘導体と金属成分を含有
するものである。金属成分としてはムギネ酸若しくはア
ベニン酸又はこれらの誘導体と錯体又はキレートを形成
するものが好ましい。本発明における錯化は、錯体やキ
レート化物の形成を包含している。好ましい金属成分と
しては、鉄が挙げられる。より好ましくは3価鉄イオン
が挙げられる。これらの金属成分はムギネ酸若しくはア
ベニン酸又はこれらの誘導体と混合してもよいが、事前
に錯体化又はキレート化しておくのが好ましい。
は、光により自動還元されて鉄が2価鉄イオン(Fe
2+)となり、これが生体内で代謝的に発生した過酸化
水素(H2O2)と反応して、以下のフェントン反応を
起こし、ラジカル(・OH)を形成しやすく、このラジ
カルがムギネ酸若しくはアベニン酸又はこれらの誘導体
そのものを破壊して葉面散布剤としての効果を短期間の
うちに無効化する可能性がある。したがって、発生し
た、ラジカルを直ちに吸収するラジカルスカベンジャー
を展着剤の中にいれて肥料成分の無効化を防ぐというこ
とも必要である。
展開剤、ラジカル補足剤、紫外線防止剤、分散剤、崩壊
剤などの成分を必要に応じて添加することもできる。ま
た、本発明の成分に悪影響を与えない範囲において、他
の肥料成分や生長調整剤などを配合することもできる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロピオン
アミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロピオン酸
(化合物(16))の製造 (1) (S)−2−t−ブトキシ−3−ベンジルオキ
シカルボニルプロピオン酸 t−ブチルエステル(化合
物(12))の製造 標記の化合物(12)を次に示す化学反応により製造し
た。
chi, A.Fujio, Malcromol. Chem. 1989, 19O, 1523.)
(10.0g、44.6mmol)の塩化メチレン(3
0ml)溶液に、濃硫酸(1.5ml)を加えた後、イ
ソブテン(25ml)の塩化メチレン(40ml)溶液
を加えた。密栓をして室温で一晩攪拌した後、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=15:1)により精製し、
8.19g(24.4mmol、54.6%)の12を
無色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.18(9H, s, -OBut), 1.44(9H, s, -CO2But), 2.68
(2H, m, H-3),4.34(1H, dd, J=6.3Hz, 7.0Hz, H-2), 5.
07(1H, d, J=11.3Hz, -CH2Ph),5.18(1H, d, J=11.3Hz,
-CH2Ph), 7.35(5H, m, -CH2Ph) (2) (S)−3−t−ブトキシ−3−t−ブトキシ
カルボニルプロピオン酸t−ブチルエステル(化合物
(13))の製造 標記の化合物(13)を次に示す化学反応により製造し
た。
0g、5.06mmol)の酢酸エチル(20ml)溶
液中にパラジウム活性炭(400mg)を懸濁し、水素
雰囲気下、室温で3時間激しく攪拌した。反応混合物を
セライトで濾過した後、濾液を減圧濃縮し、1.23g
(5.00mmol、98.8%)の目的の化合物(1
3)を無色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.19(9H, s, -OBut), 1.46(9H, s, -CO2But),2.62(1
H, dd, J=7.4Hz, 14.8Hz, H-2a),2.69(1H, dd, J=6.3H
z, 14.8Hz, H-2b),4.31(1H, dd, J=6.3Hz, 7.4Hz, H-3)
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロピオン
アミド)−3−メトキシカルボニルプロピオン酸 t−
ブチルエステル(化合物(15))の製造 標記の化合物(15)を次に示す化学反応により製造し
た。
rgmann, L.Zervas Bet. 1932, 65,1192.)(11.9
g、58.6mmol)及び化合物(13)(12.2
g、49.6mmol)の無水THF(500ml)溶
液を入れた反応容器を0℃に冷却し、HOBt(8.1
1g、60.0mmol)、DCC(11.3g、6
0.0mmol)を加えた。室温で一晩攪拌した後、反
応混合物をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮し
た。残渣を酢酸エチルを用いて希釈し、これを飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し
た。さらに、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1−3:
1)により精製し、18.1g(42.0mmol、8
4.7%)の目的の化合物(15)を無色油状物質とし
て得た。 [α]D 23+3.91°(c 1.065, CHCl3) IR(film) νmax(cm−1) 3360(m), 2980(s), 1750(s), 1680(s), 1400(w), 1370
(m), 1160(m),1100(m), 850(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.13(9H, s, -OBut), 1.41(18H, s, -CO2But),2.44
(1H, dd, J=9.5Hz, 13.8Hz, H-2'a),2.54(1H, dd, J=3.
5Hz, 13.8Hz, H-2'b),2.78(1H, dd, J=5.0Hz, 17.3Hz,
H-3a),2.97(1H, dd, J=4.5Hz, 17.3Hz, H-3b),3.67(3H,
s, -CO2Me), 4.30(1H, dd, J=3.5Hz, 9.5Hz, H-3'),
4.70(1H, dt, J=7.5Hz, 5.0Hz, H-2),6.73(1H, d, J=7.
5Hz, N-H) (4) (3S,3’S)−3−(3−t−ブトキシ−
3−t−ブトキシカルボニルプロピオンアミド)−3−
t−ブトキシカルボニルプロピオン酸(化合物(1
6))の製造 標記の化合物(16)を次に示す化学反応により製造し
た。
00g、2.32mmol)のメタノール(10ml)
溶液を0℃に冷却し、0.5N水酸化カリウム水溶液
(6.6ml、3.3mmol)を滴下した。室温で5
時間攪拌した後、減圧濃縮によりメタノールを除去し
た。残った粗生成物の水溶液を酢酸エチルで洗浄した
後、水層を1N塩酸を用いてpH2とし、これをクロロ
ホルムで抽出した。抽出液を飽和塩化ナトリウム水溶液
で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濾
液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)により
精製し、697mg(1.67mmol、72.0%)
の目的の化合物(16)を無色油状物質として得た。 [α]D 23-4.52°(c 1.01, CHCl3) IR(film) νmax(cm−1) 3380(m), 2980(s), 1730(s), 1650(m), 1540(m), 1370
(m), 1160(m),1100(w), 960(m), 840(m), 760(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.14(9H, s, -OBut), 1.41(9H, s, -CO2But), 1.43
(9H, s, -CO2Bu t),2.46(1H, dd, J=2.8Hz, 13.0Hz, H
-2'a),2.64(1H, dd, J=3.5Hz, 17.8Hz, H-2a),2.75(1H,
dd, J=10.5Hz, 13.0Hz, H-2'b),3.15(1H, dd, J=4.0H
z, 17.8Hz, H-2b),4.42(1H, dd, J=2.8Hz, 10.5Hz, H-
3'),4.83(1H, dt, J=9.5Hz, 3.8Hz, H-3), 7.48(1H, d,
J=9.5Hz, N-H)
製造 (1) N−Cbz−O−Boc−L−ホモセリン t
−ブチルエステル(化合物(18))標記の化合物(1
8)を次に示す化学反応により製造した。
Valerio, P.F.Alewood, R.B.Johns,Synthesis 1988, 1
9, 786.)(400mg、1.29mmol)の塩化メ
チレン(20ml)溶液を0℃に冷却し、ピリジン(5
20μl、6.45mmol)、Boc2O(563m
g、2.58mmol)、DMAP(10mg)を加え
た。4℃で6時間攪拌した後、反応溶液に酢酸エチルを
加え、これを1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。硫酸マグネ
シウムを用いて乾燥させた後、濾過し、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキ
サン:酢酸エチル=9:1)により精製し、344mg
(0.840mmol、65.0%)の目的の化合物
(18)を無色油状物質として得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3350(s), 2980(s), 1740(s), 1520(m), 1370(w), 1280
(m),1160(m), 850(m), 750(m), 700(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.46(18H, s, -CO2But, Boc), 1.95-2.28(2H, m, H-
3),4.16-4.23(2H, m, H-4), 4.36(1H, q, J=6.0Hz, H-
2),5.10(2H, s, -CH2Ph), 5.42(1H, d, J=7.5Hz, N-
H),7.35(5H, m, -CH2Ph) (2) O−Boc−L−ホモセリン t−ブチルエス
テル(化合物(19))の製造 標記の化合物(19)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)の酢酸エチル(20ml)溶液中にパラジウム
活性炭(300mg)を懸濁し、水素雰囲気下、室温で
3時間激しく攪拌した。反応混合物をセライトで濾過し
た後、濾液を減圧濃縮し、605mg(2.20mmo
l、100%)の化合物(19)を無色油状物質として
得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3390(m), 2980(s), 1740(s), 1460(m), 1370(m), 1280
(m),1160(m), 990(w), 850(m), 790(w)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.46(18H, s, -CO2But, Boc), 1.88(1H, m, H-3a),2.
15(1H, m, H-3b), 2.40(2H, br, NH2),3.55(1H, dd, J
=4.8Hz, 7.8Hz, H-2),4.23(2H, dd, J=6.0Hz, 7.2Hz, H
-4) (3) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプピオンア
ミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイル]−
O−Boc−ホモセリン t−ブチルエステル(化合物
(20))の製造 標記の化合物(20)を次に示す化学反応により製造し
た。
物(19)(600mg、2.18mmol)及び実施
例1で得た化合物(16)(990mg、2.37mm
ol)の無水THF(50ml)溶液を入れた反応容器
を0℃に冷却しHOBt(355mg、2.62mmo
l)、DCC(541mg、2.62mmol)を加え
た。実施例1の(3)と同様の方法により粗生成物を得
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:酢酸エチル=3:1−2:1)により精製
し、722mg(1.14mmol、52.5%)の化
合物(20)を無色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.18(9H, s, -OBut), 1.41(18H, s, -CO2But or Bo
c),1.43(18H, s, -CO2But or Boc), 2.06(1H, dq, J=
14.7Hz, 6.3Hz, H-3a),2.19(1H, dq, J=14.7Hz, 6.3Hz,
H-3b),2.49(1H, dd, J=8.7Hz, 14.7Hz, H-2"a),2.56(1
H, dd, J=3.8Hz, 14.7Hz, H-2"b),2.68(1H, dd, J=4.2H
z, 15.3Hz, H-2'a),2.88(1H, dd, J=3.9Hz, 15.3Hz, H-
2'b), 4.11(2H, m, H-4),4.35(1H, dd, J=3.8Hz, 8.7H
z, H-3"),4.51(1H, dt, J=7.5Hz, 6.3Hz, H-2),4.70(1
H, dt, J=8.4Hz, 3.9Hz, H-3'), 6.41(1H, d, J=7.5Hz,
N-H),7.04 (1H, d, J=8.4Hz, N'-H) (4) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイ
ルチオアミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパン
チオオイル]−O−Boc−ホモセリン t−ブチルエ
ステル(化合物(21))の製造 標記の化合物(21)を次に示す化学反応により製造し
た。
0mg、1.11mmol)のベンゼン(15ml)溶
液にLawesson試薬(540mg、1.33mmol)を
加えた。反応溶液を2時間80℃で還流させた後、減圧
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(塩化メチレン:酢酸エチル=1:0−20:1)によ
り精製し、630mg(0.891mmol、80.2
%)の化合物(21)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.18(9H, s, -OBut), 1.43(18H, s, -CO2But or Bo
c),1.45(9H, s, -CO2But or Boc), 1.46(9H, s, -CO
2But or Boc),2.25(1H, m, H-3a), 2.43(1H, dq, J=1
5.0Hz, 6.0Hz, H-3b),2.97(1H, dd, J=8.7Hz, 12.9Hz,
H-2"a),3.05(1H, dd, J=3.9Hz, 12.9Hz, H-2"b),3.22(1
H, dd, J=7.5Hz, 14.4Hz, H-2'a),3.46(1H, dd, J=3.0H
z, 14.4Hz, H-2'b), 4.14(2H, m, H-4),4.36(1H, dd, J
=3.9Hz, 8.7Hz, H-3"),5.09(1H, dt, J=7.5Hz, 6.0Hz,
H-2),5.16(1H, dt, J=3.0Hz, 7.5Hz, H-3'),8.66(1H,
d, J=7.5Hz, N-H), 9.03(1H, d, J=7.5Hz, N'-H) (5) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロピルア
ミノ)−3−t−ブトキシカルボニルプロピル]−O−
Boc−ホモセリン t−ブチルエステル(化合物(2
2))の製造 標記の化合物(22)を次に示す化学反応により製造し
た。
mmol)のエタノール(4ml)溶液にラネーニッケ
ル(W2)のエタノール懸濁液(約0.5g/ml、2
0ml)を加えた。室温で30分攪拌した後、反応混合
物をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残
渣を2度のシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:酢酸エチル=3:1−2:1、塩化メチレ
ン:酢酸エチル=5:1−0:1)により精製し、12
3mg(0.190mmol、32.8%)の化合物
(22)を無色油状物質として得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3340(w), 2980(s), 1730(s), 1480(m), 1390(m), 1370
(m),1280(m), 1150(m), 960(w), 850(m), 790(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.18(9H, s, -OBut), 1.42(27H, s, -CO2But or Bo
c),1.46(9H, s, -CO2But or Boc),1.55-1.79(6H, m,
N-H, N'-H, H-2', H-2"),1.81(1H, dq, J=13.5Hz, 6.0H
z, H-3a),1.95(1H, dq, J=13.5Hz, 6.0Hz, H-3b),2.46-
2.78(4H, m, H-1', H-1"),3.14(1H, t, J=6.0Hz, H-3"
or H-2),3.17(1H, t, J=6.0Hz, H-2 or H-3"),3.92(1H,
t, J=6.0Hz, H-3'), 4.16(2H, t, J=6.0Hz, H-4) (6) アベニン酸(化合物(1))の製造 標記の化合物(1)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)を0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解
させて、4℃で一晩攪拌した。減圧濃縮することによ
り、粗生成物をトリフルオロ酢酸塩として得た。残渣を
イオン交換クロマトグラフィーにより精製し、21mg
(0.065mmol、quant.)の標記の化合物(1)
を白色粉末として得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3420(s, -NH, -OH), 2850(m, -NH2 +), 1690(m, -CO2
H),1580(s, -CO2 −), 1400(m, -CO2 −), 1280(w), 12
00(w), 1050(m),800(m), 680(m)1 H-NMR (300MHz, 1N NaOD in D2O) δ(ppm) 1.25-1.80(6H, m, H-2', H-2", H-3),2.05-2.51(4H, m,
H-1', H-1"),2.81(1H, dd, J=6.2Hz, 7.3Hz, H-2 or H
-3'),2.85(1H, t, J=6.8Hz, H-2 or H-3'),3.35(2H, t,
J=7.0Hz, H-4), 3.78(1H, dd, J=4.0Hz, 7.8Hz, H-3")13 C-NMR (75MHz, 1N NaOD in D2O) δ(ppm) 33.9, 34.9, 36.4(C-2', C-2", C-3), 45.1, 45.4(C-
1', C-1"),60.2(C-4), 62.2, 63.3(C-2, C-3'), 72.1(C
-3"), 182.5,183.2(-CO2H)
−[3−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシプロピルア
ミノ)−3−カルボキシプロピル] アラニン(化合物
(2))の製造 (1) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロピオン
アミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイル]
アラニン t−ブチルエステル(化合物(24))の製
造 標記の化合物(24)を次に示す化学反応により製造し
た。
Anderson, F.M.Callahan, J. Am. Chem. Soc. 1960, 8
2, 3359.)(460mg、3.23mmol)、及び実
施例1で得た化合物(16)(690mg、1.65m
mol)の無水THF(50ml)溶液を入れた反応容
器を、0℃に冷却し、HOBt(250mg、1.85
mmol)、DCC(370mg、1.79mmol)
を加えた。実施例1の(3)と同様の方法により粗生成
物を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1)により
精製し、785mg(1.44mmol、87.2%)
の化合物(24)を無色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.17(9H, s, -OBut), 1.35(3H, d, J=7.5Hz, H-3),1.4
4(27H, s, -CO2But), 2.51(1H, dd, J=8.6Hz, 12.5H
z, H-2"a),2.56(1H, dd, J=3.6Hz, 12.5Hz, H-2"b),2.6
1(1H, dd, J=6.4Hz, 14.3Hz, H-2'a),2.83(1H, dd, J=
5.0Hz, 14.3Hz, H-2'b),4.36(1H, dd, J=3.6Hz, 8.6Hz,
H-3"),4.41(1H, qui, J=7.5Hz, H-2),4.72(1H, ddd, J
=5.0Hz, 6.4Hz, 7.8Hz, H-3'),6.33(1H, d, J=7.5Hz, N
-H), 7.12(1H, d, J=7.8Hz, N'-H) (2) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロパンチ
オアミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパンチオ
オイル]アラニン t−ブチルエステル(化合物(2
5))の製造 標記の化合物(25)を次に示す化学反応により製造し
た。
0mg、0.459mmol)のベンゼン(15ml)
溶液に、Lawesson試薬(204mg、0.505mmo
l)を加えた。反応溶液を2時間80℃で還流させた
後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(塩化メチレン:酢酸エチル=1:0−20:
1)により精製し、240mg(0.416mmol、
90.7%)の化合物(25)を黄色油状物質として得
た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.20(9H, s, -OBut), 1.43(9H, s, -CO2But),1.46(1
8H, s, -CO2But), 1.52(3H, d, J=7.5Hz, H-3),2.98
(1H, dd, J=8.8Hz, 13.2Hz, H-2"a),3.06(1H, dd, J=5.
5Hz, 13.2Hz, H-2"b),3.19(1H, dd, J=8.0Hz, 15.0Hz,
H-2'a),3.42(1H, dd, J=2.8Hz, 15.0Hz, H-2'b),4.42(1
H, dd, J=5.5Hz, 8.8Hz, H-3"),4.95(1H, qui, J=7.5H
z, H-2),5.26(1H, dt, J=2.8Hz, 8.0Hz, H-3'),8.39(1
H, d, J=7.5Hz, N-H), 9.20(1H, d, J=8.0Hz, N'-H) (3) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロピルア
ミノ)−3−t−ブトキシカルボニルプロピル]アラニ
ン t−ブチルエステル(化合物(26))の製造 標記の化合物(26)を次に示す化学反応により製造し
た。
mmol)のエタノール(3ml)溶液にラネーニッケ
ル(W2)のエタノール懸濁液(約0.5g/ml、9
ml)を加えた。室温で30分攪拌した後、反応混合物
をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1−0:1)により精製し、16
0mg(0.310mmol、39.7%)の化合物
(26)を無色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.16(9H, s, -OBut), 1.23(3H, d, J=7.4Hz, H-3),1.4
5(27H, s, -CO2But), 1.61-1.87(6H, m, N-H, N'-H,
H-2', H-2"),2.47-2.78(4H, m, H-1', H-1"), 3.15(1H,
t, J=6.0Hz, H-3"),3.18(1H, q, J=7.4Hz, H-2), 3.92
(1H, t, J=7.0Hz, H-3') (4) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
ヒドロキシ−3−カルボキシプロピルアミノ)−3−カ
ルボキシプロピル]アラニン(化合物(2)) の
製造 標記の化合物(2)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)を0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解
させて、4℃で一晩攪拌した。減圧濃縮することによ
り、目的の化合物(2)(82mg、quant.)をトリフ
ルオロ酢酸塩として得た。1 H-NMR (300MHz, D2O) δ(ppm) 1.36(3H, d, J=7.3Hz, H-3), 1.80-2.23(4H, m, H-2',
H-2"),3.02-3.18(4H, m, H-1', H-1"),3.76(1H, dd, J=
5.3Hz, 8.0Hz, H-3'),3.83(1H, q, J=7.3Hz, H-2), 4.2
5(1H, dd, J=4.7Hz, 8.9Hz, H-3")
−[3−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシプロピルア
ミノ)−3−カルボキシプロピル]セリン(化合物
(3))の製造 (1) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロパンア
ミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイル]−
O−t−ブチルセリン t−ブチルエステル(化合物
(28))の製造 標記の化合物(28)を次に示す化学反応により製造し
た。
Beyerman, J.S.Bontekoe, Proc. Chem. Soc. 1961, 24
9.)(600mg、2.76mmol)、及び実施例1
で得た化合物(16)(800mg、1.92mmo
l)の無水THF(50ml)溶液を入れた反応容器を
0℃に冷却し、HOBt(312mg、2.31mmo
l)、DCC(477mg、2.31mmol)を加え
た。実施例1の(3)と同様の方法により、粗生成物を
得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n
−ヘキサン:酢酸エチル=3:1−2:1)により精製
し、832mg(1.35mmol、70.4%)の化
合物(28)を無色油状物質として得た。 [α]D 23+16.6° (c 0.352, CHCl3) IR(film) νmax(cm−1) 3330(s), 2980(s), 1730(s), 1680(s), 1500(m), 1370
(m),1160(w), 960(w), 850(m), 760(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.10(9H, s, -OBut), 1.18(9H, s, -OBut), 1.42(27
H, s, -CO2But),2.47(1H, dd, J=9.0Hz, 14.5Hz, H-
2"a),2.56(1H, dd, J=4.5Hz, 14.5Hz, H-2"b),2.70(1H,
dd, J=5.0Hz, 16.0Hz, H-2'a),2.92(1H, dd, J=4.5Hz,
16.0Hz, H-2'b),3.49(1H, dd, J=2.7Hz, 8.8Hz, H-3
a),3.75(1H, dd, J=2.7Hz, 8.8Hz, H-3b),4.34(1H, dd,
J=4.5Hz, 9.0Hz, H-3"),4.56(1H, dt, J=8.0Hz, 2.7H
z, H-2),4.70(1H, ddd, J=4.5Hz, 5.0Hz, 8.0Hz, H-
3'),6.32(1H, d, J=8.0Hz, N-H), 7.00(1H, d, J=8.0H
z, N'-H) 元素分析値 C31H56N2O10として: 計算値 : C, 60.37; H, 9.15; N, 4.54. 実測値 : C, 60.10; H, 9.05; N, 4.68. (2) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロパンチ
オアミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパンチオ
オイル]−O−t−ブチルセリン t−ブチルエステル
(化合物(29))の製造 標記の化合物(29)を次に示す化学反応により製造し
た。
0mg、1.30mmol)のベンゼン(15ml)溶
液に、Lawesson試薬(631mg、1.56mmol)
を加えた。反応溶液を2時間80℃で還流させた後、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:酢酸エチル=1:0−10:1)に
より精製し、803mg(1.24mmol、95.4
%)の化合物(29)を黄色油状物質として得た。ま
た、化合物(29)はヘキサンを加えることで結晶化
し、無色結晶とすることができた。 [α]D 23+36.1° (c 1.00, CHCl3) IR(film) νmax(cm−1) 3290(s), 2980(s), 1730(s), 1500(m), 1400(w), 950
(m),850(m), 750(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.12(9H, s, -OBut), 1.19(9H, s, -OBut), 1.45(9H,
s, -CO2But),1.47(9H, s, -CO2But), 1.48(9H, s,
-CO2But),2.96(1H, dd, J=8.0Hz, 14.5Hz, H-2"a),
3.06(1H, dd, J=4.2Hz, 14.5Hz, H-2"b),3.27(1H, dd,
J=7.5Hz, 14.5Hz, H-2'a),3.42(1H, dd, J=3.0Hz, 14.5
Hz, H-2'b),3.68(1H, dd, J=2.8Hz, 9.0Hz, H-3a),3.82
(1H, dd, J=2.8Hz, 9.0Hz, H-3b),4.35(1H, dd, J=4.2H
z, 8.0Hz, H-3"),5.11(1H, ddd, J=3.0Hz, 6.5Hz, 7.5H
z, H-3'),5.14(1H, dt, J=7.8Hz, 2.8Hz, H-2),8.53(1
H, d, J=7.8Hz, N-H), 9.04(1H, d, J=6.5Hz, N'-H) 元素分析値 C31H56N2O8S2として : 計算値 : C, 57.38; H, 8.70; N, 4.32. 実測値 : C, 57.17; H, 8.72; N, 4.46. (3) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロピルア
ミノ)−3−t−ブトキシカルボニルプロピル]−O−
t−ブチルセリン t−ブチルエステル(化合物(3
0))の製造 標記の化合物(30)を次に示す化学反応により製造し
た。
mmol)のエタノール(7ml)溶液にラネーニッケ
ル(W2)のエタノール懸濁液(約0.5g/ml、1
6ml)を加えた。室温で30分攪拌した後、反応溶液
をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣
を2度のシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1−1:1、塩化メチレン:
酢酸エチル=10:1−0:1)により精製し、125
mg(0.212mmol、34.4%)の化合物(3
0)を無色油状物質として得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3330(w), 2980(s), 1730(s), 1480(m), 1390(m), 1370
(m),1150(s), 960(w), 890(w), 850(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.11(9H, s, -OBut), 1.16(9H, s, -OBut), 1.43(18
H, s, -CO2But),1.45(9H, s, -CO2But), 1.60-1.95
(6H, m, N-H, N'-H, H-2', H-2"),2.45-2.85(4H, m, H-
1', H-1"),3.14(1H, dd, J=5.5Hz, 7.3Hz, H-3"),3.23
(1H, t, J=5.0Hz, H-2),3.45(1H, dd, J=5.0Hz, 8.0Hz,
H-3a),3.54(1H, dd, J=5.0Hz, 8.0Hz, H-3b),3.90(1H,
t, J=6.5Hz, H-3') (4) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
ヒドロキシ−3−カルボキシプロピルアミノ)−3−カ
ルボキシプロピル]セリン(化合物(3)) の製
造 標記の化合物(3)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)を0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解
させて、4℃で一晩攪拌した。減圧濃縮することによ
り、目的の化合物(3)(37mg、quant.)をトリフ
ルオロ酢酸塩として得た。1 H-NMR (300MHz, D2O) δ(ppm) 1.84-2.30(4H, m, H-2', H-2"), 3.03-3.32(4H, m, H-
1', H-1"),3.82-4.05(4H, m, H-2, H-3, H-3'),4.25(1
H, dd, J=4.8Hz, 8.2Hz, H-3")
−[3−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシプロピルア
ミノ)−3−カルボキシプロピル]トレオニン(化合物
(4))の製造 (1) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロパンア
ミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイル]−
O−t−ブチルトレオニン t−ブチルエステル(化合
物(32))の製造 標記の化合物(32)を次に示す化学反応により製造し
た。
C.Beyerman, J.S.Bontekoe, Proc. Chem. Soc. 1961, 2
49.)(650mg、2.80mmol)、及び実施例
1で製造した化合物(16)(1.10g、2.64m
mol)の無水THF(50ml)溶液を入れた反応容
器を0℃に冷却し、HOBt(427mg、3.16m
mol)、DCC(653mg、3.16mmol)を
加えた。15の合成と同様の手法により、粗生成物を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:酢酸エチル=3:1−2:1)により精製
し、1.18g(1.87mmol、71.0%)の化
合物(32)を無色油状物質として得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3330(w), 2980(s), 1740(s), 1680(m), 1510(m), 1370
(m), 1160(m),950(w), 850(m), 750(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.12(3H, d, J=5.5Hz, H-4), 1.13(9H, s, -OBut),1.1
7(9H, s, -OBut), 1.46(27H, s, -CO2But),2.48(1H,
dd, J=8.9Hz, 14.8Hz, H-2"a),2.57(1H, dd, J=4.4Hz,
14.8Hz, H-2"b),2.70(1H, dd, J=4.5Hz, 15.5Hz, H-2'
a),2.97(1H, dd, J=4.3Hz, 15.5Hz, H-2'b),4.17(1H, d
q, J=2.2Hz, 5.5Hz, H-3),4.35(1H, dd, J=4.4Hz, 8.9H
z, H-3"),4.37(1H, dd, J=2.2Hz, 9.0Hz, H-2),4.73(1
H, dt, J=7.8Hz, 4.3Hz, H-3'),6.16(1H, d, J=9.0Hz,
N-H), 7.05(1H, d, J=7.8Hz, N'-H) 元素分析値 C32H62N2O10として : 計算値 : C, 60.93; H, 9.27; N, 4.44. 実測値 : C, 60.51; H, 9.22; N, 4.56. (2) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロパンチ
オアミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパンチオ
オイル]−O−t−ブチルトレオニン t−ブチルエス
テル(化合物(33))の製造 標記の化合物(33)を次に示す化学反応により製造し
た。
0mg、1.28mmol)のベンゼン(20ml)溶
液に、Lawesson試薬(600mg、1.48mmol)
を加えた。反応溶液を2時間80℃で還流させた後、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:酢酸エチル=1:0−10:1)に
より精製し、825mg(1.24mmol、96.9
%)の化合物(33)を白色泡状物質として得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3280(s), 2980(s), 1730(s), 1510(m), 1390(m), 1370
(m), 1150(m),960(m), 850(m), 760(m)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.19(9H, s, -OBut), 1.19(3H, d, J=6.9Hz, H-4),1.2
0(9H, s, -OBut), 1.45(9H, s, -CO2But),1.46(9H,
s, -CO2But), 1.48(9H, s, -CO2But),2.97(1H, dd,
J=8.4Hz, 13.8Hz, H-2"a),3.06(1H, dd, J=3.6Hz, 13.
8Hz, H-2"b),3.24(1H, dd, J=8.4Hz, 14.4Hz, H-2'a),
3.47(1H, dd, J=3.0Hz, 14.4Hz, H-2'b),4.32(1H, dq,
J=1.5Hz, 6.9Hz, H-3),4.34(1H, dd, J=3.6Hz, 8.4Hz,
H-3"),4.98(1H, dd, J=1.5Hz, 8.7Hz, H-2),5.09(1H, d
t, J=3.0Hz, 6.9Hz, H-3'),8.70(1H, d, J=8.7Hz, N-
H), 9.04(1H, d, J=6.9Hz, N'-H) (3) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシ−3−t−ブトキシカルボニルプロピルア
ミノ)−3−t−ブトキシカルボニルプロピル]−O−
t−ブチルトレオニン t−ブチルエステル(化合物
(34))の製造 標記の化合物(34)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)のエタノール(10ml)溶液にラネーニッケ
ル(W2)のエタノール懸濁液(約0.5g/ml、4
5ml)を加えた。室温で30分攪拌した後、反応混合
物をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残
渣を2度のシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:酢酸エチル=2:1−1:1、塩化メチレ
ン:酢酸エチル=10:1−0:1)により精製し、4
80mg(0.796mmol、65.2%)の化合物
(34)を無色油状物質として得た。 IR(film) νmax(cm−1) 3340(w), 2980(s), 1730(s), 1460(m), 1370(m), 1150
(m),960(w), 850(w)1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.17(21H, s, H-4, -OBut), 1.44(18H, s, -CO2B
ut),1.47(9H, s, -CO2But), 1.55-1.74(6H, m, N-H,
N'-H, H-2', H-2"),2.46-2.80(4H, m, H-1', H-1"),
3.00(1H, d, J=4.9Hz, H-2),3.17(1H, dd, J=5.6Hz, 7.
0Hz, H-3"),3.84(1H, dq, J=4.9Hz, 6.3Hz, H-3),3.91
(1H, t, J=6.7Hz, H-3') (4) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
ヒドロキシ−3−カルボキシプロピルアミノ)−3−カ
ルボキシプロピル]トレオニン(化合物(4))の製造 標記の化合物(4)を次に示す化学反応により製造し
た。
mmol)を0℃でトリフルオロ酢酸(20ml)に溶
解させて、4℃で一晩攪拌した。減圧濃縮することによ
り、目的の化合物(4)(382mg、quant.)をトリ
フルオロ酢酸塩として得た。1 H-NMR (300MHz, D2O) δ(ppm) 1.18(3H, d, J=6.5Hz, H-4), 1.84-2.28(4H, m, H-2',
H-2"),3.03-3.21(4H, m, H-1', H-1"), 3.46(1H, d, J=
7.0Hz, H-2),3.72(1H, dd, J=4.0Hz, 7.8Hz, H-3'),3.9
7(1H, qui, J=6.5Hz, H-3),4.25(1H, dd, J=4.0Hz, 7.8
Hz, H-3")
t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキシカルボニル
アミノプロパンアミド)−3−t−ブトキシカルボニル
プロピオン酸(化合物(38))の製造 (1) (2S,3’S)−2−(3−t−ブトキシカ
ルボニル−3−t−ブトキシカルボニルアミノプロパン
アミド)−3−ベンジルオキシカルボニル−プロピオン
酸 t−ブチルエステル(化合物(37))の製造 標記の化合物(37)を次に示す化学反応により製造し
た。
Roeske, J. Org. Chem. 1963, 28,1251.)(1.71
g、6.19mmol)、及び化合物(36)(K.Rams
amy,R.K.Olsen, T. Emery Synthesis, 1982, 42.)
(1.77g、6.19mmol)の無水THF(40
ml)溶液を入れた反応容器を0℃に冷却し、HOBt
(1.05g、7.80mmol)、DCC(1.61
g、7.80mmol)を加えた。室温で一晩攪拌した
後、反応混合物をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧
濃縮した。残渣を酢酸エチルを用いて希釈し、これを飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、1N塩酸、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗
浄した。さらに、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1−
2:1)により精製し、2.92g(5.36mmo
l、86.6%)の化合物(37)を無色油状物質とし
て得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.42(27H, s, -CO2 tBut, Boc),2.63(1H, dd, J=4.5H
z, 15.9Hz, H-3a), 2.81(2H, m, H-2'),2.98(1H, dd, J
=4.2Hz, 15.9Hz, H-3b), 4.36(1H, m, H-3'),4.67(1H,
ddd, J=4.2Hz, 4.5Hz, 7.5Hz, H-2),5.09(2H, m, -CH2
Ph), 5.64(1H, d, J=8.4Hz, N-H),6.45(1H, d, J=7.5H
z, N-H), 7.34(5H, m, -CH2Ph) (2) (3S,3’S)−3−(3−t−ブトキシカ
ルボニル−3−t−ブトキシカルボニルアミノプロパン
アミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロピオン酸
(化合物(38))の製造 標記の化合物(38)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)の酢酸エチル(20ml)溶液中にパラジウム
活性炭(10%、1.0g)を懸濁し、水素雰囲気下、
室温で3時間激しく攪拌した。反応混合物をセライトで
濾過した後、濾液を減圧濃縮し、2.16g(4.36
mmol、88.9%)の化合物(38)を無色油状物
質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.42(27H, s, -CO2But, Boc),2.69(1H, dd, J=3.6Hz,
15.5Hz, H-3b), 2.76-2.92(2H, m, H-2'),2.99(1H, d
d, J=4.5Hz, 15.5Hz, H-3a), 4.38(1H, m, H-3'),4.70
(1H, m, H-2), 5.72(1H, d, J=8.4Hz, N-H),6.62(1H,
d, J=8.4Hz, N-H)
−[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミ
ノ)−3−カルボキシプロピル]セリン(化合物
(5))の製造 (1) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキシカルボニル
アミノプロパンアミド)−3−t−ブトキシカルボニル
プロパノイル]−O−t−ブチルセリン t−ブチルエ
ステル(化合物(39))の製造 標記の化合物(39)を次に示す化学反応により製造し
た。
0mg、1.98mmol)、及び化合物(38)(9
00mg、1.98mmol)の無水THF(30m
l)溶液を入れた反応容器を0℃に冷却し、HOBt
(340mg、2.49mmol)、DCC(510m
g、2.49mmol)を加えた。37の合成と同様の
手法により、粗生成物を得た。これをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=3:
1−2:1)により精製し、1.06g(1.60mm
ol、80.3%)の化合物(39)を無色油状物質と
して得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.12(9H, s, -OBut), 1.42(36H, s, -CO2But, Boc),
2.62(2H, m, H-2'), 2.86(2H, dd, J=3.9Hz, 15.2H, H-
2"),3.48(1H, dd, J=2.4Hz, 8.7Hz, H-3b),3.76(1H, d
d, J=2.7Hz, 8.7Hz, H-3a), 4.40(1H, m, H-3'),4.55(1
H, m, H-3'), 4.72(1H, m, H-2),5.71(1H, d, J=8.7Hz,
N'-H), 6.34(1H, d, J=7.4Hz, N-H) (2) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキシカルボニル
アミノプロパンチオアミド)−3−t−ブトキシカルボ
ニルプロパンチオオイル]−O−t−ブチルセリン T
−ブチルエステル(化合物(40))の製造 標記の化合物(40)を次に示す化学反応により製造し
た。
0mg、0.45mmol)のベンゼン(10ml)溶
液に、Lawesson試薬(200mg、0.50mmol)
を加えた。反応溶液を2時間80℃で還流させた後、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:酢酸エチル=1:0−10:1)に
より精製し、310mg(0.450mmol、Quan
t.)の化合物(40)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.15(9H, s, -OBut), 1.42(36H, s, -CO2But, Boc),
2.97-3.47(4H, m, H-2', H-2"), 3.79-3.98(2H, m, H-
3),4.65(1H, m, H-3"), 5.10-5.46(2H, m, H-2, H-3'),
5.74(1H, d, J=8.6Hz, N"-H), 8.19(1H, d, J=8.4Hz, N
-H or N'-H),8.83(1H, d, J=7.9Hz, N-H or N'-H) (3) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキシカルボニル
アミノプロピルアミノ)−3−t−ブトキシカルボニル
プロピル]−O−t−ブチルセリン t−ブチルエステ
ル(化合物(41))の製造 標記の化合物(41)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)のエタノール(5ml)溶液にラネーニッケル
(W2)のエタノール懸濁液(約0.5g/ml、10
ml)を加えた。室温で30分攪拌した後、反応混合物
をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣
を2度のシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘ
キサン:酢酸エチル=1:1−1:2、塩化メチレン:
酢酸エチル=5:1−0:1)により精製し、140m
g(0.22mmol、45.2%)の化合物(41)
を黄色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.14(9H, s, -OBut), 1.45(36H, s, -CO2But, Boc),
1.64-1.90(6H, m, N-H, N'-H, H-2',H-2"),2.45-2.76(4
H, m, H-1', H-1"),3.14(1H, t, J=6.0Hz, H-3"), 3.25
(1H, t, J=5.4Hz, H-2),3.51(2H, m, H-3), 4.15(1H,
q, J=5.4Hz, H-2"),5.61(1H, d, J=7.8Hz, N'-H) (4) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
アミノ−3−カルボキシプロピルアミノ)−3−カルボ
キシプロピル]セリン(化合物(5))の製造 標記の化合物(5)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)を0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解
させて、4℃で一晩攪拌した。減圧濃縮することによ
り、目的の化合物(5)(75mg、Quant.)をトリフ
ルオロ酢酸塩として得た。1 H-NMR (300MHz, D2O) δ(ppm) 2.10-2.22(4H, m, H-2', H-2"), 3.14-3.22(4H, m, H-
1', H-1"),3.87(2H, dd, J=7.5Hz, 3.1Hz, H-3', H-
3"),3.93-4.03(3H, m, H-2, H-3)
−[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミ
ノ)−3−カルボキシプロピル]セリン(化合物
(6))の製造 (1) N−ベンジルオキシカルボニル−O−t−ブチ
ルジメチルシリル−N−メチル−L−セリン(化合物
(43))の製造 標記の化合物(43)を次に示す化学反応により製造し
た。
gao, T.Kumagai, S.Yamada, E.Fujita, Y.Inoue, Y.Nag
ase, S.Aoyagi,T.Abe, J. C. S. Perkin trans 1, 198
5, 11, 2361.)(10.0g、28.3mmol)の無
水THF(80ml)溶液を入れた反応容器を0℃に冷
却し、水素化ナトリウム(2.04g、84.9mmo
l)とヨウ化メチル(32.1g、226.4mmo
l)を加えた。4℃で3日間攪拌した後、水を加え有機
層を除去した。残った水層を1N塩酸を用いてpH3と
し、これを酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、5%チ
オ硫酸ナトリウムで洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾
燥し、濾過し、濾液を濃縮し7.87g(21.4mm
ol、75.7%)の化合物(43)を無色油状物質と
して得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.05(6H, s, TBS), 0.86(9H, s, TBS), 3.02(3H, s, N-
Me),3.96-4.15(2H, m, H-3), 4.65(1H, dd, J=6.1Hz,
7.2Hz, H-2),5.17(2H, s, -CH2Ph), 7.30-7.45(5H, m,
-CH2Ph) (2) N−ベンジルオキシカルボニル−O−t−ブチ
ルジメチルシリル−N−メチル−L−セリン t−ブチ
ルエステル(化合物(44))の製造 標記の化合物(44)を次に示す化学反応により製造し
た。
37g、6.45mmol)の塩化メチレン溶液を0℃
に冷却し、t−ブチルアルコール(1.43g、19.
35mmol)、DCC(2.0g、9.68mmo
l)、DMAP(0.07g、0.58mmol)を加
えた。0℃で1時間、室温で2時間攪拌した後、反応混
合物をセライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。
残渣を酢酸エチルを用いて希釈し、これを飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。さ
らに、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1)により精製
し、1.95g(4.64mmol、72%)の化合物
(44)を無色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.02(6H, s, TBS), 0.82(9H, s, TBS), 1.40 (9H, s, -
CO2But),2.92(3H, s, N-Me), 3.90(1H, dd, J=6.0Hz,
10.5Hz, H-3b),3.98(1H, dd, J=6.9Hz, 10.5Hz, H-3
a),4.60(1H, dd, J=6.0Hz, 6.9Hz, H-2), 5.09(2H, m,
-CH2Ph),7.30(5H, m, -CH2Ph) (3) O−t−ブチルジメチルシリル−N−メチル−
L−セリン t−ブチルエステル(化合物(45))の
製造 標記の化合物(45)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)の酢酸エチル(20ml)溶液中にパラジウム
活性炭(10%、1.0g)を懸濁し、水素雰囲気下、
室温で3時間激しく攪拌した。反応混合物をセライトで
濾過した後、濾液を減圧濃縮し、1.35g(4.72
mmol、99.3%)の化合物(45)を黄色油状物
質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.02(6H, s, TBS), 0.82(9H, s, TBS), 1.43(9H, s, -C
O2But),1.64(1H, br, N-H), 3.07(1H, dd, J=4.2Hz,
4.8Hz, H-2),3.71(1H, dd, J=4.8Hz, 9.8Hz, H-3a),3.7
9(1H, dd, J=4.2Hz, 9.8Hz, H-3b) (4) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキシカルボニル
アミノプロパンアミド)−3−t−ブトキシカルボニル
プロパノイル]−O−t−ブチルジメチルシリル−N−
メチル−セリン t−ブチルエステル(化合物(4
6))の製造 標記の化合物(46)を次に示す化学反応により製造し
た。
29g、4.51mmol)及び実施例6で製造した化
合物(38)(2.05g、4.51mmol)の無水
THF(40ml)溶液を入れた反応容器を0℃に冷却
し、HOBt(0.77g、5.68mmol)、DC
C(1.17g、5.68mmol)を加えた。37の
合成と同様の手法により、粗生成物を得た。これをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸
エチル=3:1−2:1)により精製し、2.32g
(3.21mmol、71.2%)の化合物(46)を
無色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.01(6H, s, TBS), 0.82(9H, s, TBS),1.38(36H, s, -C
O2But, Boc),2.58(1H, dd, J=4.5Hz, 15.9Hz, H-2"
a),2.63(1H, dd, J=2.6Hz, 15.9Hz, H-2"b), 2.81(2H,
m, H-2'),3.04(3H, s, N-Me), 3.82(1H, dd, J=3.3Hz,
10.8Hz, H-3b),4.05(1H, dd, J=6.3Hz, 10.8Hz, H-3a),
4.32(1H, m, H-3"),4.70(1H, ddd, J=3.6Hz, 8.4Hz,
8.7Hz, H-3'),4.90(1H, dd, J=3.3Hz, 6.3Hz, H-2),5.6
3(1H, d, J=8.4Hz, N"-H), 6.74(1H, d, J=8.7Hz, N'-
H) (5) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキシカルボニル
アミノプロパンチオアミド)−t−ブトキシカルボニル
プロパンチオオイル]−O−t−ブチルジメチルシリル
−N−メチル−セリン t−ブチルエステル(化合物
(47))の製造 標記の化合物(47)を次に示す化学反応により製造し
た。
00g、2.77mmol)のベンゼン(25ml)溶
液に、Lawesson試薬(1.23g、3.05mmol)
を加えた。反応溶液を2時間80℃で還流させた後、減
圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(塩化メチレン:酢酸エチル=1:0−10:1)に
より精製し、1.13g(1.50mmol、54.1
%)の化合物(47)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.01(6H, s, TBS), 0.81(9H, s, TBS),1.42(36H, s, -C
O2But, Boc), 2.96-3.15(4H, m, H-2', H-2"),3.03(3
H, s, N-Me), 3.81(1H, dd, J=3.3Hz, 10.8Hz, H-3b),
4.05(1H, dd, J=6.3Hz, 10.8Hz, H-3a), 4.46(1H, m, H
-3"),4.94(1H, dd, J=3.3Hz, 6.3Hz, H-2), 5.31(1H,
m, H-3'),5.73(1H, dd, J=8.7Hz N"-H), 8.42(1H, d, J
=8.4Hz, N'-H) (6) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキシカルボニル
アミノプロピルアミノ)−3−t−ブトキシカルボニル
プロピル]−O−t−ブチルジメチルシリル−N−メチ
ル−セリン t−ブチルエステル(化合物(48))の
製造 標記の化合物(48)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)のエタノール(3ml)溶液にラネーニッケル
(W2)のエタノール懸濁液(約0.5g/ml、10
ml)を加えた。室温で1時間攪拌した後、反応溶液を
セライトを用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣を
2度のシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキ
サン:酢酸エチル=2:1、塩化メチレン:酢酸エチル
=10:1−0:1)により精製し、83mg(0.1
2mmol、92.3%)の化合物(48)を黄色油状
物質として得た。1 H-NMR (300MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.05(6H, s, TBS), 0.91(9H, s, TBS), 1.45(36H, s, -
CO2But, Boc),1.68-1.90(5H, m, H-2', H-2", N-H),
2.59-2.93(4H, m, H-1', H-1"),3.09(3H, s, N-Me), 3.
52(1H, dd, J=6.5Hz, 5.7Hz, H-3'),3.91(1H, dd, J=3.
3Hz, 10.3Hz, H-3b),4.11(1H, dd, J=6.0Hz, 10.3Hz, H
-3a), 4.19(1H, m, H-3"),5.10(1H, dd, J=3.3Hz, 6.0H
z, H-2),5.62(1H, d, J=8.1Hz, N'-H) (7) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
アミノ−3−カルボキシプロピルアミノ)−3−カルボ
キシプロピル]セリン(化合物(6))の製造 標記の化合物(6)を次に示す化学反応により製造し
た。
mol)を0℃でトリフルオロ酢酸(10ml)に溶解
させて、4℃で一晩攪拌した。減圧濃縮することによ
り、目的の化合物(6)(33mg、Quant.)をトリフ
ルオロ酢酸塩として得た。1 H-NMR (300MHz, D2O) δ(ppm) 2.12-2.13(4H, m, H-2', H-2"), 2.91(3H, s, N-Me),3.
10-3.36(4H, m, H-1', H-1"), 3.76-3.97(3H, m, H-3,
H-3"),3.90(1H, t, J=4.1Hz, H-3'), 4.67(1H, m, H-2)
−[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミ
ノ)−3−カルボキシプロピル]アラニン(化合物
(7))の製造 (1) (2S,3’S)−N−(3−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−3−t−ブトキシカルボニルプロパ
ノイル)−アラニン メチルエステル(化合物(5
1))の製造 アルゴン雰囲気下、49(0.20g、1.41mmo
l)及び50(0.46g、1.41mmol)のMe
CN(6ml)溶液を入れた反応容器を0℃に冷却し、
BOP(0.81g、1.55mmol)、DIEA
(0.74ml、4.23mmol)を加えた。室温で
3時間攪拌した後、反応混合物を酢酸エチルを用いて希
釈し、これを1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。さら
に、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した後、減圧
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により精製し、0.41g(0.99mmol、70
%)の化合物(51)を無色油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.38(3H, d, J=7.0Hz), 1.41(9H, s),2.71(1H, s, dd,
J=2.4Hz, 15.7Hz),2.88(1H, dd, J=4.5Hz, 15.7Hz), 3.
73(3H, s), 4.48(1H, m),4.56(1H, q, J=7.5Hz), 5.12
(2H, m), 5.96(1H, d, J=7.5Hz),5.96(1H, d, J=6.5H
z,), 7.35(5H, m)
ミノ−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイル)アラ
ニン メチルエステル(化合物(52))の製造 化合物(51)(0.20g、0.49mmol)の酢
酸エチル(5ml)溶液中にパラジウム活性炭(10
%、0.04g)を懸濁し、水素雰囲気下、室温で3時
間激しく攪拌した。反応混合物をセライトで濾過した
後、濾液を減圧濃縮し、0.14g(0.49mmo
l、Quant)の化合物(52)を無色油状物質として得
た。
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロパンアミド)−3−t−ブト
キシカルボニルプロパノイル]アラニン メチルエステ
ル(化合物(53)) の製造 アルゴン雰囲気下、化合物(52)(0.14g、0.
49mmol)及び36(0.17g、0.59mmo
l)のMeCN(5ml)溶液を入れた反応容器を0℃
に冷却し、HBTU(0.23g、0.59mmo
l)、N-Ethylmorpholine(0.01ml、0.74m
mol)を加えた。室温で3時間攪拌した後、反応混合
物を酢酸エチルを用いて希釈し、これを飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄
した。さらに、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し
た後、減圧濃縮した。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製し、0.23g(0.42mmo
l、84%)の化合物(53)を無色油状物質として得
た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.45(30H, m), 2.65(2H, m), 2.81-2.93(2H, m), 3.76
(3H, s),4.46(1H, m), 4.56(1H, dq, J=7.5Hz, 7.0Hz),
4.72(1H, m),5.84(1H, d, J=5.7Hz), 6.50(1H, m), 6.
98(1H, m)
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロパンチオアミミド)−3−t
−ブトキシカルボニルプロパンチオオイル]アラニン
メチルエステル(化合物(54))の製造 アルゴン雰囲気下、化合物(53)(0.02g、0.
04mmol)のベンゼン(5ml)溶液にLawesson試
薬(0.03g、0.07mmol)を加えた。反応溶
液を2時間80℃で還流させた後、減圧濃縮した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
0.016g(0.03mmol、76%)の化合物
(54)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.19(3H, s), 1.42-1.68(27H, s), 3.02(1H, m), 3.20
(1H, m),3.38(2H, m), 3.80(3H, s), 4.62(1H, m), 5.1
7(1H, m), 5.41(1H, m),6.24(1H, m), 8.53(1H, m), 8.
99(1H, m)
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロピルアミノ)−3−t−ブト
キシカルボニルプロピル]アラニン メチルエステル
(化合物(55))の製造 化合物(54)(80mg、0.14mmol)のエタ
ノール(5ml)溶液にラネーニッケル(W2)のエタ
ノール懸濁液(約0.5g/ml、10ml)を加え
た。室温で30分攪拌した後、反応混合物をセライトを
用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより精製し、15mg
(0.03mmol、20%)の化合物(55)を黄色
油状物質として得た。1 H-NMR(300MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.28(3H, m), 1.43(27H, m), 1.70(2H, m), 1.92(2H,
m),2.51(1H, dt, J=6.5Hz, J=18.5Hz), 2.59(1H, m),
2.68-2.77(2H, m),3.16(1H, dd, J=5.5Hz, J=8.0Hz),
3.34(1H, dq, J=7.5Hz, J=10.5Hz),3.73(3H, s), 4.18
(1H, m), 5.66(1H, d, J=7.5Hz)
[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミノ)
−3−カルボキシプロピル]アラニン(化合物(7))
の製造 化合物(55)(15mg、0.03mmol)をトリ
フルオロ酢酸(3ml)に溶解させて室温で3時間攪拌
した。減圧濃縮した後1%KOH−MeOHに溶解させ
一晩攪拌した。残渣をイオン交換樹脂により精製し目的
の化合物(7)(14mg、Quant)を得た。
2−[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミ
ノ)−3−カルボキシプロピルアミノ]酪酸(化合物
(8))の製造 (1) (2S,3’S)−2−(3−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−3−t−ブトキシカルボニルプロパ
ンアミド)酪酸 メチルエステル(化合物(57))の
製造 アルゴン雰囲気下、化合物(56)(0.65g、4.
20mmol)及び化合物(50)(1.38g、4.
20mmol)のMeCN(15ml)溶液を入れた反
応容器を0℃に冷却し、BOP(2.44g、4.62
mmol)、DIEA(2.23ml、12.60mm
ol)を加えた。室温で3時間攪拌した後、反応混合物
を酢酸エチルを用いて希釈し、これを1N塩酸、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で
順次洗浄した。さらに、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーにより精製し、1.10g(2.
60mmol、61%)の化合物(57)を無色油状物
質として得た。
7(1H, m),2.74(1H, dd, J=4.5Hz, J=15.8Hz),2.91(1H,
dd, J=4.0Hz, J=15.8Hz), 3.73(3H, s),4.48(1H, t, J=
7.5Hz), 4.55(1H, dt, J=5.5Hz, J=8.5Hz),5.10(2H,
s), 5.96(1H, d, J=8.3Hz), 6.11(1H, m), 7.34(5H, m)
ミノ−3−t−ブトキシカルボニルプロパンアミド)酪
酸 メチルエステル(化合物(58))の製造 化合物(57)(0.55g、1.30mmol)の酢
酸エチル(20ml)溶液中にパラジウム活性炭(10
%、1.40g)を懸濁し、水素雰囲気下、室温で3時
間激しく攪拌した。反応混合物をセライトで濾過した
後、濾液を減圧濃縮し、0.38g(1.30mmo
l、Quant)の化合物(58)を無色油状物質として得
た。
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロパンアミド)−3−t−ブト
キシカルボニルプロパンアミド]酪酸 メチルエステル
(化合物(59)) アルゴン雰囲気下、化合物(58)(0.38g、1.
30mmol)及び36(0.45g、1.56mmo
l)のアセトニトリル(15ml)溶液を入れた反応容
器を0℃に冷却し、HBTU(0.59g、1.56m
mol)、N−エチルモルフォリン(0.25ml、
1.95mmol)を加えた。化合物(53)の合成と
同様の手法により、粗生成物を得た。これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより精製し、0.69g
(1.22mmol、94%)の化合物(59)を無色
油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.91(3H, t, J=7.0Hz), 1.45(27H, s), 1.72(2H, m),
1.90(2H, m),2.65(2H, m), 2.81-2.90(2H, m), 3.76(3
H, s), 4.49(1H, m),4.72(1H, m), 5.83(1H, d, J=9.0H
z), 6.41(1H, m), 6.98(1H, m)
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロパンチオアミド)−3−t−
ブトキシカルボニルプロパンチオアミド]酪酸 メチル
エステル(化合物(60))の製造 アルゴン雰囲気下、化合物(59)(0.68g、1.
22mmol)のベンゼン(35ml)溶液にLawesson
試薬(0.74mg、1.83mmol)を加えた。反
応溶液を2時間80℃で還流させた後、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、0.52g(0.88mmol、73%)の化合物
(60)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.00(3H, t, J=6.5Hz), 1.45(27H, s), 2.08(2H, m),
3.02(1H, m),3.21(1H, m), 3.39(2H, m), 3.83(3H, s),
4.62(1H, m), 5.07(1H, m),5.43(1H, m), 6.21(1H,
m), 8.50(1H, m)
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロピルアミノ)−3−t−ブト
キシカルボニルプロピルアミノ]酪酸 メチルエステル
(化合物(61)) の製造 化合物(60)(0.52g、0.88mmol)のエ
タノール(20ml)溶液にラネーニッケル(W2)の
エタノール懸濁液(約0.5g/ml、10ml)を加
えた。室温で30分攪拌した後、反応混合物をセライト
を用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製し、0.23g
(0.43mmol、48%)の化合物(61)を黄色
油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 0.93(3H, t, J=7.0Hz), 1.46(27H, s), 1.60-1.79(5H,
m),1.92(1H, m), 2.48(1H, dt, J=6.5Hz, J=12.0Hz),2.
55(1H, dt, J=6.5Hz, J=12.0Hz), 2.69-2.78(2H, m),3.
17(2H, t, J=7.0Hz), 3.72(3H, s), 4.20(1H, m),5.69
(1H, d, J=7.0Hz)
[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミノ)
−3−カルボキシプロピルアミノ]酪酸(化合物
(8)) の製造 化合物(61)(0.22g、0.41mmol)をト
リフルオロ酢酸(6ml)に溶解させて、室温で3時間
攪拌した。減圧濃縮した後1%KOH−MeOHに溶解
させ一晩攪拌した。残渣をイオン交換樹脂により精製し
目的の化合物(8)(0.113g、Quant)を得た。
1.87(2H, q, J=7.0Hz), 2.00-2.11(2H, m), 2.68(2H,
t, J=7.0Hz),2.97(2H, m), 3.44(2H, q, J=6.0Hz), 3.7
0(1H, t, J=6.0Hz)
N−[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミ
ノ)−3−カルボキシプロピル]−N−メチルアラニン
(化合物(9))の製造 (1) (2S,3’S)−N−(3−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−3−t−ブトキシカルボニルプロパ
ノイル)−N−メチルアラニン メチルエステル(化合
物(63))の製造 アルゴン雰囲気下、化合物(62)(0.51g、3.
32mmol)及び化合物(50)(1.07g、3.
32mmol)のMeCN(10ml)溶液を入れた反
応容器を0℃に冷却し、BOP(1.90g、3.65
mmol)、DIEA(1.75ml、9.96mmo
l)を加えた。室温で3時間攪拌した後、反応混合物を
酢酸エチルを用いて希釈し、これを1N塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順
次洗浄した。さらに、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
濾過した後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、0.89g(1.99
mmol、60%)の化合物(63)を無色油状物質と
して得た。
4.0Hz, J=17Hz),2.92(3H, s), 3.12(1H, dd, J=4.0Hz,
J=17Hz), 3.69(3H, m),4.51(1H, m), 5.14(2H, m), 6.0
4(1H, d, J=8.5Hz), 7.35(5H, m)
ミノ−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイル)−N
−メチルアラニン メチルエステル(化合物(64))
の製造 化合物(63)(0.42g、0.99mmol)の酢
酸エチル(15ml)溶液中にパラジウム活性炭(10
%、0.08g)を懸濁し、水素雰囲気下、室温で3時
間激しく攪拌した。反応混合物をセライトで濾過した
後、濾液を減圧濃縮し、0.29g(Quant)の化合物
(64)を無色油状物質として得た。
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロパンアミド)−3−t−ブト
キシカルボニルプロパノイル]−N−メチルアラニン
メチルエステル(化合物(65))の製造 アルゴン雰囲気下、化合物(64)(0.29g、1.
00mmol)及び36(0.35g、1.20mmo
l)のMeCN(10ml)溶液を入れた反応容器を0
℃に冷却し、HBTU(0.45g、1.20mmo
l)、N−エチルモルフォリン(0.19ml、1.5
0mmol)を加えた。室温で3時間攪拌した後、反応
混合物を酢酸エチルを用いて希釈し、これを飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次
洗浄した。さらに、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾
過した後、減圧濃縮した。これをシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、0.55g(Quant)の
化合物(65)を無色油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.39(3H, d, J=7.0Hz), 1.44(27H, s),2.65(1H, dd, J=
4.5Hz, J=16Hz), 2.72(1H, dd, J=4.0Hz, J=16Hz),2.81
(3H, s), 2.84(1H, m), 3.10(1H, dd, J=4.0Hz, J=17H
z),3.75(3H, m), 4.40(1H, m), 4.76(1H, m), 5.11(1H,
q, J=7.0Hz),5.70(1H, d, J=8.5Hz), 6.81(1H, d, J=
9.0Hz)
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロパンチオアミド)−3−t−
ブトキシカルボニルプロパンチオオイル]−N−メチル
アラニン メチルエステル(化合物(66))の製造 アルゴン雰囲気下、化合物(65)(0.42g、0.
99mmol)のベンゼン(30ml)溶液にLawesson
試薬(0.56g、1.46mmol)を加えた。反応
溶液を2時間80℃で還流させた後、減圧濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、0.39g(0.66mmol、76%)の化合物
(66)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.45(27H, s), 1.67(3H, m), 2.93(3H, s), 3.10(3H,
m),3.22(1H, m), 3.71(3H, m), 4.52(1H, m), 5.09(1H,
m),5.37(1H, m), 5.80(1H, m), 8.53(1H, m)
[3−(3−t−ブトキシカルボニル−3−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−プロピルアミノ)−3−t−ブト
キシカルボニルプロピル]−N−メチルアラニン メチ
ルエステル(化合物(67))の製造 化合物(66)(0.32g、0.54mmol)のエ
タノール(10ml)溶液にラネーニッケル(W2)の
エタノール懸濁液(約0.5g/ml、2ml)を加え
た。室温で30分攪拌した後、反応混合物をセライトを
用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより精製し、0.21g
(0.40mmol、76%)の化合物(67)を黄色
油状物質として得た。1 H-NMR (500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.40(3H, d, J=7.0Hz), 1.44(27H, s), 1.70(3H, m),1.
82-1.93(2H, m), 2.59-2.66(4H, m), 2.93(3H, s),3.57
(1H, t, J=12Hz), 3.70(3H, s), 4.20(1H, m),5.25(1H,
m), 5.60(1H, d, J=8.0Hz)
[3−(3−アミノ−3−カルボキシプロピルアミノ)
−3−カルボキシプロピル]−N−メチルアラニン(化
合物(9))の製造 化合物(67)(0.21g、0.40mmol)をト
リフルオロ酢酸(6ml)に溶解させて、室温で3時間
攪拌した。減圧濃縮した後1%KOH−MeOH(10
ml)に溶解させ一晩攪拌した。残渣をイオン交換樹脂
により精製し目的の化合物(9)(0.12g、Quan
t)を得た。1 H-NMR(500MHz, D2O) δ(ppm) 1.23(3H, d, J=7.5Hz), 2.09-2.17(4H, m), 2.85(3H,
s),3.01(2H, m), 3.19(2H, m), 3.73(1H, m), 3.83(1H,
m), 4.68(1H, m)
N−[3−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシプロピル
アミノ)−3−カルボキシプロピル]−N−メチルアラ
ニン(化合物(10))の製造 (1) (2S,3’S,3”S)−N−[3−(3−
アセトキシ−3−メトキシカルボニルプロパンアミド)
−3−t−ブトキシカルボニルプロパノイル]−N−メ
チルアラニン メチルエステル(化合物(69))の製
造 アルゴン雰囲気下、化合物(64)(0.41g、1.
40mmol)及び化合物(68)(0.32g、1.
68mmol)のMeCN(15ml)溶液を入れた反
応容器を0℃に冷却し、HBTU(0.64g、1.0
6mmol)、N-Ethylmorpholine(0.36ml、
3.36mmol)を加えた。室温で3時間攪拌した
後、反応混合物を酢酸エチルを用いて希釈し、これを飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶
液で順次洗浄した。さらに、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、濾過した後、減圧濃縮した。これをシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより精製し、0.49g
(1.06g、75%)の化合物(69)を無色油状物
質として得た。
78(4H, m),3.10(1H, dd, J=3.5Hz, 17Hz), 3.71(3H,
s), 3.77(3H, s),4.79(1H, dt, J=3.5Hz, 9.0Hz), 5.14
(1H, q, J=7.5Hz),5.44(1H, t, J=6.0Hz), 6.93(1H, d,
J=9.0Hz)
[3−(3−アセトキシ−3−メトキシカルボニルプロ
パンチオアミド)−3−t−ブトキシカルボニルプロパ
ンチオオイル]−N−メチルアラニン メチルエステル
(化合物(70)) の製造 アルゴン雰囲気下、化合物(69)(0.48g、1.
04mmol)のベンゼン(30ml)溶液にLawesson
試薬(0.63g、1.56mmol)を加えた。反応
溶液を2時間80℃で還流させた後、減圧濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、0.36g(0.73mmol、69%)の化合物
(70)を黄色油状物質として得た。1 H-NMR (500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.37(3H, d, J=7.0Hz), 1.46(9H, s), 2.04(3H, s), 2.
92(3H, s),3.05-3.26(4H, m), 3.70(3H, s), 3.77(3H,
s),5.12(1H, dt, J=7.0Hz, J=7.5Hz), 5.35(1H, q, J=
3.5Hz),5.51(1H, dd, J=4.0Hz, J=9.0Hz), 8.72(1H, d,
J=7.5Hz)
[3−(3−アセトキシ−3−メトキシカルボニルプロ
ピルアミノ)−3−t−ブトキシカルボニルプロピル]
−N−メチルアラニン メチルエステル(化合物(7
1))の製造 化合物(70)(0.35g、0.70mmol)のエ
タノール(15ml)溶液にラネーニッケル(W2)の
エタノール懸濁液(約0.5g/ml、4ml)を加え
た。室温で30分攪拌した後、反応混合物をセライトを
用いて濾過し、濾液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより精製し、0.16g
(0.37mmol、53%)の化合物(71)を黄色
油状物質として得た。1 H-NMR(500MHz, CDCl3) δ(ppm) 1.36(3H, d, J=7.5Hz), 1.44(9H, s), 1.66(2H, m),1.9
6(2H, q, J=6.5Hz), 2.11(3H, s), 2.60-2.70(3H, s),
2.77(1H, m), 2.91(3H, s), 3.50(1H, t, J=5,5Hz), 3.
67(3H, s),3.68(3H, s), 5.09(1H, t, J=6.5Hz), 5.18
(1H, q, J=7.5Hz)
[3−(3−ヒドロキシ−3−カルボキシプロピルアミ
ノ)−3−カルボキシプロピル]−N−メチルアラニン
(化合物(10))の製造 化合物(71)(30mg、0.07mmol)をトリ
フルオロ酢酸(2ml)に溶解させて、室温で3時間攪
拌した。減圧濃縮した後1%KOH−MeOH(3m
l)に溶解させ一晩攪拌した。残渣をイオン交換樹脂に
より精製し目的の化合物(10)(20mg、Quant)
を得た。
鉄欠乏オオムギでの経根吸収実験 (1)実験植物の育成 オオムギ(品種:エヒメハダカ1号)を、ペーパータオ
ルを敷き詰めたバットに播種し、20℃の暗所で発芽さ
せた。下記の春日井水耕液をいれた10Lのバットに、
サランのネットを浮かべたものに、発芽種子を移し、1
週間19℃(明)/15℃(暗)条件で育てた。次い
で、20Lのプラスチック製のボックスに同じ春日井水
耕液をいれ、プラスチック製(直径2cmの穴が20穴
あいたもの)カバーをし、その穴に1本ずつ移植した。
その後上記と同じ条件で1週間育てた。59Feの吸収
実験24時間前に水耕液からFe−クエン酸を除き、鉄
欠乏処理で育てたものを実験に供した。春日井水耕液
(1L中各塩類の濃度)変法の組成は以下のとおりであ
る。
mg)を0.925Beqを入れたものと、1.5mg
の試験化合物であるムギネ酸誘導体を混合して反応さ
せ、鉄キレート化合物を作成し、1時間放置しておく。
この全量を春日井水耕液100mLに入れ混合する。オ
オムギ幼植物1本を根部のみが水耕液に浸かるように入
れ、19℃、10000Luxの人工気象室の条件下で
吸収をスタートした。105分の吸収の後、植物体を取
り出し、1mMEDTA溶液に根を浸け、1分間緩やか
に撹拌しながら根に吸着している放射能を洗い落とし
た。直ちに根と、茎葉部を切り放し、それぞれの生体重
を測定した。それぞれを、ガラスチューブに詰め、シン
チレーションカウンター(AlokaAuto Well Gamma Syst
em ARC-300)でガンマー線量を測定した。化合物が合成
された日時が異なるので、実験は、3回にわけて行われ
た。それぞれの日時に実験に使われた化合物の種類は図
1に示される化合物(1)から(10)、並びに2’−
デオキシムギネ酸(化合物(A))及びニコチアナミン
(化合物(B))である。
根部と茎葉部の放射能にわけて、図2(化合物(2)、
(3)、及び(A))、図3(化合物(1)、(4)、
(5)、(6)、及び(A))、及び図4(化合物
(7)〜(10)、並びに(A)及び(B))に示す。
面散布) (1)鉄欠乏クロロシスオオムギの育成 発芽後移植したオオムギ幼植物を通常の春日井水耕液
(畑作用)組成で、人工気象室で1週間育てる。その
後、鉄のみを抜いた春日井水耕液で2週間育てる。およ
そ第4葉まで生育し、第5葉が激しいクロロシスを呈し
ている。このクロロフィル含量を、クロロフィルメータ
ー(SPAD−502,ミノルタ製)で測っておく。
布 前記(1)で育成した植物に対して、展着剤(商品名ダ
イン:武田園芸株式会社)1mL/10L入りの1mM
の試験「鉄・ムギネ酸アナログ」溶液を作成する。これ
を暗条件下で第2,3,4葉の裏表に噴霧器でスプレイ
する。散布後1日目、2日目、3日目、と順次クロロフ
ィルメーターで第5葉を測定する。表1にはクロロフィ
ルメーターインデックスを示している。試験に用いた化
合物は図1の化合物(1)〜(10)並びに2’−デオ
キシムギネ酸(化合物(A))及びニコチアナミン(化
合物(B))である。結果を前記した表1に示す。表1
に示されるように、化合物(1)、(2)、(3)、
(4)、及び(A)のいずれの化合物も3日目で完全に
最新葉のクロロシスを回復させた。また、これらの化合
物間に差はなかった。このことは、これらの鉄・化合物
が第2、第3、第4葉から吸収されて容易に最新葉であ
る第5葉に移行し、鉄が有効利用されてクロロフィル合
成に使われたことを示している。化合物(B)も多少の
回復力を示した。その他の化合物に関しては、この実験
においては弱い効果しかみられなかったが、これらの化
合物も対象作物を変えたり、展着剤の組成を変えたりし
てより詳細な検討を行えば、有効な葉面散布剤としての
可能性があると考えられる。
鉄分などの金属成分を吸収させるための化合物、それを
含有してなる肥料を提供するものである。本発明の方法
により植物の葉面から栄養素を与えることができるの
で、植物が根部から栄養素を吸収することができない場
合においても、植物に必要な栄養素を葉面から吸収させ
ることができ、アリカリ土壌などの不良土壌においても
植物を生育させることができる。また、本発明の肥料に
使用される化合物は、大量にかつ簡便に製造することが
でき、安価で有効な葉面散布用の肥料を提供することが
できる。
示したものである。
化合物(2)、(3)、及び(A)の吸収結果を根部と
茎部とにわけて示したものである。
化合物(1)、(4)、(5)、(6)、及び(A)の
吸収結果を根部と茎部とにわけて示したものである。
化合物(7)〜(10)、並びに(A)及び(B)の吸
収結果を根部と茎部とにわけて示したものである。
Claims (18)
- 【請求項1】 次式(I)、 【化1】 で表されるアベニン酸若しくはその誘導体又はその塩を
含有してなる肥料。 - 【請求項2】 さらに金属成分を含有してなる請求項1
に記載の肥料。 - 【請求項3】 前記式(I)で表されるアベニン酸若し
くはその誘導体又はその塩が、金属で錯化されている請
求項2に記載の肥料。 - 【請求項4】 金属が鉄である請求項2又は3に記載の
肥料。 - 【請求項5】 葉面散布剤として散布され得る肥料であ
る請求項1〜4のいずれかに記載の肥料。 - 【請求項6】 アベニン酸の誘導体又はその塩が、次式 【化2】 (式中、R1は置換基を有してもよい炭化水素基を示
し、R2はアルキル基を示し、R3は水酸基、アルコキ
シ基、アミノ基、アルキルアミノ基、又はジアルキルア
ミノ基を示す。)で表される化合物又はその塩である請
求項1〜5のいずれかに記載の肥料。 - 【請求項7】 次式(II)、 【化3】 (式中、R1は置換基を有してもよい炭化水素基を示
し、R2は水素原子又はアルキル基を示し、R3は水酸
基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、又は
ジアルキルアミノ基を示す。)で表される化合物又はそ
の塩。 - 【請求項8】 R2が水素原子で、R3が水酸基である
請求項7に記載の化合物又はその塩。 - 【請求項9】 R1が、低級アルキル基又は水酸基で
置換された低級アルキル基(但し、2−ヒドロキシエチ
ル基の場合を除く。)である請求項7又は8に記載の化
合物又はその塩。 - 【請求項10】 次式(III) 【化4】 (式中、R4、R5、R6は、それぞれ同一又は異なっ
て保護基を示し、Yは酸素原子又は窒素原子を示す。)
で表される化合物。 - 【請求項11】 次式(III) 【化5】 (式中、R4、R5、R6は、それぞれ同一又は異なっ
て保護基を示し、Yは酸素原子又は窒素原子を示す。)
で表される化合物と、次式(IV) 【化6】 (式中、R1は置換基を有してもよい炭化水素基又は保
護されていてもよい水酸基を示し、R2は水素原子又は
アルキル基を示す。)で表される化合物とを反応させ、
次いでアミド基のカルボニル基をメチレン基に還元した
後、必要により保護基を除去することからなる次式(I
I) 【化7】 (式中、R1は置換基を有してもよい炭化水素基を示
し、R2は水素原子又はアルキル基を示し、R3は水酸
基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、又は
ジアルキルアミノ基を示す。)で表される化合物又はそ
の塩を製造する方法。 - 【請求項12】 植物に請求項1〜6のいずれかに記載
の肥料を散布してなる植物の生育方法。 - 【請求項13】 散布が、植物の葉面である請求項12
に記載の方法。 - 【請求項14】 植物が、穀物生産用の植物である請求
項12又は13に記載の方法。 - 【請求項15】 植物が、稲科植物である請求項14に
記載の方法。 - 【請求項16】 請求項12〜15のいずれかに記載の
方法で育成された植物。 - 【請求項17】 請求項16に記載の植物から得られる
穀物。 - 【請求項18】 穀物が米である請求項17に記載の穀
物。
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