JP2001316042A - 線材ガイド治具 - Google Patents

線材ガイド治具

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JP2001316042A
JP2001316042A JP2000134137A JP2000134137A JP2001316042A JP 2001316042 A JP2001316042 A JP 2001316042A JP 2000134137 A JP2000134137 A JP 2000134137A JP 2000134137 A JP2000134137 A JP 2000134137A JP 2001316042 A JP2001316042 A JP 2001316042A
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coil
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guide jig
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JP2000134137A
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Hiroyuki Ijiri
裕之 井尻
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Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H57/00Guides for filamentary materials; Supports therefor
    • B65H57/18Guides for filamentary materials; Supports therefor mounted to facilitate unwinding of material from packages
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

Landscapes

  • Coiling Of Filamentary Materials In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】線材コイルから線材をもつれさせることなく確
実に引き出せる線材ガイド治具を提供する。 【解決手段】円筒形状に巻き付けられた線材コイル10
の上端に載置され、且つ上方に回転されつつ引き出され
る上記線材Wにより回転しつつ当該線材Wをガイドする
治具1であって、平面視で上記コイル10と略相似形と
なるリング形で扁平な本体2と、この本体2の中央にコ
イル10の軸心に沿って立設する支柱14を貫通させる
透孔5とを備え、上記本体2は外円周部4と、これと同
心で且つ上記透孔5を内設する内円周部6と、外・内円
周部4,6の間で円周方向に沿った複数の中空部7とを
有している、線材ガイド治具1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒形状に巻き付
けられた線材コイルから上方に線材を引き出す際に、係
る線材同士をもつれさせることなくスムースにガイドす
る線材ガイド治具に関する。
【0002】
【従来の技術】直径3mm前後の線材を伸線することに
より、例えば直径約1mmの溶接ワイヤ等が製造され
る。係る伸線を行うには、図5(A)に示すように、円筒
形に巻き付けられた線材コイル60から当該線材Wを引
き出す工程が必要となる。線材コイル60は、キャリア
61上に載置されると共に、該キャリア61の中央から
立設し且つ当該コイル60の中空部を貫通するポスト6
2により支持されている。図5(A)に示すように、上記
キャリア61に隣接して、引出し装置63のポール64
が立設される。ポール64には、その中間固定されたス
リーブ65から水平に突出する水平アーム66と、その
先端に取り付けた回転筒67aと、この回転筒67aか
ら斜め下向きに延び且つ水平方向に回転自在な斜めアー
ム68とが取付けられている。斜めアーム68の下側に
は、ワイヤガイド69が設けられ、ポール63の上端に
もワイヤガイド67bが取付けられる。尚、回転筒67
aは線材Wを垂直に貫通させるワイヤガイドを兼ねると
共に、その回転中心である軸心がキャリア61のポスト
62の軸心と一致した位置に配置されている。
【0003】図5(A),(B)に示すように、線材コイル
60の上端には、押え治具70が配置される。この治具
70は、キャリア61の前記ポスト62を貫通させる孔
72を中央に有する角形の押え板71と、この押え板7
1の四隅から斜め上向きに伸びる四本の連結棒73と、
これらの連結棒73の上端に跨り水平に取付けられるガ
イドリング74とからなる。図5(B)に示すように、押
え板71とガイドリング74の外周面との間は、約60
°の傾斜角θが付いている。そして、線材コイル60の
線材Wは、その一端が押え板71の底面に押さえられ且
つガイドリング74の外周面を摺接しつつ上方に引き上
げられ、ワイヤガイド69,67b、回転筒67aを経
て図示しない伸線機に送られる。この際、治具70は、
ガイドリング74に摺接する線材Wとの摩擦により、上
記ポスト62を中心に回転する。
【0004】しかしながら、図5(B)に示すように、線
材コイル60の一端から引き出された線材Wのうち、下
層の線材W2が上層の線材W1よりも先に持ち上がる場
合がある。すると、上層の線材W1をすくい上げた下層
の線材W2は、コイル60の一端から押え板71に押さ
れつつワイヤガイド69側に移る際、その間の距離が短
いため、上記すくい上げ状態が解除(ばらし)されずに、
上層の線材W1と共に上方のワイヤガイド69等に送ら
れてしまう。このため、線材Wがもつれることにより、
次工程の伸線機に送れなくなる、という問題を生じる場
合があった。
【0005】また、図5(C),(D)に示すように、線材
コイル76の上端に回転不能に載置される押え治具80
も用いられている。線材コイル76は、図示しないキャ
リア上に立設する一対の破線で示す逆U字形のポスト7
8に回転不能に支持される。押え治具80は、上記ポス
ト78を四隅にて貫通させ且つ線材コイル76の上端に
載置される矩形枠82と、この枠82の各コーナーにて
接続される内側リング84と、このリング84から斜め
上向きに伸びる四本の連結棒86と、係る連結棒86の
上端に跨って水平に取付けられる外側リング88とから
なる。図5(D)に示すように、リング84,88間に
は、約60°の傾斜角θが付されている。
【0006】線材コイル76も、前記引出し装置63に
より上方に引き出されて伸線機に送られる。しかしなが
ら、図5(D)に示すように、線材コイル76における下
層の線材W2が上層の線材W1よりも先に持ち上がる場
合がある。この際、線材W2は、押え治具80の矩形枠
82と内側リング84とに押圧されつつ外側に移動する
際、上記すくい上げ状態が解除(ばらし)されずに、上層
の線材W1と共に上方のワイヤガイド69等に送られて
しまう。このため、線材Wがもつれることにより、やは
り次工程の伸線機に送れなくなる、という問題を生じる
場合があった。
【0007】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上に説明した従
来の技術における問題点を解決し、線材コイルから線材
をもつれさせることなく確実に引き出せる線材ガイド治
具を提供する、ことを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、前述した上・下層の線材同士によるすくい
上げを解消し易い構造の治具にすることに着想して成さ
れたものである。即ち、本発明の第1の線材ガイド治具
は、円筒形状に巻き付けられた線材コイルの上端に載置
され、且つ上方に回転されつつ引き出される上記線材に
より回転しつつ当該線材をガイドする治具であって、平
面視で上記コイルと略相似形となるリング形で扁平な本
体と、この本体の中央にコイルの軸心に沿って立設する
支柱を貫通させる透孔と、を含む、ことを特徴とする。
【0009】これによれば、上記コイル中の線材は、例
え下層の線材が上層の線材をすくい上げた状態で引き出
されても、上記ガイド治具の本体における径方向にある
程度長い底面付近を、外側に向けて移動する際に、上記
すくい上げ状態を解消し易くなる。このため、前述した
線材同士によるもつれを生じることなく、次の工程に送
られる。従って、コイルからの線材の引出しをスムース
に行えるようになり、例えば次の伸線工程における生産
効率を高めることにも寄与することができる。尚、上記
本体には、例えば合成樹脂の棒体同士を溶着等で組立て
た形態や樹脂を射出成形した形態が含まれる。また、線
材によって生じる上記治具の回転には、上記コイルを載
置するキャリアのポストの周囲を回転する形態か、又
は、当該治具自体が自転しつつ上記ポストの周囲を公転
する遊星回転の形態が含まれる。
【0010】また、前記リング形の本体の外円周部と前
記透孔を有する内円周部との間に、上記本体の円周方向
に沿って複数の中空部が形成されている、線材ガイド治
具も含まれる。これによれば、上記すくい上げ状態にあ
る線材同士に無用の摩擦を与えることなく、すくい上げ
状態のバラシを確実に促進させることができる。更に、
前記本体の外円周部と前記透孔を有する内円周部とが、
同一水平面内に位置するか、同一水平面の付近に位置し
ている、線材ガイド治具も含まれる。これによれば、上
記線材同士のすくい上げ状態のバラシを、一層確実に促
進することができる。尚、上記本体の外円周部と内円周
部とは、前者が後者よりも高い位置にあり、且つ両者の
間に5°以下の傾斜を付されている形態も含まれる。
【0011】一方、本発明の第2の線材ガイド治具は、
円筒形状に巻き付けられた線材コイルの上端に回転不能
に載置され、且つ上方に回転されつつ引き出される上記
線材をガイドする治具であって、平面視で上記コイルと
略相似形となるリング形の本体と、この本体の底面にお
いて垂直断面がカーブまたは傾斜する接触部と、を含
む、ことを特徴とする。これによれば、前記コイル中の
線材は、例え下層の線材が上層の線材をすくい上げた状
態で引き出されても、回転不能な上記本体の接触部にお
ける湾曲面または傾斜面に摺接しつつ外側に向けて移動
する際に、上記すくい上げ状態を解消し易くなる。この
ため、前述した線材同士によるもつれを生じることな
く、次の工程に送られる。従って、コイルからの線材の
引出しをスムースに行え、例えば次の伸線工程における
生産効率を高めることが可能となる。
【0012】尚、上記本体には、例えば合成樹脂の射出
成形による一体物、又は金属薄板をプレス成形した一体
物が適用される。更に、上記本体を回転不能にして線材
コイルの上端に載置する手段には、例えば、係る本体の
底面中央に穿設した角形等の非円形の透孔と、この透孔
の各内隅付近を垂直に貫通し且つ上記コイルを支持する
複数のポストとの組合せ等が含まれる。また、前記接触
部の下側で且つ前記本体の中央に、断面が略垂直となる
内円部を一体に有する、線材ガイド治具も含まれる。こ
れによれば、線材コイルの中空部内に上記内円部を挿入
して、コイル上端に当該引出し治具を容易に載置できる
と共に、コイルから引き出される線材を上記接触部に容
易にガイドすることができる。従って、上述したすくい
上げ状態の解消を一層スムースに行い得る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1(A)は、線材コイル
10の上端に載置した本発明の第1の線材ガイド治具1
と、該治具1にガイドされつつ上記コイル10から線材
Wを上方に引き出す状態を示す。線材コイル10は、直
径約3mmの線材Wを外径約1メートルの円筒形に巻き
付けたもので、キャリア12上に載置され、該キャリア
12の中央から立設し、且つ図1(C)のように線材コイ
ル10の中空部11をその軸心に沿って貫通する支柱1
4により支持されている。尚、コイル10中の線材W
は、該コイル10に巻き付けられる際、軸心方向に沿っ
てある程度ランダムに巻き取られているため、上・下層
の線材W同士が、上下逆の位置になっている場合があ
る。
【0014】図1(A)に示すように、キャリア12に隣
接して引出し装置16のポール17が立設している。こ
の装置16は、ポール17の中間に固定したスリーブ2
0と、スリーブ20から水平に突出する水平アーム18
と、その先端に取付けらた回転筒24と、この回転筒2
4から斜め下向きに延び且つ水平方向に自由回転する斜
めアーム22とを有している。回転筒24は、線材Wを
垂直に貫通させるワイヤガイドを兼ね、且つその軸心
(回転中心)がキャリア12の支柱14の軸心と一致する
位置に配置される。また、斜めアーム22の下側には、
ワイヤガイド26が設けられ、且つポール17の上端に
もワイヤガイド28が取付けられている。図1(A)〜
(C)に示すように、線材ガイド治具1は、平面視で線材
コイル10と相似形となるリング形で外径が約90cm
の扁平な本体2と、この本体2の中心部(中央)において
線材コイル10の中空部11を貫通した前記支柱14を
貫通させる透孔5とを備えている。
【0015】本体2は、ポリエチレン等の合成樹脂の棒
材からなる円形の外円周部4と、これと同心で上記透孔
5を有する内円周部6と、両者の間を放射状にして連結
する複数の連結棒8と、これらに囲まれ且つ本体2の円
周方向に沿って形成された複数の中空部7とを含む。
尚、上記本体2における外円周部4の外径は、線材コイ
ル10の外径よりも約5〜20cm程度小さく設定され
ている。また、上記ガイド治具1は、例えば内外2重に
した樹脂棒からなる一対のリング間に、直線形で複数の
樹脂棒を放射状にして溶着または接着することにより形
成される。
【0016】図1(A),(C)に示すように、線材コイル
10の上端にガイド治具1を載置し、コイル10の一端
の線材Wを外円周部4の外側から、引出し装置16のワ
イヤガイド26,28や回転筒24に挿通した状態で、
図1(A)上方の矢印のように、線材Wの一端を引っ張
る。これにより、斜めアーム22は、図1(A)中の矢印
のように、コイル10の外周形状に倣って水平方向に自
由回転すると共に、コイル10の線材Wは、回転しつつ
上方に引き出される。すると、コイル10中の線材W
は、図1(C)に示すように、ガイド治具1の本体2にお
ける内・外円周部6,4の下側面に摺接しつつ外周側に
移動した後、外円周部4の外周面に接触しながら、上方
の引出し装置16のワイヤガイド26等に送られる。
【0017】この際、ガイド治具1は、その外円周部4
に線材Wが接触しつつ円周方向に移動するため、線材W
との摩擦により該線材Wの引き上げられる方向、即ち、
引出し装置16の斜めアーム22の回転方向に沿って回
転する。同時に、係るガイド治具1の回転には、上記の
自転と共に、透孔5の内径がキャリア12の支柱14の
外径よりも大きいため、支柱14の周囲を公転する遊星
回転も含まれる。仮に、コイル10中で下層の線材W2
が上層の線材W1よりも先に引き上げられた場合、線材
W1は、線材W2にすくい上げられつつ両者同時にガイ
ド治具1の内・外円周部6,4の下側面を外周寄りに水
平移動する。この際、線材W2によってすくい上げられ
た線材W1は、上記内・外円周部6,4や、或いは連結
棒8に接触する過程で、線材W2よりも上側に移動し
て、本来の位置に復帰する所謂バラシを生じ易くなる。
【0018】このため、線材コイル10の線材Wは、ガ
イド治具1の本体2に接触し且つ該本体2を回転させつ
つ治具1にガイドされるため、上・下層の線材W1,W
2がすくい上げ状態にあっても、これを解消した状態で
コイル10の一端から順次引き出される。そして、引出
し装置16の回転するワイヤガイド26と回転筒24を
挿通し、且つワイヤガイド28を通過した後、図示しな
い伸線機に送られる。従って、上記ガイド治具1を用い
ることにより、コイル10の線材W同士のもつれを解消
しつつ次工程に送ることができるため、線材W自体の引
出し工程と次の伸線工程とを停止させることなく、スム
ースに行わしめることができる。
【0019】図2(A),(B)は、異なる形態の第1の線
材ガイド治具30を示す。この治具30は、平面視でリ
ング形で扁平な本体32と、その中央に前記支柱14を
貫通させる透孔35とを備えている。本体32は、図2
(A)及び(B)に示すように、外円周部34及び内円周部
36と、両者の間に位置し且つ該本体32の円周方向に
沿って形成された複数の丸い中空部38とからなる。上
記本体32は、合成樹脂を射出成形するか、又は、金属
の薄板をプレス加工等することにより形成されるが、内
・外円周部36,34の内・外端面には、図2(B)に示
すように、断面で略半円形のアールを付けておくことが
望ましい。
【0020】また、図2(C),(D)は、上記治具30の
変形形態のガイド治具30′を示し、その本体32′に
は上記複数の中空部38が省略されているが、その他は
上記治具30と同じである。以上のような線材ガイド治
具30,30′によっても、前記治具1と同様に線材コ
イル10の線材Wをもつれさせることなく、前記引出し
装置16を用いてスムースに引き出すことができる。
尚、上記治具30の各中空部38は、更に小径にして本
体32の半径方向に2列又は3列を千鳥状に配置しても
良く、且つその形状も平面視で四角形や六角形等として
も良い。また、図2(d)に示すように、ガイド治具3
0′の本体32′における底面の半径方向の中間に、そ
の円周方向に沿って上向きに凹んだ浅い凹溝39を形成
しても良い。
【0021】図2(E),(F)は、前記ガイド治具1の変
形形態のガイド治具1′を示す。図2(F)に示すよう
に、ガイド治具1′は、前記本体2の同様の外・内円周
部4,6と透孔5とを有し、外・内円周部4,6間に僅
か数°の傾斜角θを上向きに有する斜めの連結棒8aを
放射状に複数本配置した本体2′を有する。また、図2
(G)に示すガイド治具1″も、前記本体2の同様の外・
内円周部4,6と透孔5とを有し、外・内円周部4,6
間に上記同様の傾斜角θを有し且つ上向きに緩く湾曲し
た連結棒8bを放射状に複数本配置した本体2″を有す
る。以上のようなガイド治具1′,1″によっても、前
記治具1と同様に線材コイル10の線材Wをもつれさせ
ることなく、前記引出し装置16を用いてスムースに引
き出すことができる。尚、上記傾斜角θは、前述した線
材W同士のすくい上げ状態を解消するため、5°以下と
される。これを越えると線材Wの水平・上昇移動に伴う
内・外円周部6,4や連結棒8a,8bとの接触が不十
分になり得るためである。
【0022】図3(A)は、前記と同じ線材コイル10の
上端に載置した本発明の第2の線材ガイド治具40と、
該治具40にガイドされつつ上記コイル10から線材W
を上方に引き出す状態を示す。図3(A)に示すように、
線材コイル10は、キャリア12上に載置され、且つこ
のキャリア12から垂直に立設し当該コイル10の中空
部11を貫通する一対の逆U字形の支柱15にて支持さ
れている。また、キャリア12に隣接して前記と同じ引
出し装置16が、前記同様に配置されている。図3(A)
〜(C)に示すように、ガイド治具40は、全体がお椀形
で且つ平面視で線材コイル10と相似形となるリング形
の本体42と、係る本体42の底面側において垂直断面
が下向き突出してカーブする接触部44とを備えてい
る。また、接触部44に連続して上向きに突出してカー
ブする円弧部45と、その下側で且つ本体42の中央寄
りに位置する断面が略垂直の内円部46とを備えてい
る。
【0023】図3(B),(C)に示すように、本体42の
上端には、広い円形の開口部43が位置し、本体42の
内円部46の内側には、水平部47が形成され且つその
中央に平面視で正方形の透孔48が孔明けされている。
内円部46は、図3(C)に示すように、線材コイル10
の中心における円柱形の中空部11内に挿入され、且つ
透孔48の各内隅付近には、逆U字形の各支柱15が貫
通する。係る透孔48と各支柱15との配置により、ガ
イド治具40は、コイル10の上端で回転不能に載置さ
れている。尚、以上のような本体42は、ポリエチレン
やポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂板
をホットプレス又は金属薄板をプレス加工するか、樹脂
を射出成形することによって成形される。また、本体4
2の外径は、線材コイル10の外径よりも約5〜20c
m程度小さく設定されている。
【0024】図3(A),(C)に示すように、線材コイル
10の上端にガイド治具40を載置し、コイル10の一
端の線材Wを本体42の外側から、引出し装置16のワ
イヤガイド26,28や回転筒24に挿通する。この状
態で、図3(A)上方の矢印のように、線材Wの一端を引
っ張ることにより、同図中の矢印のように、斜めアーム
22を自由回転させつつ、線材Wを前記と同様に回転し
つつ上方に引き出す。すると、コイル10中の線材W
は、図3(C)に示すように、ガイド治具40の本体42
におけるカーブした接触部44に摺接しつつ本体42の
外周寄りに移動した後、上方の引出し装置16における
ワイヤガイド26等に送られる。上記移動の際、線材W
は、ガイド治具40の接触部44における湾曲面に斜め
下側から斜め上側に接触しつつ、本体42の円周方向に
沿って上方に引き上げられる。
【0025】仮に、コイル10中で下層の線材W2が上
層の線材W1よりも先に引き上げられた場合、線材W1
は、図3(C)に示すように、線材W2にすくい上げられ
つつ同時にガイド治具40の接触部44の湾曲面を外周
寄りに略水平移動する。この際、線材W2によってすく
い上げられた線材W1は、上記接触部44の湾曲面に連
続して接触する過程で、線材W2よりも上側に移動し
て、本来の位置に復帰し易くなる。即ち、線材W1,W
2がバラされるため、コイル10の線材Wは、もつれを
生じることなく引き出される。そして、係る線材Wは、
引出し装置16の回転するワイヤガイド26と回転筒2
4、および、ワイヤガイド28を順次スムースに通過し
た後、図示しない伸線機に送給される。従って、以上の
線材ガイド治具40を用いることにより、コイル10の
線材Wにおけるもつれを解消しつつ次工程に送ることが
できるので、線材W自体の引出し工程と次の伸線工程と
を停止させることなく、スムースに行うことができる。
【0026】図4(A),(B)は、異なる形態の第2の線
材ガイド治具50を示す。この治具50は、全体が略皿
形で且つ平面視がリング形の本体52と、その底面にて
垂直断面が傾斜する接触部54とを備えている。本体5
2は、図4(A),(B)に示すように、上端の広い開口部
53と、傾斜する上記接触部54の下側から垂直に垂下
する内円部56と、その低部の水平部57と、その中央
にて前記支柱14を貫通させる角形状の透孔58とから
なる。係る本体52は、合成樹脂又は金属の薄板をプレ
ス加工するか、樹脂を射出成形することにより成形され
る。以上のような線材ガイド治具50によっても、前記
治具40と同様に線材コイル10の線材Wをもつれさせ
ることなく、スムースに引き出すことができる。
【0027】図4(C),(D)は、上記治具40の変形形
態のガイド治具40′を示し、その本体42′は、その
上端の広い円形の開口部43と、その底面側で垂直断面
が下向き突出してカーブする接触部44と、接触部44
の下側で且つ本体42′の中央寄りに位置し且つ断面が
略垂直の内円部46とを有する。内円部46の底部の内
側には、水平部47が形成され且つその中央に平面視で
正方形の透孔48が孔明けされている。即ち、上記本体
42′は、前記治具40の本体42のうち、前記円弧部
45を省略したものであり、これによっても治具40と
同様に線材コイル10の線材Wをもつれさせることな
く、スムースに引き出すことができる。
【0028】本発明は、以上において説明した各形態に
限定されるものではない。例えば、前記第1の線材ガイ
ド治具1,1′の本体2,2′,2″における連結棒
8,8a,8bは、3本以上であって且つ互いに対称の
位置にあれば良い。また、前記ガイド治具30′の本体
32′における底面には、多数に細かな凹凸をその全面
に形成したものとしても良い。更に、前記ガイド治具4
0,40′,50の本体42,42′,52における接
触部44,54の表面には、線材Wとの摩擦を低減する
ため、フッ素樹脂や琺瑯を含むセラミックスのコーティ
ングを被覆することも可能である。或いは、接触部4
4,54の強度を高め且つ接触面積を減らすため、内
(上)側に突出する複数の細い紐出し部を、接触部44,
54に放射状に形成することも可能である。尚、線材W
の引出し装置16は、前記の形態に限らず、同様の機構
と作用とを有するものであれば、特に限定されるもので
はない。
【0029】
【発明の効果】以上において説明した本発明の第1の線
材ガイド治具によれば、コイル中の線材は、下層の線材
が上層の線材をすくい上げた状態で引き出されても、上
記治具の本体における底面を外側に向けて移動する際
に、上記すくい上げ状態を解消し易くなるため、線材同
士によるもつれを生じることなく、次の工程に送られ
る。従って、コイルからの線材の引出しをスムースに行
えるようになり、例えば次の伸線工程における生産効率
を高めることにも寄与することができる。
【0030】また、本発明の第2の線材ガイド治具によ
れば、コイル中の線材は、下層の線材が上層の線材をす
くい上げた状態で引き出されても、回転不能な上記本体
の接触部における湾曲面または傾斜面に摺接しつつ外側
に向けて移動する際に、上記すくい上げ状態を解消し易
くなる。このため、線材同士によるもつれを生じること
なく、次の工程に送ることができるので、コイルからの
線材の引出しをスムースに行え、例えば次の伸線工程に
おける生産効率を高めることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は第1のガイド治具を線材コイルに載置し
た状態を示す斜視図、(B)はそのガイド治具の平面図、
(C)は(A)中におけるガイド治具付近の拡大断面図。
【図2】(A)は異なる形態のガイド治具を示す平面図、
(B)は(A)中のB−B線に沿った断面図、(C)は(A)の
ガイド治具の変形形態を示す平面図、(D)は(C)中のD
−D線に沿った断面図、(d)は(C)の治具の応用形態を
示す(D)と同様な断面図、(E)は図1のガイド治具の変
形形態を示す平面図、(F)は(E)中のF−F線に沿った
断面図、(G)は(E)のガイド治具の変形形態を示す(F)
と同様な断面図。
【図3】(A)は第2のガイド治具を線材コイルに載置し
た状態を示す斜視図、(B)はそのガイド治具の斜視図、
(C)は(A)中におけるガイド治具付近の拡大断面図。
【図4】(A)は異なる形態のガイド治具を示す平面図、
(B)は(A)中のB−B線に沿った断面図、(C)は図3の
ガイド治具の変形形態を示す平面図、(D)は(C)中のD
−D線に沿った断面図。
【図5】(A)は従来の押え治具を線材コイルに載置した
状態を示す斜視図、(B)は(A)中における押え治具付近
の拡大断面図、(C)は異なる従来の押え治具を示す平面
図、(D)はその使用状態を示す概略断面図。
【符号の説明】
1,1′,1″,30,30′,40,40′,50…ガイド
治具 2,2′,2″,32,32′,42,42′,52…本体 4,34………………………………………………外円周
部 5,35………………………………………………透孔 6,36………………………………………………内円周
部 7,38………………………………………………中空部 10……………………………………………………線材コ
イル 44,54……………………………………………接触部 46,56……………………………………………内円部 W………………………………………………………線材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒形状に巻き付けられた線材コイルの上
    端に載置され、且つ上方に回転されつつ引き出される上
    記線材により回転しつつ当該線材をガイドする治具であ
    って、 平面視で上記コイルと略相似形となるリング形で扁平な
    本体と、 上記本体の中央にコイルの軸心に沿って立設する支柱を
    貫通させる透孔と、 を含む、ことを特徴とする線材ガイド治具。
  2. 【請求項2】前記リング形の本体の外円周部と前記透孔
    を有する内円周部との間に、上記本体の円周方向に沿っ
    て複数の中空部が形成されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の線材ガイド治具。
  3. 【請求項3】前記本体の外円周部と前記透孔を有する内
    円周部とが、同一水平面内に位置するか、同一水平面の
    付近に位置している、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の線材ガイド治
    具。
  4. 【請求項4】円筒形状に巻き付けられた線材コイルの上
    端に回転不能に載置され、且つ上方に回転されつつ引き
    出される上記線材をガイドする治具であって、平面視で
    上記コイルと略相似形となるリング形の本体と、 上記本体の底面において垂直断面がカーブまたは傾斜す
    る接触部と、 を含む、ことを特徴とする線材ガイド治具。
  5. 【請求項5】前記接触部の下側で且つ前記本体の中央
    に、断面が略垂直となる内円部を一体に有する、ことを
    特徴とする請求項4に記載の線材ガイド治具。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1323793C (zh) * 2002-06-17 2007-07-04 现代综合金属株式会社 防焊丝缠结装置
WO2014020411A3 (en) * 2012-08-03 2014-03-27 Lincoln Global, Inc. Wire retaining ring for a welding system
US9193558B2 (en) 2011-11-22 2015-11-24 Lincoln Global, Inc. Wire retaining ring for a welding system
US9260269B2 (en) 2011-11-22 2016-02-16 Lincoln Global, Inc. Wire retaining ring for a welding system
US9873587B2 (en) 2011-11-22 2018-01-23 Lincoln Global, Inc. Wire retaining ring for a welding system
CN111684116A (zh) * 2018-02-13 2020-09-18 美国阿拉丁制造公司 用于线分配的管支架

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