JP2001315685A - 浮体式港湾施設の入出港支援装置 - Google Patents

浮体式港湾施設の入出港支援装置

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JP2001315685A
JP2001315685A JP2000136722A JP2000136722A JP2001315685A JP 2001315685 A JP2001315685 A JP 2001315685A JP 2000136722 A JP2000136722 A JP 2000136722A JP 2000136722 A JP2000136722 A JP 2000136722A JP 2001315685 A JP2001315685 A JP 2001315685A
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port
floating
dock
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berth
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JP2000136722A
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English (en)
Inventor
Akira Nishigaki
亮 西垣
Masami Matsuura
正己 松浦
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドック型バースを備えた浮体式港湾施設の入
出港支援装置を提供する。 【解決手段】 ドック型バース101内の左舷側着桟部
111と右舷側着桟部112とに各々所定間隔を配して
設けられた複数の基端部113に回転自在に軸支される
と共に、先端に回転自在なローラ114を設けてなるア
ーム部材115と、該アーム部材115の左舷側着桟部
111の個々のローラ114に亙って巻装された左舷側
無端ベルト116と、該アーム部材115の右舷側着桟
部112の個々のローラ114に亙って巻装された右舷
側無端ベルト117と、上記アーム部材115の衝撃を
吸収する衝撃吸収部材118とからなり、大型船120
の入港又は出港の際に、大型船120の左舷と右舷が上
記無端ベルト116,117に挟まれつつドック内に出
入りするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドック型バースを
備えた浮体式港湾施設の入出港支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】我が国
は、国際ハブ港として大型物流コンテナ基地が成立する
地理的好条件下にあり、浮体式港湾施設の設備が急務で
ある。
【0003】大型貨物船の荷役作業を行う従来の浮体式
港湾施設の一例の概略構成を図16に示す。図16に示
すように、浮体式港湾施設の浮体011は、15〜20
m以上の水深を有する海域1に設置される。浮体011
の一つの辺は、大型貨物船等(以下「大型船」という)
120の発着する着桟部011bとなっている。浮体0
11の他の三つの辺の近傍の海底には、当該浮体011
の水平方向の移動を規制するケーソン012が当該浮体
011を包囲するように複数立設されいる。ケーソン0
12の浮体011側の端面には、衝撃を緩衝する図示し
ないゴムフェンダが設けられている。
【0004】上記浮体011の着桟部011bには、荷
役作業を行うアーム式クレーン013が設けられてい
る。浮体011上には、コンテナを格納するコンテナヤ
ード015が複数設けられている。浮体011の中央部
分には、当該浮体011の上部側と下方側とを連絡する
昇降設備016が設けられている。一方、陸地2と浮体
011の下方側との間は、海底トンネル017で連絡し
ており、当該海底トンネル017の浮体011の下方側
は、上記昇降設備016に連絡している。
【0005】このような浮体式港湾施設においては、大
型船120が浮体011の一辺の着桟部011bに接岸
し、当該大型船120に搭載されたコンテナをアーム式
クレーン013で降ろし、搬送車等でコンテナヤード0
15に搬入して格納した後、必要に応じて、コンテナヤ
ード015に格納したコンテナを昇降設備016から海
底トンネル017にまで搬入し、海底トンネル017を
介して陸地2にまで搬送することができる。一方、上述
した手順と逆の手順を行うことにより、陸地2から大型
船120にコンテナを積み込むことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記浮
体式港湾施設では一辺着桟部011bしか接岸すること
ができないので、作業効率が悪いという問題がある。
【0007】このため、図14及び図15に示すよう
に、従来のコンテナを一時的に保管するコンテナヤード
015を有する大型の浮体式港湾施設021に門型クレ
ーン102を備えたドック型バース023を形成するこ
とが提案されているが、該ドック型バース023の間隔
Dが狭いので大型船120が入港するのが困難であると
いう問題がある。なお、図14においては、陸地2との
間はトンネルとはせずに、海上通路024とした場合を
示している。
【0008】このため、バース内に大型船を簡単に誘導
することができる手段が要望されている。
【0009】本発明は、上記問題に鑑み、狭いドック型
バース内であっても簡易に誘導できるドック型バースを
備えた浮体式港湾施設の入出港支援装置を提供すること
を課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する[請
求項1]の発明は、ドック型バースとクレーンとを備え
た浮体式港湾施設において、ドック型バース内の左舷側
着桟部と右舷側着桟部とに各々所定間隔を配して設けら
れた複数の基端部に回転自在に軸支されると共に、先端
に回転自在なローラを設けてなるアーム部材と、該アー
ム部材の左舷側着桟部の個々のローラに亙って巻装され
た左舷側無端ベルトと、該アーム部材の右舷側着桟部の
個々のローラに亙って巻装された右舷側無端ベルトと、
上記アーム部材の衝撃を吸収する衝撃吸収部材とからな
り、大型船の入港又は出港の際に、船の左舷と右舷が上
記無端ベルトに挟まれつつドック型バース内に出入りす
ることを特徴とする。
【0011】[請求項2]の発明は、請求項1におい
て、上記衝撃吸収部材がバネ手段であることを特徴とす
る。
【0012】[請求項3]の発明は、請求項1におい
て、上記ローラが駆動手段により回動され、大型船を挟
んだ状態で入港又は出港することを特徴とする浮体式港
湾施設の入出港支援装置。
【0013】[請求項4]の発明は、ドック型バースと
クレーンとを備えた浮体式港湾施設において、ドック型
バース内の左舷又は右舷側の着桟部に沿って移動自在な
浮体式着桟部と、該浮体式着桟部をドック内に搬送する
搬送手段とからなることを特徴とする。
【0014】[請求項5]の発明は、ドック型バースと
クレーンとを備えた浮体式港湾施設において、ドック型
バース内の一方の浮体式着桟部が外洋に向かって回動自
在であることを特徴とする。
【0015】[請求項6]の発明は、請求項5におい
て、一方の移動する浮体式着桟部に旋回翼を備えたこと
を特徴とする。
【0016】[請求項7]の発明は、ドック型バースと
クレーンとを備えた浮体式港湾施設において、ドック型
バースの一端の着桟部を浮体式移動着桟部と、該浮体式
移動着桟部と浮体本体とを連結するはね上げ可能な桟橋
とを設けてなり、入港の際にはドック型バースを開放
し、大型船が着岸した後、該大型船の一側面に接する位
置に移動することを特徴とする。
【0017】[請求項8]の発明は、請求項1乃至6の
いずれか一項において、上記クレーンが自走式の門型ク
レーンであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】[第1の実施の形態]図1に第1の実施の
形態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置の概略を
示す。図2は、その要部概略図であり、図3は搬送手段
の要部概略図である。図1乃至図3に示すように、本実
施の形態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置は、
ドック形状のバースを有するドック型バース101と門
型クレーン102とを備えた浮体式港湾施設において、
ドック型バース101内の左舷側着桟部111と右舷側
着桟部112とに各々所定間隔を配して設けられた複数
の基端部113に回転自在に軸支されると共に、先端に
回転自在なローラ114を設けてなるアーム部材115
と、該アーム部材115の左舷側着桟部111の個々の
ローラ114に亙って巻装された案内用の左舷側無端ベ
ルト116と、該アーム部材115の右舷側着桟部11
2の個々のローラ114に亙って巻装された案内用の右
舷側無端ベルト117と、上記アーム部材115の衝撃
を吸収する衝撃吸収部材118とからなり、大型船12
0の入港又は出港の際に、大型船120の左舷と右舷が
上記無端ベルト116,117に挟まれつつドック内に
出入りするようにしたものである。
【0020】本実施の形態では、アーム部材115の上
記衝撃吸収部材をバネ手段としているが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、大型船が接触又は衝突した
際に衝撃力を吸収することができるものであればいずれ
でもよく、例えば弾性変形自在な樹脂やオイルダンパ等
であってもよい。
【0021】上記装置によれば、図2に示すように、大
型船120が入港の際、図中一点鎖線に示したように、
船の舳先120aが左舷側着桟部の無端ベルト116に
当接した場合等であっても、徐々に船体の左舷側が当接
して舳先120aがドックの中央部分に位置することに
なり、その後、ゆっくり操船することで左舷側と右舷側
とが両方のベルト116,117に当接し、徐々に内部
へ進行することができる。
【0022】また、ドック奥に設けたローラ114aを
図示しない駆動手段により駆動することで、無端ベルト
116,117を駆動することが可能となり、大型船1
20を挟んだ状態で入港又は出港することができ、自力
でドック内に入港又は出港することが省略される。よっ
て、ドック内への操船は左舷と右舷とに両サイドのベル
トが当接するまでで良くなり、入港・出港が容易にな
る。
【0023】また、アーム部材115と衝撃吸収部材1
18により、ドック内の幅はある程度許容されるので、
船幅の異なる大型船でも十分に対応が可能となる。
【0024】ここで、上記ドック型バースを形成した浮
体式港湾施設の一例を図10〜13を用いて説明する。
図10は、浮体式港湾施設の概略構成を表す平面図、図
11は図10のII−II線断面矢線視図、図12は図10
の III−III 線断面矢線視図、図13は図10の門型ク
レーン102の概略構成を表す正面図である。
【0025】本実施の形態による浮体式港湾施設は、図
10,11に示すように、海域1に配設されて船舶であ
る大型船120を誘導する上記支援装置を備えてなり、
下方を切り欠かれた凹状のドック型バース101を有す
ると共に、当該ドック型バース101の両側に着桟部1
11,112を有する浮体11と、この浮体11のドッ
ク型バース101の着桟部111,112間を橋渡すよ
うにして設けられて当該着桟部111,112に沿って
走行移動可能な門型クレーン102と、浮体11に配設
されて荷物であるコンテナを格納する格納設備であるコ
ンテナヤード15と、海域1の海水中に配設されて浮体
11と陸地2とを連絡する水中トンネル17とを備えて
いる。上記水中トンネル17は、長手方向に蛇行すると
共に、その重量と浮力との釣り合い状態が保たれてい
る。
【0026】上記門型クレーン102は、図13に示す
ように、着桟部111,112に沿ってそれぞれ敷設さ
れたレール102aと、着桟部111,112に沿って
走行移動できるように当該着桟部111,112の上記
レール102a上にそれぞれ設けられた一対のコラム1
02bと、これらコラム102b間を連絡するように設
けられたビーム102cと、ビーム102cの長手方向
に沿って移動可能に設けられてコンテナ15aを昇降さ
せる一対の第一リフタ102d,102eと、ビーム1
02cの長手方向両端側にそれぞれ設けられてコンテナ
15aを昇降させる一対の第一リフタ102d,102
eと第二リフタ102f,102gとの間でのコンテナ
15aの受け渡しを行う図示しない受渡設備(荷物受渡
手段)とを備えている。なお、図13中、符号14はコ
ンテナ15aを搬送する搬送車である。
【0027】また、図10及び図11に示すように、本
実施の形態にかかる浮体11は、15〜20m以上の水
深を有する海域1に設置されており、浮体11の周囲の
近傍の海底1aには、潮流や漂流等による当該浮体11
の水平方向の移動を規制するケーソン12が当該浮体1
1を包囲するように複数立設されている。上記ケーソン
12の浮体11側の面には、衝撃を緩衝する図示しない
ゴムフェンダが設けられている。
【0028】また、図10,11に示すように、上記浮
体11上には、コンテナ15aを格納するコンテナヤー
ド15が複数設けられており、浮体11の中央部分に
は、当該浮体11の上部側と下方側とを連絡する昇降設
備16が設けられている。一方、上記昇降設備16の下
方側と陸地2との間は、チューブ型をなす水中トンネル
17で連絡しており、当該水中トンネル17は、海水中
に位置できるようにその重量と浮力とが釣り合った状態
で保たれると共に、長手方向に沿ってS字状に蛇行して
いる。
【0029】図10〜14に示すように、水中トンネル
17の両側面の近傍の海底1aには、潮流や漂流等によ
る当該水中トンネル17の水平方向の移動を規制するケ
ーソン18が当該水中トンネル17の長手方向に沿って
所定の間隔で複数立設されている。また、図12に示す
ように、ケーソン18の当該水中トンネル17側の面に
は、衝撃を緩衝するゴムフェンダ18aがそれぞれ設け
られている。水中トンネル17の側面には、チェーン1
9の一端が連結されている。チェーン19の他端は、海
底1aに固定されており、当該水中トンネル17は、例
えばコンテナ15aの通過時と不通過時との重量差にと
もなう上下方向の移動をチェーン19により規制されて
いる。
【0030】このような構造をなす浮体式港湾施設にお
いては、大型船120が浮体11のドック型バース10
1内に、上述した図1に示す上記支援装置を用いて容易
に進入して係留すると、着桟部111,112が当該大
型船120の両側にそれぞれ位置することになる。この
際、上記大型船120のドック型バース101内への進
入に伴って、ドック型バース101内の海水を当該大型
船120の大きさに応じた分だけ外側へ放出させなけれ
ばならないが、ドック型バース101の下方が切り欠か
れているため、当該海水の流出を容易に行うことができ
る。
【0031】続いて、門型クレーン102のコラム10
2c,102dをレール13a,102bに沿って自走
させて荷役作業を行う位置に移動させた後、第一リフタ
102d,102eをそれぞれ作動し、大型船120上
のコンテナ15aを吊り上げて、ビーム102cに設け
られた上記受渡設備にそれぞれ受け渡すことにより、当
該受渡設備がコンテナ15aを第二リフタ102f,1
02gにそれぞれ受け渡し、当該第二リフタ102f,
102gがコンテナ15aを着桟部111,112上の
搬送車14上にそれぞれ移載する。
【0032】各搬送車14に移載されたコンテナ15a
は、コンテナヤード15にまで搬送されて格納される。
コンテナヤード15に格納されたコンテナ15aは、必
要に応じて、上記搬送車14により昇降設備16まで搬
送され、当該昇降設備16により水中トンネル17内に
まで搬入され、水中トンネル17を介して陸地2にまで
搬送される。
【0033】一方、上述した手順と逆の手順を行うこと
により、陸地2から水中トンネル17を介して浮体11
にまでコンテナ15aを搬送することができ、ドック型
バース101の両側の着桟部111,112から門型ク
レーン102により大型船120にコンテナ15aを積
み込むことができる。
【0034】なお、水中トンネル17は、長手方向に沿
って蛇行しているので、浮体11の潮位や波浪等による
移動や傾斜を構造全体の変形で吸収することができると
共に、浮体11の水平方向の変位に対しても追従変形し
て吸収することができる。
【0035】[第2の実施の形態]図4及び図5に第2
の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置
の概略を示す。図4及び図5に示すように、本実施の形
態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置は、ドック
型バース101とクレーン102とを備えた浮体式港湾
施設において、ドック型バース101内の左舷側着桟部
111に沿って移動自在な浮体式移動着桟部130と、
該浮体式移動着桟部130をドック内に搬送するワイヤ
131a,131bとウィンチ132とからなる搬送手
段133とを備えたものである。上記ワイヤ131aは
浮体式移動着桟部130の先端部に固設した固定具13
4に固着されており、該固定具134とウィンチ132
との間にはプーリ135が配設されている。また、上記
ワイヤ131bは浮体式移動着桟部130の先端部近傍
に固設した固定具136に固着されており、該固定具1
36とウィンチ132との間にはプーリ137が配設さ
れている。
【0036】本実施の形態では、図5に示すように、上
記ウィンチ132は二段式ウィンチとしており、ワイヤ
131a及びワイヤ131bの巻取と開放とを各々独立
して行うようにしている。また、浮体の側壁には切欠部
139が形成されており、該切欠部139に係合するガ
イド138により、浮体式移動着桟部130の移動を容
易にしている。
【0037】よって、二段式のウィンチ132でワイヤ
131bを巻き取ることで、浮体式移動着桟部130は
外へ繰り出され、その状態で接岸部が大幅に開放される
ので大型船120が容易に着岸することができる。そし
て、大型船120の着岸後に、係留手段140により、
浮体式移動着桟部130と大型船120とを係留した状
態で、二段式のウィンチ132でワイヤ131aを図中
の矢印方向へ巻き取ることで、大型船120がドック型
バース101内に入港することが可能となる。その後、
門型クレーン102を移動させてコンテナの積降ろしを
容易に行うことができる。
【0038】[第3の実施の形態]図6に第3の実施の
形態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置の概略を
示す。図6に示すように、本実施の形態にかかる浮体式
港湾施設の入出港支援装置は、ドック型バース101と
クレーン102とを備えた浮体式港湾施設において、ド
ック型バース内の右舷側着桟部141が外洋に向かって
回動手段142により回動自在としている。
【0039】これにより、大型船120がドック内に入
港する際には、右舷側着桟部141が開きドック内に入
港する。そして、大型船120が入港した後、上記右舷
側着桟部141を回動手段142により閉じることでド
ック型バース101を形成できる。その後、門型クレー
ン102を移動させてコンテナの積降ろしを容易に行う
ことができる。
【0040】[第4の実施の形態]図7に第4の実施の
形態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置の概略を
示す。図7に示すように、本実施の形態にかかる浮体式
港湾施設の入出港支援装置は、浮体本体150に形成さ
れたドック型バース101とクレーン102とを備えた
浮体式港湾施設において、ドック型バース101内の一
方の着桟部151の外洋側の端部に旋回翼152を備
え、該着桟部151自身が自走できるようにしている。
なお、上記浮体150上には、コンテナを格納するコン
テナヤード15が複数設けられており、陸地2と浮体1
50との間は、海上通路24で連絡している。
【0041】これにより、大型船120がドック内に入
港する際には、上記側着桟部151が旋回翼152を用
いて自動的に開くことができ、大型船120がドック型
バース101内に入港できる。そして、大型船120が
入港した後、上記着桟部151を旋回翼152を逆回転
させることで、ドック型バース101を形成できる。そ
の後、門型クレーン102を移動させてコンテナの積降
ろしを容易に行うことができる。
【0042】[第5の実施の形態]図8及び図9に第5
の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置
の概略を示す。図8及び図9に示すように、本実施の形
態にかかる浮体式港湾施設の入出港支援装置は、ドック
型バース101を形成する一方の着桟部を浮体式移動着
桟部161としてなるものである。そして、入港の際に
は上記浮体式移動着桟部161を外洋側へ移動させて本
体側着桟部162部分を開放し、その後、大型船120
が開放した本体側着桟部162に着岸した後、大型船1
20の一側面側へ上記移動した浮体式移動着桟部161
を接する位置に移動するようにしている。上記浮体式移
動着桟部161はタグボートにより移動させたり、旋回
翼を備えて自走するようにしている。上記開放した浮体
式着桟部161が船に接岸した後、浮体式港湾施設本体
150と浮体式移動着桟部161とをはね上げ式桟橋1
63で連結するようにしている。その後、片持ちクレー
ン164を各々移動させてコンテナの積降ろしを容易に
行うことができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の「請求項
1]によれば、ドック型バースとクレーンとを備えた浮
体式港湾施設において、ドック型バース内の左舷側着桟
部と右舷側着桟部とに各々所定間隔を配して設けられた
複数の基端部に回転自在に軸支されると共に、先端に回
転自在なローラを設けてなるアーム部材と、該アーム部
材の左舷側着桟部の個々のローラに亙って巻装された左
舷側無端ベルトと、該アーム部材の右舷側着桟部の個々
のローラに亙って巻装された右舷側無端ベルトと、上記
アーム部材の衝撃を吸収する衝撃吸収部材とからなり、
大型船の入港又は出港の際に、船の左舷と右舷が上記無
端ベルトに挟まれつつドック内に出入りするので、狭い
ドック型バースにも大型船を容易に入港又は出港するこ
とができる。
【0044】[請求項2]の発明によれば、請求項1に
おいて、上記衝撃吸収部材がバネ手段であるので、大型
船の衝撃があっても衝撃力を吸収することができる。
【0045】[請求項3]の発明によれば、請求項1に
おいて、上記ローラが駆動手段により回動され、大型船
を挟んだ状態で入港又は出港するので、大型船が自走す
る必要がなくなる。
【0046】[請求項4]の発明によれば、ドック型バ
ースとクレーンとを備えた浮体式港湾施設において、ド
ック型バース内の左舷又は右舷側の着桟部に沿って移動
自在な浮体式着桟部と、該浮体式着桟部をドック内に搬
送する搬送手段とからなるので、繰り出した浮体式着桟
部に大型船が容易に接岸することができる。
【0047】[請求項5]の発明によれば、ドック型バ
ースとクレーンとを備えた浮体式港湾施設において、ド
ック型バース内の一方の浮体式着桟部が外洋に向かって
回動自在であるので、開放されたドック内に大型船が容
易に接岸することができる。
【0048】[請求項6]の発明によれば、請求項5に
おいて、一方の移動する浮体式着桟部に旋回翼を備えて
なるので、浮体着桟部が自走可能となる。
【0049】[請求項7]の発明によれば、ドック型バ
ースとクレーンとを備えた浮体式港湾施設において、ド
ック型バースの一端の着桟部を浮体式移動着桟部と、該
浮体式移動着桟部と浮体本体とを連結するはね上げ可能
な桟橋とを設けてなり、入港の際にはドック型バースを
開放し、大型船が着岸した後、該大型船の一側面に接す
る位置に移動するので、開放されたドック内に大型船が
容易に接岸することができる。
【0050】[請求項8]の発明によれば、請求項1乃
至6のいずれか一項において、上記クレーンが自走式の
門型クレーンであるので、両サイドより船舶からの荷物
の積み降ろしを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入
出港支援装置の概略である。
【図2】その要部概略図である。
【図3】その要部概略図である。
【図4】第2の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入
出港支援装置の概略である。
【図5】第2の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入
出港支援装置の概略である。
【図6】第3の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入
出港支援装置の概略である。
【図7】第4の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入
出港支援装置の概略である。
【図8】第5の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入
出港支援装置の概略である。
【図9】第5の実施の形態にかかる浮体式港湾施設の入
出港支援装置の概略である。
【図10】本発明による浮体式港湾施設の第一番目の実
施の形態の概略構成を表す平面図である。
【図11】図10のII−II線断面矢線視図である。
【図12】図10の III−III 線断面矢線視図である。
【図13】図10の門型クレーンの概略構成を表す正面
図である。
【図14】従来の浮体式港湾施設の一例の概略構成を表
す平面図である。
【図15】従来の浮体式港湾施設の一例の概略構成を表
す平面図である。
【図16】従来の浮体式港湾施設の他の一例の概略構成
を表す平面図である。
【符号の説明】
1 海域 2 陸地 11 浮体 15 コンテナヤード 17 水中トンネル 24 海上通路 101 ドック型バース 102 クレーン 111 左舷側着桟部 112 右舷側着桟部 113 基端部 114 ローラ 115 アーム部材 116 左舷側無端ベルト 117 右舷側無端ベルト 118 衝撃吸収部材 120 大型船 120a 船の舳先 130 浮体式移動着桟部 131a,131b ワイヤ 132 ウィンチ 133 搬送手段 134,136 固定具 135,137 プーリ 139 切欠部 140 係留手段 141 右舷側着桟部 142 回動手段 150 浮体本体 151 着桟部 15 コンテナヤード 161 浮体式移動着桟部 162 本体側着桟部 163 はね上げ式桟橋

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドック型バースとクレーンとを備えた浮
    体式港湾施設において、 ドック型バース内の左舷側着桟部と右舷側着桟部とに各
    々所定間隔を配して設けられた複数の基端部に回転自在
    に軸支されると共に、先端に回転自在なローラを設けて
    なるアーム部材と、 該アーム部材の左舷側着桟部の個々のローラに亙って巻
    装された左舷側無端ベルトと、 該アーム部材の右舷側着桟部の個々のローラに亙って巻
    装された右舷側無端ベルトと、 上記アーム部材の衝撃を吸収する衝撃吸収部材とからな
    り、 大型船の入港又は出港の際に、船の左舷と右舷が上記無
    端ベルトに挟まれつつドック型バース内に出入りするこ
    とを特徴とする浮体式港湾施設の入出港支援装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記衝撃吸収部材がバネ手段であることを特徴とする浮
    体式港湾施設の入出港支援装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記ローラが駆動手段により回動され、大型船を挟んだ
    状態で入港又は出港することを特徴とする浮体式港湾施
    設の入出港支援装置。
  4. 【請求項4】 ドック型バースとクレーンとを備えた浮
    体式港湾施設において、 ドック型バース内の左舷又は右舷側の着桟部に沿って移
    動自在な浮体式着桟部と、 該浮体式着桟部をドック内に搬送する搬送手段とからな
    ることを特徴とする浮体式港湾施設の入出港支援装置。
  5. 【請求項5】 ドック型バースとクレーンとを備えた浮
    体式港湾施設において、 ドック型バース内の一方の浮体式着桟部が外洋に向かっ
    て回動自在であることを特徴とする浮体式港湾施設の入
    出港支援装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 一方の移動する浮体式着桟部に旋回翼を備えたことを特
    徴とする浮体式港湾施設の入出港支援装置。
  7. 【請求項7】 ドック型バースとクレーンとを備えた浮
    体式港湾施設において、 ドック型バースの一端の着桟部を浮体式移動着桟部と、
    該浮体式移動着桟部と浮体本体とを連結するはね上げ可
    能な桟橋とを設けてなり、入港の際にはドック型バース
    を開放し、大型船が着岸した後、該大型船の一側面に接
    する位置に移動することを特徴とする浮体式港湾施設の
    入出港支援装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれか一項におい
    て、 上記クレーンが自走式の門型クレーンであることを特徴
    とする浮体式港湾施設の入出港支援装置。
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