JP2001314321A - 食品素材の連続蒸し方法および連続蒸し装置 - Google Patents

食品素材の連続蒸し方法および連続蒸し装置

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JP2001314321A JP2000398666A JP2000398666A JP2001314321A JP 2001314321 A JP2001314321 A JP 2001314321A JP 2000398666 A JP2000398666 A JP 2000398666A JP 2000398666 A JP2000398666 A JP 2000398666A JP 2001314321 A JP2001314321 A JP 2001314321A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表皮と内層との間に気泡ができたり、表面に
ひびが発生したりすることのない蒸し菓子などの食品素
材を連続蒸しで提供すること。 【解決手段】 高温蒸し雰囲気下での食品素材の連続蒸
し方法であって、蒸しの初期において、雰囲気温度上昇
がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調
節された低温蒸しを行うことを特徴とする。蒸気中に空
気を送り込み雰囲気温度上昇を調節する。低温蒸しと高
温蒸しとの間に中温蒸しを行う。トンネル式スチーマー
または高温蒸し室、好ましくはバーチカル式スチーマー
を用いる。食品素材を蒸成するための蒸気を供給する蒸
気供給手段を有し、蒸気供給手段から供給された蒸気を
内部に充満させた高温蒸し区域、蒸しの初期において雰
囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をな
ぞるように調節する手段を有する低温蒸し区域、ならび
に、低温蒸し区域および高温蒸し区域を食品素材が蒸成
されるように移送する搬送手段を設けたことを特徴とす
る食品素材の連続蒸し装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、饅頭、蒸しパンなど蒸
し加工をする和風中華菓子・蒸し菓子などの食品素材の
連続蒸し方法及びその装置に係り、特にいわゆるバーチ
カル式スチーマー、トンネル式スチーマーのように食品
素材の連続蒸しを行うようにした際の初期蒸し温度を、
蒸す食品素材に適合するよう調整することとした和風中
華菓子・蒸し菓子、食品素材などの連続蒸し方法及びそ
の装置に関するものである。なお、本発明において、
「蒸し」と「蒸成」とは同じ意味で用いている。
【0002】
【従来の技術】蒸しパン類生地、饅頭類生地などの食品
素材を蒸しする一つの方法として、図20に示すよう
に、例えば、被蒸し物たる食品素材を載置した蒸し網を
ラックに段取りして、バッチ式で食品素材を蒸しするよ
うにした装置である蒸しボックスを使用する方法があ
る。この蒸しボックスは、室温の空気が充満している蒸
し室内に高温の蒸気を蒸気供給管により供給していくも
のであり、元々存在している該空気と新たに供給された
該蒸気とが次第に混合されて蒸し室内の蒸気の比率が徐
々に高くなることにより、経時的に室温か室温よりやや
高い温度から100℃位まで達する滑らかな上昇曲線を
描くようにして蒸し室内の温度が上昇するものである。
そして、このような温度の上昇は、蒸しボックスで蒸し
する食品素材が徐々に上昇する温度下で蒸しされ得るこ
とを意味しており、急激に高温の蒸気に曝されることが
ないためその製品の品質が安定したものとなる(図21
における温度上昇曲線参照)。
【0003】しかし、従来のバッチ式の蒸し装置は、蒸
籠蒸しと同様な食感の蒸し製品を得ることができるが、
一バッチ毎に素材の出し入れを行わなければならず、稼
働効率が悪いので、食品素材を連続的に又は大規模に大
量生産するという目的には適さず、この目的達成のため
には連続的に素材の出し入れを行うことのことのでき、
稼働効率を向上させた連続蒸し装置を採用しなければな
らない。連続式の蒸し装置には、図18に示すバーチカ
ル式連続蒸し装置、図22に示すトンネル式連続蒸し装
置、が例示されるが、いずれの連続蒸し装置も、蒸し室
内に蒸気を充満させて一定の温度に保ちながら処理を行
っているので、雰囲気内に食品素材を搬入するとその急
激な温度上昇により(図19などにおける温度上昇曲線
参照)、食品素材の表面が急激に加熱されるため、蒸し
菓子の表皮と内層との間に気泡ができたり、表面にひび
が発生したりして品質低下の原因となっている。
【0004】また、箱体内に収容されて、上昇と下降の
両方またはいずれか一方の運行中に食品素材を蒸熱処理
する方法において、箱体内の下方と上方および必要に応
じ中間位置に蒸気の噴出量を調節できるようにして、食
品素材の特性に応じて蒸気の噴出量を調節して蒸熱処理
することを特徴とする食品素材の連続蒸熱処理方法が知
られている(特公昭64−1128公報参照)。しか
し、この方法は、加熱室全体に蒸気の噴出量を調節して
加熱室全体の温度を均一な温度に調整制御するものであ
り、食品素材が徐々に上昇する温度下で蒸し得るように
したものではない。すなわち、加熱室の温度を食品素材
を蒸しするのに適した高温なら高温、低温なら低温に全
体的に均一に調整制御するしか対応することができない
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、連
続蒸しが可能であり、しかも、蒸し終わった蒸し菓子な
どの食品素材の表皮と内層との間に気泡ができたり、表
面にひびが発生したりすることのない蒸し方法およびそ
のための蒸し装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題に対処しようとするものであり、以下に記載の発明の
完成により、従来知られているトンネル式スチーマーと
か、バーチカル式スチーマーのような連続蒸し装置に大
幅な変更を加えることなくきわめて簡易に、蒸しに必要
な蒸気量を供給しつつ滑らかな温度上昇曲線を描いて徐
々に上昇する温度下で食品素材を連続的に蒸しされ得る
ようにすることができたものである(図4などにおける
温度上昇曲線参照)。
【0007】本発明は、高温蒸し雰囲気下での食品素材
の連続蒸し方法であって、蒸しの初期において、雰囲気
温度上昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞる
ように調節された低温蒸しを行うことを特徴とする方法
を要旨としている。
【0008】蒸気中に空気を送り込み雰囲気温度上昇を
調節しており、その場合、本発明は、高温蒸し雰囲気下
での食品素材の連続蒸し方法であって、蒸しの初期にお
いて、蒸気中に空気を送り込むことにより、雰囲気温度
上昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるよう
に調節された低温蒸しを行うことを特徴とする方法を要
旨としている。
【0009】低温蒸しと高温蒸しとの間に中温蒸しを行
っており、その場合、本発明は、高温蒸し雰囲気下での
食品素材の連続蒸し方法であって、蒸しの初期におい
て、蒸気中に空気を送り込むことにより、雰囲気温度上
昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように
調節された低温蒸しを行うこと、ならびに、低温蒸しと
高温蒸しとの間に中温蒸しを行うことを特徴とする方法
を要旨としている。
【0010】高温蒸し室を用いており、その場合、本発
明は、高温蒸し室を用いる高温蒸し雰囲気下での食品素
材の連続蒸し方法であって、蒸しの初期において雰囲気
温度上昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞる
ように調節された低温蒸しを行うこと、好ましくは蒸気
中に空気を送り込むことにより行うこと、必要に応じ低
温蒸しと高温蒸しとの間に中温蒸しを行うことを特徴と
する方法を要旨としている。
【0011】高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室を設け
て低温蒸しを行っており、その場合、本発明は、高温蒸
し室を用いる高温蒸し雰囲気下での食品素材の連続蒸し
方法であって、高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室を設
け、蒸しの初期において雰囲気温度上昇がバッチ式スチ
ーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節された低温蒸
しを行うこと、好ましくは蒸気中に空気を送り込むこと
により行うこと、必要に応じ低温蒸しと高温蒸しとの間
に中温蒸しを行うことを特徴とする方法を要旨としてい
る。
【0012】高温蒸し室がバーチカル式スチーマーであ
り、その場合、本発明は、バーチカル式スチーマーを用
いる高温蒸し雰囲気下での食品素材の連続蒸し方法であ
って、当該高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室を設けて
蒸しの初期において雰囲気温度上昇がバッチ式スチーマ
ーの温度上昇曲線をなぞるように調節された低温蒸しを
行うこと、好ましくは蒸気中に空気を送り込むことによ
り行うこと、必要に応じ低温蒸しと高温蒸しとの間に中
温蒸しを行うことを特徴とする方法を要旨としている。
【0013】食品素材を収容したトレイを、蒸気と空気
を供給させた低温蒸し室内を所定速度で走行させ、次い
で蒸気のみを供給させた高温蒸し室内を上昇および/ま
たは下降させて高温蒸しを行っており、その場合、本発
明は、高温蒸し雰囲気下での、好ましくはバーチカル式
スチーマーを用いる高温蒸し雰囲気下での食品素材の連
続蒸し方法であって、食品素材を収容したトレイを、蒸
気と空気を供給させた低温蒸し室内を所定速度で走行さ
せ、次いで蒸気のみを供給させた高温蒸し室内を上昇お
よび/または下降させて高温蒸しを行い、該高温蒸し室
の入口前方に低温蒸し室を設けて蒸しの初期において雰
囲気温度上昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をな
ぞるように調節された低温蒸しを行うこと、好ましくは
蒸気中に空気を送り込むことにより行うこと、必要に応
じ低温蒸しと高温蒸しとの間に中温蒸しを行うことを特
徴とする方法を要旨としている。
【0014】トンネル式スチーマーを用いており、その
場合、本発明は、トンネル式スチーマーを用いる高温蒸
し雰囲気下での食品素材の連続蒸し方法であって、蒸し
の初期において雰囲気温度上昇がバッチ式スチーマーの
温度上昇曲線をなぞるように調節された低温蒸しを行う
こと、好ましくは蒸気中に空気を送り込むことにより行
うこと、必要に応じ低温蒸しと高温蒸しとの間に中温蒸
しを行うことを特徴とする方法を要旨としている。
【0015】食品素材を移送させる移送空間域を除いて
蒸気が充満する蒸成トンネル内部の上側及び下側に設け
られた1組又は2組以上の上下隔壁により複数のコンパ
ートメントに区画された蒸成トンネルにおける最初の第
一コンパートメントにおいて空気を供給して低温蒸しを
行っており、その場合、本発明は、トンネル式スチーマ
ーを用いる高温蒸し雰囲気下での食品素材の連続蒸し方
法であって、食品素材を移送させる移送空間域を除いて
蒸気が充満する蒸成トンネル内部の上側及び下側に設け
られた1組又は2組以上の上下隔壁により複数のコンパ
ートメントに区画された蒸成トンネルにおける最初の第
一コンパートメントにおいて空気を供給して、雰囲気温
度上昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるよ
うに調節された低温蒸しを行うこと、好ましくは蒸気中
に空気を送り込むことにより行うこと、必要に応じ低温
蒸しと高温蒸しとの間に中温蒸しを行うことを特徴とす
る方法を要旨としている。
【0016】また、本発明は、食品素材を蒸成するため
の蒸気を供給する蒸気供給手段を有し、蒸気供給手段か
ら供給された蒸気を内部に充満させる高温蒸し区域、蒸
しの初期において雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマー
の温度上昇曲線をなぞるように調節する手段を有する低
温蒸し区域、ならびに、低温蒸し区域および高温蒸し区
域を食品素材が蒸成されるように移送する搬送手段を設
けたことを特徴とする食品素材の連続蒸し装置を要旨と
している。
【0017】雰囲気温度上昇を調節する手段として、低
温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込む空気管を設けてお
り、その場合、本発明は、食品素材を蒸成するための蒸
気を供給する蒸気供給手段を有し、蒸気供給手段から供
給された蒸気を内部に充満させた高温蒸し区域、蒸しの
初期において雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温
度上昇曲線をなぞるように調節する、低温蒸し区域の蒸
気中に空気を送り込む空気管を設けた低温蒸し区域、な
らびに、低温蒸し区域および高温蒸し区域を食品素材が
蒸成されるように移送する搬送手段を設けたことを特徴
とする食品素材の連続蒸し装置を要旨としている。
【0018】高温蒸し区域を高温蒸し室として構成し、
低温蒸し区域を高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室とし
て構成しており、その場合、本発明は、食品素材を蒸成
するための蒸気を供給する蒸気供給手段を有し、蒸気供
給手段から供給された蒸気を内部に充満させた高温蒸し
区域、蒸しの初期において雰囲気温度上昇をバッチ式ス
チーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節する手段、
好ましくは低温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込む空気
管を設けた低温蒸し区域、ならびに、低温蒸し区域およ
び高温蒸し区域を食品素材が蒸成されるように移送する
搬送手段を設けたこと、高温蒸し区域を高温蒸し室とし
て構成し、低温蒸し区域を高温蒸し室の入口前方に低温
蒸し室として構成したことを特徴とする食品素材の連続
蒸し装置を要旨としている。
【0019】低温蒸し室の搬入口の上部に空気管を設け
および/または低温蒸し室の左右の内壁付近の下部に空
気管を設けており、その場合、本発明は、食品素材を蒸
成するための蒸気を供給する蒸気供給手段を有し、蒸気
供給手段から供給された蒸気を内部に充満させた高温蒸
し区域、蒸しの初期において雰囲気温度上昇をバッチ式
スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節する手
段、好ましくは低温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込む
空気管を設けた低温蒸し区域、ならびに、低温蒸し区域
および高温蒸し区域を食品素材が蒸成されるように移送
する搬送手段を設けたこと、高温蒸し区域を高温蒸し室
として構成し、低温蒸し区域を高温蒸し室の入口前方に
低温蒸し室として構成し、低温蒸し室の搬入口の上部に
空気管を設けおよび/または低温蒸し室の左右の内壁付
近の下部に空気管を設けたことを特徴とする食品素材の
連続蒸し装置を要旨としている。
【0020】高温蒸し室がバーチカル式スチーマーであ
り、その場合、本発明は、食品素材を蒸成するための蒸
気を供給する蒸気供給手段を有し、蒸気供給手段から供
給された蒸気を内部に充満させた高温蒸し区域、蒸しの
初期において雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温
度上昇曲線をなぞるように調節する手段、好ましくは低
温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込む空気管を設けた低
温蒸し区域、ならびに、低温蒸し区域および高温蒸し区
域を食品素材が蒸成されるように移送する搬送手段を設
けたこと、高温蒸し区域をバーチカル式スチーマーとし
て構成し、低温蒸し区域をバーチカル式スチーマーの入
口前方に低温蒸し室として構成し、必要に応じ低温蒸し
室の搬入口の上部に空気管を設けおよび/または低温蒸
し室の左右の内壁付近の下部に空気管を設けたことを特
徴とする食品素材の連続蒸し装置を要旨としている。
【0021】トンネル状の低温蒸し室、低温蒸し室内を
走行する第1コンベア、該第1コンベアの下方に設けた
蒸気供給管、および低温蒸し室の蒸気中に空気を送り込
む空気管を備えた低温蒸し部と、仕切り板により前後室
に分割した高温蒸し室、第1コンベアと直列に設けら
れ、高温蒸し室の搬入部から搬出部に達する第2コンベ
ア、該第2コンベアの下方と高温蒸し室を前後に分割す
る仕切り板の上方とに設けた蒸気供給管、前室に配設し
たトレイ上昇コンベア、後室に配設したトレイ下降コン
ベア、およびトレイを上昇コンベアから下降コンベアに
移載する移載装置からなる高温蒸し部とを直結してお
り、その場合、本発明は、食品素材を蒸成するための蒸
気を供給する蒸気供給手段を有し、蒸気供給手段から供
給された蒸気を内部に充満させた高温蒸し区域、蒸しの
初期において雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温
度上昇曲線をなぞるように調節する手段、好ましくは低
温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込む空気管を設けた低
温蒸し区域、ならびに、低温蒸し区域および高温蒸し区
域を食品素材が蒸成されるように移送する搬送手段を設
けたこと、高温蒸し区域をバーチカル式スチーマーとし
て構成し、低温蒸し区域をバーチカル式スチーマーの入
口前方に低温蒸し室として構成し、必要に応じ低温蒸し
室の搬入口の上部に空気管を設けおよび/または低温蒸
し室の左右の内壁付近の下部に空気管を設けたこと、ト
ンネル状の低温蒸し室、低温蒸し室内を走行する第1コ
ンベア、該第1コンベアの下方に設けた蒸気供給管、お
よび低温蒸し室の蒸気中に空気を送り込む空気管を備え
た低温蒸し部と、仕切り板により前後室に分割した高温
蒸し室、第1コンベアと直列に設けられ、高温蒸し室の
搬入部から搬出部に達する第2コンベア、該第2コンベ
アの下方と高温蒸し室を前後に分割する仕切り板の上方
とに設けた蒸気供給管、前室に配設したトレイ上昇コン
ベア、後室に配設したトレイ下降コンベア、およびトレ
イを上昇コンベアから下降コンベアに移載する移載装置
からなる高温蒸し部とを直結したことを特徴とする食品
素材の連続蒸し装置を要旨としている。
【0022】高温蒸し区域および低温蒸し区域で蒸成ト
ンネルを構成しており、その場合、本発明は、食品素材
を蒸成するための蒸気を供給する蒸気供給手段を有し、
蒸気供給手段から供給された蒸気を内部に充満させた高
温蒸し区域、蒸しの初期において雰囲気温度上昇をバッ
チ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節する
手段、好ましくは低温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込
む空気管、を設けた低温蒸し区域、および、低温蒸し区
域および高温蒸し区域を食品素材が蒸成されるように移
送する搬送手段を設けたこと、ならびに、高温蒸し区域
および低温蒸し区域で蒸成トンネルを構成したことを特
徴とする食品素材の連続蒸し装置を要旨としている。
【0023】食品素材を移送させる移送空間域を除いて
蒸気が充満する蒸成トンネル内部の上側及び下側に設け
られた1組又は2組以上の上下隔壁により複数のコンパ
ートメントに区画された蒸成トンネルにおける最初の第
一コンパートメントを低温蒸し区域としており、その場
合、本発明は、食品素材を蒸成するための蒸気を供給す
る蒸気供給手段を有し、蒸気供給手段から供給された蒸
気を内部に充満させた高温蒸し区域、蒸しの初期におい
て雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線
をなぞるように調節する手段、好ましくは低温蒸し区域
の蒸気中に空気を送り込む空気管、を設けた低温蒸し区
域、および、低温蒸し区域および高温蒸し区域を食品素
材が蒸成されるように移送する搬送手段を設けたこと、
高温蒸し区域および低温蒸し区域で蒸成トンネルを構成
したこと、ならびに、食品素材を移送させる移送空間域
を除いて蒸気が充満する蒸成トンネル内部の上側及び下
側に設けられた1組又は2組以上の上下隔壁により複数
のコンパートメントに区画された蒸成トンネルにおける
最初の第一コンパートメントを低温蒸し区域としたこと
を特徴とする食品素材の連続蒸し装置を要旨としてい
る。
【0024】連続蒸し装置がトンネル式スチーマーであ
り、その場合、本発明は、食品素材を蒸成するための蒸
気を供給する蒸気供給手段を有し、蒸気供給手段から供
給された蒸気を内部に充満させた高温蒸し区域、蒸しの
初期において雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温
度上昇曲線をなぞるように調節する手段、好ましくは低
温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込む空気管、を設けた
低温蒸し区域、ならびに、低温蒸し区域および高温蒸し
区域を食品素材が蒸成されるように移送する搬送手段を
設けたこと、ならびに、高温蒸し区域および低温蒸し区
域で蒸成トンネルを構成したこと、好ましくは食品素材
を移送させる移送空間域を除いて蒸気が充満する蒸成ト
ンネル内部の上側及び下側に設けられた1組又は2組以
上の上下隔壁により複数のコンパートメントに区画され
た蒸成トンネルにおける最初の第一コンパートメントを
低温蒸し区域としたことを特徴とする食品素材のトンネ
ル式スチーマーを要旨としている。
【0025】本発明の蒸気の食品素材の連続蒸し装置
は、低温蒸し区域から高温蒸し区域内の入口付近にかけ
てを低温蒸し区域と中温蒸し区域とで構成しており、好
ましくは低温蒸し区域の後部から高温蒸し区域内の入口
付近にかけてを中温蒸し区域としている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、高温蒸し雰囲気下での食品素材の連続蒸し方
法、好ましくはトンネル式スチーマーあるいはバーチカ
ル式スチーマーを用いる食品素材の連続蒸し方法であっ
て、蒸し作業初期の蒸し室内の雰囲気温度上昇をバッチ
式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節した低
温蒸しを行うことを特徴とする方法である。バーチカル
式スチーマーとは、縦型の高温蒸し室内を食品素材を上
昇および/または下降させながら、すなわち上昇後下降
させ、下降後上昇させ、上昇のみさせ、もしくは下降の
みさせ、またはこれらの工程のうち二以上の工程を組み
合わせて食品素材を上下に移動させながら(以下同旨)
高温蒸しすることができる立体型の連続蒸し装置であ
る。トンネル式スチーマーとは蒸気が充満する蒸成トン
ネルの内部を被蒸成物たる食品素材を移送させながら蒸
成するようにした連続蒸成装置である。
【0027】《バーチカル式スチーマーを用いる連続蒸
し方法》上記のとおり蒸す製品により、例えば、中華饅
頭、昔風蒸しパン、黒糖饅頭などの饅頭類その他は、バ
ッチ式スチーマーが食感の良好な蒸し製品が得られ、バ
ーチカル式スチーマーをそのまま使用した場合は食感の
良好な蒸し製品が得られないので、両者の蒸し状態を対
比したところ、バッチ式スチーマーの温度上昇曲線は図
21に示すとおりであり、バーチカル式スチーマーの温
度上昇曲線は図19に示すとおりであって、両者は蒸し
作業初期の蒸し室内の温度上昇に差があり、この差が蒸
し菓子など食品素材の品質を左右させることが判明し
た。
【0028】その、蒸し作業初期の蒸し室内の温度上昇
は、バッチ式スチーマーでは緩やかであるのに比べバー
チカル式スチーマーでは急激であり、その結果上記問題
点が生じたので、バーチカル式スチーマーの蒸し作業初
期の蒸し室内の温度上昇をバッチ式スチーマーの温度上
昇曲線をなぞるように調節すると、バッチ式スチーマー
で蒸し加工した蒸し菓子など食品素材と同様な食感の蒸
し製品が得られることを見いだした。
【0029】高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室を設け
たことを特徴としており、その場合、本発明は、高温蒸
し室、好ましくはバーチカル式スチーマーを用いる食品
素材の連続蒸し方法であって、高温蒸し室の入口前方に
低温蒸し室を設け、蒸し作業初期の蒸し室内の雰囲気温
度上昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるよ
うに調節した低温蒸しを行うことを特徴とする方法であ
る。
【0030】また、連続蒸し装置の発明は、高温蒸し室
(例えば、具体的には、バーチカル式スチーマー)の前
方に、蒸気中に空気を送り込む空気管を備えた低温蒸し
室(前室)を設けたことを特徴とし、さらには、低温蒸
し室(前室)から高温蒸し室内の入口付近を低温蒸し部
と中温蒸し部とで構成したことを特徴とする。
【0031】本発明の連続蒸し方法は、高温蒸し室の入
口前方に低温蒸し室を設けて低温蒸しを行うことを特徴
としており、その場合、本発明は、高温蒸し室、好まし
くはバーチカル式スチーマーを用いる食品素材の連続蒸
し方法であって、高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室を
設け、蒸し作業初期の蒸し室内の雰囲気温度上昇をバッ
チ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節した
低温蒸しを行うことを特徴とする方法である。
【0032】また、連続蒸し方法の発明は、高温蒸し室
(例えば、具体的には、バーチカル式スチーマー)の入
り口前方に、蒸気中に空気を送り込む低温蒸し室(前
室)を設けたことを特徴とし、さらには、低温蒸し室
(前室)から高温蒸し室内の入口付近を低温蒸し部と中
温蒸し部とで構成し、蒸し作業初期の蒸し室内の雰囲気
温度上昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞる
ように調節したことを特徴とする。
【0033】さらに、連続蒸し方法の発明は、食品素材
を収容したトレイを、蒸気と空気を供給させた低温蒸し
室(前室)内を所定速度で走行させ、次いで蒸気のみを
供給させた高温蒸し室(例えば、具体的には、バーチカ
ル式スチーマー)内を上昇および/または下降させて高
温蒸しを行い、蒸し作業初期の蒸し室内の雰囲気温度上
昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように
調節したことを特徴とする。
【0034】《バーチカル式スチーマーを用いる連続蒸
し装置》本発明は、高温蒸し室、好ましくはバーチカル
式スチーマーを用いる食品素材の連続蒸し装置であっ
て、高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室を設けたこと、
および低温蒸し室から高温蒸し室内の入口付近にかけて
の雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線
をなぞるように調節する手段を設けたことを特徴とす
る。
【0035】また、前記温度上昇を調節する手段とし
て、低温蒸し室の蒸気中に空気を送り込む空気管を設け
たこと、好ましくは、低温蒸し室の搬入口の上部に空気
管を設け、および/または低温蒸し室の左右の内壁付近
の下部に空気管を設けたことを特徴としており、本発明
は、高温蒸し室、好ましくはバーチカル式スチーマーを
用いる食品素材の連続蒸し装置であって、高温蒸し室の
入口前方に低温蒸し室を設けたこと、および低温蒸し室
から高温蒸し室内の入口付近にかけての雰囲気温度上昇
をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調
節する手段として、低温蒸し室の蒸気中に空気を送り込
む空気管を設けたこと、好ましくは、低温蒸し室の搬入
口の上部に空気管を設け、および/または低温蒸し室の
左右の内壁付近の下部に空気管を設けたことを特徴とす
る装置である。
【0036】さらに、本発明は、トンネル状の低温蒸し
室と、低温蒸し室内を走行する第1コンベアと、該第1
コンベアの下方に設けた蒸気供給管と、低温蒸し室の蒸
気中に空気を送り込む空気管と備えた低温蒸し部と、仕
切り板により前後室に分割した高温蒸し室と、第1コン
ベアと直列に設けられ、高温蒸し室の搬入部から搬出部
に達する第2コンベアと、該第2コンベアの下方と高温
蒸し室を前後に分割する仕切り板の上方とに設けた蒸気
供給管と、前室に配設したトレイ上昇コンベアと、後室
に配設したトレイ下降コンベアと、トレイを上昇コンベ
アから下降コンベアに移載する移載装置とからなる高温
蒸し部と、を直結したことを特徴としており、本発明
は、高温蒸し室、好ましくはバーチカル式スチーマーを
用いる食品素材の連続蒸し装置であって、高温蒸し室の
前方に低温蒸し室を設けたこと、および低温蒸し室から
高温蒸し室の入り口付近にかけての雰囲気温度上昇をバ
ッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節す
る手段を設けたこと、すなわち、トンネル状の低温蒸し
室と、低温蒸し室内を走行する第1コンベアと、該第1
コンベアの下方に設けた蒸気供給管と、低温蒸し室の蒸
気中に空気を送り込む空気管を備えた、好ましくは低温
蒸し室の搬入口の上方に設けおよび/または低温蒸し室
の左右の内壁付近の下部に設けた空気管と備えた低温蒸
し部と、仕切り板により前後室に分割した高温蒸し室
と、第1コンベアと直列に設けられ、高温蒸し室の搬入
部から搬出部に達する第2コンベアと、該第2コンベア
の下方と高温蒸し室を前後に分割する仕切り板の上方と
に設けた蒸気供給管と、前室に配設したトレイ上昇コン
ベアと、後室に配設したトレイ下降コンベアと、トレイ
を上昇コンベアから下降コンベアに移載する移載装置と
からなる高温蒸し部と、を直結したことを特徴とする装
置。上記装置において、低温蒸し室から高温蒸し室内の
入口付近を低温蒸し部と中温蒸し部とで構成すること、
好ましくは低温蒸し室の後部から高温蒸し室内の入口付
近にかけてを中温蒸し部とすることができる。
【0037】前記空気管は、低温蒸し室から高温蒸し室
内の入口付近にかけての雰囲気温度上昇をバッチ式スチ
ーマーの温度上昇曲線をなぞるように調節する手段とし
て、低温蒸し室の蒸気中に空気を送り込むために設け
る。空気管を設ける位置は低温蒸し室の外および/また
は内において任意に選択可能である。例えば、低温蒸し
室内に設けるときには、コンベアの進行方向に沿わせて
もしくは横断的に設けたり、内壁付近に、もしくは内壁
から離れた中央部分に設けたり、またはコンベアの上方
もしくは下方に設けたりなどが可能である。
【0038】しかし、前記空気管は、低温蒸し室の搬入
口の外側の上部に設けること、さらにはそうして空気が
上方から低温蒸し室へ斜め下方に送り込まれるように設
けることが望ましい。あるいは、前記空気管は、低温蒸
し室の左右の内壁付近の下部に設けること、さらにはそ
うして低温蒸し室の左右それぞれにおいて空気が内壁に
衝突して上昇した後中央部において下降するように低温
蒸し室内を対流するように吹き出すように設けることが
望ましい。さらには、この際、前記空気管は低温蒸し室
の左右の内壁付近の下部に左右組合せを一対として任意
の複数対設けることが望ましい。これにより空気管の数
が増え、様々な温度上昇曲線の調節が可能となる(図6
参照)。
【0039】バーチカルスチーマーの作動を説明する
と、蒸気中に空気を供給させて蒸し条件を決定した低温
蒸し室(前室)内を所定速度で間欠走行する第1コンベ
ア上に成形した素材を収容したトレイを順次載置する。
第1コンベア上に載置されたトレイは第1コンベアの端
部に達すると、高温蒸し室(バーチカル)内を所定速度
で間欠走行する第2コンベア上に送り込まれ、同時に受
け入れ位置に停止している上昇コンベアのフック上に載
置される。トレイは間欠的に上昇され移載位置に達する
と、間欠上昇に同期して間欠的に作動する移載装置によ
り、受け入れ位置に停止している下降コンベアのフック
上に移載される。下降コンベアのフック上に載置された
トレイは間欠的に下降する下降コンベアにより、第2コ
ンベア上に達すると第2コンベアの走行によりフックか
ら外されると同時に第2コンベアにより搬出口方向に移
送され、その後第2コンベアに連設して設けた搬出コン
ベア上に移載して蒸し室外に搬出し1個のトレイに収容
した素材の蒸し工程が完了し、同様にして後続のトレイ
に収容した素材の蒸し工程を順次完了する。
【0040】《トンネル式スチーマーを用いる連続蒸し
方法および装置》本発明は、蒸気が充満する蒸成トンネ
ルの内部を被蒸成物たる食品素材を移送させながら蒸成
するようにした連続蒸成方法における、蒸成トンネルの
入口付近に、又は蒸成トンネルを構成する最初の第一コ
ンパートメントの前半部に、空気を供給することによ
り、蒸成トンネル内に雰囲気温度上昇がバッチ式スチー
マーの温度上昇曲線をなぞるように調節された温度上昇
緩和域を形成するようにしてなるものである。このよう
な温度上昇緩和域を連続蒸成装置における蒸し初めや蒸
し前半に形成することにより、食品素材は急激に高温の
蒸気に曝されることなく徐々に上昇する温度下で蒸成さ
れ得ることとなって、品質を安定したものとすることが
できることとなる。
【0041】本発明のトンネル式スチーマーで代表され
る食品素材の蒸成装置は、被蒸成物たる食品素材を蒸成
するための蒸気を供給する蒸気供給手段と、該蒸気供給
手段から供給された蒸気を内部に充満させる蒸成トンネ
ルと、該蒸成トンネル内を該食品素材が蒸成されるよう
に移送する搬送手段と、該蒸成トンネル内の温度を調節
するために空気を供給する空気供給手段とからなり、該
蒸成トンネルは食品素材を移送させる移送空間域を除い
てその内部の上側及び下側から設けられた1組又は2組
以上の上下隔壁により区画された複数のコンパートメン
トから構成され、前記空気供給手段が前記複数のコンパ
ートメントのうちの最初の第一コンパートメントの前半
部に設けられて該第一コンパートメントの前半部に空気
を供給することにより、該蒸成トンネルの入口から前半
部までの任意の範囲の温度を調節し、該蒸成トンネル内
に上記の蒸気の温度上昇緩和域を形成してなることを特
徴とする。
【0042】本発明は、蒸成トンネル内部の入り口付近
に、又は蒸成トンネルを構成する最初の第一コンパート
メントの前半部に、空気を供給することにより、蒸成ト
ンネル内に雰囲気温度上昇がバッチ式スチーマーの温度
上昇曲線をなぞるように、滑らかな上昇曲線を描き室温
から100℃近くに達するように温度が上昇する温度上
昇緩和域を形成するようにしたものであり、言い換えれ
ば、このように空気を供給することにより蒸し初めの温
度、又は蒸し前半の温度が徐々に上昇するようにした温
度条件を有する蒸成空間と、蒸成するのに充分な高温を
保持するようにした温度条件を有する蒸成空間とから構
成される蒸成トンネル内に、被蒸成物たる食品素材を移
送させることにより、食品素材の表皮にひびが入った
り、該表皮が硬くなったり、該表皮が変色したりしてし
まうことの無いように、該食品素材を蒸成するようにし
たものである。
【0043】本発明の蒸成方法は、蒸気が充満する蒸成
トンネルの内部を被蒸成物たる食品素材を移送させなが
ら蒸成する方法において、蒸成トンネルの入り口付近に
空気を供給することにより、該入口寄りの温度をその雰
囲気温度上昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をな
ぞるように調節する温度上昇緩和域を形成してなること
を特徴とする。空気の供給は、食品素材を移送させる空
間域を除いて蒸成トンネル内部の上側及び下側に設けら
れた1組又は2組以上の上下隔壁により複数のコンパー
トメントに区画された蒸成トンネルにおける最初の第一
コンパートメントにおいて行うこと、好ましくは最初の
第一コンパートメントの前半部において行うことを特徴
とする。
【0044】本発明は、蒸気が充満する蒸成トンネルの
内部を被蒸成物たる食品素材を移送させながら蒸成する
方法において、蒸成トンネルの入口付近に空気を供給す
ることにより、該入口寄りの温度をその雰囲気温度上昇
がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調
節して蒸成トンネル内に温度上昇緩和域を形成するよう
にしてなる方法であり、被蒸成物たる食品素材を蒸成す
るための蒸気を供給する蒸気供給手段と、蒸気供給手段
から供給された蒸気を内部に充満させる蒸成トンネル
と、該蒸成トンネル内を該食品素材が蒸成されるように
移送する搬送手段と、該蒸成トンネルの入口寄りの温度
を調節するために該蒸成トンネルの入口付近に設けられ
た空気を供給する空気供給手段とからなる食品素材の蒸
成装置により成し得るようにしたものである。
【0045】このように空気を蒸成トンネルの入口付近
に供給するようにすると、蒸成トンネルの内部で蒸気と
空気とが強制的に混合されて該入口寄りに低温域、すな
わち、その雰囲気温度上昇がバッチ式スチーマーの温度
上昇曲線をなぞるように調整された温度上昇緩和域を形
成することとなり、蒸しボックスを用いて蒸成する温度
上昇条件と似たような温度条件の下で被蒸成物たる食品
素材を連続して蒸成することができる。ここで、蒸成ト
ンネルの「入口寄り」とは、「入口付近」よりも広い区
域を意味し、蒸成トンネルの入口から入口付近よりも下
流側の一定範囲の区域までを含む概念である。
【0046】また、本発明は、蒸成トンネルを、食品素
材を移送させる移送空間域を除いた蒸成トンネルの内部
の上側及び下側に1組又は2組以上の上下隔壁を設けて
複数のコンパートメントに区画したものとし、空気の供
給を複数のコンパートメントに区画された蒸成トンネル
の最初の第一コンパートメントの入口付近に対して行う
ようにしても良く、これにより蒸成トンネル内部に供給
された空気が該第一コンパートメントとこれに隣接する
第二コンパートメントを区画する上下隔壁によって制御
され、過度に第二コンパートメント以降の下流に流され
てしまうことを防止し、蒸成トンネル内部の入口寄り
に、その雰囲気温度上昇がバッチ式スチーマーの温度上
昇曲線をなぞるように調整された温度上昇緩和域を確実
に形成することができることとなる。
【0047】また、本発明は、蒸成トンネルを、食品素
材を移送させる移送空間域を除いた蒸成トンネルの内部
の上側及び下側に1組又は2組以上の上下隔壁を設けて
複数のコンパートメントに区画したものとし、空気の供
給を複数のコンパートメントに区画された蒸成トンネル
における最初の第一コンパートメントの前半部に対して
行うようにしたものでもある。これにより、該第一コン
パートメントの前半部に供給された空気が該第一コンパ
ートメントとこれに隣接する第二コンパートメントを区
画する上下隔壁によって制御され、過度に第二コンパー
トメント以降の下流に流されてしまうことを防止し、蒸
成トンネル内部の入口から前半部までの任意の範囲に、
その雰囲気温度上昇がバッチ式スチーマーの温度上昇曲
線をなぞるように調整された温度上昇緩和域を形成する
ことができることとなる。
【0048】このように、蒸成トンネルを、その内部の
上側及び下側に1組又は2組以上の上下隔壁を設けて複
数のコンパートメントに区画したものとして構成し、こ
れらの複数のコンパートメントのうちの最初の第一コン
パートメントの入口付近又は前半部に対して空気の供給
を行うようにすると、蒸成トンネルの内部の入口寄り
に、又は入口から前半部までの任意の範囲に温度上昇緩
和域を形成することができるようになるため、蒸成トン
ネル内において目的とする、その雰囲気温度上昇がバッ
チ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調整され
た温度上昇緩和域の形成がより確実且つ容易となり、そ
して、この温度上昇緩和域以降の下流においては、食品
素材に充分な熱を加える「蒸し」作用の工程がとられる
こととなる。
【0049】ここで、空気を供給する蒸成トンネルにお
ける最初の第一コンパートメントの前半部とは、第一コ
ンパートメントを均等間隔で前後に二つに分けたときの
中間点から入口までの前半部の区域のことをいい、ま
た、温度上昇緩和域が形成される蒸成トンネル内部の入
口から前半部までの任意の範囲とは、蒸成トンネルの入
口付近も含むがそれよりも広い範囲、すなわち、蒸成ト
ンネルの入口付近から蒸成トンネル全体における前半部
までの区域を意味するものである。
【0050】また、空気の供給を該入口付近又は該前半
部に対して行うとは、該入口付近又は該前半部における
任意の一つ又は複数の箇所に空気供給手段を設けて空気
を供給するという意味であり、必ずしも該入口付近又は
該前半部の全域にわたって空気供給手段を設けて空気を
供給する必要があるという意味ではないが、後者の手段
の採用を排除する意味でもない。
【0051】なお、蒸成トンネル内に形成する温度上昇
緩和域の範囲をどのようにするかは、蒸成する食品素材
の種類、性質、数や、食品素材の蒸し加減等の条件、蒸
成トンネル内に食品素材を移送する速度、単位時間当た
りの食品素材の蒸成数、その他の可変的条件の変化に応
じて調整するものである。従って、一般的に、蒸成トン
ネル内における温度上昇緩和域を蒸成トンネルの入口か
ら広範囲にわたって形成しようとするときには、上述し
た上下隔壁を設けないか、又は該第一コンパートメント
の長さを長めに設けるようにすれば良く、これに対し、
温度上昇緩和域を入口から狭範囲で形成しようとすると
きには、該第一コンパートメントの長さを短めに設ける
ようにすれば良い。さらに、蒸成トンネル内において温
度上昇緩和域が形成される広狭の範囲は、空気供給手段
を設ける位置や数、供給する空気量によっても変化しう
るものであることは言うまでもない。
【0052】例えば、蒸成トンネル内に空気供給手段を
設けて空気を供給する位置については、これが蒸成トン
ネルの入口に近くなると、近くなるに従って蒸成トンネ
ル内における温度上昇曲線は急上昇し、これに対し、こ
れが蒸成トンネルの入口から遠くなると、遠くなるに従
って該温度上昇曲線は穏やかなものとなる。そして、空
気を供給する位置が該入口から遠くなりすぎると、該温
度上昇曲線を描くことができなくなる。すわち、空気を
供給する位置が該入口から遠くになりすぎると、蒸成ト
ンネル内の入口付近の温度を下げることができないた
め、上記のような温度上昇緩和域を形成することができ
なくなり、また、供給された空気が不必要に遠く下流ま
で流れてしまって温度上昇緩和域の形成が過度に広範囲
に及び、その後の蒸成工程における食品素材の適切な
「蒸し」に影響することとなってしまう。
【0053】また、蒸成トンネルにおいて区画されるコ
ンパートメントの数をいくつかにするか、各コンパート
メントの長さを長短どうするかについては、蒸成トンネ
ル内に形成する温度上昇緩和域の範囲の広狭をどの様に
設けるか、及びその後の蒸し工程における食品素材の蒸
し条件をどの様にするかに関連するものであり、これも
やはり、蒸成する食品素材の種類、性質、数や、食品素
材の蒸し加減等の条件、蒸成トンネル内に食品素材を移
送する速度、単位時間当たりの食品素材の蒸成数、その
他の可変条件の変化に応じて調整するものである。
【0054】例えば、蒸成トンネル内の温度上昇緩和域
後の食品素材に十分な熱を加える「蒸し」工程におい
て、蒸気圧、蒸気温度、雰囲気温度等の蒸し条件を変え
て蒸成したいというときには、採用する蒸し条件に相当
するコンパートメントが必要となるであろう。また、蒸
成トンネル内の温度上昇緩和域を比較的狭い範囲で形成
しようとするときには、蒸気第一コンパートメントの長
さを相対的に短くし、これに対して、食品素材の種類や
性質によりゆっくりと時間をかけて蒸成するとか、食品
素材を載置して移送する搬送手段の移送速度を早くして
単位時間当たり多数の食品素材を蒸成するというとき
等、温度上昇緩和域を比較的広い範囲で形成しようとす
るときには、該第一コンパートメントの長さを相対的に
長くする。
【0055】また、本発明は、蒸成トンネルの入口寄り
の温度、又は入口から前半部までの任意の範囲の温度を
調節するための空気の供給を、空気供給手段を蒸成トン
ネルの内部の食品素材を載置して移送させる搬送手段の
下方に設けることにより、蒸成トンネルの内部の該搬送
手段の下方から行うようにするものであるが、この際、
空気供給手段を、空気供給口からの吸気の吹き出し方向
が上流側を向いたものとし、上流側に向けて空気を吹き
出し供給するようにするとより好ましい。
【0056】また、本発明は、蒸成トンネルの内部の下
側に設けられた空気供給手段の下流側近傍に仕切板を設
けることにより、空気の供給を行うようにしたものでも
ある。これにより、蒸成トンネル内部の入口寄りに、又
は入口から前半部までの任意の範囲に温度上昇緩和域を
形成するとともに、該空気供給手段よりも下流側の無用
な温度の低下を防止しながら、蒸し初めにスムーズな蒸
成温度の上昇を達成することができる。
【0057】また、本発明は、上述したとおり空気供給
手段を蒸成トンネルの内部の下方に設けたうえ、別の空
気供給手段を蒸成トンネルの外部の入口付近の食品素材
を載置して移送させる搬送手段の上方にも設け、蒸成ト
ンネルの入口付近の外部の上方からも入口付近の内部へ
空気の供給を行うようにしたものである。これにより、
蒸成トンネル内部の入口付近における蒸成開始温度を大
きく低下させ、蒸しボックスを用いて蒸成する温度の上
昇条件と似たような温度の上昇条件を達成することがで
きる。この際、空気供給手段を、空気供給口からの空気
の吹き出し方向が入口側に向いて斜め下方に傾斜するも
のとし、入口側を向いて斜め下方に傾斜して空気を吹き
出し供給するようにするとより好ましい。
【0058】また、本発明は、上述したとおり二つの空
気供給手段を設けたうえ、さらに別の空気供給手段を蒸
成トンネルの内部の入口付近、又は上記第一コンパート
メントの前半部における食品素材を載置して移送させる
搬送手段の上方にも設け、蒸成トンネルの内部の該搬送
手段の上方からも空気の供給を行うようにしたものであ
る。これにより、蒸成トンネル内部の入口寄り、又は入
口から前半部までの任意の範囲における蒸成開始温度を
一層大きく低下させ、蒸しボックスを用いて蒸成する温
度の上昇とより似たような温度の上昇を達成することが
できる。この際、該搬送手段の上方における空気供給手
段は、上述したその下方における空気供給手段の大体直
上の位置に設けることが望ましく、また、空気供給手段
を、空気供給口からの空気の吹き出し方向が上流側を向
いたものとし、上流側に向けて空気を吹き出し供給する
ようにするとより好ましい。
【0059】さらに、本発明は、上述した蒸成トンネル
の内部の上方に設けられた空気供給手段の下流側近傍に
仕切板を設けることにより、空気の供給を行うようにし
たものでもある。これにより、上述した蒸成トンネルの
内部の下方に設けられた空気供給手段の下流側近傍に仕
切板を設けたのと同様に、蒸成トンネル内部の入口付近
に、又は入口から前半部までの任意の範囲に温度上昇緩
和域を形成するとともに、該空気供給手段よりも下流側
の温度の低下を防止しながら、蒸し初めに一層スムーズ
な蒸成温度の上昇を達成することができる。
【0060】
【作用】本発明の作用を説明する。蒸しボックスによる
食品素材の蒸成は上述したとおりバッチ式であるため、
食品素材を連続的に又は大規模に大量生産するという目
的には適さず、この目的達成のためにはバーチカル式ス
チーマーやトンネル式スチーマーのような連続蒸成装置
を採用しなければならない。ところが、トンネル式スチ
ーマー等による食品素材の蒸成には以下のような不都合
があった。すなわち、図22に示すように、トンネル式
スチーマー(61)の蒸成トンネル(62)内には既に
複数の蒸気供給管(63・・63)より高温の蒸気が供
給され充満しているため、搬送コンベア(65)によっ
て蒸成トンネル内を通過する食品素材は蒸成トンネルの
入口(66)に入った途端急激に室温から100℃近く
の高温の蒸気に曝されることとなり(図23における破
線の温度上昇曲線参照)、トンネル式スチーマーにより
蒸成された食品素材は品質的に満足のいくものではなか
った。例えば、饅頭類であればその表面がガサガサして
肌が荒れたような状態となるとともに、表皮が形成され
た後に内部が膨張するため表皮に大きなひびが入った
り、表皮が急速に形成されることから硬くなり易く、ま
た、黒糖を使用した場合は、表皮の蒸し色が褪せたよう
に薄くなってしまうのである。バーチカル式スチーマー
においても同様である(図19における温度上昇曲線参
照)。
【0061】本発明は、従来知られているトンネル式ス
チーマーなどのような連続蒸成装置に大幅な変更を加え
ることなくきわめて簡易に、蒸成に必要な蒸気量を供給
しつつ滑らかな温度上昇曲線を描いて徐々に上昇する温
度下で食品素材を連続的に蒸成することにより、このよ
うな従来の技術の課題を解決することができたものであ
る。
【0062】
【実施例】本発明の詳細を実施例で説明する。本発明は
これらの実施例によってなんら限定されるものではな
い。
【0063】実施例1 (バーチカル式スチーマー)本発明の実施例を、図1〜
図5にもとづき説明するに、本発明の連続蒸し装置は、
図1に示すように、搬入兼低温蒸し部A、高温蒸し部
B、搬出部Cとで構成されているが、それら各部の細部
の構成は実施例に限定されるものではない。
【0064】搬入兼低温蒸し部Aを構成するトンネル状
の低温蒸し室には、常時外部と連通している搬入口から
高温蒸し室(バーチカル式スチーマー)に達するトレイ
搬送用の間欠的に走行する第1コンベアが配設されてい
る。さらに、該第1コンベアの下方にはそれぞれバルブ
および蒸気流量計を介して蒸気源に連結した複数個の蒸
気供給管が設けられており、各蒸気供給管からの蒸気供
給条件はバルブの開度を調節することにより変更可能に
構成されている。
【0065】蒸気供給管の蒸気供給部は平面視H型に形
成され、その下面には蒸気を下方に向けて供給する供給
孔が設けられている。蒸気供給管は、図3の例では第1
コンベアの走行方向に沿って3個配設されており、搬送
方向終端側の蒸気供給管は仕切壁によって他の蒸気供給
管と分離し、蒸気の拡散を制限して中温蒸し部を形成し
ている。
【0066】また、低温蒸し部Aの搬入口の外側の上部
にバルブおよび温度計を介して空気源に連結し、空気源
からの供給される空気を室内に向けて供給する空気管が
全幅にわたって設けられている。該空気管から供給され
る空気は、室内の蒸気を冷却し蒸し室内の製品の急激な
温度上昇を防止するものであり、空気温度および供給量
は、製品の種類に適した値に調節することができる。ま
た、空気管の設置状態は水平方向に対し45度斜め下方
に向けて空気が供給できるように設定されているが、供
給方向を調節可能に構成することも可能である。
【0067】高温蒸し部Bは、縦型の蒸し室を、その入
口が常時低温蒸し部Aの出口と連通するように設け、ま
た該蒸し室をステンレス製の仕切り板により上部および
下部で連通する前後2室に分け、搬入側の室を上昇室、
搬出側の室を下降室とし、上昇室内には、搬入したトレ
イを間欠的に上昇させる上昇コンベアが配設され、下降
室内には、トレイを間欠的に下降させる下降コンベアが
配設されており、さらに、上部の連通空間部には、上昇
室において上昇したトレイを下降室に移動するための移
載装置が、下部の連通空間部には、搬入口から搬出口に
達する搬送用のコンベアが配設されている。そして、搬
出口は、開閉可能に構成し、蒸し工程の完了した製品を
収容したトレイが高温蒸し室から外部へ搬出されるとき
のみ開口し、極力蒸し熱が逃げないようにする。
【0068】高温蒸し部Bの食品素材を高温蒸しする室
は常時飽和蒸気が充満しているようにする。仕切り板の
上方には、トレイの移載を妨げないように上部蒸気供給
管が設けられており、前後各室のコンベアの下方には、
下部蒸気供給管が設けられている。そして、各蒸気供給
管は、低温蒸し室(前室)に蒸気を供給する蒸気供給管
と同様に、バルブおよび蒸気流量計を介して蒸気源に連
結されており、各蒸気供給管からの蒸気供給条件はバル
ブの開度を調節することにより変更可能に構成されてい
る。この仕切り板はコンベアの下方にも設けて(図示し
ていない)、前記搬出側の下降室に空気が流れ込んで搬
出口付近の温度が低下しないようにする。
【0069】上部蒸気供給管の蒸気供給部は管状に形成
され、ステンレス製の仕切り板の上方に蒸し室を横断す
るように設けられており、下部蒸気供給管の蒸気供給部
は平面視H型に形成され、その下面には蒸気を下方に向
けて供給する供給孔が設けられている。
【0070】上昇コンベアはスプロケットによってチェ
ーンが上下に張られ、左右に対向して設けている。チェ
ーンには、フックが等間隔に付設され、左右のチェンに
付設されたフックは、チェーンの運行で各々高さを同じ
くして同調してトレイを間欠的に上昇させるように動く
ものである。また、下降コンベアは、上昇コンベアと同
じ構成からなり、運行の方向だけが反対でトレイが間欠
的に下降するように駆動される。
【0071】上昇室において上昇したトレイを下降室に
移載するための移載装置は、蒸し室の側壁を貫通して設
けられたロッドが蒸し室に付設された軸受に支持されて
いる。ロッドの片端にはラックが刻設され、ピニオンギ
ヤと噛み合っている。ロッドは爪を有し、図示していな
い駆動装置によりピニオンギヤが回転してラックが前進
し、ロッドが前方に移動するとき、爪がトレイを押して
上昇室から下降室へ移載する。
【0072】搬出部Cは、第2コンベアに連設した搬出
コンベアで構成し、蒸し工程の完了した製品を収容した
トレイを順次後工程に移送すべく構成している。
【0073】搬入側コンベア、搬出側コンベア、上昇側
コンベア、下降側コンベア、および、移載装置は、同期
して間欠駆動され、駆動速度は製品の種類にもとづく蒸
し時間に合わせて調節可能に構成されおり、また、間欠
停止時間も、フック上にコンテナーの載置、および、上
昇コンベアから加工装置へのコンテナーの移載が確実に
行われるように設定する。
【0074】供給蒸気量および供給空気量を調節する各
バルブの操作は、人手によることの他、蒸し条件を、製
品の種類に対応した情報として予め記憶装置に記憶させ
ておき、蒸し製品の選択にもとづき自動的に制御するよ
うにすることもできる。
【0075】本実施例では移載装置の駆動にラックとピ
ニオンギヤを採用したが、電磁バルブの開閉により作動
するエアシリンダーを採用することもでき、また、本実
施例では、上昇コンベアと下降コンベアとからなる昇降
手段を採用したが、載置面が常時上向きになる載置部を
備え、ボックス運動するコンベアを採用すると移載装置
を必要とせず装置の簡素化が図れる。
【0076】次ぎに上記装置を用いて製品を製造する工
程を説明する。 (1)製品の種類に応じた蒸し時間を選択し、コンベア
駆動装置の速度を調節してコンベアの移動速度を決定す
る。 (2)製品の種類に応じた蒸気の供給量を選択し、バル
ブの開度を調節して蒸気の供給量を決定する。 (3)低温蒸し室(前室)内の温度勾配になるように空
気の供給量を決定する。 上記各事項を決定し、蒸し室内が蒸し条件に達したら、
製品を収容したトレイを順次搬入口から蒸し室内に搬入
して蒸し作業を開始する。
【0077】さらに、具体例を説明する。 (1)中華饅 ・配合(単位:小麦粉基準の質量%) 1 強力粉 50 2 薄力粉 50 3 上白糖 13 4 精製塩 1 5 イースト 2 6 吸水 50 7 ラード 5 ・工程 1) 1〜6をミキサーボールに入れ、低速で撹拌3
分、中速で撹拌3分。 2) 7を投入し低速で撹拌2分、中速で撹拌5分。 3) 28℃、80%で90分醗酵。 4) 具を包餡し、45℃、50%で醗酵。 5) 蒸成。 ・蒸成条件 空気管による供給方向を水平方向に対し下向き45度に
セットし、供給圧力1.75×105Paに調整した空気
を、低温蒸し室(前室)内に供給する。 低温蒸し室
(前室)に蒸気を供給する配管中に設けたバルブの開度
を、全閉を0、全開を4に等分割したときに、蒸気供給
管、、のバルブ開度をそれぞれ0、2、1に設定
し、50Kg/hの蒸気を供給し、高温蒸し室(バーチ
カル)内の下部蒸気管(A)に35Kg/h、上部蒸気
管(C)に85Kg/h、下部蒸気管(B)に90Kg/
hの蒸気を供給し(図3参照)、この条件下で蒸し時間
15分で中華饅を製造した。
【0078】(2)昔風蒸しパン ・配合(単位:小麦粉基準の質量%) 1 小麦粉 100 2 砂糖 75 3 膨張剤 5 4 塩 1 5 吸水 70 ・工程 1) 1〜5をミキサーボールに入れ、中速で撹拌30
秒。 2) 型に分割し蒸成。 ・蒸成条件 空気管による供給方向を水平方向に対し下向き45度に
セットし、供給圧力1.5×105Paに調整した空気
を、低温蒸し室(前室)内に供給し、低温蒸し室(前
室)に蒸気を供給する配管中に設けたバルブの開度を、
全閉を0、全開を4に等分割し、蒸気供給管、、
のバルブ開度をそれぞれ0、0、2に設定し、50Kg
/hの蒸気を供給し、高温蒸し室(バーチカル)内の下
部蒸気管(A)に35Kg/h、上部蒸気管(C)に1
00Kg/h、下部蒸気管(B)に100Kg/hの蒸気
を供給し(図3参照)、この条件下で蒸し時間25分で
昔風蒸しパンを製造した。
【0079】(3)黒糖饅頭 ・配合 1 薄力粉 100 2 黒砂糖 45 3 上白糖 30 4 重曹 2 5 吸水 35 ・工程 1) ボール容器に細かくした2、3と、5のうち30
%を入れ、加熱撹拌して完全に溶解し篩を通し不純物を
取り除く。 2) 若干熱のあるうちに4を5の残りで溶き1)に加
える。 3) 篩に通した1を加え混練する。 4) 包餡し、蒸成する。 ・蒸成条件 空気管による供給方向を水平方向に対し下向き45度に
セットし、供給圧力1.75×105Paに調整した空気
を、低温蒸し室(前室)内に供給する。低温蒸し室(前
室)に蒸気を供給する配管中に設けたバルブの開度を、
全閉を0、全開を4に等分割したときに、蒸気供給管
、、のバルブ開度をそれぞれ0、2、1に設定
し、35Kg/hの蒸気を供給し、高温蒸し室(バーチ
カル)内の下部蒸気管(A)に35Kg/h、上部蒸気
管(C)に45Kg/h、下部蒸気管(B)に40Kg/
hの蒸気を供給し(図3参照)、この条件下で蒸し時間
15分で黒糖饅頭を製造した。
【0080】
【表1】 ────────────────────────────── 官能評価結果 総合嗜好 生地硬さ 生地しっとり感 ────────────────────────── 本発明 蒸しホ゛ックス 本発明 蒸しホ゛ックス 本発明 蒸しホ゛ックス ────────────────────────────── 平均点 4.0 3.8 3.9 3.9 4.1 4.0 ────────────────────────────── (項目) 嗜好 嫌い(1) 普通(4) 好き(7) 硬さ 軟い(1) 丁度良い(4) 硬い(7) しとり ぱさつき(1) 丁度良い(4) しとり(7)
【0081】上記製造工程中の連続蒸し装置の各部の温
度を測定したところ、中華饅の製造では、低温蒸し室
(前室)の前半部では70℃、後半部では95℃、高温
蒸し室(バーチカル式スチーマー)の前半部下方では9
8℃、中央部上方では100℃、後半部下方では100
℃の測定結果になり、また、昔風蒸しパンの製造では、
低温蒸し室(前室)の前半部では90℃、後半部では9
9℃、高温蒸し室(バーチカル式スチーマー)の前半部
下方では100℃、中央部上方では100℃、後半部下
方では100℃の測定結果が得られた。
【0082】これらの測定結果による温度上昇曲線は、
前記中華饅頭の製造では、図4(a)に示すようにな
り、図21(a)に示すバッチ式蒸し器の温度上昇曲線
に類似するものとなり、また前記蒸しパンの製造では、
図4(b)に示すようになり、図21(b)に示すバッ
チ式スチーマーの温度上昇曲線に類似するものとなり、
また、完成品は表皮と内層との間に気泡が生じたり表面
にひびがなく、外見・食感ともに良好な蒸し製品を得る
ことができた。さらに、前記黒糖饅頭の製造では、図4
(c)に示すようになり、蒸しボックス(バッチ式スチ
ーマー)の温度上昇曲線(図16の実線と同様のものに
なる)に類似するものとなった。例えば、前記黒糖饅頭
についてみても、本発明品は、従来の蒸しボックスによ
り蒸した製品と同等以上の官能評価結果であった(前掲
表1参照)。
【0083】実施例2 空気管を低温蒸し室の搬入口の上部ではなく、低温蒸し
室の入口から前半部にわたりコンベアの下方で蒸気供給
管と左右の内壁の間にそれぞれ空気管をもうけるように
してみた(図5参照。なお、その他の連続蒸し装置の構
造は同様である)。本実施例における蒸し室内の温度上
昇曲線も図21に示す前記バッチ式スチーマーの温度上
昇曲線に類似するものとなり、また、これによる黒糖饅
頭、中華饅頭、その他の蒸し製品は表皮と内層との間に
気泡が生じたり表面にひびがなく、外観・食感ともに良
好なものであった。
【0084】実施例3 (トンネル式スチーマ)図8に示すように、被蒸成物た
る食品素材を蒸成するための蒸気を供給する複数の蒸気
管(S1,S2,S3,S4,・・)よりなる蒸気供給
手段(3)と、該蒸気供給手段(3)から供給された蒸
気を内部に充満させる蒸成トンネル(2)と、該蒸成ト
ンネル(2)内を該食品素材が蒸成されるように移送す
る網状の搬送コンベアよりなる搬送手段(5)と、該蒸
成トンネル(2)の入口(16)寄りの温度を調節する
ために、該蒸成トンネル(2)の内部における該搬送手
段(5)の下方から空気を供給する空気管(A1)より
なる空気供給手段(4)とにより蒸成装置(1)を構成
し、蒸気が充満する蒸成トンネル(2)における入口
(16)付近に空気供給手段(4)から空気を供給して
蒸成トンネル内部の温度を調節することにより温度上昇
緩和域を形成した該蒸成トンネル(2)内に被蒸成物た
る食品素材を移送して蒸成するようにした。
【0085】蒸成トンネル(2)は、複数のコンパート
メント(10・・10)、例えば、本実施例のように五
つのコンパートメントに区画されるように、食品素材を
移送させる移送空間域を除いた上側および下側に4組の
上下隔壁(6a,6b)が設けられており、全体的には
連続して繋がっているが個々に独立した空間が形成され
るようになっている。また、各コンパートメント(1
0)には、区画された各内部の温度状態が確認できるよ
うに温度計センサー(14)がそれぞれ設けられている
とともに、その側部には内部の製品状態が確認できるよ
うに開閉可能な覗き窓(12)がそれぞれ設けられてい
る(図17参照)。
【0086】蒸成トンネル(2)内に設けられた蒸気供
給手段(3)は、隣接する2つの蒸気管が対となり互い
に向き合う形、すなわち、第1番目の蒸気管(S1)と
第2番目の蒸気管(S2)の蒸気吹出口が互いに向き合
うとともに、第3番目の蒸気管(S3)と第4番目の蒸
気管(S4)の蒸気吹出口も互いに向き合い、以後の蒸
気管も同様にそれぞれ互いに向き合うように設置されて
いる。また、蒸成トンネル(2)の入口(16)寄りの
温度を調節するための空気供給手段(4)は、蒸成トン
ネル(2)を構成する最初の第一コンパートメント内の
前半部(f)における入口(16)付近において搬送手
段の下方に、第1番目の蒸気管(S1)と第2番目の蒸
気管(S2)との中間上方に、空気管(A1)における
空気供給口からの空気の吹き出し方向が搬送手段(5)
における移送方向上流側、すなわち、図8(ロ)中のA
1(空気管)に付された矢印が示すとおり蒸成トンネル
の入口側を向くように設けられている。
【0087】このように内部に蒸気が充満する蒸成トン
ネルの入口付近に空気を供給することにより、該入口付
近から前半部までの任意の範囲、すなわち、蒸成トンネ
ルの約1/4(4分の1)の範囲までの温度が調節され
て蒸成トンネル内に温度上昇緩和域が形成されることと
なり、この空気供給の効果を示す図8から明らかなとお
り、空気を供給しない時に比較して蒸成トンネルの入口
付近における蒸成開始温度を低くすることができ、本実
施例における蒸し室内の温度上昇曲線も図21に示す前
記バッチ式スチーマーの温度上昇曲線に類似するものと
なった。
【0088】実施例4 図9に示すように、実施例3と同様に構成した蒸成装置
の空気管(A1)からなる空気供給手段(4)の前方、
すなわち、搬送手段(5)における移送方向下流側近傍
に、丁度第1番目の蒸気管(S1)と第2番目の蒸気管
(S2)との間に位置するように、仕切板(7)を設け
ることにより蒸成装置(11)を構成するようにした。
なお、空気供給量は0.9×104Paとした。
【0089】このように空気供給手段の下流側近傍に仕
切板を設けることにより、蒸成トンネルの入口寄りにお
ける蒸成開始温度を低くすることができるとともに、仕
切板を設けたことによる効果を示す図10から明らかな
とおり、改良前の実施例3に比較して蒸成トンネルの入
口付近から蒸成トンネルの約1/4(4分の1)の範囲
までにおける温度上昇緩和域の後半部分、すなわち、該
仕切板を設けた以降の蒸成トンネル内の温度上昇緩和域
の温度の無用な低下を防止して、スムーズな蒸成温度の
上昇を達成することができ、本実施例における蒸し室内
の温度上昇曲線も図21に示す前記バッチ式スチーマー
の温度上昇曲線により類似するものとなった。
【0090】実施例5 図11に示すように、第1の空気供給手段(4)を有す
る実施例4と同様に構成した蒸成装置における、蒸成ト
ンネル(2)の外部の入口(16)付近の食品素材を移
送させる載置手段(5)の上方にも空気管(A2)から
なる第2の空気供給手段(8)を追加して設け、該第2
の空気供給手段(8)の空気の吹き出し方向が該蒸成ト
ンネル(2)の入口側に向いて斜め下方に傾斜した方
向、すなわち、図11中のA2に付した矢印が示すとお
り斜め下方に傾斜した方向を向くように配置することに
より蒸成装置(21)を構成するようにした。
【0091】このように蒸成トンネルの外部の入口付近
上方にも追加して第2の空気供給手段を設けることによ
り、その効果を示す図12(破線の温度上昇曲線が本発
明である)から明らかなとおり、実施例3および4に比
較して蒸成トンネルの入口寄りにおける蒸成開始温度を
より低くすることができるとともに、よりスムーズな蒸
成温度の上昇を達成することができた。しかも、この入
口付近上方からの空気の供給により入口側から出口側に
向かう緩やかな蒸気の流れが形成され、蒸成トンネルの
内部の出口付近において蒸成終了温度が蒸しボックスの
場合のように大きく低下することを防止することもでき
た。
【0092】実施例6 図13に示すように、第1の空気供給手段(4)および
第2の空気供給手段(8)を有する実施例5と同様に構
成した蒸成装置における、蒸成トンネル(2)を構成す
る最初の第一コンパートメント内の搬送手段(5)の上
方であって該第1の空気供給手段(4)の大体直上に位
置する空気管(A3)からなる第3の空気供給手段
(9)をさらに追加して設け、該第3の空気供給手段
(9)の空気の吹き出し方向が搬送手段(5)における
移送方向上流側、すなわち、図13中のA3に付した矢
印が示すとおり蒸成トンネルの入口側を向くように設け
るとともに、該空気管(A3)からなる空気供給手段
(9)の前方、すなわち、搬送手段(5)における移送
方向下流側近傍に、仕切板(17)を設けることにより
蒸成装置(31)を構成するようにした。
【0093】このように蒸成トンネルの内部の入口付近
上方にも追加して第3の空気供給手段および仕切板を設
けることにより、その効果を示す図14から明らかなと
おり、実施例5と同様に蒸成トンネルの入口における蒸
成開始温度をより低くすることができたとともに、蒸し
ボックスにおける緩やかな温度上昇曲線により近いスム
ーズな蒸成温度の上昇を達成することができた。
【0094】実施例7 図15に示すように、蒸成トンネル(2)を二つのコン
パートメント(10a,10b)により構成し、蒸成ト
ンネル(2)を構成する最初の第一コンパートメント
(10a)内の前半部に搬送手段(5)の下方から空気
を供給する第1の空気供給手段(4)である空気管(A
1)を、該蒸成トンネル(2)の外部に入口付近の上方
から空気を供給する第2の空気供給手段(8)である空
気管(A2)を、該第一コンパートメント(10a)内
における搬送手段の上方であって該第1の空気供給手段
(4)の大体直上に位置して空気を供給する第3の空気
供給手段(9)である空気管(A3)をそれぞれ設ける
とともに、該空気管(A1)からなる空気供給手段
(4)の前方、すなわち、搬送手段(5)における移送
方向下流側近傍に仕切板(7)を、および該空気管(A
3)からなる空気供給手段(9)の前方、すなわち、搬
送手段(5)における移送方向下流側近傍に仕切板(1
7)を、それぞれ設けることにより蒸成装置(41)を
構成するようにした。
【0095】このように蒸成トンネルを二つのコンパー
トメントにより構成するとともに、該第一コンパートメ
ントの内部の前半部下方に第1の空気供給手段、該第一
コンパートメントの外部の入口付近上方に第2の空気供
給手段、および該第一コンパートメントの内における搬
送手段の上方であって該第1の空気供給手段(4)の大
体直上に位置して第3の空気供給手段を設けるととも
に、該第1の空気供給手段の前方と該第3の空気供給手
段の前方とにそれぞれ仕切板を設けることにより、蒸成
トンネルの前半部における温度上昇を大きく穏やかな曲
線を描くようにすることができ、蒸しボックスにおける
緩やかな温度上昇により近いスムーズな蒸成温度の上昇
を達成することができた。
【0096】ところで、実施例7においては、蒸成開始
後1分足らずの間に蒸成温度が急激に上昇して高くなっ
てしまったが、これは、被蒸成物が存在しない空の蒸成
トンネルによる試験の結果として生じたものであると予
想される。つまり、実際に被蒸成物たる食品素材を蒸成
トンネル内に移送させながら蒸成するならば、食品素材
それ自体が常温であり、また外部の常温の空気も食品素
材と一緒に蒸成トンネル内に導入されるため、蒸成トン
ネル内部の入口付近における蒸成開始温度が空の蒸成ト
ンネルのそれと比較して低くなることは当業者であれば
経験上自明の事項であると言えると思料する。
【0097】実施例8 そこで、実際に被蒸成物たる食品素材を蒸成トンネル内
に移送させながら蒸成するならば、蒸成トンネルにおけ
る蒸成温度の経時的変化は蒸しボックスにおける蒸成温
度の経時的変化に一層接近すると予想されることから、
以下の本実施例8乃至10において、実際にいくつかの
食品素材を蒸成トンネル内に移送させながら蒸成したと
きの実施例を記載する。
【0098】実施例8は、上記実施例6における蒸成方
法および装置を採用して紅葉饅頭(或いは、春日饅頭と
も言う)を蒸成したものである。この際、蒸成条件とし
ての蒸気供給手段からの蒸気量は、第一コンパートメン
トが1.5×104Pa、第二コンパートメントが3.
5×104Pa、第三コンパートメントが3.0×104
Pa、第四コンパートメントが2.5×104Pa、お
よび第五コンパートメントが2.0×104Paであ
り、その際の温度は第一コンパートメントが95℃であ
る以外、その他の第二コンパートメント乃至第五コンパ
ートメントにおける各コンパートメントの温度は98〜
100℃とする。また、空気供給手段からの空気量は、
第1の空気供給手段(4)が1.5×104Pa、第2
の空気供給手段(8)が0.5×104Pa、および第
3の空気供給手段(9)が1.5×104Paとし、蒸
成時間は15分間とした。なお、上記の温度は蒸気温度
ではなく雰囲気温度であり、以下の実施例においても同
様である。
【0099】実施例9 紅葉饅頭種の配合は、小麦粉45.0質量%、砂糖3
5.0質量%、水飴4.5質量%、イスパタ1.0質量
%、水14.5質量%であり、ボール容器に砂糖をふる
って入れるとともに水飴を入れ、半量の水を徐々に加え
てすり混ぜ、最後に残りの水を混合して蜜とし、次に、
イスパタを加えて混合した小麦粉をふるいに通した小麦
粉・イスパタ混合物を、前記蜜に加えて饅頭種に弾性が
生じないように軽く撹拌した後、この饅頭種30gの大
きさに分割し、予め用意しておいた中餡60gを皮回り
良く小判型に包餡し、上記蒸成条件により蒸成し、冷却
後天焼きすることにより製品とした。
【0100】このようにして紅葉饅頭を蒸成したとこ
ろ、その効果を示す図16から明らかなとおり、蒸成ト
ンネルにおける蒸し初めの経時的な温度上昇を、蒸しボ
ックスにおける緩やかな温度上昇曲線にほぼ一致させた
ものとすることができた。厳密には蒸成トンネルにおけ
る本実施例のものは蒸しボックスにおけるものに比較し
て若干滑らかさに欠ける傾向があるかも知れないが、こ
れは実際上無視し得る程度であると言えよう。また、蒸
成中における紅葉饅頭の製品温度についてみれば、蒸成
トンネルにおける紅葉饅頭の温度上昇は蒸しボックスに
おける温度上昇と同様に一致させることができた。
【0101】従って、上記実施例6における蒸成方法お
よび装置を採用することにより、蒸成トンネルを使用し
たとしても蒸しボックスと同様の温度上昇条件で食品素
材を蒸すことができるようになったと言える。
【0102】実施例10 実施例6における蒸成方法および装置を採用して大黒糖
饅頭(或いは、大島饅頭とも言う)を蒸成した。この
際、蒸気供給手段からの蒸気量、空気供給手段からの空
気量、および蒸成時間などの蒸成条件は、上記実施例8
と同様とした。
【0103】大黒糖饅頭種の配合は、小麦粉47.5質
量%、黒砂糖21.5質量%、砂糖14.0質量%、重
曹0.1質量%、水16.9質量%であり、ボール容器
に細かくした黒砂糖、砂糖、および水15.0質量%を
入れ、加熱攪拌して完全に溶解させた後、ふるいに通し
て不純物を取り除き、若干熱のあるうちに重曹を残りの
水で溶き加え混合してから、ふるいに通した小麦粉を加
えて混練し、その後、この饅頭種30gの大きさに分割
し、予め用意しておいた中餡60gを皮回り良く小判型
に包餡し、上記蒸成条件により蒸成することにより製品
とした。
【0104】このようにして大黒糖饅頭を蒸成したとこ
ろ、蒸成トンネル内の温度および製品温度ともに、やは
り上記実施例6と同様に、蒸しボックスにおける緩やか
な温度上昇曲線にほぼ一致させたものとすることができ
た。
【0105】実施例11 上記実施例6における蒸成方法および装置を採用して吹
雪饅頭を蒸成した。この際、蒸成時間を12分間とした
以外は、蒸気供給手段からの蒸気量、および空気供給手
段からの空気量などの蒸成条件は、前記実施例8と同様
とした。
【0106】吹雪饅頭種の配合は、小麦粉47.0質量
%、砂糖37.0質量%、重曹0.1質量%、卵白1
0.0質量%、水5.9質量%であり、ボール容器に砂
糖をふるって入れるとともに卵白および水5.0質量%
を入れ攪拌して溶解させた後、重曹を残りの少量の水で
溶き加え混合してから、これに小麦粉を加えて混練し、
その後、この饅頭種10gの大きさに分割し、予め用意
しておいた中餡60gを皮回り良く丸型に包餡し、上記
蒸成条件により蒸成することにより製品とした。
【0107】このようにして吹雪饅頭を蒸成したとこ
ろ、蒸成トンネル内の温度および製品温度ともに、やは
り上記実施例8と同様に、蒸しボックスにおける緩やか
な温度上昇にほぼ一致させたものとすることができた。
【0108】実施例12 上記実施例4における蒸成方法および装置を採用して蒸
しパンを蒸成した。この際、蒸気供給手段からの蒸気量
は第一コンパートメントが1.5×104Pa、第二コ
ンパートメントが2.0×104Pa、第三コンパート
メントが2.0×104Pa、第四コンパートメントが
1.5×104Pa、および第五コンパートメントが
1.5×104Paであり、その際の温度は第一コンパ
ートメントが92℃である以外、その他の第二コンパー
トメント乃至第五コンパートメントにおける各コンパー
トメントの温度は98〜100℃とする。そして、空気
供給手段からの空気量は、0.9×104Paとし、蒸
成時間は18分間とした以外、蒸成条件は前記実施例8
と同様とした。
【0109】蒸しパンの配合は、小麦粉18.1質量
%、砂糖32.6質量%、油脂15.4質量%、液卵2
5.4質量%、ベーキングパウダー1.3質量%、水
7.2質量%であり、ボール容器に砂糖をふるって入れ
るとともに油脂、液卵および水を入れ攪拌して溶解させ
た後、これにベーキングパウダーを小麦粉に加えて混合
した小麦粉・ベーキングパウダー混合物をふるいに通し
てから加えて混練し、その後、紙型内に流し入れて上記
蒸成条件により蒸成することにより製品とした。
【0110】このようにして蒸成した蒸しパンは、外観
は表皮がなめらかで美しく(もちろん、ひびはない)、
触感は柔らかく、食感も柔らかくて口溶けも良好な、総
合的にも好まれるものであり、従来技術である蒸しボッ
クスを採用して蒸成した蒸しパンと同等品以上の製品で
あることが確認された。
【0111】実施例13 実施例5における蒸成方法および装置を採用して蒸しパ
ンを蒸成した。この際、蒸気量、空気量、蒸成時間など
の蒸成条件、および配合と製造工程は前記実施例11と
同様とした。
【0112】このようにして蒸成した蒸しパンは、その
外観、触感、食感および総合嗜好ともに、実施例11で
蒸成した本願発明品と比較して同等品以上の製品である
ことが確認された。
【0113】比較例1 本発明に係る蒸成方法および装置を採用して蒸成した製
品の品質についてみるために、従来の技術である蒸しボ
ックスにより食品素材を蒸成し製品とし、両者の比較検
討を行った。
【0114】まず、比較例1として、上記実施例8に記
述した本発明により蒸成した紅葉饅頭(以下、本発明品
1という)と、従来技術である蒸しボックスを採用して
蒸成した紅葉饅頭(以下、従来技術品1という)とを検
体とし、生地の硬さ、生地の口溶け、および総合
嗜好、の各比較項目についての官能検査の結果を〔表
2〕に示した。評価方法は、非常に好きを7(ポイン
ト)、好きを6、やや好きを5、普通を4、やや嫌いを
3、嫌いを2、そして非常に嫌いを1とした7段階評価
とした。なお、従来技術である蒸しボックスの蒸成条件
は、0.8×105Paの蒸気量で7分間、その後0.
2×105Paの蒸気量で8分間、すなわち、異なった
2種の蒸気量で合計15分間蒸成した。
【0115】
【表2】
【0116】比較例1の結果より、本願発明品1は、従
来技術品1と比較して、およびの何れの項目にお
いても好かれるものであり、同等品以上の製品であるこ
とが確認された。
【0117】比較例2 実施例9に記述した本発明により蒸成した大黒糖饅頭
(以下、本願発明品2という)と、従来技術である蒸し
ボックスを採用して蒸成した大黒糖饅頭(以下、従来技
術品2という)とを検体とし、上記比較例1と同様に、
生地の硬さ、生地の口溶け、および総合嗜好、の
各比較項目についての官能検査を上記比較例1と同様に
7段階評価で行い、その結果を表3に示した。また、従
来技術である蒸しボックスの蒸成条件も、上記比較例1
における蒸成条件と同様とした。
【0118】
【表3】
【0119】上記比較例2の結果より、本願発明品2
は、上記比較例1の場合と同様に従来技術品2と比較し
て、およびの何れの項目においても好かれるもの
であり、同等品以上の製品であることが確認された。
【0120】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、連続蒸し
が可能であり、しかも、蒸し終わった蒸し菓子などの食
品素材の表皮と内層との間に気泡ができたり、表面にひ
びが発生したりすることのない蒸し方法およびそのため
の蒸し装置を提供することはできる。しかも、従来技術
である蒸しボックスを採用して蒸成した製品よりも優れ
た品質の製品とすることができる。
【0121】そして、従来知られているバーチカル式ス
チーマーやトンネル式スチーマーのような連続蒸成装置
に大幅な変更を加えることなく、蒸し作業初期に空気を
供給するようにするというきわめて簡易な手段により、
雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線を
なぞるように調節した温度上昇緩和域を形成することが
できるものである。
【0122】連続蒸しが可能なので大量製造が可能であ
り、しかも、蒸し作業初期の蒸し室内の雰囲気温度上昇
をバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調
節した低温蒸しを行うことが可能になり、これにより蒸
し中に表皮と内層のとの間に気泡ができたり、表面にひ
びが発生したりすることがなく、高品質の製品を得るこ
とができ、また、蒸気供給管を複数にしたので品質の安
定化が図れる。
【0123】蒸気および空気の供給量を調節でき、ま
た、コンベアの移動速度を調整すると蒸し時間の調節が
可能であるので、各種蒸し製品の製造に適用でき、さら
に、各蒸し製品に対応する、コンベアの移動速度、蒸気
および空気の調節量を予め制御装置に記憶させておく
と、操作が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続蒸し装置の正面断面図である。
【図2】本発明の連続蒸し装置の高温蒸し室(バーチカ
ル)の縦断面図である。
【図3】本発明の連続蒸し装置の蒸気供給管の配置図で
ある。
【図4】本発明の連続蒸し装置の蒸し室内の温度上昇曲
線図〔(a)中華饅頭、(b)蒸しパン、(c)黒糖饅
頭〕である。
【図5】本発明の連続蒸し装置の別の態様(低温蒸し室
の入口から前半部にわたりコンベアの下方で蒸気供給管
と左右の内壁の間にそれぞれ空気管をもうける態様)の
蒸気供給管の配置図である。
【図6】本発明の連続蒸し装置の別の態様(空気管を低
温蒸し室の左右の内壁付近の下部に左右組合せを一対と
して任意の複数対設ける態様)の蒸気供給管の配置図で
ある。
【図7】本願発明の蒸成装置を示す(イ)全体概略正面
図、(ロ)入口側の部分拡大正面図。
【図8】〔図7〕に示す蒸成装置において設けた第1の
空気供給手段の空気量を変えた空気供給の効果を説明す
るための雰囲気温度と蒸成時間との関係を示す図面であ
る。
【図9】本発明の蒸成装置の他の実施例を示す入口側の
部分拡大正面図である。
【図10】〔図9〕に示す蒸成装置において設けた第1
の空気供給手段の前方の仕切板の効果を説明するための
雰囲気温度と蒸成時間との関係を示す図面である。
【図11】本発明の蒸成装置の他の実施例を示す入口側
の部分拡大正面図である。
【図12】〔図11〕に示す蒸成装置において設けた蒸
成トンネルの外部の入口付近上方の第2の空気供給手段
の効果を説明するための雰囲気温度と蒸成時間との関係
を示す図面である。
【図13】本願発明の蒸成装置の他の実施例を示す入口
側の部分拡大正面図である。
【図14】〔図13〕に示す蒸成装置において設けた蒸
成トンネルの内部の入口付近の第3の空気供給手段とそ
の前方の仕切板との効果を説明するための雰囲気温度と
蒸成時間との関係を示す図面である。
【図15】本願発明の蒸成装置の他の実施例を示す
(イ)全体概略正面図、(ロ)入口側の部分拡大正面図
である。
【図16】〔図13〕に示す蒸成装置において製品を蒸
成した際の雰囲気温度および品温と蒸成時間との関係を
示す図面である。
【図17】本願発明の蒸成装置の外観を示す全体斜視図
である。
【図18】従来のバーチカル式連続蒸し装置の正面断面
図である。
【図19】従来のバーチカル式連続蒸し装置の蒸し室内
の温度上昇曲線図である。
【図20】従来のバッチ式蒸し装置の正面断面図であ
る。
【図21】従来のバッチ式蒸し装置の蒸し室内の温度上
昇曲線図〔(a)中華饅頭、(b)蒸しパン〕である。
【図22】従来技術であるトンネルスチーマーを示す全
体概略正面図である。
【図23】従来技術である蒸しボックスおよびトンネル
スチーマーにおける雰囲気温度と蒸成時間との関係を示
す図面である。
【符号の説明】
A 搬入兼低温蒸し部 B 高温蒸し部 C 搬出部 1 蒸成装置 2 蒸成トンネル 3 上記供給手段 4 第1の空気供給手段 5 搬送手段 6a 上隔壁 6b 下隔壁 7,17 仕切板 8 第2の空気供給手段 9 第3の空気供給手段 10 コンパートメント 12 覗き窓 14 温度計センサー 16 入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B014 GP14 4B054 AA06 AA17 AB03 AC14 BA02 BB06 BC15 CC04 CE02 CE11 CG05 CH02 CH05 CH12 CH15

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温蒸し雰囲気下での食品素材の連続蒸
    し方法であって、蒸しの初期において、雰囲気温度上昇
    がバッチ式スチーマーの温度上昇曲線をなぞるように調
    節された低温蒸しを行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 蒸気中に空気を送り込み雰囲気温度上昇
    を調節する請求項1の食品素材の連続蒸し方法。
  3. 【請求項3】 低温蒸しと高温蒸しとの間に中温蒸しを
    行う請求項1または2の食品素材の連続蒸し方法。
  4. 【請求項4】 高温蒸し室を用いる請求項1、2または
    3の食品素材の連続蒸し方法。
  5. 【請求項5】 高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室を設
    けて低温蒸しを行う請求項4の食品素材の連続蒸し方
    法。
  6. 【請求項6】 高温蒸し室がバーチカル式スチーマーで
    ある請求項4または5の食品素材の連続蒸し方法。
  7. 【請求項7】 食品素材を収容したトレイを、蒸気と空
    気を供給させた低温蒸し室内を所定速度で走行させ、次
    いで蒸気のみを供給させた高温蒸し室内を上昇および/
    または下降させて高温蒸しを行う請求項5または6の食
    品素材の連続蒸し方法。
  8. 【請求項8】 トンネル式スチーマーを用いる請求項
    1、2または3の食品素材の連続蒸し方法。
  9. 【請求項9】 食品素材を移送させる移送空間域を除い
    て蒸気が充満する蒸成トンネル内部の上側及び下側に設
    けられた1組又は2組以上の上下隔壁により複数のコン
    パートメントに区画された蒸成トンネルにおける最初の
    第一コンパートメントにおいて空気を供給して低温蒸し
    を行う請求項8の食品素材の連続蒸し方法。
  10. 【請求項10】 食品素材を蒸成するための蒸気を供給
    する蒸気供給手段を有し、蒸気供給手段から供給された
    蒸気を内部に充満させた高温蒸し区域、蒸しの初期にお
    いて雰囲気温度上昇をバッチ式スチーマーの温度上昇曲
    線をなぞるように調節する手段を有する低温蒸し区域、
    ならびに、低温蒸し区域および高温蒸し区域を食品素材
    が蒸成されるように移送する搬送手段を設けたことを特
    徴とする食品素材の連続蒸し装置。
  11. 【請求項11】 雰囲気温度上昇を調節する手段とし
    て、低温蒸し区域の蒸気中に空気を送り込む空気管を設
    けた請求項10の食品素材の連続蒸し装置。
  12. 【請求項12】 高温蒸し区域を高温蒸し室として構成
    し、低温蒸し区域を高温蒸し室の入口前方に低温蒸し室
    として構成した請求項10または11の食品素材の連続
    蒸し装置。
  13. 【請求項13】 低温蒸し室の搬入口の上部に空気管を
    設けおよび/または低温蒸し室の左右の内壁付近の下部
    に空気管を設けた請求項12の食品素材の連続蒸し装
    置。
  14. 【請求項14】 高温蒸し室がバーチカル式スチーマー
    である請求項12または13の食品素材の連続蒸し装
    置。
  15. 【請求項15】 トンネル状の低温蒸し室、低温蒸し室
    内を走行する第1コンベア、該第1コンベアの下方に設
    けた蒸気供給管、および低温蒸し室の蒸気中に空気を送
    り込む空気管を備えた低温蒸し部と、仕切り板により前
    後室に分割した高温蒸し室、第1コンベアと直列に設け
    られ、高温蒸し室の搬入部から搬出部に達する第2コン
    ベア、該第2コンベアの下方と高温蒸し室を前後に分割
    する仕切り板の上方とに設けた蒸気供給管、前室に配設
    したトレイ上昇コンベア、後室に配設したトレイ下降コ
    ンベア、およびトレイを上昇コンベアから下降コンベア
    に移載する移載装置からなる高温蒸し部とを直結した請
    求項14の食品素材の連続蒸し装置。
  16. 【請求項16】 高温蒸し区域および低温蒸し区域で蒸
    成トンネルを構成した請求項10または11の食品素材
    の連続蒸し装置。
  17. 【請求項17】 食品素材を移送させる移送空間域を除
    いて蒸気が充満する蒸成トンネル内部の上側及び下側に
    設けられた1組又は2組以上の上下隔壁により複数のコ
    ンパートメントに区画された蒸成トンネルにおける最初
    の第一コンパートメントを低温蒸し区域とした請求項1
    6の食品素材の連続蒸し装置。
  18. 【請求項18】 連続蒸し装置がトンネル式スチーマー
    である請求項16または17の食品素材の連続蒸し装
    置。
  19. 【請求項19】 低温蒸し区域から高温蒸し区域内の入
    口付近にかけてを低温蒸し区域と中温蒸し区域とで構成
    した請求項10ないし18のいずれかの食品素材の連続
    蒸し装置。
  20. 【請求項20】 低温蒸し区域の後部から高温蒸し区域
    内の入口付近にかけてを中温蒸し区域とした請求項19
    の食品素材の連続蒸し装置。
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