JP2001314053A - 永久磁石界磁極型回転電機 - Google Patents

永久磁石界磁極型回転電機

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JP2001314053A
JP2001314053A JP2000132044A JP2000132044A JP2001314053A JP 2001314053 A JP2001314053 A JP 2001314053A JP 2000132044 A JP2000132044 A JP 2000132044A JP 2000132044 A JP2000132044 A JP 2000132044A JP 2001314053 A JP2001314053 A JP 2001314053A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】動作信頼性に優れ、効率低下や発熱増大を抑止
可能な永久磁石界磁極型回転電機を提供すること。 【解決手段】マグネット型ロ−タ1の鉄心102端面に
隣接して軟磁性の短絡プレ−ト202をマグネット型ロ
−タ1に対して相対回動可能に設け、この短絡プレ−ト
202を短絡部材角度調整部700によりマグネット型
ロ−タ1に対して機械的に相対回動させる。これによ
り、マグネット型ロ−タ1の永久磁石の有効界磁束量を
調節して、電動トルクや発電電圧を所望のレベルに設定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マグネット型ロ−
タの界磁束を短絡部材による短絡する構造の永久磁石界
磁極型同期機に関する。
【0002】
【従来の技術】同期機(いわゆるブラシレスDCモータ
を含む)としては、マグネット型ロ−タ構造をもつ永久
磁石界磁極型回転電機が知られている。この同期機で
は、ロータの界磁極ベクトル(回転ベクトル)と電機子
電流ベクトル(回転ベクトル)との間の相対回動角度
(位相角)を、電機子電流ベクトルを調整することによ
り、トルクや発電電圧を調整するのが通常である。
【0003】また、特開平11ー275789号公報
は、埋め込み磁石式ロータの磁石挿入部近くのスリット
に、遠心力により径外側に移動して界磁束を短絡する短
絡鉄片を内蔵した界磁束短絡型回転電機を開示してい
る。この界磁束短絡型回転電機では、回転数に応じた短
絡鉄片の変位より高速回転時に界磁束を減少させること
ができるため、上記した従来の同期機のように電機子電
流ベクトルの位相制御(いわゆる弱め界磁)を行う必要
がないので電機子コイルにわざわざ界磁束減少のための
弱め界磁電流を通電する必要がなく(トルク調整又は発
電電圧調整のためにトルク又は発電に無効な励磁電流を
流す必要がなく)、効率を向上でき、この同期機をバッ
テリ駆動する場合の交直双方向変換回路の半導体スイッ
チング素子の小型化及び発熱減少を実現することができ
る。また、この交直双方向変換回路が制御不能となる状
態に相当する状態に陥った場合でも、電機子コイルの両
端にたとえば開放起電圧といった過大な発電電圧が誘起
されるのを防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、短絡鉄
片を用いる上記従来技術では、短絡鉄片を付勢するバネ
の弾性力と短絡鉄片の遠心力との微妙なバランスによっ
て短絡鉄片の動作を制御しているため、ロータが速度変
動あるいは急加減速しながら回転するときには磁束量が
変動又は振動してしまい、ハンチングを起こしたり、必
要なトルクや発電電圧を確保できないという問題があっ
た。
【0005】また、高速回転するロータに可動短絡鉄片
を可動性を維持しつつ保持させるので、構造が複雑とな
ることに起因して信頼性及び耐久性に劣るという問題が
あった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、動作信頼性に優れ、効率低下や発熱増大を抑止
可能な永久磁石界磁極型回転電機を提供することをその
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の永久磁石
界磁極型回転電機は、電機子コイルが巻装されてハウジ
ングに固定されたステータコアの内周面に面して周方向
所定ピッチで極性交互に配設された永久磁石型界磁極を
有するマグネット型ロ−タを備える永久磁石界磁極型回
転電機において、前記マグネット型ロータの少なくとも
一端面に相対回動可能に近接配置され、前記永久磁石型
界磁極に対する所定の相対回動位置にて前記永久磁石型
界磁極の界磁束を短絡する短絡部材と、前記磁束短絡部
材を前記マグネット型ロ−タに対して相対回動させる短
絡部材角度調整部とを備えることを特徴としている。
【0008】すなわち、本構成によれば、マグネット型
ロ−タの永久磁石による界磁束を短絡して、マグネット
型ロ−タの周面に生じる界磁極の強度を減少する短絡部
材を、マグネット型ロ−タに対して相対回動させる構造
を採用するので、短絡部材に作用する遠心力とバネとの
力のバランスで界磁束短絡を行う従来の界磁束短絡型回
転電機に比較して、次の作用効果を奏することができ
る。
【0009】・短絡部材の回動により、界磁束量を自由
に調節することができるので、出力(トルク又は発電電
力)調節が容易となる。
【0010】・この出力調節は上記した電機子電流の位
相調節を必要としないので、電機子コイルや交直双方向
変換回路や配線に流れる電流量を低減することができ、
損失、発熱の低減と交直双方向変換回路の素子の小型化
及び冷却負担の軽減を図ることができる。
【0011】・高速回転時の動作不良時でも、電機子コ
イルが過大な誘導電圧を発生するのを抑止可能となり、
回路やバッテリや平滑コンデンサなどの必要絶縁耐圧を
低減することができる。
【0012】・短絡部材を回動させて短絡を行うので、
信頼性に優れ、従来の短絡部材のように短絡量が変動
(振動)することがない。
【0013】請求項2記載の構成によれば請求項1記載
の永久磁石界磁極型回転電機において更に、前記磁束短
絡部材は、前記マグネット型ロ−タの回転軸と相対回転
可能に同軸配置される回転軸を有し、前記短絡部材角度
調整部は、前記両回転軸の各端部に軸方向互いに近接し
て固定された一対のサンギヤと、同一の支軸にそれぞれ
回転自在に支承されて前記両サンギヤに個別に噛合する
一対のプラネタリギヤと、前記両プラネタリギヤと個別
に噛合する一対のリングギヤと、前記ハウジングに固定
されて前記両リングギヤの一方を回動させるリングギヤ
回動機構とを有することを特徴としている。
【0014】本構成によれば、短絡部材角度調整部を遊
星減速ギヤ機構で構成することにより、リングギヤ(イ
ンターナルギヤ)の回動によりギヤ機構を通じて短絡部
材をマグネット型ロ−タに対して相対回動させることが
でき、動作信頼性及び動作安定性を改善することができ
る。すなわち、短絡部材に作用する遠心力とバネの弾性
付勢力とのバランスを用いないので、回転数急変時や大
きな外力などが加えられた場合でも、界磁束短絡量が変
動したり、振動したりすることがないので、動作安定性
に優れる。
【0015】なお、遊星減速ギヤ機構自体はマグネット
型ロ−タのトルク増大機構として既存のものを用いるこ
とができ、この既存の遊星減速ギヤ機構に部品追加する
だけで短絡部材角度調整部を構成することができる。つ
まり、従来の遊星減速ギヤ機構付き回転電機の部分的変
更により請求項1記載の作用効果を実現することができ
る。
【0016】請求項3記載の構成によれば請求項2記載
の永久磁石界磁極型回転電機において更に、高速回転時
に前記短絡部材角度調整部を駆動して前記短絡部材を回
動することにより有効界磁束を減少させる制御部を有す
ることを特徴としている。
【0017】本構成によれば、高速回転時に永久磁石型
界磁極の過剰な界磁束を短絡で消化するので、請求項1
に記載するように電機子電流の無駄な追加による不具合
をなくし、かつ、高速回転時に突発的に交直双方向変換
回路の動作不良に相当する事態が生じても、電機子コイ
ルに過大な誘導電圧が誘起されることがなく、それによ
る上記悪影響を防止することができる。
【0018】請求項4記載の構成によれば請求項3記載
の永久磁石界磁極型回転電機において更に、前記電機子
コイルは、交直双方向変換回路を通じてバッテリ及び平
滑コンデンサと電力授受し、前記制御部は、前記電機子
コイルの誘起電圧が所定しきい値以下となるように前記
短絡部材角度調整部を介して前記短絡部材を回動させる
ことを特徴としている。
【0019】本構成によれば、電機子コイルの誘導電圧
の大きさが所定の回路耐圧以下となるように、短絡部材
による界磁束量制御を行うので、突発的に交直双方向変
換回路の動作不良に相当する事態が生じても、電機子コ
イルに過大な誘導電圧が誘起されることがなく、それに
よる上記悪影響を防止することができる。なお、この制
御は常時行ってもよく、不具合発生時に行ってもよい請
求項5記載の構成によれば請求項4記載の永久磁石界磁
極型回転電機において更に、前記制御部は、前記交直双
方向変換回路の動作不良に相当する状態を検出し、前記
動作不良検出時に前記短絡部材角度調整部を介して前記
界磁束の短絡量を最大とすることを特徴としている。
【0020】本構成によれば、動作不良すなわち不具合
発生時に界磁束短絡量を最大化するので、動作不良によ
りもはや正常なトルク又は発電を行えない状況におい
て、好ましくないトルクや発電が生じるのを最大限に抑
止することができる。
【0021】請求項6記載の構成によれば請求項1乃至
5のいずれか記載の永久磁石界磁極型回転電機において
更に、前記マグネット型ロ−タは、積層電磁鋼板内に埋
設された永久磁石と、前記積層電磁鋼板を軸方向に貫通
して前記短絡部材とともに前記界磁束を短絡する軸方向
貫通部材を有することを特徴としている。
【0022】本構成によれば、積層電磁鋼板内部の界磁
束をこの軸方向貫通部材により良好にマグネット型ロ−
タの端面に隣接する短絡部材にまで導出することがで
き、短絡可能な界磁束量を増大することができる。
【0023】
【発明を実施するための形態】本発明の好適な態様を以
下の実施例を参照して以下に説明する。
【0024】
【実施例】実施例の界磁束短絡型回転電機を用いた車両
用回転電機の一例を、図1を参照して以下に説明する。
【0025】(構成)1はマグネット型ロ−タ(回転
子)、2は固定子、3はモータハウジング、4はギヤハ
ウジング、5は入出力軸、6は短絡部材である。
【0026】固定子2は、積層電磁鋼板からなる鉄心
(ステータコア)301に電機子巻線(ステ−タコイ
ル)302を巻装してなり、モータハウジング3の内周
面に固定されている。
【0027】マグネット型ロ−タ1は、固定子2の径内
側に挿入され、モータハウジング3に回転自在に支持さ
れている。マグネット型ロ−タ1は、中空のシャフト1
01と、積層電磁鋼板からなる鉄心102と、鉄心10
2の内部に埋め込まれた永久磁石103と磁性ピン10
4とにより構成されている。
【0028】マグネット型ロ−タ1のAーA矢視断面を
図2に示す。
【0029】鉄心102の外周部には8つの磁石挿入穴
105と8つ磁性部材挿入穴106とがそれぞれ周方向
一定ピッチで軸方向に貫設されている。各磁石挿入穴1
05は、図2に示すように鉄心102の外周面から所定
深さに位置して略周方向へ直線的に形成された周方向開
口部と、この磁石挿入穴部の両端から略径外方向へ外周
面近傍まで形成された径方向開口部とからなる。周方向
に隣接する2つの磁石挿入穴105の上記径方向開口部
は互いに所定の周方向小間隔を隔てて配置されている。
各磁性部材挿入穴106は、円形の径方向断面を有して
磁石挿入穴105の上記周方向開口部と鉄心102の外
周面との間に位置して軸方向に貫設されている。磁石挿
入穴105と磁性部材挿入穴106とは連通していても
よい。
【0030】各磁石挿入穴105の周方向開口部には、
厚さ方向(回転子挿入状態で径方向)に着磁された8つ
の永久磁石103が周方向極性交互に挿入されている。
永久磁石103は、互いに磁極面の極性が反対な永久磁
石103a、103bからなる。
【0031】各磁性部材挿入穴106には、8つの磁性
ピン104が個別に挿入されている。磁性ピン104は
軟磁性材料からなり、この実施例では、永久磁石103
aに近接する磁性ピン104を磁性ピン104aと呼
び、永久磁石103bに近接する磁性ピン104を磁性
ピン104bと呼ぶものとする。
【0032】短絡部材6は、シャフト201と短絡プレ
−ト202とにより構成されている。
【0033】短絡プレ−ト202は、マグネット型ロ−
タ1のリヤ側の端面に近接して配置された軟磁性の円盤
状部材であって、シャフト201に固定されている。短
絡プレ−ト202は、図3、図4に示すように、周方向
90度ピッチで径外方向へ突出する4つの突部202a
を有している。
【0034】シャフト201は、マグネット型ロ−タ1
のシャフト101内に収容されており、シャフト101
の内周面に軸受403、404を介して回転自在に支承
され、更にシャフト101の後端部は軸受402を介し
てモータハウジング3の端壁部に回転自在に支承されて
いる。シャフト201の前端部はシャフト101から前
方のギヤハウジング4内に突出している。シャフト10
1の前端部は軸受401によりモータハウジング3に支
承されている。これによりシャフト101、201は径
方向に同軸配置されることになる。
【0035】ギヤハウジング4には、遊星減速ギヤ機構
が収容されている。シャフト101、201の前端部に
はサンギヤ502、503が軸方向に近接して固着さ
れ、サンギヤ502はプラネタリギヤ504を介してリ
ングギヤ506に、サンギヤ503はプラネタリギヤ5
05を介してリングギヤ507に噛合している。プラネ
タリギヤ504、505は軸受509、510を介して
共通のシャフト(支軸)508に回転自由に支承されて
いる。シャフト508はシャフト(入出力軸)5の後端
径大部に固定され、シャフト5は軸受405を介してギ
ヤハウジング4に回転自在に支承されている。リングギ
ヤ506は、ギヤハウジング4の内周面に固定され、リ
ングギヤ507は軸受511を介してギヤハウジング4
の内周面に回動自在に支承されている。リングギヤ50
7の前側面は、ギヤハウジング4に設けられた回転型ア
クチュエータ700の出力軸に設けられたウォームギヤ
701と噛合するギヤ部512を有している。ギヤハウ
ジング4の内部には潤滑油が適量注入されており、潤滑
油を外部に漏らさないためにオイルシール901、90
2が配設されている。
【0036】801はマグネット型ロータ1の位置をセ
ンシングする回転位置センサであり、802は短絡部材
6の位置をセンシングする回転位置センサである。
【0037】(動作)本実施例の界磁束短絡型回転電機
の動作を以下に説明する。
【0038】マグネット型ロータ1の鉄心102の永久
磁石103aから発生した磁束がステータ2の鉄心30
1を経由して永久磁石103bに戻る第1の磁気回路が
形成される。この第1の磁気回路の界磁束とステータ2
の電機子コイル302に流れる電機子電流との電磁相互
作用により、トルクが生じる。
【0039】通常の永久磁石界磁極型回転電機(マグネ
ット型同期機)では、マグネット型ロ−タ1の回転角度
位置を基準として電機子電流をトルク電流成分と磁束制
御電流成分と分けて制御している。例えば、低回転数域
では磁束制御電流成分をゼロとし、トルク電流成分と永
久磁石103が発生する界磁束とでトルクを発生し、ト
ルク量はトルク電流成分を調整して行う。また、高回転
数域では、永久磁石103の界磁束により電機子コイル
302に発生する誘起電圧が大きくなって電機子電流が
流れにくくなるため、磁束制御電流成分により永久磁石
103の界磁束を弱める(弱め界磁制御)。
【0040】このように高回転数域では磁束制御電流
(以後、弱め界磁電流とよぶ)が必要となるため、その
分だけ、銅損が増加し、回転機の効率を低下する(図6
参照)これに対し、この実施例の永久磁石界磁極型回転
電機では、それぞれ軟磁性の磁性ピン104a、短絡プ
レ−ト202の突起部202a、磁性ピン104bによ
り第2の磁気回路(界磁束短絡磁気回路)を構成し、こ
れにより上記第1の磁気回路がマグネット型ロ−タ1の
外周面に形成する界磁極の強さ(すなわち電機子コイル
302と鎖交する有効界磁束の大きさ)を調整する。つ
まり、この第2の磁気回路の磁束(短絡磁束)を増加さ
せれば第1の磁気回路の有効界磁束を減少して電機子コ
イル302の誘起電圧を低下させることができ、第2の
磁気回路の短絡磁束を減らせば第1の磁気回路の有効界
磁束を増加して電機子コイル302の誘起電圧を増大す
ることができる(図5参照)。図3は短絡界磁束量最小
状態の場合を示し、図4は短絡界磁束量最大状態を示
す。
【0041】第2の磁気回路の磁束(短絡磁束)の増減
は、マグネット型ロータ部1に対して短絡プレ−ト20
2の突起部202aの相対角度位置を調整し、磁性ピン
104a、104bに対面する短絡プレ−ト202の突
起部202aの径方向断面における重なり面積を調節し
てなされる。マグネット型ロ−タ1に対する短絡プレ−
ト202の突起部202aの相対回動角度位置は、上述
したようにリングギヤ507を回動させることにより行
う。
【0042】すなわち、本実施例の界磁束短絡型回転電
機では、マグネット型ロータ1と短絡プレ−ト6の相対
回動角度を調節するのみにより、電機子コイル302と
鎖交する有効界磁束を調節することができるので、高回
転数域においても弱め界磁を行う必要がないという効果
が生じる。このため、一般にトルク電流成分と弱め界磁
電流成分との和で構成される電機子電流の電流量を弱め
界磁電流分だけ低減することができ、電機子コイル30
2へ三相交流電圧を印加する駆動回路(たとえば交直双
方向変換回路)の半導体スイッチング素子を小型化する
ことができ、更に電機子電流低減により抵抗損失及び発
熱を低減することができる(図7参照)。
【0043】なお、上記した本実施例では、マグネット
型ロータ1と短絡部材6との間の相対位置を回転位置セ
ンサ801、802を用いて検出したが、回転型アクチ
ュエータ700もしくはリングギヤ507の角度位置が
分かる場合は、どちらか一方のロータ部のみとして他の
ロータ部の角度位置は計算から求めても良い。
【0044】(車両走行トルクを発生する回転電機への
適用)次に、上述の回転機を電気自動車(ハイブリッド
電気自動車を含む)用走行モータとして用いる場合につ
いて図8に示す回路図を参照して説明する。
【0045】1cは実施例で説明した永久磁石界磁極型
回転電機、2cは永久磁石界磁極型回転電機1cとバッ
テリ3cとの間の電力授受を制御する直交変換用の三相
インバータ回路(交直双方向変換回路)、6a、6bは
各々マグネット型ロータ(図示せず)および短絡プレ−
ト(図示せず)の角度位置を検出する回転位置センサ、
4cは回転位置センサ6a、6bからのロータ位置およ
び外部からのトルク指令に基づいて三相インバータ回路
2cを制御するコントローラ、5cはバッテリ3cと並
列接続された平滑コンデンサ、7cは短絡プレ−ト回動
用の回転型アクチュエータである。
【0046】図9にこの回転電機の制御動作を示す。
【0047】高速走行時にコントローラ4cが行う三相
インバータ回路2cの制御が不調であることを検出し
(S100)、しかもバッテリ3が満充電などで電流吸
収が困難であることを検出したら(S102)、回転型
アクチュエータ7cを所定相対角度だけ回動させて永久
磁石界磁極型回転電機1cのマグネット型ロータと短絡
プレ−トとの相対角度を、マグネット型ロータの短絡磁
束量が最大となる相対角度になるように調整し(S10
4)、発電電圧を低下させる。これにより、三相インバ
ータ回路4cや平滑コンデンサ5cの必要耐圧を低減さ
せることができる。なお、この制御は、制御部4cで行
うことができる。また、上記説明では、動作不調時に短
絡界磁束最大としたが、回転数から算出した電機子コイ
ルの誘導電圧が所定のしきい値以下となる範囲に短絡界
磁束量すなわち短絡部材の回動量を設定してもよい。更
に、図10に示すように、検出した回転数に基づいてそ
れに応じて回転数が増大するほど短絡界磁束を増大する
制御を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の永久磁石界磁極型回転電機の模式
軸方向断面図である。
【図2】 図1の永久磁石界磁極型回転電機のA−A線
矢視模式径方向断面図である。
【図3】 図1の永久磁石界磁極型回転電機の短絡界磁
束最小状態におけるマグネット型ロ−タと短絡部材との
位置関係を示す模式径方向断面図である。
【図4】 図1の永久磁石界磁極型回転電機の短絡界磁
束最大状態におけるマグネット型ロ−タと短絡部材との
位置関係を示す模式径方向断面図である。
【図5】 図1の永久磁石界磁極型回転電機における回
転数と電機子コイル電圧と短絡界磁束量との関係を示す
図である。
【図6】 短絡部材による界磁束短絡がない従来の同期
機における回転数とトルクと効率との関係を示す特性図
である。
【図7】 図1の永久磁石界磁極型回転電機における回
転数とトルクと効率との関係を示す特性図である。
【図8】 図1の永久磁石界磁極型回転電機を車両走行
モータとして用いる回路を示すブロック回路図である。
【図9】 図1の永久磁石界磁極型回転電機の一制御動
作例を示すフローチャートである。
【図10】 図1の永久磁石界磁極型回転電機の他の制
御動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:マグネット型ロ−タ 2:ステータ 104:磁性ピン(軸方向貫通部材) 201:シャフト(短絡部材) 202:短絡プレート(短絡部材) 700:回転アクチュエータ(短絡部材角度調整部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電機子コイルが巻装されてハウジングに固
    定されたステータコアの内周面に面して周方向所定ピッ
    チで極性交互に配設された永久磁石型界磁極を有するマ
    グネット型ロ−タを備える永久磁石界磁極型回転電機に
    おいて、 前記マグネット型ロータの少なくとも一端面に相対回動
    可能に近接配置され、前記永久磁石型界磁極に対する所
    定の相対回動位置にて前記永久磁石型界磁極の界磁束を
    短絡する短絡部材と、 前記磁束短絡部材を前記マグネット型ロ−タに対して相
    対回動させる短絡部材角度調整部と、 を備えることを特徴とする永久磁石界磁極型回転電機
    機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の永久磁石界磁極型回転電機
    において、 前記磁束短絡部材は、前記マグネット型ロ−タの回転軸
    と相対回転可能に同軸配置される回転軸を有し、 前記短絡部材角度調整部は、前記両回転軸の各端部に軸
    方向互いに近接して固定された一対のサンギヤと、 同一の支軸にそれぞれ回転自在に支承されて前記両サン
    ギヤに個別に噛合する一対のプラネタリギヤと、 前記両プラネタリギヤと個別に噛合する一対のリングギ
    ヤと、 前記ハウジングに固定されて前記両リングギヤの一方を
    回動させるリングギヤ回動機構と、 を有することを特徴とする永久磁石界磁極型回転電機。
  3. 【請求項3】請求項2記載の永久磁石界磁極型回転電機
    において、 高速回転時に前記短絡部材角度調整部を駆動して前記短
    絡部材を有効界磁束を減少させる制御部を有することを
    特徴とする永久磁石界磁極型回転電機。
  4. 【請求項4】請求項3記載の永久磁石界磁極型回転電機
    において、 前記電機子コイルは、交直双方向変換回路を通じてバッ
    テリ及び平滑コンデンサと電力授受し、 前記制御部は、前記電機子コイルの誘起電圧が所定しき
    い値以下となるように前記短絡部材角度調整部を介して
    前記短絡部材を回動させることを特徴とする永久磁石界
    磁極型回転電機。
  5. 【請求項5】請求項4記載の永久磁石界磁極型回転電機
    において、 前記制御部は、前記交直双方向変換回路の動作不良に相
    当する状態を検出し、前記動作不良検出時に前記短絡部
    材角度調整部を介して前記界磁束の短絡量を最大とする
    ことを特徴とする永久磁石界磁極型回転電機。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか記載の永久磁石
    界磁極型回転電機において、 前記マグネット型ロ−タは、積層電磁鋼板内に埋設され
    た永久磁石と、 前記積層電磁鋼板を軸方向に貫通して前記短絡部材とと
    もに前記界磁束を短絡する軸方向貫通部材を有すること
    を特徴とする永久磁石界磁極型回転電機。
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