JP2001312950A - 自己発熱素子を有する温度ヒューズとこの温度ヒューズを内蔵するパック電池 - Google Patents

自己発熱素子を有する温度ヒューズとこの温度ヒューズを内蔵するパック電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、優れた高温保存特性を実現し
ながら、異常な高温状態では確実に電流を制限する。 【解決手段】 温度ヒューズ1は、所定の温度になると
溶断する溶断金属5に熱結合し、かつ、溶断金属5と並
列に、溶断金属5よりも大きな抵抗の寄生抵抗6を接続
している。温度ヒューズ1の溶断金属5は、周囲から加
熱され、さらに、寄生抵抗6のジュール熱によっても加
熱されて溶断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の温度に加熱
して溶断金属を熱で溶断する温度ヒューズと、この温度
ヒューズを内蔵しているパック電池に関し、とくに、溶
断金属と並列に寄生抵抗を接続して、寄生抵抗で溶断金
属を加熱して速やかに溶断する温度ヒューズとこれを内
蔵するパック電池に関する。
【0002】
【従来の技術】温度ヒューズは、所定の温度に加熱され
ると溶断して電流を遮断するものであって、安全回路と
して使用される。温度ヒューズを電池と直列に接続して
いるパック電池は、大電流が流れて電池温度が異常に高
くなると、温度ヒューズが溶断されて電流を遮断して、
電池の温度上昇を防止している。温度ヒューズは、所定
の温度に加熱されと溶断される合金製の溶断金属で製作
される。温度ヒューズが溶断される温度は、合金の材質
で設定できる。ただ、温度ヒューズは、設定温度に加熱
されると溶断する性質があるので、保存環境が高温にな
ると溶断してしまうことがある。たとえば、溶断温度を
100℃に設定している温度ヒューズは、保存環境の温
度が100℃になると溶断して使用できなくなる。この
弊害は、温度ヒューズの溶断温度を高くして解消でき
る。ただ、温度ヒューズは、機器が異常な温度に上昇す
るのを防止するための安全部品であるから、溶断温度は
組み込まれる機器によって特定される。たとえば、溶断
温度が高すぎる温度ヒューズをパック電池等に組み込む
と、電池が異常な高温になっても溶断されないことがあ
り、安全性が低下してしまう。
【0003】この欠点は、たとえば、図1に示すよう
に、温度ヒューズ1に熱結合して加熱抵抗2を接続し、
この加熱抵抗2で温度ヒューズ1を溶断することで解消
できる。加熱抵抗2は、スイッチング素子3に接続さ
れ、スイッチング素子3は保護回路4に接続されてオン
オフに切り換えられる。この図のパック電池は、異常な
状態で使用されて電池が異常な温度に加熱されると、保
護回路4がスイッチング素子3をオンに切り換える。オ
ンになったスイッチング素子3は、加熱抵抗2に電流を
流してジュール熱で加熱し、加熱された加熱抵抗2が温
度ヒューズ1を加熱して溶断する。ヒューズ1が溶断さ
れると、電池電流が遮断されて、電池の温度が上昇しな
くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の機構で溶断され
る温度ヒューズは、スイッチング素子3とこれを制御す
る保護回路4を必要とするので、回路構成が複雑にな
る。また、スイッチング素子3をオンにして、電池で加
熱抵抗2を加熱して温度ヒューズ1を溶断するので、電
池で加熱抵抗2を加熱して温度ヒューズ1を溶断できる
ように設計する必要がある。電池は充放電の状態によっ
て残容量が大幅に変化し、さらに、電池の温度が異常に
上昇する環境においても、電池の状態が著しく変動す
る、たとえば、4個の電池を直列に接続しているパック
電池において、1〜3個の電池がショートして電池の出
力電力が大幅に変動することもあるので、電池で確実に
温度ヒューズを溶断するように設計するのが難しくなる
ことがある。
【0005】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、極めて簡単な構造であるにもかわらず、優れた保存
特性を実現しながら、異常な状態になると簡単な回路で
確実に溶断される温度ヒューズと、この温度ヒューズを
内蔵するパック電池を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の温度ヒューズ
は、所定の温度になると溶断される溶断金属5と、この
溶断金属5に熱結合されてなる寄生抵抗6とを備える。
寄生抵抗6は、溶断金属5に並列に接続され、かつ、溶
断金属5よりも高い抵抗値を有する。この温度ヒューズ
1は、流れる電流を溶断金属5と加熱抵抗2とに分流し
て流す。溶断金属5に流れる電流は、ジュール熱で溶断
金属5を加熱する。寄生抵抗6に流れる電流はジュール
熱で寄生抵抗6を加熱する。したがって、溶断金属5
は、周囲から加熱され、さらに、寄生抵抗6のジュール
熱によっても加熱されて溶断される。この温度ヒューズ
1は、周囲温度を検出して溶断される機能に加えて、流
れる電流に依存しても溶断される特性を備える。
【0007】温度ヒューズ1は、好ましくは、溶断金属
5に、寄生抵抗6を実現する金属層を積層する構造とし
て、寄生抵抗6を溶断金属5に熱結合する。この構造の
温度ヒューズ1は、溶断金属5に、寄生抵抗6を実現す
る金属層を積層してなる2層構造の金属、すなわち、バ
イメタル構造として製作される。
【0008】寄生抵抗6の抵抗値は、好ましくは、溶断
金属5の抵抗値の10000倍以上とする。寄生抵抗6
は、溶断金属5と並列に接続される。したがって、本発
明の温度ヒューズは、溶断金属5が溶断された状態にお
いても、電気抵抗は無限大にはならず、寄生抵抗6の抵
抗値となる。温度ヒューズ1は、溶断された状態で電流
を完全に遮断するのを理想とする。溶断された状態での
電流を少なくするためには、寄生抵抗6の抵抗値を大き
くする。ただ、寄生抵抗6の抵抗値を大きくすること
は、寄生抵抗6のジュール熱による発熱を少なくする。
したがって、寄生抵抗6は、溶断された状態での電流値
と、溶断金属5を加熱する熱量の両方を考慮して、たと
えば、寄生抵抗6の抵抗値を溶断金属5の10000倍
以上とする。また、溶断金属5の溶断温度も用途によっ
て最適温度が異なるが、好ましくは、80〜120℃に
設定される。
【0009】さらに、本発明のパック電池は、前述の温
度ヒューズ1を電池7と直列に接続している。温度ヒュ
ーズ1は、電池7が異常な温度に上昇し、さらに、電池
7に大電流が流れるときに、寄生抵抗6で溶断金属5を
加熱して確実に溶断して、より安全なパック電池として
いる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための温度ヒューズとパック電
池を例示するものであって、本発明は温度ヒューズとパ
ック電池を以下のものに特定しない。
【0011】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。
【0012】図2と図3に示す温度ヒューズ1は、所定
の温度になると溶断される溶断金属5と、この溶断金属
5に熱結合して並列に接続している寄生抵抗6とを備え
る。溶断金属5は、たとえば、80〜120℃になると
溶断する合金で製作される。溶断金属5が溶断する温度
は、温度ヒューズを装着する機器により最適値に設定さ
れる。たとえば、パック電池に内蔵される温度ヒューズ
は、約100℃で溶断される溶断金属を使用する。
【0013】図の温度ヒューズ1は、寄生抵抗6から溶
断金属5への熱伝導を効率よくするために、溶断金属5
と寄生抵抗6とを板状に成形して、寄生抵抗6と溶断金
属5を積層している。この温度ヒューズ1は、溶断金属
5と寄生抵抗6とを実現する、電気抵抗が異なる合金を
積層してなるバイメタルである。溶断金属5と寄生抵抗
6は、積層面を互いに絶縁する必要がない。それは、溶
断金属5と寄生抵抗6との接触面の電圧値が等しくなる
からである。この温度ヒューズ1は、大きい金属板を製
作し、これを所定の形状に切断して能率よく製造でき
る。さらに、溶断金属5と寄生抵抗6とを熱膨張率が異
なる金属で製作し、溶断状態で溶断金属5側が伸びて寄
生抵抗6側が伸縮するようにすると、熱変形によって、
より確実に溶断金属5を溶断できる。
【0014】寄生抵抗は、必ずしも合金で製作する必要
はない。たとえば、板状である溶断金属の片面または両
面に導電ペーストを塗布し、あるいは線状である溶断金
属の周囲に導電ペーストを塗布して、溶断金属に熱結合
している寄生抵抗を設けることもできる。この構造の温
度ヒューズは、導電ペーストに混合する金属粉やカーボ
ン等の添加量と、塗布する厚さとで寄生抵抗の抵抗値を
調整できる。
【0015】さらに、本発明の温度ヒューズは、図4に
示すように、寄生抵抗6の両端に、線状あるいは細長い
板状に成形している溶断金属5を接続して製作すること
もできる。この温度ヒューズ1は、溶断金属5を寄生抵
抗6の表面に接触し、あるいは接近させて、寄生抵抗6
を溶断金属5に熱結合する。
【0016】溶断金属5は、機器に組み込んで温度ヒュ
ーズ1による無駄な電力消費を少なくするために、電気
抵抗をできるかぎり小さくするのが良い。温度ヒューズ
1は、流れる電流によって電圧降下が発生し、これによ
って無駄な電力を消費するからである。温度ヒューズ1
の電力損失少は、電流の自乗と抵抗値の積となる。この
ため、抵抗を少なくするほど電力損失を小さくできる。
ただ、本発明の温度ヒューズは、溶断金属5と並列に寄
生抵抗6を接続し、この寄生抵抗6にも電流を流して、
寄生抵抗6のジュール熱で溶断金属5を加熱して速やか
に溶断することを特徴としている。寄生抵抗6がジュー
ル熱で加熱される割合は、溶断金属5の抵抗値に影響を
受ける。溶断金属5の抵抗値を大きくすると、寄生抵抗
6の発生熱量は増加する。それは、溶断金属5の両端に
発生する電圧降下が、寄生抵抗6の両端に印加され、こ
の電圧で寄生抵抗6が加熱されるからである。したがっ
て、本発明の温度ヒューズは、無駄な電力損失を少なく
しながら、寄生抵抗6で溶断金属5を加熱できるよう
に、溶断金属5の抵抗値を特定する。
【0017】溶断金属5の最適な抵抗値は、用途によっ
て変化して一定ではない。一般的には、温度ヒューズに
流れる電流が大きい用途においては、溶断金属の抵抗値
を小さくして、小さい電流で使用される用途においては
溶断金属の抵抗値を大きくする。それは、大電流で使用
する用途では、溶断金属の両端に発生する電圧が高くな
り、小電流で使用する用途においては、溶断金属の両端
に発生する電圧が低くなるからである。たとえば、パッ
ク電池に内蔵される温度ヒューズにおいては、溶断金属
の抵抗値を最適には約0.01Ωとする。ただ、パック
電池やその他の用途において、溶断金属の抵抗値は、た
とえば、0.1〜0.001Ωの範囲とすることもでき
る。
【0018】さらに、寄生抵抗6の抵抗値は、溶断金属
5を加熱する発生熱量と、溶断金属5を溶断した状態に
おける電流値とを考慮して最適値に設定される。寄生抵
抗6は抵抗値を小さくて発生熱量を大きくできる。それ
は、寄生抵抗6の消費電力(P)が、以下の式で示すよ
うに、寄生抵抗6の抵抗値(R)に反比例するからであ
る。ただし、この式において、Eは溶断金属両端に発生
する電圧である。 P=E/R
【0019】寄生抵抗6のジュール熱発生量を大きくし
て、寄生抵抗6が効率よく溶断金属5を加熱するには、
抵抗値を小さくすればよい。ただ、寄生抵抗6は溶断金
属5と並列に接続して、溶断金属5が溶断された状態に
おいても溶断されないので、溶断金属5が溶断された状
態で、温度ヒューズ1の抵抗値となる。温度ヒューズ1
は、溶断された状態では、抵抗を無限大として電流を完
全に遮断するのを理想とする。このことからすれば、寄
生抵抗6の抵抗値は大きいのが良いことになる。したが
って、寄生抵抗6の抵抗値は、ジュール熱による発熱量
と、溶断金属5を溶断した状態で電流を少なくすること
の両方を考慮して最適値とする。
【0020】パック電池に使用する温度ヒューズ1は、
好ましくは寄生抵抗6の抵抗値を、溶断金属の約100
00倍である約1kΩとする。ただ、パック電池やその
他の用途に使用する温度ヒューズは、寄生抵抗6の抵抗
値を、たとえば、溶断金属5の1000〜100000
倍とし、その抵抗値を100Ω〜10kΩとすることも
できる。
【0021】以上の温度ヒューズを内蔵するパック電池
の回路図を図5に示す。この図のパック電池は、電池7
と、電池7と直列に接続している温度ヒューズ1と、電
池7と直列に接続しているスイッチング素子3と、この
スイッチング素子3をオンオフに制御して、電池7の過
充電や過放電を防止する保護回路4とを備える。
【0022】温度ヒューズ1は、電池7で加熱されるよ
うに、電池7に密着して、あるいは電池7に接近して配
設される。温度ヒューズ1は、電池7で溶断金属5を効
率よく加熱できるように、溶断金属5側を電池7に接近
して配設している。温度ヒューズ1は、電池温度が異常
に高くなると電池7で加熱される。さらに、このとき温
度ヒューズ1に電流が流れていると、この電流で寄生抵
抗6がジュール熱で加熱され、寄生抵抗6が溶断金属5
を加熱して、溶断金属5を速やかに溶断する。
【0023】さらに、この図のパック電池は、温度ヒュ
ーズ1に加えて、電子回路で構成される別系列の温度の
よる電流遮断回路を内蔵している。この電流遮断回路
は、スイッチング素子3と、このスイッチング素子3を
オンオフに接続する保護回路4と、保護回路4に電池7
の温度信号を入力する温度センサー8を備える。保護回
路4は、温度センサー8からの信号で電池温度が異常に
高いことを検出すると、スイッチング素子3をオフにし
て電池7の電流を遮断する。このパック電池は、電池温
度が異常に高くなると、スイッチング素子3で電流を遮
断し、さらに、温度ヒューズ1の溶断金属5を溶断して
電流を著しく減少させる。このパック電池は、温度に対
する二重の安全回路を内蔵しているので、温度に対して
極めて高い信頼性を実現する。さらに、このパック電池
は、保護回路4で電池7の過充電や過放電を防止するよ
うに、スイッチング素子3を制御することができる。
【0024】温度ヒューズを内蔵するパック電池は、必
ずしも、図5に示すように別系列で、電流を遮断する回
路を内蔵させる必要はない。電池温度が高くなると、温
度ヒューズ1の溶断金属5が溶断して、電池7の電流を
実質的にほとんど0に減少できるからである。
【0025】
【実施例】図2に示す温度ヒューズ1を内蔵するパック
電池の特性は、以下のようになる。ただし、パック電池
は、電池温度を検出してスイッチング素子をオフにする
保護回路を内蔵しないものである。温度ヒューズ1は、
図2に示すように、溶断金属5の片面に、寄生抵抗6を
実現する合金を積層してバイメタルとして製作する。溶
断金属5が溶断される温度は110℃±3℃とし、溶断
金属5の抵抗値を0.01Ωとする。寄生抵抗6の抵抗
値は1kΩとする。この温度ヒューズ1に1Aの電流を
流すと、溶断金属5には約0.99999Aの電流が流
れ、寄生抵抗6には約0.00001Aの電流が流れ
る。溶断金属5が溶断される定格を0.00001Wと
すると、温度ヒューズ1に流れる電流が1A以上になる
と、定格以上の消費電力となり発熱が大きくなる。この
発熱により、温度ヒューズ1に通電しない状態に比べて
温度ヒューズ1の溶断時期が速くなる。
【0026】リチウムイオン二次電池を内蔵するパック
電池が3Aで過充電されて、温度ヒューズ1が溶断され
る状態は、以下の表1のようになる。また、このパック
電池や温度ヒューズを高温で保存して、温度ヒューズが
溶断される状態も表1で示すようになる。さらに、この
表に示すパック電池の電池温度と電圧と電流は図6に示
すように変化する。
【0027】
【表1】
【0028】この表において、比較例1と2は寄生抵抗
のない温度ヒューズであり、比較例1の温度ヒューズ
は、溶断する温度を89±3℃としたもの、比較例2
は、溶断温度を110±3℃としたものである。
【0029】この表から、比較例1の電池は、温度ヒュ
ーズが溶断されて、電池温度が異常な状態になることは
ないが、表1に示すように、100℃で24時間保存さ
れると、温度ヒューズが溶断されるので、その後に全く
使用できなくなる。比較例2のパック電池は、温度ヒュ
ーズが溶断されず、電池温度が異常に高くなって、電池
が破壊されて電流が遮断される。本発明の実施例のパッ
ク電池は、溶断金属5が溶断されて、電池温度が異常に
上昇しない。また、100℃で24時間保存されても、
溶断金属5は溶断されず、その後に正常に動作する。
【0030】
【発明の効果】本発明の温度ヒューズとこの温度ヒュー
ズを内蔵するパック電池は、極めて簡単な構造であるに
もかわらず、優れた高温保存特性を実現しながら、異常
な高温加熱状態になると、簡単な回路で確実に溶断して
電流を制限できる特長がある。それは、本発明の温度ヒ
ューズが、溶断金属に熱結合して寄生抵抗を並列に接続
し、この寄生抵抗に流れる電流で発生するジュール熱で
もって、溶断金属を加熱して速やかに、確実に溶断させ
るからである。
【0031】とくに、本発明の請求項2に記載している
ように、溶断金属に寄生抵抗を積層する構造は、寄生抵
抗の発生熱で溶断金属を極めて有効に加熱して、寄生抵
抗で溶断金属を速やかに溶断できる特長がある。さら
に、溶断金属と寄生抵抗との積層面の電圧が等しくなる
ために、溶断金属と寄生抵抗との境界を絶縁する必要が
ない。このため、寄生抵抗を溶断金属に直接に接触し
て、寄生抵抗がより効率よく溶断金属を加熱できる構造
として、溶断金属を確実に溶断できる特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の温度ヒューズを内蔵するパック電池の回
路図
【図2】本発明の実施例の温度ヒューズを示す正面図
【図3】図1に示す温度ヒューズの等価回路図
【図4】本発明の他の実施例にかかる温度ヒューズの正
面図
【図5】本発明の実施例のパック電池を示す回路図
【図6】本発明の実施例の温度ヒューズと比較例の温度
ヒューズを内蔵するパック電池の温度と電圧と電流の関
係を示すグラフ
【符号の説明】
1…温度ヒューズ 2…加熱抵抗 3…スイッチング素子 4…保護回路 5…溶断金属 6…寄生抵抗 7…電池 8…温度センサー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の温度になると溶断される溶断金属
    (5)と、この溶断金属(5)に熱結合されてなる寄生抵抗
    (6)とを備え、寄生抵抗(6)は溶断金属に並列に接続され
    ると共に、溶断金属(5)よりも高い抵抗値を有し、 溶断金属(5)が、周囲から加熱され、かつ、寄生抵抗(6)
    のジュール熱によっても加熱されて溶断されるようにし
    てなる自己発熱素子を内蔵する温度ヒューズ。
  2. 【請求項2】 溶断金属(5)に、寄生抵抗(6)を実現する
    金属層を積層して、寄生抵抗(6)を溶断金属(5)に熱結合
    している請求項1に記載の自己発熱素子を有する温度ヒ
    ューズ。
  3. 【請求項3】 寄生抵抗(6)の抵抗値が溶断金属(5)の抵
    抗値の10000倍以上である請求項1に記載の自己発
    熱素子を有する温度ヒューズ。
  4. 【請求項4】 溶断金属(5)の溶断温度が80〜120
    ℃である請求項1に記載の自己発熱素子を有する温度ヒ
    ューズ。
  5. 【請求項5】 内蔵する電池(7)と直列に接続された温
    度ヒューズ(1)を備え、温度ヒューズ(1)が、所定の温度
    になると溶断する溶断する溶断金属(5)と、この溶断金
    属(5)に熱結合してなる寄生抵抗(6)とを備え、寄生抵抗
    (6)は溶断金属(5)に並列に接続されると共に、溶断金属
    (5)よりも高い抵抗値を有し、 温度ヒューズ(1)の溶断金属(5)が、周囲から加熱され、
    かつ、寄生抵抗(6)のジュール熱によっても加熱されて
    溶断されるようにしてなる温度ヒューズを内蔵するパッ
    ク電池。
  6. 【請求項6】 温度ヒューズ(1)が、溶断金属(5)に、寄
    生抵抗(6)を実現する金属層を積層して、寄生抵抗(6)を
    溶断金属(5)に熱結合しているバイメタルである請求項
    5に記載の温度ヒューズを内蔵するパック電池。
  7. 【請求項7】 寄生抵抗(6)の抵抗値が溶断金属(5)の抵
    抗値の10000倍以上である請求項5に記載の温度ヒ
    ューズを内蔵するパック電池。
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