JP2001312286A - データ管理装置およびデータ管理方法、ならびにデータ管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

データ管理装置およびデータ管理方法、ならびにデータ管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2001312286A
JP2001312286A JP2000133381A JP2000133381A JP2001312286A JP 2001312286 A JP2001312286 A JP 2001312286A JP 2000133381 A JP2000133381 A JP 2000133381A JP 2000133381 A JP2000133381 A JP 2000133381A JP 2001312286 A JP2001312286 A JP 2001312286A
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JP2000133381A
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English (en)
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Iwao Nozaki
岩夫 野崎
Yoshiya Marumoto
喜也 丸本
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Noritsu Koki Co Ltd
Original Assignee
Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音楽コンテンツ等のオンライン配信によって
消費者の再生装置に記憶された配信データの違法な複製
を防止する。 【解決手段】 データ再生装置10では、OSの起動と
ともに複製コマンド監視部14aが常駐して、データ再
生装置10に記憶されている配信データを複製する際に
発生する可能性があるイベントをすべて監視する。複製
コマンド監視部14aが複製に関わるコマンドの起動を
検知すると、管理情報チェック部14bはがコマンドの
処理対象データのヘッダ部に基づいて複製が禁止されて
いるか否かを判定する。判定の結果、複製が禁止されて
いれば、警告部14cが消費者に複製を中止するように
求める。そして、一定時間経過後も複製の処理が中止さ
れない場合には、複製処理中止部14dがOSのコマン
ドにアクセスして複製処理を終了させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音楽コンテンツ等
のオンライン配信によって消費者の再生装置に記憶され
た配信データを管理するデータ管理装置およびデータ管
理方法、ならびにデータ管理プログラムを記録したコン
ピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、通信技術の飛躍的な進歩、および
通信インフラの整備によって、様々なデータが、様々な
通信回線を通じてやりとりされるようになっている。
【0003】例えば、世界的に急速に普及しているイン
ターネットにおいては、テキストベースのデータのみな
らず、音楽データや画像データなどの著作物を有料で配
信するサービスが行われている。
【0004】また、例えば通信カラオケなどの分野にお
いては、全国に展開している店舗に通信機能を備えた再
生端末を設置し、これらの再生端末をメインコンピュー
タに接続し、音楽データを有料で配信するシステムが広
く普及している。このようなシステムによれば、必要と
される音楽データは通信回線を介して再生端末にダウン
ロードされるので、新曲の追加なども迅速に行うことが
可能となるなどの利点を有している。
【0005】さらに、ゲームのプログラムデータ、音楽
データ、ビデオデータなどを通信回線を通じて、コンビ
ニエンスストアなどに設けられた端末機に送信し、一般
の消費者がこの端末機から各種記録媒体にこれらのデー
タを記録するシステムも普及しつつある。このようなシ
ステムにおいては、一般の消費者はその端末機において
定められた料金を支払うことによって、各種データの記
録が可能となる一方、ここで徴収された料金の一部は、
それらのデータを提供している著作権管理者に対して支
払われることになっている。
【0006】一般に、上記のようなシステムでは、一般
の消費者による違法な複製を防止するために、音楽等の
コンテンツが圧縮とともに暗号化された配信データとし
て、配信サーバから消費者の再生装置に送信される。そ
して、消費者の再生装置では、課金への支払い後に発行
された復号化鍵を用いて、配信データを再生の度に復号
化・伸張して再生する専用の再生プログラムによって再
生を行う。この再生プログラムは、例えばインストール
されたハードウェアを特定するなどにより、違法な複製
およびその利用が防止されている。
【0007】このように、従来のコンテンツのデータを
配信するサービスでは、配信データの利用を専用の再生
プログラムがインストールされた特定のハードウェアに
限定することで、コンテンツの違法な複製を防止してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のサービスでは、配信データは消費者の再生装置に暗
号化されて記憶されるものの、正当な再生装置以外のハ
ードウェアへ送信して複製を作ることは容易である。
【0009】これは、暗号化されている配信データを独
自に復号化すれば、正当な再生装置以外のハードウェア
ででもコンテンツの利用が可能となることを意味し、一
般の消費者に配信データを違法に複製する機会を与える
結果となっている。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、音楽コンテンツ等のオン
ライン配信によって消費者の再生装置に記憶された配信
データの違法な複製を防止することができるデータ管理
装置およびデータ管理方法、ならびにデータ管理プログ
ラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るデ
ータ管理装置は、上記の課題を解決するために、データ
記憶部に記憶されているデータの内、特定データの複製
処理の開始を検知する複製処理監視手段と、上記複製処
理を中止する複製処理中止手段とを具備することを特徴
としている。
【0012】また、請求項8の発明に係るデータ管理方
法は、上記の課題を解決するために、データ記憶部に記
憶されているデータの内、特定データの複製処理の開始
を検知する複製処理監視ステップと、上記複製処理を中
止する複製処理中止ステップとを含むことを特徴として
いる。
【0013】上記の構成および方法により、データ管理
装置では、複製処理監視手段(複製処理監視ステップ)
が特定データの複製処理の開始を監視しており、複製処
理の開始を検知すると、複製処理中止手段(複製処理中
止ステップ)が当該複製処理を中止する。なお、「特定
データの複製」とは、コピーや送信などによって、元デ
ータと同一のデータを自装置あるいは他装置のデータ記
憶部に作成することを意味する。
【0014】よって、自装置のデータ記憶部に記憶され
た特定データの複製を制御することが可能となる。これ
により、複製を禁止したい特定データを暗号化すること
で複製を防止する従来の方法に加えて、暗号化された状
態での特定データの複製を防止できる。
【0015】したがって、音楽コンテンツ等のオンライ
ン配信によって消費者のデータ再生装置(データ管理装
置)に記憶された配信データの違法な複製を防止でき
る。ゆえに、コンテンツデータの配信サービスにおけ
る、配信データのセキュリティを向上させることが可能
となる。
【0016】請求項2の発明に係るデータ管理装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のデータ
管理装置に加えて、さらに、上記複製処理監視手段は、
上記複製処理を行うアプリケーションプログラムが発す
るオペレーティングシステムのコマンドへのコールを検
知することを特徴としている。
【0017】上記の構成により、さらに、複製処理を行
うアプリケーションプログラムは処理過程で利用するオ
ペレーティングシステム(OS(operating system))
のコマンドをコールするため、複製処理監視手段は、こ
のコールを検知することで複写処理の開始を検知でき
る。なお、オペレーティングシステムがWindows(米国M
icrosoft Corporationの米国およびその他の国における
登録商標)であれば、API(application programmin
g interface)が上記コマンドに相当する。
【0018】よって、複製処理監視手段がコールを検知
したコマンドの処理対象データが特定データであれば、
コールしたアプリケーションプログラムの複製処理を複
製処理中止手段が中止できる。
【0019】したがって、複製処理を行うアプリケーシ
ョンプログラムが発するオペレーティングシステムのコ
マンドを検知するという簡便な方法によって、特定デー
タの複製を制御することが可能となる。
【0020】請求項3の発明に係るデータ管理装置は、
上記の課題を解決するために、請求項1または2に記載
のデータ管理装置に加えて、さらに、上記特定データの
ファイル情報部に記録されている複製不許可情報を検出
して、上記データ記憶部に記憶されているデータが上記
特定データであるか否かを判定する特定データ判定手段
を具備することを特徴としている。
【0021】上記の構成により、さらに、特定データ判
定手段によって、ファイル情報部に複製不許可情報が記
録されているデータを特定データとして判定することが
できる。なお、上記ファイル情報部は、データのデータ
部以外のファイル形式等を記録した部分であり、一般的
にはファイルのヘッダ部である。
【0022】よって、特定データ判定手段で判定した特
定データの複製処理を、複製処理監視手段が検知し、複
製処理中止手段によって中止することができる。
【0023】したがって、特定データのファイル情報部
に複製不許可情報を記録するという簡便な方法によっ
て、特定データの複製を制御することが可能となる。
【0024】なお、複製不許可情報に複数の段階を設け
ることによって、特定データの複製を一律に禁止するだ
けでなく、複製を全く許可しない/制限付きで許可する
/無制限に許可する等のように、特定データごとに制御
処理の内容を柔軟に設定できる。
【0025】請求項4の発明に係るデータ管理装置は、
上記の課題を解決するために、請求項3に記載のデータ
管理装置に加えて、さらに、上記特定データは、データ
のファイル情報部に上記複製不許可情報を記録して、当
該データを送信するデータ送信手段を具備する送信サー
バから受信したものであることを特徴としている。
【0026】上記の構成により、さらに、送信サーバの
データ送信手段が、データ管理装置において特定データ
となるデータのファイル情報部に、特定データ判定手段
が検出可能な複製不許可情報を記録して、データ管理装
置に送信する。
【0027】よって、データ管理装置では、特定データ
判定手段が複製不許可情報の記録されているデータを特
定データとして判定するため、その複製処理は複製処理
監視手段によって検知され、複製処理中止手段によって
中止される。
【0028】したがって、データ管理装置における複製
を禁止したい特定データの複製を、送信サーバにおいて
制御することが可能となる。
【0029】請求項5の発明に係るデータ管理装置は、
上記の課題を解決するために、請求項4に記載のデータ
管理装置に加えて、さらに、上記特定データ判定手段
は、上記特定データのファイル情報部に記録されている
複製不許可情報を検出可能に当該特定データ判定手段を
設定して送信するプログラム送信手段を具備する送信サ
ーバから受信したものであることを特徴としている。
【0030】上記の構成により、さらに、送信サーバの
プログラム送信手段が、特定データ判定手段がデータ管
理装置において特定データのファイル情報部に記録され
ている複製不許可情報を検出できるように、当該特定デ
ータ判定手段を設定してデータ管理装置に送信する。
【0031】よって、データ管理装置では、送信サーバ
から受信した特定データ判定手段が複製不許可情報の記
録されているデータを特定データとして判定するため、
その複製処理は複製処理監視手段によって検知され、複
製処理中止手段によって中止される。
【0032】したがって、データ管理装置における特定
データの複製を、送信サーバにおいて制御することがで
きるとともに、どのように制御するかを送信サーバにお
いて柔軟に設定することが可能となる。
【0033】請求項6の発明に係るデータ管理装置は、
上記の課題を解決するために、請求項5に記載のデータ
管理装置に加えて、さらに、上記のデータ送信手段およ
びプログラム送信手段が、別個の送信サーバに設けられ
ていることを特徴としている。
【0034】上記の構成により、さらに、ある送信サー
バのプログラム送信手段が供給する特定データ判定手段
によって、他の送信サーバのデータ送信手段が供給する
特定データを、複製不許可情報に基づいて判定できる。
【0035】これにより、特定データ判定手段および特
定データを供給する送信サーバは、それぞれ複数台独立
に設けることができる。よって、データ管理装置は、特
定データ判定手段および特定データを、通信回線等の状
況により送信サーバを適宜選択して受信することが可能
となる。
【0036】したがって、コンテンツデータの配信サー
ビスにおいて、特定データ判定手段および特定データ
を、一部の送信サーバへの負荷の集中を回避して供給で
きるとともに、多様な特定データの供給が容易となる。
【0037】請求項7の発明に係るデータ管理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
上記の課題を解決するために、請求項1から6の何れか
1項に記載のデータ管理装置が具備する上記の各手段を
コンピュータに実現させて、上記データ管理装置を動作
させるデータ管理プログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体である。
【0038】上記の構成により、上記記録媒体から読み
出されたデータ管理プログラムによって、上記データ管
理装置を実現することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
1から図6に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0040】本実施の形態に係るデータ再生装置(デー
タ管理装置)10は、音楽コンテンツ等のオンライン配
信によって消費者のデータ再生装置10に記憶された配
信データ(特定データ)の違法な複製を防止するもので
ある。
【0041】上記データ再生装置10は、消費者がコン
テンツの配信サービスの利用を開始する時、コンテンツ
を提供する配信業者との契約に従い複製不許可レベルの
定義が記録された、送信等の複製を禁止する機能を有す
る専用の再生プログラムがインストールされる。また、
配信データは、複製不許可レベル(複製不許可情報)が
設定されて、データ再生装置に配信される。そして、上
記データ再生装置10は、配信サーバからダウンロード
した配信データを、最初に記録されたHD上で管理す
る。すなわち、データ再生装置10において、複製が禁
止されている配信データが複製されようとすると、その
複製処理を中止する。このように、上記データ再生装置
10では、複製が禁止された配信データを複製すること
ができないため、従来のデータの暗号化のみのセキュリ
ティよりも配信データの安全性が向上する。
【0042】なお、本実施の形態において、「配信デー
タの複製」とは、コピーや送信などによって、元データ
と同一のデータを作成することを意味する。例えば、配
信データをダウンロードして記憶したデータ再生装置内
での複写や、通信回線を介しての他のPCへの送信が含
まれる。
【0043】図6は、上記データ再生装置10へ配信デ
ータを送信する情報配信システムの構成の概略を示す説
明図である。上記データ再生装置10は、図6に示すよ
うな情報配信システムに接続されて、配信データをダウ
ンロードできる。
【0044】図6に示すように、上記情報配信システム
は、ゲームのプログラムデータ、音楽データ、映像デー
タ、および書籍データなどのデータが格納されている原
盤サーバ1、二次配信サーバ2A・2B・2C、および
三次配信サーバ3A・3B・3Cを備えた構成となって
いる。なお、実際のシステムにおいては、二次配信サー
バ、三次配信サーバの数は多数存在することが可能であ
るとともに、三次配信サーバのさらに下位に、四次、五
次…の配信サーバを設けることも可能である。また、原
盤サーバを複数設けるシステムとすることも可能であ
る。
【0045】原盤サーバ1は、例えば図6に示すよう
に、ゲームメーカー5A、レコード会社5B、映像プロ
ダクション5C、および出版業者5Dなどの著作権管理
者との契約によって、上記したようなコンテンツのデー
タを格納するサーバコンピュータおよびこれを管理する
原盤サーバ管理業者を示している。この原盤サーバ1に
は、デジタル化された元データ、あるいはこの元データ
に基づいて配信に適したデータ形式に変換された配信用
のデータが格納されている。
【0046】二次配信サーバ2A・2B・2Cは、原盤
サーバ1と通信回線によって接続されたサーバコンピュ
ータおよびこれを管理する二次配信業者を示している。
この二次配信サーバ2A・2B・2Cは、原盤サーバ管
理業者との契約に基づいて、原盤サーバ1に格納されて
いる元データあるいは配信用データを通信回線を通じて
ダウンロードすることが可能となっている。
【0047】また、二次配信サーバ2A・2B・2C同
士もまた通信回線によって接続されており、各二次配信
業者同士の間の契約に基づいて、それぞれのサーバが所
有するデータの送受信を行うことが可能となっている。
【0048】さらに、各二次配信サーバ2A・2B・2
Cは、消費者(データ再生装置10)に対してデータを
販売することも可能となっている。販売の形態について
は特に限定しないが、例えば、コンビニエンスストアや
ゲームセンターなどに端末機を設置し、消費者がその端
末機に足を運んで、データ再生装置10で読み出し可能
な何らかの記録媒体に所望とするデータを記録し、該記
録媒体を購入する、というシステムなどが考えられる。
【0049】三次配信サーバ3A・3B・3Cは、二次
配信サーバ2A・2B・2Cと通信回線によって接続さ
れたサーバコンピュータおよびこれを管理する三次配信
業者を示している。この三次配信サーバ3A・3B・3
Cは、二次配信業者との契約に基づいて、二次配信サー
バ2A・2B・2Cに格納されている配信用データを通
信回線を通じてダウンロードすることが可能となってい
る。
【0050】各三次配信サーバ3A・3B・3Cは、図
6に示すように、それぞれ複数の二次配信サーバと接続
している。すなわち、各三次配信サーバ3A・3B・3
Cは、接続している二次配信サーバの任意のサーバから
データを受信することが可能となっている。
【0051】これらの三次配信サーバ3A・3B・3C
は、消費者(データ再生装置10)に対してデータを販
売する構成となっている。販売の形態については特に限
定しないが、例えば、上記した二次配信サーバ2A・2
B・2Cにおける販売形態と同様に、コンビニエンスス
トアやゲームセンターなどに端末機を設置し、消費者が
その端末機に足を運んで、データ再生装置10で読み出
し可能な何らかの記録媒体に所望とするデータを記録
し、該記録媒体を購入する、というシステムなどが考え
られる。
【0052】なお、図6に示す例においては、三次配信
サーバ3A・3B・3Cは、さらなる配信を行わない端
末機として機能する構成となっているが、例えば各三次
配信サーバ3A・3B・3C同士を通信回線によって接
続し、各三次配信業者同士の間の契約に基づいて、それ
ぞれのサーバが所有するデータの送受信を行うことが可
能な構成とすることも可能である。また、四次、五次…
配信サーバを設け、これらを上位の配信サーバに接続す
る構成とすることも可能である。
【0053】また、上記情報配信システムは、図6に示
すように、原盤サーバ1およびn次配信サーバからなる
データ配信経路とは別に、管理サーバ4が設けられてい
る。この管理サーバ4は、二次配信サーバ2A・2B・
2C、および三次配信サーバ3A・3B・3Cに接続さ
れており、これらのサーバから、配信データの売上の際
に発行される履歴データ(詳細は後述する)を受信する
構成となっている。そして、管理サーバ4に集められた
履歴データは、著作権管理者であるゲームメーカー5
A、レコード会社5B、映像プロダクション5C、およ
び出版業者5Dなどに送信され、各著作権管理者は、自
らが著作権を管理しているデータの売上状況について把
握することができる。
【0054】つづいて、図1および図2を用いて、上記
データ再生装置10、およびデータ再生装置10へ配信
データを直接送信する配信サーバ(送信サーバ)50の
構成について説明する。配信サーバ50は、図6に示し
た二次配信サーバ2A・2B・2C、あるいは三次配信
サーバ3A・3B・3Cに相当する。
【0055】図2は、上記のデータ再生装置10および
配信サーバ50のハードウェアの構成の一例を示すブロ
ック図である。図2に示すように、上記のデータ再生装
置10および配信サーバ50は、一般のPC(Personal
Computer) をベースに構成することができる。
【0056】上記のデータ再生装置10および配信サー
バ50は、記憶部31、中央処理部32、通信処理部3
3、表示部34、操作部35、音声出力部36が各種バ
スやインタフェース等を介して接続されて構成されてい
る。なお、以下の説明では、上記のようなハードウェア
構成を備えたデータ再生装置10および配信サーバ50
を、単にコンピュータPと称することがある。
【0057】上記記憶部31は、例えばハードディスク
装置などの記憶手段によって構成されるものである。後
述するように、配信サーバ50では、記憶部31に、デ
ータ再生装置10において配信データを再生する再生プ
ログラム、配信対象となる配信データ、配信に関わる様
々な管理データが記憶される。データ再生装置10で
は、記憶部31に、配信サーバ50から受信した配信デ
ータ、配信データの受信・再生・送信・管理に関わる様
々な管理データが記憶される。なお、このハードディス
ク装置内、あるいは接続された別のハードディスク装置
内には、データ再生装置10および配信サーバ50の動
作に必要なOS(オペレーティング・システム(operat
ing system))や各種プログラム、データなどがそれぞ
れ記憶されている。
【0058】ここで、上記記憶部31に使用する記録媒
体には特に限定がなく、例えば、MD、CD−R、CD
−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、
ICメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、ZIP
ディスク、MO、小型ハードディスクなどを利用でき
る。なお、消費者がコンビニエンスストア等に設置され
ている配信サーバ50(端末機)まで足を運ぶシステム
の場合、消費者が記憶媒体を自ら持参して記録を行う形
態でもよいし、配信サーバ50内にあらかじめ記録媒体
を用意しておき、販売する際には、データの料金に記録
媒体の料金を加えた額を請求する形態としてもよい。
【0059】上記中央処理部32は、CPU(central
processing unit)などの演算処理装置によって構成さ
れるものであり、コンピュータP内の各種演算処理を行
うものである。なお、図示はしていないが、各種演算処
理を行う上で必要とされるRAM(random access memo
ry)なども設けられている。
【0060】上記通信処理部33は、コンピュータPの
外部にあるコンピュータとのインタフェースとなるもの
であり、コンピュータPを構成するコンピュータの特定
のCOMポートが割り当てられる。なお、ネットワーク
インタフェースは特に限定されず、例えば、Ether
net(登録商標)、FDDI(fiber distributed da
ta interface)、ISDN(integrated services digi
tal network )、ATM(asynchronous transfer mod
e)などが用いられる。
【0061】上記表示部34は、CRT(cathode ray
tube) やLCD(liquid crystal display)などの各種
表示モニタによって構成されるものである。また、上記
操作部35は、キーボード、マウス、ジョイスティック
などの入力装置によって構成されるものである。これら
表示部34や操作部35によって、配信サーバ50で
は、稼働状況をチェックや、処理動作の変更などのメン
テナンスが行われ、データ再生装置10では、消費者が
配信データを購入したり、配信データを再生したりでき
る。
【0062】上記音声出力部36は、アンプ部およびス
ピーカーなどから構成されるものであり、様々な音声情
報を出力する。例えば、配信サーバ50では、消費者が
音楽データを購入する際に、音楽データの試聴や操作の
音声ガイド、あるいはBGMを出力することができる。
もちろん、データ再生装置10では、配信データに含ま
れる音声情報を再生する。
【0063】図1は、上記のデータ再生装置10および
配信サーバ50のソフトウェアの構成を示すブロック図
である。
【0064】まず、図1に示すように、上記配信サーバ
50は、再生プログラム送信部(プログラム送信手段)
51、コンテンツデータ送信部(データ送信手段)5
2、通信インタフェース53を備えて構成されている。
【0065】上記再生プログラム送信部51は、データ
再生装置10において配信データを再生する専用の再生
プログラムを送信する。そして、再生プログラム送信部
51は、管理情報定義部51aと、再生プログラム記憶
部51bとを含んでいる。
【0066】ここで、再生プログラム記憶部51bは、
再生プログラムを記憶する。この再生プログラムには、
後述するデータ受信部11、データ再生部12、データ
複製部13、データ管理部14、通信インタフェース1
5をデータ再生装置10に実現するプログラムが含まれ
ている。
【0067】上記管理情報定義部51aは、再生プログ
ラムを送信する際、あらかじめ配信業者が決めた複製不
許可レベル(後述)とそれに対応する複製の制御処理を
定義した管理情報定義を再生プログラムに付加する。
【0068】また、上記コンテンツデータ送信部52
は、消費者が購入を希望するコンテンツデータを配信デ
ータに変換して、データ再生装置10へ送信する。そし
て、コンテンツデータ送信部52は、認証チェック部5
2a、課金管理部52b、第1管理情報設定部52c、
コンテンツデータ記憶部52dを含んでいる。
【0069】ここで、上記認証チェック部52aは、配
信サーバ50に対して、特定のデータの配信要求を送出
したデータ再生装置10の認証チェックを行う。データ
再生装置10から配信サーバ50にアクセス要求がなさ
れた際には、この認証チェック部52aによって、消費
者のIDならびにパスワードのチェックが行われ、この
チェックを通過した場合にのみ、データ再生装置10の
アクセスが許可されることになる。
【0070】上記課金管理部52bは、消費者が購入し
た配信データの課金情報を管理し、支払いが確認される
と復号化鍵の発行を許可する。また、課金管理部52b
は、配信データの課金情報を、複製不許可レベルなどに
基づいて算出したり、再生1回当たりの課金を変更した
りすることができる。なお、課金管理部52bは、現金
の収受を行う装置、あるいは各種カードによる決済を行
う装置などを備えるとともに、これらの装置の制御を行
うシステムを有していてもよい。
【0071】上記第1管理情報設定部52cは、配信デ
ータを送信する際、配信業者があらかじめ設定した、あ
るいは消費者が購入時に選択した複製不許可レベルを、
配信データのヘッダ部(ファイル情報部)(後述)に書
き込む。
【0072】上記コンテンツデータ記憶部52dは、配
信業者が提供するコンテンツの元データが記憶されてい
る。
【0073】なお、コンテンツデータ送信部52は、消
費者に対する配信データの販売処理を完了した時、履歴
データを管理サーバ4(図6)に送信するとともに、該
履歴データを保存する。
【0074】さらに、上記通信インタフェース53は、
インターネット等の通信回線と接続され、再生プログラ
ム送信部51およびコンテンツデータ送信部52の通信
を制御する。なお、通信インタフェース53は、主に通
信処理部33(図2)に相当する。
【0075】なお、図1では、再生プログラム送信部5
1およびコンテンツデータ送信部52は、1台の配信サ
ーバ50に設けられているが、それぞれ別個の配信サー
バに設けてもよい。また、再生プログラム送信部51を
備えた配信サーバを複数台インターネットに接続して、
データ再生装置10が再生プログラムをダウンロードす
る時に送信を要求する配信サーバを適宜選択できるよう
にしてもよい。また、コンテンツデータ送信部52を備
えた配信サーバを複数台インターネットに接続して、消
費者が配信データを購入する際に配信サーバ50を適宜
選択できるようにしてもよい。
【0076】ここで、図3および図4を参照しながら、
配信サーバ50からデータ再生装置10に送信される配
信データについて説明する。図3は、配信データの概略
構成を示す説明図である。
【0077】図3に示すように、配信データは、各コン
テンツデータごとに、ヘッダ部およびデータ部から構成
されている。
【0078】上記ヘッダ部(ファイル情報部)には、フ
ァイル形式情報、複製不許可レベル、データID、認証
コード、再生可能環境が記録されている。ファイル形式
情報は、再生に必要な再生プログラム名やバージョン、
あるいは圧縮および暗号化の方式についての情報であ
る。複製不許可レベルは、その配信データに設定されて
いる複製の制限である。データIDは、配信データに固
有のIDを示すものであり、その配信データに含まれる
データの内容を示しているとともに、同じ内容のデータ
であっても、最初に原盤サーバから配信されたタイミン
グや配信経路に応じて異なるIDとなる管理符号であ
る。認証コードは、購入した消費者、あるいは受信した
データ再生装置10を特定できる登録符号である。再生
可能環境は、その配信データを再生するために必要なハ
ードウェア環境についての情報である。
【0079】上記データ部は、コンテンツデータ、すな
わち音楽データや映像データなどによって構成されてい
る。このコンテンツデータは、容易に内容が解析できな
いように、暗号化された状態でコード化されたデータと
なっている。また、一般にこのようなコンテンツデータ
はサイズの大きいデータである場合が多いので、圧縮さ
れた状態でコード化されている。
【0080】なお、配信データは、ヘッダ部およびデー
タ部に続けてフッタ部を設けて、配信データが経由した
配信サーバのIDを通過した順に記録してもよい。この
ように、フッタ部に配信履歴を記録することにより、配
信データがどのような経路を通ってデータ再生装置10
に送信されたのかを、完全に把握できる。
【0081】図4は、配信サーバ50の管理情報定義部
51aで再生プログラムに付加される複製不許可レベル
の一例を示す説明図である。
【0082】例えば、図4に示すように、配信データ
は、複製の許可/不許可の他に、世代数の制限/回数の
制限/日時の制限など、データ再生装置10における複
製に様々な制限を付けて配信(販売)することができ
る。
【0083】この制限は、配信サーバ50の第1管理情
報設定部52cによって、配信データのヘッダ部に複製
不許可レベルとして記載され、配信データと一体にデー
タ再生装置10へ送信される。配信データにどのような
複製不許可レベルを付与するかは、あらかじめ配信業者
によって配信データごとに定義され、第1管理情報設定
部52cに設定される。なお、消費者の購入条件に応じ
て、付与する複製不許可レベルを決定してもよい。
【0084】また、配信データに付与可能なすべての複
製不許可レベルの定義は、データ再生装置10において
複製を制御する具体的な制御内容とともに、管理情報定
義部51aによって再生プログラムに付加されて、あら
かじめデータ再生装置10に送信されている。
【0085】具体的には、複製不許可レベルの定義は、
データ管理部14の管理情報チェック部14bに、配信
データに付与されている複製不許可レベルから複製の制
御処理を参照するためのテーブルとして設定される。そ
して、配信データに付与されている複製不許可レベルに
応じて、管理情報チェック部14bが当該配信データの
複製を制御する。
【0086】なお、配信業者が複製不許可レベルの定義
を変更すると、データ再生装置10に新しい再生プログ
ラムが送信されて、管理情報チェック部14bのテーブ
ルが更新される。
【0087】つぎに、図1に示すように、上記データ再
生装置10は、データ受信部11、データ再生部12、
データ複製部13、データ管理部14、通信インタフェ
ース15を備えて構成されている。なお、これらの機能
ブロックはすべて、配信サーバ50の再生プログラム送
信部51から受信した再生プログラムをデータ再生装置
10にインストールすることによって実現される。
【0088】上記データ受信部11は、消費者が購入し
た配信データを配信サーバ50より受信して、自装置で
あるデータ再生装置10内のデータ記憶部31に記憶す
る処理を行う。そして、データ受信部11は、認証処理
部11a、課金処理部11b、データ記憶部11cを含
んでいる。
【0089】ここで、上記認証処理部11aは、配信サ
ーバ50に対して、特定のデータの配信要求を送出し、
データ配信の認証を行う。すなわち、消費者がコンテン
ツを購入する場合、この認証処理部11aからデータ再
生装置10あるいは消費者のIDならびにパスワードが
送出され、配信サーバ50の認証チェック部52aでこ
れらの認証チェックが行われる。そして、この認証チェ
ックを通過した場合に限り、配信サーバ50のコンテン
ツデータ送信部52からデータ再生装置10へ配信デー
タが送信される。
【0090】上記課金処理部11bは、消費者がコンテ
ンツデータの購入を要求した場合に、配信サーバ50の
コンテンツデータ送信部52の課金管理部52bによっ
て請求された課金の管理および処理を行う。なお、情報
配信システムの課金の形態としては、現金支払い、クレ
ジットカード、デビットカード、プリペイドカードなど
による支払いなどが挙げられる。
【0091】上記データ記憶部11cは、消費者が購入
した配信データを、データ記憶部31に記録する処理を
行う。
【0092】また、上記データ再生部12は、再生要求
された配信データを再生可能なデータ形式に変換して、
表示部34や音声出力部36などから出力する。そし
て、データ再生部12は、復号伸張部12aを含んでお
り、暗号化された配信データを復号化(デコード)処理
を行うとともに、その配信データが圧縮されている場合
には、同時に解凍(伸張)処理を行う。
【0093】また、上記データ複製部13は、配信デー
タを自装置であるデータ再生装置10あるいは他装置で
あるデータ再生装置10′(図1)のデータ記憶部31
に複製する処理を行う。なお、データ複製部13は、後
述する管理情報チェック部14bの判定に基づき、複製
不許可レベルで複製が禁止されていない配信データに限
り複製する。
【0094】また、データ複製部13は、第2管理情報
設定部13aを含んでいる。第2管理情報設定部13a
は、データ複製部13で複製処理した複製元の配信デー
タおよび複製先の配信データの複製不許可レベルを設定
する。複製不許可レベルの数やそれに対応する制御処理
は、配信サーバ50の管理情報定義部51aによって決
定されており、再生プログラムとしてデータ再生装置1
0に送信される。
【0095】例えば、2世代の複製が許可されている配
信データ(複製不許可レベル「B2」)を複製した場
合、複製元の複製不許可レベルを複製不許可(「A」)
に書き換えるとともに、複製先の複製不許可レベルを1
世代の複製を許可(「B1」)に設定する。また、例え
ば、2回の複製が許可されている配信データ(複製不許
可レベル「C2」)を複製した場合、複製元の複製不許
可レベルを1世代の複製許可(「C1」)に書き換える
とともに、複製先の複製不許可レベルを複製不許可
(「A」)に設定する。また、所定日時以降の複製を許
可する配信データ(複製不許可レベル「Dx」)の場
合、所定日時(「x」)に複製不許可レベルを複製許可
(「E」)に書き換える。
【0096】また、上記データ管理部14は、複製が禁
止されている配信データの複製処理を中止する処理を行
う。そして、データ管理部14は、複製コマンド監視部
(複製処理監視手段)14a、管理情報チェック部(特
定データ判定手段)14b、警告部14c、複製処理中
止部(複製処理中止手段)14dを含んでいる。
【0097】ここで、上記複製コマンド監視部14a
は、データ再生装置10に、OSの起動とともに常駐し
て、配信データを複製する際にコール(呼び出し)され
る可能性があるOSのコマンドのすべてを監視する。す
なわち、複製コマンド監視部14aは、配信データを複
製する際に発生する可能性があるイベントをすべて監視
する。なお、OSがWindows(米国Microsoft Corporati
onの米国およびその他の国における登録商標)であれ
ば、API(application programming interface)が
上記コマンドに相当する。例えば、コールを監視すべき
APIの1つに、ファイルをコピー(再生)するものと
して、“kernel32.dll”の“copyfile”がある。
【0098】そして、複製コマンド監視部14aは、配
信データを複製する処理、すなわち自装置の他のハード
ディスクへの複写処理や他のPC(データ再生装置1
0′(図1))への送信処理などが開始され、複製に関
わるOSのコマンドがコールされたのを検知すると、管
理情報チェック部14bを起動する。
【0099】上記管理情報チェック部14bは、複製に
関わるOSのコマンドの処理対象であるデータ(処理対
象データ)のヘッダ情報から、ファイル形式情報および
複製不許可レベルを検出する。そして、ファイル形式情
報に基づいて処理対象データが配信データであるか否か
を判定するとともに、処理対象データが配信データであ
れば、複製不許可レベルに基づいて複製が禁止されてい
るか否かを判定する。さらに、判定の結果、処理対象デ
ータが複製が禁止されている配信データであれば、複製
処理を中止するために、警告部14cおよび複製処理中
止部14dを起動する。ここで、管理情報チェック部1
4bには、管理情報定義部51aで再生プログラムに付
加されて送信された複製不許可レベルを定義したテーブ
ル(図4)を含んでおり、複製不許可レベルの判定はこ
のテーブルを参照して行う。
【0100】上記警告部14cは、消費者に複製を中止
するように求める警告メッセージを報知する。
【0101】上記複製処理中止部14dは、警告部14
cによる警告後も複製処理が継続されている場合、OS
に複製処理を中止させるコマンドを出す。すなわち、複
製処理中止部14dは、OSの該当するコマンドにアク
セスして処理を終了させることを試みる。そして、この
コマンドで複製処理が正常に終了しなかった場合には、
さらに、OSに再起動コマンドを出す。
【0102】なお、データ管理部14は、データ再生装
置10内に蓄えられている配信データの複製不許可レベ
ルをチェックし、各配信データのIDとともに記録、管
理してもよい。これにより、データ再生装置10内に蓄
えられている配信データが、どれだけ複製可能であるか
を把握できる。
【0103】また、上記通信インタフェース15は、イ
ンターネット等の通信回線と接続され、データ受信部1
1およびデータ複製部13の通信を制御する。なお、通
信インタフェース15は、主に通信処理部33(図2)
に相当する。
【0104】つづいて、図5を用いて、データ再生装置
10において、配信データを複製する処理が開始された
場合のデータ管理部14の動作について説明する。
【0105】まず、データ再生装置10では、OSの起
動とともに複製コマンド監視部14aが常駐して、複製
処理を行うアプリケーションプログラムが配信データを
複製する際にコールする可能性があるOSのコマンドの
すべてを監視する。
【0106】そして、配信データを複製する処理が開始
されると(S11)、複製に関わるOSのコマンドがコ
ールされる(S12)。
【0107】複製コマンド監視部14aがこれら複製処
理に関わるOSのコマンドのコールを検知すると、管理
情報チェック部14bが起動し、コマンドの処理対象で
あるデータ(処理対象データ)のヘッダ情報(図3)を
検出する(S13(複製処理監視ステップ))。具体的
には、管理情報チェック部14bは、処理対象データの
ヘッダ部からファイル形式情報および複製不許可レベル
を検出する。
【0108】そして、管理情報チェック部14bは、ま
ず、ヘッダ部のファイル形式情報に基づいて、処理対象
データが複製処理を監視すべきデータ(監視対象デー
タ)、すなわち配信データであるか否かを判定する(S
14)。この判定の結果、コマンドの処理対象データが
配信データであれば(YES)、管理情報チェック部1
4bは、つづいて、ヘッダ部の複製不許可レベル(図
4)に基づいて、複製が禁止されているか否かを判定す
る(S15)。そして、管理情報チェック部14bによ
る判定の結果、処理対象データが配信データ以外のデー
タである場合(S14で「NO」)や、配信データであ
っても複製不許可レベルで複製が禁止されていないデー
タである場合(S15で「許可」)には、複製処理を中
止せずに続行させる(S22)。
【0109】一方、管理情報チェック部14bによる判
定の結果、処理対象データが複製が禁止されている配信
データである場合(S14で「YES」、かつS15で
「不許可」)、データ管理部14が複製処理を中止させ
る処理を行う。
【0110】すなわち、警告部14cが、消費者に複製
を中止するように求める警告メッセージを報知する(S
16)。例えば、警告部14cは、表示部34(図2)
に「複製が禁止されているデータの送信が開始されまし
たので、直ちに中止してください。送信が続行される
と、OSが再起動する場合があります。」等の警告文を
表示するとともに、音声出力部36から警告音を発す
る。
【0111】そして、一定時間経過後も複製処理が継続
されている場合、複製処理中止部14dが、OSに複製
処理を中止させるコマンドを出す(S17(複製処理中
止ステップ))。そして、このコマンドで複製処理が正
常に終了しなかった場合(S18で「失敗」)、複製処
理中止部14dはOSに再起動コマンドを出す(S19
(複製処理中止ステップ))。その結果、OSが再起動
されて、複製処理がクリアされる(S20)。以上によ
り、複製が禁止されている配信データの複製処理が開始
されても、その複製処理はデータ管理部14によって中
止される(S21)。
【0112】以上のように、上記配信サーバ50は、配
信データのデータ再生装置10での複製を制御するため
に、配信データのヘッダ部に記載される複製不許可レベ
ルの定義と、複製不許可レベルごとの制御処理の内容と
を付加した再生プログラムをデータ再生装置10に送信
する。
【0113】一方、上記データ再生装置10では、配信
サーバ50から送信された上記再生プログラムをインス
トールして、配信データの再生環境を構築する。すなわ
ち、上記再生プログラムは、データ再生装置10に、配
信データを復号化・伸張して再生するデータ再生部12
とともに、配信データの複製を付与された複製不許可レ
ベルによって制御するデータ管理部14を実現する。
【0114】そして、コンテンツデータの配信業者は、
配信データの複製の制御処理を付加した専用の再生環境
を消費者に提供するとともに、配信データを複製の制御
処理の内容を指定して配信する。
【0115】したがって、本実施の形態に係るデータ再
生装置10によれば、コンテンツデータを暗号化するこ
とで複製データの再生を禁止することに加えて、暗号化
された状態での配信データの複製を防止することができ
る。ゆえに、コンテンツデータの配信サービスにおけ
る、配信データのセキュリティを向上させることが可能
となる。
【0116】また、本実施の形態に係るデータ再生装置
10によれば、配信業者は、配信データの複製を一律に
禁止するのではなく、複製を全く許可しない/制限付き
で許可する/無制限に許可する等のように、制御処理の
内容を柔軟に設定できる。さらに、複製の制御処理の種
類やそれぞれの内容は、再生プログラムを更新すること
で、柔軟に変更できる。
【0117】最後に、上記の各実施の形態は本発明の範
囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変
更が可能であり、例えば、以下のように構成することが
できる。
【0118】本発明は、複数の機器(例えば、ホストコ
ンピュータ、端末コンピュータ、インタフェース機器、
ネットワーク機器、リーダ、プリンタなど)から構成さ
れるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置
(例えば、携帯型コンピュータ、ワープロ装置など)に
適用してもよい。
【0119】また、本発明の目的は、上述した機能を実
現するソフトウエアであるデータの受信・送信・再生・
管理のプログラムのプログラムコード(実行形式プログ
ラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコ
ンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、シス
テムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置
のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に
記録されているプログラムコードを読み出し実行するこ
とによっても、達成可能である。この場合、記録媒体か
ら読み出されたプログラムコード自体が上述した機能を
実現することになり、そのプログラムコードを記録した
記録媒体は本発明を構成することになる。
【0120】上記プログラムコードを供給するための記
録媒体は、システムあるいは装置と分離可能に構成する
ことができる。また、上記記録媒体は、プログラムコー
ドを供給可能であるように固定的に担持する媒体であっ
てもよい。そして、上記記録媒体は、記録したプログラ
ムコードをコンピュータが直接読み取ることができるよ
うにシステムあるいは装置に装着されるものであって
も、外部記憶装置としてシステムあるいは装置に接続さ
れたプログラム読み取り装置を介して読み取ることがで
きるように装着されるものであってもよい。
【0121】例えば、上記記録媒体としては、磁気テー
プやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスク
/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/M
O/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディ
スク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード
等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/E
EPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系など
を用いることができる。
【0122】また、上記プログラムコードは、コンピュ
ータが記録媒体から読み出して直接実行できるように記
録されていてもよいし、記録媒体から主記憶のプログラ
ム記憶領域へ転送された後コンピュータが主記憶から読
み出して実行できるように記録されていてもよい。
【0123】さらに、上記記録媒体は、通信ネットワー
ク等を介してプログラムコードを供給可能であるように
流動的に担持する媒体であってもよい。この場合、シス
テムあるいは装置を通信ネットワーク(インターネット
等を含む)と接続可能に構成し、上記プログラムコード
を通信ネットワークからダウンロードすることにより供
給することができる。
【0124】なお、プログラムコードを記録媒体から読
み出して主記憶に格納するためのプログラム、および、
通信ネットワークからプログラムコードをダウンロード
するためのプログラムは、コンピュータによって実行可
能にあらかじめシステムあるいは装置に格納されている
ものとする。
【0125】上述した機能は、コンピュータが読み出し
た上記プログラムコードを実行することによって実現さ
れるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づ
き、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処
理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0126】さらに、上述した機能は、上記記録媒体か
ら読み出された上記プログラムコードが、コンピュータ
に装着された機能拡張ボードやコンピュータに接続され
た機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そ
のプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボー
ドや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理
の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0127】
【発明の効果】請求項1の発明に係るデータ管理装置
は、以上のように、データ記憶部に記憶されているデー
タの内、特定データの複製処理の開始を検知する複製処
理監視手段と、上記複製処理を中止する複製処理中止手
段とを具備する構成である。
【0128】また、請求項8の発明に係るデータ管理方
法は、以上のように、データ記憶部に記憶されているデ
ータの内、特定データの複製処理の開始を検知する複製
処理監視ステップと、上記複製処理を中止する複製処理
中止ステップとを含む方法である。
【0129】それゆえ、自装置(データ管理装置)のデ
ータ記憶部に記憶された特定データの複製を制御するこ
とが可能となる。よって、複製を禁止したい特定データ
を暗号化することで複製を防止する従来の方法に加え
て、暗号化された状態での特定データの複製を防止でき
るという効果を奏する。
【0130】したがって、音楽コンテンツ等のオンライ
ン配信によって消費者のデータ再生装置(データ管理装
置)に記憶された配信データの違法な複製を防止できる
という効果を奏する。ゆえに、コンテンツデータの配信
サービスにおける、配信データのセキュリティを向上さ
せることが可能となるという効果を奏する。
【0131】請求項2の発明に係るデータ管理装置は、
以上のように、請求項1に記載のデータ管理装置に加え
て、さらに、上記複製処理監視手段は、上記複製処理を
行うアプリケーションプログラムが発するオペレーティ
ングシステムのコマンドへのコールを検知する構成であ
る。
【0132】それゆえ、さらに、複製処理監視手段がコ
ールを検知したコマンドの処理対象データが特定データ
であれば、コールしたアプリケーションプログラムの複
製処理を複製処理中止手段が中止できる。
【0133】したがって、複製処理を行うアプリケーシ
ョンプログラムが発するオペレーティングシステムのコ
マンドを検知するという簡便な方法によって、特定デー
タの複製を制御することが可能となるという効果を奏す
る。
【0134】請求項3の発明に係るデータ管理装置は、
以上のように、請求項1または2に記載のデータ管理装
置に加えて、さらに、上記特定データのファイル情報部
に記録されている複製不許可情報を検出して、上記デー
タ記憶部に記憶されているデータが上記特定データであ
るか否かを判定する特定データ判定手段を具備する構成
である。
【0135】それゆえ、さらに、特定データ判定手段で
判定した特定データの複製処理を、複製処理監視手段が
検知し、複製処理中止手段によって中止することができ
る。
【0136】したがって、特定データのファイル情報部
に複製不許可情報を記録するという簡便な方法によっ
て、特定データの複製を制御することが可能となるとい
う効果を奏する。
【0137】請求項4の発明に係るデータ管理装置は、
以上のように、請求項3に記載のデータ管理装置に加え
て、さらに、上記特定データは、データのファイル情報
部に上記複製不許可情報を記録して、当該データを送信
するデータ送信手段を具備する送信サーバから受信した
ものである。
【0138】それゆえ、さらに、データ管理装置では、
特定データ判定手段が複製不許可情報の記録されている
データを特定データとして判定するため、その複製処理
は複製処理監視手段によって検知され、複製処理中止手
段によって中止される。
【0139】したがって、データ管理装置における複製
を禁止したい特定データの複製を、送信サーバにおいて
制御することが可能となるという効果を奏する。
【0140】請求項5の発明に係るデータ管理装置は、
以上のように、請求項4に記載のデータ管理装置に加え
て、さらに、上記特定データ判定手段は、上記特定デー
タのファイル情報部に記録されている複製不許可情報を
検出可能に当該特定データ判定手段を設定して送信する
プログラム送信手段を具備する送信サーバから受信した
ものである。
【0141】それゆえ、さらに、データ管理装置では、
送信サーバから受信した特定データ判定手段が複製不許
可情報の記録されているデータを特定データとして判定
するため、その複製処理は複製処理監視手段によって検
知され、複製処理中止手段によって中止される。
【0142】よって、データ管理装置における特定デー
タの複製を、送信サーバにおいて制御することができる
とともに、どのように制御するかを送信サーバにおいて
柔軟に設定することが可能となるという効果を奏する。
【0143】請求項6の発明に係るデータ管理装置は、
以上のように、請求項5に記載のデータ管理装置に加え
て、さらに、上記のデータ送信手段およびプログラム送
信手段が、別個の送信サーバに設けられている構成であ
る。
【0144】それゆえ、さらに、ある送信サーバのプロ
グラム送信手段が供給する特定データ判定手段によっ
て、他の送信サーバのデータ送信手段が供給する特定デ
ータを、複製不許可情報に基づいて判定できる。
【0145】これにより、特定データ判定手段および特
定データを供給する送信サーバは、それぞれ複数台独立
に設けることができるという効果を奏する。よって、デ
ータ管理装置は、特定データ判定手段および特定データ
を、通信回線等の状況により送信サーバを適宜選択して
受信することが可能となるという効果を奏する。
【0146】したがって、コンテンツデータの配信サー
ビスにおいて、特定データ判定手段および特定データ
を、一部の送信サーバへの負荷の集中を回避して供給で
きるとともに、多様な特定データの供給が容易となると
いう効果を奏する。
【0147】請求項7の発明に係るデータ管理プログラ
ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
以上のように、請求項1から6の何れか1項に記載のデ
ータ管理装置が具備する各手段をコンピュータに実現さ
せて、上記データ管理装置を動作させるデータ管理プロ
グラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
である。
【0148】それゆえ、上記記録媒体から読み出された
データ管理プログラムによって、上記データ管理装置を
実現することができる。したがって、上記したデータ管
理装置の効果である、音楽コンテンツ等のオンライン配
信によって消費者の再生装置に記憶された配信データの
違法な複製を防止できるとう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る配信サーバおよび
データ再生装置の構成の概略を示す機能ブロック図であ
る。
【図2】図1に示した配信サーバおよびデータ再生装置
のベースとなるコンピュータの構成の概略を示すブロッ
ク図である。
【図3】図1に示した配信サーバからデータ再生装置に
配信される配信データの構造を示す説明図である。
【図4】図1に示したデータ再生装置おいて配信データ
の複製を制御する複製不許可レベルの一例を示す説明図
である。
【図5】図1に示したデータ再生装置おいて配信データ
の複製を制御する動作を示すフローチャートである。
【図6】図1に示した配信サーバおよびデータ再生装置
を利用した情報配信システムの説明図である。
【符号の説明】
10 データ管理装置 14a 複製コマンド監視部(複製処理監視手段) 14b 管理情報チェック部(特定データ判定手段) 14d 複製処理中止部(複製処理中止手段) 31 データ記憶部 50 配信サーバ(送信サーバ) 51 再生プログラム送信部(プログラム送信手段) 52 コンテンツデータ送信部(データ送信手段) S13 複製処理監視ステップ S17,S19 複製処理中止ステップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H04N 5/91 H04N 5/91 P Fターム(参考) 5C053 FA15 GB06 GB11 GB21 JA01 LA06 LA11 LA15 5C064 BA01 BA07 BB02 BB05 BC06 BC10 BC25 BD08 BD14 5D044 AB05 DE50 DE53 GK12 HL08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データ記憶部に記憶されているデータの
    内、特定データの複製処理の開始を検知する複製処理監
    視手段と、 上記複製処理を中止する複製処理中止手段とを具備する
    ことを特徴とするデータ管理装置。
  2. 【請求項2】上記複製処理監視手段は、上記複製処理を
    行うアプリケーションプログラムが発するオペレーティ
    ングシステムのコマンドへのコールを検知することを特
    徴とする請求項1に記載のデータ管理装置。
  3. 【請求項3】上記特定データのファイル情報部に記録さ
    れている複製不許可情報を検出して、上記データ記憶部
    に記憶されているデータが上記特定データであるか否か
    を判定する特定データ判定手段を具備することを特徴と
    する請求項1または2に記載のデータ管理装置。
  4. 【請求項4】上記特定データは、データのファイル情報
    部に上記複製不許可情報を記録して、当該データを送信
    するデータ送信手段を具備する送信サーバから受信した
    ものであることを特徴とする請求項3に記載のデータ管
    理装置。
  5. 【請求項5】上記特定データ判定手段は、上記特定デー
    タのファイル情報部に記録されている複製不許可情報を
    検出可能に当該特定データ判定手段を設定して送信する
    プログラム送信手段を具備する送信サーバから受信した
    ものであることを特徴とする請求項4に記載のデータ管
    理装置。
  6. 【請求項6】上記のデータ送信手段およびプログラム送
    信手段が、別個の送信サーバに設けられていることを特
    徴とする請求項5に記載のデータ管理装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6の何れか1項に記載のデー
    タ管理装置を動作させるデータ管理プログラムを記録し
    たコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記
    の各手段をコンピュータに実現させるためのデータ管理
    プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
    媒体。
  8. 【請求項8】データ記憶部に記憶されているデータの
    内、特定データの複製処理の開始を検知する複製処理監
    視ステップと、上記複製処理を中止する複製処理中止ス
    テップとを含むことを特徴とするデータ管理方法。
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