JP2001312261A - 手書き入力データ表示システム,座標データ入力装置及び表示装置 - Google Patents

手書き入力データ表示システム,座標データ入力装置及び表示装置

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JP2001312261A
JP2001312261A JP2000130391A JP2000130391A JP2001312261A JP 2001312261 A JP2001312261 A JP 2001312261A JP 2000130391 A JP2000130391 A JP 2000130391A JP 2000130391 A JP2000130391 A JP 2000130391A JP 2001312261 A JP2001312261 A JP 2001312261A
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data
unit
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Shigeaki Komatsu
慈明 小松
Kazuya Taki
和也 滝
Tsutomu Ohashi
勉 大橋
Takuya Nagai
拓也 永井
Yoshitsugu Tomomatsu
義継 友松
Ryohei Komiya
量平 小宮
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ユーザが手書きで入力した文字や図形など
を、表示装置に見易い状態で表示することができる手書
き入力データ表示システムを提供する。 【解決手段】 入力ボードの送信判定部は、操作部の送
信スイッチがオン操作された場合に、ユーザが手書き入
力してストロークデータ記憶部に記憶させた文字等の座
標データを表示サーバに送信する。表示サーバの表示制
御部は、表示パネルに表示領域の余裕が無くなると(ス
テップC4,「NO」)、表示をスクロールさせること
で新たな表示領域を確保して新たに送信されたデータを
表示する(ステップC6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、例えば、複数の遠隔地に夫々存
在する会議室において、会議に参加する者が座標データ
入力装置に手書き入力した文字や図形等のデータを互い
に送信して、各会議室に配置された表示装置に表示する
ためなどに使用される手書き入力データ表示システム,
及びその手書き入力データ表示システムに使用される座
標データ入力装置並びに表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図23には、手書き入力データ表示シス
テムの従来構成例を示す。例えば、パーソナルコンピュ
ータ(パソコン)1と表示装置2とを接続してなるプレ
ゼンテーション装置を各会議室に設置し、各会議室のパ
ソコン1は、電話回線等を介して通信が可能となってい
る。表示装置2は、例えば、プロジェクタ3と感圧タッ
チセンサを備えた表示ボード4とで構成されている。
【0003】そして、遠隔地の会議室間で会議などを行
う場合には、何れかの会議室内においてパソコン1を操
作して、該パソコン1の内部で取り扱っているデータや
外部記憶装置に記憶されているデータなどをプロジェク
タ3によって表示ボード4に投影表示させると共に、電
話回線を介して他の会議室にあるパソコン1にも同じデ
ータを送信し、その会議室の表示ボード4にも同じ内容
を表示させる。斯様にして、各会議室の参加者は、表示
ボード4における同一の表示内容を見ながら会議や討論
などを行うようにしている。
【0004】この場合、例えば、表示ボード4に現在表
示されている内容について説明者が補足を行う場合に
は、筆記具5を用いて表示ボード4の表面に文字や図形
を描くと、その筆圧が感圧タッチセンサによって検知さ
れ入力座標データが得られる。その入力座標データはパ
ソコン1に送信され、電話回線を介して他の会議室のパ
ソコン1にも送信される。そして、各地の会議室におけ
る表示ボード4に、説明者が追記した文字や図形などが
同様に投影されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のプレゼンテーション装置では、表示ボード4
に投影表示や手書きによる追記が順次行われて表示領域
が無くなった場合には、その時点で表示されている内容
を部分的にまたは全て消去して新たな表示領域を確保し
なければならない。従って、その作業が煩わしく、ま
た、表示内容を消去する間に会議の進行が一時的に停止
してしまうという問題があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、各ユーザが手書きで入力した文字や
図形などを、表示装置の表示手段に効率的に表示させる
ことができる手書き入力データ表示システム、及びその
システムに用いられる座標データ入力装置並びに表示装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の手書き入力データ表示システムは、
手書き入力されるデータを座標データとして取得する座
標データ取得手段と、この座標データ取得手段により取
得された座標データを処理制御するための制御手段と、
前記座標データを送信するための通信手段とを備えた複
数の座標データ入力装置と、これら複数の座標データ入
力装置より送信された座標データを受信するための通信
手段と、この通信手段を介して受信した座標データを処
理制御するための制御手段と、前記座標データに基づい
て手書き入力された文字や図形などを画面上に表示する
ための表示手段とを備えてなる1つ以上の表示装置とに
よって構成されるものにおいて、前記表示装置の制御手
段は、前記表示手段に新たな文字等を表示する領域が無
くなった場合には、表示をスクロールさせて新たな表示
領域を確保するように制御を行うことを特徴とする。斯
様に構成すれば、表示手段の表示領域に対して各座標デ
ータ入力装置より送信されるデータ量が多い場合でも、
表示をスクロールさせることで、既存の表示領域と重複
することなく新たな表示領域が順次確保される。従っ
て、ユーザは、表示手段の表示領域に、新たに送信され
たデータを表示させる余裕が無くなった場合でも一々消
去処理を行う必要がなく、表示が効率的に行われる。
【0008】請求項2記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記座標データ入力装置に送信スイッチ
を備えて、前記座標データ入力装置の制御手段は、前記
送信スイッチがオン操作された場合にユーザが手書き入
力した文字等を前記表示装置に送信する。従って、各座
標データ入力装置のユーザは、表示手段に表示させたい
文字等の入力を確定した時点で送信スイッチをオン操作
すれば、確定させた一群のデータを表示装置に送信する
ことができる。
【0009】請求項3記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記座標データ入力装置は、前記座標デ
ータ取得手段により取得された座標データを一時的に記
憶する一時記憶手段を備え、前記座標データ入力装置の
制御手段は、消去手段によってユーザにより手書き入力
されたデータを全て消去する処理が行われると、前記一
時記憶手段に記憶されている座標データを前記通信手段
を介して前記表示装置側に送信する。
【0010】例えば、ユーザが筆記用具に準ずる構成で
ある、例えばペンタイプのデータ入力手段によりデータ
を手書き入力した場合、そのデータの入力軌跡がインク
などによって残留する。そして、ユーザが消去手段を用
いてデータの入力軌跡を消去すると、座標データ入力装
置の制御手段がその消去処理を検出して一時記憶手段に
記憶されている座標データを表示装置に送信する。従っ
て、ユーザが、データを送信するための操作を意識して
行わずとも、一群の文字等を入力し終えて、次の新たな
データを入力するために全消去処理を行えば、その直前
に入力していたデータを自動的に表示装置に送信させて
表示させることができる。
【0011】請求項4記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記座標データ入力装置に、前記座標デ
ータ取得手段により取得された座標データを一時的に記
憶する一時記憶手段を備えて、前記座標データ入力装置
の制御手段は、前記座標データ取得手段により取得され
る座標データの変化が特定の状態を示した場合に、前記
一時記憶手段に記憶されている座標データを前記表示装
置に送信する。
【0012】即ち、文字列を手書き入力する場合、一般
に、文字列が適当な長さになった時点で改行することが
多い。この時、改行後の最初に入力される文字の座標値
は、改行前の最後に入力された文字の座標値から大きく
変化する。従って、座標データの特定の変化状態を捉え
ることで、入力状態に特定の変化が生じたことを検出で
きる。そして、そのような特定の変化を検出した時点で
一時記憶手段に記憶されている座標データを表示装置に
送信すれば、手書き入力された文字列等は、適当な長さ
になる毎に表示手段に表示されるようになる。
【0013】請求項5記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記座標データ入力装置の制御手段は、
前記座標データ取得手段によって座標データが取得され
る毎に順次データを送信する。即ち、座標データ入力装
置が座標データを1ストロークずつ順次送信すること
で、表示装置の制御手段は、各ストロークデータを受信
した順に表示させれば、手書き入力された文字等は表示
手段に略リアルタイムで表示される。従って、手書き入
力に対する表示の応答性が良好となる。
【0014】請求項6記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記表示装置の制御手段は、前記座標デ
ータ入力装置より最初のデータが送信されると、前記座
標データ取得手段における最大入力領域の大きさに等し
い表示領域を前記表示手段に確保する。即ち、手書き入
力された文字等を表示手段にリアルタイム表示させる場
合に、座標データ入力装置において入力された文字等は
1つの表示領域内に表示されるので、各座標データ入力
装置毎に入力された意見内容をまとめて参照できる。
【0015】請求項7記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記座標データ入力装置の制御手段は、
前記座標データ取得手段により取得された座標データに
該座標データ入力装置のID情報を付して送信するよう
に制御し、前記表示装置の制御手段は、前記座標データ
入力装置より送信された座標データに基づいて前記表示
手段に文字等を表示させる場合に、該座標データ入力装
置のID情報をも表示させる。
【0016】即ち、表示手段に表示されている文字等を
見た参加者は、例えば、どの意見が誰によって入力され
たものであるのかをID情報を参照して判別できるの
で、遠隔地に分散して会議を進行する場合でも各参加者
の意思の疎通が容易となる。
【0017】請求項8記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記座標データ入力装置に、ユーザが表
示情報を入力するための情報入力手段を備えて、前記座
標データ入力装置の制御手段は、前記情報入力手段によ
り入力された表示情報を前記ID情報の一部とする。
【0018】例えば、会議の各参加者が夫々自分の氏名
を表示情報として入力すれば、その情報はID情報に加
えられて表示装置に送信される。すると、表示装置側で
は、各意見等を表示する場合にその意見等を入力した参
加者の氏名をも表示するので、各参加者は、夫々の意見
等を誰が入力したのかをより明確に把握できるようにな
る。
【0019】請求項9記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、前記表示装置の制御手段は、前記表示手
段に文字等を表示させる場合に、各表示内容に連番を付
して表示させるので、例えば、ユーザは、表示手段に表
示された内容を付された番号で指定することができる。
【0020】請求項10記載の手書き入力データ表示シ
ステムによれば、前記座標データ入力装置に、前記表示
装置において表示される内容について見出しを指定する
ための見出し指定手段を備えて、前記表示装置の制御手
段は、前記通信手段を介して前記見出し指定手段からの
見出し指定を受信すると、前記表示手段に文字等を表示
させる場合に、指定された見出しを付加して表示させ
る。従って、例えば、各表示内容に、「意見」,
「案」,「問題点」,「対策」などの見出しを付すこと
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1乃至図12を参照して説明する。図2に示すよう
に、入力ボード(座標データ入力装置)11(1)〜1
1(3)は、主に、座標入力シート上に描かれる手書き
文字や図形などを座標データとして電気的に読取り、読
み取ったデータを外部に送信可能に構成されている。ま
た、表示サーバ(表示装置)12は、入力ボード11が
読み取った座標データに基づく文字等を表示するもので
ある。
【0022】手書き入力データ表示システム全体の構成
を示す図1において、これらの入力ボード11(1)〜
11(3)と表示サーバ12とは通信回線(例えば、L
ANや電話回線等)13を介して互いに接続されてい
る。入力ボード11(1)〜11(3)は、例えば会議
室のテーブル上において会議の参加者夫々の手元に配置
されており、各参加者は、表示サーバ12を参照しなが
ら会議を行うようになっている。
【0023】入力ボード11の詳細な構成は特願平11
−223530号に開示されているが、以下その概略を
図2及び図3を参照して説明する。入力ボード11は、
筆記パネル14の筆記面にユーザがペン(データ入力手
段)15を用いて文字や図形などを筆記する構成であ
る。また、筆記した文字や図形などを消去したい場合に
はイレーサ(消去手段)16を使用するようになってい
る。筆記パネル14は、枠状のフレーム17に組み込ま
れている。そのフレーム17の一側部にはユーザが各種
の操作入力を行うための操作部(選択指定手段)18が
設けられている。操作部18は、手書き入力されたデー
タを表示サーバ12に送信するための送信スイッチ18
aを備えている。
【0024】図3に示すように、筆記パネル14は、筆
記シート(例えば、ポリエチレンテレフタラート:PE
Tなどで構成される)19,板状のパネル20,センス
コイル21が敷設された枠形状の取付けパネル22及び
板状のバックパネル23が順に積層されて構成されてい
る。センスコイル21は、ユーザによってペン15やイ
レーサ16が筆記シート19上で移動された場合のX,
Y座標を検出するためのXコイル,Yコイルが夫々複数
本互いに直交するように配置されている。尚、、Xコイ
ル,Yコイルは、隣接するコイルとの配置ピッチをPと
すると、互いにP/2ずつ重なるようにして配置されて
いる。
【0025】図4は、ペン15の内部構成を示す縦断面
図である。ペン15は、円筒形状の胴体部24の内部
に、コイル25と、図4矢印F2方向に取り出し可能な
インクカートリッジ26と、このインクカートリッジ2
6に挿入されたペン先27と、コイル25から交番磁界
を発生させるための発振回路などが搭載された回路基板
28と、この回路基板28に電源を供給する電池29と
が配置されている。
【0026】また、インクカートリッジ26と回路基板
28との間には、発振回路などに電源供給を行うための
押しボタン式スイッチ30が配置されている。このスイ
ッチ30は、ペン先27が筆記シート19上に押しつけ
られて矢印F1方向に移動した場合にオンとなり、ペン
15によって筆記が行われる場合にコイル25より交番
磁界を発生させるようになっている。
【0027】回路基板28上には、各ペンの属性(イン
クの色など)毎に予め定められた周波数の発振信号(変
調波)を出力する回路と、搬送波信号を発振出力する回
路と、変調波によって搬送波をFSK(Frequency Shift
Keying)変調するための変調回路とが搭載されている。
例えば、搬送波周波数は410kHz程度であり、ペン
15のインクが黒色である場合の変調波周波数を4.1
kHz程度と設定する。尚、具体的には図示しないが、
イレーサ16も同様に、交番磁界を発生させるコイルや
発振回路,電池などを内蔵して構成されている。
【0028】また、図5には、入力ボード11の電気的
構成を概略的に示している。ストロークデータ入力部
(座標データ取得手段,制御手段)31は、例えば、C
PU,ROM及びRAM等のメモリ,コイル25からの
信号出力を切り替えるためのマルチプレクサ,信号増幅
用のアンプ,A/D変換器やFSK信号復調回路,時刻
データ取得用のリアルタイムクロック(RTC)ICな
どを含んで構成されている。また、ストロークデータ記
憶部(一時記憶手段)50は、ストロークデータ入力部
31において入力された座標データを一時的に記憶する
ためのバッファである。
【0029】送信部(通信手段)32は、ストロークデ
ータ記憶部50に記憶されている座標データを、通信回
線13を介して他の入力ボード11に送信するための通
信インターフェイスである。また、送信判定部(制御手
段)33は、ユーザがペン15を用いて筆記パネル14
に手書きデータを入力した後前述した操作部18の送信
スイッチ18aがユーザによってオン操作されると、送
信部32に送信許可を与えるようになっている。
【0030】多数決投票部34は、詳細は後述するが、
ユーザが、各入力ボード11において入力された意見等
の内容を表示サーバ12の表示を参照した結果、特に選
択すべきであると思った内容に対応する入力ボード11
の番号を操作部18において入力すると、その番号デー
タを投票データとして送信部32を介して表示サーバ1
2に送信するようになっている。
【0031】一方、表示サーバ12は、ディスプレイな
どの表示パネル12a(図11参照)と本体12b(図
6参照)とで構成されるもので、例えば、パーソナルコ
ンピュータを用いても良い。図6は、本体12b側の電
気的構成を示す機能ブロック図である。受信部(通信手
段)35は、各入力ボード11より送信されたデータを
通信回線13を介して受信すると表示部36に転送する
ようになっている。表示部36は、受信部35より転送
された座標データをバッファに格納すると共に、表示制
御部(制御手段)37による制御に応じて座標データに
基づく文字等を表示パネル12aの表示領域に表示させ
るようになっている。
【0032】表示制御部37は、自動スクロール処理部
37a,名前表示処理部37b,入力時刻表示処理部3
7c及び多数決表示処理部37dで構成されている。自
動スクロール処理部37aは、受信部35が新たな座標
データを受信した場合に、表示パネル12aの表示領域
に新たなデータを表示する余裕が無い場合には、表示パ
ネル12aの表示領域をスクロールさせて新たなデータ
を表示させる処理を行う。
【0033】また、名前表示処理部37b及び入力時刻
表示処理部37cは、座標データのパケットに付されて
いるユーザ名と、一連のデータの入力開始時刻を入力デ
ータと共に表示パネル12aに表示させる処理を行う。
多数決表示処理部37dは、前述した入力ボード11の
多数決投票部34より送信される投票データを受信して
投票数を計算し、その投票数を表示パネル12aに表示
させる。
【0034】次に、本実施例の作用について図7乃至図
11をも参照して説明する。図7は、ユーザが、ペン1
5を用いて入力ボード11の筆記シート19上に文字な
どを描こうとする場合に、ストロークデータ入力部31
が行う処理内容を示すフローチャートである。前述のよ
うに、ユーザがペン15のペン先27を筆記シート19
上に押しつけると内部のスイッチ30がオンとなり、コ
イル25より交番磁界(FSK変調信号)が発生する。
【0035】すると、ストロークデータ入力部31は、
その交番磁界を受信することで手書き入力が開始された
と判断し(ステップA1,「YES」)、RTCより入
力開始時刻データ(タイムスタンプ)を取得する(ステ
ップA2)。それから、ペン15により送信されるFS
K変調信号の復調レベルに基づいて、ペン15のID情
報と入力開始地点の座標データとを取得する(ステップ
A3,A4)。
【0036】以下、座標データの取得に関する処理の概
略を説明する。また、図8には、ユーザがペン15を入
力ボード11の筆記シート19上の点Ps において接触
させ、1本の線Lを描画した後に、点Pe においてペン
15を離した場合に得られる一連(これらの動作を1ス
トロークと称する)の座標データの例を示している。
【0037】ペン15より発生される交番磁界が入力ボ
ード11のコイル25と磁気結合することで、コイル2
5側に電圧信号が誘起される。そして、入力ボード11
のストロークデータ入力部31は、コイル25のXコイ
ル(X1,X2,…,Xm)に誘起されている電圧信号
のレベルをA/D変換して順次読み込むように走査しそ
のレベルをメモリに記憶させ、それらの内最も高いレベ
ルを示したXコイルの位置によりX座標データを定め
る。続いて、ストロークデータ入力部31は、コイル2
5のYコイル(Y1,Y2,…,Yn)についても、同
様に誘起電圧信号のレベルをA/D変換して順次読み込
むように走査して、Y座標データを定める。すると、1
つの座標データ(X,Y)が求められる。
【0038】以上のようにして入力開始点Ps の座標デ
ータを(xs ,ys )を得ると、ストロークデータ入力
部31は、次に、手書き入力が終了したか否かを判断す
る(ステップA5)。即ち、ユーザがペン15のペン先
27を筆記シート19上より離すと、内部のスイッチ3
0がOFFとなって交番磁界の出力が停止するので、そ
の磁界信号が検出されているかどうかによって判断す
る。手書き入力が終了していなければ(「NO」)、次
回のサンプリング周期に達するのを待って(ステップA
6,「YES」)ステップA4に移行し、次の座標デー
タ(x1 ,y1)を得る。
【0039】そして、図8(a)に示すように、Ps ,
P1 ,P2 ,…の座標データを順次取得して行き、点P
e において手書き入力が終了したと判断すると(ステッ
プA4,「YES」)点Pe を入力終了点とする。即
ち、入力開始点Ps から入力終了点Pe までの所謂一筆
書きのデータが1ストロークに相当する。例えば、
“A”という文字を手書き入力する場合には、通常は3
ストローク分の描線が入力されることになる。
【0040】それから、ストロークデータ入力部31
は、1ストローク分のデータの先頭部分に入力ボード1
1のID(入力ボードID)及びペン15のID(属性
データ)並びに入力開始時刻データを付してパケットを
作成し、ストロークデータ記憶部50に出力する(ステ
ップA7)。そして、ステップA1に戻って次ストロー
クの入力開始を待つ。
【0041】また、以上のフローでは特に図示していな
いが、操作部18に表示情報を指定入力するためのキー
が用意されており、そのキーを操作した上で入力ボード
11においてユーザの名前を入力すると、ストロークデ
ータ入力部31は、その名前のデータをボードID等と
共にデータパケットに組み込むようにして、表示サーバ
12側に送信するようになっている。
【0042】図9は、送信部32の処理内容を示すフロ
ーチャートである。送信部32は、送信判定部33より
送信許可が与えられるか否かを判断する(ステップB
1)。送信判定部33は、前述のように、ユーザが送信
スイッチ18aを操作すると送信部32に送信許可を与
える。
【0043】すると、送信部32はステップB1で「Y
ES」と判断して、ストロークデータ記憶部50に記憶
されているストロークデータのパケットを読み出して、
表示サーバ12に送信する(ステップB2)。続いて、
ユーザが操作部18において投票入力を行い、多数決投
票部34が起動されたか否かが判断される(ステップB
3)。また、ステップB1において送信許可が与えられ
ない場合も(「NO」)、ステップB3に移行する。
【0044】ここでの投票入力は、前述したように、ユ
ーザが表示サーバ12の表示パネル12aを参照し、特
に選択すべきであると思う表示内容に対応する入力ボー
ド11の番号を入力することで行う。そして、多数決投
票部34は、投票入力があれば投票データ(選択した入
力ボード11のID)に自身の入力ボード11のIDを
付して投票データパケットを作成し、送信部32に出力
する。すると、送信部32は、ステップB3で「YE
S」と判断して投票データパケットを表示サーバ12に
送信する(ステップB4)。それから、ステップB1に
戻る。
【0045】次に、図10は、表示サーバ12側の処理
内容を示すフローチャートである。先ず、受信部35
は、何れかの入力ボード11よりデータ送信要求が発生
するまで待機し(ステップC1)、前記要求が発生する
と(「YES」)データの受信処理を行う(ステップC
2)。そして、受信したデータが座標データであるか否
かを判断し(ステップC3)、座標データであれば
(「YES」)自動スクロール処理部37aが起動され
る。
【0046】自動スクロール処理部37aは、表示パネ
ル12aの表示領域に新たなデータを表示する余裕があ
るか否かを判断して(ステップC4)、余裕がある場合
には(「YES」)、受信した座標データに基づく文字
等を表示パネル12aに表示させる(ステップC5)。
例えば、図8に示すストロークデータであれば、点Ps
−点P1 ,点P1 −点P2 ,…のように2点間に直線を
引くことで文字や図形などを描画する。
【0047】図11には、表示パネル12aにおけるよ
り具体的な表示例を示す。例えば、最初に入力ボード1
1(1)において文字列“ABCDEF”が入力され、
その座標データが送信されると、表示パネル12aの最
上部に文字列“ABCDEF”が表示される。この時、
文字列“ABCDEF”の上段には、“ボードID1
(小松)記入 8:30 賛成人数3人”の表示が表示
制御部37によって付加される。即ち、“ボードID
1”は入力ボード11(1)において入力されたことを
示し、“(小松)”は、入力ボード11(1)において
表示情報として入力されたユーザ名を示している。ま
た、“8:30”は文字列の先頭“A”における1スト
ローク目の入力開始時刻であり、“賛成人数3人”は、
文字列“ABCDEF”の意見について賛成の意を投じ
た人数を示す。
【0048】この“賛成人数”は、多数決表示処理部3
7dによって表示処理が行われるもので、文字列が表示
された当初はその意見を述べた者の賛意のみを反映させ
て“賛成人数1人”と表示される。その後、表示を見た
他の参加者が、夫々の入力ボード11の操作部18によ
って前記意見に対して賛意を投じると(ステップC3,
「NO」)多数決表示処理部37dが起動されて投票数
をカウントして、投票が行われた時点で“賛成人数”の
表示をインクリメントするようになっている(ステップ
C7)。ステップC5,C7の実行後はステップC1に
戻り、次のデータ送信要求が発生するのを待つ。
【0049】以上の処理に従って、表示パネル12aの
表示領域に順次表示を行い、図11に示すように文字列
“イロハニホヘト”を表示した時点で表示領域は埋め尽
くされる。この状態で、表示サーバ12に新たな座標デ
ータが送信されると、スクロール表示処理部37aはス
テップC4において「NO」と判断し、表示領域をスク
ロールさせて新たな入力データを表示させるようにする
(ステップC6)。
【0050】即ち、図12に示すように、入力ボード1
1(3)より新たに文字列“678910”が送信され
ると、表示パネル12aの表示領域がスクロールされて
文字列“ABCDEF”は表示領域外に移動される。そ
して、表示領域の最下段に、新たに文字列“67891
0”が表示される。
【0051】以上のように本実施例によれば、表示サー
バ12の表示制御部37は、表示パネル12aの表示領
域に新たに送信されたデータを表示させる余裕が無くな
ると、表示をスクロールさせることで新たな表示領域を
確保するので、各入力ボード11より送信されるデータ
量が多い場合でも、新たな表示領域が順次確保されて表
示を効率的に行うことができる。即ち、ユーザは表示内
容を一々消去する処理を行う必要がないので利便性が良
好となる。また、表示内容を消去するために会議の進行
を一時的に停止させることがないので、会議を効率的に
進めることができる。
【0052】更に、入力ボード11の送信判定部33
は、操作部18の送信スイッチ18aがオン操作された
場合にユーザが手書き入力した文字等の座標データを表
示サーバ12に送信するので、ユーザは、表示パネル1
2aに表示させたい文字等の入力を確定した時点で送信
スイッチ18aをオン操作して、それらの一群のデータ
を表示サーバ12aに送信することができる。
【0053】また、入力ボード11のストロークデータ
入力部31は、手書き入力された座標データに入力ボー
ド11のID情報を付して送信させ、表示サーバ12の
表示制御部37は、表示パネル12aにID情報をも表
示させるので、表示パネル12aの表示を見た参加者
は、例えば、どの意見が誰によって入力されたものであ
るのかをID情報を参照して判別できるので、遠隔地に
分散して会議を進行する場合でも各参加者の意思の疎通
が容易となる。
【0054】加えて、会議の各参加者が入力ボード11
に夫々自分の氏名を表示情報として入力すると、その情
報はID情報に加えられて表示サーバ12に送信され、
表示サーバ12は、各表示内容に入力した参加者の氏名
を付加するので、各参加者は、夫々の意見等を誰が入力
したのかをより明確に把握できるようになる。
【0055】図13乃至図16は本発明の第2実施例を
示すものであり、第1実施例と同一部分には同一符号を
付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明
する。図5相当図である図13において、送信判定部
(制御手段)33Aは、ストロークデータ入力部31よ
り1ストローク毎の座標データが与えられるようになっ
ており、その座標データに基づいて手書き入力された文
字列が改行されたか否かを判定するようになっている。
【0056】図14は、送信判定部33Aの制御内容を
示すフローチャートである。送信判定部33Aは、スト
ロークデータ入力部31より1ストローク分の座標デー
タを読み込むと(ステップD1)、それらのデータから
X座標の最小値xmin を特定する(ステップD2)。そ
して、1つ前に取得したストロークデータの最小値xmi
n(-1) とxmin との差を求め(ステップD3)両者の差
が所定値α以下であれば(「NO」)文字列は改行され
ていないと判定する。それから、今回得た最小値xmin
によりxmin(-1) を更新して(ステップD4)ステップ
D1に戻る。
【0057】ここで、図15は、より具体的な座標デー
タを例示するものである。例えば、第1行目に文字列
“ABC”が入力された後、改行された第2行目に文字
列“DEF”が入力されたとする。通常、文字列は横書
きの場合は起点から右方向に、即ち、図15においてX
座標値が大となる方向に延びて行く。そして、改行され
ると、改行直後のストロークデータのX座標値は大きく
減少する。
【0058】例えば、xmax(3)は第1行目の最後の文字
“C”のストロークデータ(1個)におけるX座標の最
大値,xmin(3)は同X座標の最小値であり、xmax(4)は
第2行目の最初の文字“D”のストロークデータ(2
個)におけるX座標の最大値,xmin(4)は同X座標の最
小値である。即ち、改行されたことによって、xmin(4)
はxmin(3)に対してかなり小さな値となっており、斯様
な場合に、(xmin(-1) −xmin >α)となるように所
定値αを設定しておく。すると、送信判定部33Aはス
テップD3において「YES」と判断し、送信部32に
対して送信許可信号を出力する(ステップD5)。
【0059】図16は、この場合の表示パネル12aの
表示例を示す。例えば、図15に示す文字列の入力が入
力ボード11(1)において行われたとする。送信部3
2は、改行が行われる毎に座標データを送信するため、
表示パネル12aには、各入力ボード11において、手
書き入力の改行が行われた順にデータが表示されるよう
になる。また、各表示内容には、“1.”,“2.”,
“3.”のように連番が付されて表示される。
【0060】以上のように第2実施例によれば、入力ボ
ード11の送信判定部33Aは、手書き入力される座標
データの変化が特定の状態を示した場合に、ストローク
データ記憶部50に記憶されている座標データを表示サ
ーバ12に送信するので、手書き入力される文字列が改
行されたことを検出し、文字列が適当な長さになった時
点で座標データを表示サーバ12に送信して表示させる
ことができる。
【0061】また、表示サーバ12の表示制御部37
は、表示パネル12aに文字等を表示させる場合に、各
表示内容に連番を付して表示させるので、例えば、ユー
ザは、表示パネル12aに表示された各内容を付された
番号で指定することができる。
【0062】図17乃至図20は本発明の第3実施例を
示すものである。入力ボード11の電気的構成を示す図
17において、送信判定部33は削除されており、送信
部(通信手段)32Aは、ストロークデータ入力部31
より1ストローク分の座標データが出力される毎に、そ
れらの座標データをストロークデータ記憶部50を介し
て受取り、表示サーバ12に対して順次出力するように
なっている。また、送信部32Aは、ユーザが、筆記シ
ート19の表面にインクで描かれているデータの入力軌
跡をイレーサ16により全て消去したことをストローク
データ入力部31を介して検出すると、消去指令を表示
サーバ12に出力するようになっている。
【0063】即ち、イレーサ16は、ペン15のように
IDコードをFSK変調信号によってストロークデータ
入力部31に送信するので、ストロークデータ入力部3
1はイレーサ16が使用されたことを判別できる。そし
て、ストロークデータ入力部31は、イレーサ16によ
って筆記シート19上の入力軌跡が全て消去されたこと
を検出すると、送信部32に消去処理が行われたことを
示す信号を与えるように構成されている。一方、表示サ
ーバ12の電気的構成を示す図18において、表示制御
部37には、領域計算処理部37eが追加されている。
【0064】そして、第3実施例では、図20に示すよ
うに、表示サーバ12が何れかの入力ボード11から最
初のストロークデータを受信すると、表示パネル12a
上に一定の表示領域を確保するようになっている。
【0065】表示処理のフローチャートを示す図19に
おいて、表示制御部37がステップC3で「YES」と
判断すると、領域計算処理部37eが起動される。領域
計算処理部37eは、先ず、座標データに付されている
IDに対応する表示領域が、既に表示パネル12aの画
面上に展開済みであるか否かを判断する(ステップC
8)。
【0066】例えば、図20(a)において、入力ボー
ド11(1)の表示領域38(1)は、既に文字列“A
BCDEF”が入力されたことによって展開済みであ
る。この状態から、入力ボード11(1)において新た
に文字列“GHIJK”が入力されると(ステップC
8,「YES」)、ステップC5に移行して展開済みの
表示領域に文字列“GHIJK”を表示させる。
【0067】また、図20(a)の状態において、入力
ボード11(2)からストロークデータの送信があった
とする。この場合、入力ボード11(2)の表示領域は
表示パネル12aの画面上に展開されていないので(ス
テップC8,「NO」)、領域計算処理部37eは、入
力ボード11(2)の表示領域を展開するのに必要な面
積が画面上に残されているか計算を行う(ステップC
9)。そして、ステップC4に移行して表示領域に余裕
があれば(「YES」)、入力ボード11(2)の表示
領域を新たに展開して(ステップC10)、最初の1ス
トロークのデータを表示させる(ステップC5,図20
(b)参照)。
【0068】一方、ステップC4において、表示パネル
12aが既に図20(b)に示す状態となっており新た
な表示領域を展開する余裕が無い場合は(「NO」)、
第1実施例と同様に自動スクロール処理部37aが表示
領域をスクロールさせた上で(ステップC11)、新た
な表示領域を展開する(ステップC10)。
【0069】また、ステップC3において「NO」と判
断すると、表示制御部37は、入力ボード11より受信
したものが消去指令であるか否かを判断する(ステップ
C12)。消去指令でなければ(「NO」)多数決投票
部34より出力された投票データであるから、ステップ
C7に移行して処理を行う。そして、消去指令を受信し
た場合は(「YES」)、対応するIDを有する入力ボ
ード11の表示領域を全て消去(クリア)してから(ス
テップC13)ステップC1に戻る。
【0070】以上のように第3実施例によれば、入力ボ
ード11は、座標データを1ストロークずつ順次送信
し、表示サーバ12は、各ストロークデータを受信した
順に表示パネル12aに表示させるので、手書き入力さ
れた文字等はリアルタイムで表示され、手書き入力に対
する表示の応答性が良好となる。
【0071】そして、表示サーバ12の表示制御部37
は、入力ボード11より最初のデータが送信されると、
筆記パネル14における最大入力領域の大きさに等しい
表示領域を表示パネル12aに確保するので、手書き入
力された文字等をリアルタイム表示させる場合に、各入
力ボード11装置において入力された文字等は1つの表
示領域内に表示されるので、意見内容などを各入力ボー
ド11毎にまとめて参照できる。
【0072】図21及び図22は本発明の第4実施例を
示すものである。第4実施例では、入力ボード11の筆
記パネル14に手書き入力した文字等を指示するための
指示棒39(図22参照)を用いた例である。指示棒3
9は、基本的にはペン15からペン先及びインクカート
リッジを除いた構成であり、電池や磁界発生用のコイル
等を内蔵して構成されている。そして、予め設定された
指示棒であることを示すID情報に基づくFSK変調信
号を入力ボード11に対して出力するようになってい
る。
【0073】一方、図21において、表示サーバ12の
表示制御部37には、指示棒39による指示状態を表示
パネル12a上に表示させる処理をなす指示棒表示処理
部37fが設けられている。
【0074】入力ボード11は、FSK変調信号を復調
して指示棒39であることを判別すると、以下のように
処理を行う。即ち、図22(a)に示すように、入力表
示ボード11(1)を使用するユーザがペン15により
既に入力した文字列“ABCDEF”について、指示棒
39を用いて指示を行うものとする。尚、筆記パネル1
4のシート19には、ペン15のインクによって筆記さ
れた文字が示されている。ユーザが、指示棒39の先端
によって最初に文字“A”の下部を指示し、それから指
示棒39を図中右方向に移動させて現在は文字“D”の
下部を指示しているものとする。
【0075】ストロークデータ入力部31は、指示棒3
9のIDを判別すると、そのIDを第1実施例における
図8(b)に示す“ペン属性”の領域にセットし、指示
位置の座標データをパケットとして表示部12側に送信
する。そして、表示サーバ12の表示制御部37におけ
る指示棒表示処理部37fは、前記パケットを受取り、
データが指示棒39の指示位置座標であることを判別す
ると、表示パネル12aの指示位置座標に相当する位置
にカーソルのシンボル“▲”を表示する(図22(b)
参照)。また、この場合、文字“A”から文字“D”に
かけて指示棒39の指示位置が移動した軌跡を、文字と
は異なる色や異なる太さの線などで表示する。
【0076】尚、このカーソル“▲”や移動軌跡を示す
線は、指示棒39の先端が筆記シート19より離れて、
入力ボード11側からの指示棒39に関するデータパケ
ットの送信が停止した時点で表示を消去しても良いし、
また、パケットの送信が停止しても表示をそのまま残し
て、イレーサ16が使用された場合に消去するようにし
ても良い。
【0077】以上のように第4実施例によれば、入力ボ
ード11側において指示棒39を使用することにより、
表示サーバ12側に表示パネル12aにその指示位置及
び指示位置の移動軌跡を表示するようにしたので、手書
き入力した文字等を指示しながら会議を進めることがで
き、参加者の意図などをより分かり易く伝えることが可
能となる。
【0078】本発明は上記し且つ図面に記載した実施例
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。入力ボード11と表示サーバ12と
の接続態様は、その他様々に変形が可能である。例え
ば、同じ会議室内において表示サーバ12が複数台配置
されていても良い。通信回線13は、遠隔地の会議室と
通信を行う場合には公衆電話回線を使用すれば良いし、
1つの会議室や、或いは、1つのビル内にある複数の会
議室間で通信する場合にはLANや独自の通信プロトコ
ルを採用しても良い。第1実施例において、送信スイッ
チ18aの操作によって座標データを送信するものに限
らず、第3実施例のように、筆記シート19の表面にイ
ンクで描かれているデータの入力軌跡をイレーサ16に
より全て消去したことを検出すると、ストロークデータ
記憶部50に記憶されているデータを送信するようにし
ても良い。また、ボードID,入力時刻や賛成人数など
の表示は、必要に応じて行えば良い。
【0079】第2実施例のように、表示パネル12aに
表示を行う際に連番を付す場合に、その表示内容に付加
するための見出しを入力して指定するための見出し指定
手段を入力ボード11側に設けても良い。そして、例え
ば、「意見」,「案」,「問題点」,「対策」などの見
出しを入力指定することで、表示サーバ12側で見出し
を付すように制御する。斯様に構成すれば、各参加者
は、書込み表示領域40に移動表示された内容が何に関
するものかをより容易に把握することができる。また、
第2実施例において、Y座標値の変化によって改行を検
出しても良い。第4実施例において、指示棒39の移動
軌跡を点滅表示させたり、或いは、ダイナミックに残像
として表示させるようにしても良い。また、指示棒39
の移動軌跡を表示せず、指示位置のみを表示させても良
い。ペン15のIDに基づいて、例えば、予め対応付け
た表示色を(黒、青、赤など)適宜設定して表示を行う
ようにしても良い。
【0080】
【発明の効果】本発明は以上説明した通りであるので、
以下の効果を奏する。請求項1記載の手書き入力データ
表示システムによれば、表示装置の制御手段は、表示手
段に新たな文字等を表示する領域が無くなった場合に
は、表示をスクロールさせて新たな表示領域を確保する
ので、表示手段の表示領域に対して各座標データ入力装
置より送信されるデータ量が多い場合でも、各表示領域
が重複することなく新たな表示領域が順次確保され、表
示を効率的に行うことができる。
【0081】請求項2記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、座標データ入力装置の制御手段は、送信
スイッチがオン操作された場合にユーザが手書き入力し
た文字等を表示装置に送信するので、ユーザは、表示手
段に表示させたい文字等の入力を確定した時点で送信ス
イッチをオン操作すれば、確定させた一群のデータを表
示装置に送信することができる。
【0082】請求項3記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、座標データ入力装置の制御手段は、消去
手段によってユーザにより手書き入力されたデータを全
て消去する処理が行われると、一時記憶手段に記憶され
ている座標データを表示装置側に送信するので、ユーザ
が、データを送信するための操作を意識して行わずと
も、一群の文字等を入力し終えた時点で全消去処理を行
えば、その直前に入力していたデータを自動的に表示装
置に送信させて表示させることができる。
【0083】請求項4記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、座標データ入力装置の制御手段は、座標
データ取得手段により取得される座標データの変化が特
定の状態を示した場合に、一時記憶手段に記憶されてい
る座標データを表示装置に送信するので、例えば、手書
き入力された文字列の改行を検出して適当な長さ毎に表
示手段に表示することができる。
【0084】請求項5記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、座標データ入力装置の制御手段は、座標
データが取得される毎に順次データを送信し、表示装置
の制御手段は、前記座標データを受信した順に表示手段
に表示させるので、手書き入力された文字等はリアルタ
イムで表示されるようになり、表示の応答性が良好とな
る。
【0085】請求項6記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、表示装置の制御手段は、座標データ入力
装置より最初のデータが送信されると、座標データ取得
手段における最大入力領域の大きさに等しい表示領域を
表示手段に確保するので、各座標データ入力装置毎に入
力された意見内容をまとめて参照できる。
【0086】請求項7記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、座標データ入力装置の制御手段は、座標
データに該座標データ入力装置のID情報を付して送信
し、表示装置の制御手段は、表示手段に座標データ入力
装置のID情報をも表示させるので、表示手段を見た参
加者は、例えば、どの意見が誰によって入力されたもの
であるのかをID情報を参照して判別できるので、遠隔
地に分散して会議を進行する場合でも各参加者の意思の
疎通が容易となる。
【0087】請求項8記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、座標データ入力装置の制御手段は、情報
入力手段により入力された表示情報をID情報の一部と
するので、例えば、会議の各参加者が夫々自分の氏名を
表示情報として入力すれば、その情報はID情報に加え
られて表示装置に送信される。従って、各参加者は、夫
々の意見等を誰が入力したのかをより明確に把握できる
ようになる。
【0088】請求項9記載の手書き入力データ表示シス
テムによれば、表示装置の制御手段は、表示手段に文字
等を表示させる場合に、各表示内容に連番を付して表示
させるので、例えば、ユーザは、表示手段に表示された
内容を付された番号で指定することができる。
【0089】請求項10記載の手書き入力データ表示シ
ステムによれば、表示装置の制御手段は、見出し指定手
段からの見出し指定を受信すると、表示手段に文字等を
表示させる場合に、指定された見出しを付加して表示さ
せるので、例えば、各表示内容に、「意見」,「案」,
「問題点」,「対策」などの見出しを付すことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であり、手書き入力データ
表示システムの全体構成を示す機能ブロック図
【図2】入力ボードの外観構成を示す斜視図
【図3】筆記パネルの分解斜視図
【図4】ペンの内部構成を示す縦断面図
【図5】入力ボードの電気的構成を示す機能ブロック図
【図6】表示サーバの電気的構成を示す機能ブロック図
【図7】ストロークデータ入力部が行う処理内容を示す
フローチャート
【図8】(a)は、ユーザが座標データ入力部において
1本の線Lを描画した場合に得られる1ストローク分の
座標データの例を示す図、(b)は、(a)の1ストロ
ーク分の座標データに基づいて構成されるパケットのフ
ォーマットを示す図
【図9】入力ボード側の送信処理内容を示すフローチャ
ート
【図10】表示サーバ側の処理内容を示すフローチャー
【図11】表示パネルの表示例を示す図(その1)
【図12】表示パネルの表示例を示す図(その2)
【図13】本発明の第2実施例を示す図5相当図
【図14】送信判定部の処理内容を示すフローチャート
【図15】文字列“ABC”,“DEF”を入力した場
合に、XY座標上で表現される一例を示す
【図16】図11相当図
【図17】本発明の第3実施例を示す図5相当図
【図18】図6相当図
【図19】図10相当図
【図20】(a)はボードID2の表示領域追加前の状
態における表示パネルの表示例、(b)は同追加後の状
態における表示パネルの表示例を示す図
【図21】本発明の第4実施例を示す図6相当図
【図22】(a)は筆記パネル上における指示棒の移動
軌跡を示す図、(b)は(a)に伴って表示パネル側に
表示される指示棒の移動軌跡を示す図
【図23】従来技術の全体構成を示す斜視図
【符号の説明】
11は入力ボード(手書きデータ入力装置)、12は表
示サーバ(表示装置)、12aは表示パネル(表示手
段)、15はペン(データ入力手段)、16は異レーサ
(消去手段)、18aは送信スイッチ、31はストロー
クデータ入力部(座標データ取得手段,制御手段)、3
2,32Aは送信部(通信手段)、33,33aは送信
判定部(制御手段)、34は多数決投票部(選択指定手
段)、35は受信部(通信手段)、37は表示制御部
(制御手段)、39は指示棒、50はストロークデータ
記憶部(記憶手段)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 勉 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 永井 拓也 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 友松 義継 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 小宮 量平 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 5B068 AA05 BB14 BC03 BD02 BD17 BD25 BD26 BE06 BE12 BE14 CC15 CC16 CD04 5C062 AA09 AB18 AB23 AB38 5C082 AA25 BA02 BA12 BB01 BB15 CA72 CA76 CB06 DA53 DA86 MM09 MM10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手書き入力されるデータを座標データと
    して取得する座標データ取得手段と、この座標データ取
    得手段により取得された座標データを処理制御するため
    の制御手段と、前記座標データを送信するための通信手
    段とを備えた複数の座標データ入力装置と、 これら複数の座標データ入力装置より送信された座標デ
    ータを受信するための通信手段と、この通信手段を介し
    て受信した座標データを処理制御するための制御手段
    と、前記座標データに基づいて手書き入力された文字や
    図形などを画面上に表示するための表示手段とを備えて
    なる1つ以上の表示装置とによって構成される手書き入
    力データ表示システムにおいて、 前記表示装置の制御手段は、前記表示手段に新たな文字
    等を表示する領域が無くなった場合には、表示をスクロ
    ールさせて新たな表示領域を確保するように制御を行う
    ことを特徴とする手書き入力データ表示システム。
  2. 【請求項2】 前記座標データ入力装置は、送信スイッ
    チを備え、 前記座標データ入力装置の制御手段は、前記送信スイッ
    チがオン操作された場合にユーザが手書き入力した文字
    等を前記表示装置に送信することを特徴とする請求項1
    記載の手書き入力データ表示システム。
  3. 【請求項3】 前記座標データ入力装置は、前記座標デ
    ータ取得手段により取得された座標データを一時的に記
    憶する一時記憶手段を備え、 前記座標データ入力装置の制御手段は、消去手段によっ
    てユーザにより手書き入力されたデータを全て消去する
    処理が行われると、前記一時記憶手段に記憶されている
    座標データを前記通信手段を介して前記表示装置側に送
    信することを特徴とする請求項1記載の手書き入力デー
    タ表示システム。
  4. 【請求項4】 前記座標データ入力装置は、前記座標デ
    ータ取得手段により取得された座標データを一時的に記
    憶する一時記憶手段を備え、 前記座標データ入力装置の制御手段は、前記座標データ
    取得手段により取得される座標データの変化が特定の状
    態を示した場合に、前記一時記憶手段に記憶されている
    座標データを前記表示装置に送信することを特徴とする
    請求項1記載の手書き入力データ表示システム。
  5. 【請求項5】 前記座標データ入力装置の制御手段は、
    前記座標データ取得手段によって座標データが取得され
    る毎に順次データを送信することを特徴とする請求項1
    記載の手書き入力データ表示システム。
  6. 【請求項6】 前記表示装置の制御手段は、前記座標デ
    ータ入力装置より最初のデータが送信されると、前記座
    標データ取得手段における最大入力領域の大きさに等し
    い表示領域を前記表示手段に確保することを特徴とする
    請求項5記載の手書き入力データ表示システム。
  7. 【請求項7】 前記座標データ入力装置の制御手段は、
    前記座標データ取得手段により取得された座標データに
    該座標データ入力装置のID情報を付して送信するよう
    に制御し、 前記表示装置の制御手段は、前記座標データ入力装置よ
    り送信された座標データに基づいて前記表示手段に文字
    等を表示させる場合に、該座標データ入力装置のID情
    報をも表示させることを特徴とする請求項1乃至6の何
    れかに記載の手書き入力データ表示システム。
  8. 【請求項8】 前記座標データ入力装置は、ユーザが表
    示情報を入力するための情報入力手段を備え、 前記座標データ入力装置の制御手段は、前記情報入力手
    段により入力された表示情報を前記ID情報の一部とす
    ることを特徴とする請求項6記載の手書き入力データ表
    示システム。
  9. 【請求項9】 前記表示装置の制御手段は、前記表示手
    段に文字等を表示させる場合に、各表示内容に連番を付
    して表示させることを特徴とする請求項1乃至8の何れ
    かに記載の手書き入力データ表示システム。
  10. 【請求項10】 前記座標データ入力装置は、前記表示
    装置において表示される内容について見出しを指定する
    ための見出し指定手段を備え、 前記表示装置の制御手段は、前記通信手段を介して前記
    見出し指定手段からの見出し指定を受信すると、前記表
    示手段に文字等を表示させる場合に、指定された見出し
    を付加して表示させることを特徴とする請求項1乃至9
    の何れかに記載の手書き入力データ表示システム。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れかに記載の手
    書き入力データ表示システムに使用されることを特徴と
    する座標データ入力装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10の何れかに記載の手
    書き入力データ表示システムに使用されることを特徴と
    する表示装置。 【発明の属する技術分野】
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JP2009217854A (ja) * 2009-06-30 2009-09-24 Wacom Co Ltd 位置検出装置

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