JP2001311731A - 分析要素 - Google Patents

分析要素

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JP2001311731A
JP2001311731A JP2001058010A JP2001058010A JP2001311731A JP 2001311731 A JP2001311731 A JP 2001311731A JP 2001058010 A JP2001058010 A JP 2001058010A JP 2001058010 A JP2001058010 A JP 2001058010A JP 2001311731 A JP2001311731 A JP 2001311731A
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カルビン ストン リチャード
Susan Jean Danielson
ジーン ダニエルソン スーザン
Jerome Charles Swartz
チャールズ スワルツ ジェロメ
Linda Ann Mauck
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    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
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    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54393Improving reaction conditions or stability, e.g. by coating or irradiation of surface, by reduction of non-specific binding, by promotion of specific binding
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】イムノアッセイで、帯電分析物を正確にかつ精
度よく行うための分析要素とそれを用いた分析法を提供
する。 【解決手段】帯電分析物の分析要素は、例えば、固定化
レセプター、および第4級窒素などのアミンを含む分析
物の実効荷電と同符号の実効荷電を有する正の実効荷電
を有するモノマー20〜80質量%(全モノマーの総重
量に基づいて)と親水性の非イオン性モノマー約80〜
20質量%(全モノマーの総重量に基づいて)から構成
されるポリマーなどの材料を使用することを特徴とす
る。この分析要素と標識した分析物を用いることによっ
て、競合的イムノアッセイを行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実効電荷を有する
分析物または実効電荷を有する分析物の類似体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イムノアッセイは、抗原、抗体、治療
薬、麻酔薬、酵素、ホルモンおよびタンパク質をはじめ
とする広範囲の分析物の存在および量を測定するのに利
用することができる。それらの特異性は、臨床化学にお
ける特定の有用性をアッセイに提供する。そのようなア
ッセイを実施するのに様々な媒体が利用可能であり、そ
の例として例えば、乾式イムノアッセイ要素、例えば多
成分スライド;マイクロタイタープレート;「ディップ
&リード」(dip and read)試験ストリップ;ビーズお
よびチューブテスト;並びに微粒子が挙げられる。アッ
セイを実施するイムノアッセイキットの種々様々な構成
を本明細書中では分析要素と称することにする。それら
の分析要素は、中でも特に、レセプターとして働く抗体
が付着(「固定化」)されているビーズ、同様な用途の
表面を有するカップ、またはスライド上に試料や試薬が
適用され、展開されそして反応せしめられるスライド内
部のポリマー層を含んでなることができる。
【0003】イムノアッセイでは、分析物(「リガン
ド」)とレセプターとの組合せか、または標識分析物
(「標識リガンド」)とレセプターとの組合せのいずれ
かから結合体ペアが形成される。競合結合イムノアッセ
イでは、標識リガンドが一定量の特定のレセプターとの
反応を目当てに未標識リガンドと競争する。発色団や蛍
光感光性物質などの様々な試薬で適当な処理を行った
後、結合した標識リガンドかまたは未結合の標識リガン
ドのいずれかのシグナル測定、例えば吸光度または反射
密度の測定が行われる。次いで、リガンド濃度の計算に
有用でないその他の種を除去した後(例えば洗浄によ
り)、標識リガンドの測定シグナルから未知のリガンド
濃度が決定される。従って、リガンドまたは標識リガン
ドの結合形態と未結合形態とを適切に分離する信頼でき
る方法をもつことが重要である。それができなければ、
不正確なまたは不適切な結果をもたらしかねない。
【0004】実際のプラクチスでは、標識リガンド、リ
ガンドの標識誘導体もしくは類似体から、またはサンド
イッチアッセイの場合のように或るリガンドに特異的な
方法で結合する標識レセプターから、シグナル測定値を
得ることができる。
【0005】一般に、例えば疎水性部位に非特異的に結
合することができるリガンド、および/または実効電荷
を有し従って反対の帯電中心に非特異的に結合すること
ができるリガンドは、分析方法において特に問題とな
る。そのような場合、結合した種から遊離の種を分離す
る段階が必要となり得る。即ち、それらのリガンドが分
析要素の複数成分に結合する一方で、それらの標識相当
物もレセプターに結合する。この状況は、結合した種と
未結合の種との分離を不完全にする。レセプターへの結
合を得ようとするのが未標識リガンドである場合にも、
標識リガンドに関して同じことが言える。ゲンタマイシ
ンやトブラマイシンのようなアミノグリコシドは、アミ
ン基の1つまたは複数がプロトン化されるような条件
下、一般には約pH 11以下の条件下で、正の実効電荷を
有する二アミン含有分析物である。それらの分析物は特
に重要であるが、それらを定量測定する免疫化学法はま
だ上述したような誤差および不正確性という欠点があ
る。それらの分析物やそれらに似た他の分析物を測定す
る方法を改善することが特に望ましい。
【0006】米国特許第4,547,460号明細書は、イムノ
アッセイ要素の添加物として第四級アンモニウム化合物
の使用を提案している。このアンモニウム化合物はビリ
ルビンやタンパク質からの干渉を削減するために使われ
ている。おそらく、ビリルビンおよび/またはタンパク
質が第四級アンモニウム化合物と複合体形成する結果と
して、そのような干渉が削減されるのだろう。もちろ
ん、これはビリルビンまたはタンパク質がアンモニウム
化合物とは異なる電荷を有する場合にのみ生じることが
できる。
【0007】米国特許第5,279,940号明細書は、化学発
光に基づいた分析要素におけるシグナルエンハンサーと
しての陽イオン界面活性剤の使用を提案している。この
界面活性剤は増強されたシグナルを提供する成分混合物
の一部である。この界面活性剤は、他の状態ではその存
在が不正確な結果をもたらすシグナルを発生するであろ
う物質を除去することには関与しない。
【0008】米国特許第4,153,668号明細書は、負に帯
電した分析物(結合したタンパク質またはタンパク様物
質)を含有する液体をより均一に分散させるために、分
析要素において正に帯電したポリマーを使用することを
提案している。この特許明細書は、分析物の実効電荷と
は反対である実効電荷を有するポリマーの使用を開示し
ているだけである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】分析物が実効電荷を有
する場合、イムノアッセイの正確度と精度はまだ改善さ
れるべきである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は帯電分析物を分
析するための分析要素に関する。本発明の分析要素は、
固定化されたレセプター、および分析物と同符号の実効
電荷を有する材料を使用する。
【0011】本発明の一観点では、分析物がアミンに富
み、材料が正の実効電荷を有するポリマーであり、そし
て分析要素を使用する分析が競合結合イムノアッセイで
ある。
【0012】本発明の別の観点では、前記要素が実効電
荷を有するポリマー、例えばポリ(アクリルアミド−コ
−N−(3−メタクリルアミドプロピル)−N,N,N
−トリメチルアンモニウムクロリド)である。
【0013】
【発明の実施の形態】実効電荷を有する分析物について
のイムノアッセイは、分析物の存在または量を測定する
分析要素中に同符号の実効電荷を有する適当な物質を含
めることにより改善することができる。「同符号の実効
電荷」とは、分析物が正の(または負の)実効電荷を有
する場合には、その物質が正の(または負の)実効電荷
を有することを意味するが、それらが同じ電荷量を有す
る必要はない。一例として、分析物が+2の実効電荷を
有するならば、その物質は正の実効電荷を有していなけ
ればならないが、それが+2の実効電荷である必要はな
い。それは任意の正の実効電荷であることができる。そ
のような要素は、リガンドおよび/または標識リガンド
が非特異的に付着するのを防止する働きをする。これ
は、例えば競合結合アッセイにおける正確度と精度を向
上させ、試料中の分析物の真の濃度をより正しく表すシ
グナルの生成を引き起こす。
【0014】本発明のアッセイでは、通常、分析物の実
効電荷と同符号である実効電荷を有する材料を含んでな
る分析要素の一成分の中にまたはその上に抗体のような
レセプターが固定化される。該要素はフィルムの層;カ
ップの表面;例えば「ディップ&リード」方式に使われ
る繊維層;ビーズ;チューブ表面;または他の媒体であ
ることができる。レセプターが分析要素に固定化される
前またはレセプターが分析要素に固定化された後のいず
れかにおいて、分析物を含む試料が分析要素に添加され
る。分析物は事前に標識分析物と混合されている。ある
いは、標識分析物を後で添加することもできる。いずれ
にせよ、分析物と標識分析物がレセプター上の部位を目
当てに互いと競争するだろう。レセプターが結合されて
いる分析要素の成分および/または他の任意成分または
分析装置の要素の該成分の近くのもしくは接触した表面
が、リガンドまたは標識リガンドと同符号の実効電荷を
有するので、レセプターに優先的に結合させるつもりの
ない種は、レセプターが付着されている要素により追い
払われる(はじかれる)だろう。結合させるつもりのな
い種を除去する(例えば洗浄により)その後の段階で、
その種は該要素に非特異的に結合することはできない。
従って、それはアッセイから一層容易に除去される。よ
って、結合したリガンドまたは結合した標識リガンドを
別の試薬、例えば酵素基質に暴露し、次いでシグナルの
生成について測定するという更に次の段階において、そ
のような望ましくないシグナルを生成する非特異的に結
合したリガンドまたは標識リガンドのレベルが減少す
る。これは、より一層正確で且つ精密である分析物測定
値をもたらす。あるいは、レセプターに特異的に結合し
た標識から分離されている標識を、より高い正確度およ
び精度で測定することができる。このアッセイは、分析
物(リガンド)が直接または間接的に該要素に結合され
そしてレエsプターが標識されているという逆転方式で
行うこともできる。非特異的結合はここでまだ問題であ
ろうし、帯電ポリマーの添加が同様にこの状況を緩和す
るだろう。
【0015】本発明の電荷を有する物質として有用であ
る材料としては、レセプターを固定化することができ且
つ実効電荷を担持することができる任意の材料が挙げら
れる。該物質は、レセプターを結合することができる材
料に限定されないが、電荷を所有することができなけれ
ばならない。それらの材料としては、例えば、金属、セ
ラミック、ゼオライト、有機ポリマー、無機ポリマー、
オリゴマー、マクロマー、イオノマーおよび半導体が挙
げられる。水溶性ポリマーがより好ましい。
【0016】本発明の最も好ましいポリマーは、付加重
合を受けるカチオン性ビニルモノマーから構成されるコ
ポリマーである。明確化のため、用語「コポリマー」
は、2以上の同一でないモノマーの組合せによって形成
された任意ポリマーを意味するために用いられ、ターポ
リマー(三元共重合体)などのような種を包含する。好
ましくは、本発明に使用されるコポリマー組成物はカチ
オン性種のコポリマー20〜80質量%(総重量に基づい
て)を含んでなり、残りは希釈剤コモノマーである。炭
素原子数1〜3のアルキル置換基を有する第四級窒素を
含んでなるカチオン性ビニル付加モノマーは、分析物が
アミノグリコシドのように正の実効電荷を有する場合に
適当であることがわかった。また、約5〜14個の環炭素
原子とヘテロ原子を有する置換または未置換の単環式ま
たは多環式窒素含有カチオン基を補完するために必要な
炭素、水素およびヘテロ原子を有する第四級窒素含有基
を有するものは、同様な状況において特に適当であるこ
とがわかった。
【0017】本発明の分析要素を製造するのに用いるコ
ポリマーに特に適当であるモノマーは以下のものであ
る。1−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチ
ルメタクリレートクロリド、2−(N,N,N−トリメ
チルアンモニウム)エチルアクリレートメトスルフェー
ト、3−(N,N,N−トリメチルアンモニウム−2−
ヒドロキシ)プロピルメタクリレートメトスルフェー
ト、N−(2−アクリロイルオキシエチル)−N,N−
ジメチル−N−エチルアンモニウムエトスルフェート、
2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチルメ
タクリレートメトスルフェート、3−(N,N,N−ト
リメチルアンモニウム−2−ヒドロキシ)プロピルメタ
クリレートクロリド、N−(2−アクリロイルオキシエ
チル)−N,N−ジメチル−N−エチルアンモニウムク
ロリド、3−トリメチルアンモニオ−1,1−ジメチル
プロピルアクリルアミドメトスルフェート、3−メチル
−1−ビニルイミダゾリウムメトスルフェート、m&p
−N−ビニルベンジル−N,N−ジメチル−N−シクロ
ヘキシルアンモニウムクロリド(60:40),4−ビニル
−N−メチルピリジニウムメトスルフェート、m&p−
N−ビニルベンジル−N,N,N−トリエチルアンモニ
ウムクロリド、m&p−N−ビニルベンジル−N,N,
N−トリメチルアンモニウムクロリド(60:40)、m&
p−N−ビニルベンジル−N−ベンジル−N,N−ジメ
チルアンモニウムクロリド(60:40)、m&p−N−ビ
ニルベンジルピリジニウムクロリド(60:40)、2−
(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチルメタク
リレートクロリド、N−(2−アクリロイルオキシエチ
ル)−N,N,N−トリエチルアンモニウムエトスルフ
ェート、および3−(N,N,N−トリメチルアンモニ
ウム−2−ヒドロキシ)プロピルメタクリレートクロリ
ド。
【0018】希釈剤モノマーはビニル付加モノマー、典
型的には親水性非イオン性アクリルアミドもしくはメタ
クリルアミドまたはアクリレートもしくはメタクリレー
トである。好ましい希釈剤モノマーはアクリルアミドで
ある。別の希釈剤モノマーとしては、非限定的に、N−
イソプロピルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、お
よびN−ビニル−2−ピロリドンが挙げられる。
【0019】最も好ましいコポリマーは、ポリ(アクリ
ルアミド−コ−N−(3−メタクリルアミドプロピル)
−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド)(50
/50重量比)である。
【0020】本発明のコポリマーは、標準的な乳化また
は懸濁重合技術を使って調製することができる。本発明
のコポリマーの調製に有用な重合方法を記載している多
数の特許および非特許刊行物が当業者に入手可能であ
る。例えば、Sorenson, Preparative Methods of Polym
er Science, 第2版,Wiley & Sons (1968); Stevens,P
olymer Chemistry, An Introduction, Addison Wesley
Publishing Co. (1975); 米国特許第4,581,314号、同第
4,599,389号および同第4,201,840号明細書。それらの刊
行物の全内容が参考として本明細書中に組み込まれる。
例えば米国特許第4,201,840号明細書は、405 mlのジメ
チルスルホキシド中に36gのアクリルアミド、9gのN
−(3−メタクリルアミドプロピル)−N′−(3−ク
ロロプロピオニル)尿素および225 mgの2,2′−アゾ
ビス(2−メチルプロピオニトリル)を含む溶液を最初
に調製することによるポリ〔アクリルアミド−コ−N−
(3−メタクリルアミドプロピル)−N′−(3−クロ
ロプロピオニル)尿素〕の調製を教示している。前記溶
液を1/2時間窒素でフラッシュし、一晩60℃で加熱して
粘性のポリマー溶液を得る。アセトンからの沈澱により
ポリマーを単離し、濾過により収集し、そして乾燥させ
る。本発明の所望のポリマーも同様な方法で製造するこ
とができる。コポリマー中の或るポリマーに対する別の
ポリマーの比相対量は、重合反応の開始時点での各モノ
マーの比相対量を使うことによって得ることができる。
【0021】本発明の乾式薄層イムノアッセイ要素にお
いて、レセプター層(反応区画)と展開層の間の分離層
として;レセプター層中に;展開層中に;または展開層
の上のグラビア層中に、カチオン性ポリマーを含めるこ
とができる。ポリマーをマルチパス(multiple passe
s)のグラビア層として適用してもよい。グラビア層
は、本明細書中でこの用語を用いる場合、それが配置さ
れる層に実質的に液体を浸透しない、別の層(例えば展
開層)の表面上に配置される層である。ポリマーが希釈
ポリマー溶液の一部として適用される場合、マルチパス
型のグラビア層として適用することが特に望ましい。好
ましい方法は、レセプター層とグラビア層の両方にポリ
マーを含めることである。コーティング要素中に配合す
べきポリマーの量は0.2〜2.5 g/m2であり、好ましい被
覆量は0.8 g/m2である(レセプター層とグラビア層の両
方に配合)。乾式薄層分析要素の配合およびそれらの構
成は、例えば、米国特許第4,258,001号、米国特許第4,3
57,363号、米国特許第5,714,340号および米国特許第5,9
28,886号明細書中に教示されている。それらの各々が参
考として本明細書中に組み込まれる。本質的に、ポリエ
チレンテレフタレートのような材料を含んでなるプラス
チックフィルム支持体上に、湿潤スラリーの添加によっ
て様々な層がコーティングされる。本発明の帯電ポリマ
ーの場合、湿潤スラリーは室温で作用させることができ
る。それは好ましくは約0.1〜約1.0 g/m2(より好まし
くは約0.2〜0.4 g/m2)(乾燥被覆量に基づく)の厚さ
に塗布され、そして風乾せしめられる。
【0022】帯電ポリマーをレセプター層に含める場
合、レセプター層に使われるマイクロゲルポリマーと帯
電ポリマーを(そのような層に使われる追加の成分と一
緒に)脱イオン蒸留水と混合し、そしてpHを7.0に調
整する。レセプター溶融液の湿潤被覆量は45 g/m2であ
る。該溶融液を室温でコーティングし、そして高温、好
ましくは約95℃で乾燥する。
【0023】帯電ポリマーを分離層として該要素に含め
る場合、抗体ビーズ、マイクロゲルポリマーおよびロイ
コ色素を省略すること以外はレセプター層について上述
したのと同様に溶融液を調製する。次の非限定的実施例
により本発明を更に説明する。
【0024】
【実施例】実施例1:ポリマー1の調製、ポリ〔(N−
イソプロピルアクリルアミド)−コ−N−(3−メチル
アクリルアミドプロピル)−N,N,N−トリメチルア
ンモニウムクロリド〕(50:50重量比) N−イソプロピルアクリルアミド(Aldrich)125 g:
【化3】 と水中の50%N−(3−メチルアクリルアミドプロピ
ル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド
(Aldrich)250 g:
【化4】 を2Lのフラスコ中で1660 mLの脱イオン蒸留水と混合
した。生じたスラリーを室温で15分間攪拌した。得られ
た無色透明の溶液をWhatman GF/F濾紙(2.7μ)を通し
て濾過した。15分間窒素を吹き付けた後、その溶液を3
Lの三口フラスコに移した。2.5 gのK2S2O8と0.5 gのNa
2S2O5を50 mLの脱イオン蒸留水に溶かし、室温で10分間
攪拌することにより、触媒溶液を調製した。この触媒溶
液をモノマー溶液に添加した。フラスコに攪拌装置、冷
却器およびN2挿入口を取り付け、80℃の浴に入れ、N2
下で18時間200 rpmで攪拌した。次いで反応液を室温に
まで冷却し、Whatman GF/F濾紙(2.7μ)を通して真空
濾過した。得られた生成物は固形分12.3%を含んだ。
【0025】実施例2:ポリマー2の調製、ポリ〔(ア
クリルアミド)−コ−N−(3−メチルアクリルアミド
プロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロ
リド〕(50:50重量比) アクリルアミド(Aldrich)125 g:
【化5】 とポリマー1について示したのと同じ水中の50%N−
(3−メチルアクリルアミドプロピル)−N,N,N−
トリメチルアンモニウムクロリド(Aldrich)250 gを2
Lのフラスコ中で1533 mLの脱イオン蒸留水と混合し
た。生じたスラリーを室温で15分間攪拌した。無色透明
溶液が生じた。15分間窒素を吹き付けた後、その溶液を
3Lの三口フラスコに移した。2.5 gのK2S2O8と0.5 gの
Na2S2O5を50 mLの脱イオン蒸留水に溶かし室温で10分間
攪拌することにより、触媒溶液を調製した。この触媒溶
液をモノマー溶液に添加した。フラスコに攪拌装置、冷
却器およびN2挿入口を取り付け、80℃の浴に入れ、N2
下で18時間200 rpmで攪拌した。次いで反応液を室温に
まで冷却した。適度に粘性の淡黄色溶液が生じた。得ら
れた生成物は固形分13.2%を含んだ。
【0026】実施例3:カチオン性ポリマーを含むゲン
タマイシン要素の性能 2つのカチオン性ポリマーをゲンタマイシンアッセイ用
の分析要素として使用した。ポリマー1はポリ〔N−イ
ソプロピルアクリルアミド−コ−N−(3−メタクリル
アミドプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウ
ムクロリド〕(50/50重量比)であり、そしてポリマー
2はポリ〔アクリルアミド−コ−N−(3−メタクリル
アミドプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウ
ムクロリド〕(50/50重量比)であった。標準要素を比
較用に使用した。米国特許第4,357,363号明細書(参考
として本明細書中に組み込まれる)に記載の方法に従っ
た乾式薄層イムノアッセイとしてアッセイを組み立て
た。各成分を下記に示す。
【0027】3種類の薄層を調製した。要素A(本発明
のものではない)の下塗層が正に帯電したポリマーを全
く含まないこと以外は、各場合とも成分は同じであっ
た。要素Bの下塗層は0.4 g/m2のポリ〔N−イソプロピ
ルアクリルアミド−コ−N−(3−メタクリルアミドプ
ロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリ
ド〕(各モノマー単位の重量に基づいて50/50重量比)
(ポリマー1)を使って調製した。要素Cの下塗層は0.
4 g/m2のポリ〔(アクリルアミド)−コ−N−(3−メ
タクリルアミドプロピル)−N,N,N−トリメチルア
ンモニウムクロリド〕(50/50重量比)(ポリマー2)
を使って調製した。
【0028】
【表1】
【0029】ポリマーマイクロゲルAはポリ〔N−イソ
プロピルアクリルアミド−コ−2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート−コ−メチレンビス(アクリルアミド)〕
(85/5/10重量比)である。TESはN−トリス(ヒド
ロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸で
ある。TRITON X 100はSigma Chemicalから入手可能なオ
クチルフェノキシポリエトキシエタノールである。
【0030】ゲンタマイシンおよび西洋ワサビペルオキ
シダーゼに共有結合させたゲンタマイシン類似体から調
製した標識(ゲンタマイシン*−HRP)を含んでな
る、一連のヒト血清ベースのキャリブレーター液を調製
した。この血清ベースのキャリブレーター液は0〜14.2
μg/mLの範囲に及ぶ濃度でゲンタマイシンを含んだ。ゲ
ンタマイシン*−HRP標識は、カチオン性ポリマーを
全く含まないコーティングには、キャリブレーター液中
1.5 nMの最終濃度を与えるように、そしてポリマー1ま
たはポリマー2を含むコーティングには、3.0 nMの最終
濃度を与えるように添加した。予備試験(データは示し
てない)は、洗浄が不十分であり且つ高いバックグラウ
ンド量を生じるために、カチオン性ポリマーを含まない
要素には低い標識濃度が必要であることを示した。
【0031】血清含有液体のアリコート(11μL)を乾
式薄層要素のビーズ展開層上に直接スポットした。次い
で該要素を37℃で5分間インキュベートした。リン酸ナ
トリウム緩衝剤(10 mM, pH=6.8)、4′−ヒドロキシ
アセトアニリド(5 mM)、過酸化水素(0.03% v/v)、
ヘキサデシルピリジニウムクロリド(0.1% w/v)およ
びジエチレントリアミンペンタ酢酸(10 mM)を含んで
なる洗浄溶液(12μL)を15.4秒間に渡ってゆっくり該
要素に適用して、検出領域から遊離の標識を洗い流し、
そしてOrtho Clinical Diagnosticsから市販されてい
る"VITROS 250"化学システム上でHRP触媒発色反応を
開始させた。次いで該要素を37℃インキュベーター中に
置き、670 nmで3秒ごとに反射密度(Dr)を読み取っ
た。Clapper-Williams変換を使って、Dr値をDtに変
換した。60秒間に渡るDtの変化量を算出した。結果を
下記に示す。
【0032】
【表2】
【0033】カチオン性ポリマー(1および2)を使っ
て調製した二要素(BとC)は共に低濃度のゲンタマイ
シンでより大きな速度変化(より大きい傾き)を示す。
要素A,BおよびCについての0μg/mlと3.2μg/mLの
間の速度変化はそれぞれ−0.069、−0.082および−0.16
0 Dt/分である。
【0034】カチオン性ポリマーを含む両要素は、ポリ
マー不含有要素の2倍の量の標識の存在下で試験した場
合(1.5 nMに対して3 nM)であっても、高濃度のゲンタ
マイシンの存在下で実質的に低いバックグラウンド速度
を示す。最高濃度のゲンタマイシン(14.2μ/mL)を含
む溶液で得られる速度は、要素A,BおよびCについて
それぞれ0.063、0.038および0.027 Dt/分であった。
【0035】実施例4:性能に対するカチオン性ポリマ
ーの存在位置の効果(用量応答曲線) ゲンタマイシンアッセイ要素を実施例1に記載の通りに
調製した。それらはレセプター層中に直接(要素D)、
または展開層上に0.2 g/m2の乾燥被覆量で直接付着され
たグラビア層中に(要素E)カチオン性ポリマーを含ん
でなる。それらの要素を、実施例1に記載のようなレセ
プター層と展開層の間に配置された下塗層として0.4 g/
m2のポリマー2が含まれている要素と比較した。実施例
1に記載のようなカチオン性コポリマーを全く含まない
要素も試験した(要素A)。4つの要素はいずれも0.00
0024 g/m2で、またはポリマー2を含まない要素では0.0
00012 g/m2で、グラビア法によって要素中に組み込まれ
たゲンタマイシン*−HRPを含有した。
【0036】
【表3】
【0037】*4つのコーティングは以下のように調製
した: −要素A(本発明のではない)はカチオン性ポリマーを
含有しない。 −要素Cは層3(下塗層)に0.40 g/m2のポリマー2を
含む。 −要素Dは層2(レセプター層)に0.40 g/m2のポリマ
ー2を含む。 −要素Eは層5(グラビア層)に0.20 g/m2のポリマー
2を含む。 MOPSは3−(4−モルホリノ)プロパンスルホン酸
である。
【0038】それらの要素を、実施例1に記載の血清ベ
ースのキャリブレーター液を使って試験した。ただし、
ゲンタマイシン*−HRP標識は要素に直接含めたの
で、キャリブレーター液には該標識を加えなかった。要
素は実施例1に記載の通りに試験した。結果を下記に示
す。
【0039】
【表4】
【0040】カチオン性ポリマー2を使って調製した3
つの要素(要素C,DおよびE)全てが、ポリマー2を
含まない要素(要素A)と比較して、試験したゲンタマ
イシン濃度範囲に渡って増加した変化率を示す。要素E
(グラビア層にポリマー2を使って調製)は、試験した
ゲンタマイシン濃度範囲に渡って最大の変化率を示す。
【0041】要素DとEは、カチオン性ポリマーを含む
分離層をコーティングする必要がないという追加の利点
を提供する。それらの要素では、標識分析物を含有させ
る好ましい方法であるグラビア法によってカチオン性ポ
リマーを含有させた。
【0042】実施例5:患者試料を使った要素A,Dお
よびEの性能の比較 実施例3に記載の3要素(A,DおよびE)を50人の患
者試料を使って評価し、Roche Diagnosticsから市販さ
れているCOBAS FP蛍光偏光イムノアッセイを用いて各試
料中のゲンタマイシンの量を測定した。実施例1に記載
のように測定した観察速度を、COBAS法を使って測定し
た血清試料中のゲンタマイシンの量を参照値として使っ
てゲンタマイシン濃度に関連づけることにより、各要素
について検量線を作成した。次いで、この検量線から全
ての試料の濃度を推定した。各要素を使って得られた各
試料の推定濃度を、最大近似直線回帰分析法を使ってCO
BAS FP参照値と比較した。
【0043】
【表5】
【0044】どの要素も参照値と良好な相関を示した。
要素E(グラビア層中にポリマー2を含有)が最良の応
答相関を示した(より大きな平方相関係数、R2)。
【0045】実施例6:別のラテックスと高レベルのポ
リマー2を使って調製した要素の性能 展開層の上にグラビア法によってコーティングした0.2
g/m2のカチオン性ポリマーを含むゲンタマイシン分析要
素を調製した。ポリ(メチルアクリレート)(ラテック
ス2)(要素F)またはポリ(メチルアクリレート−コ
−デカエチレンモノメタクリレート)94/6重量比(ラテ
ックス3)(要素G)のラテックスを標準ラテックス1
の代わりにビーズ展開層にコーティングすること以外は
要素Eと同じである、新たな要素を調製した。要素Fお
よびGと同じであるが、レセプター層中にコーティング
された0.4 g/m2のポリマー2を含み、且つ更にゲンタマ
イシン*−HRPの組込み前にグラビアコーティング法
を使って第一グラビア層中に塗布された追加の0.2 g/m2
のポリマー2と第二グラビア層中に0.2 g/m2のポリマー
2を含む、追加の2つの要素を調製した(要素Hおよび
I)。
【0046】
【表6】
【0047】−要素EはBSL(ビーズ展開層)中にラ
テックス1を含み、そして層5中にのみポリマー2を含
んだ。(層4はコーティングせず)。 −要素FはBSL中にラテックス2を含み、そして層5
中にのみポリマー2を含んだ。(層4はコーティングせ
ず)。 −要素GはBSL中にラテックス3を含み、そして層5
中にのみポリマー2を含んだ。(層4はコーティングせ
ず)。 −要素HはBSL中にラテックス2を含み、そしてレセ
プター層中と両グラビア層中にポリマー2を含んだ。 −要素IはBSL中にラテックス3を含み、そしてレセ
プター層中と両グラビア層中にポリマー2を含んだ。
【0048】それらの要素を実施例1に記載のヒト血清
ベースのキャリブレーター液を使って試験した;ただ
し、ゲンタマイシン*−HRP標識を要素中に直接組み
込んだので、その標識はキャリブレーター液には添加し
なかった。要素は実施例1に記載の通りに試験した。結
果を下記に示す。
【0049】
【表7】
【0050】上に示した要素は全て、測定したゲンタマ
イシン濃度範囲に渡って、許容できる用量応答曲線を示
す。標準ラテックス1の代わりにラテックス2(要素
F)およびラテックス3(要素G)を含む2つの要素
は、より低いゲンタマイシン濃度で急な勾配(大きい傾
き)を示す。0.8 g/m2のポリマー2を含む2つの要素
(要素HとI)は一層急な勾配を示す。ラテックス2お
よび3を使って調製した要素は、ラテックス1要素より
も低いバックグラウンド速度を示す。
【0051】実施例7:要素AおよびHの複合カート精
2つの要素(要素Aと要素H)について、率1%で複合
カートを作製した。コーティングスリットをスライドに
据え付ける間に複合カートを作製する。その据え付け作
業とコーティングの標本試料として定期間隔でにスライ
ドを取り出す。率1%は、各100枚の連続したスライド
を作製した後で1枚のスライドを試験に課したことを示
す。次いでそれらの複合スライドを複合カートの中に配
置した。アッセイ精度の複合推定値〔複合カートからの
スライドを使った時のスリット長さのばらつき(変動)
からの寄与を含む〕を得た。要素Aの精度はヒト血清ベ
ースの液体を使って試験した。要素Hはウシ血清ベース
の液体を使って試験した。両液体中のゲンタマイシン濃
度は約2.5μg/mLであった。前の実施例で得られたデー
タから作成した検量線を使って、実測速度を推定ゲンタ
マイシン濃度に変換した。結果を下記に示す。
【0052】
【表8】
【0053】0.8 g/m2のポリマー2とラテックス2を使
って調製した要素Hは、要素Aよりも約3倍大きい精度
を示す。
【0054】実施例8:患者試料を使った要素E,Hお
よびIの性能の比較 COBAS FP蛍光偏光イムノアッセイを用いてゲンタマイシ
ン濃度を測定することにより、46人の患者からの試料を
使って前述の3要素(E,HおよびI)を評価した。患
者試料を実施例3に記載の通りに試験した。結果を下記
に示す。
【0055】
【表9】
【0056】3要素とも、COBAS FPアッセイ値と良好な
相関関係(R2)を示した。
【0057】実施例9:要素A,HおよびIの安定性 上述の3要素(A,HおよびI)を、試験前に一週間の
間70℃と33%RHでコーティングをインキュベートする
ことにより、模擬分析器上安定性(simulatedon analyz
er stability;OAS)について試験した。要素Aの試
験に使用した液体は1.4μg/mLおよび7.9μg/mLのゲンタ
マイシンを含有するヒト血清ベースの液体であった。要
素HおよびIの試験に使用した液体は、2.2, 4.7および
9.0 μg/mLのゲンタマイシンを含有するウシ血清ベース
の液体であった。一週間のインキュベーション後に得ら
れた結果を、標準条件(凍結)下で保存した対照コーテ
ィングと比較した。各液体の12の反復複製物を各要素に
ついて試験した。偏りは、対照要素の平均推定ゲンタマ
イシン濃度と70℃/33%RHで一週間インキュベートし
た後の要素の平均推定ゲンタマイシン濃度との差として
定義される。結果を下記に示す。
【0058】
【表10】
【0059】要素HおよびIは要素Aに比べて改善され
た安定性を示す。要素Aは、要素HおよびIに比較して
液体AおよびBに関して実質的に正の(プラスの)推定
濃度偏りを示す。
【0060】実施例10:要素G構造を使ったトブラマ
イシン要素の性能 実施例4のゲンタマイシン分析要素(要素G)について
記載したのと同じ形式を使ってトブラマイシン分析要素
を調製した。これらの要素は、トブラマイシン−HRP
によるゲンタマイシン*−HRPの置換および抗トブラ
マイシン抗体ビーズによる抗ゲンタマイシン抗体ビーズ
の置換だけが要素Gと異なった。また、1.0 g/m2のBS
A(ウシ血清アルブミン)の代わりにビーズ展開層中に
0.85 g/m 2のBSAと0.15 g/m2のBgG(ウシγグロブ
リン)を含めた。これらの要素(要素J,KおよびL)
は、0.10 g/m2の乾燥被覆量でレセプター層中に組み込
まれた3種類の固定化トブラマイシン抗体を含有した。
これら3要素は全て、グラビア法により要素中に0.0000
08 g/m2のトブラマイシン−HRPを含んだ。
【0061】これらの要素を、0.12〜17.5μg/mLの濃度
範囲でトブラマイシンを含むヒト血清ベースのキャリブ
レーター液を使って試験した。それらの液体は実施例3
に記載の通りに試験した。結果を下記に示す。
【0062】
【表11】
【0063】ゲンタマイシンについて上述した形式(要
素G)を使って調製した3つのトブラマイシン分析要素
すべてが、試験したトブラマイシン濃度範囲に渡って非
常に低いバックグラウンド速度を有する許容できる用量
応答曲線を示す。
【0064】次の例を示す: 1)本発明に従って調製した要素は、本発明の帯電材料
を含まない要素よりも勾配の急な用量応答曲線を示し且
つより低いバックグラウンド速度を示す。 2)帯電材料を様々な位置に含めることができそして良
好なアッセイ性能を提供することができる。
【0065】3)グラビア法によって組み込まれた本発
明の帯電材料を使って調製した要素は、特に参照試料と
の相関関係が改善される。 4)本発明に従って調製した要素は、従来技術のものに
比べて、優れたカート精度、複合精度、患者正確度およ
び安定性を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月4日(2001.7.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 および下式
【化2】 (ここでXはNHまたはOであり;R1はHまたはCH3
であり;R2,R3,R4,R5およびR6は独立にH,C
3またはCH2CH3であり;R7はH,CH3,CH2
3またはシクロヘキシルであり;YはCONHCHC
2CH3,CONHCH2(CH3)2,COOCH2CH2
OHまたは2−ピロリジノン−1−イルであり;そして
nは0,1または2である)のモノマーから成る群より
選ばれる、請求項6に記載の分析要素。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】本発明のコポリマーは、標準的な乳化、溶
または懸濁重合技術を使って調製することができる。
本発明のコポリマーの調製に有用な重合方法を記載して
いる多数の特許および非特許刊行物が当業者に入手可能
である。例えば、Sorenson,Preparative Methods of Po
lymer Science, 第2版,Wiley & Sons (1968); Steven
s, Polymer Chemistry, An Introduction, Addison Wes
ley Publishing Co.(1975); 米国特許第4,581,314号、
同第4,599,389号および同第4,201,840号明細書。それら
の刊行物の全内容が参考として本明細書中に組み込まれ
る。例えば米国特許第4,201,840号明細書は、405 mlの
ジメチルスルホキシド中に36gのアクリルアミド、9g
のN−(3−メタクリルアミドプロピル)−N′−(3
−クロロプロピオニル)尿素および225 mgの2,2′−
アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)を含む溶液を
最初に調製することによるポリ〔アクリルアミド−コ−
N−(3−メタクリルアミドプロピル)−N′−(3−
クロロプロピオニル)尿素〕の調製を教示している。前
記溶液を1/2時間窒素でフラッシュし、一晩60℃で加熱
して粘性のポリマー溶液を得る。アセトンからの沈澱に
よりポリマーを単離し、濾過により収集し、そして乾燥
させる。本発明の所望のポリマーも同様な方法で製造す
ることができる。コポリマー中の或るポリマーに対する
別のポリマーの比相対量は、重合反応の開始時点での各
モノマーの比相対量を使うことによって得ることができ
る。
フロントページの続き (72)発明者 スーザン ジーン ダニエルソン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14472, ホネオイ フォールズ,パートリッジ ヒ ル 47 (72)発明者 ジェロメ チャールズ スワルツ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14918, ロチェスター,ニュートン ドライブ 480 (72)発明者 リンダ アン マウク アメリカ合衆国,ニューヨーク 14610, ロチェスター,クロイドン ロード 184

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電分析物を分析するための分析要素で
    あって、 a.固定化されたレセプター;および b.前記分析物の実効電荷と同符号の実効電荷を有する
    材料を含んでなる分析要素。
  2. 【請求項2】 前記材料がポリマー、イオノマー、オリ
    ゴマー、マクロマー、ゲル、セラミックス、金属、半導
    体およびそれらの組合せから成る群より選ばれる、請求
    項1に記載の分析要素。
  3. 【請求項3】 前記材料がポリマーである、請求項2に
    記載の分析要素。
  4. 【請求項4】 前記分析物がアミンを含み、そして前記
    ポリマーが正の実効電荷を有する、請求項3に記載の分
    析要素。
  5. 【請求項5】 前記ポリマーが、正の実効電荷を有する
    モノマー20〜80質量%(全モノマーの総重量に基づい
    て)と親水性の非イオン性モノマー約80〜20質量%(全
    モノマーの総重量に基づいて)から構成される、請求項
    4に記載の分析要素。
  6. 【請求項6】 前記ポリマーが第四級窒素を含んでなる
    モノマーから構成される、請求項4に記載の分析要素。
  7. 【請求項7】 前記モノマーが 【化1】 および下式 【化2】 (ここでXはNHまたはOであり;R1はHまたはCH3
    であり;R2,R3,R4,R5およびR6は独立にH,C
    3またはCH2CH3であり;R7はH,CH3,CH2
    3またはシクロヘキシルであり;YはCONHCHC
    2CH3,CONHCH2(CH3)2,COOCH2CH2
    OHまたは2−ピロリジノン−1−イルであり;そして
    nは0,1または2である)のモノマーから成る群より
    選ばれる、請求項6に記載の分析要素。
  8. 【請求項8】 試料中の分析物の存在または量を測定す
    るための方法であって、 A)前記試料を a)次の成分 i) 前記分析物に特異的な固定化されたレセプター、 ii) 前記分析物の実効電荷と同符号の実効電荷を有する
    材料 を含んでなる要素、 b)標識反応体であって、標識分析物もしくは前記分析
    物の標識類似体、または前記分析物に特異的な標識レセ
    プターのいずれかである標識反応体と接触せしめ; B)結合した標識反応体から遊離の標識反応体を分離
    し;そして C)前記分析物の存在または量の尺度として前記結合し
    た標識反応体を測定するという段階を含んでなる方法。
  9. 【請求項9】 前記材料が、正の実効電荷を有するモノ
    マー20〜80質量%(全モノマーの総重量に基づいて)と
    親水性の非イオン性モノマー約80〜20質量%(全モノマ
    ーの総重量に基づいて)とから構成される、請求項8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記材料が、1もしくは複数のC1
    3アルキル基を有する第四級窒素を含んでなるモノマ
    ー、またはC,S,NもしくはOから選ばれる5〜14個
    の環原子を有する単環式もしくは多環式の環を含んでな
    りただし前記環原子のうちの少なくとも1つが第四級窒
    素であるモノマー、から構成されたポリマーである、請
    求項8に記載の方法。
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