JP2001310781A - 自動二輪車のフロントカウル - Google Patents

自動二輪車のフロントカウル

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JP2001310781A JP2001133857A JP2001133857A JP2001310781A JP 2001310781 A JP2001310781 A JP 2001310781A JP 2001133857 A JP2001133857 A JP 2001133857A JP 2001133857 A JP2001133857 A JP 2001133857A JP 2001310781 A JP2001310781 A JP 2001310781A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部品数が少なく、組立が容易であると共に、ラ
ジエータへの導風効率が高い自動二輪車のフロントカウ
ルを工夫すること。 【解決手段】ヘッドパイプ2の前側からエンジンの両側
に設けたフロントカウル51はアンダーカウル53、ア
ッパーカウル54、センターカウル56及びインナパネ
ル55にて構成し、アンダーカウル53はその前側に一
体の壁53wを有し、その左右のパネル53p,53p
を該壁53wを介して一体にしてコの字形に形成し、前
記アンダーカウル53の上部にアッパーカウル54の下
部を接合し、前記アッパーカウル54は前側開口部62
を有し、該前側開口部の左右内側に設けた取付ボス54
hにインナパネル55をネジ止めし、上記アッパーカウ
ルの左右内側とラジエータ63側部との間にインナパネ
ルを位置させ、上記インナパネルの上側にセンターカウ
ルの下端を係合した自動二輪車のフロントカウル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジンの前側にラ
ジエータを配置した自動二輸車のカウリングに関するも
のであり、アンダーカウル、アッパーカウル等によるフ
ロントカウルについて、その車体への組み付けを容易に
すると共に、ラジエータへの導風効率を向上させること
ができるものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車には、例えばエンジンの前側
にラジエータを配置し、このラジエータにエンジン側か
らの冷却水を通して外部に熱を発散させて冷却し、この
冷却された冷却水をエンジン側に戻してエンジンを冷却
するものであって、ヘッドパイプの前側からエンジン両
側を、ウインドシールドを設けたフロントカウルで覆
い、このフロントカウル前面の走行風導入口から走行風
を取り込み、その後方のラジエータに導いて、ラジエー
タを冷却するものがある。このような従来技術の一例と
して特開昭60−67280号公報に記載されているも
のがある。この従来例のフロントカウルは上部カウリン
グ、左右側部カウリング及び下部カウリングを組み合わ
せて組み付けられるものである。
【0003】ところで、ラジエータは、冷却効率を向上
させるために車幅方向に広げて走行風の当たる面積を増
加させるようにしているが、このラジエータの冷却効率
を上げるためにさらにファンを備えることがあり、この
ファンを配置するに当たってはエンジンと干渉しないよ
うに、しかも走行風がエンジンヘ当たるのを邪魔しない
ように配慮される。このため、例えば、エンジンとの干
渉を避け、しかも走行風がエンジンヘ当たることを邪魔
しないように、2個のファンを用い車幅方向の両側に配
置することが考えられるが、並列多気筒エンジンの場合
には車幅方向へも伸びており、エンジンとの干渉を避け
ることができないことがある。従って、その分ラジェー
タを前側にして配置するようになり、結局前輪をエンジ
ンから更に前側遠方に配置することになるため、ホイー
ルベースが長くなり大型化する。上記のような自動二輪
車のフロントカウルについては、その構成を簡単にし、
部品数を少なくして組み立てを容易にすると共に、ラジ
エータへの導風効率を高くすることが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
エンジンの前側にラジエータを配置し、このラジエータ
にエンジン側からの冷却水を通して外部に熱を発散させ
て冷却し、この冷却された冷却水をエンジン側に戻して
エンジンを冷却するものであって、ヘッドパイプの前側
からエンジン両側を、ウインドシールドを設けたフロン
トカウルで覆い、このフロントカウル前面の走行風導入
口から走行風を取り込み、その後方のラジエータに導い
てラジエータを冷却する自動二輪車のフロントカウルに
ついて、部品数を少なくして組み立てを容易にすると共
に、ラジエータへの導風効率を高められるように、その
構造を工夫することをその課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた手段は、エンジンの前側にラジエータを配置
し、このラジエータにエンジン側からの冷却水を通して
外部に熱を発散させて冷却し、この冷却された冷却水を
エンジン側に戻してエンジンを冷却するものであって、
ヘッドパイプの前側からエンジン両側を、ウインドシー
ルドを設けたフロントカウルで覆い、このフロントカウ
ル前面の走行風導入口から走行風を取り込み、その後方
のラジエータに導いてラジエータを冷却する自動二輪車
のフロントカウルを前提として、次ぎの(イ)〜(ニ)
によって構成されるものである。 (イ)ヘッドパイプの前側からエンジンの両側を覆う上
記フロントカウルはアンダーカウル、アッパーカウル、
センターカウル及びインナパネルにて構成されたもので
あること、(ロ)上記アンダーカウルはその前側に一体
の壁を有し、左右のパネルを上記壁を介して一体にして
コの字形に形成したものであること、(ハ)上記アンダ
ーカウルの上部にアッパーカウルの下部を接合する接合
部を設けると共に、上記アッパーカウルの下部にも前記
アンダーカウルとの接合部を設けたこと、(ニ)上記ア
ッパーカウルは前側開口部を有し、該前側開口部の左右
内側に設けた取付ボスにインナパネルをネジ止めするこ
とにより、上記アッパーカウルの左右内側とラジエータ
側部との間にインナパネルを位置させ、これらインナパ
ネルの上側にセンターカウルの下端を係合したものであ
ること。
【0006】
【作用】フロントカウルにおけるそれぞれのインナパネ
ルをアッパーカウルの前側開口部内側の左右と、その後
方のラジエータ側部との間に取り付け、上記前側開口部
より導入された走行風は上記インナパネルによって案内
し、当該前側開口部とラジエータの間から走行風が外部
へ漏れないようにして、ラジエータへの走行風の導風効
率を向上させる。また、アッパーカウルを上記インナパ
ネルと一体に成形すると大型のパネルとなり、そのため
成形が難しいが、インナパネルを別体としたのでその成
形が容易になる。さらに、上記インナパネルを上記前側
開口部の左右内側に設けた取付ボスにネジ止めし、ま
た、これらインナパネルの上側にセンターカウルの下端
を係合したので、これらインナパネルのアッパーカウル
の左右および上側のセンターカウルへの連結・支持が確
実になる。さらにまた、上記アンダーカウルの前側に一
体の壁を設け、当該壁で左右のパネルを一体化して、フ
ロントカウルの主要なカウリングを、該左右のパネルを
一体化したアンダーカウルと上側のアッパーカウルとに
分けているので、上記フロントカウルの車体への組み付
けが容易になる。
【0007】
【実施例】自動二輪車の車体フレーム1を構成するヘッ
ドパイプ2には、フロントフォーク3が設けられ、この
フロントフォーク3の下部に前輪4が支持され、上部に
はハンドル5が取り付けられている。ヘッドパイブ2か
ら後方に左右一対のメインフレーム6が伸び、この後端
部にはリヤアームブラケヅト7が接続されている。左右
一対のメインフレーム6の後方には、それぞれブラケッ
ト8が設けられ、このブラケット8には下シートレール
9と上シートレール10が接続され、この下シートレー
ル9の後部には後シートレール11が接続され、この後
シートレール11は下シートレール9に接続した補助レ
ール12によって支持されている。左右一対のリヤアー
ムブラケット7には、図7及ぴ図8に示すようにピボッ
ト軸13を掛け渡してナット14によって締付固定して
いる。ピボット軸13は、調整部材15を介して支持さ
れ、調整部材15はリヤアームブラケット7に外側から
圧入され、リヤアームブラケヅト7の内側からはカラー
16が圧入されている。ピボット軸13には軸受17を
介してリヤアーム18の前端部18aが軸支され、リヤ
アーム18は上下に揺動可能になっている。
【0008】調整部材15及びカラー16には、支持孔
15a,16aが形成されており、図8ではビボット軸
13が上下方向において中央位置に支持されている。調
整部材15及びカラー16を支持孔15a,16aが偏
心したものに交換し図9に示す位置にすると、調整部材
15のテーパ15bがリヤアームブラケット7の取付孔
7aに当接し、調整部材15の軸方向に対して直交する
面15cとカラー16との間に隙間が存在し、直交する
面15d及ぴ平行な面15eとリヤアームブラケット7
の取付孔7aとの間に隙間が存在し、ピボット軸13が
下よりの位置に支持される。この調整部材15及びカラ
ー16を、さらに回転して天地逆にすることでピボット
軸13が上よりの位置になり、ピボット軸13の位置を
簡単に変えることができ、リヤホイールの調整が容易で
ある。
【0009】リヤアームブラケット7の下部には、図7
に示すように車体側リンク19が支持ピン20を支点に
回動可能に連結され、この車体側リンク19にアーム側
リンク21が支持ピン22を支点に回動可能に連結さ
れ、アーム側リンク21はリヤアーム18に支持ピン2
3を支点に回動可能に連結されている。また、車体側リ
ンク19には、リヤサスペンション24の下部24aが
軸支され、上部24bはメインフレーム6の後部に掛け
渡されたクロスメンバー25に軸支されている。リヤア
ーム18の後端部には後輪26が設けられている。
【0010】左右のメインフレーム6の前側には、図6
に示すように取付ブラケット27が設けられ、この取付
ブラケット27の間に並列多気筒エンジン28の気筒2
9を位置させ、気筒29は締付ボルト30により取付ブ
ラケット27に締付固定されている。メインフレーム6
の後側には取付ステー31が設けられ、この取付ステー
31の間に支持軸32が掛け渡され、この支持軸32に
並列多気筒エンジン28のエンジンケース33の後側上
部が支持されている。さらに、リヤアームブラケット7
の下側にも取付ステー34が設けられ、この取付ステー
34の間に支持軸35が掛け渡され、この支持軸35に
エンジンケース33の後側下部が支持されている。並列
多気筒エンジン28の気筒29は前傾しており、気筒2
9の前側から排気管36が並列多気筒エンジン28の下
方に沿って後方に伸び、この排気管36に接続したマフ
ラ37が後輪26の右側に位置している。
【0011】図10及び図11に示すように、平面から
視て左側のメインフレーム6のヘッドパイプ近傍の内側
には、点火装置の点火コイル38が取り付けられてい
る。この点火コイル38の取り付けは、メインフレーム
6の内側に取付ブラケット39を溶接し、この取付ブラ
ケット39に取付プレート40を締付ボルト41で締付
固定している。取付プレート40には一対の支持片40
aが形成されており、この支持片40aに点火コイル3
8の両端のゴムキャップ42を挿着して取り付けられて
いる。点火コイル38のゴムキャップ42には挿通孔4
2aが形成され、この挿通孔42aに取付プレート40
の支持片40aを挿入することで容易に取り付けること
ができ、点火コイル38の点検が簡単である。しかも、
ゴムキャップ42により、車体フレーム側からの振動が
点火コイル38に伝達されることを防止している。
【0012】並列多気筒エンジン28の気筒29の後側
に吸気管43が接続され、吸気管43に接続した気化器
44はメインフレーム6の間に位置している。気化器4
4に接続されたエアクリーナ45は燃料タンク46の下
方位置に配置され、燃料タンク46はメインフレーム6
上に配置されている。燃料タンク46の後方にはタンデ
ムシート47が配置され、このタンデムシート47の両
側部から後方の下方はリヤカウル48で覆われ、このリ
ヤカウル48から後輪26の上方に位置するマッドガー
ドの後部が下後方に向けて突出している。マッドガード
の後方にはテールランプ49が設けられ、さらに左右に
はフラッシャランプ50が設けられている。
【0013】また、ヘッドパイブ2の前側から並列多気
筒エンジン28の両側はフロントカウル51により覆わ
れ、さらにフロントカウル51にはウインドシールド5
2が設けられている。フロントカウル51は、アンダー
カウル53、アッパーカウル54、センターカウル56
及びインナパネル55から構成されている。アンダーカ
ウル53はその前側に一体に壁53wを有し、左右のパ
ネル53pを上記壁53wを介して一体にしてコの字形
にしたものであり、その上部の両側には、図14に示す
ように接合凸部53aが形成され、さらに接合凹部53
bが形成され、上部の前側には取付部53cが上方に立
ち上がるように形成されている。また、アンダーカウル
53の上部に取付孔53dが形成され、さらに中央部と
後側下部には車体取付孔53e,53fが形成されてい
る。
【0014】アッパーカウル54の下部の両側には接合
凹部54aが形成され、さらに接合凸部54bが形成さ
れている。アンダーカウル53の上部に、アッパーカウ
ル54の下部を接合して取り付けられ、3箇所をビス5
7によって締付固定されている。アッパーカウル54の
上部にはセンターカウル取付孔54cが形成され、セン
ターカウル56がビス58によって締付固定されてい
る。アッパーカウル54の両後側には車体取付孔54d
が形成され、また両前側にはフラッシャランプ59の取
付孔54eが形成され、またアッパーカウル54の中央
部には風が通る開口部54fが形成されている。開口部
54fの上部は、ラジエータ63の上部後方に相対位置
し、車体左側のファン65からの吹き出し風をスムーズ
に排出できるように大きく開口している。
【0015】さらに、アッパーカウル54の前側には、
図12及び図13に示すように、左右にインナパネル5
5が設けられ、この左右のインナパネル55を連結する
ように上側にセンターカウル56の下端が掛け渡されて
いる。左右のインナパネル55は、アッパーカウル54
に形成されたパネル取付孔54gからビス60を装着し
て前側の2箇所と、上側の2箇所でアッパーカウル54
の内側に取り付けられている。左右のインナパネル55
の上前側は、図18及び図19に示すようにアッパーカ
ウル54の内側に取付ボス54hが設けられ、この取付
ボス54hに内側からビス60により締付固定して取り
付けられる。この左右のインナパネル55にセンターカ
ウル56の下端が係合して覆うように取り付けられてい
る。
【0016】このように、アンダーカウル53、アッパ
ーカウル54、センターカウル56及びインナパネル5
5により構成されたフロントカウル51は、ビス61を
車体取付孔53e,53f及び車体取付孔54dに挿通
して車体フレーム1のブラケットに締付固定取り付けら
れ、さらに取付孔54eからフラッシャランプ59を装
着して車体フレーム1のブラケットに取り付けられる。
フロントカウル51にインナパネル55を設けること
で、フロントカウル51の前側開口部(走行風導入口)
62の後方に配置されたラジエータ63との隙間をなく
し、走行風をラジエータ63へ導くことができ、ラジエ
ータへの走行風の導風効率が向上され、その結果、ラジ
エータの冷却効率が向上される。
【0017】ラジエータ63は、並列多気筒エンジン2
8の前側に配置され、ラジエータ63の上部がメインフ
レーム6に取り付けられ、下部が並列多気筒エンジン2
8に取り付けられている。ラジエータ63は平面から視
て前側へ向けて屈曲した湾曲状とし、ラジエータ63の
車幅方向の両側63aを前側に位置させている。このラ
ジエータ63の後面に2個のファン64,65を車幅方
向の両側63aに配置している。ラジエータ63の上端
は、車体フレーム1のヘッドパイプ2に近接して配置さ
れ、走行風の当たり易い位置になっている。また、ラジ
エータ63の車幅方向の両側63aの2個のファン6
4,65は回転方向を同じにし、この実施例では、進行
方向後方から視て反時計方向としている。この2個のフ
ァン64,65の回転により上側に形成される空気を送
り出す方向を基準にして、空気を送り出す側のファン6
5を大径にしている。
【0018】また、ラジェータ63はクロスフロータイ
プであり、車体右側から左側へと冷却水が流れ、ラジエ
ータ63の車幅方向外側の一方の上部に、エンジン側か
ら導かれる冷却水の入口パイプ66を接続し、他方の下
部にエンジン側へ送られる冷却水の出口パイプ68を接
続し、入口パイブ66及び出口パイブ68は図20に示
すようにそれぞれファン64,65の空気を送り出す側
を避けた位置に配置している。
【0019】このように、ラジエータ63の中央部63
bは並列多気筒エンジン28に近接させることができ、
ファン64,65による空気の押し出しが車幅方向外側
へ邪魔なくできるため、ラジエータ63の冷却効率が向
上する。さらに、ラジエータ63の中央部63bは並列
多気筒エンジン28に近接させて、ファン64,65を
並列多気筒エンジン28と干渉することなく配置するこ
とができ、ホイールベースが短くなり、車両の小型化が
可能である。しかも、ファン64,65がラジエータ6
3の車幅方同の両側63aが前側に位置しているため、
ファン64,65が邪魔することがなく、走行風を効果
的に並列多気筒エンジン28へ当てることができる。
【0020】また、ラジエータ63の縦方向寸法が気筒
29前側から排気管36前側に至る長さとなっている場
合、ラジエータ63上部の背部は、気筒29が位置し走
行風が抜け難い。このためラジエータ63内において冷
却水が高温となる。一方、ラジエータ63下部の背部
は、排気管36が位置し走行風は、排気管36の間を通
るため抜け易い。このためラジエータ63内において冷
却水が低温となる。このように、ラジェータ63内にお
いて上部は冷却水が高温となり、下部は冷却水が低温と
なることにより、ファン64,65のラジエータ63に
対する上下位置としては、上方に配置する方が冷却効率
が良い。特に、前傾エンジンの場合は、気筒29部分が
ラジエータ63と比較的近接することになるが、この際
ホィールベースを短くするという効果がより顕著にな
る。
【0021】また、ラジエータ63の車幅方向外側の一
方にエンジン側から導かれる冷却水の入口パイプ66を
接続し、他方にエンジン側へ送られる冷却水の出口パイ
プ68を接続し、入口パイブ66及び出口パイプ68は
それぞれファンの空気を送り出す側を避けた位置に配置
しており、入口パイプ66や出口パイブ68が空気の吸
い出しの邪魔になることがなくファン64,65により
冷却効率を向上させることができる。
【0022】また、ラジエータ63の車幅方向の両側に
位置させたファン64,65の回転方向を同じにし、こ
の一対のファン64,65の間に且つ上側に形成される
空間に存在する空気を送り出す方向を基準にして、空気
を送り出す側のファン65を大径にしている。このよう
に、空気を送り出す側のファン65を大径にしているた
め、他方のファン64による空気の送り込みの量より、
空気を送り出す側のファン65による吸い出しの量が大
きい。従って、並列多気筒エンジン28の前側の雰囲気
温度は、ラジェータ63が並列多気筒エンジン28と近
接すことにより冷却風が抜け難くなっているため、下方
より上方が温度が高く、ラジェータ63の上部の後方に
熱がこもり、ラジエータ63の上方の雰囲気温度が高い
後面の領域を負圧雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇を抑
えることができるため、ラジエータ63による冷却効率
が向上する。
【0023】また、フロントカウル51の開口部54f
は、ラジエータ63の後面に配置したファン64,65
に対向して開口しており、開口部54fは上側が大きく
下側が小さくなっており、大径側のファン65において
は、空気の送り込みの量より、空気の吸い出しの量が大
きくなるようになっている。
【0024】図21は自動二輪車の冷却装置の他の実施
例を示す模式図である。ラジエータ63は前記同様に構
成され、このラジエータ63の後面に配置された左右の
ファン100,101の回転方向は、時計方向に同じと
し、進行方向後側から視て右側のファン100を大径に
し、左側を小径にしている。これにより、右側のファン
100による空気の吸い出しによりラジエータ63の後
面の上方の領域を負圧雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇
を抑えることができ、ラジエータ63の冷却効率が向上
する。
【0025】図22は自動二輪車の冷却装置の他の実施
例を示す模式図である。ラジエータ63は前記同様に構
成され、このラジエータ63の後面に配置された左右の
ファン200,201の回転方向は、左右のファン20
0,201の回転方向を異ならせ、車体の進行方向後側
から視て右側のファン200の回転方向を時計方向とし
て、左側のファン201の回転方向を反時計方向として
いるため、左右のファン200,201により空気の吸
い出しによりラジエータ63の後面の上方の領域を負圧
雰囲気にでき、雰囲気温度の上昇を抑えることができ、
ラジエータ63の冷却効率が向上する。
【0026】
【発明の効果】フロントカウルにおけるそれぞれのイン
ナパネルをアッパーカウルの前側開口部内側の左右と、
その後方のラジエータ側部との間に取り付けたので、上
記前側開口部より導入された走行風は上記インナパネル
によって案内され、当該前側開口部とラジエータの間か
ら走行風が外部へ漏れることがない。したがって、ラジ
エータへの走行風の導風効率を向上させることができ
る。また、アッパーカウルを上記インナパネルと一体に
成形すると大型のパネルとなり、そのため成形が難しい
が、インナパネルを別体としたのでその成形が容易であ
る。さらに、上記インナパネルを上記前側開口部の左右
内側に設けた取付ボスにネジ止めし、また、これらイン
ナパネルの上側にセンターカウルの下端を係合したの
で、これらインナパネルはアッパーカウルの左右および
上側のセンターカウルに確実に連結・支持される。さら
にまた、上記アンダーカウルの前側に一体の壁を設け、
当該壁で左右のパネルを一体化して、フロントカウルの
主要なカウリングを、該左右のパネルを一体化したアン
ダーカウルと上側のアッパーカウルとに分けているの
で、上記フロントカウルの車体への組み付けが容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の側面図である。
【図2】自動二輪車の平面図である。
【図3】自動二輪車の正面図である。
【図4】自動二輪車のラジエータの配置を示す側面図で
ある。
【図5】自動二輪車のラジエータの配置を示す平面図で
ある。
【図6】車体フレームにエンジンを搭載した状態を示す
側面図である。
【図7】リヤアームの支持機構を示す側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】リヤアームの支持機構により位置調整をする状
態を示す断面図である。
【図10】点火コイルの取付状態を示す平面図である。
【図11】点火コイルの取付状態を示す拡大平面図であ
る。
【図12】フロントカウルの側面図である。
【図13】フロントカウルの前面図である。
【図14】アンダーカウルの側面図である。
【図15】アンダーカウルの平面図である。
【図16】アンダーカウルの正面図である。
【図17】アッパーカウルの側面図である。
【図18】図12のXVIII −XVIII 線に沿う断面図であ
る。
【図19】図12のXIX −XIX 線に沿う断面図である。
【図20】自動二輸車の冷却装置の模式図である。
【図21】自動二輪車の冷却装置の他の実施例を示す模
式図である。
【図22】自動二輪車の冷却装置の他の実施例を示す模
式図である。
【符号の説明】
28・・・並列多気筒エンジン 51・・・フロントカウル 52・・・ウインドシールド 53・・・アンダーカウル 53a・・・接合凸部 53b・・・接合凹部 53c・・・取付部 53e,53f・・・車体取付部 53p・・・アンダーカウルの左右のパネル 53w・・・アンダーカウルの前側の壁 54・・・アッパーカウル 54c・・・センターカウル取付孔 54d・・・車体取付孔 54g・・・パネル取付孔 54h・・・取付ボス 55・・・インナパネル 62・・・前面開口部 63・・・ラジエータ 64,65・・・ファン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの前側にラジエータを配置し、こ
    のラジエータにエンジン側からの冷却水を通して外部に
    熱を発散させて冷却し、この冷却された冷却水をエンジ
    ン側に戻してエンジンを冷却するものであって、ヘッド
    パイプの前側からエンジン両側を、ウインドシールドを
    設けたフロントカウルで覆い、このフロントカウル前面
    の走行風導入口から走行風を取り込み、その後方のラジ
    エータに導いてラジエータを冷却する自動二輪車のフロ
    ントカウルにおいて、 上記フロントカウルはアンダーカウル、アッパーカウ
    ル、センターカウル及びインナパネルにて構成し、 上記アンダーカウルはその前側に一体の壁を有し、左右
    のパネルを上記壁を介して一体にしてコの字形に形成
    し、 上記アンダーカウルの上部にアッパーカウルの下部を接
    合する接合部を設けると共に、上記アッパーカウルの下
    部にも前記アンダーカウルとの接合部を設け、 上記アッパーカウルは前側開口部を有し、該前側開口部
    の左右内側に設けた取付ボスにインナパネルをネジ止め
    することにより、上記アッパーカウルの左右内側とラジ
    エータ側部との間にインナパネルを位置させ、これらイ
    ンナパネルの上側にセンターカウルの下端を係合した自
    動二輪車のフロントカウル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011152848A (ja) * 2010-01-27 2011-08-11 Honda Motor Co Ltd 鞍乗型車両のカウリング構造
JP2013078991A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Kawasaki Heavy Ind Ltd 自動二輪車の導風構造
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