JP2001309705A - 田植機用の苗供給装置 - Google Patents

田植機用の苗供給装置

Info

Publication number
JP2001309705A
JP2001309705A JP2000133182A JP2000133182A JP2001309705A JP 2001309705 A JP2001309705 A JP 2001309705A JP 2000133182 A JP2000133182 A JP 2000133182A JP 2000133182 A JP2000133182 A JP 2000133182A JP 2001309705 A JP2001309705 A JP 2001309705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seedling
rack
seedlings
payout
lift motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000133182A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Kukida
徹 久木田
Yoshihiro Ueda
上田  吉弘
Masaki Orimoto
正樹 折本
Tatsuji Ochi
竜児 越智
Akio Kashii
秋雄 樫井
Kimihiko Otoshi
公彦 大利
Shigenori Saito
成徳 斎藤
Mitsuru Murata
充 村田
Wataru Takahashi
亘 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2000133182A priority Critical patent/JP2001309705A/ja
Publication of JP2001309705A publication Critical patent/JP2001309705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数の節減および装置全体としての軽量
化を図りながら、円滑良好な苗積込みおよび払出し(搬
出)を行うことのできる実用性に優れた苗供給装置を提
供する。 【解決手段】 主枠10の内部に、苗Fを前後方向に縦
列状に載置収容する複数段の苗ラック20をそれぞれ昇
降可能に配備し、最上段以外の苗ラック20を最上段の
苗ラック20に順次吊り下げ支持し、最上段の苗ラック
20を昇降させることで各段の苗ラック20を、主枠1
0に形成した出入り口1の高さ位置に1段づつ順次移動
させてゆくよう構成した田植機用の苗供給装置におい
て、最上段の苗ラック20の前後および左右箇所をワイ
ヤwで吊り下げ支持するとともに、各ワイヤwを、リフ
トモータによって正逆転駆動される単一の回転駆動軸3
1に巻き掛け連結してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植機用の苗を農
道から圃場内の田植機に供給したり、農道の苗補給個所
に苗を置いて行く場合などに使用する苗供給装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】田植機用の苗供給装置としては、例えば
特開平11−289872号公報に開示されているよう
に、軽トラック等の運搬車両の荷台に搭載される主枠の
内部に、苗を前後方向に縦列状に載置収容する昇降可能
な複数段の苗ラックを配備し、苗ラック群における最上
段の苗ラックを、ネジ送り式の昇降駆動機構によって昇
降される可動枠に吊り下げ連結するとともに、上下に隣
接する苗ラック同士をチェーンリンクによって順次吊り
下げ支持し、可動枠によって最上段の苗ラックを昇降さ
せることで、各段の苗ラックを、主枠の後端下部に形成
した苗出入口の高さ位置に1段づつ順次移動させてゆく
よう構成したものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の苗供給
装置は、多くの苗を整列して積込み収容して運搬し、か
つ、能率よく搬出することができる利点を有するもので
あるが、実用面においては改良の余地があった。
【0004】つまり、上記従来装置では、可動枠の一箇
所をネジ送り式の昇降駆動機構に支持して昇降するの
で、多量の苗重量を受ける可動枠を円滑に平行昇降させ
るために精度の高い案内構造を複数箇所に装備する必要
があり、その結果、苗ラックを昇降させるための構成部
品の点数が多くなってコスト高になるものであった。ま
た、苗ラック群とは別に可動枠を装備するために、装置
全体の重量が大きいものとなっていた。
【0005】本発明は、このような実情に着目してなさ
れたものであって、部品点数の節減および装置全体とし
ての軽量化を図りながら、円滑良好な苗積込みおよび払
出し(搬出)を行うことのできる実用性に優れた苗供給
装置を提供することを主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用および効果〕
【0007】(構成) 請求項1に係る発明は、運搬車
両の荷台に搭載可能な主枠の内部に、苗を前後方向に縦
列状に載置収容する複数段の苗ラックをそれぞれ昇降可
能に配備し、最上段の苗ラックを昇降駆動機構によって
昇降するとともに、最上段以外の苗ラックを最上段の苗
ラックに順次吊り下げ支持し、最上段の苗ラックを昇降
させることで各段の苗ラックを、主枠の後端下部に形成
した苗出入口の高さ位置に1段づつ順次移動させてゆく
よう構成した田植機用の苗供給装置であって、最上段の
苗ラックの前後および左右箇所をワイヤで吊り下げ支持
するとともに、全ワイヤを、正逆転駆動される単一のリ
フトモータによって巻き上げ巻き降ろしするよう構成し
てあることを特徴とする。
【0008】(作用) 上記構成によると、積込み時に
は、先ず、すべての苗ラックを下降させて、最上段の苗
ラックを苗出入り口に臨む積込み高さに位置させ、苗出
入口から苗を供給して最上段の苗ラックに対して縦列状
態で搬入する。最上段の苗ラックへの積込みが終了する
と、苗を積載収容した最上段の苗ラックを1段上昇させ
て、2段目の苗ラックを積込み高さに移行させ、先と同
様に苗出入口から苗を供給する。以後、これを順次繰り
返すことで、すべての苗ラックに多数の苗を収容するこ
とができる。また、払出し時には、苗を積載収容した苗
ラック群のうちの最下段の苗ラックを苗出入口に臨む高
さに位置させ、この苗ラックに積載収容された苗を苗出
入口から取出す。そして、最下段の苗ラックからの苗取
出しが終了すると、苗ラックを1段下降させて、上段の
苗ラックを出入口に臨む高さに位置させ、引き続き苗の
取出しを行う。これを順次繰り返すことで、積載収容し
たすべての苗を取出すことができる。
【0009】ここで、最上段の苗ラックの前後および左
右箇所を支持する全てのワイヤは単一のリフトモータに
よって同時に巻き上げられたり、巻き降ろされたりする
ことになり、最上段の苗ラックを水平に昇降することが
できる。
【0010】(効果) 従って、請求項1に係る発明に
よると、苗ラック群の昇降にワイヤ吊り下げ方式を導入
することで、従来のネジ送り方式の昇降駆動手段に比較
して部品点数少なく、円滑かつ確実な水平昇降が可能と
なり、装置全体としての軽量化を図りながら、円滑良好
な苗積込みおよび払出し(搬出)を行うことのできる実
用性に優れた苗供給装置を提供することができる。また
単一のリフトモータに対してのみ昇降制御を行えばよい
ので、制御系の簡素化にも有効となる。
【0011】〔請求項2に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0012】(構成) 請求項2に係る発明の田植機用
の苗供給装置は、請求項1の発明において、前記リフト
モータによって単一の回転駆動軸を正逆転駆動するとと
もに、この回転駆動軸に最上段の苗ラックを吊り下げ支
持する全てのワイヤを巻き掛け連結してある。
【0013】(作用) 上記構成によると、最上段の苗
ラックの前後および左右箇所を支持する全てのワイヤが
単一の回転駆動軸に巻き掛け連結されるので、回転駆動
軸に備えた各ワイヤの巻き取り用ドラムを全て同径にし
ておくことで、回転駆動軸の回転量に対して各ワイヤを
同量だけ巻き上げあるいは巻き降ろすことができ、常に
最上段の苗ラックを水平に昇降することができる。従っ
て、最上段の苗ラックに下段の苗ラック群を順次平行に
吊り下げ支持することで、特に精度の高いガイド機構を
用いることなく、すべての苗ラックを常に水平に昇降さ
せることができる。
【0014】(効果) 従って、請求項2に係る発明に
よると、簡素な構造で円滑かつ確実な水平昇降が可能と
なり、請求項1の発明の上記効果を助長する。
【0015】〔請求項3に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0016】(構成) 請求項3に係る発明の田植機用
の苗供給装置は、請求項1または2の発明において、前
記リフトモータを電磁ブレーキ付きの電動モータで構成
し、リフトモータが通電駆動されると電磁ブレーキによ
る制動が解除され、リフトモータへの通電が断たれると
電磁ブレーキが制動作動するよう構成してある。
【0017】(作用) 上記構成によると、苗ラックが
停止している間は電磁ブレーキによって回転駆動軸が強
力に制動され、吊り上げられている苗ラックは確実に所
定位置に保持される。また、苗ラックの昇降指令に基づ
いて電動モータが通電駆動される時には電磁ブレーキの
制動は解除され、回転駆動軸の回転によって苗ラックの
昇降が行われる。
【0018】(効果) 従って、請求項3に係る発明に
よると、高速低トルクで回転作動するリフトモータを電
磁ブレーキで制動するので、小さい制動力でも回転駆動
軸を強力に制動することができ、多数の苗を積載して吊
り上げられた大重量の苗ラック群を所定高さで精度良く
停止保持することができ、良好な苗搬入および払出しを
行うことができる。
【0019】〔請求項4に係る発明の構成、作用および
効果〕
【0020】(構成) 請求項4に係る発明の田植機用
の苗供給装置は、請求項1〜3のいずれか一項の発明に
おいて、前記ワイヤの中間に長さ調節部を備えてある。
【0021】(作用・ 効果) 上記構成によると、ワイ
ヤ長さの調節によって最上段の苗ラックの初期水平調整
を簡単に行うことができるとともに、使用の経過に伴う
ワイヤの伸びに対する修正をも容易に行うことができ、
常に苗ラックを水平に維持して円滑良好な苗積込みおよ
び払出しを行うことのできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、本発明に係る
苗供給装置は、運搬車両の一例である軽トラックTの荷
台tdに搭載され、育苗センターなどの苗供給元と圃場
との間を行き来して、圃場の田植機への苗補給を行うも
のであり、基本的には、多数の苗Fを積載収容する装置
本体Aと、その後部から収容した苗Fを取り出すための
払出し機構Bとを備えている。
【0023】図2〜図10に示すように、装置本体A
は、中空枠組み構造の主枠10と、この主枠1の内部に
おいて昇降可能に配備された上下5段の苗載置用の苗ラ
ック20と、これら苗ラック20を昇降する昇降駆動機
構30と、主枠10の下部後端に形成された苗出入口1
1から苗ラック20に苗Fを前後水平方向に搬入および
搬出する苗搬出入機構50とを備えている。なお、前記
苗Fは育苗箱fcに収容された状態で取り扱われる。
【0024】前記主枠10は、下枠12、上枠13、四
隅の主柱14、前後一対づつの左右の中間支柱15,1
6、などの枠部材を溶接連結して剛性の高い中空構造に
構成されるとともに、左側の中間支柱15のみが下枠1
2と上枠13にわたって脱着可能にボルト連結された構
造となっており、中間支柱15を外して主枠10の左側
面を大きく開放することで、内部構造の組み立て作業を
容易に行うことができるようなっている。
【0025】前記苗ラック20は、断面形状L形の部材
からなる左右の側枠21と背中合わせの中仕切り枠22
を前後において横枠23で連結して、前後に長い空間を
左右に有する中抜き枠状に構成されたものであって、側
枠21と中仕切り枠22の間に苗Fを横長姿勢で前後方
向に6枚づつ、左右2列に並べて載置可能となってい
る。つまり、1段の苗ラック20に12枚の苗を収容す
ることができ、5段の苗ラック20を備えたこの装置で
は、最大60枚の苗Fを収容して運搬できるように構成
されている。なお、苗ラック20の前端側の横枠23に
はストッパ片23aが立設されており、最前端の苗Fが
順次後方から送り込まれてくる後続の苗Fによって押さ
れて横枠23を乗り越えることが防止されている。ま
た、側枠21および中仕切り枠22の出入り口側の端縁
は外広がり形状に形成され、苗Fが円滑に積込み挿入さ
れるようになっている。
【0026】5段の苗ラック20のそれぞれは、左右端
の前後、および、左右中間部位の前後の6個所におい
て、吊り下げ部材としての屈伸自在なチェーンリンク2
4を介して互いに連結支持されており、最上段の苗ラッ
ク20を持ち上げることで、以下の各段の苗ラック20
が上段のものから順に、一定の上下ピッチをもって吊り
上げ上昇されるとともに、最上段の苗ラック20を下限
まで降ろすことで、5段の苗ラック20全体が、前記苗
出入口11より下側において主枠10の底部に積み重ね
格納されるようになっている。
【0027】図15,図16に示すように、前記チェー
ンリンク24は、鉛直に伸びきらない状態で、屈折点の
延長部に設けた切起し片24aに相手リンクの一部が接
当して、伸展限界が規制されるようになっており、これ
によって伸展したチェーンリンク24が再び屈折される
際に反転してしまうことが未然に回避され、常に円滑に
屈伸するようになっている。また、前方側のチェーンリ
ンク24と苗ラック20の左右側辺21との連結点には
ローラ25が装備され、このローラ25群を前側の中間
支柱15,16に形成された縦溝に係合案内させること
で、苗ラック20の前後方向での位置決めがなされてい
る。
【0028】図11,図12に示すように、前記昇降駆
動機構30は、最上段の苗ラック20を6本のワイヤw
で吊り下げ支持し、主枠10の前部上方箇所に横架され
た回転駆動軸31によって各ワイヤwを同時に巻き上げ
巻き降ろすことで、苗ラック20を水平に昇降させるよ
う構成されされている。ここで、ワイヤwの下端は、最
上段の苗ラック20の左右の側枠21、および、中仕切
り枠22における前後2個所にそれぞれ連結されてお
り、これら6本のワイヤwによって前後および左右にバ
ランスよく苗ラック20が吊り下げ支持されている。そ
して、前側の3本のワイヤwは、回転駆動軸31に固着
したドラム32に直接に巻き取られるのに対して、後側
の3本のワイヤwは、主枠10の後側上方箇所に配備し
た案内プーリ33を介して巻き掛け案内された後、回転
駆動軸31に固着したドラム34に巻き取られるように
なっている。6本のワイヤwを巻き取る回転駆動軸31
は六角軸からなり、支持枠35を介して主枠10の上部
右側部に配備されたリフトモータM1 にチェーン36を
介して減速連動されている。リフトモータM1 は、電磁
ブレーキMBを装備した減速機付き電動モータが利用さ
れており、非通電状態では電磁ブレーキMBによって回
転駆動軸31が制動固定され、リフトモータM1 が通電
駆動される時には電磁ブレーキMBの制動が解除され
る、いわゆるネガティブ・ブレーキ構造となっている。
【0029】図13,図14に示すように、各ワイヤw
の上端には連結ピン37が固着されるとともに、各ドラ
ム32,34には連結金具38がフランジ状に溶接固定
され、各連結金具38に前記連結ピン37が脱着自在に
係止連結されている。ここで、回転軸31が1回転する
ことによって巻き上げあるいは巻き下げられる苗ラック
20の昇降量が、チェーンリンク23が伸展した状態に
おける各苗ラック20の上下ピッチと同一となるように
前記ドラム32,34の径が設定されている。
【0030】回転駆動軸31の左端部および中間部を支
持する軸受けブラケット39は上下調節可能に主枠10
に取付けられており、回転駆動軸31を、その右端側を
基準にして水平調節することができるようになってい
る。また、案内プーリ33に掛け回されるワイヤwの中
間にはターンバックル40が介在されて、最上段の苗ラ
ック20の水平調節を行うよう構成されている。
【0031】図5,図7に示すように、前記苗搬出入機
構50は主枠10内の下部に左右2組配備されており、
各苗搬出入機構50が、苗ラック20内の左右に形成さ
れた前後に長い矩形空間に収まるように構成されてい
る。そして、各苗搬出入機構50は、左右の支持枠51
に左右水平に支架された前側の駆動軸52と後側の従動
軸53、これら両軸52,53にわたって前後水平に巻
き掛け配備された左右一対づつの搬送ベル54、駆動軸
52を正逆転駆動する減速機付きの電動モータからなる
左右の搬出入モータM2 、各搬送ベルト54を下方から
案内するガイドローラ55群、等で構成されるととも
に、主枠10後端の苗出入口11側に位置する従動軸5
3は、搬送ベルト54の上側搬送面より少し上方に突出
する外径を有するとともに外周面に滑り止めの凹凸溝が
形成されたゴムローラ56が取り付けられている。ま
た、苗出入口11の下側には、各苗搬出入機構50の後
端部に臨んで幅広の遊転ローラ57が配備されている。
【0032】図4に示すように、前記主枠10の後端に
形成された苗出入口11の上方には横枠17が横架溶接
され、この横枠17に支持台18を介して操作ボックス
1が脱着可能に差込み装着されるとともに、押しボタン
式の非常停止スイッチ2が固定配備されている。この操
作ボックス1には、図18に示すように、電源スイッチ
3、積込みモードと排出モードとを選択する3位置切換
え型の作業モード選択スイッチ4、強制1段上昇スイッ
チ5、および、モニター用ランプ6が備えられており、
支持台18に差し込み装着して機体後方から操作する状
態と、支持台18から抜き出してトラックTの運転部に
持ち込み、車体を操縦しながら操作する状態とに使い分
けることができるようになっている。なお、前記操作ボ
ックス1に磁石を取付けておくことで、主枠10の任意
の位置に配置して使用することができる。前記モニター
用ランプ6は、正常であれば連続点灯し、異常およびエ
ラーが発生すると異なった周期で点滅するようになって
いる。し、
【0033】主枠10の各部には、以下に説明するよう
に、制御用の各種検出手段が備えられて、主枠10の右
側上部に設けたマイコン利用のコントローラ60に接続
されている。
【0034】図7中に示すように、主枠10の前奥部に
おける上下個所には、最上段の苗ラック20の最上昇位
置および最下降位置を規制するための上限スイッチSw
1 と下限スイッチSw2 とが配備されている。各スイッ
チSw1 ,Sw2 には、揺動式の感知レバー61,62
が備えられており、最上段の苗ラック20の前端の外面
に突設した操作片20aが感知レバー61,62を接当
押圧すると、昇降駆動機構30のリフトモータM1 が停
止制御されるようになっている。
【0035】また、図2中に示すように、主枠10の上
部の前後には、最上段の苗ラック20が上限位置を越え
てオーバーランした際にこれを検知してリフトモータM
1 による上昇駆動を停止する安全スイッチSw3 が配備
されている。
【0036】図11中に示すように、回転駆動軸31の
右側外端部に固着されたスプロケット41には、回転駆
動軸31と一体に回転する回転アーム42が、回転方向
での位相が調節可能にボルト連結されるとともに、支持
枠35に支持部材43を介して取付けた位置決めスイッ
チSw4 が回転アーム42の先端によって押圧操作され
るようになっており、この位置決めスイッチSw4 の検
出が苗ラック20の1段送り情報に利用される。
【0037】図13,図14中に示すように、前記ドラ
ム32の下側近傍には、ワイヤwがドラム32の前側か
ら巻き掛けられる通常時には検知作用せず、ワイヤwが
ドラム32の後側から巻き掛けられる状態になったこと
を検知するスイッチSw5 と感知レバー63が配備され
ている。最上段の苗ラック20が下限にまで下降された
時、下限スイッチSw2 が正常に検知作動してリフトモ
ータM1 が停止すれば、ワイヤwはドラム36の前側に
巻き掛けられた状態にあるが、下限スイッチSw2 の故
障等によってリフトモータM1 が停止せず、さらに巻き
降ろし方向(図14において時計方向)にオーバーラン
したような場合、ワイヤwがドラム32の後側から巻き
掛けられる方向に移動することになり、この時、後方に
移動するワイヤwが感知レバー63を押圧操作すること
になり、これをスイッチSw5 で検出してリフトモータ
M1 を停止し、最上段の苗ラック20が下限にまで下降
された後、勝手に巻上げ上昇されてしまうような現象が
発生することが防止されている。
【0038】図4,図5に示すように、苗出入口11の
下側に配備された前記遊転ローラ57の支軸57aは、
外端側の支点bを中心に上下揺動可能に支持されるとと
もに、図17に示すように、支軸57aの遊端側を支承
した軸受けブラケット58は一定小範囲で上下揺動可能
に支持され、かつ、バネ59によって上方に付勢されて
おり、図17(イ)に示すように、ローラ上に苗Fが載
置されない状態では支軸57aはローラ遊端側が少し上
方に突出した傾斜姿勢にあり、図17(ロ)に示すよう
に、ローラ上に苗Fが載置されるとバネ59に抗して下
降されて、ローラ全体が水平姿勢となるようになってい
る。そして、左右の各遊転ローラ57の遊端側には、該
遊転ローラ57の下降変位を検出する積込みスイッチS
w6 とその感知レバー64が配備されており、この積込
みスイッチSw6 の苗検出作動に基づいて前記苗搬出入
機構50が積込み起動されるようになっている。
【0039】図5に示すように、前記苗搬出入機構50
の支持枠51には、前後方向の6箇所には、積み込まれ
た6枚の苗Fのそれぞれの存否を検出するスイッチSw
7 とその感知レバー65が配備されている。これらスイ
ッチSw7 群のうち、最前端のSw7 とその後方に隣接
するスイッチSw7 との間隔が苗Fの前後幅よりも小さ
く、かつ、それより後側(出入り口11側)でのスイッ
チSw7 間の間隔が苗Fの前後幅よりも大きく設定され
ている。これによって、6枚の苗Fが積み込まれた状態
でのみ6個のスイッチSw7 が全て苗存在を検出するこ
とになり、6枚に満たない苗Fが積み込まれた状態で6
個のスイッチSw7 が全て苗存在を検出しまう現象が発
生することが未然に回避されている。
【0040】この苗搬送装置における装置本体Aの構造
は以上のようであり、その主枠10後端部に突設した連
結部材19に、以下に示す3種の払出し機構B1 ,B2
,B3 を選択して装着することで、「横払出し形
態」、「路上払出し形態」、および、「連続路上払出し
形態」のいずれかの作業形態の払出し部を構成すること
ができるようになっている。
【0041】「横払出し形態」
【0042】この払出し形態は、図24に示すように、
装置本体Aに収容した苗Fを取り出して、圃場の田植機
Pに直接手渡す場合に利用されるものであって、払出し
機構Bとして、図19〜図23に示す横払出し機構B1
が利用される。この横払出し機構B1 は、図21に示す
ように、前記苗出入口11の外側下方に配備される横長
の主苗受け台71と、これの横一端に連結される延長苗
受け台72とで構成されている。図22に示すように、
主苗受け台71自体は、前後の横枠71a,71bの両
端と中間部位を連結枠71cで溶接結合して剛性の高い
中抜き格子状に構成したものであり、左右両端の前部に
備えた縦長の支点部材71dが、主枠10の連結部材1
9に支点c周りに上下揺動可能にピン連結されるととも
に、支点部材71dが主柱14に受け止め支持されて、
主苗受け台71が後向き水平に片持ち支持されるように
なっている。
【0043】また、主苗受け台71における前後の横枠
71a,71bに亘って複数本の遊転ローラ73が架設
されるとともに、隣接する遊転ローラ73の間隔は、苗
Fの左右長さの2分の1より少し小さい寸法に設定され
ており、この主苗受け台71に横向き姿勢で載置された
苗Fが、常に2本以上の遊転ローラ73上に安定よく載
置支持されて横方向に転動できるようになっている。
【0044】支点cより上方部位ではブラケット74が
主柱14にボルト連結されており、このブラケット74
に、左右一対のロック用フック75が、支点d周りに上
下揺動可能、かつ、バネ76によって下向きロック方向
に揺動付勢されて装着されており、主苗受け台71が支
点c周りに上方に揺動されると、主苗受け台71の左右
に設けたピン71eにロック用フック75が係合して、
図23に示すように、主苗受け台71を略鉛直に起立し
た格納姿勢に係合ロックするよう構成されている。な
お、格納姿勢の主苗受け台71は、苗出入口11を塞ぐ
ことになり、主枠10内に収容した苗Fが、運搬走行中
の振動などによって苗出入口11から脱落することが阻
止される。また、前記ロックの解除は、ロック解除レバ
ー75aをバネ76に抗して上方に揺動操作すればよ
い。
【0045】また、主苗受け台71における後の横枠7
1bには予備苗受け枠77が装備されている。この予備
苗受け枠77は、横枠71bに支点e周りに左右揺動可
能に装着された棒材からなる4本の苗受けアーム77a
と、各苗受けアーム77aの遊端同士に亘って枢着され
た横アーム77bとによって平行四連リンク状に組上げ
られており、全体が後方に突出した使用姿勢と、横枠7
1bに沿って折込まれた格納姿勢とに切換え揺動可能に
構成されている。そして、この予備苗受け枠77の苗受
けアーム77aは、前記主苗受け台71の苗載置レベル
よりも少し高い位置に配備されており、育苗箱fcに入
った苗Fをすくい板によってすくい出す際に育苗箱fc
を動かないように支えるために、図21中の仮想線で示
すように、育苗箱fcを少し傾けてその端部を苗受けア
ーム77aに係止させることができるようになってい
る。なお、各苗受けアーム77aの支点eには適度の回
動摩擦抵抗が付与されており、上記使用姿勢と格納姿勢
はその回動摩擦抵抗によって安定保持されるようになっ
ている。
【0046】図22中に示すように、主苗受け台71に
は、苗Fの存在を検出して前記苗搬出入機構50の搬出
作動を停止するための4本の検出アーム78が備えられ
ている。各検出アーム78は、左右の連結枠71cに亘
って支架された支軸78aに一体連設されるとともに、
バネ79によって苗載置レベルより突出するよう回動付
勢されている。そして、主苗受け台71に載置された苗
Fによっていずれかの検出アーム78が押し下げ回動さ
れると、左右方向中間部位に配備された感知レバー80
を介して払出しスイッチSw8 が押圧操作され、苗Fの
存在が検出されるようになっている。
【0047】図21中に示すように、前記延長苗受け台
72も、前記主苗受け台71と同様に、前後の横枠72
a,72bの両端と中間部位を連結枠72cで溶接結合
して剛性の高い中抜き格子状に構成され、前後の横枠7
2a,72bに亘って複数本の遊転ローラ81が架設さ
れるとともに、隣接する遊転ローラ81の間隔は、苗F
の長さの2分の1より少し小さい寸法に設定されてい
る。そして、延長苗受け台72の一端に設けた連結片7
2dが、主苗受け台71の左右両端に備えられた連結片
71fの一方に支点f周りに上下回動可能に連結されて
いる。また、この延長苗受け台72は、その左右中間部
位に設けられたピン72eと主枠10の主柱14に設け
られたピン82とに亘って張設した吊下げケーブル83
によって水平に支架されており、ケーブル中間のネジ伸
縮部84を伸縮調節することによって延長苗受け台72
の支持角度を多少調節することができるようになってい
る。さらに、延長苗受け台72の支点fと反対側の端部
には、延長苗受け台72上に送り出された苗Fを受け止
めて、受け台端部から脱落するのを阻止するアーチ形の
苗ストッパ85が設けられている。
【0048】この延長苗受け台72は、前記吊下げケー
ブル83との連結を外すことで、図22(ロ)に示すよ
うに、主苗受け台71の裏側に沿った姿勢に折込み格納
可能であり、延長苗受け台72の遊端部に回動可能、か
つ、ねじりネ86でロック方向に回動付勢して備えたロ
ック用フック87を、主苗受け台71の端部に備えた係
止金具88に弾性係合させることで、上記折込み格納姿
勢にロックすることができるようになっている。
【0049】「路上払出し形態」
【0050】この払出し形態は、図32に示すように、
装置本体Aに収容した苗Fを取り出して、主として農道
に並べ置いてゆく場合に利用されるものであって、払出
し機構Bとして、図25〜図31に示す路上払出し機構
B2 が利用される。この路上払出し機構B2 は、図26
に示すように、主枠10の苗出入口11から搬出されて
きた苗Fを受止める横長の苗受け台91と、苗受け台9
1上の苗Fを地上に向けて摺動案内するよう傾斜配備さ
れる1列分の案内シュート92とで構成されている。
【0051】ここで用いる苗受け台91は、基本的には
前記横払出し機構B1 における主苗受け台71と同仕様
となっており、図27に示すように、前後の横枠91
a,91bの両端と中間部位を連結枠91cで溶接結合
して剛性の高い中抜き格子状に構成されるとともに、前
後の横枠91a,91bに亘って複数本の遊転ローラ9
3が架設されている。そして、左右両端の前部に備えた
縦長の支点部材91dが、主枠10の後端左右に設けた
連結部材19に支点g周りに上下揺動可能にピン連結さ
れるとともに、支点部材91dが主柱14に受け止め支
持されて、苗受け台91が後向き水平に片持ち支持され
るようになっている。
【0052】この苗受け台91にも、苗Fの存在状態を
検出して前記苗搬出入機構50の搬出作動を停止するた
めの4本の検出アーム94が備えられている。各検出ア
ーム94は、左右の連結枠91cに亘って支架された支
軸94aに一体連設されるとともに、バネ95によって
苗載置レベルより突出するよう回動付勢されている。そ
して、苗受け台91に載置された苗Fによっていずれか
の検出アーム94が押し下げ回動されると、左右方向中
間部位に配備された感知レバー96を介して払出しスイ
ッチSw9 が押圧操作され、苗Fの存在が検出されるよ
うになっている。
【0053】また、支点gより上方部位ではブラケット
97が主柱14にボルト連結されており、このブラケッ
ト97に、左右一対のロック用フック98が、支点h周
りに上下揺動可能、かつ、バネ99によって下向きロッ
ク方向に揺動付勢されて装着されており、苗受け台91
が支点g周りに上方に揺動されると、苗受け台91の左
右に設けたピン91eに前記ロック用フック98が係合
して、苗受け台91を略鉛直に起立した格納姿勢に係合
ロックするよう構成されている。なお、この場合も、格
納姿勢の苗受け台91が苗出入口11を塞ぎ、主枠10
内に収容した苗Fが運搬走行中の振動などによって苗出
入口11から脱落するのを阻止する。また、支軸98a
の中央部位設けたロック解除レバー98aを操作するこ
とで、苗受け台91の格納ロックを解除することができ
る。
【0054】苗受け台91の外側には、案内シュート支
持用の門形アーム100が、苗受け台91の支点gを共
通支点にして上下に回動可能に配備されている。この門
形アーム100は、下方に回動されると、苗受け台91
の後端に備えられたフック状の受け具101に受止め支
持されて、門形アーム100後端の横軸部100aが苗
受け台91の後端後方に位置保持される。また、前記ブ
ラケット97の上部には、左右一対のロック用フック1
02が、支点i周りに上下回動可能、かつバネ103に
よってロック方向に回動付勢されて装着着されており、
図30,図31中に示すように、門形アーム100が上
方に大きく回動されると、その横軸部100aにロック
用フック102が自動的に係合されて、門形アーム10
0が振上げ格納姿勢にロックされるようになっている。
なお、各ロック用フック102に備えた解除レバー10
2aを操作することで、門形アーム100の格納ロック
を解除することができる。
【0055】前記案内シュート92の前端は、前記門形
アーム100における横軸部100aに支点j周りに上
下回動可能に連結されており、左側あるいは右側に寄っ
た位置にセットすることで、農道における苗放置位置を
左右に選択することができるようになっている。図28
に示すように、この案内シュート92は、苗Fを横長姿
勢で受け止めて地上に向けて摺動案内するよう、断面形
状L形のレール部材92dの一対を平行に対向させて連
結したものであり、折り畳み可能な3分割構造に構成さ
れている。つまり、この案内シュート92は、門形アー
ム100に連結される第1シュート部分92Aと、これ
の後端に支点k周りに下方に折込み回動可能に枢支連結
された第2シュート部分92Bと、その後端に支点l周
りに上方に折込み回動可能に枢支連結された第3シュー
ト部分92Cとからなり、第1シュート部分92Aと第
2シュート部分92Bとは、伸展状態において、レール
部材同士の付き合わせ接当によって直線状に維持される
とともに、第2シュート部分92Bと第3シュート部分
92Cとは、第3シュート部分92Cに備えたフック1
04を第2シュート部分92Bのピン105に掛け止め
ることで直線伸展状態に維持されるようになっている。
また、第3シュート部分92Cの後端裏面側には接地追
従用の転輪106が備えられるとともに、案内下降して
きた苗Fを円滑に地上に案内するために左右一対のレー
ル棒107が装備されている。
【0056】そして、折畳まれた案内シュート92は、
図30,図31中に示すように、格納ロックされた門形
アーム100に対してさらに上方に振上げられ、主枠1
0から延出されたゴムバンド8の先端を第3シュート部
分92Cに設けたピン108に引っ掛けることで、案内
レール92を振上げ格納位置に固定することができるよ
うに構成されている。なお、折畳まれ起立格納された案
内シュート92の最上端の地上高さは、育苗ハウスにお
ける出入り口の間口高さより低いもの(例えば約1.9
m程度)に設定してあり、苗搬送装置を軽トラックTに
積載したままで育苗ハウスに出入りできるものとなって
いる。
【0057】「連続路上払出し形態」
【0058】この払出し形態は、図43に示すように、
装置本体Aに収容した苗Fを取り出して、主として農道
に並べ置いてゆく場合に利用されるものであって、払出
し機構Bとして、図33〜図42に示す連続路上払出し
機構B3 が利用される。この連続路上払出し機構B3
は、図33,34に示すように、前記苗出入口11から
搬出されてきた2列の苗Fをさらに後方に送り出す駆動
型の中継搬送台111と、この中継搬送台111から送
り出された2列の苗Fを地上に向けて摺動案内するよう
傾斜配備される幅広案内シュート112とで構成されて
いる。
【0059】図37に示すように、前記中継搬送台11
1は、角パイプからなる前後の横枠111a,111b
の両端と中間部位を連結枠111cで溶接結合して剛性
の高い中抜き格子状に構成されており、左右両端の前部
に備えた縦長の支点部材111dが、主枠10の後端左
右に設けた連結部材19に支点m周りに上下揺動可能に
ピン連結されるとともに、この支持部材111dが主柱
14に受け止め支持されて、中継搬送台111が後向き
水平に片持ち支持されるようになっている。
【0060】中継搬送台111の内部には、左右2組の
ローラ式搬送機構113が装備されている。このローラ
式搬送機構113は、横向きに支承した前後一対の回転
軸114,115のそれぞれに、外周に滑り止め用の凹
凸を備えたゴム製の搬送ローラ116を左右に備え、前
側の回転軸114を連結枠111cに装備した減速機構
付きの電動モータからなる払出しモータM3 で駆動する
とともに、両回転軸114,115をチェーン117で
巻き掛け連動して構成されており、板金製の連結枠11
1cがチェーン駆動部のカバーに兼用されている。
【0061】図38,図39に示すように、左右のロー
ラ式搬送機構113における後側の回転軸115の内側
端は、共通の軸受けブラケット118に支承されてい
る。この軸受けブラケット118は、図40に示すよう
に、支点n周りに上下揺動可能に中間の連結枠111c
に支持されるとともに、バネ119によって上方に揺動
付勢されており、苗Fがローラ上に載置されない状態で
は、図39および図40(イ)に示すように、左右の後
側回転軸115は、その付き合わせ内端部側が外端部側
よりも上高い傾斜姿勢となっている。
【0062】また、前記軸受けブラケット118の下側
には、苗存否検出用の払出しスイッチSw10とその感知
レバー120が支持金具121を介して配備されてお
り、図40(ロ)に示すように、苗Fが後側のローラ上
に在ると、回転軸115の内側端が軸受けブラケット1
18と共にバネ119に抗して下降し、これに伴って軸
受けブラケット118が感知レバー120を押し下げ揺
動し、払出しスイッチSw10が操作されて苗Fの存在が
検出されるようになっている。なお、軸受けブラケット
118は連結枠111cに備えられたストッパ122に
接当して、その下降限界が規制されており、この下降限
界において前後の搬送ローラ116の高さが略同一にな
る。
【0063】ここで、払出しスイッチSw10と感知レバ
ー120をそなえた前記支持金具121は、軸受けブラ
ケット118の支点nと同心で揺動可能に支持されてお
り、ノブ付きボルト123を弛めて支持金具121を上
下に揺動した後、ノブ付きボルト123を締め込むこと
で、支持金具121を苗存否検出作用位置、または、下
方に後退させた検出回避位置のいずれかに選択してセッ
ト固定することができるように構成されている。つま
り、図40(イ)に示すように、支持金具121を持ち
上げて苗存否検出作用位置にセット固定すると、上記の
ように、後側の回転軸115は外側の軸受け部位を中心
にして上下に揺動可能な状態となって、苗Fの存否を検
出できる状態にあり、また、図40(ハ)に示すよう
に、支持金具121を下方の検出回避位置に後退してセ
ット固定すると、支持金具121に備えた接当ボルト1
24が軸受けブラケット118の支点nより前側(図で
は右側)個所を突き上げ操作し、これによって軸受けブ
ラケット118は下降揺動され、後側の回転軸115は
下降姿勢に維持される。この時、感知レバー120は下
方に後退しているので、下降された軸受けブラケット1
18によって押し下げ操作されることはない。つまり、
支持金具121を下方にセットすると苗Fの存否を検出
できない状態となるのである。
【0064】また、支点mより上方部位ではブラケット
128が主柱14にボルト連結されており、このブラケ
ット128に、左右一対のロック用フック129が、支
点o周りに上下揺動可能、かつ、バネ130によって下
向きロック方向に揺動付勢されて装着されており、中継
搬送台111が支点m周りに上方に揺動されると、中継
搬送台111の左右に設けたピン131に前記ロック用
フック129が係合して、図40中に示すように、中継
搬送台111を略鉛直に起立した格納姿勢に係合ロック
するよう構成されている。なお、この場合も、格納姿勢
の中継搬送台111が苗出入口11を塞ぎ、主枠10内
に収容した苗Fが運搬走行中の振動などによって苗出入
口11から脱落するのを阻止する。また、ロック解除レ
バー129aを操作することで、中継搬送台111の格
納ロックを解除することができる。
【0065】中継搬送台111の外側には、案内シュー
ト支持用の門形アーム132が、中継搬送台111の支
点mを共通支点にして上下に回動可能に配備されてい
る。この門形アーム132は、下方に回動されると、中
継搬送台111の後端に備えられたフック状の受け具1
33に受止め支持されて、門形アーム132後端の横軸
部132aが中継搬送台111の後端後方に位置保持さ
れる。また、前記ブラケット128の上部には、左右一
対のロック用フック134が、支点p周りに上下回動可
能、かつバネ135によってロック方向に回動付勢され
て装着着されており、門形アーム132が上方に大きく
回動されると、その横軸部132aにロック用フック1
34が自動的に係合されて、図41,図42中に示すよ
うに、門形アーム132が振上げ格納姿勢にロックされ
るようになっている。なお、各ロック用フック134に
備えた操作レバー134aを操作することで、門形アー
ム132の格納ロックを解除することができる。
【0066】図33,図34に示すように、前記幅広案
内シュート112は、断面形状L形の4本のレール部材
112dを一対づつ平行に対向させて連結して、横長姿
勢の2列の苗Fを摺動案内するよう構成したものであ
り、中継搬送台111におけるローラ式搬送機構113
の前後の搬送ローラ116による搬送面の延長よりも幅
広案内シュート112載置面の前端が低く設定すること
で、ローラ式搬送機構113で搬送されてきた苗Fがシ
ュート前端に引っ掛かることなく案内されるようになっ
ている。そして、幅広案内シュート112前端が、前記
門形アーム132における横軸部132aの全長に亘っ
て支点q周りに上下回動可能に連結されるとともに、折
り畳み可能な3分割構造に構成されている。つまり、こ
の案内シュート112は、門形アーム132に連結され
る第1シュート部分112Aと、これの後端に支点r周
りに下方に折込み回動可能に枢支連結された第2シュー
ト部分112Bと、その後端に支点s周りに上方に折込
み回動可能に枢支連結された第3シュート部分112C
とからなり、第1シュート部分112Aと第2シュート
部分112Bとは、伸展状態において、レール部材同士
の付き合わせ接当によって直線状に維持されるととも
に、第2シュート部分112Bと第3シュート部分11
2Cとは、第3シュート部分112Cに備えたフック1
36を第2シュート部分112Bのピン137に掛け止
めることで直線伸展状態に維持されるようになってい
る。また、第3シュート部分112Cの後端裏面側には
接地追従用の転輪138が備えられるとともに、案内下
降してきた苗Fを円滑に地上に案内するために左右一対
のレール棒139が装備されている。
【0067】そして、折畳まれた幅広案内シュート11
2は、図41,図42中に示すように、格納ロックされ
た門形アーム132に対してさらに上方に振上げられ、
主枠10から延出されたゴムバンド8の先端を第3シュ
ート部分112Cに設けたピン140に引っ掛けること
で、案内シュート112を振上げ格納位置に固定するこ
とができるように構成されている。なお、この形態にお
いても、折畳まれ起立格納された案内シュート112の
最上端の地上高さは、トラックに積載したままで育苗ハ
ウスに出入りできる高さに設定されている。なお、幅広
案内シュート112自体に、折り畳んだ状態を保持する
ロック手段を備えておくことで、格納操作する場合に、
折り畳んだシュート部分が広がらなくて、取り扱いが容
易となる。
【0068】また、図33、および、図37中の仮想線
に示すように、中継搬送機構台111の支点mの直上方
における左右および中央部位には、苗出入口11から送
り出されてきた2列の苗Fのそれぞれを左右から摺接案
内して、案内シュート112の前端に引っ掛けることな
く左右の流下経路に導く3本の苗ガイド141が支点t
を中心に上下揺動可能に装備されている。これら苗ガイ
ド141は、案内シュート112および門形アーム13
2の起立格納に伴って自動的に起立されるようになって
いる。つまり、左右の苗ガイド141には、門形アーム
132の上下揺動軌跡に干渉する接当ピン142が備え
られており、門形アーム132が起立格納されると、こ
れに追従して振り上げ格納される。また、中央の苗ガイ
ド141の先端には線材からなる接当材143が延出さ
れており、案内シュート112が起立格納されると、接
当材143が背中合わせに配置された中央のレール部材
112dに接当して、振り上げ格納されるようになって
いるのである。
【0069】上記のように、多くの回動自在な支点,
q,r,sを有する案内シュート112を折り畳んだり
展開する際に、構成部材が勝手に振れ動くと扱いにくく
なるので、図35に示すように、第3シュート部分11
2Cの後端側の左右中央部位に、左右のレール部材11
2dの間に位置させてフック部材144が揺動自在に備
えられるとともに、第2シュート部分112Bの前端側
の左右中央部位に、左右のレール部材112dの間に位
置させて、前記フック部材144が係止される係止ピン
145が設けられている。従って、第3シュート部分1
12Cを第2シュート部分112Bに折り重ねた状態
を、記フック部材144と係止ピン145とによって保
持することで、図36に示すように、最後端の第3シュ
ート部分112Cを持って案内シュート112および門
形アーム132を折り畳んだり展開することができる。
【0070】なお、前記横払出し機構B1 、路上払出し
機構B2 、および、連続路上払出し機構B3 は共通の連
結部材19にピン連結してあるだけであるので、必要に
応じて脱着および交換することができる。ただし、払出
し機構Bを交換する場合、各払出し機構B1 ,B2 ,B
3 によって格納仕様が多少異なるので、ブラケット7
4,97,128も交換する必要がある。また、この苗
供給装置は、軽トラックTのバッテリBTを電源として
作動するものであり、図24,図32,図43中に示す
ように、機体の左右いずれにバッテリBTが配備されて
いても最短距離で配線接続できるように、前記コントロ
ーラ60から導出された電源コードは、装置本体Aにお
ける下部の左右中央部位にまで延出されて一旦主枠10
に係止支持され、それからさらに延長した電源コードが
左右いずれかに在るバッテリBTに接続されるようにな
っている。
【0071】本発明に係る苗供給装置は以上のような構
造を備えるとともに、図44に示すように、各種の操作
スイッチ、検出手段、および、モータ類が制御用のコン
トローラ60に接続されており、次に、その制御作動に
ついて説明する。
【0072】図45に、制御作動の基本ルーチンが示さ
れている。先ず、操作ボックス1の電源スイッチ3を入
れると、初期設定がなされるとともに、モータ出力が全
てオフとなり、モニター用ランプ6が連続点灯する(#0
1 )。次に、作業モード選択スイッチ4および強制1段
上昇スイッチ5がオフにあるかどうかが判断され(#02
)、要件が満たされれば次に作業モードの設定状態が
判断される(#03 ,#04,#05 )。ここで、作業モード
選択スイッチ4で「積込みモード」が設定されれば積込
み制御が実行され(#05 )、作業モード選択スイッチ4
で「払出しモード」が設定されれば払出し制御が実行さ
れる(#06 )。また、強制1段上昇スイッチ5がオン操
作されて「強制1段上昇モード」が設定され、かつ、出
入り口11に苗Fが存在しないことが積込みスイッチS
w6 で検出されれば、強制1段上昇制御が実行される
(#08 )。また、作業モード設定が全く行われないこと
が判別されるとモータ出力オフとなり(#09 )、次の設
定変更を待機する。
【0073】[積込み作業]
【0074】「積込みモード」を設定して苗Fの積込み
作業を行う場合、上記した「横払出し形態」では、延長
受け台72を裏面側に折込み保持した主苗受け台71を
後方へ倒し出した状態にし、また、上記した「路上払出
し形態」では、図30に示すように、苗受け台91を後
方へ倒し出した状態にし、また、上記した「連続路上払
出し形態」では、図41に示すように、中継搬送台11
1のみを後方へ倒し出した状態にして、主枠10後端の
出入り口11を開放する。
【0075】図46に、「積込みモード」の制御ルーチ
ンが示されている。この作業モードが実行されると、先
ず、装置本体Aにおける苗積込み状況が判断され(#11
)、最上段の苗ラック20が上限に在り、かつ、最下
段の苗ラック20に6枚の苗Fが積込まれていることが
スイッチSw7 群によって検出されれば、積込み完了状
態と判断してモータ停止モードとなり、制御は終了する
(#12 ,#13 )。
【0076】ステップ(#11 )において積込みが完了し
ていないことが判断されると、苗ラック20が出入り口
11に対する正規の積込み高さに在るかどうかが位置決
めスイッチSw4 からの情報によって判断され(#14
)、正規の積込み高さになければリフトモータM1が
正転駆動されて、苗ラック20が正規の積込み高さにま
で上昇される(#15 )。
【0077】次に、出入り口11に臨むラック20に6
枚の苗Fが積込まれているかどうかがスイッチSw7 群
からの情報によって判断され(#16 )、全部のスイッチ
Sw7 がオンしていれば1段分の積込みが完了している
と判断され、いずれかのスイッチSw7 がオフであれば
積込みが未完了と判断される。
【0078】積込みが未完了と判断された状態では、開
放した出入り口11の左右個所に苗Fを任意に挿入して
左右の遊転ローラ57上に載せると、これが左右の積込
みスイッチSw6 によって別々に検出され、苗挿入が検
出された側の苗搬出入機構50の搬出入モータM2 が正
転され、積込みスイッチSw6 がオフとなるまで送り込
みが続行され、苗Fは規定位置まで送り込まれる(#17
〜#22 )。
【0079】ステップ(#16 )において1段分の積込み
が完了していることが判断されると、左右の搬出入モー
タM2 が設定小時間だけさらに念押しの送り込み作動が
行われて6枚の苗Fが隙間なく縦列状に並べられる(#2
3 )。その後、苗ラック20が上限にないことが判断さ
れるとともに(#24 )、積込みスイッチSw6 が苗Fを
検出していないことを確認した後、リフトモータM1 が
正転されて苗ラック20が上昇され、1段の上昇が位置
決めスイッチSw4 で検出されるとリフトモータM1 が
停止される(#24 〜#28 )。
【0080】上記作動が、積込み完了状態が判断される
まで、1段づつ順次行われて積込み制御が終了する。
【0081】[払出し作業]
【0082】「払出しモード」を設定して苗Fの払出し
作業を行う場合、上記した「横払出し形態」では、図2
4に示すように、主苗受け台71を後方へ倒し出すとと
もに延長苗受け台72を田植機Pがいる横一側方に張り
出した状態にし、また、上記した「路上払出し形態」で
は、図32に示すように、苗受け台91を後方へ倒し出
すとともに案内シュート92を左寄りあるいは右よりに
セットした状態にし、また、上記した「連続路上払出し
形態」では、図41に示すように、中継搬送台111を
後方へ倒し出すとともに幅広案内シュート112をセッ
トした状態にする。
【0083】図47に、「払出しモード」の制御ルーチ
ンが示されている。この作業モードが実行されると、先
ず、装置本体Aにおける苗払出し状況が判断され(#31
)、最上段の苗ラック20が下限位置に在り、かつ、
スイッチSw7 群が全てオフであることが検出される
と、苗Fが全く存在しない払出し完了状態と判断してモ
ータ停止モードとなり、制御は終了する(#32 ,#33
)。
【0084】ステップ(#31 )において払出しが完了し
ていないことが判断されると、苗ラック20が出入り口
11に対する正規の払出し高さに在るかどうかが位置決
めスイッチSw4 からの情報によって判断され(#34
)、正規の払出し高さになければリフトモータM1が
作動駆動されて、苗ラック20が正規の払出し高さにま
で上昇される(#35 )。
【0085】次に、出入り口11に臨むラック20に6
枚の苗WPが全部払い出されているかどうかがスイッチ
Sw7 群からの情報によって判断され(#36 )、全部の
スイッチSw7 がオフしていれば1段分の払出しが完了
していると判断され、いずれかのスイッチSw7 がオン
であれば払出しが未完了と判断される。
【0086】払出しが未完了と判断されると、主苗受け
台71、あるいは、苗受け台91、もしくは、中継搬送
台111の上に苗Fが存在していうかどうかが、払出し
スイッチSw8 、あるいは払出しスイッチSw9 、もし
くは払出しスイッチSw10によって確認され(#37 )、
苗Fが存在していないことが判別されると、搬出入モー
タM2 を逆転作動させて苗Fを出入り口11に向けて送
り出してゆく(#38 )。
【0087】ここで、横払出し形態が利用されている場
合は、送り出された苗Fが主苗受け台71上に到ると払
出しスイッチSw8 が苗Fを検出して搬出入モータM2
による送り出しが停止することになり(#39 )、作業者
が主苗受け台71上の苗F(育苗箱fcごと、あるい
は、すくい板ですくい出した苗)を延長苗受け台72上
に手動で送り出して、圃場の田植機Pに供給する。そし
て、主苗受け台71上の左右に苗Fがなくなると、上記
のように後続の苗Pが送り出されてくる。
【0088】また、路上払出し形態が利用されている場
合は、送り出された苗Fが苗受け台91上に到ると払出
しスイッチSw9 が苗Fを検出して搬出入モータM2 に
よる送り出しが停止することになり(#39 )、作業者が
苗受け台91上の苗Fを手動で案内シュート92に送り
出して、路上に向けて案内供給してゆく。そして、苗受
け台91上の左右に苗Fがなくなると、上記のように後
続の苗Pが送り出されてくる。
【0089】また、連続路上横払出し形態が利用されて
いる場合は、二種類の払出しを行うことができる。つま
り、中継搬送台111におけるローラ式搬送機構113
に備えた払出しスイッチSw10を、上述したように苗F
の存否を検出できる状態にセットしておくと、搬出入モ
ータM2 と払出しモータM3 は搬出司令によって同調し
て送り出し作動し、送り出された苗Fが中継搬送台11
1上に到ると払出しスイッチSw10が苗Fを検出して搬
出入モータM2 および払出しモータM3 による送り出し
が停止することになり(#39 )、作業者は中継搬送台1
11上の苗Fを所望枚数だけ取り出して幅広案内シュー
ト112に送り込んだり、直接に圃場の田植機Pに供給
することができる(単発取り出し)。また、ローラ式搬
送機構113に備えた払出しスイッチSw10を、上述し
たように苗Fの存否を検出できない状態にセットしてお
くと、中継搬送台111上に苗Fが送り込まれても搬出
入モータM2 および払出しモータM3 の停止制御が行わ
れず、苗ラック20の苗Fは連続して送り出されて自動
的に幅広案内シュート112に送り込まれる。
【0090】そして、横払出し形態および路上払出し形
態においては、ステップ(#36 )において1段分の払出
しが完了していることが判断されると、苗ラック20が
下上限にないことが判断されるとともに(#41 )、積込
みスイッチSw6 が苗Fを検出していないことを確認し
た後、リフトモータM1 が逆転されて苗ラック20が下
降され、1段の下降が位置決めスイッチSw4 で検出さ
れるとリフトモータM1 が停止される(#42 〜#45 )。
【0091】また、連続路上払出し形態においては、ス
テップ(#36 )において1段分の払出しが完了している
ことが判断されると、払出しモータM3 が設定小時間だ
けさらに念押しの送り出し作動が行われて中継搬送台1
11上に全く苗Fが存在しない状態をもたらされ(#40
)、その後、苗ラック20が下上限にないことが判断
されるとともに(#41 )、積込みスイッチSw6 が苗F
を検出していないことを確認した後、リフトモータM1
が逆転されて苗ラック20が下降され、1段の下降が位
置決めスイッチSw4 で検出されるとリフトモータM1
が停止される(#42 〜#45 )。
【0092】上記作動が、払出しみ完了状態が判断され
るまで、1段づつ順次行われて払出し制御が終了する。
【0093】[強制1段上昇]
【0094】図48に、「強制1段上昇モード」の制御
ルーチンが示されている。この作業モードは、メンテナ
ンス作業のために苗ラック20を移動させたい場合や、
苗積込み作業途中で、苗Fの種類の変更、等に対応して
意識的に苗ラック20を1段上昇させたい場合、等に利
用されるものであり、強制1段上昇スイッチ5が1回押
し操作されると、先ず、最上段の苗ラック20が上限に
在るかどうかが判断され、上限に在ることが上限スイッ
チSw1 によて検出されると、モータ停止モードとなっ
て制御は終了する(#51 〜#53 )。
【0095】最上段の苗ラック20が上限にないことが
検出されると、次に、苗ラック20が出入り口11に対
する正規の高さに在るかどうかが、位置決めスイッチS
w4からの情報によって判断され(#54 )、正規の高さ
になければリフトモータM1が正転駆動されて、苗ラッ
ク20が正規の高さにまで上昇される(#55 )。苗ラッ
ク20が正規の高さに在ると、積込みスイッチSwが苗
Fを検出していないことを確認した後、リフトモータM
1 が正転されて苗ラック20が上昇され(#56〜#59
)、1段の上昇が位置決めスイッチSw4 で検出され
るとリフトモータM1 が停止され(#56 ,#52 ,#53
)、これによって1回の強制1段上昇制御が終了す
る。そして、以上の作動が強制1段上昇スイッチ5が押
し操作されるたびに実行される。
【0096】なお、本発明においては、以下に示すフェ
ールセーフ機能が備えられている。
【0097】[誤作動防止機能] (1)電源スイッチ3が入れられる前に作業モード選択
スイッチ4を積込みモードあるいは払い出しモードに設
定操作しても、動作に入らない。 (2)積込み作動あるいは払出し作動中に強制1段上昇
スイッチ5を操作しても強制上昇モードに入らない。 (3)強制1段上昇作動中に作業モード選択スイッチ4
を積込みモードあるいは払い出しモードに設定操作して
も、積込み動作または払い出し動作に入らない。 (4)積込みスイッチ6 が苗Fを検出している時は、強
制1段上昇スイッチ5を操作しても強制上昇モードに入
らない。
【0098】[安全対策機能] (1)苗Fが全数(60枚)積み込まれた状態では、再
度、作業モード選択スイッチ4を積込みモードに操作し
ても動作しない。 (2)苗Fが苗ラック20の1列に6枚積み込まれる
と、積込みスイッチSw6 が苗Fを検出してもモータ停
止状態を維持する。 (3)苗ラック20を上昇される前、1段の苗ラック2
0に12枚の苗Fが積み込まれると、再度、搬出入モー
タM2 により押し込みを行う。1列に6枚の苗Fが積み
込まれると、再度、搬出入モータM2 により押し込みを
行う。 (4)苗Fが1枚も収容されておらず、最上段の苗ラッ
ク20が下限にまで下降している場合は、再度、作業モ
ード選択スイッチ4を払い出しモードに設定操作して
も、払い出し動作に入らない。 (5)苗Fが全く収容されていなくても、一度、一定短
時間(例えば2秒間)だけ苗送り出し動作を行って、苗
Fの有無を確認する。 (6)苗ラック20が正規の高さにないときは、動作を
行う前に正規の高さにまで上昇させる。 (7)苗ラック20の昇降中に積込みスイッチSw6 、
あるいは、払出しスイッチSw8 ,Sw9 ,Sw10が操
作されると、ラック昇降作動が停止する。 (8)苗ラック20が上限および下限を越えてオーバー
ランするのを阻止するための安全スイッチSw3 を設け
る。 (9)上限スイッチSw1 あるいは下限スイッチSw2
が操作された後、設定時間経過してもリフトモータM1
が作動している時は、モータ駆動を強制停止する。 (10)前後の位置決めスイッチSw4 のうち、一方が
オンしてから設定時間以内に他方がオンしなければ、そ
のとき動作していたリフトモータM1 を逆駆動させて、
苗ラック20を水平に戻す。 (11)苗ラック20の上昇および下降作動後地に、位
置決めスイッチSw4の状態を検出して、故障の有無を
確認する。
【0099】[修正機能] (1)異常時に苗ラック20の位置を修正したい時、修
正モードに入り、コントローラ60に備えたスイッチを
用いてラック位置修正を行う。 (2)異常時の状態を認識し、上方側あるいは下方側に
修正するかを判別する。 (3)強制1段上昇スイッチ5の押し操作した時間だけ
リフトモータM1 を駆動させる。 (4)作業モード選択スイッチ4における積込みモード
設定と、払出しモード設定とのオン・オフで2個の搬出
入モータM2 の駆動の組み合わせが決まる。 (5)正常位置に修正が終わると、修正モードが終了す
る。 (6)電源スイッチ3のオン操作と同時に強制1段上昇
スイッチ5を設定時間以上押すか、異常時に強制1段上
昇スイッチ5を設定時間以上押すかで修正モードに入る
ことができる。
【0100】なお、本発明は、以下のような形態で実施
することもできる。
【0101】 主枠10の上部の前後に一対の回転駆
動軸を横架し、最上段の苗ラック20を吊り下げ支持す
る6本のワイヤwのうち前側の3本のワイヤwを前側の
回転駆動軸前側の回転駆動軸の巻き掛け連結するととも
に、後側の3本のワイヤwを後側の回転駆動軸に巻き掛
け連結し、かつ、前側あるいは後側の回転駆動軸を上記
のように単一のリフトモータM1 によって駆動するよう
に構成してもよい。
【0102】 上記実施形態では、路上払出し機構B
2 の案内シュート92と、連続路上払出し機構B3 の幅
広案内シュート112をそれぞれ自重滑落によって苗F
を地上に案内供給する例を示したが、夫々にベルト式あ
るいはローラ式の正逆転駆動可能な搬送機構を装備し
て、強制的に路上に向けて搬送するように構成すること
もできる。このようにすると、露地の苗Fを積み込む場
合に、露地から取り上げた苗Fを装置本体Aの積み込み
個所にまで運び上げなくても、搬送機構を備えた案内シ
ュート92あるいは幅広案内シュート112の下端に苗
Fを載置供給して装置本体Aの積み込み個所にまで揚送
することができ、積込み作業の労力軽減に有効となる。
【0103】 積込みおよび払出し高さに在る苗ラッ
ク20における苗Fの存否を検出する検出手段として
は、上記のように接触式のスイッチSw7 を利用する他
に、近接スイッチやフォトスイッチなどの非接触式のセ
ンサを利用するもよい。また、その他の前記スイッチ類
に代えて非接触式のセンサを利用することもできる。
【0104】 苗ラック20同士を連結支持する吊り
下げ部材は、吊り下げ状態において苗ラック20の間隔
が一定に規制され、苗ラック同士が重ね合わされるまで
下降されると屈曲するものであればいかなるものでもよ
く、上記のように屈伸するチェーンリンク24を利用す
る他に、ワイヤや長孔付きのリンク、等を利用すること
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の苗供給装置を軽トラックに搭載した使
用状態を示す全体側面図
【図2】装置本体の右側面
【図3】装置本体の左側面
【図4】装置本体の後面図
【図5】装置本体に内装した搬出入機構を示す平面図
【図6】苗ラックの昇降駆動機構示す平面図
【図7】苗ラック群が上昇された状態を示す縦断正面図
【図8】苗が満杯収納された状態を示す縦断正面図
【図9】苗ラック群が下降された状態の装置本体の右側
【図10】苗ラック群が下降された状態の縦断正面図
【図11】昇降駆動機構の主要部を示す側面図
【図12】昇降駆動機構の主要部を示す一部切り欠き平
面図
【図13】昇降駆動機構におけるワイヤ巻取り部を示す
平面図
【図14】昇降駆動機構におけるワイヤ巻取り部を示す
側面図
【図15】(イ)苗ラック吊り下げ用のチェーンリンク
が最も伸展した状態を示す側面図 (ロ)苗ラック吊り下げ用のチェーンリンクの最も屈折
した状態を示す側面図
【図16】チェーンリンクの分解斜視図
【図17】(イ)苗が無い状態における積込み検出部の
正面図 (ロ)苗が在る状態における積込み検出部の正面図
【図18】操作ボックスの正面図
【図19】横払出し機構が装着された状態の要部側面図
【図20】横払出し機構が装着された状態の後面図
【図21】横払出し機構が装着された状態の平面図
【図22】(イ)横払出し機構の平面図 (ロ)折り畳まれた横払出し機構の後面図 (ハ)横払出し機構の側面図
【図23】折り畳み格納された横払出し機構の側面図
【図24】横払出し作業状態を示す平面図
【図25】路上払出し機構が装着された状態の要部側面
【図26】路上払出し機構が装着された状態の要部平面
【図27】(イ)路上払出し機構を構成する苗受け台の
平面図 (ロ)苗受け台の後面図 (ハ)苗受け台の側面図
【図28】(イ)路上払出し機構を構成する案内シュー
トの平面図 (ロ)案内シュートの側面図 (ハ)折り畳まれた案内シュートの側面図
【図29】(イ)路上払出し機構の苗受け台に苗が載置
されない状態の側面図 (ロ)路上払出し機構の苗受け台に苗が載置された状態
の側面図
【図30】案内シュートだけが格納された路上払出し機
構の側面図
【図31】格納された路上払出し機構の側面図
【図32】路上払出し作業状態を示す平面図
【図33】連続路上払出し機構が装着された状態の要部
側面図
【図34】連続路上払出し機構が装着された状態の要部
平面図
【図35】幅広案内シュートの側面図
【図36】幅広案内シュートを折り畳み格納する状態を
示す側面図
【図37】連続路上払出し機構を構成する中継搬送台の
平面図
【図38】中継搬送台の苗検出部を示す平面図
【図39】中継搬送台の苗検出部を示す後面図
【図40】(イ)苗検出が可能な状態にセットされた要
部の側面図 (ロ)苗検出状態の要部側面図 (ハ)苗検出が不能な状態にセットされた要部の側面図
【図41】幅広案内シュートだけが格納された連続路上
払出し機構の側面図
【図42】格納された連続路上払出し機構の側面図
【図43】連続路上払出し作業状態を示す平面図
【図44】制御用のブロック図
【図45】基本ルーチンのフロー図
【図46】積込み作業モードのフロー図
【図47】払出し作業モードのフロー図
【図48】強制上昇モードのフロー図
【符号の説明】
10 主枠 11 苗出入口 20 苗ラック 30 昇降駆動機構 31 回転駆動軸 F 苗 T 運搬車両(軽トラック) M1 リフトモータ MB 電磁ブレーキ td 荷台 w ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 折本 正樹 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 越智 竜児 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 樫井 秋雄 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 大利 公彦 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 斎藤 成徳 山形県酒田市両羽町332 株式会社斎藤農 機製作所内 (72)発明者 村田 充 山形県酒田市両羽町332 株式会社斎藤農 機製作所内 (72)発明者 高橋 亘 山形県酒田市両羽町332 株式会社斎藤農 機製作所内 Fターム(参考) 2B027 NA01 ND03 NE01 TA04 TA09 TA22 TA27 TC09 TC21 2B060 AB06 AC03 AD09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運搬車両の荷台に搭載可能な主枠の内部
    に、苗を前後方向に縦列状に載置収容する複数段の苗ラ
    ックをそれぞれ昇降可能に配備し、最上段の苗ラックを
    昇降駆動機構によって昇降するとともに、最上段以外の
    苗ラックを最上段の苗ラックに順次吊り下げ支持し、最
    上段の苗ラックを昇降させることで各段の苗ラックを、
    主枠の後端下部に形成した苗出入口の高さ位置に1段づ
    つ順次移動させてゆくよう構成した田植機用の苗供給装
    置であって、 最上段の苗ラックの前後および左右箇所をワイヤで吊り
    下げ支持するとともに、全ワイヤを、正逆転駆動される
    単一のリフトモータによって巻き上げ巻き降ろすよう構
    成してあることを特徴とする田植機用の苗供給装置。
  2. 【請求項2】 前記リフトモータによって単一の回転駆
    動軸を正逆転駆動するとともに、この回転駆動軸に最上
    段の苗ラックを吊り下げ支持する全てのワイヤを巻き掛
    け連結してある請求項1記載の田植機用の苗供給装置。
  3. 【請求項3】 前記リフトモータを電磁ブレーキ付きの
    電動モータで構成し、リフトモータが通電駆動されると
    電磁ブレーキによる制動が解除され、リフトモータへの
    通電が断たれると電磁ブレーキが制動作動するよう構成
    してある請求項1または2記載の田植機用の苗供給装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤの中間に長さ調節部を備えて
    ある請求項1から3のいずれか一項に記載の田植機用の
    苗供給装置。
JP2000133182A 2000-05-02 2000-05-02 田植機用の苗供給装置 Pending JP2001309705A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000133182A JP2001309705A (ja) 2000-05-02 2000-05-02 田植機用の苗供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000133182A JP2001309705A (ja) 2000-05-02 2000-05-02 田植機用の苗供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001309705A true JP2001309705A (ja) 2001-11-06

Family

ID=18641730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000133182A Pending JP2001309705A (ja) 2000-05-02 2000-05-02 田植機用の苗供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001309705A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110150148A (zh) * 2019-05-23 2019-08-23 塔里木大学 一种农业蔬菜大棚用菜苗组培架

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110150148A (zh) * 2019-05-23 2019-08-23 塔里木大学 一种农业蔬菜大棚用菜苗组培架

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001309705A (ja) 田植機用の苗供給装置
JP2001197804A (ja) 田植機用の苗供給装置
JP2001197833A (ja) 田植機用の苗供給装置
JP2001197805A (ja) 田植機用の苗供給装置
JP4993099B2 (ja) 苗運搬用のコンテナ
JP3415735B2 (ja) 苗箱収集機構
JP3415729B2 (ja) 苗箱搬送処理機
JPH1189435A (ja) 苗箱対地処理機
JP2002186313A (ja) 田植機用の苗供給装置
JP3393989B2 (ja) 積み重ね苗箱分離装置
JP2002186312A (ja) 田植機用の苗供給装置
JP3396160B2 (ja) 苗箱対地処理機
JP3425359B2 (ja) 苗箱回収機
JPH10201372A (ja) 苗箱対地処理機の箱取り上げ機構
JP3305964B2 (ja) 苗箱搬送処理機
JP3414960B2 (ja) 苗箱対地処理機
JP3425358B2 (ja) 苗箱展開機
JPH1132520A (ja) 苗供給装置
JPH1189434A (ja) 苗箱対地処理機
JPH1132521A (ja) 苗供給装置
JPH10127176A (ja) 苗箱搬送処理機
JP2000157051A (ja) 苗箱収納棚と苗箱収納棚の載置台装置、並びに苗箱搬送処理機
JPH10215620A (ja) 苗箱対地処理機
JPH10201370A (ja) 苗箱対地処理機
JPH10201371A (ja) 苗箱回収機