JP2001308507A - 電子装置の製造方法およびはんだ付け装置 - Google Patents

電子装置の製造方法およびはんだ付け装置

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JP2001308507A JP2000131520A JP2000131520A JP2001308507A JP 2001308507 A JP2001308507 A JP 2001308507A JP 2000131520 A JP2000131520 A JP 2000131520A JP 2000131520 A JP2000131520 A JP 2000131520A JP 2001308507 A JP2001308507 A JP 2001308507A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、フィレット表面に形成される
「しわ」の発生を抑制した電子装置の製造方法およびそ
の実装を実現するハンダ付け装置を提供することにあ
る。 【解決手段】本発明は、上記目的を達成するために、電
子部品の端子を回路基板のスルーホール部に挿入もしく
はその端子部に仮固定し、Sn系のPbフリーはんだ槽から
のはんだの供給を受けて該電子部品の端子と該回路基板
のスルーホール部もしくは端子部とをはんだ接続する工
程を有する電子装置の製造方法において、はんだの供給
を受けた回路基板面に対して冷気を斜めに当て冷却して
はんだ接続したことものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】電子回路基板へのLSI、部品
等を回路基板に実装した電子装置の製造方法と、実装す
るためのはんだ付け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スルーホール挿入部品をSn-3.5Ag共晶に
Cuを添加したSn-Ag-Cu系はんだで、はんだ付けすると、
フィレット表面にしわ模様ができることが一般に知られ
ている。従来使用してきたSn-Pb系はんだの場合、この
種の現象は起きていない。 Sn-Pb系のはんだ付けにおい
ては、はんだ付け後にファンで冷却することは一般に行
われていた。ファンで早く冷却することにより、量産効
率を高めることを目的にしたものである。冷却用ファン
ははんだ槽から離れたところで、即ち、取出し口の近く
ではんだ付け面もしくは部品側を冷却する方式で、冷却
風を基板に直角に当てる方式である。冷却によって、し
わ、クラック等の発生を抑えた例は見あたらない。急冷
する効果は組織改善(微細化) 及びCuランドとはんだ間
で剥離するリフトオフ現象(例えば:菅沼;回路実装学
術講演大会論文集、p67、H10.3.24)防止等が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鉛フリーの特にSn-Ag-
Cu系はんだを用いた場合、フィレット表面にできる細か
なしわは、拡大鏡レベルでの観察では細かいために、表
面に光沢のない部分として写り、一般には見過ごす場合
が多かった。しかし、製品を量産化することになると、
材料、寸法の異なる各種の部品が使われるため、部品の
中には大きなしわが発生し、明瞭なクラックに観察され
るものもある。
【0004】本発明の目的は、フィレット表面に形成さ
れる「しわ」の発生を抑制した電子装置の製造方法およ
びその実装を実現するはんだ付け装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、特許請求の
範囲の通りに構成することで達成される。
【0006】このしわ発生防止、即ち、クラック発生防
止のためには、凝固直後の急冷は重要であるが、固相
線、液相線が接近した高温はんだを対象としているた
め、フローはんだ槽に接近した位置(500mm以内。好ま
しくは250mm以内で近ければ近いほど効果はあるが、は
んだ槽への熱的悪影響も出やすい。)での冷却ができ、
かつ、はんだ槽への熱的悪影響なきことがポイントにな
る。Sn-Ag-Cu共晶系高温はんだの場合、凝固寸前の220
℃近傍で急冷することが好ましい。
【0007】そこでフロー槽ではんだ付けされた回路基
板を所定の傾斜をもたせて移動させ、その回路基板を空
冷するようにすれば、一方向の冷気の流れが形成できる
こともあって、効果的に基板全面を冷却することができ
た。その結果、フィレット表面に比較的多く発生する小
さなクラック「小さなしわ」に対しては、発生数を従来
に比べて半減できた。特に問題視される大きなクラック
「大きなしわ」の発生確率は元々少ないが、更に従来に
比べ、1/4に低減できる。新たなはんだであるため、
現状では生産管理基準は統一されていない。「大きなし
わ」の定義は、外観の拡大境で深いクラックに見えるも
のとし、発生確率として約5%以下を目安とした。「大き
なしわ」の発生率、欠陥のレベルは継手構造(片面基
板、両面基板)継手のはんだ量、部品及び基板の熱容
量、フロー条件等で変わる。急冷し難い構造ほど、「大
きなしわ」の発生率、欠陥のレベルも大きくなる。「大
きなしわ」を約5%認めても問題ない理由として、「大
きなしわ」が発生しても、-55〜125℃の温度サイクル試
験で表面実装継手及びスルーホール継手において、1000
サイクルを経過しても、「大きなしわ」の跡がクラック
進展の起点になっていないこと、及び「大きなしわ」
がある基板でも、従来のSn-Pb共晶はんだ継手と比べ同
等以上の温度サイクル寿命を有することが確認されてい
ることにある。
【0008】この場合、はんだ槽の脇に50〜100mm離れ
た位置に冷却手段、例えばスポットクーラーを設け、基
板移動方向にスポットクーラーのガイド翼を多段に設け
るなどして、一方向の冷気の流れを形成することができ
る。スポットクーラーは冷却風の当たる面積を大きくし
(幅200mm、長さ200mm)、通常は冷却風は10〜30℃の範囲
で制御が可能である。この時の風量は7m3/minであ
る。熱容量が大なる基板、部品を対象とした場合、冷媒
として、液体窒素、液体空気、ドライアイス等を混ぜた
冷媒で冷却して0℃近く、もしくは0℃以下に冷やすとク
ラック防止には効果がある。但し、余り急冷すると基
板、リード間の熱膨張差のため、はんだにクラックが発
生することもあるので、はんだにクラックがでない程度
で高めに制御する必要がある。
【0009】この冷却効果は、しわが完全に無くなる程
の極端な効果はなくても、冷却の程度により、フィレッ
ト外観のしわの程度は下がり、しわの数は少なくなるこ
とも分かった。更に、部品側に設置された窒素のゾーン
冷却と組み合わせると効果を増す。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は一般に使用されているダブ
ルウエーブ方式のはんだフロー槽9に、スポットクーラ
ー2を取り付けたモデルである。
【0011】はんだフロー槽9に熱的影響を及ぼさない
でスポットクーラーをはんだフロー槽9の脇3に直接取
り付ける位置(はんだ浴にスポットクーラーを引っかけ
る状態の位置を0mmとすれば、約0〜約100mm離した位
置)に接近させることがポイントである。これによって
スポットクーラーを用いて冷却された冷媒を、基板4に
挿入された部品5のピン継手部がはんだ付け直後に当て
ることが可能となる。距離lははんだが供給されて継手
が形成された場所(250℃)から冷媒で冷やされ始める地
点(220℃前後)までの距離を示すが、この距離は計算上
では50mm位になる。即ち、1000mm/minのコンベア速度
で、3秒くらいで冷却される距離である。
【0012】また、冷媒の流れは角度を設けた複数のガ
イド7により、基板4のコンベア6移動方向に向かい向
かうように構成した。これによって基板4の全面を冷却
するため冷却の効果が上がるだけでなく、冷気がはんだ
フロー槽9へ向かわないのでその影響も少ない。
【0013】コンベア6は、設置面10に対して5〜7度
くらいの傾斜11を持たせて配置した。また、ガイド7の
角度12も30〜80度くらいの範囲で有効である。この範囲
である程度角度をつけても、基板面に沿って反対側の熱
いはんだ浴側への表面を這うような層流的な流れが存在
し、はんだ浴から離れていても継手表面を冷やす効果が
ある。基板に直角に当てたのでは、基板表面だけではな
く周辺部を巻き込んだ冷却になるので、はんだ浴への影
響が大きすぎ問題である。ガイドの角度を基板移動方向
に傾けることにより、主流は基板移動方向への円滑な流
れをつくり、かつ、それとは反対方向に、はんだ付け直
後の継手部を冷却するような基板表面層を伝わる熱源方
向の流れをつくり、継手表面を過冷却することにより引
け巣防止の効果をもたらしていると考える。
【0014】これによって図示したような一定方向の冷
気の主要な流れが形成され、基板4がコンベア6で移動
してもその形成された冷気の流れにより継続的に冷却さ
れ得る状態となり、基板4の全面を効率よく冷却するこ
とが可能となる。他方、それとは反対方向に、はんだ付
け直後の継手部を過冷却するような基板表面層を伝わる
熱源方向の流れをつくり、引け巣発生を防止していると
考える。
【0015】図2は基板に部品等を搭載させた一般に使
用しているSn-Ag-Cu系高温はんだの温度プロファイルの
一例を示す。高温はんだとしてSn-3.5Ag-0.75Cuなどが
一般に知られているが、ここでは同一系統のSn-3Ag-0.7
Cuを使用した。Sn-3Ag-0.7Cuの融点は217〜221℃で、ス
ルーホール部のランド部に取り付けた熱電対による測定
では、220℃近傍の温度勾配は約15℃/sであった。はん
だクラックの発生位置はフィレット表面の中央部であ
り、かつ、最終凝固の位置であることを引け巣現象の解
析結果で確認されている。このフィレットの中央部表面
位置での温度測定はできないが、最終凝固であることか
ら測定位置よりも若干冷却が遅れるので10〜15℃/s程度
と思われる。
【0016】熱容量の大なる部品を搭載した試料程、そ
の距離l(噴流部からクーラーが直接当たる場所までの
距離)を長くとれるので効果も出てくる(図1)。即ち、
クラックが大きなものほど、冷却効果の影響が現れるこ
とを示す。Sn-Ag-Cu系高温はんだは220℃前後の融点で
あることから、本来は、はんだ槽の近くで冷却しないと
クラック防止の効果はないように思われる。しかし、実
際には後述の表1に示すように、はんだ付け温度の250
℃から約100〜150℃までに下がった16秒後の位置での平
均冷却速度で評価しても、冷却速度の差による影響が明
確に現れることが分かった。この理由は先ほど示したよ
うに、熱源の方向に基板表面に沿う冷たい層流が流れ込
んで、溶融したばかりのはんだ継手側に流れるため、表
面に過冷却を起こさせ、表面に引け巣を起こさせない効
果と考える。即ち、フィレット表面のクラックは直接に
220℃の凝固位置で直接に冷却できなくとも、少し離れ
た位置での冷却でも、冷媒によるはんだ表面の冷却効果
はあることを示している。冷却効果を出すためにスポッ
トクーラーをはんだ槽に近付け、凝固直後を冷却するこ
とは一番効果はあるが、物理的な制約から距離が限られ
る場合が多い。その場合でも、その近傍を冷却すること
は効果があることが分かった。基板面を広く冷却するこ
とは熱伝導、熱伝達による冷却効果と考える。このた
め、単純ではあるが、冷却媒体の方向が、基板の移動方
向に沿ってスムーズに流れることが重要であり、角度が
変えられる風向きユニットを多段に設けることにより、
さらに冷却効果を発揮することができる。
【0017】次に窒素雰囲気ゾーン冷却方式のフローは
んだ槽において、スポットクーラーの位置によるフィレ
ット表面クラック発生への影響を調べた。スポットクー
ラーは冷媒を上から下に流す(部品側を冷却)方式であ
る。はんだ付け温度は250℃で、コンベア速度は1000mm/
minである。冷却速度測定位置ははんだ槽から240mm離れ
た位置で、はんだ付け直後から16秒かかる位置である。
そこで、 a)スポットクーラーなし、 b)はんだ槽から離れた位置でのスポットクーラー、 c)はんだ層に近づけたスポットクーラー の3段階について検討した結果を表1に示す。
【0018】表1は、はんだ付け温度の250℃から約100
〜150℃まで下がった16秒後の位置での平均冷却速度を
a)、b)、c)の場合について示したものである。図3は
a)、c)の場合の温度測定部を16秒、32秒とした場合の温
度曲線である。a)、c)の場合に限らず、冷却レベルに応
じて、継手の温度は下がり、表1からフィレット表面ク
ラック発生率も下がっていることが分かる。
【0019】
【表1】
【0020】次に、クーラーをはんだ槽に近づけた場合
について検討した。
【0021】下側から上側に向けてはんだ付け面を冷却
する方式の異なりによる冷却速度とフィレット表面クラ
ック発生率について調べた。冷却速度は250℃から約100
℃までの間の測定データであり、コンベア速度は1200mm
/minである。
【0022】a)従来の冷却ファンユニットを従来位置に
比べ、はんだ槽側に近づけた場合(基板に風を垂直に当
てる)、 b)コンベア移動方向に流れるようにガイドを設けたスポ
ットクーラーをはんだ槽の脇に設けた場合、の2つにつ
いて比較した結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】a)方式は基板面に垂直に風を当てる従来方
式であり、周りの加熱されたエアを吸い込むため、排気
温度がmax44℃と高くなり、また、風が当たる領域も狭
く問題であることが分かった。
【0025】なお、表面クラックの大、小とは図4に示
すように、スルーホール継手のフィレット表面を拡大鏡
で観察し、明瞭なクラックを大きなクラックとし、それ
以外を小さなクラックと数えた。大きなクラック周辺に
は小さなクラックが集まり、この小さなクラックは離し
て見ると光沢のない外観を呈しているので、特に問題に
なるとは思えない。
【0026】次に、窒素雰囲気ゾーン冷却方式でスポッ
トクーラーを組み合わせた検討を行った。図5は図1に
示した装置に窒素雰囲気ゾーン8を追加した装置であ
る。はんだ付け温度はmax250℃、コンベア速度は1000mm
/minである。以下のa)、b)、c)の条件で比較した。
【0027】a)はんだ槽から離れた従来位置で、上から
下に部品側にスポットクーラーを当てる場合(窒素雰囲
気ゾーン冷却は使用しない)、 b)同じくa)の状態で、窒素雰囲気ゾーン冷却を使用した
場合、 c)スポットクーラーをはんだ槽に近づけ、下から上には
んだ付け面側にスポットクーラーを当てて、かつ、窒素
雰囲気ゾーン冷却を使用した場合(図5)である。
【0028】その比較結果を図6に示す。図6は両面ス
ルーホール基板において、はんだ付け装置の冷媒の冷却
速度を横軸に取り、縦軸にクラック発生率をとったもの
である。○が小さなクラックを示し、□が大きなクラッ
クを示す。フィレット部の冷却速度は同一フロー条件で
も基板の形態(片面基板、両面基板)によって異なってく
る。片面基板ははんだ量も少ないため冷却速度は早い傾
向を示す。窒素によるゾーン冷却だけでも基板の部品面
を覆うように冷却することにより、リードからの吸熱を
促進させることによる効果はある。窒素とスポットクー
ラー冷却の相乗作用で効果は更に増す。この場合も窒素
の流れは基板の移動方向に向ける必要がある。使用した
スポットクーラーは10〜30℃で動作できるものを用い、
風量は7m3/minであるが、容量、性能アップは可能であ
る。窒素をフローに使用する時は、本来、スルーホール
中のはんだ揚がりが良くない場合、あるいは低残さフラ
ックスを用いた時に使用されるが、コストアップの点で
限定される。この点、スポットクーラー冷却は経済的で
あると考える。スポットクーラーの流れは角度を設けた
ガイドにより、基板4移動方向にスムーズに流れるた
め、冷却の効果は上がり、はんだ槽への冷媒の巻き込み
もない。これに対して、冷却ファンを取り付け基板下面
を冷媒で垂直に吹き付ける従来の方式は、エアがはんだ
槽の方向にも流れ、はんだ付け作業にも影響を及ぼす。
この効果は新プロセスに比べ僅かであることが図6で分
かった。
【0029】この種のクラックの特徴として、部品が急
冷されやすい片面基板より、両面基板の方が微少クラッ
クは多発し、かつ、大きなクラックも発生し易い。両面
基板で熱容量の大きな部品を搭載した場合に、大きな、
深いクラックが発生し易いことが分かった。この点、本
案による冷却効果は両面基板に対して効果が現れ易い。
【0030】スポットクーラーを取り付けて基板全面を
斜めから吹き付けることにより、移動方向への流れをつ
くり、かつ全面を冷却し、はんだ槽への熱的影響をなく
すことができる。小さいミクロのクラックは外観上は検
査では問題にならないが、比較的大きな深いクラックは
フィレット表面の中央部に発生するので、この冷却効果
により、大きな、深いクラック発生を防止したり、もし
くは小さいミクロのクラックに抑えることができる。
【0031】なお、クーラーボックスとはんだ槽を直接
に接触させる場合、断熱板等を使用することで、はんだ
槽への熱影響を避けることができる。
【0032】これまではSn-Ag-Cu系はんだを用いてはん
だ付けすることについて説明してきたが、その他にSn-A
g系はんだ、もしくはSn-Ag-Cu系はんだ、もしくはSn-Cu
系はんだ、もしくはSn-Zn系はんだ、もしくはこれらにB
i、In、Ge、P、Ni、Sb等が1種類以上含んだはんだであ
っても同様の効果が得られる。また、Sn系の鉛フリーは
んだに限らず、液層線温度と固層線温度との差がある鉛
フリーはんだの場合、同様の効果が期待できる。
【0033】なお、Biを含有したはんだでは、この種の
クラックは少なくなる傾向になるが、逆に、Cuランドと
はんだ間で剥離するリフトオフ現象が起こりやすくなる
傾向がある。本方式による冷却効果により、更に温度が
下がった個所(ランド部)での冷却効果も期待できるの
で、付随的効果として、リフトオフ防止効果にもつなが
る。
【0034】この冷却効果はスルーホール部品のみなら
ず、フローの大型面付け部品に対しても効果がある。ま
た、リフローにおいても冷却工程で、本方式を採用する
ことにより、発生し易い大型面付け部品に対しても、効
果がある。面付け部品のフィレット中央部のクラックを
エア、もしくは窒素を用いたスポットクーラーによる急
冷効果により防止できる。
【0035】これまでスポットクーラーの外付けによる
冷却手段について説明してきたが、これに限らずはんだ
付け装置に冷却装置を組み込んだものでも良い。冷却手
段はスポットクーラー以外の手段を用いてもよい。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、フィレット表面に形成
される「しわ」の発生を抑制した電子装置の製造方法お
よびその実装を実現するハンダ付け装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フロー槽の脇にスポットクーラーを取り付けた
断面図。
【図2】高温はんだの温度プロファイルを示す図。
【図3】冷却条件を変えて、温度測定位置を変えた場合
の温度曲線を示す図。
【図4】スルーホール継手のフィレット表面のクラック
外観写真。
【図5】窒素雰囲気ゾーン冷却に、スポットクーラーを
取り付けた断面図。
【図6】冷却効果によるクラック発生率の低減を示す
図。
【符号の説明】
1:はんだ 2:スポットクーラー 3:フロー槽の脇 4:基板 5:部品 6:コンベア 7:ガイド 8:窒素雰囲気ゾーン冷却 9:フロー槽 10:接地面 11:傾斜 12:角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 寿治 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 下川 英恵 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 山田 浩介 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 Fターム(参考) 5E319 AA02 AA07 AB02 BB08 CC25 CC28 CD35

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子部品の端子を回路基板のスルーホール
    部に挿入して仮固定し、鉛フリーはんだ槽からの鉛フリ
    ーはんだの供給を受けて該電子部品の端子を該回路基板
    のスルーホール部にはんだ接続する工程を有する電子装
    置の製造方法において、 鉛フリーはんだの供給を受けた回路基板面に対して冷気
    を斜めに当てたことを特徴とする電子装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記はんだの供給を受けた回路基板面の反
    対面を窒素を用いて冷却したことを特徴とする請求項1
    記載の電子装置の製造方法。
  3. 【請求項3】前記回路基板をコンベアを用いて移動させ
    て鉛フリーはんだ槽からの鉛フリーはんだの供給を受け
    てはんだ接続するとともにその移動方向に沿って冷気が
    流れるようにしたことを特徴とする請求項1または2記
    載の電子装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記スルーホール部の温度勾配を約3〜3
    0℃/sの冷却速度で冷却することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の電子装置の製造方法。
  5. 【請求項5】前記窒素を回路基板の移動方向に流したこ
    とを特徴とする請求項3または4記載の電子装置の製造
    方法。
  6. 【請求項6】前記鉛フリーはんだは、Sn-Ag系はんだ、
    もしくはSn-Ag-Cu系はんだ、もしくはSn-Cu系はんだ、
    もしくはSn-Zn系はんだ、もしくはこれらにBi、In、G
    e、P、Niが1種類以上含んだはんだであることを特徴と
    する請求項1〜5記載の電子装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記冷気とは、温度範囲が-5〜30℃、望ま
    しくは10〜30℃であることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の電子装置の製造方法。
  8. 【請求項8】回路基板の端子に面付け部品の端子をはん
    だペースト、フラックス等で仮固定したものをリフロー
    炉ではんだ接続する工程を有する電子装置の製造方法に
    おいて、 リフロー炉内に溶媒を回路基板に対して斜めから当て、
    該回路基板の移動方向に流れのあるエアーもしくは窒素
    を供給したことを特徴とする電子装置の製造方法。
  9. 【請求項9】はんだの温度勾配を約3〜30℃/s前後の
    冷却速度で冷却する溶媒を回路基板に対して斜めから当
    てることを特徴とする請求項8記載の電子装置の製造方
    法。
  10. 【請求項10】鉛フリーはんだを供給できるはんだ槽
    と、該はんだ槽からのはんだの供給を受けた回路基板面
    に対して冷気を斜めに供給できる冷却手段とを備えたは
    んだ付け装置。
  11. 【請求項11】前記はんだの供給を受けた回路基板面の
    反対面を窒素を用いて冷却する手段をさらに備えたこと
    を特徴とする請求項10記載のはんだ付け装置。
  12. 【請求項12】前記回路基板の移動方向に沿って冷気が
    流れるように構成したことを特徴とする請求項10また
    は11記載のはんだ付け装置。
  13. 【請求項13】前記窒素を回路基板の移動方向に流すよ
    うに構成したことを特徴とする請求項11または12記
    載のはんだ付け装置。
  14. 【請求項14】前記冷却手段が角度のついた風向きガイ
    ドを一段以上設けたことを特徴とする請求項9〜12の
    何れかに記載のはんだ付け装置。
  15. 【請求項15】前記風向きガイドが設置面に対して、30
    〜80度の傾きを有することを特徴とする請求項14記載
    のはんだ付け装置。
  16. 【請求項16】前記回路基板を設置面に対して、30〜80
    度に傾けて移動させることによって前記回路基板面に対
    して冷気を斜めに供給するように構成したことを特徴と
    する請求項10〜15のいずれかに記載のはんだ付け装
    置。
  17. 【請求項17】リフロー炉内に、回路路基板に対して溶
    媒を斜めから当てる手段と、該回路基板の移動方向に流
    れのあるエアーもしくは窒素を供給する手段とを備えた
    ことを特徴とするはんだ付け装置。
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