JP2001305705A - 画像化要素の形成方法 - Google Patents

画像化要素の形成方法

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JP2001305705A JP2001112841A JP2001112841A JP2001305705A JP 2001305705 A JP2001305705 A JP 2001305705A JP 2001112841 A JP2001112841 A JP 2001112841A JP 2001112841 A JP2001112841 A JP 2001112841A JP 2001305705 A JP2001305705 A JP 2001305705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像化要素のための保護オーバーコートであ
って、現像中は水浸透性であり、最終製品中では溶融工
程なしに耐水性となる保護オーバーコートを提供するこ
とである。 【解決手段】 支持体、前記支持体の一面上に重層され
たハロゲン化銀乳剤層、並びにゼラチン10〜50重量
%及び平均粒径10〜500nmの疎水性粒子50〜9
0重量%を含むオーバーコートを含む写真要素を用意
し;前記写真要素を像様露光し;そして画像形成中又は
画像形成後、オーバーコート中のゼラチンを蒸解するの
に有効量の蛋白質分解酵素を含む溶液で、前記写真要素
を処理することを含む画像化要素の形成方法、並びにそ
のための光化学処理組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、指紋、通常のステ
イン及びこぼれ液に対して抵抗性を有する保護オーバー
コートを有する写真要素に関する。特に、本発明は、処
理溶液浸透性保護オーバーコートであるが、最終処理製
品は耐水性であるオーバーコートを提供する。画像形成
前は、オーバーコートはゼラチンマトリックス中に疎水
性ポリマー粒子を含む。画像形成後、オーバーコートを
処理し、ゼラチンを除去して疎水性粒子の凝集を引き起
こし、その結果耐水性連続保護オーバーコートを形成す
る。
【0002】
【従来の技術】ゼラチンは、その多くの特異かつ有利な
特性のために各種の画像形成要素にバインダーとして広
く用いられてきた。例えば、水膨潤性であるので、ハロ
ゲン化銀ベースの写真画像を形成するための処理化学反
応を行うことが可能であり、親水性であるので、ゼラチ
ンはインクジェット記録媒体においてインク受容体とし
て機能することができる。しかしながら、この同じ性質
故に露光済みゼラチン含有材料を含む画像形成要素は、
それらの画像が透明媒体上或いは反射性媒体上に形成さ
れるかにかかわらず、画像を損なう可能性がある水溶液
と接触しないように十分な注意をもって取り扱わなけれ
ばならない。通常の家庭内にある溶液、例えば、コーヒ
ー、パンチ、又はただの水をたまたまこぼしても、写真
プリントのような画像形成要素に損傷を与えることがあ
る。
【0003】水又は水溶液による損傷から画像を保護で
きる、ゼラチンベース写真方式のための保護層を得よう
とする試みが何年にもわたって行われてきた。米国特許
第2,173,480号には、乾燥前の最終写真処理段
階としてフィルムを湿潤するためにコロイド懸濁液を施
す方法が記載されている。写真処理後に画像上に保護層
を溶媒塗布する方法が完成されたことが、多くの特許、
例えば、米国特許第2,259,009号、第2,33
1,746号、第2,798,004号、第3,11
3,867号、第3,190,197号、第3,41
5,670号、第3,733,293号に記載されてい
る。さらに最近では、米国特許第5,376,434号
は、画像を担持するゼラチン含有層上にラテックスを塗
布乾燥することにより写真プリント上に形成された保護
層について記載している。このラテックスは、ガラス転
移温度が30℃〜70℃の樹脂である。別のタイプの保
護コーティングは、UV重合性モノマー及びオリゴマー
を処理画像上に施し、その後輻射線露光により架橋化保
護層を形成することにより得られ、米国特許第4,09
2,173号、第4,171,979号、第4,33
3,998号及び第4,426,431号に記載されて
いる。溶媒塗布法及び照射硬化法の両方法の欠点は、そ
れらの化学品又は照射が塗布オペレータに対して健康上
及び環境上の問題を及ぼすことである。別の欠点は、処
理工程後に写真材料を変性しなけらばならないことであ
る。そのため、処理装置を改変し、しかも保護コーティ
ングを行うための処理作業の個人操作について訓練しな
ければならない。
【0004】各種のラミネート技法が知られており、商
業的に実施されている。米国特許第3,397,980
号、第3,697,277号及び第4,999,266
号には、ポリマーシートフィルムを保護層として処理画
像上にラミネートする方法が記載されている。画像形成
後に画像に施す必要がある保護コーティング(そのいく
つかは先に記載したが)では、最終画像製品においてか
なりのコスト追加となる。多くの特許は、現像前に写真
要素に施すことができる耐水性保護コーティングに関す
る。例えば、米国特許第2,706,686号は、写真
乳剤用のラッカー仕上げの形成について記載しており、
処理溶液に対して高度の水浸透性を有する多孔性層を、
露光前に、感光性層に塗布することにより、耐水性及び
耐指紋性を付与することを目的とする。処理後、ラッカ
ー層を溶融し、そして凝集させて連続不浸透性コーティ
ングにすることが記載されている。この多孔性層は、ラ
ッカーと固体状で除去可能なエクステンダー(炭酸アン
モニウム)の混合物を塗布し、その後処理中にエクステ
ンダーを昇華もしくは溶解して除去することにより得ら
れる。前記オーバーコートは、有機溶媒の懸濁液として
塗布するので、大規模用途には望ましくない。さらに最
近は、Bohan等の米国特許第5,853,926号
は、ポリマー粒子とソフトポリマーラテックスバインダ
ーを含む水性コーティングを施すことを要する写真要素
用保護コーティングについて開示している。このコーテ
ィングは、写真処理溶液を適度に拡散することができ、
露光及び処理後のコーティング操作を要しない。しかし
ながら、ここでもまた、疎水性ポリマー粒子を溶融して
連続のしかも水浸透性の保護コーティングを形成しなけ
ればならない。
【0005】写真要素の製造の時点で、画像化写真要素
に後処理耐水性/耐ステイン性の望ましい特性を付与で
きることは、極めて望ましい性質である。しかしなが
ら、この性質を付与するためには、所望の写真要素は処
理工程の際水溶液に対して浸透性であるべきであるが、
処理後は、耐水性であり、さらに水と接触後少なくとも
ある一定時間は水非浸透性であるべきである。同一人に
譲渡された米国特許出願09/235,436号は、酸
機能を有するウレタンービニルコポリマーからなる、処
理液浸透性オーバーコートの使用を開示している。同一
人に譲渡された米国特許出願09/235,437号及
び米国特許出願09/448,213号は、浸透性の向
上のために、第二ポリマー,例えば、溶解性ゼラチン又
はポリビニルアルコールの使用を開示している。
【0006】米国特許第5,856,051号は、オー
バーコート配合物中に疎水性粒子をバインダーとしての
ゼラチンと共に使用することについて開示している。こ
の発明は、写真製品中に取り入れることができる水塗布
性、耐水性保護オーバーコートであって、写真処理溶液
が適度に拡散可能であり、露光及び処理後には塗布作業
を必要としないオーバーコートを示している。米国特許
第5,856,051号に例示されている疎水性ポリマ
ーとしては、溶融温度(Tm)が55〜200℃のポリ
エチレンが含まれるので、試料を処理して画像を形成
後、ポリマーのTmより高い温度でその層を溶融するこ
とにより耐水性層を形成することができる。コーティン
グ溶液は水性で,装置を改変することなくコーティング
の製造作業中に取り込むことができる。溶融工程は、簡
単であり、写真仕上げ技能者に対しても環境上フレンド
リーである。これらの粒子は、全体として最上層に取り
入れられるので、この方法は、画像形成及び溶融前の移
送及び取り扱い中もその機械的強度及び一体性を失わな
い。しかしながら、溶融後のこのようなオーバーコート
のスクラッチ抵抗性は、ポリエチレンが極めて柔らかい
材料であるので、深刻な問題がある。
【0007】同様に、同一人に譲渡された米国特許出願
09/353, 939号及び米国特許出願09/548
514号は、写真要素用のオーバーコートにそれぞれポ
リスチレンベース材料及びポリウレタンベース材料をバ
インダーとしてのゼラチンと共に使用することが記載さ
れており、このオーバーコートは、写真処理を行って画
像を形成後、溶融して耐水性オーバーコートにすること
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、現像前に写真
要素に施すオーバーコートであって、現像液と下側乳剤
との反応速度を大きく減じることがなく、しかも処理又
は現像工程後に最終的に耐水性かつ耐久性のオーバーコ
ートが得られるようなオーバーコートが特に望ましく、
ニーズが存在する。さらに、露光前に写真要素に施すこ
とができる商業上実行可能な耐水性コーティングであっ
て、現像中は水浸透性であり、最終製品中では溶融工程
なしに、比較的非浸透性になるコーティングに対するニ
ーズがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成要素
上に塗布することができ、そして写真処理溶液を適切に
拡散することができる、ゼラチンベースの水性塗布可能
な保護オーバーコートを提供する。このオーバーコート
は、ゼラチン10〜50重量%、及び平均粒径10〜5
00nmの疎水性粒子50〜90重量%(全オーバーコ
ートの乾燥塗布量の重量%)を含んでなる組成物とし
て、画像形成要素に施す。オーバーコート層中のゼラチ
ンは、その後1種以上の蛋白質分解酵素により蒸解(d
igest)又は加水分解されて、耐スクラッチ性が良
好なゼラチン非含有耐水性保護オーバーコートとなるこ
とにより、疎水性粒子を凝集させるか、さもなければ耐
水性のフィルムを形成する。この方法は、保護オーバー
コートとして選択される広範囲の材料に応用可能であ
る。
【0010】オーバーコートのゼラチンの酵素蒸解後、
疎水性粒子はその組成次第で溶融を要することも、要し
ないこともある。一態様において、疎水性粒子は、55
℃未満、好ましくは50℃未満のTg、そして100,
000未満、好ましくは50,000未満の分子量を有
するように選ばれたポリマーを含むので、これらの粒子
は、熱又は圧縮溶融なしで、非浸透性フィルムを形成す
ることができる。他の態様では、オーバーコートは、溶
融又はかなりの加熱を要する。しかしながら、溶融する
代償として、そうしなければ得られない保護オーバーコ
ートの特性,例えば、広範囲に選択される屑タイプに対
して、より良好なバリヤー特性を付与するように疎水性
粒子を選択することができる。
【0011】本発明のオーバーコートにゼラチンを使用
すると、製造塗布性が付与され、かつ写真処理も可能に
なる。疎水性材料は、オーバーコートコーティング溶融
物にラテックス形で、又はゼラチン中の慣用のコロイド
状分散体として導入することが可能で、好ましい粒径
は、10〜500nm、さらに好ましくは30〜250
nmである。
【0012】写真要素の場合は、オーバーコート中のゼ
ラチンは,以下の方法の一つにより除去して、相対的に
ゼラチンを含まない疎水性層を形成する。 (1)オーバーコート層中のゼラチンを加水分解するこ
とにより処理溶液中に可溶化するのに十分な濃度の蛋白
質分解酵素を、写真処理溶液(例えば、現像液、漂白
液、定着液又はブリックス(blix、漂白ー定着
液))のいずれか一つに、又は洗浄タンクに添加する。
疎水性層は、本発明の写真製品を写真処理の最後に乾燥
器により乾燥する際に形成する。場合により、オーバー
コート層に用いられる疎水性材料次第で、高効率の乾燥
器又は溶融器を用いて、スピードを上げ、又はさらにフ
ィルム形成処理を完了することができる。
【0013】(2)現在使用している処理溶液とは別個
でしかも異なるタンクであって、蛋白質分解酵素溶液を
含有する別のタンクを、処理器に追加する。このタンク
の位置は、現像液の前であっても、あるいは現在使用し
ている処理溶液のいずれかの後であってもよい。乾燥器
により本発明の写真製品を乾燥する際に(写真処理の最
後に付け加えられる)、疎水性層が形成される。場合に
より、オーバーコート層に用いられる疎水性材料次第
で、高効率の乾燥器又は溶融器を用いて、フィルム形成
処理をさらに促進するか,又は完了させることができ
る。
【0014】(3)画像の現像、その後の乾燥後に、写
真製品を蛋白質分解酵素溶液に含浸して、オーバーコー
ト中のゼラチンを除去し、その後適当に乾燥して、ゼラ
チン非含有オーバーコート層を耐水性保護オーバーコー
ト層にする。場合により、オーバーコート層に用いられ
る疎水性材料次第で、熱と圧力を組み合わせて、溶融器
を用いて、フィルム形成処理をさらに促進するか,又は
完了させることができる。
【0015】用語「溶融(fusing)」は、本明細
書において、圧力と熱の組み合わせを意味し、35〜1
75℃の温度の熱を加え、典型的にそれと共に圧縮ロー
ラ又は圧縮ベルトを用いる。前記の3方法の各々におい
て、酵素濃度は、使用酵素のタイプ、溶液特性,例え
ば、pH,イオン強度、温度、並びに酵素活性及びその
酵素溶液に乳剤が含浸するのに要する時間に影響を与え
る要因に依存する。場合により、溶液中の酵素活性を長
時間一定に維持するために安定剤を使用する。
【0016】したがって、本発明は、画像形成層を覆う
保護オーバーコート組成物を含んでなる画像形成要素、
並びにこのオーバーコートを、蛋白質分解酵素を施すこ
とにより、水浸透性から耐水性に変換する方法を提供す
る。さらに,本発明は、本発明による画像形成要素を製
造するのに用いることができる、酵素含有光化学処理溶
液にも関する。
【0017】
【発明の実施の形態】前記のように、本発明は、最終ユ
ーザーにより取り扱われ、損傷を受けることが多い画像
形成要素、例えば、写真プリントの画像側のための新規
なオーバーコート配合物を提供する。本発明のオーバー
コート配合物は、平均粒径10〜500nmの疎水性ポ
リマー粒子50〜90重量%(オーバーコートの乾燥塗
布量に基づいて)及びバインダーとしてのゼラチン10
〜50重量%(オーバーコートの乾燥塗布量に基づい
て)を含んでなる。他の通常の添加物、例えば、硬化剤
(ゼラチンの架橋剤)、スピード制御色素、マット粒
子、展開剤、電荷制御剤、耐乾燥スクラッチ化合物及び
潤滑剤を、必要に応じて配合物に包含させることができ
る。
【0018】本発明に使用する疎水性ポリマーのコロイ
ド状分散体は、一般に、水ベース媒体中に安定化するこ
とができる任意の組成のラテックス又は疎水性ポリマー
である。このような疎水性ポリマーは、一般に縮合ポリ
マー又は付加ポリマーに分類することができる。縮合ポ
リマーとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、
ポリウレタン、ポリ尿素、ポリエーテル、ポリカーボネ
ート、ポリ酸無水物及び前記タイプの組み合わせを含む
ポリマーが挙げられる。付加ポリマーは、ビニル−タイ
プポリマー,例えば、アリル化合物、ビニルエーテル、
ビニル複素環化合物、スチレン、オレフィン及びハロゲ
ン化オレフィン、不飽和酸及びそれらから誘導されるエ
ステル,不飽和ニトリル、ビニルアルコール、アクリル
アミド及びメタクリルアミド、ビニルケトン、多官能性
モノマーの重合から生成するポリマー、又はこれらのモ
ノマーの各種組み合わせから得られるコポリマーが挙げ
られる。このようなラテックスポリマーは、水性媒体中
で、周知の遊離ラジカル乳化重合法により製造でき、前
記モノマーの1タイプから調製されるホモポリマー又は
前記モノマーの1タイプより多くから調製されるコポリ
マーからなる。水不溶性ホモポリマーを生成するモノマ
ーを含むポリマーは、そのようなモノマーのコポリマー
と同様に好ましい。ポリマー組成全体がラテックスを形
成するのに十分な程、水不溶性であるならば、好ましい
ポリマーには、水溶性ホモポリマーを生成するモノマー
をも含む。付加タイプポリマーのために好適な更なるモ
ノマーは、米国特許第5,594,047号に記載され
ており、これらは引用することにより本明細書に包含す
る。これらのポリマーは、乳化重合、溶液重合、懸濁重
合、分散重合、イオン重合(カチオン、アニオン)、原
子転移ラジカル重合、及び他の重合技術分野において既
知の重合法により調製できる。
【0019】本発明の一態様において、溶融を要しない
ように疎水性ポリマーを選択することができ、例えば、
前記米国特許第5,856,051号の先行技術と比較
して潜在的にかなりの利点となる。ゼラチンを蛋白質分
解酵素により加水分解及び減成し、写真処理又は追加の
洗浄の際、除去すると、選択された疎水性粒子は、溶融
することなく凝集できることが(ゼラチンの酵素処理を
行なわなければ、それらは凝集しない)判明している。
したがって、オーバーコートに使用する疎水性粒子は、
保護オーバーコートとして備えていることが望ましい材
料特性に基づいて選択する。
【0020】本発明のもう一つの重要な利点は、本発明
のオーバーコート用のコーティング溶液が水ベースであ
り、冷却するとゲル化することであり、このことは、な
んら装置も改変することなく、そして同時に他の塗膜と
共に、製造塗布操作に本発明を取り入れることができる
ことを意味する。10〜50重量%のゼラチンの存在
は、処理溶液が画像現像のために拡散して出入するのに
十分である。耐水性層は、その後以下の方法の一つによ
りオーバーコートに蛋白質分解酵素を施すことにより形
成することができる: (1)オーバーコート層中のゼラチンを加水分解するの
に十分な濃度の蛋白質分解酵素を、写真処理溶液(例え
ば、現像液、漂白液、定着液又はブリックス(bli
x)、安定液)のいずれか一つに、又は洗浄タンクに添
加する。疎水性層は、本発明の写真製品を写真処理の最
後に乾燥器により乾燥する際に形成する。場合により、
オーバーコート層に用いられる疎水性材料次第で、高効
率の乾燥器又は溶融器を用いて、フィルム形成処理を促
進/さらに完了することができる。
【0021】(2)蛋白質分解酵素溶液を含有する別の
タンクを、処理器に含める。このタンクの位置は、現像
液の前であっても、あるいは現在使用しているタンクの
いずれかの後であってもよい。乾燥器により本発明の写
真製品を乾燥する際に(写真処理の最後に付け加えられ
る)、疎水性層が形成される。場合により、オーバーコ
ート層に用いられる疎水性材料次第で、高効率の乾燥器
又は溶融器を用いて、フィルム形成処理を促進/さらに
完了させることができる。
【0022】(3)画像の現像、その後の乾燥後に、写
真製品を蛋白質分解酵素溶液に含浸して、オーバーコー
ト中のゼラチンを除去し、その後適当に乾燥して、ゼラ
チン非含有オーバーコート層を耐水性保護オーバーコー
ト層にする。場合により、オーバーコート層に用いられ
る疎水性材料次第で、熱と圧力を組み合わせて、溶融器
を用いて、フィルム形成処理を促進/さらに完了させる
ことができる。
【0023】前記の方法において、酵素濃度は、使用酵
素のタイプ、溶液特性,例えば、pH,イオン強度、浸
透圧、温度、並びに酵素活性及びその酵素溶液に乳剤が
含浸するのに要する時間に影響を与える要因に依存す
る。場合により、溶液中の酵素活性を長時間一定に維持
するために安定剤を使用する。耐水性オーバーコート層
を形成するためのこれらの方法の変更法及び改変法も用
いることができることが理解されるであろう。
【0024】このように、本発明の一態様は、オーバー
コート中のゼラチンを加水分解するための酵素を含有す
る光化学処理組成物に関する。この組成物は、固体状、
例えば、顆粒、カプセル、粉末等であってもよく、これ
らは慣用の写真処理溶液に添加してもよく、又は新規光
処理溶液を生成してもよい。或いは、光化学処理組成物
は、水ベース液状形であってよく、濃縮溶液又は非濃縮
溶液であってよい。感光性ハロゲン化銀写真要素を処理
するためのこのような組成物は、(1)蛋白質分解酵素、
(2)画像形成要素用の現像剤、不溶性ハロゲン化銀塩
の除去のための定着剤、銀を再酸化してイオン銀状態に
するための漂白剤、光化学安定剤又はそれらの組合わせ
を含む。例えば、通常の漂白剤は、アミノカルボン酸の
過硫酸塩化合物又は第二鉄錯体である。典型的な定着剤
は、チオ硫酸塩又はチオイソアネート化合物である。
【0025】酵素は、生物学的触媒である。伝統的化学
触媒と同様に、非触媒反応より活性化エネルギーが低い
転移状態を作り出すことにより、生物学的反応速度を促
進する。換言すれば、酵素は、それらが触媒する反応に
ついて特異な蛋白質である。本発明に用いるのに好まし
い酵素は、蛋白質分解酵素であり、蛋白質のペプチド結
合を触媒により加水分解する。市販の蛋白質分解酵素
は、HT Proteolytic 200及びPro
tex 6L(Genencor Internati
onal Inc.製)並びにAlcalase(商
標)、Savinase(商標)及びEsperase
(商標)(Novo Nordisk製)である。他の
蛋白質分解酵素もこの用途において好適である。1種よ
り多くの酵素の組み合わせもまた使用できる。
【0026】長期間、許容可能な酵素活性を有する酵素
溶液を配合することが好ましい。液状蛋白質分解酵素溶
液の酵素活性を安定化するための化合物がよく知られて
いる。いくつかの例示を、参考のためにここに引用す
る。米国特許第4,238,345号は、蒸解に用いら
れる蛋白質分解酵素を安定化するための酸化防止剤、親
水性ポリオール及びpH緩衝剤について記載している。
米国特許第4,243,546号は、水性蒸解組成物に
おいて酵素活性を安定化するためのアルカノールアミン
及び有機もしくは無機酸の使用について記載している。
米国特許第4,318,818号は、カルシウムイオン
及び低分子量カルボン酸、好ましくは低分子量アルコー
ルを含む酵素安定化系であって、6.5〜10のpHの
ものについて記載している。米国特許第4,532,0
64号は、液状蒸解剤中の酵素を安定化するための、ホ
ウ素化合物、還元性塩及びジカルボン酸の混合物につい
て記載している。米国特許第4,842,767号は、
液状蒸解剤中の酵素を安定化するための、カゼインの使
用について記載している。米国特許第5,840,67
7号は、酵素安定剤としてのホウ酸及びホウ酸誘導体の
使用について記載している。米国特許第5,612,3
06号は、酵素安定化系として少なくとも1種のキレー
ト形成剤及び少なくとも1種の非イオン性界面活性剤の
組み合わせについて記載している。酵素を安定化するた
めの他の手段は、米国特許第5,877,141号、第
5,904,161号、第5,269,960号、第
5,221,495号、第5,178,789号、第
5,039,446号、第4,900,475号に見出
すことができる。
【0027】オーバーコート組成物には、カラー又は色
味を付与する色素を取り込むことができる。加えて、オ
ーバーコートに各種の特性を与えるような添加物をその
組成物中に取り込むことができる。例えば、UV吸収剤
をポリマーに取り込み、オーバーコートをUV吸収性に
して、画像をUVにより誘起される褪色から保護するこ
とができる。特定層の機能に応じて、他の化合物、例え
ば、界面活性剤、塗布助剤、滑剤、マット粒子、流動性
改質剤、架橋剤、カブリ防止剤、無機充填剤、例えば、
導電性及び非導電性金属酸化物粒子、顔料、磁性粒子、
殺生剤等を添加してもよい。塗布組成物は、少量の有機
溶剤を含んでもよく、有機溶剤濃度は総塗布組成物の5
重量%未満であることが好ましい。
【0028】塗布助剤の例としては、界面活性剤、粘度
改質剤等である。界面活性剤としては、エッジー引き込
み撥水性(edge−withdrawal repe
llency)及び他の塗布欠陥を防止するのに十分な
程、塗布調製物の表面張力を低下させる任意の表面活性
剤が挙げられる。これらとしては、アルキルオキシ−も
しくはアルキルフェノキシポリエーテル又はポリグリシ
ドール誘導体及びそれらの硫酸塩、例えば、ノニルフェ
ノキシポリ(グリシドール)、例えば、Olin 10
G(商標)(Olin Matheson Corpo
ration製)、又はオクチルフェノキシポリ(エチ
レンオキシド)硫酸ナトリウム、有機硫酸塩又はスルホ
ン酸塩、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルス
ルホン酸ナトリウム、ビス(2−エチルヘキシル)スル
ホコハク酸ナトリウム及びアルキルカルボン酸塩、例え
ば、デカン酸ナトリウムが挙げられる。
【0029】オーバーコートの表面特性は、大部分ポリ
マーの物性に依る。しかしながら、オーバーコートの表
面特性は、場合により、表面を溶融する条件により改質
することもできる。例えば、接触溶融においては、ポリ
マーを溶融して連続オーバーコート層を形成するために
用いられる、溶融要素の表面特性は、要素表面に所望程
度の平滑性、テキスチャー又はパターンを付与するよう
に選択する。したがって、高度に平滑な溶融要素は、光
沢面を画像化要素に与え、テキスチャー溶融要素は、マ
ットもしくはテキスチャー表面をその要素に与え、パタ
ーン化溶融要素は、パターンをその要素の表面に与える
であろう。
【0030】当該技術分野において周知のマット粒子
は、本発明の塗布組成物に用いることができ、このよう
なマット剤は、Research Disclosur
e No.308119,1989年12月、1008
〜1009頁に記載されている。ポリマーマット粒子を
用いる場合は、そのポリマーは、マット剤の塗布層への
接着性を高めるために、分子間架橋又は架橋剤と反応す
ることにより、バインダーポリマーと共有結合を形成す
ることができる反応性官能基を含有してもよい。好適な
反応性官能基としては、ヒドロキシ、カルボキシ、カル
ボジイミド、エポキシド、アジリジン、ビニルスルホ
ン、スルフィン酸、活性メチレン、アミノ、アミド、ア
リル等が挙げられる。
【0031】本発明による写真要素の滑り摩擦を低減す
るために、オーバーコート組成物はフッ素化又はシロキ
サンーベース成分を含んでもよくそして/又は塗布組成
物は、滑剤又は滑剤の組み合わせを含有してもよい。典
型的な滑剤としては、(1)シリコーンベース材料、例
えば、米国特許第3,489,567号、第3,08
0,317号、第3,042,522号、第4,00
4,927号及び第4,047,958号並びに英国特
許第955,061号及び第1,143,118号に開
示のもの;(2)高級脂肪酸及びそれらの誘導体、高級
アルコール及びそれらの誘導体、高級脂肪酸の金属塩、
高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸の
多価アルコールエステル、例えば、米国特許第2,45
4,043号、第2,732,305号、第2,97
6,148号、第3,206,311号,第3,93
3,516号、第2,588,765号,第3,12
1,060号,第3,502,473号、第3,04
2,222号,第4,427,964号,英国特許第
1,263,722号,第1,198,378号,第
1,430,997号,第1,466,304号,第
1,320,757号,第1,320,565号,第
1,320,756号に開示のもの,並びにドイツ特許
第1,284,295号及び第1,284,294号に
開示のもの;(3)液状パラフィン、パラフィン又はワ
ックス様材料、例えば、カルナバワックス、天然及び合
成ワックス、石油ワックス、ミネラルワックス、シリコ
ーンワックスコポリマー等;(4)過フルオローもしく
はフルオロー又はフルオロクロロ含有材料、例えば、ポ
リ(テトラフルオロエチレン)、ポリ(トリフルオロク
ロロエチレン)、ポリ(ビニリデンフルオライド)、ポ
リ(トリフルオロクロロエチレンーコービニルクロライ
ド)、過フルオロアルキル側鎖を含有するポリ(メタ)
アクリレートもしくはポリ(メタ)アクリルアミド、
(5)ポリエチレン等が挙げられる。本発明に有用な滑
剤は、更に詳細にResearch Disclosu
re No.308119,1989年12月、100
6頁に記載されている。
【0032】本発明の塗布組成物は、製造を容易にする
ために画像形成要素の下塗り層と同時に施すのが有利で
ある。しかしながら、多くの既知技法、例えば、含浸塗
布、ロッド塗布、ブレード塗布、エアナイフ塗布、グラ
ビア塗布及びリバースロール塗布、押出し塗布、スライ
ド塗布、カーテン塗布等により別個にオーバーコートを
施すことも可能である。塗布後、層を一般に単に蒸発さ
せることにより、乾燥させるが、既知方法、例えば、対
流加熱により促進してもよい。既知の塗布法及び乾燥法
は、さらに詳細にResearch Disclosu
re No.308119,1989年12月、100
7〜1008頁に記載されている。
【0033】オーバーコートの塗布量は、応用分野に依
り異なるであろう。写真要素では、総乾燥塗布量は、5
0〜600mg/ft2、最も好ましくは100〜30
0mg/ft2が好適である。現像性を改良するために
は、その塗布量が高まるにつれ、オーバーコート中のゼ
ラチン量を高めることが有利である。疎水性ポリマー成
分の塗布量が高い程、耐水性がより良好である。一方、
疎水性粒子の塗布量が高い程、ある点では、写真現像が
スローダウンする傾向がある。
【0034】支持体に塗布組成物を施した後、適切な時
間、例えば、2〜4分間乾燥してもよい。本発明の写真
要素は、構造及び組成を大幅に変動させることができ
る。例えば、本発明写真要素は、支持体のタイプ、画像
形成層の数及び組成、及び要素に含まれる補助層の数及
びタイプを大幅に変動させることができる。特にこれら
の写真要素は、スチールフィルム、映画フィルム、X線
フィルム、グラフィックアートフィルム、印画紙プリン
ト又はマイクロフィッシェであることができる。Res
earch Disclosure Item 362
30(1994年6月)に記載されているように、小フ
ォーマットフィルムには、本発明の導電層の使用も特に
意図されている。写真要素は、ネガーポジ処理又は反転
処理に用いるように適応された、単純な白黒要素又はモ
ノクロ要素又は多層及び/又は多色要素であることがで
きる。一般に、写真要素は、フィルム又は紙支持体の一
面に、ゼラチン水溶液中のハロゲン化銀結晶の分散体を
含む層を1層以上、そして場合により1層以上の下塗り
層を塗布することにより製造される。塗布処理は、連続
作動塗布器で行うことができ、単一層又は複数層を支持
体上に施す。多色要素については、米国特許第2,76
1,791号及び第3,508,947号に記載されて
いるように、複数層を複合フィルム支持体上に同時に塗
布することができる。さらなる有用な塗布法及び乾燥法
は、Research Disclosure Vo
l.176,Item 17643,1978年12月
に記載されている。
【0035】本発明により保護される画像形成要素は、
白黒要素(例えば、銀像を形成するもの、又は色素形成
カプラーの混合物から得られる中性トーン画像を形成す
るもの)、単一色要素又は多色要素であることができる
ハロゲン化銀写真要素から得られる。多色要素は、典型
的にスぺクトルの三種の主領域の各々に感度を有する色
素画像形成単位を含有する。画像化要素(imaged
element)は、透過により視る画像化要素、例
えば、ネガフィルム画像、反転フィルム画像及び映画プ
リント、又は反射により視るもの、例えば、印画紙プリ
ントである画像化要素であることができる。印画紙プリ
ント及び映画プリントが遭遇する取り扱い回数の故に、
それらは本発明の好ましい写真画像形成要素である。
【0036】画像が保護されている写真要素は、Res
earch DisclosureNo.37038及
び38957に示されている構造及び成分を有すること
ができる。具体的写真要素は、Color Paper
Elements1及び2としてResearch
Disclosure 37038の96〜98頁に示
されているものであることができる。典型的な多色写真
要素は、少なくとも1種のシアン色素形成カプラーが組
み合わさった赤感性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも1
層含むシアン色素画像形成単位、少なくとも1種のマゼ
ンタ色素形成カプラーが組合わさった緑感性ハロゲン化
銀乳剤層を少なくとも1層含むマゼンタ色素画像形成単
位、少なくとも1種のイエロー色素形成カプラーが組合
わさった青感性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも1層含
むイエロー色素画像形成単位を担持する支持体を含む。
【0037】本発明要素は、追加の層、例えば、フィル
ター層、中間層、オーバーコート層、下塗り層等を含有
することができる。これらの層の全てを、透明であるこ
とができる支持体(例えば、フィルム支持体)又は反射
性であることができる支持体(例えば、紙支持体)上に
塗布することができる。使用できる支持体ベースとして
は、透明ベース、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、セルロース系材料、例
えば、セルロースアセテート、セルロースジアセテー
ト、セルローストリアセテート、及び反射性ベース、例
えば、紙、被覆紙、溶融押出し被覆紙、及びラミネート
紙、例えば、米国特許第5,853,965号、第5,
866,282号、第5,874,205号、第5,8
88,643号、第5,888,681号、第5,88
8,683号及び第5,888,714号に記載のもの
の両者が挙げられる。本発明により保護される写真要素
は、Research Disclosure Ite
m 34390,1992年11月に記載の磁気記録材
料、又は透明磁気記録層、例えば、米国特許第4,27
9,945号及び第4,302,523号に記載の透明
支持体の裏側上の磁性粒子含有層も含むことができる。
【0038】好適なハロゲン化銀乳剤及びそれらの調
製、並びに化学増感及び分光増感法については、Res
earch Disclosure 37038(又は
38957)の第I章〜第V章に記載されている。カラ
ー材料及び現像改質剤は、Research Disc
losure 37038の第V章〜第XX章に記載さ
れている。ビヒクルは、Research Discl
osure 37038の第II章に記載されており、
各種の添加物、例えば、蛍光増白剤、カブリ防止剤、安
定剤、光吸収剤及び光散乱剤、硬化剤、塗布助剤、可塑
剤、滑剤、及びマット剤は、Research Dis
closure 37038の第VI章〜第X章及び第
XI章〜第XIV章に記載されている。処理法及び処理
剤は、Research Disclosure 37
038の第XIX章及び第XX章に、露光法は、Res
earch Disclosure 37038の第X
VI章に記載されている。
【0039】写真要素は、典型的に乳剤状のハロゲン化
銀を提供する。写真乳剤は、一般に写真要素の層として
乳剤を塗布するためのビヒクルを含む。有用なビヒクル
としては、天然物質、例えば、蛋白質、蛋白質誘導体、
セルロース誘導体(例えば、セルロースエステル)、ゼラ
チン(例えば、アルカリ処理ゼラチン、例えば、牛骨又
は獣ゼラチン、又は酸処理ゼラチン、例えば、豚皮ゼラ
チン)、ゼラチン誘導体(例えば、アセチル化ゼラチン、
フタル化ゼラチン等)が挙げられる。ビヒクル又はビヒ
クルエクステンダーとして、親水性水浸透性コロイドも
また有用である。これらとしては、合成ポリマー蒸解
剤、キャリヤー、及び/又はバインダー、例えば、ポリ
(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルラクタム)、アク
リルアミドポリマー、ポリビニルアセタール、アルキル
及びスルホアルキルのアクリレート及びメタクリレート
のポリマー、加水分解ポリビニルアセテート、ポリアミ
ド、ポリビニルピリジン、メタクリルアミドコポリマー
等が挙げられる。
【0040】写真要素は、各種技法を用いて像様露光す
ることができる。典型的な露光は、スペクトルの可視域
の光に対するものであり、典型的にレンズを通したライ
ブ画像の露光である。露光は、保存画像(例えば、コン
ピューター保存画像)を発光装置(例えば、LED、C
RT等)によって露光するものであることもできる。画
像は、任意の多くの周知処理組成物を利用する、任意の
多くの周知写真処理で写真要素中に現像することがで
き、例えば、T.H.James編、TheTheor
y of the Photographic Pro
cess、第4版、Macmillan,New Yo
rk,1977年に記載されている。カラーネガ要素を
処理する場合は、要素をカラー現像液(カラーカプラー
で着色画像色素を形成する現像液)で処理し、その後酸
化剤及び溶剤で銀及びハロゲン化銀を除去する。カラー
反転要素又はカラー紙要素を処理する場合は、要素を先
ず第一に白黒現像液(カプラー成分で着色色素を形成し
ない現像液)で処理し、その後未露光ハロゲン化銀を現
像可能にするように処理 (通常、化学的に又は光カブ
リ)し、その後カラー現像液で処理する。現像に引き続
き、銀又はハロゲン化銀を除去するために漂白ー定着を
行い、洗浄、乾燥する。
【0041】本発明による組成物を用いる方法の一態様
において、支持体上に重層されたハロゲン化銀乳剤層を
覆う、前記組成の処理溶液浸透性オーバーコートを備え
た写真要素が得られる。この写真要素は、7より高い、
好ましくは8より高い、さらに好ましくは9より高いp
Hを有するアルカリ性現像溶液で現像する。本発明によ
るオーバーコート層は、写真プリントに用いるのに特に
有利であり、これは、水ベース屑、指紋、褪色及び黄変
に対する抵抗性が優れており、同時にスクラッチ、摩
擦、ブロッキング及びフェロタイプに対する抵抗性に必
要な格別の透明性及び靭性等の優れた物性が得られるか
らである。
【0042】このポリマーオーバーコートは、さらに処
理後、処理工程の化学品を実質的に変更又添加する必要
なしに、必要に応じて溶融 (熱及び/又は圧力)により
凝集させて、十分に水非浸透性でしかも光沢特性が優れ
た保護オーバーコートを形成することができる。場合に
より行う溶融は、35〜175℃の温度で実施すること
ができる。
【0043】本発明を以下の実施例により説明する。
【0044】
【実施例】以下の実施例におけるポリマー特性は、以下
の試験法又は分析法により得た。 ガラス転移温度及び溶融温度 乾燥ポリマー材料のガラス転移温度(Tg)及び溶融温
度(Tm)の両者は、20℃/分の上昇速度を用いて、
示差走査熱量計(DSC)により測定した。本明細書に
おいて、Tgは、ガラス転移の変曲点として定義し、T
mは、溶融転移の極大値として定義する。粒径測定 Zetasizer Model DTS5100 (Malvern Instruments
製)を用いて、PhotonCorrelation Spectroscopyにより
すべての粒子の特性を調べた。平均分子量 Polymer Laboratories Plgel(商標)混合―Cカ
ラム3本を用いて、テトラヒドロフランのサイズ排除ク
ロマトグラフィにより試料を分析した。カラム設定を、
595(logM=2.76)〜2170000(lo
gM=6.34)ドルトンの分子量狭分布ポリスチレン
標準を用いて検量した。数平均分子量及び多分散性(重
量平均分子量と数平均分子量の比率として定義)を報告
する。
【0045】以下の例のポリマー材料の調製は、以下の
合成方法により得た。P1(ブチルアクリレートラテックス)の調製 攪拌器及び冷却器を備えた1L三口反応フラスコに、3
00mLの脱泡蒸留水、2mLの45%Dowfax
(商標)2A1、1.00gの過硫酸カリウム及び0.
33gのメタ重亜硫酸ナトリウムを添加した。フラスコ
を60℃浴に置き、100mLの蒸留水、2mLの45
%Dowfax(商標)2A1、95gのn−ブチルメ
タクリレート及び5gの2−スルホー1,1−ジメチル
エチルアクリルアミド(ナトリウム塩)を含む添加ロー
トの内容物を反応フラスコに40分間かけて添加した。
反応フラスコを80℃で1時間攪拌し、0.25gの過
硫酸カリウムを添加し、内容物をさらに80℃で90分
間攪拌した。フラスコを冷却し、ラテックスのpHを1
0%水酸化ナトリウムを用いて5.5に調整して、固形
分20%のラテックスを得た。ポリマーのTgは35℃
であった。P2(エチルアクリレート/塩化ビニリデン/ヒドロキ
シエチルアクリレート(10/88/2))の調製 20オンスのポリエチレンボトルに、341gの脱イオ
ン水を添加した。この水に窒素を15〜20分間パージ
した。以下を順に反応器に添加した:5.10gの30
%Triton(商標)770、3.06gのヒドロキ
シエチルアクリレート、15.29gのエチルアクリレ
ート、134.59gの塩化ビニリデン、0.7586
gのメタ重亜硫酸カリウム及び0.3794gの過硫酸
カリウム。ボトルに蓋をし、40℃のタンブラー浴中に
置き、そこに16〜20時間保持した。その後、生成物
を浴から取り出し、20℃まで冷却した。生成物をチー
ズクロスを介してろ過した。ガラス転移温度はDSCで
測定したものとして9℃であり、PCSから得た平均粒
径は75nmであった。P3(水性ポリウレタン分散体)の調製 温度計、攪拌器及び水冷却器を備えた1L樹脂フラスコ
に、294g(0.28mole)の乾燥Plurac
ol P1010(商標)ポリ(プロピレングリコー
ル、Mw=1000)、40.20g(0.30mol
e)のジメチロールプロピオン酸、225g(0.67
mole)の4,4′−ヘキサフルオロイソプロイリデ
ンジフェノール、278g(1.25mole)のイソ
ホロンジイソシアネート及び1リットルの乾燥エチルア
セテートを投入した。温度を75℃に調整した。均一溶
液が得られた時点で、25gのジブチルスズジラウレー
ト(触媒)を攪拌しながら徐々に添加した。この混合物
を約20時間保持した。次に、ジメチロールプロピオン
酸に基づいて化学量論量の水酸化カリウムを添加し、そ
の後3重量%のAerosol(商標)OT(ジオクチ
ルスルホコハク酸ナトリウム)を添加し、10分間維持
した。これを、高せん断下に4リットルの蒸留水と混合
して、安定な水性分散体を得た。真空加熱によりエチル
アセテートを除去して、固形分20.1%の安定な水性
分散体を得た。ガラス転移温度はDSCで測定したもの
として39.4℃であり、重量平均分子量は22,80
0であった。P4(水性ポリウレタン分散体)の調製 温度計、攪拌器、水冷却器及び真空吸出口を備えた1L
樹脂フラスコ中で、75.68g(0.088mol
e)のポリカ−ボネートポリオールKM101733
(Mw=860)を溶融し、100℃、真空下で脱水し
た。真空を解除し、40℃で10.25g(0.076
mole)のジメチロールプロピオン酸、30.28g
(0.336mole)の1,4−ブタンジオール、7
5gのテトラヒドロフラン及び15滴のジブチルスズジ
ラウレート(触媒)を攪拌しながら添加した。温度を7
5℃に調整した。均一溶液が得られた時点で、111.
28g(0.50mole)のイソホロンジイソシアネ
ート、次に25gのテトラヒドロフランを徐々に添加し
た。この混合物を約4時間保持して反応を完了させた。
NCO(IR分析により測定したイソシアネート)は実
質的にゼロであった。ジメチロールプロピオン酸に基づ
いて化学量論量の水酸化カリウムを攪拌添加し、5分間
維持した。これを、高せん断下に1300gの水と混合
して、安定な水性分散体を得た。テトラヒドロフランを
真空加熱により除去して、固形分19.11%の水性分
散体を得た。ガラス転移温度はDSCで測定したものと
して52.6℃であり、重量平均分子量は11,000
であった。P5の調製(メチルメアクリレートラテックス) P5は、ブチルアクリレートの代りにメチルメタクリレ
ートを用いた以外は、P1と同様に調製した。ポリマー
のTgは120℃であった。P6の調製(水性ポリウレタン分散体) P6は、チェーンエクステンダーとして、同量の1,4
−ブタンジオールの代りに10g(0.094mol
e)のジエチレングリコールを用いた以外は、ポリマー
P4と同様に調製した。テトラヒドロフランを真空加熱
により除去して、固形分16.91%の水性分散体を得
た。ガラス転移温度はDSCで測定したものとして4
7.1℃であり、重量平均分子量は23,900であっ
た。ワックスー1の原料 Jonwax(商標)26ワックス、高濃度ポリエチレ
ンワックス粒子の水性分散体を、SC Johnson
から25%固形分として購入し、そのまま使用した。こ
のワックスの溶融点は130℃であり、平均粒径は58
nmであった。蛋白質分解酵素の原料 Protex6L(商標)酵素を、Genencoから
液体として購入し、そのまま使用した。Esperas
e(商標)酵素8.0Lを、Novo Nordisk
Inc.から液体として購入し、そのまま使用した。
HT−Proteolytic 200(商標)酵素
を、Genencor International
Inc.から粉末として購入し、そのまま使用した。
【0046】酵素溶液#1は、脱イオン水中の0.8%
Protex(商標)6L(Genencoから購入)
からなり、溶液pHを、炭酸ナトリウム及び重炭酸ナト
リウムにより10に調整した。酵素溶液#2は、脱イオ
ン水中の0.2%Esperase(商標)8.0L
(Novo Nordisk Inc.から購入)から
なり、溶液pHを、炭酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウ
ムにより10に調整した。
【0047】酵素溶液#3は、脱イオン水中の2%HT
−Proteolytic 200(商標)(Gene
ncor International Inc.から
購入)からなり、溶液pHを、水酸化ナトリウムにより
7.5に調整した。写真試料の調製 試料1(実施例1の試料2、3及び4のためのチェック
試料)を、青感層、中間層、緑感層、UV層、赤感層、
UV層及びオーバーコートを順に写真紙支持体上に塗布
することにより調製した。各層の成分は以下の通りであ
る。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】写真紙支持体 サブ層1:樹脂コーティング(ポリエチレン中にTit
anox及び蛍光増白剤) サブ層2:紙 サブ層3:樹脂コーティング(ポリエチレン)
【0051】
【化1】
【0052】
【化2】
【0053】
【化3】
【0054】試料5(実施例1の試料6〜10のための
チェック試料)を、青感層、中間層、緑感層、UV層、
赤感層、UV層及びオーバーコートを順に写真紙支持体
上に塗布することにより調製した。各層の成分は以下の
通りである。青感乳剤(青EM−1) 略等モルの硝酸銀及び塩化ナ
トリウム溶液を、グルタリルジアミノフェニルジスルフ
ィド、ゼラチン蒸解剤及びチオエーテル熟成剤を含有す
るよく攪拌した反応器に添加することにより、高塩化物
ハロゲン化銀乳剤を沈殿させた。ペンタクロロニトロシ
ルオスミウム酸セシウム(II)ドーピング剤を、ハロ
ゲン化銀粒子形成して大部分が沈殿する間に添加し、続
いてヘキサシアノルテニウム酸(II)カリウム、(5
−メチルチアゾール)−ペンタクロロイリジウム酸カリ
ウム、少量のKI溶液を添加して、ドーピング剤なしで
シェルを形成した。得られた乳剤は、エッジ長0.6μ
mの立方形粒子を含有した。乳剤を、硫化金のコロイド
状懸濁液を添加することにより、最適増感し、ついで6
0℃まで加熱昇温し、その間、青増感色素BSD−4、
ヘキサクロロイリジウム酸カリウム、リップマン臭化物
及び1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプ
トテトラゾールを添加した。
【0055】緑感乳剤(緑EM−1) 略等モルの硝酸
銀及び塩化ナトリウム溶液を、ゼラチン蒸解剤及びチオ
エーテル熟成剤を含有するよく攪拌した反応器に添加す
ることにより、高塩化物ハロゲン化銀乳剤を沈殿させ
た。ペンタクロロニトロシルオスミウム酸(II)セシ
ウムドーピング剤を、ハロゲン化銀粒子形成して大部分
が沈殿する間に添加し、続いて(5−メチルチアゾー
ル)−ペンタクロロイリジウム酸カリウムを添加した。
得られた乳剤は、エッジ長0.3μmの立方形粒子を含
有した。この乳剤を、グルタリルジアミノフェニルジス
ルフィド及び硫化金のコロイド状懸濁液を添加すること
により最適増感し、次いで55℃まで加熱昇温し、その
間、ヘキサクロロイリジウム酸カリウムでドーピングし
たリップマン臭化物、緑増感色素GSD−1の液晶(l
iquid crystalline)懸濁液、及び1
−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテト
ラゾールを添加した。
【0056】赤感乳剤(赤EM−1) 略等モルの硝酸
銀及び塩化ナトリウム溶液を、ゼラチン蒸解剤及びチオ
エーテル熟成剤を含有するよく攪拌した反応器に添加す
ることにより、高塩化物ハロゲン化銀乳剤を沈殿させ
た。ヘキサシアノルテニウム酸(II)カリウム及び
(5−メチルチアゾール)−ペンタクロロイリジウム酸
カリウムを、ハロゲン化銀粒子形成の間に添加した。得
られた乳剤は、エッジ長0.4μmの立方形粒子を含有
した。乳剤を、トリカリウムグルタリルジアミノフェニ
ルジスルフィド、チオ硫酸ナトリウム、ビス{2−[3
−(2−スルホベンゾアミド)フェニル]メルカプトテ
トラゾール}金(I)を添加することにより最適増感
し、次いで64℃まで加熱昇温し、その間、1−(3−
アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾー
ル、ヘキサクロロイリジウム酸カリウム及び臭化カリウ
ムを添加した。次に乳剤を40℃まで冷却し、pHを
6.0に調整し、赤増感色素RSD−1を添加した。カ
プラー分散体を、当該技術分野において周知の方法で乳
化した。以下の画像形成層を、ポリエチレン被覆写真紙
上に順に塗布した。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】
【化4】
【0061】
【化5】
【0062】
【化6】
【0063】
【表6】
【0064】溶融 以下の試料を、予め設定した温度、圧力及びスピードの
一組の加熱圧縮ローラ間を通過させた。写真試料の試験
を以下にように行った:耐水性試験 Ponceau Red色素は、イオン相互反応により
ゼラチンを着色することが知られている。色素1gを酢
酸と水の混合物(5部:95部)1000gに溶解する
ことにより、Ponceau Red色素溶液を調製し
た。試料を、色素溶液に5分間浸し、その後30秒間水
ですすいで塗膜表面上の過剰の色素溶液を除去し、その
後風乾した。良好な耐水性保護層を有する試料は、この
試験においてその外観が変化しない。表面上に保護オー
バーコートが形成されなかったり、又は保護オーバーコ
ート層の形成が不完全である場合は、試料は非常に濃い
赤色を示す。例1 試料1(チェック)は、前節で述べたように暗所で調製
した。本発明による試料2〜4は、表1に示すように、
オーバーコート組成が異なる以外は、試料1と同様に調
製した。すべての試料を、90F/50%RH(相対湿
度)条件下で1日インキュベートし、写真処理に先立っ
てゼラチン架橋を促進した。各試料を、標準Kodak
RA−4処理(詳細は実験セクションを参照されたい)
により処理して白画像を形成した。標準RA−4の直後
に、試料を酵素溶液#1に30秒間37℃で浸し、その
後水道水で3分間すすぎ、次いで60℃で15分間乾燥
した。試料3のみは耐水性試験の前に溶融した(300
Fで)。溶融は、短時間操作の便宜上好ましいが、60
℃で45分間の乾燥により代替することもできる。
【0065】以下の表1には、標準KodakRA−4
処理により処理した試料は、オーバーコートの組成にか
かわらず、耐水性を有しないことが示されている。しか
し酵素によりそれらを処理した後は、疎水性粒子を含有
するオーバーコートが耐水性となった。例に用いた疎水
性粒子は、アクリルコポリマー(P1)、塩化ビニリデ
ンコポリマー(P2)からポリウレタン(P3)まで広
範囲のものであった。
【0066】
【表7】
【0067】すべての試料を、赤、緑及び青に露光し、
その後RA−4処理を行って、シアン、マゼンタ及びイ
エロー画像を形成した。本発明のオーバーコートを有す
る試料(試料2、3及び4)は、比較試料1(チェッ
ク)より満足できる画像を形成した。すべてのこれらの
試料は、酵素処理を行わなければ、例えそれらを処理
し、乾燥し、その後溶融しても耐水性ではなかったこと
も指摘する価値がある。したがって、酵素処理は、水浸
透性オーバーコートを、耐水性保護オーバーコートに転
化させるために絶対的に重要である。例2 試料6は、表2に示すように、本発明によるオーバーコ
ート組成が異なる以外は、試料5(チェック)と同様に
暗所で調製した。試料5を、試料6と共に、90F/5
0%RH条件下で1日インキュベートして、写真処理に
先立ってゼラチン架橋を促進した。0.4%Prote
x(商標)6Lを、Kodak Ektacolor
(商標)Prime安定剤溶液に(8gのProtex
(商標)6Lを、2リットルのKodak Ektac
olor(商標)Prime安定剤溶液に)添加して改
変した以外は、KodakRA-4処理溶液を用いるKo
dakRA−4処理器HOPE(商標)3026によ
り、両試料を処理した。処理乾燥後、両塗膜について耐
水性を試験した。
【0068】
【表8】
【0069】本例に示したように、プロテアーゼ酵素は
RA−4処理の最終工程に容易に添加し、本発明のオー
バーコートを、処理乾燥後耐水性保護オーバーコートに
転化することができる。例3 試料6〜10は、表3に示すようにオーバーコート組成
が異なる以外は、試料5(チェック)と同様に暗所で調
製した。すべての試料を、90F/50%RH条件下で
1日インキュベートし、写真処理に先立ってゼラチン架
橋を促進した。すべての試料を、標準KodakRA−
4処理(詳細は実験セクションを参照されたい)により
処理して白画像を形成した。標準RA−4の直後に、試
料を酵素溶液#1に30秒間37℃で浸し、その後水道
水で3分間すすぎ、次いで60℃で15分間乾燥した。
塗膜を処理乾燥後、耐水性について試験した。
【0070】
【表9】
【0071】表3に示したように、オーバーコートに用
いた疎水性粒子は、処理前の、処理中の又は処理後の層
の物性を改変するために、1種以上のタイプの粒子を組
合わせたもの (例えば、試料7)、ワックス粒子と組合
わせたもの(例えば、試料8)、ゼラチンに対する比率
が異なるもの(例えば、試料9)、又は塗布量が異なる
もの(例えば、試料10)であることができる。酵素処
理後の耐水性は、全ての場合に依然として保たれてい
た。例4 試料11は、以下の表4に示すようにオーバーコート組
成が異なる以外は、試料5(チェック)と同様に暗所で
調製した。試料5及び11を、90F/50%RH(相
対湿度)条件下で1日インキュベートし、写真処理に先
立ってゼラチン架橋を促進した。1.5%Protex
(商標)6Lを、Kodak Ektacolor(商
標) Prime漂白ー定着溶液に(30gのProt
ex(商標)6Lを、2LのKodak Ektaco
lor(商標)Prime漂白ー定着溶液に)添加して
改変した以外は、KodakRA−4処理(詳細は実験
セクションを参照されたい)により、両試料を処理して
白画像を形成した。処理乾燥後、両塗膜について耐水性
を試験した。
【0072】
【表10】
【0073】本例は、プロテアーゼ酵素をRA−4処理
の漂白ー定着溶液中に取り入れて、本発明のオーバーコ
ートを耐水性保護オーバーコートに転化することができ
ることを実証するものである。例5 試料5(チェック)及び試料6(本発明による)を、9
0F/50%RHで1日インキュベートし、写真処理に
先立ってゼラチン架橋を促進した。0.8%Prote
x(商標)6Lを、Kodak Ektacolor
(商標)Prime現像剤溶液に(16gのProte
x(商標)6Lを、2リットルのKodak Ekta
color(商標)Prime現像溶液に)添加して改
変した以外は、KodakRA−4処理(詳細は実験セ
クションを参照されたい)により、両試料を処理して白
画像を形成した。両塗膜について、処理乾燥後、耐水性
を試験した。
【0074】
【表11】
【0075】本例は、プロテアーゼ酵素をRA−4処理
の現像剤溶液中に取り入れて、本発明のオーバーコート
を耐水性保護オーバーコートに転化することができるこ
とを実証するものである。例6 試料1(チェック)及び試料3(本発明による)を、9
0F/50%RH条件下で1日インキュベートし、写真
処理に先立ってゼラチン架橋を促進した。KodakR
A−4処理(詳細は実験セクションを参照されたい)に
より、両試料を処理して白画像を形成した。標準RA−
4の直後に、試料を各種のプロテアーゼ酵素溶液(酵素
溶液#1、酵素溶液#2、及び酵素溶液#3)で前記の
ように処理し、その後水道水で3分間すすぎ、次いで6
0℃で15分間乾燥した。乾燥後、試料3を300Fで
溶融し、その後耐水性試験を行った。オーバーコート組
成、酵素処理及び処理試料についての結果を表6に示
す。
【0076】
【表12】
【0077】前記表6において、標準RA処理で(酵素
なしで)処理された試料は、オーバーコートの組成にか
かわらず、耐水性を示さなかった。本発明のオーバーコ
ートは、酵素処理を行って耐水性保護層に転化すること
が必要である。表6は、またプロテアーゼ酵素を本発明
に使用できることをも示している。濃度、時間、温度、
pH等の処理条件は、使用した特定酵素の活性及びゼラ
チンの架橋度に依存する。追加の態様 態様1 支持体、前記支持体の一面上に重層されたハロ
ゲン化銀乳剤層、並びに処理溶液浸透性保護オーバーコ
ートであって、ゼラチン10〜50重量%及び疎水性水
非浸透性粒子50〜90重量%を含み、前記粒子の少な
くとも50%が55℃未満のTg及び100,000未
満の重量平均分子量を有するので、ゼラチンを酵素によ
り除去後、溶融することなく、疎水性粒子が凝集して連
続層を形成するオーバーコートを含んでなる写真要素。 態様2 前記支持体上に重層した帯電防止層を含む態様
1記載の写真要素。 態様3 前記支持体が、部分的に透明であり、部分的に
反射性である態様1記載の写真要素。 態様4 前記疎水性粒子が、0〜50℃のTgを有する
態様1記載の写真要素。 態様5 前記疎水性粒子が、5000〜50,000の
重量平均分子量を有する態様1記載の写真要素。
フロントページの続き (72)発明者 トーマス ハイル ホワイトサイズ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14607, ロチェスター,バークレイ ストリート 280 (72)発明者 エルマー チャールズ フロッド アメリカ合衆国,ニューヨーク 14424, カナンダイガ,ノース ロード 5084 (72)発明者 エイミー エリザベス ジャセック アメリカ合衆国,ニューヨーク 14616, ロチェスター,ピーオー ボックス 16394 Fターム(参考) 2H016 AA00 AE00 AF01 BL01 BL03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体、前記支持体の一面上に重層され
    たハロゲン化銀乳剤層、並びにゼラチン10〜50重量
    %及び平均粒径10〜500nmの疎水性粒子50〜9
    0重量%を含むオーバーコートを含む写真要素を用意
    し;前記写真要素を像様露光し;そして画像形成中又は
    画像形成後、オーバーコート中のゼラチンを蒸解するの
    に有効量の蛋白質分解酵素を含む溶液で、前記写真要素
    を処理することを含む画像化要素の形成方法。
  2. 【請求項2】 (a)蛋白質分解酵素;並びに (b)画像形成要素用の現像剤、不溶性ハロゲン化銀塩
    を除去するための定着剤、銀をイオン銀の状態に再酸化
    するための漂白剤、及びそれらの組合わせからなる群よ
    り選ばれる光化学品を含んでなる感光性ハロゲン化銀写
    真要素を処理するための光化学処理組成物。
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