JP2001305547A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその製造方法

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JP2001305547A JP2000228550A JP2000228550A JP2001305547A JP 2001305547 A JP2001305547 A JP 2001305547A JP 2000228550 A JP2000228550 A JP 2000228550A JP 2000228550 A JP2000228550 A JP 2000228550A JP 2001305547 A JP2001305547 A JP 2001305547A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配向転移がほぼ確実に発生し、かつ極めて短
時間に転移が完了することにより表示欠陥の無い、応答
速度が速く動画表示に適しかつ広視野の液晶表示装置を
提供する。 【解決手段】 画素電極128を有するアレー基板10
6と対向電極127を有する対向基板105との間に配
置された液晶層122上下界面の液晶のプレチルト角が
正負逆で、互いに平行に配向処理されたスプレイ配向の
液晶セル124で、ベンド配向させて表示をさせるアク
ティブマトリックス型の液晶表示装置であって、前記画
素電極128はスイッチング素子123あるいは配線電
極上を平坦に被覆する平坦化膜100の上に形成配置さ
れている。これにより、スプレイ−ベンド配向転移を液
晶セル画素内で短時間に確実に容易に起こさせ、配向欠
陥のない高画質のOCBモードの液晶表示装置を実現す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速応答で広視野
の表示性能を持つ液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置として例えば、ネマ
ティック液晶を用いたツイステッドネマティック(T
N)モ−ドの液晶表示装置が実用化されているが、応答
が遅い、視野角が狭いなどの欠点がある。また、応答が
速く、視野角が広い強誘電性液晶(FLC)などの表示
モ−ドもあるが耐ショック性、温度特性など大きな欠点
がある。また、光散乱を利用する高分子分散型液晶表示
モ−ドはラビングレス配向の表示モ−ドであるが、視野
角に改善が必要であり、応答がそれほど速くないなどの
欠点がある。
【0003】それらに対して、応答が速く視野角が広い
表示モードとして光学補償ベンド(OCB)モ−ドが提
案されている(特開平7−84254号公報、特開平9
−96790号公報)。
【0004】図21は、OCBモ−ドの液晶表示装置の
画素領域における構成概念断面図である。
【0005】図21に示すように、このOCBモ−ドの
液晶表示装置は、配向膜19・19が一定方向に配向処
理され、電圧を印加してセル中央部にベンド配向あるい
はねじれ配向を含んだベンド配向を起こさせた液晶セル
14と、かつ低電圧駆動と視角拡大のために光学補償す
る位相補償板3とを配置したものであり、性能的には高
速で視角が広い特徴を持つ優れたアクティブマトリック
ス型の液晶表示装置を実現することができる。そして、
透過型あるいは反射型の液晶表示装置として利用される
可能性が高い。
【0006】また、前記液晶表示装置は、画素電極18
に接続された画素部駆動用のスイッチング素子13等が
配設されたアレー基板6と、対向電極17を設けた対向
基板5との両内面に設けた配向膜19・19を、互いに
平行方向にプレチルト角Cが正負逆で且つ約数度〜10
度になるように配向処理し、正の誘電率異方性のネマテ
ィック液晶を挿入して液晶層12を配置して構成されて
いる。そして、電圧を印加しない状態で液晶分子が上下
対称に斜めに広がった配向領域からなるスプレイ配向1
1が形成されている。
【0007】その後、前記電極間に臨界転移電圧以上の
電圧を印加することによって、図21(b)の如く、液
晶セル中央部の液晶分子を立たせ、あるいはねじれ配向
を含んだ液晶分子が立ち上がり曲がった配向領域からな
るベンド配向13に転移させこの領域を拡大移行させ
る。
【0008】また、偏光板1・2と、十分なコントラス
トと視野拡大のためにベンド配向セルを光学補償し、低
電圧化するための位相補償板3とが上下基板の外側に少
なくとも1枚、所定の軸方向に各々設定され配置されて
いる。
【0009】そして、前記画素全体を転移させた後、駆
動信号電圧を可変して、液晶分子のベンド配向状態の程
度を変えることにより位相差を変化させて動作表示利用
するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、OCBモ−ド
の液晶表示装置においては、このスプレイ配向からベン
ド配向への転移核を発生させて画素を均一なベンド配向
にさせ、TFTパネル全画素領域内でそれを確実に起こ
させておく必要があるが、転移核を確実に起こさせるの
は実際には容易ではない。
【0011】前記の画素領域を顕微鏡観察していると、
ギャップ形成のために散布されたスペーサの周囲から転
移核が発生したり、画素電極に沿って配線されたソース
線やゲート線周囲から転移核が発生するが、その発生場
所は一定の場所ではなく、しばしば全く発生しない場合
さえある。この場合、配向欠陥、表示点欠陥不良パネル
となる。
【0012】また、前記転移を促進するため、前記液晶
セルの対向電極と画素電極間に臨界転移電圧以上より大
きい高電圧を印加する方法が採られる。しかし、前記転
移に要する印加電圧と印加時間は液晶材料によって相当
に異なり、液晶材料によっては、OCBモードのTFT
液晶パネルを転移させるのに、対向する電極間に約20
Vの電圧印加で数十秒から数分の時間を要するものもあ
る。この場合、表示可能となるまでの待ち時間はもとよ
り、液晶表示装置の消費電力、駆動部の信頼性の面から
も実用的でない。
【0013】このため、OCBモードの液晶表示装置に
おいて、表示パネルの数十万個以上にも及ぶ全ての画素
内で、確実に配向を転移させることのできる技術の開発
が望まれていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】一群の本発明は、前記現
状に鑑みなされたものであり、その目的は、配向転移が
ほぼ確実に発生し、かつ極めて短時間に転移が完了する
ことにより表示欠陥の無い、応答速度が速く動画表示に
適しかつ広視野の液晶表示装置を提供することにあり、
特に、ベンド配向転移をほぼ確実に発生させて、極めて
短時間に転移を完了させ、応答速度が速く動画表示に適
するベンド配向型の液晶表示装置を提供することであ
る。
【0015】尚、一群の本発明は、同一乃至類似した着
想に基づくものである。しかし、それぞれの発明は異な
る実施の形態により具現化されるものであるので、本明
細書では、これらの一群の本発明を密接に関連した発明
ごとに第1の発明群、第2の発明群、第3の発明群、第
4の発明群、及び第5の発明群として区分する。そし
て、以下では、それぞれの区分(発明群)ごとにその内
容を順次説明する。
【0016】(1)第1の発明群 第1の発明群は、電圧を印加しない状態の前記液晶の配
向状態を配向状態1とし、表示に用いる配向状態を配向
状態2とするとき、配向状態1と配向状態2が異なる液
晶表示装置において、配向状態1から配向状態2への転
移を容易にかつ確実に実現するために、基板表面の凹凸
を平坦化し、液晶層の界面を平坦化したことを特徴とし
ている。
【0017】従来のアクティブマトリクス基板を用いた
液晶表示装置では、基板上に大きな凹凸が存在すること
が通常であった。これは、最も大きい段差が最上層に形
成された絶縁層を除去し、画素電極を露出させる工程に
よるものである。また、画素周辺に配されるソース配
線、ゲート配線によっても段差が形成される。このよう
にアクティブマトリクス基板においては段差が存在する
のであった。
【0018】従来から用いられているTN型液晶表示装
置では、段差があるとその箇所で配向乱れが発生し、光
抜けが発生する問題があった。この問題を解消するため
には、この光抜けの発生した領域をブラックマトリクス
によって隠すことが必要であり、これによって明るさが
低下する問題が発生した。そこで、この配向乱れ、光抜
けを解消するために、この凹凸のある基板上に樹脂層を
形成し、その樹脂層の上に画素電極を形成することで平
滑化する例があった。
【0019】OCBモードの液晶表示装置のように、電
圧を印加しない状態の配向状態と表示状態の配向状態と
が異なる液晶表示装置では、表示状態の配向状態に移行
させる「転移」作用が必要である。
【0020】OCBモードの液晶表示装置では、TN型
液晶表示措置とは異なる平行配向状態を用いているた
め、TN型液晶表示装置での配向乱れような問題は発生
しないが、本願発明者らは、転移に対してこの段差が悪
影響を及ぼすことを新たに見出した。
【0021】OCBモードの液晶表示装置の転移は、転
位電圧を印加することで行う。このとき、転移核からベ
ンド配向が発生し、この配向状態が広がっていく。ただ
し、このベンド配向の成長が基板の凹凸領域、特に基板
が凸状態で液晶層が薄くなっている領域にさしかかると
成長が止まることを見出した。特に、ベンド配向の成長
はデフェクトに沿って成長することが多いのであるが、
前記した液晶層が薄くなっている箇所では、デフェクト
が断続的になることが多く、このため成長が止まる場合
も多い。このデフェクトは、セル厚方向での液晶分子の
傾斜する方向が異なる2種類のスプレイ配向状態の境界
部分であることが多い。
【0022】また、所定の転移波形の電圧で完全に転移
が完了せず、特定の画素がスプレイ配向を残した場合に
も、後の通常表示駆動によって徐々にベンド配向に移行
することを見出した。
【0023】このように、OCBモードの液晶表示装置
のように電圧を印加しない状態の前記液晶の配向状態を
配向状態1とし、表示に用いる配向状態を配向状態2と
するとき、配向状態1と配向状態2が異なる液晶表示装
置であって、転移が容易にかつ確実に実現するために、
基板表面の凹凸を平坦化し、液晶層の界面を平坦化した
ことを特徴とする液晶表示装置を実現した。
【0024】即ち、請求項1記載の発明は、一対の基板
と、前記一対の基板間に挟持された液晶層とを有し、該
液晶層に電圧を印加しない状態の液晶の配向状態を配向
状態1、表示に用いる配向状態を配向状態2とし、配向
状態1と配向状態2とが異なる液晶表示装置であって、
前記液晶層と前記一対の基板のうちの少なくとも一方の
基板との界面を平坦化した構成であることを特徴として
いる。
【0025】前記構成とすることにより、液晶層と基板
との界面の凹凸領域が少なくなるので、配向状態1から
配向状態2への転移が容易にかつ確実に実現する。ま
た、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の液晶表示
装置であって、前記一対の基板のうちの一方の基板がア
クティブマトリクス基板であることを特徴としている。
【0026】前記構成とすることにより、アクティブマ
トリックス基板は、画素周辺に配されるソース配線、ゲ
ート配線等が形成されており、段差が大きいものである
が、このような基板を平坦化構成して、配向状態1から
配向状態2への転移が容易にかつ確実に実現する。
【0027】また、請求項3記載の発明は、請求項1に
記載の液晶表示装置であって、前記界面を樹脂層よりな
る平坦化膜により平坦化した構成であることを特徴とし
ている。
【0028】また、請求項4記載の発明は、請求項3に
記載の液晶表示装置であって、前記平坦化膜の少なくと
も一部の上に電極を形成したことを特徴としている。
【0029】また、請求項5記載の発明は、請求項1に
記載の液晶表示装置であって、前記配向状態1がスプレ
イ配向状態、前記配向状態2がベンド配向状態であるこ
とを特徴としている。
【0030】前記構成とすることにより、転移が容易に
かつ確実に実現することのできるOCBモードの液晶表
示装置が実現できる。
【0031】また、請求項6記載の発明は、請求項1に
記載の液晶表示装置であって、前記基板上の凹凸の段差
が1μm以下であることを特徴としている。
【0032】また、請求項7記載の発明は、請求項1に
記載の液晶表示装置であって、前記基板上の凹凸の段差
が0.5μm以下であることを特徴としている。
【0033】このように規制することにより、基板上の
凹凸の段差は1μm以下、望ましくは0.5μm以下で
あれば、配向状態1から配向状態2への転移を容易にか
つ確実に実現することができる。
【0034】また、請求項8記載の発明は、請求項2に
記載の液晶表示装置であって、前記アクティブマトリク
ス基板が複数の画素電極を有し、該画素電極間の距離が
1μm以上10μm以下であることを特徴としている。
【0035】また、請求項9記載の発明は、請求項2に
記載の液晶表示装置であって、前記アクティブマトリク
ス基板が複数の画素電極を有し、該画素電極間の距離が
1μm以上5μm以下であることを特徴としている。
【0036】このように、前記画素電極間の距離は1μ
m以上10μm以下が望ましく、さらに望ましくは1μ
m以上5μm以下とすることにより、配向状態1から配
向状態2への転移を容易にかつ確実に実現することがで
きる。
【0037】また、請求項10記載の発明は、請求項8
または請求項9に記載の液晶表示装置であって、前記画
素電極の少なくとも一部領域が画素電極の平均高さより
高いことを特徴としている。前記構成により、前記一部
領域により転移核の発生が容易になる。
【0038】また、請求項11記載の発明は、請求項8
または請求項9に記載の液晶表示装置であって、前記画
素電極と前記一対の基板のうちの他方の基板に形成され
た対向電極間に電圧を印加して、液晶層をベンド配向へ
転移させ、転移後の状態で表示を行うことを特徴として
いる。
【0039】(2)第2の発明群 また、請求項12記載の発明は、画素電極を有するアレ
ー基板と対向電極を有する対向基板との間に液晶層を挟
持し、該液晶層をベンド配向させて表示をさせるアクテ
ィブマトリックス型の液晶表示装置であって、前記対向
電極と電気導通した導電性形成体が対向基板上に形成さ
れ、前記アレー基板とは非電気導通で配置された構成で
あることを特徴としている。
【0040】また、請求項13記載の発明は、請求項1
2に記載の液晶表示装置であって、前記導電性形成体
は、隣接した画素電極間の間隙位置にアレー基板とは非
電気導通で配置された構成であることを特徴としてい
る。
【0041】前記構成とすることにより、前記導電性形
成体と画素電極との間に斜めの強電界が発生印加されそ
の電界歪みで、前記導電性形成体と画素電極との近傍に
位置する液晶層中の液晶分子は、b−スプレイ配向の状
態となり、周囲より歪みのエネルギーが高くなって、こ
の状態に画素電極と対向電極との間に高電圧を印加する
ことによって更にエネルギーが与えられ、ベンド配向へ
の転移核が発生し、ベンド配向の領域を拡大することが
できる。
【0042】また、請求項14記載の発明は、請求項1
2に記載の液晶表示装置であって、前記画素電極は、ア
レー基板上に形成された平坦化膜の上に配置された構成
であることを特徴としている。
【0043】前記構成とすることにより、更に、スプレ
イ配向からベンド配向への転移が容易にかつ確実に実現
する。
【0044】また、請求項15記載の発明は、請求項1
4に記載の液晶表示装置であって、前記平坦化膜の凹凸
の段差が1μm以下であることを特徴としている。
【0045】また、請求項16記載の発明は、請求項1
4に記載の液晶表示装置であって、前記平坦化膜の凹凸
の段差が0.5μm以下であることを特徴としている。
【0046】このように規制することにより、基板上の
凹凸の段差は1μm以下、望ましくは0.5μm以下で
あれば、スプレイ配向状態からベンド配向状態への転移
が容易にかつ確実に実現する。
【0047】また、請求項17記載の発明は、請求項1
2〜請求項16に記載の液晶表示装置であって、前記ア
レー基板が複数の画素電極を有し、該画素電極間の距離
が1μm以上10μm以下であることを特徴としてい
る。
【0048】また、請求項18記載の発明は、請求項1
2〜請求項16に記載の液晶表示装置であって、前記ア
レー基板が複数の画素電極を有し、該画素電極間の距離
が1μm以上5μm以下であることを特徴としている。
【0049】このように、前記画素電極間の距離を1μ
m以上10μm以下、さらに望ましくは1μm以上5μ
m以下に規制することにより、スプレイ配向からベンド
配向への転移をより良好に成長させることを実現し得
る。
【0050】また、請求項19記載の発明は、請求項1
2に記載の液晶表示装置であって、前記導電性形成体
は、絶縁体で被覆されていることを特徴としている。
【0051】前記構成とすることにより、前記導電性形
成体は、アレー基板とは非電気導通性の関係にあるの
で、画素電極と対向電極とが電気的に接触するようなこ
とはなく、性能に優れた液晶表示装置とすることができ
る。
【0052】また、請求項20記載の発明は、請求項1
2に記載の液晶表示装置であって、前記導電性形成体の
高さは、前記アレー基板と対向基板との間の間隔より小
さいことを特徴としている。
【0053】また、請求項21記載の発明は、請求項1
2に記載の液晶表示装置であって、前記導電性形成体は
前記アレー基板と対向基板との間の間隔を一定に保つス
ペーサであることを特徴としている。
【0054】前記構成とすることにより、通常のスペー
サが必要なく、スペーサレス工法プロセスとすることが
でき、製造工程の簡略化を図ることができる。また、均
一な表示を示し、表示性能に優れた液晶表示装置とする
ことができる。
【0055】また、請求項22記載の発明は、請求項1
2〜請求項21に記載の液晶表示装置であって、前記画
素電極と対向電極間に電圧を印加して液晶層をベンド配
向へ転移させ、転移後の状態で表示を行うことを特徴と
している。
【0056】(3)第3の発明群 請求項23記載の発明は、電極を有する一対の基板と、
前記一対の基板間に挟持された液晶層とを有し、該液晶
層中の液晶分子をベンド配向させて表示をさせる液晶表
示装置であって、少なくとも一方の基板の電極表面上
に、前記一対の基板間の間隔より小さい径の導電性粒子
が少なくとも1個配置されてなることを特徴としてい
る。
【0057】また、請求項24記載の発明は、請求項2
3に記載の液晶表示装置であって、少なくとも一方の基
板の電極表面上に、前記導電性粒子が配向膜の下に配置
されてなることを特徴としている。
【0058】また、請求項25記載の発明は、請求項2
3に記載の液晶表示装置であって、少なくとも一方の基
板の電極表面上に、前記導電性粒子が配向膜と混成分散
配置されてなることを特徴としている。
【0059】前記構成とすることにより、前記導電性粒
子で起きる電界集中により、導電性粒子近辺で配向変化
が起こり、該導電性粒子を基点としてベンド配向の転移
核が発生し、引き続き印加される高電圧の印加でそのベ
ンド配向領域を拡大することができる。このようにし
て、転移を確実にしかも速く起こし、表示欠陥のない液
晶セルからなる高速応答で広視野高画質のOCB表示モ
ードの液晶表示装置を得ることができる。
【0060】また、請求項26記載の発明は、請求項2
3〜請求項25に記載の液晶表示装置であって、前記一
対の基板のうちの一方の基板には、画素毎に画素電極、
スイッチング素子が形成されていることを特徴としてい
る。
【0061】また、請求項27記載の発明は、請求項2
6に記載の液晶表示装置であって、前記画素電極は、ス
イッチング素子あるいは配線上を平坦に被覆する平坦化
膜上に形成されていることを特徴としている。前記構成
とすることにより、ベンド配向へ更に容易に転移する。
【0062】また、請求項28記載の発明は、請求項2
3〜請求項27に記載の液晶表示装置であって、前記電
極間に電圧を印加して液晶層をベンド配向へ転移させ、
転移後の状態で表示を行うことを特徴としている。
【0063】また、請求項29記載の発明は、請求項2
3〜請求項27に記載の液晶表示装置であって、前記導
電性粒子は、導電性薄膜を表面にコートした樹脂粒子あ
るいは無機材料粒子であることを特徴としている。
【0064】また、請求項30記載の発明は、請求項2
3〜請求項27に記載の液晶表示装置であって、前記導
電性粒子の径は、基板間隔の100分の1以上、2分の
1以下であることを特徴としている。
【0065】このように規制するのは、前記導電性粒子
の径が基板間隔の100分の1より小さければ転移促進
効果が小さく、2分の1より大きければ、前記一対の基
板が電気的に接触する可能性があるためである。
【0066】また、請求項31記載の発明は、電極を有
する一対の基板と、前記一対の基板間に挟持された液晶
層とを有し、該液晶層中の液晶分子をベンド配向させて
表示をさせる液晶表示装置の製造方法であって、少なく
とも一方の基板の電極表面上に、基板間隔より小さい径
の導電性粒子を分散固着する分散工程と、前記電極上に
配向膜材料を塗布焼成する配向膜形成工程と、を含むこ
とを特徴としている。
【0067】また、請求項32記載の発明は、電極を有
する一対の基板と、前記一対の基板間に挟持された液晶
層とを有し、該液晶層中の液晶分子をベンド配向させて
表示をさせる液晶表示装置の製造方法であって、少なく
とも一方の基板の電極表面上に、基板間隔より小さい径
の導電性粒子と配向膜材料とが混合分散された材料を塗
布焼成して、前記導電性粒子を混成分散配置する配向膜
形成工程を含むことを特徴としている。
【0068】このような方法とすることにより、例え
ば、突起を設けるためのフォトリソプロセスが不要であ
り、製造方法の簡略化を図ることができるとともに低コ
スト化を図ることができる。そして、転移を確実にしか
も速く起こし、表示欠陥のない液晶セルからなる高速応
答で広視野高画質のOCB表示モードの液晶表示装置を
得ることができる。
【0069】(4)第4の発明群 請求項33記載の発明は、電極を有する一対の基板と、
前記一対の基板の間に挟持された液晶層とを有し、該液
晶層をスプレイ配向させた液晶表示装置であって、前記
電極表面上に形成された配向膜表面が凹凸構造を有する
ことを特徴としている。
【0070】また、請求項34記載の発明は、請求項3
3に記載の液晶表示装置であって、前記凹凸構造は、配
向膜の膜厚の異なる領域によって形成された構成である
ことを特徴としている。
【0071】また、請求項35記載の発明は、請求項3
3に記載の液晶表示装置であって、前記配向膜は凸版印
刷法によって形成された構成であることを特徴としてい
る。
【0072】前記構成とすることにより、前記液晶層中
の液晶分子は、配向膜の膜厚の異なる領域によって、プ
レチィルト角が疑似的に大きくなる状態となるため、ス
プレイ−ベンド転移の初期化処理時に速やかなベンド配
向への移行がなされる。
【0073】また、請求項36記載の発明は、請求項3
3に記載の液晶表示装置であって、一対の基板のうちの
一方の基板は、画素電極が形成されたアレー基板であ
り、該アレー基板上に平坦化膜が形成され、該平坦化膜
が凹凸構造を有することを特徴としている。
【0074】前記構成とすることにより、前記液晶層中
の液晶分子は、結果的に平坦化膜の凹凸形状を反映した
配向膜表面に対して、種々のプレチィルト角を有する配
向状態となるため、スプレイ−ベンド転移の初期化処理
時に速やかなベンド配向への移行がなされる。
【0075】また、請求項37記載の発明は、請求項3
3に記載の液晶表示装置であって、前記基板は反射性基
板であり、該基板の反射面が凹凸構造を有することを特
徴としている。
【0076】前記構成とすることにより、前記液晶層中
の液晶分子は、結果的に反射面の凹凸形状を反映した配
向膜表面に対して、種々のプレチィルト角を有する配向
状態となるため、スプレイ−ベンド転移の初期化処理時
に速やかなベンド配向への移行がなされる。
【0077】また、請求項38記載の発明は、請求項3
3〜請求項37に記載の液晶表示装置であって、前記電
極間に電圧を印加して液晶層をベンド配向へ転移させ、
転移後の状態で表示を行うことを特徴としている。
【0078】また、請求項39記載の発明は、電極を有
する一対の基板と、前記一対の基板の間に挟持された液
晶層とを有し、該液晶層をスプレイ配向させ、前記電極
表面上に形成された配向膜表面が凹凸構造を有する液晶
表示装置の製造方法であって、前記電極表面に、UVア
ッシャー、あるいはオゾンアッシャー、あるいはUV/
オゾンアッシャー等を用いて凹凸構造を形成する工程を
含むことを特徴としている。
【0079】また、請求項40記載の発明は、電極を有
する一対の基板と、前記一対の基板の間に挟持された液
晶層とを有し、該液晶層をスプレイ配向させ、前記電極
表面上に形成された配向膜表面が凹凸構造を有する液晶
表示装置の製造方法であって、前記電極表面上に形成す
る配向膜の印刷用ワニスに予め、粉体あるいは微粒子を
分散する分散工程と、前記ワニスを前記電極表面に塗布
焼成して配向膜を形成する配向膜形成工程と、を含むこ
とを特徴としている。
【0080】前記方法とすることにより、例えば、突起
を設けるためのフォトリソプロセスが不要であり、製造
方法の簡略化を図ることができるとともに低コスト化を
図ることができる。また、前記液晶層中の液晶分子は、
結果的に種々の液晶ダイレクタを有する配向状態を取る
が、基本的には基板に垂直方向の表面配向ダイレクタを
有する状態となるため、この部分を核としてスプレイ−
ベンド転移の初期化処理時に速やかなベンド配向への移
行がなされる液晶表示装置を得ることができる。
【0081】(5)第5の発明群 請求項41記載の発明は、電極を有する一対の基板と、
前記一対の基板間に挟持され、スプレイ配向した液晶層
とを有する液晶表示装置であって、前記一対の基板間に
複数のスペーサが配置され、該スペーサは、少なくとも
一方の基板に、前記液晶層中の液晶分子のプレチルト角
を大きくするような接着剤により固着され、該接着剤は
前記基板上に広がった構成であることを特徴としてい
る。
【0082】また、請求項42記載の発明は、請求項4
1に記載の液晶表示装置であって、前記接着剤は、前記
スペーサを中心にして該スペーサの略直径寸法以上に広
がった構成であることを特徴としている。
【0083】また、請求項43記載の発明は、請求項4
1に記載の液晶表示装置であって、前記接着剤は、前記
スペーサを中心にして該スペーサの片側方向に略半径寸
法以上に広がった構成であることを特徴としている。
【0084】前記構成とすることにより、スペーサ部位
毎に液晶分子は、前記一対の基板のうちの少なくとも一
方の基板が、他方の基板とは異なる領域によって、プレ
チィルト角が疑似的に大きくなる片側HAN配向、また
はHAN配向となるため、スプレイ−ベンド転移の初期
化処理時に速やかなベンド配向への移行がなされる。
【0085】また、請求項44記載の発明は、請求項4
1〜請求項43に記載の液晶表示装置であって、前記接
着剤の成分としては、フッ素系配向材料、フッ素系材
料、あるいは、長鎖アルキル材料が含有されていること
を特徴としている。
【0086】また、請求項45記載の発明は、請求項4
1〜請求項44に記載の液晶表示装置であって、前記電
極間に電圧を印加することにより、前記液晶層をスプレ
イ配向からベンド配向に転移させて表示を行うことを特
徴としている。
【0087】また、請求項46記載の発明は、電極を有
する一対の基板と、前記一対の基板間に挟持され、スプ
レイ配向した液晶層とを有する液晶表示装置の製造方法
であって、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基
板上に、前記液晶層中の液晶分子のプレチルト角を大き
くするような接着剤を付着させたスペーサを散布するス
ペーサ散布工程と、前記基板を静置して、前記接着剤に
広がりをもたせる基板静置工程と、前記一対の基板を貼
り合わせて液晶セルを形成する液晶セル形成工程と、を
備えることを特徴としている。
【0088】また、請求項47記載の発明は、請求項4
6に記載の液晶表示装置の製造方法であって、前記基板
静置工程において、前記基板を水平にして静置し、前記
接着剤を前記スペーサを中心にして該スペーサの略直径
寸法以上の広がりをもたせることを特徴としている。
【0089】また、請求項48記載の発明は、請求項4
6に記載の液晶表示装置の製造方法であって、前記基板
静置工程において、前記基板を垂直にして静置し、前記
接着剤を前記スペーサを中心にして片側方向に該スペー
サの略半径寸法以上の広がりをもたせることを特徴とし
ている。
【0090】前記方法とすることにより、スペーサ部位
毎に液晶分子は、前記一対の基板のうちの少なくとも一
方の基板が、他方の基板とは異なる領域によって、プレ
チィルト角が疑似的に大きくなる片側HAN配向となる
ため、スプレイ−ベンド転移の初期化処理時に速やかな
ベンド配向への移行がなされるOCB型の液晶表示装置
を得ることができる。
【0091】また、請求項49に記載の発明は、電極を
有する一対の基板と、前記一対の基板間に挟持され、ス
プレイ配向した液晶層とを有する液晶表示装置の製造方
法であって、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の
基板上に、前記液晶層中の液晶分子のプレチルト角を大
きくするような接着剤を付着させたスペーサを散布する
スペーサ散布工程と、前記一対の基板を貼り合わせ、該
一対の基板上において前記接着剤に広がりをもたせる基
板静置工程と、を備えることを特徴としている。
【0092】前記方法とすることにより、スペーサ部位
毎に液晶分子は、プレチィルト角が疑似的に大きくなる
HAN配向となるため、スプレイ−ベンド転移の初期化
処理時に速やかなベンド配向への移行がなされるOCB
型の液晶表示装置を得ることができる。
【0093】
【発明の実施の形態】(1)第1の発明群における実施
の形態 以下、本発明の第1の発明群について図面に基づいて説
明する。
【0094】[実施の形態1]図1は本発明の実施の形態
1に係る液晶表示装置の構成概念図を示し、図1(a)
は、液晶表示装置の画素単位の構成概念断面図、図1
(b)は同じく液晶表示装置の画素単位の構成概念平面
図、図1(c)は、図1(a)を横から見た時の液晶分
子のベンド配向状態と配向処理方向を模式的に図示した
ものである。
【0095】本実施の形態の液晶表示装置は、図示して
いない2枚の偏光板および光学補償用の位相補償板を一
方にあるいは両方に配置したアクティブマトリックス型
の液晶セル124を有する。
【0096】前記液晶セル124は、互いに対向する対
向基板105とアレー基板106とを有し、該アレー基
板106にはTFTからなるスイッチング素子123、
ソース配線電極181等が配置されている。また、前記
スイッチング素子123、ソース配線電極181等の上
には、例えば透明なアクリル系有機ポリマーなどの透明
絶縁膜材料からなる平坦化膜100が約3μmの厚さで
積層されている。
【0097】前記平坦化膜100面上には、各画素単位
にITOなどからなる画素電極128…が隣接間隔約3
μmおいて複数配置されている。また、前記スイッチン
グ素子123のドレイン電極と画素電極128とは、平
坦化膜100に設けた導通口110を通じて導通させて
いる。
【0098】また、前記対向基板105上には対向電極
127が形成され、該対向電極127と前記画素電極1
28の面上には、例えば日産化学工業(株)社製のポリ
アミック酸タイプのポリイミド配向膜材料を塗布焼成さ
せ、配向膜129・191が形成されている。
【0099】また、前記配向膜129・191間には、
アレー基板106と対向基板105との間隔を一定に保
つための径約5μmのスペーサ(図示せず)、および正
の誘電率異方性のネマティック液晶材料からなる液晶層
122が挿入配置されている。
【0100】そして、前記配向膜129・191は、そ
の表面上の液晶分子のプレチルト角が正負逆の値約5〜
6度を持つように、互いにほぼ平行方向になるよう同一
方向に(図1(b)に示す矢印の方向であり、ソ−ス配
線電極181方向に沿って)平行配向処理されている。
【0101】これによって、図示せぬが、液晶層122
はいわゆる無電圧印加状態で液晶分子が斜めに広がった
配向領域からなるいわゆるスプレイ配向の液晶セル12
4が形成される。
【0102】このように構成された液晶表示装置で、通
常の表示の前に、ゲート配線電極126を通常の走査状
態か、あるいは殆ど全てオンさせた状態にして、対向電
極127と画素電極128との間に例えば高電圧−15
Vパルスを繰り返し印加する。
【0103】そして、前記平坦化膜100による平坦化
構成によって、極めて狭い間隔で画素電極128…を形
成することができ、該画素電極128…間には電界歪み
が発生印加される。或いは、画素電極128とゲート配
線電極126との間に電界歪みが発生する。これによっ
て、画素領域内の図示していないスプレイ配向から、画
素電極128のソース配線電極あるいはゲート配線電極
側の辺部では、b−スプレイ配向112への配向変化が
起こり、これからベンド配向113への転移核が発生し
その領域を拡大する。
【0104】そして、t−スプレイ配向111の領域も
すべてベンド配向113の領域へ最終的には移行し、画
素領域全体を約0.5秒でベンド配向領域に変化させる
ことができた。
【0105】また、TFTパネル全体では約3秒で速か
に転移完了させることができ、転移を確実にしかも速く
起こし、表示欠陥のないアクティブマトリックス型の液
晶セルからなる高速応答で広視野高画質のOCB表示モ
ードの液晶表示装置を得ることができた。
【0106】また、前記隣接する狭い画素電極間隔に発
生する電界歪みで、画素電極辺部の付近の液晶分子は基
板面に水平状態に配向され、いわゆるb−スプレイ配向
112となり、周囲より歪みのエネルギーが高くなっ
て、この状態に、上下電極間に高電圧が印加されること
によって更にエネルギーが与えられ、前記画素電極際に
おいて転移核が発生し、ベンド配向113の領域が拡大
したものと考えられる。
【0107】また、前記平坦化膜100により、画素電
極128そのもの、または画素電極間全体に渡ってその
表面の凹凸を低減することによって、スプレイ配向から
ベンド配向への転移を容易にかつ確実に実現することが
できる。
【0108】ここで、図2に示すような実験を行った。
図2は平坦化膜上に凸部を形成して転移実験をした場合
の概略図であり、図2(a)は、液晶表示装置の画素単
位の構成概念断面図、図2(b)は同じく液晶表示装置
の画素単位の構成概念平面図である。
【0109】ここで、図2(a)に示すように、前記平
坦化膜100上に凸部100a・100b・100c・
100dを形成し、平坦化膜の平坦性とスプレイ配向か
らベンド転移への転移との関係を求める実験を行った。
尚、前記凸部100aの高さは1μm、凸部100bの
高さは0.5μm、凸部100cは0.5μm、凸部1
00dは2μmとした。
【0110】このように構成された液晶表示装置で、前
記と同様にして、通常の表示の前に、ゲート配線電極1
26を通常の走査状態か、あるいは殆ど全てオンさせた
状態にして、対向電極127と画素電極128との間に
例えば高電圧−15Vパルスを繰り返し印加する。そし
て、画素領域内にベンド配向113の領域を拡大させ
た。
【0111】その結果、図2(b)に示すように、画素
電極128のソース配線電極あるいはゲート配線電極側
の辺部から発生したベンド配向領域113は、凸部10
0a、凸部100b、凸部100cを乗り越えて拡大す
るが、凸部100dを乗り越えて拡大することはでき
ず、凸部100dで止まることが確認された。この実験
結果より、この前記平坦化膜100による平坦化は完全
である必要がなく、実用上は、平坦化膜100の段差が
1μm以下、望ましくは0.5μm以下であれば良いこ
とが分かる。
【0112】また、前記平坦化膜により基板を平坦化す
ることで、前記画素電極間の距離を縮めることができ
る。これは、通常の構成では、例えば、画素電極−ソー
ス電極、ソース電極一画素電極の双方の合わせマージン
を十分に取る必要があるため、画素電極間の距離は20
μm程度と大きいものであった。しかし、本発明によっ
て、画素電極間の距離は、画素電極一画素電極間の合わ
せマージンのみを考慮するだけで済むため、この距離を
半分以下の10μm以下にすることができる。このよう
に、画素電極間の距離を短くすることにより、画素間へ
の転移がより良好に成長し、画素間を跨いで成長するこ
とを実現することができる。尚、この距離は1μm以上
10μm以下が望ましく、さらに望ましくは1μm以上
5μm以下であれば、尚良い。
【0113】また、図3に示すような構成とすることも
できる。即ち、前記画素電極128上、より具体的に
は、画素電極128の一端に、ITOで被覆された樹脂
等からなる導電性突起128aを形成することによっ
て、前記突起128a周辺で転移核の発生が更に容易と
なる。そして、発生した転移核と転移核との間が平坦で
あれば、或いは、転移核の拡大する方向が平坦であれ
ば、容易にベンド領域が拡大することとなる。
【0114】以上のように、凹凸を低減すること、及び
画素電極間の距離を縮めることによって転移を液晶セル
全体に渡って容易に、かつ確実とすることができた。
【0115】(2)第2の発明群における実施の形態 以下、本発明の第2の発明群について図面に基づいて説
明する。
【0116】[実施の形態2]図4は本発明の実施の形態
2に係る液晶表示装置の構成概念図であり、図4(a)
は、液晶表示装置の画素単位の構成概念断面図、図4
(b)は同じく液晶表示装置の画素単位の構成概念平面
図である。
【0117】図4(a)に示すように、本発明の実施の
形態2に係る液晶表示装置は、図示していない2枚の偏
光板および光学補償用の位相補償板を一方にあるいは両
方に配置したアクティブマトリックス型の液晶セル13
4を有する。
【0118】前記液晶セル134は対向する対向基板1
05、アレー基板106を有し、該アレー基板106に
はTFTからなるスイッチング素子133、ソース配線
電極181等を配置している。前記スイッチング素子1
33、配線電極181等の上には、例えば透明なアクリ
ル系有機ポリマーなどの透明絶縁膜材料からなる平坦化
膜100が約3μmの厚さで積層されている。
【0119】前記平坦化膜100面上の各画素単位にI
TOからなる画素電極138…を、隣接間隔約8μmお
いて複数配置している。前記スイッチング素子133の
ドレイン電極と画素電極138とは平坦化膜100に設
けた導通口110を通じて導通させている。
【0120】また、前記対向基板105上にはITOか
らなる対向電極127が形成されている。そして、前記
対向電極127と電気的に導通させた幅7μmの柱状の
導電性形成体141を、前記隣接する該画素電極138
…間の間隙位置の上方に配置している。尚、前記導電性
形成体141は、画素電極138…領域(画素電極13
8…の上方位置)に配置されていても良い。
【0121】前記導電性形成体141の柱状長さは、前
記基板105・106間の間隔を一定に保つためのスペ
ーサ径(5μm)より短い約3μmで形成されており、
導電性形成体141は、アレー基板105とは非電気導
通で配置形成されている。即ち、導電性形成体141は
画素電極138…間の間隙に位置しているが、アレー基
板105側には接触せず非電気導通性の関係にある。
【0122】前記導電性形成体141の非電気導通性を
更に向上させるためには、導電性形成体141の少なく
とも先端部にSiO2、SiNx等の電気絶縁体を被覆
すれば良い。勿論、導電性形成体141全体を電気絶縁
体で被覆していても良い。また、前記導電性形成体14
1そのものは、対向電極を構成するカラーフィルタ、I
TO等のプロセス等で形成することができる。
【0123】こうして作製した対向電極127、導電性
形成体141面上および前記画素電極138面上に、例
えば日産化学工業(株)社製のポリアミック酸タイプの
ポリイミド配向膜材料を塗布焼成し、配向膜129、1
91が形成されている。
【0124】また、前記配向膜129・191は、その
表面上の液晶分子のプレチルト角が正負逆の値約5〜6
度を持つように、互いにほぼ平行方向になるよう同一方
向(図4(b)の矢印に示すように、ソ−ス配線電極1
81方向)に沿って平行配向処理されている。
【0125】そして、正の誘電率異方性のネマティック
液晶材料からなる液晶層132が、前記基板105・1
06間に挿入配置されている。
【0126】このようにして、液晶層132はいわゆる
無電圧印加状態で液晶分子が斜めに広がった配向領域か
らなるいわゆるスプレイ配向の液晶セル134が形成さ
れる。
【0127】前記で、通常の表示の前に、ゲート配線電
極136を通常の走査状態か、あるいは殆ど全てオンさ
せた状態にして、対向電極137と画素電極138間に
例えば高電圧−15Vパルスを繰り返し印加する。この
とき、前記対向電極127と電気的に接続された導電性
形成体141と極めて近い画素電極138の辺部との間
に斜めの強電界が発生印加される。これによって、画素
領域内のスプレイ配向から、導電性形成体141の近く
の画素電極138の辺部ではb−スプレイ配向112へ
の配向変化が起こり、これからベンド配向113の転移
核が発生しその領域を拡大する。
【0128】また、図示せぬが、形成されるt−スプレ
イ配向領域もすべてベンド配向113へ最終的には移行
し、画素領域全体を約0.2秒でベンド配向領域に変化
し、TFTパネル全体では約1秒で速かに転移完了で
き、転移を確実にしかも速く起こし、表示欠陥のないア
クティブマトリックス型の液晶セルからなる高速応答で
広視野高画質のOCB表示モードの液晶表示装置を得る
ことができた。
【0129】これは、前記導電性形成体141と極めて
近い画素電極138際との間に斜めの強電界が発生印加
されその電界歪みで、その付近の液晶分子は基板面に水
平状態に配向され、いわゆるb−スプレイ配向112の
状態となり、周囲より歪みのエネルギーが高くなって、
この状態に、上下電極間に高電圧が印加されることによ
って更にエネルギーが与えられ前記画素電極際において
ベンド配向への転移核が発生し、ベンド配向113の領
域が拡大したものと考えられる。
【0130】尚、図5に示すように、前記導電性形成体
141の幅は、画素電極間W1の間隔より大きくても良
く、従って、導電性形成体141は、画素電極128に
一部またがっていても良い。また、図示せぬが、前記導
電性形成体141は、更に、小さくても良い。
【0131】また、画素開口率の点から画素電極間隔は
10μm以下であれば良く、更に1μm以上5μm以下
がより望ましい。
【0132】また、前記導電性形成体141の形状は、
特に限定されるものではなく、柱状でも台形状等でも良
い。また、導電性形成体141の位置は、ソース配線1
81上に位置するようにしているが、ゲート配線126
上でも良いのは勿論である。
【0133】また、本実施の形態では、導電性形成体1
41の長さは、基板105・106間の間隔を一定に保
つためのスペーサ径(図示せぬ)より短い長さに形成し
ているが、図6に示すように、導電性形成体142の如
く、対向する基板105・106間の間隔を一定に保つ
ためのスペーサとするような構成とすることもできる。
【0134】即ち、導電性形成体142は、基板105
・106の間隔を一定に保つ通常のスペーサとほぼ同程
度の長さにして作製される。
【0135】この場合、導電性形成体142は画素電極
138…間に位置されるため、電気的に絶縁を保つため
に、該導電性形成体142の幅は画素電極間の間隔W2
より狭いことが必要だが、スペーサ導電性形成体142
の少なくとも先端部に電気絶縁体が被覆されていれば良
く、その場合には、導電性形成体142の幅は、画素電
極138…間の間隔W2より大きくて良い。また、導電
性形成体の形状は限定されるものではない。
【0136】よって、前記のようにして作成された液晶
表示装置は、通常のスペーサが必要なく、スペーサレス
工法プロセスとすることができ、製造工程の簡略化を図
ることができ。また、更に均一な表示の液晶表示装置と
することができる。
【0137】このようにして、転移を確実にしかも速く
起こし、表示欠陥のないアクティブマトリックス型の液
晶セルからなる高速応答で広視野高画質のOCB表示モ
ードの液晶表示装置を得ることができる。
【0138】また、本実施の形態では、スイッチング素
子や配線電極などを被覆する平坦化膜の上に画素電極を
形成し、隣接画素電極間の位置に、対向電極と導通した
導電性形成体を配置させたが、前記アレー基板106に
平坦化膜無しに通常の画素電極を形成配置し、その隣接
画素電極間隔位置に、対向電極と導通した導電性形成体
を配置させても、同様な転移がし易い効果を得ることが
できた。
【0139】更に、他の液晶表示装置においては、例え
ば、基板をプラスチックから形成したり、基板の一方を
反射性基板から形成したり、シリコンで形成しても良
い。
【0140】[第1および第2の発明群に関するその他
の事項] 前記平坦化膜材料はシリカ系等の透明な無機薄膜材料
でも良い。
【0141】前記配向膜材料は所定のプレチルト角が
出れば良く、ポリイミド系材料等を用いることができ、
また、その配向処理も光配向のようなノンラビング配向
処理方法でも良い。
【0142】前記では、ソース配線電極方向に平行に
配向処理したが、ゲート配線電極方向に平行に配向処理
してもよく、更に、配線電極線に対して斜め方向に配向
処理してもよく、その方向は光学視野角特性に関係し自
由に選択できる。
【0143】前記液晶表示装置としては、OCBモー
ドだけでなく、液晶層の相転移を速めるどのようなモー
ドの液晶表示装置でも構わない。
【0144】(3)第3の発明群における実施の形態 以下、本発明の第3の発明群について図面に基づいて説
明する。
【0145】[実施の形態3−1]図7は本発明の実施の
形態3−1に係る液晶表示装置の構成概念図を示す。図
7(a)に示すように、本実施の形態の液晶表示装置
は、図示していない2枚の偏光板および光学補償用の位
相補償板を一方にあるいは両方に配置した液晶セル22
4を有する。
【0146】前記液晶セル224は、対向する基板20
5・206を有し、基板205には対向電極217、基
板206には画素電極271を配置し、前記電極217
・271上には例えば径1.5μm程度のAu薄膜を表
面にコートしたポリマー樹脂粒子からなる導電性粒子2
80…を少なくとも1個以上の複数個を分散し配置して
いる。
【0147】また、前記対向電極217と前記画素電極
271の面上および導電性粒子280…を被覆するよう
に配向膜290・291が形成されている。
【0148】前記配向膜290・291の間には、図示
しないが基板間隔を一定に保つための径約5μmのスペ
ーサ、および正の誘電率異方性のネマティック液晶材料
からなる液晶層222が挿入配置されている。そして、
前記液晶層222がいわゆる無電圧印加状態で液晶分子
が斜めに広がった配向領域からなるいわゆるスプレイ配
向を形成するように、配向膜290・291はその表面
上の液晶分子のプレチルト角が正負逆の値約5〜6度を
持つように、互いにほぼ平行方向になるよう同一方向
(紙面上、左右方向)に平行配向処理されている。
【0149】尚、前記導電性粒子280…の占める面積
は、配向膜290・291の面積より遙かに小さいの
で、液晶層全体の配向には影響は殆ど無い。従って、液
晶層222はいわゆる無電圧印加状態で液晶分子が斜め
に広がった配向領域からなるいわゆるスプレイ配向22
1の液晶セル224が形成されている。
【0150】次に、前記液晶表示装置の製造方法につい
て説明する。
【0151】図8は本発明の実施の形態2−1に係る液
晶表示装置の製造方法を示す概念図である。
【0152】まず、基板206に画素電極271を形成
する。
【0153】次に、図8(a)に示すように、径1.5
μm程度のAu薄膜を表面にコートしたポリマー樹脂粒
子からなり、その表面に熱可塑性あるいは熱硬化性接着
剤を若干付着させた導電性粒子280を、前記電極27
1上にエアーあるいは不活性ガスにより画素単位に少な
くとも1個以上複数個程度載るように分散配置する。
【0154】次に、前記基板206に熱を加え画素電極
271と導電性粒子280を接着固着する。
【0155】次に、図8(b)に示すように、画素電極
271の面上および導電性粒子280を被覆して、例え
ば日産化学工業(株)社製のポリアミック酸タイプのポ
リイミド配向膜材料ワニスをスピナーあるいは印刷機で
塗布し、これを焼成して配向膜291を形成した。
【0156】また、図示せぬが、基板205に対しても
前記と同様にして作製した。
【0157】次に、液晶層がいわゆる無電圧印加状態で
液晶分子が斜めに広がった配向領域からなるいわゆるス
プレイ配向を形成するように、前記配向膜290・29
1を、その表面上の液晶分子のプレチルト角が正負逆の
値約5〜6度を持つように、互いにほぼ平行方向になる
よう同一方向に平行配向処理した。
【0158】次に、前記基板205・206の間隔を一
定に保つために、径約5μmのスペーサ、および正の誘
電率異方性のネマティック液晶材料からなる液晶層を両
基板205・206間に挿入配置した。
【0159】このようにして構成された液晶表示装置の
動作について説明する。
【0160】図7(b)の液晶表示装置の画素単位の構
成概念断面図で、通常の表示の前に、対向電極217と
画素電極271との間に、例えば高電圧±15Vパルス
を連続的にあるいは数十msから数百ms間隔で間欠的
に繰り返し印加する。これによって、対向電極217お
よび画素電極271上に配置された導電性粒子280・
280で起きる電界集中により、画素領域内の図示して
いないスプレイ配向から、導電性粒子280・280近
辺で配向変化が起こり、導電性粒子280・280を基
点としてベンド配向213による転移核が発生し、引き
続き印加される高電圧の印加でそのベンド配向領域を拡
大した。
【0161】そして、画素領域全体を約0.5秒でベン
ド配向領域に変化させることができ、パネル全体では約
2秒で速かに転移完了させることができた。転移完了
後、通常の表示駆動回路に接続し、転移を確実にしかも
速く起こし、表示欠陥のない液晶セルからなる高速応答
で広視野高画質のOCB表示モードの液晶表示装置を得
ることができた。
【0162】尚、本実施の形態では、対向する基板20
5・206上に導電性粒子280・280を固着した
が、一方の基板に対してのみ固着しても良い。
【0163】[実施の形態3−2]図9は本発明の実施の
形態3−2に係る液晶表示装置の構成概念図である。
【0164】図9(a)に示すように、図示していない
2枚の偏光板および光学補償用の位相補償板を一方にあ
るいは両方に配置したアクティブマトリックス型の液晶
セル234を有する。
【0165】前記液晶セル234は、対向する対向基板
205、アレー基板206を有し、該アレー基板206
には画素単位にTFTからなるスイッチング素子24
3、ゲート、ソース配線電極(図示せず)等を配置して
いる。また、前記スイッチング素子243にはITOか
らなる画素電極271が接続されている。また、前記対
向基板205上にはITOからなる対向電極217が形
成されている。
【0166】また、前記対向電極217および画素電極
271面上には、配向膜290・291が形成され、該
配向膜290・291には、導電性粒子280…が混成
分散されている。前記導電性粒子280…は、約1.5
μm径のAu薄膜を表面にコートしたポリマー樹脂粒子
からなる。
【0167】尚、殆どの導電性粒子280…は電極21
7・271に電気接触している。また、前記両基板20
5・206上に導電性粒子280…を混成分散したが、
一方の基板電極上のみでも良い。
【0168】また、前記配向膜290・291はその表
面上の液晶分子のプレチルト角が正負逆の値約5〜6度
を持つように、互いにほぼ平行方向になるよう同一方向
に平行配向処理されている。
【0169】また、正の誘電率異方性のネマティック液
晶材料からなる液晶層222が、前記対向基板205と
アレー基板206との間に挿入配置されており、液晶層
222はいわゆる無電圧印加状態で液晶分子が斜めに広
がった配向領域からなるいわゆるスプレイ配向221の
液晶セル234が形成されている。
【0170】次に、前記液晶表示装置の製造方法につい
て説明する。
【0171】図10は本発明の実施の形態3−2に係る
液晶表示装置の製造方法を示す概念図である。
【0172】図10(a)に示すように、アレー基板2
06に配線電極(図示せぬ)やスイッチング素子24
3、画素電極271を形成する。
【0173】次に、基板間隔より小さい径、例えば径
1.5μm程度のAu球の導電性粒子280と、例えば
日産化学工業(株)社製のポリアミック酸タイプのポリ
イミド配向膜材料ワニスを混合分散する。
【0174】次に、図10(b)に示すように、前記配
向膜材料と導電性粒子を混合分散した材料を、基板20
6の画素電極243の面上に、スピナーあるいは印刷機
で塗布し、これを焼成して導電性粒子280が分散配置
された配向膜291を形成する。
【0175】また、図示せぬが、基板205に対しても
前記同様に作製した。
【0176】次に、液晶層がいわゆる無電圧印加状態で
液晶分子が斜めに広がった配向領域からなるいわゆるス
プレイ配向を形成するように、配向膜290・291は
その表面上の液晶分子のプレチルト角が正負逆の値約5
〜6度を持つように、互いにほぼ平行方向になるよう同
一方向に平行配向処理する。
【0177】次に、図示しないが基板間隔を一定に保つ
ため、径約5μmのスペーサ、および正の誘電率異方性
のネマティック液晶材料からなる液晶層を両基板間に挿
入配置した。
【0178】前記導電性粒子の占める面積は配向膜面積
より遙かに小さいので、液晶層全体の配向には影響は殆
ど無い。従って、液晶層はいわゆる無電圧印加状態で液
晶分子が斜めに広がった配向領域からなるいわゆるスプ
レイ配向の液晶セルが形成された。
【0179】このようにして構成された液晶表示装置の
動作について説明する。
【0180】図9(b)のアクティブマトリックス型の
液晶表示装置の画素単位の構成概念断面図で、通常の表
示の前に、ゲート電極を通常の走査状態か、あるいは殆
ど全てオンさせた状態にして、対向電極217と画素電
極271間に例えば高電圧−15Vパルスを連続的にあ
るいは数十msから数百ms間隔で間欠的に繰り返し印
加する。これは対向電極への電圧中心から−15Vパル
スを印加することで実施できる。また、前記パルス電圧
にバイアス電圧を重畳しても良い。
【0181】前記電圧印加により、電極217・271
上に接触した導電性粒子280…の周囲で起きる電界集
中により、画素領域内の図示していないスプレイ配向か
ら、導電性粒子280…近辺で配向変化が起こり、これ
からベンド配向213による転移核が発生し、引き続き
印加される高電圧の印加でそのベンド配向領域を拡大
し、画素領域全体を約0.5秒でベンド配向領域に変化
させることができ、パネル全体では約1秒で速かに転移
完了させることができた。
【0182】転移完了後、通常の表示駆動回路に切り換
え、転移を確実にしかも速く起こし、表示欠陥のない液
晶セルからなる高速応答で広視野高画質のOCB表示モ
ードのアクティブマトリックス型の液晶表示装置を得る
ことができた。
【0183】これは、前記導電性粒子と対向電極との間
に特に強い電界集中が起きてその電界歪みで、付近のス
プレイ配向した液晶分子は周囲より歪みのエネルギーが
高くなって、この状態に上下電極間に高電圧が印加され
ることによって更にエネルギーが与えられて導電性粒子
280…を基点としてベンド配向213への転移核が発
生し、ベンド配向の領域が拡大したものと考えられる。
【0184】このようにして、対向する基板間の液晶層
全体をスプレイ配向からベンド配向へ確実で速かに転移
させ、表示欠陥のないアクティブマトリックス型の液晶
セルからなる高速応答で広視野高画質のOCB表示モー
ドの液晶表示装置を得ることができた。
【0185】[第3の発明群に関するその他の事項] 実施の形態3−2のアクティブマトリックス型の液晶
表示装置では、アレー基板206表面上のほぼ同じ高さ
に画素電極271やスイッチング素子243が形成され
たが、画素電極271が、スイッチング素子243ある
いは配線上を平坦に被覆する平坦化膜の上に形成配置さ
れる構成の高開口率のアクティブマトリックス型の液晶
表示装置でも良い。これは、前記第1の発明群のところ
で述べたように、平坦化構成の平坦化膜の上に画素電極
を形成し、該画素電極上に導電性粒子が配置される構成
である。
【0186】前記実施の形態では、基板としてガラス
を用いているが、例えば、基板をプラスチックから形成
しても良く、基板の一方を反射性基板から形成しても良
く、更には、シリコンで形成しても良い。
【0187】前記実施の形態では、導電性粒子として
Au薄膜を表面にコートしたポリマー樹脂粒子や、Au
球粒子としたが、その他、Ag、Ni、Pd等の金属性
粒子、あるいはNi、ITO薄膜などを表面にコートし
たポリマー樹脂粒子、あるいはガラス、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン等の無機材料粒子でも良い。更には、図
11に示すような形状の酸化亜鉛ウィスカー220…を
導電性粒子として用いることができ、形状等は限定され
るものではない。
【0188】前記の導電性粒子の径は、組立時の両基
板間隔の値より小さい値が必要で、前記導電性粒子を両
基板に配置する時にはその径は両基板間隔の値の2分の
1より小さい値であれば良い。これによって基板両電極
間の電気接触を回避できる。
【0189】粒子径は小さいほど印加電圧が大きい値
が必要である。基板間隔の約100分の1より大きい径
の導電性粒子であれば良い。また、その分散配置の個数
は画素毎に1個以上であれば良いが、複数個以上でもよ
い。
【0190】(4)第4の発明群における実施の形態 図12は、代表的なOCBモード型液晶表示装置に電圧
を0→V1→V2→V3→V4→V5(0<V1<V2
<V3<V4<V5)と順次増加させて加えて行った時
の、液晶層内の液晶ダイレクタの動きの印加電圧による
相違を模式的に(おおよその傾向として)現わしたもの
である。
【0191】尚、この場合、左右(本図では左右だが、
実際の使用状態は表と裏側)両配向膜界面での液晶プレ
チルト角(電圧無印加時での液晶プレチルト角)の初期
値は同一にしてある。
【0192】以下、本図をもとに、この配向の変化の内
容を説明する。
【0193】図12の(a)は、電圧無印加時の液晶の
配向状態(スプレイ状態)を現わしている。この場合に
は当然セル中央の液晶ダイレクタ311aは基板に水平
である。
【0194】いま、図12(a)の状態の液晶表示装置
に閾値以上の電圧V1を印加すると、動きを拘束する配
向膜から離れているため、一番動き易いセル中央の液晶
分子が最初に図12(b)に示す様に傾き、それに伴い
一方(図では左側)の配向膜界面での液晶プレチルト角
は増大し、他方(図では右側)の配向膜界面での液晶プ
レチルト角は減少する。そしてこの時、基板に水平な液
晶ダイレクタ311aが存在する位置は低プレチルトの
配向膜界面に近づく。
【0195】図12の(c)及び(d)は、更に電圧が
加わった(高くなった)場合であり、図示の左側の高プ
レチルト配向膜界面でのプレチルト角は更に大きくなっ
ており、図の右側の低プレチルト配向膜界面でのプレチ
ルト角は更に小さくなっている。更に電圧を上げた図1
2(d)においては、基板に水平なダイレクタ方位を有
する液晶分子は殆ど低プレチルト配向膜界面近傍に存在
することとなっている。
【0196】図12(e)は、電圧V4の印加によるベ
ンド転移直前の配向状態を表わし、図12(f)は電圧
V5印加によりベンド配向となった時点での配向状態を
表わしている。図12(e)においても配向膜に平行な
ダイレクタ方位を有する液晶分子は存在するが、図12
(f)においてはそれを有する液晶分子は存在しない。
【0197】一旦、図12(f)の配向状態となった液
晶表示装置は、図12(g)に示される配向状態(定常
状態)に速やかに移行する。
【0198】以上の転移メカニズムより、速やかなスプ
レイ−ベンド転移がなされるためには、液晶層中央付近
で液晶ダイレクタ方位が配向膜(基板)に垂直(直交)
になっていることと、一方の配向膜界面でのプレチルト
角が小さくなっていることが重要であることが判る。逆
に言うならば、かかる如くすることにより速やかなスプ
レイ−ベンド転移がなされることになる。
【0199】しかしながら前述したように、数V程度の
電圧印加では、この初期化処理に分単位の時間が必要で
ある。
【0200】反面、20V等の高電圧で印加する様にす
るためには、別途の回路が必要となり、液晶表示装置の
コストアップ、信頼性の低下、表示異常等につながった
りするため好ましくない。
【0201】即ち、このため、本発明群はこのスプレイ
−ベンド転移を速やかに起こさせるべく、OCBモード
の液晶表示装置において、該液晶表示装置中に封入され
ている液晶層中の液晶分子が接触する配向膜界面が、凹
凸構造を有することを特徴としている。
【0202】以下、本発明を、その実施の形態に基づい
て説明する。
【0203】[実施の形態4−1]図13は本発明の実施
の形態4−1に係る液晶表示装置の断面構成を概念的に
示したものであり、スプレイ−ベンド転移時間の実験に
用いたテストセルである。
【0204】本実施の形態に係る液晶表示装置の製造方
法であるが、まず、透明電極302・307を有する2
枚のガラス基板301・308上に日産化学工業(株)
製配向膜塗料SE−7492(固形成分6%)を凸版印
刷法にて塗布し、180℃の恒温層中で1時間硬化させ
て配向膜306・306を形成した。
【0205】前記配向膜306・306の塗布に用いた
凸版印刷版は、スクリーン線数100ライン(2.54
mm/100ライン)、網点ピッチ0.254mm、3
0%網点直径0.157φmm、網点深度0.084m
m、網点角度30°の設計であり、一般的な材質の樹脂
凸版を用いた。これにより、厚さ約0.1μmの配向膜
で高さ0.7〜0.8μmの凸構造が形成できた。
【0206】その後、レーヨン製ラビング布を用いて各
配向膜306・306をラビング処理し、(株)日本触
媒製スペーサ及びストラクトボンドXN−21−S(三
井東圧化学(株)製シール樹脂の商品名)を用いて、前
記基板301・308の基板間隔が6.5μmとなるよ
うに貼り合せ、液晶セルを作製した。
【0207】このとき、ラビング方向は図13の矢印に
示す如く両基板301・308とも同一方向とした。
【0208】次にメルクジャパン(株)製液晶MJ96
435を真空注入法にて前記液晶セル内に注入し、封止
樹脂352A(日本ロックタイト(株)製UV硬化型樹
脂製)を用いて封止した。
【0209】次に、その偏光軸が配向膜のラビング処理
方向と45°の角度をなし、かつ、お互いの偏光軸方向
が直交するように偏光板を上下から貼合し、テストセル
を作製した。このテストセルをAとする。また、比較と
して、テストセルAと同じ構造かつ製造方法ではある
が、配向材料をスピンコート法で塗布したものをテスト
セルR1、一般的に使用されるスクリーン線数300ラ
インの樹脂凸版で塗布したものをテストセルR2とす
る。
【0210】これらのテストセルA、R1、R2に45
Hz、7V矩形波を印加したときに、全電極領域がスプ
レイ配向からベンド配向へと転移するに要する時間を観
察した。
【0211】表1に、テストセルA、R1、R2に45
Hz、7V矩形波を印加したときに全電極領域がスプレ
イ配向からベンド配向へと転移するに要する時間を示
す。
【表1】
【0212】表1より明らかなように、テストセルR
1、R2は転移時間が20〜30秒であるのに対し、本
発明に係るテストセルAは5秒以内と速やかに転移す
る。
【0213】この理由であるが、液晶分子が配向膜厚の
異なる領域によってプレチィルト角を疑似的に大きくさ
せるように作用し、つまり配向膜厚の段差部分に出来た
傾き角の量だけ、スプレイの配向状態に非対称性が発生
し、電界との相乗効果により、液晶ダイレクタがテスト
セル基板面、そして配向膜面に対して直交となり易くな
る。そしてこのため、液晶ダイレクタの変位が極めてス
ムーズに進行するため、高速なスプレイ−ベンド転移が
実現される。
【0214】また、テストセルR2とテストセルAの比
較から明らかなように、樹脂凸版のスクリーン線数が大
きくなると転移時間を早める効果が失われる。
【0215】この理由であるが、樹脂凸版のスクリーン
線数が大きくなると実質的に配向膜の段差が発生し難く
なり、テストセルR2の如くスピンコート法による塗膜
の状態(段差がない状態)に近づくためである。
【0216】また、同様の電圧印加テストで45Hz、
5V矩形波を印加したときの転移時間の変化を表2に示
す。
【表2】
【0217】表2より明らかなように、テストセルR
1、R2は転移時間が約400秒で未転移部分が残存
し、これ以上転移しない状況であるのに対し、本発明の
テストセルAは40秒以内と速やかに転移する。
【0218】[実施の形態4−2]図14は本発明の実施
の形態4−2に係る液晶表示装置の断面構成を概念的に
示したものである。
【0219】本実施の形態に係る液晶表示装置のスプレ
イ−ベンド転移時間の実験に用いたテストセルは、二点
を除いてその機械的部分の構成、構造、セル作製方法、
使用材料等は先の実施の形態4−1と同じである。一点
目は、UVアッシャー、あるいはオゾンアッシャー、あ
るいはUV/オゾンアッシャー等を用いて電極310・
311を粗し、該電極310・311上に配向膜312
・313を形成して配向膜312・313に凹凸構造を
有するようにしたこと、二点目は配向膜形成にスピンコ
ート法を用いていることである。このテストセルをBと
する。
【0220】また、比較として、先のテストセルR1を
用いた。これらのテストセルB、R1に45Hz、7V
矩形波を印加したときに、全電極領域がスプレイ配向か
らベンド配向へと転移するに要する時間を観察した。
【0221】表3に、テストセルB、R1に45Hz、
7V矩形波を印加したときに全電極領域がスプレイ配向
からベンド配向へと転移するに要する時間を示す。
【表3】
【0222】表3より明らかなようにテストセルR1は
転移時間が20〜30秒であるのに対し、本発明に係る
液晶表示装置のテストセルBは3秒以内と速やかに転移
する。
【0223】この理由であるが、図14に示すように、
液晶層314中の液晶分子が基板内面電極310・31
1の表面凹凸形状に対応した配向膜312・313表面
に配向する際、スプレイ状態として種々の液晶ダイレク
タを有する配向状態を取ることになる。その結果、スプ
レイの配向状態に大きな非対称性が発生し、電界との相
乗効果により、液晶ダイレクタがテストセル基板面、そ
して配向膜面に対して直交となり易くなる。そしてこの
ため、液晶ダイレクタの変位が極めてスムーズに進行す
るため、高速なスプレイ−ベンド転移が実現される。
【0224】[実施の形態4−3]本実施の形態に係る液
晶表示装置のスプレイ−ベンド転移時間の実験に用いた
テストセルは、二点を除いてその機械的部分の構成、構
造、セル作製方法、使用材料等は先のテストセルBと同
じである。一点目は、図15に示すように、使用する基
板が画素電極やスイッチング素子(図示せぬ)を有する
アレー基板316であり、該アレー基板316および対
向電極(図示せぬ)を有する対向基板315上に平坦化
膜318・317を形成し、該平坦化膜318・317
が凹凸構造を有すること、二点目はテストセルR2と同
様に、スクリーン線数300ラインの樹脂凸版を用いて
いることである。
【0225】なお、前記平坦化膜317・318表面に
凹凸構造を形成させるには、前述のUVアッシャー、あ
るいはオゾンアッシャー、あるいはUV/オゾンアッシ
ャー等を用いた。このテストセルをCとする。
【0226】また、比較として、先のテストセルR1を
用いた。
【0227】これらのテストセルC、R1に45Hz、
7V矩形波を印加したときに、全電極領域がスプレイ配
向からベンド配向へと転移するに要する時間を観察し
た。
【0228】表4に、テストセルC、R1に45Hz、
7V矩形波を印加したときに全電極領域がスプレイ配向
からベンド配向へと転移するに要する時間を示す。
【表4】
【0229】表4より明らかなようにテストセルR1は
転移時間が20〜30秒であるのに対し、テストセルC
は3秒以内と速やかに転移する。
【0230】[実施の形態4−4]本実施の形態に係る液
晶表示装置のスプレイ−ベンド転移時間の実験に用いた
テストセルは、二点を除いてその機械的部分の構成、構
造、セル作製方法、使用材料等は先のテストセルBと同
じである。一点目は、使用するアレー基板自身に凹凸構
造を有するようにし、該基板上に平坦化膜を形成するこ
と、二点目はテストセルR2と同様に、スクリーン線数
300ラインの樹脂凸版を用いていることである。
【0231】なお、前記基板表面に凹凸構造を形成させ
るには、前述のUVアッシャー、あるいはオゾンアッシ
ャー、あるいはUV/オゾンアッシャー等を用いた。こ
のテストセルをDとする。
【0232】また、比較として、先のテストセルR1を
用いた。これらのテストセルC、R1に45Hz、7V
矩形波を印加したときに、全電極領域がスプレイ配向か
らベンド配向へと転移するに要する時間を観察した。
【0233】表5に、テストセルD、R1に45Hz、
7V矩形波を印加したときに全電極領域がスプレイ配向
からベンド配向へと転移するに要する時間を示す。
【表5】
【0234】表5より明らかなように、R1は転移時間
が20〜30秒であるのに対し、本発明に係るテストセ
ルDは3秒以内と速やかに転移する。
【0235】[実施の形態4−5]本実施に形態に係る液
晶表示装置のスプレイ−ベンド転移時間の実験に用いた
テストセルは、一点を除いてその機械的部分の構成、構
造、セル作製方法、使用材料等は先のテストセルAと同
じである。唯一異なる点とは、配向膜材料中に粉体、微
粒子等を分散させたものを印刷法やスピンコート法を用
いて配向膜を形成することである。より具体的には、配
向膜材料中に散布スペーサを3wt%程度分散し、スク
リーン線数300ラインの樹脂凸版を用いて印刷法によ
りテストセルを作製した。このテストセルをEとする。
【0236】また、比較として、先のテストセルR1を
用いた。これらのテストセルE、R1に45Hz、7V
矩形波を印加したときに、全電極領域がスプレイ配向か
らベンド配向へと転移するに要する時間を観察した。
【0237】表6に、テストセルE、R1に45Hz、
7V矩形波を印加したときに全電極領域がスプレイ配向
からベンド配向へと転移するに要する時間を示す。
【表6】
【0238】表6より明らかなようにテストセルR1は
転移時間が20〜30秒であるのに対し、テストセルE
は2秒以内と速やかに転移する。
【0239】この理由であるが、図16に示すように、
液晶層314中の液晶分子が配向膜を有する散布用途ス
ペーサ310表面に沿って配向し、基板308に対して
垂直方向に液晶ダイレクタを有する領域を作るようにな
る。この領域に電界をかけると、本領域を核として電界
との相乗効果により、液晶ダイレクタがテストセル基板
面、そして配向膜面に対して直交となり易くなる。そし
てこのため、液晶ダイレクタの変位が極めてスムーズに
進行するため、高速なスプレイ−ベンド転移が実現され
る。
【0240】以上より明らかなように、本発明群の液晶
表示装置は、従来のOCBモードの諸特性を全く犠牲に
することなく、高速で確実なスプレイ−ベンド配向転移
を達成することが可能であり、その実用価値は極めて大
きい。
【0241】[第4の発明群に関するその他の事項]第4
の発明群について説明してきたが、本発明は上記のもの
に限定されないのは勿論である。即ち、例えば以下のよ
うにしてもよい。
【0242】液晶表示装置としては、OCBモードだ
けでなく、液晶層の相転移を速めるどのようなモードの
液晶表示装置でも構わない。また、反射型あるいは透過
型を問わず、どのようなモードの液晶表示装置でも構わ
ない。
【0243】反射型用途に用いる場合は、反射板自身
が視野角拡大、白色化、反射輝度向上等の目的のため、
その表面にある特殊なパターンの凹凸形状を有している
が、このような凹凸形状を利用しても良い。
【0244】凹凸形状は画素全面に作製する必要はな
く、画素の一部分に存在さえすれば、この部分より発生
したベンド状態が画素全面に拡大する。よって、TFT
作製時に数枚のマスクを用いて凹凸形状を作製しても良
く、またこのような部分的凹凸形状作製はTFT作製時
に限らず、どのような工程で行っても良い。
【0245】配向膜表面に凹凸形状を作製する方法
で、前述した配向膜材料中に粉体、微粒子等を分散させ
たものを印刷法やスピンコート法を用いて行う方法以外
に、配向膜印刷後、直ぐにスペーサ散布、仮硬化後、更
に配向材料の上塗り等をする方法を用いても同様の結果
が得られる。また湿式散布機で、スペーサを分散した配
向材料をそのまま吹き付けても良い。
【0246】(5)第5の発明群における実施の形態 以下、本発明の第5の発明群について説明する。本発明
はスプレイ−ベンド転移を速やかに、各画素毎に確実に
起こさせるべく、OCBモードの液晶表示装置の中に封
入している液晶分子が、接触する接着剤付きスペーサの
接着部位にて「HAN配向」を有することを特徴として
いる。
【0247】以下、本発明を、その実施の形態に基づい
て説明する。
【0248】[実施の形態5−1]図17は本発明の実施
の形態5−1に係る液晶表示装置のテストセルの断面構
成を概念的に示す図であり、スプレイ−ベンド転移時間
の実験に用いたテストセルの概略断面図である。
【0249】本実施の形態に係る液晶表示装置の製造方
法について説明すると、まず、透明電極402・407
をそれぞれ有する2枚のガラス基板401・408上
に、日産化学工業(株)製配向膜塗料SE−7492
(固形成分6%)をスピンナー法にて塗布し、180℃
の恒温層中で1時間硬化させて配向膜403・406を
形成した。
【0250】その後、前記配向膜403・406を、レ
ーヨン製ラビング布を用いて各画素毎にラビング処理を
し、前記ガラス基板408上に、(株)日本触媒製スペ
ーサ405(2〜3μmビーズGPZ−60に25重量
%の接着剤410をコーティングしたもの)を散布し、
180℃の恒温層中で水平置きで10分処理し、前記基
板408上にスペーサ405を固着させ、前記接着剤4
10はスペーサ410の直径寸法程度の広がりを有して
いる。
【0251】前記接着剤410の材質については、その
接着剤410の表面で液晶を垂直、ハイチルトに配向さ
せるような性能を有すれば良く、例えば、接着剤の分子
構造の中にフッ素等を導入して液晶層中の液晶の垂直配
向を強めるようにされている。また、フッ素系配向材料
やフッ素系材料、長鎖アルキル材料系の材料を接着剤に
混合するようにしても良い。
【0252】次に、シール樹脂としてストラクトボンド
XN−21−S(三井東圧化学(株)製シール樹脂の商
品名)を用いて前記ガラス基板401・408の基板間
隔が6.5μmとなるように貼り合せ、液晶セルを作製
した。
【0253】このとき、図17での上側、下側のラビン
グ方向は図18に示す如く両基板とも同一方向とした。
【0254】次に、メルクジャパン(株)製液晶MJ9
6435を真空注入法にて前記液晶セル内に注入し、封
止樹脂352A(日本ロックタイト(株)製UV硬化型
樹脂製)を用いて封止した。
【0255】次に、その偏光軸が配向膜のラビング処理
方向と45°の角度をなし、かつ、お互いの偏光軸方向
が直交するように偏光板(図示せぬ)を上下から貼合
し、テストセルを作製した。このテストセルをAとす
る。
【0256】一方、比較のため、前記実施の形態5−1
と同じ構造かつ同じ製造方法ではあるが、接着剤をコー
ティングしていないGPZ−60を使用してテストセル
を作製した。このテストセルをRとする。
【0257】これらのテストセルA、Rに45Hz、7
V矩形波を印加したときに、全電極領域がスプレイ配向
からベンド配向へと転移するに要する時間を観察した。
【0258】表7に、テストセルA、Rに45Hz、7
V矩形波を印加したときに全電極領域がスプレイ配向か
らベンド配向へと転移するに要する時間を示す。
【表7】
【0259】表7より明らかなように、テストセルRは
転移時間が20〜30秒であるのに対し、テストセルA
は4秒以内で速やかに転移する。
【0260】この理由であるが、図17の状態で、液晶
層中の液晶分子が、前記接着剤による配向膜とは異なる
領域によってプレチィルト角が疑似的に大きくなり、つ
まり擬似的な片側HAN配向によってスプレイの配向状
態に非対称性が発生し、電界との相乗効果により、液晶
ダイレクタがテストセル基板面、そして配向膜面に対し
て直交となり易くなる。そしてこのため、液晶ダイレク
タの変位が極めてスムーズに進行するため、高速なスプ
レイ−ベンド転移が実現される。
【0261】また、同様の電圧印加テストで45Hz、
5V矩形波を印加したときの転移時間の変化を表8に示
す。
【表8】
【0262】表8より明らかなように、テストセルRは
転移時間が約400秒で未転移部分が残存し、これ以上
転移しない状況であるのに対し、テストセルAは30秒
以内と、決して速くはないが、確実に転移する。
【0263】[実施の形態5−2]本実施の形態に係る液
晶表示装置のスプレイ−ベンド転移時間の実験に用いた
テストセルは、一点を除いてその機械的部分の構成、構
造、セル作製方法、使用材料等は前記実施の形態5−1
と同じである。その一点とは、180℃の恒温層中で水
平置きではなく、垂直置きで10分処理して基板408
にスペーサ405を固着し、図19に示すように、前記
接着剤411をスペーサ405の片側に該スペーサ40
5の半径寸法程度の広がりを持たせたことである。この
テストセルをBとする。
【0264】また、比較として、前記実施の形態4−1
のテストセルAを用いた。これらのテストセルA、Bに
45Hz、7V矩形波を印加したときに、全電極領域が
スプレイ配向からベンド配向へと転移するに要する時間
を観察した。
【0265】表9に、テストセルA、Bに45Hz、7
V矩形波を印加したときに全電極領域がスプレイ配向か
らベンド配向へと転移するに要する時間を示す。
【表9】
【0266】表9より明らかなようにテストセルA、B
ともに転移時間が4秒以内で同等である。この理由であ
るが、水平置きで、スペーサと基板の接点に対して均等
に接着剤を広げた場合も、垂直置きで接着剤を不均等に
広げた場合においても、片側HAN配向の面積はほぼ同
等であることになる。よって、この場合においても、ス
ムーズなスプレイ−ベンド転移が実現される。
【0267】[実施の形態5−3]図20は本発明の実施
の形態5−3に係る液晶表示装置のテストセルの断面構
成を概念的に示す図である。
【0268】本実施の形態の液晶表示装置のスプレイ−
ベンド転移時間の実験に用いたテストセルは、二点を除
いてその機械的部分の構成、構造、セル作製方法、使用
材料等は前記実施例Aと同じである。一点目は、スペー
サ415として径が5μmのものをギャップ形成を兼ね
て使用している、二点目は上下基板401・408を重
ね合わせ、上下基板401・408をスペーサ415に
接触させながら接着剤410を上下基板401・408
に広げたことである。この様にして作製したテストセル
をCとする。
【0269】比較として、前記実施の形態5−1のテス
トセルAを用いた。これらのテストセルC、Aに45H
z、7V矩形波を印加したときに、全電極領域がスプレ
イ配向からベンド配向へと転移するに要する時間を観察
した。
【0270】表10に、実施例のテストセルC、Aに4
5Hz、7V矩形波を印加したときに全電極領域がスプ
レイ配向からベンド配向へと転移するに要する時間を示
す。
【表10】
【0271】表10より明らかなように、テストセルA
は、転移時間が4秒以内であるのに対し、テストセルC
は2秒以内と、更に速やかに転移する。
【0272】この理由は、前記実施の形態5−1、5−
2では擬似的な片側HAN配向であったが、本実施の形
態では擬似的な上下HAN配向になっており、スプレイ
−ベンド転移が更に加速されたためである。
【0273】また、本実施の形態の液晶表示装置は、ス
ペーサによる基板間のギャップ形成と同時に疑似HAN
構成を形成することができるものであり、製造工程の簡
略化を図ることができ、低コストプロセスとすることが
できる。
【0274】以上より明らかなように、第5の発明群の
液晶表示装置は、従来のOCBモードの諸特性を全く犠
牲にすることなく、高速で確実なスプレイ−ベンド配向
転移を達成することが可能であり、その実用価値は極め
て大きい。
【0275】[第5の発明群に関するその他の事項]以
上、本発明の第5の発明群を幾つかの実施の形態に基づ
いて説明してきたが、何も前記のものに限定されないの
は勿論である。
【0276】即ち、例えば以下のようにしてもよい。
【0277】本発明群では、接着剤の広がりはスペー
サの直径寸法程度としたが、直径寸法より小さくても良
く、また、逆に、直径寸法以上に広がっていても良く、
より接着剤が広がっている方がHAN配向の領域は拡大
され、より配向転移し易くなる。
【0278】液晶表示装置としては、OCBモードだ
けでなく、液晶層の相転移を速めるどのようなモードの
液晶表示装置でも構わない。また、反射型あるいは透過
型を問わず、どのようなモードの液晶表示装置でも構わ
ない。
【0279】予め配向処理された基板面の配向機能の
一部を弱く、あるいは消去することで本発明におけるベ
ンド転移の高速化が達成される。従って、この様な構成
を達成出来る工法であれば、どの様な方法を利用しても
良い。
【0280】フォトリソグラフィー法により、レジス
トなどに柱状の形状を作した基板を用いて作製した場合
においても、これらの密集部分より同様のベンド転移が
発生する。よって、形成した形状自身がラビングを阻害
するような構成、配置であっても良い。
【0281】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の構成に
よれば、本発明の課題を十分に達成することができる。
【0282】即ち、一対の基板と、前記一対の基板間に
挟持された液晶層とを有し、該液晶層に電圧を印加しな
い状態の液晶の配向状態を配向状態1、表示に用いる配
向状態を配向状態2とし、配向状態1と配向状態2とが
異なる液晶表示装置であって、前記液晶層と前記一対の
基板のうちの少なくとも一方の基板との界面を平坦化し
た構成とすることにより、転移を確実にしかも速く起こ
し、表示欠陥のない、高速応答で広視野高画質の液晶表
示装置を得ることができる。
【0283】また、画素電極を有するアレー基板と対向
電極を有する対向基板との間に液晶層を挟持し、該液晶
層をベンド配向させて表示をさせるアクティブマトリッ
クス型の液晶表示装置であって、前記対向電極と電気導
通した導電性形成体が対向基板上に形成され、前記アレ
ー基板とは非電気導通で配置した構成とすることによ
り、前記導電性形成体と画素電極との間に斜めの強電界
が発生印加され、その電界歪みで、前記導電性形成体と
画素電極との近傍に位置する液晶層中の液晶分子は、周
囲より歪みのエネルギーが高くなり、この状態に画素電
極と対向電極との間に高電圧を印加することによって、
ベンド配向への転移核が発生し、ベンド配向の領域を拡
大することができる。
【0284】また、電極を有する一対の基板と、前記一
対の基板間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層中の
液晶分子をベンド配向させて表示をさせる液晶表示装置
であって、少なくとも一方の基板の電極表面上に、前記
一対の基板間の間隔より小さい径の導電性粒子を少なく
とも1個配置することにより、前記導電性粒子で起きる
電界集中により、ベンド配向の転移核が発生し、引き続
き印加される高電圧の印加でそのベンド配向領域を拡大
することができる。
【0285】また、電極を有する一対の基板と、前記一
対の基板の間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層を
スプレイ配向させた液晶表示装置であって、前記電極表
面上に形成された配向膜表面が凹凸構造を有することに
より、前記液晶層中の液晶分子は、配向膜の膜厚の異な
る領域によって、プレチィルト角が疑似的に大きくなる
状態となるため、スプレイ−ベンド転移の初期化処理時
に速やかなベンド配向への移行がなされる。
【0286】また、電極を有する一対の基板と、前記一
対の基板間に挟持され、スプレイ配向した液晶層とを有
する液晶表示装置であって、前記一対の基板間に複数の
スペーサが配置され、該スペーサは、少なくとも一方の
基板に、前記液晶層中の液晶分子のプレチルト角を大き
くするような接着剤により固着され、該接着剤は前記基
板上に広がった構成とすることにより、スペーサ部位毎
に液晶分子は、前記一対の基板のうちの少なくとも一方
の基板が、他方の基板とは異なる領域によって、プレチ
ィルト角が疑似的に大きくなるので、スプレイ−ベンド
転移の初期化処理時に速やかにベンド配向への移行がな
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の構
成概念図である。
【図2】平坦化膜上に凸部を形成して転移実験をした場
合の概略図である。
【図3】画素電極の一端領域を該画素電極の平均高さよ
り高く構成した場合の概略図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置の構
成概念図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置の他
の例を示す構成概念図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る液晶表示装置の他
の例を示す構成概念図である。
【図7】本発明の実施の形態3−1に係る液晶表示装置
の構成概念図である。
【図8】本発明の実施の形態3−1に係る液晶表示装置
の製造方法を示す概念図である。
【図9】本発明の実施の形態3−2に係る液晶表示装置
の構成概念図である。
【図10】本発明の実施の形態3−2に係る液晶表示装
置の製造方法を示す概念図である。
【図11】導電性粒子として酸化亜鉛を使用した場合の
構成概念図である。
【図12】OCBモード型液晶表示装置におけるスプレ
イ配向からベンド配向への液晶ダイレクタの動きを説明
するための概念図である。
【図13】本発明の実施の形態4−1に係る液晶表示装
置に用いたテストセルの断面構成を概念的に示す図であ
る。
【図14】本発明の実施の形態4−2に係る液晶表示装
置に用いたテストセルの断面構成を概念的に示す図であ
る。
【図15】本発明の実施の形態4−3に係る液晶表示装
置に用いたテストセルの断面構成を概念的に示す図であ
る。
【図16】本発明の実施の形態4−5に係る液晶表示装
置のテストセルの断面図とスペーサ周辺のスプレイ配向
状態を概念的に示す図である。
【図17】本発明の実施の形態5−1に係る液晶表示装
置のテストセルの断面構成を概念的に示す図である。
【図18】図17の液晶表示装置のラビング方向を示す
概念図である。
【図19】本発明の実施の形態5−2に係る液晶表示装
置のテストセルの断面構成を概念的に示す図である。
【図20】本発明の実施の形態5−3に係る液晶表示装
置のテストセルの断面構成を概念的に示す図である。
【図21】従来の液晶表示装置の構成概念図である。
【符号の説明】
1・2 偏光板 3 位相補償板 5 対向基板 6 アレー基板 11 スプレイ配向 12 液晶層 13 ベンド配向 14 液晶セル 17 対向電極 18 画素電極 19 配向膜 100 平坦化膜 100a・100b・100c・100d 凸部 105 対向基板 106 アレー基板 110 導通口 111 t−スプレイ配向 112 スプレイ配向 113 ベンド配向 122 液晶層 123 スイッチング素子 124 液晶セル 126 ゲート配線電極 127 対向電極 128 画素電極 128a 導電性突起 129・191 配向膜 132 液晶層 133 スイッチング素子 134 液晶セル 138 画素電極 141 導電性形成体 142 導電性形成体 181 ソース配線電極 205・206 基板 217 対向電極 220 酸化亜鉛ウィスカー 221 スプレイ配向 222 液晶層 224 液晶セル 234 液晶セル 243 スイッチング素子 271 画素電極 280 導電性粒子 290・291 配向膜 301・308 ガラス基板 302・307 透明電極 306 配向膜 310 スペーサ 311 電極 311a 液晶ダイレクタ 312・313 配向膜 314 液晶層 315 対向基板 316 アレー基板 317・318 平坦化膜 401・408 ガラス基板 402・407 透明電極 403・406 配向膜 405 スペーサ 410 接着剤 411 接着剤 415 スペーサ C プレチルト角
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2000−40595(P2000−40595) (32)優先日 平成12年2月18日(2000.2.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 中尾 健次 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石原 將市 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 上村 強 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H088 GA02 HA02 HA03 HA04 HA08 HA16 HA18 JA09 KA26 KA30 MA02 MA07 MA10 2H089 HA15 NA09 QA16 RA07 SA17 TA05 TA06 TA09 2H090 HA08 HB04X HB08X HB13X HC14 HD03 HD14 LA01 LA02 LA04 LA06 LA09 MA02 MA10 MA15 MA16 MB03

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板と、前記一対の基板間に挟持
    された液晶層とを有し、該液晶層に電圧を印加しない状
    態の液晶の配向状態を配向状態1、表示に用いる配向状
    態を配向状態2とし、配向状態1と配向状態2とが異な
    る液晶表示装置であって、 前記液晶層と前記一対の基板のうちの少なくとも一方の
    基板との界面を平坦化した構成であることを特徴とする
    液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の基板のうちの一方の基板がア
    クティブマトリクス基板であることを特徴とする請求項
    1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記界面を樹脂層よりなる平坦化膜によ
    り平坦化した構成であることを特徴とする請求項1に記
    載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記平坦化膜の少なくとも一部の上に電
    極を形成したことを特徴とする請求項3に記載の液晶表
    示装置。
  5. 【請求項5】 前記配向状態1がスプレイ配向状態、前
    記配向状態2がベンド配向状態であることを特徴とする
    請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 前記基板上の凹凸の段差が1μm以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 前記基板上の凹凸の段差が0.5μm以
    下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装
    置。
  8. 【請求項8】 前記アクティブマトリクス基板が複数の
    画素電極を有し、該画素電極間の距離が1μm以上10
    μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の液晶
    表示装置。
  9. 【請求項9】 前記アクティブマトリクス基板が複数の
    画素電極を有し、該画素電極間の距離が1μm以上5μ
    m以下であることを特徴とする請求項2に記載の液晶表
    示装置。
  10. 【請求項10】 前記画素電極の少なくとも一部領域が
    該画素電極の平均高さより高いことを特徴とする請求項
    8または請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 前記画素電極と前記一対の基板のうち
    の他方の基板に形成された対向電極間に電圧を印加して
    液晶層をベンド配向へ転移させ、転移後の状態で表示を
    行うことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の
    液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 画素電極を有するアレー基板と対向電
    極を有する対向基板との間に液晶層を挟持し、該液晶層
    をベンド配向させて表示をさせるアクティブマトリック
    ス型の液晶表示装置であって、 前記対向電極と電気導通した導電性形成体が対向基板上
    に形成され、前記アレー基板とは非電気導通で配置され
    て構成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 前記導電性形成体は、隣接した画素電
    極間の間隙位置にアレー基板とは非電気導通で配置され
    た構成であることを特徴とする請求項12に記載の液晶
    表示装置。
  14. 【請求項14】 前記画素電極は、アレー基板上に形成
    された平坦化膜の上に配置された構成であることを特徴
    とする請求項12に記載の液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 前記平坦化膜の凹凸の段差が1μm以
    下であることを特徴とする請求項14に記載の液晶表示
    装置。
  16. 【請求項16】 前記平坦化膜の凹凸の段差が0.5μ
    m以下であることを特徴とする請求項14に記載の液晶
    表示装置。
  17. 【請求項17】 前記アレー基板が複数の画素電極を有
    し、該画素電極間の距離が1μm以上10μm以下であ
    ることを特徴とする請求項12〜請求項16に記載の液
    晶表示装置。
  18. 【請求項18】 前記アレー基板が複数の画素電極を有
    し、該画素電極間の距離が1μm以上5μm以下である
    ことを特徴とする請求項12〜請求項16に記載の液晶
    表示装置。
  19. 【請求項19】 前記導電性形成体は、絶縁体で被覆さ
    れていることを特徴とする請求項12に記載の液晶表示
    装置。
  20. 【請求項20】 前記導電性形成体の高さは、前記アレ
    ー基板と対向基板との間の間隔より小さいことを特徴と
    する請求項12に記載の液晶表示装置。
  21. 【請求項21】 前記導電性形成体は、前記アレー基板
    と対向基板との間の間隔を一定に保つスペーサであるこ
    とを特徴とする請求項12に記載の液晶表示装置。
  22. 【請求項22】 前記画素電極と対向電極間に電圧を印
    加して液晶層をベンド配向へ転移させ、転移後の状態で
    表示を行うことを特徴とする請求項12〜請求項21に
    記載の液晶表示装置。
  23. 【請求項23】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層をベン
    ド配向させて表示をさせる液晶表示装置であって、 少なくとも一方の基板の電極表面上に、前記一対の基板
    間の間隔より小さい径の導電性粒子が少なくとも1個配
    置されてなることを特徴とする液晶表示装置。
  24. 【請求項24】 少なくとも一方の基板の電極表面上
    に、前記導電性粒子が配向膜の下に配置されてなること
    を特徴とする請求項23に記載の液晶表示装置。
  25. 【請求項25】 少なくとも一方の基板の電極表面上
    に、前記導電性粒子が配向膜と混成分散配置されてなる
    ことを特徴とする請求項23に記載の液晶表示装置。
  26. 【請求項26】 前記一対の基板のうちの一方の基板に
    は、画素毎に画素電極、スイッチング素子が形成されて
    いることを特徴とする請求項23〜請求項25に記載の
    液晶表示装置。
  27. 【請求項27】 前記画素電極は、スイッチング素子あ
    るいは配線上を平坦に被覆する平坦化膜上に形成されて
    いることを特徴とする請求項26に記載の液晶表示装
    置。
  28. 【請求項28】 前記電極間に電圧を印加して液晶層を
    ベンド配向へ転移させ、転移後の状態で表示を行うこと
    を特徴とする請求項23〜請求項27に記載の液晶表示
    装置。
  29. 【請求項29】 前記導電性粒子は、導電性薄膜を表面
    にコートした樹脂粒子あるいは無機材料粒子であること
    を特徴とする請求項23〜請求項27に記載の液晶表示
    装置。
  30. 【請求項30】 前記導電性粒子の径は、基板間隔の1
    00分の1以上、2分の1以下であることを特徴とする
    請求項23〜請求項27に記載の液晶表示装置。
  31. 【請求項31】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層をベン
    ド配向させて表示をさせる液晶表示装置の製造方法であ
    って、 少なくとも一方の基板の電極表面上に、基板間隔より小
    さい径の導電性粒子を分散固着する分散工程と、 前記電極上に配向膜材料を塗布焼成する配向膜形成工程
    と、を含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  32. 【請求項32】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層をベン
    ド配向させて表示をさせる液晶表示装置の製造方法であ
    って、 少なくとも一方の基板の電極表面上に、基板間隔より小
    さい径の導電性粒子と配向膜材料とが混合分散された材
    料を塗布焼成して、前記導電性粒子を混成分散配置する
    配向膜形成工程を含むことを特徴とする液晶表示装置の
    製造方法。
  33. 【請求項33】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板の間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層をス
    プレイ配向させた液晶表示装置であって、 前記電極表面上に形成された配向膜表面が凹凸構造を有
    することを特徴とする液晶表示装置。
  34. 【請求項34】 前記凹凸構造は、配向膜の膜厚を変え
    ることによって形成された構成であることを特徴とする
    請求項33に記載の液晶表示装置。
  35. 【請求項35】 前記配向膜は凸版印刷法によって形成
    された構成であることを特徴とする請求項33に記載の
    液晶表示装置。
  36. 【請求項36】 一対の基板のうちの一方の基板は、画
    素電極が形成されたアレー基板であり、該アレー基板上
    に平坦化膜が形成され、該平坦化膜が凹凸構造を有する
    ことを特徴とする請求項33に記載の液晶表示装置。
  37. 【請求項37】 前記基板は反射性基板であり、該基板
    の反射面が凹凸構造を有することを特徴とする請求項3
    3に記載の液晶表示装置。
  38. 【請求項38】 前記電極間に電圧を印加して液晶層を
    ベンド配向へ転移させ、転移後の状態で表示を行うこと
    を特徴とする請求項33〜請求項37に記載の液晶表示
    装置。
  39. 【請求項39】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板の間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層をス
    プレイ配向させ、前記電極表面上に形成された配向膜表
    面が凹凸構造を有する液晶表示装置の製造方法であっ
    て、 前記電極表面に、UVアッシャー、あるいはオゾンアッ
    シャー、あるいはUV/オゾンアッシャー等を用いて凹
    凸構造を形成する工程を含むことを特徴とする液晶表示
    装置の製造方法。
  40. 【請求項40】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板の間に挟持された液晶層とを有し、該液晶層をス
    プレイ配向させ、前記電極表面上に形成された配向膜表
    面が凹凸構造を有する液晶表示装置の製造方法であっ
    て、 前記電極表面上に形成する配向膜の印刷用ワニスに予
    め、粉体あるいは微粒子を分散する分散工程と、 前記ワニスを前記電極表面に塗布焼成して配向膜を形成
    する配向膜形成工程と、を含むことを特徴とする液晶表
    示装置の製造方法。
  41. 【請求項41】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板間に挟持され、スプレイ配向した液晶層とを有す
    る液晶表示装置であって、 前記一対の基板間に複数のスペーサが配置され、該スペ
    ーサは、少なくとも一方の基板に、前記液晶層中の液晶
    分子のプレチルト角を大きくするような接着剤により固
    着され、該接着剤は前記基板上に広がった構成であるこ
    とを特徴とする液晶表示装置。
  42. 【請求項42】 前記接着剤は、前記スペーサを中心に
    して該スペーサの略直径寸法以上に広がった構成である
    ことを特徴とする請求項41記載の液晶表示装置。
  43. 【請求項43】 前記接着剤は、前記スペーサを中心に
    して該スペーサの片側方向に略半径寸法以上に広がった
    構成であることを特徴とする請求項41記載の液晶表示
    装置。
  44. 【請求項44】 前記接着剤の成分としては、フッ素系
    配向材料、フッ素系材料、あるいは、長鎖アルキル材料
    が含有されていることを特徴とする請求項41〜請求項
    43に記載の液晶表示装置。
  45. 【請求項45】 前記電極間に電圧を印加することによ
    り、前記液晶層をスプレイ配向からベンド配向に転移さ
    せて表示を行うことを特徴とする請求項41〜請求項4
    4に記載の液晶表示装置。
  46. 【請求項46】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板間に挟持され、スプレイ配向fした液晶層とを有
    する液晶表示装置の製造方法であって、 前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板上に、前
    記液晶層中の液晶分子のプレチルト角を大きくするよう
    な接着剤を付着させたスペーサを散布するスペーサ散布
    工程と、 前記基板を静置して、前記接着剤に広がりをもたせる基
    板静置工程と、 前記一対の基板を貼り合わせて液晶セルを形成する液晶
    セル形成工程と、を備えることを特徴とする液晶表示装
    置の製造方法。
  47. 【請求項47】 前記基板静置工程において、前記基板
    を水平にして静置し、前記接着剤を前記スペーサを中心
    にして該スペーサの略直径寸法以上の広がりをもたせる
    ことを特徴とする請求項46に記載の液晶表示装置の製
    造方法。
  48. 【請求項48】 前記基板静置工程において、前記基板
    を垂直にして静置し、前記接着剤を前記スペーサを中心
    にして片側方向に該スペーサの略半径寸法以上の広がり
    をもたせることを特徴とする請求項46に記載の液晶表
    示装置の製造方法。
  49. 【請求項49】 電極を有する一対の基板と、前記一対
    の基板間に挟持され、スプレイ配向した液晶層とを有す
    る液晶表示装置の製造方法であって、 前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板上に、前
    記液晶層中の液晶分子のプレチルト角を大きくするよう
    な接着剤を付着させたスペーサを散布するスペーサ散布
    工程と、 前記一対の基板を貼り合わせ、該一対の基板上において
    前記接着剤に広がりをもたせる基板静置工程と、を備え
    ることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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