JP2001305446A - レーザ描画装置 - Google Patents

レーザ描画装置

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JP2001305446A
JP2001305446A JP2000119527A JP2000119527A JP2001305446A JP 2001305446 A JP2001305446 A JP 2001305446A JP 2000119527 A JP2000119527 A JP 2000119527A JP 2000119527 A JP2000119527 A JP 2000119527A JP 2001305446 A JP2001305446 A JP 2001305446A
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JP
Japan
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laser beam
laser
scanning direction
signal
reference scale
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JP2000119527A
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English (en)
Inventor
Masaki Yoshioka
正喜 吉岡
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準スケールに複雑な構成の特異点を設ける
ことなく簡易な構成で走査画素の記録密度むらを補正す
るレーザ描画装置を提供すること。 【解決手段】 ラスターデータに基づいて変調されたレ
ーザビームをポリゴンミラー67で主走査方向に偏向さ
せて描画ステージ5上の基板に照射させるとともに、描
画ステージ5を副走査方向に移動させてパターン描画す
るレーザ描画装置において、光の透過特性が異なる第
1,第2領域とが交互に主走査方向に並べられこれらの
領域にポリゴンミラー67で偏向されたレーザビームが
照射される基準スケール75と、基準スケール75から
のレーザビームを検出する光検出器76と、光検出器7
6からの基準クロック信号aに基づいて描画クロック信
号fを生成する描画クロック生成回路122とを備え、
基準スケール75は、走査開始側の先頭領域がこれに後
続する第1,第2領域の主走査方向の幅よりも広く形成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線基板
などの処理対象物に対してレーザビームを照射して所望
のパターンを描画するレーザ描画装置に係り、特に、画
素の記録密度むらを補正する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレーザ描画装置は、感光材料が被
着されたプリント配線基板を載置するテーブルと、描画
用のレーザビームを主走査方向に偏向させるポリゴンミ
ラーやfθレンズなどを含む結像光学系と、テーブルを
副走査方向に移動させる移動機構とを備えている。この
装置は、描画クロックで読み出されるラスターデータに
基づいてレーザビームを変調し、この変調されたレーザ
ビームを主走査方向に偏向させてテーブル上のプリント
配線基板に照射させるとともに、副走査方向にこのテー
ブルを移動させることにより、所望のパターンをプリン
ト配線基板に描画している。
【0003】fθレンズとしては、図5(a)で破線で
示すような直線等速度の走査光学特性(像高特性)とな
るものが望まれている。しかしながら、実際のfθレン
ズの走査光学特性は、図5(a)で実線で示すように、
レーザビームのスポットが一走査期間において微小時間
(画素単位程度の時間)単位レベルで完全な直線等速度
にならずに、歪みを有するものになっている。その結
果、レーザスポットの主走査速度は、図5(b)で実線
で示すように、一走査期間の端部で速くなる特性となっ
ている。このため、一定周波数の描画クロックを用いる
場合、間隔ムラがありかつ不均一に配列された画素で描
画パターンがプリント配線基板に描画されるという不均
一性、すなわち画素の記録密度むら(描画パターンの位
置ずれ=走査歪み)が発生してしまう。
【0004】そこで、この画素の記録密度むらを補正す
るために、この従来例装置には、描画用のレーザビーム
とは別に同一の結像光学系を経由させる参照用のレーザ
ビームと、この参照用のレーザビームを透過させるスリ
ット部と参照用のレーザビームを遮光する遮光部とが交
互に一定のピッチで主走査方向に並べられた基準スケー
ルと、この基準スケールから出射される参照用のレーザ
ビームの強弱を検出する光検出器と、レーザビームの主
走査方向への走査開始を検出して描画開始位置を特定す
るための描画開始信号を出力するスタートセンサとが備
えられている。この装置では、画素の記録密度むらを補
正する処理を、以下のように行っている。光検出器は、
基準スケールから出射された参照用のレーザビームの強
弱を検出して、fθレンズの走査歪に応じた基準クロッ
ク信号を出力する。スタートセンサは、レーザビームの
主走査方向への走査開始を検出して描画開始位置を特定
するための描画開始信号を出力する。光検出器からの走
査歪に応じた基準クロック信号と、スタートセンサから
の描画開始信号とに基づいて描画クロック信号を生成
し、この描画クロック信号を用いてレーザ描画してい
る。このように、fθレンズの走査歪に応じた基準クロ
ック信号を用いることで、画素の記録密度むらを補正し
ている。
【0005】しかしながら、基準スケールからなる光検
出器に加えてスタートセンサがあると、基準スケールや
スタートセンサの位置調整に時間がかかる等、装置が複
雑化するという問題がある。
【0006】そこで、装置を複雑化させないためにスタ
ートセンサを用いないものとして、例えば、特開昭54-6
8256号公報,特開昭62-246010 号公報に示すようなレー
ザ描画装置がある。これらの装置では、基準スケールの
一部分(描画開始位置に相当する部分)にそのパターン
を変えた特異点を設け、この特異点を検出することで描
画開始信号を生成している。よって、スタートセンサを
用いることなく描画開始信号を生成できる。具体的に
は、図6(a)に示すように、この基準スケール8の特
異点Sp は、他の部分とは面積比が異なるようにスリッ
ト部8aと遮光部8bとが形成されている。この特異点
Sp では、他の部分とは位相及びデューティの異なる信
号が検出される。また、これ以外の特異点Sp として
は、図6(b),(c)に示すようなものがある。図6
(b)では、基準スケール8の間隔Dの領域をx方向に
レーザビームが照射され、この領域において他の部分と
は光透過率が異なるように、スリット部8Aまたは遮光
部8Bの形状を変えて特異点Sp を形成している。ここ
では、スリット部8Aの形状を変えている。この特異点
Sp では、他の部分とは光強度の異なる信号が検出され
る。図6(c)では、スリット部8cと遮光部8dとは
別の光透過率を有する特殊スリット部8eを設けて特異
点Sp を形成している。ここでは、この特殊スリット部
8eを、スリット部8cまたは遮光部8dよりさらに光
透過率の高いものとしている。この特異点Sp では、他
の部分とは光強度の異なる信号が検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。基準スケールの描画開始位置に相当する部分に、
前述したような複雑な構成の特異点を設けるようにして
この基準スケールを設計する必要がある。さらに、基準
スケールの特異点の位置を実際の描画開始位置に合わせ
るためにこの基準スケールの取り付け位置の微調整が必
要であるという問題がある。また、この基準スケールの
等ピッチのスリット部のパターンを検出して走査歪に応
じた基準クロック信号を生成する以外に、この基準スケ
ールの特異点を検出するための専用の特別な検出回路が
必要となり、その部分の調整も必要であるという問題が
ある。また、ポリゴンミラーの面毎の角度むらなどによ
り、ポリゴンミラーの面毎に走査速度が変動すると、基
準スケールを走査する走査開始位置が変動する。具体的
には、この走査開始位置の変動は1スリット以内に収ま
らず、走査が開始されるスリット位置が1スリット以上
にわたってばらつき、位置的にも不安定である。また、
スリットの途中位置(中間位置)から走査が開始される
場合もあり、この走査開始位置の検出波形は歪んだもの
となり、信号的にも不安定である。そのため、基準スケ
ールの走査開始側のある程度の距離を置いた箇所以降で
は、レーザビームの走査開始位置の変動による影響を受
けないし、安定した信号が得られるという理由から、基
準スケールのある程度の距離を置いた位置に前述の特異
点を設けなければならず、さらに基準スケールが大きく
なるという問題がある。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、複雑な構成の特異点やこれを検出する
ための特別な検出回路を設けることなく簡易な構成で画
素の記録密度むらの補正処理を高精度に行うレーザ描画
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載のレーザ描画装置は、描画クロック
で読み出されるラスターデータに基づいて生成される描
画信号によりレーザビームを変調し、この変調されたレ
ーザビームを偏向手段で主走査方向に偏向させて処理対
象物に照射させるとともに、副走査方向にレーザビーム
と前記処理対象物とを移動手段で相対的に移動させるこ
とにより所望のパターンを前記処理対象物に描画するレ
ーザ描画装置において、光特性が異なる第1領域と第2
領域とが交互に主走査方向に並べられ、これらの領域に
前記偏向手段で偏向されたレーザビームが照射される格
子部と、前記格子部からのレーザビームを検出する検出
手段と、前記検出手段からの検出信号に基づいて前記描
画クロックを生成する信号生成手段とを備えるととも
に、前記格子部は、走査開始側にあたる先頭領域がこれ
に後続する第1および第2領域の主走査方向の幅よりも
広く形成されていることを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2に記載のレーザ描画装置
は、請求項1に記載のレーザ描画装置において、前記信
号生成手段は、前記検出手段からの検出信号をカウント
したカウント値が所定の設定値に到達すると描画開始信
号を出力するカウンタ部と、前記カウンタ部からの描画
開始信号を受けると、これ以降に前記検出手段から検出
された検出信号に基づいて描画クロックを生成して出力
する描画クロック発生手段とを備えていることを特徴と
するものである。
【0011】また、請求項3に記載のレーザ描画装置
は、請求項2に記載のレーザ描画装置において、前記カ
ウンタ部で用いるための設定値を記憶する記憶手段を備
えていることを特徴とするものである。
【0012】また、請求項4に記載のレーザ描画装置
は、請求項2に記載のレーザ描画装置において、処理対
象物のサイズに応じて値の異なる設定値をそれぞれ記憶
する記憶手段と、描画しようとする処理対象物のサイズ
に応じた設定値を前記記憶手段から読み出して前記カウ
ンタ部に設定する制御部とを備えていることを特徴とす
るものである。
【0013】また、請求項5に記載のレーザ描画装置
は、請求項1に記載のレーザ描画装置において、前記格
子部の先頭領域の幅を主走査方向に変更する変更手段を
備えていることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】請求項1に記載の装置発明の作用は次のとおり
である。格子部は、光特性が異なる第1領域と第2領域
とが交互に主走査方向に並べられ、走査開始側にあたる
先頭領域がこれに後続する第1および第2領域の主走査
方向の幅よりも広く形成されている。偏向手段で偏向さ
れたレーザビームは、格子部にその先頭領域から主走査
方向に照射される。検出手段は、格子部からのレーザビ
ームを検出する。信号生成手段は、検出手段からの検出
信号に基づいて描画クロックを生成する。したがって、
偏向手段で偏向されたレーザビームの格子部における照
射開始位置が偏向手段などによりばらついたとしても、
必ず、先頭領域に後続する最初の第1または第2領域を
横切るようにレーザビームが照射されるので、格子部の
走査開始側の最初の検出位置から安定した描画クロック
が得られる。
【0015】また、請求項2に記載の装置発明によれ
ば、カウンタ部は、検出手段からの検出信号をカウント
したカウント値が所定の設定値に到達すると描画開始信
号を出力する。描画クロック発生手段は、カウンタ部か
らの描画開始信号を受けると、これ以降に検出手段から
検出された検出信号に基づいて描画クロックを生成して
出力する。したがって、格子部における設定値に対応す
る検出位置から描画クロックが得られる。
【0016】また、請求項3に記載の装置発明によれ
ば、記憶手段は、カウンタ部で用いるための設定値を記
憶する。したがって、格子部の任意の検出位置を描画開
始位置として設定できる。
【0017】また、請求項4に記載の装置発明によれ
ば、記憶手段は、処理対象物のサイズに応じて値の異な
る設定値をそれぞれ記憶する。制御部は、描画しようと
する処理対象物のサイズに応じた設定値を記憶手段から
読み出してカウンタ部に設定する。したがって、描画し
ようとする処理対象物のサイズに応じて格子部の検出位
置を変更できる。
【0018】また、請求項5に記載の装置発明によれ
ば、変更手段は、格子部の先頭領域の幅を主走査方向に
変更する。したがって、格子部の走査開始側の最初の検
出位置を任意に変更することができ、描画開始位置を任
意の位置に変更できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照しながら説明する。本発明に係るレーザ描画装置の一
例であるプリント配線基板製造装置は、以下に示すよう
な第1,第2制御機能を備えている。 (1)第1制御機能は、基準スケールに複雑な構成の特
異点を形成することなく基準スケールの任意の検出位置
から描画クロック信号を生成する機能である。 (第1制御例) (2)第2制御機能は、描画しようとするプリント配線
基板のサイズに応じて基準スケールの検出位置を変更す
る機能である。(第2制御例)このような第1,第2制
御機能を備えたプリント配線基板製造装置は、以下の通
りに構成されている。
【0020】図1は、本発明に係るレーザ描画装置の一
例であるプリント配線基板製造装置の概略構成を示す斜
視図である。
【0021】本実施例に係るプリント配線基板製造装置
は、図1に示すように、大きく分けて、感光材料が被着
されたプリント配線基板(処理対象物)Sを載置する描
画ステージ5と、描画用のレーザビームLBや参照用の
レーザビームLB’を主走査方向(x方向)に偏向させ
るポリゴンミラー67やfθレンズ68などを含む結像
光学系21と、描画ステージ5を副走査方向(y方向)
に移動させる移動機構と、CAD(Computer Aided Des
ign )を使って設計されたプリント配線基板のアートワ
ークデータを処理するデータ処理部101と、このデー
タ処理部101からのデータに基づいて描画制御する描
画制御部102とで構成されている。
【0022】描画ステージ5の移動機構は以下のように
構成されている。この装置の基台1の上面には、一対の
ガイドレール3が配設されており、それらのガイドレー
ル3の間には、サーボモータ7によって回転される送り
ネジ9が配備されている。この送りネジ9には、描画ス
テージ5がその下部で螺合されている。描画ステージ5
は、ガイドレール3に沿って摺動自在に取り付けられた
ステージ基台10と、プリント配線基板Sを吸着載置す
るための載置テーブル15を備えている。
【0023】なお、上述したガイドレール3と、サーボ
モータ7と、送りネジ9とで構成される移動機構が本発
明における移動手段に相当する。
【0024】描画ステージ5がサーボモータ7の駆動に
より移動されるy方向(副走査方向)には、処理位置P
Yにて描画用のレーザビームLBや参照用のレーザビー
ムLB’をx方向(主走査方向)に偏向しながら下方に
向けて照射する結像光学系21が配設されている。この
結像光学系21は門型状のフレームによって基台1の上
部に配設されており、サーボモータ7が駆動されると描
画ステージ5が結像光学系21に対して進退するように
なっている。
【0025】次に、結像光学系21について説明する。
レーザ光源41は、例えば、半導体を励起光源とした波
長532μmの固体レーザである。このレーザ光源41
から射出されたレーザビームLBaは、分離ミラー42
によって、そのまま直進してコーナーミラー43に入射
されるレーザビームLBa’と、方向をほぼ90°変え
られて参照光レンズ44に入射されるレーザビームLB
a”とに分離される。
【0026】レーザビームLBa’はコーナーミラー4
3によって方向をほぼ90°変えられ、ビームエキスパ
ンダー45に入射される。このビームエキスパンダー4
5によって所定のビーム径に調整されたレーザビームL
Ba’は、ビームスプリッタ47によって例えば8本の
レーザビームLBbに分割される(図1中では省略して
ある)。8本に分割されたレーザビームLBbは、集光
レンズ49およびコーナーミラー51によって各々、音
響光学変調器(acousto optical modulator :AOM)
53に対して平行に入射されるとともに、音響光学変調
器53内の結晶中で結像し、後述する描画制御部102
からの制御信号により各々が独立してラスターデータに
基づいて生成される描画信号によって変調されるように
なっている。音響光学変調器53で変調されたレーザビ
ームLBcは、コーナーミラー55で反射されてリレー
レンズ系57を介してビーム合成器58に入射される。
【0027】レーザビームLBa”は、参照光レンズ4
4を通過し、コーナーミラー46によって方向をほぼ9
0°変えられ、ビーム合成器58に入射される。
【0028】ビーム合成器58で合成されたレーザビー
ムLBcとレーザビームLBa”とは、シリンドリカル
レンズ59と、コーナーミラー61と、球面レンズ63
と、コーナーミラー65とを介してポリゴンミラー67
に導かれる。そして、ポリゴンミラー67の各面上で主
走査方向(x方向)に長い線状のスポットを形成する。
【0029】本発明の偏向手段に相当するポリゴンミラ
ー67の回転によって水平面内で偏向走査された線状の
レーザビームLBcとレーザビームLBa”とは、fθ
レンズ68を通った後、主走査方向に長尺の折り返しミ
ラー69で下方に向けて折り返される。そして、このレ
ーザビームLBcとレーザビームLBa”とは、露光面
への入射角がほぼ垂直になるようにフィールドレンズ7
1で補正された後、シリンドリカルレンズ73を通過す
るよう照射される。シリンドリカルレンズ73は、主走
査方向に長尺であり、副走査方向にのみパワーを有して
いる。シリンドリカルレンズ73を介したレーザビーム
LBcは載置テーブル15に向けて照射され、シリンド
リカルレンズ73を介したレーザビームLBa”はミラ
ー74に照射され基準スケール75の方に反射されるよ
うになっている。この基準スケール75に照射されたレ
ーザビームLBa”は、光検出器76で検出される。
【0030】上述したポリゴンミラー67上のレーザビ
ームLBcの線状スポットは、fθレンズ68と、フィ
ールドレンズ71と、シリンドリカルレンズ73との作
用によって、載置テーブル15上で所定径のスポットを
形成して結像し、ポリゴンミラー67が回転することに
より主走査方向(x方向)に移動するレーザビームLB
(最大8本のレーザビームからなる)を形成する。ま
た、このポリゴンミラー67上のレーザビームLBa”
の線状スポットは、fθレンズ68と、フィールドレン
ズ71と、シリンドリカルレンズ73との作用によっ
て、基準スケール75上で所定径のスポットを形成して
結像し、ポリゴンミラー67が回転することにより主走
査方向(x方向)に移動する参照用のレーザビームL
B’を形成する。このように、レーザビームLBcとレ
ーザビームLBa”とは、結像光学系21のビーム合成
器58からシリンドリカルレンズ73までの同一光路を
経由しているが、これらの各光学部材におけるレーザビ
ームLBc,LBa”の通過あるいは反射ポイントは、
厳密には僅かにずらした所としている。
【0031】ここで、基準スケール75について図2を
用いて説明する。図2(a)は基準スケール75の構成
を示す平面図であり、図2(b)は基準スケール75に
よる基準クロック信号aの出力タイミングを示す図であ
る。基準スケール75は、光特性(光の透過率)が異な
る第1領域と第2領域としてのレーザビームを透過する
スリット部75aとレーザビームを遮光する遮光部75
bとが交互に主走査方向に並べられており、さらに、こ
の走査開始側にあたる先頭領域がこれに後続するスリッ
ト部75aおよび遮光部75bの主走査方向の幅よりも
広く形成されている。この先頭領域は、例えば、遮光部
75bとしている。この先頭領域の遮光部75bを除い
て、これに後続するスリット部75aと遮光部75bと
は等ピッチに形成されている。例えば、ポリゴンミラー
67の各ポリゴン面の角度にばらつきがあると、ポリゴ
ン面毎の走査速度にばらつきが生じてしまい、レーザビ
ームの基準スケール75への照射開始位置がポリゴン面
毎に変動することになる。そこで、この先頭領域の遮光
部75bは、このようなレーザビームの基準スケール7
5への照射開始位置の変動分を十分に吸収できる程度の
大きさとしている。なお、この基準スケール75は、そ
の最初の検出位置が実際に描画可能な描画有効範囲にお
ける描画開始側の最初の位置(図1に示す描画基準位置
PX)に一致するように配置されている。
【0032】なお、上述した基準スケール75が本発明
における格子部に相当する。
【0033】続いて、光検出器76について説明する。
図1に示すように、基準スケール75のレーザビームの
入射側とは反対側(裏面)には、光検出器76が対向配
置されている。光検出器76は、基準スケール75の裏
面に沿うように長手形状でこの基準スケール75を介し
たレーザビームを内部に伝搬させて端部の方に集光する
集光器76aと、この集光されたレーザビームを検出す
るように集光器76aの両端にそれぞれ設けられた光検
出部76bとを備えている。光検出器76は、基準スケ
ール75によるレーザビームLBa”の強弱を検出して
いる。この光検出器76で検出されるレーザビームLB
a”の強弱(光の強弱)は、基準スケール75のスリッ
ト部75aと遮光部75bとにより周期的に変化し、そ
の周期的な変化は参照用のレーザビームの走査速度に応
じたものとなる。光検出器76は、この光の強弱を電気
的なパルス信号に変換して、参照用のレーザビームの走
査速度に応じた基準クロック信号aを出力する。
【0034】なお、上述した光検出器76が本発明にお
ける検出手段に相当する。
【0035】描画ステージ5の最下層に配備されている
ステージ基台10の結像光学系21側には、検出部91
が主走査方向に並んで二つ配設されている。各検出部9
1は、ステージ基台10から処理位置PYに向けて立設
されたアーム93と、このアーム93の上部に配備され
た描画基準位置センサ95とを備えている。このアーム
93は、描画基準位置センサ95が載置テーブル15の
高さ位置とほぼ同じ高さ位置となるようにするものであ
る。
【0036】この描画基準位置センサ95は、この受光
面に照射されたレーザビームの主走査方向および副走査
方向の位置が検出可能なセンサである。この描画基準位
置センサ95として、例えば、CCD型二次元撮像素子
を用いている。二つの描画基準位置センサ95は、描画
ステージ5が待機位置にある際には、ともにそのy方向
の中央部分が処理位置PYに位置し、主走査開始側に近
い方の描画基準位置センサ95はそのx方向の中央部分
が描画基準位置PXに位置し、主走査開始側から遠い方
の描画基準位置センサ95(図1参照)はそのx方向の
中央部分が描画終了位置PX’に位置するようにして、
上述したアーム93の上部に配設されている。
【0037】これらの描画基準位置センサ95は、図1
に示すように、描画基準位置PXをレーザビーム検出位
置としこの描画基準位置PXにレーザビームが照射され
るとこれを検出して描画基準位置信号hを出力し、描画
終了位置PX’をレーザビーム照射終了位置としこの描
画終了位置PX’にレーザビームが照射されるとこれを
検出して描画終了位置信号h’を出力するものとする。
このように、描画基準位置信号hと描画終了位置信号
h’とを後述するメインコントローラ121に出力する
ことで、レーザビームの描画有効範囲を特定している。
【0038】次に、データ処理部101と描画制御部1
02とについて、図3を用いて説明する。図3は、プリ
ント配線基板製造装置の概略構成を示すブロック図であ
る。データ処理部101は、CADを使って設計された
プリント配線基板のアートワークデータが入力され、ラ
スター走査描画のためのランレングスデータに変換す
る。このデータ処理部101として、例えば、ワークス
テーションやパーソナルコンピュータなどを用いてい
る。
【0039】描画制御部102は、ランレングスデータ
バッファ112と、ラスタ変換回路113と、描画デー
タバッファメモリ114と、描画処理部115とで構成
されている。
【0040】ランレングスデータバッファ112は、デ
ータ処理部101で変換されたランレングスデータ全て
を一旦記憶する。ラスタ変換回路113は、順次読み出
されたランレングスデータを画素単位のラスターデータ
に変換する。描画データバッファメモリ114は、1走
査毎にラスターデータを記憶する。描画処理部115
は、ラスタ変換回路113にラスタ変換指示を与え、描
画データバッファメモリ114に記憶されているラスタ
ーデータを、後述する描画クロック生成回路122から
の描画クロック信号fで読み出して音響光学変調器53
に出力する。音響光学変調器53は、この読み出された
ラスターデータによって生成される描画信号に基づいて
レーザビームを変調する。
【0041】この描画処理部115は、メインコントロ
ーラ121と、描画クロック生成回路122と、ポリゴ
ン回転制御部123と、Y軸同期制御部124とを備え
ている。
【0042】メインコントローラ121には、描画開始
位置指定データ(設定値)cや、描画基準位置センサ9
5で検出した描画基準位置信号hや、ポリゴン面検出器
126からの面信号i(ポリゴンミラー67のレーザビ
ームが照射されている面を示す信号)などが入力され
る。メインコントローラ121は、描画開始位置指定デ
ータcに基づいて描画クロック生成回路122を制御
し、ポリゴン回転制御部123とY軸同期制御部124
とを制御する。
【0043】なお、ポリゴン面検出器126は、レーザ
ビームが照射されているポリゴンミラー67の面を検出
するためのものである。このポリゴン面検出器126
は、例えば、ポリゴンミラー67に形成されているマー
クを光学的に検出してポリゴンミラー67の第1面を検
出し、面信号iをメインコントローラ121に出力す
る。メインコントローラ121は、ポリゴンミラー67
の残りの第2面から第n面については後述する描画開始
信号生成回路131からの描画開始信号bをカウントす
ることで検出している。
【0044】描画クロック生成回路122は、光検出器
76からの検出信号である基準クロック信号aに基づい
て描画クロック信号fを生成するものであり、描画開始
信号生成回路131と描画クロック発生回路132とを
備えている。ポリゴン回転制御部123は、メインコン
トローラ121からの指示に従ってポリゴンミラー67
を回転制御する。Y軸同期制御部124は、メインコン
トローラ121からの指示に従って、レーザ描画に同期
させて描画ステージ5をy軸方向に駆動制御する。
【0045】描画開始信号生成回路131は、図4に示
すように、描画開始位置設定レジスタ141と、基準ク
ロック信号用カウンタ142と、比較器143とを備え
ている。図4は、描画制御部の要部の構成を示すブロッ
ク図である。この描画開始信号生成回路131は、光検
出器76からの基準クロック信号aをカウントしたカウ
ント値が所定の設定値としての描画開始位置指定データ
cに到達すると描画開始信号bを出力する。なお、メイ
ンコントローラ121は、入力された描画開始位置指定
データcを描画開始位置設定レジスタ141に設定す
る。ここで、この描画開始位置指定データcとは、描画
クロック発生回路132からの描画クロック信号fの出
力タイミングを設定するためのものである。
【0046】描画開始位置設定レジスタ141は、メイ
ンコントローラ121から設定される描画開始位置指定
データcを記憶保持する。この設定値に相当する描画開
始位置指定データcは、比較器143に出力される。基
準クロック信号用カウンタ142は、光検出器76から
の基準クロック信号aをカウントしたカウント値を比較
器143に出力する。比較器143は、基準クロック信
号用カウンタ142からのカウント値が設定値に到達す
ると、描画クロック発生回路132に描画開始信号bを
出力する。
【0047】描画クロック発生回路132は、描画開始
信号bを受けると、これ以降に光検出器76から検出さ
れた基準クロック信号aに基づいて描画クロック信号f
を生成して描画データバッファメモリ114に出力す
る。ここでは、描画開始信号bを受けた以降の光検出器
76からの基準クロック信号aをそのまま描画クロック
信号fとして描画データバッファメモリ114に出力し
ている。
【0048】このように描画クロック生成回路122か
らの描画クロック信号fに従って、描画データバッファ
メモリ114から各チャンネル毎のラスターデータがそ
れぞれ読み出される。そして、チャンネル毎の描画信号
で対応するレーザビームがそれぞれ変調され、変調され
た描画用の各レーザビームがプリント配線基板Sに照射
され、位置ずれ補正された描画パターンがプリント配線
基板Sに形成される。このように、ポリゴンミラー67
やfθレンズ68などによる走査歪に応じた描画クロッ
ク信号fを用いることで、走査画素の記録密度むらの補
正処理を高精度に行うことができる。
【0049】なお、上述した描画クロック生成回路12
2が本発明における信号生成手段に相当し、上述した描
画開始信号生成回路131が本発明におけるカウンタ部
に相当し、上述した描画クロック発生回路132が本発
明における描画クロック発生手段に相当し、上述した描
画開始位置設定レジスタ141が本発明における記憶手
段に相当する。
【0050】続いて、以上の構成を有する実施例のプリ
ント配線基板製造装置において、前述の第1,第2制御
例について順に説明する。 〈第1制御例〉ここでは、以上の構成を有する実施例の
プリント配線基板製造装置において、基準スケール75
に複雑な構成の特異点を形成することなくこの基準スケ
ール75の任意の検出位置から描画クロック信号を生成
する動作(第1制御機能)について説明する。
【0051】図4に示すように、プリント配線基板Sへ
のレーザ描画を開始する前に、描画開始位置指定データ
c(例えば、設定値を「5」としている。)がCPU
(中央処理装置)等によって予めメインコントローラ1
21に入力される。メインコントローラ121は、この
描画開始位置指定データc(設定値「5」)を描画開始
位置設定レジスタ141に設定する。また、基準スケー
ル75に参照用のレーザビームの走査が開始される前
に、メインコントローラ121からの指示dに基づいて
基準クロック信号用カウンタ142のカウント値が初期
化される。
【0052】次に、この状態で参照用のレーザビームの
基準スケール75への走査が開始されると、図2(a)
に示すように、参照用のレーザビームが基準スケール7
5の先頭領域から主走査方向(x方向)に照射される。
基準スケール75のスリット部75aでは参照用のレー
ザビームは透過して光検出器76に到達し、基準スケー
ル75の遮光部75bでは参照用のレーザビームは遮光
されて光検出器76に到達しない。このようにして、光
検出器76は、基準スケール75による参照用のレーザ
ビームの周期的な強弱を検出する。光検出器76は、図
4に示すように、この周期的な強弱に応じた基準クロッ
ク信号aを描画クロック生成回路122に出力する。具
体的には、この周期的な強弱に応じた基準クロック信号
aは、描画開始信号生成回路131内の基準クロック信
号用カウンタ142と、描画クロック発生回路132と
に入力される。
【0053】基準クロック信号用カウンタ142は、こ
の基準クロック信号aをカウントしそのカウント値を比
較器143に順次出力する。比較器143には、描画開
始位置設定レジスタ141に設定された描画開始位置指
定データc(設定値「5」)も入力されている。比較器
143は、基準クロック信号用カウンタ142からの基
準クロック信号aのカウント値が設定値「5」に到達す
ると、描画開始信号bを描画クロック発生回路132に
出力する。描画クロック発生回路132は、描画開始信
号bを受けた以降の光検出器76からの基準クロック信
号aをそのまま描画クロック信号fとして描画データバ
ッファメモリ114に出力する。
【0054】なお、基準クロック信号用カウンタ142
のカウント値の初期化は、参照用のレーザビームが基準
スケール75に対して入射されない期間(走査無効期
間)に行われる。このように、走査無効期間に基準クロ
ック信号用カウンタ142のカウント値の初期化を行っ
ておくことで、次の走査有効期間(参照用のレーザビー
ムが基準スケール75に対して入射される期間)に入力
される基準クロック信号aを最初からカウントでき、走
査毎に必ず、基準スケール75の最初の検出位置を描画
開始位置基準とすることができる。
【0055】描画クロック発生回路132からの走査歪
に応じた描画クロック信号fでラスターデータが読み出
される。音響光学変調器53は、描画信号に基づいてレ
ーザビームを変調する。変調された描画用のレーザビー
ムがプリント配線基板Sに照射され、位置ずれ補正され
た描画パターンがプリント配線基板Sに形成される。具
体的には、図5(c)に示すように、ポリゴンミラー6
7やfθレンズ68などによる走査歪に応じた描画クロ
ック信号fを用いることで、図5(d)に示すように等
間隔でかつ均等に配列された画素で描画パターンがプリ
ント配線基板Sに描画され、走査画素の記録密度むらの
補正処理が高精度に行われている。
【0056】このように、基準スケール75の先頭領域
をこれに後続するスリット部75aおよび遮光部75b
の主走査方向の幅よりも広く形成しているので、ポリゴ
ンミラー67で偏向されたレーザビームの基準スケール
75における照射開始位置がポリゴンミラー67の面毎
の角度むらなどによりばらついたとしても、必ず、先頭
領域に後続する最初のスリット部75aまたは遮光部7
5bを横切るようにレーザビームが照射されることにな
り、基準スケール75の走査開始側の最初の検出位置か
ら安定した描画クロックが得られる。したがって、前述
の従来例のような複雑な構成の特異点を基準スケール7
5に形成することなく、この基準スケール75の指定さ
れた検出位置から安定した描画クロック信号fを得るこ
とができる。前記の複雑な構成の特異点を用いないの
で、この複雑な構成の特異点を検出するための前述の従
来例のような特別な検出構成も不要にできる。その結
果、簡易な構成で、走査画素の記録密度むらの補正処理
を高精度に行うことができる。また、描画開始位置指定
データc(設定値)を適宜変更することによって、基準
スケール75の任意の検出位置から安定した描画クロッ
ク信号fを得ることができる。具体的には、設定値を
「0」とすると、基準スケール75の走査開始側の最初
の検出位置から安定した描画クロック信号fを得ること
ができる。また、設定値を前記の「0」,「5」以外の
値としても、基準スケール75のその設定値に対応する
検出位置から安定した描画クロック信号fを得ることが
できる。
【0057】なお、この第1制御例では、基準スケール
75を、その最初の検出位置が実際に描画可能な描画有
効範囲における描画開始側の最初の位置(図1に示す描
画基準位置PX)に一致するように配置しているが、こ
の基準スケール75を大体の取り付け位置に取り付ける
だけでも良い。この場合は、基準スケール75における
実際の描画開始位置に相当する検出位置を描画開始位置
として適宜変更するだけで良く、基準スケール75の取
り付け位置を実際に移動させて微調整する必要はない。
したがって、基準スケール75の取り付け調整を簡単に
行うことができ、描画開始位置を容易に任意の位置に変
更できる。
【0058】〈第2制御例〉続いて、描画しようとする
プリント配線基板Sのサイズに応じて基準スケール75
の検出位置を変更する動作(第2制御機能)について説
明する。
【0059】本実施例装置は、描画しようとするプリン
ト配線基板Sのサイズに応じて基準スケール75の検出
位置を変更するために、プリント配線基板Sのサイズに
応じて値の異なる描画開始位置指定データc(設定値)
をそれぞれ記憶する描画開始位置設定レジスタ141
と、描画しようとするプリント配線基板Sのサイズに応
じた設定値を描画開始位置設定レジスタ141から読み
出して基準クロック信号用カウンタ142に設定するメ
インコントローラ121とを備えている。
【0060】なお、この描画開始位置設定レジスタ14
1とが本発明における記憶手段に相当し、メインコント
ローラ121が本発明における制御部に相当する。
【0061】続いて、この実施例装置において、描画し
ようとするプリント配線基板Sのサイズに応じて基準ス
ケール75の検出位置を変更する動作について説明す
る。
【0062】例えば、描画しようとするプリント配線基
板Sのサイズは1種類とは限らず、種々の異なるサイズ
のものも取り扱われることがある。
【0063】図4に示すように、プリント配線基板Sへ
のレーザ描画を開始する前に、プリント配線基板Sのサ
イズに応じて値の異なる複数個(n個)の描画開始位置
指定データc1 〜cn がCPU(中央演算装置)等によ
って予めメインコントローラ121に入力される。メイ
ンコントローラ121は、この複数個の描画開始位置指
定データc1 〜cn を描画開始位置設定レジスタ141
に設定する。また、基準スケール75に参照用のレーザ
ビームの走査が開始される前に、メインコントローラ1
21からの指示dに基づいて基準クロック信号用カウン
タ142のカウント値が初期化される。
【0064】これから描画しようとするプリント配線基
板Sのサイズに対応する描画開始位置指定データ(例え
ば、c3 とし、このc3 の設定値は「10」であるとす
る。)がCPUからメインコントローラ121に指示さ
れる。メインコントローラ121は、CPUから指示さ
れたプリント配線基板Sのサイズに対応する描画開始位
置指定データc3 (設定値「10」)を描画開始位置設定
レジスタ141から読み出して比較器143に設定す
る。この状態で参照用のレーザビームの基準スケール7
5への走査が開始されると、参照用のレーザビームが基
準スケール75の先頭領域から主走査方向に照射され、
基準スケール75による参照用のレーザビームの周期的
な強弱が光検出器76で検出される。光検出器76は、
図4に示すように、この周期的な強弱に応じた基準クロ
ック信号aを描画クロック生成回路122に出力する。
具体的には、この周期的な強弱に応じた基準クロック信
号aは、描画開始信号生成回路131内の基準クロック
信号用カウンタ142と、描画クロック発生回路132
とに入力される。
【0065】基準クロック信号用カウンタ142は、こ
の基準クロック信号aをカウントしそのカウント値を比
較器143に順次出力する。比較器143は、基準クロ
ック信号用カウンタ142からの基準クロック信号aの
カウント値が設定値「10」に到達すると、描画開始信号
bを描画クロック発生回路132に出力する。描画クロ
ック発生回路132は、描画開始信号bを受けた以降の
光検出器76からの基準クロック信号aをそのまま描画
クロック信号fとして描画データバッファメモリ114
に出力する。
【0066】この描画クロック発生回路132からの走
査歪に応じた描画クロック信号fでラスターデータが読
み出される。音響光学変調器53は、描画信号に基づい
てレーザビームを変調する。変調された描画用のレーザ
ビームがプリント配線基板Sに照射され、位置ずれ補正
された描画パターンがプリント配線基板Sに形成され
る。具体的には、図5(c)に示すように、ポリゴンミ
ラー67やfθレンズ68などによる走査歪に応じた描
画クロック信号fを用いることで、図5(d)に示すよ
うに等間隔でかつ均等に配列された画素で描画パターン
がプリント配線基板Sに描画され、走査画素の記録密度
むらの補正処理が高精度に行われている。
【0067】このように、プリント配線基板Sのサイズ
に応じて値の異なる複数個(n個)の描画開始位置指定
データc(設定値)をそれぞれ記憶する描画開始位置設
定レジスタ141と、描画しようとするプリント配線基
板Sのサイズに応じた設定値を描画開始位置設定レジス
タ141から読み出して比較器143に設定するメイン
コントローラ121とを備えているので、前述の従来例
のような複雑な構成の特異点を基準スケール75に形成
することなく、描画しようとするプリント配線基板Sの
サイズに応じて基準スケール75の検出位置を変更で
き、この検出位置から安定した描画クロック信号fを得
ることができる。また、前記の複雑な構成の特異点を用
いないので、この複雑な構成の特異点を検出するための
前述の従来例のような特別な検出構成も不要にできる。
したがって、描画しようとするプリント配線基板Sのサ
イズに応じて描画開始位置を変更でき、サイズの異なる
複数種類のプリント配線基板Sに対しても良好なレーザ
描画を行うことができ、利用範囲を拡張できる。
【0068】なお、この第2制御例では、プリント配線
基板Sのサイズに応じて値の異なる複数個(n個)の描
画開始位置指定データc1 〜cn を描画開始位置設定レ
ジスタ141に記憶させているが、これから描画しよう
とするプリント配線基板Sのサイズを変更する毎に、そ
れに応じた単一の描画開始位置指定データcのみを描画
開始位置設定レジスタ141に記憶させるようにしても
良い。
【0069】なお、本発明は以下のように変形実施する
ことも可能である。
【0070】(1)上述した実施例装置では、レーザ光
源41と音響光学変調器53を使用しているが、これら
に代えてレーザダイオードを使用してもよい。この場合
には、レーザダイオードを直接オンオフ制御すればよ
く、構造的に簡易化を図ることができる。
【0071】(2)上述した実施例では、結像光学系2
1が固定で描画ステージ5が移動する構成であったが、
逆に結像光学系21が移動する構成であっても本発明を
適用可能である。
【0072】(3)上述した実施例では、遮光部75b
はレーザビームを遮光する領域としているが、この遮光
部75bはスリット部75aに比べてレーザビームの透
過量を減じるものであっても構わない。
【0073】(4)上述した実施例では、描画用とは別
の参照用のレーザビームを結像光学系21のfθレンズ
68より以前で生成し、この参照用のレーザビームを基
準スケール75に照射しているが、描画用のレーザビー
ムを描画ステージ5と基準スケール75との方に分離し
て出力するハーフミラーをfθレンズ68以降に設け、
このハーフミラーで分離された一方の描画用のレーザビ
ームを基準スケールに照射するようにしても良い。
【0074】(5)上述した実施例では、基準スケール
75のスリット部75aと遮光部75bとにより参照用
のレーザビームに強弱を生じさせ、基準スケール75を
介した参照用のレーザビームを光検出器76で検出する
ことでその参照用のレーザビームの強弱を検出している
が、参照用のレーザビームが透過するスリット部と参照
用のレーザビームを反射させる反射部とを交互に主走査
方向に並べた基準スケール75で参照用のレーザビーム
に強弱を生じさせ、基準スケール75からの反射光を光
検出器76で検出することでその参照用のレーザビーム
の強弱を検出するようにしても良い。なお、このときの
基準スケール75の先頭領域はスリット部としている。
また、参照用のレーザビームが透過するスリット部と参
照用のレーザビームを反射させる反射部とを交互に主走
査方向に並べるようにしたパターンをミラー74に形成
し、このミラー74からの反射光を光検出器76で検出
することで参照用のレーザビームの強弱を検出するよう
にしても良い。さらに、このミラー74からの反射光
を、同一経路に沿って戻すように、シリンドリカルレン
ズ73,フィールドレンズ71,折り返しミラー69,
fθレンズ68,ポリゴンミラー67,コーナーミラー
65の順に逆光させ、このコーナーミラー65をポリゴ
ンミラー67からの反射光を透過させるハーフミラーと
し、このハーフミラーを透過したミラー74からの反射
光を光検出器76で検出することで参照用のレーザビー
ムの強弱を検出するようにしても良い。
【0075】(6)上述した実施例では、基準スケール
75の先頭領域の主走査方向の幅は固定の大きさとして
いるが、基準スケール75の先頭領域の幅を主走査方向
に変更する変更手段を設けた場合では、基準スケール7
5の取り付け調整を第1,第2領域のピッチで簡単に行
うことができ、基準スケール75の描画開始位置を任意
の位置に変更できる。具体的には、この変更手段は、基
準スケール75の先頭領域における第1または第2領域
の幅を後続する第1および第2領域に向けて長さを変え
るように主走査方向に機械的に可動させて基準スケール
75の検出領域を覆う範囲を拡大または縮小するシャッ
ター機構とすることで実現できる。ただし、変更する領
域は、検出信号が不安定とならないように、基準スケー
ル75の検出領域単位(スリット部と遮光部またはスリ
ット部と反射部)で変更するものとする。
【0076】(7)上述した実施例ではプリント配線基
板製造装置を例に採って説明したが、本発明はこのよう
な装置に限定されるものではなく、レーザビームを用い
て露光処理を行う装置に適用できる。
【0077】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の装置発明によれば、光特性が異なる第1領域
と第2領域とが交互に主走査方向に並べられ、これらの
領域に前記偏向手段で偏向されたレーザビームが照射さ
れる格子部と、前記格子部からのレーザビームを検出す
る検出手段と、前記検出手段からの検出信号に基づいて
前記描画クロックを生成する信号生成手段とを備えると
ともに、前記格子部は、走査開始側にあたる先頭領域が
これに後続する第1および第2領域の主走査方向の幅よ
りも広く形成されているので、偏向手段で偏向されたレ
ーザビームの格子部における照射開始位置が偏向手段な
どによりばらついたとしても、必ず、先頭領域に後続す
る最初の第1または第2領域を横切るようにレーザビー
ムが照射されるので、格子部の走査開始側の最初の検出
位置から安定した描画クロックが得られる。前述の従来
例のような複雑な構成の特異点を格子部に形成すること
を不要にでき、この複雑な構成の特異点を検出するため
の特別な検出構成も不要にできる。
【0078】また、請求項2に記載の装置発明によれ
ば、信号生成手段は、検出手段からの検出信号をカウン
トしたカウント値が所定の設定値に到達すると描画開始
信号を出力するカウンタ部と、前記カウンタ部からの描
画開始信号を受けると、これ以降に前記検出手段から検
出された検出信号に基づいて描画クロックを生成して出
力する描画クロック発生手段とを備えているので、格子
部における設定値に対応する検出位置から描画クロック
を得ることができる。
【0079】また、請求項3に記載の装置発明によれ
ば、カウンタ部で用いるための設定値を記憶する記憶手
段を備えているので、格子部を大体の取り付け位置に取
り付けるだけで良く、格子部の取り付け位置を実際に移
動させて微調整する必要はなく、格子部における描画開
始位置に相当する検出位置を描画開始位置として適宜変
更することで微調整を行うことができる。したがって、
格子部の取り付け調整を簡単に行うことができ、描画開
始位置を容易に任意の位置に変更できる。
【0080】また、請求項4に記載の装置発明によれ
ば、処理対象物のサイズに応じて値の異なる設定値をそ
れぞれ記憶する記憶手段と、描画しようとする処理対象
物のサイズに応じた設定値を前記記憶手段から読み出し
て前記カウンタ部に設定する制御部とを備えているの
で、描画しようとする処理対象物のサイズに応じて、格
子部の検出位置を変更できる。したがって、描画しよう
とする処理対象物のサイズに応じて描画開始位置を変更
でき、サイズの異なる複数種類の処理対象物に対しても
良好なレーザ描画を行うことができ、利用範囲を拡張で
きる。
【0081】また、請求項5に記載の装置発明によれ
ば、格子部の先頭領域の幅を主走査方向に変更する変更
手段を備えているので、格子部の取り付け調整を簡単に
行うことができ、格子部の描画開始位置を任意の位置に
変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ描画装置の一例であるプリ
ント配線基板製造装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】(a)は基準スケールの構成を示す平面図であ
り、(b)は基準スケールによる基準クロック信号aの
出力タイミングを示す図である。
【図3】実施例のプリント配線基板製造装置の概略構成
を示すブロック図である。
【図4】描画制御部の要部の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】(a)は、理想と実際の走査光学特性を示す図
であり、(b)は、レーザビームの主走査速度の特性を
示す図であり、(c)は、補正後の描画クロック信号を
示す図であり、(d)は、調整後の主走査描画特性を示
す図である。
【図6】従来の複雑な構成の特異点を有する基準スケー
ルを示す図である。
【符号の説明】
1 … 基台 3 … ガイドレール(移動手段) 5 … 描画ステージ 7 … サーボモータ(移動手段) 9 … 送りネジ(移動手段) 15 … 載置テーブル 21 … 結像光学系 41 … レーザ光源 53 … 音響光学変調器 67 … ポリゴンミラー(偏向手段) 73 … シリンドリカルレンズ 75 … 基準スケール(格子部) 76 … 光検出器(検出手段) 95 … 描画基準位置センサ 121 … メインコントローラ(制御部) 122 … 描画クロック生成回路(信号生成手段) 126 … ポリゴン面検出器 131 … 描画開始信号生成回路(カウンタ部) 132 … 描画クロック発生回路(描画クロック発生
手段) 141 … 描画開始位置設定レジスタ(記憶手段) S … プリント配線基板(処理対象物) LB … 描画用のレーザビーム LB’… 参照用のレーザビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 BB09 BB29 BB30 BB31 BB32 BB37 BB38 BB39 CB71 2H045 AA01 BA26 BA32 CA85 CA89 CA98 DA02 5C072 AA03 BA02 BA17 HA02 HA13 HB08 HB11 UA11 UA14 5C074 AA02 BB03 CC22 CC26 DD16 EE02 EE06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 描画クロックで読み出されるラスターデ
    ータに基づいて生成される描画信号によりレーザビーム
    を変調し、この変調されたレーザビームを偏向手段で主
    走査方向に偏向させて処理対象物に照射させるととも
    に、副走査方向にレーザビームと前記処理対象物とを移
    動手段で相対的に移動させることにより所望のパターン
    を前記処理対象物に描画するレーザ描画装置において、 光特性が異なる第1領域と第2領域とが交互に主走査方
    向に並べられ、これらの領域に前記偏向手段で偏向され
    たレーザビームが照射される格子部と、 前記格子部からのレーザビームを検出する検出手段と、 前記検出手段からの検出信号に基づいて前記描画クロッ
    クを生成する信号生成手段とを備えるとともに、 前記格子部は、走査開始側にあたる先頭領域がこれに後
    続する第1および第2領域の主走査方向の幅よりも広く
    形成されていることを特徴とするレーザ描画装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザ描画装置におい
    て、 前記信号生成手段は、 前記検出手段からの検出信号をカウントしたカウント値
    が所定の設定値に到達すると描画開始信号を出力するカ
    ウンタ部と、 前記カウンタ部からの描画開始信号を受けると、これ以
    降に前記検出手段から検出された検出信号に基づいて描
    画クロックを生成して出力する描画クロック発生手段と
    を備えていることを特徴とするレーザ描画装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のレーザ描画装置におい
    て、 前記カウンタ部で用いるための設定値を記憶する記憶手
    段を備えていることを特徴とするレーザ描画装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のレーザ描画装置におい
    て、 処理対象物のサイズに応じて値の異なる設定値をそれぞ
    れ記憶する記憶手段と、 描画しようとする処理対象物のサイズに応じた設定値を
    前記記憶手段から読み出して前記カウンタ部に設定する
    制御部とを備えていることを特徴とするレーザ描画装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のレーザ描画装置におい
    て、 前記格子部の先頭領域の幅を主走査方向に変更する変更
    手段を備えていることを特徴とするレーザ描画装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017032355A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 三菱電機株式会社 レーザレーダ装置

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JP2017032355A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 三菱電機株式会社 レーザレーダ装置

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