JP2001304462A - ヒートシステム用樹脂製パイプ及びその製造方法 - Google Patents

ヒートシステム用樹脂製パイプ及びその製造方法

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resin pipe
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resin
fibrous filler
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Hiroyuki Tomita
冨田  浩幸
Hiroshi Kirikoshi
浩志 桐越
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】強度、寸法安定性及び耐熱性に優れたヒートシ
ステム用樹脂製パイプ及びその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】ポリアミド樹脂と繊維状フィラーを含む組
成物からなる繊維強化樹脂製パイプであって、繊維状フ
ィラーが表面と平行な面に沿って面配向していることを
特徴とするヒートシステム用樹脂製パイプ。また、成形
品表面が固化した状態で押出成形することを特徴とする
ヒートシステム用樹脂製パイプの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強度、寸法安定性及
び耐熱性に優れたヒートシステム用樹脂製パイプ及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】暖房用、融雪用等に、パイプ状配管に熱
水等の熱媒体を通す方法である「ヒートシステム」が用
いられている。ヒートシステム用パイプとして、金属
製、架橋ポリエチレン製及びポリアミド製のパイプが用
いられている。金属製のパイプは強度及び耐熱性に優れ
るが、錆びやすいことや、樹脂製に比べ重く、溶接等の
作業も必要なため配管作業がしにくいという問題があ
る。架橋ポリエチレン製のパイプでは錆びず、軽量であ
るという利点があるが、耐熱性が不十分なため、用途が
限定される。ポリアミド製のパイプは架橋ポリエチレン
製と比較して耐熱性が高く、かつ、樹脂製の利点である
耐腐食性や耐熱性を有する。しかしながら、ポリアミド
製は吸水による寸法変化があるため、金属等との接合部
や取り付け部との寸法差を生じるという問題がある。ま
た、上記樹脂製のパイプは強度が不十分であり、何らか
の原因でパイプ内圧が異常に上がった場合破裂する恐れ
がある。
【0003】かかる問題点を改良するため、層状珪酸塩
等の膨潤へき開性鉱物を配合した樹脂製パイプ(特開平
10−47550号公報)が提案されている。膨潤へき
開性鉱物強化パイプは吸水時の寸法変化率を抑制するの
には効果があるが、強度の改良効果が不十分であるとと
もに、靭性が低下し外力を受けたときに割れやすいとい
う問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、樹脂の強度及
び寸法安定性を改良するためには、アスペクト比の大き
い繊維状フィラーを配合した組成物を使用することが効
果的である。しかしながら、該組成物をパイプ状に成形
すると、繊維状フィラーが押出方向に配向してしまうた
め、押出方向に比較して、円周方向の強度及び寸法安定
性の改良効果は少ない。また、繊維状フィラーの配向に
沿って軸方向に亀裂が入りやすく、靭性が低下するとい
う問題もある。本発明は、かかる状況に鑑みてなされた
ものであり、前述の問題を解決し、強度、寸法安定性及
び耐熱性に優れたヒートシステム用樹脂製パイプ及びそ
の製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ポリアミド樹脂と繊維状フィラーを含む
組成物からなるヒートシステム用樹脂製パイプ中の繊維
状フィラーを表面と平行な面に沿って面配向(2次元配
向)させることにより、上記課題が解決できることを見
いだし、この知見に基づいて本発明を完成させるに至っ
たものである。
【0006】本発明によれば、パイプ中で繊維状フィラ
ーが面配向しているため、押出方向(パイプの長手方
向)及び円周方向のどの方向に対しても繊維強化が有効
になされており、内圧に対しする破断強度を向上させる
とともに、いずれの方向に対しても改良された寸法安定
性を有する。
【0007】すなわち、本発明は以下の(1)〜(8)
に示されるヒートシステム用樹脂製パイプ及びその製造
方法に関する。
【0008】(1)ポリアミド樹脂と繊維状フィラーを
含む組成物からなる繊維強化樹脂製パイプであって、繊
維状フィラーがパイプ表面と平行な面に沿って面配向し
ていることを特徴とするヒートシステム用樹脂製パイ
プ。 (2)繊維状フィラーがパイプ表面と平行な面に対し、
20°以内の角度で配置するものが50%以上あり、か
つ、該パイプの長手方向の軸に対し、20°以内の角度
で配置するものが50%以下であることを特徴とする
(1)に記載のヒートシステム用樹脂製パイプ。
【0009】(3)繊維状フィラーの含有量が10〜5
0質量%であることを特徴とする(1)または(2)に
記載のヒートシステム用樹脂製パイプ。 (4)繊維状フィラーがアミノシラン系カップリング剤
で表面処理されたガラス繊維であることを特徴とする
(1)ないし(3)のいずれかに記載のヒートシステム
用樹脂製パイプ。
【0010】(5)少なくとも1層が、(1)ないし
(4)のいずれかに記載のヒートシステム用樹脂製パイ
プからなるヒートシステム用多層樹脂製パイプ。 (6)成形品表面が固化した状態で押出成形することを
特徴とする(1)ないし(5)のいずれかに記載のヒー
トシステム用樹脂製パイプの製造方法。
【0011】(7)押出機、溶融樹脂通路を有するダイ
及び冷却可能なサイジングフォーマーを有する成形装置
により成形することを特徴とする(6)に記載のヒート
システム用樹脂製パイプの製造方法。 (8)(7)に記載の成形装置において、さらに引取機
を設け、引取機により引取る速度を一定とし、背圧が一
定となるように押出機のスクリュー回転速度を調整しつ
つ成形することを特徴とするヒートシステム用樹脂製パ
イプの製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0013】本発明における、ポリアミド樹脂として
は、公知の各種ポリアミド樹脂が使用され、例えば、ポ
リアミド6,ポリアミド66,ポリアミド46,ポリア
ミド11,ポリアミド12,ポリアミド610,ポリア
ミド612等の脂肪族ポリアミド、ポリアミド6T,ポ
リアミドMXD6等の半芳香族ポリアミド、ポリアミド
66/6,ポリアミド6/6T等の共重合ポリアミド及
びこれらポリアミドの混合物等が挙げられる。これらの
中でもポリアミド6、ポリアミド66、ならびにポリア
ミアド6及びポリアミド66の混合物が特に好ましい。
また、ポリアミドの分子量としては、相対粘度(98質
量%硫酸中の1質量%ポリマー溶液を温度25℃で測
定)で、2〜4.5のものが好ましい。相対粘度が2未
満ではパイプが脆くなり、パイプの耐圧性が低下するこ
とがあり、相対粘度が4.5を超えると、成形圧力が高
くなり、生産性が低下することがある。
【0014】本発明に用いられる繊維状フィラーとして
は、公知の各種繊維状フィラーが使用され、例えば、ガ
ラス繊維、炭素繊維、気相法炭素繊維、金属繊維、全芳
香族ポリアミド繊維、鉱物繊維、各種ウィスカー(金属
酸化物、ホウ酸アルミニウム、窒化珪素、チタン酸カリ
ウム等)が挙げられる。これらの繊維状フィラーは、1
種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができ
る。また、繊維状フィラーは線状のものでも、分岐を有
するものでも使用できる。これらのうち好ましくはガラ
ス繊維、炭素繊維が用いられる、より好ましくはガラス
繊維である。
【0015】本発明におけるガラス繊維としては、具体
的には、従来からポリアミド樹脂等に配合されているも
のであり、特に制限はない。ガラス繊維の径は5μm〜
15μmが好ましい。また、パイプ中におけるガラス繊
維の長さは長い方が良く、好ましくは平均アスペクト比
10以上、更に好ましくは平均アスペクト比100以上
である。ガラス繊維はポリアミド樹脂との接着性を改良
するため、各種の表面処理を施すことが好ましい。
【0016】本発明におけるガラス繊維用の表面処理剤
としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート
系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等が
挙げられる。これらの表面処理剤のうち、好ましくはシ
ランカップリング剤であり、より好ましくは、ポリアミ
ド樹脂との相容性が良いと言う点から、アミノシラン系
カップリング剤である。
【0017】アミノシラン系カップリング剤としては、
具体的にN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−
メトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−3
−アミノプロピルトリエトキシシラン,トリアミノプロ
ピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0018】繊維状フィラーの含有量としては、10〜
50質量%であることが好ましく、より好ましくは、2
0〜40質量%である。繊維状フィラーの含有量が10
質量%未満では、吸水時の寸法安定性の改良が不充分で
あり、50質量%を超えると、耐衝撃性が低下してく
る。
【0019】本発明においては、ヒートシステム用樹脂
製パイプ中で繊維状フィラーがパイプ表面と平行な面に
沿って面配向していることを特徴とする。
【0020】ヒートシステム用樹脂製パイプ中で繊維状
フィラーがパイプ表面と平行な面に対して面配向してい
るとは、繊維状フィラーが次のように配向している状態
をいう。曲面形状を有するパイプ表面の、微小部を取出
したとき、この表面は実質的に平面として見なすことが
できる。この平面と平行な平面に沿って、繊維状フィラ
ーの大部分が分散し、かつパイプの長手方向に対して配
向していない状態をいう。また、例えば、パイプ中の繊
維状フィラーがパイプ表面と平行な面(実質的な平面を
含む。)に対し、20°以内の角度で配置するものが5
0%以上あり、かつ、該パイプの長手方向の軸に対し、
20°以内の角度で配置するものが50%以下であるこ
とが、好ましい。
【0021】配向の測定方法としては、繊維状フィラー
の種類や大きさによって異なるが、一般に行われている
各種方法を用いることができる。例えば、パイプ断面に
おける繊維状フィラー断面の長径と短径の比から角度を
求める方法、繊維状フィラーの特定面のX線回折ピーク
強度から配向を求める方法、パイプの各方向の断面を溶
媒でエッチングして表面の樹脂を溶かし、走査電子顕微
鏡観察や光学顕微鏡で繊維状フィラーの角度を求める方
法等が挙げられる。
【0022】また、本発明のヒートシステム用樹脂製パ
イプは、使用する環境により、必要に応じて多層のパイ
プとすることができる。また多層化する方法についても
制限はない。多層化する場合には、ポリプロピレン等の
ポリオレフィンを無水マレイン酸、無水イタコン酸、無
水シトラコン酸、エンドビシクロ−[2,2,1]−ヘ
プト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物等の不飽
和ジカルボン酸無水物等によりグラフト変性した変性ポ
リオレフィン樹脂をはじめとする各種の変性樹脂を接着
層として、用いることができる。
【0023】本発明におけるヒートシステム用樹脂製パ
イプは繊維状フィラーの面配向が維持される範囲におい
て、必要に応じて架橋剤や、電子線等のエネルギー線に
よる架橋及び/または発泡等の処理を行うことが可能で
あるまた、所望によりポリアミド樹脂の技術分野におい
て慣用の各種添加剤、例えば安定剤、難燃剤、着色剤、
核剤などを本発明の特徴を損なわない範囲で配合するこ
とができる。
【0024】本発明のヒートシステム用樹脂製パイプを
構成する組成物は、上記の各成分を公知の混錬装置、例
えば単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ロ
ールミキサーなどを用いて混錬できる。その後の成形加
工により、繊維状フィラーが面配向したヒートシステム
用樹脂製パイプを得るが、面配向させる成形方法とし
て、繊維状フィラーの面配向を形成できるものであれ
ば、特に成形法は制限されない。
【0025】本発明で用いられる成形法としては、押出
機、溶融樹脂通路を有するダイ及び冷却可能なサイジン
グフォーマー有する成形装置を用い、成形品表面が固化
した状態で押出す方法等が好適である。固化した状態
は、サイジングフォーマーの温度を、ポリアミド樹脂の
融点より低い温度(以下「固化温度」という。)に設定
して押出す方法等により作り出すことができる。 押出
成形法の一例を図1に示す。該押出成形法では押出機
(1)、溶融樹脂通路を有するダイ(2)、冷却可能な
サイジングフォーマー(3)が連続的に繋がった構成を
有し、背圧をかけつつ成形し、成形品は少なくとも表面
は冷却され固化した状態でサイジングフォーマー(3)
から押出される。すなわち、押出機ホッパーから投入さ
れたポリアミド樹脂はシリンダー内で溶融、昇圧され、
固化温度以上に保たれたダイ(2)でパイプ形状に変形
されて、サイジングフォーマー(3)に導入される。サ
イジングフォーマーはポリアミド樹脂の固化温度より低
い温度に保たれているため、冷却・固化がサイジングフ
ォーマー内で進行し、少なくとも表面が固化された状態
で押出される。ダイ(2)出口とサイジングフォーマー
(3)入り口形状は一致していることが好ましく、形状
が異なるとダイ出口とサイジングフォーマー入口の間で
樹脂が滞留し、サイジングフォーマー入口付近でポリア
ミド樹脂が固化して、外観不良や背圧変動の原因にな
る。必要に応じて押出成形品を十分冷却するための水槽
や、背圧調整用の引取機を使用することができる。ま
た、引取機を使用し、引取機により引取る速度を一定と
して、背圧が一定となるように押出機のスクリュー回転
速度を調整しつつ成形することで、押出機により押出さ
れたヒートシステム用樹脂製パイプの表面状態がより良
好なものとなり、物性のばらつきの少ないものを得るこ
とができる。背圧が一定となるようにスクリュー回転速
度を調整する方法としては、ダイに樹脂圧計を取りつけ
て背圧を測定し、スクリュー回転数のフィードバック制
御を行う等が挙げられる。
【0026】上記の製造方法により、パイプ中で繊維状
フィラーが面配向し、押出方向及び円周方向のどちらの
方向に対しても繊維強化が有効になされており、強度、
寸法安定性及び耐熱性に優れたヒートシステム用樹脂製
パイプを製造することができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。ガラス繊維強化ポリアミド樹脂としては、昭和
電工株式会社製FE24303−1〔ガラス繊維含有量
30質量%。ポリアミド樹脂成分の相対粘度(98質量
%硫酸中の1質量%ポリマー溶液を温度25℃で測定)
が3.2。〕を用いた。
【0028】ガラス繊維の配向はパイプを旋盤で半分の
厚みになるまで切削した後、表面を#240,#600
及び#2000の研磨紙を用いて滑らかにし、パイプ表
面と平行な観察面を作成し、この面を500倍のレンズ
を取りつけたマイクロスコープ(キーエンス社製、VH
−6300)で観察することで実施した。研磨の際、ガ
ラス繊維が表面から脱落した場合は、その抜けた穴をガ
ラス繊維として扱った。得られた画像は、画像解析装置
(ピアス社製、LA−500)でガラス繊維断面の長径
の方向、長径と短径の比及び各ガラス繊維断面の面積を
求め、ガラス繊維の配向を解析した。
【0029】ガラス繊維の配向を解析法を図2により説
明する。ガラス繊維断面の長径(b)と短径(a)との
比から、観察面に対する、ガラス繊維の角度を計算し
て、観察面に対して20°以内の配向を有するガラス繊
維の割合を求めるとともに、ガラス繊維断面の長径の方
向とパイプの長手方向の軸とがなす角度(θ)からパイ
プの長手軸方向に対して20°以内の配向を有するガラ
ス繊維の割合を求めた。また、同様にして、パイプの円
周方向の軸に対し、20°以内の角度で配向を有するガ
ラス繊維の割合を求めた。ここで言う割合とはガラス繊
維断面積の合計に対して上記条件に該当するガラス繊維
の断面積の割合を百分率であらわしたものである。
【0030】パイプの耐圧性は長さ300mmに切断し
たパイプの一方の端を閉鎖し、もう一方の端から油圧ポ
ンプで油を注入・昇圧した。パイプが破損した時の圧力
を最大ゲージ圧を読み取り、パイプの耐圧性とした。
【0031】吸水時の寸法変化率はパイプを長さ50m
mに切断し、80℃の温水中に浸漬して吸水させて吸水
率を2質量%及び4質量%に調整したサンプルを用い、
軸方向及び円周方向の寸法変化を測定した。軸方向の寸
法変化率は吸水後の長さから吸水前の寸法を引いた寸法
変化量求め、吸水前の寸法に対する割合を百分率であら
わした。また、円周方向の寸法変化率は吸水前後のパイ
プ外径から吸水前後のパイプ円周の長さを求め、以下は
軸方向の場合と同様にして寸法変化量を求めた。
【0032】実施例 外径32mm,厚み2mmのパイプ用ダイ及びサイジン
グフォーマーが連続的に取りつけられたφ32mm単軸
押出機を用いてガラス繊維強化ポリアミド樹脂の押出成
形を行った。押出成形はシリンダー温度240℃、サイ
ジングフォーマー温度90℃で行い、パイプ表面が固化
した状態でサイジングフォーマーから押出された。押出
されたパイプは、シャワー式の冷却装置を通った後、キ
ャタピラ式引取機で引取られ、所定の長さに切断され
た。
【0033】比較例 実施例と同様の方法で溶融混練したペレットを作成し、
外径32mmのパイプ用ダイを取りつけたφ32mm単
軸押出機を用いてガラス繊維強化ポリアミド樹脂の押出
成形を行った。押出成形はシリンダー温度240℃で可
塑化し、ダイ温度240℃で溶融状態で押出した後、外
径32mm,厚さ2mmになるように、押出機の吐出量
及び引取機の引取速度を調整した。押出されたパイプ
は、サイザー及びシャワー式の冷却装置を通った後、キ
ャタピラ式引取機で引取られ、所定の長さに切断され
た。
【0034】表1に実施例及び比較例のガラス繊維の配
向ならびに得られたパイプの強度を示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明のヒートシステム用樹脂製パイプ
は強度、寸法安定性及び耐熱性に優れているため、暖房
用、融雪用の配管等に利用でき有用である。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の押出成形操作に用いる押出ダイ及び
サイジングフォーマーの一例を示す概略縦断面図であ
る。
【図2】実施例、比較例におけるガラス繊維の配向解析
法である。
【0038】
【符号の説明】
1 押出機(先端部) 2 ダイ 3 サイジングフォーマー 4 水冷ジャケット 5 マンドレル 6 断熱材 7 加熱ヒーター
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 77:00 B29K 77:00 105:12 105:12 B29L 23:00 B29L 23:00 C08L 77:00 C08L 77:00 Fターム(参考) 3H111 AA01 BA15 BA26 BA34 CB02 CB03 CC03 CC18 DA11 DA26 DB09 DB27 EA04 4F072 AA02 AA08 AB09 AB22 AC06 AD44 AK16 AL16 4F207 AA29 AB25 AB28 AG03 AG08 AR02 AR08 AR09 KA01 KA17 KF02 KK12 KK45 KK76 KK90 KL88 KL91 KM14 KM15 KM16 KM30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリアミド樹脂と繊維状フィラーを含む組
    成物からなる繊維強化樹脂製パイプであって、繊維状フ
    ィラーがパイプ表面と平行な面に沿って面配向している
    ことを特徴とするヒートシステム用樹脂製パイプ。
  2. 【請求項2】繊維状フィラーがパイプ表面と平行な面に
    対し、20°以内の角度で配置するものが50%以上あ
    り、かつ、該パイプの長手方向の軸に対し、20°以内
    の角度で配置するものが50%以下であることを特徴と
    する請求項1に記載のヒートシステム用樹脂製パイプ。
  3. 【請求項3】繊維状フィラーの含有量が10〜50質量
    %であることを特徴とする請求項1または2に記載のヒ
    ートシステム用樹脂製パイプ。
  4. 【請求項4】繊維状フィラーがアミノシラン系カップリ
    ング剤で表面処理されたガラス繊維であることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載のヒートシステ
    ム用樹脂製パイプ。
  5. 【請求項5】少なくとも1層が、請求項1ないし4のい
    ずれかに記載のヒートシステム用樹脂製パイプからなる
    ヒートシステム用多層樹脂製パイプ。
  6. 【請求項6】成形品表面が固化した状態で押出成形する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    ヒートシステム用樹脂製パイプの製造方法。
  7. 【請求項7】押出機、溶融樹脂通路を有するダイ及び冷
    却可能なサイジングフォーマーを有する成形装置により
    成形することを特徴とする請求項6に記載のヒートシス
    テム用樹脂製パイプの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の成形装置において、さら
    に引取機を設け、引取機により引取る速度を一定とし、
    背圧が一定となるように押出機のスクリュー回転速度を
    調整しつつ成形することを特徴とするヒートシステム用
    樹脂製パイプの製造方法。
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