JP2001304146A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 背圧室の圧力の変動を抑え、摺動損失を低減
し、圧縮性能を向上したスクロール型圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 背圧室９を外側背圧室９ａと、内側背圧
室９ｂに区画し、フレーム１０に外側背圧室と吸入室５
ａとを連通する第一通路２１と、同第一通路の途中に弁
室２２を形成し、同弁室と電動機室１２を連通する第二
通路２３とを設け、前記弁室内に前記外側背圧室、吸入
室および、第二通路とを仕切る可動可能な背圧切替体２
４を設け、同背圧切替体に前記外側背圧室と前記吸入室
を連通する透孔２４ａを設け、前記吸入室側の弁室２２
ａに背圧切替体を付勢する第一の弾性部材２５を設ける
とともに、前記外側背圧室側の弁室に第一通路を開閉す
る弁体２６と、背圧切替体に固定され弁体を付勢する第
二の弾性部材２７を設け、外側背圧室側の弁室と、前記
弁体との隙間の面積を外側背圧室と弁室との間の第一通
路の最小断面積より大きくした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、スクロール型圧縮
機に係わり、とくに、旋回スクロールの背面に背圧室を
形成したものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、スクロール型圧縮機は、図１に示
すように、密閉容器１内に電動機２と、同電動機２によ
り回転駆動される主軸３の一端に設けたクランク軸４に
より旋回駆動される圧縮部５を配置し、同圧縮部５を、
鏡板６ａに渦捲き状のラップ６ｂを形成した固定スクロ
ール６と、鏡板７ａに渦捲き状のラップ７ｂを形成し前
記クランク軸４により旋回駆動される旋回スクロール７
とを互いに噛み合わせて圧縮室８を形成し、同旋回スク
ロール７の背面に背圧室９を設け、同背圧室９に前記圧
縮室８の中間圧力を導入し、この中間圧力により前記旋
回スクロール７を前記固定スクロール６に押圧し、前記
密閉容器１内を前記主軸３を支承する軸受１０ａを有す
るフレーム１０により前記固定スクロール６に設けた吐
出口６ｃから圧縮冷媒が吐出される吐出室１１と、前記
電動機２を収容する電動機室１２とに区画し、前記圧縮
部５の吸入室５ａに吸入管１３を、前記吐出室１１に吐
出管１４をそれぞれ接続し、前記電動機室１２に第一バ
イパス管１６および第二バイパス管１７を接続し、前記
電動機室１２を高圧と低圧に切換可能にしている。しか
し、電動機室１２を高圧と低圧に切換えた場合、前記背
圧室の圧力が変動し、最適な中間圧力にならないという
問題があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は以上述べた問
題点を解決し、背圧室の圧力の変動を抑え、旋回スクロ
ールを固定スクロールに常に最適な圧力で押圧すること
により、摺動損失を低減し、圧縮性能を向上したスクロ
ール型圧縮機を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するため、密閉容器内に電動機と、同電動機により回
転駆動される主軸の一端に設けたクランク軸により旋回
駆動される圧縮部を配置し、同圧縮部を、鏡板に渦捲き
状のラップを形成した固定スクロールと、鏡板に渦捲き
状のラップを形成し前記クランク軸により旋回駆動され
る旋回スクロールとを互いに噛み合わせて圧縮室を形成
し、同旋回スクロールの背面に背圧室を設け、同背圧室
のガス圧力により前記旋回スクロールを前記固定スクロ
ールに押圧し、前記密閉容器内を前記主軸を支承する軸
受を有するフレームにより前記固定スクロールに設けた
吐出口から圧縮冷媒が吐出される吐出室と、前記電動機
を収容する電動機室とに区画し、前記圧縮部の吸入室に
吸入管を、前記吐出室に吐出管をそれぞれ接続し、前記
電動機室に第一バイパス管および第二バイパス管を接続
し、前記電動機室を高圧と低圧に切換可能にしたスクロ
ール圧縮機において、前記背圧室を環状の外側背圧室
と、内側背圧室に区画し、前記外側背圧室に中間圧力を
導入し、前記フレームに前記外側背圧室と前記吸入室と
を連通する第一通路と、同第一通路の途中に弁室を形成
し、同弁室と前記電動機室を連通する第二通路とを設
け、前記弁室内に前記外側背圧室、前記吸入室および、
前記第二通路とを仕切る可動可能な背圧切替体を設け、
同背圧切替体に前記外側背圧室と前記吸入室を連通する
透孔を設け、前記吸入室側の弁室に前記背圧切替体を付
勢する第一の弾性部材を設けるとともに、前記外側背圧
室側の弁室に前記第一通路を開閉する弁体と、前記背圧
切替体に固定され前記弁体を付勢する第二の弾性部材を
設けてなり、前記外側背圧室側の弁室と、前記弁体との
隙間の面積を、前記外側背圧室と同弁室との間の第一通
路の最小断面積より大きくしたスクロール型圧縮機とし
ている。

【０００５】前記弁体の径を、前記外側背圧室側の弁室
に備える弁座の内径の半径と同弁室の半径を加えた値よ
り大きくする一方、前記第二の弾性部材の外径を、前記
弁体の径の２倍から前記弁室の直径を減算した値より小
さくしたスクロール型圧縮機としている。

【０００６】前記背圧切替体に前記第二の弾性部材を案
内するガイドを設けたスクロール型圧縮機としている。

【０００７】前記ガイドが前記第二の弾性部材の内径よ
り小さく形成されてなるスクロール型圧縮機としてい
る。

【０００８】密閉容器内に電動機と、同電動機により回
転駆動される主軸の一端に設けたクランク軸により旋回
駆動される圧縮部を配置し、同圧縮部を、鏡板に渦捲き
状のラップを形成した固定スクロールと、鏡板に渦捲き
状のラップを形成し前記クランク軸により旋回駆動され
る旋回スクロールとを互いに噛み合わせて圧縮室を形成
し、同旋回スクロールの背面に背圧室を設け、同背圧室
のガス圧力により前記旋回スクロールを前記固定スクロ
ールに押圧し、前記密閉容器内を前記主軸を支承する軸
受を有するフレームにより前記固定スクロールに設けた
吐出口から圧縮冷媒が吐出される吐出室と、前記電動機
を収容する電動機室とに区画し、前記圧縮部の吸入室に
吸入管を、前記吐出室に吐出管をそれぞれ接続し、前記
電動機室に第一バイパス管および第二バイパス管を接続
し、前記電動機室を高圧と低圧に切換可能にしたスクロ
ール圧縮機において、前記背圧室を環状の外側背圧室
と、内側背圧室に区画し、前記外側背圧室に中間圧力を
導入し、前記フレームに前記外側背圧室と前記吸入室と
を連通する第一通路と、同第一通路の途中に弁室を形成
し、同弁室と前記電動機室を連通する第二通路とを設
け、前記弁室内に前記外側背圧室、前記吸入室および、
前記第二通路とを仕切る可動可能な背圧切替体を設け、
同背圧切替体に前記外側背圧室と前記吸入室を連通する
透孔を設け、前記吸入室側の弁室に前記背圧切替体を付
勢する第一の弾性部材を設けるとともに、前記外側背圧
室側の弁室に前記第一通路を開閉する弁体と、前記背圧
切替体に固定され前記弁体を付勢する第二の弾性部材を
設けてなり、前記外側背圧室側の弁室と、前記弁体の最
外周との間隔を狭くすると共に、同弁体の周縁に流体通
路を設けたスクロール型圧縮機としている。

【０００９】前記背圧切替体及び前記弁体に前記第二の
弾性部材の内側で把持される突出部を設けたスクロール
型圧縮機としている。

【００１０】前記流体通路が、前記弁体の周縁を直線状
または円弧状にカットして形成されてなるスクロール型
圧縮機としている。

【００１１】前記流体通路の面積を前記外側背圧室と同
弁室との間の第一通路の最小断面積より大きくしたスク
ロール型圧縮機としている。

【００１２】前記外側背圧室側の弁室に備える弁座に前
記外側背圧室と同弁室との間の第一通路の最小断面積よ
り大きい凹部を設けたスクロール型圧縮機としている。

【００１３】前記外側背圧室側の弁室に備える弁座の周
辺を同弁座より凹ませてなるスクロール型圧縮機として
いる。

【００１４】前記外側背圧室側の弁室に備える弁座を弁
室と別体に形成してなるスクロール型圧縮機としてい
る。

【００１５】前記別体に形成した弁座を前記弁室の第一
通路に設けた凹部に圧入して固定したスクロール型圧縮
機としている。

【００１６】前記弁座と弁室を硬度の異なる材質で形成
したスクロール型圧縮機としている。

【００１７】前記弁体を球状に形成したスクロール型圧
縮機としている。

【００１８】前記背圧切替体の中央を凸状に形成し、そ
の凹部内側に前記第二の弾性部材を、その凸部外側に第
一の弾性部材をそれぞれ配置したスクロール型圧縮機と
している。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明によ
るスクロール型圧縮機を詳細に説明する。図１は本発明
に係るスクロール型圧縮機を示す概略側断面図、図２は
本発明によるスクロール型圧縮機の一実施例を示す要部
側断面図、図３、図４は同要部拡大断面図である。図１
に示すように、密閉容器１内に電動機２と、同電動機２
により回転駆動される主軸３の一端に設けたクランク軸
４により旋回駆動される圧縮部５を配置し、同圧縮部５
を、鏡板６ａに渦捲き状のラップ６ｂを形成した固定ス
クロール６と、鏡板７ａに渦捲き状のラップ７ｂを形成
し前記クランク軸４により旋回駆動される旋回スクロー
ル７とを互いに噛み合わせて圧縮室８を形成し、同旋回
スクロール７の背面に背圧室９を設け、同背圧室９に前
記圧縮室８の中間圧力を導入し、この中間圧力により前
記旋回スクロール７を前記固定スクロール６に押圧し、
前記密閉容器１内を前記主軸３を支承する軸受１０ａを
有するフレーム１０により前記固定スクロール６に設け
た吐出口６ｃから圧縮冷媒が吐出される吐出室１１と、
前記電動機２を収容する電動機室１２とに区画し、前記
圧縮部５の吸入室５ａに吸入管１３を、前記吐出室１１
に吐出管１４をそれぞれ接続し、前記電動機室１２に第
一バイパス管１６および第二バイパス管１７を接続し、
前記電動機室１２を高圧と低圧に切換可能にしている。

【００２０】そして、図２に示すように、前記背圧室９
を環状の外側背圧室９ａと、内側背圧室９ｂに区画し、
前記旋回スクロール６に前記外側背圧室９ａと前記圧縮
室８の途中とを連通する中間圧通路６ｄを形成し、前記
フレーム１０に前記外側背圧室９ａと前記吸入室５ａと
を連通する第一通路２１と、同第一通路２１の途中に弁
室２２を形成し、同弁室２２と前記電動機室１２を連通
する第二通路２３とを設け、前記弁室２２内に前記外側
背圧室９ａ、前記吸入室５ａおよび、前記第二通路２３
とを仕切る可動可能な背圧切替体２４を設け、同背圧切
替体２４に前記外側背圧室９ａと前記吸入室５ａを連通
する透孔２４ａを設け、前記吸入室５ａ側の弁室２２ａ
に前記背圧切替体２４を付勢する第一のコイルバネ２５
を設けるとともに、前記外側背圧室９ａ側の弁室２２ｂ
に前記第一通路２１を開閉する弁体２６と、前記背圧切
替体２４に固定され前記弁体２６を付勢する第二のコイ
ルバネ２７を設けるようにしている。そして、図３−
（ａ）、（ｂ）に示すように、前記外側背圧室９ａ側の
弁室２２ｂと、前記弁体２６との隙間に対応する面積
を、前記外側背圧室９ａと同弁室２２ｂとの間の第一通
路２１の最小断面積より大きくすることにより、流路抵
抗を小さくして中間圧の制御がスムーズに行えるように
している。また、前記外側背圧室９ａ側の弁室２２ｂに
備える弁座２８に前記外側背圧室９ａと同弁室２２ｂと
の間の第一通路２１の最小断面積より大きい凹部２８ａ
を設けることにより、前記弁体２６に当接する同凹部２
８ａの加工精度を上げ中間圧の制御がスムーズに行える
ようにしている。また、図４に示すように、前記弁体２
６の径Ａを、前記外側背圧室側９ａの弁室２２ｂに備え
る弁座２８の内径の半径Ｂと同弁室２２ｂの半径Ｃを加
えた値より大きくする一方、前記第二のコイルバネ２７
の外径Ｄを、前記弁体２６の径Ａの２倍から前記弁室２
２ｂの直径２＊Ｃを減算した値より小さく形成すること
により、前記弁体２６が前記外側背圧室９ａ側の弁室２
２ｂ内を径方向に移動しても第二のコイルバネ２７が弁
体２６から外れないようにしている。

【００２１】図５は前記第二のコイルバネ２７が弁体２
６の中心からずれた場合の問題点を示す要部拡大断面
図、図６は図５の問題点を解決する本発明によるスクロ
ール型圧縮機の他の実施例を示す要部拡大断面図であ
る。図５に示すように、前記第二のコイルバネ２７が弁
体２６の中心からずれた場合、背圧室９から圧力による
弁作用力と第二のコイルバネ２７による弁作用力の作用
位置が異なるため、前記弁体２６を傾けようとするモー
メントが働き、設定圧力より低い圧力で弁が開いてしま
う。そこで、図６に示すように、前記背圧切替体２４に
前記第二のコイルバネ２７を案内するガイド２９を設
け、第二のコイルバネ２７が弁体２６の中心に作用する
ようにしてもよい。この場合、同図に示すように、前記
ガイド２９が前記第二のコイルバネ２７の内径より小さ
く形成されており、前記背圧切替体２４の移動によっ
て、前記第二のコイルバネ２７が前記ガイド２９に当た
らないようになっている。

【００２２】図７、図８は本発明によるスクロール型圧
縮機の他の実施例を示す要部拡大断面図である。図７に
示すように、前記外側背圧室９ａ側の弁室２２ｂと、前
記弁体２６の最外周との間隔を狭くすると共に、図８に
示すように、同弁体２６にその周縁を直線状または円弧
状にカットして形成した流体通路２６ａ、２６ｂを設け
ることにより、弁体２６の弁室２２ｂ内移動を少なく
し、前記第二のコイルバネ２７が弁体２６の中心に作用
するようにしている。この流体通路２６ａ、２６ｂの面
積を前記外側背圧室９ａと弁室２２ｂとの間の第一通路
２１の最小断面積より大きくすることにより、流路抵抗
を小さくして中間圧の制御がスムーズに行えるようにし
ている。

【００２３】図９は本発明によるスクロール型圧縮機の
他の実施例を示す要部拡大断面図である。同図に示すよ
うに、前記背圧切替体２４及び前記弁体２６に前記第二
のコイルバネ２７の内側で把持される突出部２４ｔ、２
６ｔを設け、前記第二のコイルバネ２７が弁体２６の中
心に作用するようにしてもよい。

【００２４】図１０は本発明によるスクロール型圧縮機
の他の実施例を示す要部拡大断面図である。同図に示す
ように、前記外側背圧室９ａ側の弁室２２ｂに備える弁
座２８の周辺を同弁座２８より凹ませて凹部２２ｂ１を
形成することにより、弁体２６と弁座２８との接触面積
を小さくして弁の開閉をスムーズにすると共に、流路抵
抗を小さくして中間圧の制御がスムーズに行えるように
している。また、前記外側背圧室９ａ側の弁室２２ｂに
備える弁座２８を弁室２２ｂと別体に形成し、この別体
に形成した弁座２８を前記弁室２２ｂの第一通路２１に
設けた凹部３０に圧入して固定することにより、加工性
を良好とし、弁座２８の弁体２６との接触面の加工精度
を向上することができる。また、前記弁座２８と弁室２
２ｂを硬度の異なる材質で形成することにより、硬度の
柔らかい方が変形することにより圧入し易くしている。

【００２５】図１１は本発明によるスクロール型圧縮機
の他の実施例を示す要部拡大断面図である。図に示すよ
うに、前記弁体２６を球状に形成し、前記第二のコイル
バネ２７の弁体２６との中心ずれを無くし、密着性を良
くしている。

【００２６】図１２は本発明によるスクロール型圧縮機
の他の実施例を示す要部拡大断面図である。図に示すよ
うに、前記背圧切替体２４の中央を下方に突出する凸状
に形成し、その上側の凹部２４ｈ内側に前記第二のコイ
ルバネ２７を、その下側の凸部２４ｄ外側に第一のコイ
ルバネ２５をそれぞれ配置することにより、弁室２２を
短くでき、コンパクトに形成することができる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によるスク
ロール型圧縮機によれば、背圧室を環状の外側背圧室
と、内側背圧室に区画し、前記外側背圧室に中間圧力を
導入し、フレームに前記外側背圧室と吸入室とを連通す
る第一通路と、同第一通路の途中に弁室を形成し、同弁
室と電動機室を連通する第二通路とを設け、前記弁室内
に前記外側背圧室、前記吸入室および、前記第二通路と
を仕切る可動可能な背圧切替体を設け、同背圧切替体に
前記外側背圧室と前記吸入室を連通する透孔を設け、前
記吸入室側の弁室に前記背圧切替体を付勢する第一の弾
性部材を設けるとともに、前記外側背圧室側の弁室に前
記第一通路を開閉する弁体と、前記背圧切替体に固定さ
れ前記弁体を付勢する第二の弾性部材を設けてなり、前
記外側背圧室側の弁室と、前記弁体との隙間の面積を、
前記外側背圧室と同弁室との間の第一通路の最小断面積
より大きくしたので、流路抵抗が小さくなり中間圧の制
御がスムーズに行え、背圧室の圧力の変動を抑え、旋回
スクロールを固定スクロールに常に最適な圧力で押圧す
ることにより、摺動損失を低減し、圧縮性能を向上した
スクロール型圧縮機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る従来のスクロール型圧縮機を示す
概略側断面図である。

【図２】本発明によるスクロール型圧縮機の一実施例を
示す要部側断面図である。

【図３】本発明によるスクロール型圧縮機の一実施例を
示す要部拡大断面図である。

【図４】本発明によるスクロール型圧縮機の一実施例を
示す要部拡大断面図である。

【図５】本発明に係るスクロール型圧縮機の問題点を説
明する要部拡大断面図である。

【図６】本発明によるスクロール型圧縮機の他の実施例
を示す要部拡大断面図である。

【図７】本発明によるスクロール型圧縮機の他の実施例
を示す要部拡大断面図である。

【図８】本発明によるスクロール型圧縮機の他の実施例
を示す要部拡大断面図である。

【図９】本発明によるスクロール型圧縮機の他の実施例
を示す要部拡大断面図である。

【図１０】本発明によるスクロール型圧縮機の他の実施
例を示す要部拡大断面図である。

【図１１】本発明によるスクロール型圧縮機の他の実施
例を示す要部拡大断面図である。

【図１２】本発明によるスクロール型圧縮機の他の実施
例を示す要部拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 密閉容器 ２ 電動機 ３ 主軸 ４ クランク軸 ５ 圧縮部 ５ａ 吸入室 ６ 固定スクロール ６ａ 鏡板 ６ｂ ラップ ６ｃ 吐出口 ６ｄ 中間圧通路 ７ 旋回スクロール ７ａ 鏡板 ７ｂ ラップ ８ 圧縮室 ９ 背圧室 ９ａ 外側背圧室 ９ｂ 内側背圧室 １０ フレーム １０ａ 軸受 １１ 吐出室 １２ 電動機室 １３ 吸入管 １４ 吐出管 １６ 第一バイパス管 １７ 第二バイパス管 ２１ 第一通路 ２２ 弁室 ２２ａ 吸入室側の弁室 ２２ｂ 外側背圧室側の弁室 ２２ｂ１ 凹部 ２３ 第二通路 ２４ 背圧切替体 ２４ｄ 凸部 ２４ｈ 凹部 ２４ｔ 突出部 ２５ 第一のコイルバネ ２６ 弁体 ２６ｔ 突出部 ２６ａ、２６ｂ 流体通路 ２７ 第二のコイルバネ ２８ 弁座 ２８ａ 凹部 ２９ ガイド ３０ 凹部

Claims (15)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 密閉容器内に電動機と、同電動機により
   回転駆動される主軸の一端に設けたクランク軸により旋
   回駆動される圧縮部を配置し、同圧縮部を、鏡板に渦捲
   き状のラップを形成した固定スクロールと、鏡板に渦捲
   き状のラップを形成し前記クランク軸により旋回駆動さ
   れる旋回スクロールとを互いに噛み合わせて圧縮室を形
   成し、同旋回スクロールの背面に背圧室を設け、同背圧
   室のガス圧力により前記旋回スクロールを前記固定スク
   ロールに押圧し、前記密閉容器内を前記主軸を支承する
   軸受を有するフレームにより前記固定スクロールに設け
   た吐出口から圧縮冷媒が吐出される吐出室と、前記電動
   機を収容する電動機室とに区画し、前記圧縮部の吸入室
   に吸入管を、前記吐出室に吐出管をそれぞれ接続し、前
   記電動機室に第一バイパス管および第二バイパス管を接
   続し、前記電動機室を高圧と低圧に切換可能にしたスク
   ロール圧縮機において、 前記背圧室を環状の外側背圧室と、内側背圧室に区画
   し、前記外側背圧室に中間圧力を導入し、前記フレーム
   に前記外側背圧室と前記吸入室とを連通する第一通路
   と、同第一通路の途中に弁室を形成し、同弁室と前記電
   動機室を連通する第二通路とを設け、前記弁室内に前記
   外側背圧室、前記吸入室および、前記第二通路とを仕切
   る可動可能な背圧切替体を設け、同背圧切替体に前記外
   側背圧室と前記吸入室を連通する透孔を設け、前記吸入
   室側の弁室に前記背圧切替体を付勢する第一の弾性部材
   を設けるとともに、前記外側背圧室側の弁室に前記第一
   通路を開閉する弁体と、前記背圧切替体に固定され前記
   弁体を付勢する第二の弾性部材を設けてなり、 前記外側背圧室側の弁室と、前記弁体との隙間の面積
   を、前記外側背圧室と同弁室との間の第一通路の最小断
   面積より大きくしたことを特徴とするスクロール型圧縮
   機。
2. 【請求項２】 前記弁体の径を、前記外側背圧室側の弁
   室に備える弁座の内径の半径と同弁室の半径を加えた値
   より大きくする一方、前記第二の弾性部材の外径を、前
   記弁体の径の２倍から前記弁室の直径を減算した値より
   小さくしたことを特徴とする請求項１記載のスクロール
   型圧縮機。
3. 【請求項３】 前記背圧切替体に前記第二の弾性部材を
   案内するガイドを設けたことを特徴とする請求項１また
   は請求項２記載のスクロール型圧縮機。
4. 【請求項４】 前記ガイドが前記第二の弾性部材の内径
   より小さく形成されてなることを特徴とする請求項３記
   載のスクロール型圧縮機。
5. 【請求項５】 密閉容器内に電動機と、同電動機により
   回転駆動される主軸の一端に設けたクランク軸により旋
   回駆動される圧縮部を配置し、同圧縮部を、鏡板に渦捲
   き状のラップを形成した固定スクロールと、鏡板に渦捲
   き状のラップを形成し前記クランク軸により旋回駆動さ
   れる旋回スクロールとを互いに噛み合わせて圧縮室を形
   成し、同旋回スクロールの背面に背圧室を設け、同背圧
   室のガス圧力により前記旋回スクロールを前記固定スク
   ロールに押圧し、前記密閉容器内を前記主軸を支承する
   軸受を有するフレームにより前記固定スクロールに設け
   た吐出口から圧縮冷媒が吐出される吐出室と、前記電動
   機を収容する電動機室とに区画し、前記圧縮部の吸入室
   に吸入管を、前記吐出室に吐出管をそれぞれ接続し、前
   記電動機室に第一バイパス管および第二バイパス管を接
   続し、前記電動機室を高圧と低圧に切換可能にしたスク
   ロール圧縮機において、 前記背圧室を環状の外側背圧室と、内側背圧室に区画
   し、前記外側背圧室に中間圧力を導入し、前記フレーム
   に前記外側背圧室と前記吸入室とを連通する第一通路
   と、同第一通路の途中に弁室を形成し、同弁室と前記電
   動機室を連通する第二通路とを設け、前記弁室内に前記
   外側背圧室、前記吸入室および、前記第二通路とを仕切
   る可動可能な背圧切替体を設け、同背圧切替体に前記外
   側背圧室と前記吸入室を連通する透孔を設け、前記吸入
   室側の弁室に前記背圧切替体を付勢する第一の弾性部材
   を設けるとともに、前記外側背圧室側の弁室に前記第一
   通路を開閉する弁体と、前記背圧切替体に固定され前記
   弁体を付勢する第二の弾性部材を設けてなり、 前記外側背圧室側の弁室と、前記弁体の最外周との間隔
   を狭くすると共に、同弁体の周縁に流体通路を設けたこ
   とを特徴とするスクロール型圧縮機。
6. 【請求項６】 前記背圧切替体及び前記弁体に前記第二
   の弾性部材の内側で把持される突出部を設けたことを特
   徴とする請求項１または請求項５記載のスクロール型圧
   縮機。
7. 【請求項７】 前記流体通路が、前記弁体の周縁を直線
   状または円弧状にカットして形成されてなることを特徴
   とする請求項５記載のスクロール型圧縮機。
8. 【請求項８】 前記流体通路の面積を前記外側背圧室と
   同弁室との間の第一通路の最小断面積より大きくしたこ
   とを特徴とする請求項５または請求項７記載のスクロー
   ル型圧縮機。
9. 【請求項９】 前記外側背圧室側の弁室に備える弁座に
   前記外側背圧室と同弁室との間の第一通路の最小断面積
   より大きい凹部を設けたことを特徴とする請求項１また
   は請求項５記載のスクロール型圧縮機。
10. 【請求項１０】 前記外側背圧室側の弁室に備える弁座
    の周辺を同弁座より凹ませてなることを特徴とする請求
    項１または請求項５記載のスクロール型圧縮機。
11. 【請求項１１】 前記外側背圧室側の弁室に備える弁座
    を弁室と別体に形成してなることを特徴とする請求項９
    記載のスクロール型圧縮機。
12. 【請求項１２】 前記別体に形成した弁座を前記弁室の
    第一通路に設けた凹部に圧入して固定したことを特徴と
    する請求項１記載のスクロール型圧縮機。
13. 【請求項１３】 前記弁座と弁室を硬度の異なる材質で
    形成したことを特徴とする請求項１２記載のスクロール
    型圧縮機。
14. 【請求項１４】 前記弁体を球状に形成したことを特徴
    とする請求項１または請求項５記載のスクロール型圧縮
    機。
15. 【請求項１５】 前記背圧切替体の中央を凸状に形成
    し、その凹部内側に前記第二の弾性部材を、その凸部外
    側に第一の弾性部材をそれぞれ配置したことを特徴とす
    る請求項１または請求項５記載のスクロール型圧縮機。