JP2001304019A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
内燃機関の空燃比制御装置Info
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract
を増加させることなく気筒別の空燃比を高精度に検出し
て制御可能とする。 【解決手段】 リニアA/Fセンサ22のLAFS出力に基
づいて空燃比の平均値LAFSAVを算出し、LAFS出力の瞬時
値と平均値LAFSAVとの偏差LAFSDを算出し、各気筒ごと
の排気期間として設定された積算範囲R1,R3,R
4,R2における偏差積算平均値LAFSDAを求めること
で、全ての気筒の平均空燃比と各気筒別の空燃比との偏
差を求め、この偏差積算平均値LAFSDAが所定値B1以上
のときには、気筒別空燃比補正係数kcylを更新して燃料
噴射量を補正する。
Description
燃比に基づいて空燃比を目標空燃比にフィードバック制
御する内燃機関の空燃比制御装置に関する。
複数の気筒に応じて設けられた各排気管の合流部に排気
センサを設け、この排気センサの検出結果に基づいて燃
料噴射量を制御し、空燃比が目標空燃比となるようにフ
ィードバック制御している。ところが、各気筒ごとに排
出される排気ガスは、吸気量や燃料量等のばらつきによ
り空燃比が異なることがあり、上述した空燃比制御装置
では、高精度の空燃比制御が困難となってしまう。この
場合、各気筒ごとに排気センサを設け、各排気センサの
検出結果に基づいて気筒別に燃料噴射量を制御すればよ
いが、排気センサの数が増加してコスト高を招いてしま
う。
に、各気筒別の空燃比制御を可能としたものが、例え
ば、特公平4−77139号公報や特開平10−902
3号公報等に開示されている。
「多気筒エンジンの空燃比制御装置」では、排気多岐管
の集合部の排気ガス濃度を排気センサにより検出し、エ
ンジン運転状態に対応する排気センサによる排気ガス濃
度検出の遅れ時間とエンジンの基準作動気筒行程との関
係から各気筒に対応する排気センサの出力を求め、この
排気センサの出力に基づいて各気筒に噴射する燃料を調
整している。
された「内燃機関の空燃比制御装置」では、機関の運転
状態に基づいて排気が各気筒の燃焼室から空燃比センサ
に到達するまでの時間を求め、現在検出されている空燃
比の気筒判別を行って気筒別の空燃比検出を行うが、こ
の場合、他の気筒との混合を考慮して各気筒の空燃比検
出値に対して重みを付けて加重平均値を求め、気筒別の
空燃比を推定している。
「多気筒エンジンの空燃比制御装置」にあっては、エン
ジン運転状態に対応する排気ガス濃度検出の遅れ時間を
考慮した排気センサの出力が各気筒の排気ガス濃度であ
るとして噴射する燃料量を調整しているが、一つの気筒
からの排気ガスと判断した中にも他の気筒の排気ガスが
混在しており、遅れ時間を考慮しても排気センサの出力
がその気筒の排気ガス濃度であるとは言えず、排気セン
サが検出した排気ガス濃度には検出誤差を含んでおり、
信頼性が不十分である。その結果、制御が発散すること
がありえる。
置」にあっては、他の気筒との排気ガスの混合を考慮し
て気筒別の空燃比を推定しているものの、この場合、#
1気筒を基準にしてこの空燃比検出値に対する他の気筒
の空燃比段差を学習するようにしており、この基準とな
る#1気筒の空燃比段差を補正することができない。ま
た、各気筒の空燃比検出値に対して重みを付けて加重平
均することで気筒別空燃比を求めているが、加重平均を
行うための数式の設定には多大な工数を必要とするた
め、制御系の開発コストが増大してしまう。
あって、コストを増加させることなく気筒別の空燃比を
高精度に検出して制御可能とした内燃機関の空燃比制御
装置を提供することを目的とする。
めに本発明では、排気通路の合流部に設けられた空燃比
検出手段を有し、この空燃比検出手段の検出出力に基づ
いて空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃
機関の空燃比制御装置において、平均空燃比算出手段が
空燃比検出手段の検出出力に基づいて平均空燃比を算出
し、気筒別タイミング判定手段がこの空燃比検出手段の
検出出力が各気筒の排気に対応する期間を判定し、気筒
別空燃比検出手段がこの期間における気筒別の空燃比を
検出し、空燃比制御量補正手段が平均空燃比とこの気筒
別空燃比との偏差に基づいて対応する気筒の空燃比制御
量を補正するようにしている。
気筒別の空燃比は他の気筒の排気が混在した状態の空燃
比であるが、全ての気筒の排気が影響する平均空燃比と
の偏差を用いることで、この気筒の排気状態の影響によ
る空燃比の段差を比較的正確に検出でき、各気筒の空燃
比制御量を適正に制御できる。
る各気筒の排気に対応する期間は、各気筒についてこの
気筒の排気ガスの影響が最も支配的な所定のクランク角
範囲として設定することが好ましい。一般に、排気ガス
は複数の気筒の排気ガスが混在したものとなり、空燃比
もそれと対応したものとなるが、気筒別タイミング判定
手段によって各気筒についてこの気筒の排気ガスの影響
が最も支配的な期間について偏差を求めるので、複数の
気筒の排気ガスが混在した状態でもより正確に制御でき
る。また、気筒別の空燃比の検出はこの期間に複数回実
行され、この偏差は平均空燃比と気筒別空燃比の各検出
値との偏差の積算値を基に求めることが好ましい。
施の形態を詳細に説明する。
関の空燃比制御装置を表す概略構成、図2に本実施形態
の内燃機関の空燃比制御装置による制御のフローチャー
ト、図3に各気筒の検出期間に対応する空燃比を表すグ
ラフを示す。
は、図1に示すように、4気筒エンジンに適用したもの
であって、エンジン11には各気筒(燃焼室)に対応し
て吸気ポート及び排気ポートが設けられており、図示し
ない吸気バルブ及び排気バルブにより開閉自在となって
いる。上流部にエアクリーナ12が装着された吸気管1
3の下流側は、サージタンク14を介して吸気マニホー
ルド15に連結され、この吸気マニホールド15に形成
された4つのマニホールド部がエンジン11の各吸気ポ
ートに連結されている。そして、この吸気管13の上流
側にはエアフローセンサ16が装着されると共に、スロ
ットルバルブ17及びスロットル開度センサ18が設け
られている。また、吸気マニホールド15の各マニホー
ルド部には、燃料を噴射するインジェクタ19がそれぞ
れ設けられている。
には排気マニホールド21が連結され、この排気マニホ
ールド21に形成された4つのマニホールド部がエンジ
ン11の各排気ポートに連結されている。そして、この
排気管20の上流部、つまり、排気マニホールド21の
マニホールド部が合流した下流側には空燃比検出手段と
してのリニアA/Fセンサ22が装着され、この排気管
20の下流部には触媒23が装着されている。また、エ
ンジン11には各気筒のクランク位置を検出するクラン
ク角センサ24が設けられている。
ユニット(ECU)25が設けられ、このECU25に
は、入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶
を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類
が具備されており、このECU25によってエンジン1
1の総合的な制御が実施される。即ち、前述した各種セ
ンサ類16,18,22,24の検出情報等がECU2
5に入力され、ECU25は各種センサ類の検出情報に
基づいて、燃料噴射量や点火時期等を決定し、インジェ
クタ19等を駆動制御する。
11における空燃比制御にて、ECU25はリニアA/
Fセンサ22の検出出力に基づいて空燃比を目標空燃比
にフィードバック制御するようにしている。ところが、
エンジン11の各気筒(排気マニホールド21の各マニ
ホールド部)ごとに排出される排気ガスは、吸気マニホ
ールド15の各マニホールド部に流入する空気量やイン
ジェクタ19からの燃料噴射量等のばらつきにより空燃
比が異なる場合がある。そのため、排気マニホールド2
1より下流側の排気管20に設けられたリニアA/Fセ
ンサ22によりここを流通する排気ガスの濃度を検出
し、この検出結果に基づいて吸気マニホールド15の各
マニホールド部に噴射される燃料量を決定しても、高精
度な空燃比制御は困難となる。
御装置にあっては、リニアA/Fセンサ22の検出出力
に基づいて平均空燃比を算出(平均空燃比算出手段)す
ると共に、リニアA/Fセンサ22の検出出力が各気筒
の排気に対応してその気筒の排気の影響が最も支配的と
思われる期間を判定(気筒別タイミング判定手段)し、
この期間におけるリニアA/Fセンサ22の検出出力に
基づいて気筒別の空燃比を検出(気筒別空燃比検出手
段)し、平均空燃比とこの気筒別空燃比との偏差に基づ
いて対応する気筒の空燃比制御量を補正(空燃比制御量
補正手段)するようにしている。
は、図3に示すように、クランク角センサ24の検出信
号SGTとカムの回転位置信号(図示略)に基づいて行
う。即ち、#1気筒圧縮TDC位置を基準とし、#1気
筒の偏差積算開始クランク角をRA、偏差積算クランク
角幅をRWとすると、#1気筒の排気期間(積算範囲)
R1が設定される。そして、この#1気筒の排気期間R
1に、180°ずつ加えていくことで、#3、#4、#
2気筒積算範囲R3,R4,R2が設定される。例え
ば、図中右端の#1気筒圧縮TDC位置を基準として、
#1気筒の偏差積算開始クランク角RAが890°BT
DC、偏差積算クランク角幅RWを150°であったと
すると、 #1気筒の排気期間R1=890〜740°BTDC #3気筒の排気期間R3=710〜560°BTDC #4気筒の排気期間R4=530〜380°BTDC #2気筒の排気期間R2=350〜200°BTDC となる。
御装置による各気筒別の空燃比制御について、図2のフ
ローチャートに基づいて説明する。
がリニアA/Fセンサ22のLAFS出力信号(電圧)を所
定時間間隔でサンプリングする。この場合、サンプリン
グ間隔は各気筒の積算範囲R1〜R4ごとに複数回のサ
ンプリングが行われる間隔となっている。ステップS2
で排気ガス圧力による補正を行う。そして、ステップS
3にて、気筒別の空燃比制御の条件が成立しているかど
うかを判定する。この気筒別の空燃比制御の条件とは、
ストイキフィードバック運転中であること、エンジン1
1の冷却水温が所定温度以上であること、加減速運転中
ではなく定常運転中であることである。なお、このスト
イキフィードバック運転の判定は、所定運転領域(エン
ジン回転数と体積効率とのマップ)にあることを判定す
る。
御の条件が成立していれば、ステップS4において、平
均値LAFSAVを下記数式により算出する。 平均値LAFSAV=K1×LAFSAV(n-1) +(1−K1)×LA
FS この場合、平均値LAFSAVは実際にはフィルタを通した値
であり、K1はフィルタ定数であり、LAFSはリニアA/
Fセンサ22の検出出力に排圧補正を実行した後の値で
ある。なお、ステップS3で気筒別の空燃比制御の条件
が成立していなければ、前回の値を保持する。また、イ
グニッションキースイッチがオフのときは、バッテリで
バックアップする。
れたら、ステップS5にて、偏差LAFSDを下記数式によ
り算出する。 偏差LAFSD=LAFS−LAFSAV ここで、LAFSはA/Fセンサ22の検出出力に排圧補正
を実行した後の瞬時値であり、求めた偏差LAFSDがプラ
スであれば空燃比がリーン側に変位し、マイナスであれ
ばリッチ側に変位していると判定できる。
算出されたら、ステップS6にて、各気筒別に偏差積算
平均値LAFSDAを算出する。つまり、前述した各気筒積算
範囲R1,R3,R4,R2各々について偏差LAFSDを
積算したものを積算回数で除算することで、各気筒別の
偏差積算平均値LAFSDAを算出することができる。
差積算平均値LAFSDAの絶対値が所定値B1(エンジン回
転数と体積効率とのマップ)以上かどうか、つまり、こ
の気筒の空燃比が全ての気筒の平均空燃比と所定量以上
相違して補正すべきかどうかを判定する。ここで、偏差
積算平均値LAFSDAの絶対値が所定値B1以上であれば、
ステップS8にて、空燃比を補正するための補正係数を
同じ方向(リーン側あるいはリッチ側)に連続して所定
回数B3以上更新したかどうかを判定する。
じ方向に連続して所定回数B3以上更新していなけれ
ば、ステップS9にて、偏差積算平均値LAFSDAが正であ
るかどうか、つまり、偏差積算平均値LAFSDAが正であっ
て空燃比がリーンであるためにリッチ側に補正する必要
があるかどうかを判定する。ここで、偏差積算平均値LA
FSDAが正であれば、ステップS10にて、気筒別空燃比
補正係数kcylを下記数式によりリッチ側に更新する。 気筒別空燃比補正係数kcyl(n) =kcyl(n-1) +B2 一方、偏差積算平均値LAFSDAが負であって空燃比がリッ
チであるためにリーン側に補正する必要があれば、ステ
ップS11にて、気筒別空燃比補正係数kcylを下記数式
によりリーン側に更新する。 気筒別空燃比補正係数kcyl(n) =kcyl(n-1) −B2 なお、気筒別空燃比補正係数kcylの初期値は1.0と
し、上限値及び下限値が設定されている。また、B2は
予め設定された所定値である。
筒別空燃比補正係数kcyl(n) が更新されると、ステップ
S12にて、対応する気筒のインジェクタ19による燃
料噴射量を補正する。つまり、気筒別空燃比補正係数kc
yl(n) を対応する気筒のインジェクタ19の駆動パルス
幅Tinjを下記数式により反映させる。 駆動パルス幅Tinj=Tb×Kelse×kcyl+加減速補正+Td ここで、Tbは機関運転状態により定まる基本パルス幅、
Kelseはその他の補正係数、Tdはデットタイム(インジ
ェクタ駆動信号が発信されてから実際に燃料がインジェ
クタから噴射されるまでの遅れ時間)である。
にて、ある気筒について、空燃比が全ての気筒の平均空
燃比と所定量以上相違して補正すべきであれば、ステッ
プS9,10,11,12の処理で気筒別空燃比補正係
数kcyl(n) を更新して燃料噴射量を補正する。この場
合、4つの気筒に対してそれぞれこの処理を行う。
方向に連続して所定回数B3以上更新していれば、つま
り、空燃比をリッチ側あるいはリーン側に所定回数B3
以上更新しても、まだ偏差積算平均値LAFSDAの絶対値が
所定値B1以上であれば、ステップS13にて、偏差積
算平均値LAFSDAの絶対値が所定値B1より大きい所定値
B4以上あるかどうかを判定する。このステップS13
にて、偏差積算平均値LAFSDAの絶対値が所定値B4以上
あるということは、空燃比をリッチ側あるいはリーン側
に所定回数B3以上更新しても、この気筒の空燃比と全
ての気筒の平均空燃比との差が減少しないということで
あり、ステップS14にて、気筒別空燃比補正係数kcyl
(n) の更新をやめて、前回の気筒別空燃比補正係数kcyl
(n-1) を保持する。即ち、この気筒については、空燃比
を更新して補正しても平均空燃比との差が減少しないこ
とから、この気筒の偏差LAFSDには他の気筒からの排気
ガスの影響が大きい等の要因が想定される。そのため、
このまま空燃比の更新による補正を続けると、制御が発
散する可能性があるため、一旦この気筒については更新
を止めて空燃比補正係数を保持し、まずは他の気筒の空
燃比を先に収束させようとするものである。
14で気筒別空燃比補正係数kcyl(n -1) を保持してから
のエンジン11の行程数が所定行程数B5以上となるこ
とで所定期間を経過し、且つ、ステップS14にて気筒
別空燃比補正係数kcyl(n-1)を保持した気筒以外の、そ
の他の更新中の気筒全てについて偏差積算平均値LAFSDA
の絶対値が所定値B6以下であれば、その他の全ての気
筒の空燃比と全ての気筒の平均空燃比との差が収束した
ということであり、ステップS16にて、気筒別空燃比
補正係数kcyl(n-1) を保持した気筒の保持を解除する。
これによって収束させやすい気筒についてまず収束させ
る。これにより、この気筒の空燃比は正確な目標値に制
御されることから、他の気筒の偏差積算範囲に混入する
排気ガスについても、この気筒からの排気ガスの空燃比
は正確に目標値になっていることになる。そのため、保
持されていた当初収束させにくいと判断された気筒につ
いても収束させやすくなる。
の行程数が所定行程数B5以上となってもその他の更新
中の気筒全てについて偏差積算平均値LAFSDAの絶対値が
所定値B6以下にならなければ、ステップS17にて、
全ての気筒で気筒別空燃比補正係数kcylが保持されてい
るかどうかを判定し、そうであれば、ステップS18に
てその保持を解除する。そして、ステップS19にて、
この気筒別空燃比補正係数kcylの保持解除回数が所定回
数B7以上であれば、制御が発散している可能性があ
り、制御が固着状態にあるとも考えられ、このまま続け
ても収束しないと考えられるので、各係数を初期化して
制御をやり直す。
制御装置にあっては、リニアA/Fセンサ22のLAFS出
力に基づいて空燃比の平均値LAFSAVを算出し、LAFS出力
の瞬時値と平均値LAFSAVとの偏差LAFSDを算出し、各気
筒ごとの排気期間として設定された積算範囲R1,R
3,R4,R2における偏差積算平均値LAFSDAを求める
ことで、全ての気筒の平均空燃比と各気筒別の空燃比と
の偏差を求め、この偏差積算平均値LAFSDAが所定値B1
以上のときには、気筒別空燃比補正係数kcylを更新して
燃料噴射量を補正するようにしている。
る気筒別の空燃比(LAFS出力)は他の気筒の排気が混在
した状態の空燃比であるが、全ての気筒の排気が影響す
る平均空燃比平均値LAFSAVとの偏差を用いることで、こ
の気筒の排気状態の影響による空燃比の段差(偏差積算
平均値LAFSDA)を比較的正確に検出でき、各気筒の空燃
比制御量を適正に制御できる。また、各気筒について、
その気筒の排気が空燃比(LAFS出力)に及ぼす影響が最
も大きいと思われるクランク角範囲R1,R3,R4,
R2について、全気筒の空燃比の平均値LAFSAVからの偏
差積算平均値LAFSDAを求めて制御を行うので、複数の気
筒の排気が入り混じった状態でも正確に制御できる。
手段としてリニアA/Fセンサ22を用いたが、通常の
λ−O2 センサを用いてもよい。また、ステップB1
1,12での気筒別空燃比補正係数kcyl(n) の更新処理
にて、所定値B2を加算あるいは減算したが、この所定
値B2を偏差積算平均値LAFSDAの大きさに応じて変更し
てもよく、また、リッチ側とリーン側で異なる値として
もよく、更に、エンジン11の運転条件(エンジン回転
数、負荷)に応じて変更してもよい。
新処理を積分制御としたが、PI制御、PID制御、微
分制御等としてもよい。例えば、PID制御の例とし
て、 気筒別空燃比補正係数kcyl=1.0+kcylP+kcylI+
kcylD としてもよく、この場合、 比例係数kcylP=LASFDA×GP (GP:比例ゲイン) 積分係数kcylI=Σ(LASFDA×GI) (GI:積分ゲイン) 微分係数kcylD=(LASFDA(n) −LASFDA(n-1) (GD 比例ゲイン) となる。
の条件が成立していなければ、その直前の気筒別空燃比
補正係数kcylを用いるようにしてもよい。また、ステッ
プS6にて、偏差LAFSDを積算して積算回数で除算する
ことで気筒別の偏差積算平均値LAFSDAを算出したが、制
御の安定性を増すために、数サイクルについて偏差積算
平均値LAFSDAを算出してもよい。同様に、ステップS7
の判定処理にて、偏差LAFSDが数サイクル(例えば、1
0〜200サイクル程度)中に所定回数以上所定値B1
を上回ったとき、気筒別空燃比補正係数kcylを更新する
ようにしてもよい。この判定の閾値としての所定値B1
を触媒の劣化度合、特に酸素ストレージ能力に応じて変
化させるようにしてもよく、例えば、走行距離が長くな
るに伴って所定値B1を小さくする。更に、各気筒別の
排気管20の長さに応じて所定値B1,B2等を気筒ご
とに変更して設定してもよい。
燃比補正係数kcylを変化させ、その結果に基づいて制御
してもよい。例えば、ステップS7の処理の前に、ある
気筒の気筒別空燃比補正係数kcylを故意に多めにリッチ
化あるいはリーン化し、その後の偏差LAFSDの変化の反
応を見てステップS7の処理を行うようにすればよい。
これにより各気筒の偏差傾向が今ひとつはっきりしない
場合でも、偏差が大きくなって傾向がはっきり認識で
き、制御しやすくなる。また、ステップS20にて、制
御が固着状態となって初期化した場合、同様に、故意に
気筒別空燃比補正係数kcylを変化させる制御を行っても
よい。
意にリッチ化あるいはリーン化し、そのときの各気筒の
偏差LAFSDの変化パターンを記憶して、以後は、まず偏
差LAFSDのその変化パターンと照合してから制御を開始
するようにしてもよい。即ち、例えば、#1気筒の気筒
別空燃比補正係数kcylを故意に多めにリッチ化し、その
ときの各気筒について偏差LAFSDがリッチ側に変化した
か、リーン側に変化したかを記憶する。次に、#1気筒
の気筒別空燃比補正係数kcylを故意に多めにリーン化
し、同様に、偏差LAFSDの変化パターンを記憶する。こ
れを全気筒について行い、気筒別空燃比補正係数kcylと
偏差LAFSDの変化パターンを記憶する。そして、記憶し
た各気筒の偏差LAFSDの変化パターンと現在の偏差LAFSD
の変化パターンとを照合し、一致した場合には、その変
化パターンの記憶時に故意に気筒別空燃比補正係数kcyl
を変化させた気筒別空燃比補正係数kcylを逆方向に補正
する。この方法によりまず最初に偏差の変化傾向のあた
りをつけることができ、制御が発散状態あるいは固着状
態になったために初期化せざるを得なかった場合にも本
方法を適用できる。なお、以上の発明を適用する場合の
目標空燃比はストイキでもよいし、リッチあるいはリー
ンでもよい。
ように本発明の内燃機関の空燃比制御装置によれば、各
気筒の排気に対応する期間における気筒別の空燃比を検
出し、平均空燃比とこの気筒別空燃比との偏差に基づい
て対応する気筒の空燃比制御量を補正するようにしたの
で、気筒別空燃比検出手段が検出する気筒別の空燃比は
他の気筒の排気が混在した状態の空燃比であるが、全て
の気筒の排気が影響する平均空燃比との偏差を用いるこ
とで、この気筒の排気状態の影響による空燃比の段差を
比較的正確に検出することができ、コストを増加させる
ことなく気筒別の空燃比を高精度に検出してその制御量
を適正に制御することができる。
制御装置を表す概略構成図である。
制御のフローチャートである。
フである。
段、気筒別タイミング判定手段、気筒別空燃比検出手
段、空燃比制御量補正手段)
Claims (1)
- 【請求項1】 排気通路の合流部に設けられた空燃比検
出手段を有し、該空燃比検出手段の検出出力に基づいて
空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する内燃機関
の空燃比制御装置において、前記空燃比検出手段の検出
出力に基づいて平均空燃比を算出する平均空燃比算出手
段と、前記空燃比検出手段の検出出力が各気筒の排気に
対応する期間を判定する気筒別タイミング判定手段と、
該気筒別タイミング判定手段が判定した期間における前
記空燃比検出手段の検出出力に基づいて気筒別の空燃比
を検出する気筒別空燃比検出手段と、前記平均空燃比算
出手段が算出した平均空燃比と前記気筒別空燃比検出手
段が検出した気筒別空燃比との偏差に基づいて対応する
気筒の空燃比制御量を補正する空燃比制御量補正手段と
を具えたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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