JP2001303640A - 水洗便器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロータンクと便器本体の位置関係を調整自在
とし、設置スペースに制約があるトイレにも簡単に設置
することができる水洗便器を提供する。 【解決手段】 便器本体（２）の後部上方にロータンク
（３）を備え、ロータンク（３）からの注水で便器本体
（２）内の洗浄を行う水洗便器（１）において、ロータ
ンク（３）下面部に注水口（４）を設け、便器本体
（２）の後部上面部に受水口（５）を設け、内部に屈曲
自在な配水管（６）を納めた箱体（７）を便器本体
（２）の後部上面部に載置し、箱体（７）上部にロータ
ンク（３）を載置し、配水管（６）の一端を便器本体
（２）の受水口（５）に接続し、他端をロータンク
（３）の注水口（４）に接続したことを特徴とする水洗
便器（１）。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、便器本体の後部上
方にロータンクを備え、ロータンクからの注水で便器本
体内の洗浄を行う水洗便器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、図４に示すように、便器本体
（２）の後部上面部にロータンク（３）を載置し、ロー
タンク（３）の注水口（４）と便器本体（２）の受水口
（５）を接続していた。

【０００３】したがって、ロータンク（３）を便器本体
（２）の後部上面部に載置することで簡単に施工でき、
便器本体（２）の便蓋（１１）をロータンク（３）に当
てることなく開閉することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術においては、ロータンク（３）と便器本体
（２）の位置関係が固定されてしまう。例えば、増改築
物件などにおいては、便器本体（２）からの排水を受け
る排水管（１０）の位置が予め決まっており、其れに合
わせて便器本体（２）を設置してゆくとロータンク
（３）が背面の壁に当たってしまうなど納まり上の不都
合が生じてしまうという問題があった。

【０００５】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、ロータンクと便器本体の
位置関係を調整自在とし、設置スペースに制約があるト
イレにも簡単に設置することができる水洗便器を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の水洗便器にあっては、便器本体の後部上方
にロータンクを備え、ロータンクからの注水で便器本体
内の洗浄を行う水洗便器において、ロータンク下面部に
注水口を設け、便器本体の後部上面部に受水口を設け、
内部に屈曲自在な配水管を納めた箱体を便器本体の後部
上面部に載置し、箱体上部にロータンクを載置し、配水
管の一端を便器本体の受水口に接続し、他端をロータン
クの注水口に接続してなることを特徴としている。

【０００７】これにより、ロータンクと便器本体の位置
関係が調整自在となる為、設置スペースに制約があるト
イレにも簡単に設置することができる。即ち、箱体内に
納めた配水管は屈曲自在な為に、注水口と受水口をフレ
キシブルに接続することができ、ロータンクと便器本体
の位置関係は調整自在となる。この為、増改築物件な
ど、便器本体からの排水を受ける排水管の位置が予め決
まっており、其れに合わせて便器本体を設置してゆくと
ロータンクが背面の壁にあたる場合、ロータンクの位置
を調整し、手前側に寄せることで水洗便器を所定の空間
に設置することができる。又、この他にロータンクの後
ろが広く空いてしまいデッドスペースとなってしまう場
合にもロータンクと便器本体の位置関係を調整自在とす
ることでロータンクを後方へずらし、デッドスペースを
なくするようにすることができる。又、配水管を箱体内
に納めたことで、便器本体、箱体、ロータンクと載置す
ることができるので簡単に水洗便器を組み立てることが
できる。

【０００８】そして、上記水洗便器は、配水管を蛇腹構
造とした方が好ましい。

【０００９】この場合、配水管を弾性材料以外のもので
つくることができる。即ち、金属管でも蛇腹構造とする
ことで屈曲自在とすることができる。ゴムなどの弾性材
料に限定されることなく配水管をつくることができ、材
料選択の幅が広がる。この為、生産の際に最も入手が簡
単な材料で配水管をつくることができ、生産性が向上す
る。

【００１０】そして、上記水洗便器は、ロータンクを載
置する箱体上部を便器本体を塞ぐ便蓋の上面部より高く
なるようにした方が好ましい。

【００１１】この場合、ロータンクの調整幅を大きくす
ることができる。即ち、箱体上部が便蓋の上面部より高
くなると、ロータンクの下側載置面が便蓋の上面部より
高い所に位置することになり、ロータンクを手前側に寄
せてもロータンクと便蓋が当たることがない。この為、
ロータンクの調整幅が大きくなり、水洗便器の設置空間
がより狭い所でも対応できる。

【００１２】そして、上記水洗便器は、箱体上板部に前
後方向に長い長孔を設け、長孔を介して注水口と配水管
を接続した方が好ましい。

【００１３】この場合、ロータンクと箱体との位置関係
を調整することができる。即ち、ロータンクの注水口を
長孔を介して箱体の配水管と接続する為、注水口を長孔
の長径方向にずらすことができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１乃至図３は、本発明の請求項
１乃至４に対応する一実施の形態を示し、図１は、本発
明の一実施の形態の水洗便器（１）を示す概略構成図で
ある。図２は、同水洗便器（１）の箱体（７）を示す説
明図である。図３は、同水洗便器（１）のロータンク
（３）と箱体（７）の接続を示す説明図である。

【００１５】この実施の形態の水洗便器（１）は、便器
本体（２）の後部上方にロータンク（３）を備え、ロー
タンク（３）からの注水で便器本体（２）内の洗浄を行
う水洗便器において、ロータンク（３）下面部に注水口
（４）を設け、便器本体（２）の後部上面部に受水口
（５）を設け、内部に屈曲自在な配水管（６）を納めた
箱体（７）を便器本体（２）の後部上面部に載置し、箱
体（７）上部にロータンク（３）を載置し、配水管
（６）の一端を便器本体（２）の受水口（５）に接続
し、他端をロータンク（３）の注水口（４）に接続して
なる。

【００１６】又、該実施の形態の水洗便器（１）におい
ては、配水管（６）を蛇腹構造としてもいる。

【００１７】又、該実施の形態の水洗便器（１）におい
ては、ロータンク（３）を載置する箱体（７）上部を便
器本体（２）を塞ぐ便蓋（１１）の上面部より高くなる
ようにしてもいる。

【００１８】又、該実施の形態の水洗便器（１）におい
ては、箱体（７）上板部に前後方向に長い長孔（８）を
設け、長孔（８）を介して注水口（４）と配水管（６）
を接続してもいる。

【００１９】図１において、水洗便器（１）は便器本体
（２）と箱体（７）とロータンク（３）を備えている。
便器本体（２）の後部に箱体（７）を載置し、箱体
（７）上部にロータンク（３）を載置している。便器本
体（２）は汚水を排水する排水口（９）を有し、建築側
の排水管（１０）と接続する。便器本体（２）は便蓋
（１１）と便座（１２）を備えた洋式のもので便蓋（１
１）と便座（１２）の開閉はヒンジを回転軸としたスィ
ング式のものとする。便蓋（１１）と便座（１２）を回
転して開くとロータンク（３）にもたれ掛かるようにし
てある。回転軸は其の為ロータンク（３）の前面よりも
手前側に設けている。

【００２０】箱体（７）は其の上部が便器本体（２）を
塞ぐ便蓋（１１）よりも高い所に位置するように設けて
ある。箱体（７）の内部には配水管（６）を納め、ロー
タンク（３）の注水口（４）と便器本体（２）の受水口
（５）を繋いでいる。配水管（６）はゴム製の蛇腹構造
としている。

【００２１】図１、２、３に示すように、箱体（７）は
金属性で上板部と下板部を備えている。上板部には中央
に配水管（６）と注水口（４）を繋ぐ為の長孔（８）
と、長孔（８）の両側にロータンク（３）と箱体（７）
を連結固定するロータンク連結長孔（１３）を有してい
る。中央の長孔（８）は短軸方向の開口寸法が配水管
（６）の程度でやや大き目としている。箱体（７）の下
板部には配水管（６）を繋ぐ為の孔（１４）と、孔（１
４）の両側に便器本体（２）と連結する為の便器本体連
結用孔（１５）を設けている。この便器本体連結用孔
（１５）に箱体（７）内側からボルトを差込んで、ボル
トとナットで便器本体（２）を螺子嵌合で挟み、箱体
（７）と便器本体（２）と連結するようにしている。

【００２２】図３に示すように、ロータンク（３）の注
水口（４）と箱体（７）内の配水管（６）は、注水口
（４）に雄螺子加工を施し、配水管（６）に雌螺子加工
を施して、螺子嵌合により連結される。又、ロータンク
（３）にはボルトが設けてあり、これを箱体（７）のロ
ータンク連結長孔（１３）に差込み、箱体（７）の内側
でナットにより締め付けて固定している。

【００２３】したがって、以上説明した水洗便器（１）
によると、ロータンク（３）と便器本体（２）の位置関
係が調整自在となる為、設置スペースに制約があるトイ
レにも簡単に設置することができる。即ち、箱体（７）
内に納めた配水管（６）は屈曲自在な為に、注水口
（４）と受水口（５）をフレキシブルに接続することが
でき、ロータンク（３）と便器本体（２）の位置関係は
調整自在となる。この為、増改築物件など、便器本体
（２）からの排水を受ける排水管（１０）の位置が予め
決まっており、其れに合わせて便器本体（２）を設置し
てゆくとロータンク（３）が背面の壁にあたる場合、ロ
ータンク（３）の位置を調整し、手前側に寄せることで
水洗便器（１）を所定の空間に設置することができる。
又、この他にロータンク（３）の後ろが広く空いてしま
いデッドスペースとなってしまう場合にもロータンク
（３）と便器本体（２）の位置関係を調整自在とするこ
とでロータンク（３）を後方へずらし、デッドスペース
をなくするようにすることができる。又、配水管（６）
を箱体（７）内に納めたことで、便器本体（２）、箱体
（７）、ロータンク（３）と載置することができるので
簡単に水洗便器（１）を組み立てることができる。

【００２４】この場合、配水管（６）を弾性材料以外の
ものでつくることができる。即ち、金属管でも蛇腹構造
とすることで屈曲自在とすることができる。ゴムなどの
弾性材料に限定されることなく配水管（６）をつくるこ
とができ、材料選択の幅が広がる。この為、生産の際に
最も入手が簡単な材料で配水管（６）をつくることがで
き、生産性が向上する。

【００２５】この場合、ロータンク（３）の調整幅を大
きくすることができる。即ち、箱体（７）上部が便蓋
（１１）の上面部より高くなると、ロータンク（３）の
下側載置面が便蓋（１１）の上面部より高い所に位置す
ることになり、ロータンク（３）を手前側に寄せてもロ
ータンク（３）と便蓋（１１）が当たることがない。こ
の為、ロータンク（３）の調整幅が大きくなり、水洗便
器（１）の設置空間がより狭い所でも対応できる。

【００２６】この場合、ロータンク（３）と箱体（７）
との位置関係を調整することができる。即ち、ロータン
ク（３）の注水口（４）を長孔（８）を介して箱体
（７）の配水管（６）と接続する為、注水口（４）を長
孔（８）の長径方向にずらすことができる。

【００２７】

【発明の効果】上述の如く、請求項１記載の発明によれ
ば、ロータンクと便器本体の位置関係が調整自在となる
為、設置スペースに制約があるトイレにも簡単に設置す
ることができる。

【００２８】そして、請求項２記載の発明によれば、配
水管を弾性材料以外のものでつくることができる。

【００２９】そして、請求項３記載の発明によれば、ロ
ータンクの調整幅を大きくすることができる。

【００３０】そして、請求項４記載の発明によれば、ロ
ータンクと箱体との位置関係を調整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態である水洗便器を示す説
明図である。

【図２】同水洗便器の箱体を示す説明図である。

【図３】同水洗便器のロータンクと箱体の接続を示す説
明図である。

【図４】本発明の従来例である水洗便器を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 水洗便器 ２ 便器本体 ３ ロータンク ４ 注水口 ５ 受水口 ６ 配水管 ７ 箱体 ８ 長孔 １１ 便蓋

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 便器本体の後部上方にロータンクを備
   え、ロータンクからの注水で便器本体内の洗浄を行う水
   洗便器において、ロータンク下面部に注水口を設け、便
   器本体の後部上面部に受水口を設け、内部に屈曲自在な
   配水管を納めた箱体を便器本体の後部上面部に載置し、
   箱体上部にロータンクを載置し、配水管の一端を便器本
   体の受水口に接続し、他端をロータンクの注水口に接続
   したことを特徴とする水洗便器。
2. 【請求項２】 配水管を蛇腹構造としたことを特徴とす
   る請求項１記載の水洗便器。
3. 【請求項３】 ロータンクを載置する箱体上部を便器本
   体を塞ぐ便蓋の上面部より高くなるようにしたことを特
   徴とする請求項１乃至請求項２記載の水洗便器。
4. 【請求項４】 箱体上板部に前後方向に長い長孔を設
   け、長孔を介して注水口と配水管を接続したことを特徴
   とする請求項１乃至請求項３記載の水洗便器。