JP2001303090A - 化学的消臭香料組成物 - Google Patents

化学的消臭香料組成物

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JP2001303090A
JP2001303090A JP2000119878A JP2000119878A JP2001303090A JP 2001303090 A JP2001303090 A JP 2001303090A JP 2000119878 A JP2000119878 A JP 2000119878A JP 2000119878 A JP2000119878 A JP 2000119878A JP 2001303090 A JP2001303090 A JP 2001303090A
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deodorant
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Tadahide Hatakeyama
忠英 畠山
Akira Iwamoto
彰 岩本
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Haarmann & Reimer Kk
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Haarmann & Reimer Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンモニア、トリメチルアミン又は硫化水素を
化学的に除去すると同時に芳香を付与し、不快感を効果
的に解消することができる化合物を有効成分として含有
する、化学的消臭香料組成物を提供すること。 【解決手段】 アルデヒド類、ギ酸エステル類、ヘキシ
ルチグレート及びゲラニルチグレートから成る群から選
ばれる1種又は2種以上の香気成分を有効成分として2
0重量%以上含有する、化学的消臭香料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンモニア、トリ
メチルアミン又は硫化水素を化学的に消臭すると同時に
芳香を付与させることができる化学的消臭香料組成物を
提供する。
【0002】
【従来の技術】近年、生活環境に対する意識の変化に伴
い、身の回りの悪臭に対して、より有効に消臭すること
が強く要求されている。例えば、家庭内においては、ト
イレや台所からの臭い、ペット臭、タバコ臭などが問題
となるが、主な悪臭物質としては、アンモニア、トリメ
チルアミン、硫化水素などが知られており、不快感を引
き起こす主な原因となっている。従来、このような悪臭
を消臭する方法としては、次にあげる(1)〜(4)の
4つの方法が提案されている。 (1)感覚的消臭 : 強い香気により感覚的に悪臭をマ
スキングする方法 (2)物理的消臭 : 活性炭、ゼオライト、サイクロデ
キストリンなどによって悪臭成分を吸着あるいは包接し
て物理的に消臭する方法 (3)化学的消臭 : 悪臭成分と化学的に反応(中和、
付加、縮合、酸化等)させて消臭する方法 (4)生物的消臭 : 活性汚泥等微生物を利用し、生物
的に無臭化する方法
【0003】これらの方法のうち、(1)の感覚的消臭
方法では、悪臭の強度より強い芳香を使用するため、混
合前の臭気と比較して、混合後のにおいがさらに強くな
り、不快臭としてとらえられてしまう場合がある。
(2)、(3)、(4)の方法を、人体への安全性を考
慮し、一般家庭において実施した場合でも、悪臭を完全
には消臭しきれないため、不快感は解消されず、十分な
満足感を得られていない場合が多くみられる。悪臭物質
は多成分において構成されているため、人体に安全でか
つ簡便な方法を用いた場合、すべての悪臭物資を完全に
除去することは際めて困難であり、また、空間に漂う悪
臭物質と(2)、(3)、(4)の消臭剤を効果的に作
用させるためには、スプレー等による噴霧する場合など
限られた方法しかなく、一般的な液体、固形、粒状など
の薬剤形態においては、空間中の悪臭物質と消臭剤との
作用機会が不十分で実効性が小さいのが現実である。
【0004】従来から、主に植物からの天然抽出物を使
用した化学的消臭剤が知られているが(特開平11−1
78907号)、これらの消臭剤において実際に有効成
分としてどのような物質が作用しているのか解明されて
いない場合も多く、更に、これらの有効成分を分離精製
するための工程が煩雑である場合も多く、工業的には有
利でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、化学的消臭効
果が具体的に示された化合物を含有する化学的消臭剤の
開発が求められていた。従って本発明は、アンモニア、
トリメチルアミン又は硫化水素を化学的に除去すると同
時に芳香を付与し、不快感を効果的に解消することがで
きる化合物を有効成分として含有する、化学的消臭香料
組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく研究の結果、アルデヒド類、ギ酸エステル
類、ヘキシルチグレート及びゲラニルチグレートから選
ばれる香気成分が、アンモニア、トリメチルアミン、又
は、硫化水素に対して化学的消臭効果を有することを見
出し本発明を完成した。即ち、本発明は、アルデヒド
類、ギ酸エステル類、ヘキシルチグレート及びゲラニル
チグレートから成る群から選ばれる1種又は2種以上の
香気成分を有効成分として20重量%以上含有する、化
学的消臭香料組成物に係る。ここで、「香気成分」と
は、一般に、適当な濃度において芳香を生じさせる化合
物をいう。本発明は、更に、上記化学的消臭香料組成物
を含む芳香消臭剤にも係る。
【0007】上記香気成分として、特に、アンモニア又
はトリメチルアミンに対する化学的消臭効果を有する香
気成分をA群、及び、硫化水素に対する化学的消臭効果
を有する香気成分をB群として以下に示すことが出来
る。A群:炭素数6〜12の脂肪族アルデヒド類、トリメ
チルウンデカナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテン-1-アー
ル、10-ウンデセン-1-アール、イソヘキセニルシクロヘ
キセンカルボキシアルデヒド、2-メチル-4-(2,2,6-トリ
メチル-1-シクロヘキセニル)-2-ブテナール、フェニル
アセトアルデヒド、2-メチル-3-(p-イソプロピルフェニ
ル)-プロピオンアルデヒド、2-フェニルプロパナール、
3-フェニルプロパナール、3-(4-t-ブチルフェニル)-プ
ロパナール、2-メチル-3-(p-メトキシフェニル)-プロパ
ナール、4,7-メタノインダン-1-カルボキシアルデヒ
ド、p-イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、2,6,10
-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、ベンズアルデヒ
ド、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、シトラー
ル、シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、メト
キシシトロネラール、シンナミックアルデヒド、メチル
シンナミックアルデヒド、p-t-ブチル-α-メチルヒドロ
シンナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、アニスア
ルデヒド、ベンジルフォーメート、シトロネリルフォー
メート、ゲラニルフォーメート、フェニルエチルフォー
メート、アニシルフォーメート、リナリルフォーメー
ト;B群:ウンデカナール、2-メチルウンデカナール、t
-2-ヘキセナール、3,5,5-トリメチルヘキセナール、2-
フェニルプロパナール、シトロネラール、メトキシシト
ロネラール、メチルシンナミックアルデヒド、クミンア
ルデヒド、ヘキシルチグレート、ゲラニルチグレート。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の化学的消臭香料組成物
は、それに含まれる上記有効成分によって、アンモニ
ア、トリメチルアミン及び/又は硫化水素に対する化学
的消臭効果及び芳香を併せ持ち、不快感を効果的に解消
することができるものである。アンモニアやトリメチル
アミンが主な対象悪臭の場合は、化学的消臭効果を有す
る香気成分を主にA群から選択することが好ましい。更
に、より好適な芳香を付与できる香料組成物を調整する
上では、これらの香気成分のうち2-メチル-3-(p-イソプ
ロピルフェニル)-プロピオンアルデヒド、ヒドロキシシ
トロネラール、p-t-ブチル-α-メチルヒドロシンナミッ
クアルデヒド、シトロネリルフォーメートが特に好まし
いものとしてあげられる。一方、硫化水素が主な対象悪
臭の場合は、化学的消臭効果を有する香気成分を主にB
群から選択することが好ましい。更に,より好適な芳香
を付与できる香料組成物を調整する上では、これらの香
気成分のうちヘキシルチグレート、ゲラニルチグレート
が特に好ましいものとしてあげられる。尚、A群及びB
群の両方に共通して挙げられている香気成分を有効成分
として使用すれば、アンモニア、トリメチルアミン及び
硫化水素等の悪臭を同時に消失させることが可能であ
る。上記香気成分の本発明の化学的消臭香料組成物への
配合量は、A群とB群から選ばれる有効成分の合計で2
0重量%以上であることが必要であるが、30〜70重
量%が好ましい。これは、低配合量では化学的消臭効果
が低く実用的ではなく、高配合量では却って芳香が損な
われてしまう場合があり、好ましくないからである。本
発明の化学的消臭香料組成物における、A群あるいはB
群の中から具体的に選択する香気成分やそれぞれの成分
の配合量は、対象となる悪臭の種類や臭気の程度、ある
いは香料組成物に求められる芳香の強度や香調に応じて
適宜選択されるべきであり、特に限定されるべきもので
はない。
【0009】本発明の化学的消臭香料組成物に含有され
る上記有効成分は、それ自体で芳香を有するものである
が、上記有効成分以外に芳香を付与する目的で、更に、
公知の香料を添加することができる。公知の香料の例と
して、例えば、レモン油、オレンジ油、ライム油、ベル
ガモット油、ラバンジン油、ラベンダー油、ゼラニウム
油、スペアミント油、ペパーミント油、ユーカリプタス
油、ローズ油、サンダルウッド油などの天然精油、α-
ピネン、β-ピネン、リモネン、p-サイメンなどの炭化
水素、オクタノール、cis-3-ヘキセノール、p-tert-ブ
チルシクロヘキサノールなどの脂肪族アルコール、シト
ロネロール、ゲラニオール、テルピネオールなどのテル
ペン系アルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチ
ルアルコール、シンナミックアルコールなどの芳香族ア
ルコール、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、
芳香族アルデヒド、アセタール、鎖式ケトン、cis-ジャ
スモン、ダマスコン、ヨノン、メチルヨノンなどの環式
ケトン、カルボン、メントン、カンファーなどのテルペ
ン系ケトン、アセトフェノン、ラズベリーケトンなどの
芳香族ケトン、ジベンジルエーテルなどのエーテル、リ
ナロールオキサイド、ローズオキサイドなどのオキサイ
ド、シクロペンタデカノリドなどの合成ムスク、γ-ノ
ナラクトン、γ-ウンデカラクトンなどのラクトン類、
酢酸エステル、プロピオン酸エステル、酪酸エステルな
どの脂肪族エステル、安息香酸エステル、フェニル酢酸
エステル、サリチル酸エステルなどの芳香族エステルな
どがあげられる。本発明の化学的消臭香料組成物へこれ
らの公知の香料を配合する際、具体的に選択される成分
およびそれぞれの成分の配合量は、目的に応じて適宜選
択されるべきであり、特に限定されるべきものではな
い。
【0010】本発明の化学的消臭香料組成物は、水、ア
ルコール類、グリコール等の液体担体、LPG等のガス
担体、並びにケイ酸カルシウム及びシリカゲル等の固体
担体から成る公知の適当な担体と組合わせて、液状、ス
プレー状、ビーズ状、ゲル状、及び固形状等の任意の形
態で使用することが出来、又、洗剤などのハウスホール
ド製品に利用することも出来る。更に、該芳香消臭剤に
は、上記成分の他の任意成分として、当該技術分野で公
知の、キレート剤、抗菌剤、酸化防止剤、防腐剤、色
素、pH調節剤、紫外線吸収剤等の添加剤を、夫々の目
的などに応じて適宜含有させることが出来る。従って、
こうして得られる芳香消臭剤も本発明の範囲である。当
業者は、本発明の芳香消臭剤の形態・使用目的等に応じ
て、それに適当な量の本発明の化学的消臭香料組成物を
含ませることが出来るが、通常、0.1〜10重量%程
度である。
【0011】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【実施例1】アンモニア及びトリメチルアミンに対する
化学的消臭効果試験 香気成分(被験成分)のアンモニア及びトリメチルアミ
ンに対する化学的消臭効果試験は下記の方法で行った。
それぞれの被験成分について95%エタノールを混合調
整し、10%エタノール溶液を得る。100mL三角フラ
スコの中に調整した各エタノール溶液を5gずつ入れ
る。95%エタノールを三角フラスコの中に5g入れた
ものをコントロールとする。それぞれの三角フラスコに
あらかじめ調整したアンモニア0.1%水溶液あるいはト
リメチルアミン0.1%水溶液を0.1gずつ加え攪拌し均一
とする。密閉後、10分間放置した後、ガス検知管にて
臭気ガス濃度を測定する。下記に示す式により、アンモ
ニアあるいはトリメチルアミンに対する消臭率を求め
た。 消臭率(%)={(C−S)/C}× 100 S:被験成分の臭気ガス濃度 C:コントロールの臭気ガス濃度 以上の結果を表1に示した。
【0012】
【表1】
【0013】以上の結果から明らかなように、上記の各
被験成分について、アンモニア及びトリメチルアミンに
対して優れた化学的消臭効果を認めた。
【0014】
【実施例2】硫化水素に対する化学的消臭効果試験 香気成分(被験成分)の硫化水素に対する化学的消臭効
果試験は下記の方法で行った。それぞれの被験成分につ
いて95%エタノールを混合調整し、10%エタノール
溶液を得る。100mL三角フラスコの中に調整した各エ
タノール溶液を5gずつ入れる。95%エタノールを三
角フラスコの中に5g入れたものをコントロールとす
る。それぞれの三角フラスコにあらかじめ調整した硫化
水素エタノール溶液を0.1gずつ加え攪拌し均一とす
る。密閉後、10分間放置した後、ガス検知管にて臭気
ガス濃度を測定する。下記に示す式により、硫化水素に
対する消臭率を求めた。 消臭率(%)={(C−S)/C}× 100 S:被験成分の臭気ガス濃度 C:コントロールの臭気ガス濃度 以上の結果を表2に示した。
【0015】
【表2】
【0016】以上の結果から明らかなように、上記の各
被験成分について、硫化水素に対して優れた化学的消臭
効果を認めた。
【0017】
【実施例3】下記配合により、本発明の化学的消臭香料
組成物を調整した。このものはシトラスの香りを有して
いた。
【0018】
【表3】
【0019】実施例1と同様の方法で、アンモニア及び
トリメチルアミンについて化学的消臭効果を測定した。
アンモニアに対しては98%、トリメチルアミンにたい
しては92%の消臭率を得た。このことから、このシト
ラスの香りを有する本発明の化学的消臭香料組成物は優
れた化学的消臭効果を有していることが認められた。
【0020】
【実施例4】実施例3で得た化学的消臭香料組成物を用
い、下記配合によりエアゾール芳香消臭剤を調整した。 LPG 70.0 実施例3 化学的消臭香料組成物 0.5 エタノール 29.5 合計(%) 100.0
【0021】
【実施例5】官能評価による化学的消臭効果試験 実施例4で得られたエアゾール芳香消臭剤について、悪
臭としてアンモニアとトリメチルアミンに対する化学的
消臭効果を以下のようにして調べた。高さ2m×0.9m×
0.9mの官能評価用ボックスの中をアンモニアあるいは
トリメチルアミンのにおい強度が3程度になるように調
整する。実施例4で得られたエアゾール芳香消臭剤をこ
の中に3秒間噴霧し、10分間密閉した後、下記に示す
評価基準に従い官能評価を行った。5人のパネラーによ
って評価を行い平均値を求めた。 (においの快・不快度) −3 : 非常に不快 −2 : 不快 −1 : やや不快 0 : 快でも不快でもない 1 : やや快 2 : 快 3 : 非常に快 (におい強度<香料の匂い及び悪臭の臭い>) 0 : 無臭 1 : やっと感知できるにおい 2 : 何のにおいであるかがわかる弱いにおい 3 : 楽に感知できるにおい 4 : 強いにおい 5 : 強烈なにおい (化学的消臭効果) 0 : コントロールと同程度の悪臭を感じる 1 : やや化学的消臭効果が認められる 2 : 化学的消臭効果が認められる 3 : かなり化学的消臭効果が認められる 4 : 悪臭が感じられない 尚、コントロールは悪臭のみボックス内に充満させた場
合 アンモニアに対する化学的消臭効果を表4に、トリメチ
ルアミンに対する化学的消臭効果を表5に夫々示した。
【0022】
【表4】
【0023】
【表5】
【0024】以上の結果より明らかなように、本発明の
化学的消臭香料組成物を含むエアゾール芳香消臭剤は、
優れた化学的消臭効果を示すとともに、芳香を付与する
ことによりアンモニアあるいはトリメチルアミンに由来
する不快感を効果的に解消するだけではなく、心地よい
匂いに変えていることが認められた。
【0025】
【実施例6】下記配合により、本発明の化学的消臭香料
組成物を調整した。このものはフローラルの香りを有し
ていた。
【0026】
【表6】
【0027】実施例2と同様の方法で、硫化水素につい
て化学的消臭効果を測定した。硫化水素にたいしては1
00%の消臭率を得た。このことから、このフローラル
の香りを有する化学的消臭香料組成物は優れた化学的消
臭効果を有していることが認められた。
【0028】
【実施例7】実施例6得た化学的消臭香料組成物を用
い、下記配合によりゲル芳香消臭剤を調整した。 カラギーナン 2 ローカストビーンガム 0.2 プロピレングリコール 2 POE(20)ソルビタンモノステアレート 0.5 実施例6 化学的消臭香料組成物 5 精製水 90.3 合計(%) 100.0
【0029】
【実施例8】官能評価による化学的消臭効果試験 実施例7で得られたゲル芳香消臭剤について、悪臭とし
て硫化水素に対する化学的消臭効果を以下のようにして
調べた。高さ2m×0.9m×0.9mの官能評価用ボックス
の中を硫化水素のにおい強度が3程度になるように調整
する。実施例7で得られたゲル芳香消臭剤をこの中に入
れ、30分間密閉した後、実施例5と同じ評価基準を用い
官能評価を行った。5人のパネラーによって評価を行い
平均値を求めた。以上の結果を表7に示した。
【0030】
【表7】
【0031】以上の結果により、本発明の化学的消臭香
料組成物を含むゲル芳香消臭剤は、優れた化学的消臭効
果を示すとともに、芳香を付与することにより硫化水素
に由来する不快感を効果的に解消するだけではなく、心
地よい匂いに変えていることが認められた。
【0032】
【実施例9】下記配合により、本発明の化学的消臭香料
組成物を調整した。このものはフルーティの香りを有し
ていた。
【0033】
【表8】
【0034】実施例1及び実施例2と同様の方法で、ア
ンモニア、トリメチルアミン及び硫化水素について化学
的消臭効果を測定した。アンモニア、トリメチルアミン
及び硫化水素にたいしていずれも100%の消臭率を得
た。このことから、このフルーティの香りを有する化学
的消臭香料組成物は優れた化学的消臭効果を有している
ことが認められた。
【0035】
【実施例10】実施例9得た化学的消臭香料組成物を用
い、下記配合により液体芳香消臭剤を調整した。 実施例9 化学的消臭香料組成物 2 POEアルキルエーテル 4 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 0.5 エタノール 3 精製水 90.5 合計(%) 100.0
【0036】
【実施例11】官能評価による化学的消臭効果試験 実施例9で得られた液体芳香消臭剤について、悪臭とし
てアンモニア、トリメチルアミン及び硫化水素に対する
化学的消臭効果を以下のようにして調べた。高さ2m×
0.9m×0.9mの官能評価用ボックスの中をアンモニア、
トリメチルアミンあるいは硫化水素のにおい強度が3程
度になるように調整する。実施例10で得られた液体芳
香消臭剤をこの中に入れ、30分間密閉した後、実施例5
と同じ評価基準を用い官能評価を行った。5人のパネラ
ーによって評価を行い平均値を求めた。以上の結果をア
ンモニアに対する化学的消臭効果を表9、トリメチルア
ミンに対する化学的消臭効果を表10、及び、硫化水素
に対する化学的消臭効果を表11に夫々示した。
【0037】
【表9】
【0038】
【表10】
【0039】
【表11】
【0040】以上の結果により、本発明の化学的消臭香
料組成物を含む液体芳香消臭剤は、優れた化学的消臭効
果を示すとともに、芳香を付与することによりアンモニ
ア、トリメチルアミン及び硫化水素に由来する不快感を
効果的に解消するだけではなく、心地よい匂いに変えて
いることが認められた。
【0041】
【発明の効果】本発明により、アルデヒド類、ギ酸エス
テル類、ヘキシルチグレート及びゲラニルチグレートか
ら選ばれる香気成分が、アンモニア、トリメチルアミ
ン、及び/又は、硫化水素に対して化学的消臭効果を有
することが解明され、これらの香気成分を有効成分とし
て含有する、アンモニア、トリメチルアミン又は硫化水
素を化学的に消臭すると同時に芳香を付与させることが
できる化学的消臭香料組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA04 AA06 BB02 BB03 CC04 CC08 CC09 HH03 JJ01 KK06 LL03 MM13 MM14 MM16 NN17 NN22 4H059 BA19 BA30 BB02 BB03 BB04 BB06 BB13 BB14 BB18 BB44 BB45 DA09

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルデヒド類、ギ酸エステル類、ヘキシ
    ルチグレート及びゲラニルチグレートから成る群から選
    ばれる1種又は2種以上の香気成分を有効成分として2
    0重量%以上含有する、化学的消臭香料組成物。
  2. 【請求項2】 アンモニア又はトリメチルアミンに対す
    る化学的消臭効果を有する香気成分から成るA群、及び
    /又は、硫化水素に対する香気成分から成るB群から選
    ばれる1種または2種以上の化合物を、有効成分として
    合計で全組成の20重量%以上含有することを特徴とす
    る請求項1記載の化学的消臭香料組成物: A群:炭素数6〜12の脂肪族アルデヒド類、トリメチル
    ウンデカナール、2,6-ジメチル-5-ヘプテン-1-アール、
    10-ウンデセン-1-アール、イソヘキセニルシクロヘキセ
    ンカルボキシアルデヒド、2-メチル-4-(2,2,6-トリメチ
    ル-1-シクロヘキセニル)-2-ブテナール、フェニルアセ
    トアルデヒド、2-メチル-3-(p-イソプロピルフェニル)-
    プロピオンアルデヒド、2-フェニルプロパナール、3-フ
    ェニルプロパナール、3-(4-t-ブチルフェニル)-プロパ
    ナール、2-メチル-3-(p-メトキシフェニル)-プロパナー
    ル、4,7-メタノインダン-1-カルボキシアルデヒド、p-
    イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、2,6,10-トリ
    メチル-5,9-ウンデカジエナール、ベンズアルデヒド、
    ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、シトラール、
    シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、メトキシ
    シトロネラール、シンナミックアルデヒド、メチルシン
    ナミックアルデヒド、p-t-ブチル-α-メチルヒドロシン
    ナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、アニスアルデ
    ヒド、ベンジルフォーメート、シトロネリルフォーメー
    ト、ゲラニルフォーメート、フェニルエチルフォーメー
    ト、アニシルフォーメート、リナリルフォーメート; B群:ウンデカナール、2-メチルウンデカナール、t-2-
    ヘキセナール、3,5,5-トリメチルヘキセナール、2-フェ
    ニルプロパナール、シトロネラール、メトキシシトロネ
    ラール、メチルシンナミックアルデヒド、クミンアルデ
    ヒド、ヘキシルチグレート、ゲラニルチグレート。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の化学的消臭香料組
    成物を含む芳香消臭剤。
JP2000119878A 2000-04-20 2000-04-20 化学的消臭香料組成物 Pending JP2001303090A (ja)

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