JP2001302689A - 植物材料からタンパクおよびイソフラボン類を分離回収する方法 - Google Patents

植物材料からタンパクおよびイソフラボン類を分離回収する方法

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JP2001302689A JP2000157373A JP2000157373A JP2001302689A JP 2001302689 A JP2001302689 A JP 2001302689A JP 2000157373 A JP2000157373 A JP 2000157373A JP 2000157373 A JP2000157373 A JP 2000157373A JP 2001302689 A JP2001302689 A JP 2001302689A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的規模で効率的に、かつ経済的に実施で
きる、植物材料から、イソフラボン類およびタンパクを
分離し、かつ回収するための改良方法を提供する。 【解決手段】 タンパクおよびイソフラボン類を含有す
る植物材料から、イソフラボン類および植物性タンパク
質を分離回収する方法であって、イソフラボン類および
タンパクを含有する、透明な植物性タンパク質抽出液
を、極性イオン交換樹脂と接触させ、該イソフラボン類
を該極性イオン交換樹脂と結合させ、該イオン交換樹脂
から、イソフラボンの枯渇したタンパク抽出液を分離回
収し、および該イオン交換樹脂から、該イソフラボン類
を分離回収することによって、イソフラボン類および植
物性タンパク質を分離回収する工程を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンパクおよびイ
ソフラボン類を含有する植物材料から、タンパクおよび
イソフラボン類を分離回収する方法に関連し、より詳し
くは本発明は、イオン交換樹脂を用いて、植物材料か
ら、タンパクおよびイソフラボン類を分離回収する方法
に関するものである。
【0002】
【技術的背景】植物性タンパク質は、世界的規模で、重
要な栄養源を与える。例えば、大豆は、ヒトおよび動物
両者にとっての優れた栄養源である。大豆タンパクは、
安価な高栄養タンパク源を得るべく、大豆から工業的に
抽出されている。単離された大豆タンパクは、その栄養
上の利益並びに機能的な諸特性両者のために、多数の食
物用途において利用することができ、該タンパクは食物
または飲料に添加される。大豆タンパクが利用されてい
る幾つかの一般的な食物は、挽肉、乳化肉、およびマリ
ネ肉; 飲料、例えば栄養飲料、スポーツ飲料、タンパク
強化飲料、ジュース、ミルク、ミルク代替品、およびダ
イエット用飲料; チーズ、例えば硬質および軟質チー
ズ、クリームチーズおよびコテージチーズ; 冷凍デザー
ト、例えばアイスクリーム、アイスミルク、低脂肪冷凍
デザート、および非-酪農冷凍デザート; ヨーグルト;
スープ; プディング; ベーカリー製品; サラダドレッシ
ング;および掛けソースおよびスプレッド、例えばマヨ
ネーズおよびチップ掛けソース等を包含する。
【0003】幾つかの植物、例えば大豆、エンドウ、ソ
ラマメ、およびその他の豆類は、イソフラボン類並びに
タンパクを含む。イソフラボン類は、ヒトに種々の健康
上の利点を与えることが分かっている、植物エストロゲ
ン化合物である。例えば、大豆に存在するイソフラボン
類は、図1に示されているゲニステイン、ダイゼイン(d
aidzein)、グリシテイン(glycitein)、ホルモノネチン
(formononetin)、および図2に示されているその天然グ
リコシド類並びにグリコシド複合体類である。ここで使
用されている「Mal」とは、「マロニル」として定義され、
また「Ac」は、「アセチル」として定義される。大豆以外の
植物中に見出される、もう一つの生物学的に活性なイソ
フラボンは、図1に示されているビオカニン(biochani
n) Aである。これらイソフラボン類に関連する、健康上
の利点は多岐に渡り、しかも次々と発見されつつある。
例えば、これらイソフラボン類の幾つかは、乳癌および
前立腺癌の発現を阻害し、かつ乳癌および前立腺癌細胞
中にアポトーシスを誘発することが分かっている。大豆
から抽出されたイソフラボン類は、またアテローム性動
脈硬化症の発症を阻害し、全コレステロールおよび低密
度リポタンパクコレステロールの血清濃度を低下し、閉
経期症候群を軽減または予防し、アルツハイマー病の発
症を阻害し、かつオステオポローシスによる骨の喪失を
阻害することも分かっている。
【0004】イソフラボン類は、これら化合物をかなり
の量で含む、豆類の苦い青臭い風味と関連している。従
って、イソフラボン類およびタンパクを含有する植物材
料から、イソフラボンの枯渇した、良好な風味のタンパ
ク物質および健康上有益なイソフラボン類両者を、分離
回収することが望ましい。当分野において、タンパクお
よびイソフラボン類を含有する植物材料から、イソフラ
ボン類を分離する方法は公知である。例えば、米国特許
第5,679,806号は、植物材料からイソフラボン類を抽出
し、単離し、かつ精製する方法を開示しており、該方法
においては、該植物材料をアルコール溶媒で抽出して、
該植物材料から該イソフラボン類を抽出し、該イソフラ
ボン類を含む該アルコール抽出液を、逆相マトリックス
上に吸着させ、次いで段階的な溶出により、該マトリッ
クスから特定の該イソフラボン類を脱着させている。こ
こで、該イソフラボン類は、該回収された溶出液から結
晶化される。日本国特許第1-258669号は、大豆を温水に
浸して、イソフラボン類をそのアグリコン型に転化し、
次いで該アグリコンイソフラボン類を該大豆材料から水
性アルコールにより、還流-抽出し、該抽出された液を
濃縮し、乾燥し、該乾燥された物質をアルコールに溶解
し、逆相樹脂に付着させ、かつ水性アルコールを用い
て、該樹脂から該イソフラボン類を溶出する方法を開示
している。
【0005】これらの方法は、植物材料からイソフラボ
ン類を分離し、精製するためには満足なものであるが、
イソフラボン類およびタンパク両者を含有する植物材料
から、精製されたタンパク物質およびイソフラボン類を
回収する方法を与えてはいない。これら方法両者は、該
植物材料から該イソフラボン類を抽出するのに、アルコ
ール溶媒を使用している。植物性タンパク質、例えば大
豆タンパクは、アルコール溶液には実質的に不溶性であ
り、またアルコールに対して不溶性の他の植物物質、例
えば植物繊維物質と共に、該アルコール抽出の際の副生
残留物として残されるであろう。
【0006】米国特許第4,428,876号(「'876特許」)は、
フラバノイド類およびタンパクを含有する植物材料か
ら、植物性タンパク質およびイソフラボン類を含むフラ
バノイド類両者を分離する方法を開示している。植物材
料を水性アルカリ溶液で抽出して、該フラバノイド類お
よびタンパクを含有する抽出液を調製し、かつ該抽出液
を、抽出不能な不溶性植物物質から分離する。この抽出
液を、そのままあるいは酸性とした後に、非-極性また
は僅かに極性の吸着性樹脂に適用して、該フラバノイド
類を該樹脂に吸着させる。酸性化は、該抽出液からの、
該タンパクの沈殿を生じる。酸性化した場合、該沈殿し
たタンパクを、該抽出液を該樹脂に適用する前に、該抽
出液から除去する。該抽出液を該樹脂に適用した後、該
樹脂を水で抽出し、かつ該溶出液を集めて、炭水化物を
含有する溶出液を得、また該抽出液を酸性化しない場合
には、タンパクを含む溶出液を得る。該タンパクが、該
樹脂に適用する前に、該抽出液から沈殿、分離しない場
合には、この水溶出液を酸性化して、該タンパクを沈殿
させ、かつ分離する。次に、極性溶媒、例えばメタノー
ルまたはエタノールで、該樹脂を溶出し、得られる溶出
液を集め、濃縮することにより、該フラバノイド類を該
樹脂から分離する。
【0007】該'876特許の方法を利用した場合には、該
イソフラボン類、およびこの方法で使用されている該樹
脂および溶離液の性質のために、イソフラボン類および
炭水化物/タンパクは、明確に分離されることはない。
図1および図2に示したように、イソフラボン類は、特
にその天然のグリコシドまたはグリコシド複合体形状に
ある場合には、比較的極性の高い化合物である。その極
性のために、該イソフラボン類は、該非-極性または僅
かに極性の樹脂に弱く吸着される。水性環境において
は、該タンパクおよび炭水化物も、該樹脂に特別強力に
結合することはない、比較的極性の高い化合物である。
従って、該樹脂に対する、これらイソフラボン類、炭水
化物およびタンパクの吸着は、それ自体、該樹脂を溶媒
で溶出した際に、該化合物の良好な分離をもたらすほど
に効果的ではない。というのは、これら化合物は、該樹
脂から容易に転移し、該樹脂との相互作用によって、互
いから格別に識別されることはないからである。
【0008】該'876特許の方法は、該イソフラボン類が
該溶離液に対して、比較的溶解性であるので、幾分かの
該イソフラボン類の、該タンパクおよび炭水化物からの
分離を可能とするであろう。例えば、最初に使用する溶
離液が水であり、かつ該抽出液が、大豆抽出液(これ
は、イソフラボン類として、特にゲニステインおよびダ
イゼインを含む)である場合、ゲニステインは、殆どタ
ンパクおよび炭水化物と共に溶出されることはない。と
いうのは、ゲニステインは僅かに水溶性であるに過ぎな
いからである。しかし、ダイゼインは、このものが水溶
性であるが故に、該タンパクおよび炭水化物と共に溶出
されるであろう。従って、タンパクおよびイソフラボン
類を含有する植物材料から、タンパクとイソフラボン類
とを明確に分離し、かつ回収するための、効率の良い、
工業的に実施できる方法が、必要とされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題およびその解決手段】本
発明は、工業的規模で効率的に、かつ経済的に実施でき
る、植物材料から、イソフラボン類およびタンパクを分
離し、かつ回収するための改良方法を提供する。この方
法は、イソフラボン類およびタンパクを含有する、透明
な植物性タンパク質抽出液を、極性イオン交換樹脂と接
触させ、該イソフラボン類を該極性イオン交換樹脂と結
合させ、該イオン交換樹脂から、イソフラボンの枯渇し
たタンパク抽出液を分離回収し、および該イオン交換樹
脂から、該イソフラボン類を分離回収することによっ
て、イソフラボン類および植物性タンパク質を分離回収
することを含む。好ましい一態様において、該単離され
かつ回収されたイソフラボン類は、そのアグルコン型に
転化される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の重要な特徴の一つは、透
明な植物性タンパク質抽出液を、非-極性または僅かに
極性の樹脂ではなく、極性イオン交換樹脂と接触させる
ことにより、植物性タンパク質とイソフラボン類とを分
離することにある。極性イオン交換樹脂の使用は、タン
パクおよび該イソフラボン類の明確な分離を著しく簡略
化する。というのは、該イソフラボン類が、その極性の
ために、該極性樹脂に強く吸着され、かつ該抽出液を該
樹脂から溶出する際に、該タンパクから良好に識別され
るからである。本発明のもう一つの重要な特徴は、イソ
フラボンの枯渇したタンパク物質および該イソフラボン
類が、その一方のみではなく両者が回収されることにあ
る。本発明は、極性イオン交換樹脂と接触すべき基質と
して、透明なタンパク抽出液を使用する。イソフラボン
類およびタンパクを含有する、植物材料のアルコール抽
出液とは違い、この透明なタンパク抽出液は、タンパク
およびイソフラボン類をかなりの量で含んでいる。植物
材料中の2種の望ましい物質を、同時に分離回収できる
ので、本発明の方法によって、かなりの経済的効率を達
成することができる。
【0011】本発明の方法において使用する、透明な植
物性タンパク質抽出液は、タンパクおよびイソフラボン
類を含有する植物材料を、該タンパクの等電点を越える
pHをもつ水性抽出剤で抽出して、該抽出剤中に該タンパ
クおよび該イソフラボン類を可溶化する。次に、該可溶
化されたイソフラボン類およびタンパクを含む該液状抽
出剤を、該抽出剤中に溶解しない植物物質、例えばリグ
ナン、セルロース、植物繊維、および不溶性ヘミセルロ
ースから分離して、該透明な抽出液を生成する。好まし
くは、該透明な抽出液は、濾過または遠心分離により、
不溶性植物物質から分離され、および該不溶性物質か
ら、該上澄抽出液をデカンテーションにより分離する。
この得られる透明なタンパク抽出液は、該植物物質由来
の可溶性タンパクおよびゲニステイン、ダイゼイン、グ
リシテイン、ビオカニン A、ホルモノネチン、およびそ
の天然のグリコシド類並びにグリコシド複合体から選択
される該イソフラボン化合物の少なくとも1種を含み、
かつ実質的に不溶性のタンパク物質を含まない。本明細
書で使用する、イソフラボングリコシドとは、アグルコ
ンイソフラボン部分と共有結合により結合した、グルコ
ース部分を含む化合物を意味し、またイソフラボングリ
コシド複合体とは、イソフラボングリコシドエステルを
意味し、化合物6''-Malゲニスチン(genistin)、6''-O-A
cゲニスチン、6''-O-Malダイズイン(daidzin)、6''-O-A
cダイズインおよび6''-O-Malグリシチン(glycitin)を包
含する。
【0012】透明な抽出液を製造するのに使用できる、
タンパクおよびイソフラボン類を含有する植物材料は、
1種以上の以下に列挙する植物材料を含むが、これらに
制限されない:ヒヨコマメ、ピーナッツ、マラマビーン
(marama bean)、ナタマメ、タチナタマメ、カイガンナ
タマメ(seaside sword bean)、カラオビーン(caraobea
n)、クラスタービーン(cluster bean)、フジマメ、グラ
スピー(grass pea)、ガーデンピー、ジェンコビーン(dj
enko bean)、トウサイ、クズイモ、ソラマメ、ナンキン
マメ(earth pea)、ヒラマメ(lentil jumping bean)、ベ
ルベットビーン(velvet bean)、アフリカ産イナゴマ
メ、その他の豆類、このような植物材料の誘導体、例え
ば脱脂大豆フレーク、大豆粉および大豆粗粉。最も好ま
しくは、該植物材料は、大豆材料または大豆の誘導体で
あり、最も好ましくは大豆における高タンパクおよびイ
ソフラボン含有率の観点から、市販品として入手できる
脱脂大豆フレークである。
【0013】最も好ましい一態様においては、透明な大
豆タンパク抽出液を、本発明の方法で使用するために調
製する。市販品として入手できる大豆粉、大豆粗粉、大
豆グリット、または脱脂大豆フレークを、出発物質とし
て使用する。好ましくは、該大豆材料を、亜硫酸ナトリ
ウム等の亜硫酸塩で処理して、その流動特性を改善し、
かつ微生物制御性を改善する。該大豆材料を、約6〜約1
2のpHを有する水性溶液、好ましくは約8〜約11なるpHを
有する水性水酸化ナトリウム溶液で抽出する。該抽出剤
対該大豆材料の重量比は、約3:1〜約20:1、好ましくは
約8:1〜約16:1の範囲内にある。この透明な大豆タンパ
ク抽出液は、好ましくは不溶性大豆材料から、濾過また
は遠心分離により、および該不溶性大豆材料からの該抽
出液のデカンテーションにより分離される。
【0014】本発明の方法によれば、該透明なタンパク
抽出液を、極性イオン交換樹脂と接触させて、該抽出液
中の該イソフラボン類を、該樹脂と結合させる。好まし
くは、該樹脂を、入口および出口を備えたカラムに充填
し、そこで該抽出液を、該カラムの該入口を介して該樹
脂上に重層することにより、該抽出液と該樹脂とを接触
させ、また得られる溶出された抽出液を、該カラムの該
出口において、該樹脂から回収する。本発明の方法では
アニオン性イオン交換樹脂を使用することが好ましく、
その最も好ましい例はタイプII巨孔性強塩基型イオン交
換樹脂であるが、弱塩基型アニオン交換樹脂も使用可能
である。本明細書で使用するような、タイプII強塩基型
アニオン交換樹脂は、窒素原子の4つの置換基が、1個
のエタノール基、2個のメチル基、および1個のポリマー
型ベンジル基であるような、4級アンモニウム型の樹脂
として定義される。市販品として入手できるタイプII強
塩基型アニオン交換樹脂は、PA州 19105、フィラデルフ
ィアの、ローム&ハース(Rohm & Haas)社、インデペン
デンスモールウエストから入手できる、IRA 910、MI州
48674、ミッドランドのダウケミカル(Dow Chemical) U.
S.A.社、2040ウイラードH.ダウセンターから入手できる
ダウエックス(Dowex) 22、およびNJ州 08011、バーミン
ガム、バーミンガムロードのシブロン(Sybron)社、シブ
ロンケミカル部門から入手できるイオナック(Ionac) A6
51を含む。本発明の方法において使用可能な、市販品と
して入手できる弱塩基型アニオン交換樹脂は、ローム&
ハース社から入手できる、デュオライト(Duolite) A-7
である。
【0015】該極性イオン交換樹脂を状態調節するため
の適当な方法は、米国特許第5,248,804号に記載されて
いる。この特許を、本発明の参考文献とする。このアニ
オン交換樹脂を状態調節するための好ましい方法は、該
樹脂の表面からその残基を剥奪し、かつ該樹脂をヒドロ
キシド型に転化する試薬に、該樹脂を暴露し、その後該
樹脂を塩化物型または硫酸塩型の何れかに転化する試薬
に、該樹脂を暴露し、かつその後該樹脂の強塩基性サイ
トの少なくとも幾分かを炭酸塩型に転化し、かつ弱塩基
性サイトを遊離塩基型に転化する試薬に、該樹脂を暴露
する工程を含む。該樹脂の表面からその残基を剥奪し、
かつ該樹脂をヒドロキシド型に転化する、適当な試薬
は、水酸化ナトリウム溶液である。該樹脂を塩化物型に
転化する適当な試薬は、塩酸、好ましくは塩酸の1%溶液
であり、該樹脂を硫酸塩型に転化する適当な試薬は、硫
酸、好ましくは1%硫酸溶液である。該樹脂の強塩基性サ
イトの少なくとも幾分かを炭酸塩型に転化し、かつ弱塩
基性サイトを遊離塩基型に転化する試薬の適当な例は、
炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、および水酸化アン
モニウムを含む。
【0016】該透明なタンパク抽出液と該イオン交換樹
脂とを接触させて、該イソフラボン類を該樹脂と結合さ
せた後、好ましくは該樹脂を該樹脂のpHに調節した水性
溶液で溶出し、その溶出液を回収することにより、イソ
フラボンの枯渇したタンパク抽出液を該イオン交換樹脂
から回収する。好ましい一態様においては、該透明な抽
出液中の該タンパク物質の少なくとも大部分を、イソフ
ラボンの枯渇したタンパク抽出液として、該抽出液中に
回収する。より好ましくは、該透明な抽出液中の該タン
パク物質の実質的全てを、イソフラボンの枯渇したタン
パク抽出液として、該抽出液中に回収する。ここで、
「実質的全て」とは、少なくとも80%、より好ましくは少
なくとも90%として定義される。望ましくは、イソフラ
ボンの枯渇したタンパク物質は、該抽出液を噴霧乾燥す
ることにより、該抽出液から回収する。
【0017】好ましい一態様においては、イソフラボン
の枯渇したタンパク物質を、該イオン交換樹脂から分離
回収した、該イソフラボンの枯渇したタンパク含有抽出
液から沈殿させることが可能である。該抽出液のpHを、
該タンパクのほぼ等電点に調節して、該タンパクを沈殿
させる。該抽出液中の該タンパクが、大豆タンパクであ
る場合、該抽出液のpHを、約4〜約5に調節して、該タン
パクを沈殿させる。次いで、該沈殿タンパクを含有する
該抽出液のpHを約7に調節することにより、この沈殿し
たタンパクを中和することができる。中和の有無に関わ
らず、この沈殿したタンパクを、次に公知の手段、好ま
しくは濾過または遠心分離により、および該抽出物の液
状部分を該タンパクの沈殿物からデカンテーションする
ことにより、該抽出物の液状部分から分離する。次い
で、この分離され、イソフラボンの枯渇したタンパク物
質を、公知の手段、好ましくは噴霧乾燥によって乾燥す
る。
【0018】該イオン交換樹脂から、該イソフラボンの
枯渇したタンパク含有抽出液を分離した後、好ましくは
該樹脂を、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ブタノ
ール、酢酸エチル、アセトニトリル、アセトン、上記溶
媒の水性混合物、塩化メチレン、クロロフォルム、四塩
化炭素、または上記溶媒の任意の混合物から選択される
溶媒で溶出し、かつ該イソフラボン類を含有する溶出液
を回収することにより、該イソフラボン類を、該樹脂か
ら分離回収する。好ましい一態様においては、該透明な
タンパク抽出液中の該イソフラボン類の少なくとも大部
分を、該イソフラボン含有溶出液中の該イオン交換樹脂
から回収し、またより好ましくは該透明なタンパク抽出
液中の該イソフラボン類の実質的全てを、該イソフラボ
ン含有溶出液中に回収する。ここで、「実質的全て」と
は、少なくとも80%、およびより好ましくは少なくとも9
0%であるものとして定義される。
【0019】該イソフラボン類は、該イソフラボン含有
溶出液を濃縮することにより、該樹脂から分離した該イ
ソフラボン含有溶出液から回収することができる。好ま
しい一態様においては、該イソフラボン含有溶出液を、
真空条件下、加熱またはその両者により濃縮して、該溶
媒を除去し、濃縮されたイソフラボンの残留物を得る。
もう一つの態様においては、該溶出液を、真空条件下、
加熱またはその両者により、その元の体積の約10%〜25%
まで濃縮する。次に、好ましくは約2℃〜約15℃に冷却
された、少なくとも等体積の水を、該濃縮された溶出液
に添加して、該イソフラボン類を沈殿させる。次いで、
この沈殿したイソフラボン類を、濾過または遠心分離に
よって、該溶出液/水混合物から回収することができ
る。
【0020】最も好ましい態様においては、該回収され
たイソフラボン含有溶出液中の該イソフラボン類を、該
溶出液中の該イソフラボン類の実質的全てが、アグルコ
ンイソフラボン類となるように処理する。アグルコンイ
ソフラボン類は、その天然のグリコシド類またはグリコ
シド複合体型よりも、健康上有益な用途において、より
一層高い生活性をもつことが分かっている。従って、該
イソフラボン類をそのアグルコン型で回収することが望
ましい。アグルコンイソフラボン類は、またそのグリコ
シド類またはグリコシド複合体型よりも水に対する溶解
性が低く、従って該アグルコンイソフラボン類は、該イ
ソフラボン含有溶出液から一層容易に分離できる。
【0021】該イソフラボン含有溶出液中のイソフラボ
ングリコシド複合体は、該イソフラボン含有溶出液を、
以下の転化を生じるのに有効な時間、そのために有効な
温度並びにpH条件下で処理することにより、イソフラボ
ングリコシド類に転化できる。該イソフラボン含有溶出
液中の、該イソフラボングリコシド複合体をイソフラボ
ングリコシド類に転化するためのpH範囲は、約6〜約13.
5である。このイソフラボン含有溶出液のpHは、必要な
らば適当な塩基または酸試薬により、所定のpHに調節す
べきである。このイソフラボングリコシド複合体のイソ
フラボングリコシド類への転化は、塩基により触媒され
ることが分かっている。従って、迅速な転化を達成する
ために、高いpHを使用することが最も好ましい。このイ
ソフラボングリコシド複合体をイソフラボングリコシド
類に転化するのに最も好ましいpHは、約9〜約11であ
る。
【0022】該イソフラボン含有溶出液中で、該イソフ
ラボングリコシド複合体をイソフラボングリコシド類に
転化するための温度範囲は、約2℃〜約121℃である。該
転化が容易に起こるこの温度範囲は、該イソフラボン含
有溶出液のpHに依存している。この転化は、該pHが比較
的高い場合には、低温にて容易に起こる。例えば、pH約
11においては、この転化は、約5℃〜約50℃の範囲の温
度にて迅速かつ効率的に起こる。pH約9においては、こ
の転化は、約45℃〜約75℃なる範囲の温度にて、効果的
に起こる。該イソフラボン含有溶出液のpHが、比較的低
い場合には、この転化は高温にて起こる。例えば、pH約
6においては、この転化は、約80℃〜約121℃の範囲内の
温度にて起こる。最も好ましい態様においては、この転
化は、pH約11、および温度約35℃にて実施する。該イソ
フラボングリコシド複合体をイソフラボングリコシド類
に転化するための時間は、主としてこの転化を行うのに
使用したpHおよび温度に依存する。このような転化時間
は、約15分〜数時間またはそれ以上に及ぶ。この転化
は、より高いpHおよびより高い温度において、より一層
迅速となる。最も好ましい態様においては、実質的に全
ての該イソフラボングリコシド複合体を、約11なるpHお
よび約35℃なる温度にて、約30分〜約1時間以内に、イ
ソフラボングリコシド類に転化する。
【0023】該イソフラボン含有溶出液中のイソフラボ
ングリコシドは、好ましくは該イソフラボングリコシド
複合体をイソフラボングリコシド類に転化した後に、該
イソフラボン含有溶出液中の該イソフラボングリコシド
類を、β-グルコシダーゼ酵素と接触させることによ
り、対応するそのアグルコンイソフラボン類に転化する
ことができる。該酵素は、選択された温度およびpHに
て、所定の時間で、1,4-グルコシド結合を開列するのに
有効である。このような酵素は、例えばアスペルギルス
・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリ
ザエ(Aspergillus oryzae)、クルイベロミセス・ラクテ
ィス(Kluyveromyces lactis)、およびクルイベロミセス
・フラジリス(Kluyveromyces fragilis)から誘導するこ
とができる。該イソフラボングリコシド類を、アグルコ
ンイソフラボン類に転化するのに有効な、特に好ましい
市販品として入手できる酵素は以下に列挙するものであ
る: バイオペクチナーゼ(Biopectinase) 100L (これ
は、約3〜約6なるpHにて使用することが好ましい)、バ
イオペクチナーゼ 300L (最適pH範囲: 約3〜約6)、バイ
オペクチナーゼ OK 70L (最適pH範囲: 約3〜約6)、バイ
オラクターゼ(Biolactase)30,000 (最適pH範囲: 約3〜
約6)およびニュートラルラクターゼ(Neutral Lactase)
(最適pH範囲: 約6〜約8)。これらは全て、フロリダ州 3
4243、サラソタ、ポストオフィスボックス 3917、1833
57番通りの、クエストインターナショナル(Quest Inter
national)から入手できる。
【0024】また、特に好ましいものは、ラクターゼ(L
actase) F (これは、好ましくは約4〜約6なるpH範囲に
て使用される)およびラクターゼ 50,000 (至適pH範囲:
約4〜約6)であり、これら両者は、バージニア州 2294
7、トロイ、ポストオフィスボックス 1000の、アマノイ
ンターナショナルエンザイム社(Amano International E
nzyme Co., Inc.)から入手できる。その他の特に好まし
い酵素は、コネチカット州06813、ダンバリー、33 ター
ナーロードの、ノボノルディスクバイオインダストリア
ルズ社(Novo Nordisk Bioindustrials, Inc.)から入手
できる、ラクトザイム(Lactozyme) 3000L (これは、好
ましくは約6〜約8なるpH範囲にて使用される)、および
α-Gal 600L (これは、好ましくは約4〜約6.5なるpH範
囲にて使用される); ペンシルバニア州 19406、キング
オブプルシアの、ギストブロカデスフードイングレディ
エンツ社(Gist Brocades Food Ingredients, Inc.)から
入手できる、マキシラクト(Maxilact) L2000 (これは、
好ましくは約4〜約6なるpH範囲にて使用される); NY州
10017、ニューヨーク、205 イースト42番通りの、ファ
イザーフードサイエンスグループ(Pfizer Food Science
Group)から入手できる、ニュートラルラクターゼ(Neut
ral Lactase) (これは、好ましくは約6〜約8なるpH範囲
にて使用される); およびNY州 10121、ニューヨーク、
スート 2439、2 ペンプラザの、エンザイムデベロップ
メントコーポレーション(Enzyme Development Corporat
ion)から入手できる、エンゼコフンガルラクターゼコン
セントレート(Enzeco Fungal Lactase Concentrate)
(これは、好ましくは約4〜約6なるpH範囲にて使用され
る)を含む。幾つかのグルコ-アミラーゼ酵素も、前に述
べた酵素に変えて、またはこれらと共に使用できる。こ
の転化を行う、市販品として入手できるグルコ-アミラ
ーゼ酵素は、エンザイムデベロップメントコーポレーシ
ョンから入手できる、G-Zyme G990 (これは、好ましく
は約4〜約6なるpH範囲にて使用される)である。好まし
くは、重量基準で、約0.1%〜約10%の該酵素物質を、該
イソフラボン含有溶出液に添加して、該添加を実施す
る。
【0025】該イソフラボン含有溶出液中の、該イソフ
ラボングリコシド類を、アグルコンイソフラボン類に転
化するためのpH範囲は、約3〜9である。使用するこのpH
は、主として使用する酵素の型に依存し、従って各酵素
の型に応じて選択すべきである。典型的には、該酵素
は、約6〜約8の範囲の中性pH範囲、または約3〜6の酸性
pH範囲の何れかにおいて活性である。このイソフラボン
含有溶出液のpHは、公知の酸性および塩基性試薬によ
り、この適当なpH範囲に調節することができる。該イソ
フラボングリコシド類を、アグルコンイソフラボン類に
転化するための温度範囲は、約5℃〜約75℃である。温
度は、該酵素の活性に大きく影響し、従って転化率に大
きく影響する。ここで、より高い温度が、該転化率を高
める。これら酵素は、70℃以上で活性であり得、例えば
α-Gal 600Lは、75℃にて活性であるが、この転化は幾
分低い温度、好ましくは約50〜約65℃にて行って、酵素
の失活を防止することが好ましい。
【0026】該イソフラボングリコシド類の、アグルコ
ンイソフラボン類への転化を行うのに必要な時間は、酵
素関連因子、特に酵素活性および濃度、並びに該系の温
度およびpHに依存する。好ましくは、該イソフラボング
リコシド類の実質的に全ての、アグルコンイソフラボン
類への該転化を、5時間以内、およびより好ましくは約1
〜2時間以内に行う。この得られるアグルコンイソフラ
ボン類は、上記のようにして、該イソフラボン含有溶出
液から分離できる。該アグルコンイソフラボン類は、冷
水を用いることにより、より一層容易に、該濃縮された
イソフラボン含有溶出液から分離される。というのは、
該アグルコンイソフラボン類は、その対応するイソフラ
ボングリコシド複合体またはイソフラボングリコシド類
よりも、水に対する溶解性が低いからである。当業者に
は、上記特許請求の範囲に規定した如き、本発明の精神
並びに範囲を逸脱することなしに、本明細書に記載した
如き、本発明の好ましい態様に、種々の変更を加えるこ
とが可能であることは、明白であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】大豆中に存在するイソフラボンの例、およびそ
の化学構造を示すものである。
【図2】大豆中に存在するイソフラボン類の、天然グリ
コシド類およびグリコシド複合体の例、およびその化学
構造を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07H 17/07 C07H 17/07 C07K 1/30 C07K 1/30 14/415 14/415 C12P 17/06 C12P 17/06 (72)発明者 グレゴリー エイ ベイツ アメリカ合衆国 イリノイ州 62234 コ リンズヴィル メイプル リーフ ドライ ヴ 2003 (72)発明者 バーバラ エイ ブライアン アメリカ合衆国 ミズーリー州 63130 ユニヴアーシティー シティー パーシン グ アベニュー 7039 Fターム(参考) 4B064 AE46 CA21 CB07 CC06 CC07 CE09 CE15 DA01 4C057 AA06 AA13 BB02 CC01 DD01 KK08 4C062 EE43 4H045 AA20 CA33 EA01 GA01 GA05 GA20

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンパクおよびイソフラボン類を含有す
    る植物材料から、イソフラボン類および植物性タンパク
    質を分離回収する方法であって、イソフラボン類を含有
    する透明な植物性タンパク質抽出液と、極性イオン交換
    樹脂とを接触させる工程と、該イソフラボン類を該イオ
    ン交換樹脂と接触かつ結合させて、該タンパク抽出液か
    らイソフラボン類を枯渇させる工程と、イソフラボンに
    枯渇したタンパク含有抽出液を、該イオン交換樹脂から
    分離回収する工程と、該イオン交換樹脂から該イソフラ
    ボン類を分離回収する工程とを含むことを特徴とする、
    上記方法。
  2. 【請求項2】 更に、該イソフラボンの枯渇したタンパ
    ク含有抽出液のpHを、該タンパクのほぼ等電点に調節し
    て、該タンパクを沈殿させる工程をも含む、請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 該タンパクが大豆タンパクであり、かつ
    該pHを約4〜約5なる値に調節して、該タンパクを沈殿さ
    せる、請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 該沈殿したタンパクを、該抽出液の液状
    部分から分離する、請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 該抽出液の液状部分から分離した該沈殿
    タンパクを、中和する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 該抽出液の液状部分から分離した該沈殿
    タンパクを、乾燥する、請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 該極性イオン交換樹脂が、アニオン交換
    樹脂である、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 該アニオン交換樹脂が、弱塩基性および
    強塩基性アニオン交換樹脂からなる群から選択される、
    タイプII巨孔性アニオン交換樹脂である、請求項7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 該透明なタンパク抽出液と該イオン交換
    樹脂とを接触させる前に、該イオン交換樹脂をヒドロキ
    シド型に転化する試薬に、該樹脂を暴露することによ
    り、該樹脂を状態調節し、該ヒドロキシド型の樹脂を、
    該樹脂を塩化物型または硫酸塩型樹脂に転化する試薬で
    処理し、かつ該塩化物型または硫酸塩型樹脂を、該樹脂
    の少なくとも幾分かの強塩基サイトを炭酸塩型に転化す
    る試薬で処理する、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 該イソフラボン類が、ゲニステイン、
    ダイゼイン、グリシテイン、ビオカニン A、ホルモノネ
    チン、およびその他の天然グリコシド類並びにグリコシ
    ド複合体類から選択される、該イソフラボン化合物の少
    なくとも1種を含む、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 該イソフラボンの枯渇したタンパク含
    有抽出液を、該イオン交換樹脂から分離回収した後に、
    該イソフラボン類を該イオン交換樹脂から分離回収す
    る、請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 該樹脂からの該イソフラボン類を、メ
    タノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルア
    ルコール、イソブチルアルコール、ブタノール、酢酸エ
    チル、アセトニトリル、アセトン、塩化メチレン、クロ
    ロフォルム、四塩化炭素またはその混合物からなる群か
    ら選択される溶媒で洗浄することにより、該イソフラボ
    ン類を該イオン交換樹脂から分離する、請求項11記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 更に、イソフラボングリコシド複合体
    を、イソフラボングリコシド類に転化するのに有効な、
    温度およびpHにて、該転化に有効な時間、該分離された
    イソフラボン類を処理する工程をも含む、請求項1記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 更に、該分離されたイソフラボン類
    と、β-グルコシダーゼ酵素とを、イソフラボングリコ
    シド類を、アグルコンイソフラボン類に転化するのに有
    効な温度並びにpHにて、そのために有効な時間接触させ
    る工程をも含む、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 該透明な植物性タンパク質抽出液中の
    該タンパクの少なくとも大部分を、該イソフラボンの枯
    渇したタンパク含有抽出液中の、該イオン交換樹脂から
    分離回収する、請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 該透明な植物性タンパク質抽出液中の
    該タンパクの実質的全てを、該イソフラボンの枯渇した
    タンパク含有抽出液中の、該イオン交換樹脂から分離回
    収する、請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 該透明な植物性タンパク質抽出液中の
    該イソフラボン類の少なくとも大部分を、該イオン交換
    樹脂から分離回収する、請求項1記載の方法。
  18. 【請求項18】 該透明な植物性タンパク質抽出液中の
    該イソフラボン類の実質的全てを、該イオン交換樹脂か
    ら分離回収する、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 タンパクおよびイソフラボン類を含有
    する植物材料から、イソフラボン類および植物性タンパ
    ク質を分離回収する方法であって、実質的に不溶性タン
    パク物質を含まない、可溶化された植物性タンパク質お
    よびイソフラボン類を含む透明なタンパク抽出液を調製
    する工程と、該透明なタンパク抽出液と極性イオン交換
    樹脂とを接触させる工程と、該イソフラボン類を該イオ
    ン交換樹脂と結合させて、該タンパク抽出液から該イソ
    フラボン類を枯渇させる工程と、該イソフラボンの枯渇
    したタンパク抽出液を、該イオン交換樹脂から分離回収
    する工程と、該イソフラボン類を該イオン交換樹脂から
    分離回収する工程とを含むことを特徴とする、上記方
    法。
  20. 【請求項20】 タンパクおよびイソフラボン類を含有
    する植物材料を、該タンパクの等電点を越えるpHをも
    つ、水性抽出剤で抽出し、該抽出剤中に、該タンパクお
    よび該イソフラボン類を可溶化し、その後該可溶化され
    たタンパクおよびイソフラボン類を含有する、該液状抽
    出剤を不溶性植物物質から分離することにより、該透明
    なタンパク抽出液を調製する、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 該植物材料が、大豆フレーク、大豆
    粉、大豆粗粉、大豆グリット、大豆またはこれらの混合
    物からなる群から選択され、該水性抽出剤が、約6〜約1
    2なるpHを有し、かつ該透明なタンパク抽出液が、大豆
    タンパク抽出液である、請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 更に、該イソフラボンの枯渇したタン
    パク含有抽出液のpHを、該タンパクのほぼ等電点に調節
    して、該タンパクを沈殿させる工程をも含む、請求項19
    記載の方法。
  23. 【請求項23】 該植物性タンパク質が、大豆タンパク
    であり、かつ該pHを、約4〜約5なる値に調節して、該タ
    ンパクを沈殿させる、請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 該沈殿したタンパクを、該イソフラボ
    ンの枯渇したタンパク含有抽出液の液状部分から分離す
    る、請求項22記載の方法。
  25. 【請求項25】 該抽出液の該液状部分から分離した、
    該沈殿したタンパクを中和する、請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 該抽出液の該液状部分から分離した、
    該沈殿したタンパクを乾燥する、請求項24記載の方法。
  27. 【請求項27】 該極性イオン交換樹脂が、アニオン交
    換樹脂である、請求項19記載の方法。
  28. 【請求項28】 該アニオン交換樹脂が、弱塩基型およ
    び強塩基型アニオン交換樹脂からなる群から選択され
    る、タイプII巨孔性アニオン交換樹脂である、請求項27
    記載の方法。
  29. 【請求項29】 該透明なタンパク抽出液と該イオン交
    換樹脂とを接触させる前に、該イオン交換樹脂をヒドロ
    キシド型に転化する試薬に、該樹脂を暴露することによ
    り、該樹脂を状態調節し、該ヒドロキシド型の樹脂を、
    該樹脂を塩化物型または硫酸塩型樹脂に転化する試薬で
    処理し、かつ該塩化物型または硫酸塩型樹脂を、該樹脂
    の少なくとも幾分かの強塩基サイトを炭酸塩型に転化す
    る試薬で処理する、請求項19記載の方法。
  30. 【請求項30】 該イソフラボン類が、ゲニステイン、
    ダイゼイン、グリシテイン、ビオカニン A、ホルモノネ
    チン、およびその他の天然グリコシド類並びにグリコシ
    ド複合体類から選択される、該イソフラボン化合物の少
    なくとも1種を含む、請求項19記載の方法。
  31. 【請求項31】 該イソフラボンの枯渇したタンパク含
    有抽出液を、該イオン交換樹脂から分離回収した後に、
    該イソフラボン類を該イオン交換樹脂から分離回収す
    る、請求項19記載の方法。
  32. 【請求項32】 該樹脂からの該イソフラボン類を、メ
    タノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルア
    ルコール、イソブチルアルコール、ブタノール、酢酸エ
    チル、アセトニトリル、アセトン、塩化メチレン、クロ
    ロフォルム、四塩化炭素またはその混合物からなる群か
    ら選択される溶媒で洗浄することにより、該イソフラボ
    ン類を該イオン交換樹脂から分離する、請求項31記載の
    方法。
  33. 【請求項33】 更に、イソフラボングリコシド複合体
    を、イソフラボングリコシド類に転化するのに有効な、
    温度およびpHにて、該転化に有効な時間、該分離された
    イソフラボン類を処理する工程をも含む、請求項19記載
    の方法。
  34. 【請求項34】 更に、該分離されたイソフラボン類
    と、β-グルコシダーゼ酵素とを、イソフラボングリコ
    シド類を、アグルコンイソフラボン類に転化するのに有
    効な温度並びにpHにて、そのために有効な時間接触させ
    る工程をも含む、請求項19記載の方法。
  35. 【請求項35】 該透明なタンパク抽出液中の該タンパ
    クの少なくとも大部分を、該イソフラボンの枯渇したタ
    ンパク含有抽出液中の、該イオン交換樹脂から分離回収
    する、請求項19記載の方法。
  36. 【請求項36】 該透明なタンパク抽出液中の該タンパ
    クの実質的全てを、該イソフラボンの枯渇したタンパク
    含有抽出液中の、該イオン交換樹脂から分離回収する、
    請求項35記載の方法。
  37. 【請求項37】 該透明なタンパク抽出液中の該イソフ
    ラボン類の少なくとも大部分を、該イオン交換樹脂から
    分離回収する、請求項19記載の方法。
  38. 【請求項38】 該透明なタンパク抽出液中の該イソフ
    ラボン類の実質的全てを、該イオン交換樹脂から分離回
    収する、請求項37記載の方法。
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