JP2008081478A - 豆科植物から免疫機能増強活性と癌細胞に対するアポト−シス誘導能をもち抗癌・癌予防効果を与える抽出物を得る方法、該抽出物、該抽出物を含有しかつ健康食品材料、該健康食品材料を含有する健康食品および健康飲料水 - Google Patents
豆科植物から免疫機能増強活性と癌細胞に対するアポト−シス誘導能をもち抗癌・癌予防効果を与える抽出物を得る方法、該抽出物、該抽出物を含有しかつ健康食品材料、該健康食品材料を含有する健康食品および健康飲料水 Download PDFInfo
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Abstract
【解決課題】以下の工程i)〜iv)からなる方法によってハッショウ豆(Mucuna. hassjoo Sieb.)、フロリダ・ベルベットビ−ン(Mucuna. deeringigina Merr.)、アナン(Mucuna. ana)、ハリデイビ(Mucuna. Hari Devi)、紫花豆(Phaseolus coccineus L.)、高原豆(Phaseolus coccineus L.)、小豆(Vigna angularis Ohwi et Ohashi)からなる豆科植物の群から得られた抽出物。豆科植物をミキサーで破砕し、ii)必要に応じてエタノールにより脱脂し、iii)脱脂した破砕豆科植物を0.1 Mの濃度のNaOH水溶液にて熱抽出し、iv)熱抽出後、得られた熱抽出物を中和してpH7.0に調整する。得られた溶液を遠心して残留粒状物質を除去後、 ろ過滅菌して最終抽出物を得る。
【選択図】図1
Description
i)豆科植物をミキサーで破砕し、
ii)必要に応じて95%エタノールにより脱脂し、
iii)脱脂した破砕豆植物を、脱脂した破砕豆植物を所望の濃度のNaOH水溶液にて熱抽出し、
iv)熱抽出後、所定粒径の残留粒状物質があればそれを除去し、得られた熱抽出物を中和してpH6.0〜8.0にして最終抽出物を得る。所定粒径としては、例えば0.2ミクロン以上の粒径をあげることができる。なお、所定の粒径とは、それ未満の場合には食料あるいは飲料であっても食感をそこなわず、あるいは沈降等防止することができるということである。
i)豆科植物をミキサーで破砕し、
ii)必要に応じて95%エタノールにより脱脂し、
iii)脱脂した破砕豆植物を、脱脂した破砕豆植物を所望の濃度のNaOH水溶液にて熱抽出し、
iv)熱抽出後、所定粒径の残留粒状物質があればそれを除去し、得られた熱抽出物を中和してpH6.0〜8.0にして最終抽出物を得る。
ii)豆科植物をミキサ−で破砕し、必要に応じて95%エタノールにより脱脂し、
iii)脱脂した破砕豆植物を、脱脂した破砕豆植物を所望の濃度のNaOH水溶液にて熱抽出する。熱抽出後、例えば粒径0.2ミクロンm以上の残留粒状物質を除去し、得られた熱抽出物を中和してpH6.0〜8.0にして最終抽出物を得る。「所望の濃度」とは、例えば、0.1M〜1MのNaOH水溶液を指す。
(実施例1)
1.豆科植物からの抽出法
豆科植物50 g をミキサ−で破砕して粉末状にし、豆科植物をミキサーで破砕し、
ii)必要に応じて95%エタノールにより脱脂し、
iii)脱脂した破砕豆植物を、脱脂した破砕豆植物を所望の濃度のNaOH水溶液にて熱抽出する。熱抽出後、例えば粒径0.2ミクロンm以上の残留粒状物質を除去し、得られた熱抽出物を中和してpH6.0〜8.0にして最終抽出物を得る。
(豆科植物抽出液の癌細胞に対する増殖阻害)
(1)2 x 105個/mlのU937細胞を10%ウシ胎児血清を含むRPMI1640倍値に懸濁し、豆科植物抽出液を加え、2〜3日間培養した。培養後、トリパンブル−試薬を加え、トリパンブル−試薬で染色されない細胞を生細胞として血球計算板を用いてカウントした。
癌細胞に対するアポト−シスが誘導されると、細胞内のcaspase 3が活性化され、これがDNaseを活性化しDNAが切断される。その結果、ヌクレオソ−ムが断片化し、さらに核も断片化される。そこでアポト−シスの誘導は、断片化されたヌクレオソ−ムを検出する抗体を使用するELISA (Enzyme-linked immunosorbent assay)法および断片化された核を染色するヘキスト染色法により測定した。またcaspase 3の活性化は、caspase 3の特異的基質である(7-methoxycoumarin-4-yl)acetyl-Asp-Glu-Val-Asp-
Ala-Pro-N’-(2,4-dinitrophenyl)-lysine amide [MCA-
DEVD-APK(dnp)]を用いて、caspase 3により特異的に分解されたときに起こる蛍光変化を測定して分析した。アポト−シス誘導の初期に発生する活性酸素種(ROS)は、superoxideと反応するdihydroethidium 、および過酸化水素と反応する2’,7’-dichlorodihydrofluorescein diacetateを用いて、それらが反応後生成して発生する蛍光をフロ−サイトメ−タ−で測定して分析した。
(豆科植物抽出液の免疫機能増強作用)
以下に、豆科植物抽出液の免疫機能増強作用の実験結果を示す。なお、松かさ以外の植物や食品中に、免疫増強活性があることは報告されていない。また、サルノコシカケ等のキノコ類に免疫増強活性があるといわれているが、臨床的に有効であることが科学的には証明されていない。
本件の最も大きな特色で新しい点は、これまで独自に発展してきた抗癌剤の研究と腫瘍免疫学を結びつけて、腫瘍免疫を強化させる活性と癌細胞に対するアポトーシス誘導能を併せ持つ食品を豆科の植物から開発しようとしていることである。また、米国で臨床試験が行われている松かさ抽出液は食品ではなく、治療の為の飲料であるが、ハッショウ豆は昭和の初期までは日本人が食用に供していた食物である。現在でも、北米、ブラジル、インド、中国、ベトナムなどの地域や国々で食用に供されている。表1に示すように、ハッショウ豆抽出液を雄10匹、雌10匹のマウスに経口投与して毒性を測定したが、下痢などの症状は全く示さず、体重も順調に増加した。ハッショウ豆抽出液を投与したマウスの体重の増加率は、雄で1.51倍、雌で1.35倍であった。ハッショウ豆抽出液を投与しないコントロ−ルのICRマウスの4週から5週にかけての体重増加率は、雄で1.50倍、雌で1.25倍であるので、ハッショウ豆投与の影響は全く認められなかった。またハッショウ豆は、肥沃でない土地にも肥料を使用しないで栽培ができ、休耕田の活用も可能で、大量に安価に栽培できるメリットがある。ハッショウ豆以外に、白血病U937細胞に対するアポトーシス誘導能および免疫機能増強能が共に強かった高原豆、紫花豆と小豆は、現在、煮豆として食べられている。したがってこれらの豆類は、全く無害で新しい抗癌・癌予防食品になる可能性がある。また、癌予防が必要な対象者は、癌による死亡者が急増する50歳以上の健常者が該当するので、その需要は大きい。さらに、免疫機能を増強させる豆科植物は、インフルエンザやエイズの予防にも使用することが可能なので、その場合は、さらに需要が拡大する。
下記の配合量で本発明の抗癌・癌予防健康飲料水(500mL)を製造した:
<配合成分(単位は質量%)>
豆科植物抽出物 0.02
アスコルビン酸ナトリウム 0.016
果糖 0.3
オレンジ果汁 1.0
Claims (7)
- 以下の工程i)〜iv)によってハッショウ豆(Mucuna. hassjoo Sieb.)、フロリダ・ベルベットビ−ン(Mucuna. deeringigina Merr.)、アナン(Mucuna. ana)、およびハリデイビ(Mucuna. Hari Devi)、紫花豆(Phaseolus coccineus L.)、高原豆(Phaseolus coccineus L.)、小豆(Vigna angularis Ohwi et Ohashi)、からなる豆科植物の群から選択された豆科植物から抽出物を製造する方法。
i)豆科植物をミキサーで破砕し、
ii)必要に応じて95%エタノールにより脱脂し、
iii)脱脂した破砕豆植物を、脱脂した破砕豆植物を所望の濃度のNaOH水溶液にて熱抽出し、
iv)熱抽出後、所定の粒径以上の残留粒状物質があればそれを除去し、得られた熱抽出物を中和してpH6.0〜8.0にして最終抽出物を得る。 - 前記豆科植物の抽出物に含まれている活性化物質はポリフェノールー多糖類の複合体であり、該活性化物質のポリフェノールー多糖類複合体は、水によく溶け、また熱に安定であり、多糖類複合体の主構成成分は、ゲルろ過法により、分子量が3500, 6500,および25000の三成分からなる、請求項1に記載の豆科植物から抽出物を製造する方法。
- 以下の工程i)〜iv)によってハッショウ豆(Mucuna. hassjoo Sieb.)、フロリダ・ベルベットビ−ン(Mucuna. deeringigina Merr.)、アナン(Mucuna. ana)、およびハリデイビ(Mucuna. Hari Devi)、紫花豆(Phaseolus coccineus L.)、高原豆(Phaseolus coccineus L.)、小豆(Vigna angularis Ohwi et Ohashi)、からなる豆科植物の群から選択された豆科植物から得られた抽出物。
i)豆科植物をミキサーで破砕し、
ii)必要に応じて95%エタノールにより脱脂し、
iii)脱脂した破砕豆植物を、脱脂した破砕豆植物を所望の濃度のNaOH水溶液にて熱抽出し、
iv)熱抽出後、所定粒径の残留粒状物質があればそれを除去し、得られた熱抽出物を中和してpH6.0〜8.0にして最終抽出物を得る。 - 前記豆科植物の抽出物に含まれている活性化物質はポリフェノールー多糖類の複合体であり、該ポリフェノールー多糖類複合体は、水によく溶け、また熱に安定であり、多糖類複合体の主構成成分は、ゲルろ過法により、分子量が3500, 6500,および25000の三成分からなる、請求項3に記載の豆科植物から得られた抽出物。
- 請求項3または4記載の前記豆植物抽出物を含有し、免疫機能増強活性と癌細胞に対するアポトーシス誘導能を有する抗癌・癌予防効果を有する、健康食品材料。
- 請求項4または5の前記健康食品材料を水、お湯、酒類、飲料水、ソフトドリンク類、氷、果汁類、乳汁類、シロップ類、茶類、スープ類、澱粉類、寒天類、ゼラチン類調味料類、蜂蜜、健康食品、天然高分子類(澱粉系、セルロース系、その他多糖類系、たんぱく質)に含有、溶解させることを目的にし、形態を液状、丸錠、錠剤、変形錠、粉末状、フレーク状、ブロック状、塊状、カプセル型、顆粒状、茶状、ティーバッグ状、飴状、ゲル状、ペースト状にした、健康食品。
- 請求項5または6の前記健康食料材料を水、飲料水に溶かした免疫増強活性と癌細胞に対するアポトーシス誘導活性を持つ、抗癌・癌予防健康飲料水。
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