JP2001302681A - 反応性シクロシロキサン化合物 - Google Patents

反応性シクロシロキサン化合物

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JP2001302681A
JP2001302681A JP2000129945A JP2000129945A JP2001302681A JP 2001302681 A JP2001302681 A JP 2001302681A JP 2000129945 A JP2000129945 A JP 2000129945A JP 2000129945 A JP2000129945 A JP 2000129945A JP 2001302681 A JP2001302681 A JP 2001302681A
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Yutaka Nagase
裕 長瀬
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Sagami Chemical Research Institute
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Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香族ポリアミドや芳香族ポリエステルなど
を骨格とする、溶媒に可溶なスター型芳香族ポリマーを
合成する際の原料化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I) 【化1】 〔式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニ
ル基、R2はアミノ基または-COOR3で表される基(ここ
で、R3は水素原子またはカルボキシル基の保護基であ
る。)、Xは単結合、酸素原子、-OOC-、-NHCO-または-
OCH2-で表される基、mは3〜8の整数、pは2〜10
の整数、qは1または2の整数である。〕で表されるシ
クロシロキサン化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多くの反応性基を含
有する新規なシクロシロキサン化合物に関するものであ
り、特に、芳香族ポリアミドや芳香族ポリエステルなど
を骨格とする、溶媒に可溶なスター型芳香族ポリマーを
合成する際の原料として有用である。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリアミドや芳香族ポリエステル
などの剛直な主鎖構造からなるポリマー(以下、剛直ポ
リマーと称する)は、機械的強度や耐熱性、寸法安定性
に優れたエンジニアリングプラスティックとして電気製
品や自動車部品などの構造材料として広く利用されてい
る。しかしながら、一般に溶解性が悪いという欠点を有
し加工方法に制限があるため、薄膜化などが困難となり
その用途が狭められているのが現状である。これらの剛
直ポリマーの溶解性を高める試みとしては、嵩高い置換
基を側鎖に導入する方法などが有効であることが知られ
ているが、最近ではハイパーブランチポリマーやデンド
リマーなど多分岐型ポリマーを合成する手法が多く検討
されている。しかし、いずれの場合でも溶解性すなわち
加工性は向上するものの、機械的強度や耐熱性、あるい
は機能性などの点で剛直ポリマー本来の性能は低下する
場合が殆どである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の剛直
ポリマー本来の機械的強度や耐熱性、あるいは機能性な
どの特性を維持し、かつ溶解性に優れた芳香族ポリマー
の合成中間体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明の新規なシクロ
シロキサン化合物が合成でき、該化合物を原料として用
いて重合反応を行うことにより耐熱性かつ溶解性に優れ
たスター型剛直ポリマーを容易に合成できることを見出
し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、下記一般式(I)
【0005】
【化2】 〔式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニ
ル基、R2はアミノ基または-COOR3で表される基(ここ
で、R3は水素原子またはカルボキシル基の保護基であ
る。)、Xは単結合、酸素原子、-OOC-、-NHCO-または-
OCH2-で表される基、mは3〜8の整数、pは2〜10
の整数、qは1または2の整数である。〕で表されるシ
クロシロキサン化合物。
【0006】
【発明の実施の形態】前記一般式(I)中R1で表され
る炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブ
チル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が
挙げられる。また、R3で表されるカルボキシル基の保
護基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、
ブチル基などの低級アルキル基、ベンジル基、p-メチル
ベンジル基、m-エチルベンジル基、p-メトキシベンジル
基、p-ニトロベンジル基、m-クロロベンジル基、3,4-ジ
メトキシベンジル基、ベンズヒドリル基、ジ-(p-メトキ
シフェニル)メチル基、トリチル基などの置換あるいは
無置換のアリールメチル基、テトラヒドロピラニル基、
テトラヒドロフラニル基、1,4-ジオキサン-2-イル基な
どの環状エーテル残基、トリメチルシリル基、t-ブチル
ジメチルシリル基、t-ブチルジフェニルシリル基などの
シリル基等を例示できる。
【0007】本発明の前記一般式(I)で表されるシク
ロシロキサン化合物のうちR2がアミノ基のものは、例
えば、以下に述べる方法により製造することができる。
すなわち、下記一般式(II)
【0008】
【化3】 (式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニ
ル基、mは3〜8の整数である。)で表されるシクロシ
ロキサン化合物と、下記一般式(III)
【0009】
【化4】 (式中、Xは単結合、酸素原子、-OOC-、-NHCO-または-
OCH2-で表される基、pは2〜10の整数、qは1また
は2の整数である。)で表されるアルケニル基を有する
化合物とを、ヒドロシリル化触媒存在下反応させ、下記
一般式(IV)
【0010】
【化5】 (式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニ
ル基、Xは単結合、酸素原子、-OOC-、-NHCO-または-OC
H2-で表される基、mは3〜8の整数、pは2〜10の
整数、qは1または2の整数である。)で表される化合
物を合成し、次にニトロ基を還元することにより、前記
一般式(I)で表されるシクロシロキサン化合物のうち
2がアミノ基のものを合成することができる。ここで
用いられる前記一般式(II)で表されるシクロシロキ
サン化合物は市販されており、また、前記一般式(II
I)で表されるアルケニル化合物は、例えば後述の参考
例1に示す手法などにより容易に製造できる。さらに、
上記の製造方法において、繰り返し単位数mが異なる前
記一般式(II)で表されるシクロシロキサン化合物の
混合物を用いても差し支えない。その場合、得られる前
記一般式(I)で表されるシクロシロキサン化合物のう
ちR2がアミノ基のものは繰り返し単位数mが異なる混
合物となる。
【0011】上記の反応で用いられるヒドロシリル化触
媒としては、白金、白金−炭素、塩化白金酸、白金−1,
3-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、ビス(4-シ
アノフェニル)プラチナムジクロリドおよびジシクロペ
ンタジエニルプラチナムジクロリドなどの白金系触媒を
用いるのが最も一般的であるが、その他にもパラジウム
やロジウムを含む金属錯体が使用可能である。例えば、
(Ph3P)4Pd、(Ph3P)2PdCl2、(PhCN)2
dCl2、(Ph3P)3RhCl,(Ph2PH)2RhC
l,(Ph3P)2(CO)RhCl, [(C25)3P]2(C
O)RhClなどを触媒として用いることができる。用
いる触媒の量は、前記一般式(II)で表されるアルケ
ニル化合物に対して通常1/100〜1/5000当量
程度で充分である。また、この反応は溶媒中で行うのが
好ましく、溶媒としては、ヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、トリク
ロロエチレン、テトラヒドロフラン等を用いることがで
きる。反応温度は通常40℃〜100℃の温度範囲で行
い、またアルゴンや窒素等の不活性気体雰囲気下で行う
のが好ましい。
【0012】上記のニトロ基の還元反応は、ジボラン、
水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素
化アルミニウムナトリウム、水素化ジアルコキシアルミ
ニウムナトリウム、水素化ジエチルアルミニウムナトリ
ウム等通常用いられる還元剤と反応させることにより容
易に進行する。なお、この場合塩化錫などの触媒存在下
で行うことにより反応は好適に進行する。また、水素ガ
ス雰囲気下ニッケル、白金、パラジウム、ロジウムなど
の金属を触媒とした接触還元を行なうことにより、前記
一般式(IV)で表される化合物から前記一般式(I)
で表されるシクロシロキサン化合物のうちR2がアミノ
基のものを合成することも可能である。いずれの反応も
溶媒中で行なうことが望ましく、溶媒としては反応に関
与しないものであればいずれでもよく、メタノール、エ
タノール、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジ
オキサン、ベンゼン、トルエン等を例示することができ
る。反応温度は−100℃〜150℃、好ましくは−5
0℃〜100℃の範囲で行なうことができる。
【0013】一方、前記一般式(I)で表されるシクロ
シロキサン化合物のうちR2が-COOR 3で表される基のも
のは、例えば、以下に述べる方法により製造することが
できる。すなわち、前記一般式(II)で表されるシク
ロシロキサン化合物と、下記一般式(V)
【0014】
【化6】 (式中、R4はカルボキシル基の保護基、Xは単結合、
酸素原子、-OOC-、-NHCO-または-OCH2-で表される基、
pは2〜10の整数、qは1または2の整数である。)
で表されるアルケニル化合物とを上記と同様なヒドロシ
リル化触媒存在下反応させ、前記一般式(I)で表され
るシクロシロキサン化合物のうちR2が-COOR 3で表され
る基であり、R3がカルボキシル基の保護基であるもの
が製造でき、さらに、保護基の脱保護反応を行うことに
より、前記一般式(I)で表されるシクロシロキサン化
合物のうちR2が-COOR3で表される基であり、R3が水素
原子であるものを合成することができる。ここで用いら
れる前記一般式(V)で表されるアルケニル化合物は、
例えば後述の参考例2に示すような方法により容易に合
成できる。さらに、上記の製造方法において、繰り返し
単位数mが異なる前記一般式(II)で表されるシクロ
シロキサン化合物の混合物を用いても差し支えない。そ
の場合、得られる前記一般式(I)で表されるシクロシ
ロキサン化合物のうちR2が-COOR3で表される基のもの
は繰り返し単位数mが異なる混合物となる。
【0015】前記一般式(V)中R4で表されるカルボ
キシル基の保護基としては、上記の反応において安定に
存在し、脱保護反応において他の部位を損なうことなく
除去できるものが選択される。この要件を満たすカルボ
キシル基の保護基としては、メチル基、エチル基、イソ
プロピル基、ブチル基などの低級アルキル基、ベンジル
基、p-メチルベンジル基、m-エチルベンジル基、p-メト
キシベンジル基、p-ニトロベンジル基、m-クロロベンジ
ル基、o,p-ジメトキシベンジル基、ベンズヒドリル基、
ジ-(p-メトキシフェニル)メチル基、トリチル基などの
置換あるいは無置換のアリールメチル基、テトラヒドロ
ピラニル基、テトラヒドロフラニル基、1,4-ジオキサン
-2-イル基などの環状エーテル残基、トリメチルシリル
基、tert-ブチルジメチルシリル基、tert-ブチルジフェ
ニルシリル基などのシリル基などが例示されるが、好適
には置換あるいは無置換のアリールメチル基が用いられ
る。上記のカルボキシル基の保護基は、公知の方法(例
えば、T. W. Greene, P. G. M. Wuts, "Protective Gro
ups in Organic Synthesis, Third Edition", JohnWile
y & Sons, New York, 1999年, p.372-431 参照)によっ
て対応する前駆体化合物に導入して得られ、また、前記
一般式(I)で表されるシクロシロキサン化合物のうち
2が-COOR3で表される基であり、R3がカルボキシル基
の保護基であるものから前記一般式(I)で表されるシ
クロシロキサン化合物のうちR2が-COOR3で表される基
であり、R3が水素原子であるものへ導くための脱保護
反応は、ここで用いられる保護基の種類に応じて公知の
方法により行われる。(例えば、T. W. Greene, P. G.
M. Wuts, "Protective Groups in Organic Synthesis,T
hird Edition", John Wiley & Sons, New York, 1999
年, p.372-431参照)以上述べた製造方法により得られ
る前記一般式(I)で表されるシクロシロキサン化合物
を添加して通常の方法により芳香族アミノカルボン酸モ
ノマーを重合することにより、スター型芳香族ポリアミ
ドを容易に製造することが可能である。この場合に用い
られる前記一般式(I)で表されるシクロシロキサン化
合物は繰り返し単位数mが異なる混合物を使用しても差
し支えない。また、後に使用例に示すように、得られる
スター型芳香族ポリアミドはある程度の重合度の範囲で
溶媒に可溶であり、かつ耐熱性などの芳香族ポリアミド
本来の物性を有している。ここで用いられる芳香族アミ
ノカルボン酸モノマーとしては、4-アミノ安息香酸、3-
アミノ安息香酸、2-アミノ-6-ナフトエ酸、2-アミノ-7-
ナフトエ酸、4'-アミノ-4-カルボキシジフェニルエーテ
ル、3'-アミノ-4-カルボキシジフェニルエーテル、4'-
アミノ-3-カルボキシジフェニルエーテル、4'-アミノ-4
-カルボキシビフェニル、3'-アミノ-4-カルボキシビフ
ェニル、4'-アミノ-3-カルボキシビフェニル、4'-アミ
ノ-4-カルボキシジフェニルメタン、3'-アミノ-4-カル
ボキシジフェニルメタン、4'-アミノ-3-カルボキシジフ
ェニルメタン、4-アミノケイ皮酸、3-アミノケイ皮酸、
およびそれらの酸ハロゲン化物等を例示することができ
る。さらに、前記一般式(I)で表されるシクロシロキ
サン化合物のうちR1が-COOR3で表される基のものを添
加して通常の方法により芳香族ヒドロキシカルボン酸モ
ノマーを重合することにより、スター型芳香族ポリエス
テルを容易に製造することが可能である。ここで用いら
れる芳香族ヒドロキシカルボン酸モノマーとしては、4-
ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、2-ヒドロ
キシ-6-ナフトエ酸、2-ヒドロキシ-7-ナフトエ酸、4'-
ヒドロキシ-4-カルボキシジフェニルエーテル、3'-ヒド
ロキシ-4-カルボキシジフェニルエーテル、4'-ヒドロキ
シ-3-カルボキシジフェニルエーテル、4'-ヒドロキシ-4
-カルボキシビフェニル、3'-ヒドロキシ-4-カルボキシ
ビフェニル、4'-ヒドロキシ-3-カルボキシビフェニル、
4'-ヒドロキシ-4-カルボキシジフェニルメタン、3'-ヒ
ドロキシ-4-カルボキシジフェニルメタン、4'-ヒドロキ
シ-3-カルボキシジフェニルメタン、4-ヒドロキシケイ
皮酸、3-ヒドロキシケイ皮酸、およびそれらのエステル
化物等を例示することができる。
【0016】以下、本発明を参考例、実施例、使用例お
よび比較例によりさらに詳細に説明する。ただし、本発
明がこれらに限定されるものではないことはもちろんで
ある。
【0017】
【実施例】参考例1
【0018】
【化7】 アルゴン雰囲気下、3,5-ジニトロベンジルアルコール20
g(101mmol)、アリルブロミド22ml(254mmol)、テトラブ
チルアンモニウムブロミド1.9g(5.89mmol)およびテトラ
ヒドロフラン100mlをナスフラスコに入れ、得られた溶
液に水酸化ナトリウム8.0gを含有する水溶液16mlを滴下
した。滴下終了後、室温で3時間撹拌し、生成物をジエ
チルエーテルで抽出した。得られた有機相から溶媒を溜
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒;クロロホルム/ヘキサン=1/1(体積比))にて精
製を行ったところ、上記式(1)で表される3,5-ジニト
ロベンジルアリルエーテルをオレンジ色の液体として得
た。(収量:19.6g、収率:82%)なお、この構造は下記
1H-NMRスペクトル結果から確認した。1 H-NMR, δ(250 MHz, CDCl3, ppm ): 4.16 (2H, d, J =
5.75 Hz), 4.70 (2H, s), 5.30 (1H, dd, J = 9.00,
1.5 Hz), 5.36 (1H, dd, J =15.75, 1.5 Hz), 5.96 (1
H, m) , 8.55 (2H, s), 8.96 (1H, s). 実施例1
【0019】
【化8】 アルゴン雰囲気下、参考例1で得られた化合物(1)0.
59g(2.49mmol)、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシ
ロキサン0.1g(0.42mmol)、およびビス(4-シアノフェニ
ル)プラチナムジクロリド4mgをナスフラスコ中に混合
し、さらに乾燥テトラヒドロフラン5mlを加え溶液とし
た。この溶液を60℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶
液を少量のシリカゲルを通して触媒を濾別し、次にシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン
/クロロホルム=1/1(体積比)) にて精製を行ったと
ころ、上記式(2)で表される1,3,5,7-テトラキス(3-
(3,5-ジニトロベンジルオキシ)プロピル)テトラメチ
ルシクロテトラシロキサンを黄色液体として得た。(収
量:0.24g、収率:49%)なお、この構造は下記のIRおよ
1H-NMRスペクトル結果から確認した。 IR,n (neat, cm-1): 3105, 2935, 2874, 1534 (s), 14
66 (w), 1344 (s), 1261, 1076 (s), 906, 808, 729, 6
57.1 H-NMR, δ(250 MHz, CDCl3, ppm ): 0.14 (12H, s),
0.62 (8H, m) , 1.73 (8H, m) , 3.55 (8H, m) , 4.68
(8H, s) , 8.51 (8H, m) , 8.92 (4H, m). オートクレーブ中に、上記の反応で得られた化合物
(2)0.20g(0.17mmol)と5%パラジウムカーボン粉末30
mgを入れ、溶媒としてテトラヒドロフラン5mlおよびエ
タノール5mlを加えた。次に、オートクレーブ内を脱気
後水素ガスで置換して内部を50気圧とした後、室温で24
時間反応させた。反応終了後、反応溶液をセライトを通
して触媒を濾別し、溶媒を溜去したところ、上記式
(3)で表される1,3,5,7-テトラキス(3-(3,5-ジアミ
ノベンジルオキシ)プロピル)テトラメチルシクロテト
ラシロキサンを黄色液体として得た。(収量:0.16g、
収率:100%)なお、この構造は下記のIRおよび1H-NMRス
ペクトル結果から確認した。 IR,n (neat, cm-1): 3420 (N-H, s), 2934, 2866, 236
1 (w), 1604, 1475, 1369, 1261, 1190, 1082 (Si-O-S
i), 806 (w), 752 (w).1 H-NMR, δ(250 MHz, CDCl3, ppm ): 0.07 (12H, s),
0.51 (8H, m), 1.54 (8H,m), 3.30 (8H, m), 4.12 (8H,
bs), 4.62 (16H, bs), 5.72 (4H, s), 5.75 (8H, s). 参考例2
【0020】
【化9】 5-ヒドロキシイソフタル酸2.0gをベンジルアルコール20
mlに溶解し、この溶液に濃硫酸0.2mlを加え、アルゴン
雰囲気下、80 ℃で18時間撹拌した。反応終了後、反応
液を炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ込み中和した後、
クロロホルムで抽出し、有機相を過剰のヘキサンに注ぎ
込んだところ白色沈殿が生じた。得られた沈殿を濾別し
乾燥させたところ、上記式(4)で表される5-ヒドロキ
シイソフタル酸ジベンジルを白色固体として得た。(収
量:2.4g、収率:60%)なお、この構造は下記のIRおよ
1H-NMRスペクトル結果から確認した。 IR,n (KBr, cm-1): 3435 (-OH, s), 3036 (w), 1722,
1697 (s), 1606, 1498 (w), 1452, 1388,1332 (s), 129
4, 1246 (s), 1228 (s), 1124 (s), 1001, 972,895, 75
6, 734, 694, 675, 609, 584.1 H-NMR, δ(250 MHz, CDCl3, ppm ): 1.25 (1H, bs),
5.36 (4H, s), 7.40 (10H, m), 7.73 (2H, s), 8.32 (1
H, s). 上記の反応で得られた化合物(4)2.0g(5.5mmol)と炭
酸カリウム0.83g(6.0mmol)をアセトン25ml中に分散さ
せ、アリルブロミド0.53ml(6.0mmol)を加えた後、60 ℃
で24時間反応させた。反応終了後、溶媒を溜去しシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒; ヘキサン
/クロロホルム=1/1(体積比))で精製を行ったとこ
ろ、上記式(5)で表される5-アリロキシイソフタル酸
ジベンジルを白色固体として得た。(収量:2.1g、収
率:93%)なお、この構造は下記のIRおよび1H-NMRスペ
クトル結果から確認した。 IR,n (KBr, cm-1): 3088 (w), 3032 (w), 2961 (w), 1
722 (s), 1595, 1454, 1375, 1224 (s), 1097 (w), 103
9, 960, 756, 698.1 H-NMR, δ(250 MHz, CDCl3, ppm ): 4.60 (2H, d, J=
5.0Hz), 5.36 (2H, m), 5.37 (4H, s), 6.02 (1H, m),
7.40 (10H, m), 7.79 (2H, s), 8.34 (1H, s). 実施例2
【0021】
【化10】 アルゴン雰囲気下、参考例2で得られた化合物(5)1.
35g(3.37mmol)、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシ
ロキサン135mg(0.56mmol)、ジシクロペンタジエニルプ
ラチナムジクロリド9mgをナスフラスコ中に混合し、さ
らに乾燥トルエン5mlを加え溶液とした。この溶液を80
℃で15時間撹拌した。反応終了後、溶液を少量のシリカ
ゲルを通して触媒を濾別し、次にシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(展開溶媒;ヘキサン/クロロホルム=1
/1(体積比)) にて精製を行ったところ、上記式
(6)で表される1,3,5,7-テトラキス(3-(3,5-ベンジ
ルオキシカルボニルフェノキシ)プロピル)テトラメチ
ルシクロテトラシロキサンを透明液体として得た。(収
量:0.50g、収率:50%)なお、この構造は下記のIRおよ
1H-NMRスペクトル結果から確認した。 IR,n (neat, cm-1): 3036, 2955, 1720, 1599, 1454,
1379, 1334, 1307, 1228(SiCH2, m), 1047 (Si-O-Si,
m), 908, 756, 696.1 H-NMR, δ(250 MHz, CDCl3, ppm ): 0.12 (12H, s),
0.67 (8H, m), 1.83 (8H,m), 3.96 (8H, m), 5.32 (16
H, m), 7.38 (40H, m), 7.72 (8H, m), 8.29 (4H,m). オートクレーブ中に、上記の反応で得られた化合物
(7)0.50g(0.27mmol)と5%パラジウムカーボン粉末100
mgを入れ、溶媒としてテトラヒドロフラン9mlおよびエ
タノール6mlを加えた。次に、オートクレーブ内を脱気
後水素ガスで置換して内部を50気圧とした後、室温で24
時間反応させた。反応終了後、反応溶液をセライトを通
して触媒を濾別し、溶媒を溜去した。次に、得られた生
成物をエタノール15mlに溶解させて再度オートクレーブ
に移し、5%パラジウムカーボン粉末100mgを加えて系内
を50気圧の水素雰囲気とした後、さらに室温で24時間反
応させた。反応終了後、反応溶液をセライトを通して触
媒を濾別し溶媒を溜去した後、得られた茶色の固体を過
剰のヘキサンで洗浄し乾燥させたところ、上記式(7)
で表される1,3,5,7-テトラキス(3-(3,5-カルボキシフ
ェノキシ)プロピル)テトラメチルシクロテトラシロキ
サンを白色固体として得た。(収量:200mg、収率:67
%)なお、この構造は下記のIRおよび1H-NMRスペクトル
結果から確認した。 IR,n (KBr, cm-1): 2959 (COOH, s), 2631, 1699, 146
2, 1419, 1265, 1076, 802, 761, 669.1 H-NMR, δ(500 MHz, CDCl3, ppm ): 0.08 (12H, s),
0.65 (8H, m), 1.77 (8H,m), 4.01 (8H, m), 7.57 (8H,
m), 8.03 (4H, m), 13.40 (8H, bs). 使用例1
【0022】
【化11】 実施例1で得られた化合物(3)160mgをN-メチルピロ
リドン(NMP)5mlに溶解し、この溶液を撹拌しなが
ら100℃に加温した後、4-アミノ安息香酸0.873g、ピリ
ジン0.765mlおよび亜リン酸トリフェニル2.5mlを含むN
MP溶液(モノマー溶液)10mlを加え100℃で2時間撹
拌を続けた。次に、同量のモノマー溶液を再度加えて10
0℃にて2時間撹拌を続ける操作を3回繰り返した。得
られた均一な反応溶液を過剰のメタノールに注ぎ込みポ
リマーを沈殿させたところ、上記PA1で表されるスタ
ー型ポリアミド600mgが得られた。ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーで測定したPA1の数平均分子量
は9,800、分散度は1.08であった。また、このPA1は
ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムア
ミド(DMF)などの極性溶媒に可溶であった。さら
に、X線回折測定から、このPA1は結晶性ポリマーで
あることが判った。
【0023】アルゴン雰囲気下、上記の反応で得られた
PA1を200mg、トリエチルアミン0.24mlをDMSO4ml
に溶解し、-78℃に冷却した後4-メチル安息香酸クロリ
ド0.23mlを加え、室温まで加温した後19時間撹拌した。
得られた反応溶液を過剰のメタノールに注ぎ込みポリマ
ーを沈殿させたところ、上記PA2で表されるスター型
ポリアミド150mgが得られた。熱重量分析により、この
PA2の10%重量減少温度は441.8℃であり、耐熱性の
高いポリマーであることが判明した。また、X線回折測
定から、このPA2も結晶性ポリマーであることが判っ
た。 使用例2
【0024】
【化12】 実施例2で得られた化合物(7)100mg、ジフェニル
(2,3-ジヒドロ-2-チオキソ-3-ベンゾキサゾイル)ホソ
ホネート288mgおよびトリエチルアミン0.1mlをNMP0.
6mlに溶解し、この溶液を40℃で2時間撹拌した後、4-
アミノ安息香酸100mgをNMP0.6mlに溶解した溶液を加
え40℃でさらに12時間撹拌を続けた。次に、ジフェニル
(2,3-ジヒドロ-2-チオキソ-3-ベンゾキサゾイル)ホス
ホネート288mgおよびトリエチルアミン0.1mlをNMP0.
1mlに溶解した溶液を再度加えて40℃にて30分間撹拌
し、さらに4-アミノ安息香酸100mgをNMP0.6mlに溶解
した溶液を加え40℃にて1時間撹拌を続ける操作を4回
繰り返した。得られた均一な反応溶液を過剰のメタノー
ルに注ぎ込みポリマーを沈殿させたところ、上記PA3
で表されるスター型ポリアミド400mgが得られた。ゲル
パーミエーションクロマトグラフィーで測定したPA3
の数平均分子量は4,800、分散度は1.30であった。ま
た、このPA3はDMSO、DMF、NMPなどの極性
溶媒に可溶であった。 比較例1 使用例1において実施例1で得られた化合物(3)を用
いずに、4-アミノ安息香酸0.873g、ピリジン0.765mlお
よび亜リン酸トリフェニル2.5mlを含むNMP溶液(モ
ノマー溶液)10mlを100℃で1時間同様な重合反応を行
ったところ、反応系内にポリマーが析出し、溶媒に可溶
なポリアミドを得ることができなかった。ただし、この
反応で得られたポリ(4-アミノ安息香酸)は溶媒に不溶
ではあるが、熱重量分析から10%重量減少温度は481.8
℃であり、X線回折測定から結晶性ポリマーであること
が判った。すなわち、使用例1で得られたスター型ポリ
アミドPA2は、この比較例1で得られたポリマーと同
様な耐熱性および結晶性を示すことが明らかである。
【0025】
【発明の効果】本発明のシクロシロキサン化合物を用い
ることにより、芳香族ポリアミドや芳香族ポリエステル
などを骨格とする、溶媒に可溶なスター型芳香族ポリマ
ーを合成することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H049 VN01 VP03 VP04 VP05 VP06 VP07 VP08 VQ87 VR22 VR42 VS87 VT17 VU20 VV05 VV06 VV16 4J001 DA01 DB08 DC10 EA12 EA26 EA27 EA28 EA29 EE82A EE83A EE83B EE83D FA03 4J029 AA01 AB01 AB07 AC05 EB04A EB05A EC05A EC06A ED05A ED07A JC711 JD01 JD08 KA02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式中、R1は炭素数1〜6のアルキル基またはフェニ
    ル基、R2はアミノ基または-COOR3で表される基(ここ
    で、R3は水素原子またはカルボキシル基の保護基であ
    る。)、Xは単結合、酸素原子、-OOC-、-NHCO-または-
    OCH2-で表される基、mは3〜8の整数、pは2〜10
    の整数、qは1または2の整数である。〕で表されるシ
    クロシロキサン化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008115127A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Permachem Asia Ltd ペリンドプリルの前駆体の製造方法、及びペリンドプリルの前駆体、並びにペリンドプリルエルブミンの製造方法と精製方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008115127A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Permachem Asia Ltd ペリンドプリルの前駆体の製造方法、及びペリンドプリルの前駆体、並びにペリンドプリルエルブミンの製造方法と精製方法

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