JP2001302447A - シート状パック剤 - Google Patents

シート状パック剤

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JP2001302447A
JP2001302447A JP2000116767A JP2000116767A JP2001302447A JP 2001302447 A JP2001302447 A JP 2001302447A JP 2000116767 A JP2000116767 A JP 2000116767A JP 2000116767 A JP2000116767 A JP 2000116767A JP 2001302447 A JP2001302447 A JP 2001302447A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着剤層中における水分含量が多いにも関わ
らず、粘着剤から支持体への水分等の染み出しが十分に
防止され、かつ粘着剤層と支持体との接着性に優れてお
り、しかも粘着剤層の有する優れた可撓性が支持体によ
って阻害されることなく使用感に優れたシート状パック
剤を提供すること。 【解決手段】 支持体と該支持体上に積層された粘着剤
層とを備えたシート状パック剤であって、前記粘着剤層
が、該粘着剤層の質量に対して5質量%〜15質量%の
水溶性高分子、5質量%〜20質量%の多価アルコー
ル、及び65質量%〜90質量%の水を含有し、かつ前
記水溶性高分子と前記多価アルコールとの質量比が1:
3〜1:1の範囲内にあるものであり、かつ前記支持体
が、目付けが60g/m2〜110g/m2でかつ厚みが
0.4mm〜0.9mmであり、破断強度が20N/5
0mm〜70N/50mmである不織布からなるもので
ある、ことを特徴とするシート状パック剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状パック剤
に関するものであり、より詳しくは整肌及び美容のため
に用いられる医薬部外品又は化粧品として使用されるシ
ート状パック剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パック剤としてはポリビニルアル
コール等の水溶性高分子を含有するO/W型エマルジョ
ン状若しくはゼリー状の皮膜形成能を有するパック剤が
市販されている。この種のパック剤は使用量を手に取
り、顔に塗布することでパック剤中の成分を補給し、乾
燥後剥離することで皮膚の汚れや老化した角層を除去す
るものである。しかしながら、この種のパック剤は塗布
時に手が汚れるという問題点や、剥離時に後残りが生じ
易く、また、乾燥に長時間を要し、簡便さに欠けるとい
う問題点があった。
【0003】そこでこれらの問題点を改善するためにポ
リアクリル酸塩、多価アルコール及び水を主成分とした
保水性に優れた低剥離力のパック剤(特開昭54−49
334号公報)や、ポリアクリル酸塩、賦形剤を主成分
として含有し賦形性に富み保水性に優れたパック剤(特
公昭63−15243号公報)や、架橋型含水ゲルを基
材としたシート状パック剤(特公平1−46485号公
報、特公昭63−60724号公報、特開昭58−18
0408号公報、特開昭61−260007号公報)が
開示されており、更には天然成分由来保湿剤を配合した
使用感に優れた皮膚外用剤(特開平5−301812号
公報)や、天然由来半合成成分を保湿剤及び増粘剤とし
て配合したシート状パック剤及びパップ剤(特開平5−
295004号公報、特開平8−188527号公報)
が開示されている。
【0004】しかしながら、シート状パック剤の粘着剤
(基剤)中には水分が多く含有されているため、上記従
来のシート状パック剤においては粘着剤に積層される支
持体部分へ水分等が染み込んでいくという、いわゆる染
み出し現象が起きるという問題があった。そこで、特開
平11−130664号公報には、染み出しを防止する
ために特定の合成繊維からなる支持体を備えたシート状
パック剤が開示されているが、この場合においても染み
出しを十分に防止するには至っておらず、未だ十分なも
のではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の有する課題に鑑みてなされたものであり、粘着剤層
中における水分含量が多いにも関わらず、粘着剤から支
持体への水分等の染み出しが十分に防止され、かつ粘着
剤層と支持体との接着性に優れており、しかも粘着剤層
の有する優れた可撓性が支持体によって阻害されること
なく使用感に優れたシート状パック剤を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の比率で水溶
性高分子、多価アルコール及び水を含有する粘着剤を用
いれば、粘着剤層と支持体との接着性が優れているた
め、粘着剤層を比較的多く支持体中に染み込ませてそれ
らの間の接着性を確保する必要がなくなり、したがって
従来使用されてきた支持体よりも薄くかつ目付けが大き
く、破断強度に優れた不織布を使用することが可能とな
り、それによって粘着剤から支持体への水分等の染み出
しが十分に防止され、しかも粘着剤層の有する優れた可
撓性が支持体によって阻害されないことを見出し、本発
明を完成させた。
【0007】すなわち、本発明のシート状パック剤は、
支持体と該支持体上に積層された粘着剤層とを備えたシ
ート状パック剤であって、前記粘着剤層が、該粘着剤層
の質量に対して5質量%〜15質量%の水溶性高分子、
5質量%〜20質量%の多価アルコール、及び65質量
%〜90質量%の水を含有し、かつ前記水溶性高分子と
前記多価アルコールとの質量比が1:3〜1:1の範囲
内にあるものであり、かつ前記支持体が、目付けが60
g/m2〜110g/m2でかつ厚みが0.4mm〜0.
9mmであり、破断強度が20N/50mm〜70N/
50mmである不織布からなるものである、ことを特徴
とする。
【0008】また、本発明のシート状パック剤において
は、前記不織布が水流絡合法により製造された不織布で
あることが好ましく、かかる不織布としてはポリエステ
ル不織布が好ましい。
【0009】なお、ここでいう「破断強度」とは、JI
S L1085 5.4において記載されている試験法
に従い測定した値をいう。すなわち、縦5cm×横20
cmの試験片をそれぞれ5枚採取し、つかみ幅を10c
m、引張り速度を毎分30±2cmとした条件下で切断
強さを測り、その平均値で表した値を「破断強度」とい
う。
【0010】また、本発明のシート状パック剤において
は、前記多価アルコールが平均分子量150〜500の
ポリエチレングリコールであることが好ましく、前記水
溶性高分子として0.5質量%〜5質量%のゼラチンと
2質量%〜14.5質量%のポリアクリル酸塩とが含有
されていることが好ましい。
【0011】更に、本発明のシート状パック剤は、冷感
剤として、L−メントール、L−イソプレゴール、3−
(1−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、パラ
メンタン−3,8−ジオール、ハッカ油及びカンフルか
らなる群から選択される少なくとも1種の化合物が前記
粘着剤層に更に含有されていてもよく、また、皮膚美白
物質として、アスコルビン酸、アスコルビン酸モノパル
ミテート、アスコルビン酸ジパルミテート、アスコルビ
ン酸ステアレート、アスコルビン酸モノエチルヘキサノ
エート、アスコルビン酸ジエチルヘキサノエート、アス
コルビン酸モノオクタノエート、アスコルビン酸ジオク
タノエート、アスコルビン酸モノイソステアレート、ア
スコルビン酸ジイソステアレート、アスコルビン酸ホス
フェートマグネシウム塩、アスコルビン酸ナトリウム
塩、コジ酸、コジ酸誘導体、糖アミン類、ハイドロキノ
ン類、メルカプト基含有化合物、ブチレンハイドロキシ
トルエン、ブチレンハイドロキシアニリン、ガリック酸
プロピルエステル、メチオニン、レシチン、N−アセチ
ル−L−チロシン、ボンタピ、カッコンからなる群から
選択される少なくとも1種の化合物が前記粘着剤層に更
に含有されていてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついてさらに詳しく説明する。
【0013】図1は本発明のシート状パック剤の好適な
実施形態を示す模式断面図であり、シート状パック剤1
は支持体2の表面に粘着剤層3を積層してなるものであ
り、使用時には剥がされる離型フィルム4が更に積層さ
れていてもよい。そして、本発明のシート状パック剤1
においては、粘着剤層3が、粘着剤層の質量に対して5
質量%〜15質量%の水溶性高分子、5質量%〜20質
量%の多価アルコール、及び65質量%〜90質量%の
水を含有し、かつ前記水溶性高分子と前記多価アルコー
ルとの質量比が1:3〜1:1の範囲内にある。
【0014】本発明にかかる粘着剤に使用する水溶性高
分子としては、ゼラチン、ポリアクリル酸塩、寒天、ア
ルギン酸、マンナン、カルボキシメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、メチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロースナトリウ
ム、ポリビニルアルコールが挙げられ、中でもゼラチ
ン、ポリアクリル酸塩が好ましい。かかるポリアクリル
酸塩としては、ポリアクリル酸の金属塩(例えばナトリ
ウム塩、リチウム塩、カリウム塩)が好ましく、またそ
の平均重合度は1000〜100000のものが好適に
用いられる。水溶性高分子の配合量は、粘着剤層の質量
に対して5質量%〜15質量%であり、好ましくは5質
量%〜13質量%、より好ましくは5質量%〜10質量
%である。水溶性高分子の配合量が5質量%未満では粘
着剤の粘着性、凝集性、保型性、吸水能等が低下し、粘
着剤層の不均一化、作業性の低下及び使用感の低下を招
く。他方、水溶性高分子の配合量が15質量%を超える
と粘着剤の粘着性、凝集性、保型性に欠けると共に製造
中に過度に粘性が増し、粘着剤層の不均一化、作業性の
低下及び使用感の低下を招く。
【0015】なお、上記水溶性高分子は、各々単独で使
用しても又はこれらを配合して使用してもよいが、ゼラ
チンとポリアクリル酸塩とを併用することが好ましく、
前記粘着剤層が0.5質量%〜5質量%のゼラチンと2
質量%〜14.5質量%のポリアクリル酸塩とを含有す
ることがより好ましい。ゼラチンの配合量が上記下限未
満では保型性の低下、粘着剤層のべたつき、貼付剤の使
用後における粘着剤層の後残り、及び作業性の低下が生
じ易くなる傾向があり、他方、上記上限を超えると粘着
剤層の粘着性の低下、貼付剤の安定性の低下、及び作業
性の低下が起こり易くなる傾向にある。また、ポリアク
リル酸塩の配合量が上記下限未満では粘着剤層が固まり
にくくなって保型性を保ちにくくなり、染み出しが生じ
易くなる傾向があり、他方、上記上限を超えると粘着剤
層の粘性が増して使用後における粘着剤層の後残りが生
じ易くなる傾向にある。
【0016】本発明にかかる粘着剤に使用する多価アル
コールとしては、2〜7価のアルコールが挙げられる。
2価のアルコールとしてはエチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ブタンジオ
ール、ペンタジオール、プロピレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、バチルアルコール、キミルアルコ
ール、サリチル酸アルコール等が挙げられ、3価以上の
アルコールとしてはグリセリン、ジグリセリン、トリグ
リセリン、ペンタグリセリン、ペンタエリスリトール、
ソルビトール、マンニトール、キシリトール等が挙げら
れる。これらの中でも本発明においては2価のグリコー
ル類が好ましく用いられる。かかるグリコール類は可塑
剤としても作用し、水の放出性や揮散性を促進させるこ
とができる傾向にある。このようなグリコール類として
は、ポリエーテルの構造を有するものが好ましく、具体
的には平均分子量が150〜500のポリエチレングリ
コールや平均分子量500〜3000のポリプロピレン
グリコールがより好ましく、前者が特に好ましい。この
ようにポリエーテルの構造を有するグリコール類は、低
分子量の多価アルコールと比較して水酸基が少ないため
に親水性が劣るので、この性質を利用することにより水
を除いた粘着剤層の成分の臨界相対湿度を低下させるこ
とができ、使用時においてより多くの水を外部に放出さ
せることができる傾向にある。その結果として肌に潤い
を与え、また外部に水を揮散することにより気化熱を奪
い、顔の火照りや炎症を抑えると同時に心地よい清涼感
を与えるのである。また、かかるグリコール類は、低分
子量の多価アルコールと比較して粘度の温度依存性が小
さく、粘着剤中に配合したときも環境変化に左右されな
い安定な保型性を示すことができる傾向にある。なお、
このような多価アルコールは、1種で使用しても又は2
種以上を配合して用いてもよい。
【0017】多価アルコールの配合量は、粘着剤層の質
量に対して5質量%〜20質量%であり、5質量%〜1
5質量%が好ましく、5質量%〜12質量%がより好ま
しい。多価アルコールの配合量が5質量%未満では粘着
剤の粘着性、凝集性、使用前の保水性及び保型性の低下
やゲルの不均一化、作業性の低下、使用時及び使用後の
使用感の低下を招く。他方、多価アルコールの配合量が
20質量%を超えると粘着剤の粘着性、凝集性、使用前
の保水性及び保型性が低下し、また作業性の低下や使用
時及び使用後の使用感の低下を招く。
【0018】また、本発明のシート状パック剤において
は、粘着剤層中における上記水溶性高分子と多価アルコ
ールとの質量比が1:3〜1:1の範囲内にあることが
必要である。多価アルコールの量が上記の比率よりも多
いと、多価アルコール自体の染み出しが起こり、パック
剤を顔面等に接触させた際に過剰に水分を接触された感
覚が生じ、さらに粘着剤層と支持体との間の接着性が低
下する。他方、多価アルコールの量が上記の比率よりも
少ないと、パック剤を顔面等に接触させた際に好ましい
しっとり感が得られず、製造時の作業性が低下し、さら
に粘着剤層と支持体との間の接着性が低下する。したが
って、水溶性高分子と多価アルコールとの質量比を上記
範囲内とすることによって、水分を通常の湿布剤等より
も多く含有するパック剤において、有効に染み出し現象
が防止され、顔面等に粘着剤層を接触させた際に好まし
い触れ心地が得られ、さらに粘着剤層と支持体との間の
優れた接着性が達成される。
【0019】本発明にかかる粘着剤に使用する水として
は、精製水や滅菌水、天然水が用いられる。かかる水は
水溶性高分子や下記に示す架橋剤、冷感剤、皮膚美白成
分、美肌成分等の分散、溶解剤として作用し、また使用
時及び使用後の使用感を著しく向上させるものである。
かかる水の配合量は、粘着剤層の質量に対して65質量
%〜90質量%であり、70質量%〜85質量%が好ま
しい。このように多量の水を粘着剤層に含有させること
よりパック剤自体の相対湿度を高めることができ、先に
述べた臨界相対湿度との差をより大きくすることができ
るため、使用時により多くの水を効率よく外部に排出す
ることが可能となり、結果として肌に潤いを与え、また
外部に水が揮散することにより気化熱を奪い、顔の火照
りや炎症を抑えると同時に心地よい清涼感を与えること
ができる。水の配合量が65質量%未満では、配合剤の
種類にもよるがパック剤の粘着性や使用前の保水性の低
下、作業性の低下、使用時及び使用後の使用感の低下を
招く。他方、水の配合量が90質量%を超えると粘着性
や凝集性が阻害され、また使用前の保型性が低下する。
【0020】本発明のシート状パック剤の粘着剤層にお
いては、上記の水溶性高分子、多価アルコール及び水に
加えて、架橋剤、防腐剤、酸化防止剤、粘着付与剤、溶
解剤、色素、界面活性剤、無機充填剤、pH調整剤等が
適宜配合されてもよい。
【0021】このような架橋剤としては、水難溶性アル
ミニウム化合物や多官能性エポキシ化合物が単独で又は
これらを配合した配合剤として好適に用いられ、水難溶
性アルミニウム化合物と多官能性エポキシ化合物とを併
用することがより好ましい。このように水難溶性アルミ
ニウム化合物と多官能性エポキシ化合物とを併用する場
合、水難溶性アルミニウム化合物(a)と多官能性エポ
キシ化合物(b)との配合比(質量比)はa/b=50
0/1〜1/10の範囲内であることが好ましい。この
条件を満たす配合剤を用いることにより、未使用時の保
水性、保型性及び粘着剤物性の経時安定性がより向上す
る傾向にある。このような水難溶性アルミニウム化合物
としては、水酸化アルミニウム、含水ケイ酸アルミニウ
ム、合成ケイ酸アルミニウム、カオリン、酢酸アルミニ
ウム、乳酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム等
が挙げられ、これらの1種又は2種以上を配合して用い
ることができる。また、このような多官能性エポキシ化
合物としては、ポリエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グ
リセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシ
ジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエー
テル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソル
ビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリ
シジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジ
ルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエー
テル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペン
チルグリコールジグリシジルエーテル等が挙げられ、こ
れらの1種又は2種以上を配合して用いることができ
る。
【0022】粘着剤層中の架橋剤の配合量としては、
0.01質量%〜10質量%が好ましく、0.03質量
%〜8質量%がより好ましい。架橋剤の配合量が0.0
1質量%未満では、粘着剤の凝集性、保型性、吸水能の
低下、粘着剤物性の経時安定性の低下、作業性の低下、
肌への安全性の低下及び使用感の低下を招く傾向があ
る。他方、架橋剤の配合量が10質量%を超えると、粘
着性、凝集性、保型性の低下、製造中の過度の粘度増
加、ゲル化による粘着剤層の不均一化、作業性の低下、
肌への安全性の低下及び使用感の低下を招く傾向があ
る。
【0023】防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エス
テル、安息香酸、安息香酸塩、サリチル酸塩、ソルビン
酸塩、デヒドロ酢酸塩、4−イソプロピル−3−メチル
フェノール、2−イソプロピル−5−メチルフェノー
ル、フェノール、ヒノキチオール、クレゾール、2,
2,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエ
ーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニール、クロ
ロブタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニ
ウム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を配合し
て用いることができる。
【0024】酸化防止剤としては、アスコルビン酸、没
食子酸プリピル、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチン酸、
トコフェロール、酢酸トコフェロール等を配合すること
ができる。
【0025】粘着付与剤としては、カゼイン、ブルラ
ン、寒天、デキストラン、アルギン酸ソーダ、可溶性デ
ンプン、カルボキシデンプン、デキストリン、カルボキ
シメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル
酸、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマ
ー、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合体、メ
トキシエチレン無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン
イミン等を配合することができる。
【0026】溶解剤としては、ベンジルアルコール、ハ
ッカ油、ミリスチン酸イソプロピル、クロタミトン等を
配合することができる。
【0027】色素としては、赤色2号(アマランス)、
赤色3号(エリスロシン)、赤色102号(ニューコク
シン)、赤色104号の(1)(フロキシンB)、赤色
105号の(1)(ローズベンガル)、赤色106号
(アシッドレッド)、黄色4号(タートランンジ)、黄
色5号(サンセットエローFCF)、緑色3号(ファス
トグリーンFCF)、青色1号(ブリリアントブルーF
CF)、青色2号(インジゴカルミン)等の法定色素を
配合することができる。特に色素については限定されな
いが、製剤イメージについて大きな影響を与え、使用感
や肌の活性感向上につながるものである。
【0028】界面活性剤としては、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム、アルキルサルフェート塩、2−エチ
ルヘキシルアルキル硫酸エステルナトリウム塩、ノルマ
ルドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン
界面活性剤、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムク
ロライド、ポリオキシエチレンドデシルモノメチルアン
モニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤、ポリオキ
シエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレント
リデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ソルビタン
モノステアレート、ソルビタンモノパルミネート、ソル
ビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノ
オレート、グリセロールモノステアレート、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオクタデシル
アミン等の非イオン界面活性剤等を配合することができ
る。
【0029】無機充填剤としては、酸化チタン、タル
ク、酸化亜鉛、含水シリカ、炭酸マグネシウム、リン酸
水素カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイソウ土、無
水ケイ酸、ベントナイト等を配合してもよい。
【0030】pH調整剤としては、酢酸、蟻酸、乳酸、
酒石酸、シュウ酸、安息香酸、グリコール酸、リンゴ
酸、クエン酸、塩酸、硝酸、硫酸、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、メチルアミン、エチルアミン、プロピ
ルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピ
ルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、モノエタノールアミン、モノメタノー
ルアミン、モノプロパノールアミン、ジメタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリ
メタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメタノ
ールアミン、トリプロパノールアミン等を配合してもよ
い。
【0031】さらに、本発明のシート状パック剤の粘着
剤層においては、上記の配合剤の他に、冷感剤、皮膚美
白成分、美肌成分、保湿成分等を添加することが好まし
い。
【0032】このような冷感剤としては、L−メントー
ル、L−イソプレゴール、3−(1−メントキシ)プロ
パン−1,2−ジオール、パラメンタン−3,8−ジオ
ールが好適に使用され、中でもL−メントールが特に好
ましい。このような冷感剤は1種又は2種以上を配合し
て用いることができる。また、かかる冷感剤は、粘着剤
層中に粘着剤層の質量に対して0.001質量%〜0.
01質量%含有されることが好ましい。このようにシー
ト状パック剤にL−メントール等の冷感剤を含有するこ
とにより、スポーツ、レジャー等の後に生じる顔の火照
り等を効果的に抑制することが可能となる。
【0033】皮膚美白成分としては、アスコルビン酸、
アスコルビン酸モノパルミテート、アスコルビン酸ジパ
ルミテート、アスコルビン酸ステアレート、アスコルビ
ン酸モノエチルヘキサノエート、アスコルビン酸ジエチ
ルヘキサノエート、アスコルビン酸モノオクタノート、
アスコルビン酸ジオクタノエート、アスコルビン酸モノ
イソステアレート、アスコルビン酸ジイソステアレー
ト、アスコルビン酸ホスフェートマグネシウム塩、アス
コルビン酸ナトリウム塩、コジ酸、コジ酸誘導体(好ま
しくは炭素数5〜20のアルキル基が付加されたコジ酸
誘導体)、糖アミン類(好ましくはグルコースアミン、
ガラクトースアミン、マンノースアミン)、ハイドロキ
ノン類(好ましくはハイドロキノン、ハイドロキノング
ルコサイド、ハイドロキノンベンジルエーテル)、メル
カプト基(−SH基)含有化合物(好ましくはグルタチ
オン、システイン)、ブチレンハイドロキシトルエン、
ブチレンハイドロキシアニリン、ガリック酸プロピルエ
ステル、メチオニン、レシチン、N−アセチル−L−チ
ロシン、植物抽出物質(好ましくはボンタピ、カッコ
ン)が好適に使用され、中でもコジ酸、炭素数5〜20
のアルキル基が付加されたコジ酸誘導体、N―アセチル
−L−チロシン、ボンタビ、カッコンが特に好ましい。
このような皮膚美白成分は1種又は2種以上を配合して
用いることができる。また、かかる皮膚美白成分は、粘
着剤層中に粘着剤層の質量に対して0.01質量%〜1
質量%含有されることが好ましい。上記皮膚美白物質を
含有する本発明のシート状パック剤を顔等に所定時間貼
付することにより、皮膚美白成分が十分に皮膚へ浸透
し、日焼け、しみ等を効果的に抑制することが可能とな
る。
【0034】美肌成分としては、水溶性プラセンタエキ
ス、アラントイン、レシチン、アミノ酸類、コジ酸、コ
ジ酸誘導体(好ましくは炭素数5〜20のアルキル基が
付加されたコジ酸誘導体)、タンパク質、ホルモン類、
各種生薬エキス(アロエ、ヘチマ、カンゾウ等のエキ
ス)、海草エキス、ビタミン類(ビタミンA、ビタミン
C、ビタミンD、ビタミンE等)、カフェイン、塩酸ジ
フェンヒドラミン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、タ
ンニン酸ジフェンヒドラミン、塩酸トリプロリジン、メ
キタジン、マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイ
ン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、塩酸
プロメタジン、トラニラスト、クロモグリク酸ナトリウ
ム、ケトチフェン、アリルスルファターゼB、ブフェキ
サマック、ベンダザック、フルフェナム酸ブチル、イブ
プロフェン、インドメタシン、アスピリン、フルルビプ
ロフェン、ケトプロフェン、ピロキシカム、2−ピリジ
ンメチルフェナム酸、5,6−デヒドロアラキドン酸、
エスクレチン、ユーバチリン、4−デメチルユーバチリ
ン、カフェイン酸、ベノキサプロフェン等が好適に使用
され、中でも水溶性プラセンタエキス、アラントインが
特に好ましい。また、カフェインや海草エキス等は脂肪
を分解する作用もあり、顔、顎等の脂肪を減少させたい
場合は有効である。このような美肌成分は1種又は2種
以上を配合して用いることができる。また、かかる美肌
成分は、粘着剤層中に粘着剤層の質量に対して0.01
質量%〜20質量%含有されることが好ましい。
【0035】保湿成分としては、アシル化ケフィラン水
溶液、麦芽エキス等が好適に使用される。このような保
湿成分は1種又は2種以上を配合して用いることができ
る。また、かかる保湿成分は、粘着剤層中に粘着剤層の
質量に対して0.01質量%〜20質量%含有されるこ
とが好ましい。
【0036】本発明のシート状パック剤は、上述の粘着
剤層を支持体に積層してなるものであり、本発明にかか
る支持体は目付けが60g/m2〜110g/m2でかつ
厚みが0.4mm〜0.9mmであり、破断強度が20
N/50mm〜70N/50mmである不織布(好まし
くはポリエステル不織布)からなるものである。
【0037】本発明にかかる粘着剤層は、上述のように
特定の比率で水溶性高分子、多価アルコール及び水を含
有しており、粘着剤層と支持体との接着性に優れている
ため、粘着剤層を比較的多く支持体中に染み込ませてそ
れらの間の接着性を確保する必要がなくなり、したがっ
て従来使用されてきた支持体よりも薄くかつ目付けが大
きく、破断強度に優れた上記不織布を使用することが可
能となり、それによって粘着剤から支持体への水分等の
染み出しが十分に防止され、しかも粘着剤層の有する優
れた可撓性が支持体によって阻害されないこととなる。
以下、この点も含めて支持体についてより詳細に説明す
る。
【0038】本発明にかかる不織布の目付けは60g/
2〜110g/m2であり、65g/m2〜95g/m2
であることが好ましい。目付けが60g/m2未満で
は、支持体が軟らかくパック剤を貼付しづらくなると共
に、粘着剤から支持体への水分等の染み出しが十分に防
止されない。他方、目付けが110g/m2を超える
と、支持体が硬くなり使用時に肌に引きつり感が生じて
使用感が悪くなり、粘着剤層の有する優れた可撓性が支
持体によって阻害される。
【0039】また、本発明にかかる不織布の厚みは0.
4mm〜0.9mmであり、0.5mm〜0.8mmで
あることが好ましい。厚みが0.4mm未満では、支持体
が軟らかくパック剤を貼付しづらくなると共に、粘着剤
から支持体への水分等の染み出しが十分に防止されな
い。他方、厚みが0.9mmを超えると、支持体が重くな
り使用時に肌に引きつり感が生じて使用感が悪くなり、
粘着剤層の有する優れた可撓性が支持体によって阻害さ
れる。なお、かかる厚みの測定値は、20g/cm2
荷重をかけてシッネスゲージで測定した値である。
【0040】更に、本発明にかかる不織布の破断強度は
20N/50mm〜70N/50mmであり、30N/
50mm〜60N/50mmであることが好ましい。従
来、湿布剤等の貼付剤においては、粘着剤層を比較的多
く支持体中に染み込ませてそれらの間の接着性を確保す
る必要があるため、目が粗くかつ繊維の絡合が十分では
ない破断強度が20N/50mm未満の不織布が使用さ
れている。それに対して、本発明にかかる粘着剤層は支
持体との接着性に優れているため、粘着剤層を比較的多
く支持体中に染み込ませてそれらの間の接着性を確保す
る必要がなく、したがって目が細かくかつ繊維が十分に
絡合している破断強度が20N/50mm以上の不織布
が使用される。このように破断強度が20N/50mm
以上の不織布を使用すると、粘着剤層が支持体中に実質
的に染み込むことがなく、粘着剤から支持体への水分等
の染み出しが十分に防止される。他方、本発明にかかる
粘着剤層を破断強度が20N/50mm未満の不織布に
積層すると、粘着剤層が比較的多く支持体中に染み込
み、粘着剤から支持体への水分等の染み出しが発生す
る。また、不織布の破断強度が70N/50mmを超え
ている場合は、シート状パック剤の使用時にツッパリ感
が生じ、場合によっては剥離し易くなり、粘着剤層の有
する優れた可撓性が支持体によって阻害される。
【0041】また、本発明のシート状パック剤において
は、前記不織布(好ましくはポリエステル不織布)が水
流絡合法により製造された不織布であることが好まし
い。不織布の製造法としては、ニードルパンチ法と水流
絡合法等があるが、従来から湿布剤等の貼付剤としては
伸縮性に富むニードルパンチ法によって得られた不織布
が用いられてきた。しかしながら、ニードルパンチ法に
よって得られた不織布は目が粗くかつ繊維の絡合が十分
ではないため、本発明にかかる粘着剤層をニードルパン
チ法によって得られた不織布に積層すると、粘着剤層が
比較的多く支持体中に染み込み、粘着剤に含まれる水分
等が不織布側に染み込む、いわゆる染み出し現象が生
じ、使用時に粘着剤層中の成分が手に付着したりして使
用感が悪化する傾向にある。また、この場合は、美白、
美肌、冷感剤等の各成分の皮膚への浸透性も悪くなる傾
向にある。
【0042】それに対して、水流絡合法により製造され
た不織布は、ニードルパンチ法で製造された不織布より
も、ほぼ同一の目付けを有する場合であっても目が細か
く、繊維が十分に絡合して繊細な状態に仕上がってい
る。したがって、このように水流絡合法により製造され
た不織布を使用すると、水分を過剰に有する粘着剤から
支持体への水分等の染み出し現象が十分に防止されると
共に、粘着剤層中に含有される成分が効果的に皮膚に浸
透し、しかも顔等に貼付するパック剤として繊細で肌触
りのよい風合いを有する傾向にある。
【0043】なお、本発明のシート状パック剤の支持体
は、上記のごとくポリエステル不織布が最も好ましい
が、上記不織布と同様な物性を有する不織布であれば特
に限定されず、例えばポリエチレン、ポリプリピレン、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、ポリウレ
タン、ポリアミド、レイヨン等のポリエステル以外の合
成繊維からなる不織布も使用可能であり、また、ポリエ
ステル不織布を用いる場合でもそれが上記合成繊維やセ
ルロース等の天然繊維を部分的に含むものであってもよ
い。また、本発明にかかる支持体は、上記不織布と合成
樹脂フィルム、布、紙、セロファン等との積層体であっ
てもよい。
【0044】本発明のシート状パック剤において支持体
上に積層する粘着剤層の厚み(塗工厚)は、0.1mm
〜3mmが好ましい。粘着剤層の厚みが上記上限を超え
ると、パック剤の剛軟性が上がり、皮膚への密着感が減
少する傾向があり、さらにパック剤の重量が重くなって
使用時に剥がれ落ち易くなる傾向にある。他方、粘着剤
層の厚みが上記下限未満では、皮膚への十分な保湿効果
が得られにくくなる傾向にある。
【0045】また、本発明のシート状パック剤において
はその粘着剤層の表面に離型フィルム(剥離性シート)
が更に積層されていてもよいが、このような離型フィル
ムは特に制限されず、例えば剥離処理が施された樹脂フ
ィルム、紙などが適宜選択される。そして、使用時まで
粘着剤層の表面を離型フィルムで被覆しておき、使用時
に離型フィルムを剥離して露出した粘着剤層を顔面等に
貼付するようにすると便利である。
【0046】なお、本発明のシート状パック剤を貼付す
る部位は、特に顔に限定されるものではなく、顎、首等
の顔の付近、さらにはひじ、かかと、脹脛等の体の一部
であってもよい。また、本発明のシート状パック剤は、
その貼付部位に応じて打ち抜き等によって好適な形状に
加工しておくと使用しやすく好ましい。
【0047】また、本発明にかかる支持体の色は特に限
定されないが、パック剤のイメージに大きく影響を与
え、使用感や肌の活性化感の向上につながるため、白
色、肌色、黄色、赤色、橙色、緑色、ピンク色、水色等
に着色しておくことが好ましい。
【0048】本発明のシート状パック剤の製造方法も特
に制限されず、例えば、粘着剤を構成する諸成分の均一
な混合物を得、この混合物を直接支持体上に展延した後
に離型フィルムで覆った後に所望の形状に切断するか、
あるいは一旦この混合物を離型フィルム上に展延した後
に支持体上に被せて混合物を支持体上に圧着転写させた
後に所望の形状に切断しても良い。
【0049】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明のシ
ート状パック剤について更に詳しく説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0050】実施例1 精製水77.7質量%に合成ケイ酸アルミニウム4質量
%を分散させ、これにゼラチン1質量%、ソルビトール
ポリグリシジルエーテル0.05質量%、水溶性プラセ
ンタエキス2質量%、アラントイン0.1質量%、メチ
ルパラベン0.2質量%を加えて溶解し、更にポリアク
リル酸ナトリウム7質量%及びポリエチレングリコール
200(平均分子量200)8質量%の混合物を加え、
均一になるまで攪拌して粘着剤を得た。次に、水流絡合
法により製造されたポリエステル不織布(目付け:70
g/m2、厚さ:0.5mm、破断強度:55N/50m
m)に、上記で得られた粘着剤を厚みが約1.4mmにな
るように展延し、更にその上に剥離フィルムを貼着した
後、顔の形に対応した形状に裁断してシート状パック剤
を得た。
【0051】実施例2〜8及び比較例1〜9 表1及び表3に示す組成を有する粘着剤及び表2及び表
4に示すポリエステル不織布を用いた以外は実施例1と
同様にしてシート状パック剤を得た。
【0052】(染み出し確認試験)実施例1〜8及び比
較例1〜9で得られたシート状パック剤をアルミニウム
の包装袋に入れ、ヒートシールにより密封した後、40
℃の条件下で6ヶ月保管した。そして、6ヶ月後にシー
ト状パック剤を取り出し、染み出しの有無を目視にて確
認した。評価は、少しでも支持体側に粘着剤成分が染み
出していた場合は染み出し有りとし、全くない場合は染
み出し無しとした。得られた結果を表2及び表4に示
す。
【0053】(使用感についての官能試験)実施例1〜
8及び比較例1〜9で得られたシート状パック剤を成人
女性20人に顔面に貼付してもらい、その使用感(貼付
のしやすさ、肌触り、風合いを総合的に評価)を下記の
評価基準にしたがって点数により評価した。得られた結
果(20人の平均値)を表2及び表4に示す。なお、
「非常に悪い」又は「悪い」と評価された理由の大半は
風合い及び/又は肌触りに基づく理由であった。 評価基準:非常によい:5点、 よい :4点、 比較的よい:3点、 悪い :2点、 非常に悪い:1点。
【0054】(粘着剤層と支持体との接着性試験)上記
官能試験を行なった後、各パック剤を剥離して除去し、
その際に皮膚上に粘着剤が後残りしたかどうかを指標と
して粘着剤層と支持体との間の接着性を評価した。すな
わち、粘着剤層と支持体との間の接着性が良好であれば
粘着剤は支持体に伴われて皮膚から剥がれるため粘着剤
の後残りはなく、他方、粘着剤層と支持体との間の接着
性が弱いと粘着剤が支持体から離れて皮膚上に後残りす
ることとなる。なお、支持体と粘着剤層との接着性の評
価は以下の基準にしたがって行ない、平均値を求めた。 ・接着性が良好であり、剥離後に粘着剤が後残りしな
い:3点、 ・パック剤の周辺部に若干の粘着剤の皮膚上への残留が
認められた:2点、 ・接着性が悪く、パック剤のほぼ全面に粘着剤の皮膚上
への残留が見られた:1点。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】表1〜表4に示した結果から明らかなよう
に、実施例1〜8で得られた本発明のシート状パック剤
においては、粘着剤から支持体への水分等の染み出しは
なく、粘着剤層と支持体との間の接着性が優れており、
しかも優れた使用感が達成されていた。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシート状
パック剤によれば、その粘着剤層中における水分含量が
多いにも関わらず、粘着剤から支持体への水分等の染み
出しを十分に防止することが可能となる。更に、本発明
のシート状パック剤においては、粘着剤層と支持体との
間の接着性が優れており、しかも粘着剤層の有する優れ
た可撓性が支持体によって阻害されることなく優れた使
用感が達成されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状パック剤の好適な実施形態を
示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…シート状パック剤、2…支持体、3…粘着剤層、4
…離型フィルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 重雄 東京都品川区西五反田6−25−8 久光製 薬株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AA072 AA111 AA121 AB051 AB372 AC111 AC182 AC331 AC471 AC482 AC491 AC581 AC582 AC682 AC841 AC852 AD042 AD091 AD092 AD431 AD432 AD531 AD532 AD641 CC07 DD12 EE06 EE07 EE16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と該支持体上に積層された粘着剤
    層とを備えたシート状パック剤であって、 前記粘着剤層が、該粘着剤層の質量に対して5質量%〜
    15質量%の水溶性高分子、5質量%〜20質量%の多
    価アルコール、及び65質量%〜90質量%の水を含有
    し、かつ前記水溶性高分子と前記多価アルコールとの質
    量比が1:3〜1:1の範囲内にあるものであり、かつ
    前記支持体が、目付けが60g/m2〜110g/m2
    かつ厚みが0.4mm〜0.9mmであり、破断強度が
    20N/50mm〜70N/50mmである不織布から
    なるものである、ことを特徴とするシート状パック剤。
  2. 【請求項2】 前記不織布が、水流絡合法により製造さ
    れた不織布であることを特徴とする請求項1に記載のシ
    ート状パック剤。
  3. 【請求項3】 前記不織布がポリエステル不織布である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート状パッ
    ク剤。
  4. 【請求項4】 前記多価アルコールが、平均分子量15
    0〜500のポリエチレングリコールであることを特徴
    とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のシー
    ト状パック剤。
  5. 【請求項5】 前記粘着剤層が、前記水溶性高分子とし
    て、0.5質量%〜5質量%のゼラチンと2質量%〜1
    4.5質量%のポリアクリル酸塩とを含有することを特
    徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のシ
    ート状パック剤。
  6. 【請求項6】 前記粘着剤層が、冷感剤として、L−メ
    ントール、L−イソプレゴール、3−(1−メントキ
    シ)プロパン−1,2−ジオール、パラメンタン−3,
    8−ジオール、ハッカ油及びカンフルからなる群から選
    択される少なくとも1種の化合物を更に含有することを
    特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の
    シート状パック剤。
  7. 【請求項7】 前記粘着剤層が、皮膚美白物質として、
    アスコルビン酸、アスコルビン酸モノパルミテート、ア
    スコルビン酸ジパルミテート、アスコルビン酸ステアレ
    ート、アスコルビン酸モノエチルヘキサノエート、アス
    コルビン酸ジエチルヘキサノエート、アスコルビン酸モ
    ノオクタノエート、アスコルビン酸ジオクタノエート、
    アスコルビン酸モノイソステアレート、アスコルビン酸
    ジイソステアレート、アスコルビン酸ホスフェートマグ
    ネシウム塩、アスコルビン酸ナトリウム塩、コジ酸、コ
    ジ酸誘導体、糖アミン類、ハイドロキノン類、メルカプ
    ト基含有化合物、ブチレンハイドロキシトルエン、ブチ
    レンハイドロキシアニリン、ガリック酸プロピルエステ
    ル、メチオニン、レシチン、N−アセチル−L−チロシ
    ン、ボンタピ、カッコンからなる群から選択される少な
    くとも1種の化合物を更に含有することを特徴とする請
    求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のシート状パッ
    ク剤。
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