JP2001301431A - タイヤ空気圧判定装置 - Google Patents

タイヤ空気圧判定装置

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JP2001301431A JP2000118877A JP2000118877A JP2001301431A JP 2001301431 A JP2001301431 A JP 2001301431A JP 2000118877 A JP2000118877 A JP 2000118877A JP 2000118877 A JP2000118877 A JP 2000118877A JP 2001301431 A JP2001301431 A JP 2001301431A
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Masahiro Yonetani
正弘 米谷
Yukio Mori
雪生 森
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健康 田口
Yuichi Inoue
祐一 井上
Koji Umeno
孝治 梅野
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/06Signalling devices actuated by deformation of the tyre, e.g. tyre mounted deformation sensors or indirect determination of tyre deformation based on wheel speed, wheel-centre to ground distance or inclination of wheel axle
    • B60C23/061Signalling devices actuated by deformation of the tyre, e.g. tyre mounted deformation sensors or indirect determination of tyre deformation based on wheel speed, wheel-centre to ground distance or inclination of wheel axle by monitoring wheel speed

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車速依存性の強いタイヤが一部に装着された
場合であっても、タイヤ空気圧が異常であると誤判定す
ることを回避すること。 【解決手段】 所定条件が成立したときに各車輪11〜
14毎に積算されたパルス数PFL,PFR,PRL,
PRRからタイヤ空気圧判定用の変数値(動荷重半径偏
差β)が演算され、前記演算された変数値が基準変数値
として記憶されるとともに、前記基準変数値を演算した
ときの前記車両の速度が同基準変数値に関連付けられた
基準車速として記憶される。そして、前記変数値が新た
に演算されたとき、その時点の車速が前記基準車速によ
り定まる所定車速範囲内にあるか否かが判定され、同所
定車速範囲内にあると判定されたとき、同新たに演算し
た変数値と同基準車速に関連付けられた前記基準変数値
との差に基づいて前記タイヤ空気圧が正常であるか否か
が判定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のタイヤ空気
圧が正常であるか否かを判定するタイヤ空気圧判定装置
に係り、特に、車輪に動荷重半径の車速依存性が異なる
タイヤが装着された場合であっても、タイヤ空気圧が異
常であると誤判定することのないタイヤ空気圧判定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置は、例えば、特開平9−2
86213号公報に記載されているように、各車輪の回
転に応じてパルスを発生する車輪速センサを備え、所定
の時間内における前方右側車輪の車輪速パルス数(積算
値)PFRと後方左側車輪の車輪速パルス数(積算値)
PRLの和(PFR+PRL)と前方左側車輪の車輪速
パルス数(積算値)PFLと後方右側車輪の車輪速パル
ス数(積算値)PRRの和(PFL+PRR)との偏差
β(動荷重半径偏差β=(PFR+PRL)−(PFL
+PRR))を求め、同偏差βの絶対値が所定値より大
きい場合に何れかの車輪の空気圧が正常でないと判定
し、この判定結果をランプ等の警報装置により乗員に知
らせるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置においては、車両速度(以下、「車速」とい
う。)の変化に応じてタイヤの動荷重半径が大きく変化
する車速依存性の強いタイヤと、車速の変化があっても
動荷重半径の変化が小さい車速依存性の弱いタイヤとが
混在した状態にて車両に装着された場合、総ての車輪の
タイヤ空気圧が正常であるにも拘らず上記動荷重半径偏
差(動荷重半径相対比較値)βの絶対値が大きくなる場
合があり、タイヤ空気圧が異常であると誤判定するとい
う問題がある。従って、本発明の目的は、車速依存性の
強いタイヤと弱いタイヤとが装着された場合であって
も、タイヤ空気圧が異常であると誤判定することのない
タイヤ空気圧判定装置を提供することにある。
【0004】
【発明の概要】本発明は、上記課題に対処するためにな
されたものであって、その構成上の特徴は、車両の車輪
が所定角度回転する毎にパルスを発生する車輪速パルス
発生手段を各車輪毎に備えるとともに、前記各車輪毎の
車輪速パルス発生手段が発生するパルスに基づいてタイ
ヤ空気圧が正常であるか否かを判定するタイヤ空気圧判
定装置において、前記車両の速度を検出する車速検出手
段と、所定条件が成立したときに前記車輪速パルス発生
手段が発生するパルスに基づいてタイヤ空気圧判定用の
変数値を演算する変数値演算手段と、前記演算された変
数値を基準変数値として記憶する基準変数値記憶手段
と、前記基準変数値を演算したときの前記車両の速度を
同基準変数値に関連付けられた基準車速として記憶する
基準車速記憶手段と、前記変数値演算手段が前記変数値
を新たに演算したときの車速が前記基準車速により定ま
る所定車速範囲内にあるか否かを判定する車速条件判定
手段と、前記変数値演算手段が前記変数値を新たに演算
したときの車速が前記基準車速により定まる所定車速範
囲内にあると判定されたとき、同新たに演算した変数値
と同基準車速に関連付けられた前記基準変数値との差に
基づいて前記タイヤ空気圧が正常であるか否かを判定す
る空気圧判定手段とを具備したことにある。
【0005】上記構成によれば、所定条件が成立したと
きに前記各車輪毎に備えられた車輪速パルス発生手段の
発生するパルスに基づいてタイヤ空気圧判定用の変数値
が演算され、前記演算された変数値が基準変数値として
記憶されるとともに、前記基準変数値を演算したときの
前記車両の速度が同基準変数値に関連付けられた基準車
速として記憶される。そして、前記変数値が新たに演算
されたとき、その時点の車速が前記基準車速により定ま
る所定車速範囲内にあるか否かが判定され、同所定車速
範囲内にあると判定されたとき、同新たに演算した変数
値と同基準車速に関連付けられた前記基準変数値との差
に基づいてタイヤ空気圧が正常であるか否かが判定され
る。
【0006】即ち、上記構成においては、前記変数値が
新たに演算されたときの車速が前記基準車速により定ま
る所定車速範囲内にあると判定されたとき、同新たに演
算した変数値と同基準車速に関連付けられた前記基準変
数値との差に基づいて前記タイヤ空気圧が正常であるか
否かが判定されるので、タイヤ空気圧判定用の変数値が
動荷重半径の車速依存性の影響を受けていない場合に、
同変数値に基づくタイヤ空気圧の判定が行われることと
なり、動荷重半径の車速依存性の異なるタイヤが装着さ
れていることによりタイヤ空気圧が異常であると誤判定
することが回避される。
【0007】この場合において、前記各車輪速パルス発
生手段の発生するパルスの数を各車輪毎に積算する積算
手段を設け、前記変数値演算手段は、前記タイヤ空気圧
判定用の変数値を前記各車輪毎に積算されたパルス数か
ら演算するように構成することができる。また、前記変
数値としては、上記動荷重半径偏差βの他、動荷重半径
関連比=(PFL+PRR)/(PFR+PRL)を基
に行ってもよく、動荷重半径相当比=(VFR/VF
L)−(VRR/VRL)を基に行ってもよい。この場
合、VFL,VFR,VRL及びVRRは、それぞれ各
車輪速パルス発生手段が発生するパルスの時間間隔から
求められる左前輪の車輪速度、右前輪の車輪速度、左後
輪の車輪速度、及び右後輪の車輪速度である。
【0008】本発明の他の特徴は、上記構成のタイヤ空
気圧判定装置において、前記変数値演算手段が前記変数
値を新たに演算したときの車速が前記基準車速により定
まる所定車速範囲内にないと判定されたとき、前記新た
に演算した変数値に基づいて前記車輪に動荷重半径の車
速依存性の異なるタイヤが装着されているか否かを判定
するタイヤ判定手段を備えたことにある。
【0009】この構成によれば、タイヤ空気圧判定用の
変数値を新たに演算したときの車速が前記基準変数値に
関連付けられて記憶されている基準車速により定まる所
定車速範囲内にないと判定されたとき、即ち、現時点の
車速が記憶されている基準車速から所定値以上異なって
いてタイヤ空気圧判定用の変数値が動荷重半径の車速依
存性の影響を受けている可能性が高いとき、車速依存性
の異なるタイヤの装着有無が判定される。従って、車速
依存性の異なるタイヤ装着の有無を精度よく判定するこ
とができる。
【0010】本発明の他の特徴は、上記構成のタイヤ空
気圧判定装置において、前記タイヤ判定手段が、前記新
たに演算した変数値と前回演算した変数値との差を変数
値差として求めるとともに前記変数値を新たに演算した
ときの車速と前記前回の変数値を演算したときの車速と
の差を車速差として求め、前記変数値差と前記車速差と
の比に基づいて前記車輪に動荷重半径の車速依存性の異
なるタイヤが装着されているか否かを判定するように構
成されたことにある。
【0011】この構成によれば、「新たに演算した変数
値と前回演算した変数値との差」である変数値差と「前
記変数値を新たに演算したときの車速と前記前回の変数
値を演算したときの車速との差」である車速差との比に
基づいて車速依存性の異なるタイヤの装着有無が判断さ
れる。この比は車速依存性の程度をよく表す値であるの
で、車速依存性の異なるタイヤ装着の有無を精度よく判
定することが可能となる。
【0012】この場合において、前記タイヤ判定手段
は、前記車速差が所定値より大きい場合に前記車速依存
性の異なるタイヤが装着されているか否かの判定を行う
ように構成されることが好適である。
【0013】上記構成のタイヤ判定手段は、タイヤ空気
圧判定用の変数値を新たに演算したときの車速が前記基
準変数値に関連付けられて記憶されている基準車速によ
り定まる所定車速範囲内にないと判定されたときに、
「新たに演算した変数値と前回演算した変数値との差で
ある変数値差」と「前記変数値を新たに演算したときの
車速と前記前回の変数値を演算したときの車速との差で
ある車速差」との比に基づいて車速依存性の異なるタイ
ヤの装着有無を判定するが、車速が前記基準変数値に関
連付けられて記憶されている基準車速により定まる所定
車速範囲内にない場合であっても、同車速範囲を画定す
る車速の前後で同車速が変化した場合には、「前記変数
値を新たに演算したときの車速と前記前回の変数値を演
算したときの車速との差である車速差」が小さく、前記
比が車速依存性の程度を十分表さない可能性がある。従
って、このような場合には、上記構成のように、前記比
に基づく車速依存性の異なるタイヤ装着有無の判定を行
わないようにする。
【0014】また、前記基準変数値記憶手段は前記車速
差が所定値より小さい場合に前記新たに演算した変数値
を前記基準変数値とは別の基準変数値として新たに記憶
するとともに、前記基準車速記憶手段は前記変数値を新
たに演算したときの車速を同変数値に関連付けられた基
準車速として新たに記憶するように構成されることが好
適である。
【0015】このように構成すれば、「前記変数値を新
たに演算したときの車速と前記前回の変数値を演算した
ときの車速との車速差」が所定値より小さく、車速依存
性の異なるタイヤ装着の有無の判定を行うことが好まし
くない状況にある場合には、同判定を行う代わりに、新
たに演算した変数値を新たな基準変数値として記憶する
とともに、その時点の車速を基準車速として記憶してお
く。これにより、以降におけるタイヤ空気圧の判定を行
いうる車速幅が広がるため、より精度よくタイヤ空気圧
の判定を行うことが可能となる。
【0016】また、上記空気圧判定手段とタイヤ判定手
段とを備えたタイヤ空気圧判定装置において、前記空気
圧判定手段は、前記タイヤ判定手段により車速依存性の
異なるタイヤが装着されていないと判定されたとき、前
記タイヤ空気圧が正常であるか否かの判定を行うように
構成されることが好適である。
【0017】このように構成すれば、車速依存性の異な
るタイヤが装着されていないと判定されたときには、タ
イヤ空気圧が正常であるか否かの判定が行われるので、
同タイヤ空気圧が正常であるか否かを判定する機会が増
大される。
【0018】また、上記空気圧判定手段とタイヤ判定手
段とを備えたタイヤ空気圧判定装置において、前記基準
変数値記憶手段は前記タイヤ判定手段により車速依存性
の異なるタイヤが装着されていると判定された場合に前
記新たに演算した変数値を前記基準変数値とは別の基準
変数値として新たに記憶するとともに、前記基準車速記
憶手段は前記変数値を新たに演算したときの車速を同変
数値に関連付けられた基準車速として新たに記憶するよ
うに構成されることが好適である。
【0019】このように構成すれば、車速依存性の異な
るタイヤが装着されていると判定された場合に、前記新
たに演算した変数値を基準変数値として新たに記憶する
とともに、その変数値を新たに演算したときの車速が同
変数値に関連付けられた基準車速として新たに記憶され
る。この結果、車速依存性の異なるタイヤが装着されて
いる場合であっても、タイヤ空気圧の判定を行いうる車
速幅が広がるため、より精度よくタイヤ空気圧の判定を
行うことが可能となる。
【0020】本発明の他の特徴は、車両の車輪が所定角
度回転する毎にパルスを発生する車輪速パルス発生手段
を各車輪毎に備えるとともに、前記各車輪毎の車輪速パ
ルス発生手段が発生するパルスに基づいてタイヤ空気圧
が正常であるか否かを判定するタイヤ空気圧判定装置に
おいて、前記車両の速度を検出する車速検出手段と、所
定条件が成立したときに前記車輪速パルス発生手段が発
生するパルスに基づいてタイヤ空気圧判定用の変数値を
演算する変数値演算手段と、前記変数値を演算したとき
の車速が複数に区分された領域の何れに属するかを特定
する車速領域特定手段と、前記演算された変数値を同変
数値が演算されたときの車速が属する領域の基準変数値
として記憶する基準変数値記憶手段と、前記変数値演算
手段が前記変数値を新たに演算したときの車速の属する
領域が前記記憶されている基準変数値の車速の属する領
域と同一であるとき、同新たに演算した変数値と同記憶
されている基準変数値との差に基づいて前記タイヤ空気
圧が正常であるか否かを判定する空気圧判定手段とを具
備したことにある。
【0021】上記構成によれば、所定条件が成立したと
きに前記各車輪毎に発生されるパルスからタイヤ空気圧
判定用の変数値が演算されるとともに、その変数値が演
算されたときの車速が予め定められた何れの領域(車速
領域)に属するかが特定され、前記演算された変数値が
前記特定された領域の基準変数値として記憶される。そ
して、変数値が新たに演算された場合であって、その時
点の車速の属する領域が前記記憶されている基準変数値
の車速の属する領域と同一であるときには、同新たに演
算した変数値と同記憶されている基準変数値との差に基
づいてタイヤ空気圧の判定がなされる。
【0022】即ち、上記構成においては、車速について
同一の領域に属する新たな変数値と基準変数値との差に
よりタイヤ空気圧の判定がなされるので、タイヤの車速
依存性の影響を排除したタイヤ空気圧の判定ができ、同
タイヤの車速依存性によるタイヤ空気圧についての誤判
定を回避することができる。
【0023】なお、この場合においても、前記各車輪速
パルス発生手段の発生するパルスの数を各車輪毎に積算
する積算手段を設け、前記変数値演算手段は、前記タイ
ヤ空気圧判定用の変数値を前記各車輪毎に積算されたパ
ルス数から演算するように構成することができる。ま
た、前記変数値としては、上記動荷重半径偏差βの他、
動荷重半径関連比=(PFL+PRR)/(PFR+P
RL)を基に行ってもよく、動荷重半径相当比=(VF
R/VFL)−(VRR/VRL)を基に行ってもよ
い。この場合、VFL,VFR,VRL及びVRRは、
それぞれ各車輪速パルス発生手段が発生するパルスの時
間間隔から求められる左前輪の車輪速度、右前輪の車輪
速度、左後輪の車輪速度、及び右後輪の車輪速度であ
る。
【0024】また、本発明の他の特徴は、上記(車速を
領域に分けてタイヤ空気圧の判定を行う)タイヤ空気圧
判定装置において、前記変数値演算手段が前記変数値を
新たに演算したときの車速の属する領域が前記記憶され
ている基準変数値の車速の属する領域と異なるとき、前
記新たに演算した変数値に基づいて前記車輪に動荷重半
径の車速依存性の異なるタイヤが装着されているか否か
を判定するタイヤ判定手段を備えたことにある。
【0025】この構成によれば、前記変数値演算手段が
前記変数値を新たに演算したときの車速の属する領域が
前記記憶されている基準変数値の車速の属する領域と異
なるとき、即ち、車速の領域が異なっていてタイヤ空気
圧判定用の変数値がタイヤの動荷重半径の車速依存性の
影響を受けている可能性があるとき、前記新たに演算し
た変数値に基づいて前記車輪に動荷重半径の車速依存性
の異なるタイヤが装着されているか否かが判定される。
これにより、車速依存性の異なるタイヤ装着の有無を判
定することが可能となる。
【0026】また、上記(車速を領域に分けてタイヤ空
気圧の判定を行う)タイヤ空気圧判定装置において、前
記タイヤ判定手段は、前記新たに演算した変数値と前回
演算した変数値との差を変数値差として求め、同変数値
差に基づいて前記車輪に動荷重半径の車速依存性の異な
るタイヤが装着されているか否かを判定するように構成
されることが好適である。
【0027】これによれば、「新たに演算した変数値と
前回演算した変数値との差」である変数値差に基づいて
車速依存性の異なるタイヤの装着有無が判断される。
【0028】また、上記構成のタイヤ空気圧判定装置に
おいて、前記基準変数値記憶手段は、前記タイヤ判定手
段により車速依存性の異なるタイヤが装着されていない
と判定されたとき、前記基準変数値として最初に記憶さ
れた変数値を、前記変数値演算手段が前記変数値を新た
に演算したときの車速の属する領域の基準変数値として
記憶するように構成されることが好適である。
【0029】上記構成においては、前記変数値演算手段
が前記変数値を新たに演算したときの車速の属する領域
が前記記憶されている基準変数値の車速の属する領域と
異なるとき、車速依存性の異なるタイヤ装着の有無が判
定されるのであるが、車速依存性の異なるタイヤが装着
されていないと判定されたときには、新たに演算された
変数値でなく、基準変数値として最初に記憶された変数
値を基準変数値として記憶する。これは、新たに演算さ
れた変数値には、タイヤ空気圧が変化した影響が含まれ
ている可能性があるから、以降のタイヤ空気圧の精度良
い判定のためには、タイヤ空気圧が正常であった蓋然性
がより高い時点の変数値、即ち、基準変数値として最初
に記憶された変数値を基準変数値として記憶する方が有
利だからである。
【0030】この場合において、前記基準変数値記憶手
段は、前記タイヤ判定手段により車速依存性の異なるタ
イヤが装着されていると判定されたとき、前記新たに演
算した変数値を、同変数値を演算したときの車速の属す
る領域の基準変数値として記憶するように構成されるこ
とが好適である。
【0031】このように構成すれば、車速依存性の異な
るタイヤが装着されていると判定された場合に、前記新
たに演算した変数値が、同変数値を演算したときの車速
の属する領域の基準変数値として記憶される。この結
果、車速依存性の異なるタイヤが装着されている場合で
あっても、タイヤ空気圧の判定を行いうる車速幅が広が
るため、より精度よくタイヤ空気圧の判定を行うことが
可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるタイヤ空気圧
判定装置の第1実施形態について図面を参照しつつ説明
すると、図1は4輪車両に適用された同タイヤ空気圧判
定装置の概略を示している。このタイヤ空気圧判定装置
は、前方左側車輪FL,前方右側車輪FR,後方左側車
輪RL,後方右側車輪RRの各車輪の近傍に配設された
車輪速センサ11〜14と、電気制御回路20と、イン
ストルメントパネル内に配設された警報ランプからなる
警報器30とを備えている。
【0033】車輪速センサ11〜14は、各車輪が一回
転する毎に48個のパルス(車輪速パルス)を出力する
ように構成されている。即ち、車輪速センサ11〜14
は、車輪速パルス発生手段を構成していて、各対応する
車輪が7.5°回転する毎に1つの矩形パルスを出力す
る。車輪速センサ11〜14の各々は、電気制御回路2
0に接続されていて、同電気制御回路20に対し各車輪
速パルスを出力するようになっている。
【0034】電気制御回路20は、互いにバスで接続さ
れたCPU21,ROM22,RAM23,EEPRO
M24と、インターフェース25,26等とを備えたマ
イクロコンピュータとして構成されている。CPU21
は、ROM22に記憶されている後述のタイヤ空気圧判
定用のプログラム(ルーチン)をRAM23の一時記憶
機能を利用しながら実行するようになっている。EEP
ROM24は、CPU21から供給されるデータを格納
し、同データを図示しない電源からの電力供給を受けな
い状態においても記憶・保持するようになっている。イ
ンターフェース25は、車輪速センサ11〜14と接続
されていて、同車輪速センサ11〜14の発生する車輪
速パルスを受け、これをCPU21に送出するようにな
っている。インターフェース26は、警報器30と接続
されていて、CPU21からの指示に応じて同警報器3
0に警報動作を行わせる(即ち、警報ランプを点灯させ
る)ようになっている。
【0035】次に、上記タイヤ空気圧判定装置における
タイヤ空気圧判定の原理について、図2を参照しつつ説
明する。本装置においては、従来技術と同様に動荷重半
径偏差βをタイヤ空気圧判定用の変数値として利用する
ことにより、タイヤ空気圧が正常であるか否かを判定す
る。動荷重半径偏差βとは、車両の進行方向に対して一
つの対角線上にある車輪速センサ11,14が所定の時
間内に発生する車輪速パルス数の各積算値PFL,PR
Rの和(PFL+PRR)と、他の対角線上にある車輪
速センサ12,13に基づく同所定時間内に発生する車
輪速パルス数の各積算値PFR,PRLの和(PFR+
PRL)との差、即ち、動荷重半径偏差β=(PFL+
PRR)−(PFR+PRL)のことである。なお、こ
のように対角線上にある車輪速センサの車輪速パルス数
の積算値の和をそれぞれ求めるとともに、それらの差を
求めるのは、車両旋回時における車輪速の差を補償し、
タイヤ空気圧の正常・異常判定の精度を高めるためであ
る。
【0036】また、この装置においては、車速(車両の
速度)の変化に伴って動荷重半径の変動が大きい車速依
存性(以下、単に「車速依存性」ということがある。)
の強いものと、動荷重半径の変動が小さい車速依存性の
弱いものとが、一つの車両に混在した形で装着され得る
ことを前提としてタイヤ空気圧の判定を行う。
【0037】具体的には、先ず、車両出荷直後、或いは
車両整備終了後等において、始めてタイヤ空気圧の判定
をすべき所定の条件(例えば、車速が60km/h以上
の状態で車輪速パルスが所定数以上発生した場合)が成
立したときに動荷重半径偏差βを計算し、この動荷重半
径偏差βを動荷重半径偏差基準値β0(0)としてEE
PROM24に記憶する。また、上記動荷重半径偏差β
を計算した時点での車速(車速の平均値VS0AVE)
を上記動荷重半径偏差基準値β0(0)に関連づけて基
準車速V0(0)としてEEPROM24に記憶する。
このようにするのは、車両出荷後、或いは車両整備終了
後等においては、タイヤ空気圧が正常である蓋然性が極
めて高いと考えられるため、その時点での動荷重半径偏
差βを以降のタイヤ空気圧判定の基準とし得るためであ
る。
【0038】その後、前記タイヤ空気圧の判定をすべき
所定の条件が再び成立したときに、動荷重半径偏差βを
新たに演算するとともに、その時点での車速の平均値V
S0AVEを求める。そして、車速平均値VS0AVE
が基準車速V0(0)±αの範囲内にあれば、新たに演
算された動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0
(0)との差を求め、この差に基づいてタイヤ空気圧が
正常か否かを判定する。即ち、前記差が所定値より小さ
いときにはタイヤ空気圧が正常であると判定し、所定値
より大きいときには異常と判定する。
【0039】このように、新たに演算された動荷重半径
偏差βと動荷重半径偏差基準値β0(0)との差に基づ
いてタイヤ空気圧を判定するのは、動荷重半径偏差基準
値β0(0)はタイヤ空気圧が正常であるか、又はその
蓋然性が高いときに得られた値であるから、車速依存性
の異なるタイヤが装着されていることによる影響や、タ
イヤの製造誤差による車輪径の影響等が含まれた値とな
っており、新たに演算された動荷重半径偏差βにこれら
の影響が現れていたとしても、同新たに演算された動荷
重半径偏差βから動荷重半径偏差基準値β0(0)を減
ずれば、これらの影響を除去(補償)でき、結果として
精度良くタイヤ空気圧の正常・異常判定を行うことがで
きるためである。
【0040】また、車速平均値VS0AVEが基準車速
V0(0)±αの範囲内にあるときに、新たに演算され
た動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0(0)
との差に基づいてタイヤ空気圧の正常・異常判定するよ
うにしたのは、車速平均値VS0AVEが基準車速V0
(0)±αの範囲内にあれば、新たに演算された動荷重
半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0(0)との差に
は車速依存性が異なるタイヤが装着されていることによ
る影響がでない(無視しうる程度に小さい)と判断でき
るためである。
【0041】一方、その時点での車速平均値VS0AV
Eが基準車速V0(0)±αの範囲内にない場合には、
動荷重半径偏差βの値が車速依存性の異なるタイヤが装
着されていることによる影響を大きく受けている可能性
があると考えられる。このため、新たに求めた動荷重半
径偏差βと前回求めた動荷重半径偏差βLとの差Δβ、
及び新たに動荷重半径偏差βを求めた時点での平均車速
VS0AVEと前回の動荷重半径偏差βLを求めた時点
での平均車速VS0AVELとの差ΔVを求めるととも
に、差Δβの差ΔVに対する比である車速依存性判定値
(Δβ/ΔV)を求め、この車速依存性判定値(Δβ/
ΔV)が所定値M1以上のとき、車速依存性の異なるタ
イヤが装着されているものと判定する。
【0042】また、その時点での車速平均値VS0AV
Eが基準車速V0(0)±αの範囲内にない場合であっ
て、車速依存性判定値(Δβ/ΔV)が所定値M1より
小さいときには、車速依存性の異なるタイヤが装着され
ていないと判定して、新たに求めた動荷重半径偏差β、
及びその動荷重半径偏差βを求めた時点での平均車速V
S0AVEを、新たな動荷重半径偏差基準値β0
(1)、及び新たな基準車速V0(1)としてEEPR
OM24内に格納する。
【0043】この結果、更に新たな動荷重半径偏差βが
演算されたとき、その時点での車速平均値VS0AVE
が基準車速V0(0)±αの範囲内にある場合には動荷
重半径偏差基準値β0(0)により、上述のタイヤ空気
圧の正常・異常判定を行う。また、その時点での車速平
均値VS0AVEが基準車速V0(0)±αの範囲内に
ない場合には、同平均値VS0AVEが基準車速V0
(1)±αの範囲内にあるか否かを判定し、同範囲内に
ある場合には動荷重半径偏差基準値β0(1)を基準と
して上述のタイヤ空気圧の正常・異常判定を行う。更
に、平均値VS0AVEが基準車速V0(0)±α、又
はV0(1)±αの範囲内にない場合には、車速依存性
判定値(Δβ/ΔV)に基づいて車速依存性の異なるタ
イヤ装着の有無を判定し、車速依存性の異なるタイヤが
装着されていないと判定した場合には、新たに求めた動
荷重半径偏差β、及びその動荷重半径偏差βを求めた時
点での平均車速VS0AVEを、新たな動荷重半径偏差
基準値β0(2)、及び新たな基準車速V0(2)とし
てEEPROM24に格納する。
【0044】本装置は、以降においても同様な処理を行
い、動荷重半径偏差基準値β0(i)及び基準車速V0
(i)を順次格納し、これにより、タイヤ空気圧を判定
し得る車速領域を拡大して、タイヤ空気圧の判定精度を
一層向上する。以上が、本装置によるタイヤ空気圧及び
車速依存性の異なるタイヤ装着有無についての判定原理
である。
【0045】次に、上記判定原理に基づいて行われるタ
イヤ空気圧判定装置の実際の作動について、CPU21
が実行するルーチンをフローチャートにて示した図3及
び図4を参照しつつ場合分けしながら説明する。
【0046】(1)動荷重半径の車速依存性が異なるタ
イヤは装着されておらず、且つ、タイヤ空気圧が正常で
ある場合
【0047】先ず、車両が工場から出荷された直後、或
いは車両整備によりEEPROM24内の内容が消去さ
れた場合等であって、動荷重半径偏差基準値β0(0)
がEEPROM24内に格納されていない(得られてい
ない)状態から説明を開始する。図示しないイグニッシ
ョンスイッチが「オフ」から「オン」に変更され、車両
の走行が開始されると、CPU21は、各車輪速センサ
11〜14の発生する各車輪速パルスの立下りエッヂに
より、図3(A)〜(D)に示した割込みルーチンをそ
れぞれ実行するようになっている。即ち、CPU21
は、車輪速センサ11の発生するパルスの立下りエッヂ
により図3(A)のPFLパルス割込みルーチンをステ
ップ40から開始し、続くステップ42にてパルス数を
カウントするパルスカウンタCPFLの値を「1」だけ
増大し、ステップ44に進んで本割込みルーチンを終了
する。CPU21は、他の車輪速センサ12〜14の発
生する車輪速パルスについても、図3(B),(C),
(D)に示したルーチンをそれぞれ実行し、車輪速セン
サ12〜14のパルスの立下りエッヂ毎に各対応するパ
ルスカウンタCPFR,CPRL,CPRRの値を
「1」だけ増大する。
【0048】CPU21は、また図4に示したタイヤ空
気圧判定ルーチンの実行を所定時間(例えば、5mse
c)の経過毎にステップ70から開始する。そして、ス
テップ72に進んでパルスカウンタCPFL,CPF
R,CPRL,及びCPRRの中から最大値を有するも
のを選択し、その最大値をパルス最大値CPMAXに設
定する。次いで、CPU21は、ステップ74に進んで
パルス最大値CPMAXから車速VS0を演算する。具
体的には、パルス最大値CPMAXを本ルーチンを前回
実行してから今回実行するまでの時間(例えば、5ms
ec)で除すことにより、車速VS0を得る。なお、上
記図3及び図4のステップ72,74は車速演算手段を
構成している。
【0049】次に、CPU21はステップ76に進み、
車速VS0が所定車速V1(例えば、60km/h)以
上か否かを判定し、判定結果が「No」の場合にはタイ
ヤ空気圧の判定をする条件の一つが不成立であるとして
ステップ150に進み、本ルーチンを一旦終了する。一
方、ステップ76にて「Yes」と判定される場合、C
PU21はステップ78に進み、現在の車速積算値VS
0Iに上記ステップ74にて演算した車速VS0を加算
したものを新たな車速積算値VS0Iとして格納し、続
くステップ80にてカウンタNの値を「1」だけ増大す
る。これらのステップ78,80は、後述するステップ
96にて車速平均値VS0AVEを演算するために必要
な値を得る処理である。
【0050】次いで、CPU21はステップ82に進
み、同ステップ82にて現在のパルス数積算値PFL,
PFR,PRL,及びPRRの各々の値に対し、対応す
るパルスカウンタCPFL,CPFR,CPRL,及び
CPRRの値をそれぞれ加算してパルス数積算値PF
L,PFR,PRL,及びPRRの値を更新する。
【0051】次に、CPU21はステップ84に進み、
パルス数積算値PFL,PFR,PRL,及びPRRの
中から最大値を選択し、その最大値を積算パルス数最大
値PMAXに設定し、続くステップ86にてパルスカウ
ンタCPFL,CPFR,CPRL,及びCPRRの値
を「0」にクリアする。
【0052】次いで、CPU21はステップ88に進
み、積算パルス数最大値PMAXが所定値A(例えば、
9万パルス)以上であるか否かを判定する。そして、C
PU21はステップ88にて「No」と判定した場合に
は、タイヤ空気圧の判定に必要な十分な数の車輪速パル
スが発生していない(タイヤ空気圧の判定条件の一つが
不成立)としてステップ150に進み、本ルーチンを一
旦終了する。一方、CPU21はステップ88にて「Y
es」と判定した場合には、タイヤ空気圧の判定、及び
装着タイヤに車速依存性の異なるタイヤが装着されてい
るか否かの判定を行うため、ステップ90以降に進む。
【0053】CPU21は、ステップ90にて現時点で
保持している動荷重半径偏差βの値を前回演算された動
荷重半径偏差βLとして格納する。但し、現時点では保
持している動荷重半径偏差βが存在しないため、同ステ
ップ90では予め定められた固定値が動荷重半径偏差β
Lとして格納され、又は無視される(前回値無しとされ
る)。次いで、CPU21はステップ92に進み、同ス
テップ92にて新たに動荷重半径偏差βの演算を行う。
即ち、今回の動荷重半径偏差βを演算する。具体的に
は、CPU21は、上記ステップ82にて求めた車輪速
パルス数の各積算値PFL,PRRの和(PFL+PR
R)と、車輪速パルス数の各積算値PFR,PRLの和
(PFR+PRL)との差を動荷重半径偏差βとして求
める。即ち、動荷重半径偏差β=(PFL+PRR)−
(PFR+PRL)である。
【0054】次いで、CPU21はステップ94に進
み、その時点で記憶(保持)している平均車速VS0A
VEを前回の平均車速VS0AVELとして格納する。
但し、現時点では、平均車速VS0AVEが得られてい
ないので、予め定められた固定値が前回の平均車速VS
0AVELとして格納され、又は無視される(前回値無
しとされる)。その後、CPU21はステップ96に進
み、先のステップ78にて計算した車速積算値VS0I
をステップ80にて計算したカウンタNの値で除し、そ
の結果を新たな平均車速(今回の平均車速)VS0AV
Eとして格納し、続くステップ98にてパルス数積算値
PFL,PFR,PRL,PRR、車速積算値VS0
I、及びカウンタNの値を「0」にクリアする。
【0055】次に、CPU21はステップ100に進
み、フラグFの値が「0」か否かを判定する。フラグF
は、EEPROM24内に動荷重半径偏差βの基準値β
0(0)が格納されていない場合に値「0」が設定さ
れ、動荷重半径偏差基準値β0(0)が格納されるとき
値「1」が設定されるフラグである。
【0056】現時点では、EEPROM24内に動荷重
半径偏差基準値β0(0)が格納されていないので、フ
ラグFの値は「0」である。このため、CPU21はス
テップ100にて「Yes」と判定してステップ102
に進み、同ステップ102にてステップ92で求めた動
荷重半径偏差βを動荷重半径偏差基準値β0(0)とし
て格納する。次いで、CPU21は、ステップ104に
進んで基準車速V0(0)にステップ96にて計算した
平均車速VS0AVEを格納し、ステップ106にて動
荷重半径偏差基準値β0(0)、及び基準車速V0
(0)をEEPROM24又はRAM23に格納する。
【0057】以上により、後述するタイヤ空気圧の判
定、及び車速依存性タイヤの装着有無の判定を行うため
の基準となる動荷重半径偏差βの基準値β0(0)と、
その基準値β0(0)が如何なる車速にて得られた値で
あるのかを示す基準車速V0(0)が設定される。その
後、CPU21はステップ108に進んでフラグFの値
を「1」に設定し、続くステップ110にて変数jの値
を「0」に設定し、ステップ150に進んで本ルーチン
を一旦終了する。なお、ステップ92は変数値演算手
段、ステップ96は平均車速演算手段、ステップ106
は基準変数値記憶手段及び基準車速記憶手段として機能
する。また、上記ステップ108では、EEPROM2
4内にもフラグFの値を格納しておき、イグニッション
スイッチが「オフ」とされた後も、フラグFの値が失わ
れないようにしておく。
【0058】以降においても、CPU21は所定の時間
(例えば、5msec)が経過する毎に図4のルーチン
を繰り返し実行する。従って、所定の車両走行状態が継
続すると、パルス数積算値PFL,PFR,PRL,及
びPRRのうちの最大値である積算パルス数最大値PM
AXが所定値A以上となり、CPU21はステップ88
にて「Yes」と判定してステップ90〜98を実行す
る。この結果、前回の動荷重半径偏差βL、今回(現時
点)の動荷重半径偏差β、前回の平均車速VS0AVE
L、及び今回(現時点)の平均車速VS0AVEが更新
される。
【0059】次いで、CPU21はステップ100に進
むが、この段階ではフラグFの値は先のステップ108
にて「1」とされている。このため、CPU21はステ
ップ100にて「No」と判定してステップ112に進
み、同ステップ112にて変数iに「0」を設定する。
次いで、CPU21はステップ114に進み、平均車速
VS0AVEが基準車速V0(i)−αより大きく、且
つ、基準車速V0(i)+αより小さいか否かを判定す
る。この段階においては、変数iは「0」であるから、
実際には平均車速VS0AVEが基準車速V0(0)±
αの範囲内にあるか否かが判定される。なお、このステ
ップ114は車速条件判定手段を構成している。
【0060】現時点において、平均車速VS0AVEが
基準車速V0(0)±αの範囲内にあるとすると、CP
U21はステップ114にて「Yes」と判定してステ
ップ116以降に進み、現時点の動荷重半径偏差βと動
荷重半径偏差基準値β0(i)=β0(0)との差の絶
対値が所定値Kより大きいか否かを判定する。
【0061】この場合においては、動荷重半径の車速依
存性が異なるタイヤは装着されておらず、且つ、タイヤ
空気圧が正常であるので、現時点の動荷重半径偏差βと
動荷重半径偏差基準値β0(0)との差Δβ0の絶対値
は所定値Kより小さい。従って、CPU21は、ステッ
プ116にて「No」と判定してステップ150に直接
進み、本ルーチンを一旦終了する。
【0062】また、上記ステップ114にて平均車速V
S0AVEが基準車速V0(0)±αの範囲内にないと
すると、CPU21はステップ114にて「No」と判
定してステップ120に進み、同ステップ120にて変
数iを「1」だけ増大する。この結果、現時点において
は、変数iの値は「1」となる。次いで、CPU21は
ステップ122に進み、変数iが変数jより大きいか否
かを判定する。現時点においては、変数jの値は先のス
テップ110により「0」に設定されている。従って、
変数i(=1)は変数j(=0)より大きいため、CP
U21はステップ122にて「Yes」と判定してステ
ップ124以降に進む。即ち、現時点の平均車速VS0
AVEは、基準車速V0(0)と大きく異なっていて、
現時点の動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0
(0)との差Δβ0に車速依存性の異なるタイヤが装着
されていることの影響が大きく現れると考えられるの
で、タイヤ空気圧の判定を直ちには行わず、先に車速依
存性の大きいタイヤの装着有無を判定する。
【0063】具体的には、CPU21は、ステップ12
4にて前記新たな動荷重半径偏差βを求めた時点での平
均車速VS0AVE(今回の平均車速)と前回の動荷重
半径偏差βLを求めた時点での平均車速VS0AVEL
(前回の平均車速)との差ΔVの絶対値(|今回の平均
車速VS0AVE−前回の平均車速VS0AVEL|)
が所定値Lより大きいか否かを判定する。そして、差Δ
V0の絶対値が所定値Lより大きい場合には、ステップ
126に進んで今回求めた動荷重半径偏差βと前回求め
た動荷重半径偏差βLとの差Δβ、及び前記動荷重半径
偏差βを求めた時点での平均車速VS0AVEと前記動
荷重半径偏差βLを求めた時点での平均車速VS0AV
ELとの差ΔVを求め、その商(それらの比)である車
速依存性判定値(Δβ/ΔV)を求める。
【0064】次いで、CPU21は、ステップ128に
て車速依存性判定値(Δβ/ΔV)が所定値M1以下か
否かを判定する。この場合においては、車速依存性の異
なるタイヤは装着されていないので、車速依存性判定値
(Δβ/ΔV)は所定値M1以下となる。そのため、C
PU21はステップ128にて「Yes」と判定してス
テップ132に進み、今回新たに求めた動荷重半径偏差
βと動荷重半径偏差基準値β0(0)との差Δβ0の絶
対値が所定値Kより大きいか否かを判定する。この場合
においては、タイヤ空気圧は正常であるので、ステップ
132での判定結果は「No」となり、直ちにステップ
150に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0065】また、上記ステップ124にて、動荷重半
径偏差βを求めた時点での平均車速VS0AVEと前回
の動荷重半径偏差βLを求めた時点での平均車速VS0
AVELとの差ΔVの絶対値が所定値Lより小さい場合
には、車速依存性の判定を行うと誤判定する恐れがある
ため、CPU21は同ステップ124にて「No」と判
定してステップ136に進み、今回新たに求めた動荷重
半径偏差βを新たな動荷重半径偏差基準値β0(1)
(β0(j+1);j=0)としてEEPROM24に
格納するとともに、ステップ138にて同動荷重半径偏
差βを求めた時点での平均車速VS0AVEを新たな基
準車速V0(1)(V0(j+1);j=0)としてE
EPROM24に格納する。そして、CPU21は、ス
テップ140にて変数jを「1」だけ増大し、ステップ
150に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、上記
のステップ124〜128はタイヤ判定手段を構成して
いる。
【0066】以降においても、CPU21は所定の時間
の経過毎に図4のルーチンを繰り返し実行する。従っ
て、所定の車両走行状態が継続すると、CPU21はス
テップ114に至る。ステップ114は、前述したよう
に、平均車速VS0AVEが基準車速V0(i)±αの
範囲内にあるか否かを判定するステップであり、変数i
はステップ112にて「0」に設定されている。従っ
て、その時点の平均車速VS0AVEが基準車速V0
(0)±αの範囲内にあるとすると、CPU21はステ
ップ114にて「Yes」と判定して上述のステップ1
16以降に進む。
【0067】一方、その時点の平均車速VS0AVEが
基準車速V0(0)±αの範囲内にないとすると、CP
U21はステップ114にて「No」と判定し、ステッ
プ120にて変数iの値を「1」だけ増大する。この結
果、変数iの値は「1」となる。次いで、CPU21は
ステップ122に進み、変数iが変数jより大きいか否
かを判定する。
【0068】この時点において、先のステップ140が
実行されているとすると、変数jの値は「1」に設定さ
れている。従って、変数i(=1)は変数j(=1)と
等しいため、CPU21はステップ122にて「No」
と判定してステップ114に戻り、平均車速VS0AV
Eが基準車速V0(i)±α=V0(1)±αの範囲内
にあるか否かを判定する。
【0069】そして、平均車速VS0AVEが基準車速
V0(1)±αの範囲内にある場合には、ステップ11
4にて「Yes」と判定してステップ116以降に進
み、現時点の動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値
β0(i)=β0(1)との差の絶対値にてタイヤ空気
圧の判定を行う。また、平均車速VS0AVEが基準車
速V0(1)±αの範囲内にない場合には、CPU21
はステップ114にて「No」と判定し、ステップ12
0にて変数iの値を「1」だけ増大して変数iの値を
「2」とする。この結果、変数iの値(=2)は変数j
(=1)よりも大きくなるので、CPU21はステップ
122にて「Yes」と判定して、上述したステップ1
24以降の処理に移行する。
【0070】更に、CPU21は、ステップ124に
て、前記新たな動荷重半径偏差βを求めた時点での平均
車速VS0AVE(今回の平均車速)と前回の動荷重半
径偏差βLを求めた時点での平均車速VS0AVEL
(前回の平均車速)との差ΔV0の絶対値が所定値Lよ
り大きいか否かを判定し、所定値Lより小さい場合には
ステップ136〜140を実施し、動荷重半径偏差基準
値β0(j+1)=β0(2),基準車速V0(j+
1)=V0(2)をEEPROM24に格納する。この
ようにして、動荷重半径偏差基準値β0(i),基準車
速V0(i)が増やされ、これによりタイヤ空気圧の判
定を行う車速領域が拡大されて行く。
【0071】(2)動荷重半径の車速依存性が異なるタ
イヤは装着されておらず、且つ、タイヤ空気圧が異常で
ある場合
【0072】この場合においては、平均車速VS0AV
Eが基準車速V0(i)±αの範囲内となったとき、現
時点の動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0
(i)との差の絶対値は所定値Kより大きくなる。この
ため、CPU21は、ステップ116で「Yes」と判
定してステップ118にみ、タイヤ空気圧が異常である
ことを示すためのフラグFIJOの値に「1」を設定す
る。
【0073】また、CPU21は、平均車速VS0AV
Eが基準車速V0(i)±αの範囲内になく、今回の平
均車速平均車速VS0AVEと前回の平均車速VS0A
VELとの差ΔV0の絶対値が所定値Lより大きい場合
にステップ128に進むが、車速依存性判定値(Δβ/
ΔV)が所定値M1より小さいので、同ステップ128
にて「Yes」と判定してステップ132に進む。そし
て、タイヤ空気圧が異常であることから、動荷重半径偏
差βと動荷重半径偏差基準値β0(0)との差の絶対値
は所定値Kより大きくなっているため、ステップ132
にて「Yes」と判定してステップ134に進み、同ス
テップ134にて上記フラグFIJOの値を「1」に設
定する。その他の作動は、上記(1)の場合と同様であ
る。
【0074】(3)動荷重半径の車速依存性が異なるタ
イヤが装着されており、且つ、タイヤ空気圧は正常であ
る場合
【0075】この場合においては、平均車速VS0AV
Eが基準車速V0(i)±αの範囲内となったとき、現
時点の動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0
(i)との差の絶対値は所定値Kより小さくなる。この
ため、CPU21は、ステップ116にて「No」と判
定して、ステップ150に直接すすむ。従って、ステッ
プ118にてフラグFIJOが「1」とされることはな
く、タイヤ空気圧が異常であると誤判定することはな
い。
【0076】また、この場合には、ステップ126にて
求められる車速依存性判定値(Δβ/ΔV)が所定値M
1より大きくなる。このため、平均車速VS0AVEが
基準車速V0(i)±αの範囲内になく、今回の平均車
速平均車速VS0AVEと前回の平均車速VS0AVE
Lとの差ΔV0の絶対値が所定値Lより大きい場合、C
PU21はステップ128に進み、同ステップ128に
て「No」と判定してタイヤ空気圧の判定を行うことな
くステップ130に進む。そして、同ステップ130に
て車速依存性の異なるタイヤが装着されていることを示
すフラグFIZONに値「1」を設定し、その後は上述
のステップ136〜140へと進む。この結果、動荷重
半径偏差基準値β0(i),基準車速V0(i)が順次
増やされ、タイヤ空気圧の判定を行う車速領域が拡大さ
れて行く。
【0077】更に、上記ステップ128に進んだ場合
に、同ステップ128にて「Yes」と判定されること
はないので、ステップ132,134が実行されてフラ
グFIJOが「1」とされることはなく、タイヤ空気圧
が異常であると誤判定することはない。
【0078】(4)動荷重半径の車速依存性が異なるタ
イヤが装着されており、且つ、タイヤ空気圧が異常であ
る場合
【0079】この場合においては、平均車速VS0AV
Eが基準車速V0(i)±αの範囲内となったとき、現
時点の動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0
(i)との差の絶対値は所定値Kより大きくなる。この
ため、CPU21は、ステップ116で「Yes」と判
定してステップ118にみ、タイヤ空気圧が異常である
ことを示すためのフラグFIJOの値に「1」を設定す
る。
【0080】また、平均車速VS0AVEが基準車速V
0(i)±αの範囲内になく、今回の平均車速平均車速
VS0AVEと前回の平均車速VS0AVELとの差Δ
V0の絶対値が所定値Lより大きい場合、ステップ12
8に進むが、車速依存性判定値(Δβ/ΔV)は所定値
M1より大きくなるため、同ステップ128にて「N
o」と判定してステップ130に進み、フラグFIZO
Nの値を「1」とする。その他の作動は、上記(1)の
場合と同様である。以上が第1実施形態の作動である。
【0081】このように、第1実施形態においては、動
荷重半径偏差基準値β0(i)とそれに対応した(関連
付けられた)基準車速V0(i)が順次記憶され、新た
に動荷重半径偏差βが演算されたときの平均車速VS0
AVEが基準車速V0(i)±αの範囲内にある場合、
及び、基準車速V0(i)±αの範囲外であって車速依
存性の異なるタイヤが装着されていないと判定された場
合に、新たな動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値
β0(i)と又はβ0(0)とのそれぞれに基づいてタ
イヤ空気圧の判定がなされる。この結果、車速依存性の
異なるタイヤが装着されていることにより、タイヤ空気
圧が正常の場合に異常と誤判定する事態が回避される。
【0082】次に、本発明によるタイヤ空気圧判定装置
の第2実施形態について、先ず、タイヤ空気圧の判定原
理から説明する。本実施形態においても、第1実施形態
と同様に、動荷重半径偏差β=(PFL+PRR)−
(PFR+PRL)が求められ、この動荷重半径偏差β
がタイヤ空気圧判定に利用される。また、車速依存性の
異なるタイヤが装着され得ることを前提としてタイヤ空
気圧の判定が行われる。
【0083】本実施形態では、タイヤ空気圧判定のため
に車速領域が複数の車速領域i(iは自然数)に分割さ
れている。本例においては、車速領域が車速領域1(車
速V1〜V2)、車速領域2(車速V2〜V3)、及び
車速領域3(車速V3〜V4、V1<V2<V3<V
4)の3領域に分割されている。この場合、各車速領域
の車速幅(V2−V1、V3−V2、V4−V3)は同
一でもよく、車速領域毎に異なっていてもよい。
【0084】また、本実施形態では、車両出荷直後、或
いは車両整備終了後等において、始めて動荷重半径偏差
βが求められたとき、この動荷重半径偏差βを動荷重半
径偏差基準値β0(i)としてEEPROM24に記憶
する。変数iは、上記動荷重半径偏差βを計算した時点
での車速(車速の平均値)が上記車速領域iの何れに属
するかに応じて決定される。例えば、動荷重半径偏差β
を求めたときの車速が車速V1より大きく車速V2より
小さければ、変数iは「1」である。この動荷重半径偏
差基準値β0(i)は、更に動荷重半径偏差基準初期値
β0として記憶される。
【0085】そして、新たな動荷重半径偏差βが得られ
た場合に、その時点の車速が上記EEPROM24に格
納された動荷重半径偏差基準値β0(i)の車速領域i
に属するときは、新たな動荷重半径偏差βと動荷重半径
偏差基準値β0(i)との差Δβ1を求め、この差Δβ
1に基づいてタイヤ空気圧が正常か否かを判定する。即
ち、前記差Δβ1が所定値より小さいときにはタイヤ空
気圧が正常であると判定し、所定値より大きいときには
異常であると判定する。
【0086】このように、新たに求められた動荷重半径
偏差βと動荷重半径偏差基準値β0(i)との差Δβ1
に基づいてタイヤ空気圧を判定するのは、第1実施形態
と同様の理由による。また、新たな動荷重半径偏差βが
得られたときの車速が、動荷重半径偏差基準値β0
(i)を得たときの車速の属する車速領域iと同じ車速
領域に属するときに、タイヤ空気圧の正常・異常を判定
するようにしたのは、車速が同じ領域内にあれば、新た
に演算された動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値
β0(i)との差Δβ1には車速依存性の異なるタイヤ
が装着されていることによる影響がでない(無視しうる
程度に小さい)と判断できるためである。
【0087】一方、その時点での車速が、動荷重半径偏
差基準値β0(i)を求めたときの車速の属する車速領
域iと異なる領域に属する場合には、動荷重半径偏差β
の値(又は、動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値
β0(i)との差Δβ1)が、車速依存性の異なるタイ
ヤが装着されていることによる影響を大きく受けている
可能性があると考えられる。従って、この場合において
は、新たに求めた動荷重半径偏差βと前回求めた動荷重
半径偏差βOLDとの差(車速依存性判定値)Δβ2を
求め、この差Δβ2が所定値M2以上のとき、車速依存
性の異なるタイヤが装着されているものと判定する。ま
た、この場合には、新たに求めた動荷重半径偏差βを動
荷重半径偏差基準値β0(j)(jはi以外の自然数)
としてEEPROMに格納する。例えば、変数iが
「1」のとき、変数jは「2」又は「3」である。
【0088】他方、その時点での車速が、動荷重半径偏
差基準値β0(i)を求めたときの車速の属する車速領
域iと異なる領域に属する場合であって、車速依存性判
定値Δβ2が所定値M2より小さいときには、車速依存
性の異なるタイヤが装着されていないと判定して、動荷
重半径偏差基準初期値β0を新たな動荷重半径偏差基準
値β0(j)としてEEPROM24内に格納する。こ
れは、動荷重半径偏差基準初期値β0の方が新たに求め
た動荷重半径偏差βよりも、タイヤ空気圧が正常である
場合に得られた値である蓋然性が高いと考えられるため
である。
【0089】この結果、更に新たな動荷重半径偏差βが
演算されたときには、その時点での車速が、車速領域
i、又は車速領域jに属するか否かを判定し、何れかの
車速領域に属する場合には、新たな動荷重半径偏差βと
その属している車速領域の動荷重半径偏差基準値β0
(i)又はβ0(j)との差Δβ1に基づいて上記タイ
ヤ空気圧の判定が行われる。また、動荷重半径偏差βが
演算されたときの車速が、車速領域i、又は車速領域j
の何れにも属しない場合には、新たに求めた動荷重半径
偏差βと前回求めた動荷重半径偏差βOLDとの差Δβ
2により車速依存性の異なるタイヤ装着有無が判定さ
れ、車速依存性の異なるタイヤが装着されいると判定さ
れるときは、新たに求めた動荷重半径偏差βがその車速
の動荷重半径偏差基準値β0(k)(kはi,j以外の
自然数)として記憶され、車速依存性の異なるタイヤが
装着されていると判定されるときは、新たに動荷重半径
偏差βを求めた時点の車速の属する領域kの動荷重半径
偏差基準値β0(k)として動荷重半径偏差基準初期値
β0が記憶される。
【0090】このようにして、予め区分された車速領域
iに動荷重半径偏差基準値β0(i)が格納されて行
き、新たに動荷重半径偏差βが得られる毎に、その時点
での車速が属する車速領域iに動荷重半径偏差基準値β
0(i)が既に格納されているか否かが判定され、この
判定結果に応じて差Δβ1に基づくタイヤ空気圧の判
定、及び差Δβ2に基づく車速依存性の異なるタイヤ装
着の有無の判定が行われる。
【0091】次に、第2実施形態の具体的作動について
説明すると、第2実施形態はCPU21が、図4に示し
たルーチンに代え図5に示したルーチンを実行する点に
おいてのみ第1実施形態と異なっている。従って、以
下、図5を参照しながら説明を進める。なお、図5にお
いて、図4に示したステップと同一のステップについて
は、図4と同一符号を付してその詳細な説明を省略す
る。
【0092】第2実施形態においては、CPU21は、
車両走行状態に応じて第1実施形態と同一のステップ7
2〜88,92,96、及び98を適宜実行し、その後
ステップ172に進んで車速平均値VS0AVEが車速
領域1に属しているか否かを判定する。即ち、車速平均
値VS0AVEが車速領域1を画定する所定車速V1
(この値はステップ76での所定値VIと等しく設定さ
れている。)以上であって所定車速V2より小さいか否
かを判定する。そして、車速平均値VS0AVEが車速
領域1に属している場合には、ステップ174にて変数
iに値「1」を設定してステップ176に進み、車速領
域1に属していない場合には、そのままステップ176
に進む。
【0093】ステップ176においては、CPU21は
車速平均値VS0AVEが車速領域2を画定する所定車
速V2以上であって所定車速V3より小さいか否かを判
定する。そして、ステップ176にて「Yes」と判定
されるときは車速平均値VS0AVEが車速領域2に属
しているため、ステップ178にて変数iに値「2」を
設定し、一方、ステップ176にて「No」と判定され
るときは車速平均値VS0AVEが車速領域3に属する
と判定できるため、ステップ180にて変数iに値
「3」を設定する。なお、ステップ172〜176は、
動荷重半径偏差β(変数値)を演算したときの車速平均
値VS0AVE(車速)が複数に区分された領域(車速
領域)iの何れに属するかを特定する車速領域特定手段
を構成している。
【0094】CPU21は、次のステップ182にてフ
ラグFの値が「0」か否かを判定する。フラグFは、E
EPROM24内に動荷重半径偏差βの基準値β0
(i)(i;1〜3の自然数)の何れもが格納されてい
ない場合に値「0」が設定され、動荷重半径偏差基準値
β0(i)の何れかが格納されるとき値「1」が設定さ
れるフラグである。
【0095】現時点においては、動荷重半径偏差基準値
β0(i)は何れもEEPROM24内に格納されてい
ないので、フラグFの値は「0」である。このため、C
PU21はステップ182にて「Yes」と判定し、ス
テップ184に進んで動荷重半径偏差βを動荷重半径偏
差基準値β0(i)として格納し、続くステップ186
にて同動荷重半径偏差βを動荷重半径偏差基準初期値β
0として記憶する。次いで、CPU21はステップ19
0に進み、同ステップ190にてフラグFに値「1」を
設定し、続くステップ192にて動荷重半径偏差βを前
回の動荷重半径偏差βOLDとして格納し、その後ステ
ップ250に進んで本ルーチンを一旦終了する。なお、
ステップ190では、EEPROM24内にもフラグF
の値を格納しておき、イグニッションスイッチが「オ
フ」とされた後も、フラグFの値が失われないようにし
ておく。
【0096】以降においても、CPU21は所定の時間
(例えば、5msec)が経過する毎に図5のルーチン
を繰り返し実行する。従って、所定の車両走行状態が継
続すると、ステップ92,96が実行され、今回(現時
点)の動荷重半径偏差βと今回(現時点)の平均車速V
S0AVEが新たに演算される。
【0097】次いで、CPU21はステップ172〜1
80を実行し、現時点の平均車速VS0AVEが何れの
車速領域iに属しているかを特定し、変数iの値を決定
する。そして、続くステップ182では、先のステップ
190にてフラグFの値が「1」に設定されていること
から、「No」と判定してステップ194に進む。
【0098】CPU21は、ステップ194にて動荷重
半径偏差基準値β0(i)の値が「0」であるか否かを
判定する。このとき、現時点の車速VS0AVEが、先
のステップ184において格納した動荷重半径偏差基準
値β0(i)の車速領域iと同じ車速領域iに属すると
すると、動荷重半径偏差基準値β0(i)の値は「0」
ではないため、CPU21はステップ194にて「N
o」と判定し、ステップ196に進んで現時点の(新た
に演算された)動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準
値β0(i)との差Δβ1の絶対値が所定値Kより大き
いか否かを判定する。即ち、この場合においては、現時
点の平均車速VS0AVEは、動荷重半径偏差基準値β
0(i)が演算された時点の平均車速が属していた車速
領域iと同一領域に属していることから、現時点の動荷
重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0(i)との差
Δβ1に車速依存性の異なるタイヤが装着されているこ
との影響が大きく現れることはないものと考えられるの
で、動荷重半径偏差βと動荷重半径偏差基準値β0
(i)との差Δβ1の絶対値によりタイヤ空気圧の判定
を行う。
【0099】そして、同ステップ196での判定結果が
「Yes」であるときは、タイヤ空気圧が異常であると
判定して、ステップ198にてフラグFIJOに値
「1」を設定した後、ステップ250に進んで本ルーチ
ンを一旦終了する。また、上記ステップ196での判定
結果が「No」であるときには、ステップ250に直接
進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0100】一方、現時点の車速VS0AVEが、先の
ステップ184において格納した動荷重半径偏差基準値
β0(i)の車速領域iと同じ車速領域iに属さない場
合には、動荷重半径偏差基準値β0(i)の値は「0」
であるため、CPU21はステップ194にて「Ye
s」と判定し、ステップ200に進んで新たに演算され
た動荷重半径偏差βと先のステップ192にて格納され
た前回の動荷重半径偏差βOLDとの差Δβ2の絶対値
が所定値M2より大きいか否かを判定する。ここで、現
時点の動荷重半径偏差βと前回の動荷重半径偏差βOL
Dとの差β2をとるのは、前回の動荷重半径偏差βOL
Dが得られてからの経過時間が短いので、差Δβ2はタ
イヤ空気圧の変動の影響を受け難いからである。
【0101】即ち、この場合においては、現時点の平均
車速VS0AVEは、動荷重半径偏差基準値β0(i)
の車速領域iとは異なる車速領域に属していることか
ら、現時点の動荷重半径偏差β(又は、動荷重半径偏差
βと動荷重半径偏差基準値β0(i)との差Δβ1)の
値に車速依存性の異なるタイヤが装着されていることの
影響が大きく現れている可能性があるので、動荷重半径
偏差βと動荷重半径偏差基準値β0(i)との差Δβ1
の絶対値によるタイヤ空気圧の判定に先だって、差Δβ
2により車速依存性の異なるタイヤが装着されているか
否かの判定を行う。
【0102】そして、上記ステップ200にて「Ye
s」と判定される場合には、車速依存性の異なるタイヤ
が装着されているものと判断し、ステップ202にてフ
ラグFIZONに値「1」を設定する。次いで、CPU
21は、ステップ204にて動荷重半径偏差βを新たな
動荷重半径偏差基準値β0(i)として格納し、続くス
テップ206にて動荷重半径偏差βを前回の動荷重半径
偏差βOLDとして格納した後、ステップ250にて本
ルーチンを一旦終了する。
【0103】また、上記ステップ200にて「No」と
判定される場合には、車速依存性の異なるタイヤが装着
されていないものと判断できるため、CPU21は、ス
テップ208に進み、先のステップ186にて格納して
おいた動荷重半径偏差基準初期値β0(動荷重半径偏差
基準値β0(i)として最初に記憶された動荷重半径偏
差β)を動荷重半径偏差基準値β0(i)として格納
し、前述のステップ196以降に進んで差β1によるタ
イヤ空気圧の判定を行う。上記ステップ208にて動荷
重半径偏差基準値β0(i)に新たに演算された動荷重
半径偏差βではなく動荷重半径偏差基準初期値β0を記
憶することとしたのは、動荷重半径偏差基準初期値β0
の方が新たに演算された動荷重半径偏差βよりもタイヤ
空気圧が正常であった時点の値である蓋然性が高いため
であり、これにより以降のタイヤ空気圧の判定の精度が
高まるからである。
【0104】以降においても、CPU21は図5のルー
チンを所定時間の経過毎に繰り返し実行する。この結
果、ステップ92,96にて新たな動荷重半径偏差β、
及びその時点の平均車速VS0AVEがそれぞれ求めら
れ、ステップ172〜180により平均車速VS0AV
Eの属する車速領域を示す変数iの値が決定される。
【0105】そして、決定された変数iに対する動荷重
半径偏差基準値β0(i)が既に格納されているとき
は、ステップ194にて「No」と判定してステップ1
96に進み、同ステップ196により動荷重半径偏差β
と動荷重半径偏差基準値β0(i)の差Δβ1に基づい
たタイヤ空気圧の判定を行う。
【0106】一方、決定された変数iに対する動荷重半
径偏差基準値β0(i)が格納されていないときは、ス
テップ194にて「Yes」と判定してステップ200
に進み、現時点の動荷重半径偏差βと前回の動荷重半径
偏差βOLDとの差Δβ2に基づいた車速依存性の異な
るタイヤ装着有無の判定を行うとともに、車速依存性の
異なるタイヤが装着されていないと判定される場合に
は、ステップ208にて動荷重半径偏差基準初期値β0
を動荷重半径偏差基準値β0(i)として新たに格納し
た後、ステップ196にて動荷重半径偏差βと動荷重半
径偏差基準値β0(i)=β0の差Δβ1によるタイヤ
空気圧の判定を行う。また、ステップ196にて車速依
存性の異なるタイヤが装着されていると判定される場合
には、ステップ202にてフラグFIZONに「1」を
設定し、ステップ204にて現時点の動荷重半径偏差β
をβ0(i)として格納し、更に、ステップ206にて
前回の動荷重半径偏差βOLDを更新する。
【0107】このように、第2実施形態においては、新
たに動荷重半径偏差βが演算されたときの平均車速VS
0AVEが予め区分された何れの車速領域iに属するか
が特定され、その車速領域に動荷重半径偏差基準値β0
(i)が既に格納されているか否かに応じて、タイヤ空
気圧の判定又は車速依存性の異なるタイヤの装着有無の
判定がなされる。この結果、車速依存性の異なるタイヤ
が装着されていることにより、タイヤ空気圧が正常の場
合に異常と誤判定する事態が回避される。
【0108】以上に説明したように、本発明の各実施形
態によれば、車速依存性の異なるタイヤが装着されてい
ることにより、タイヤ空気圧が異常であると誤判定する
可能性がある場合には、車速依存性の異なるタイヤが装
着されているか否かの判定をタイヤ空気圧の正常・異常
の判定に先だって行うため、同タイヤ空気圧についての
誤判定を回避することができる。
【0109】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
ることはなく、本発明の範囲内において種々の態様によ
り実施することができる。例えば、上記第1,第2実施
形態においては、タイヤ空気圧判定、及び車速依存性違
いタイヤ装着判定を、動荷重半径偏差βを基に行ってい
たが、動荷重半径関連比=(PFL+PRR)/(PF
R+PRL)を基に行ってもよく、動荷重半径相当比=
(VFR/VFL)−(VRR/VRL)を基に行って
もよい。この場合、VFL,VFR,VRL及びVRR
は、車輪速センサ11〜12がそれぞれ発生するパルス
の時間間隔から求められる左前輪の車輪速度、右前輪の
車輪速度、左後輪の車輪速度、及び右後輪の車輪速度で
ある。また、EEPROM24に動荷重半径偏差基準値
β0(0)等を格納しておくことは必ずしも必要ではな
く、EEPROM24に動荷重半径偏差基準値β0
(0)等を格納しない場合には、イグニッションスイッ
チが「オフ」から「オン」へと変更されてから初めて動
荷重半径偏差βが求められたとき、その動荷重半径偏差
βを動荷重半径偏差基準値β0(0)として格納するよ
うに構成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による第1実施形態に係るタイヤ空気
圧判定装置の概略図である。
【図2】 図1に示したタイヤ空気圧判定装置の作動を
説明するための図である。
【図3】 図1に示したCPUが実行するルーチンをフ
ローチャートにて示した図である。
【図4】 図1に示したCPUが実行するルーチンをフ
ローチャートにて示した図である。
【図5】 本発明による第2実施形態に係るタイヤ空気
圧判定装置のCPUが実行するルーチンをフローチャー
トにて示した図である。
【符号の説明】
11〜14…車輪速センサ、20…電気制御回路、30
…警報器、β…動荷重半径偏差、β0(i)…動荷重半
径偏差基準値、V0(i)…基準車速。
フロントページの続き (71)出願人 000003609 株式会社豊田中央研究所 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 (72)発明者 大橋 秀樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 米谷 正弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 森 雪生 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 田口 健康 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 井上 祐一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 2F055 AA12 BB20 CC59 DD20 EE40 FF28 FF49 GG49

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車輪が所定角度回転する毎にパルス
    を発生する車輪速パルス発生手段を各車輪毎に備えると
    ともに、前記各車輪毎の車輪速パルス発生手段が発生す
    るパルスに基づいてタイヤ空気圧が正常であるか否かを
    判定するタイヤ空気圧判定装置において、 前記車両の速度を検出する車速検出手段と、 所定条件が成立したときに前記車輪速パルス発生手段が
    発生するパルスに基づいてタイヤ空気圧判定用の変数値
    を演算する変数値演算手段と、 前記演算された変数値を基準変数値として記憶する基準
    変数値記憶手段と、 前記基準変数値を演算したときの前記車両の速度を同基
    準変数値に関連付けられた基準車速として記憶する基準
    車速記憶手段と、 前記変数値演算手段が前記変数値を新たに演算したとき
    の車速が前記基準車速により定まる所定車速範囲内にあ
    るか否かを判定する車速条件判定手段と、 前記変数値演算手段が前記変数値を新たに演算したとき
    の車速が前記基準車速により定まる所定車速範囲内にあ
    ると判定されたとき、同新たに演算した変数値と同基準
    車速に関連付けられた前記基準変数値との差に基づいて
    前記タイヤ空気圧が正常であるか否かを判定する空気圧
    判定手段とを具備したことを特徴とするタイヤ空気圧判
    定装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のタイヤ空気圧判定装置に
    おいて、 前記変数値演算手段が前記変数値を新たに演算したとき
    の車速が前記基準車速により定まる所定車速範囲内にな
    いと判定されたとき、前記新たに演算した変数値に基づ
    いて前記車輪に動荷重半径の車速依存性の異なるタイヤ
    が装着されているか否かを判定するタイヤ判定手段を備
    えたことを特徴とするタイヤ空気圧判定装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のタイヤ空気圧判定装置に
    おいて、 前記タイヤ判定手段は、前記新たに演算した変数値と前
    回演算した変数値との差を変数値差として求めるととも
    に前記変数値を新たに演算したときの車速と前記前回の
    変数値を演算したときの車速との差を車速差として求
    め、前記変数値差と前記車速差との比に基づいて前記車
    輪に動荷重半径の車速依存性の異なるタイヤが装着され
    ているか否かを判定するように構成されたことを特徴と
    するタイヤ空気圧判定装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のタイヤ空気圧判定装置に
    おいて、 前記タイヤ判定手段は、前記車速差が所定値より大きい
    場合に前記車速依存性の異なるタイヤが装着されている
    か否かの判定を行うように構成されたことを特徴とする
    タイヤ空気圧判定装置。
  5. 【請求項5】請求項3又は請求項4に記載のタイヤ空気
    圧判定装置において、 前記基準変数値記憶手段は前記車速差が所定値より小さ
    い場合に前記新たに演算した変数値を前記基準変数値と
    は別の基準変数値として新たに記憶するとともに、前記
    基準車速記憶手段は前記変数値を新たに演算したときの
    車速を同変数値に関連付けられた基準車速として新たに
    記憶するように構成されたことを特徴とするタイヤ空気
    圧判定装置。
  6. 【請求項6】請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載
    のタイヤ空気圧判定装置において、 前記空気圧判定手段は、前記タイヤ判定手段により車速
    依存性の異なるタイヤが装着されていないと判定された
    とき、前記タイヤ空気圧が正常であるか否かの判定を行
    うように構成されたことを特徴とするタイヤ空気圧判定
    装置。
  7. 【請求項7】請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載
    のタイヤ空気圧判定装置において、 前記基準変数値記憶手段は前記タイヤ判定手段により車
    速依存性の異なるタイヤが装着されていると判定された
    場合に前記新たに演算した変数値を前記基準変数値とは
    別の基準変数値として新たに記憶するとともに、前記基
    準車速記憶手段は前記変数値を新たに演算したときの車
    速を同変数値に関連付けられた基準車速として新たに記
    憶するように構成されたことを特徴とするタイヤ空気圧
    判定装置。
  8. 【請求項8】車両の車輪が所定角度回転する毎にパルス
    を発生する車輪速パルス発生手段を各車輪毎に備えると
    ともに、前記各車輪毎の車輪速パルス発生手段が発生す
    るパルスに基づいてタイヤ空気圧が正常であるか否かを
    判定するタイヤ空気圧判定装置において、 前記車両の速度を検出する車速検出手段と、 所定条件が成立したときに前記車輪速パルス発生手段が
    発生するパルスに基づいてタイヤ空気圧判定用の変数値
    を演算する変数値演算手段と、 前記変数値を演算したときの車速が複数に区分された領
    域の何れに属するかを特定する車速領域特定手段と、 前記演算された変数値を同変数値が演算されたときの車
    速が属する領域の基準変数値として記憶する基準変数値
    記憶手段と、 前記変数値演算手段が前記変数値を新たに演算したとき
    の車速の属する領域が前記記憶されている基準変数値の
    車速の属する領域と同一であるとき、同新たに演算した
    変数値と同記憶されている基準変数値との差に基づいて
    前記タイヤ空気圧が正常であるか否かを判定する空気圧
    判定手段とを具備したことを特徴とするタイヤ空気圧判
    定装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載のタイヤ空気圧判定装置に
    おいて、 前記変数値演算手段が前記変数値を新たに演算したとき
    の車速の属する領域が前記記憶されている基準変数値の
    車速の属する領域と異なるとき、前記新たに演算した変
    数値に基づいて前記車輪にタイヤ空気圧の車速依存性の
    異なるタイヤが装着されているか否かを判定するタイヤ
    判定手段を備えたことを特徴とするタイヤ空気圧判定装
    置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載のタイヤ空気圧判定装置
    において、 前記タイヤ判定手段は、前記新たに演算した変数値と前
    回演算した変数値との差を変数値差として求め、同変数
    値差に基づいて前記車輪に動荷重半径の車速依存性の異
    なるタイヤが装着されているか否かを判定するように構
    成されたことを特徴とするタイヤ空気圧判定装置。
  11. 【請求項11】請求項9又は請求項10の何れか一項に
    記載のタイヤ空気圧判定装置において、 前記基準変数値記憶手段は、前記タイヤ判定手段により
    車速依存性の異なるタイヤが装着されていないと判定さ
    れたとき、前記基準変数値として最初に記憶された変数
    値を、前記変数値演算手段が前記変数値を新たに演算し
    たときの車速の属する領域の基準変数値として記憶する
    ように構成されたことを特徴とするタイヤ空気圧判定装
    置。
  12. 【請求項12】請求項9乃至請求項11の何れか一項に
    記載のタイヤ空気圧判定装置において、 前記基準変数値記憶手段は、前記タイヤ判定手段により
    車速依存性の異なるタイヤが装着されていると判定され
    たとき、前記新たに演算した変数値を、同変数値を演算
    したときの車速の属する領域の基準変数値として記憶す
    るように構成されたことを特徴とするタイヤ空気圧判定
    装置。
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