JP2001300677A - 直線駆動式成形転造装置 - Google Patents

直線駆動式成形転造装置

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JP2001300677A JP2001015439A JP2001015439A JP2001300677A JP 2001300677 A JP2001300677 A JP 2001300677A JP 2001015439 A JP2001015439 A JP 2001015439A JP 2001015439 A JP2001015439 A JP 2001015439A JP 2001300677 A JP2001300677 A JP 2001300677A
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    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/76Making machine elements elements not mentioned in one of the preceding groups
    • B21K1/767Toothed racks
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】この発明は直線駆動式成形転造方法及び装
置に関し、彫り込みの深い任意の形態の凹凸加工を高い
精度でかつ効率良く形成する事を目的とする。 【解決手段】 内面に凹凸12-1を有した上型12と下型
14との間に異形断面の素型材18を保持しつつ、芯金
20A, 20Bを前記素型材の軸方向の空洞に圧入し、芯金の
テーパ部20-2, 20-4及びこれに継続する拡径部20-3, 20
-5により素材の肉を上型12の凹凸12-1に向けて金属流
動させることにより張り出させ、素型材18の外周に上
型内周の凹凸12-1に順じた形状を付与する。素型材18
はその両端間で貫通する空洞を有しており、素材18の
一端からの芯金20Aの圧入と素材の他端からの芯金20Bの
圧入とは左右から交互に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は軸方向の空洞を有
した三角、四角、多角、異形、円形などの各種の断面形
状の素型材の一部もしくは全体の表面に彫り込みの深い
任意の形態の凹凸加工を高い精度でかつ効率良く形成す
る直線駆動式成形装置に関するものであり、一例を挙げ
ると、自動車のステアリング部品であるラックバーの製
造に応用することができるが、この発明はラックバーの
製造に限らず各種の機械機能部品や装飾部品に所望の表
面凹凸形状ないしは模様を付すのに応用することができ
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のステアリング部品であるラック
バーを中空素型材から転造により成形する技術は原理的
には公知である。即ち、ラックバーの転造成形において
は、まず、加熱によって軟化された中空素型材を型によ
って保持しつつプレスをかけることにより中空棒のラッ
ク形成面の平坦化が行われる。次に、内周に直線方向の
歯列を有した成形型を中空棒の前記平坦部に当てつつ外
側より中空棒の空洞に芯金が圧入される。芯金はテーパ
状の作用部を有しており、テーパ部が平坦部に内周側に
おいて係合することにより平坦部の肉は成形型に向けて
塑性変形的に流動することにより張り出され、平坦部に
成形型の歯列に順じた形状の直線方向の歯列が付与され
る。心金の一回の圧入のみでは所期の精度の製品は得ら
れないため、作用径が順次変化した心金をタレット型に
配置し、心金の作用径を順次変更しながら加工を行うこ
とが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】タレット型のものでは
一つの割型毎に作用径の変化するタレットが必要であ
り、一回の圧入操作によって得られる製品は一個のみで
あり、生産効率としては極度に悪化してしまい、鍛造に
よるラックバー製造のメリットは殆ど生かせないためタ
レット型のものはこれまで実用には殆ど供されていなか
った。この発明はこの問題点に鑑みてなされたものであ
り、タレット型の欠点を解消し、複数の心金の一斉圧入
を可能とすることにより複数製品の同時製造を実現する
とともに精度的にも切削品と遜色がなく、しかもコスト
的にも安価に押えうるようにすることを目的とする。
【0004】請求項1に記載の発明によれば、横方向に
重ねて配置される横割の複数の割型と、割型を載置する
ためのベッドと、横方向に重ねて配置される割型に対し
その両側から挟むように加圧することにより複数の直線
状の異形断面の素型材をそれぞれの割型に加圧保持せし
める加圧手段と、複数の芯金を横方向に平行に離間して
保持する芯金ホルダと、芯金ホルダにより保持された複
数の芯金を各割型に保持されたそれぞれの素型材の軸方
向の空洞に向けて一斉に圧入するための芯金圧入手段と
を備え、素型材への芯金の圧入による素型材の外周への
金型内周の凹凸に準じた形状の形成が複数の素型材につ
いて一挙に行われることを特徴とする直線駆動式成形転
造装置が提供される。
【0005】請求項1の発明の作用・効果を説明する
と、横方向分割の割型は複数が横重ねに配置され、そし
て横重ねの割型に両側から加圧手段による加圧力が加え
れ、そして、各素型材をそれぞれの割型によりクランプ
した状態でホルダにより保持された複数の芯金が夫々の
素型材の空洞への一斉に圧入され、各素型材の転造が同
時に行われる。このとき、芯金圧入によって割型よりベ
ッドに加わる転倒モーメントは割型が一つの場合と同様
となる。割型を縦割りとしこれを横並びとして上下に一
斉にクランプしようとする場合、クランプ力が巨大とな
るし、個々の割型を別個にクランプ使用とすると割型の
セット数に一致した加圧手段が必要となるが、この発明
では横割の割型を横重ねにして横方向の両側からクラン
プすることで、クランプ力を少しも増大させることなく
加圧手段を一個で済ませることができ、コスト的に極め
て有利な効果を得ることができる。
【0006】請求項2に記載の発明によれば、横並びで
配置された複数の割型と、各割型を型合わせ方向に加圧
することにより直線状の異形断面の素型材をそれぞれ保
持せしめる加圧手段と、平行に離間した複数の芯金ホル
ダを複数工程順に従って積み重ね状に保持するためのス
タッカと、スタッカに積み重ね状に保持された芯金ホル
ダのうちの任意の一つのホルダをスタッカから取り出す
とともに使用済みのホルダを芯金ホルダに返却する手段
と、その一つの芯金ホルダにより保持され芯金を対応の
割型に保持された素型材の軸方向の空洞に向けて一斉に
圧入しかつ引き戻すための芯金圧入・引戻手段とを備
え、スタッカに積み重ねられた複数の芯金ホルダより一
づつ芯金ホルダを工程順に従ってスタッカから取り出
し、各素型材への芯金の圧入が異なった芯金により多段
階に行われることを特徴とする直線駆動式成形転造装置
が提供される。
【0007】請求項2の発明の作用・効果を説明する
と、芯金ホルダにはその加工段の芯金が数本まとめてな
るべくはワンタッチで着脱自在に保持され、各加工段の
芯金ホルダは加工順序に従ってスタッカに積み重ね状に
セットされる。スタッカより加工順序に準じて芯金ホル
ダが取り出され、芯金ホルダに保持された芯金は横並び
の割型にクランプされた対応の素型材に一斉に圧入さ
れ、圧入工程の終了後に芯金は引き抜かれ、数回の圧入
・引き戻しの繰り返し後に、芯金は芯金ホルダともども
スタッカに再収納され、スタッカのシフトなどの操作に
より次の加工順の芯金を保持した芯金ホルダがスタッカ
より取り出され、以下同様に芯金の圧入−引引き戻しス
タッカへの収納−次の段階の芯金ホルダの取り出しが繰
り返される。この構成により多段階的な転造操作を極め
て効率的に実施できる効果がある。
【0008】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
若しくは2に記載の発明において、金型の上方に外部に
開放した空間が形成され、該空間に金型への素材の装入
及び製品の搬出のためのローダーが設置されることを特
徴とする直線駆動式成形転造装置が提供される。
【0009】請求項3の発明の作用・効果を説明する
と、ローダーにより開放した金型の上方から素材の装
入、製品の搬出ができるため、空間の有効活用が実現さ
れ、装置全体をコンパクトにできる。
【0010】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の発明において、スタッカは割型の両側に設置さ
れ、スタッカに積み重ねられた複数の芯金ホルダより一
つづつ芯金ホルダを工程順に従って両側のスタッカより
交互に取り出し、各素型材への芯金の圧入が異なった芯
金により多段階に行われることを特徴とする直線駆動式
成形転造装置が提供される。
【0011】請求項4の発明の作用・効果を説明する
と、左右のスタッカから芯金ホルダを工程順に従って順
次取り出し、取り出された芯金ホルダの芯金を左右交互
に圧入しているため、薄肉管表面への深い凹凸模様の転
造を精度高く実施することができる効果がある。
【0012】請求項5の発明によれば、請求項4に記載
の発明において、一方の側のスタッカからの芯金ホルダ
における芯金のための往復駆動機構と反対側のスタッカ
からの芯金ホルダにおける芯金の往復駆動機構とは独立
のタイミングにて駆動されることを特徴とする直線駆動
式成形転造装置が提供される。
【0013】請求項5の発明の作用・効果を説明する
と、左右独立の駆動タイミングの選定は多品種少量生産
システムに対する適合性を高め、一台の機械により異な
った製品を段取り変えなしに又は最小の段落変えで生産
することを実現できる。
【0014】請求項6に記載の発明によれば、割型と、
割型を型合わせ方向に加圧することにより直線状の異形
断面の素型材を保持せしめる加圧手段と、芯金を割型に
保持された素型材の軸方向の空洞に向けて圧入しかつ引
き戻すための油圧シリンダ手段とを備え、該油圧シリン
ダ手段は撓み角度相殺用の逆撓みリブに取り付けられる
ことを特徴とする直線駆動式成形転造装置が提供され
る。
【0015】請求項6の発明の作用・効果を説明する
と、この発明の実施において、割型のクランプ方向と芯
金の圧入方向がX,Yの十字状に直交する配置となり易
い。この十字配置の場合X軸の加圧手段もY軸の加圧手段
も中間に支柱を設けることが作業性の維持のため困難で
あり、片持ち支持となる。この場合構造的に応力歪によ
る突出顎部の開口が発生し、加圧軸心にずれが生じ易
い。このずれは芯金の寿命を短くするおそれがある。こ
れに対し第7の発明においては、加圧装置の顎部に直接
シリンダを設けず、撓み角度相殺用の逆撓みリブを追加
しこれにシリンダを設けることにより、顎部とリブとの
間に相互に反対方向の歪が生じ、歪を打ち消しまたは小
さくすることができ、軸心のずれを防止又は最小とする
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1及び図2はこの発明の一実施
形態としての金属円管からの車両のステアリング部品で
ある中空ラックの転造形成を概略的に示すものである。
割型としての金型10は上型12と下型14とから構成
され、図2と金型10の断面を(イ)において開放状
態、(ロ)において閉鎖状態にて示す。上型12は下型
14に面したその内周面における長さ方向凹部にラック
歯状の歯部12-1を有しており、一方、下型14は上型1
2に面した上面に断面半円弧状の長さ方向溝14-1を形成
している。図2の(イ)では下型14の断面半円弧状長
さ方向溝14-1に円管18がすでに載置された状態を示し
ている。
【0017】図2の(イ)の状態から上型12と下型1
4とを相互に向き合う方向に移動させることにより図2
の(ロ)のように金型10を閉鎖すると、円管18は上
型12に面する上半分18-1が平坦に潰され、ラック歯の
成形転造を受けるべき異形の素型材となる。図1は図2
の(ロ)に示す閉鎖状態における金型10の長さ方向断
面図を示す。金型10は円形断面の素材管18の約1/
2以下の長さしかない。そして、円管18の一端は金型
10と面壱であるが、反対端は1/2の長さ以上突出し
ている。しかしながら、下型14に面した上型12の下
面に形成される歯部12-1は金型10の端面から幾分手前
に留まっており、従って、金型10の閉鎖状態において
素材管18の左端18A及び右端18Bは平坦に圧潰さ
れておらず、換言すれば素材管18の両端18A, 18Bは円
形断面のままに留まっている。
【0018】図1及び図2に説明したこの発明の実施形
態では素材管18のラック形成面である上面の平坦化=
異形素型材の形成をラック転造形成用金型10の閉鎖即
ち上型12と下型14との合体によって行っている。即
ち、上型12のラック状歯部12-1は金型閉鎖時は下型1
4の底面からの距離が素材管18の外径の半分強のとこ
ろに来るため素材管18は上型12のラック状歯部12-1
によって図2の(ロ)に示すように平坦に潰されるので
ある。そのため、金型10は型開きすることなくそのま
ま連続して次の工程に順次移行することができる。これ
により、工程をラップ化できると共に、クランプ動作を
最初の1回のみにすることができるためクランプによる
傷の発生の機会をなくすることができる利点がある。ま
た、転造用の型を異形化のために使用していることから
異形化の精度は異形化専用の本来の型を使用した場合と
比較して低下があるが、要求精度がよほど高くない限り
は実際上の問題はないことがわかった。平坦化のため専
用の型により円管の上面を潰し、その後型開きし、転造
用の金型にクランプするような通常の工程をとることも
もとより可能である。
【0019】図1において、割型12, 14間に保持された
断面平坦化後の素材管18は芯金の圧入・引き戻しによ
るこの発明の転造工程を受ける。以下、これについて説
明すると、芯金20A, 20Bは金型10にクランプされるこ
とにより上面が平坦化されたた素材管18の両側に軸方
向に対向して配置される。芯金20A, 20Bはその断面形状
は図2の(ロ)に示すように断面平坦化された素材管1
8の部分の断面形状に順じた断面形状を有している。図
1に示すように芯金20A, 20Bの先端は案内部20-1をなし
ており、断面平坦化された素材管18の部分への導入の
ガイドとなる。案内部20-1の背後にはテーパ部20-2を経
由して拡径部20-3が継続し、芯金20A, 20Bの圧入時にテ
ーパ部20-2は素材管18の平坦部18-1に係合することに
より素材管の肉を内から外に金型のラック歯状部12-1の
凹凸に向けて金属流動させ、素材管の平坦部18-1にその
凹凸形状に相補的なラック状歯部が賦型される。図1で
は芯金20A, 20Bは第1の拡径部20-3に後続してテーパ部
20-4を介して第2の拡径部20-5が続いており、一本の芯
金による順次の多段階の金属流動が得られるようになっ
ている。
【0020】図1においては第1の工程として左側の芯
金20Aが平坦化されたばかりの素材管18に圧入され
た最初の状態を示している。左側の芯金20Aの圧入は
素材管の平坦部18-1の右端に最後の拡径部20-5が到達す
るまで行われ、その後芯金20Aは素材管18から完全
に抜去される至るまで左側に向けて移動される。
【0021】左側の芯金20Aの抜去と適切なラッピン
グのタイミング差をもって右側の芯金20Bは図1の左
側への移動を開始し、右側の芯金20Bが素材管18の
内部空洞に導入されるに至り、その拡径部により左側の
芯金20Aについて説明したものと同様な金属流動の過
程が惹起される。
【0022】右側芯金20Aの圧入−抜去及びこれに継
続する左側芯金20Bの圧入−抜去は数回繰り返され
る。即ち、素材管18に対する左右の芯金20A, 20Bの圧
入が交互に複数回繰り返される。素材管18の内部空洞
に対する各芯金20A, 20Bの繰り返し的な圧入は金型の凹
部に対する肉の確実な流動を促すことができる。即ち、
芯金の一回の圧入のみでは肉の流れが不充分であり、精
度の高い転造が行いえない恐れがあるが、繰り返し的な
圧入によりこのようなおそれを回避することができる。
また、左右の芯金20A, 20Bの複数回の交互圧入により金
型の凹部に対する均等な金属流動を得ることができ、精
度の高い転造を実現できる効果がある。即ち、図3は転
造により得られた実際のラックの歯部の断面顕微鏡写真
における歯部の層形成状態から把握された肉の流動状態
を模式的に表したものである。矢印fに示すような交
互圧入を行うこの発明の肉の流動状態は(イ)にて表さ
れ対称的な流動状態が得られていることが分かる。一
方、(ロ)は芯金の圧入方向が矢印fのような一方の
みである場合の流動状態を示しており、この場合は肉の
流動に片寄りがあり、また巻き込みが発生していること
が分かる。このような肉の不均一な流動状態は、ラック
歯の成形完了後における不均一な応力残留及びこれに伴
う弾性歪の戻り即ちスプリングバック量の不均一を惹起
せしめ、製品の精度低下の原因となるがこの発明におい
ては均等な肉の流動が確保されるためこのような問題点
は解消されている。
【0023】再び図1において、芯金の上下方向のシフ
トについて説明すると、左右の芯金20A, 20Bからなる対
は上下に複数設けられている。図1には芯金20A, 20Bの
対の下方にもう一つの芯金20A', 20B'の対が示されてい
るが必要な段数の芯金対が上下方向に配置されている。
シフトの毎に加工が段階を追って進むようにシフト方向
で作用径などの芯金の形状が漸次変化されている。複数
段の芯金対は図1には示されない左右のスタッカに積載
されており、スタッカをシフトしながら加工が行われる
ようになっている。即ち、最初の加工段の芯金20A, 20B
を交互に圧入することにより第1段の加工を行った後、
左右のスタッカにおける芯金ホルダは待機時に矢印aの
ように上方向にシフトされ、第2段目の芯金20A', 20B'
が素材管18に整列せしめられ、芯金20A', 20B'は交互
に素材管18の内部空洞に圧入せしめられ、第2段階の
加工が実施され、以下同様に必要段数の加工が実施され
る。このように芯金を少しづつ変化させて加工を多数段
にわたって行うことにより肉薄の素材管に対しても深い
凹凸形状の賦型を精度高く実現することができる効果が
ある。
【0024】図4の(イ)〜(ニ)はこの発明を実施しう
る各種の異形素型材及びそれに凹凸形状を賦与するため
の金型の割り構造を説明している。図4の(イ)は図1
及び2に関連して説明した円管の上半分を平坦化した素
材18Aを示す。金型は上型12Aと下型14Aとから
なり、上型12Aは素材18Aの平坦部に面して凹凸部
12A-1を有しており、芯金の圧入により素材18Aの平
坦面にこの凹凸に相補的な凹凸形状が形成される。
【0025】図4の(ロ)は矩形断面の素材18Bを示
しており、素材18Bは上型12Bと下型14Bとの間
にクランプされる。上型12Bは素材18Bの一側面に
面して凹凸部12B-1を有しており、芯金の圧入によりこ
の凹凸に相補的な凹凸が素材18Bの一側面に形成され
る。
【0026】図4の(ハ)は6角形断面の素材管18C
を示しており、金型は12C, 12C', 14Cからなる三つ割に
され、各割型12C, 12C', 14Cの内面に凹凸12C-1, 12C'-
1, 14C-1が形成され、芯金の圧入によりこの凹凸に相補
的な凹凸を6角断面素材管18Bの一つおきの側面に形
成することができる。
【0027】図4の(ニ)は3角形断面の素材管18Dを
示しており、金型は上型12Dと下型14Dとから構成
され、上型12Dの内面に凹凸12D-1が形成され、芯金
の圧入によりこの凹凸に相補的な凹凸を3角断面素材管
18Dの上面に形成することができる。
【0028】図5は素材管の平坦表面12A-1, 12B-1, 12
C-1, 12D-1に付される凹凸形状の各種のバリエーション
を例示しており、Iは山歯列、IIは凹凸キー、IIIは凹
凸の卍模様を示しており、その他この発明の実施により
各種の凹凸形状ないしは模様を素材管の表面に付するこ
とができる。
【0029】図6及び図7は図4(ロ)の実施形態にお
いて使用しうる矩形断面を有した芯金のより具体的な構
造を示している。芯金120は先端の案内部120-1と、
案内部120-1に後続する第1のテーパ部120-2と、第1の
テーパ部120-2 に後続する第1の拡径部120-3と、第1
の拡径部120-3に後続するテーパ部120-4と、第2のテー
パ部120-4に後続する第2の拡径部120-5と、第2の拡径
部120-5に後続する第3のテーパ部120-6と、第3のテー
パ部120-6に後続する第3の拡径部120-7と、第3の拡径
部120-7に後続する縮径部120-8と、縮径部120-8に後続
しホルダの根元近くまで延びる座屈防止当たり部120-9
とからなる。
【0030】素材管への芯金120の圧入時に案内部12
0-2より芯金は素材管に導入され、第1のテーパ部120-2
を介して第1の拡径部120-3が素材管の内周に係合する
ことにより金型内周の凹凸部への素材の肉の流動が惹起
される。圧入がさらに進行するとテーパ部120-4, 120-6
及び拡径部120-5, 120-7により同様な素材の金属流動が
惹起される。拡径部120-3, 120-5, 120-7は拡張作動中
において素材の圧縮強さの数倍の単位面圧を受けること
から芯金の素材は燐酸塩処理を受けたものであることが
好ましい。また、作動中の油膜切れに対処するため拡径
部120-3, 120-5, 120-7はその表面にオイルポットとな
りうる極小のラビリンス溝や微小梨地模様など形成処理
を施しておくのが好適である。このようなオイルポット
は成形部だけでなく成形時に反力を受ける対抗側の面に
設けることが好ましい。又は、オイルポットは成形部の
全周に設けてもよい。
【0031】図6では段階的に径が増大するテーパ部12
0-2, 120-4, 120-6及び拡径部120-3, 120-5, 120-7を設
けることにより一回の圧入における肉の流動が順次行わ
れ、トータルとしての肉の流動量を多くすることがで
き、生産性を高めることができる。この場合に潤滑油の
封じ込めが強くなり転造による造形形状を狂わせるおそ
れがある。拡径部120-7の背後に設けられる縮径部120-8
は封じ込められた潤滑油を逃すことによりこれを防止す
る機能を達成する。
【0032】芯金の圧入を継続してゆくと当たり部120-
9は素材管の内周に密に嵌り込み、芯金に加わる座屈方
向の荷重を受ける機能を達成する。即ち、素材管への芯
金の圧入がある深さ以上になり拡径部120-3, 120-5, 12
0-7を過ぎた芯金の根元側では当たり部120-9が素材管に
僅かの隙間にて嵌合した状態で先端側での転造が進めら
れる。そのため、長いラックバーの転造形成の場合にお
いても当たり部120-9 により素材の安定支持が行なわ
れ、座屈限界に余裕を持たせることができ一回の圧入時
の金属流動量を多くした場合における芯金の必要な耐久
性の確保を図ることができる。
【0033】次に、図8及び図9によってこの発明の原
理による転造形成の実施としての複数本芯金同時圧入及
び多段シフト方式のラックバー転造装置を説明する。図
8及び図9において、30はその上に金型を載置するた
めのベッドであり、横開きの割型としての複数(図では
3個)の金型110が横方向に重ねて配置される。各金
型110は二つの割型112, 114より構成され、一方の割
型112は図2と同様にラック歯状の凹凸を有してお
り、他方の割型114は円管状の素材を収容するための
半円形溝を形成している。
【0034】ベッド30上における金型110の並び方
向における一側に加圧シリンダ32が設けられ他側に受
圧枠34が配置される。加圧シリンダ32はピストン32
-1を備え、ピストン32-1が引き戻された状態では図8の
上半分(一点鎖線Lから上)に示すように各金型110
はそれを構成する横割の割型112, 114が分離され(図2
の(イ)も参照)、その間に素材管を挿入するための空
間Sを形成することができる。油圧の供給によって加圧
シリンダ32のピストン32-1が図8の下半分に示すよう
に加圧のために前進されると、割型112, 114はベッド3
0上を横方向に移動され、横重ねされた金型110はピ
ストン32-1と受圧枠34との間に挟着保持され、各金型
110を構成する割型112, 114は図2の(ロ)に示すと
同様に合体され図8の下半分に示すように割型112, 114
の間に素材管18(破線にて示す)がクランプされる。
【0035】金型110の横重ね方向と直交する方向の
両側において、即ち、割型112, 114によりクランプされ
た素材管18の軸線方向の両端側にスタッカ36A, 36Bが
配置される。図9に示すように左側のスタッカ36Aは
上下方向に多段に配置された芯金ホルダ38A-a, 38A-b,
38A-c(図示では芯金ホルダの個数は3であるがそれ以
外の任意の必要な数の芯金ホルダを具備させることがで
きる)と、これら芯金ホルダ38A-a, 38A-b, 38A-c を上
下摺動自在状態に保持するスタッカ枠40Aと、スタッ
カ枠40A内での芯金ホルダ38A-a, 38A-b, 38A-cの上
下動を行わしめる昇降機構42Aとから構成される。芯
金ホルダ38A-a, 38A-b, 38A-cの各々は所定本数の芯金2
0Aをワンタッチ式に着脱可能な構造となっている。ま
た、左側芯金ホルダスタッカ36Aの外側には圧入制御
用油圧シリンダ44Aが設けられ、圧入制御油圧シリン
ダ44Aのピストン44A-1はスタッカ36Aに保持され
る芯金ホルダ38A-a, 38A-b, 38A-cに順次係合され、選
択された芯金ホルダを図の右から左に移動させ、その芯
金ホルダに保持された芯金を金型にクランプされた素材
管18の内部空洞に向けて圧入し、図1で説明したよう
に素材管の外面に金型内周に形成される凹凸に順じた形
状の凹凸を付与する。
【0036】一つの芯金ホルダ38A-aに保持された複数
本の芯金20Aによる圧入が終わると、芯金ホルダ38A-aは
スタッカ枠40Aの部位まで左方向に後退され、昇降機
構42Aによってスタッカ枠40A内の芯金ホルダは上
下方向(例えば上方向)に一段シフトされ、ピストン44
A-1により次の加工順の芯金ホルダ38A-cが図9の右方向
に押し出され、芯金ホルダ38A-cに保持された芯金20A'
は素材管18の軸方向内部空洞に圧入され、次の段階の
転造操作が実施される。
【0037】図9において金型ベッド30の右側に配置
されたスタッカ36Bの構造は左側のそれと同様であ
り、上下方向に多段に配置された芯金ホルダ38B-a, 38B
-b, 38B-cと、芯金ホルダ38B-a, 38B-b, 38B-c を上下
摺動自在に保持するスタッカ枠40Bと、スタッカ枠4
0B内での芯金ホルダ38B-a, 38B-b, 38B-cの昇降を行
わしめる昇降機構42Bとから構成される。また、右側
芯金ホルダスタッカ36Bの外側には圧入制御用油圧シ
リンダ44Bが設けられ、圧入制御油圧シリンダ44B
のピストン44B-1はスタッカ36Bに保持される芯金ホ
ルダ38B-a, 38B-b,38B-cに順次係合され、選択された芯
金ホルダを図の右から左に移動させ、芯金ホルダに保持
された芯金を金型110にクランプされた素材管18の
内部空洞に向けて圧入し、図1で説明したように素材管
の外面に金型内周に形成される凹凸に順じた形状の凹凸
を付与する。また、昇降機構42Bによってスタッカ枠
40B内の芯金ホルダは上下方向に一段づつシフトされ
る。
【0038】圧入段階の進行に応じて左右の芯金ホルダ
のシフトは連動的に行われるが、かつ各段階において左
右の芯金は図1に関連して説明したように交互に素材管
18に圧入される。即ち、図9においては第2段階の転
造操作が実施されており、左側の芯金ホルダ38A-bに保
持された芯金20Aが圧入シリンダのピストン44A-1により
右方向に移動された芯金20Aは横重ねの各金型110
にクランプされたそれぞれの素材管18に一斉に圧入さ
れ、その圧入が終わると芯金ホルダ38A-bに保持された
芯金20Aは左側に引き戻され、その引き戻しとラップさ
せて右側の第2段目の芯金ホルダ38B-bに保持された芯
金20Bが圧入シリンダ44Bのピストン44B-1により
図9の左方向に移動され、芯金20Bは横重ねの金型1
10にクランプされたそれぞれの素材管18に一斉に圧
入される。そして、このような芯金ホルダ38A-b, 38B-b
の左右の圧入は図1に関連して説明したと同様に複数回
繰り返して実施される。この段の転造操作が完了する
と、左側のスタッカ及び右側のスタッカのシフトが所定
方向、例えば上方向に実施され、次の段のための芯金ホ
ルダ38A-c, 38B-cに保持された芯金20A', 20B'が複数本
同時に左右に交互に素材管に圧入され、この段階の転造
操作が実施される。
【0039】図8及び10の転造方式においては、それ
ぞれが横割の複数の金型110が横重ねされ両側から加
圧することにより各金型を構成する割型112, 114を合体
保持するようにしている。金型に保持された素材管へ芯
金を圧入した場合に金型が芯金圧入力によってベッド3
0上で受ける転倒モーメントMはベッドから金型の中心
までの距離Lに加圧力Pを掛けたものであり、M=L×
Pとなるが、複数の金型を横重ねとしているため、転倒
モーメントの値は金型が一つの場合と全く同一となる利
点がある。
【0040】また、芯金圧入時の金型110を閉鎖状態
に保持する油圧シリンダ32による加圧力については複
数の金型を加圧方向(横方向)に重ねた場合の保持力は
近接金型間の反力の打ち消しにより、一個の金型を保持
する加圧力と同一であり、複数金型のため油圧シリンダ
32として大型のものを採用する必要はない。
【0041】この発明の実施形態においては、心金20A,
20Bの移動方向と金型110の移動方向とは水平面内で
あるが、図8に示すように相互に十字状に公差してい
る。従って、図9に示すように金型110の上方は実質
的に全て開放した空間を形成している。従って、ワーク
である新規な素材管18´の金型110への装填及び製
品の取出しはローダー111により矢印b1, b2のように
上下方向に行うことができる。また、金型の上方の空間
が完全に開放しているため、そのメンテナンスが容易と
なる効果がある。また、心金ホルダ38A-a, 38A-b, 38A-
c, 38B-a, 38B-b,38B-cのためのスタッカ枠40A, 40Bも
上方に開放しうる構造となっているためそのメンテナン
スも容易化することができる。
【0042】図10及び図11は各金型110を構成す
る割型112, 114における清掃液噴射ノズル、噛みワーク
突出装置を示している。即ち、連続成形による塑性加工
の発熱の過剰蓄積には大量の冷却液のシャワーリングを
必要とする。また、一回だけのクランプ後の連続成形終
了時のワーク取り出し作業用の金型開口時には凹凸転造
金型面とその反対側のクランプ面に同時に洗浄液を強力
に噴射して、燐酸塩皮膜処理用のカスその他のゴミを毎
回除却して、金型の清潔度を保ち、傷の発生を防止する
必要がある。そのためには、洗浄液とベッド面との落差
距離を短くし迅速な洗い流しが行われるように図ること
が望ましい。即ち、割型112, 114の成形面に噴射ノズル
112-1, 114-1が開口しており、転造後に割型が開けられ
るときに噴射ノズル112-1, 114-1から清掃液が相手方の
割型に向け噴射され、清掃及び冷却を行うことができ
る。また、噛みワーク突出装置はピン112-2, 114-2によ
り構成され、ピン112-2, 114-2の突き出し操作によって
型の内面に噛み込んだワークを突き出すことができるよ
うになっている。この構造採用によって、一回のクラン
プの傷発生防止をもたらすことができる。
【0043】図12及び図13は芯金圧入用のシリンダ
の具体的な支持構造の一例を示す。図12及び図13は
簡明のため金型110の右側の芯金圧入用の油圧シリン
ダ44のみ示されているが図9に順じて金型11の左側
にも同様な油圧シリンダが設けられる。130は油圧シ
リンダ支持台であり、油圧シリンダ支持台130上には
断面コの字状の支持枠132が取り付けられる。支持枠
132の上辺の内面からは一対の間隔をおいた逆撓みリ
ブ134が片持ち状に垂下形成される。逆撓みリブ13
4には油圧シリンダ44の本体が固定される。油圧シリ
ンダ44からはピストンロッド44-1が延び、ピストンロ
ッド44-1の先端に芯金ホルダ38が取り付けけられ、芯
金ホルダ38に芯金20が保持される。ピストンロッド
44-1が伸張すると、ピストンロッド44-1の先端の芯金ホ
ルダ38及び芯金ホルダ38に保持された芯金20が伸
張し、型110上の金型110に保持された素材管18
に圧入され、素材管18の平坦化された表面に模様付け
が行われる。
【0044】図12及び図13の逆撓みリブ134の作
用を説明すると、油圧シリンダ44は片持ち取り付けで
あり、素材管18に対する芯金20の圧入時の応力によ
って支持枠132は上向きに撓む。支持枠132のこの
撓みをそのままで、即ち、支持枠132に直接油圧シリ
ンダ44を設けていたとすると、芯金20の加圧軸心を
上向きにずらせ、芯金20の寿命短縮の原因となる。こ
れに対して図12及び図13の実施形態では油圧シリン
ダ44は支持枠132の上方板から片持ち取り付けされ
る逆撓みリブ134に設置されている。素材管18に対
する芯金20の圧入時の応力による逆撓みリブの撓み方
向は支持枠132の撓み方向と反対の下向きである。従
って、逆撓みリブ134を適切に設計することにより支
持枠132の上向きの撓みを逆撓みリブ134の下向き
の撓みにより相殺することができ、芯金20の加圧軸心
のずれが生じない又は小さくなるため芯金20の寿命を
延長することができる効果がある。
【0045】図8及び図9の装置に使用する金型110
を構成する割型112, 114の構成について説明すると、加
工精度として高いものを必要としない場合や形状が加工
容易なものについては、既に図2に関連して説明したよ
うに凹凸成形型そのものをクランプ型として構成するこ
とができる。しかしながら、精度を要し形状加工の難度
の高いものについては凹凸成形部そのものを単独加工
し、その型をクランプ割型に埋設した構成とする必要が
ある。この場合クランプ割型を割型ホルダとする。この
場合において、傷発生防止のための洗浄液の強力型噴射
ノズルは最短距離での設置の観点からこの割型クランプ
に埋め込まれる。また、ワークが万一噛み込んだ場合
は、ワーク取り出し装置の破損を招くおそれがある。従
って、クランプ型にはワークの強制取り出し装置を組み
込むことが好ましい。また、ワークの開口にばらつきが
あると、ワークの供給不良を招き、生産性阻害の要因と
なることから、これを排除するための噴射ノズルワーク
ノックアウト型開口寸法規制などの装置を組み込むこと
が好ましい。
【0046】次に芯金ホルダの多段シフト式の装置によ
って複数の品種の製品を段取り変えなく加工する場合に
ついて説明する。まず、芯金ホルダに保持される芯金の
数について説明すると、芯金の数は奇数が好ましく図8
では3であり、図14のように芯金ホルダ38A, 38Bにそ
れぞれ5個の芯金を保持するようにしてもよい。異なっ
た品種の同時成形にあたっては各種の形成圧入力が異な
る場合であっても芯金圧入シリンダへの偏心荷重が発生
しないようにする必要がある。図14ではA, B, Cの三
品種の同時加工を行い、その生産量がA<B<Cの場合
を想定しており、生産本数の少ないAを中心でその両側
でBを最も外側でCを加工するようにするとバランスを
とることができる。また、生産量の少ない品種は当然、
芯金一本での成形で間に合うものとする。また、5本の
芯金A, B, Cを芯金ホルダにフル装備した場合でもA種
のみ生産不必要となった場合は図14に示すようにA種
用の素材管18を金型110に供給しなければA種用の
芯金クランプ型における芯金を脱着せずにそのままで加
工を続行することができる。
【0047】次に、図8及び図9に示す芯金ホルダの多
段シフト式の装置によって複数の品種の製品を段取り変
えなく加工する場合について説明する。6工程で製造さ
れるA系列の製品と、10工程で製造されるB系列の製
品を左右に8段のスタッカを備えた機械により製造する
場合を例に挙げると、A系列は左右のスタッカの上側3
段、B系列は左右のスタッカの下側5段を使用する。上
段から開始しスタッカからの芯金の取出し、芯金の圧
入、引き戻しを左右交互に6工程行うことで、A系列の
製品の製造を行うことができる。また、下側5段のスタ
ッカについて左右交互に行うことでトータル10工程が
実施され、B系列を製品を得ることができる。また、そ
れぞれ8工程にて製造しうる系列C,Dの場合は系列
C,Dについて左右の上下4段づつ使用することにより
段取り変えなしですませることができる。
【0048】図15は無段取り変えで多種類の同時加工
を行う各種の組み合わせ例a〜rを示している。被加工
素材管の形態をシンボリックに○△□にて示している。
図15の(イ)は一つの芯金ホルダ38A, 38Bによる同時
加工時の組み合わせを示しており、この場合は図14に
おいて説明したように奇数の心金が偏心荷重が生じない
ように対称配置されている。図15の(ロ)は左右のス
タッカ36A, 36Bにおけるシフト方向(上下方向)での組
み合わせを示しており、生産する品種の組み合わせに応
じて適当な組み合わせを採用する。即ち、a,g,mは
○、△、□の単品のみの注文しかない場合である。注文
数が少なければ素材管をセットする金型を少なくすれば
よい。○及び△の注文がありうるのであれば例bやhの
組み合わせとなり、○及び△の注文数に応じて素材管の
セット数を調節する。従って、段取り変えなしに、換言
すれば、芯金及び金型の配置をそのままにして必要な品
種を必要な数生産することができる。○、△、□の三品
種の生産が必要な場合にはその生産数の比率に応じて例
c,d、e,f,i,j,k,l,n,о,p,q,r
などのいずれかが選択され、この場合も三品種の同時加
工を段取り変えなしに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明における成形転造の原理を説明
する図である。
【図2】図2は金型の断面図であり、(イ)は開放状態
(ロ)は閉鎖状態を示す。
【図3】図3は金型の凹部への素材の流れ状態を模式的
に示す図であり、(イ)はこの発明、(ロ)は従来技術を
示す。
【図4】図4は金型の各種の断面形状を示す図である。
【図5】図5はこの発明により形成しうる凹凸形状の一
例を示す図である。
【図6】図6は芯金の側面図である。
【図7】図7は芯金の正面図である。
【図8】図8はこの発明の実施である芯金多段シフト型
同時多数加工式の装置の概略的平面図である。
【図9】図9は図8の装置の側面図である。
【図10】図10は割型を分離した状態で示す金型の長
手方向断面図である。
【図11】図11は図10の金型の横断面図であり、図
10のXI−XI線に沿って表わしたものである。
【図12】図12は芯金加圧のための油圧シリンダの加
圧軸心の歪矯正装置を示す側面図である。
【図13】図13は図12のXIII-XIII線に沿って表さ
れる矢視断面図である。正き1は図10の金型の横断面
図である。
【図14】図14は多種同時加工を行う場合の芯金ホル
ダにおける芯金配置を示す図である。
【図15】図15はこの発明により多段シフト同時多種
加工における無段取り変え加工方式を説明する図であ
る。
【符号の説明】
10…金型 12…上型 14…下型 18…円管 20A, 20B…芯金 20A', 20B'…芯金 20A", 20B"…芯金 20-1…芯金の案内部 20-2, 20-4…芯金のテーパ部 20-3, 20-5…芯金の拡径部 32…加圧シリンダ 34…受圧枠 36A, 36B…スタッカ 38A-a, 38A-b, 38A-c…芯金ホルダ 38B-a, 38B-b, 38B-c…芯金ホルダ 40A, 40B…スタッカ枠 42A, 42B…昇降機構 44A, 44B…圧入制御油圧シリンダ 44A-1, 44B-1…圧入制御油圧シリンダのピストン 110…金型 112, 114…割型 120…芯金 120-1…案内部 120-2, 120-4, 120-6…テーパ部 120-3, 120-5, 120-7…拡径部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B30B 7/00 B30B 7/00 F16H 19/04 F16H 19/04 Z // B21D 17/02 B21D 17/02 51/16 51/16 Z 53/88 53/88 Z B21K 1/76 B21K 1/76 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横方向に重ねて配置される横割の複数の
    割型と、割型を載置するためのベッドと、横方向に重ね
    て配置される割型に対しその両側から挟むように加圧す
    ることにより複数の直線状の異形断面の素型材をそれぞ
    れの割型に加圧保持せしめる加圧手段と、複数の芯金を
    横方向に平行に離間して保持する芯金ホルダと、芯金ホ
    ルダにより保持された複数の芯金を各割型に保持された
    それぞれの素型材の軸方向の空洞に向けて一斉に圧入す
    るための芯金圧入手段とを備え、素型材への芯金の圧入
    による素型材の外周への金型内周の凹凸に準じた形状の
    形成が複数の素型材について一挙に行われることを特徴
    とする直線駆動式成形転造装置。
  2. 【請求項2】 横並びで配置された複数の割型と、各割
    型を型合わせ方向に加圧することにより直線状の異形断
    面の素型材をそれぞれ保持せしめる加圧手段と、平行に
    離間した複数の芯金ホルダを複数工程順に従って積み重
    ね状に保持するためのスタッカと、スタッカに積み重ね
    状に保持された芯金ホルダのうちの任意の一つのホルダ
    をスタッカから取り出すとともに使用済みのホルダを芯
    金ホルダに返却する手段と、その一つの芯金ホルダによ
    り保持され芯金を対応の割型に保持された素型材の軸方
    向の空洞に向けて一斉に圧入しかつ引き戻すための芯金
    圧入・引戻手段とを備え、スタッカに積み重ねられた複
    数の芯金ホルダより一づつ芯金ホルダを工程順に従って
    スタッカから取り出し、各素型材への芯金の圧入が異な
    った芯金により多段階に行われることを特徴とする直線
    駆動式成形転造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1若しくは2に記載の発明におい
    て、金型の上方に外部に開放した空間が形成され、該空
    間に金型への素材の装入及び製品の搬出のためのローダ
    ーが設置されることを特徴とする直線駆動式成形転造装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1若しくは2に記載の発明におい
    て、スタッカは割型の両側に設置され、スタッカに積み
    重ねられた複数の芯金ホルダより一つづつ芯金ホルダを
    工程順に従って両側のスタッカより交互に取り出し、各
    素型材への芯金の圧入が異なった芯金により多段階に行
    われることを特徴とする直線駆動式成形転造装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の発明において、一方の
    側のスタッカからの芯金ホルダにおける芯金のための往
    復駆動機構と反対側のスタッカからの芯金ホルダにおけ
    る芯金の往復駆動機構とは独立のタイミングにて駆動さ
    れることを特徴とする直線駆動式成形転造装置。
  6. 【請求項6】 割型と、割型を型合わせ方向に加圧する
    ことにより直線状の異形断面の素型材を保持せしめる加
    圧手段と、芯金を割型に保持された素型材の軸方向の空
    洞に向けて圧入しかつ引き戻すための油圧シリンダ手段
    とを備え、該油圧シリンダ手段は撓み角度相殺用の逆撓
    みリブに取り付けられることを特徴とする直線駆動式成
    形転造装置。
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