JP2001299942A - 放射線治療装置 - Google Patents

放射線治療装置

Info

Publication number
JP2001299942A
JP2001299942A JP2000121224A JP2000121224A JP2001299942A JP 2001299942 A JP2001299942 A JP 2001299942A JP 2000121224 A JP2000121224 A JP 2000121224A JP 2000121224 A JP2000121224 A JP 2000121224A JP 2001299942 A JP2001299942 A JP 2001299942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
irradiation
subject
aperture
diaphragm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000121224A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Ueda
尚樹 上田
Takaaki Furubiki
孝明 古曳
Masatoshi Nishimura
正俊 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2000121224A priority Critical patent/JP2001299942A/ja
Publication of JP2001299942A publication Critical patent/JP2001299942A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radiation-Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検体にかかる負担を低減させることが可能
な放射線治療装置を提供すること。 【解決手段】 放射線を発生し被検体に照射する放射線
発生手段と、前記被検体に照射される放射線照射野を制
限する手段とを有する放射線治療装置において、前記被
検体の呼吸を監視して照射対象部位の位置を追跡する手
段と、前記多分割絞り手段及び/又は前記放射線発生手
段を移動する手段とを備え、前記追跡手段からの照射対
象部位の移動情報に基づいて、前記多分割絞り手段と前
記放射線発生手段との相対的な位置を移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線治療装置に
関し、特に、被検体の呼吸に同期して放射線照射野を制
限する多分割絞り装置に適用して有効な技術に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線治療装置は、照射ヘッド内
に配置されるターゲットと称される線源に、マイクロト
ロンあるいは加速管等の高エネルギー電子加速器で加速
した陽子や電子を衝突させることによって、線源から高
エネルギーX線ビーム等の放射線を発生させ、被検体に
照射する構成となっていた。線源の前面すなわち放射線
の照射面側には、放射線の最大広がりを制限するための
プライマリコリメータや、放射線の照射野内でのX線の
分布を均一にするための平坦化フィルタや、放射線の照
射領域を制限するための多分割絞り装置が配置されてお
り、これらの機構によって、X線源から発生する放射線
の分布や照射野を照射対象部位である病巣の形状に沿う
ように制限し、癌等の患部以外の部位への放射線の照射
を低減させていた。
【0003】多分割絞り装置は、例えば、特公平7−6
3512号公報の「放射線照射野限定装置」に記載され
るように、平板状の絞り板を複数積層して絞りブロック
を形成し、各絞り板の位置を変えることによって、中心
部に孔を形成する構成となっていた。
【0004】また、肝臓や肺野等の呼吸によって変動し
てしまう部位への治療に放射線治療装置を使用する場合
には、呼吸運動によって移動する照射対象部位の静止期
間に同期させて、放射線を照射対象部位に照射する呼吸
同期照射法を用いることによって、照射対象部位の周辺
組織への被曝量を抑えつつ、照射対象部位にのみ放射線
を照射していた。これは、呼吸同期照射法を用いること
によって、照射対象部位の移動範囲を全て含むように照
射野を広く設定してビームを照射する従来の照射法と比
較して、照射対象部位の周辺組織の被曝量を低減できる
からである。この呼吸同期照射法については、たとえ
ば、「呼吸位相同調放射線照射法に関する研究」(大原
潔、他6名:日本医学放射線学会雑誌、第47巻、第3
号、P488〜496、1987年)に記載される放射
線治療装置があった。この放射線治療装置は、被検体の
胸部に取り付けた歪みゲージの変化や被検体の換気量変
化から被検体の呼吸情報を得る呼吸情報検出手段と、こ
の呼吸情報検出手段からの被検体の呼吸情報に基づい
て、呼吸動作に伴い移動する照射対象部位の静止期間に
同期して照射を許可するON信号を出力すると共に、そ
れ以外の期間には照射禁止を指示するOFF信号を出力
する呼吸同期装置とを備えていた。この呼吸同期装置
が、加速用電位を励起するマイクロ波発振器であるマグ
ネトロンもしくは加速管をON/OFF制御して、被検
体の呼吸に同期した呼吸同期間欠照射を行うものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0006】前述するように、呼吸同期照射法を用いる
従来の放射線治療装置では、呼吸同期装置が呼吸動作に
伴い移動する照射対象部位の静止期間に同期して照射を
許可するON信号の出力期間のみ、マイクロ波発振器で
あるマグネトロンもしくは加速管をONして、放射線を
間欠照射する構成となっていたので、治療に必要な量の
放射線を照射対象部位へ照射するためには、長時間被検
体を拘束する必要があり、被検体に大きな負担となって
いた。また、呼吸同期照射法を用いる放射線治療装置で
は、発振器のON直後に発振器が本来のマイクロ波出力
に達するまでの間は、再現性のない時遅れによって、呼
吸同期信号に対する照射の遅れが生じ、呼吸同期間欠照
射を安定に行うことができないということが知られてい
た。特に、加速管を用いる放射線治療装置による呼吸同
期照射法では、マイクロ波出力と電子銃電流とによって
決定する電子ビームのエネルギーの不安定化が生じてい
た。このような照射の遅れ(呼吸同期間欠照射の不安定
化)やエネルギーの不安定化は、被検体の1呼吸毎に生
じるために、時間の経過に伴って積算されてしまってい
た。
【0007】本発明の目的は、被検体にかかる負担を低
減させることが可能な放射線治療装置を提供することに
ある。
【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
になるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0010】(1)放射線を発生し被検体に照射する放
射線発生手段と、前記被検体の照射対象部位に照射する
ための開口を形成する絞り手段とを有する放射線治療装
置において、前記被検体の呼吸を監視して前記照射対象
部位の位置情報を検出する手段と、該検出した前記位置
情報の移動方向に応じて前記放射線発生手段と前記絞り
手段との少なくとも一方を移動する手段とを備える。
【0011】(2)前述した(1)に記載の放射線治療
装置において、前記絞り手段は、平板状の絞り板を複数
積層した絞りブロックと、各絞り板の位置を変えること
により中心部に孔を形成する手段とからなる。
【0012】(3)前述した(1)もしくは(2)に記
載の放射線治療装置において、前記移動手段は、前記放
射線の照射面の一軸方向に前記絞り手段及び/又は前記
放射線発生手段を移動する。
【0013】(4)前述した(1)もしくは(2)に記
載の放射線治療装置において、前記移動手段は、前記放
射線の照射面内の任意の方向に前記絞り手段及び/又は
前記放射線発生手段を移動する。
【0014】前述した(1)〜(4)の手段によれば、
移動手段が絞り手段及び/又は放射線発生手段を移動す
ることによって、多分割絞り手段と放射線発生手段との
相対的な位置を移動させることができるので、放射線の
照射野を容易に移動させることができる。このとき、追
跡手段が被検体の呼吸を監視して照射対象部位の位置を
追跡し、その追跡出力に基づいて、移動手段を制御して
多分割絞り手段及び/又は放射線発生手段を移動するこ
とによって、照射対象部位への放射線照射を連続した治
療を行うことができるので、少ない拘束時間で被検体へ
の所望の量の放射線の照射を行うことができる。従っ
て、拘束に伴う被検体への負担を低減することができ
る。また、放射線治療に要する時間を低減することがで
き、治療効率を向上することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実
施の形態とともに図面を参照して詳細に説明する。
【0016】なお、発明の実施の形態を説明するための
全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0017】図1は本発明の一実施の形態の放射線治療
装置であるマイクロトロンの概略構成を説明するための
図であり、101はガントリ、102は絞り装置、10
3は照射ヘッド、104は治療台、105はマイクロト
ロン本体、106は制御装置、107は操作卓、108
は呼吸情報検出手段、109は呼吸監視装置を示す。た
だし、絞り装置102及び呼吸監視装置109を除く他
の機構は周知の機構を用いる。また、x,y,zは、そ
れぞれ直交するx軸、y軸およびz軸を示す。
【0018】図1において、絞り装置102は、照射ヘ
ッド103の前面すなわち照射面側に回転可能に配置さ
れており、例えば平板状の絞り板を複数積層した周知の
絞りブロックと、各絞り板の位置を変えることにより中
心部に孔を形成する周知の絞り板の駆動機構と、絞りブ
ロックを絞り板と垂直をなす方向に揺動する揺動機構と
から構成される。
【0019】呼吸情報検出手段108は、被検体の呼吸
情報を検出するための手段であり、たとえば、周知の歪
みゲージを被検体に取り付けて該歪みゲージの電圧変化
より腹胸部の膨らみ具合等の動きを検出し被検体の呼吸
情報を得る、あるいは、被検体の腹部や胸部にレーザ光
を照射しこのレーザ光の反射時間から腹胸部の膨らみ具
合等の動きを検出し被検体の呼吸情報を得る等の方法が
ある。
【0020】呼吸監視装置109は、治療計画時に指定
された被検体の呼吸情報と病巣位置の移動情報との関係
を格納する周知の手段を備えており、呼吸情報検出手段
108が検出した被検体の呼吸情報に基づいて、格納手
段を検索して照射ヘッド103の前面に配置される絞り
装置102の揺動を制御する信号を生成する手段であ
る。また、本実施の形態の呼吸監視装置109は、後述
するように、制御装置106を構成する周知の情報処理
装置(コンピュータ)上で動作するプログラムと、この
情報処理装置に接続される磁気ディスク装置等の周知の
外部記憶装置とによって実現されるが、ハードウエアに
よって構成してもよいことはいうまでもない。
【0021】本実施の形態の放射線治療装置は、制御装
置106に接続される操作卓107から治療に際して照
射する放射線の種類、強度、波長、照射角度及び照射野
等の照射条件を設定する構成となっている。操作卓10
7から入力された照射条件は、本実施の形態の放射線治
療装置を構成する各機構を制御する制御装置106に入
力される。制御装置106は、例えばマイクロトロン本
体105での電子線の発生を制御する手段、ガントリ1
01の図示しない回転機構を制御する手段、照射ヘッド
103に内蔵される図示しないターゲットや平坦化フィ
ルタ及びスキヤッタラの切換機構を制御する手段、及び
絞り装置102を構成するリーフと称される複数個の絞
り板の駆動機構を制御する手段を備えている。従って、
制御装置106では、操作卓107から入力された照射
条件に基づいて、それぞれの手段が対応する機構を制御
することによって、マイクロトロン本体105で加速さ
せた高エネルギーの電子ビームの発生、該電子ビームか
らのX線あるいは電子線等の放射線の発生、及び該放射
線の照射野の制限を行う構成となっている。また、制御
装置106は、呼吸監視装置109から入力される絞り
装置102の揺動を制御する信号に基づいて、絞り装置
102の揺動機構を駆動制御する手段を有する構成とな
っている。さらには、本実施の形態の放射線治療装置
は、放射線の照射位置を特定するための図示しないX線
ビーム位置モニタを備える。
【0022】次に、図1に基づいて、本実施の形態の放
射線治療装置を用いた放射線治療を説明する。
【0023】本実施の形態の放射線治療装置では、検者
は、まず、治療台104の天板に搭載した被検体の体位
が移動しないように固定した後に、治療台104の天板
をx軸,y軸およびz軸方向に3次元で移動させること
によって、患部を放射線の照射位置に設定する。次に、
検者は、図示しないCT装置(断層撮影装置)等で撮像
した被検体のデータに基づいて決定された治療計画に従
った、放射線の種類、強度、波長、照射角度および照射
野等を設定することによって、その設定データが制御装
置106に出力される。このとき、呼吸監視装置109
の格納手段にも、治療計画時に指定された被検体の呼吸
情報と病巣位置の移動情報との関係を格納する。制御装
置106は、操作卓107から入力された設定データに
基づいて、マイクロトロン本体105を制御し放射線の
強度を制御する。また、制御装置106は、ガントリ1
01の回転機構を制御してガントリ部分を床面に対して
垂直な平面内に回転させることによって、放射線の照射
角を制御する。さらには、制御装置106は、照射ヘッ
ド103に内蔵する図示しないターゲットおよびX線フ
ラットニングフィルタ、あるいは、スキヤッタラを切り
換えることによって照射する放射線の線種および波長を
制御すると共に、絞り装置102の各絞り板を制御する
ことによって被検体に照射する放射線の形状を制御す
る。
【0024】操作卓107から放射線治療の開始が指示
されると、制御手段106は、マイクロトロン本体10
5を制御して電子線を発生させ、照射ヘッド103内に
配置されるターゲットに電子線を照射する。ターゲット
からは、電子線に応じた放射線が発生され、被検体に向
けて照射される。このとき、制御手段106は、呼吸監
視装置109からの呼吸情報に基づいて、照射ヘッド1
03の前面に配置される絞り装置102のブロック部分
を移動させることによって、放射線の照射野は変化され
ることなく、放射線の照射位置のみが移動されることと
なる。
【0025】また、本実施の形態の放射線治療装置で
は、呼吸情報検出手段108で検出された被検体の呼吸
情報が操作卓107に入力される構成となっており、操
作卓107に配置される周知の表示装置上に呼吸情報検
出手段108から出力された呼吸情報を表示することが
でき、検者は放射線の照射開始指示等を行う参考とする
ことができる。
【0026】このように、本実施の形態の放射線治療装
置では、呼吸監視装置109の制御出力すなわち被検体
の呼吸に伴う病巣の移動位置情報に基づいて、照射ヘッ
ド103の前面に配置される絞り装置102のブロック
部分を移動させる構成としたので、病巣の移動を追尾し
ながら連続して放射線の照射を行うことができる。すな
わち、治療計画で設定した線量の放射線の照射に要する
時間を短縮することができるので、被検体を拘束してお
く時間を短縮することが可能となり、被検体への負荷を
低減することが可能となる。
【0027】また、本実施の形態の放射線治療装置で
は、放射線の照射野すなわち病巣に照射される放射線の
輪郭形状を決定する絞り板を移動させることなく放射線
照射を行うことが可能となるので、病巣以外の正常な細
胞組織への不要な放射線の照射を防止することができ、
治療効率を向上することができる。
【0028】図2は本実施の形態の絞り装置の概略構成
を説明するための図であり、図3は本実施の形態の絞り
装置のブロック部分の概略構成を説明するための図であ
る。特に、図2はブロック部分の移動がxz平面に対し
て平行となるように絞り装置102が設定されている場
合を示す。ただし、絞り板204の移動機構は周知の機
構を用いるので、以下の説明では、絞りブロック201
の揺動機構についてのみ、詳細に説明する。
【0029】図2及び図3において、201は絞りブロ
ック、202は絞り装置カバー、203は線源位置、2
04は絞り板(リーフ)、205はローラ、206はレ
ール、207は送りねじ、208は受けねじ、209は
モータ、210はリンクを示している。
【0030】図3から明らかなように、本実施の形態の
絞りブロック201は、絞り板204の移動方向(図3
中に示す矢印方向)と垂直をなす方向(図2中に示す矢
印方向)に延在する4本のレール206を有する構成と
なっている。この4本のレール206は、絞りブロック
201の端部の上面側及び下面側にそれぞれ1本ずつ配
置されている。また、絞りブロック201の端部には、
上面側に配置されたレール206と下面側に配置された
レール206とを、上下方向から挟み込むようにローラ
205が配置されており、このローラ206によって絞
り装置201をレール206に沿って移動可能となるよ
うに支持している。すなわち、ローラ206の回転中心
軸方向とレール206の延在方向とが垂直をなすよう
に、ローラ206が配置される。特に、本実施の形態で
は、ローラ206は、絞りブロック201の端部にそれ
ぞれ4個ずつ配置されており、各ローラ206は絞り装
置201の図示しない構造体に回転可能に配置される構
成となっている。一方、本実施の形態では、絞り板20
4を矢印方向に移動させる図示しない移動機構は絞りブ
ロック201に固定されており、絞りブロック201と
共に揺動される構成となっている。従って、本実施の形
態の絞り装置102では、病巣に対応した照射の設定は
放射線の照射開始前のみでよいこととなる。
【0031】また、図2から明らかなように、本実施の
形態の絞り装置102では、絞りブロック201の揺動
方向の延長上の何れか一方に、当該絞り装置102の構
造体に周知のリンク210を介してモータ209が配置
されている。モータ209の図示しない回転軸にはその
軸方向に一致する中心軸を有する周知の送りねじ207
が配置されている。このとき、本実施の形態では、絞り
ブロック201の揺動面とこの送りねじ207の中心軸
とが平行となるように、モータ209が支持される構成
となっている。一方、絞りブロック201の揺動方向の
端部には、送りねじ207に勘合される周知の受けねじ
208が配置されている。
【0032】従って、本実施の形態の絞り装置102で
は、モータ209の回転に伴って回転中心軸に配置され
る送りねじ207が回転駆動されと、受けねじ208が
モータ209の側に引きつけられるあるいはモータ20
9から押し離される(遠ざけられる)。このとき、モー
タ209はリンク210を介して構造体に固定されてい
るが、絞りブロック201は構造体に固定される8個の
ローラ205によって支持される構成となっているの
で、モータ209の回転駆動によって、構造体に対する
絞りブロック201の相対位置が移動されることとな
る。従って、絞り板204の位置を変えることによって
形成された孔を通過した放射線の照射位置が移動する。
【0033】また、図2及び図3から明らかなように、
本実施の形態では、レール206が線源位置203を中
心とする円弧形状となっている、すなわち線源位置20
3から照射される放射線の円錐面に沿った形状となって
いるので、絞りブロック201は線源位置203を中心
とした移動を行うこととなる。従って、絞りブロック2
01が移動すなわち放射線の照射位置が移動した場合で
あっても、放射線の照射野の端部におけるぼけ等を防止
することができる。なお、本実施の形態の絞り装置10
2では、各絞り板204は放射線の放射方向と一致する
ように配置されるものである。
【0034】図4は本実施の形態の絞り装置に係わる制
御系の概略構成を説明するための図であり、401は絞
りブロック駆動手段、402,405は位置検出手段、
403は第1〜第nの絞り板駆動手段(ただし、nは2
以上の整数)、404はモータ、406はコンピュータ
を示す。
【0035】図4から明らかなように、本実施の形態の
絞り装置に係わる制御系は、絞りブロック201の揺動
制御に係わる制御系と、絞りブロック201に配置され
る絞り板204の移動制御に係わる制御系とからなる。
【0036】揺動制御に係わる制御系は、被検体の呼吸
情報を収集する呼吸情報検出手段108と、呼吸情報に
基づいて絞りブロック駆動手段401に揺動を制御する
制御信号を生成し出力する呼吸監視装置109として機
能するコンピュータ406と、揺動を制御するための制
御信号と絞りブロックの位置を検出する位置検出手段4
02からの位置情報とに基づいてモータ209に供給す
る駆動電力を制御する絞りブロック駆動手段401と、
絞りブロック201を揺動するモータ209と、絞りブ
ロック201の揺動位置を検出する位置検出手段402
とからなる。
【0037】一方、絞り板204の移動制御に係わる制
御系は、操作卓107から入力された放射線の照射野形
状に基づいて第1〜第nの絞り板駆動手段403に移動
を制御する制御信号を生成し出力するコンピュータ40
6と、各絞り板204の移動を制御するための制御信号
と絞り板204の位置を検出する位置検出手段405か
らの位置情報とに基づいてモータ404に供給する駆動
電力を制御する第1〜第nの絞り板駆動手段403と、
各絞り板204毎に配置されそれぞれの絞り板204を
移動させるモータ404と、各絞り板204毎に配置さ
れそれぞれの絞り板204の位置を検出する位置検出手
段405とからなる。
【0038】図5は本実施の形態の絞り装置に係わる制
御系の動作を説明するための図であり、以下、図5に基
づいて、図4に示す本実施の形態の絞り装置に係わる制
御系の動作を説明する。ただし、以下の説明では、予め
X線透視等によって計測した線源位置203からの投影
面における病巣の重心位置と呼吸情報との対応関係を一
覧表にしたもの(以下、対応表と記す)が、テーブルデ
ータとしてコンピュータ406の外部記憶装置に格納さ
れる。また、呼吸終了後から呼吸開始前に一時的に生じ
る呼吸の停止期間での病巣の重心位置を、対応表での基
準(リファレンス)とする。
【0039】本フローチャートの開始は、コンピュータ
406の起動すなわち本実施の形態の放射線治療装置の
起動であり、まず、操作卓107からの治療の開始(ス
タート)の指示待ちとなる(ステップ501)。ただ
し、本実施の形態の放射線治療装置では、予め、放射線
の種類、強度、波長、照射角度及び照射野等の照射条件
や対応表が入力されていない場合には、計測の開始を指
示する前に検者はこれらの照射条件や対応表を入力し、
照射野や照射角度等を設定しておく。
【0040】次に、検者が操作卓107に配置される表
示装置に表示される被検体の呼吸情報を観察して、例え
ば被検体の呼吸が安定し呼吸の停止期間であると判断で
きる場合に、操作卓107から治療の開始を指示するこ
とによって、コンピュータ406すなわちこのコンピュ
ータ上で動作するプログラムによって実現される呼吸監
視装置109(以下、単にコンピュータと記す)は、呼
吸情報検出手段108から被検体の呼吸情報を読み込む
(ステップ502)。次に、コンピュータ406は、呼
吸情報に基づいて、テーブルデータとして格納される対
応表を検索し、呼吸情報に対応する病巣の重心位置を読
み出す。次に、コンピュータ406は、得られた病巣の
重心位置とリファレンスでの病巣の重心位置との差を計
算する(ステップ503)。次に、コンピュータ406
は、得られた病巣の重心位置の差を絞りブロック駆動手
段401への制御信号として出力することによって、絞
りブロック駆動手段401がモータ209を駆動して、
絞りブロック201を移動させる(ステップ504)。
次に、コンピュータ406は、照射の開始からの放射線
量が予め設定された線量に達しているかを検査し、達し
ていない場合にはステップ502に戻り、前述した動作
を行う。ただし、ステップ502から505の動作すな
わち呼吸情報の読み込みと読み込んだ呼吸上に基づいた
絞りブロック201の移動とは、予め設定された間隔で
行う。
【0041】一方、ステップ505において、照射の開
始からの放射線量が予め設定された線量に達している場
合には、ステップ501に戻り、検者からの治療開始の
指示待ちとなる(ステップ505)。
【0042】以上説明したように、本実施の形態の放射
線治療装置では、絞りブロック201は、絞り装置10
2の構造体に配置された8個のローラ206によって、
絞り板204の移動方向と垂直をなす方向に移動できる
ように支持されている。また、絞りブロック201は、
端部に配置された受けねじ208と回転軸に固定される
送りねじ207とを介してモータ209に接続されてい
る。このモータ209は、絞り装置102の構造体にリ
ンク210を介して配置されているので、このモータ2
09の回転駆動によって、構造体に対する絞りブロック
201の相対位置が移動する構成となっている。一方、
モータ209は、制御装置106を構成するコンピュー
タ406上で動作するプログラムよって実現される呼吸
監視装置109の制御出力に基づいて動作する制御装置
106の絞りブロック駆動手段401の出力によって駆
動される構成となっているので、病巣の移動に伴って絞
りブロック201の移動すなわち放射線の照射野を移動
をしながらの放射線の照射を行うことができ、少ない拘
束時間で被検体への所望の量の放射線の照射を行うこと
ができる。従って、拘束に伴う被検体への負担を低減す
ることができる。すなわち、放射線治療に要する時間を
低減することができ、治療効率を向上することができ
る。
【0043】また、本実施の形態の放射線治療装置で
は、被検体の呼吸情報すなわち病巣の移動に伴い、各絞
り板204を移動させ照射野を移動させる場合に比較し
て、照射野形状を変形させることなく、非常に滑らかに
照射野を移動させることが可能となるので、病巣以外の
正常な個所への放射線の照射を防止することができる。
その結果、治療成績を向上することができる。すなわ
ち、各絞り板204をそれぞれ独立して移動させること
によって、一般的な病巣の移動速度である5cm/5s
での照射野の移動を行う場合には、隣接する絞り板20
4がそれぞれ逆向きの移動を行う必要等が生じることと
なるので、照射野形状を一定形状に保持することが非常
に困難となる。特に、病巣の移動方向が絞り板204の
移動方向と垂直をなす方向の場合では、絞り板204の
移動量及び移動速度が大きくなるので、さらに照射野形
状を一定形状に保持することが困難となる。
【0044】一方、被検体の呼吸がゆっくりなされてい
る場合や、肺野から比較的離れた臓器に対する放射線治
療等では、本実施の形態の揺動機構による絞りブロック
201の移動と、各絞り板204を移動させ照射野を移
動させる方式とを組み合わせることによって、容易に2
軸方向への照射の移動を行うことが可能となる。ただ
し、この場合であっても各絞り板204の移動方向への
照射野の移動量及び移動速度が少なくなるように設定す
る必要がある。なお、この場合の絞り板204の制御
は、絞り板204の移動方向に対する重心位置と呼吸情
報との関係を検索表に格納しておき、コンピュータ40
6が呼吸情報と検索表とに基づいて、絞り板204の移
動方向へのリファレンスとの差を計算し、得られた差を
第1〜第nの絞り板駆動手段403に出力することによ
って、実現可能である。
【0045】なお、本実施の形態では、マイクロトロン
に本願発明を適用した場合について説明したが、これに
限定されることはなく、例えば直線状の加速管によって
電子を加速するライナック等の他の放射線治療装置に本
願発明を適用した場合であっても前述した効果を得られ
ることはいうまでもない。
【0046】また、本実施の形態では、被検体の呼吸情
報から間接的に照射対象部位である病巣の位置を推定
し、放射線を照射する構成としたが、これに限定される
ことはなく、例えば、金属片等を埋め込んだ病巣の動き
をX線透視等によって直接的に把握し、この得られた位
置情報に基づいて絞りブロック201を移動させる構成
としても前述した効果を得られることはいうまでもな
い。また、このような構成とすることによって、病巣の
位置を正確に追跡することが可能となるので、病巣以外
の正常な細胞組織への不要な放射線の照射を防止するこ
とができ、治療成績をさらに向上することができる。
【0047】また、本実施の形態では、絞りブロック2
01の揺動方向を絞り板204の移動方向と直交する方
向としたが、これに限定されることはなく、他の方向で
もよいことはいうまでもない。さらには、絞りブロック
201に前述した方向と異なる方向へのレールを設ける
ことによって、2軸で決定される方向すなわち3次元的
に病巣が移動した場合であっても、病巣の位置を正確に
追跡することが可能となる。すなわち、それぞれ方向が
異なる2組のレールを配置し、それぞれのレールに沿っ
た方向へ独立に移動可能としてもよい。
【0048】さらには、本実施の形態では、絞り装置1
02によって放射線の照射野を移動させる構成とした
が、例えば、電子線の進路中に周知の電磁石を配置し、
この電磁石に印加する駆動電力を制御することによって
ターゲットに衝突する電子線位置すなわちX線源位置2
03を揺動させてもよいことはいうまでもない。さらに
は、絞りブロック201の揺動とX線源位置203の揺
動とを組み合わせてよいことはいうまでもなく、このよ
うな構成とすることによって、放射線照射野の移動速度
を速くすることが可能となる。
【0049】さらには、治療計画時に呼吸の状態に応じ
た病巣の移動速度の変化を確認しておき、治療時には呼
吸の状態に応じて絞りブロック201の揺動速度を変化
させることによって、病巣への放射線の追従精度をさら
に向上できるという効果を得ることもできる。
【0050】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。 (1)放射線治療に要する時間を低減することができ
る。 (2)被検体への負担を低減することができる。 (3)治療効率を向上することができる。 (4)装置の操作性を低下させることなく、被検体への
不要な被曝を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施の形態である放射線治療
装置の概略構成を説明するための図である。
【図2】図2は本実施の形態の絞り装置の概略構成を説
明するための図である。
【図3】本実施の形態の絞り装置のブロック部分の概略
構成を説明するための図である。
【図4】本実施の形態の絞り装置に係わる制御系の概略
構成を説明するための図である。
【図5】本実施の形態の絞り装置に係わる制御系の動作
を説明するための図である。
【符号の説明】
101…治療用ガントリ、102…絞り装置、103…
照射ヘッド、104…治療台、105…マイクロトロン
本体、106…制御装置、107…操作卓、108…呼
吸情報検出手段、109…呼吸監視装置、201…絞り
ブロック、202…絞り装置カバー、203…線源位
置、204…絞り板(リーフ)、205…ローラ、20
6…レール、207…送りねじ、208…受けねじ、2
09…モータ、210…リンク、401…絞りブロック
駆動手段、402,405…位置検出手段、403…第
1〜第nの絞り板駆動手段、404…モータ、406…
コンピュータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線を発生し被検体に照射する放射線
    発生手段と、前記被検体の照射対象部位に照射するため
    の開口を形成する絞り手段とを有する放射線治療装置に
    おいて、前記被検体の呼吸を監視して前記照射対象部位
    の位置情報を検出する手段と、該検出した前記位置情報
    の移動方向に応じて前記放射線発生手段と前記絞り手段
    との少なくとも一方を移動する手段とを備えたことを特
    徴とする放射線治療装置。
JP2000121224A 2000-04-21 2000-04-21 放射線治療装置 Pending JP2001299942A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000121224A JP2001299942A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 放射線治療装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000121224A JP2001299942A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 放射線治療装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001299942A true JP2001299942A (ja) 2001-10-30

Family

ID=18631911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000121224A Pending JP2001299942A (ja) 2000-04-21 2000-04-21 放射線治療装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001299942A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7477930B2 (en) 2004-07-27 2009-01-13 Fujifilm Corporation Radiation emission control method, apparatus and program

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7477930B2 (en) 2004-07-27 2009-01-13 Fujifilm Corporation Radiation emission control method, apparatus and program

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5245193B2 (ja) 荷電粒子ビーム照射システム及び荷電粒子ビーム出射方法
JP5950575B2 (ja) 荷電粒子治療による患者の腫瘍の治療
JP4206414B2 (ja) 荷電粒子ビーム出射装置及び荷電粒子ビーム出射方法
JP5094707B2 (ja) 陽子線治療を施すと同時に広視野のビームズアイビュー(bev)によるx線画像を撮影するシステム
US8542797B2 (en) Radiotherapy apparatus configured to track a motion of a target region using a combination of a multileaf collimator and a patient support
JP4936924B2 (ja) 粒子線照射システム
US7638779B2 (en) Medical radiotherapy assembly
JP2005124852A (ja) 粒子線治療装置
JP2007296321A (ja) 荷電粒子ビーム出射装置及び荷電粒子ビーム出射方法
US8822947B2 (en) Particle beam generating device
WO2013140856A1 (ja) 荷電粒子照射システムおよび照射計画装置
JP4382014B2 (ja) 放射線治療装置
JP2001299942A (ja) 放射線治療装置
JP7082366B2 (ja) 放射線治療装置及びベッド位置決め装置並びにベッドの位置決め方法
JPH06154349A (ja) 放射線治療装置
JP3790481B2 (ja) 放射線治療装置
JP6582128B2 (ja) 粒子線治療システム
JP7394487B1 (ja) 荷電粒子ビーム照射システム
JPH0838628A (ja) 放射線治療装置
JP7494331B1 (ja) 粒子線照射システムおよびx線撮影装置移動方法
WO2024147262A1 (ja) 粒子線照射システムおよびx線撮影装置移動方法
JPH1076018A (ja) 医療用荷電粒子照射装置
WO2024147263A1 (ja) 粒子線照射システムおよびx線撮影装置配置方法
JP2013138774A (ja) 放射線治療システム
JPH0739592A (ja) 放射線治療装置