JP2013138774A - 放射線治療システム - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子線照射システムとX線照射システムはそれぞれ存在し、粒子線照射室とX線照射室が別の部屋となっていた。そのため、粒子線とX線の両方を照射する場合、それぞれの照射室において位置精度良く患者を設置する必要があった。
【解決手段】荷電粒子ビームを照射する荷電粒子ビームの照射装置21と、治療用X線を照射する治療用X線発生装置36と、荷電粒子ビームの照射装置21が設置されたガントリー18と、ガントリー18の内部に配置されたカウチ24とを備えた放射線治療システムにおいて、ガントリー18が、治療用X線発生装置36を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、放射線を腫瘍等の患部に照射して治療する放射線治療システムに関する。
癌などの患者に放射線を照射する方法が知られているが、ここで利用される放射線の種類には陽子線や炭素線等の粒子線(荷電粒子ビーム)とX線や電子線等の(前記粒子線以外の)治療用放射線がある。現在、この二つの放射線を併用する治療方法が研究されている。
特開2006−181369号公報
粒子線と治療用放射線を併用して治療する方法として、例えば、特許文献1に粒子線とX線の両方をひとつの照射計画システムにより取り扱う装置が開示されている。この特許文献1の装置を利用する場合、患者は粒子線治療とX線治療とをそれぞれ別の部屋で受ける必要がある。患者が一連の治療を受ける際には、粒子線治療室にて粒子線治療を受けた後にX線治療室に移動してX線治療を受けるため、患者はそれぞれの治療室を移動する必要がある。患者が治療室を移動すると、移動先の治療室で改めて患者の位置を精度良く決める必要があり、治療時間が長くなってしまう。そこで本発明の目的は、粒子線と治療用放射線を併用する治療方法に利用できる治療時間の短い放射線治療システムを提供することにある。
荷電粒子ビームを照射する荷電粒子ビーム照射装置と、前記荷電粒子ビーム以外の治療用放射線を照射する治療用放射線発生装置と、前記荷電粒子ビーム照射装置が設置されたガントリーと、前記ガントリーの内部に配置されたカウチとを備えた放射線治療システムにおいて、前記ガントリーが、前記治療用放射線発生装置を備えたことを特徴とする。
粒子線と前記粒子線以外の治療用放射線を併用する治療に利用できる治療時間の短い放射線治療システムを提供する。
本発明の好適な一実施形態である放射線照射システムの全体概略構成を表す図である。 本発明の好適な一実施形態である放射線照射システムに備えられるガントリーの構成を示す横断図面である。 照射対象に粒子線を照射した場合に得られる深さ方向の線量分布を示す図である。 照射対象に粒子線を照射した場合に得られる横方向の線量分布を示す図である。 照射対象にX線を照射した場合に得られる深さ方向の線量分布を示す図である。 照射対象にX線を照射する場合に横方向の線量分布を形成する方法を示す図である。 本発明の好適な一実施形態であるデータベースに記憶される照射パラメータを示す概念図である。 本発明の好適な一実施形態である放射線照射システムに備えられるガントリーの構成を示す横断図面である。 本発明の好適な一実施形態である放射線照射システムに備えられるガントリーの構成を示す横断図面である。
粒子線照射システムは荷電粒子ビーム発生装置、ビーム輸送系、及び治療室を備えている。治療室は回転ガントリー、回転ガントリーに設置された照射装置と透視用X線発生装置、X線検出器、カウチと呼ばれる患者を支えるベッドを備えている。粒子線を患部に照射するためには、患者は予め定めた位置に精度良く配置される必要がある。このため、透視用X線発生装置とX線検出器を用いて患者の位置を計測し、カウチを移動して患者を所望の位置に配置する。患者の配置が完了した後、粒子線が照射される。荷電粒子ビーム発生装置で加速された粒子線は、ビーム輸送系を経て治療室の照射装置に達し、照射装置によりその分布を拡大され、患者の体内における患部形状に適した線量分布を形成する。照射装置は回転ガントリーに設置されており、任意の角度から粒子線を照射できる。なお、本書面における照射装置とは、特にことわらない限り、荷電粒子ビーム照射装置とする。
また、X線照射システムはガントリーに設置された、所望の線量分布を形成する治療用X線発生装置、透視用X線発生装置、X線検出器、カウチを備える。粒子線照射システムと同様に透視用X線発生装置とX線検出器を用いて患者を所望の位置に設置し、X線を照射する。ガントリーを回転することにより任意の角度からX線を照射することができる。
粒子線はX線よりもはるかに局所的に線量を与えることができるため、位置精度高く病巣を照射できる。しかし、病巣がどこまで広がっているかは、X線CT装置などの画像診断装置で撮影した画像データでも判断しにくいことが少なくない。そこで、粒子線を利用して病巣を位置精度高く照射すると共に、X線を利用して病巣を中心に広範囲を照射する方法が考えられる。
通常、粒子線を照射する治療室とX線を照射する治療室は別個に設けられており、粒子線とX線を併用する治療を受ける場合、患者は治療室を移動する必要があった。また、この移動に伴って、それぞれの治療室において患者の位置を精度良く決める必要があった。
以下、粒子線とX線を併用する治療方法における本発明の好適な実施形態について、図1を用いて説明する。図1は、本実施例の放射線治療システムの概要を示す。なお、本実施例における粒子線とは、陽子線や炭素線等の荷電粒子ビームであって、治療用放射線とは、前記の粒子線以外のX線や電子線等とする。
本実施例の放射線治療システムは、荷電粒子ビーム発生装置1、ビーム輸送系2、治療室17及び制御システム7を備える。
荷電粒子ビーム発生装置1は、イオン源、前段荷電粒子ビーム加速装置であるライナック3及びシンクロトロン4を有する。シンクロトロン4は、高周波印加装置5、加速装置6を有する。高周波印加装置5はシンクロトロン4の周回軌道に配置された高周波印加電極及び高周波印加電源を備える。高周波印加電極と高周波印加電源はスイッチにより接続される。加速装置6は粒子線の周回軌道に配置された高周波加速空洞及び高周波加速空洞に高周波電力を印加する高周波電源を備える。出射用デフレクタ11がシンクロトロン4とビーム輸送系2を接続する。
ビーム輸送系2は、ビーム経路12、四極電磁石、偏向電磁石14、15、16を有する。ビーム経路12は、治療室17内に設置された照射装置21に接続される。
治療室17内に略筒状のガントリー18が設置されている。回転ガントリーであるガントリー18には、ビーム輸送系2の一部である偏向電磁石15、16、照射標的26に荷電粒子ビームを照射する照射装置21、透視用X線発生装置36、照射標的26に治療用放射線を照射する治療用X線発生装置35、第一のX線検出器37及び第二のX線検出器38が設置されている。ガントリー18の内部には照射対象25を設置するために、カウチ24と呼ばれる治療用ベッドが設置される。なおカウチ24は全体がガントリー18の内部に配置されている必要はない。少なくとも照射標的26がガントリー18の内部に配置されるようにすればよい。
次に図1及び図2を用いて、ガントリー18及びこれに備えられた各機器について説明する。図2はガントリー18及びこれに備えられた各機器の配置を示す。
ガントリー18は、モーターにより回転可能な構造をしている。ガントリー18の回転と共に偏向電磁石15、16と照射装置21、透視用X線発生装置36、治療用X線発生装置35、及びX線検出器37、38が回転する。このガントリー18の回転及び各機器がこの動きに連動することにより、照射対象25に対してガントリー18の回転軸に垂直な平面内のいずれの方向からも粒子線及びX線を照射することができる。なお、図1で偏向電磁石15、16はガントリー18と離れた位置に示しているが、ガントリー18に設置されていてもよい。どちらの場合も、ガントリー18の回転と連動する。
本実施例の放射線治療システムは、ガントリー18に照射装置21だけでなく治療用X線発生装置35をも備えている。これらはガントリー18の回転動作に従って回転可能なため、照射対象25を別のカウチに移すことなく同じカウチ24に配置したまま、粒子線の照射とX線の照射とを実施できる。これにより、一つの治療室で粒子線とX線による治療を実施することができるため、治療室間を移動する時間を削減できて、治療時間を短縮できる。また放射線治療室は一室でよくなるため、放射線治療システムを小型化でき、狭い場所においても粒子線とX線を両方とも照射できる施設の設置が可能となる。
図2で示すようにガントリー18に備えられた照射装置21は、走査電磁石31、走査電磁石32、ビーム位置検出器、線量モニタを内部に有する。本実施の放射線照射システムは、照射装置21が二台の走査電磁石31、32を備え、ビーム進行方向と垂直な面内の二つの方向(X方向、Y方向)にそれぞれ粒子線を偏向し、照射位置を変更する。ビーム位置検出器は、粒子線の位置と粒子線の広がりを計測する。線量モニタは、照射された粒子線の量を計測する。
治療用X線発生装置35は、ガントリー18に設置されており、エネルギーが6MeV程度のX線を発生する。また、治療用X線発生装置35の照射口端部にはX線用線量モニタとMLC34が設置される。X線用線量モニタはX線用線量モニタを通過したX線の量を計測する。MLC34は、リーフと呼ばれるX線の遮蔽体を複数備えたマルチリーフコリメータである。なお、この例では、治療用X線としてエネルギーが6MeV程度のものを利用しているが、治療効果を発揮できる4〜20MeVの範囲内であれば問題ない。したがって本明細書では4MeV以上のエネルギーのX線を発生可能なX線発生装置を治療用X線発生装置と称する。
透視用X線発生装置36は、ガントリー18に設置されており、0.1MeV程度のX線を発生する。なおこの例では、透視用X線発生装置36が発生させるX線のエネルギーを0.1MeV程度としているが、照射対象25の透視に最適な0.01MeV〜0.1MeVのエネルギーのX線であれば同様の効果が得られる。
照射装置21の照射口先端部には、フラットパネル型の第一のX線検出器37と第二のX線検出器38が設置されている。X線検出器37は治療用X線発生装置35からのX線の信号を検出し、X線検出器38は透視用X線発生装置36からのX線の信号を検出する。この際、X線検出器37と治療用X線発生装置35とを最短距離で結ぶ第一の直線と、X線検出器38と透視用X線発生装置36とを最短距離で結ぶ第二の直線とは、照射対象25内で直交することが望ましい。そうすることによって照射標的26の位置を精度良く計測することができる。
第一の直線と第二の直線が直交する場合に、位置決め精度が高くなる理由として、X線発生装置とX線検出器からなるX線撮影装置を利用した場合における、X線の照射方向と計測精度の関係がある。X線撮影装置により照射標的26の位置を計測する場合、X線発生装置とX線検出器を結ぶ直線に垂直な面内の計測精度は高く、平行な方向の計測精度は低い。従って、X線撮影装置を二台使用する場合、一台のX線撮影装置では計測精度が低いX線発生装置とX線検出器を結ぶ直線の方向に、もう一台のX線撮影装置のX線発生装置とX線検出器を結ぶ直線に対して垂直な面が重なるように配置させることで、最も精度良く照射対象の位置を計測することができる。すなわち、二台のX線撮影装置の位置関係は、それぞれのX線発生装置とX線検出器を結ぶ二本の線が直交するものとなる。
なお、この例では第一の直線と第二の直線が直交するとしたが、この二本の直線が、カウチ24がガントリー18内に配置された際に、カウチ24の直上にて交差する位置関係になっていればよい。ここでカウチ24の直上とは、想定される治療時の患部の位置を意味するものであって、具体的にはカウチ24の表面から真上に1mまでの空間である。
第一の直線が第二の直線と平行になっていなければ、それぞれのX線検出器で検出した信号を組み合わせることによる計測が可能である。照射標的26位置の計測精度のみを考えれば直交させるのが理想的であるが、検出器の設置自由度やコスト、運用の容易性等を考慮し、適切な位置関係で設置するのがよい。
照射対象25内には照射標的26があり、粒子線を照射することで照射標的26を覆うような線量分布を照射対象25内に形成する。ここで癌などの治療の場合は、照射対象25は人であり照射標的26は腫瘍である。
本実施例の放射線照射システムが備えている制御システム7について、図1を用いて説明する。制御システム7は、記憶装置であるデータベース42、中央制御装置46、加速器制御装置47、ガントリー制御装置48、照射制御装置49、X線制御装置50及びカウチ制御装置51を備える。データベース42はX線CT装置40に接続された照射計画装置41に接続されている。照射計画装置41が作成する照射に必要なデータはデータベース42に記録される。中央制御装置46は、加速器制御装置47、ガントリー制御装置48、照射制御装置49、X線制御装置50及びカウチ制御装置51に接続される。また、中央制御装置46は、データベース42に接続される。中央制御装置46は、データベース42からデータを受け取り、加速器制御装置47、ガントリー制御装置48、照射制御装置49、X線制御装置50及びカウチ制御装置51に必要な情報を送信し制御する。加速器制御装置47は、荷電粒子ビーム発生装置1及びビーム輸送系2に接続され、これらを制御する。ガントリー制御装置はガントリーの回転を制御する。照射制御装置49は、走査電磁石31、32に流れる励磁電流量の制御と照射装置21内の各モニタ信号を処理する。X線制御装置50は透視用X線発生装置36、治療用X線発生装置35、X線検出器37、38、MLC34に接続され、これらを制御する。カウチ制御装置51はカウチ24に接続され、これを制御する。
図3を用いて本実施例による放射線照射システムにおける照射対象25の表面を基準とした場合の照射標的26の深さと粒子線のエネルギーとの関係について説明する。図3は、横軸が照射標的26の深さ、縦軸が粒子線のエネルギーを示す図である。
図3(a)は、単一エネルギーの粒子線が照射対象内に形成する線量分布を深さの関数として示している。図3(a)におけるピークをブラッグピークと称する。ブラッグピークの位置は粒子線のエネルギーに依存する。そのため、粒子線のエネルギーを調整することでブラッグピークの位置を調整でき、照射標的26の所望の深さに適切な線量の粒子線を照射することができる。照射標的26は深さ方向に厚みを持っているが、ブラッグピークは鋭いピークであるので、図3(b)に表すようにいくつかのエネルギーの粒子線を適切な強度の割合で照射し、ブラッグピークを重ね合わせることで深さ方向に照射標的26と同じ厚みを持った一様な高線量領域(SOBP)を形成する。
図4を用いて、ビーム軸に垂直な方向(XY平面の方向)の照射標的26の横方向の広がりと粒子線の関係について説明する。図4は、横軸に照射標的26の横方向の広がりを、縦軸は照射スポットにおける線量を示す。ビーム軸に垂直な方向を横方向と呼ぶ。粒子線は照射装置21に達した後、互いに垂直に設置された二台の走査電磁石31、32を通過することで横方向の所望の位置へと到達する。粒子線の横方向の広がりはガウス分布形状で近似することができる。ガウス分布を等間隔で配置し、その間の距離をガウス分布の標準偏差程度にすることで、足し合わされた分布は一様な領域を有する。このように配置されるガウス分布状の線量分布をスポットと呼ぶ。粒子線を走査し複数のスポットを等間隔に配置することで横方向に一様な線量分布を形成することができる。
以上により、走査電磁石による横方向へのビーム走査と、ビームエネルギー変更による深さ方向へのブラッグピークの移動により均一な照射野を形成することができる。なお、同一のエネルギーで照射され、走査電磁石による粒子線の走査により横方向へ広がりを持つ照射野の単位をスライスと呼ぶ。
図5を用いて治療用X線発生装置35による線量分布について説明する。図5は縦軸に線量、横軸に照射標的26における深さを示した図である。図5に示すようにX線の深さ方向の線量分布は照射対象に入射した直後に最も高くなっており、深くなるに従い減衰する。照射対象表面近傍の線量を抑えつつ照射標的26付近の線量を高めるためX線の照射は多方向から実施する。
図6を用いて横方向の線量分布について説明する。図6はMLC34を用いて横方向に所望の線量分布を形成する様子を示している。治療用X線発生装置では照射標的26に向けて横方向に一様に拡大されたX線が生成される。この一様に拡大されたX線を照射標的26の形状に合わせて照射するために、MLC34が設けられている。MLC34は図6にて示すように平板状のリーフを複数組み合わせるようにして形成されている。MLC34のリーフの位置を調整し、リーフが存在しない領域を形成して、その領域を通過するようにX線を照射することにより、照射標的26の形状に合わせた線量分布を形成することができる。
次に、照射計画装置41によるパラメータの決定方法について説明する。照射計画装置41は、粒子線を照射標的26に照射する前に照射に必要な各パラメータを決定する。
パラメータを決定するにあたり、予め照射対象25を別置きのX線CT装置40にて撮影しておく。X線CT装置40は、取得した撮像データに基づいて照射対象25の画像データを作成し、画像データを照射計画装置41に送信する。照射計画装置41は、受け取った画像データを表示装置の画面上に表示する。オペレータが画像上で照射したい領域をX線と粒子線に対してそれぞれ指定すると、照射計画装置41は照射に必要なデータを作成し、そのデータに基づいて照射したときの線量分布を求める。照射計画装置41は求めた線量分布を表示装置に出力し、オペレータは照射標的26を覆うように照射したい領域を指定する。照射計画装置41は、オペレータにより指定された領域に線量分布を形成できるような照射パラメータを決定する。照射パラメータはガントリー18の角度毎に生成される。
なお、本実施例では、照射パラメータを決定するにあたり、X線CT装置によって予め照射対象25の透視画像を取得しておく場合を説明した。この予め取得する透視画像を、治療用X線発生装置35や透視用X線発生装置36によって取得してもよい。その場合の具体例の一つとして、ガントリー18の回転に、治療用X線発生装置35や透視用X線発生装置36が連動することを利用して、X線CT装置と同様のはたらきを治療用X線発生装置35や透視用X線発生装置36によって実現させることが考えられる。治療用X線発生装置35や透視用X線発生装置36が発生させたX線を利用して透視画像を取得することで、X線CT装置により透視画像を取得する必要がなくなる。結果として、患者がX線CT装置の設置場所から本実施例の放射線治療システムの設置場所へ移動する必要がないため、治療時間を短縮できる。また、X線CT装置を必要としないため、コストの削減もできる。
次に照射パラメータについて説明する。照射パラメータには、粒子線照射パラメータとX線照射パラメータがある。
粒子線照射パラメータには照射対象位置情報(以下、位置情報)、ガントリー角度、粒子線のエネルギー、ビーム軸に垂直な平面内の位置情報(X座標、Y座標)、各位置に照射する粒子線の目標照射量が含まれる。照射計画装置41は、粒子線用にオペレータが入力した標的情報に基づいて照射標的26を深さ方向の複数のスライスに分割し、必要となるスライス数Nを決定する。また、照射計画装置41はそれぞれのスライス(スライス番号i)の深さに応じた照射に適した粒子線のエネルギーEiを求める。照射計画装置41は、さらに、各スライスの形状に応じて粒子線を照射する照射スポットの数Ni、スポット番号j、各スポットの照射位置(Xij、Yij)、各スポットの目標照射量Dijを決定する。
一方、X線照射パラメータには目標X線照射量、MLC34のリーフ位置が含まれる。照射計画装置41はX線用にオペレータが入力した患部情報に基づいてMLC34のリーフの位置と目標X線照射量を決定する。
照射計画装置41は決定した照射パラメータをデータベース42に送信する。データベース42は照射計画装置41から出力されたデータを記録する。データベース42に登録される照射パラメータのデータ構造を図7に示す。
照射パラメータは粒子線照射パラメータと、X線照射パラメータにより構成される。ひとつの粒子線パラメータ及びX線パラメータはひとつのガントリー角度に対応する。例えば、粒子線照射パラメータが第一の粒子線照射パラメータから第三の粒子線照射パラメータまである場合、3つのガントリー角度から粒子線を照射することを意味する。粒子線照射パラメータは設置位置情報、ガントリー角度、スライス数Ns、各スライスのデータを持つ。各スライスのデータはスライス番号i、エネルギーEi、スポット数Ni、各スポットのデータから構成される。スポットのデータはさらにスポット番号j、照射位置(Xij、Yij)、目標照射量Dijから構成される。
X線照射パラメータは設置位置情報、ガントリー角度、目標X線照射量、リーフデータから構成される。リーフデータはMLC34のリーフの位置を表す。設置位置情報には照射対象の位置、向きと共に参照用透視画像を含む。参照用透視画像は、所望の位置に照射対象が設置されたときX線検出器から得られる透視画像を、X線CT装置40による画像データから計算により求めたものである。
以下、本実施例の放射線治療システムの制御方法について説明する。
照射を開始するにあたり照射対象25をカウチ24上に配置する。中央制御装置46はデータベース42から照射パラメータを読み出し、最初に照射する第一の粒子線照射パラメータの位置情報をX線制御装置50に送信する。X線制御装置50は、治療用X線発生装置35が発生させたX線と透視用X線発生装置36が発生させたX線の両方を用いて照射対象の透視画像を取得する。このときMLC34のリーフを全て照射野から退避した位置に移動させ、治療用X線発生装置35からX線を発生させる。
X線制御装置50が透視用X線発生装置36と治療用X線発生装置35の両方を用いて照射対象25の透視画像を取得するため、透視用X線発生装置の設置台数を削減でき、放射線治療システムのコストを下げることができる。なお、治療用X線はエネルギーが高く透過力が強いため主に骨を撮影することができる。透視用X線はエネルギーが低く骨に加えて軟組織を撮影することができる。
中央制御装置46はデータベース42に記録された、X線CT装置により取得したCTデータから算出した参照用透視画像と、取得した透視画像とを比較し、第一の粒子線照射パラメータの位置情報との差を算出する。算出した値をカウチ制御装置51に送信する。カウチ制御装置51は受信した値に従いカウチ24を移動して照射対象25を第一の粒子線照射パラメータの位置情報の位置に移動する。
本実施例の放射線照射システムは、データベース42に記憶された情報に基づいて以下のように照射の準備を行う。粒子線を照射する場合について説明する。
中央制御装置46は、データベース42に登録された第一の粒子線照射パラメータを受け取り、照射位置とエネルギーから各スポットの走査電磁石31、32を励磁する電流値を算出する。中央制御装置46は第一の粒子線照射パラメータと走査電磁石励磁電流値を照射制御装置49へ送信する。中央制御装置46は、データベース42から第一の粒子線照射パラメータに含まれるガントリー角度情報を受け取る。中央制御装置46はガントリー角度情報をガントリー制御装置48に送信する。ガントリー制御装置48は、受け取ったガントリー角度情報に基づいてガントリーを所望のガントリー角度へ回転させる。また、中央制御装置46は、受け取った照射パラメータに基づいて各値を中央制御装置46が有するメモリから参照し、加速器制御装置47へ送信する。各値には、各スライスのエネルギーEiに対応したシンクロトロン4とビーム輸送系2の電磁石を励磁する励磁電流量、高周波印加装置5が印加する高周波の値、加速装置6に印加する高周波の値が含まれる。
照射の準備が完了した後、オペレータが中央制御装置46を操作して照射を開始する。照射開始の操作により、中央制御装置46から加速器制御装置47へ加速信号が送信される。加速器制御装置47はイオン源、ライナック3、シンクロトロン4を制御して粒子線を加速する。イオン源により発生した粒子線はライナック3により加速されシンクロトロン4へ入射される。入射された粒子線は加速装置6から高周波を印加され第一のスライス番号を照射するためのエネルギーE1まで加速される。粒子線の加速が完了すると加速器制御装置47から照射制御装置49へ出射準備完了信号が送信される。出射準備完了信号を受信した照射装置は走査電磁石に第一のスポット番号を照射するための励磁電流値を設定し、走査電磁石が励磁されたことを確認して加速器制御装置47に向け出射開始信号を送信する。
出射開始信号を受信した加速器制御装置47は粒子線に高周波印加装置5から高周波を印加する。高周波を印加された粒子線は出射用デフレクタを通過し、ビーム経路を通過して治療室内の照射装置に達する。粒子線は照射装置21内の走査電磁石により走査され、位置モニタ及び線量モニタを通過して照射対象内に到達し照射標的26に線量を付与する。粒子線の量は線量モニタにより計測されており、その量が目標照射量に到達すると照射制御装置49は加速器制御装置47に出射停止信号を送信する。出射停止信号を受信した加速器制御装置47は高周波印加装置5から高周波を印加するのを停止し、出射を停止する。
次に照射制御装置49は第二のスポット番号を照射するため走査電磁石の励磁電流値を変更し、再度、加速器制御装置47に出射開始信号を送信し、第二のスポットを照射する。スポットの照射を繰り返し、スポット番号N1の照射を完了することで第一のスライスの照射を完了する。第一のスライスの照射を完了すると加速器制御装置47は粒子線を減速させる。その後、再び加速器制御装置47は、イオン源により発生されライナック3により加速された粒子線をシンクロトロン4へ入射し、シンクロトロン4は第二のスライス番号を照射するためのエネルギーまで粒子線を加速させる。以降、スライスの照射を繰り返し、スライス番号Nsまで照射して第一の粒子線照射パラメータの照射を完了する。
最初のガントリー角度からの粒子線照射を完了した後、次のガントリー角度による照射の準備を行う。中央制御装置46はデータベース42に登録された第二の粒子線照射パラメータの情報を受け取る。中央制御装置46は、第二の粒子線照射パラメータのガントリー角度をガントリー制御装置48へ送信し、第二の粒子線照射パラメータの情報を加速器制御装置47と照射制御装置49へ送信する。ガントリー制御装置48は受信したガントリー角度へガントリーを回転させる。また、中央制御装置46は第一の粒子線照射パラメータと第二の粒子線照射パラメータの位置情報の差分をカウチ制御装置51へ送信する。カウチ制御装置51は受信した差分に従いカウチ24を移動させる。なお、照射対象25とカウチ24の位置関係は変更しないため、第一の粒子線照射パラメータと第二の粒子線照射パラメータの位置情報の差分だけカウチの位置を変更すればよい。ガントリー角度とカウチ24の位置の変更を完了後、第一の粒子線照射パラメータの場合と同様に第二の粒子線照射パラメータに対応する粒子線の照射を開始する。
粒子線照射パラメータに記載された粒子線の照射を全て完了した後、X線の照射準備を開始する。中央制御装置46はデータベースに登録された第一のX線照射パラメータを受け取る。中央制御装置46は受信した第一のX線照射パラメータのうち、ガントリー角度をガントリー制御装置48へ送信し、目標X線照射量とリーフ位置をX線制御装置50へ送信する。また、中央制御装置46は粒子線照射パラメータの最後に照射したものと第一のX線照射パラメータの位置情報の差分をカウチ制御装置51に送信する。ガントリー制御装置48は受信したガントリー角度へガントリー18を回転させる。カウチ制御装置51は位置情報の差分に従いカウチ24を移動させ、照射対象25を第一のX線照射パラメータの位置情報の位置へ移動させる。
このように、本実施例は荷電粒子ビームを照射する際の照射対象の位置情報である第一の位置情報と、治療用X線を照射する際の照射対象の位置情報である第二の位置情報とが記録されたデータベース42とを備え、この第一の位置情報と第二の位置情報との差分に従いカウチ24を移動させるカウチ制御装置51を備えている。そのため、粒子線照射とX線照射とを切り替える際に新たに詳細な位置決めをする手間を省くことができ、治療室移動の省略効果に加えてさらなる治療時間の短縮化が可能である。
カウチ24を移動させた後、X線制御装置50は受信したリーフ位置へMLC34のリーフを移動させる。ガントリー角度とMLC34の位置が設定されるとX線制御装置50は治療用X線発生装置35を制御して6MeV程度のX線を照射し、照射対象25に線量分布を形成する。X線制御装置50はX線用線量モニタによりX線の照射量を計測しており、その値が第一のX線照射パラメータの目標X線照射量に達するまで継続する。照射量が目標X線照射量に達すると、X線制御装置50は、治療用X線発生装置35を制御してX線の照射を停止する。第二のX線照射パラメータ以降についても同様にX線の照射を実施する。全てのX線照射パラメータについて照射を完了し、全体の照射を完了する。
なお、本実施例では、粒子線の照射を終えた後にX線の照射を実施する場合について説明したが、この照射の順番は変更することも可能である。別の例としては、X線照射パラメータに記載された全てのX線照射を終えた後に、粒子線照射パラメータに記載された粒子線の照射を実施する場合がある。また、ガントリー18が一回転する間に、粒子線の照射とX線の照射を交互に実施する場合もある。
また、ガントリー18が照射装置21だけでなく、治療用放射線発生装置である治療用X線発生装置35をも備え、カウチ制御装置51が、粒子線照射パラメータに記載された位置情報とX線照射パラメータに記載された位置情報、すなわち第一の位置情報と第二の位置情報とに従ってカウチを移動させることができるため、粒子線とX線の照射を切り替える際に、透視画像を取得して、その透視画像に基づき照射標的26の位置を決定する作業を行う必要がなくなり、結果として治療時間を短縮することができる。
次に、本発明の別の実施例について説明する。実施例1と同様の部分は説明を省略し、相違点を中心に説明する。実施例1では、X線制御装置50が治療用X線発生装置35と透視用X線発生装置36を使って透視画像を取得する場合を説明した。これに対し実施例2は、図8に示すように、ガントリー18に二台の透視用X線発生装置を設置して、これらを使い透視画像を取得して位置決めを実施する例である。
図8は、第一の透視用X線発生装置39と第二の透視用X線発生装置36、X線検出器37、38がガントリー18に設置された場合を示す。なお、図2と共通の部分については説明を省略する。
図8の例では、二台の透視用X線発生装置を用いて照射対象25の透視画像を取得する。このとき第一の透視用X線発生装置39と第一のX線検出器37を結ぶ第一の直線と、第二の透視用X線発生装置36と第二のX線検出器38を結ぶ第二の直線とは、図2の場合と同様に直交することが望ましい。そうすることによって、位置決めをより高い精度で実施することができる。その理由として治療用X線と透視用X線の性質の違いがある。透視用X線は、典型的には0.01MeV〜0.1MeVとエネルギーが低く、骨に加えて軟組織を撮影することができる。そのため、透視用X線発生装置を二台使用することによって、より精度良く位置決めをすることができる。なお実施例1と同様、図8の場合においても、二本の直線は、カウチ24がガントリー18内に配置された際に、カウチ24の直上にて交差する位置関係になっており、照射標的26を通過していれば、照射標的26の位置を精度良く計測することができる。
本発明の別の実施例を、図9を用いて説明する。実施例1や実施例2と同様の部分は説明を省略し、相違点を中心に説明する。図9で示した実施例3は、第一の透視用X線発生装置39と第二の透視用X線発生装置36、X線検出器37、38が、ガントリー18の回転から独立している例である。なお、図2又は図8と共通の部分については説明を省略する。
図9では、透視用X線発生装置36、39やX線検出器37、38が治療室の壁面で支持されるように設置されている。このようにガントリー18の外部から第一の透視用X線発生装置36と第二の透視用X線発生装置39、X線検出器37、38を支持することによって、放射線治療システムの設計の自由度を広げることができる。つまりガントリー18にこれらの機器を設置できない場合であっても、治療時間の短い放射線治療システムを提供することができる。
本実施例では、図9に示すように治療用X線発生装置35を照射装置21内に搭載している。この場合、粒子線照射とX線照射とを切り替えたときにも、放射線の照射方向が変わらないメリットがある。その反面で、粒子線を照射する際に治療用X線発生装置35を退避させるための駆動装置や退避場所が必要である。一方、治療用X線発生装置35を照射装置21外に設置すれば、駆動装置や退避場所を設ける必要はない。なお、治療用X線発生装置35を照射装置21の外部に設置して、透視用X線発生装置を照射装置21内に設置してもよい。その場合においても粒子線を照射する際に透視用X線発生装置36を退避させるための駆動装置や退避場所が必要である。
本実施例のように透視用X線発生装置を二台以上備える場合、透視用X線発生装置とX線検出器37、38をガントリー18とともに回転させなくとも、実施例1と同様、一つの治療室で粒子線とX線による治療を実施することができる。複数の透視用X線発生装置36、39を位置決め専用に用い、これとは別装置である照射装置21や治療用X線発生装置35を任意の位置に動かしながら治療を行うことができるからである。
なお、本実施例は粒子線を走査するスキャニング照射法を用いて説明した。この他、散乱体照射法等、粒子線照射方法として別の照射方法を用いても同様に実施できる。散乱体照射法は散乱体によりビームの分布を広げ、コリメータとボーラスを用いて照射する方法等がある。コリメータは横方向の線量分布を照射標的26の形状に合わせるものであり、ボーラスは線量分布の深さを照射標的26に合わせるためのものである。また、X線の照射方法についても本実施例に示したものでなくてもよい。線量分布形成用X線の照射とMLC34の駆動を同時に実施する方法、或いはガントリーの回転を同時に実施する方法を採用してもよい。
各実施例では治療用及び透視用にX線を用いた例を示したが、電子線等他の放射線を用いても同種の効果を得ることができる。例えば治療用X線発生装置35としては、電子線をタングステン等の散乱体に照射することでX線を発生させるものが考えられる。治療用X線発生装置35が、散乱体とMLC34とを備え、散乱体に対して電子線を照射することによりX線を発生させ、MLC34によりX線の線量分布を形成する。このような治療用X線発生装置35では、散乱体を取り除く又は退避させることで、電子線を照射標的26に照射することも可能である。照射標的26を電子線で治療することにより、表在的な腫瘍に対する治療効果を高めることも可能となる。
また、本実施例では荷電粒子ビーム発生装置についてシンクロトロンを用いて説明したが、サイクロトロンを用いても同様の効果を得られる。
最後に、各実施例により得られる効果について整理する。ガントリー18が荷電粒子ビームの照射装置21だけでなく、治療用放射線発生装置である治療用X線発生装置35をも備えているため、粒子線と治療用放射線を併用する治療方法においても患者が治療室を移動する必要がなく、治療時間の短い放射線治療システムを提供できる。これに加えて、治療室が一室となるため、患者の位置決めは単一のシステムにより実施される。その結果、本実施例の放射線治療システムは、特許文献1に記載されているような二つの部屋で別個に備えられた位置決めシステムを利用する必要がなく、二つの別個の位置決めシステムを利用することによる精度悪化がなくなるため、位置決めの精度を高くできる。また、X線の治療室に設置されていたガントリーやカウチ、透視用X線発生装置、X線検出器等の機器が不要となるため、放射線治療システムの低コスト化が可能となる。
各実施例では第一の直線と第二の直線とが直交しているため、照射標的26の位置を精度良く計測することができる。ここで第一の直線とは、ガントリー18の内部に粒子線以外の放射線を照射する第一の放射線発生装置である治療用X線発生装置35や第一の透視用X線発生装置39と、この装置から照射された放射線を検出する第一の放射線検出器であるX線検出器37とを最短距離で結ぶ直線である。第二の直線とは、ガントリー18の内部に粒子線以外の放射線を照射する第二の放射線発生装置である透視用X線発生装置36とこの装置から照射された放射線を検出する第二の放射線検出器であるX線検出器38とを最短距離で結ぶ直線である。なお、ガントリーが回転ガントリー18である場合は、第一の直線と第二の直線とが、ガントリー18の回転軸上かつ外部の点から見て交差する位置関係になっていれば計測が可能である。
実施例1のように、第一の放射線発生装置が治療用放射線発生装置であり、第二の放射線発生装置が透視用放射線発生装置であり、ガントリーが回転ガントリー18であり、治療用放射線発生装置と透視用放射線発生装置と第一の放射線検出器と前記第二の放射線検出器とが、回転ガントリー18の回転に連動して移動可能であれば、照射対象25に対してガントリー18の回転軸に垂直な平面内のいずれの方向からも粒子線及び治療用放射線を照射することが可能となる。また、治療用放射線発生装置が発生させた放射線を用いて照射対象25の透視画像を取得する放射線制御装置であるX線制御装置50を有することによって、治療用放射線発生装置を透過にも兼用することができ、透視用放射線発生装置を一台省略した低コストのシステムを提供できる。一方で実施例2のように第一の放射線発生装置及び前記第二の放射線発生装置を透視用放射線発生装置とすれば、精度の高い計測が可能である。
1 荷電粒子ビーム発生装置
2 ビーム輸送系
3 ライナック
4 シンクロトロン
5 高周波印加装置
6 加速装置
7 制御システム
11 出射用デフレクタ
12 ビーム経路
14、15、16 偏向電磁石
17 治療室
21 照射装置
24 カウチ
25 照射対象
26 照射標的
31、32 走査電磁石
34 MLC
35 治療用X線発生装置
36、39 透視用X線発生装置
37、38 X線検出器
40 X線CT装置
41 照射計画装置
42 データベース
46 中央制御装置
47 加速器制御装置
48 ガントリー制御装置
49 照射制御装置
50 X線制御装置
51 カウチ制御装置

Claims (10)

  1. 荷電粒子ビームを照射する荷電粒子ビーム照射装置と、前記荷電粒子ビーム以外の治療用放射線を照射する治療用放射線発生装置と、前記荷電粒子ビーム照射装置が設置されたガントリーと、前記ガントリーの内部に配置されたカウチとを備えた放射線治療システムにおいて、
    前記ガントリーが、前記治療用放射線発生装置を備えたことを特徴とする放射線治療システム。
  2. 請求項1の放射線治療システムにおいて、
    前記ガントリーの内部に前記荷電粒子ビーム以外の放射線を照射する第一の放射線発生装置と、
    前記ガントリーの内部に前記荷電粒子ビーム以外の放射線を照射する第二の放射線発生装置と、
    前記第一の放射線発生装置から照射された放射線を検出する第一の放射線検出器と、
    前記第二の放射線発生装置から照射された放射線を検出する第二の放射線検出器とを有し、
    前記第一の放射線発生装置と前記第一の放射線検出器とを結ぶ第一の直線と、前記第二の放射線発生装置と前記第二の放射線検出器とを結ぶ第二の直線とが、前記ガントリー内に配置された前記カウチの直上にて交差する位置関係になっていることを特徴とする放射線治療システム。
  3. 請求項2の放射線治療システムにおいて、
    前記第一の放射線発生装置が前記治療用放射線発生装置であり、
    前記第二の放射線発生装置が透視用放射線発生装置であり、
    前記ガントリーが回転ガントリーであり、
    前記治療用放射線発生装置と前記透視用放射線発生装置と前記第一の放射線検出器と前記第二の放射線検出器とが、前記回転ガントリーの回転に連動して移動可能であり、
    前記第一の直線と前記第二の直線とが、前記ガントリーの回転軸上かつ外部の点から見て交差する位置関係になっていることを特徴とする放射線治療システム。
  4. 請求項3の放射線治療システムにおいて、
    前記治療用放射線発生装置が発生させた放射線を用いて透視画像を取得する放射線制御装置を備えることを特徴とする放射線治療システム。
  5. 請求項2の放射線治療システムにおいて、
    前記第一の放射線発生装置及び前記第二の放射線発生装置が透視用放射線発生装置であることを特徴とする放射線治療システム。
  6. 請求項2〜5の何れかの放射線治療システムにおいて、
    前記第一の直線と前記第二の直線とが直交することを特徴する放射線治療システム。
  7. 請求項1〜6の何れかの放射線治療システムにおいて、
    前記荷電粒子ビームを照射する際の照射対象の位置情報である第一の位置情報と、前記治療用放射線を照射する際の照射対象の位置情報である第二の位置情報とに従い前記カウチを移動させるカウチ制御装置を備えたことを特徴とする放射線治療システム。
  8. 請求項1〜7の何れかの放射線治療システムにおいて、
    前記放射線がX線であることを特徴とする放射線治療システム。
  9. 請求項8の放射線治療システムにおいて、
    前記治療用放射線発生装置が、散乱体とマルチリーフコリメータとを備え、前記散乱体に対して電子線を照射することによりX線を発生させ、前記マルチリーフコリメータにより前記X線の線量分布を形成するものであることを特徴とする放射線治療システム。
  10. 請求項8または9の放射線治療システムにおいて、
    前記治療用放射線発生装置が、4Mev以上のエネルギーのX線を発生させることを特徴とする放射線治療システム。
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