JP2001299896A - 空気清浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用者の足元に吹出口から吹き出された空気が
集中して当たることや床面に空気の跡が付着することを
有効に防止するとともに、軽量感のある外観の空気清浄
器を提供する。 【解決手段】空気清浄器１の吹出口６４が、床面Ｆと略
対向して位置する清浄器本体４の下向面６ａに設けてあ
り、この下向面６ａが、床面Fと鉛直起立面Eとの間で床
面Fと離間する方向へ一定角度傾斜した傾斜面となるよ
うに構成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、タバコの煙や臭い
等を含んだ空気を清浄化するためにオフィス等で利用さ
れる空気清浄器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来からオフィス等で使用されているこ
の種の空気清浄器としては、執務空間やリフレッシュコ
ーナーに配置して、オフィスの一角に喫煙コーナーを形
成し得るものがある。具体的には、床面にキャスタ等を
介して接地した略直方体の形状をなし、その内部に、上
端部に設けた吸込口を介して該清浄器内にタバコの煙や
臭いが混じった汚染空気を引き込むためのファンと、前
記汚染空気から塵や埃を取り除くための集塵フィルター
と、前記汚染空気から臭いを取り除くための脱臭フィル
ターとを有しており、前記吸込口から吸い込んだ汚染空
気を前記集塵フィルターや脱臭フィルターにて清浄化し
た後、その下面に設けた吹出口から外部に排出するよう
にしているものがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の空気清浄器は、前記吹出口が設けてある清浄器の下面
が床面に対して略平行すなわち水平状態で該床面と対面
しているため、前記吹出口から排出された空気が床面に
直接的且つ集中的に当たることとなる。そのため、排出
された空気の跡が床面に付着して床面が汚れ易い上、さ
らに、吹出口から吹き出された空気が、床面に当たって
はね返り易く、このはね返った空気が空気清浄器の周囲
にいる使用者に直接的に当たり、使用者に不快感を与え
易いものであった。

【０００４】さらに、従来の空気清浄器では、前記吹出
口が、床面に非常に近い位置にあるので、前述した不具
合が特に顕著となっている。具体的には、前記吹出口
は、床面との間に僅かキャスタの高さ分、数センチのみ
の離間距離しか有していないものが殆どである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、前記吹出口を設ける下向面を傾斜面
とすることにより、床面と吹出口との間に一定の離間距
離を確保するとともに、清浄器全体の外観を軽量感のあ
る良好なものとしている。

【０００６】

【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、吸込口から
吸い込んだ汚染空気を清浄化して吹出口から排出するも
のであって、前記吹出口が、床面と略対向して位置する
清浄器本体の下向面に設けてあり、前記下向面が、前記
床面と鉛直起立面との間で前記床面と離間する方向へ一
定角度傾斜した傾斜面であることを特徴とする空気清浄
器である。

【０００７】このような構成のものであると、前記床面
と吹出口が、略平行状態で直接的に対面することを回避
するとともに、床面と吹出口との間に一定の離間距離を
確保して吹き出された空気が拡散される空間を前記床面
と吹出口の間に形成することができる。したがって、吹
き出した空気の跡が床面に付着することを有効に防止す
ることができるとともに、床面からのはね返りが緩和さ
れ、このはね返った空気が利用者の足元に直接的に強く
当たって不快感を感じさせることを有効に防止すること
ができる。また、このような構成のものであると、床面
から下向面の間に一定の空間が介在することとなるの
で、清浄器全体の外観を軽量感のある良好なものとする
ことが可能となる。

【０００８】好適な実施の形態としては、下向面が、床
面から一定以上の空間を介在させて配置してあるものが
挙げられる。

【０００９】吹出口から吹き出される空気を清浄器の周
囲から外方へ良好に排出し得るようにするには、下向面
が、清浄器本体の外側に向かって傾斜している外向面で
あることが望ましい。

【００１０】空気清浄器の具体的な実施の形態として
は、天板と、この天板を支持している脚構造体とを具備
してなり、前記清浄器本体が、床面から浮上した状態で
前記天板或いは脚構造体に支持されているものが挙げら
れる。

【００１１】さらに、使用者の足元に吹出口から吹き出
された空気が当たることを有効に防止するには、下向面
が、前記天板の非使用縁側に設けてあることが望まし
い。この場合の非使用縁とは、使用者が喫煙する際に、
比較的手をかけたりする機会が少ない縁部のことを指す
ものである。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。

【００１３】この空気清浄器１は、例えばオフィス等に
設置して使用されるもので、図１に示すように、天板２
と、前記天板２を支持する脚構造体３と、前記天板２及
び脚構造体３に直接的或いは間接的に床面Ｆから浮上し
た状態で支持させた着脱可能な清浄器本体４とを具備し
ている。

【００１４】天板２は、左右縁部が、平面視略部分円弧
状に湾曲した平面視略矩形状のものであり、その中央部
に清浄器本体４の一部を落とし込んで取り付けるための
略矩形状の開口２１を有している。

【００１５】脚構造体３は、図１〜図４に示すように、
前記天板２の四隅を支持する４本の支柱３１と、前後の
支柱３１の上端部同士を連結する左右方向に対をなす第
１のフレーム３２と、これら第１のフレーム３２の中間
位置ニ箇所を連結する前後方向に対をなす第２のフレー
ム３３とを具備している。

【００１６】清浄器本体４は、図３中矢印で示すよう
に、上方に設けた吸込口５３から吸い込んだタバコの煙
や臭いが混じった汚染空気を清浄化して下方に設けた吹
出口６４から排出するものである。具体的には、前記天
板２の上面から突出して設けた突出部５と、前記天板２
の下面から垂下して設けた垂下部６とを具備している。
これら垂下部６と突出部５とは、それぞれ別体のもので
あり、垂下部６は、天板２に設けた開口２１から下方に
落とし込まれ、ハンギング状態で、その上端を前記第
１、第２のフレーム３２、３３にビス等の取付具を利用
して取り付けられている。突出部５は、その下端部が上
端部よりも、若干巾狭となっており、前記下端部を開口
２１内に落とし込んだ状態で、適宜箇所を第１、第２の
フレーム３２、３３にビス等の取付具を利用して取り付
けられている。

【００１７】突出部５は、略直方体状の突出部本体５１
と、この突出部本体５１の上面に設けた平面視略矩形状
の補助天板５２とを具備している。突出部本体５１は、
内部が中空の略直方体状のもので、その周壁を網状部材
により構成し、該周壁に吸込口５３である多数の貫通孔
を形成している。

【００１８】垂下部６は、天板２の下面から垂下した内
部が中空の略直方体状のものであり、その内部は、前記
突出部５の内部と連通している。この垂下部６は、その
内部に、タバコの煙や臭いが含まれる汚染空気を前記突
出部５の吸込口５３を介して垂下部６内へ引き込むため
の２つのファン６１と、前記ファン６１によって引き込
まれた汚染空気中に含まれる微細な塵や埃をろ過するた
めの集塵フィルター６２と、前記集塵フィルター６２を
通過した汚染空気からタバコの臭いを取り除くための脱
臭フィルター６３とを具備しており、これら集塵フィル
ター６２と脱臭フィルター６３により清浄化された空気
は、垂下部６の下端部に設けた吹出口６４から外部に排
出される。

【００１９】このような構成のものにおいて、本実施例
では、前記吹出口６４を床面Ｆと略対向して位置する垂
下部６の左右の下向面６ａに設けており、前記下向面６
ａが、図３に示すように、前記床面Fと鉛直起立面Ｅと
の間で前記床面Fと離間する方向へ一定角度傾斜した傾
斜面となるように構成している。具体的には、天板２の
非使用縁側に位置する左右の下向面６ａを、外方に向け
た状態で床面Ｆに対して該床面Ｆと離間する方向へ約４
５度傾斜させるとともに、床面Ｆから一定以上の空間を
介在させて配置している。この場合の非使用縁とは、使
用者が喫煙する際に、比較的手をかけたりする機会が少
ない左右縁部のことを指すものである。この吹出口６４
について具体的に説明すると、前記下向面６ａには、略
三角形状の開口が設けてあり、この開口を覆う位置に網
状部材が取り付けてあって吹出口６４である多数の貫通
孔を形成している。

【００２０】なお、本実施例では、天板２の使用縁側に
位置する前記垂下部６の下端部側の前後面６ｂも、使用
者の足の蹴り込み領域を確保するために、図４に示すよ
うに、床面Ｆに対して約４５度傾斜させて、下端部の側
面視形状が略三角形状となるように構成している。

【００２１】このような構成のものであると、前記床面
Ｆと吹出口６４が、略平行状態で直接的に対面すること
を回避するとともに、床面Fと吹出口６４との間に一定
の離間距離を確保することができる。したがって、床面
Ｆに吹出口６４から吹き出された空気が直接的且つ集中
的に当たることを回避し、吹き出された空気の跡が床面
に付着することを有効に防止することができる。さら
に、吹出口６４と床面Ｆとが略平行状態で直接的に対面
せず、両者間に一定の離間距離を確保することができる
ので、吹き出された空気が床面Fに到達する前に拡散さ
れることになり、床面Ｆからのはね返りが緩和される、
そのため、このはね返った空気が利用者の足元に直接的
且つ集中的に強く当たって不快感を感じさせることを有
効に防止することができる。また、下向面６ａが床面F
から離間する方向に傾斜し床面Ｆから下向面６ａの間に
一定の空間が介在しているので、清浄器１全体の外観を
軽量感のある良好なものとすることが可能となる。

【００２２】さらに、本実施例では、天板２に設けた開
口２１の上方から、清浄器本体４の垂下部６を落とし込
んで取り付けるようにしているが、この際に、下端部の
前後面６ｂ及び左右の下向面６ａが下端部に行くほど内
方に傾斜する傾斜面となっているので、前記開口２１へ
の落とし込み作業が行い易いものとなる。

【００２３】下向面６ａが、床面Fから一定以上の空間
を介在させて配置してあるので、前述した効果をさらに
有効に発揮することが可能となる。

【００２４】下向面６ａが、清浄器本体４の外側に向か
って傾斜している外向面であるので、吹出口６４から吹
き出される空気を清浄器１の周囲から外方へ良好に排出
することが可能となる。

【００２５】天板２と、この天板２を支持している脚構
造体３とを具備してなり、前記清浄器本体４が、床面Ｆ
から浮上した状態で前記脚構造体３に支持されているの
で、この空気清浄器１をオフィスのリフレッシュ空間や
執務空間に配置してカウンターテーブルやミーティング
テーブルとして利用することが可能となるだけでなく、
床面Ｆから一定以上の空間を介在させて清浄器本体４の
吹出口６４を介在させる構成を好適に実現することがで
きる。

【００２６】下向面６ａが、前記天板２の非使用縁側に
設けてあるので、さらに、使用者の足元に吹出口から吹
き出された空気が当たることを有効に防止することが可
能となる。

【００２７】なお、本発明における構成は、以上説明し
たものに限定されないのは勿論である。本実施例では、
吹出口を網状部材により構成していたが、これに限定さ
れず、吹出口には、吹き出す空気の方向を安定させるた
めに、長手方向に沿ってルーバー等を設けるようにして
もよい。特に、本実施例のものは、吹出口を設ける下向
面が約４５度、傾斜した傾斜面となっているので、下向
面が清浄器本体の外側から露見することになる。そのた
め、ルーバーが存在することを認識することができ、ル
ーバーの形状に工夫を施せば、清浄器に意匠的な外観を
付与することができる。例えば、清浄器本体の形状は、
上述したものに限定されず、図５や図６に示すような清
浄器本体１０４、２０４の形状を有するものであっても
よい。さらに、本実施例では、その他の構成も本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。

【００２８】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような構成で実
施され以下に記載されるような効果を奏する。

【００２９】すなわち、本発明は、空気清浄器の吹出口
が、床面と略対向して位置する清浄器本体の下向面に設
けてあり、この下向面が、前記床面と鉛直起立面との間
で前記床面と離間する方向へ一定角度傾斜した傾斜面で
あるので、吹出口と床面との間に吹き出した空気を拡散
させ得る一定の離間距離を確保することができ、床面に
空気が直接的に当たることを回避して、吹き出した空気
の跡が床面に付着したり、吹出口から吹き出された空気
が床面からはね返り利用者の足元に直接的に強く当たっ
て不快感を感じさせることを有効に防止することができ
る。また、清浄器全体の外観を軽量感のある良好なもの
とすることができる。

【００３０】下向面が、床面から一定以上の空間を介在
させて配置してあるならば、前述した効果をさらに有効
に発揮することが可能となる。

【００３１】下向面が、清浄器本体の外側に向かって傾
斜している外向面であるならば、吹出口から吹き出され
る空気を清浄器の周囲から外方へ良好に排出することが
可能となる。

【００３２】天板と、この天板を支持している脚構造体
とを具備してなり、前記清浄器本体が、床面から浮上し
た状態で前記天板或いは脚構造体に支持されているなら
ば、この空気清浄器をオフィスのリフレッシュ空間や執
務空間に配置してカウンターテーブルやミーティングテ
ーブルとして利用することが可能となるだけでなく、床
面から一定以上の空間を介在させて清浄器本体の吹出口
を介在させる構成を良好に実現することができる。

【００３３】下向面が、前記天板の非使用縁側に設けて
あるならば、さらに、使用者の足元に吹出口から吹き出
された空気が当たることを有効に防止することが可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す全体斜視図。

【図２】同平面図。

【図３】同正面図。

【図４】同側面図。

【図５】同一変形例を示す側面図。

【図６】同他の変形例を示す側面図。

【符号の説明】

１…空気清浄器 ２…天板 ３…脚構造体 ４…清浄器本体 ５３…吸込口 ６ａ…下向面 ６４…吹出口 Ｅ…鉛直起立面 Ｆ…床面

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吸込口から吸い込んだ汚染空気を清浄化し
   て吹出口から排出するものであって、 前記吹出口が、床面と略対向して位置する清浄器本体の
   下向面に設けてあり、前記下向面が、前記床面と鉛直起
   立面との間で前記床面と離間する方向へ一定角度傾斜し
   た傾斜面であることを特徴とする空気清浄器。
2. 【請求項２】下向面が、床面から一定以上の空間を介在
   させて配置してあることを特徴とする請求項１記載の空
   気清浄器。
3. 【請求項３】下向面が、清浄器本体の外側に向かって傾
   斜している外向面であることを特徴とする請求項１又は
   ２記載の空気清浄器。
4. 【請求項４】天板と、この天板を支持している脚構造体
   とを具備してなり、前記清浄器本体が、床面から浮上し
   た状態で前記天板或いは脚構造体に支持されていること
   を特徴とする請求項１、２又は３記載の空気清浄器。
5. 【請求項５】下向面が、前記天板の非使用縁側に設けて
   あることを特徴とする請求項４記載の空気清浄器。