JP2001299295A - ミネラルウオーターおよびそれを製造する方法 - Google Patents

ミネラルウオーターおよびそれを製造する方法

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JP2001299295A JP2000130616A JP2000130616A JP2001299295A JP 2001299295 A JP2001299295 A JP 2001299295A JP 2000130616 A JP2000130616 A JP 2000130616A JP 2000130616 A JP2000130616 A JP 2000130616A JP 2001299295 A JP2001299295 A JP 2001299295A
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京子 中島
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Kyodo KK
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MEITEIA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミネラルウオーターに含有されるナトリウム
イオン、カリウムイオン、カルシウムイオン及びマグネ
シウムイオン等のミネラル成分の量、特にマグネシウム
イオンの量を増大させる。 【解決手段】天然海水若しくは天然海水塩湖水、或いは
ナトリウムイオンを25ppm以上,カリウムイオンを10
ppm以上,カルシウムイオンを20ppm以上,及びマグネシ
ウムイオンを250ppm以上解離するように秤量した量
のナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウ
ムの各々の塩を添加した常水を、塩素殺菌、脱塩素処
理、及び精密濾過処理をして、異味、異臭、不純物を除
去し、次いでイオン交換処理或いは電気分解処理を行っ
て、全ての陰イオンを除去し、ナトリウムイオン、カル
シウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオンが
所定の含有量になるまで富化させた後、総硬度を200
〜1000ppmに調整し、85℃で30分、またはこれ
と同等以上の条件で加熱殺菌する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミネラルウオータ
ーおよびそれを製造する方法に関し、特に、従来のミネ
ラルウオータに比べて、マグネシウムイオンを250ppm以
上含有していることを特徴とするミネラルウオーター及
びそれを製造する方法に関する。
【0002】飲料水は、清水とミネラルウオーター(鉱
水)とに分けられる。前者は航海用などの特別の場合に
使用されるほかには商品性は希薄であるが、後者は、滋
養性または希釈用の飲料水として商品化され、近年、そ
の使用量は増大の一途にある。ミネラルウオーターには
天然ミネラルウオーターと人工ミネラルウオーターとが
ある。
【0003】従来のミネラルウオーターは、天然の湧出
水、または地下水源の掘削によって得られた多種微量の
ミネラル成分を含有する陸水(以下「原水」という)
を、精密濾過して殺菌充填したもの、品質を一定に保つ
ために、採取した原水を、ミネラルを含む水とこれを除
去した水とに分けた後、両者を混合したもの、または2
種類以上の原水を混合したもの等が主流である。
【0004】ところで、日本の原水は、欧米のそれに比
べて、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの含有量
が少ない。従って、従来の日本のミネラルウオーターの
多くは、マグネシウムイオンの含有量が、たとえば、
2.0ppm〜4.0ppmと極端に少なく、また硬度も低い
のが特徴である。
【0005】因みに、従来の代表的なミネラルウオータ
ーのミネラル成分を示すと下記のとおりである。 ナトリウムイオン 10〜25ppm カルシウムイオン 5〜40ppm カリウムイオン 1〜3ppm マグネシウムイオン 2〜4ppm
【0006】ここで、硬度に関して述べる。古来、水の
硬度は人体に影響を及ぼすという憶測、たとえば、硬水
はカルシウム塩を多く含むので、骨の発育にはよいが、
軟水はこれに劣る等の説が流布されてきた。然しなが
ら、これらは科学的確証を欠くのみか、ことにカルシウ
ムは、他の食品から摂取する量が極めて大きいので、こ
のような相関関係は成立しない。
【0007】また逆に、硬水は健康を害するという考え
も、科学的確証を欠いている。たとえば、レーマン(Leh
man)(1901)とクラウス(Kraus)(1919)らは、硬度140
0ppmの水を数百年間に渡って利用している地方の住民
が、そのために健康に障害を受けた例は全くないと報告
している。我が国の水道水の硬度は平均100ppm位で
あるが、これは、専ら、家庭用水として洗濯、料理など
に不都合をおよぼすおそれがあることを考慮して設定さ
れた限度であって、人体に悪影響があるとの見地から設
定されたものではない。
【0008】人は、毎日相当量の水を飲用するので、ミ
ネラルウオーターを飲用することによって、微量の含有
成分とはいえ、ミネラルウオーターに含有されているナ
トリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、
及びマグネシウムイオンなどの効果が次第にバランスよ
く加重していくことが期待される。
【0009】しかし、従来のミネラルウオーターのよう
に、マグネシウムイオンの量が少ない場合には、たとえ
毎日相当量を飲用したとしても、それだけで、ナトリウ
ムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、及びマ
グネシウムイオンなどの効果をバランスよく得ることは
不可能である。
【0010】また、従来、ミネラルウオーターの開発に
当たって、マグネシウムイオン、ナトリウムイオン、カ
リウムイオン、カルシウムイオン等のミネラル成分の生
体系における代謝、機能、必要量等について検討された
ことはなかった。
【0011】
【発明が解決すべき課題】従って、本発明が解決すべき
課題は、ミネラルウオーターに含まれるマグネシウムイ
オンの量を増やすことができなかったことにある。
【0012】本発明が解決すべき別の課題は、ミネラル
ウオーターに含まれるマグネシウムイオンの量を増や
し、且つ総硬度を250〜1000ppmに調整すること
ができなかったことである。発明が解決すべき別の課題
及び利点は、以下逐次明らかにされる。
【0013】
【課題を解決するための手段】以下、ミネラルウオータ
ーに含有されるマグネシウムイオン、ナトリウムイオ
ン、カリウムイオン、及びカルシウムイオンの生体系に
おける効果に関して述べる。
【0014】マグネシウムイオンは、リン酸基を加水分
解及び移動する酵素の補欠イオンである。従って、マグ
ネシウムイオンは、エネルギーを必要とする生物機能、
たとえば膜透過、神経刺激の発生と伝達、筋収縮、酸化
的リン酸化などに不可欠である。マグネシウムイオン
は、生体系に対して毒性のある元素ではないので、過剰
使用に対する警戒の必要性は、まず必要ない。
【0015】マグネシウムイオンは、細胞内イオンであ
り、すべての組織に分布していて、体重の約0.05%
を占め、その60%は骨格中に存在し、細胞外皮には1
%が存在するのみである。
【0016】マグネシウムイオンは、骨格部に高い比率
で存在し、乾燥脱脂骨の0.6%に及び、体内貯蔵所の
役割も果たしている。マグネシウムイオンは、生体内で
はMg2+, MgOH+イオンとして存在し、静電引力によって
骨組織表面に結合している。従って、マグネシウムイオ
ンが欠乏すると、30%をこえる骨マグネシムが動員さ
れて、代謝機能に当てられ、マグネシウムイオンが結合
していた部位には、カルシウムイオンが置き換わる。
【0017】従来、マグネシウムは、骨格の形成や補強
の主要因子としては考えられてこなかったが、最近の研
究では、これらの観点からも、摂取されるマグネシウム
濃度に注目すべきことが指摘されている。カルシウムと
の密接な関連性からいって、糖尿病の研究から膵島細胞
へのカルシウムの取り込みを、マグネシウムが阻害する
ことが明らかになっている。その結果、色々の臨床症状
が存在するが、過剰興奮性と柔組織の石灰化が、代表的
な症状である。
【0018】他の無機栄養素と同様に、マグネシウム要
求量は、他の食物成分、年齢、十分量の基準に影響され
る。カルシウムとリン酸は、マグネシウムの利用性に大
きな影響を与え、どちらかのイオンが過剰になると、マ
グネシウム要求性は増大し、その効果は相加的である。
【0019】ジェー・エル・グレガー(J.L. Greger)米
国パージュ大学(Purdue University)は、食物中のマグ
ネシウム含量に関して数種類の報告[(ワットアンドメ
リル)(Watt and Merill), 1963, シーリング(Seeling),
1964,シュレットバインーグゼル/モムゼンーシュトラ
ウプ( Schlettwein-Gsell/Mommsen-straub), 1973)]を
している。即ち、彼らは、150種類の通常食品につい
てマグネシウム含量とカロリーの比について検討し、こ
の比が,一般的に肉やミルク、穀物製品よりも、野菜で
高いことを発見している。いずれにしても、現在若年層
の多用する加工食品や調理済食品は、マグネシウム含量
が低いことが認識されている。
【0020】ところで、成人1日当たりのマグネシウム
の所要量は、280〜400mgとされている。現在流
通している加工食品や調理済食品を多用した場合には、
不足するマグネシウムも、マグネシウム含量250ppm以上
と高い本発明のミネラルウオーターを、毎日必ず所定量
飲用すれば、生体系が要求する量のマグネシウムが自然
に摂取されることを期待される。
【0021】カリウムとナトリウムは、有機化合物の一
部として細胞に組み込まれているのではなくて、水溶性
の無機塩または有機塩から出るイオンであるという点
で、細胞の他の大部分の必須成分と異なっている。一般
に、カリウムとナトリウムイオンは、負電荷をもつ細胞
内タンパク質、その他のコロイド、または構造単位に吸
着される。
【0022】また、生体系内のナトリウムとカリウムは
動的状態にあり、細胞内の異なる部分間、細胞と細胞外
体液間で交換され、また体液中に摂取されたナトリウ
ム、カリウムと混ざり合う。即ち、細胞内の浸透圧の調
節、と細胞内外への水の通過の調節は、細胞壁の輸送系
による細胞内カリウム、ナトリウムの調節に大きく依存
している。
【0023】成人の1日当たりの所要量は、カリウムが
2000〜4000mg、ナトリウムが10g以下とさ
れている。ヒトが摂取する天然の食物の大部分には、カ
リウムが豊富に存在しているので、通常、欠乏の問題は
起こらないが、カリウムとナトリウムは、有機化合物の
一部として細胞に組み込まれているのではなくて、水溶
性の無機塩、または有機塩から出るイオンとして存在し
ているので、カリウムイオンとナトリウムイオンを豊富
に含有する本発明のミネラルウオーターを毎日必ず所定
量飲用すれば、生体系が要求する量のカリウムイオンと
ナトリウムイオンが自然に摂取される。
【0024】カルシウムは、細胞膜の保持、透過性の保
持、神経と筋の興奮、筋の正常な収縮、心拍の維持等に
必要である。カルシウムは、血液凝固のための種々の段
階の酵素反応に重要な役割を果たし、またある種酵素反
応を活性化する。またカルシウムは、骨塩の最も重要な
元素であり、リン酸や炭酸とともに、骨の機能的、構造
的性質を形成する。
【0025】カルシウム代謝の基本経路は、摂取、消
化、吸収、体のいろいろな部位への輸送、貯蔵、および
骨、歯、その他石灰化の部分からの遊離、尿と便や汗等
による排泄である。ヒトは、カルシウムの吸収を小腸の
上部で行い、腸からのカルシウムの吸収量は、摂取量、
年齢、栄養状態および健康状態に依存している。一般
に、吸収率は、年齢および摂取量につれて減少し、また
栄養状態がよくなるにつれて減少する。吸収の絶対量
は、摂取量につれて増大し、年齢とともに減少しないこ
ともある。
【0026】カルシウムの摂取量は、個人によって異な
り、食品および個人の文化、食性に依存するが、通常、
400〜1100mg/日である。大抵のヒトは、カルシウムの摂
取量の半分以上を、牛乳かまたは毎日の食事から摂取し
ている。従って、カルシウムイオンを豊富に含有する本
発明のミネラルウオーターを毎日必ず所定量飲用すれ
ば、生体系が要求する量のカルシウムの補給に役立つこ
とになる。
【0027】ミネラルウオーターの代表的な製造方法の
一つは、原水を。沈殿、濾過、及び加熱殺菌処理を施し
て瓶詰めすることである。然しながら、日本の陸水は、
カルシウムイオン、マグネシウムイオンの含有量が極端
に少ないので、この従来方法で製造されたミネラルウオ
ーターのミネラル分は、たとえば、ナトリウムイオンが
10〜25ppm、カルシウムイオンが5〜40ppm、カリ
ウムイオンが1〜3ppm、そしてマグネシウムイオンが
2〜4ppmという低含量である。
【0028】従って、ミネラルウオーターを製造するに
当たって、陸水を原水として、従来の方法で製造する限
り、マグネシウムイオンの含有量を増大させることはで
きない。
【0029】そこで、本発明者は、天然海水或いは天然
海水塩湖水、或いはこれらと同等の水を、原料水として
使用することを検討した。
【0030】天然海水或いは天然海水塩湖水は,ナトリ
ウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、マグ
ネシウムイオン等を含有しているので、これらを富化さ
せることによって所期の目的が達成される。
【0031】即ち、課題を解決するための手段である本
発明は、(イ)所定量の天然海水若しくは天然海水塩湖
水、或いはナトリウムイオンを25ppm以上、カリウム
イオンを10ppm以上,カルシウムイオンを20ppm以上,
及びマグネシウムイオンを250ppm以上解離するよう
に秤量した量のナトリウム、カリウム、カルシウムおよ
びマグネシウムの各々の塩を添加した常水を原料水とし
て用意すること、(ロ)原料水に殺菌処理を施すこと、
(ハ)殺菌処理を施した原料水に脱塩処理を施して、塩
分を除去すること、(ニ)脱塩処理を施して塩分を除去
した原料水に精密濾過処理を施して、異味、異臭、不純
物を除去すること、及び(ホ)精密濾過処理を施して、
異味、異臭、不純物を除去した原料水に、イオン交換処
理或いは電気分解処理を施して全ての陰イオンを除去
し、一方ナトリウムイオンが25ppm以上、カリウムイ
オンが10ppm以上、カルシウムイオンが20ppm以上,
及びマグネシウムイオンが250ppm以上になるまで、
イオン交換処理或いは電気分解処理を繰り返すことを含
む。
【0032】本発明で使用される原料水は、天然海水ま
たは通常の海水である。
【0033】本発明で原料水として使用される天然海水
塩湖水とは、高濃度の塩分の他に、ナトリウムイオン、
カルシウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオ
ン等を含有する内陸の閉鎖水体の水である。
【0034】本発明では、常水に、ナトリウムイオンを
25ppm以上、カリウムイオンを10ppm以上、カルシウ
ムイオンを20ppm以上、及びマグネシウムイオンを2
50ppm以上解離するように秤量した量のナトリウム、
カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの各々の塩を
添加した水を、原料水として使用してもよい。
【0035】本発明において使用する用語「常水」は、
日本薬局方に収載されているものであって、いわゆる飲
用に供されるれる通常の水という意味ではない。また、
当然のことであるが、本発明においては、日本薬局方に
収載されている「常水」以外に、「常水」を蒸留する
か、或いはイオン交換樹脂を用いて精製した日本薬局方
に収載されている「精製水」を使用してもよい。従っ
て、本発明において使用する用語「常水」は、日本薬局
方に収載されている「精製水」をも包含するものと理解
されるべきである。
【0036】本発明で使用する上記金属イオンが所定濃
度添加された常水を製造する場合に使用されるナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、およびマグネシウム各々の
塩は、たとえば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、
およびマグネシウム各々の塩化物、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、およびマグネシウム各々の硫酸塩、若
しくはナトリウム、カリウム、カルシウム、およびマグ
ネシウム各々の硝酸塩、或いはナトリウム、カリウム、
カルシウム、およびマグネシウム各々の炭酸塩、及びこ
れらの混合物から任意に選択される。
【0037】ただし、陽イオン及び陰イオンの解離効率
等を考慮すると、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、
塩化マグネシウム、炭酸カリウムが好ましい。
【0038】本発明に従って、原料水に施す殺菌処理に
は、任意の処理方法が採用されるが、効果、飲料水の殺
菌方法として効果的な塩素殺菌が好ましい。
【0039】本発明に従って、脱塩処理を施して塩分を
除去した原料水に精密濾過処理を施して、異味、異臭、
不純物を除去する。臭味の原因はいろいろあるが、大別
すると、有機、無機物の混入、生物の発生、浄化消毒な
ど人工的処理による薬物の混入に起因する。精密濾過処
理を施すことによって、これらの異味、異臭、不純物を
完全に除去される。
【0040】本発明に従って、所定量の天然海水若しく
は天然海水塩湖水、或いはナトリウムイオンを25ppm
以上,カリウムイオンを10ppm以上,カルシウムイオン
を20ppm以上,及びマグネシウムイオンを250ppm以
上解離するように秤量した量のナトリウム、カリウム、
カルシウムおよびマグネシウムの各々の塩を添加した常
水を原料水として用意し、その原料水に殺菌処理を施
し、殺菌処理を施した原料水に脱塩処理を施して塩分を
除去し、脱塩処理を施して塩分を除去した原料水に精密
濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去し、精密濾
過処理を施して異味、異臭、不純物を除去した原料水
を、陽イオン交換樹脂を充填したカラムを通過させて全
ての陰イオンを除去し、一方ナトリウムイオンが25pp
m以上,カリウムイオンが10ppm以上、カルシウムイオ
ンが20ppm以上,及びマグネシウムイオンが250ppm
以上になるまで、イオン交換処理を繰り返し、最後に、
85℃で30分、またはこれと同等以上の条件で加熱殺
菌することによって、所期のミネラルウオーターが製造
される。
【0041】あるいは、本発明に従って、所定量の天然
海水若しくは天然海水塩湖水、或いはナトリウムイオン
を25ppm以上,カリウムイオンを10ppm以上,カルシウ
ムイオンを20ppm以上,及びマグネシウムイオンを25
0ppm以上解離するように秤量した量のナトリウム、カ
リウム、カルシウムおよびマグネシウムの各々の塩を添
加した常水を原料水として用意し、その原料水に殺菌処
理を施し、殺菌処理を施した原料水に脱塩処理を施して
塩分を除去し、脱塩処理を施して塩分を除去した原料水
に精密濾過処理を施して、異味、異臭、不純物を除去
し、精密濾過処理を施して、異味、異臭、不純物を除去
した原料水を、電気分解処理して、全ての陰イオンを陽
極に、また、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、カ
リウムイオン、マグネシウムイオンを陰極に回収し、こ
の電気分解を数回行うことによってナトリウムイオン、
カルシウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオ
ンが所定の含有量になるまで富化させた後、85℃で3
0分、またはこれと同等以上の条件で加熱殺菌すること
によって、所期のミネラルウオーターが製造される。
【0042】本発明でイオン交換法を採用する場合は、
たとえば、米国のロームアンドハース社(Rohm & Haas C
o.)製のイオン交換樹脂である「アンバーライト(Amber
lite、商品名)」シリーズのうち、強塩基性陰イオン交
換樹脂であるIRA-400およびIRA-410、および弱塩基性陰
イオン交換樹脂であるXE-58およびXE-64等が効果的であ
る。
【0043】次ぎに、本発明の「総硬度」に関して説明
する。ミネラルウオーターに関して使用する用語「総硬
度」は、ミネラルウオーターに含有されるアルカリ土類
塩に基づくが、一般にカルカルシウムとマグネシウムが
主原因をなす。EDTA指示薬を用いる滴定法によって決定
される。 0.01M EDTA液 1ml=1.001mg CaCO3 であるので、試料50mlにつき、EDTAが15.0mlの相当量
は、300ppmCaCO3となる。
【0044】ただし、ミネラルウオーターの総硬度は希
釈することによって自由に調整できるので、それを規定
することに余り技術的な意味がないが、本発明の場合、
250〜1000の範囲で調整すれば、含有されるナト
リウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、お
よびマグネシウムイオンを積極的に活用することができ
る。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を実施例
により具体的に説明する。
【0046】[実施例1]西オーストラリヤにある海水
塩湖デボラ湖の水を原料水として使用した。デボラ湖
は、約500万年前にできあがったといわれていて、通
常の海水に比べて、含まれているナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、およびマグネシウムのイオン濃度が高
いことで知られている。
【0047】このデボラ湖の水を入れたタンクと、塩素
殺菌装置、脱塩素装置、精密濾過装置、強酸性イオン交
換樹脂であるアンバーライト(商品名、Ambertlite IR
A-410)を充填したイオン交換カラムを連結して、密閉
イオン交換システムを設備した。デボラ湖の水を、この
システムを繰り返して通過させて、全ての陰イオンを除
去し、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウム
イオン、マグネシウムイオンが、所定の含有量になるま
で解離させた後、85℃で30分、またはこれと同等以
上の条件で加熱殺菌して、総硬度が250ppmになるよ
うに調整して、ミネラルウオーターを製造した。
【0048】このミネラルウオーターを分析して、表ー
1〜表ー3に示す結果を得た。
【表1】
【0049】表ー1の結果から、実施例1のミネラルウ
オーターのナトリウムイオン、カリウムイオン及びマグ
ネシウムイオンの含有量が、従来の代表的なミネラルウ
オーターに比べて増大していることが明らかである。特
に、カリウムイオン及びマグネシウムイオンの含有量
が、従来のものに比べて、それぞれ4倍及び9倍以上で
あることが分かる。
【0050】
【表2】 注1:窒素・たんぱく質換算係数:6.25 注2:計算式:100ー(水分+たんぱく質+脂質+灰
分) 注3:栄養表示基準(平成8年厚生省告示第146号)
によるエネルギー換算係数:たんぱく質=4、脂質=
9,炭水化物=4
【0051】
【表3】 注1:食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告
示第370号)の第1食品D各条〇清涼飲料水による。
【0052】表ー3の結果から、実施例1のミネラルウ
オーターが、清涼飲料水に適合していることが明らかで
ある。
【0053】[実施例2]原料水として天然海水を使用
した以外には、実施例1と同じ手順を繰り返して、総硬
度が1000ppmになるように調整したミネラルウオー
ターを製造した。このミネラルウオーターを分析して、
表ー4〜表ー6に示す結果を得た。
【0054】
【表4】
【0055】表ー4の結果から、実施例2のミネラルウ
オーターに含有されるナトリウムイオン、カリウムイオ
ン及びマグネシウムイオンの量が、従来の代表的なミネ
ラルウオーターに比べて増大していることが明らかであ
る。特に、ナトリウムイオンが約2倍、カリウムイオン
が約16倍、及びマグネシウムイオンが約57倍に増大
していることが分かる。
【0056】
【表5】 注1:窒素・たんぱく質換算係数:6.25 注2:計算式:100ー(水分+たんぱく質+脂質+灰
分) 注3:栄養表示基準(平成8年厚生省告示第146号)
によるエネルギー換算係数:たんぱく質=4、脂質=
9,炭水化物=4
【0057】
【表6】 注1:食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告
示第370号)の第1食品D各条〇清涼飲料水による。
【0058】表ー6の結果から、実施例1のミネラルウ
オーターが、清涼飲料水に適合していることが明らかで
ある。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のミネラル
ウオーターは、従来のミネラルウオーター、特に、原水
を沈殿、濾過、加熱殺菌して製造したミネラルウオータ
ーに比べて、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カル
シウムイオン、及びマグネシウムイオン等のミネラル成
分の含有量が高い。特に、本発明のミネラルウオーター
は、マグネシウムイオンの含有量が250ppm以上であ
ることを最も重要な特徴としているが、ナトリウムイオ
ンを25ppm以上、カリウムイオンを10ppm以上、カル
シウムイオンを20ppm以上含有させることもできるの
で、本発明のミネラルウオーターを、そのままで、或い
はコーヒー、紅茶、お茶として1日約1000cc飲用
することにより、生体系が必要としているこれらのミネ
ラル成分の摂取に大いに寄与する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/46 C02F 1/50 510A 4D061 1/50 510 531M 531 560A 560 560D 560E 560F 1/76 A 1/76 9/00 502A 9/00 502 502E 502J 502M 502Z 503A 503 504B 504 504E A23L 2/00 V Fターム(参考) 4B017 LC03 LC05 LK02 LK03 LP08 LP11 LP12 LP18 4D006 GA07 KA03 KA72 KB11 KB30 KD06 KD23 PB04 PB70 PC11 4D025 AA10 BA09 BA14 BA15 BA22 BB02 DA05 DA06 DA08 DA09 DA10 4D034 CA06 4D050 AA20 AB06 BB04 CA01 CA08 CA09 CA10 CA12 CA14 4D061 DB09 DB20 EA02 EA09 EB37 FA01 FA08 FA09 FA10 FA12 FA16 GA21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主としてナトリウムイオン、カリウムイオ
    ン、カルシウムイオン、及びマグネシウムイオンをミネ
    ラル成分として含有しているミネラルウオーターであっ
    て、マグネシウムイオンの含有量が250ppm以上であ
    ることを特徴とするミネラルウオーター。
  2. 【請求項2】ナトリウムイオンの含有量が25ppm以
    上、カリウムイオンの含有量が10ppm以上,及びカルシ
    ウムイオンの含有量が20ppm以上であることを特徴と
    する請求項1に記載のミネラルウオーター。
  3. 【請求項3】総硬度が200〜1000ppmであること
    を特徴とするた請求項1又は2に記載のミネラルウオー
    ター。
  4. 【請求項4】イ。所定量の天然海水若しくは天然海水塩
    湖水、或いはナトリウムイオンを25ppm以上、カリウ
    ムイオンを10ppm以上,カルシウムイオンを20ppm以
    上,及びマグネシウムイオンを250ppm以上解離するよ
    うに秤量した量のナトリウム、カリウム、カルシウムお
    よびマグネシウムの各々の塩を添加した常水を原料水と
    して用意すること、 ロ。原料水に殺菌処理を施すこと、 ハ。殺菌処理を施した原料水に脱塩処理を施して塩分を
    除去すること、 ニ。脱塩処理を施して塩分を除去した原料水に精密濾過
    処理を施して異味、異臭、不純物を除去すること、及び ホ。精密濾過処理を施して異味、異臭、不純物を除去し
    た原料水にイオン交換処理或いは電気分解処理を施して
    全ての陰イオンを除去し、一方ナトリウムイオンが25
    ppm以上、カリウムイオンが10ppm以上、カルシウムイ
    オンが20ppm以上,及びマグネシウムイオンが250pp
    m以上になるまで、イオン交換処理或いは電気分解処理
    を繰り返すことを含むミネラルウオーターを製造する方
    法。
  5. 【請求項5】さらに、総硬度を200〜1000ppmに
    調整することを含む請求項4に記載のミネラルウオータ
    ーを製造する方法。
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