JP2001297994A - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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JP2001297994A
JP2001297994A JP2000116470A JP2000116470A JP2001297994A JP 2001297994 A JP2001297994 A JP 2001297994A JP 2000116470 A JP2000116470 A JP 2000116470A JP 2000116470 A JP2000116470 A JP 2000116470A JP 2001297994 A JP2001297994 A JP 2001297994A
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Takashi Ito
伊藤  隆
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱処理時に基板の温度分布の均一性を確保す
ることができる熱処理装置を提供する。 【解決手段】 複数のランプ21のそれぞれと処理空間
PSとの間には、導光ロッド25が配置されている。複
数のランプ21から出射された光はそれぞれ反射鏡22
によって反射され、導光ロッド25の上端面に入射す
る。導光ロッド25に入射した光は、四角柱形状の導光
ロッド25内部の側壁において多重に反射を繰り返し、
その下端面から処理空間PS内の基板Wに向けて出射す
る。このときに、多重反射を繰り返すことによって導光
ロッド25の下端面から出射された光は均一な照度分布
を有している。その結果、基板W上の照度分布もほぼ均
一となり、熱処理時に基板の温度分布の均一性を確保す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理室内に収容し
た半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマス
ク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、「基板」
と称する)に光を照射して熱処理を行う熱処理装置、特
にランプアニール等の急速加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、基板の製造工程においては、
種々の熱処理が行われている。基板に対して熱処理を行
う熱処理装置としては、例えば、光照射によって基板の
急速加熱を行う急速加熱装置(いわゆるランプアニー
ル)が用いられている。
【0003】一般に、急速加熱装置はハロゲンランプ等
を光源として使用し、その光源から出射された光を基板
に照射することにより基板を加熱している。このとき
に、光源であるハロゲンランプ等に配光特性が存在する
ため、光源からの光をそのまま基板に照射したのでは基
板主面上に不均一な照度分布が生じる。このような不均
一な照度分布を緩和するため、光源を収容するランプハ
ウスは、例えば以下のように構成されていた。
【0004】図11は、従来の光照射による基板の加熱
を説明する図である。ランプハウス120は、ハロゲン
ランプ等の光源105と、楕円近似ミラー110とを備
える。そして、急速加熱装置にはこのようなランプハウ
ス120が多数配置されている。それぞれのランプハウ
ス120内においては、光源105から出射された光が
楕円近似ミラー110によって反射され、下方の基板W
へと向かう。このときに、相互に隣接する光源105か
ら出射された光の照度の低い部分どうしの干渉効果を利
用して照度むらを緩和するようにしていた。また、基板
Wの同心円方向の照度分布をより改善するべく、光照射
時に基板Wを回転させるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の急速加熱装置には以下のような問題があった。図1
2は、従来の急速加熱装置を用いたときの基板上の照度
分布を示す図である。同図に示すように、楕円近似ミラ
ー110によって照度むらを緩和したとしても、なお隣
接する光源105の中間に対応する位置においては照度
が低く、照度分布が不均一なものとなっていた。
【0006】また、上記従来の構成においては、光源1
05のランプフィラメントの精度や取り付け精度が照度
分布に影響し易いという問題があった。すなわち、光源
105のランプフィラメント精度や取り付け状態が少し
でも異なると、それがそのまま照度分布の不均一の原因
となっていた。換言すれば、光源105の照度のばらつ
きによって基板W上の照度分布が容易に左右されること
となっていたのである。そして、このような照度分布の
不均一性は、基板Wの加熱時の温度分布に不均一性を生
じさせることとなっていた。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、熱処理時に基板の温度分布の均一性を確保する
ことができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、処理室内に収容した基板に光を
照射して熱処理を行う熱処理装置であって、前記処理室
内にて基板を支持する支持手段と、前記処理室の上方に
設けられ、前記処理室に向けて光を出射する複数の光源
と、前記複数の光源のそれぞれと前記処理室との間に配
置され、前記複数の光源のそれぞれから出射された光を
前記支持手段に支持された基板に導く複数の多角柱形状
の導光ロッドと、前記光源から光を照射して基板を加熱
する際に、基板を支持している支持手段を前記導光ロッ
ドの端面に対して近づけた状態にさせる駆動手段と、を
備えている。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の熱処理装置において、前記支持手段に支持された基板
と前記導光ロッドの端面との間に、前記導光ロッドから
の光を透過させる透過カバーをさらに備えている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について詳細に説明する。
【0011】<1.急速加熱装置の全体構成>図1は、
本発明の実施の形態である急速加熱装置1の縦断面図で
ある。また、図2は図1の左側部分の、図3は図1の右
側部分の拡大図である。以下、図1〜図3を参照しつつ
この装置の構成について説明する。
【0012】急速加熱装置1は主にチャンバ10、照射
部20、透過カバー30、基板保持回転部40、反射部
50、透過キャップ60、温度計測部70、昇降駆動部
80および制御部90を備えている。
【0013】チャンバ10は上部をリフレクタ11、下
部をハウジング12とする円筒形状の炉体であり、この
炉体の内部壁面は石英でおおわれているとともに、その
内側には基板Wに熱処理を施すための空間である処理空
間PSを有する。また、リフレクタ11内部には冷媒を
通して冷却する多数の冷却管(図示省略)が設けられて
いる。なお、リフレクタ11とハウジング12は分離さ
れており、両者はハウジング12の外周面外側を覆う伸
縮可能な金属ベローズ14により連結されている。な
お、本実施形態においては、処理空間PSが処理室に相
当する。
【0014】また、チャンバ10の側面には図示しない
外部の基板搬送機構との間で基板Wを受け渡して搬出入
するための基板搬出入口10aの他、上側ガス供給路1
0b、上側ガス排出路10c、下側ガス供給路10dが
設けられている。そのうち、上側ガス供給路10bに
は、化学反応により窒化膜や酸化膜等の成膜のための一
酸化窒素ガス(N2O)や酸素ガス(O2)等の処理ガス
を供給する装置外に設けられた処理ガス供給源15およ
び装置内に充満した処理ガスを置換して排出するための
化学的反応性の低い窒素ガス(N2)等の置換ガスを供
給する外部の置換ガス供給源16に接続されている。ま
た、上側ガス排出路10cはチャンバ10内に供給され
た処理ガスおよび置換ガス(以下、両者を総称する場合
には単に「ガス」という。)を外部に排出する。さら
に、下側ガス供給路10dは置換ガス供給源16のみに
接続されている。
【0015】また、基板搬出入口10aの外側にはシャ
ッタ17が設けられており、図示しない昇降機構の駆動
により開閉することができるとともに、後述するように
基板搬出入口10a内にはチャンバ10内のガスを排出
する下側ガス排出路10fが設けられている。
【0016】照射部20はリフレクタ11の内側、すな
わち処理空間PSの上方に設けられ、複数のランプハウ
ス23と、複数の導光ロッド25とを備えている。それ
ぞれのランプハウス23は、ランプ21および反射鏡2
2を備えている。ランプ21は、発光式加熱手段として
のハロゲンランプである。ランプ21から出射された光
は反射鏡22によって反射された後下方に、すなわち処
理空間PSの方に向けて進む。なお、ランプ21は処理
室に向けて光を出射する光源に相当する。
【0017】導光ロッド25は石英製の四角柱形状(本
実施形態では、上端面および下端面が正方形である直方
体形状)の部材である。導光ロッド25は、複数のラン
プ21のそれぞれと処理空間PSとの間に配置されてい
る。従って、ランプ21の個数と導光ロッド25の個数
とは同数である。なお、導光ロッド25は六角柱形状の
部材でもよい。
【0018】図4は、導光ロッド25の配置を示す平面
図である。同図は、複数の導光ロッド25を上方から見
た図である。同図に示すように、本実施形態において
は、52本の導光ロッド25が相互に近接して設けられ
ており、基板Wの全部と後述する均熱リング41の大部
分とをそれらによって覆っている。導光ロッド25は、
複数のランプ21のそれぞれから出射された光を処理空
間PS内の基板Wに導くことによって基板Wを加熱す
る。なお、基板Wの加熱の様子についてはさらに後述す
る。
【0019】透過カバー30は照射部20の下方であっ
て、処理空間PS内の基板Wと導光ロッド25の端面と
の間に設けられた化学的反応性の低い石英製のカバーで
あり、導光ロッド25からの光を透過する。
【0020】基板保持回転部40は、基板Wの周縁部分
を全周に亘って保持するとともにその周縁部からの熱の
放出を補償するSiC製の均熱リング41が、その直径
より大きな内径を有する円筒の支持脚42により支持さ
れている。そして、支持脚42の外周面下端に回転子4
3aが設けられ、それに対応する円形の固定子43bが
固定部材52上に取り付けられ、これら回転子43aお
よび固定子43bがリニアモータ43を構成している。
そのリニアモータ43が回転すると支持脚42がその円
筒の中心を軸として回転し、それに伴い、均熱リング4
1もその水平面内での中心を軸として基板Wの被処理面
(上面)と平行な面内(水平面内)で回転可能となって
いる。なお、本実施形態においては、均熱リング41が
基板Wを支持する支持部材に相当する。
【0021】反射部50は、上面が反射率の高い鏡面で
ある反射板51を、均熱リング41に支持された基板W
と平行(水平)に固定部材52を介してハウジング12
に固定したものであり、反射板51により基板Wからの
放射光を反射する。そして、基板W下面もその反射光を
さらに反射することにより、基板Wと反射板51との間
で放射光の反射が繰り返される多重反射が生じる。ま
た、反射板51には複数の穴51aが設けられている。
【0022】透過キャップ60は光透過性が高く、上端
が平面で閉鎖された円筒状をなした化学的反応性の低い
石英製の部材であって、反射部50の上部を覆ってい
る。これにより、反射板51表面が処理ガス等と反応し
て「くもる」などして、その反射率が低下することを抑
えている。また、透過キャップ60の上面には、同心円
上の3本の石英製の支持ピン61が設けられており、そ
れら支持ピン61の上端に基板Wを水平に載置すること
ができるものとなっている。また、透過キャップ60下
部には透過キャップ60全体を昇降させる昇降駆動手段
としてのエアシリンダ62が設けられている。エアシリ
ンダ62の伸縮により、基板Wを受け取る際には透過キ
ャップ60を上昇させて支持ピン61上に基板Wを載置
し、その後に透過キャップ60を下降させることによっ
て基板保持回転部40の均熱リング41上に基板Wを載
置する。逆に基板Wを基板搬送機構に渡す際には逆の手
順で行う。
【0023】また、透過カバー30、透過キャップ60
およびチャンバ10の内部壁面が石英製であり、均熱リ
ング41がSiC製であることにより、チャンバ10の
内部において金属部材が処理ガスに直接さらされること
が少ないので、基板Wに金属汚染を及ぼすことが少な
い。
【0024】温度計測部70は反射板51に複数設けら
れた円筒状の穴51aのそれぞれの下方に取り付けら
れ、穴51aを通じて内部に上記の多重反射後の光を取
り入れることができるものとなっている。そして、温度
計測部70内部に設けられた図示しない放射温度計によ
りそれら光を基に基板Wの温度を計測し、その温度信号
を制御部90に送信する。
【0025】昇降駆動部80はボールねじ81とモータ
82とを備えた昇降駆動手段であり、モータ82の回転
により、ハウジング12およびそれに取り付けられた反
射部50、基板保持回転部40、温度計測部70を一体
として昇降(リフレクタ11に対して相対的に近接、離
隔)させることができる。そして、それにより均熱リン
グ41上に載置された基板Wを昇降させ、導光ロッド2
5の下端面に近接させることができる。なお、本実施形
態においては、昇降駆動部80が駆動手段に相当する。
【0026】制御部90は内部に図示しないCPUおよ
びメモリ等を備えるとともに、シャッタ17、ランプ2
1、リニアモータ43、モータ82のそれぞれに電力を
供給するドライバ(図示省略)に接続され、それらドラ
イバによる供給電力の制御を通じて上記各部の動作を制
御する。また、制御部90は、エアシリンダ62へのエ
ア供給源、処理ガス供給源15、置換ガス供給源16に
設けられた電磁弁の開閉により、エアやガスの供給量を
制御する。
【0027】次に、急速加熱装置1へのガス供給・排気
経路についてさらに説明する。
【0028】図1に示すように、上側ガス供給路10b
は透過カバー30の上面内部に設けられたガス溜め30
aに通じている。また、図1および図1のA−A断面か
ら上方を見た状態を示す図である図5に示すように透過
カバー30の下面にはガス溜め30aに通じる複数の細
孔である上側ガス導入口30bが設けられている。そし
て、ガス供給の際にはガスが上側ガス導入口30bを通
じてシャワー状に処理空間PSに供給される。このよう
に、この装置では上側ガス導入口30bが基板Wの被処
理面に平行な面内において均一に設けられているので、
基板Wの被処理面内におけるガス流が均一であり、ガス
流による基板Wの温度低下の不均一も抑えられる。
【0029】上側ガス排出路10cはリフレクタ11内
部のガス溜め10eに通じている。また、図5に示すよ
うに、ガス溜め10eは円筒形のリフレクタ11内部の
全周に亘って設けられている。また、図2に示すよう
に、ガス溜め10eは透過カバー30の内周面の全周に
亘ってスリット状に設けられた上側ガス排出口30cに
通じている。そして、上側ガス排出口30cから排出さ
れた処理空間PS内のガスはガス溜め10eを通じて上
側ガス排出路10cから装置外の図示しない施設内のダ
クトに排出される。このように上側ガス排出口30cが
透過カバー30の全周に亘って設けられていることによ
り等方的にガスを排出することができ、ガス流が一層均
一になり、それにより基板Wの温度低下の不均一も一層
抑えられる。
【0030】図6は図1のB−B断面から下方を見た状
態を示す図である。下側ガス導入口30dはリフレクタ
11内のガス溜め10gを介して下側ガス供給路10d
に接続されている。置換ガス供給源16から供給された
置換ガスは下側ガス供給路10d、ガス溜め10g、下
側ガス導入口30dを通じて処理空間PSに導入され
る。
【0031】また、図1に示すように下側ガス導入口3
0dと下側におけるガス排出の経路としても機能する基
板搬出入口10aとは、ほぼ同じ高さで、かつ、基板W
を挟んで対向するように設けられている。そして、基板
搬出入口10aの下方には下側ガス排出路10fが設け
られており処理空間PS内の雰囲気は基板搬出入口10
aを経て下側ガス排出路10fから排出される。そして
下側ガス導入口30dから置換ガスを供給しつつ、基板
搬出入口10aから内部雰囲気を排出する際には、ガス
の供給量と排気量はバランスが取られる。これによりガ
スの置換の際や、基板Wの搬出入の際には下側ガス導入
口30dから基板搬出入口10aにかけてのガス流GS
を形成し、ガス置換を迅速に行えるとともに、基板搬出
入口10aの下側ガス排出路10fからガスを排出する
ことにより、基板Wの搬出入の際には外気の巻き込みを
防ぐことができる。
【0032】また、制御部90は昇降駆動部80の駆動
制御を通じて、基板Wを主に以下に示す3つの高さに位
置させるように基板保持回転部40の高さを制御する。
【0033】図7は昇降駆動部80が上昇した状態を示
す急速加熱装置1の縦断面図である。図示のように昇降
駆動部80が上昇した状態(基板Wが処理ガス排気口3
0cに対して1〜6mm程度)で処理空間PS上部に処
理ガスが供給される。このときの基板Wの高さを、ガス
供給高さGHと呼ぶ。このように、この装置では上側ガ
ス導入口30bから基板Wの被処理面に向けて処理ガス
を供給する際に基板Wを上側ガス導入口30bに近接さ
せることにより基板W上方の処理ガスを充満させるべき
基板Wと透過カバー30との間の空間を狭めるので、処
理空間PS内の雰囲気を処理ガスに迅速に置換できる。
【0034】また、図1に実線で示すように、昇降駆動
部80が下降した際の基板Wの高さは、基板Wの搬出入
の高さ、すなわち、基板搬出入口10aとほぼ同じ高さ
であって、このときの基板Wの高さを、搬出入高さTH
と呼ぶ。
【0035】さらに、図1に二点鎖線で示すように、昇
降駆動部80がガス供給高さGHより若干下降した(基
板Wと導光ロッド25の下端面との高さの差が15〜2
5mm程度)際の基板Wの高さは、基板Wに熱処理が施
される高さであって、このときの基板Wの高さを処理高
さPHと呼ぶ。このように、処理高さPHを可変できる
ので、ガスの流速に対応した最適な熱処理が可能とな
る。
【0036】<2.急速加熱装置の処理手順>次に、以
上のような構成を有する急速加熱装置1の処理手順につ
いて説明する。図8は、急速加熱装置1における処理手
順を示すフローチャートである。
【0037】シャッタ17は予め閉じられている。そし
てまず、上側ガス導入口30b、下側ガス導入口30d
からの置換ガスの導入および基板搬出入口10aを通じ
て下側ガス排出路10fからの置換ガスの排出をそれぞ
れ開始する。これにより、ガス流GS(図6参照)が形
成される(ステップS1)。
【0038】つぎに、シャッタ17を開き、外部の基板
搬送機構により基板Wを基板搬出入口10aを通じてチ
ャンバ10内に搬入し(ステップS2)、それに伴いエ
アシリンダ62が伸びて透過キャップ60が上昇し、そ
れにより上昇した支持ピン61上に基板Wを載置する。
【0039】つぎに、シャッタ17を閉じ、エアシリン
ダ62の駆動により透過キャップ60を下降させること
によって支持ピン61を下降させ、基板Wを支持ピン6
1から均熱リング41上に載置して受け渡す。
【0040】つぎに、上側ガス排出口30cから処理空
間PS内のガスの排出を開始する。そして、昇降駆動部
80の駆動により基板保持回転部40を上昇させて基板
Wを載置した均熱リング41を上昇させ、基板Wを上側
ガス導入口30bに近接させていき、前述のガス供給高
さGH(図7参照)に位置させる。このガス供給高さG
Hに基板Wが位置する状態では透過カバー30と基板W
との間の空間(処理空間PS上部)は前述のように狭め
られている。そのため、この空間に処理ガスを供給する
と迅速に処理ガスを充満させることができ、ガスの置換
効率がよく、処理時間を短縮できる。
【0041】つぎに、下側ガス導入口30dからの置換
ガスの導入および下側ガス排出路10fからのガスの排
出をそれぞれ停止するとともに、上側ガス導入口30b
から処理ガスを導入して処理空間PSを処理ガスにて満
たす(ステップS3)。上側ガス導入口30bから導入
された処理ガスは処理空間PS内を流れて、上側ガス排
出口30cから排出される。
【0042】つぎに、昇降駆動部80の駆動により基板
保持回転部40を若干下降させることにより基板Wを載
置した均熱リング41を若干下降させ、処理高さPHに
基板Wを位置させ、均熱リング41およびそれに支持さ
れた基板Wを導光ロッド25の下端面に近接させた状態
とする(ステップS4)。
【0043】そして、複数のランプ21を点灯させ、基
板Wの急速加熱処理を行う(ステップS5)。図9は、
急速加熱装置1における基板Wの光照射加熱の様子を示
す図である。また、図10は、急速加熱装置1を用いた
ときの基板上の照度分布を示す図である。なお、図9に
おいては、透過カバー30の記載は省略している。
【0044】複数のランプ21から出射された光はそれ
ぞれ反射鏡22によって反射され、導光ロッド25の上
端面に入射する。導光ロッド25に入射した光は、四角
柱形状の導光ロッド25内部の側壁において多重に反射
を繰り返し、その下端面25aから処理空間PS内の基
板Wに向けて出射する。このときに、多重反射を繰り返
すことによって導光ロッド25の下端面25aから出射
された光は均一な照度分布を有している。その結果、図
10に示すように、基板W上の照度分布もほぼ均一とな
るのである。
【0045】特に、四角柱形状の導光ロッド25を用い
ることにより、導光ロッド25への入射光の照度、すな
わちランプ21の照度に多少のばらつきがあったとして
も、下端面25aから出射された光は均一な照度分布を
有することとなる。このことは、ランプ21のランプフ
ィラメントの精度や取り付け精度に多少の誤差が含まれ
ていたとしても、基板W上の照度分布の均一性を確保で
きることを意味している。
【0046】もっとも、四角柱形状の導光ロッド25を
用いた場合であっても、下端面25aから出射された光
が若干拡がるため、隣接する導光ロッド25の中間位置
に対応する部分では多少照度が不均一になる傾向が存在
する。しかし、本実施形態のように、昇降駆動部80に
よって基板Wを支持した均熱リング41を導光ロッド2
5の下端面25aに近接させることにより、隣接する導
光ロッド25の中間位置に対応する基板W上の領域にお
いてもほぼ均一な照度分布を得ることができる。
【0047】そして、以上のように、熱処理時に基板W
上の照度分布を均一にすることができれば、基板Wの温
度分布の均一性を確保することができるのである。
【0048】なお、この熱処理の間も基板W上への処理
ガスの供給は行われるとともに、温度計測部70により
基板Wの温度計測を行い、得られた温度信号に応じて、
制御部90は基板Wの温度を所定温度に保つようなラン
プ21への供給電力の制御を行う。すなわち、ランプ2
1の点灯の強度をフィードバック制御する。また、上記
の急速加熱処理を行う際に、基板保持回転部40によっ
て基板Wを支持した均熱リング41を回転させることに
より、基板Wの温度分布をより均一にすることができ
る。
【0049】図8に戻り、所定時間の基板Wの急速加熱
処理が終了すると、つぎに、下側ガス導入口30dから
の置換ガスの導入および下側ガス排出路10fからの処
理空間PS内のガスの排出をそれぞれ開始する。
【0050】つぎに、昇降駆動部80の駆動により基板
保持回転部40を下降させることによって基板Wを載置
した均熱リング41を下降させて、基板Wを搬出入高さ
THに位置させる(ステップS6)。これにより基板W
をランプ21から遠ざけて速やかに冷却させることがで
きる。その後、エアシリンダ62の駆動により支持ピン
61を上昇させて基板Wを均熱リング41から支持ピン
61に載置して受け渡す。
【0051】つぎに、シャッタ17を開き、外部の基板
搬送機構により支持ピン61上に載置された基板Wを基
板搬出入口10aから搬出する(ステップS7)。そし
て、シャッタ17を閉じ、処理する基板Wが最後である
場合は、上側ガス導入口30b、下側ガス導入口30d
からの置換ガスの導入および上側ガス排出口30c、下
側ガス排出路10fからのガスの排出をそれぞれ停止す
る。
【0052】以上で1枚の基板Wの熱処理装置への搬
入、熱処理および搬出という一連の処理が終了する。そ
して、複数枚の基板Wの熱処理を行う場合には、各基板
Wに対してステップS1〜S7の処理を繰り返し行って
いく。
【0053】以上のように、本実施形態においては、複
数のランプ21から出射された光をそれぞれ四角柱形状
の導光ロッド25によって基板Wまで導くことにより、
基板W上の照度分布を均一にし、ひいては基板Wの温度
分布の均一性を確保している。
【0054】特に、導光ロッド25を相互に近接させて
多数配置することにより、下端面25aの端部から出射
された光の集合も基板W上で均一となり、基板W上の照
度分布を均一にすることができる。
【0055】また、四角柱形状の石英製の導光ロッド2
5を用いることにより、本実施形態のように例えば径が
200mmの基板Wであれば、52本の導光ロッド25
およびランプ21で足り、比較的少ないランプ数でも均
一な照度分布を得ることができる。
【0056】また、上述のように、ランプ21のランプ
フィラメントの精度や取り付け精度が基板W上の照度分
布に及ぼす影響が少ないため、ランプ21の取り付け作
業等が容易になる。
【0057】また、昇降駆動部80によって基板Wを支
持した均熱リング41を導光ロッド25の下端面25a
に近接させることにより、基板W上の照度分布をより均
一にすることができるとともに、基板Wに到達するまで
の光減衰を低減して昇温速度を向上させることができ
る。
【0058】<3.変形例>以上、本発明の実施の形態
について説明したが、この発明は上記の例に限定される
ものではない。例えば、上記実施形態においては、照射
部20の下方に透過カバー30を設けるようにしていた
が、これを設けない形態にしても良い。透過カバー30
が無ければ、基板Wを支持した均熱リング41を導光ロ
ッド25の下端面25aにさらに近接させることができ
るため、基板W上の照度分布をより均一にすることがで
きる。
【0059】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
によれば、複数の光源のそれぞれと処理室との間に配置
され、複数の光源のそれぞれから出射された光を支持手
段に支持された基板に導く複数の多角柱形状の導光ロッ
ドを備え、また光源から光を照射して基板を加熱する際
に、基板を支持する支持手段を導光ロッドの端面に対し
て近接させる駆動手段を備えているため、導光ロッドか
ら出射された光の拡がりを抑制しつつ基板に照射するこ
とができ、熱処理時に基板の温度分布の均一性をより確
実に確保することができる。
【0060】また、請求項2の発明によれば、支持手段
に支持された基板と導光ロッドの端面との間に、導光ロ
ッドからの光を透過させる透過カバーを備えているの
で、処理ガスを用いた場合、導光ロッドのような金属部
材が処理ガスに直接さらされることが少なくなるので、
基板への金属汚染を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である急速加熱装置の縦断
面図である。
【図2】図1の急速加熱装置の左側部分の拡大図であ
る。
【図3】図1の急速加熱装置の右側部分の拡大図であ
る。
【図4】導光ロッドの配置を示す平面図である。
【図5】図1のA−A断面から上方を見た状態を示す図
である。
【図6】図1のB−B断面から下方を見た状態を示す図
である。
【図7】昇降駆動部が上昇した状態を示す急速加熱装置
の縦断面図である。
【図8】図1の急速加熱装置における処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図9】図1の急速加熱装置における基板の光照射加熱
の様子を示す図である。
【図10】図1の急速加熱装置を用いたときの基板上の
照度分布を示す図である。
【図11】従来の光照射による基板の加熱を説明する図
である。
【図12】従来の急速加熱装置を用いたときの基板上の
照度分布を示す図である。
【符号の説明】 1 急速加熱装置 20 照射部 21 ランプ 23 ランプハウス 25 導光ロッド 41 均熱リング 80 昇降駆動部 PS 処理空間 W 基板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内に収容した基板に光を照射して
    熱処理を行う熱処理装置であって、 前記処理室内にて基板を支持する支持手段と、 前記処理室の上方に設けられ、前記処理室に向けて光を
    出射する複数の光源と、 前記複数の光源のそれぞれと前記処理室との間に配置さ
    れ、前記複数の光源のそれぞれから出射された光を前記
    支持手段に支持された基板に導く複数の多角柱形状の導
    光ロッドと、 前記光源から光を照射して基板を加熱する際に、基板を
    支持している支持手段を前記導光ロッドの端面に対して
    近づけた状態にさせる駆動手段と、を備えることを特徴
    とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱処理装置において、 前記支持手段に支持された基板と前記導光ロッドの端面
    との間に、前記導光ロッドからの光を透過させる透過カ
    バーをさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4834790B1 (ja) * 2011-01-25 2011-12-14 株式会社エタンデュ目白 光照射装置
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