JP2001297613A - 直下型照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 直下型照明装置に見られる虹色の色目を解消
するとともに高輝度，高均一の照明を可能とすることに
よって，液晶バックライトとして使用できるようにす
る。 【解決手段】 屈曲反射面群７を成形した発泡樹脂製の
反射板５を使用し，光拡散性を付与し光の指向性を低下
させる高反射性を備えたものとすることによって虹色の
色目を解消する一方，屈曲反射面群７を光源４側の緩傾
斜複数の屈曲反射面７ｂ〜７ｄと急傾斜複数の屈曲反射
面７ｅ〜７ｇによるものとし，照明面への反射光供給を
分担させ，最外側の屈曲反射面７ｇを光源４中心高さよ
り上方に立ち上げるように配置して，その反射方向を隣
接光源４との中央領域３ｆに向けるようにすることによ
って，高輝度と高均一性を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は照明装置に関し，例
えば液晶バックライト，ディスプレー等の各種用途に使
用する直下型照明装置に関する。

【０００２】

【先行技術】この種直下型照明装置として，本発明者
は，特願平１１−６０７５８号，特願平１１−１６８３
５２号等を提案済みであり，これらによれば，直下型照
明装置を，光源の直射光に加えてその輝度低下を補完す
る光源の反射光を所定の反射領域を分担するように照明
面に対して供給する多面屈曲反射面群を表面に形成した
反射板を具備したものとされ，これらにあって多面屈曲
反射面群は，例えば高純度アルミを蒸着した高反射性の
ミラー面を有する金属成形面によって形成するとともに
それぞれ光源下方位置から隣接光源間中央の上方位置に
向けて光源両側に対称に屈曲上昇し上記照明面の輝度低
下方向に向けて上記反射領域が次第に重なるように配置
した，光源近傍の内側において緩傾斜複数の屈曲反射面
とその外側において急傾斜複数の屈曲反射面とを備えた
ものとされ，また必要に応じて最外側の屈曲反射面上端
にこれらを円弧状に連続し隣接光源との中央領域を含む
広域領域に反射光を供給する円弧反射面を追加的に備え
たものとされる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この場合，光源を収納
したボックス底面と照明面の間隔を，例えば１０ｃｍ程
度以下，例えば５ｃｍ程度とすることによって，可及的
に薄型の直下型照明装置を構成した場合にも，一般に見
られるランプイメージがなく，高輝度にして高均一の照
明が可能で，例えば比較的大型の壁掛式液晶テレビの液
晶バックライトとして使用することが可能になる。

【０００４】しかし乍ら，この場合照明面に虹色の色目
が出現することがあり，特に照明面を斜め方向から見る
と，これが顕著に現れる傾向が強くなる。直下型照明装
置として，看板等他の用途に用いる場合は，照明面に設
置する被照明用のフィルム等によってその出現が防止さ
れるが，壁掛式テレビ等の液晶バックライトとして使用
する場合，この虹色の色目が液晶表示面に透過し，カラ
ー画面に対してその色調を崩す可能性が残る。

【０００５】この虹色の色目の出現は，光源の反射光を
照明面に供給する反射面を，上記高純度アルミ等金属の
ミラー面としたことに起因したものであるから，上記反
射面を，光拡散性を付与した材料によるものとすること
によって，これを解消することができるが，この光拡散
性を有する材料によって反射板乃至その反射面を実際に
形成すると，虹色の色目は完全に解消する一方で，予期
に反して輝度の均一性が，例えば１０乃至３０％程度と
いった如くに大きく損なわれ，液晶バックライトとして
到底使用することができないという結果となる。

【０００６】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で，その解決課題とするところは，上記虹色の色目の出
現を防止するとともに高輝度と高均一性を確保して，液
晶バックライトとしての用途を含めて使用可能な高性能
を実現した直下型照明装置を提供するにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題に沿って検討す
ると，虹色の色目を解消する光拡散性の反射面は，その
拡散性によって照明面に対して反射する反射光の指向性
が低下し，照明面に対する反射光の供給が不十分となる
結果，輝度の不均一性を招来すると考えられる一方，こ
の光拡散性を有する材料によって反射面を形成するにつ
いて，反射板に形成した多面屈曲反射面群の構成を，光
源側において緩傾斜複数の屈曲反射面と，その外側にお
いて急傾斜複数の屈曲反射面とによるものとし，該急傾
斜のうち最外側に位置する屈曲反射面の全部又はその一
部である上方部分を光源中心高さ位置より高位置にして
照明面側に近い位置に配置して，光源の反射光を該光源
と隣接光源との間の中央領域に向けるように傾斜させる
ようにすることが，この輝度の不均一性を解消して，高
度に均一な照明を実現する上で有効であるとの知見を得
た。

【０００８】また上記円弧反射面を追加的に備えるもの
とするとき，最外側の屈曲反射面による光源光反射方向
を，上記中央領域の隣接光源側を部分的除去するように
して上記中央領域の片側部分乃至これと隣接光源側には
み出るように設定した部分除去の中央領域に向けるよう
にすることが，同じく輝度の不均一性を解消して，高度
に均一な照明を実現する上で有効であるとの知見を得
た。

【０００９】本発明はかかる知見に基づいてなされたも
ので，請求項１に記載の発明を，光源の直射光に加えて
その輝度低下を補完する光源の反射光を所定の反射領域
を分担するように照明面に対して供給する多面屈曲反射
面群を表面に形成した反射板を具備してなる多数光源用
の照明装置であって，上記反射板の多面屈曲反射面群
を，光拡散性の付与により光の指向性を低下した高反射
性の成形面によって形成するとともにそれぞれ光源下方
位置から隣接光源間中央位置に向けて光源両側に対称に
屈曲上昇し上記照明面の輝度低下方向に向けて上記反射
領域が次第に重なるように配置した，光源近傍の内側に
おいて緩傾斜複数の屈曲反射面と，その外側において急
傾斜複数の屈曲反射面とを備え且つ最外側における屈曲
反射面の全部又は一部を光源中心高さ位置より高位置に
配置しその光源光反射方向を上記照明面における隣接光
源との間の中央領域に向けてなることを特徴とする直下
型照明装置とし，請求項２に記載の発明を，上記最外側
における屈曲反射面の配置に代えて，該最外側における
屈曲反射面の上方部分を光源中心位置より高位置に配置
し，該光源中心高さ及びこれより上方からの光源光によ
る光源光反射方向を上記隣接光源との間の中央領域に向
けるようにしてなることを特徴とする請求項１に記載の
直下型照明装置とし，請求項３に記載の発明を，上記反
射板が，その直線光源受入溝における隣接する最外側の
屈曲反射面上端にこれらを円弧状に連続し上記照明面に
おける中央領域を含む広域領域に反射光を供給する円弧
反射面を追加的に備え且つ上記最外側の屈曲反射面の光
源光反射方向を上記中央領域の隣接光源側を部分的に狭
めるようにした該隣接光源との間の中央乃至中央近傍位
置から光源側に至る部分除去の中央領域に向けてなるこ
とを特徴とする請求項１又は２に記載の直下型照明装置
とし，請求項４に記載の発明は，上記高輝度と高均一性
を確保することができる直下型照明装置乃至その反射板
を簡易且つ確実に得られるようにした好ましい形態のも
のとするように，これを，上記光源を多数並列配置した
同長の直管蛍光灯とし，上記反射板を金属又は樹脂の成
形板により各光源毎に多面屈曲反射面群対称の直線光源
受入溝を多数並列配置して連続的に設置するとともに上
記多面屈曲反射面群における光拡散性の付与を上記反射
板表面の塗装面，梨地処理面，発泡面又は素材面等を用
いた光拡散性の面とすることによって行なってなること
を特徴とする請求項１，２又は３に記載の直下型照明装
置とし，これらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解
決の手段としたものである。

【００１０】なお本発明において多面屈曲反射面群は，
特に金属板や樹脂の成形板によって形成するとき，その
厚さ，屈曲反射面の数や幅によって屈曲部分が丸みを帯
びる結果，全体として湾曲したような外観を呈すること
があるが，本発明はこれを排除するものではない。また
本発明において緩傾斜，急傾斜とは，相互に相対的な概
念として使用しており，例えば上記液晶バックライトと
する場合を含めて，一般に緩傾斜とは隣接する屈曲反射
面との傾斜角度が，例えば数度乃至１０度程度，急傾斜
とは同じく隣接する屈曲反射面との傾斜角度が例えば２
０乃至５０度程度のものを意味するように用いる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下図面の例に従って本発明を更
に具体的に説明すれば，図１乃至図３において１は，例
えば液晶バックライトとした直下型照明装置，２はその
ボックス，３はボックス２の正面に配置した光拡散用の
乳白板による照明面，４はボックス２内に設置した多数
の光源，５は該光源４の背面側に設置した反射板，８は
ボックス２に設置したインバータを示す。

【００１２】反射板６は，光源４の直射光に加えてその
輝度低下を補完する光源４の反射光を所定の反射領域を
分担するように照明面３に対して供給する多面屈曲反射
面群７を表面に形成したものとしてあり，該反射板５の
多面屈曲反射面群７を，光拡散性の付与により光の指向
性を低下した高反射性の成形面によって形成するととも
にそれぞれ光源４下方位置から隣接光源４間中央位置に
向けて光源４両側に対称に屈曲上昇し上記照明面３の輝
度低下方向に向けて上記反射領域が次第に重なるように
配置した，光源４近傍の内側において緩傾斜複数の屈曲
反射面７ｂ〜７ｄと，その外側において急傾斜複数の屈
曲反射面７ｅ〜７ｇとを備え且つ最外側における屈曲反
射面７ｇの全部又は一部を光源４中心高さ位置より高位
置に配置しその光源光反射方向を上記照明面３における
隣接光源４との間の中央領域に向けたものとしてある。

【００１３】本例の直下型照明装置１において，上記光
源４は，これを多数並列配置した同長の直管蛍光灯と
し，上記反射板５を金属又は樹脂の成形板により各光源
毎に多面屈曲反射面群対称の直線光源受入溝６を多数並
列配置して連続的に設置するとともに上記多面屈曲反射
面群７における光拡散性の付与を上記反射板表面の塗装
面，梨地処理面，発泡面又は素材面等を用いた光拡散性
の面とすることによって行なったものとしてある。

【００１４】即ち本例にあって反射板６は，例えば低発
泡したポリエチレンテフタレート樹脂，ポリエステル樹
脂等の熱可塑性樹脂の発泡シートを加熱成形することに
よって直線光源受入溝６を多数並列配置した，例えば平
面矩形又は方形の四角形状のものとし，該低発泡の発泡
面によって多面屈曲反射面群７をなすことによって，こ
れら多面屈曲反射面群７を上記光拡散性を付与した発泡
面を用いた光拡散性の面としてある。

【００１５】本例の反射板５は，例えば発泡倍率を数
倍，本例にあって５倍とし，気泡径を１０μｍ以下とす
ることによって光の拡散性に優れ，高耐熱性（例えば２
４０°Ｃ程度）を備えた上記ポリエチレンテフタレート
樹脂の発泡シートを用いて，これを加熱成形したものと
してあり，本例の反射板５は，その全反射率を９９％，
このうち拡散反射率を９６％とした発泡シートを加熱成
形することによって所定形状の多面屈曲反射面群７を後
加工したものとしてある。

【００１６】多面屈曲反射面群７は，各光源４にその両
側対称形状の上記直線光源受入溝６を形成するように片
側において５面以上，両側において１０面以上の屈曲反
射面を備えるものとしてあり，本例にあって該多面屈曲
反射面群７は，これを上記７ｂ〜７ｇの片側６面，両側
１２面の屈曲反射面によるものとするとともに，本例に
あって更に光源５直下位置に両側に逆Ｖ字状をなすよう
に立上げた直下屈曲反射面７ａを備えて，片側７面，両
側１４面のものとしてある。

【００１７】本例の上記緩傾斜複数の屈曲反射面７ｂ〜
７ｄは，細幅，例えば数ｍｍ程度以下の緩傾斜細幅のも
のとし，上記急傾斜複数の屈曲反射面７ｅ〜７ｇは，例
えば数ｍｍ乃至１ｃｍ程度の広幅乃至上記と同様の細幅
の急傾斜広幅又は急傾斜細幅のものとしてあり，上記緩
傾斜の屈曲反射面７ｂ〜７ｄは，それぞれ照明面３の反
射領域３ａ〜３ｃを，急傾斜の屈曲反射面７ｅ及び７ｆ
は，同じく照明面３の反射領域３ｄ及び３ｅに，それぞ
れ上記照明面３の輝度低下方向に向けてこれら反射領域
３ａ〜３ｅが次第に重なるように配置して，反射光をこ
れら領域に供給するようにしてある。

【００１８】このとき上記最外側の屈曲反射面７ｇは，
これを光源４の中心高さ位置より高位置とするように配
置してあり，これによってその光源光反射方向を上記照
明面３における隣接光源４との間の中央領域３ｆに向け
るとともに上記領域３ａ〜３ｅと重なるように配置した
ものとしてある。

【００１９】本例の中央領域３ｆは，例えば隣接光源４
との中央位置を中心にして左右に対称をなすように中心
位置から同幅の領域としてあり，最外側の屈曲反射面７
ｇが該中央領域３ｆに対して，これらの間の距離を可及
的に縮小した近傍から反射光を可及的十分に供給するよ
うにしてある。

【００２０】本例にあって照明面３の光源４上方近傍，
例えば光源４直近位置から隣接光源５側に入った広い領
域には光源４の直射光が供給される一方，その光源５間
中央位置側の２／３程度の領域には光量が次第に減少す
る直射光とともにこれを補完するように上記多面屈曲反
射面群７の屈曲反射面７ｂ〜７ｆ及び７ｇの反射光が順
次重なって供給されるとともに照明面３近傍の屈曲反射
面７ｇがこれらと更に重なるように中央領域３ｆに反射
光を供給することによって，照明面３は高輝度且つ高均
一に照明されるに至り，特に壁掛テレビ等の液晶バック
ライトとして，液晶画面をブラウン管方式のテレビと同
等の均一性を備えて高輝度に照明することができる。

【００２１】本例の反射板５を使用し，光源４を６．５
ｍｍ径の冷陰極蛍光灯，光源４間の距離（ランプピッ
チ）を３０ｍｍ，内部空間比率（ランプピッチに対する
照明面３とボックス２底面の高さの比率）を約４８％と
した，約１７ｍｍ厚さの直下型照明装置１としたとき，
虹色の色目が解消され，照明面３は光源４の直射光，多
面屈曲反射面群７の反射光，隣接光源４の直射光，反射
光によって照明輝度のバランスが高度に確保されて，輝
度のバラツキがなく極めて高度の均一性を備えるととも
に平均輝度約１００００カンデラの極めて高輝度のもの
となし得た。

【００２２】図４及び図５は反射板５の他の例を示した
もので，本例の反射板４は，その直線光源受入溝６にお
ける隣接する最外側の屈曲反射面７ｇ上端にこれらを円
弧状に連続し上記照明面３における中央領域を含む広域
領域に反射光を供給する円弧反射面８を追加的に備え且
つ上記最外側の屈曲反射面７ｇの光源光反射方向を上記
中央領域の隣接光源側を部分的に狭めるようにした該隣
接光源との間の中央乃至中央近傍位置から光源側に至る
部分除去の中央領域３ｆに向けたものとしてある。図中
３ｇは上記各領域と重なり広範囲に亘る上記円弧反射面
８の反射領域を示す。

【００２３】即ち本例の反射板５は，多面屈曲反射面群
７を図１乃至図３のものと同様に構成するとともに最外
側の屈曲反射面７ｇ間に約１／３円乃至半円程度の円弧
反射面８を一連に介設して上記成形を行なったものとし
てあり，このとき円弧反射面８は，その半径を数ｍｍ乃
至１ｃｍ程度とする一方，半径に応じて最外側の屈曲反
射面７ｇをやや低くするように幅詰めしたものとして，
上記図３の中央領域の光源側を残して隣接光源４側を部
分的に狭めるようにして部分除去の中央領域３ｆとした
ものとしてあり，本例の該部分除去の中央領域３ｆは，
これを隣接光源４側の部分を狭めることによって隣接光
源４との間の中央位置から光源４側に至る形態のものと
してある。

【００２４】図４及び図５のその余は図３のものと同一
であるから，同一の符号を付して重複する説明を省略す
る。

【００２５】図６は更に反射板５の他の例を示したもの
で，本例にあって多面屈曲反射面群７は，その急傾斜複
数の屈曲反射面を７ｅと７ｆの２面によるものとし，図
５の例と同様に最外側の屈曲反射面７ｆの上端に一連の
円弧反射面８を一体に配置する一方，該最外側の屈曲反
射面７ｆの上方部分を光源４中心位置より高位置に配置
し，該光源４中心高さ及びこれより上方からの光源光に
よる光源光反射方向を上記隣接光源４との間の部分除去
の中央領域３ｆに向けるようにした例である。

【００２６】即ち本例の反射板５は，最外側の屈曲反射
面７ｆの幅を拡大して，光源４の中心高さの上下に及ぶ
ようにするとともにその一部をなす上方部分が図３，図
５における最外側の屈曲反射面７ｇに相当するようにす
ることによって，該上方部分に対する光源４の上記中心
高さ及びこれより上方の光源光を受けて，これを図３に
おける中央領域３ｆに向けるようにし，このとき上記円
弧反射面８を配置したことによって該中央領域３ｆを図
５の例と同じく部分除去のものとしてあり，本例の該部
分除去の中央領域３ｆは，これを隣接光源４側の一部を
狭めることによって隣接光源４との間の中央近傍位置か
ら光源４側に至る形態のものとしてある。

【００２７】図６は屈曲反射面７ｂ〜７ｆが分担する領
域を図３，図４のものと異にするが，これを含めてその
基本的構成は図３，図５のものと共通であるから，同じ
く同一符号を付して重複する説明を省略する。

【００２８】図６の上記屈曲反射面の減少に応じて照明
面３の領域が減少する以外のその余は上記例と同様とし
たので，それぞれ符号を付して，重複する説明を省略す
る。

【００２９】これらの多面屈曲反射面群７と円弧反射面
８を有する反射板５を用いた直下型照明装置１は，上記
多面反射面群７の輝度と均一性の確保に加えて円弧反射
面８が更に広域に反射光を供給することによって，上記
例と同等乃至それ以上の高輝度と高均一性を達成するも
のであった。

【００３０】図示を省略するが，最外側の屈曲反射面の
傾斜を変えて，その光源光反射方向を上記隣接光源との
間の中央領域乃至部分除去の中央領域から外れた，例え
ば隣接光源側に変位した以外，図１乃至図３，図４及び
図５と同様に形成した反射板を用いた直下型照明装置を
作成して対比を行なったところ，輝度のバラツキが約１
５％乃至それ以上生じるのを防止し得ず，輝度の均一性
が大きく損なわれ，例えば液晶バックライトとして使用
不能と評価されるものであった。

【００３１】図示した例は以上のとおりとしたが，反射
板の多面屈曲反射面群の光拡散性の付与を，樹脂，金属
等の基板に塗装を施した表面の塗装面とし，樹脂，金属
等の反射板に梨地加工を施した表面の梨地処理面とし又
は光拡散性を有する樹脂の表面を用いた素材面とするこ
とによって行なうようにして，光の指向性を低下した高
反射性の成形面とすること，上記発泡面とするとき，成
形した発泡樹脂面を同じく成形した樹脂，金属等の基板
表面に対して張設し又は樹脂，金属等の基板表面に発泡
樹脂面を吹付等によって形成した後に該基板を成形する
ことによって同様に高反射性の成形面とすること，多面
屈曲反射面群を，上記Ｖ字状の直下屈曲面又は円弧反射
面の設置を省略し，光源直下部分から緩傾斜細幅の屈曲
面とし，また該部分を平坦面とし，最外側の屈曲面の連
結を直接に逆Ｖ字状に行なうようにすること，多面屈曲
反射面群の緩傾斜複数の屈曲面を，上記細幅のものに代
えて，上記１ｃｍ程度の広幅のものとすること，直下型
照明装置を液晶バックライト以外の看板，ディスプレー
等他の用途のものとして構成すること等を含めて，本発
明の実施に当って光源，反射板，その多面屈曲反射面
群，その屈曲反射面，必要に応じて使用する円弧反射面
等の各具体的材質，形状，構造，傾斜角度，幅，数，寸
法，これらの関係，これらに対する付加等は，上記発明
の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることがで
きる。

【００３２】

【発明の効果】本発明は以上のとおりに構成したから，
請求項１及び２に記載の発明は，それぞれ光拡散性の付
与により光の指向性を低下した高反射性の成形面を使用
することによって虹色の色目の出現を防止するととも
に，多面屈曲反射面群の構成を，光源側において緩傾斜
複数の屈曲反射面と，その外側において急傾斜複数の屈
曲反射面とによるものとし，該急傾斜のうち最外側に位
置する屈曲反射面の全部又はその一部である上方部分を
光源中心高さ位置より高位置にして照明面側に近い位置
に配置して，光源の反射光を該光源と隣接光源との間の
中央領域に向けるように傾斜させるようにすることによ
って，輝度の不均一性を解消するとともに反射領域の重
なりによる高輝度の確保と相俟って，高輝度と高均一性
の双方を充分に確保し，壁掛テレビ等の液晶バックライ
トとしての用途を含めて使用可能な高性能の直下型照明
装置を提供することができ，請求項３に記載の発明は，
円弧反射面を用いることにより更に輝度を向上するとと
もに最外側の屈曲反射面の光源光反射方向を，上記中央
領域の隣接光源側を部分的除去するようにして上記中央
領域の片側部分乃至これと隣接光源側にはみ出るように
設定した部分除去の中央領域に向けるようにすることに
よって，同様に輝度の不均一性を解消し，高輝度と高均
一性を確保したものとすることができ，請求項４に記載
の発明は，上記高輝度と高均一性を確保することができ
る直下型照明装置乃至その反射板を簡易且つ確実に得ら
れるようにした好ましい形態のものとすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】直下型照明装置の縦断面図である。

【図２】反射板の多面屈曲反射面群の部分拡大縦断面図
である。

【図３】反射板の多面屈曲反射面群による照明面に対す
る反射光の供給状態を示す部分大縦断面図である。

【図４】他の例の反射板の多面屈曲反射面群の部分拡大
縦断面図である。

【図５】図４の反射板の多面屈曲反射面群とこれによる
照明面に対する反射光の供給状態を示す部分拡大縦断面
である。

【図６】他の例の反射板の多面屈曲反射面群とこれによ
る照明面に対する反射光の供給状態を示す部分拡大縦断
面図である。

【符号の説明】

１ 直下型照明装置 ３ 照明面 ４ 光源 ５ 反射板 ７ 多面屈曲反射面群 ７ａ〜７ｄ 緩傾斜の屈曲面 ７ｅ〜７ｇ 急傾斜の屈曲面 ８ 円弧反射面

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０９Ｆ 9/00 ３３６ Ｆ２１Ｖ 7/12 Ｊ // Ｆ２１Ｙ 103:00 Ｇ０２Ｆ 1/1335 ５３０

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源の直射光に加えてその輝度低下を補
   完する光源の反射光を所定の反射領域を分担するように
   照明面に対して供給する多面屈曲反射面群を表面に形成
   した反射板を具備してなる多数光源用の照明装置であっ
   て，上記反射板の多面屈曲反射面群を，光拡散性の付与
   により光の指向性を低下した高反射性の成形面によって
   形成するとともにそれぞれ光源下方位置から隣接光源間
   中央位置に向けて光源両側に対称に屈曲上昇し上記照明
   面の輝度低下方向に向けて上記反射領域が次第に重なる
   ように配置した，光源近傍の内側において緩傾斜複数の
   屈曲反射面と，その外側において急傾斜複数の屈曲反射
   面とを備え且つ最外側における屈曲反射面を光源中心高
   さ位置より高位置に配置しその光源光反射方向を上記照
   明面における隣接光源との間の中央領域に向けてなるこ
   とを特徴とする直下型照明装置。
2. 【請求項２】 上記最外側における屈曲反射面の配置に
   代えて，該最外側における屈曲反射面の上方部分を光源
   中心位置より高位置に配置し，該光源中心高さ及びこれ
   より上方からの光源光による光源光反射方向を上記隣接
   光源との間の中央領域に向けるようにしてなることを特
   徴とする請求項１に記載の直下型照明装置。
3. 【請求項３】 上記反射板が，その直線光源受入溝にお
   ける隣接する最外側の屈曲反射面上端にこれらを円弧状
   に連続し上記照明面における中央領域を含む広域領域に
   反射光を供給する円弧反射面を追加的に備え且つ上記最
   外側の屈曲反射面の光源光反射方向を上記中央領域の隣
   接光源側を部分的に狭めるようにした該隣接光源との間
   の中央乃至中央近傍位置から光源側に至る部分除去の中
   央領域に向けてなることを特徴とする請求項１又は２に
   記載の直下型照明装置。
4. 【請求項４】 上記光源を多数並列配置した同長の直管
   蛍光灯とし，上記反射板を金属又は樹脂の成形板により
   各光源毎に多面屈曲反射面群対称の直線光源受入溝を多
   数並列配置して連続的に設置するとともに上記多面屈曲
   反射面群における光拡散性の付与を上記反射板表面の塗
   装面，梨地処理面，発泡面又は素材面等を用いた光拡散
   性の面とすることによって行なってなることを特徴とす
   る請求項１，２又は３に記載の直下型照明装置。