JP2001297471A - 光ピックアップ用対物光学系 - Google Patents

光ピックアップ用対物光学系

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JP2001297471A
JP2001297471A JP2001030643A JP2001030643A JP2001297471A JP 2001297471 A JP2001297471 A JP 2001297471A JP 2001030643 A JP2001030643 A JP 2001030643A JP 2001030643 A JP2001030643 A JP 2001030643A JP 2001297471 A JP2001297471 A JP 2001297471A
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lens
optical
objective
objective lens
optical system
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JP2001030643A
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English (en)
Inventor
Wataru Kubo
渉 久保
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】単玉構成でありながら、コバ厚を小さくするこ
となくまたモールド成型時における両面の金型同士の公
差を厳密にすることなく、その開口数を高くすることが
できる光ピックアップ用単玉対物光学系を、提供する。 【構成】対物光学系は、屈折率1.6以上のガラス材料
をガラスモールド成形してなる単レンズであり、開口数
が0.7以上の平凸レンズとして構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記憶媒体から光
情報を読み込む際に、若しくは、光記憶媒体に光情報を
書き込む際に用いられる光ピックアップ用対物光学系
に、関する。
【0002】
【従来の技術】CD(コンパクトディスク)やDVDの
ような光記憶媒体に記録されている光情報を読み出すた
めの光情報再生装置や光記憶媒体に光情報を記録するた
めの光情報記録装置に用いられる光ピックアップは、一
般に、レーザダイオードから射出されたレーザビーム
を、光記憶媒体の記録面にレーザスポットとして照射す
る構成となっている。具体的には、これら光情報再生装
置及び光情報記録装置内において、レーザダイオードか
らレーザビームが射出される。このレーザビームは、そ
の断面が楕円状の発散光として射出されるので、レーザ
ダイオードの前方に配置されたコリメートレンズにより
平行光に変換され、さらに、ビーム成形プリズムによっ
てその断面が円形に変換された後に、光記憶媒体に対す
るトラッキング方向へ反射される。そして、このように
して断面が円形な平行光に変換されたレーザビームは、
トラッキング方向へ移動可能に設けられたキャリッジ内
の立ち上げミラーによって、光記憶媒体の記録面に対し
て垂直に入射する方向へ反射され、対物光学系によって
光記憶媒体の記録面に収束される。
【0003】従来、このような光ピックアップ用の対物
光学系としては、プラスチックモールドによって成形さ
れた単レンズからなるものが一般的であったが、その開
口数(NA)は、比較的低いもので足りていた。これ
は、従来の光記憶媒体が、CDのように比較的小容量な
ものであったことに因る。
【0004】但し、近年では、光記憶媒体の大容量化,
即ち高密度化に伴って、光記憶媒体の記録面でのビーム
スポット径を微細なものとするために、対物光学系の開
口数を0.7以上に高くする提案が、種々なされてい
る。例えば、特開平8−315404号では、従来から
広く用いられている両凸の対物レンズに、開口数を高く
するための球面レンズをソリッド・イマージョン・レン
ズとして付加することによって、両レンズからなる対物
光学系全体の全体としての開口数を高くしようとする提
案が、なされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな複数玉構成の対物光学系には、従来の単レンズ構成
の対物光学系用に設計されたファインアクチュエータ
(キャリッジ内で対物光学系を光軸方向へ駆動してフォ
ーカシングするための機構)を、流用することができな
い。そのために、専用のファインアクチュエータを設計
するとしても、対物光学系を構成する複数のレンズ同士
を軸合わせしなければならないので、組立工程が多くな
るとともに両レンズ同士を相互に固着するための枠が必
要となり、結局、コスト増の原因となったり、ファイン
アクチュエータによって駆動される可動部のサイズ及び
重量増加の原因となってしまう。また、このような複数
玉構成の対物光学系では、同じ焦点距離を有する単玉構
成の対物光学系と比較して、媒体側の主点と媒体側の最
終面との距離が大きくなるので、結局、作動距離が短く
なってしまう。
【0006】このような問題点を考慮すると、光ピック
アップ用の対物光学系としては、単玉構成で開口数を高
くすることが理想的であるが、従来、このような対物光
学系は、実現されていなかった。その理由としては、開
口数を高くするために、屈折力を稼ぐべく単玉レンズの
両面の曲率を大きくすると、温度変化等に伴って波面収
差性能が劣化し易い,モールド成形時に両面の金型同士
の光軸を厳密に合致させる事が困難である故に歩留まり
が悪くなる,等の事情が、考えられる。
【0007】そこで、本発明は、単玉構成でありなが
ら、モールド成型時における両面の金型同士の公差を厳
密にすることなく、また、波面収差性能を良好に維持し
つつその開口数を高くすることができる高性能な光ピッ
クアップ用単玉対物光学系の提供を、課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の手段を採用した。
【0009】即ち、本発明による光ピックアップ用対物
光学系は、ガラス材料からなるとともに、前記平行光束
入射側が凸面として形成されて前記光情報記録媒体側が
平面として形成されることによって0.7以上の開口数
を有している平凸単レンズから、構成されている。この
ように、プラスチック等に比べて屈折率が高いガラス材
料からレンズを構成したため、各面における屈折力を、
その曲率の割に大きくすることができる。従って、開口
数が0.7以上である対物光学系を、平凸の単レンズに
よって実現することができる。その結果、ガラスモール
ド時においてレンズの各面に対応した二つの金型を対向
させる際に金型同士の偏芯公差をキャンセルすることが
できるので、歩留まりが大幅に向上するとともに、可動
部のサイズ及び重量を大きくすることなく、従来の単レ
ンズ用のファインアクチュエータを用いて駆動可能とな
る。さらに、ガラス材料自体は、温度変化や湿度変化に
よる形状変化や屈折率変化が小さい特性を有しており、
また、屈折率が比較的高いために凸面の曲率をあまり大
きくしなくても済むので、波面収差性能を維持し易い。
【0010】本発明において、ガラス材料の屈折率は大
きければ大きいほど良い。例えば、屈折率は、1.6以
上あることが望ましい。ただし、屈折率がそれ以下であ
っても、ガラスであればある程度の屈折率を有している
ので、本発明の目的は達成可能である。
【0011】本発明による光ピックアップ用対物光学系
は、光情報記録媒体への光情報記録用として用いられて
も良いし、読出用として構成されても良い。また、その
記録又は読出の方式は、コンパクトディスクやレーザー
ディスク(登録商標)に対応した方式であっても良い
し、光磁気方式であっても良いし、位相変化方式であっ
ても良いし、ライトワンス方式であっても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明によ
る光ピックアップ用対物光学系の実施の形態を、説明す
る。図1は、本発明による光ピックアップ用対物光学系
が組み込まれた光ディスク記録再生装置(詳しくはMO
ディスクドライブ装置)の概要を示す一部透視斜視図で
ある。本実施形態において、光情報媒体は光ディスク
(更に詳しくは光磁気ディスク)2として実現されてい
る。
【0013】図1及びその一部拡大図である図2に示さ
れるように、本実施形態における光ディスク記録再生装
置1は、光ディスク2をローディング及びアンローディ
ング可能な箱形の筐体を有している。さらに、この筐体
の底面のほぼ中央には、ローディングされた光ディスク
2の中心をその回転軸45aの先端に固着してこの光デ
ィスク2を回転駆動するスピンドルモータ45が配置さ
れ、このスピンドルモータ45の回転軸45aの先端に
固着された光ディスク2の径方向と平行に、互いに平行
な一対のガイドレール42a,42bが配置され、各ガ
イドレール42a,42bにおけるスピンドル45とは
反対側の位置には、各ガイドレール42a,42bと平
行に両ガイドレール42a,42bの間に光情報記録用
又は光情報再生用のレーザビーム(平行光束)lを射出
する光源モジュール7が、配置されている。
【0014】両ガイドレール42a,42bには、光源
モジュール7から射出されたレーザービーム(平行光
束)lを、光ディスク2の記録面における任意のトラッ
クに向けて反射させるためのキャリッジ40が、摺動可
能に取り付けられている。このキャリッジ40は、コイ
ル41a,41bと図示せぬ永久磁石とによって夫々構
成される一対のリニアモーターによって、両ガイドレー
ル42a,42bにガイドされて、光ディスク2の半径
方向(トラッキング方向)にスライド駆動される。この
キャリッジ40の中心には、両ガイドレール42a,4
2bと平行に、光源モジュール7から射出されたレーザ
ービームlが射し込む開口40Hが形成されている。こ
の開口40aは、キャリッジ40の先端(スピンドルモ
ータ45に近接する側)近傍まで達しており、その最奥
部に、図3に示すようにレーザービームlを光ディスク
2の記録面に対して垂直に反射させる反射鏡31が、設
置されている。そして、キャリッジ40におけるMOデ
ィスク2に対向する面には、この反射鏡31によって反
射されたレーザービームlを通過させるための開口40
bが、穿たれている。
【0015】この開口40bには、対物光学系をなす単
玉レンズである対物レンズ6が、ファインアクチュエー
タ5によって、レーザービームlと同軸に保持されてい
る。ファインアクチュエータ5は、対物レンズ6を保持
するレンズ枠12と、キャリッジ40におけるMOディ
スク2に対向する面上に固定された支持部43と、夫々
の基端が支持部43に固定されているとともに夫々の先
端にてレンズ枠12を軸方向(対物レンズ6の光軸方
向)に移動可能に保持する4本一組の支持ワイヤ44
と、キャリッジ40の開口40bに対して固定された円
弧形状の永久磁石15と、レンズ枠12の外周に設けら
れたフォーカスコイル13と、対物レンズ11のディス
ク側面において光軸と同軸に設けられた磁気コイル14
とから、構成されている。レンズ枠12に保持された対
物レンズ6は、フォーカスコイル13に電流が流されて
この磁気コイル14が永久磁石15に対して相対的に吸
引又は反発されることによって、その光軸方向に適宜直
進駆動される。このようにして、光軸方向における位置
が調整された対物レンズ6に対して、反射鏡31によっ
て反射されたレーザービーム(平行光束)lが、その光
軸と同軸に入射する。対物レンズ6は、このレーザービ
ーム(平行光束)lを、MOディスク2の記録面に収束
させる。また、磁気コイル14は、MOディスク2への
光情報の記録時において、その記録面におけるレーザー
ビームlが収束されている箇所に磁界を印加する。
【0016】一方、光源モジュール7内には、レーザー
ビームlを発散光束として射出する半導体レーザ素子1
8,この半導体レーザ素子18から射出されたレーザー
ビームlを平行光束にするコリメートレンズ20,この
コリメートレンズ20を透過したレーザービーム(平行
光束)を透過させる複合プリズムアッセイ21,及び、
この複合プリズムアッセイ21を透過したレーザービー
ム(平行光束)lをキャリッジ40の開口40aへ向け
て反射する偏向ミラー26の他、レーザーパワーセンサ
22,ウォラストンプリズム31,ホログラム板32,
集光レンズ33,及び、サーボ&データセンサ24が、
内蔵されている。
【0017】上述の複合プリズムアッセイ21は、全体
として互いに平行な上面及び底面を有し、側面211b
に対して所定の鋭角をなす入射面211aと側面211
bに対して45度をなす部分反射面211cとを有する
第1プリズム211,この第1プリズム211cの部分
反射面211cに貼り付けられた部分反射面212aと
この部分反射面212aに対して夫々45度をなす射出
面212b及び側面212cとからなる直角プリズムで
ある第2プリズム212,並びに、この第2プリズム2
13の部分反射面212aに対してその斜面213aが
平行となる様にこの第2プリズム213の側面212c
に貼り付けられた直角プリズムである第3プリズム21
3から、構成されている。そして、この複合プリズムア
ッセイ21は、その側面211bが両ガイドレール42
a,42bの軸方向(即ち、キャリッジ40の移動方
向)に対して垂直となるように、光源モジュール7内に
固定されている。
【0018】また、偏向ミラー26は、光ディスク2の
記録面に平行な軸を回転中心とする図示せぬガルバノモ
ーターに取り付けられており、レーザビームlを光ディ
スク2の記録面に垂直な方向に微小角度振ることができ
るようになっている。
【0019】以上のように構成されるMOドライブ装置
1の動作の概略を、以下に説明する。先ず、情報記録時
においては、図示せぬ変調回路によってON/OFF変
調された駆動電流が供給された半導体レーザ18は、こ
の駆動電流に従って、断続的にレーザービームlを発振
する。
【0020】上述したコリメートレンズ20は、レーザ
ービームlが複合プリズムアッセイ21の入射面211
aにて屈折されて側面211bと平行になるように、そ
の光軸が複合プリズムアッセイ21の側面211bに対
して傾いた状態で、固定されている。従って、このコリ
メータレンズ20を透過することによって平行光束とさ
れたレーザービームのビーム断面は、この複合プリズム
アッセイ21の入射面211にて屈折されることによっ
て、光強度分布が楕円形から略円形に整形される。この
入射面211にて屈折されたレーザービームlは、側面
211bと平行に第1プリズム211内を進み、部分反
射面211cにおいて、その一部のみレーザーパワーセ
ンサ22に向けて反射される。
【0021】レーザーパワーセンサ22は、受光したレ
ーザービームlに基づいて、レーザービームの光量を示
す信号を出力する。この信号が図示せぬレーザーパワー
コントロール回路に帰還されることによって、半導体レ
ーザー18の出力の最大値が、一定値となるように自動
調整される。
【0022】一方、部分反射面211cを透過したレー
ザービームlは、射出面212bを通ってこの複合プリ
ズムアッセイ21から射出され、偏向ミラー26によっ
て、キャリッジ40の開口40a内に射し込む方向へ反
射される。偏向ミラー26は、後述するサーボ&データ
センサ24の出力に基づいて、レーザービームlを、両
ガイドレール42a,42bと平行な方向へ、正確に反
射させる。従って、キャリッジ40がガイドレール42
a,42bに沿ってどの位置に移動されていても、レー
ザビームlは、開口40a内に射し込み、反射鏡31に
よって、対物レンズ6に向けて反射される。
【0023】後述するサーボ&データセンサ24の出力
に基づいて生成された駆動電流がフォーカスコイル13
に流されることにより、ファインアクチュエータ5は、
対物レンズ6の後側焦点(光ディスク側焦点)を、光デ
ィスク2の記録面2bと一致させる。従って、反射鏡3
1を介して対物レンズ6へ入射したレーザービームl
は、この対物レンズ6によって収束され、光ディスク2
の保護層2aを通って、その記録面2bにてレーザース
ポットを形成する。この記録面2bにおけるレーザース
ポットが形成された領域の磁化方向は、磁気コイル14
によって印加されている磁気の方向へ向けられ、これに
より、光情報の記録がなされる。
【0024】光ディスク2の記録面2bに入射したレー
ザー光lの一部は、この記録面2bにて反射されて、元
の光路に沿って光源ユニット7まで戻る。この光源ユニ
ット7に戻った反射光は、偏向ミラー26によって反射
され、射出面212bから複合プリズムアッセイ21内
に入射する。このようにして複合プリズムアッセイ21
内に入射した反射光は、部分反射面211cにて反射さ
れて、第3プリズム213の斜面を経てウォラストンプ
リズム31内に入射する。このフォラストンプリズム3
1は、入射した光のうち、特定方向を向いた直線偏光成
分のみを透過する。このウォラストンプリズム31を透
過した反射光は、ホログラム板32及び集光レンズ33
を介してサーボ&データセンサ24によって受光され
る。このサーボ&データセンサ24は、受光した反射光
の状態(スポット径,位置)を示す信号を出力する。こ
れらの出力信号は、図示せぬ制御回路によって、ガルバ
ノモーター及びフォーカスコイル13の駆動電流に変換
される。
【0025】なお、以上のような光情報の記録がなされ
ている間に、スピンドルモータ45が光ディスク2を回
転させるとともに、リニアモーターがキャリッジ40を
移動させてトラッキングを行う。これにより、光ディス
ク2の記録面2b上に、連続して光情報の記録がなされ
るのである。
【0026】一方、光ディスク2の記録面2bからの光
情報の読取時には、半導体レーザー素子18は、低出力
なレーザービームlを連続的に射出し、磁気コイル14
には駆動電流は流されない。この状態で、スピンドルモ
ータ45が光ディスク2を回転させるとともにリニアモ
ータがキャリッジ40を移動させてトラッキングを行う
と、光ディスク2の記録面2bが対物レンズ6によって
収束されたレーザースポットによって走査され、その反
射光がサーボ&データセンサ24によって受光される。
この際、レーザービームlの反射光の偏光方向は、光デ
ィスク2の記録面2bにおける磁化方向に従って、所定
の向きに回転される。従って、上述したフォラストンプ
リズム31が透過する偏光の向きが適宜調整されていれ
ば、サーボ&データセンサ24に入射する反射光の光量
は、記録面2bの磁化方向に従って回転するレーザービ
ームの偏光方向の変化に応じたものとなる。よって、サ
ーボ&データセンサ24の出力から、光ディスク2の記
録面2bに記録された光情報が再生され得るのである。
【0027】次に、上述した対物レンズ6の構造を、詳
しく説明する。
【0028】この対物レンズ6は、金型を用いたコンプ
レッションモールド法によって成形された平凸の単レン
ズであり、その平面として形成されたレンズ面を、光デ
ィスク2の記録面2bに(保護層2aを介して)対向さ
せている。上記したようなモールド法が対物レンズ6の
製造方法として採用されたのは、モールド法によれば、
同一形状の対物レンズ6が低コストで大量生産可能とな
るからである。また、このようにしてモールド法を採用
した場合、対物レンズ6の両レンズ面の面形状に対応し
た二つの金型の間隔を適宜変更することによって、様々
な厚さの保護層を有する光ディスクに適した様々な作動
距離を有する対物レンズ6を、容易に製造できるように
なるからである。
【0029】但し、上述したようなモールド法によって
対物レンズ6を形成する場合には、レンズの両レンズ面
の面形状に対応した二つの金型を対向させる際に、両金
型の偏心公差(各金型の頂点に直交する軸同士のズレ)
及び傾き公差(各金型の頂点に直交する軸同士の傾き)
を、極限まで小さく抑えなければならない。また、成形
後にレンズが取り出されるためには、各金型は、夫々の
頂点に直交する軸方向に移動可能となっていなければな
らないが、このような移動が可能になるにはある程度の
隙間公差(クリアランス)が確保されていなければなら
ない。このような偏心公差と隙間公差とは、完全に相反
する要求であるので、両レンズ面同士の芯出しが正確に
なされた対物レンズ6の歩留りを向上させるのは極めて
困難となる。特に、両金型同士の間隔を適宜調整可能に
した場合には、対物レンズ6の歩留りが、更に悪化す
る。
【0030】そこで、本実施形態においては、光ディス
ク2に対向する側のレンズ面が平面である平凸レンズと
して、対物レンズ6を構成した。これにより、平面であ
るレンズ面に対応した金型は、特定の軸を有さなくなる
ので、金型同士の偏心公差がキャンセルされる。但し、
平面側は完全に平面である必要はなく、成形時や金型の
誤差により、多少のR(曲率)が付加されても良い(平
面に+/−数百mm程度のRが発生しても、対物レンズ
6の性能は維持可能である。)。この結果、両金型間に
要求される精度は傾き公差のみとなるので、対物レンズ
6の歩留まりが、大幅に向上する。
【0031】また、このように平凸レンズとして対物光
学系6を構成した場合、平面となったレンズ面での屈折
力が僅かとなってしまうので、要求された0.7以上の
開口数(NA)を確保するためには、屈折力を向上させ
る手段が必要となる。この際に、屈折率が1.5程度の
プラスチック材料を素材としたならば、対物レンズ6に
おける光源側のレンズ面の曲率を大きくせざるを得な
い。但し、このようにしてレンズ面の曲率を単純に大き
くしようとすると、レンズ厚を一定にするとの前提下で
は、この対物レンズ6をファインアクチュエータ5に固
定するためのフランジ6aを突出形成するために必要な
コバ厚を確保することが、できなくなってしまう。更
に、屈折力を大きくするためにレンズ面の曲率を単純に
大きくしようとすると、マージナル光線付近での光線入
射角が非常に大きくなってしまうので、レンズ曲面(=
面形状)の誤差が波面収差特性を大きく劣化させてしま
うことになる。特に、プラスチック材料は温度変化や湿
度変化に因って形状変化や屈折率変化を起こし易いの
で、これがレンズ曲面(=面形状)の誤差に直結し、波
面収差特性が簡単に劣化してしまうのである。
【0032】そこで、本実施形態においては、対物レン
ズ6の素材として、半導体レーザー素子18から射出さ
れる全ての波長に対して屈折率が1.6以上であるガラ
ス材料が、用いられている。ガラス材料は、プラスチッ
ク材料に比べて耐湿性が高いのは勿論、熱(線)膨張係
数も一桁以上小さいので、温度変化や湿度変化に因る形
状変化や屈折率変化が小さい。また、対物レンズ6の素
材の屈折率が高ければ、屈折率が低い場合と比較して、
レンズ面の曲率が同じであっても屈折力が大きくなる。
従って、あまり曲率を大きくしなくても、所望の屈折
力,従って所望の開口(NA)を確保することができる
ので、マージナル光線近傍においても入射角が大きくな
らないで済む。以上の結果として、波面収差性能を良好
に維持することができるようになるとともに、レンズ厚
を一定にするとの前提下でも必要なコバ厚を確保するこ
とが容易となるのである。
【0033】以上のような手段を採用することにより、
本実施形態においては、対物レンズ6を、単玉構成であ
りながら、開口数(NA)が0.7以上に高くすること
ができる。その結果、フォーカシングに際して駆動され
る可動部を大型化させることなく、従来のファインアク
チュエータをそのまま流用できる一方で、作動距離を大
きく確保しつつ、スポット径を小さくして光ディスクに
対する記録密度を大きくすることができる。このように
作動距離を大きく確保できると、光磁気(MO)信号の
読み出しに使用するヘッド装置において、浮上型磁気ヘ
ッドや磁気コイル15(マグネット)をMOディスク2
と対物レンズ6との間に入れることができるので、ヘッ
ド装置及びドライブ装置全体の高さ寸法を薄く且つ小さ
くすることができる。これにより、メディアの両面同時
独立再生も可能になる。また、作動距離を大きく確保で
きると、光ディスクの種類如何に依らず、光ディスクを
用いるヘッド装置全般にわたり、一般的に、光ディスク
の面ブレなどに対して、光ディスク表面と対物レンズ6
又は磁気ヘッド等との接触や衝突が起こりにくくなるの
で、光ディスクや対物レンズ6の保護にも役立つ。
【0034】次に、上述した実施形態に基づく、対物レ
ンズ6の具体的な実施例を、4例提示する。
【0035】
【実施例1】図4は、実施例1に係る対物レンズ6と光
ディスク2の記録面2bとを示す(但し、対物レンズ6
のフランジ6aの図示は省略されている)。実施例1に
係る対物レンズ6の具体的な数値構成は、表1に示され
ている。但し、表中における寸法と示す数値は、対物レ
ンズ6の焦点距離fを1としたときの比率として、規格
化されている。
【0036】表1において、面番号R1が対物レンズ6
の光源側レンズ面,面番号R2が対物レンズ6の光ディ
スク側レンズ面、面番号R3,R4が光ディスク2の保
護層2aを、夫々示している。また、FNO,f,ω,N
Aは、夫々、対物レンズ6のFナンバー,焦点距離,半
画角(単位:degree),開口数である。また、rは各面
の近軸曲率半径,dは各面から次の面までのレンズ厚又
はレンズ間隔,nは各面から次の面までの媒質の波長6
55nmに対する屈折率,νdは各面から次の面までの
媒質のアッベ数,ndは各面から次の面までの媒質のd
線に対する屈折率である。なお、面番号R1によって示
される対物レンズ6の光源側レンズ面は非球面であり、
その形状は、光軸からの高さがYとなるレンズ面上の一
点の同レンズ面の光軸上で接平面からの距離(サグ量)
をX、同レンズ面の光軸上での曲率(1/r)をC、円
錐係数をK、4次以上30次以下の各偶数次の非球面係
数をa4,a6,a8,a12,…a30として、以下
の式(1)で表される。
【0037】 K=CY2/(1+(1-(1+K)C2Y2)1/2)+a4Y4+a6Y6+a8Y8+a10Y10+a12Y12+a14Y14 +a16Y16+a18Y18+a20Y20+a22Y22+a24Y24+a26Y26+a28Y28+a30Y30……(1) 実施例1において上述した円錐係数K及び各非球面係数
は、表2に示される。
【0038】
【表1】 FNO=1:0.6 f =1.00 ω =0.4 NA=0.85 面番号 r d n νdd R1 0.796 1.318 1.79623 25.4 1.80518 R2 ∞ 0.265 − − − R3 ∞ 0.002 1.48924 57.4 1.49176 R4 ∞ − − − −
【0039】
【表2】 K =-5.00 ×10-1 a4 = 1.82306×10-2 a6 =-3.94770×10-4 a8 =-3.19067×10-2 a10 = 5.67352×10-2 a12 =-3.14129×10-1 a14 = 6.98316×10-1 a16 =-1.22645 a18 = 8.99044×10-1 a20 = 7.65879×10-1 a22 =-1.85017 a24 = 3.61055×10-1 a26 = 1.36937 a28 =-8.45435×10-1 a30 = 8.47183×10-3 図5は、実施例1の対物レンズ6の諸収差を示し、同図
(A)は球面収差SA(実線)及び正弦条件SC(破
線)を示すグラフであり、同図(B)は655nm(実
線),645nm(破線),665nm(一点鎖線)の
各波長の球面収差で示される色収差を示すグラフであ
る。各グラフの縦軸はFナンバー(最大値:0.6)で
あり、横軸は各収差の発生量である。また、図6は、図
5の各グラフにおける横軸のスケールを10倍に拡大し
て示したグラフである。これら各図から明らかなよう
に、実施例1の対物レンズ6は、波長655nmに対し
て球面収差が良好に補正されていることが判る。
【0040】また、図7は、対物レンズ6のメリジオナ
ル面内における波面収差を示し、同図(A)は、光軸上
に収束する同族光線の射出瞳におけるメリジオナル面内
での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)との関係を示
すグラフであり、同図(B)は、像面における像高Y=
-0.003の点に収束する同族光線の射出瞳におけるメリジ
オナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)と
の関係を示すグラフであり、同図(C)は、像面におけ
る像高Y=-0.006の点に収束する同族光線の射出瞳にお
けるメリジオナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差量
(縦軸)との関係を示すグラフである。同様に、図8
は、対物レンズ6のサジタル面内における波面収差を示
し、同図(A)は、光軸上に収束する同族光線の射出瞳
におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と波面収差量
(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図(B)は、
像面における像高Y=-0.003の点に収束する同族光線の
射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と波面
収差量(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図
(C)は、像面における像高Y=-0.006の点に収束する
同族光線の射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横
軸)と波面収差量(縦軸)との関係を示すグラフであ
る。これら各図から明らかなように、実施例1の対物レ
ンズ6は、波長655nmに対して波面収差が良好に補
正され、その集光性能(波面収差量)がマレシャルの評
価基準(0.07λrms)以下となっており、光情報記録用
及び読出用として使用するに足りる程度に高性能である
ことが判る。
【0041】
【実施例2】図9は、実施例2に係る対物レンズ6と光
ディスク2の記録面2bとを示す(但し、対物レンズ6
のフランジ6aの図示は省略されている)。実施例2に
係る対物レンズ6の具体的な数値構成は、表3に示され
ている。但し、表中における寸法と示す数値は、対物レ
ンズ6の焦点距離fを1としたときの比率として、規格
化されている。
【0042】表3における各記号の意味は、上述した実
施例1についての表1のものと同じである。また、面番
号R1によって示される対物レンズ6の光源側レンズ面
は非球面であり、その形状を示す上記式(1)に代入さ
れる各係数は、表4に示される。
【0043】
【表3】 FNO=1:0.6 f =1.00 ω =0.4 NA=0.8 面番号 r d n νdd R1 0.723 1.041 1.72349 40.4 1.72877 R2 ∞ 0.395 − − − R3 ∞ 0.001 1.48924 57.4 1.49176 R4 ∞ − − − −
【0044】
【表4】 K =-5.00 ×10-1 a4 = 8.54565×10-3 a6 =-1.66350×10-2 a8 =-6.48983×10-2 a10 = 9.56993×10-2 a12 =-6.07184×10-1 a14 = 1.50238 a16 =-2.99353 a18 = 2.59299 a20 = 2.36218 a22 =-6.59491 a24 = 1.19682 a26 = 6.11512 a28 =-3.73809 a30 =-2.48993×10-1 図10は、実施例2の対物レンズ6の諸収差を示し、同
図(A)は球面収差SA(実線)及び正弦条件SC(破
線)を示すグラフであり、同図(B)は655nm(実
線),645nm(破線),665nm(一点鎖線)の
各波長の球面収差で示される色収差を示すグラフであ
る。各グラフの縦軸はFナンバー(最大値:0.6)で
あり、横軸は各収差の発生量である。また、図11は、
図10の各グラフにおける横軸のスケールを10倍に拡
大して示したグラフである。これら各図から明らかなよ
うに、実施例2の対物レンズ6は、波長655nmに対
して球面収差が良好に補正されていることが判る。
【0045】また、図12は、対物レンズ6のメリジオ
ナル面内における波面収差を示し、同図(A)は、光軸
上に収束する同族光線の射出瞳におけるメリジオナル面
内での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)との関係を
示すグラフであり、同図(B)は、像面における像高Y
=-0.003の点に収束する同族光線の射出瞳におけるメリ
ジオナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)
との関係を示すグラフであり、同図(C)は、像面にお
ける像高Y=-0.006の点に収束する同族光線の射出瞳に
おけるメリジオナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差
量(縦軸)との関係を示すグラフである。同様に、図1
3は、対物レンズ6のサジタル面内における波面収差を
示し、同図(A)は、光軸上に収束する同族光線の射出
瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と波面収差
量(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図(B)
は、像面における像高Y=-0.003の点に収束する同族光
線の射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と
波面収差量(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図
(C)は、像面における像高Y=-0.006の点に収束する
同族光線の射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横
軸)と波面収差量(縦軸)との関係を示すグラフであ
る。これら各図から明らかなように、実施例2の対物レ
ンズ6は、波長655nmに対して波面収差が良好に補
正され、その集光性能(波面収差量)がマレシャルの評
価基準(0.07λrms)以下となっており、光情報記録用
及び読出用として使用するに足りる程度に高性能である
ことが判る。
【0046】
【実施例3】図14は、実施例3に係る対物レンズ6と
光ディスク2の記録面とを示す(但し、対物レンズ6の
フランジ6aの図示は省略されている)。実施例3に係
る対物レンズ6の具体的な数値構成は、表5に示されて
いる。但し、表中における寸法と示す数値は、対物レン
ズ6の焦点距離fを1としたときの比率として、規格化
されている。
【0047】表5における各記号の意味は、上述した実
施例1についての表1のものと同じである。また、面番
号R1によって示される対物レンズ6の光源側レンズ面
は非球面であり、その形状を示す上記式(1)に代入さ
れる各係数は、表6に示される。
【0048】
【表5】 FNO=1:0.7 f =1.00 ω =0.4 NA=0.7 面番号 r d n νdd R1 0.635 0.549 1.63533 55.4 1.63854 R2 ∞ 0.663 − − − R3 ∞ 0.001 1.48940 57.4 1.49176 R4 ∞ − − − −
【0049】
【表6】 K =-5.00 ×10-1 a4 =-2.03911×10-2 a6 =-6.77764×10-2 a8 =-1.77476×10-1 a10 = 3.59555×10-1 a12 =-2.58345 a14 = 8.76825 a16 =-2.24795×10+1 a18 = 2.55991×10+1 a20 = 3.03661×10+1 a22 =-1.11912×10+2 a24 = 2.61258×10+1 a26 = 1.77283×10+2 a28 =-1.41138×10+2 a30 =-1.15063×10+1 図15は、実施例3の対物レンズ6の諸収差を示し、同
図(A)は球面収差SA(実線)及び正弦条件SC(破
線)を示すグラフであり、同図(B)は655nm(実
線),645nm(破線),665nm(一点鎖線)の
各波長の球面収差で示される色収差を示すグラフであ
る。各グラフの縦軸はFナンバー(最大値:0.7)で
あり、横軸は各収差の発生量である。また、図16は、
図15の各グラフにおける横軸のスケールを10倍に拡
大して示したグラフである。これら各図から明らかなよ
うに、実施例3の対物レンズ6は、波長655nmに対
して球面収差が良好に補正されていることが判る。
【0050】また、図17は、対物レンズ6のメリジオ
ナル面内における波面収差を示し、同図(A)は、光軸
上に収束する同族光線の射出瞳におけるメリジオナル面
内での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)との関係を
示すグラフであり、同図(B)は、像面における像高Y
=-0.003の点に収束する同族光線の射出瞳におけるメリ
ジオナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)
との関係を示すグラフであり、同図(C)は、像面にお
ける像高Y=-0.006の点に収束する同族光線の射出瞳に
おけるメリジオナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差
量(縦軸)との関係を示すグラフである。同様に、図1
8は、対物レンズ6のサジタル面内における波面収差を
示し、同図(A)は、光軸上に収束する同族光線の射出
瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と波面収差
量(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図(B)
は、像面における像高Y=-0.003の点に収束する同族光
線の射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と
波面収差量(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図
(C)は、像面における像高Y=-0.006の点に収束する
同族光線の射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横
軸)と波面収差量(縦軸)との関係を示すグラフであ
る。これら各図から明らかなように、実施例3の対物レ
ンズ6は、波長655nmに対して波面収差が良好に補
正され、その集光性能(波面収差量)がマレシャルの評
価基準(0.07λrms)以下となっており、光情報記録用
及び読出用として使用するに足りる程度に高性能である
ことが判る。
【0051】
【実施例4】図19は、実施例4に係る対物レンズ6と
光ディスク2の記録面とを示す(但し、対物レンズ6の
フランジ6aの図示は省略されている)。実施例4に係
る対物レンズ6の具体的な数値構成は、表7に示されて
いる。但し、表中における寸法と示す数値は、対物レン
ズ6の焦点距離fを1としたときの比率として、規格化
されている。
【0052】表7における各記号の意味は、上述した実
施例1についての表1のものと同じである。また、面番
号R1によって示される対物レンズ6の光源側レンズ面
は非球面であり、その形状を示す上記式(1)に代入さ
れる各係数は、表8に示される。
【0053】
【表7】 FNO=1:0.6 f =1.00 ω =0.4 NA=0.8 面番号 r d n νdd R1 0.689 0.935 1.68949 55.4 1.66910 R2 ∞ 0.446 − − − R3 ∞ 0.001 1.50656 57.4 1.49176 R4 ∞ − − − −
【0054】
【表8】 K =-5.00 ×10-1 a4 = 4.46750×10-3 a6 =-2.49366×10-2 a8 =-7.89342×10-2 a10 = 7.69065×10-2 a12 =-6.26847×10-1 a14 = 1.48045 a16 =-3.01379 a18 = 2.57962 a20 = 2.35708 a22 =-6.59413 a24 = 1.19801 a26 = 6.10827 a28 =-3.76734 a30 =-3.17240×10-1 図20は、実施例4の対物レンズ6の諸収差を示し、同
図(A)は球面収差SA(実線)及び正弦条件SC(破
線)を示すグラフであり、同図(B)は405nm(実
線),400nm(破線),410nm(一点鎖線)の
各波長の球面収差で示される色収差を示すグラフであ
る。各グラフの縦軸はFナンバー(最大値:0.6)で
あり、横軸は各収差の発生量である。また、図21は、
図20の各グラフにおける横軸のスケールを10倍に拡
大して示したグラフである。これら各図から明らかなよ
うに、実施例4の対物レンズ6は、波長405nmに対
して球面収差が良好に補正されていることが判る。
【0055】また、図22は、対物レンズ6のメリジオ
ナル面内における波面収差を示し、同図(A)は、光軸
上に収束する同族光線の射出瞳におけるメリジオナル面
内での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)との関係を
示すグラフであり、同図(B)は、像面における像高Y
=-0.003の点に収束する同族光線の射出瞳におけるメリ
ジオナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差量(縦軸)
との関係を示すグラフであり、同図(C)は、像面にお
ける像高Y=-0.006の点に収束する同族光線の射出瞳に
おけるメリジオナル面内での瞳座標(横軸)と波面収差
量(縦軸)との関係を示すグラフである。同様に、図2
3は、対物レンズ6のサジタル面内における波面収差を
示し、同図(A)は、光軸上に収束する同族光線の射出
瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と波面収差
量(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図(B)
は、像面における像高Y=-0.003の点に収束する同族光
線の射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横軸)と
波面収差量(縦軸)との関係を示すグラフであり、同図
(C)は、像面における像高Y=-0.006の点に収束する
同族光線の射出瞳におけるサジタル面内での瞳座標(横
軸)と波面収差量(縦軸)との関係を示すグラフであ
る。これら各図から明らかなように、実施例4の対物レ
ンズ6は、波長405nmに対して波面収差が良好に補
正され、その集光性能(波面収差量)がマレシャルの評
価基準(0.07λrms)以下となっており、光情報記録用
及び読出用として使用するに足りる程度に高性能である
ことが判る。
【0056】
【変形例】上述した実施形態のファインアクチュエータ
5において、図3に示す構成の代わりに、図24に示す
構成を採用しても良い。即ち、図24に示すように、対
物レンズ6の光ディスク側面における有効径外の部分を
スペーサ16によって覆うとともに、このスペーサ16
の表面における開口の周囲に、磁気コイル14を設けて
も良い。
【0057】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の光ピッ
クアップ用対物光学系によれば、単玉構成でありなが
ら、コバ厚を小さくすることなくまたモールド成型時に
おける両面の金型同士の公差を厳密にすることなく、そ
の開口数を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ピックアップ用対物光学系の実施
形態である光ディスク記録再生装置の概略斜視図
【図2】 図1の一部拡大
【図3】 ファインアクチュエータ及び対物光学系の断
面図
【図4】 実施例1の対物光学系を示すレンズ図
【図5】 実施例1の対物光学系の諸収差を示し、
(A)は球面収差及び正弦条件、(B)は波長645,
655,665nmについての球面収差によって示され
る色収差を示すグラフ
【図6】 図5における横軸を10倍に拡大して示すグ
ラフ
【図7】 メリジオナル面における波面収差を示すグラ
【図8】 サジタル面における波面収差を示すグラフ
【図9】 実施例2の対物光学系を示すレンズ図
【図10】 実施例2の対物光学系の諸収差を示し、
(A)は球面収差及び正弦条件、(B)は波長645,
655,665nmについての球面収差によって示され
る色収差を示すグラフ
【図11】 図10における横軸を10倍に拡大して示
すグラフ
【図12】 メリジオナル面における波面収差を示すグ
ラフ
【図13】 サジタル面における波面収差を示すグラフ
【図14】 実施例3の対物光学系を示すレンズ図
【図15】 実施例3の対物光学系の諸収差を示し、
(A)は球面収差及び正弦条件、(B)は波長645,
655,665nmについての球面収差によって示され
る色収差を示すグラフ
【図16】 図15における横軸を10倍に拡大して示
すグラフ
【図17】 メリジオナル面における波面収差を示すグ
ラフ
【図18】 サジタル面における波面収差を示すグラフ
【図19】 実施例4の対物光学系を示すレンズ図
【図20】 実施例4の対物光学系の諸収差を示し、
(A)は球面収差及び正弦条件、(B)は波長405,
400,410nmについての球面収差によって示され
る色収差を示すグラフ
【図21】 図20における横軸を10倍に拡大して示
すグラフ
【図22】 メリジオナル面における波面収差を示すグ
ラフ
【図23】 サジタル面における波面収差を示すグラフ
【図24】 ファインアクチュエータの変形例を示す断
面図
【符号の説明】
1 光ディスク記録再生装置 2 光ディスク 5 ファインアクチュエータ 6 対物光学系 18 半導体レーザー素子 20 コリメータレンズ 31 反射鏡

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入射された平行光束を光情報記録媒体の記
    録面上に収束させる光ピックアップ用対物光学系であっ
    て、 ガラス材料からなるとともに、前記平行光束入射側が凸
    面として形成されて前記光情報記録媒体側が平面として
    形成されることによって0.7以上の開口数を有してい
    る平凸単レンズから構成されることを特徴とする光ピッ
    クアップ用対物光学系。
  2. 【請求項2】前記ガラス材料の屈折率が1.6以上であ
    ることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ用対
    物光学系。
  3. 【請求項3】前記平凸単レンズは、前記凸面及び前記平
    面の形状に夫々対応した二つの金型を用いたガラスモー
    ルド法により成形されたレンズであることを特徴とする
    請求項1記載の光ピックアップ用対物光学系。
  4. 【請求項4】前記平凸単レンズの前記光情報記録媒体側
    の平面に光磁気記録用の磁気コイルが設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ用対物光
    学系。
  5. 【請求項5】前記平凸単レンズのコバには、この平凸単
    レンズをその光軸方向へ駆動するファインアクチュエー
    タによって保持されるフランジが突出形成されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ用対物光
    学系。
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