JP2001296441A - 屈折率の異なるコアを有する結合導波路及びその製造方法 - Google Patents

屈折率の異なるコアを有する結合導波路及びその製造方法

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JP2001296441A JP2000118526A JP2000118526A JP2001296441A JP 2001296441 A JP2001296441 A JP 2001296441A JP 2000118526 A JP2000118526 A JP 2000118526A JP 2000118526 A JP2000118526 A JP 2000118526A JP 2001296441 A JP2001296441 A JP 2001296441A
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Katsuyuki Imoto
克之 井本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工数が少なく、所望形状を実現できる屈
折率の異なるコアを有する結合導波路及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 バッファ層2上に形成されたフォトブリ
ーチング用ポリマ層9に透過率の異なるコアパターンの
形成されたフォトマスク11を介して紫外線光10を照
射することにより、屈折率の異なるコア層3−1、3−
2と、側面クラッド層4とが同時に形成されるので、エ
ッチング工程等の製造工数が減少でき、コア層を所望の
形状に形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屈折率の異なるコ
アを有する結合導波路及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光信号を分岐したり合波したり、二つの
光信号を分波したり、合波したりするのに結合導波路が
用いられている。
【0003】図5(a)は結合導波路の従来例を示す端
面側断面図であり、図5(b)は図5(a)のC−C線
断面図である。
【0004】この結合導波路は、基板20と、基板20
上に形成された低屈折率(nb )のバッファ層21と、
バッファ層21の上に形成された高屈折率のコア層22
−1、22−2と、バッファ層21及びコア層22−
1、22−2を覆うように形成された低屈折率(nc
のクラッド層23とで構成されたものであり、コア層2
2−1の屈折率nw1と、コア層22−2の屈折率nw2
が異なっている点に特徴がある。
【0005】この結合導波路は、同図に示すように結合
回路が構成されており、矢印24−1方向から入射した
光信号を矢印24−2方向と矢印24−3方向とに分岐
あるいは分波するものであり、結合回路の結合長L、コ
ア幅W1 、W2 、コア層22−1とコア層22−2との
間隔Sの他、コア層22−1の屈折率nW1及びコア層2
2−2の屈折率nW2がパラメータとして付加されるの
で、設計の自由度が増え、分岐あるいは分波特性をより
高性能化することができる。
【0006】ところが、図5(a)、(b)に示した導
波路型結合回路はまだ実用化されるに至っていない。
【0007】その理由は、図5(a)、(b)に示した
導波路型結合回路の製造方法が極めて複雑であり、コア
層22−1の幅W1 、コア層22−2の幅W2 、コア層
22−1とコア層22−2との間隔Sの他、コア層22
−1の屈折率nW1及びコア層22−2の屈折率nW2を所
望値になるように製造することが困難だからである。
【0008】以下に図5(a)、(b)に示した導波路
型結合回路の製造方法を図6(a)〜(f)を参照して
説明する。尚、図6(a)〜(f)は図5(a)、
(b)に示した導波路型結合回路の製造方法を示す工程
図である。
【0009】基板20上に屈折率nb のバッファ層21
を形成し、そのバッファ層21の上に屈折率nw1のコア
膜22aを形成する(図6(a))。
【0010】コア膜22aの上にメタルマスク層(図示
せず。)を形成する。メタルマスク層の上にフォトレジ
スト膜(図示せず。)を塗布し、フォトレジスト膜上に
フォトマスク(図示せず。)を配置し、フォトマスクを
介して露光用光源からの光を照射するフォトリソグラフ
ィを用いて所望のフォトレジストパターンを形成する。
フォトレジストパターンをフォトマスクとしてドライエ
ッチングを行い、メタルマスク層をパターニングする
(図示せず。)。メタルマスクパターンをフォトマスク
としてコア膜をドライエッチングすることにより略矩形
断面形状のコア層22−1のパターンが得られる。フォ
トレジスト及びメタル膜を剥離する(図6(b))。
【0011】コア層22−1のパターンを全面的に覆う
ように屈折率nw2のコア膜22bを形成する(図6
(c))。
【0012】コア層22−1のパターン上のコア膜22
bを研削して表面の平坦化を行う(図6(d))。
【0013】図6(b)で述べたようなメタルマスク層
を形成し、レジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィ、
ドライエッチング、レジスト及びメタル膜剥離の各工程
を行ってコア層22−1、22−2を略矩形断面形状の
コアパターンに加工する(図6(e))。
【0014】コア層22−1、22−2及びバッファ層
21を屈折率nc のクラッド層23で覆うように形成す
ることによって図5(a)、(b)に示す結合導波路が
得られる(図6(f))。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術には以下のような問題がある。
【0016】(1) 図5(a)、(b)に示した結合導波
路は製造するのが非常に困難である。特に、結合領域に
おけるコア層22−1の幅W1 、コア層22−2の幅W
2 (5〜10μmの範囲から選択される。)と、コア層
22−1とコア層22−2との間隔S(1〜4μmの範
囲から選択される。)とを所望値に形成することが非常
に困難である。そのために、所望の光学特性が得られな
いので、まだ実用化されていない。
【0017】(2) 図6(a)〜(f)に示した製造方法
は非常に複雑で工数がかかり、また所望形状を実現する
ためには極めて高い費用がかかり、現実的ではない。
【0018】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、製造工数が少なく、所望形状を実現できる屈折率の
異なるコアを有する結合導波路及びその製造方法を提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の屈折率の異なるコアを有する結合導波路は、
基板表面に屈折率nb の低屈折率層を有し、その低屈折
率層上にフォトブリーチング用ポリマ層を有し、そのポ
リマ層は紫外線光が十分に照射されて低屈折率ns にな
った側面クラッド層と紫外線光の照射量が制御され屈折
率が屈折率nsよりも高く、かつ屈折率が異なる少なく
とも二つのコア層とからなり、ポリマ層上にコア層の屈
折率よりも低い屈折率nc のクラッド層を有し、そのク
ラッド層の上に紫外線光遮蔽層を有するものである。
【0020】上記構成に加え本発明の屈折率の異なるコ
アを有する結合導波路は、フォトブリーチング用ポリマ
層の各コア層は、両側面に側面クラッド層を有し、各コ
ア層は所望間隔に保たれ、かつ所望の長さにわたって平
行に配置されていてもよい。
【0021】上記構成に加え本発明の屈折率の異なるコ
アを有する結合導波路は、フォトブリーチング用ポリマ
層の各コア層は、波長多重された信号光を伝搬させる第
1のコア層を有し、第1のコア層の両側面側に所望間隔
で結合する屈折率の異なる第2、第3のコア層を有し、
第2、第3のコア層に所望間隔で結合する第4、第5の
コア層を有し、かつ第2、第3のコア層の出射端から所
望波長の信号光を分波するようにした屈折率の異なるコ
アを有するようにしてもよい。
【0022】上記構成に加え本発明の屈折率の異なるコ
アを有する結合導波路は、上側クラッド層として耐熱温
度が少なくとも200℃の材料が用いられているのが好
ましい。
【0023】本発明の屈折率の異なるコアを有する結合
導波路の製造方法は、基板上に低屈折率のバッファ層を
形成する工程、バッファ層の上にフォトブリーチング用
ポリマ層を形成する工程、ポリマ層上に紫外線光の透過
率の異なるパターンの形成されたフォトマスクを介して
紫外線光を照射し、ポリマ層に屈折率の異なるパターン
を露光する工程、ポリマ層上に低屈折率のクラッド層を
形成する工程及びクラッド層上に紫外線光遮蔽層を形成
する工程からなるものである。
【0024】上記構成に加え本発明の屈折率の異なるコ
アを有する結合導波路の製造方法は、フォトブリーチン
グ用ポリマ層をコア層及び側面クラッド層に形成する際
に、同一パターンで透過率の異なるフォトマスクを少な
くとも2枚用い、紫外線光照射を少なくとも2回行って
もよい。
【0025】本発明によれば、バッファ層上に形成され
たフォトブリーチング用ポリマ層に、透過率の異なるコ
アパターンの形成されたフォトマスクを介して紫外線光
を照射することにより、屈折率の異なるコア層と、側面
クラッド層とが同時に形成されるので、エッチング工程
等が不要となり、製造工数が減少でき、しかもコアを所
望の形状に形成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0027】図1(a)は本発明の屈折率の異なるコア
を有する結合導波路の一実施の形態を示す端面側断面図
であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図であ
る。
【0028】この結合導波路は、光分岐回路(あるいは
光分波回路)用の構造例を示したものであり、矢印7−
1方向からコア内に入射した信号光を結合部内に伝搬さ
せることにより、矢印7−2方向及び矢印7−3方向に
分岐(あるいは分波)する回路である。
【0029】この結合導波路の特徴は、(1) コア層3−
1、3−2及び側面クラッド層4にフォトブリーチング
用ポリマ材料が用いられていること、(2) コア層3−1
の屈折率nP1とコア層3−2の屈折率nP2とが異なって
いること、(3) コア層3−1の屈折率nP1とコア層3−
2の屈折率nP2とが側面クラッド層4の屈折率nPSより
も高いこと、(4) 上側クラッド層5の上に紫外線光を吸
収あるいは反射する紫外線光遮蔽層6が形成されている
こと、である。この結果、高性能光特性(光分岐回路の
場合には広帯域特性、光分波回路の場合には高アイソレ
ーション特性)が得られ、低コスト化を実現することが
できる。
【0030】この結合導波路は、基板1と、基板1上に
形成された低屈折率のバッファ層2と、バッファ層2上
に形成されフォトブリーチング用ポリマ層からなり紫外
線光照射量の制御された少なくとも二つの高屈折率のコ
ア層3−1、3−2と、バッファ層2上のコア層3−
1、3−2の側面に形成されフォトブリーチング用ポリ
マ層からなり紫外線光が十分に照射されコア層3−1、
3−2より屈折率の低い側面クラッド層4と、コア層3
−1、3−2及び側面クラッド層4の上に形成されコア
層3−1、3−2よりも屈折率の低い上側クラッド層5
と、上側クラッド層5の上に形成された紫外線光遮蔽層
6とで構成されている。
【0031】基板1にはガラスが用いられるが、ガラス
以外に半導体、磁性体、高分子重合体、電子回路や電子
部品等の形成された基板やプリント基板等を用いること
ができる。また、基板1として高分子重合体やプリント
基板を用いる場合にはポリマ材料(例えばアクリル系樹
脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹脂等)を用いるの
が好ましい。
【0032】バッファ層2には基板1の材料によって種
々の材料を用いることができる。例えば、基板1として
ガラス、半導体や磁性体を用いる場合にはSiO2 ある
いはSiO2 に屈折率制御用ドーパント(例えばP、
B、F、Ti、Ge、Zn等)を少なくとも一種類添加
したものを用いるのがよい。また、基板1として高分子
重合体やプリント基板を用いる場合にはポリマ材料(例
えばアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ系樹
脂等)を用いるのが好ましい。
【0033】このバッファ層2の屈折率nb はコア層3
−1、3−2の屈折率よりも低い値にしなければならな
い。なお、基板1の屈折率がバッファ層2の屈折率nb
の値と略等しいか低い場合には、基板1あるいはバッフ
ァ層2のいずれかを用いなくてもよい。
【0034】フォトブリーチング用ポリマ材料には、ポ
リシラン、DMAPN{(4−N、N−ジメチルアミノ
フェニル)−N−フェニルニトロン}を含有するPMM
A(ポリメタクリル酸メチル)、dye polyme
r等を用いることができる。コア層3−1の屈折率nP1
とコア層3−2の屈折率nP2とを異ならせて形成する方
法としては、後述するように紫外線光の照射エネルギー
を変える(照射時間や照射パワーを変えるか、透過率の
異なるフォトマスクを用いて照射パワーを変える)こと
が挙げられる。
【0035】また、側面クラッド層4の屈折率を低くす
る方法としては紫外線光を充分に照射する(大きな照射
エネルギーを加える)ことが挙げられる。
【0036】上側クラッド層5としては、バッファ層2
に用いたものと同様の材料を用いることができる。
【0037】特に、上側クラッド層5に耐熱温度が少な
くとも200℃以上の材料(例えば、SiO2 、あるい
はSiO2 に屈折率制御用ドーパントを少なくとも1種
類添加したもの)を用いることにより、結合導波路のコ
ア層3−1、3−2及び側面クラッド層4の熱的な不安
定性をカバーすることができる。この上側クラッド層5
の膜厚は10μm以上が好ましく、厚い程コア層3−
1、3−2、側面クラッド層4への熱の伝達による屈折
率の不安定性を抑えることができる。
【0038】紫外線光遮蔽層6は、例えばZnO2 (あ
るいはTa2 5 )とSiO2 とを150℃の温度で交
互に数十回多層状に蒸着した多重層、ポリマ材料にベン
ゾフェノン系、サリチレート系、ベンゾトリアゾール系
の添加剤を添加したもの、ポリマ材料に二酸化チタン、
酸化鉄、酸化亜鉛等の金属酸化物顔料を添加したもの等
を用いることができる。この紫外線光遮蔽層6の厚さは
厚い程好ましく、0.数μmから数十μmの範囲で選択
すればよい。紫外線光遮蔽層6に金属酸化物を含ませて
おくと、本発明の屈折率の異なるコアを有する結合導波
路の熱伝導が向上し、温度変化によるコア層3−1、3
−2、側面クラッド層4の屈折率変化を小さく抑えるこ
とができる。
【0039】コア層3−1、3−2及び側面クラッド層
4にフォトブリーチング用ポリマ材料を用いることによ
る他の効果は、(1) 結合部8のコア層3−1の幅W1
コア層3−2のW2 、コア層3−1とコア層3−2との
間隔Sの値を高寸法精度で実現することができること、
(2) コア層3−1、3−2の両側面の不均一性を抑える
ことができること、である。この結果、高性能で低損失
な光分岐回路(あるいは光分波回路)を実現することが
できる。
【0040】図2(a)は本発明の屈折率の異なるコア
を有する結合導波路の他の実施の形態を示す平面図であ
り、図2(b)は図2(a)のB−B線断面図である。
【0041】図1(a)、(b)に示した実施の形態と
の相違点は、光分波回路である点である。尚、図1
(a)、(b)に示した部材と同様の部材には共通の符
号を用いた。
【0042】この結合導波路は、導波路の一つの端面か
ら矢印7−1方向にコア層3−3内に入射した波長多重
された信号光が結合部8a内を伝搬することにより、所
定の波長の信号光がコア層3−4内に分波されて矢印7
−2方向に進み、他の波長の信号光がコア層3−5内に
分波されて矢印7−3方向に進むようになっている。
【0043】この結合導波路のコア層3は、波長多重さ
れた信号光が入射される第1のコア層3−3と、第1の
コア層3−3に光結合するように第1のコア層3−3の
両側に配置され分波された信号光を出射する第2、第3
のコア層3−4、3−5と、第2のコア層3−4の近傍
に光結合するように平行に配置され、波長特性を制御す
る第4のコア層(開放導波路)3−6と、第3のコア層
3−5の近傍に光結合するように平行に配置され、波長
特性を制御する第5のコア層3−7とを有している。
【0044】このような構成により、光分波特性の設計
自由度が大幅に増加する。すなわち、従来はコア層3−
3の幅W3 、コア層3−3とコア層3−4との間隔
34、コア層3−3とコア層3−5との間隔S35、コア
層3−4の幅W4 、コア層3−5の幅W5 が設計パラメ
ータであったが、本発明では上記パラメータ以外にコア
層3−4の幅W4 、コア層3−5の幅W5 、コア層3−
4とコア層3−6との間隔S46、コア層3−5とコア層
3−7との間隔S57のパラメータが付加され、結合回路
のパラメータが増加し、より高精度に波長特性を制御す
ることができる。
【0045】図3(a)〜(d)は本発明の屈折率の異
なるコアを有する結合導波路の製造方法の一実施の形態
を示す工程図である。
【0046】基板1上に低屈折率(nb )のバッファ層
2を形成し、そのバッファ層2の上にフォトブリーチン
グ用ポリマ層9を形成する。例えば基板上にSi基板を
用い、そのSi基板1上にバッファ層2としてSiO2
膜を形成する。フォトブリーチング用ポリマ層9として
はポリシランを用いる。このポリシランは紫外線光照射
前の屈折率は1.49であり、紫外線光を照射すること
により(紫外線光エネルギーによって)ポリシランの屈
折率が1.49から1.44まで変えることができる
(図3(a))。
【0047】フォトブリーチング用ポリマ層9の上にフ
ォトマスク11を配置し、そのフォトマスク11の上か
ら紫外線光10を照射する。ここでフォトマスク11は
紫外線光10を透過させる透過部12と、透過部12よ
り透過率が低い領域T1 と、領域T1 より透過率の低い
領域T2 とを有している(図3(b))。
【0048】紫外線光10の照射により、フォトマスク
11の透過部12の下のフォトブリーチング用ポリマ層
9は屈折率ns が1.45の側面クラッド層4になり、
領域T1 の下のフォトブリーチング用ポリマ層9は屈折
率nP1が1.47のコア層3−1層になり、領域T2
下のフォトブリーチング用ポリマ層9は屈折率nP2
1.48のコア層3−2になる(図3(c))。
【0049】フォトブリーチング用ポリマ層9からなる
コア層3−1、3−2及び側面クラッド層4の上に屈折
率nc が1.44のシリコーン樹脂からなる上側クラッ
ド層5を形成し、その上側クラッド層5の上に紫外線光
遮蔽層6を形成することによって本発明の屈折率の異な
るコア層3−1、3−2を有する結合導波路が得られる
(図3(d))。
【0050】なお、フォトブリーチング用ポリマ層9、
上側クラッド層5及び紫外線光遮蔽層6の形成プロセス
においては、溶剤に溶かしたポリマ溶液のスピンコーテ
ィング、プリベーキング、ポストベーキングのプロセス
を経て形成される。
【0051】図4(a)〜(e)は本発明の屈折率の異
なるコアを有する結合導波路の製造方法の他の実施の形
態を示す工程図である。
【0052】図3(a)〜(d)に示した実施の形態と
の相違点はフォトブリーチング用ポリマ層の上に配置さ
れるフォトマスクが異なる点である。
【0053】図4(a)に示す工程は図3(a)に示す
工程と同様のため説明を省略する。
【0054】フォトブリーチング用ポリマ層9の上に配
置されるフォトマスク11−1は、紫外線光10の透過
部12と、紫外線光10の非透過部13−1と、領域T
1 とを有し、このフォトマスク11−1に紫外線光10
を照射し、フォトブリーチング用ポリマ層9の屈折率を
変化させる(図4(b))。
【0055】他のフォトマスク11−2をフォトブリー
チング用ポリマ層9上に配置して再度紫外線光10を照
射する。フォトマスク11−2は、図4(b)に示した
フォトマスク11−1の非透過部13−1を領域T2
変え、領域T1 を非透過部13−2に変えたものである
(図4(c))。
【0056】これらのフォトマスク11−1、11−2
を用いてフォトブリーチング用ポリマ層9に紫外線光1
0を照射することにより、透過部12の下のフォトブリ
ーチング用ポリマ層9は屈折率nS が1.44の側面ク
ラッド層4になり、非透過部13−2の下のフォトブリ
ーチング用ポリマ層9は屈折率nP1が1.47のコア層
3−1になり、領域T2 の下のフォトブリーチング用ポ
リマ層9は屈折率np2が1.48のコア層3−2に変化
する。すなわち、屈折率の異なるコア層3−1、3−2
と、側面クラッド層4とが得られる(図4(d))。
【0057】図4(e)に示す工程は図3(d)に示し
た工程と同様のため説明を省略する。
【0058】本発明の結合導波路は、上記実施の形態に
限定されない。例えば、略直線状のコアパターンにリン
グ状のコアパターンを所望間隔S1 、所望結合長Lで結
合させたリング共振器、リング状のコアパターン同士を
所望間隔S、所望結合長Lで結合させた複数リング共振
器等にも適用できる。基板の表面、裏面あるいは中に電
子回路、電子部品、電気配線パターン、光部品、光回
路、光配線パターン等が形成されていてもよい。本発明
の結合導波路は、縦続接続されていたり、あるいは並列
に接続された複合回路であってもよい。
【0059】以上において本発明によれば、 (1) 結合導波路構造の結合導波路を簡単な方法で容易に
実現することができる。
【0060】(2) 高寸法精度で、かつそれぞれのコアの
屈折率を容易に制御することができるので、高性能の光
特性(光分岐回路の場合には広帯域特性、光分波回路の
場合には高アイソレーション特性)が得られる。
【0061】(3) 低コストで製造できる。
【0062】(4) 屈折率の異なるコア及びその側面クラ
ッド層をフォトブリーチング用ポリマ層で実現できるの
で、それぞれの屈折率の制御が容易であり、またそれぞ
れの寸法精度もフォトマスクの精度並みに実現できる。
【0063】(5) コア側面の不均一性が生じにくいの
で、低損失化を図ることができる。
【0064】(6) それぞれのフォトブリーチング用ポリ
マ層の表面が平坦であるので、そのポリマ層上に形成す
るクラッド層も均一になり、より低損失化を図ることが
できる。
【0065】(7) 従来は実現できなかった図2(b)に
示すような複雑な結合導波路を実現することができる。
【0066】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0067】製造工数が少なく、所望形状を実現できる
屈折率の異なるコアを有する結合導波路及びその製造方
法の提供を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の屈折率の異なるコアを有する
結合導波路の一実施の形態を示す端面側断面図であり、
(b)は(a)のA−A線断面図である。
【図2】(a)は本発明の屈折率の異なるコアを有する
結合導波路の他の実施の形態を示す平面図であり、
(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明の屈折率の異なるコア
を有する結合導波路の製造方法の一実施の形態を示す工
程図である。
【図4】(a)〜(e)は本発明の屈折率の異なるコア
を有する結合導波路の製造方法の他の実施の形態を示す
工程図である。
【図5】(a)は結合導波路の従来例を示す端面側断面
図であり、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図6】(a)〜(f)は図5(a)、(b)に示した
導波路型結合回路の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
2 バッファ層 3−1、3−2 コア層 4 側面クラッド層 9 フォトブリーチング用ポリマ層 10 紫外線光 11 フォトマスク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に屈折率nb の低屈折率層を有
    し、その低屈折率層上にフォトブリーチング用ポリマ層
    を有し、そのポリマ層は紫外線光が十分に照射されて低
    屈折率ns になった側面クラッド層と紫外線光の照射量
    が制御され屈折率が屈折率ns よりも高く、かつ屈折率
    が異なる少なくとも二つのコア層とからなり、上記ポリ
    マ層上にコア層の屈折率よりも低い屈折率nc のクラッ
    ド層を有し、そのクラッド層の上に紫外線光遮蔽層を有
    することを特徴とする屈折率の異なるコアを有する結合
    導波路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記フォトブリーチ
    ング用ポリマ層の各コア層は、両側面に側面クラッド層
    を有し、各コア層は所望間隔に保たれ、かつ所望の長さ
    にわたって平行に配置されている屈折率の異なるコアを
    有する結合導波路。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記フォトブリーチ
    ング用ポリマ層の各コア層は、波長多重された信号光を
    伝搬させる第1のコア層を有し、第1のコア層の両側面
    側に所望間隔で結合する屈折率の異なる第2、第3のコ
    ア層を有し、第2、第3のコア層に所望間隔で結合する
    第4、第5のコア層を有し、かつ第2、第3のコア層の
    出射端から所望波長の信号光を分波するようにした屈折
    率の異なるコアを有する結合導波路。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかにおいて、上
    記上側クラッド層として耐熱温度が少なくとも200℃
    の材料が用いられている屈折率の異なるコアを有する結
    合導波路。
  5. 【請求項5】 基板上に低屈折率のバッファ層を形成す
    る工程、該バッファ層の上にフォトブリーチング用ポリ
    マ層を形成する工程、該ポリマ層上に紫外線光の透過率
    の異なるパターンの形成されたフォトマスクを介して紫
    外線光を照射し、上記ポリマ層に屈折率の異なるパター
    ンを露光する工程、上記ポリマ層上に低屈折率のクラッ
    ド層を形成する工程及び該クラッド層上に紫外線光遮蔽
    層を形成する工程からなることを特徴とする屈折率の異
    なるコアを有する結合導波路の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、上記フォトブリーチ
    ング用ポリマ層をコア層及び側面クラッド層に形成する
    際に、同一パターンで透過率の異なるフォトマスクを少
    なくとも2枚用い、紫外線光照射を少なくとも2回行う
    屈折率の異なるコアを有する結合導波路の製造方法。
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JP2004341454A (ja) * 2002-05-28 2004-12-02 Matsushita Electric Works Ltd 光電気混載基板の製造方法

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