JP2001295941A - シリンダヘッドガスケット - Google Patents

シリンダヘッドガスケット

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JP2001295941A JP2000115633A JP2000115633A JP2001295941A JP 2001295941 A JP2001295941 A JP 2001295941A JP 2000115633 A JP2000115633 A JP 2000115633A JP 2000115633 A JP2000115633 A JP 2000115633A JP 2001295941 A JP2001295941 A JP 2001295941A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 シリンダヘッドガスケット1は、シリン
ダボアに合わせて穿設した燃焼室孔4、5を有する2枚
の第1、第2ガスケット基板2、3と、これら第1、第
2ガスケット基板に設けられて、燃焼室孔を囲繞する第
1、第2フルビード部7、10と、この外方側に形成さ
れて、上記第1、第2フルビード部と同じ方向に突出す
る第1、第2ハーフビード部8、11と、上記第1、第
2ガスケット基板の間に介在され、第1、第2フルビー
ド部と第1、第2ハーフビード部とに跨って配置され
て、燃焼室孔を囲む無端状のシムとを備えており、この
シムは第1、第2ガスケット基板よりも硬度の低い素材
から形成している。 【効果】 従来に比較して燃焼室孔周りにおけるシール
性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンに用いら
れるシリンダヘッドガスケットに関し、より詳しくは燃
焼室孔を囲む多重シール部とこれら多重シール部に跨っ
て配置されるシムを備えるシリンダヘッドガスケットに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、シリンダヘッドとシリンダ
ブロックとの間に挟持され、それぞれシリンダボアに合
わせて穿設した燃焼室孔を有する2枚のガスケット基板
と、これら2枚のガスケット基板にそれぞれ設けられて
上記燃焼室孔を囲繞する多重のビード部と、上記2枚の
ガスケット基板の間に介在され、上記多重のビード部に
跨って配置されて燃焼室孔を囲む無端状のシムとを備え
たものは知られている(特開平10−110827号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ムは剛体から形成されて高い硬度を有するとともにその
厚さを均一に形成されていることから、シリンダヘッド
とシリンダブロックを締結する締結ボルト周りでは面圧
が高く、この締結ボルトから遠ざかるにしたがって面圧
が低下するようになり、つまり燃焼室孔周りの面圧にば
らつきがあった。本発明は、そのような事情に鑑み、従
来に比較して燃焼室孔周りの面圧の均一化を図ることの
できるシリンダヘッドガスケットを提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明では、シ
リンダヘッドとシリンダブロックとの間に挟持され、そ
れぞれシリンダボアに合わせて穿設した燃焼室孔を有す
る2枚のガスケット基板と、これら2枚のガスケット基
板にそれぞれ設けられて上記燃焼室孔を囲繞する多重の
ビード部と、上記2枚のガスケット基板の間に介在さ
れ、上記多重のビード部に跨って配置されて燃焼室孔を
囲む無端状のシムとを備えたシリンダヘッドガスケット
において、上記シムを、基板よりも硬度の低い素材から
形成したものである。
【0005】上述した構成によれば、ガスケット基板の
ビード部は燃焼室孔周りの締付け荷重のばらつきに応じ
て変形してそれを吸収する一方で、その一部をシムに伝
達するが、このときシムは伝達される締付け荷重のばら
つきに応じて変形してそれを吸収するので、ガスケット
基板のビード部だけに頼って締付け荷重のばらつきを吸
収するようにしていた従来に比較して燃焼室孔周りの面
圧の均一化を図ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用したシリンダ
ヘッドガスケット1について説明する。図1において、
シリンダヘッドガスケット1は、相互に重ね合わされた
第1ガスケット基板2と第2ガスケット基板3とを備え
ており、これら第1ガスケット基板2と第2ガスケット
基板3は、図示しないがアルミニウム系合金や鋳鉄等か
らなるシリンダヘッドおよびシリンダブロックよりも硬
度の高いばね性を有する素材、例えばステンレスやSE
CC等の素材から同一肉厚に形成されている。そして第
1ガスケット基板2と第2ガスケット基板3とは、ラン
スロック等により一体に締結されている。上記第1ガス
ケット基板2と第2ガスケット基板3には、単気筒又は
多気筒エンジンのシリンダボアに合わせて穿設した同径
の燃焼室孔4と燃焼室孔5がそれぞれ形成される一方、
また第1ガスケット基板2と第2ガスケット基板3に
は、図示しないボルト孔および水油孔が形成されてい
る。上記シリンダヘッドガスケット1は、シリンダヘッ
ドとシリンダブロックとの間に介在され、締結ボルトに
よってシリンダヘッドとシリンダブロックとを一体に連
結することによりそれらの間に挟持されて両者間をシー
ルするようになっている。
【0007】シリンダヘッド側となる第1ガスケット基
板2には、上記燃焼室孔4を囲んで第2ガスケット基板
3側に突出する第1フルビード部7と、この第1フルビ
ード部7の外方側において、上記燃焼室孔4を囲んで第
1フルビード部7と同じ方向に突出する第1ハーフビー
ド部8とが形成されており、本実施例では第1フルビー
ド部7の突出量を第1ハーフビード部8の突出量と同一
またはそれよりも大きく設定している。他方シリンダブ
ロック側となる第2ガスケット基板3には、上記第1フ
ルビード部7と重なり合う位置において、上記燃焼室孔
5を囲んで第1ガスケット基板2側に突出する第2フル
ビード部10と、またこの第2フルビード部10の外方
側において、上記燃焼室孔5を囲んで第2フルビード部
10と同じ方向に突出する第2ハーフビード部11とが
形成されており、第2ハーフビード部11の突出量を第
1ハーフビード部8と同一に設定するとともに、第2フ
ルビード部11の突出量を第1フルビード部7と同一に
設定している。
【0008】また第1ガスケット基板2と第2ガスケッ
ト基板3との間には、両ガスケット基板2、3の燃焼室
孔4、5に一致する孔12を有する無端状のシム13を
介在させてあり、このシム13は燃焼室孔4、5を囲ん
で二重に配置した第1、第2フルビード部7、10と第
1、第2ハーフビード部8、11とに跨っている。そし
て、シム13は第1、第2ガスケット基板2、3よりも
硬度の低い、耐熱性樹脂、アルミニウム、アルミニウム
系合金、マグネシウム、マグネシウム系合金、銅または
銅系合金から形成されており、より望ましくはシム13
の硬度をシリンダヘッドおよびシリンダブロックの硬度
よりも低くするのがよい。
【0009】以上の構成において、上記シリンダガスケ
ット1は、シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に
介在され、その状態で締結ボルトによってシリンダヘッ
ドとシリンダブロックとを一体に連結することによって
これらの間をシールする。このとき、図示しないが第1
フルビード部7と第2フルビード部10とが燃焼室周り
の締付け荷重のばらつきを吸収しながらそれに応じて上
下方向に圧縮変形する一方、これよりも外方側の第1ハ
ーフビード部8と第2ハーフビード部11とが燃焼室孔
周りの締付け荷重のばらつきを吸収しながら上下方向に
圧縮変形するが、この際両フルビード7、10と両ハー
フビード部18、11とからシム13に締付け荷重の一
部が伝達される。それにより、シム13の中間部分13
aが第1フルビード部7の頂点部分7aと第2フルビー
ド部10の頂点部分10aとから伝達される締付け荷重
のばらつきを吸収しながら圧縮変形する一方、これより
も外方側の外周側部分13bが第1ハーフビード部8の
先端部分8aと第2ハーフビード部11の先端部分11
bから伝達される締付け荷重のばらつきを吸収しながら
圧縮変形するようになる。したがって、シム13の硬度
を第1、第2ガスケット基板2、3よりも低く設定した
本実施例によれば、燃焼室孔周りの締付け荷重のばらつ
きを多重に配置した第1、第2フルビード部7、10と
第1、第2ハーフビード部8、11で吸収するのは勿論
のこと、これらに跨らせて配設したシム13によっても
吸収しているので、締付け荷重のばらつきをビード部だ
けに頼って吸収するようにしていた従来に比較して燃焼
室孔周りにおける面圧の均一化を図ることができる。
【0010】図2は本発明の第2実施例を示すものであ
り、上記第1実施例では第1、第2フルビード部7、1
0の外方側に第1、第2ハーフビード部8、11を形成
していたが、本実施例では第1、第2フルビード部7、
10の内方側に第1、第2ハーフビード部8、11を形
成している。なおそれ以外の構成は第1実施例と同一に
構成されており、第1実施例と同一の構成には第1実施
例で用いた符号と同一の符号を付している。これにより
シリンダヘッドとシリンダブロックとに組み付けた状態
では、第1、第2ハーフビード部8、11の先端部分8
a、11aがシム13の内周側部分13cに当接して締
付け荷重の一部を伝達する一方、第1、第2フルビード
部7、10の頂点部分7a、10aがシム13の外周側
部分13bに当接して締付け荷重の一部を伝達するよう
になる。したがって、このような構成を有する本実施例
でも第1実施例と同様の作用効果を得ることができるの
は明らかである。
【0011】図3は本発明の第3実施例を示すものであ
り、上記第1実施例では、シム13を挟んで第1フルビ
ード部7の頂点部分7aと第2フルビード部10の頂点
部分10aを向き合わせていたが、本実施例では第1フ
ルビード部7の裾部分7bと第2フルビード部10の裾
部分10bを向き合わせている。すなわち、本実施例で
は第1フルビード部7と第1ハーフビード部8とを第2
ガスケット基板3と反対側に突出させるとともに、第2
フルビード部10と第2ハーフビード部11とを第1ガ
スケット基板2と反対側に突出させる一方、さらに第
1、第2フルビード部7、10の内方側に第1、第2ハ
ーフビード部8、11を形成している。なおそれ以外の
構成は第1実施例と同一に構成されており、第1実施例
と同一の構成には第1実施例で用いた符号と同一の符号
を付している。これによりシリンダヘッドとシリンダブ
ロックとに組み付けた状態では、第1、第2ハーフビー
ド部8、11の末端部分8b、11bがシム13の中間
部分13aのやや内方側寄りに当接して締付け荷重の一
部を伝達する一方、第1、第2フルビード部7、10の
内方側の裾部分7b、10bが中間部分13aのやや外
方側寄りに当接して締付け荷重の一部を伝達するととも
に、外方側の裾部分7b、10bが外周側部分13bに
当接して締付け荷重の一部を伝達する。したがって、第
1実施例とは、第1、第2フルビード部7、10の裾部
分7bを介して締付け荷重をシム13に伝達する点で異
なっているが、このような構成を有する本実施例でも第
1実施例と同様な作用効果を得ることができるのは明ら
かである。
【0012】図4は本発明の第4実施例を示すものであ
り、上記第3実施例では第1、第2フルビード部7、1
0よりも内方側に第1、第2フルビード部8、11を形
成していたが、本実施例では第1、第2フルビード部
7、10よりも外方側に第1、第2ハーフビード部8、
11を形成している。なおそれ以外の構成は第3実施例
と同一に構成されており、第3実施例と同一の構成には
第3実施例で用いた符号と同一の符号を付している。こ
れによりシリンダヘッドとシリンダブロックとに組み付
けた状態では、第1、第2フルビード部7、10の内方
側裾部分7b、10bがシム13の内周側部分13cに
当接して締付け荷重の一部を伝達するとともに、外側裾
部分7b、10bがシム13の中間部分13aに当接し
て締付け荷重の一部を伝達する一方、第1、第2ハーフ
ビード部8、11の末端部分8b、11bがシム13の
外周側部分13bに当接して締付け荷重の一部を伝達す
るようになる。このような構成を有する本実施例でも第
3実施例と同様の作用効果を得ることができるのは明ら
かである。
【0013】図5は本発明の第5実施例を示すものであ
り、上記第2実施例では、第1、第2フルビード部7、
10に対して第1、第2ハーフビード部8、11を組み
合わせていたが、本実施例では第1、第2フルビード部
7、10に対して図2に示す平坦部2´、3´を省略し
た第1、第2クォータビード部15、16を組み合わせ
ている。そして、第1、第2クォータビード部15、1
6の先端部15a、16aが燃焼室孔4、5となってい
る。なおそれ以外の構成は第2実施例と同一に構成され
ており、第1実施例と同一の構成には第2実施例で用い
た符号と同一の符号を付している。これによりシリンダ
ヘッドとシリンダブロックとに組み付けた状態では、第
1、第2クォータビード部の先端部分15a、16aが
シム13の内周側部分13cに当接して締付け荷重の一
部を伝達する一方、第1、第2フルビード部7、10の
頂点部分7a、10aがシム13の中間部分13aに当
接して締付け荷重の一部を伝達するようになる。このよ
うな構成を有する本実施例でも、第2実施例と同一の作
用効果を得ることができるのは明らかである。ところ
で、本実施例では第2実施例のハーフビード部8,11
に比較して相対的に面圧が低くなるが、締付け時にはク
ォータビード部15、16によってシム13の孔12縁
部がカバーされるので、締付け時に平坦部2´、3´が
拡開してシム13の孔4縁部が燃焼ガスにさらされる第
2実施例に比較してシム13に対する熱影響を小さくす
ることができる。
【0014】図6は本発明の第6実施例を示すものであ
り、上記第5実施例ではシム13を挟んで第1フルビー
ド部7の頂点部分7aと第2フルビード部10の頂点部
分10aとを向き合わせていたが、本実施例では第1フ
ルビード部7の裾部分7bと第2フルビード部10の裾
部分10bとを向き合わせている。すなわち、本実施例
では第1フルビード部7と第1クォータビード部15と
を第2ガスケット基板3と反対側に突出させるととも
に、第2フルビード部8と第2クォータビード部16と
を第1ガスケット基板2と反対側に突出させている。な
おそれ以外の構成は第5実施例と同一に構成されてお
り、第5実施例と同一の構成には第5実施例で用いた符
号と同一の符号を付している。これによりシリンダヘッ
ドとシリンダブロックとに組み付けた状態では、第1、
第2クォータビード部15、16の末端部分15b、1
6bがシム13の内周側部分13cに当接して締付け荷
重の一部を伝達する一方、第1、第2フルビード部7、
10の内方側の裾部分7b、10bがシム13の中間部
分13aに当接して締付け荷重の一部を伝達するととも
に、外方側の裾部分7b、10bがシム13の外周側部
分13bに当接して締付け荷重の一部を伝達するように
なる。したがって、第5実施例とは、第1、第2フルビ
ード部7、10の裾部分7b、10bと第1、第2クォ
ータビード部15、16の末端部分15b、16bがシ
ム13に当接する点で異なっているが、このような構成
を有する本実施例でも第5実施例と同様な作用効果を得
ることができるのは明らかである。
【0015】図7は本発明の第7実施例を示すものであ
り、上記第3実施例では第1、第2フルビード部7、1
0に対して第1、第2ハーフビード部8、11を組み合
わせていたが、本実施例ではその内方側に同じ方向に突
出する第3、第4フルビード部17、18を組み合わせ
たものである。なおそれ以外の構成は第3実施例と同一
に構成されており、第3実施例と同一の構成には第3実
施例で用いた符号と同一の符号を付している。これによ
りシリンダヘッドとシリンダブロックとに組み付けた状
態では、第3、第4ハーフビード部17、18の内方側
の裾部分17b、18bがシム13の内周側部分13c
に当接して締付け荷重の一部を伝達するとともに、外方
側の裾部分17b、18bがシム13の中間部分13a
のやや内方側寄りに当接して締付け荷重の一部を伝達す
る一方、第1、第2フルビード部7、10の内方側の裾
部分7b、10bがシム13の中間部分13aのやや外
方側寄りに当接して締付け荷重の一部を伝達するととも
に、外方側の裾部分7b、10bがシム13の外周側部
分13bに当接して締付け荷重の一部を伝達するように
なる。したがって、このような構成を有する本実施例で
も第1実施例と同様な作用効果を得ることができるのは
明らかである。
【0016】図8は本発明の第8実施例を示すものであ
り、上記第7実施例では第3、第4フルビード部17、
18を第1、第2フルビード部7、10と同じ方向に突
出させていたが、本実施例では第3フルビード部17を
第1フルビード部7と反対となる第2ガスケット基板3
側に向けて突出させるとともに、第4フルビード部18
を第2フルビード部10と反対となる第1ガスケット基
板2側に向けて突出させるようにしたものである。なお
それ以外の構成は第7実施例と同一に構成されており、
第7実施例と同一の構成には第7実施例で用いた符号と
同一の符号を付している。これによりシリンダヘッドと
シリンダブロックとに組み付けた状態では、第3、第4
ハーフビード部17、18の頂点部分17a、18aが
シム13の内周側部分13cに当接して締付け荷重の一
部を伝達する一方、第1、第2フルビード部7、10で
は外方側の裾部分7b、10bだけがシム13の外周側
部分13bに当接して締付け荷重の一部を伝達するよう
になる。したがって、このような構成を有する本実施例
でも第1実施例と同様な作用効果を得ることができるの
は明らかである。
【0017】図9は本発明の第9実施例を示すものであ
り、上記第8実施例では第1フルビード部7の裾部分7
bと第2フルビード部10の裾部分10bとをシム13
を挟んで向かい合うように配置する一方、第3フルビー
ド部17の頂点部分17aと第4フルビード部18の頂
点部分18aとをシム13を挟んで向かい合うように配
置していたが、本実施例では第1フルビード部7の頂点
部分7aと第2フルビード部10の頂点部分10aとを
シム13を挟んで向かい合うように配置する一方、第3
フルビード部17の裾部分17bと第4フルビード部1
8の裾部分18bとをシム13を挟んで向かい合うよう
に配置している。なおそれ以外の構成は第8実施例と同
一に構成されており、第8実施例と同一の構成には第8
実施例で用いた符号と同一の符号を付している。これに
よりシリンダヘッドとシリンダブロックとに組み付けた
状態では、第3、第4ハーフビード部17、18の内方
側の裾部分17b、18bだけがシム13の内周側部分
13cに当接して締付け荷重の一部を伝達する一方、第
1、第2フルビード部7、10の頂点部分7a、10a
がシム13の外周側部分13bに当接して締付け荷重の
一部を伝達するようになる。したがって、このような構
成を有する本実施例でも第1実施例と同様な作用効果を
得ることができるのは明らかである。
【0018】図10は本発明の第10実施例を示すもの
であり、上記第9実施例では第3フルビード部17を第
1フルビード部7と反対方向に突出させる一方、第4フ
ルビード部18を第2フルビード部10と反対方向に突
出させるようにしていたが、本実施例では第3フルビー
ド部17を第1フルビード部7と同じ方向に突出させる
一方、第4フルビード部18を第2フルビード部10と
同じ方向に突出させている。なおそれ以外の構成は第9
実施例と同一に構成されており、第9実施例と同一の構
成には第9実施例で用いた符号と同一の符号を付してい
る。これによりシリンダヘッドとシリンダブロックとに
組み付けた状態では、第3、第4ハーフビード部17、
18の頂点部分17a、18aがシム13の内周側部分
13cに当接して締付け荷重の一部を伝達する一方、第
1、第2フルビード部7、10の頂点部分7a、10a
がシム13の外周側部分13bに当接して締付け荷重の
一部を伝達するようになる。したがって、このような構
成を有する本実施例でも第1実施例と同様な作用効果を
得ることができるのは明らかである。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、燃焼室
孔周りの締付け荷重のばらつきをビード部の圧縮変形と
シムの圧縮変形とにより吸収するようにしているので、
従来に比較して燃焼室孔回りの面圧の均一化を図ること
ができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図2】本発明の第2実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図3】本発明の第3実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図4】本発明の第4実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図5】本発明の第5実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図6】本発明の第6実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図7】本発明の第7実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図8】本発明の第8実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図9】本発明の第9実施例を示すシリンダヘッドガス
ケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【図10】本発明の第10実施例を示すシリンダヘッド
ガスケット1の燃焼室孔4、5近傍の拡大断面図。
【符号の説明】
1…シリンダヘッドガスケット 2…第1ガスケ
ット基板 3…第2ガスケット基板 4…燃焼室孔 5…燃焼室孔 7…第1フルビ
ード部 8…第1ハーフビード部 10…第2フル
ビード部 11…第2ハーフビード部 15…第1クォ
ータビード部 16…第2クォータビード部 17…第3フル
ビード部 18…第4フルビード部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 章雄 愛知県豊田市緑ヶ丘3丁目65番地 大豊工 業株式会社内 Fターム(参考) 3J040 AA01 AA12 BA01 EA07 EA10 EA18 EA27 EA30 FA01 HA17 HA30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドとシリンダブロックとの
    間に挟持され、それぞれシリンダボアに合わせて穿設し
    た燃焼室孔を有する2枚のガスケット基板と、これら2
    枚のガスケット基板にそれぞれ設けられて上記燃焼室孔
    を囲繞する多重のビード部と、上記2枚のガスケット基
    板の間に介在され、上記多重のビード部に跨って配置さ
    れて燃焼室孔を囲む無端状のシムとを備えたシリンダヘ
    ッドガスケットにおいて、 上記シムを、基板よりも硬度の低い素材から形成したこ
    とを特徴とするシリンダヘッドガスケット。
  2. 【請求項2】 上記ガスケット基板は、シリンダヘッド
    およびシリンダブロックよりも硬度の高い素材から形成
    される一方、上記シムは、シリンダヘッドとシリンダブ
    ロックよりも硬度の低い素材から形成されることを特徴
    とする請求項1に記載のシリンダヘッドガスケット。
  3. 【請求項3】 上記多重ビード部は、重なり合う位置に
    設けられて、シムを挟んで互いに頂点部分を向き合わせ
    た第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両フ
    ルビード部よりも外方側又は内方側において重なり合う
    位置に設けられて、それぞれ両フルビード部と同じ方向
    に突出する一対のハーフビード部とからなることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のシリンダヘッド
    ガスケット。
  4. 【請求項4】 上記多重ビード部は、重なり合う位置に
    設けられて、シムを挟んで互いに裾部分を向き合わせた
    第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両フル
    ビード部よりも外方側又は内方側において重なり合う位
    置に設けられて、それぞれ両フルビード部と同じ方向に
    突出する一対のハーフビード部とからなることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載のシリンダヘッドガ
    スケット。
  5. 【請求項5】 上記多重ビード部は、重なり合う位置に
    設けられて、シムを挟んで互いに頂点部分を向き合わせ
    た第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両フ
    ルビード部よりも内方側において重なり合う位置に設け
    られて、それぞれ両フルビード部と同じ方向に突出する
    一対のクォータビード部とからなることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のシリンダヘッドガスケッ
    ト。
  6. 【請求項6】 上記多重ビード部は、重なり合う位置に
    設けられて、シムを挟んで互いに裾部分を向き合わせた
    第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両フル
    ビード部よりも内方側において重なり合う位置に設けら
    れて、それぞれ両フルビード部と同じ方向に突出するク
    ォータビード部とからなることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  7. 【請求項7】 上記多重ビード部は、重なり合う位置に
    設けられて、シムを挟んで互いに裾部分を向き合わせた
    第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両フル
    ビード部の内方側に設けられて、それぞれ両フルビード
    部と同じ方向に突出する第3フルビード部と第4フルビ
    ード部とからなることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  8. 【請求項8】 上記多重ビード部は、重なり合う位置に
    設けられて、シムを挟んで互いに頂点部分を向き合わせ
    た第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両フ
    ルビード部の内方側に設けられて、シムを挟んで互いに
    両フルビード部と反対方向に突出する第3フルビード部
    と第4フルビード部とからなることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  9. 【請求項9】 上記多重ビード部は、重なり合う位置に
    設けられて、シムを挟んで互いに頂点部分を向き合わせ
    た第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両フ
    ルビード部の内方側に設けられて、それぞれ両フルビー
    ド部と反対方向に突出する第3フルビード部と第4フル
    ビード部とからなることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  10. 【請求項10】 上記多重ビード部は、重なり合う位置
    に設けられて、シムを挟んで互いに頂点部分を向き合わ
    せた第1フルビード部と第2フルビード部と、これら両
    フルビード部の内方側に設けられて、それぞれ両フルビ
    ード部と同じ方向に突出する第3フルビード部と第4フ
    ルビード部とからなることを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載のシリンダヘッドガスケット。
  11. 【請求項11】 上記シムが、耐熱性樹脂、アルミニウ
    ム、アルミニウム系合金、マグネシウム、マグネシウム
    系合金、銅または銅系合金であることを特徴とする請求
    項1ないし請求項10のいずれかに記載のシリンダヘッ
    ドガスケット。
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