JP2001295731A - 高圧ポンプ - Google Patents

高圧ポンプ

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JP2001295731A
JP2001295731A JP2000116424A JP2000116424A JP2001295731A JP 2001295731 A JP2001295731 A JP 2001295731A JP 2000116424 A JP2000116424 A JP 2000116424A JP 2000116424 A JP2000116424 A JP 2000116424A JP 2001295731 A JP2001295731 A JP 2001295731A
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plunger
pressurizing chamber
fuel
pressure pump
sliding hole
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JP2000116424A
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Inventor
Koichi Yokoyama
浩一 横山
Kazuhiro Asayama
和博 浅山
Hiroshi Inoue
宏史 井上
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
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Denso Corp
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プランジャの摺動に伴うリーク量の変化を防止
して、流体の吐出量を精度良く調整することのできる高
圧ポンプを提供する。 【解決手段】高圧燃料ポンプ11は、摺動孔13aを有
するシリンダ13と、その摺動孔13aに往復摺動可能
に嵌入されたプランジャ17と、それらシリンダ13及
びプランジャ17によって区画される加圧室14と、そ
の加圧室14を開閉する電磁スピル弁25とを備えて構
成されており、その電磁スピル弁25の開閉タイミング
の制御を通じて燃料吐出量を調整するようにしている。
プランジャ17は、同プランジャ17がその往復摺動範
囲において最も加圧室14から退避する方向に移動した
最下降位置にあるときにおいても、その嵌入先端部17
aが摺動孔13aよりも加圧室14側に突出しているよ
うに嵌入されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用エ
ンジン等のエンジンに搭載されて、燃料噴射弁等に燃料
を供給する高圧燃料ポンプ等の高圧ポンプに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、こうした高圧ポンプとして、例え
ば特開平8−14140号公報にみられるような構成の
ものが知られている。
【0003】この種の高圧ポンプでは、図3に示すよう
に、摺動孔50を有するシリンダ51、その摺動孔50
内に往復摺動可能に嵌入されたプランジャ52、それら
シリンダ51及びプランジャ52によって区画形成され
た加圧室53を備えて構成されている。
【0004】プランジャ52は、リフタ54を通じてカ
ム55と当接可能に配設されるとともに、スプリング5
6によってカム55に向けて付勢されている。そして、
プランジャ52の嵌入先端部52aは、カム55の回転
に応じて加圧室53の内部に突出する方向、及び同室5
3の内部から退避する方向へと往復動作される。すなわ
ち、プランジャ52が下降する(プランジャ52の嵌入
先端部52aが加圧室53内から退避する方向に移動す
る)と、加圧室53の容積が拡大されて、同加圧室53
内に流体が吸入されるようになる。そして、プランジャ
52が上昇する(プランジャ52の嵌入先端部52aが
加圧室53内に突出する方向に移動する)と、加圧室5
3の容積が縮小されて、同加圧室53内に吸入された流
体が加圧されるようになる。このように、この種の高圧
ポンプでは、プランジャ52の往復動を通じて加圧室5
3の容積を変化させることで、流体を加圧している。
【0005】また更に、この種の高圧ポンプには、加圧
室53を開閉する電磁弁57が設けられている。そし
て、その電磁弁57の開閉タイミングの制御によって、
高圧ポンプからの流体の吐出量を調整するようにしてい
る。例えば、吸入調量弁方式の高圧ポンプでは、吸入行
程中における電磁弁57の開弁期間を変更して、加圧室
53への流体の吸入量を調量することで、流体の吐出量
を調整するようにしている。また、スピル弁方式の高圧
ポンプでは、加圧行程中に電磁弁57を開弁して、流体
を加圧室53から溢流(スピル)するとともに、この溢
流量を変更して、流体の吐出量を調整するようにしてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来、この種
の高圧ポンプにあっては、カム55が下死点にあって、
プランジャ52が最下降位置、すなわちその嵌入先端部
52aが加圧室53の内部から最も退避する方向に移動
した位置にあるときには、プランジャ52の嵌入先端部
52aがシリンダ51の摺動孔50内に入り込む構造と
されていた。このため、プランジャ52の摺動位置によ
って高圧ポンプの吐出効率が変化して、流体の吐出量調
整の精度低下を招くという不具合があった。
【0007】すなわち、プランジャ52が最下降位置か
ら上昇すれば、その位置に応じてシリンダ51の摺動孔
50に対してプランジャ52が嵌入されている部分の長
さ(嵌入長さ)が、最下降位置での嵌入長さL1からあ
る程度上昇した位置での嵌入長さL2までの範囲で変化
し、プランジャ52と摺動孔50との間のクリアランス
を通じて加圧室53からリークする流体の量にも変化が
生じてしまう。そして、こうしたリーク量の変化に応じ
て、高圧ポンプの吐出効率も自ずと変化することとな
る。したがって、上記のような電磁弁57の開閉タイミ
ングの制御を通じて流体の吐出量を調整する高圧ポンプ
では、吐出量の調整にあたり、こうしたプランジャ53
の位置に応じた吐出効率の変化の影響を考慮しなければ
ならず、吐出量を精度良く調整することが困難となって
いた。
【0008】特に、上記スピル弁方式の高圧ポンプのよ
うに、加圧室53から溢流(スピル)する流体の溢流量
の変更によって吐出量を調整する高圧ポンプでは、電磁
弁57の開閉タイミングによって吐出効率が異なったも
のとなるため、上記リーク量の変化がより直接的に吐出
量に影響を与える。そのため、そのような開閉タイミン
グの変更によって吐出量を調整する高圧ポンプでは、吐
出量を精度良く調整することは、特に困難なものとなっ
ていた。
【0009】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、流体の吐出量を精度良く調
整することのできる高圧ポンプを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、摺動孔を有するシリンダと、その
摺動孔に往復摺動可能に嵌入されたプランジャと、それ
らシリンダ及びプランジャによって区画される加圧室
と、その加圧室を開閉する電磁弁とを備え、その電磁弁
の開閉タイミングの制御を通じて流体の吐出量を調整す
る高圧ポンプにおいて、前記プランジャを、同プランジ
ャがその往復摺動範囲において最も前記加圧室から退避
する方向に移動した最下降位置にあるときにおいても、
その嵌入先端部が前記摺動孔よりも前記加圧室側に突出
しているように嵌入したものである。
【0011】この構成では、プランジャが最下降位置に
あるときにおいても、その嵌入先端部が摺動孔よりも加
圧室側に突出しているため、シリンダの摺動孔に対して
プランジャが嵌入されている部分の長さ(嵌入長さ)
が、その摺動に拘わらず常に一定に保持されるようにな
る。その結果、プランジャと摺動孔とのクリアランスを
通じてリークする流体の量の摺動に伴う変化が防止さ
れ、安定した吐出効率が得られるようになる。したがっ
て、上記構成によれば、流体の吐出量を精度良く調整す
ることができるようになる。
【0012】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の高圧ポンプを、前記電磁弁の開閉タイミングの
制御を通じて前記加圧室から溢流する流体の溢流量を変
更することで前記流体の吐出量を調整するものとして構
成したものである。
【0013】例えば、上述のスピル弁方式の高圧ポンプ
のように、電磁弁の開閉タイミングの制御を通じて加圧
室から溢流する流体の溢流量を変更して流体の吐出量を
調整する高圧ポンプでは、上記のようなプランジャの摺
動位置に応じたリーク量の変化が、より直接的に流体の
吐出量の調整に影響を与えることとなる。その点、上記
の如くプランジャを嵌入すれば、そうした電磁弁による
開閉タイミングの制御を通じて吐出量を調整する高圧ポ
ンプであれ、流体の吐出量をより容易に精度良く調整す
ることができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる高圧ポンプ
を、例えば筒内噴射式エンジンのようなエンジンの高圧
燃料ポンプとして具体化した一実施形態について、図1
及び図2を参照して詳細に説明する。
【0015】図1に示すように、この高圧燃料ポンプ1
1においては、ハウジング12内にシリンダ13が配置
されている。ハウジング12の下端にはブラケット15
が複数のボルト16により取り付けられ、このブラケッ
ト15とハウジング12との間でシリンダ13が締め付
け保持されている。シリンダ13の中心には摺動孔13
aが形成され、その摺動孔13a内にはプランジャ17
が軸線方向へ往復摺動可能に嵌入されている。それらシ
リンダ13とプランジャ17とによって加圧室14が区
画形成されている。そして、プランジャ17の嵌入先端
部17a、すなわち摺動孔13aに嵌入される部分の加
圧室14側の先端部は、摺動孔13aよりも加圧室14
側に突出可能とされている。また、プランジャ17の勧
誘先端部17aよりも先端側は、側周面が端に向かうほ
ど縮径される略テーパ状とされている。これにより、プ
ランジャ17を摺動孔13aに嵌入する際に、プランジ
ャ17がシリンダ13に食い込むのを防止している。
【0016】ブラケット15の下面には、ガイド筒15
aが配設されている。ガイド筒15a内には、リフタ1
8が軸線方向へ摺動可能に挿嵌支持され、その底板部に
はプランジャ17の基端部が当接されている。プランジ
ャ17の基端外周にはリテーナ20が係合され、このリ
テーナ20とブラケット15との間にはスプリング21
が圧縮状態で介装されている。そして、このスプリング
21により、プランジャ17の基端部がリフタ18の底
板部に押し付けられるとともに、リフタ18がエンジン
のカムシャフト22側に付勢されている。
【0017】このカムシャフト22には図示しない排気
弁開閉用カムの外に、高圧燃料ポンプ11のプランジャ
17を駆動するための駆動カム23が設けられており、
その外周のカム面には2つのカムノーズ23aが180
度の間隔をおいて形成されている。そして、前記スプリ
ング21の付勢力によって、リフタ18がこの駆動カム
23のカム面に圧接されている。
【0018】また、シリンダ13の下方には、シリンダ
13の下端に形成された突部13bに圧入固定されて、
シール部材28が配設されている。シール部材28に
は、プランジャ17の外周に相対摺動可能に挿嵌される
リップ部31が形成されている。そして、このリップ部
31によってプランジャ17の外周をシールすること
で、プランジャ17と摺動孔13aとのクリアランスを
通じて加圧室14からリークする燃料と、リフタ18内
に入り込んだカム等の潤滑用の油との混入が防止されて
いる。
【0019】更に、シリンダ13には、加圧室14と連
通するように、燃料供給通路24が形成されている。そ
して、燃料供給通路24には、電磁スピル弁25が配設
されている。
【0020】電磁スピル弁25は、電磁ソレノイドを備
え、電磁ソレノイドに電圧が印加されていないときには
開弁して、燃料供給通路24を加圧室14に連通するよ
うになっている。そして、電磁スピル弁25が開弁され
た状態でプランジャ17が下降すると、図示しない燃料
タンクからフィードポンプによって汲み上げられた低圧
燃料が燃料供給通路24を介して加圧室14に吸入され
る。また、電磁ソレノイドに電圧が印加されることで閉
弁して、燃料供給通路24を閉鎖するようになってい
る。そして、電磁スピル弁25が閉弁された状態でプラ
ンジャ17が上昇すると、同加圧室14の容積が縮小変
化され、その内部の燃料が加圧される。
【0021】更に、シリンダ13及びハウジング12に
は、加圧室14と連通するように、高圧燃料通路26が
形成されている。この高圧燃料通路26には、チェック
弁27が設けられており、加圧室14内から高圧燃料通
路26を介して圧送される燃料の圧力が所定値を超えた
とき、このチェック弁27が開かれる。これにより、高
圧燃料通路26から圧送される高圧燃料が、図示しない
燃料分配管に吐出されて、エンジンの各燃料噴射弁に分
配されるようになっている。
【0022】以上のように構成された高圧燃料ポンプ1
1において、エンジンが駆動された場合には、カムシャ
フト22の回転に伴って駆動カム23が回転され、その
カム面のプロフィールに応じて、リフタ18がガイド筒
15a内で軸線方向に往復移動される。そして、図1に
鎖線で示すように、駆動カム23が回転位置R1に回転
された状態では、リフタ18がカムシャフト22に最も
近付いた最下降位置に移動される。このときのプランジ
ャ17も、リフタ18と連動して、嵌入先端部17aが
加圧室14から最も退避する方向へと移動した最下降位
置に到達して、加圧室14の容積が最大となる。
【0023】この状態から、駆動カム23が図1の反時
計方向に回転されると、同図に回転位置R2で示すよう
に、リフタ18の底板部に1つのカムノーズ23aが順
に近付いて、リフタ18が上昇される。これにより、プ
ランジャ17が上昇、すなわちその嵌入先端部17aが
加圧室14内に突出する方向に移動されて、加圧室14
の容積が押し縮められる。そして、駆動カム23が回転
位置R3まで回転されて、1つのカムノーズ23aが最
上部に位置すると、プランジャ17の嵌入先端部17a
が加圧室14内に最も突出した最上昇位置に到達して、
加圧室14の容積が最も押し縮めれた状態になる。この
駆動カム23の回転位置R1→R2→R3の行程が加圧
行程となる。
【0024】この加圧行程において、電磁スピル弁25
の電磁ソレノイドに電圧を印加していなければ、加圧室
14内の燃料は、燃料供給通路24を介して燃料タンク
へと溢流(スピル)され、燃料分配管へと吐出されるこ
とはない。一方、電子制御装置の制御に基づき、加圧行
程の適宜なタイミングで、電磁ソレノイドに電圧を印加
すれば、電磁スピル弁25が閉弁された状態となる。電
磁スピル弁25が閉弁されると、加圧室14内の燃料
は、プランジャ17の上昇とともにその圧力が高められ
高圧燃料となる。そして、この加圧室14内の高圧燃料
は、高圧燃料通路26からチェック弁27側に圧送さ
れ、そのチェック弁27を押し開いて燃料分配管へと吐
出される。すなわち、この高圧燃料ポンプ11では、加
圧行程中の電磁スピル弁25の閉弁タイミングを変更す
ることによって、燃料吐出量を調整するようにしてい
る。
【0025】さらに、前記駆動カム23が図1の回転位
置R3から反時計方向に回転されると、リフタ18及び
プランジャ17がスプリング21の付勢力により最上昇
位置から次第に下降される。そして、駆動カム23が回
転位置R1まで回転されたとき、リフタ18及びプラン
ジャ17が再び最下降位置に到達する。この駆動カム2
3の回転位置R3→R1の行程が吸入行程となる。
【0026】また、電磁スピル弁25は、電子制御装置
の制御に基づき、リフタ18及びプランジャ17が最上
昇位置に到達したタイミングで、電磁ソレノイドへの電
圧が遮断される。そのため、吸入行程においては、電磁
スピル弁25が開弁された状態となり、燃料タンクから
フィードポンプによって汲み上げられた燃料が燃料供給
通路24を通じて加圧室14内に吸入される。
【0027】以後、上述した加圧行程と吸入行程とが繰
り返し行われて、高圧燃料通路26から燃料分配管内へ
と、電磁スピル弁25の開閉タイミングの制御を通じて
調量された高圧燃料が吐出される。
【0028】さて、以上のように構成されたこの実施形
態の高圧燃料ポンプ11では、図1及び図2に示すよう
に、プランジャ17は、同プランジャ17がその往復摺
動範囲において最も加圧室14から退避する方向に移動
した最下降位置にあるときにおいても、その嵌入先端部
17aが摺動孔13aよりも加圧室14側に突出してい
るように嵌入されている。
【0029】このため、シリンダ13の摺動孔13aと
プランジャ17とが摺接している部分の長さ(嵌入長
さ)は、同プランジャ17が図2(a)に示す最上昇位
置から図2(b)に示す最下降位置までの往復摺動範囲
の何れの位置にあっても、常に一定の長さLとなってい
る。その結果、プランジャ17と摺動孔13aとのクリ
アランスを通じた燃料リーク量も、同プランジャ17の
摺動位置に拘わらず、ほぼ一定に保持される。よって、
加圧行程においても、プランジャ17の摺動位置に拘わ
らず一定の安定した吐出効率が得られるようになり、燃
料吐出量を精度良く調整することができるようになる。
【0030】すなわち、プランジャ17の摺動に伴う燃
料リーク量の変化を防止すれば、加圧行程中の燃料リー
ク量の把握が容易となる。また、加圧行程中に安定した
吐出効率が得られれば、燃料吐出量は加圧室14内での
燃料の加圧期間に比例するようにもなる。したがって、
電磁スピル弁25の開閉タイミングの制御を通じた加圧
タイミングの変更による吐出量の調整を、より容易且つ
的確に行うことができるようになる。
【0031】なお、先の図3に示した従来構成のよう
に、プランジャ52が最下降位置にあるときに嵌入先端
部52aがシリンダ51の摺動孔50内に入り込む構造
の高圧ポンプでは、プランジャ52が下降したときに、
大きな異物がプランジャ52先端の面取り部に入り込む
ようになる。そして、異物が入り込んだ状態でプランジ
ャ52が上昇すると、その異物が摺動孔50とのクリア
ランス内に入り込み、咬み込まれて焼き付きが生じるお
それがあった。
【0032】その点、この高圧燃料ポンプ11では、上
記の如くプランジャ17の嵌入先端部17aが常に摺動
孔13aよりも加圧室14側に突出しているため、図2
(a)に示すように、摺動孔13a内には、プランジャ
17とのクリアランスよりも大きな異物Dが入り込まな
くなる。そのため、プランジャ17と摺動孔13aとの
クリアランス内に異物Dを咬み込んで焼き付きが生じる
ことが抑制されるようにもなる。
【0033】以上説明した本実施形態の高圧ポンプによ
れば、以下の効果が得られるようになる。 (1)この高圧燃料ポンプ11は、摺動孔13aを有す
るシリンダ13と、その摺動孔13aに往復摺動可能に
嵌入されたプランジャ17と、それらシリンダ13及び
プランジャ17によって区画される加圧室14と、その
加圧室14を開閉する電磁スピル弁25とを備え、その
電磁スピル弁25の開閉タイミングの制御を通じて燃料
吐出量を調整するようにしている。そして、こうした高
圧燃料ポンプ11において、プランジャ17を、同プラ
ンジャ17がその往復摺動範囲において最も加圧室14
から退避する方向に移動した最下降位置にあるときにお
いても、その嵌入先端部17aが摺動孔13aよりも加
圧室14側に突出しているように嵌入するようにしてい
る。このため、シリンダ13の摺動孔13aに対してプ
ランジャ17が嵌入されている部分の長さ(嵌入長さ)
Lが、その摺動に拘わらず常に一定に保持されるように
なる。そしてその結果、プランジャ17と摺動孔13a
とのクリアランスを通じてリークする流体の量(燃料リ
ーク量)の摺動に伴う変化が防止され、安定した吐出効
率が得られるようになる。よって、燃料吐出量を精度良
く調整することができるようになる。
【0034】(2)この高圧燃料ポンプ11では、最下
降位置にあるときにも、プランジャ17の嵌入先端部1
7aが常に摺動孔13aよりも加圧室14側に突出して
いるため、摺動孔13aには、プランジャ17とのクリ
アランスよりも大きな異物が入り込まなくなる。そのた
め、プランジャ17と摺動孔13aとのクリアランス内
に異物が咬み込んで焼き付きが生じることが抑制される
ようになる。
【0035】(3)電磁スピル弁25の開閉タイミング
の制御を通じて加圧室14から溢流(スピル)する燃料
の溢流量を変更することで燃料吐出量を調整する高圧燃
料ポンプ11では、プランジャ17の摺動位置に応じた
リーク量の変化が、より直接的に燃料吐出量の調整に影
響を与えることとなる。この高圧燃料ポンプ11では、
上記の如くプランジャ17を嵌入することで上記リーク
量の変化を防止しているため、そうした電磁スピル弁2
5の開閉タイミングの制御を通じて燃料吐出量を調整す
る高圧燃料ポンプ11であれ、燃料吐出量をより容易に
精度良く調整することができるようになる。
【0036】なお、本実施形態の高圧ポンプは、次のよ
うに変更してもよい。 ・上記実施形態において、加圧室14から溢流(スピ
ル)する燃料の溢流量のの変更によって燃料吐出量を調
整するよう構成された高圧燃料ポンプ11を、吸入行程
中における電磁弁の開弁期間を変更して、加圧室14へ
の燃料の吸入量を調量して燃料吐出量を調整する吸入調
量方式の高圧燃料ポンプに変更してもよい。そうした吸
入調量方式の高圧燃料ポンプであれ、プランジャ17の
摺動位置に応じて燃料リーク量が変化すれば、加圧行程
中の燃料リーク量の把握が困難となり、ひいては燃料吐
出量の調整も困難なものとなる。したがって、こうした
吸入調量方式の高圧燃料ポンプにおいても、上記の如く
プランジャ17を嵌入することで、燃料リーク量の変化
を防止して安定した吐出効率が得られれば、燃料吐出量
をより精度良く調整することができるようになる。
【0037】・また、本発明を、燃料とは異なった流体
を加圧するための高圧ポンプとして具体化してもよい。
そしてその場合にも、上記実施形態と同様或いはそれに
準じた効果を得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の高圧ポンプについてその断面構造
を示す断面図。
【図2】同実施形態の高圧ポンプについてその動作態様
を示す略図。
【図3】従来の高圧ポンプについてその断面構造を示す
断面図。
【符号の説明】
11…高圧燃料ポンプ(高圧ポンプ)、13…シリン
ダ、13a…摺動孔、14…加圧室、17…プランジ
ャ、17a…嵌入先端部、23…駆動カム、25…電磁
スピル弁(電磁弁)。
フロントページの続き (72)発明者 浅山 和博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 井上 宏史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AB02 AD12 BA00 BA51 CA01S CA04U CA07 CA08 CA09 CA20U DA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】摺動孔を有するシリンダと、その摺動孔に
    往復摺動可能に嵌入されたプランジャと、それらシリン
    ダ及びプランジャによって区画される加圧室と、その加
    圧室を開閉する電磁弁とを備え、その電磁弁の開閉タイ
    ミングの制御を通じて流体の吐出量を調整する高圧ポン
    プにおいて、 前記プランジャは、同プランジャがその往復摺動範囲に
    おいて最も前記加圧室から退避する方向に移動した最下
    降位置にあるときにおいても、その嵌入先端部が前記摺
    動孔よりも前記加圧室側に突出しているように嵌入され
    てなることを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 【請求項2】前記高圧ポンプは、前記電磁弁の開閉タイ
    ミングの制御を通じて前記加圧室から溢流する流体の溢
    流量を変更することで前記流体の吐出量を調整するもの
    である請求項1に記載の高圧ポンプ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146862A (ja) * 2007-03-12 2007-06-14 Hitachi Ltd 流体ポンプ及び高圧燃料供給ポンプ
CN111042967A (zh) * 2018-10-15 2020-04-21 现代自动车株式会社 高压泵和压缩流体的方法

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