JP2001293969A - Ps版用アルミニウム合金支持体及びその製造方法 - Google Patents

Ps版用アルミニウム合金支持体及びその製造方法

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JP2001293969A JP2001029846A JP2001029846A JP2001293969A JP 2001293969 A JP2001293969 A JP 2001293969A JP 2001029846 A JP2001029846 A JP 2001029846A JP 2001029846 A JP2001029846 A JP 2001029846A JP 2001293969 A JP2001293969 A JP 2001293969A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電解エッチングによる粗面の均一
性をより向上させたPS版用アルミニウム合金支持体及
びその製造方法を提供するものである。 【解決手段】 本発明の合金は、 本発明によるPS版
用アルミニウム合金支持体は、重量%で、Fe:0.1
〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、希土類元素の1
種又は2種以上を0.005〜1.0%、残部がAl及び
不可避的不純物からなる組成となるものである。本発明
において、先の組成に加えてNi:0.005〜0.1%
を含有させ、希土類元素の1種又は2種以上を0.00
5〜0.3%含有しているものでも良い。また、前記希
土類元素としてCe、La、Ndのうちの1種又は2種
以上を選択できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷に用いる
PS版用のアルミニウム合金支持体に関し、特に電解エ
ッチングによる粗面の均一性に優れるアルミニウム合金
支持体に関するものである。また、本発明は、その製造
方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷は、アルミニウム合金からなる
支持体とジアゾ化合物等を感光物とする感光体とからな
るPS版(Presensitized Plate)
に、画像露光、現像等の製版処理を行って画像部を形成
した版を印刷機の円筒状版胴に巻付け、非画像部に付着
した湿し水の存在のもとにインキを画像部に付着させて
このインキをゴム製ブランケットに転写し、紙面に印刷
するものである。前述のPS版の支持体として、一般に
は、電解エッチングによる粗面化処理(砂目立て)、陽
極酸化処理などの表面処理を施したアルミニウム合金板
が用いられている。この種の用途に用いられるアルミニ
ウム合金としては、当初、JlS1050(純度99.
5%以上の純Al系)、JlS1100(Al−0.0
5〜0.20%Cu合金)、JlS3003(Al−0.
05〜0.20%Cu−1.5%Mn合金)が主に用いら
れてきた。
【0003】この種のPS版用アルミニウム合金支持体
には、 (1)電解エッチングによる粗面が均一であること。 (2)感光剤の密着性が良好であること。 (3)印刷中に画像部に汚れが生じないこと。 等の種々の特性が要求される。しかし、JIS105
0、JIS1100、JIS3003そのものでは以上
の各要求を十分に満足させることができないため、種々
の改良が行われてきた。例えば、特開昭58−2212
54号公報には、Si0.02〜0.15%、Fe0.1
〜1.0%、Cu0.003%以下、残部Alおよぴ不可
避的不純物からなるオフセット印刷用素板が開示されて
いる。また、特開昭62−148295号公報には、F
e0.05〜1.0%、Si0.2%以下、Cu0.05%
以下、残部Alおよび不可避的不純物からなり、金属組
織中に分布する単体Siが0.012%以下である平版
印刷用アルミニウム合金支持体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭58−22
1254号に記載の発明においては、Cu含有量の増加
に伴い耐食性が低下し、その影響で印刷中に非画像部の
汚れが増大するために、Cu含有量を0.003%以下
に規制することを提案している。また、特開昭62−1
48295号公報に記載の技術によると、電解エッチン
グによるピットが均一な粗面が得られ、ストリーク(筋
状ムラ)の発生がみられず、しかも印刷中に非画像部の
汚れを抑制することができるという効果を有する。しか
るに、印刷精度向上の要求に対して、前記特開昭58−
221254号、特開昭62−148295号に記載さ
れた従来のアルミニウム合金支持体では十分に対応する
ことが困難となってきた。特に、電解エッチングによる
粗面の均一性をより向上することが必要となってきてい
る。しかも、コスト低減のために、短時間の電解粗面化
処理で均一性に優れた粗面を形成することの要望が強く
なってきている。
【0005】この要望に対し、特開平9−184039
号には、重量%で、Fe:0.25〜0.6%、Si:
0.03〜0.15%、Ti:0.005〜0.05%、N
i:0.005〜0.20%、残部Al及び不可避的不純
物からなる組成を有し、0.1≦Ni/Si≦3.7を満
たすことを特徴とするPS版用アルミニウム合金支持体
が提案されている。特開平9−184039号のPS版
用アルミニウム合金支持体は、Niを添加することによ
り向上する化学溶解性を、Siが有する化学溶解性の抑
制性能により抑制することによって、粗面均一性を向上
させると共に、電解処理前の無通電状熊での電解液中浸
漬によるピットの発生を抑制することを可能としてい
る。また、特開平9−272937号には、重量%で、
Fe:0.20〜0.6%、Si:0.03〜0.15%、
Ti:0.006〜0.05%、Ni:0.005〜0.2
0%を含有し、更にCu及びZnからなる群から選択さ
れた1種又は2種以上で0.005〜0.050%、更に
In,Sn及びPbからなる群から選択された1種又は
2種以上で0.001〜0.020%含有し、残部Al及
び不可避的不純物からなるPS版用アルミニウム合金支
持体が提案されている。
【0006】特開平9−272937号に記載のPS版
用アルミニウム合金支持体は、Cu及びZnの1種又は
2種、並びにIn,Sn及びPbの1種又は2種以上を
添加し、アルミニウムマトリクス中に固溶させることに
より、アルミニウムマトリクスと金属間化合物との間の
電位差を調整し、電解粗面を均一化させようというもの
である。
【0007】前記特開平9−184039号及び前記特
開平9−272937号の提案により、粗面均一性は従
来に比べ向上したが、より高い印刷精度が要求されてお
り、尚一層の粗面均一性が要望されている現状にある。
そこで本発明は、電解エッチングによる粗面の均一性を
より向上させたPS版用アルミニウム合金支持体とその
製造方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量%で、F
e:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、希土類
元素の1種又は2種以上を0.005〜1.0%、残部が
Al及び不可避的不純物からなることを特徴とする。本
発明は、重量%で、Fe:0.1〜0.7%、Si:0.
01〜0.2%、Ni:0.005〜0.1%、希土類元
素の1種又は2種以上を0.005〜0.3%、残部がA
l及び不可避的不純物からなることを特徴とする。本発
明は、前記希土類元素がCe、La、Ndのうちの1種
又は2種以上であることを特徴とする。
【0009】本発明は、前記希土類元素の含有量が0.
01〜0.2%であることを特徴とする。
【0010】本発明は、重量%でFe:0.1〜0.7
%、Si:0.01〜0.2%、及び不可避的不純物を有
するアルミニウム材において、当該アルミニウム材は、
Al‐Fe−X系金属間化合物及び又はAl−Fe−N
i−X系金属間化合物(ただし、Xは希土類元素の1種
又は2種以上)を分散させた組織形態を有することを特
徴とする。本発明は、前記アルミニウム材が、重量%
で、Fe:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、
Ni:0.005〜0.l%、及び不可避的不純物を有す
ることを特徴とする。本発明は、前記希土類元素がC
e、La、Ndのうちの1種又は2種以上であることを
特徴とする。本発明は、前記Al−Fe−X系金属間化
合物及び前記Al−Fe−Ni一X系金属間化合物の平
均粒径が3μm(3×10-6m)以下であることを特徴
とする。
【0011】本発明は、重量%で、Fe:0.1〜0.7
0%、Si:0.01〜0.20%、Ni:0.005〜
0.075%、Zn:0.005〜0.075%、Cu:
0.01%以下、希土類元素の1種又は2種以上を0.0
05〜0.3%、残部Al及び不可避的不純物からなる
組成を有し、Zn(%)≦0.08−Ni(%)、Fe
(%)≧0.1+Si(%)の関係を満たすとともに、
晶・析出物の円相当径をd、個数をnとすると、0.0
1≦d≦2(μm:2×10-6m)の晶・析出物がその
マトリックス中に1×103≦n≦3×105(個/mm
2)存在することを特徴とする。本発明において、前記
希土類元素をCe、La、Ndのうちのl種又は2種以
上とすることができる。本発明において、晶・析出物
は、Al−Fe系、Al−Fe−Ni系、Al−Fe−
Si系の金属間化合物の1種または2種以上を主体とす
るもので良い。
【0012】本発明は、重量%で、Fe:0.1〜0.7
%、Si:0.01〜0.2%、希土類元素の1種又は2
種以上を0.005〜1.0%、残部がAl及び不可避的
不純物からなる組成の鋳塊を得、その後均質熱処理を施
さない状態で熱間圧延を行い、次いで冷間圧延及び中間
焼鈍を施し、そして仕上げ冷間圧延を行うことを特徴と
する。
【0013】本発明は、重量%で、Fe:0.1〜0.7
%、Si:0.01〜0.2%、Ni:0.005〜0.l
%、希土類元素の1種又は2種以上を0.005〜0.3
%、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成の鋳塊
を得、その後均質熱処理を施さない状態で熱間圧延を行
い、次いで冷間圧延及び中間焼鈍を施し、そして仕上げ
冷間圧延を行うことを特徴とする。本発明は、重量%
で、Fe:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、
Ni:0.005〜0.l%、Zn:0.005〜0.07
5%、Cu:0.01%以下、希土類元素の1種又は2
種以上を0.005〜0.3%、残部がAl及び不可避的
不純物からなる組成の鋳塊を得、その後均質熱処理を施
さない状態で熱間圧延を行い、次いで冷間圧延及び中間
焼鈍を施し、そして仕上げ冷間圧延を行うことを特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明が以下の実施の形態に限定されな
いのは勿論である。本発明者は前記課題を解決すべくP
S版用アルミニウム合金支持体の電解エッチングの均一
性について検討を行ったところ、以下のことを知見する
に至った。 (1)アルミニウムマトリクス中に晶出又は析出するA
l−Fe系の金属間化合 物が、電解エッチング中にカ
ソード点として作用し、PS版用アルミニウム合金支持
体の溶解性を支配している。 (2)Niを添加すると、NiがAl−Fe系の金属間
化合物中に取り込まれ、Al−Fe−Ni系の金属間化
合物となり、PS版用アルミニウム合金支持体の溶解均
一性を向上させることができる。
【0015】(3)希土類元素を添加すると、当該希土
類元素は上記したAl−Fe系金属間化合物、又はAl
−Fe−Ni系金属間化合物に取り込まれ、Al−Fe
−X系又はAl−Fe−Ni−X系(Xは希土類元素の
1種又は2種以上)金属間化合物の晶・析出物を形成す
るが、これらの金属間化合物はAl−Fe系又はAl−
Fe−Ni系金属間化合物、即ち、Xを含まない金属間
化合物に比べて電流を流しやすい性質を備えているた
め、電解エッチングした際のカソード反応性をより向上
させて、PS版用アルミニウム合金支持体の溶解均一性
を向上させることができる。
【0016】(4)Znは、アルミニウムの表面に形成
される酸化皮膜を弱体化させ、その結果、粗面均一性を
向上させる。ただし、Znを過剰に添加すると、酸化皮
膜を弱体化する効果が大きくなりすぎ、電解エッチング
した際の溶解量が過剰となり易く、逆に粗面均一性を悪
化させる。 (5)NiとZnの添加量を所定の関係とすることによ
り、電解エッチングによる粗面均一性を確保することが
できる。 (6)Siは、Al−Fe−Si系の金属間化合物を形
成するが、このAl−Fe−Si系の金属間化合物の量
が過大となると、電解エッチングによる粗面の均一性を
阻害する。したがって、Fe量との関係においてその含
有量を調整することが好ましい。
【0017】本発明のPS版用アルミニウム合金支持体
は以上の知見に基づくものであり、重量%で、Fe:
0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、希土類元素
の1種又は2種以上を0.005〜1.0%、残部がAl
及び不可避的不純物からなることを特徴とする。本発明
によれば、電解エッチングによる粗面を従来の支持体よ
りも均一に形成することができる。
【0018】本発明のPS版用アルミニウム合金支持体
は、重量%で、Fe:0.1〜0.7%、Si:0.01
〜0.2%、Ni:0.005〜0.1%、希土類元素の
1種又は2種以上を0.005〜0.3%、残部がAl及
び不可避的不純物からなることを特徴とする。本発明に
よれば、電解エッチングによる粗面を従来の支持体より
もより均一に形成することができる。
【0019】本発明のPS版用アルミニウム合金支持体
は、前記希土類元素がCe、La、Ndのうちの1種又
は2種以上であることを特徴とする。本発明のPS版用
アルミニウム合金支持体は、前記希土類の含有量が0.
01〜0.2%であれば電解エッチングによる粗面のよ
り均一性向上に資するものとなる。
【0020】本発明は、重量%で、Fe:0.1〜0.7
%、Si:0.01〜0.2%、及び不可避的不純物を有
するアルミニウム材において、当該アルミニウム材は、
Al‐Fe−X系金属間化合物及び又はAl−Fe−N
i−X系金属間化合物(ただし、Xは希土類元素の1種
又は2種以上)を分散させた組織形態を有することを特
徴とする。本発明においても、電解エッチングによる粗
面を従来の支持体よりもより均一に形成することができ
る。本発明において先の前記アルミニウム材が、重量%
で、Fe:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、
Ni:0.005〜0.l%、及び不可避的不純物を有す
ることを特徴とするものでも良い。
【0021】本発明において、先の希土類元素をCe、
La、Ndのうちの1種又は2種以上とすることができ
る。本発明において、前記Al−Fe−X系金属間化合
物及び前記Al−Fe−Ni一X系金属間化合物の平均
粒径を3μm(3×10-6m)以下とすることができ
る。
【0022】本発明は、重量%で、Fe:0.1〜0.7
0%、Si:0.01〜0.20%、Ni:0.005〜
0.075%、Zn:0.005〜0.075%、Cu0.
01%以下、希土類元素の1種又は2種以上を0.00
5〜0.3%、残部Al及び不可避的不純物からなる組
成を有し、Zn(%)≦0.08−Ni(%)、Fe
(%)≧0.1+Si(%)の関係を満たすとともに、
晶・析出物の円相当径をd、個数をnとすると、0.0
1≦d≦2(μm:2×10-6m)の晶・析出物がその
マトリックス中に1×103≦n≦3×105(個/mm
2)存在することを特徴とする。本発明において、晶・
析出物である金属間化合物の寸法及び量が電解エッチン
グによる粗面の均一性に影響を与える。即ち、円相当径
dが0.01μm(0.01×10-6m)未満の金属間
化合物ではエッチングの起点とならないが、2μm(2
×10-6m)を超えると均一性を阻害するおそれがあ
る。また、金属間化合物が1×103個/mm2未満では
エッチング起点となる金属間化合物の数が少ないために
粗面均一性が劣り、また、3×105個/mm2を超える
と溶解性が高くなりすぎて粗面均一性が低下する。
【0023】本発明の前記希土類元素としてCe、L
a、Ndのうちのl種又は2種以上を用いることができ
る。本発明において、晶・析出物として、Al−Fe
系、Al−Fe−Ni系、Al−Fe−Si系の金属間
化合物の1種または2種以上を主体とするものを採用で
きる。
【0024】本発明の製造方法は、重量%で、Fe:
0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、希土類元素
の1種又は2種以上を0.005〜1.0%、残部がAl
及び不可避的不純物からなる組成の鋳塊を得、その後均
質熱処理を施さない状態で熱間圧延を行い、次いで冷間
圧延及び中間焼鈍を施し、そして仕上げ冷間圧延を行う
ことを特徴とする。以上の製造方法によれば、上述した
組成希土類元素を含む組成の合金を用い、上述したよう
に均質熱処理を行わないから、晶出又は析出する金属間
化合物の粗大化を防止することができる。このことによ
り、大きい金属間化合物において電解エッチングが進む
ことによって当該エッチングが不均一に実施されること
を回避することができ、均一な電解エッチング実施に大
きく貢献することができる。従って、本発明の製造方法
により、電解エッチングによる粗面を従来の支持体より
均一に形成したPS版用アルミニウム合金支持体を得る
ことができる。
【0025】本発明の製造方法は、重量%で、Fe:
0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、Ni:0.
005〜0.l%、希土類元素の1種又は2種以上を0.
005〜0.3%、残部がAl及び不可避的不純物から
なる組成の鋳塊を得、その後均質熱処理を施さない状態
で熱間圧延を行い、次いで、冷間圧延及び中間焼鈍を施
し、そして仕上げ冷間圧延を行うことを特徴とする。以
上の製造方法によれば、上述した組成希土類元素を含む
組成の合金を用い、上述したように均質熱処理を行わな
いから、晶出又は析出する金属間化合物の粗大化を防止
することができる。このことにより、大きい金属間化合
物において電解エッチングが進むことによって当該エッ
チングが不均一に実施されることを回避することがで
き、均一な電解エッチング実施に大きく貢献することが
できる。従って、本発明の製造方法により、電解エッチ
ングによる粗面を従来の支持体より均一に形成したPS
版用アルミニウム合金支持体を得ることができる。
【0026】本発明の製造方法は、重量%で、Fe:
0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、Ni:0.
005〜0.l%、Zn:0.005〜0.075%、C
u:0.01%以下、希土類元素の1種又は2種以上を
0.005〜0.3%、残部がAl及び不可避的不純物か
らなる組成の鋳塊を得、その後均質熱処理を施さない状
態で熱間圧延を行い、次いで冷間圧延及び中間焼鈍を施
し、そして仕上げ冷間圧延を行うことを特徴とする。以
上の製造方法によれば、上述した組成希土類元素を含む
組成の合金を用い、上述したように均質熱処理を行わな
いから、晶出又は析出する金属間化合物の粗大化を防止
することができる。このことにより、大きい金属間化合
物において電解エッチングが進むことによって当該エッ
チングが不均一に実施されることを回避することがで
き、均一な電解エッチング実施に大きく貢献することが
できる。従って、本発明の製造方法により、電解エッチ
ングによる粗面を従来の支持体より均一に形成したPS
版用アルミニウム合金支持体を得ることができる。
【0027】以下本発明の成分、その他限定理由を説明
する。 <Fe:0.1〜0.7%>Feは、Al−Fe系金属間
化合物を形成し、電解エッチングによる粗面均一性を向
上するとともに、耐疲労強度を向上する。しかし、0.
1%未満ではこの効果が不十分であり、また0.7%を
超えると金属間化合物の粗大化により電解エッチングに
よる粗面の均一性を害する傾向にあるので、0.1〜0.
7%の範囲とする。望ましいFeの含有量は、0.2〜
0.4%、より望ましいFeの含有量は、0.2〜0.3
%である。なお、本明細書において特に記載しない限
り、〜を用いて数値範囲を限定する場合の上限、下限は
以上、以下であることを意味するので、例えば0.2〜
0.4%とは、0.2%以上、0.4%以下を意味する。
【0028】<Si:0.01〜0.20%>SiはAl
−Fe−Si系の金属間化合物を形成し、熱間圧延時の
再結晶粒の微細化を促す。Si含有量が0.01%未満
ではこの効果が不足して粗大な結晶粒が生じてしまい、
電解エッチングによる粗面の均一性を阻害したり、スト
リークと呼ばれる軽い末エッチング部を生じさせる。一
方、Si含有量が0.20%を超えると、Al−Fe−
Si系の金属間化合物が粗大化し、電解エッチングによ
る粗面の均一性を阻害する。従って本発明においてSi
含有量は0.01〜0.20%の範囲とした。この範囲に
おいてSiの含有量を0.02〜0.2%の範囲としても
良く、より望ましいSi含有量として、0.04〜0.0
8%の範囲を選択しても良い。
【0029】ところで、Feとの関係においてSiが過
剰になるとAl−Fe−Si系金属間化合物の生成量が
増加して、電解エッチングによる粗面の均一性を阻害す
るおそれがある。従って本発明では、前述の通り、Fe
(%)≧0.1%+Si(%)の関係を満足させること
が好ましい。
【0030】<Cu:0.01%以下>Cuは電解エッ
チング後の粗面の均一性を阻害する元素であり、本発明
ではCu含有量を0.01%以下に低減することが望ま
しく、0.005%以下がより好ましい。 <Ni:0.005〜0.1%>NiはAl−Fe系金属
間化合物に取り込まれてAl−Fe−Ni系金属間化合
物となり、溶解均一性を向上させる効果を有する。しか
し、Ni含有量が0.005%未満ではこの効果が不足
して電解エッチングによる粗面均一性の向上効果が十分
ではない。一方、Ni含有量が0.1%を超えるとAl
一Fe−Ni系金属間化合物が粗大化して電解エッチン
グによる粗面を不均一にしてしまう。従って本発明では
0.005〜0.10%の範囲とする。更に望ましいNi
の含有量は、0.01〜0.03%である。
【0031】<Ce+La+Nd:0.005〜1.0%
>希土類元素は、上記Al−Fe系金属間化合物又はA
l−Fe−Ni系金属間化合物にそれぞれ取り込まれ
て、Al−Fe−X系金属間化合物又はAl−Fe−N
i−X系金属間化合物(X=希土類元素の1種又は2種
以上)の晶・析出物が形成される。これらの金属間化合
物の晶・析出物は、電解エッチングした際のカソード反
応性をより向上させて、溶解均一性を向上させる。しか
し、(Ce+La+Nd)含有量が0.005%未満で
は、その効果が十分には得られなくなり、一方、(Ce
+La+Nd)含有量が1.0%を越えると粗大な晶・
析出物を形成してしまい、エッチングは不均一化してし
まう。ちなみに、望ましい希土類元素の含有量は、0.
005〜0.3%であり、より望ましい希土類元素の含
有量は、0.01〜0.2%であり、最も望ましい希土類
元素の含有量は0.01〜0.1%である。
【0032】なお、希土類元素としては、ランタノイド
元素の1種又は2種以上を適宜使用することができる
が、本発明においてはCe、La、Ndの1種又は2種
以上を用いることが望ましい。また、これらCe、L
a、Ndは、それぞれの純金属を上記条件を満たすよう
にアルミニウムに添加すればよい。ただし、本発明にお
いて、この純金属添加の方法によらずに、Ce、La、
Ndの混合物として産出される、いわゆるMlSCHM
ETAL(ミッシユメタル)を添加する方法により上記
条件を満たすようにしてもよい。これは、コスト的に有
利な方法である。なお、MlSCHMETAL中には、
Ce、La、Nd以外の金属元素として、数%程度のP
rや極微量のPb、その他にPやSが含まれることがあ
るが、それらが含まれても本願発明の効果を損なうもの
とはならない。なお、希土類元素をミッシュメタルのみ
で添加する場合、ミッシュメタルの添加量を0.05〜
1.0%の範囲とすることが製造上は好ましい。
【0033】<その他不純物元素>本発明PS版用アル
ミニウム合金支持体においては、以上の元素以外に不純
物元素が含まれるが、以下の範囲であれば本発明の目的
を阻害しない。Mg:0.1%以下、Ti:0.05%以
下、V:0.05%以下、B:0.05%以下。
【0034】次に、本発明のPS版用アルミニウム合金
支持体におけるAl−Fe系金属間化合物の寸法及び量
について説明する。
【0035】Al−Fe系金属間化合物の寸法及び量
は、鋳造条件(主に冷却速度)、鋳造後に行われる均質
化処理、熱間及び冷間圧延条件〈主に圧延率)に左右さ
れる。本発明では、本系アルミニウム合金で通常行われ
ている均質化処理を省略することが効果的である。すな
わち、均質化処理を行うとAl−Fe系金属間化合物が
マトリクス内に均一に分散するという利点がある反面、
粗大化してしまう傾向にある。そこで、本発明ではAl
−Fe系金属間化合物の粗大化を防止して粗面化の均一
性向上を図ることがより有効であると考える。ただし、
「均質化処理を行わない」ということは、あくまでも、
本発明をより有効なものとするための一つの手段であっ
て、このことから本発明が特に制限されるものではな
い。
【0036】以下に、上記Al−Fe−X系、又はAl
−Fe−Ni−X系金属間化合物の晶・析出物が形成さ
れることにより、電解エッチングの際の溶解均一性が向
上する機構について説明する。上記各金属間化合物が晶
・析出したアルミニウム材を、電解エッチングの一方の
電極とし、これに交流電源を接続すると、アルミニウム
材はアノード及びカソードの両反応を呈示することにな
る。 まず、アノード反応時には、Al→Al3++3e-・・・(1) なる反応が進行し、アルミニウムが溶液中に溶出すると
ともに、電子が放出される。即ち、エッチングの中心的
反応である。また、カソード反応時には、 2H++2e-→H2(gas)・・・(2) なる反応が進行する。この〈2)式の反応により、アル
ミニウム材の表面には清浄作用が働くことになる。即
ち、Al(OH)3等のスマットがアルミニウム材の表
面から効果的に除去されることになる。なお、このよう
な清浄効果は、エッチングをより進行させるために有効
なものである。
【0037】さて、このような反応は、アルミニウム材
の表面に晶・析出した上記Al−Fe−X系、又はAl
−Fe−Ni−X系金属間化合物を中心として行われる
ものである。というのは、これらの金属間化合物は、電
流が流れやすく、カソード反応を起こしやすいものとな
っているからである。また、これらの金属間化合物にお
いては、X(=希土類元素)が含まれていることによ
り、Xを含まない、例えば、Al‐Fe−Ni系の金属
間化合物に比ベても、よりカソード反応が生じやすい性
質を備えている。
【0038】ところで、一般にこのような金属間化合物
におけるカソード反応の生じやすさは、その金属間化合
物の大きさに強く依存しており、それが大きいものほど
反応が生じやすくなる。その結果、大きい晶・析出物と
なるAl一Fe系金属間化合物がある場合には、これを
中心に上記式(1)、(2)のような反応が進むことに
よって、最終的には不均一なエッチングとなる可能性が
ある。例えば、Xを含まないAl−Fe−Ni系等の金
属間化合物においては、電流の流しやすさは、その金属
間化合物の大きさにも強く依存してしまうため、最終的
には不均一なエッチングとなる可能性が大きい。しか
し、Xを含む金属間化合物においては、上述したよう
に、本質的に「電流を流しやすい」性質を備えているた
め、当該性質がAl−Fe系金属間化合物の大きさに強
く依存することがない。従って、結果的にアルミニウム
材表面のエッチングは均一に行われることになる。
【0039】また、本発明のPS版用アルミニウム合金
支持体においては、重量%で、Fe:0.1〜0.7%、
Si:0.01〜0.2%、希土類元素:0.005〜1.
0%及び不可避的不純物を有するアルミニウム材におい
て、あるいは、重量%で、Fe:0.1〜0.7%、S
i:0.01〜0.2%、Ni:0.005〜0.1%、希
土類元素:0.005〜0.3%及び不可避的不純物を有
するアルミニウム材において、その組織形態をAl−F
e−X系金属間化合物、及び又は、Al一Fe−Ni−
X系金属間化合物(ただし、Xは希土類元素の1種又は
2種以上)を分散させたものとしているが、これらにつ
いても同様に上述した効果を享受することができる。
【0040】次に、本発明に係るPS版用アルミニウム
合金支持体の晶・析出物について更に詳細に説明する。
本発明者等の検討によると、晶・析出物である金属間化
合物の寸法及び量が電解エッチングによる粗面化の均一
性に影響を与える。即ち、円相当径dが0.01μm
(0.01×10-6m)未満の金属間化合物では、エッ
チングの起点とならないが、2μm(2×10-6m)を
超えると均一性を阻害するようになる。また、金属間化
合物が1×103個/mm2未満ではエッチング起点とな
る金属間化合物の数が少ないために粗面均一性が劣り、
また、3×105個/mm2を超えると溶解性が高くなり
すぎて粗面均一性が低下する。
【0041】晶・析出物の寸法、量は、鋳造条件(主に
冷却速度)、鋳造後に行われる均質化処理、熱間圧延条
件(主に圧延温度)に左右される。本発明ではアルミニ
ウム合金で通常行われている均質化処理を省略すること
が効果的である。即ち、均質化処理を行うと晶・析出物
がマトリクス内に均一に分散するという利点がある反
面、粗大化してしまう傾向にある。そこで、本発明では
晶・析出物の粗大化を防止して粗面の均一性向上を図る
ことが有効である。
【0042】以下本発明PS版用アルミニウム合金支持
体に有効な製造上における検討事項について説明する。 <鋳造>鋳造方法は本発明PS版用アルミニウム合金支
持体を製造する上で特に限定されるものではなく、例え
ばDC鋳造法等従来公知の鋳造法を適用することができ
る。
【0043】<熱処理>一般的には、鋳造により得られ
た鋳塊に450〜600℃の温度範囲における均質熱処
理を施す。この均質熱処理により、Feの一部が固溶す
るとともに、Al−Fe系金属間化合物が均一微細に分
散する。ただし、上述の通り本発明においては必ずしも
必須の工程ではない。また、均質熱処理後、一旦鋳塊を
冷却した後に次工程である熱間圧延のための均熱処理を
行うこともできるが、均質熱処理から直ちに熱間圧延を
行うこともできる。
【0044】均質化処理を行う場合でも、晶・析出物の
円相当径をd、個数をnとすると、0.01≦d≦2
(μm:2×10-6m)の晶・析出物が1×103≦n
≦3×105(個/mm2)となるように、温度、保持時
間を制御することが望ましい。均質化処理後、一旦鋳塊
を冷却した後に次工程である熱間圧延のための均熱処理
を行うこともできるが、均質化処理から直に熱間圧延を
行うこともできる。
【0045】<熱間圧延>均質熱処理を経た後に熱間圧
延を行う。熱間圧延は300〜600℃の温度範囲で行
うのが適当である。600℃を超えると再結晶粒が粗大
化して、粗面化処理によりストリークが発生しやすくな
る。<冷間圧延>熱間圧延後、冷間圧延を行う。この冷
間圧延によりAl−Fe系の金属間化合物が分散して結
晶組織が均一微細となる。この効果を得るためには50
%、望ましくは70%以上の減面率とすることが必要で
ある。
【0046】<焼鈍>冷間圧延後に、適度な強度及び伸
びを板材に付与することを主目的として焼鈍を行う。焼
鈍は300〜600℃の温度範囲で行う。300℃未満
では目的を達成することができず、600℃を超えると
表面の酸化が著しくなり好ましくないからである。望ま
しい焼鈍温度は350〜500℃である。焼鈍は連続焼
鈍炉、バッチ式焼鈍炉の何れであっても構わない。 <仕上げ冷間圧延>焼鈍後、再度冷間圧延を行う。この
冷間圧延は、PS版用アルミニウム合金支持体に要求さ
れる硬さに調整、仕上げすることを目的とする。PS版
用アルミニウム合金支持体に要求される硬さはHl6で
あるので、これに適合するように圧下率を調整する。
【0047】<表面処理>仕上げ冷間圧延終了後、塩
酸、硝酸等の電解液中に浸潰して電解エッチングによる
粗面化処理を行う。粗面化処理は、画像部においては感
光層との密着性、非・画像部においては親水性及び保水
性を向上させるために施される。粗面化処理を行った後
に、陽極酸化処理を行って表面の耐摩耗性、親水性を向
上させることもできる。
【0048】以上説明のごとく、PS版用アルミニウム
支持体の製造方法においては、上述したように、均質熱
処理を行わないから、晶出又は析出する金属間化合物の
粗大化を防止することができる。このことにより、大き
い金属間化合物において電解工ッチングが進むことによ
って当該エッチングが不均一に実施されることを回避す
ることができる。即ち、均一な電解エッチング実施に大
きく貢献することとなる。
【0049】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき説明する。
【0050】<第1実施例>表1に示す組成(wt.
%)の合金スラブをDC鋳造法により得た。鋳造速度は
30mm/min、スラブ厚は200mmである。この
スラブを510℃の熱間圧延・後、焼鈍及び冷間圧延を
施すことにより0.3mm厚の板状の供試材を得た。
【0051】
【表1】
【0052】得られた供試材を、50℃、10%水酸化
ナトリウム水溶液中に30秒間浸漬、脱脂後、25℃、
2%塩酸中に30秒間浸漬するデスマット処理を施し
た。ついでこの供試材を25℃、2%塩酸中に浸潰し、
60Hz、60A/dm2の正弦波で交流電解エッチン
グし、次いで50℃、10%水酸化ナトリウム水溶液中
に6秒間浸潰、25℃、10%硝酸中に30秒間浸漬す
るデスマット処理を順次施した後、乾燥した。
【0053】乾燥後、粗面を走査型電子頭微鏡(SE
M)により500倍で0.0252mm2を写真撮影をし
てピットの均一性評価を行った。評価は、円相当径が5
μm(5×10-6m)を超えるピットの合計面積が評価
面積の5%未満のものに「○」、5%以上のものを
「×」とした。また、目視により50×100mm2
エッチング面を観察し、未エッチング部分が観察された
ものを「×」、観察されないものを「○」とした。
【0054】結果を表1に併せて示すが、本願発明によ
る実施例No.1〜No.10は、ピット均一性に優れ、
また、未エッチング部分が観察されず、電解エッチング
による粗面均一性に優れることがわかる。
【0055】実施例の試料No.1は、Ce+La+N
dの含有量を、0.008%としたものである。この含
有量は、本発明の範囲、すなわち、Niを含有する場合
の含有量<Ce+La+Nd:0.005〜0.3%>な
る条件を満たすものであることが明らかである。また、
Fe、Si、Ni、の含有量は、それぞれ0.24%、
0.06%、0.029%であり、本発明の各条件を満た
すものとなっている。このような場合において、エッチ
ングの均一・性及び未エッチング性の評価はともに良好
であることがわかる。すなわち、試料表面においては、
円相当径が5μm(5×10-6m)を越えるピットの合
計面積が評価面積の5%以下であって、当該評価面にお
いて均一にエッチングされており、また、50×100
mm2のエッチング面の観察により、未エッチング部分
は観察されなかった。
【0056】また、実施例試料No.2及び実施例試料
No.3は、それぞれCe+La+Ndの含有量を、0.
026%、0.187%としたものである。これらの含
有量も本発明の条件を満たすことは明らかである。ま
た、Fe、Si、Niの条件は実施例試料No.1と同
様である。このような場合についても、エッチングの均
一性及び未エッチング性の評価はともに良好であること
がわかる。
【0057】これらに対し、比較例試料No.11にお
いては、Ce+La+Ndを含まないものとしている。
ちなみに、表1における「tr.」なる記号は、上記各
元素が0.001wt%未満のみ含まれていること、換
言すると実質的には該当する元素を含まない試料を示し
ている。これはしたがって、本発明の条件を満たすもの
ではない。また、その他のFe、Si、Niの含有量に
ついては、それぞれが0.25%、0.06%、0.01
%となっており、本発明の各条件を満たしている。この
場合、表1からわかるとおり、未エッチング部の評価は
良好であるものの、エッチングの均一性は良好であると
はいえず、実施例試料No.1〜No,10の結果と比
較して見た場合、全体として劣っていることがわかる。
【0058】また比較例試料No.12においては、C
e+La+Ndの含有量は0.022%となっており、
本発明の条件を満たしている。しかし、Feの含有量が
0.75%となっており、本発明における当該Feに関
する条件、すなわち<Fe:0.1〜0.7%>を満たす
ものとなっていない。その他のSiは比較例試料No.
11と同様である。この場合においては、表1から明ら
かな通り、エッチングの均一性及び未エッチング部の評
価は、ともに好ましい状態とはなっていない。即ち、C
e、La、Ndに限らず、その他の元素においても、そ
れぞれの元素における本発明の各条件を満たす必要があ
ることがわかる。
【0059】さらに、比較例試料No.13において
は、Ce+La+Ndの含有量を0.350%としてお
り、これは本発明の希土類元素含有量の条件の上限を外
したものとなっている。その他のFe、Si、Niの含
有量については、それぞれ0.25%、0.11%、0.
029%としており、本発明の各条件を満たしている。
この場合においては、エッチング均一性及び未エッチン
グ部分の評価ともに好ましいものとなっていないことが
わかる。これは、上述したように、粗大な金属間化合物
が形成されたことにより、エツチングが不均一なものに
なったことによるものと考えられる。
【0060】以上説明のように、本発明は、重量%で、
Fe:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、N
i:0.005〜0.1%、Ce、La、Ndを代表とす
る希土類元素を0.005〜0.3%、残部がAl及び不
可避的不純物からなる組成となることを特徴とするPS
版用アルミニウム合金支持体としたので、電解エッチン
グによる粗面を従来の支持体より均一に形成することが
できる。
【0061】また、Niをほとんど含有していない組成
において本発明の条件を満足する試料No.4、5、
7、8についても良好なエッチング特性が得られた。こ
れらに対し、希土類元素含有量を本発明範囲よりも多く
した比較例試料No.14と、希土類元素含有量を本発
明範囲よりも少なくした比較例試料No.15は、いず
れも評価Aか、A、Bかが悪化した。よって、Niを実
質的に含有していない組成系においても、本発明のPS
版用アルミニウム合金支持体は、電解エッチングによる
粗面を従来のアルミニウム合金支持体より均一に形成す
ることができる。
【0062】<第2実施例>表2に示す組成(重量%)
のアルミニウム合金のスラブをDC鋳造法により得た。
鋳造速度は30mm/min、スラブ厚は200mmで
ある。このスラブを510℃に加熱した後に熱間圧延
し、焼鈍及び冷間圧延を施すことにより0.3mm厚の
板状のアルミニウム合金供試材を得た。
【0063】得られたアルミニウム合金供試材を、50
℃、10%水酸化ナトリウム水溶液中に30秒間浸漬
し、脱脂した後、25℃、10%硝酸中に30秒間浸漬
するデスマット処理を施した。ついでこの供試材を25
℃、2%塩酸中に浸漬し、60Hz、50A/dm2
正弦波で交流電解エッチングし、次いで50℃、10%
水酸化ナトリウム水溶液中に6秒間浸漬、25℃、10
%硝酸中に30秒間浸漬するデスマット処理を順次施し
た後、乾燥した。
【0064】乾燥後、アルミニウム合金試料の粗面を走
査型電子顕微鏡(SEM)により500倍で0.025
2mm2の部分を写真撮影し、ピットの均一性評価を行
った。均一性評価は、円相当径が5μm(5×10
-6m)を超えるピットの合計面積が評価面積の5%未満
のものを○、5%以上のものを×とした。また、目視に
よりアルミニウム合金試料表面の50×100mm2
エッチング面を観察し、未エッチング部分が観察された
ものを×、観察されないものを○とした。結果を以下の
表2に併せて示す。
【0065】
【表2】
【0066】表2の実施例試料No.17の試料におい
てREMと表記した欄に示すAは希土類元素としてのミ
ッシュメタルの総量を0.03wt.%(Ce:0.02
0wt.%、La:0.006wt.%、Nd:0.004
wt.%)含有させたことを示し、実施例18の試料に
おいてREMと表記した欄に示すBは希土類元素として
のミッシュメタルの総量を0.05wt.%(Ce:0.
033wt.%、La:0.010wt.%、Nd:0.0
07wt.%)含有させたことを示し、実施例19の試
料においてREMと表記した欄に示すCは希土類元素と
してのミッシュメタルの総量を0.16wt.%(Ce:
0.106wt.%、La:0.036wt.%、Nd:
0.018wt.%)含有させたことを示す。
【0067】本願発明によるアルミニウム合金実施例試
料No.17〜No.19は、ピット均一性に優れ、ま
た、未エッチング部分が観察されず、電解エッチングに
よる粗面均一性が優れることがわかる。
【0068】比較例試料No.20は、Zn含有量が本
発明範囲を上回っているため、溶解性が増大しすぎてピ
ット均一性が阻害されている。比較例試料No.21
は、Zn含有量が本発明範囲に達していないためにアル
ミニウム表面の酸化皮膜を弱体化させる効果が不十分と
なり、ピット均一性が劣り、加えて未エッチング部分が
観察された。比較例試料No.22は、Si含有量が本
発明範囲を超えているとともに、Zn含有量が本発明範
囲に達していない(表2のtr.は含有量0.001%未
満、実質的に含有していないことを示す)ためピット均
一性が劣り、加えて未エッチング部分が観察された。
【0069】比較例試料No.23は、Si含有量が本
発明範囲を越えているとともに、Feとの関係において
はFe(%)≧0.1+Si(%)の関係を満たさない
ために、ピット均一性が劣る。比較例試料No.24
は、組成的には本発明範囲に包含されるが、0.01≦
d≦2(μm:2×10-6m)の晶・析出物の存在が1
×103≦n≦3×105(個/mm2)の範囲を超えて
いるため、未エッチング部が観察された。比較例試料N
o.25は、Cu含有量が本発明の範囲を超えているた
めに、ピットの均一性が劣り、加えて未エッチング部分
が観察された。比較例試料No.26はミッシュメタル
の総量(希土類元素の総量)が本発明範囲外の試料であ
り、ピット均一性が劣るものとなった。
【0070】以上の表2に示した通り、本発明に規定す
る合金組成、即ち、Fe:0.1〜0.70%、Si:
0.01〜0.20%、Ni:0.005〜0.075%、
Zn:0.005〜0.075%、Cu:0.01%以
下、希土類元素の1種又は2種以上を0.005〜0.3
%、残部Al及び不可避的不純物からなる組成を有する
アルミニウム合金であって、Zn(%)≦0.08−N
i(%)、Fe(%)≧0.1+Si(%)の関係を満
たすとともに、晶・析出物の円相当径をd、個数をnと
すると、0.01≦d≦2(μm:2×10-6m)の晶
・析出物がそのマトリックス中に1×103≦n≦3×
105(個/mm2)存在するアルミニウム合金支持体に
あっては、電解エッチングによる粗面を従来のアルミニ
ウム合金支持体より均一に形成することができることが
明らかになった。
【0071】
【発明の効果】以上説明のように、本発明は、重量%で
Fe:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、C
e、La、Ndを代表とする希土類元素を0.005〜
1.0%、残部がAl及び不可避的不純物からなる組成
となることを特徴とするPS版用アルミニウム合金支持
体としたので、電解エッチングによる粗面を従来の支持
体より均一に形成することができる。
【0072】また、本発明のPS版用アルミニウム支持
体においては、その組織形態を、重量%で、Fe:0.
1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、Ni:0.00
5〜0.1%、及び不可避的不純物を有するアルミニウ
ム材において、Al−Fe−X系金属間化合物及び1又
はAl一Fe−Ni−X系金属間化合物(ただし、Xは
希土類元素の1種又は2種以上)を分散させたものとし
ているが、これについても上述した効果を享受すること
ができる。
【0073】さらに、本発明のPS版用アルミニウム支
持体の製造方法においては、上述したように、均質熱処
理を行わないから、晶出又は析出する金属間化合物の粗
大化を防止することができる。このことにより、大きい
金属間化合物において電解工ッチングが進むことによっ
て当該エッチングが不均一に実施されることを回避する
ことができる。すなわち、均一な電解エッチング実施に
大きく貢献することとなる。
【0074】次に本発明は、先に説明のように、重量%
で、Fe:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2
%、Ni:0.005〜0.1%、Ce、La、Ndを代
表とする希土類元素を0.005〜0.3%、残部がAl
及び不可避的不純物からなる組成となることを特徴とす
るPS版用アルミニウム合金支持体としたので、電解エ
ッチングによる粗面を従来の支持体より均一に形成する
ことができる。
【0075】また、本発明のPS版用アルミニウム支持
体においては、その組織形態を、重量%で、Fe:0.
1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、Ni:0.00
5〜0.1%、及び不可避的不純物を有するアルミニウ
ム材において、Al−Fe−X系金属間化合物及び1又
はAl一Fe−Ni−X系金属間化合物(ただし、Xは
希土類元素の1種又は2種以上)を分散させたものとし
ているが、これについても上述した効果を享受すること
ができる。
【0076】さらに、本発明のPS版用アルミニウム支
持体の製造方法においては、上述したように、均質熱処
理を行わないから、晶出又は析出する金属間化合物の粗
大化を防止することができる。このことにより、大きい
金属間化合物において電解工ッチングが進むことによっ
て当該エッチングが不均一に実施されることを回避する
ことができる。すなわち、均一な電解エッチング実施に
大きく貢献することとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 683 C22F 1/00 683 685 685Z 686 686A (72)発明者 石田 光雄 群馬県邑楽郡千代田町大字昭和1番地 コ ダックポリクロームグラフィックス株式会 社群馬工場内 (72)発明者 山口 恵太郎 静岡県裾野市平松85番地 三菱アルミニウ ム株式会社技術開発センター内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、Fe:0.1〜0.7%、S
    i:0.01〜0.2%、希土類元素の1種又は2種以上
    を0.005〜1.0%、残部がAl及び不可避的不純物
    からなることを特徴とするPS版用アルミニウム合金支
    持体。
  2. 【請求項2】 重量%で、Fe:0.1〜0.7%、S
    i:0.01〜0.2%、Ni:0.005〜0.1%、希
    土類元素の1種又は2種以上を0.005〜0.3%、残
    部がAl及び不可避的不純物からなることを特徴とする
    PS版用アルミニウム合金支持体。
  3. 【請求項3】 前記希土類元素がCe、La、Ndのう
    ちの1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1
    記載のPS版用アルミニウム合金支持体。
  4. 【請求項4】 前記希土類元素の含有量が0.01〜0.
    2%であることを特徴とする請求項1又は2記載のPS
    版用アルミニウム合金支持体。
  5. 【請求項5】 重量%でFe:0.1〜0.7%、Si:
    0.01〜0.2%、及び不可避的不純物を有するアルミ
    ニウム材において、 当該アルミニウム材は、Al‐Fe−X系金属間化合物
    及び又はAl−Fe−Ni−X系金属間化合物(ただ
    し、Xは希土類元素の1種又は2種以上)を分散させた
    組織形態を有することを特徴とするPS版用アルミニウ
    ム合金支持体。
  6. 【請求項6】 前記アルミニウム材が、重量%で、F
    e:0.1〜0.7%、Si:0.01〜0.2%、Ni:
    0.005〜0.l%、及び不可避的不純物を有すること
    を特徴とする請求項5に記載のPS版用アルミニウム合
    金支持体。
  7. 【請求項7】 前記希土類元素がCe、La、Ndのう
    ちの1種又は2種以上であることを特徴とする請求項5
    又は6記載のPS版用アルミニウム合金支持体。
  8. 【請求項8】 前記Al−Fe−X系金属間化合物及び
    前記Al−Fe−Ni一X系金属間化合物の平均粒径が
    3μm(3×10-6m)以下であることを特徴とする請
    求項5〜7のいずれかに記載のPS版用アルミニウム合
    金支持体。
  9. 【請求項9】 重量%で、Fe:0.1〜0.70%、S
    i:0.01〜0.20%、Ni:0.005〜0.075
    %、Zn:0.005〜0.075%、Cu:0.01%
    以下、希土類元素の1種又は2種以上を0.005〜0.
    3%、残部Al及び不可避的不純物からなる組成を有
    し、 Zn(%)≦0.08−Ni(%)、Fe(%)≧0.1
    +Si(%)の関係を満たすとともに、晶・析出物の円
    相当径をd、個数をnとすると、0.01≦d≦2(μ
    m:2×10-6m)の晶・析出物がそのマトリックス中
    に1×103≦n≦3×105(個/mm2)存在するこ
    とを特徴とするPS版用アルミニウム合金支持体。
  10. 【請求項10】 前記希土類元素がCe、La、Ndの
    うちのl種又は2種以上である請求項8に記載のPS版
    用アルミニウム合金支持体。
  11. 【請求項11】 晶・析出物は、Al−Fe系、Al−
    Fe−Ni系、Al−Fe−Si系の金属間化合物の1
    種または2種以上を主体とするものである請求項9また
    は10に記載のPS版用アルミニウム合金支持体。
  12. 【請求項12】 重量%で、Fe:0.1〜0.7%、S
    i:0.01〜0.2%、希土類元素の1種又は2種以上
    を0.005〜1.0%、残部がAl及び不可避的不純物
    からなる組成の鋳塊を得、その後均質熱処理を施さない
    状態で熱間圧延を行い、次いで冷間圧延及び中間焼鈍を
    施し、そして仕上げ冷間圧延を行うことを特徴とするP
    S版用アルミニウム合金支持体の製造方法。
  13. 【請求項13】 重量%で、Fe:0.1〜0.7%、S
    i:0.01〜0.2%、Ni:0.005〜0.l%、希
    土類元素の1種又は2種以上を0.005〜0.3%、残
    部がAl及び不可避的不純物からなる組成の鋳塊を得、
    その後均質熱処理を施さない状態で熱間圧延を行い、次
    いで冷間圧延及び中間焼鈍を施し、そして仕上げ冷間圧
    延を行うことを特徴とするPS版用アルミニウム合金支
    持体の製造方法。
  14. 【請求項14】 重量%で、Fe:0.1〜0.7%、S
    i:0.01〜0.2%、Ni:0.005〜0.l%、Z
    n:0.005〜0.075%、Cu:0.01%以下、
    希土類元素の1種又は2種以上を0.005〜0.3%、
    残部がAl及び不可避的不純物からなる組成の鋳塊を
    得、その後均質熱処理を施さない状態で熱間圧延を行
    い、次いで冷間圧延及び中間焼鈍を施し、そして仕上げ
    冷間圧延を行うことを特徴とするPS版用アルミニウム
    合金支持体の製造方法。
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JP2012524837A (ja) * 2009-04-24 2012-10-18 アンフイ ジョイセンシス ケーブル カンパニー リミテッド ケーブル用の高い延伸性を有するアルミニウム合金材料及びその製造方法

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