JP2001291654A - 投影露光装置および方法 - Google Patents

投影露光装置および方法

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JP2001291654A
JP2001291654A JP2000106054A JP2000106054A JP2001291654A JP 2001291654 A JP2001291654 A JP 2001291654A JP 2000106054 A JP2000106054 A JP 2000106054A JP 2000106054 A JP2000106054 A JP 2000106054A JP 2001291654 A JP2001291654 A JP 2001291654A
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projection
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Hiroyoshi Kubo
博義 久保
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70425Imaging strategies, e.g. for increasing throughput or resolution, printing product fields larger than the image field or compensating lithography- or non-lithography errors, e.g. proximity correction, mix-and-match, stitching or double patterning
    • G03F7/7045Hybrid exposures, i.e. multiple exposures of the same area using different types of exposure apparatus, e.g. combining projection, proximity, direct write, interferometric, UV, x-ray or particle beam

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二光束干渉露光と通常露光など、方式の異な
る複数の露光を短時間で実行可能にする。 【解決手段】 同一定盤上に、二光束干渉露光に代表さ
れる周期パターン露光と周期パターン露光を含まない通
常パターン露光の2つの露光を独立可能とする投影レン
ズを2本設け、さらに、各露光用のマスクを各々設け
て、各露光をウエハ単位で露光処理し、短時間にウエハ
交換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置に関し、
特に、露光光を短波長化することなくより微細な回路パ
ターンを露光可能な、いわゆる多重露光方式に用いて好
適な露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSI、液晶パネル等
のデバイスをフォトリソグラフィ技術を用いて製造する
ときには、フォトマスクまたはレチクル等(以下、「マ
スク」と記す)の面上に形成した回路パターンを投影光
学系によってフォトレジスト等が塗布されたシリコンウ
エハまたはガラスプレート等(以下、「ウエハ」と記
す)の感光基板上に投影し、そこに転写する(露光す
る)投影露光方法および投影露光装置が使用されてい
る。
【0003】近年、上記デバイスの高集積化に対応し
て、ウエハに転写するパターンの微細化、即ち高解像度
化とウエハにおけるlチップの大面積化とが要求されて
いる。
【0004】従ってウエハに対する微細加工技術の中心
を成す上記投影露光方法および投影露光装置において
も、現在、0.5μm以下の寸法(線幅)の像(回路パ
ターン像)を広範囲に形成するべく、解像度の向上と露
光面積の拡大が計られている。
【0005】従来の投影露光装置の摸式図を図25に示
す。図25中、191は遠紫外線露光用の光源であるエ
キシマレーザ、192は照明光学系、193は照明光学
系192から照射される照明光、194はマスク、19
5はマスク194から出て光学系(投影光学系)196
に入射する物体側露光光、196は縮小型の投影光学
系、197は投影光学系196から出て感光基板198
に入射する像側露光光、198は感光基板であるウエ
ハ、199は感光基板を保持する基板ステージを示す。
【0006】エキシマレーザ191から出射したレーザ
光は、引き回し光学系(190a、190b)によって
照明光学系192に導光され、照明光学系192により
所定の光強度分布、配光分布、開き角(開口数NA)等
を持つ照明光193となるように調整され、マスク19
4を照明する。マスク194にはウエハ198上に形成
する微細パターンを投影光学系196の投影倍率の逆数
倍(例えば2倍や4倍や5倍)した寸法のパターンがク
ロム等によって石英基板上に形成されており、照明光1
93はマスク194の微細パターンによって透過回折さ
れ、物体側露光光195となる。投影光学系196は、
物体側露光光195を、マスク194の微細パターンを
上記投影倍率で且つ充分小さな収差でウエハ198上に
結像する像側露光光197に変換する。像側露光光19
7は図25の下部の拡大図に示されるように、所定の開
口数NA(=sinθ)でウエハ198上に収束し、ウ
エハ198上に微細パターンの像を結ぶ。基板ステージ
199は、ウエハ198の互いに異なる複数の領域(シ
ョット領域:l個または複数のチップとなる領域)に順
次、微細パターンを形成する場合に、投影光学系の像平
面に沿ってステップ移動することによりウエハ198の
投影光学系196に対する位置を変えている。
【0007】現在主流となりつつある上記のエキシマレ
ーザを光源とする投影露光装置は高い投影解像力を有し
ているが、例えば0.15μm以下のパターン像を形成
することは技術的に困難である。
【0008】投影光学系196は、露光(に用いる)波
長に起因する光学的な解像度と焦点深度との間のトレー
ドオフによる解像度の限界がある。投影露光装置による
解像パターンの解像度Rと焦点深度DOFは、次の
(1)式と(2)式の如きレーリーの式によって表され
る。
【0009】R=k1λ/NA・・・・・・(1) DOF=k2λ/NA2・・・・・・(2) ここで、λは露光波長、NAは投影光学系196の明る
さを表す像側の開口数、k1、k2はウエハ198の現像
プロセス特性等によって決まる定数であり、通常0.5
〜0.7程度の値である。この(1)式と(2)式か
ら、解像度Rを小さい値とする高解像度化には開口数N
Aを大きくする「高NA化」があること、しかしなが
ら、実際の露光では投影光学系196の焦点深度DOF
をある程度以上の値にする必要がある為、高NA化をあ
る程度以上に進めることが難しいこと、この為、高解像
度化には結局、露光波長λを小さくする「短波長化」が
必要となることが分かる。
【0010】ところが、露光波長の短波長化を進めてい
くと重大な問題が発生してくる。それは投影光学系19
6を構成するレンズの硝材がなくなってしまうことであ
る。殆どの硝材の透過率は遠紫外線領域では0に近く、
特別な製造方法を用いて露光装置用(露光波長約248
nm)に製造された硝材として溶融石英が現存するが、
この溶融石英の透過率も波長193nm以下の露光波長
に対しては急激に低下する。線幅0.15μm以下の微
細パターンに対応する露光波長150nm以下の領域で
は実用的な硝材の開発は非常に困難である。また遠紫外
線領域で使用される硝材は、透過率以外にも、耐久性、
屈折率均一性、光学的歪み、加工性等の複数条件を満た
す必要があり、この事から、実用的な硝材の存在が危ぶ
まれている。
【0011】このように従来の投影露光方法および投影
露光装置では、ウエハ上に線幅0.15μm以下のパタ
ーンを形成する為にはl50nm程度以下まで露光波長
の短波長化が必要である。これに対し、現在のところ、
この波長領域では実用的な硝材が存在しないので、ウエ
ハに線幅0.15μm以下のパターンを形成することが
できなかった。
【0012】米国特許第5415835号公報は2光束
干渉露光によって微細パターンを形成する技術を開示し
ており、この2光束干渉露光によれば、ウエハに線幅
0.15μm以下のパターンを形成することができる。
【0013】2光束干渉露光の原理を図26を用いて説
明する。2光束干渉露光は、レーザ151からの可干渉
性を有し且つ平行光線束であるレーザ光Ll51をハー
フミラー152によってレーザ光Ll51aとLl51
bの2光束に分割し、分割した2光束を夫々平面ミラー
153a、153bによって反射することにより2個の
レーザ光(可干渉性の平行光線束)を0より大きく90
度末満のある角度を成してウエハ154面上で交差させ
ることにより交差部分に干渉縞を形成している。この干
渉縞(の光強度分布)によってウエハ154を露光して
感光させることで干渉縞の光強度分布に応じた微細な周
期パターンをウエハ154に形成することができる。
【0014】2光束Ll51a、Ll51bがウエハ1
54面に立てた垂線に対して互いに逆方向に同じ角度だ
け傾いた状態でウエハ面で交差する場合、この2光束干
渉露光における解像度Rは次の(3)式で表される。
【0015】 R=λ/(4sinθ) =λ/4NA =0.25(λ/NA)・・・・・・(3) ここで、RはL&S(ライン・アンド・スペース)の夫
々の幅、即ち干渉縞の明部と暗部の夫々の幅を示してい
る。またθは2光束の夫々の像面に対する入射角度(絶
対値)を表し、NA=Sinθである。
【0016】通常の投影露光における解像度の式である
(1)式と2光束干渉露光における解像度の式である
(3)式とを比較すると、2光束干渉露光の解像度Rは
(1)式においてk1=0.25とした場合に相当する
から、2光束干渉露光ではk1=0.5〜0.7である
通常の投影露光(以下、「通常露光」と記す)の解像度
より2倍以上の解像度を得ることが可能である。本発明
者の知見では、例えばλ=0.248nm(KrFエキ
シマ)でNA=0.6の時は、R=0.10μmが得ら
れる。
【0017】従来の装置構成では、図27に示すよう
に、投影レンズ1本に対して、必要とする部分を1セッ
ト分だけ、具備している。すなわち、照明系、レチクル
ステージ、レチクルチェンジャ、ウエハ搬送系が1セッ
トあるのみであった。不図示の投影レンズを保持する定
盤やこれらの装置全体を温調するチャンバもすべて1セ
ットであった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、米国特許第
5415835号公報の多重露光の方法等は、二光束干
渉露光等の複数種の露光を行うに際して、一つの露光装
置にウエハを設置して露光した後に、別の露光装置にウ
エハを設置し直して露光を行うのでは、時間がかかると
いう問題があった。さらに、複数種の露光を一つの露光
装置で行おうとすると、異なる露光条件に対応するため
の投影光学系を必要とするが、共通部分の制約によっ
て、十分な光学性能が得られない設計しかできないとい
う問題があった。
【0019】本発明の目的は、二光束干渉露光と通常露
光など、方式の異なる複数の露光を短時間で実行可能な
露光装置および露光方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の第1の局面に係る投影露光装置は、1つの
定盤に、光学性能の異なる2以上の投影光学系を搭載し
たことを特徴とする。ここで、投影光学系は、例えば投
影レンズであり、異なる光学性能は、例えば投影レンズ
の開口数である。
【0021】また、本発明の第2の局面に係る投影露光
装置は、光源からの光束により原版を照明する照明光学
系と、該原版の像を感光基板上に投影する投影光学系と
を有する投影露光装置であって、前記照明光学系と前記
投影光学系との組み合わせによる光学性能が互いに異な
る複数の照明光学系および投影光学系を備え、その複数
の投影光学系が1つの定盤に搭載されていることを特徴
とする。ここで、光学性能の異なる投影光学系は、投影
レンズの開口数が異なり、且つ投影レンズ開口数が大き
い側である第一の投影光学系は周期パターンを露光する
為のものであり、複数の投影光学系のそれぞれに対応す
る照明光学系は、投影レンズ開口数が小さい側である第
二の投影光学系に対応する照明光学系と第二の投影光学
系との開口数比が、第一の投影光学系におけるそれより
も大きくされている。
【0022】さらに、本発明の第3の局面に係る投影露
光方法は、露光するマスクパターンに応じた露光を可能
するように、複数種のパターン形状に合わせた複数種の
投影レンズ、マスク、マスクステージおよび照明系を具
備する投影露光装置を用い、第1の投影レンズと第1の
マスクで感光基板に露光した後、現像することなく、前
記感光基板を第2の投影レンズと第1マスクとは異なる
パターンを形成した第2のマスクが位置する側に移動
し、これら第2の投影レンズと第2のマスクで前記感光
基板を露光することを特徴とする。
【0023】
【作用】上記の構成によれば、独立してまたは照明系と
の組み合わせにより互いに異なる光学特性を示す投影光
学系を、1つの定盤に搭載することにより、二光束干渉
露光と通常露光など、方式の異なる複数の露光を短時間
で実行することができる。また、定盤が共通であるた
め、支持マウントが1組で足りるなど装置の構成が簡略
かつ低コスト化できる。さらに、露光光源、温調チャン
バ、ウエハ搬送系およびレチクルチェンジャの共通化も
容易であり、そうすることにより、最適な光学性能を容
易に出せる構成と、共通化による製造コストおよび開発
設計コストの削減が可能になる。また、最も必要とされ
る2つの異なる光学性能を共通化せず、分離することに
より、開発期間の短縮も可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態で
は、一つの温調チャンバ内に、二光束干渉露光に代表さ
れる周期パターン露光と周期パターン露光を含まない通
常パターン露光(通常露光)の2つの露光を独立可能と
する投影レンズを2本具備し、さらに、各露光用のマス
クを各々具備して、各露光をウエハ単位で露光処理し、
短時間にウエハ交換する。これにより、マスク交換時間
や、ウエハの搬出搬入時間を短縮し、また、ユニットを
共通化して、装置寸法を小さくすることにより、単位設
置面積当たりの生産性を向上させることができる。
【0025】以下、本発明の実施の形態を実施例ととも
にさらに詳しく説明する。図1は、本発明の第1の実施
例に係る投影露光装置の概念図を示す。この構成は、現
行のスキャンタイプの露光装置に類似したものである。
同図の装置は、投影レンズを保持するための定盤となる
投影レンズ支持定盤8に、2つの異なる特性を有した投
影レンズを搭載している。一つは、二光束干渉露光に代
表される周期パターン露光に合わせたレンズであり、も
う一つは、周期パターン露光を含まない通常パターン露
光(通常露光)に合わせたレンズである。前者のレンズ
に搭載されるマスクのパターンは高密度周期パターン
(微細パターン)よりなる。ここでは、ファイン用と呼
ぶ。ファイン用マスクが4であり、これに対応したレン
ズがファイン用投影レンズ7である。後者のレンズに搭
載されるマスクのパターンは回路パターン(通常パター
ン)よりなる。ここでは、ラフ用と呼ぶ。ラフ用マスク
が29であり、これに対応したレンズがラフ用投影レン
ズ27である。
【0026】ファイン用投影レンズ7は、ラフ用投影レ
ンズ27に比べて、高NAである。例えば、ファイン用
投影レンズ7はNA=0.75以上であり、一方、ラフ
用投影レンズ27はNA=0.6である。これにより、
ラフ用投影レンズ27の製造コストを下げることができ
る。
【0027】また、ファイン用投影レンズもラフ用投影
レンズも同じNAで設計されたものであっても、製造バ
ラツキによって、光学性能は異なってくる。ファイン用
投影レンズとしては、規格オーバーであっても、ラフ用
投影レンズとしては十分使用することができるので、適
宜振り分けることで、レンズ製造時の歩留まりが向上す
る。これにより、製造コストの大きな比重を占める投影
レンズのコストを下げることが可能である。
【0028】図1の装置は、独立した2つのレンズとそ
れに対応した2つのマスクに合わせたウエハステージや
マスクステージや照明系を具備している。ファイン用
が、ファイン用ウエハステージ42とファイン用マスク
ステージ5とファイン用照明系1である。ラフ用が、ラ
フ用ウエハステージ43とラフ用マスクステージ28と
ラフ用照明系32である。
【0029】ファイン用照明系1は、コヒーレント照明
が行えるような構成である。コヒーレント照明は、図2
のブロック230内に図示した(1a)または(1b)
の照明光を、レベンソン型位相シフトレチクルや、エッ
ジシフタ型レチクルや、位相シフタを有していない周期
パターンレチクルであるファイン用マスク4に供給す
る。部分的コヒーレント照明は、ブロック230内に図
示した(2a)の照明を通常パターンのマスク(ラフ用
マスク)29に供給する。このファイン用照明系1は、
コヒーレント照明と部分的コヒーレント照明を個別に調
整できる構成になっているので、中央領域の複数のフラ
イアイレンズと周辺領域の複数のフライアイレンズの配
置角度や形状を最適にできる特徴を持っている。ここ
で、部分的コヒーレント照明とは、σ=(照明光学系の
開口数)/(投影光学系の開口数)の値がゼロより大き
く1より小さい照明である。コヒーレント照明とは、σ
の値がゼロまたはそれに近い値であり、部分的コヒーレ
ント照明のσに比べて相当小さい値である。
【0030】ファイン用で行う周期パターン露光でのコ
ヒーレント照明ではσを0〜0.3にする。0.1以下
が望ましい。ファイン用照明系1はこれに合わせた設計
となっている。ラフ用で行う通常露光の際の部分的コヒ
ーレント照明ではσを0.6以上にする。σ=0.8以
上が望ましい。ラフ用照明系32はこれに合わせた設計
となっている。さらに効果的になるように、ラフ用照明
系32は、照度分布が外側に比べて内側が低い輪帯照明
に対応できるようになっている。
【0031】ファイン用照明系1のσを限りなく0に近
くし、ラフ用照明系32のσを限りなく1に近くする設
計が可能になったのは、独立した照明系にした効果であ
る。従来の共通照明系では、ラフ用照明時の大σも考慮
してファイン用照明時のσを最小で0.3程度にするよ
う設計するのが限界であったが、本発明によってファイ
ン用照明系では、ラフ用照明を行なう必要がないので設
計自由度ができ、σ=0.1以下も可能となった。
【0032】図3と図4は、本発明の実施形態におけ
る、マスク照明光学系1、32としてコヒーレント照明
と部分的コヒーレント照明を行える各々の光学系の概略
図である。図3は、マスク下側部分に形成されたファイ
ン用マスクパターンを照明する場合を示し、図4は、マ
スク上側部分に形成されたラフ用マスクパターンを照明
する場合を示している。
【0033】両図において、51はフライアイレンズ
(オプティカルインテグレータ)であり、出射面に複数
の2次光源を形成している。図3において、フライアイ
レンズ51は中央領域の複数のフライアイレンズ51a
からの光束の出射角度に合わせた傾きおよび形状に設定
している。 同様に、図4において、フライアイレンズ
51は周辺領域の複数のフライアイレンズ51bからの
光束の出射角度に合わせた傾きおよび形状に設定されて
いる。フライアイレンズ51の出射面の2次光源からの
光束は、絞り52a、52bを通過し、コンデンサレン
ズ53によって絞り54面上の一方の面54a、54b
で重ね合わさるようになっている。55は集光レンズで
あり、絞り54の開口54a、54bを通過した光束で
マスクMのファイン用マスクやラフ用マスクを照明して
いる。
【0034】製造コストの面からすると、共通の部品を
増やす方が好ましく、コンデンサレンズ53や集光レン
ズ55やこれを保持する部品は共通であって良い。高価
なフライアイレンズはそれぞれの照明に必要な形状にで
き、製造コストを軽減できる。また、絞り52や絞り5
4は、2つの照明方式を共通にしていない特徴がある。
このように、それぞれの照明に合わせた設計を独立に進
めることが可能であり、従来のように共通にするために
発生する複雑な形状や構成にすることがなく、設計期間
の短縮も可能となり、トータルなコスト削減が可能とな
る。
【0035】図5は、図3、図4の各々の照明系におけ
る有効光源とマスクとの関係を示す説明図である。図5
(A)は図3のファイン用の小σ照明の場合を示し、図
5(B)は図4のラフ用の大σ(輪帯)照明の場合を示
している。
【0036】以上説明した露光装置は2光束干渉露光だ
けでなく、通常(投影)露光に使用することも可能であ
る。上述の露光方法および露光装置を用いてIC、LS
I等の半導体チップ、液晶パネル等の表示素子、磁気ヘ
ッド等の検出素子、CCD等の撮影素子といった各種デ
バイスの製造が可能である。
【0037】本発明は、以上説明した発明の実施形態に
限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範
囲において、各々独立した投影レンズや照明レンズの性
能に合わせて、2光束露光や通常露光を行い、その露光
回数や露光量等の条件は適宜選択することが可能であ
り、XYの重ね合わせをずらして行うことも可能にして
いる。このようなことを可能にすることにより、さらに
形成可能な回路パターンを増やすことができる。
【0038】図3の照明系によって照明されたファイン
用マスクのパターンの投影状態を、図6〜図8を用いて
説明する。図6中、161はマスク、162はマスク1
61から出て光学系163に入射する物体側露光光、1
63は投影光学系、164は開口絞り、165は投影光
学系163から出てウエハ166に入射する像側露光
光、166は感光基板であるウエハを示し、167は絞
り164の円形開口に相当する瞳面での光束の位置を一
対の黒点で示した説明図である。図6は2光束干渉露光
を行っている状態の模式図であり、物体側露光光162
と像側露光光165は双方とも、通常の投影露光とは異
なり、2つの平行光線束だけから成っている。
【0039】図6に示すような通常の投影露光装置にお
いて2光束干渉露光(周期パターン露光)を行う為に
は、マスク161とその照明方法を図7(A)、図7
(B)または図8のように設定すれば良い。以下これら
3種の例について説明する。
【0040】図7(A)はレベンソン型の位相シフトマ
スク173を示しており、クロムより成る遮光部171
のピッチPOが(4)式で、位相シフタ172のピッチ
OSが(5)式で表されるマスクである。
【0041】 PO=MP=2MR=Mλ/(2NA)・・・(4) POS=2PO=Mλ/NA・・・・・・(5) ここで、Mは投影光学系163(図6)の投影倍率、λ
は露光波長、NAは投影光学系163の像側の開口数を
示す。
【0042】一方、図7(B)が示すマスク174はク
ロムより成る遮光部のないシフタエッジ型の位相シフト
マスクであり、レベンソン型と同様に位相シフタ175
のピッチPOSを上記(5)式を満たすように構成したも
のである。
【0043】図7(A)、(B)の夫々の位相シフトマ
スクを用いて2光束干渉露光を行うには、これらのマス
クに対しσ=0(または0に近い値)の所謂コヒーレン
ト照明を行う。具体的には図7に示すようにマスク16
1面に対して垂直な方向(光軸に平行な方向)から平行
光線束をマスク161に照射する。ここで、σ=(照明
光学系の開口数)/(投影光学系の開口数)である。
【0044】このような照明を行うと、マスク161か
ら上記垂直な方向に出る0次透過回折光は、位相シフタ
172(175)により隣り合う透過光の位相差がπと
なり打ち消し合って存在しなくなり、±1次の透過回折
光の2平行光線束はマスク161から図6の投影光学系
163の光軸に対して対称に発生し、図6の2個の物体
側露光165がウエハ166上で干渉する。また2次以
上の高次の回折光は投影光学系163の開口絞り164
の開口に入射しないので結像には寄与しない。
【0045】図8に示したマスク161は、クロムより
成る遮光部181のピッチPOが(4)式と同様の
(6)式で表されるマスクである。 PO=MP=2MR=Mλ/(2NA)・・・(6) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波
長、NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0046】位相シフタを有していない図8のマスクに
は、1個または2個の平行光線束による斜入射照明とす
る。この場合の平行光線束のマスク161への入射角θ
0は(7)式を満たすように設定される。2個の平行光
線束を用いる場合、光軸を基準にして互いに逆方向にθ
0傾いた平行光線束によりマスクを照明する。
【0047】sinθ0=M/NA・・・・・・(7) ここでも、Mは投影光学系163の投影倍率、NAは投
影光学系163の像側の開口数を示す。
【0048】図8が示す位相シフタを有していないマス
クに対し上記(7)式を満たす平行光線束により斜入射
照明を行うと、マスク161からは、光軸に対して角度
θ0で直進する0次透過回折光とこの0次透過回折光の
光路と投影光学系の光軸に関して対称な光路に沿って進
む(光軸に対して角度−θ0で進む)−1次透過回折光
の2光束が図6の2個の物体側露光光162として生
じ、この2光束が投影光学系163の開口絞り164の
開口部に入射し、結像が行われる。尚、本発明において
はこのような1個または2個の平行光線束による斜入射
照明も「コヒーレント照明」として取り扱う。
【0049】以上が通常の投影露光装置を用いて2光束
干渉露光を行う技術であり、通常の投影露光装置の照明
光学系を前述の如く構成してあるので、図8の照明光学
系の0<σ<1に対応する不図示の開口絞りをσ0に対
応する特殊開口絞りに交換可能にする等して、投影露光
装置において実質的にコヒーレント照明を行うよう構成
することができる。
【0050】図9〜図15は、図1の露光装置を用いた
二重露光方法の説明図である。図9にはこの二重露光方
法を構成するファイン用マスクによる周期パターン露光
ステップ71、ラフ用マスクによる通常パターン露光ス
テップ(投影露光ステップ)72、現像ステップ73の
各ブロックとその流れが示してある。
【0051】周期パターン露光ステップ71は、第1の
投影レンズであるファイン用投影レンズ7と、ファイン
用マスク4の組み合わせで、ウエハ15を全面露光す
る。その後、通常パターン露光ステップ(投影露光ステ
ップ)72に進むために、ラフ用側にウエハを移動させ
る。通常パターン露光ステップ72は、ラフ用ウエハス
テージ43に搭載されたウエハ19に、第2の投影レン
ズであるラフ用投影レンズ27と、ラフ用マスク29の
組み合わせで全面露光する。ファインパターンとラフパ
ターンとを重ね露光されたウエハは、ウエハ回収搬送ロ
ボット20を使って装置の外に搬出され、現像ステップ
73へと進む。
【0052】図9において、ウエハ単位で二重またはそ
れ以上重ねて露光(多重露光)するときの周期パターン
露光ステップと通常パターン露光ステップの順序は、逆
でも良い。具体的には、ウエハ回収搬送ロボット20で
逆にウエハを搬入して、先にラフ用ウエハステージ43
に搭載し、第2の投影レンズであるラフ用投影レンズ2
7と、ラフ用マスク29の組み合わせで全面露光する。
そして、ラフ用ウエハ供給搬送ロボット16を逆に動作
させて、ウエハをファイン用ウエハステージ42に移動
させ、第1の投影レンズであるファイン用投影レンズ7
と、ファイン用マスク4の組み合わせで、ウエハを全面
露光する。ラフパターンとファインパターンとを重ね露
光されたウエハは、ウエハ供給搬送ロボット12を使っ
て装置の外に搬出され、現像ステップ73へと進む。
【0053】周期パターン露光より解像度は低いが任意
のパターンが露光できる露光方式を投影露光ステップ
(通常パターン露光)とした。通常パターン露光によっ
て露光されるパターン(通常パターン)は、ラフ用投影
レンズ27と、ラフ用マスク29の組み合わせのみで行
われ、ファイン用投影レンズ7と、ファイン用マスク4
の組み合わせでは露光動作が行われず、通過する機能
も、図1の装置は有している。
【0054】さて、通常パターン露光は任意の形状をし
ているので、いろいろな方向を向いていてもよいが、一
般的にICパターンでは、方向がある方向 (例えば0度
と45度)とそれと直行する2方向を向いている場合が
多く、最も微細なパターンは、ある特定の方向に限定さ
れる場合が多い。
【0055】二重露光で周期パターンを露光する際、そ
の通常パターンのもっとも微細な方向に、周期パターン
の方向を合致させることが重要である。また、周期パタ
ーンのピークの中心は、通常パターンにおける解像度以
下の微細なパターンの中心に合致するように露光する。
【0056】本実施形態における二重露光とは周期パタ
ーン露光と通常パターン露光の二重露光という意味であ
って、周期パターン露光は通常パターン露光の最も微細
なパターンの方向に平行にして何回繰り返して露光して
も良い。
【0057】本実施形態の露光方法および露光装置の周
期パターン露光と通常パターン露光のそれぞれは、1回
または複数回の露光段階よりなり、複数回の露光段階を
取る場合は、各露光段階ごとに異なる露光量分布を感光
基板に与えている。
【0058】図9のフローに従って露光を行う場合、ま
ず周期パターンによりウエハ(感光基板)を図10に示
すような周期パターンで露光する。図10中の数字は露
光量を表しており、図10(A)の斜線部は露光量1
(実際は任意)で白色部は露光量0である。
【0059】このような周期パターンのみを露光後現像
する場合、通常、感光基板のレジストの露光しきい値E
thは図10(B)の下部のグラフに示す通り露光量0と
1の間に設定する。尚、図10(B)の上部は最終的に
得られるリソグラフィパターン(凹凸パターン)を示し
ている。
【0060】図11に、この場合の感光基板のレジスト
に関して、現像後の膜厚の露光量依存性と露光しきい値
とをポジ型レジスト(以下、「ポジ型」と記す。)とネ
ガ型レジスト(以下、「ネガ型」と記す。)の各々につ
いて示す。ポジ型の場合は露光しきい値Eth以上の場合
に、ネガ型の場合は露光しきい値Eth以下の場合に、現
像後の膜厚が0となる。
【0061】図12はこのような露光を行った場合の現
像とエッチングプロセスを経てリソグラフィパターンが
形成される様子を、ネガ型とポジ型の場合に関して示し
た摸式図である。
【0062】本実施形態においては、この通常の露光感
度設定とは異なり、図13(図10(A)と同じ)に示
すように周期パターン露光での中心露光量を1としたと
き、露光基板のレジストの露光しきい値Ethを、図14
に示す通り、1よりも大きく設定している。この感光基
板は図10に示す下地パターン露光のみ行った露光パタ
ーン(露光量分布)を現像した場合は露光量が不足する
ので、多少の膜厚変動はあるものの現像によって膜厚が
0となる部分は生じず、エッチングによってリソグラフ
ィパターンは形成されない。これは即ち周期パターンの
消失と見做すことができる。尚、ここではネガ型を用い
た場合の例を用いて本実施形態の説明を行うが、本実施
形態はポジ型の場合も実施できる。図14において、上
部はリソグラフィパターンを示し(何もできない)、下
部のグラフは露光量分布と露光しきい値の関係を示す。
また、下部に記載のE1は周期パターン露光における露
光量を、E2は通常の投影露光における露光量を表して
いる。
【0063】本実施形態の特徴は、周期パターン露光の
みでは一見消失する高解像度の露光パターンを、通常の
投影露光による露光装置の分解能以下の大きさのパター
ンを含む任意の形状の露光パターンと融合して所望の領
域のみ選択的にレジストの露光しきい値以上の露光を
し、最終的に所望のリソグラフィパターンを形成できる
ところにある。
【0064】図15(A)は通常の投影露光(通常パタ
ーン露光)による露光パターンであり、微細なパターン
である為、解像できずに被露光物体上での強度分布はぼ
けて広がっている。本実施形態では通常の投影露光の解
像度の約半分の線幅の微細パターンとしている。
【0065】図15(A)の露光パターンを作る投影露
光を、図13の周期パターン露光の後に、現像工程なし
で、同一レジストの同一領域に重ねて行ったとすると、
このレジスト面上への合計の露光量分布は図15(B)
の下部のグラフのようになる。
【0066】尚、ここでは周期パターン露光の露光量E
1と投影露光の露光量E2の比が1:1、レジストの露光
しきい値Ethが露光量E1(=1)と露光量E1と投影露
光の露光量E2の和(=2)の間に設定されている為、
図15(B)の上部に示したリソグラフィパターンが形
成される。その際、通常パターンの中心を周期パターン
のピークと合致させておく。また、通常パターンの方向
と周期パターンの方向とを合致させている。
【0067】図15(B)の上部に示す孤立線パターン
は、解像度が周期パターン露光のものであり且つ単純な
周期パターンもない。従って通常の投影露光で実現でき
る解像度以上の高解像度のパターンが得られたことにな
る。
【0068】ここで仮に、図16の露光パターンを作る
投影露光(図13の露光パターンの2倍の線幅で露光し
きい値以上(ここではしきい値の2倍の露光量)の投影
露光)を、図13の周期パターン露光の後に、現像工程
なしで、同一レジストの同一領域に重ねる。この際、通
常パターンの中心を周期パターン露光のピーク位置と合
致させることで重ね合わせたパターンの対称性が良く、
良好なるパターン像が得られる。
【0069】このレジストの合計の露光量分布は図16
(B)のようになり、2光束干渉露光(周期パターン露
光)の露光パターンは消失して最終的に投影露光による
リソグラフィパターンのみが形成される。
【0070】また、図17に示すように、図13の露光
パターンの3倍の線幅で行う場合も理屈は同様であり、
4倍以上の線幅の露光パターンでは、基本的に2倍の線
幅の露光パターンと3倍の線幅の露光パターンの組み合
わせから、最終的に得られるリソグラフィパターンの線
幅は自明である。このように、投影露光で実現できるリ
ソグラフィパターンは全て、本実施形態でも、形成可能
である。
【0071】以上簡潔に説明した周期パターン露光と投
影露光の夫々による露光量分布(絶対値および分布)と
感光基板のレジストのしきい値の調整を行うことによ
り、図14、図15(B)、図16(B)および図17
(B)で示したような多種のパターンの組み合わせより
成り旦つ最小線幅が周期パターン露光の解像度(図15
(B))のパターンとなる回路パターンを形成すること
ができる。
【0072】以上の露光方法の原理をまとめると、(ア
−1)投影露光(通常パターン露光)をしないパターン
領域即ちレジストの露光しきい値以下の周期露光パター
ンは現像により消失する、(ア−2)レジストの露光し
きい値以下の露光量で行った投影露光のパターン領域に
関しては投影露光と周期パターン露光のパターンの組み
合わせにより決まる周期パターン露光の解像度を持つ露
光パターンが形成される、そして(ア−3)露光しきい
値以上の露光量で行った投影露光のパターン領域は投影
露光のみでは解像しなかった微細パターンも同様に(マ
スクに対応する)形成される、ということになる。
【0073】さらに本実施形態の露光方法の利点とし
て、最も解像力の高い周期パターン露光を2光束干渉露
光で行えば、通常の露光に比してはるかに大きい焦点深
度が得られることが挙げられる。以上の説明では周期パ
ターン露光と投影露光の順番は周期パターン露光を先と
したが、この順番に限定されない。
【0074】次に本発明の他の実施形態としてラフ用マ
スクとしてゲートパターンを用いた場合について説明す
る。本実施形態は露光により得られる回路パターン(リ
ソグラフィパターン)として、図18に示す所謂ゲート
型のパターンを対象としている。
【0075】図18のゲートパターンは横方向の即ち図
中A−A’方向の最小線幅が0.1μmであるのに対し
て、縦方向では0.2μm以上である。本発明によれ
ば、このような1次元方向のみ高解像度を求められる2
次元パターンに対しては2光束干渉露光(周期パターン
露光)をかかる高解像度の必要な1次元方向のみで行え
ばよい。
【0076】本実施形態では、図19を用いて1次元方
向のみの2光束干渉露光と通常の投影露光の組み合わせ
の一例を示す。図19において、図19(A)は1次元
方向のみの2光束干渉露光による周期的な露光パターン
を示す。この露光パターンの周期は0.2μmであり、
この露光パターンは線幅0.1μmL&Sパターンに相
当する。図19の下部における数値は露光量を表すもの
である。このような2光束干渉露光を前述の露光装置で
行っている。
【0077】本実施形態では2光束干渉露光(周期パタ
ーン露光)の次に行う通常の投影露光(通常パターン露
光)によって図19(B)が示すゲートパターンの露光
を行う。図19(C)の上部には2光束干渉露光による
各露光パターンの相対的位置関係と通常の投影露光の露
光パターンの領域での露光量を示し、同図の下部は、通
常の投影露光によるウエハのレジストに対する露光量を
縦横を最小線幅のピッチの分解能でマップ化したもので
ある。
【0078】図19の下部に示す露光量分布は、マスク
から入射される光強度を1としてウエハに露光される強
度分布を示したものである。図19(A)の周期パター
ンの露光による露光量分布は、理想的には1と0の矩形
波であるはずであるが、2光束干渉露光の解像限界付近
の線幅を用いているので、0次光と1次光のみで形成さ
れる正弦波となっている。その正弦波の最大値をI0
最小値をI1と表す。このとき、照明条件のσによっ
て、I0とI1の値が定まる。
【0079】図19(B)の通常の投影露光による露光
量分布は、各部分での代表的な値を示している。この投
影露光による露光パターンの最小線幅の部分は、解像せ
ずぼけて広がり、光強度の各点の値は下がる。露光量
は、大まかにパターン中心部をb、両サイドをd、両側
からのぼけ像がくる中心部をcとする。最小線幅の2倍
の線幅は、b、c、dの値よりも大きいが、投影露光の
解像限界付近の線幅であるため、少しぼけてaの値をと
る。これら、a、b、c、dの値は、照明条件によって
変化する。
【0080】図19(C)の露光量分布は、図19
(A)の露光パターンと図19(B)の露光パターンの
露光量の加算した結果生じたものである。
【0081】2光束干渉露光と投影露光の各露光での光
量比は、それぞれの露光の照明条件により異なる。加算
における各露光での光量比は、照明系の照度比として、 2光束干渉露光:投影露光=1:k とし、kの値は次のようにして求める。
【0082】図19(C)の露光量分布は、上記の露光
量分布、光量比を用いて、以下の式で表せる。 a’=k×a+I0 a”=k×a+I1 b’=k×b+I0 c’=k×c+I1 d’=k×d+I1 所望のゲートパターンを得るためには、レジストの感光
のしきい値Icとの関係式を得る。
【0083】例えば、レジストがネガ型の場合、以下の
ようになる。 a’>Ic a”>Ic b’>Ic c’<Ic d’<Ic a’、a”、b’は差が小さい方が望ましく、c’と特
にb’との差がある方が望ましい。これらの式を解くこ
とにより、各照明条件での最適光量比が求められる。特
に微細パターンの関係する以下の2式は重要である。レ
ジストがネガ型の場合、 k×b+I0>Ic k×c+I1<Ic レジストがポジ型の場合、 k×b+I1<Ic k×c+I0>Ic レジストがポジ型の場合、露光量分布の大小関係が反転
し、レジストしきい値Icとの不等号が逆になるが、同
様に最適光量比が求められる。
【0084】以上説明した2光束干渉露光と通常の投影
露光との照明方法の異なる2つの露光を組み合わせるこ
とによって図20の微細回路パターンが形成される様子
について述べる。本実施形態においては2光束干渉露光
と通常の投影露光を連続して行うので、その間には現像
過程はない。従って各露光の露光パターンが重なる領域
での露光量は加算され、加算後の露光量(分布)により
新たな露光パターンが生じることと成る。
【0085】図20、図21、図22は波長248nm
のKrFエキシマステッパを用いたときの具体的な実施
例である。図20に示すような、最小線幅0.12μm
のゲートパターンを通常露光し、重ねてレベンソンタイ
プの位相シフトマスクで、その最小線幅と重なるように
周期パターンを露光したものである。投影レンズのNA
は0.6、照明系のσは、レベンソンマスクによる露光
では、0.3とした。通常マスク露光時では、σ=0.
3、0.6、0.8の輪帯照明とした。
【0086】位相シフトマスクなどの2光束干渉により
周期パターンを露光する場合の、コヒーレント照明はσ
の値がゼロまたは、それに近い値であるが、あまり小さ
くすると単位時間当たりの露光量が小さくなり、露光に
要する時間が長くなるので実際的でない。
【0087】周期パターン露光のときはσが0.3以下
であることが望ましく、レベンソンマスクによる露光で
はその最大値であるσ=0.3とした。
【0088】通常露光では、一般的に部分的コヒーレン
ト照明にするが、σを大きくすると複雑な形状の再現性
はよくなり、かつ焦点深度は深まる。照度分布が外側に
比べて内側が低いいわゆる輪帯照明では、この傾向は顕
著になるが、コントラストは落ちるという欠点がある。
【0089】図21(A)に示すように、通常露光のσ
を周期パターン露光のσと同じ0.3にして同じ照明条
件で二重露光を行うと、ゲートパターンがデフォーカス
0±0.2μmの範囲で解像されるが、線パターンの部
分がうねっており、くびれた部分が断線の原因となるた
め好ましくない。
【0090】また、通常パターン露光のときはσ=0.
6以上にするのが良い。図21(B)に示すように、通
常露光のσを0.6にするとデフォーカス0±0.4μ
mの範囲でゲートパターンが解像されるようになり、線
パターンの部分がうねりは解消されている。通常露光と
周期パターン露光の露光量比を通常露光:周期パターン
露光=1.5:1とした。図22(A)に示すように、
通常露光のσが0.8と大きくなると、複雑な形状の再
現性は若干よくなる。通常露光と周期パターン露光の露
光量比を通常パターン露光:周期パターン露光=2:1
とした。通常パターン露光のときは周期パターン露光に
比べて2倍以上の露光量とするのが良い。
【0091】図22(B)は、通常露光を輪帯照明と
し、リング内側の0.6から外側の0.8までの照度を
1、リング内側の0.6以下を照度0とした場合の二次
元強度分布を示す。通常露光と周期パターン露光の露光
量比を通常露光:周期パターン露光=2.5:1とし
た。
【0092】輪帯照明では、σが0.8の時よりも、複
雑な形状の再現性はよくなり、かつ深度は広がる。デフ
ォーカス±0.4μm以下で良好な像が得られた。
【0093】このように微細な回路パターンは、周期パ
ターン露光との二重露光によって形成される。通常露光
パターンの微細なパターンは光強度が低くコントラスト
も低いので、通常は解像されないが、コントラストが高
い周期パターン露光と二重に露光し重ね合わせることに
よって、微細なパターンはコントラストが増強され解像
されるようになる。
【0094】一方、通常露光パターンの解像度以上の大
きなパターンも、周期パターン露光の強度と重ね合わさ
れコントラストが増強されるので、周期パターン露光の
線幅の整数倍にするとエッジがシャープな像となる。本
実施形態の露光方法によって、0.12μmといった微
細な線幅を有する回路パターンが、例えばσや照度の光
量比を可変とする照明条件の切替え可能な照明光学系を
有する投影露光装置を用いて形成可能となる。
【0095】周期パターン露光と通常パターン露光の光
量比は、照明条件の組み合わせによる最適値を前述の計
算式によって求めた。照明条件1 周期パターンの露光はσ=0.3、通常パターン露光は
σ=0.3で行った。図19(A)の下部に示した周期
パターンの露光による露光量分布と、図19(B)の下
部に示した通常の投影露光による露光量分布(ベストフ
ォーカス)は、I 0=0.80、I1=0.23、a=
1.31、b=0.34、c=0.61 、d=0.0
9、k=1.0のとき最適であり、a’=2.11、
a”=1.54、b’=1.21、c’=0.89、
d’=0.32となった。後の比較のため、最大値の
a’を1として規格化すると、a’=1.0、a”=
0.73、b’=0.57、c’=0.42、d’=
0.15、I0=0.38となる。
【0096】照明条件2 周期パターンの露光はσ=0.3、通常パターン露光は
σ=0.6で行った。露光量分布は、I0=0.80、
1=0.23、a=1.25、b=0.44、c=
0.53、d=0.13、k=1.5のとき最適であ
り、a’=2.68、a”=2.11、b’=1.4
6、c’=1.03、d’=0.43となった。後の比
較のため、最大値のa’を1として規格化すると、a’
=1.0、a”=0.79、b’=0.55、c’=
0.38、d’=0.16、I0=0.30となる。
【0097】照明条件3 周期パターンの露光はσ=0.3、通常パターン露光は
σ=0.8で行った。露光量分布は、I0=0.80、
1=0.23、a=1.20、b=0.48、c=
0.47、d=0.16、k=2.0のとき最適であ
り、a’=3.20、a”=2.63、b’=1.7
6、c’=1.17、d’=0.55となり、最大値の
a‘を1で規格化すると、a’=1.0、a”=0.8
2、b’=0.55、c’=0.37、d’=0.1
7、I0=0.25となる。
【0098】照明条件4 周期パターンの露光はσ=0.3、通常パターン露光は
σ=0.8で輪帯照明とし、内側(輪帯内側)のσ=
0.6以下の照度分布をゼロとした。露光量分布はI0
=0.80、I1=0.23、a=1.10、b=0.
47、c=0.36、d=0.19、k=2.5のとき
最適であり、a’=3.55、a”=2.98、b’=
1.98、c’=1.13、d’=0.71となり、最
大値のa’を1で規格化すると、a’=1.0、a”=
0.84、b’=0.56、c’=0.32、d’=
0.20、I0=0.23である。
【0099】今までの議論で、レジストしきい値は、最
大露光量3のとき1.5だったので、最大露光量で規格
化するとレジストしきい値は0.5となる。この規格化
された露光量分布を見ると、a’、a”、b’は規格化
されたレジストしきい値0.5より大きく、c’、
d’、I0はしきい値より小さい。
【0100】現像によって露光量がレジストしきい値よ
り大きい部分が残るから、露光量がa’、a”、b’の
みパターンとして現像後残ることになる。従って、図1
9(C)の下部に斜線で示された部分が、現像後の形状
である。
【0101】一般に、通常露光パターンを露光するとき
は、周期パターンを露光するときの約2倍の露光量が適
切で、通常露光パターンを露光するときの照明条件と、
周期パターンを露光するときの照明条件の組み合わせに
よって最適な露光量比があり、前述の計算式で求められ
る。
【0102】前述の計算式から、種々の照明条件の組み
合わせを計算した結果、次のことが示された。周期パタ
ーン露光のときσ=0.3で通常パターン露光の照明条
件σが0.8より小さいときは、通常パターンを露光す
るときの露光量を周期パターンを露光するときの露光量
の2倍以下にするとよい。
【0103】周期パターン露光のときσ=0.3で、通
常パターンを露光するときの照明条件が輪帯照明のとき
の、輪帯の幅が小さいときは、通常パターンを露光する
露光量を周期パターンを露光するときの露光量の2倍以
上にするとよい。周期パターンを露光するときの照明条
件σが0.3より小さいときは、通常パターンを露光す
る露光量は、周期パターンを露光するときの露光量より
2倍以上にするとよい。
【0104】尚、本発明において、(a)照明光学系の
照明方法としては、KrFエキシマレーザ、ArFエキ
シマレーザまたはF2エキシマレーザからの光でマスク
パターンを照明することが適用可能である。また、
(b)露光装置においては、屈折系、反射−屈折系、ま
たは反射系のいずれかより成る投影光学系によって前記
マスクパターンを投影することが適用可能である。さら
に、(c)露光装置としては、本発明の露光方法を露光
モードとして有するステップアンドリピート型縮小投影
露光装置や本発明の露光方法を露光モードとして有する
ステップアンドスキャン型縮小投影露光装置等が適用可
能である。
【0105】次に本発明の実施形態に係る露光装置につ
いて説明する。先に述べたように、図1において、第1
の投影レンズである高NAのファイン用投影レンズ7
と、ファイン用マスク4の組み合わせに対応して、ファ
イン用ウエハステージ42とファイン用マスクステージ
5と小σのファイン用照明系1がある。次に、第2の投
影レンズであるラフ用投影レンズ27(ファイン用投影
レンズのNAと同等かそれ以下のNAをもつ)と、ラフ
用マスク29の組み合わせに対応して、ラフ用ウエハス
テージ43とラフ用マスクステージ28と大σのラフ用
照明系32がある。
【0106】二つの投影レンズは、共通の支持構造部材
である投影レンズ支持定盤8に保持されている。投影レ
ンズ支持定盤8は熱膨張率が常温中で3×10-6(1/
℃)以下の低熱膨張材料で構成されている。低熱膨張材
料の材料としては、コージライト系のセラミックや炭化
珪素と珪素の複合セラミック材料系をもちいることがで
きる。低熱膨張材料を適用することにより、レンズ間隔
を一定に保つことが可能になり、0.2℃程度の温度変
化があっても、ファイン用ウエハステージ42からラフ
用ウエハステージ43のウエハ搬送エラーを数μm程度
に抑えることができる。そして、ラフ用露光時にラフな
アライメント工程を短縮でき、独立に2台ある場合に比
べて、生産性が向上している。
【0107】さらに、投影レンズ支持定盤8は、投影レ
ンズ支持マウント9に支持されている。この支持マウン
ト9によって、露光装置が設置されている床10、26
からの振動を絶縁することができる。この床は、不図示
の場所で床22とつながっていて、振動絶縁されていな
い関係になる。投影レンズ支持マウント9は、不図示の
1ヶ所を含めて、3ケ所で投影レンズ支持定盤8を支持
している。投影レンズが独立に2台ある場合は、投影レ
ンズ支持定盤が2つになるので、支持マウントは2倍の
6個必要となる。支持マウントの個数を減らすことがで
き、装置コストを下げることが可能になった。
【0108】ウエハステージ42、43の位置制御をす
るためにレーザ干渉系を具備されており、投影レンズ支
持定盤8に支持されている。レーザ干渉系はファイン用
ウエハステージ42とラフ用ウエハステージ43に対応
して、ファイン用干渉計44とラフ用干渉計45を持
つ。ここで、例えば、一つのステージにX、Y、Z、ω
x、ωy、ωzの6軸分の干渉計を必要とする場合、2
つのステージで必要となるのは12本分である。これを
一つのレーザヘッド光源から供給することは可能であ
り、不図示のレーザヘッドを共通にすることができた。
一つの光源から分岐して使用しているので、投影レンズ
が独立に2台ある場合に比べて、高価なレーザヘッドを
減らすことができ、さらに、装置コストを下げることが
可能になった。
【0109】ファイン用干渉計44とラフ用干渉計45
を測定された干渉信号を処理する電気ボードについても
同じような製造コストのダウンができる。電気ボード
は、近年のシュリンク化で、1枚のボード上に4軸以上
を処理する機能を有すれば、例えば、1枚で4軸とする
と、1台の装置では、干渉計の軸数が前述の例では6軸
なので、2枚のボードが必要となる。二重露光のために
2台の装置を並べた場合は、4枚のボードが必要にな
る。ところが、図1の露光装置では、コントロールユニ
ットを共通化しているので、6軸×2ステージ=12軸
を3枚のボードで処理すれば良く、1枚分のコストを削
減できる。このように共通化のメリットは大きい。ファ
イン用照明系1とラフ用照明系32を共通に支持するた
めに、投影レンズ支持定盤8から照明系支持支柱6が立
ち上がり、照明系支持定盤3を支持している。これも、
独立に2台ある場合に比べて、共通化した分、製造コス
トを削減することができた。
【0110】不図示であるが、ファイン用マスクステー
ジ(ファイン用レチクルステージ)5とラフ用マスクス
テージ(ラフ用レチクルステージ)28も共通の定盤で
支持されている。この定盤は、投影レンズ支持定盤8よ
り保持してもよいが、床22から直接マウントを介して
支持しても良い。マウントは、後述するステージマウン
ト13と同様な仕様のものである。
【0111】ファイン用照明系1には、絞り2と絞り条
件を最適に変更できる絞り駆動部34を具備している。
同様にラフ用照明系32には、絞り31と絞り条件を最
適に変更できる絞り駆動部30を具備している。照明系
は、露光する状態(二重露光)に合わせた設計になって
いるので、定盤のように共通にはなっていない。
【0112】ファイン用照明系1は、周期パターン露光
でのコヒーレント照明でσを0.3以下にするので、絞
り2は光彩絞りになっており、最適なσにプロセスごと
に変更することが可能である。一方、ラフ用照明系32
は、通常露光での部分的コヒーレント照明でσを0.6
以上が必要である。絞り31は輪帯照明も可能な構成に
なっている。輪帯照明の形状はプロセスによって変わる
ので、複数の固定絞り形状を具備できるようになってい
る。絞り駆動部30は複数の固定絞りを交換できる構造
になっている。例えば、大きな円盤に複数の固定絞りを
並べ、必要とする絞りを円盤を廻してセットするような
構造になっている。
【0113】前述したように、図1の装置は、独立した
2つの投影レンズ7、27に対応した独立に動作可能な
2つのウエハステージ42、43を具備している。2つ
のウエハステージ42、43はそれぞれファイン用干渉
計44とラフ用干渉計45によって、位置計測し、位置
制御がされている。2つのウエハステージ42、43に
は、それぞれ周期パターン露光したいウエハ15と通常
露光したいウエハ19を保持し、ステージ定盤14上を
移動している。定盤14は、床22よりマウント13に
よって支持されている。
【0114】2つのウエハステージ42、43にウエハ
15、19を供給するために、搬送系が具備されてい
る。11が露光前のウエハを保管するためのキャリアを
表している。11はキャリアでなく、ウエハを外部に供
給するコータに接続するためのインターフェイス部であ
っても良い。ウエハキャリア11に収納されたウエハを
ファイン用の露光ステージ42に供給するのは、ファイ
ン用ウエハ供給搬送ロボット12によって行う。
【0115】露光が完了したファイン用ウエハ15は、
外部に搬出されずに、ラフ用ウエハ供給搬送ロボット1
6によって、ラフ用の露光ステージ43に供給される。
【0116】ラフ用の露光も完了したラフ用ウエハ19
(二重露光が完了したウエハ)は、ウエハ回収搬送ロボ
ット20によって、回収用のウエハキャリア21に回収
される。21は回収キャリアでなく、現像するために接
続されたインターフェイス部であっても良い。
【0117】さらに、図1では、供給キャリアと回収キ
ャリアは別々であるが、ウエハ回収搬送ロボット20
が、供給ロボット12の位置に移動しても良い。さら
に、3つのロボット12、16、20でなく、1つのロ
ボットにして、左右に移動してウエハを供給回収しても
何ら構わない。
【0118】さらに、図1では、ウエハの流れが左から
右であるが、逆に右から左にウエハを処理しても、同様
の効果を得ることができる。
【0119】二重露光以外のウエハを処理することも可
能である。通常露光のみの場合は、ファイン用ウエハス
テージ42にウエハを搭載せずに、ラフ用のウエハステ
ージ43にウエハを搭載し、露光完了後、現像のため
に、装置から搬出させることもできる。
【0120】周期パターン露光するためのファイン用マ
スク4と周期パターン露光を含まない通常パターン露光
するためのラフ用マスク29は、共通のマスクチェンジ
ャ33より供給される。このマスクチェンジャヘのマス
クの供給は、図示されないハンドによって、半導体工場
より自動搬送される。共通のマスクチェンジャにしてい
るので、半導体工場側からは、1本のラインで供給すれ
ばよく、独立に2台装置を並べた時に比べて、工場側の
設備投資を抑えることができる効果がある。
【0121】二つの投影レンズや共通の支持定盤やステ
ージ等を温調するために一つのチャンバ41がある。こ
のチャンバは、温調されたエアー40を天井などから吹
出している。そのエアーは23からチャンバ温調室25
へ回収され、温調器24で再び、正しい温度に温調さ
れ、送風機35により再び循環としてエアー40が吹出
す構成になっている。本実施形態では、チャンバも一つ
にすることによって、温調効率を向上させ、2台独立に
なる場合より部品点数を減らすことができるので、ここ
でも製造コストを削減できることを特徴としている。
【0122】温調チャンバ41の外側に、照明系に露光
光を供給するためのレーザ光源がある。レーザ光源も非
常に高価であり、かつ維持費用がかかるものであるの
で、共通にしている。独立な2台装置は、2台のレーザ
となることに比べて、製造コスト、運転コストを下げる
ことができる。
【0123】レーザ光源から出た光は、露光光導光チュ
ーブ39を通って、照明系に引き込まれる。露光光導光
チューブ39が露光光をチャンバ近くまで導くために必
要とするミラー等は図示を省略してある。
【0124】導かれた光37は、露光光切替え部36、
38で分割され、ファイン用照明系1とラフ用照明系3
2に入る。照明は、ウエハが露光位置に来た時にレーザ
を発振させて行う。周期パターン露光のファイン用と通
常露光のラフ用では、露光条件が異なっているのが一般
的である。そこで、同時に同じ露光時間で露光できる様
に、照明系切替え部36,38にはNDフィルタ等の減
光手段を使って照度調整(調光)が可能である。上記に
述べた一連の動作は、コントロールユニットによって制
御される。図1にはコントロールユニットと各ステージ
や搬送系等が接続されていることをイメージする線が描
かれている。
【0125】同時に同じ露光時間で露光する理由を述べ
る。2つの基板ステージ42と43が所定の位置に移動
するために発生する力(反力、定盤14を蹴る力)によ
って、定盤14は歪み、さらにその力をマウント13が
受けることになる。マウント13は、その力によって、
沈み、定盤がゆれ、ステージの位置決めを遅らせるとい
う可能性がある。さらに、マウントは、床22に力を伝
え、床22が振動し、その振動が床10、26に伝達
し、マウント9を経由して投影レンズを支持している定
盤8が振動してしまうという可能もある。定盤8が振動
すると、ステージの位置を計測している干渉計44、4
5に伝わり、位置エラーとなってしまう。
【0126】そこで、本実施形態では、この力を相殺す
るように、ステージを移動させる。相殺させる方向17
は、ステップ&スキャン露光装置の場合、スキャン方向
である。具体的には照明系切替え部36と38の減光手
段によって個々の露光量を調整でき、同じ露光時間であ
っても両者ともに適正露光量とすることが可能となり、
スキャン時間や速度や加速度を同じにでき、よって移動
する時に発生する反力は、ステージ42もステージ43
も同じになり、結果的に定盤14で相殺される。この相
殺によって、マウント13に反力は伝わらず、この振動
による位置エラーを無くすことができる。
【0127】ステップ露光装置の場合は、相殺される方
向17を主ステップ方向(XY移動でステップ数の多い
方向)とする。ステップ露光の場合は、ステージが停止
してから露光するので、反力は、次の露光位置に移動す
る時に発生する。ショットのレイアウトは、ラフもファ
インも同じであるから、移動距離は同じになり、基本的
に反力は等しい。ステージが発生する力が相殺するよう
に、ショットの露光順序を主ステップ方向に直交する方
向で線対称にすれば良い。
【0128】ステップ&スキャン露光装置の場合、マス
クステージ5、28も同様である。即ちマスクステージ
が前述のように不図示の定盤を介して定盤8に支持され
ている場合、発生する反力は、不図示の定盤を経由し
て、直接、定盤8に振動が伝わり、定盤8に支持されて
いる不図示のマスクステージ位置計測用の干渉計や基板
ステージ用位置計測用の干渉計に振動がまわり込み、位
置エラーになる。本実施形態では、2つのマスクステー
ジを相殺させる方向に移動させ、定盤8に反力の振動が
伝わらない露光動作にしている。マスクステージを床2
2から直接支持する場合も、振動が伝達する量は小さく
なるが、状況は、基板ステージの場合と同じであるの
で、同様の動作とすればよい。
【0129】さらに、本実施形態の長所を説明する。も
し独立した装置であれば、各々の装置に配管や配線を1
本ごとに供給する必要があり、設置時に工事が2倍必要
となる。しかし、本実施形態によれば、図1に示すよう
に、チャンバを一つしたことによる別の効果として、チ
ャンバに投入される電力、クリーンエアー、冷却水、窒
素ガスを1本で供給できるので、設置工事期間の短縮に
なり、設置コストを削減することが可能となる。同様に
装置から排出される熱排気や冷却水のリターンも1本で
よく、設置工事期間を短縮することができる。
【0130】第2の実施例を、図23に示す。第2の実
施例では、ウエハステージ81が一つになっている。周
期パターン露光するためのファイン用マスク4を露光し
た後、ウエハを載せ替えることなく、ウエハステージ8
1はステージ定盤14上を移動し、ラフ用マスクを露光
できるラフ用投影レンズ27下に移動し、通常パターン
の露光を行うことができる。ステージの位置は、ファイ
ン用からラフ用までの間を干渉計82によって計測し、
制御される。また、2つのレンズの間隔を測定するため
の干渉計83も具備している。ステージの載せ替えの必
要が無いので、ラフ用ウエハ供給搬送ロボット(図1の
16)は不要である。
【0131】第1の実施例では、ファイン用の周期パタ
ーン露光する前に、ウエハ位置を決めるための精密なア
ライメント動作を行う。そして、ファイン用露光完了
後、ラフ用動作になる時に、別のステージに搭載される
ので、再び精密なアライメント動作をする必要があっ
た。しかし、第2の実施例では、ファイン用露光完了
後、ウエハを載せ替えることなく、ステージが干渉計8
3の位置計測値に従って移動するので、再び、精密なア
ライメント動作をラフ用で行う必要がない。アライメン
ト動作が不要である。
【0132】また、二つのレンズの間隔がαだけ温度な
どで変化すると、ラフ露光時のアライメントエラーとな
る。そこで、ファイン用アライメント計測時に干渉計8
3のレンズ間を計測している値βを計測する。次に、ラ
フ用アライメント計測時に再び干渉計83のレンズ間を
計測している値γを計測する。ファイン用投影レンズ7
とラフ用投影レンズ27の距離Aに、αだけ温度変化し
た時の位置変動(β−γ)を補正すれば、アライメント
誤差を発生することなく移動することが可能となった。
【0133】第2の実施例の概念図では、アライメント
誤差を少なくする構成であるが、ウエハステージが一つ
しかないので、ファイン用露光している間、ラフ用露光
はできない。逆にラフ用露光している間、ファイン用露
光はできない。第1の実施例よりもスループットが半分
近くまで落ちる。
【0134】そこで、対策としては、ステージ定盤14
上のステージを実際には2台以上具備すればよい。ファ
イン用露光している間、もう一台のウエハステージでラ
フ用露光を行う。両者の露光が完了し、ラフ側のステー
ジから二重露光が完了したウエハが回収されると、ラフ
側のステージは、ファイン側のレンズ下へ移動し、新し
いウエハを受け取る。一方、同時に、ファイン側露光が
完了したステージは、ラフ側のレンズ下へ移動する。再
び、ファイン用露光している間、もう一台のウエハステ
ージでラフ用露光を行うことができる。このように、2
つのウエハステージをファイン用/ラフ用と入れ替える
ことによって、生産性を落とすことの無い装置を実現で
きる。
【0135】第3の実施例の構成を図24に示す。第1
の実施例に対して、ステージを保持する定盤が、投影レ
ンズ定盤から支持されている。つまり、第1の実施例で
は、ウエハステージを支持する定盤14、18が床22
からステージマウント13、17によって振動を絶縁さ
れて保持されていた。第3の実施例は、このステージを
支持する定盤91が、投影レンズ支持定盤より釣り下げ
られている。このような構成であっても、本発明の特徴
である、チャンバ内の投影レンズ支持定盤上に2本以上
投影レンズを配置することが可能であり、二重露光を実
現できる。
【0136】本発明の主旨を逸脱しない範囲において、
おのおの独立した3本以上の投影レンズと投影レンズに
合わせた照明レンズをトライアングルに構成し、ステー
ジ反力を常に相殺する構成にすることにより、2光束露
光および通常露光をなっても何ら問題ない。また、レチ
クルとウエハを走査させながら露光するスキャン型の露
光装置や、投影レンズが透過型でなく、反射型の光学系
の露光装置にも、本発明を適用することは可能である。
【0137】
【デバイス生産方法の実施例】次に上記説明した露光装
置または露光方法を利用したデバイスの生産方法の実施
例を説明する。
【0138】図28は微小デバイス(ICやLSI等の
半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、
マイクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1
(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行う。ステ
ップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成した
マスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)で
はシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造す
る。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、
上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技
術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステ
ップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によ
って作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程
であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含
む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半
導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査
を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、
これが出荷(ステップ7)される。
【0139】図29は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に
多重に回路パターンが形成される。本実施例の生産方法
を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度のデバイ
スを低コストに製造することができる。
【0140】
【発明の効果】本発明によれば、投影レンズを保持する
ための定盤に、2つの異なる特性を有した投影光学系を
搭載したため、方式の異なる複数の露光を短時間でで
き、装置構成も簡略且つ低コスト化できる。また、露光
光源や、温調チャンバや、ウエハ搬送系や、レチクルチ
ェンジャを共通化設計することも容易になり、その様に
すれば、それに合わせたマスク照明系、ウエハステー
ジ、マスクステージを設けることにより、最適な光学性
能を容易に出せる構成と、ステージの反力を相殺させる
ステージ構成と、共通化による製造コストおよび開発設
計コストの削減を可能にすることができる。また、最も
必要とされる2つの異なる光学性能を共通化せず、分離
することにより、開発期間の短縮も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例に係る露光装置の概略
構成図である。
【図2】 図1の照明光学系における照明方法の説明図
である。
【図3】 図1の照明光学系の説明図である。
【図4】 図1の照明光学系の説明図である。
【図5】 図1の露光装置の露光条件の説明図である。
【図6】 図1の露光装置の一部分の説明図である。
【図7】 図1の露光装置の一部分の説明図である。
【図8】 図1の露光装置の一部分の説明図である。
【図9】 本発明の一実施形態に係る露光フローの概略
である。
【図10】 2光束干渉露光による露光パターンを示す
説明図である。
【図11】 レジストの露光感度特性を示す説明図であ
る。
【図12】 現像によるパターン形成を示す説明図であ
る。
【図13】 通常の2光束干渉露光による露光パターン
を示す説明図である。
【図14】 本発明における2光束干渉露光による露光
パターンを示す説明図である。
【図15】 本発明の実施形態において形成できる露光
パターンの一例を示す説明図である。
【図16】 本発明の実施形態において形成できる露光
パターンの一例を示す説明図である。
【図17】 本発明の実施形態において形成できる露光
パターンの一例を示す説明図である。
【図18】 本発明の実施形態におけるゲートパターン
を示す説明図である。
【図19】 本発明の実施形態におけるゲートパターン
を示す説明図である。
【図20】 ゲートパターンを説明する図である。
【図21】 形成されたゲートパターンの説明図であ
る。
【図22】 形成されたゲートパターンの説明図であ
る。
【図23】 本発明の第2の実施例に係る露光装置の概
略構成図である。
【図24】 本発明の第3の実施例に係る露光装置の概
略構成図である。
【図25】 従来の投影露光装置を示す概略図である。
【図26】 従来の2光束干渉用露光装置の一例を示す
概略図である。
【図27】 従来の投影露光装置を示す概略図である。
【図28】 微小デバイスの製造の流れを示す図であ
る。
【図29】 図28におけるウエハプロセスの詳細な流
れを示す図である。
【符号の説明】
1:ファイン用照明系、2:絞り、3:照明系支持定
盤、4:ファイン用マスク、5:ファイン用レチクルス
テージ、6:照明系支持支柱、7:ファイン用投影レン
ズ、8:投影レンズ支持定盤、9:投影レンズ支持マウ
ント、10:22と振動絶縁されていない床またはベー
ス、11:ウエハキャリアまたはウエハ外部供給ユニッ
ト(供給側)、12:ファイン用ウエハ供給搬送ロボッ
ト、13:ステージマウント、14:ウエハステージ定
盤、15:ファインパターン露光中のウエハ、16:ラ
フ用ウエハ供給搬送ロボット、17:反力を相殺するス
テージ動作方向、19:ラフパターン露光中のウエハ、
20:ウエハ回収搬送ロボット、21:ウエハキャリア
またはウエハ外部回収ユニット(回収側)、22:床ま
たはベース、23:空調エアー、24:温調器、25:
チャンバ温調室、26:22と振動絶縁されていない床
またはベース、27:ラフ用投影レンズ、28:ラフ用
レチクルステージ、29:ラフ用マスク、30:絞り駆
動部、31:絞り、32:ラフ用照明系、33:マスク
チェンジャ、34:絞り駆動部、35:送風機、36:
露光光切替え部,37:露光光、38:露光光切替え
部、39:露光光導光チューブ、41:空調エアー、4
1:温調チャンバ、42:ファイン用ウエハステージ、
43:ラフ用ウエハステージ、44:ファイン用干渉
計、45:ラフ用干渉計、81:ファイン/ラフ兼用ウ
エハステージ、82:ファイン/ラフ兼用干渉計、8
3:投影レンズ間隔計測部、91:ファイン/ラフ兼用
ウエハステージ定盤。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの定盤に、光学性能の異なる2以上
    の投影光学系を搭載したことを特徴とする投影露光装
    置。
  2. 【請求項2】 前記異なる光学性能は、前記投影光学系
    を構成する投影レンズの開口数であることを特徴とする
    請求項1に記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 光源からの光束により原版を照明する照
    明光学系と、該原版の像を感光基板上に投影する投影光
    学系とを有する投影露光装置であって、前記照明光学系
    と前記投影光学系との組み合わせによる光学性能が互い
    に異なる複数の照明光学系および投影光学系を備え、そ
    の複数の投影光学系が1つの定盤に搭載されていること
    を特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記定盤は、露光原版または感光基板を
    搭載して移動可能なステージ等の位置計測の基準となる
    計測系を保持する定盤であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記定盤の材料は、コージライト系のセ
    ラミックまたは炭化珪素系のセラミックで、かつ熱膨張
    率が3×10-6(1/℃)以下であることを特徴とする
    請求項4に記載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 前記定盤に、前記複数の投影光学系の間
    隔を計測する計測系を具備することを特徴とする請求項
    4または5に記載の投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記光学性能の異なる投影光学系は、投
    影レンズの開口数が異なり、且つ投影レンズ開口数が大
    きい側である第一の投影光学系は周期パターンを露光す
    る為のものであり、更に該投影光学系それぞれに対応す
    る照明光学系は、投影レンズ開口数が小さい側である第
    二の投影光学系に対応する照明光学系と第二の投影光学
    系との開口数比が、第一の投影光学系におけるそれより
    も大きくされていることを特徴とする請求項2に記載の
    投影露光装置。
  8. 【請求項8】 前記第一投影光学系の投影レンズは開口
    数が0.75以上で且つ照明光学系と投影光学系の開口
    数比σが0<σ≦0.3であることを特徴とする請求項
    7に記載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】 前記光学性能の異なる投影光学系それぞ
    れに対応した感光基板搬送用ステージを備え、該ステー
    ジは互いに同期して且つ互いの反力を相殺する方向に動
    くことを特徴とする請求項3に記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】 前記光学性能の異なる投影光学系それ
    ぞれに対応した原版搬送用ステージは互いに同期して且
    つ互いの反力を相殺する方向に動くことを特徴とする請
    求項9に記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】 露光光源、温調チャンバ、基板搬送系
    および原版チェンジャの少なくとも1つを、前記各投影
    光学系を用いる複数の露光系が共有していることを特徴
    とする請求項1〜10のいずれかに記載の投影露光装
    置。
  12. 【請求項12】 前記投影光学系の数以上の数の基板ス
    テージを具備することを特徴とする請求項1〜11のい
    ずれかに記載の投影露光装置。
  13. 【請求項13】 前記光学性能の異なる投影光学系に対
    応する照明光学系のそれぞれに1つ以上の露光光源から
    露光光を供給する手段と、前記感光基板搬送用ステージ
    または前記原版搬送用ステージの前記同期した動きに応
    じた光量がそれぞれの投影光学系に供給されるよう前記
    露光光を調光する手段を有することを特徴とする請求項
    1〜12のいずれかに記載の投影露光装置。
  14. 【請求項14】 前記各投影光学系で投影される複数の
    各原版に1つの露光光源から露光光を同時供給するため
    に、前記各投影光学系に対応する複数の各照明光学系に
    減光手段を備えることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかに記載の投影露光装置。
  15. 【請求項15】 前記各投影光学系で投影される複数の
    各原版に1つの露光光源から露光光を交互供給するため
    の光束切替え手段を備えることを特徴とする請求項1〜
    14のいずれかに記載の投影露光装置。
  16. 【請求項16】 露光するマスクパターンに応じた露光
    を可能するように、複数種のパターン形状に合わせた複
    数種の投影光学系、マスク、マスクステージおよび照明
    系を具備する投影露光装置を用い、第1の投影光学系と
    第1のマスクで感光基板に露光した後、現像することな
    く、前記感光基板を第2の投影光学系と第1マスクとは
    異なるパターンを形成した第2のマスクが位置する側に
    移動し、これら第2の投影光学系と第2のマスクで前記
    感光基板を露光することを特徴とする投影露光方法。
  17. 【請求項17】 前記第1のマスクは、周期的なパター
    ンを形成されたものであり、前記第2のマスクは、通常
    の回路パターンを形成されたものであることを特徴とす
    る請求項16に記載の投影露光方法。
  18. 【請求項18】 前記第1のマスクに対応する照明系に
    は、光彩絞り手段を具備し、前記第2のマスクに対応す
    る照明系には、複数の固定の絞り形状を具備することを
    特徴とする請求項16または17に記載の投影露光方
    法。
  19. 【請求項19】 前記定盤を、コージライト系のセラミ
    ックまたは炭化珪素系のセラミックで熱膨張率が3×1
    -6(1/℃)以下の材料で構成し、該定盤に、前記第
    1の投影光学系と第2の投影光学系の間隔を計測する計
    測系を設け、該計測系の計測値に基づき前記第1のマス
    クに対して前記第2のマスクの位置関係を補正すること
    を特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載の投影
    露光方法。
  20. 【請求項20】 前記露光装置を構成する露光光源、温
    調チャンバ、ウエハ搬送系およびレチクルチェンジャの
    少なくとも1つを第1の投影光学系側と第2の投影光学
    系側とで共有することを特徴とする請求項16〜19の
    いずれかに記載の投影露光方法。
  21. 【請求項21】 前記照明系に調光手段を設け、露光光
    を1つの露光光源から前記2つのマスクに同時供給する
    ことを特徴とする請求項16〜20のいずれかに記載の
    投影露光方法。
  22. 【請求項22】 露光光を1つの露光光源から前記2つ
    のマスクに交互に供給することを特徴とする請求項16
    〜20のいずれかに記載の投影露光方法。
  23. 【請求項23】 請求項1〜15のいずれかに記載の露
    光装置または請求項16〜22のいずれかに記載の露光
    方法を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバ
    イス製造方法。
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