JP2000021715A - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置およびデバイス製造方法

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JP2000021715A
JP2000021715A JP10184046A JP18404698A JP2000021715A JP 2000021715 A JP2000021715 A JP 2000021715A JP 10184046 A JP10184046 A JP 10184046A JP 18404698 A JP18404698 A JP 18404698A JP 2000021715 A JP2000021715 A JP 2000021715A
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pattern
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Fumio Sakai
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • GPHYSICS
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1工程で2枚のレチクルを用いて重ね露光す
る2重露光方式において、装置本体の変形や振動の防止
を図る。 【解決手段】 パターンが形成された原版と被露光基板
とを共に走査し、露光ビームを該原版に照射して該原版
のパターンを前記被露光基板に露光する露光装置であっ
て、原版を保持する第1のステージと、該第1のステー
ジを移動させる第1の駆動手段と、該第1のステージが
保持する原版とは別の原版を保持する第2のステージ
と、該第2のステージを移動させる第2の駆動手段とを
備え、該第1および第2のステージのうちの一方のステ
ージが該走査方向に移動するときに、他方のステージが
該一方のステージと反対の方向に移動することを特徴と
し、ステージの移動に伴う重心位置の変化や反力の発生
を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置およびデ
バイス製造方法に関し、例えば微細な回路パターンを被
露光基板上に露光するものであって、IC、LSI等の
半導体チップ、液晶パネル等の表示素子、磁気ヘッド等
の検出素子、CCD等の撮像素子といった各種デバイス
製造に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSI、液晶パネル等
のデバイスをフォトリソグラフィ技術を用いて製造する
時には、フォトマスク又はレチクル等(以下、「マス
ク」と記す。)の回路パターンを投影光学系によってフ
ォトレジスト等が塗布されたシリコンウエハ又はガラス
プレート等(以下、「ウエハ」と記す。)の感光材が塗
布された被露光基板上に投影して転写する(露光する)
投影露光方法及び投影露光装置が使用されている。
【0003】上記デバイスの高集積化に対応して、ウエ
ハに転写するパターンの微細化即ち高解像度化とウエハ
における1チップの大面積化とが要求されており、従っ
てウエハに対する微細加工技術の中心を成す上記投影露
光方法及び投影露光装置においても、現在、0.5μm
以下の寸法(線幅)の像を広範囲に形成するべく、解像
度と露光面積の向上が計られている。
【0004】ウエハに対して大面積の露光を行う投影露
光装置としては、投影光学系の有する円形状の結像領域
のほぼ直径の寸法を有するスリット形状の露光領域を用
いて、マスクとウエハを同期させながら走査移動させる
ことによって、転写領域を拡大させる走査露光方式(ス
テップアンドスキャン方式)の露光装置が提案されてい
る。
【0005】このステップアンドスキャン方式の露光装
置の概略を図25に示す。
【0006】同図に示す露光装置は、マスクステージ1
01上のマスク102のパターンの一部を投影光学系を
介してウエハステージ107上のウエハに投影し、投影
光学系に対し相対的にマスク102とウエハ106をY
方向に同期走査することにより、マスク102のパター
ンをウエハステージ107上のウエハ106に投影す
る。図に示す走査型露光装置においては、このようなス
キャン露光を、ウエハ106上の複数の転写領域に対し
て繰り返し行うためのステップ移動を介在させながら行
う。
【0007】図26にマスクステージの詳細を示す。
【0008】マスクステージ101は、その両側に対象
に設けられたリニアモータ103A、B、C、Dによっ
てY方向へ駆動される。103A、103Bはレチクル
ステージを駆動するためのリニアモータ可動子としての
コイル、103C、103Dはコイル103A、103
Bに対して磁界を印可するマグネットからなるリニアモ
ータ固定子としての磁気回路のヨークである。マスクス
テージ101上にはマスク102が搭載されており、マ
スク102はマスクステージ101によってY方向に走
査駆動される。
【0009】また、従来の投影露光装置の光学系の摸式
図を図27に示す。図27中,191は遠紫外線露光用
光源であるエキシマーレーザ、192は照明光学系、1
93は照明光、194はマスク、195はマスク194
4から出て光学系196に入射する物体側露光光、19
6は縮小投影光学系、197は光学系196から出て基
板198に入射する像側露光光、198は被露光基板で
あるウエハ、199は被露光基板を保持する基板ステー
ジ、を示す。
【0010】エキシマレーザ191から出射したレーザ
光は、引き回し光学系によって照明光学系192に導光
され、投影光学系192により所定の光強度分布、配光
分布、開き角(開口数NA)等を持つ照明光193とな
るように調整され、マスク194を照明する。マスク1
94にはウエハ198上に形成する微細パターンを投影
光学系192の投影倍率の逆数倍(例えば2倍や4倍や
5倍)した寸法のパターンがクロム等によって石英基板
上に形成されており、照明光193はマスク194の微
細パターンによって透過回折され、物体側露光光195
となる。投影光学系196は、物体側露光光195を、
マスク194の微細パターンを上記投影倍率で且つ充分
小さな収差でウエハ198上に結像する像側露光光19
7に変換する。像側露光光197は図27の下部の拡大
図に示されるように、所定の開口数NA(=sinθ)
でウエハ198上に収束し,ウエハ198上に微細パタ
ーンの像を結ぶ。基板ステージ199は、ウエハ198
の互いに異なる複数の領域(ショット領域:1個又は複
数のチップとなる領域)に順次微細パターンを形成する
場合に、投影光学系の像平面に沿ってステップ移動する
ことによりウエハ198の投影光学系196に対する位
置を変える。
【0011】しかしながら、現在主流の上記のエキシマ
レーザを光源とする投影露光装置は,0.15μm以下
のパターンを形成することが困難である。
【0012】投影光学系196は、露光(に用いる)波
長に起因する光学的な解像度と焦点深度との間のトレー
ドオフによる解像度の限界がある。投影露光装置による
解像パターンの解像度Rと焦点深度DOFは,次の
(1)式と(2)式の如きレーリーの式によって表され
る。
【0013】 R=k1(λ/NA) ……(1) DOF=k2(λ/NA2) ……(2) ここで、λは露光波長、NAは投影光学系196の明る
さを表す像側の開口数、k1、k2はウエハ198の現像
プロセス特性等によって決まる定数であり,通常0.5
〜0.7程度の値である。この(1)式と(2)式か
ら、解像度Rを小さい値とする高解像度化には開口数N
Aを大きくする「高NA化」があるが、実際の露光では
投影光学系196の焦点深度DOFをある程度以上の値
にする必要があるため、高NA化をある程度以上進める
ことは不可能となることと、高解像度化には結局露光波
長λを小さくする「短波長化」が必要となることとが分
かる。
【0014】ところが短波長化を進めていくと重大な問
題が発生する。この問題とは投影光学系196のレンズ
の硝材がなくなってしまうことである。殆どの硝材の透
過率は遠紫外線領域では0に近く、特別な製造方法を用
いて露光装置用(露光波長約248nm)に製造された
硝材として溶融石英が現存するが,この溶融石英の透過
率も波長193nm以下の露光波長に対しては急激に低
下するし,0.15μm以下の微細パターンに対応する
露光波長150nm以下の領域では実用的な硝材の開発
は非常に困難である。また遠紫外線領域で使用される硝
材は、透過率以外にも、耐久性,屈折率均一性,光学的
歪み,加工性等の複数条件を満たす必要があり、この事
から、実用的な硝材の存在が危ぶまれている。
【0015】このように従来の投影露光方法及び投影露
光装置では、ウエハに0.15μm以下のパターンを形
成する為には150nm程度以下まで露光波長の短波長
化が必要であるのに対し、この波長領域では実用的な硝
材が存在しないので、ウエハに0.15μm以下のパタ
ーンを形成することができなかった。
【0016】米国特許第5415835号公報は2光束
干渉露光によって微細パターンを形成する技術を開示し
おり、2光束干渉露光によれば、ウエハに0.15μm
以下のパターンを形成することができる。
【0017】2光束干渉露光の原理を図28を用いて説
明する。2光束干渉露光は、レーザ151からの可干渉
性を有し且つ平行光線束であるレーザ光をハーフミラー
152によって2光束に分割し、2光束を夫々平面ミラ
ー153によって反射することにより2個のレーザ光
(可干渉性平行光線束)を0より大きく90度未満のあ
る角度を成して交差させることにより交差部分に干渉縞
を形成し、この干渉縞(の光強度分布)によってウエハ
154を露光して感光させることで干渉縞の光強度分布
に応じた微細な周期パターンをウエハに形成するもので
ある。
【0018】2光束がウエハ面の立てた垂線に対して互
いに逆方向に同じ角度だけ傾いた状態でウエハ面で交差
する場合、この2光束干渉露光における解像度Rは次の
(3)式で表される。
【0019】 R=λ/(4sinθ) =λ/4NA =0.25(λ/NA) ……(3) ここで、RはL&S(ライン・アンド・スペース)の夫
々の幅即ち干渉縞の明部と暗部の夫々の幅を、θは2光
束の夫々の像面に対する入射角度(絶対値)を表し、N
A =sinθである。
【0020】通常の投影露光における解像度の式である
(1)式と2光束干渉露光における解像度の式である
(3)式とを比較すると、2光束干渉露光の解像度Rは
(1)式においてk1 = 0.25とした場合に相当す
るから、2光束干渉露光では k1=0.5〜0.7で
ある通常の投影露光の解像度より2倍以上の解像度を得
ることが可能である。上記米国特許には開示されていな
いが、例えばλ=248nm(KrFエキシマ)でNA
= 0.6の時は、R=0.10μmが得られる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら2光束干
渉露光は、基本的に干渉縞の光強度分布(露光量分布)
に相当する単純な縞パターンしか得られないので、所望
の形状の回路パターンをウエハに形成することができな
い。
【0022】そこで上記米国特許第5415835号公
報は、2光束干渉露光によって単純な縞パターン即ち2
値的な露光量分布をウエハ(のレジスト)に与えた後、
ある開口が形成されたマスクを用いて通常リソグラフィ
(露光)を行なって更に別の2値的な露光量分布をウエ
ハに与えることにより、孤立の線(パターン)を得るこ
とを提案している。
【0023】しかしながら上記米国特許第541583
5号公報の露光方法は、2光束干渉露光と通常露光の2
つの露光法の夫々において通常の2値的な露光量分布し
か形成していないので、より複雑な形状の回路パターン
を得ることができない。また、上記米国特許第5415
835号公報は2光束干渉露光と通常露光の2つの露光
法を組み合わせることは開示しているが、このような組
み合せを達成する露光装置を具体的に示してはいない。
また、従来の露光装置において2光束干渉露光と通常露
光の2つの露光法を単純に組み合わせると、2つのマス
クを交換したり、交換後の再位置合わせが必要であった
りするため、マスク交換のための時間がかかり、スルー
プットを低下させてしまうという課題があった。
【0024】また、上述の従来の走査露光装置により露
光を行う際、マスクステージ101のY方向への走査移
動に伴って、図29、30に示すようにマスクステージ
101が走査を開始する前の状態では(図30
(2))、マスクステージ101の荷重重心位置はY方
向に関してステージ端面からCの寸法位置にあるが、走
査露光を行いマスクステージ101がY方向に移動した
直後の状態では(図30(3))、マスクステージ10
1の荷重重心位置はステージの移動に伴いY方向のステ
ージ端面からDの寸法位置に移動する。また、マスクス
テージ101は走査露光を行った後は再び図30(4)
に示す位置に戻り、次の露光に備える。つまり走査露光
に伴い、以上のマスクステージ101の移動と同期して
マスクステージ101の荷重重心は走査露光前後でY方
向にC寸法からD寸法の間で移動し、図30(5)に示
すようにマスクステージ101から、マスクステージ1
01を支持している構造体113に対して荷重WCおよ
び荷重WDを前記位置CおよびDにて印加することにな
る。その際、構造体113の上面板はZ方向に変位して
寸法ΔZのたわみ変形が生じ、構造体113の変形を伴
うことにより、前記マスクステージ101の傾きおよび
縮小露光系の支持系および露光光学系全体のひずみを発
生させ、露光精度を悪化させていた。
【0025】また、従来の露光装置により露光を行う
際、図31に示すようにマスクステージ101の走査に
伴い、マスクステージ101を移動させるリニアモータ
コイル103Bとヨーク103Dに推力とそれに対する
反力が発生する。例えば、マスクステージ101の走査
開始時には図31(1)に示すように、リニアモータコ
イル103B(103A)に推力Fmが発生し、それに
伴い固定側のヨーク103D(103C)には反力F
m'が発生する。また、ヨーク103D(103C)に
発生した反力Fm’はヨーク103D(103C)が固
定されている構造体113に対して一体的に働き、構造
体113を−Y方向に移動させる方向に反力を発生さ
せ、微小変位および振動を構造体113ならびに鏡筒定
盤111(図25)に発生させる。
【0026】ここで、この微小変位および振動は走査露
光系に対しては外乱として働き、走査露光時にマスクス
テージ101とウエハステージ107との同期走査を行
う際に、安定な露光精度を確保する露光制御系に対して
制御を不安定にする要因になっていた。
【0027】これに対して、特開平3−21894号公
報や特開平3−107639号公報に開示される装置で
は、マスクではないが、ウエハを保持するウエハステー
ジの移動方向と逆ベクトル方向に移動するバランサを設
け、ウエハステージの加速に伴う振動を軽減する技術を
開示している。
【0028】しかしながら、これらに開示される装置で
は、ステージの駆動源とバランサの駆動源とが全く別も
のであるため、さらには駆動源には送りネジ機構を用い
ているために、近年の露光装置で問題とされているミク
ロンオーダーやナノオ−ダーの微小な振動に対応するに
は難しい。さらに、これらの問題は、ウエハステージよ
りも露光装置の上方に位置しており、重心位置の高いレ
チクルステージにおいては、より深刻となる。また、バ
ランサは、本来は単なる質量体であり、移動する以外は
何の機能も有しておらず、露光装置の効率の良い設計や
生産性の障害となっていた。
【0029】本発明は上記従来技術の課題に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、多重露光法を用いてより複雑
で微細な形状のパターンをウエハに形成することが可能
で、それも高いスループットで複数枚のウエハに順次露
光を行うことができる露光装置や露光方法を提供するこ
とにある。さらには、上記露光装置や露光方法を用い
て、例えば線幅0.15μm以下の部分を備えた高集積
度のパターンを持ったデバイスを高い生産性で且つ低コ
ストに製造することができるデバイス製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の露光装置は、パターンが形成された原版と
被露光基板とを共に走査し、露光ビームを該原版に照射
して該原版のパターンを前記被露光基板に露光する露光
装置であって、原版を保持する第1のステージと、該第
1のステージを移動させる第1の駆動手段と、該第1の
ステージが保持する原版とは別の原版を保持する第2の
ステージと、該第2のステージを移動させる第2の駆動
手段とを備え、該第1および第2のステージのうちの一
方のステージが該走査方向に移動するときに、他方のス
テージが該一方のステージと反対の方向に移動すること
を特徴とする。
【0031】また、前記第2のステージは、前記第1の
ステージと同期して移動することが望ましい。
【0032】また、前記第1および第2の駆動手段は、
リニアモータを有することが望ましい。
【0033】また、前記第1および第2のステージは、
前記露光ビームとほぼ直交する平面上に並んで配置され
ていることが望ましい。
【0034】また、前記第1および第2のステージは、
前記露光ビームの光軸方向にずらして配置されているこ
とが望ましい。
【0035】また、複数の原版を交換して同一の被露光
基板の複数領域に対して多重露光を行い、これを複数の
被露光基板に対して順に行うことが望ましく、前記第1
および第2のステージに保持された原版を用いて2重露
光を行うことが好ましい。
【0036】また、前記複数の原版交換しながら同一の
被露光基板に対して露光を行い、該基板に多値的な露光
量分布を与えることが望ましい。ここで、「多値的」と
は、被露光基板に与える露光量が2値(露光量ゼロの場
合を含めて2種類)ではなく、与える露光量が3値以上
(露光量ゼロの場合も含めて3種類以上)であることを
意味する。
【0037】また、前記複数の原版のうち、少なくとも
1つはコヒーレント照明により前記基板に露光を行うた
めの原版であり、少なくとも1つは部分的コヒーレント
照明により前記基板に露光を行うための原版であること
が望ましい。ここで、「部分的コヒーレント照明」と
は、σ(=照明光学系の開口数/投影光学系の開口数)
の値がゼロより大きく1より小さい照明であり、「コヒ
ーレント照明」とは、σの値がゼロまたはそれに近い値
であり、部分的コヒーレント証明のσに比べて相当小さ
い値である。
【0038】また、上記課題を解決するための本発明の
別の露光装置は、パターンが形成された原版と被露光基
板とを共に走査し、露光ビームを該原版に照射して該原
版のパターンを前記被露光基板に露光する露光装置であ
って、原版を保持し走査方向に移動可能な第1のステー
ジと、該第1のステージを走査方向に移動する第1の駆
動手段と、該第1のステージが保持する原版とは別の原
版を保持し走査方向と平行に移動可能な第2のステージ
と、該第2のステージを走査方向に移動する第2の駆動
手段とを備え、複数の原版を交換して同一の被露光基板
の複数領域に対して多重露光を行い、これを複数の被露
光基板に対して順に行うことを特徴とする。
【0039】また、前記第1および第2のステージのう
ちの一方のステージが前記被露光基板に対して走査露光
を行う間、他方のステージが該一方のステージと反対の
方向に移動することが望ましい。また、他方のステージ
が次の露光のための位置決めを行っていてもよい。
【0040】また、前記露光ビームをKrFエキシマレ
ーザまたはArFエキシマレーザまたはF2レーザによ
り供給することを特徴とすることが望ましい。
【0041】また、上記課題を解決するための本発明の
デバイス製造方法は、上記のいずれか1項に記載の露光
装置を用意する工程と、前記原版のパターンを前記基板
に転写する工程を有することを特徴とする。
【0042】また、基板にレジストを塗布する工程と、
露光された原版を現像する工程とを更に有することが望
ましい。
【0043】
【発明の実施の形態】<露光方法の原理説明>最初に図
1から図9を用いて本発明の露光方法の一実施形態を説
明する。
【0044】図1は本発明の露光方法を示すフローチャ
ートである。第1のマスクを用いた2光束干渉露光ステ
ップ、第2のマスクを用いた投影露光ステップ(通常露
光ステップ)、上記2つの露光ステップによる多重露光
の後に行なう現像ステップ、の大きく3つのステップを
有する。ここで2光束干渉露光ステップと投影露光ステ
ップの順序は、図1の逆でもいいし、どちらか一方のス
テップが複数回の露光段階を含む場合は各ステップを交
互に行うことも可能である。また,各露光ステップ間に
は精密な位置合わせを行なうステップ等があるが、ここ
では図示を略した。
【0045】ここで「通常の露光」とは、2光束干渉露
光より解像度が低いが、2光束干渉露光とは異なるパタ
ーンで露光が行える露光であり、代表的なものとて投影
光学系によってマスクのパターンを投影する投影光学系
が挙げられる。また、「投影露光」というのは、マスク
に形成された任意のパターンから3個以上の平行光線束
が互いに異なる様々な角度で像面に入射して露光が行わ
れるものである。
【0046】図1のフローに従って露光を行なう場合、
まず2光束干渉露光によりウエハ(被露光基板)を図2
に示すような周期的パターンで露光する。図2中の数字
は露光量を表しており、図2(A)の斜線部は露光量1
(実際は任意)で白色部は露光量0である。
【0047】このような周期パターンのみを露光後現像
する場合、通常、感光基板であるウエハのレジストの露
光しきい値Ethは図2(B)の下部のグラフに示す通り
露光量0と1の間に設定する。尚、図2(B)の上部は
最終的に得られるリソグラフィパターン(凹凸パター
ン)を示している。
【0048】図3に、この場合のウエハのレジストに関
して、現像後の膜厚の露光量依存性と露光しきい値とを
ポジ型レジスト(以下、「ポジ型」と記す。)とネガ型
レジスト(以下、「ネガ型」記す。)の各々について示
してあり、ポジト型の場合は露光しきい値以上の場合
に、ネガ型の場合は露光しきい値以下の場合に、現像後
の膜厚が0となる。
【0049】図4はこのような露光を行った場合の現像
とエッチングプロセスを経てリソグラフィパターンが形
成される様子を、ネガ型とポジ型の場合に関して示した
摸式図である。
【0050】本実施形態においては、この通常の露光感
度設定とは異なり、図5(図2(A)と同じ図面)及び
図6に示す通り、2光束干渉露光での最大露光量を1と
した時、ウエハのレジストの露光しきい値Ethを1より
も大きく設定する。このウエハは図2に示す2光束干渉
露光のみ行った露光パターン(露光量分布)を現像した
場合は露光量が不足するので、多少の膜厚変動はあるも
のの現像によって膜厚が0となる部分は生じず、エッチ
ングによってリソグラフィパターンは形成されない。こ
れは即ち2光束干渉露光パターンの消失と見做すことが
できる(尚、ここではネガ型を用いた場合の例を用いて
本発明の説明を行うが、本発明はポジ型の場合でも実施
できる)。尚、図6において、上部はリソグラフィパタ
ーンを示し(何もできない)、下部のグラフは露光量分
布と露光しきい値の関係を示す。また、下部に記載のE
1は2光束干渉露光における露光量を、E2は通常の投影
露光における露光量を表わしている。
【0051】なお、マスクを用いて2光束干渉露光を行
うには図15のような投影露光装置を用いて、図16、
図17に示すようなマスク照明をすれば実現できるが、
詳しくは後述する。
【0052】本実施形態の特徴は、2光束干渉露光のみ
では一見消失する高解像度の露光パターンを通常の投影
露光による露光パターンと融合して所望の領域のみ選択
的にレジストの露光しきい値以上露光し、最終的に所望
のリソグラフィパターンを形成できるところにある。
【0053】図7(A)は通常の投影露光による露光パ
ターンであり、本実施形態では、通常の投影露光の解像
度は2光束干渉露光の約半分としている為、ここでは投
影露光による露光パターンの線幅が2光束干渉露光のに
よる露光パターンの線幅の約2倍として示してある。
【0054】図7(A)の露光パターンを作る投影露光
を、図5の2光束干渉露光の後に、現像工程なしで、同
一レジストの同一領域に重ねて行ったとすると、このレ
ジストの合計の露光量分布は図7(B)の下部のグラフ
のようになる。なる。尚、ここでは2光束干渉露光の露
光量E1と投影露光の露光量E2の比が1:1、レジスト
の露光しきい値Ethが露光量E1(=1)と露光量E1
投影露光の露光量E2の和(=2)の間に設定されてい
る為、図7(B)の上部に示したリソグラフィパターン
が形成される。図7(B)の上部に示す孤立線パターン
は、解像度が2光束干渉露光のものであり且つ単純な周
期的パターンもない。従って通常の投影露光で実現でき
る解像度以上の高解像度のパターンが得られたことにな
る。
【0055】ここで仮に、図8の露光パターンを作る投
影露光(図5の露光パターンの2倍の線幅で露光しきい
値以上(ここではしきい値の2倍の露光量)の投影露光)
を、図5の2光束干渉露光の後に、現像工程なしで、同
一レジストの同一領域に重ねて行ったとすると、このレ
ジストの合計の露光量分布は図8(B)のようになり、
2光束干渉露光の露光パターンは消失して最終的に投影
露光によるリソグラフィパターンのみが形成される。
【0056】また、図9に示すように図5の露光パター
ンの3倍の線幅で行う場合も理屈は同様であり、4倍以
上の線幅の露光パターンでは、基本的に2倍の線幅の露
光パターンと3倍の線幅の露光パターンの組み合わせか
ら、最終的に得られるリソグラフィパターンの線幅は自
明であり、投影露光で実現できるリソグラフィパターン
は全て、本実施形態でも形成可能である。
【0057】以上簡潔に説明した2光束干渉露光と投影
露光の夫々による露光量分布(絶対値及び分布)とウエ
ハのレジストのしきい値の調整を行うことにより、図
6、図7(B)、図8(B)、及び図9(B)で示した
ような多種のパターンの組み合せより成り且つ最小線幅
が2光束干渉露光の解像度(図7(B)のパターン)と
なる回路パターンを形成することができる。
【0058】以上の露光方法の原理をまとめると、 (1)投影露光をしないパターン領域、即ちレジストの
露光しきい値以下の2光束干渉露光パターンは現像によ
り消失する。 (2)レジストの露光しきい値以下の露光量で行った投
影露光のパターン領域に関しては、投影露光と2光束干
渉露光のパターンの組み合わせにより決まる2光束干渉
露光の解像度を持つ露光パターンが形成される。 (3)露光しきい値以上の露光量で行った投影露光のパ
ターン領域は、投影露光のみでは解像しなかった微細パ
ターンも同様に(マスクに対応する)形成する。という
ことになる。更にこの露光方法の利点として,最も解像
力の高い2光束干渉露光の部分では、通常の露光に比し
てはるかに大きい焦点深度が得られることが挙げられ
る。
【0059】次に他の実施形態を説明する。本実施形態
は露光により得られる回路パターン(リソグラフィパタ
ーン)として、図10に示す所謂ゲート型のパターンを
対象としている。
【0060】図10のゲートパターンは横方向の即ち図
中A−A’方向の最小線幅が0.1μmであるのに対し
て、縦方向では0.2μm以上である。本実施形態によ
れば、このような1次元方向のみ高解像度を求められる
2次元パターンに対しては2光束干渉露光をかかる高解
像度の必要な1次元方向のみで行えばいい。
【0061】本実施形態では、図11を用いて1次元方
向のみの2光束干渉露光と通常の投影露光の組み合わせ
の一例を示す。図中(A)は1次元方向のみの2光束干
渉露光による周期的な露光パターンを示す。この露光パ
ターンの周期は0.2μmであり、この露光パターンは
線幅0.1μmL&Sパターンに相当する。図11の下
部における数値は露光量を表すものである。
【0062】このような2光束干渉露光は、図15で示
すような投影露光装置において、マスクと照明方法を図
16又は図17のようにすることで実現できる。
【0063】図15の露光装置は縮小投影光学系(多数
枚のレンズより成る)を用いた投影露光装置であり、露
光波長248nm(KrFエキシマレーザー)に対して
NA=0.6以上が可能である。図中、161はマス
ク、162はマスク161から出て光学系163に入射
する物体側露光光、163は投影光学系、164は開口
絞り、165は投影光学系163から出てウエハ166
に入射する像側露光光、166は被露光基板であるウエ
ハを示し、167は絞り164の円形開口に相当する瞳
面での光束の位置を一対の黒点で示した説明図である。
図15は2光束干渉露光を行っている状態の摸式図であ
り、物体側露光光162と像側露光光165は双方と
も、2つの平行光線束だけから成っている。
【0064】図15に示すような通常の投影露光装置に
おいて2光束干渉露光を行うためには,マスクとその照
明方法を図16又は図17のいずれかのように設定すれ
ばよい。以下これらの3つの例について説明する。
【0065】図16はレベンソン型の位相シフトマスク
を示しており、クロムより成る遮光部171のピッチP
Oが(4)式で0、位相シフタ172のピッチPOS
(5)式で表わされるマスクである。
【0066】 PO=MP=2MR=Mλ/(2NA) ……(4) POS=2PO=Mλ/(NA) ……(5) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波
長、NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0067】一方、図16(B)が示すマスクは、クロ
ムより成る遮光部のないシフタエッジ型の位相シフトマ
スクであり、レベンソン型と同様に位相シフタ181の
ピッチPOSを上記(5)式を満たすように構成したもの
である。
【0068】図16(A)、(B)の夫々の位相シフト
マスクを用いて2光束干渉露光を行なうには、これらの
マスクをσ=0(又は0に近い値)所謂コヒーレント照
明を行なう。具体的には、マスク面に対して垂直な方向
(光軸に平行な方向)から平行光線束をマスクに照射す
る。このような照明を行なうと、マスクから上記垂直な
方向に出る0次透過回折光に関しては、位相シフタによ
り隣り合う透過光の位相差がπとなって打ち消し合い存
在しなくなり、±1次の透過回折光の2平行光線束はマ
スクから投影光学系163の光軸に対して対称に発生
し、図15の2個の物体側露光がウエハ上で干渉する。
また2次以上の高次の回折光は投影光学系163の開口
絞り164の開口に入射しないので結像には寄与しな
い。
【0069】一方、図17に示したマスクは、クロムよ
り成る遮光部の遮光部のピッチPOが、(4)式と同様
の(6)式で表わされるマスクである。
【0070】 PO=MP=2MR=Mλ/(2NA) ……(6) ここで、Mは投影光学系163の投影倍率、λは露光波
長、NAは投影光学系163の像側の開口数を示す。
【0071】図17の位相シフタを有していないマスク
には、1個又は2個の平行光線束による斜入射照明とす
る。この場合の平行光線束のマスクへの入射角θ0は、
(7)式を満たすように設定される。2個の平行光線束
を用いる場合が、光軸を基準にして互いに逆方向にθ0
傾いた平行光線束によりマスクを照明する。
【0072】sinθ0=M/NA ……(7) ここでも、Mは投影光学系163の投影倍率、NAは投
影光学系163の像側の開口数を示す。
【0073】図17に示す位相シフタを有していないマ
スクを上記(7)式を満たす平行光線束により斜入射照
明を行なうと、マスクからは、光軸に対して角度θ0
直進する0次透過回折光とこの0次透過回折光の光路と
投影光学系の光軸に関して対称な光路に沿って進む(光
軸に対して角度−θ0で進む)−1次透過回折光の2光
束が図15の2個の物体側露光光162として生じ、こ
の2光束が投影光学系163の開口絞り164の開口部
に入射し、結像が行なわれる。
【0074】尚、本発明においてはこのような1個又は
2個の平行光線束による斜入射照明も「コヒーレント照
明」として取り扱う。
【0075】以上が、投影露光装置とマスクを用いて2
光束干渉露光を行う方法であり、図18に示したような
通常の投影露光装置の照明光学系は部分的コヒーレント
照明を行なうように構成してあるので、図18の照明光
学系の0<σ<1に対応する不図示の開口絞りをσ≒0
に対応する特殊開口絞りに交換可能にする等して、投影
露光装置において実質的にコヒーレント照明を行なうよ
う構成することができる。
【0076】図10及び図11が示す実施形態の説明に
戻る。本実施形態では前述した2光束干渉露光の次に行
なう通常の投影露光(例えば図18の装置でマスクに対
して部分的コヒーレント照明を行なうもの)によって図
11(B)が示す「工」の字型のパターンの露光を行
う。図11(B)の上部には2光束干渉露光による露光
パターンとの相対的位置関係と通常の投影露光の露光パ
ターンの5領域での露光量を示し、同図の下部は、通常
の投影露光によるウエハのレジストに対する露光量を縦
横0.1μmピッチの分解能でマップ化したものであ
る。
【0077】この投影露光による露光パターンの線幅は
2光束干渉露光の場合の2倍の0.2μmである。この
ような領域毎に露光量が異なる、多値の露光量分布を生
じさせる(露光量が0と1と2の3値あるから多値)投
影露光を行う方法としては、図中1で示した領域に対応
するマスクの開口部の透過率をT%、図中2で示した領
域に対応するマスクの開口部に透過率を2T%とした複
数段の透過率を持つ特殊マスクを用いる方法があり、こ
の方法では投影露光を一回の露光で完了することがで
き、この特殊マスクを用いる場合の各露光での露光量比
はウエハ上で、2光束干渉露光:透過率Tの開口部での投
影露光:透過率2Tでの投影露光=1:1:2である。
【0078】領域毎に露光量が異なる投影露光を行うた
めの別の方法としては、図11(D)の上部と下部とに
示す露光パターンが生じる2種類のマスクを用いて順次
露光する方法である、この場合には各マスクによる露光
量は1段で良いため、マスクの開口部の透過率も1段で
済む。この場合の露光量比はウエハ上で、2光束干渉露
光:第1回投影露光:第2回投影露光= 1:1:1である。
【0079】以上説明した2光束干渉露光と通常の投影
露光の組み合わせによって図10の微細回路パターンが
形成される様子について述べる。本実施形態においては
2光束干渉露光と通常の投影露光の間には現像過程はな
い。従って各露光の露光パターンが重なる領域での露光
量は加算され、加算後の露光量(分布)により新たな露
光パターンが生じることとなる。
【0080】図11(C)の上部は本実施形態の図11
(A)の露光パターンと図11(B)の露光パターンの
露光量の加算した結果生じる露光量分布(露光パター
ン)を示しており、図11(C)の下部はこの露光パタ
ーンに対して現像を行った結果のパターンを灰色で示し
たものであり、本実施形態ではウエハのレジストは露光
しきい値が1より大きく2未満であるものを用いてお
り、そのため現像によって露光量が1より大きい部分の
みがパターンとして現れている。図11(C)の下部に
灰色で示したパターンの形状と寸法は図10に示したゲ
ートパターンの形状と寸法と一致しており、本実施形態
の露光方法によって、0.15μm以下(例えば0.1
μm)といった微細な線幅を有する回路パターンが、部
分的コヒーレント照明とコヒーレント照明が切換え可能
な照明光学系を有する投影露光装置を用いて形成可能で
ある。
【0081】本発明の更に別の実施形態について図12
から図14を用いて説明する。この実施形態は、2度の
2光束干渉露光によって縦縞の干渉縞パターンと横縞の
干渉縞パターンを重ねた多値(露光量が0と1と2と3
の4値あるから多値)の露光量分布の露光パターンを形
成する点が特徴である。
【0082】図12は2度の2光束干渉露光によって縦
縞の干渉縞パターンと横縞の干渉縞パターンを重ねた時
の露光パターンを露光量分布をマップ化したものであ
る。ここでは、2光束干渉露光と通常露光の重ね合わせ
によって最終的に得られる露光パターン(リソグラフィ
パターン)のバリエーションを増やすために、縦縞の干
渉縞パターンの明部の露光量(2)を横縞の干渉縞パタ
ーンの明部の露光量(1)の2倍としているが。この2
種類の明部の露光量の本実施形態のものに限定されな
い。
【0083】図12が露光パターンでは2度の2光束干
渉露光の結果、露光量は0から3までの4段階となって
いる。このような2光束干渉露光に対して充分に効果の
ある投影露光の露光量段数は5段以上である。この場合
ウエハのレジストの露光しきい値は、2光束干渉露光の
露光量の最大値である3より大きく且つ投影露光の露光
量(0と1と2と3と4)の最大値4未満に設定する。
【0084】このような5段階(0,1,2,3,4)の露光
量での投影露光を行った結果得られる露光パターンの各
露光量を図13に示した。また図13のハッチング部は
露光しきい値以上の場所を表し、これが最終的な露光パ
ターンとなる。なお,図13は投影露光の解像度を2光
束干渉露光の半分として図12の2倍の長さの辺を持つ
ブロック単位で表わしたものである。
【0085】このようなブロック単位で投影露光の露光
量を変化させてより広い面積に露光パターン(リソグラ
フィパターン)を形成した例が図14に示されており、
同図から、2光束干渉露光の解像度を持ち且つ周期パタ
ーン以外のバリエーション豊かなパターンを含む回路パ
ターンが形成できることが分かる。
【0086】本実施形態では通常露光は2光束干渉露光
の線幅の2倍のブロックを単位として行ったが、これに
限定されることなく投影露光の解像度内の任意の露光パ
ターンの投影露光を行うことができる。
【0087】また本実施例では2光束干渉露光による露
光パターンの線幅は縦縞と横縞とで同一として説明した
が、夫々の線幅は互いに異なっていてもいい。又、2種
類の縞の角度も任意に選ぶことができる。
【0088】なお、本発明は以上説明した実施形態に限
定されるものではなく,本発明の趣旨を逸脱しない範囲
において種々に変更することが可能である。特に2光束
干渉露光および通常露光の各ステップでの露光回数(使
用するマスクの枚数)や露光量の段数は適宜選択するこ
とが可能であり、更に露光の重ね合わせもずらして行う
等適宜調整することが可能である。このような調整を行
うことで形成可能な回路パターンにバリエーションが増
える。
【0089】<露光装置の実施実施形態1>図18は、
上記原理の多重露光を可能にするための、2光束干渉用
露光と通常の投影露光の双方が行える高解像度露光装置
を示す概略図である。
【0090】同図において、221はKrFまたはAr
FエキシマレーザまたはF2レーザ、222は照明光学
系、223はマスク(レチクル)、224はマスクステ
ージ、227はマスク223の回路パターンをウエハ2
28上に縮小投影する投影光学系、225はマスク(レ
チクル)チェンジャであり、マスクステージ224に、
通常のレチクルと前述したレベンソン型位相シフトマス
ク(レチクル)またはエッジシフタ型マスク(レチク
ル)または位相シフタを有していない周期パターンマス
ク(レチクル)を供給するために設けてある。マスクス
テージ224については後に詳述する。
【0091】229は2光束干渉露光と投影露光で共用
される一つのXYZステージであり、このステージ22
9は、光学系227の光軸に直交する平面およびこの光
軸方向に移動可能で、レーザ干渉系等を用いてそのXY
方向の位置が正確に制御される。また、不図示のレチク
ル位置合わせ光学系、ウエハ位置合わせ光学系を備え
る。これは例えばオフアクシス位置合わせ光学系、TT
L位置合わせ光学系、TTR位置合わせ光学系など周知
のものである。
【0092】照明光学系222は、部分的コヒーレント
照明とコヒーレント照明とを切換え可能に構成してあ
り、コヒーレント照明の場合には、ブロック230内に
図示した、前述した(1a)または(1b)の照明光
を、前述したレベンソン型位相シフトレチクル、エッジ
シフタ型レチクルまたは位相シフタを有していない周期
パターンレチクルのいずれか一つに供給し、部分的コヒ
ーレント照明の場合にはブロック230内に図示した
(2)の照明光を所望のレチクルに供給する。部分的コ
ヒーレント照明からコヒーレント照明とを切換えるに
は、通常光学系222のフライアイレンズの直後に置か
れる開口絞りを、この絞りに比して開口径が十分に小さ
いコヒーレント照明用絞りと交換すれば良い。
【0093】ウエハステージ229は、マスクステージ
224と同期して走査される。マスクステージ224と
ウエハステージ229の走査中、両者の位置はそれぞれ
干渉計によって継続的に検出され、マスクステージ22
4とウエハステージ229の駆動部にそれぞれフィード
バックされる。これによって、両者の走査開始位置を正
確に同期させるとともに、定速走査領域の走査速度を高
精度で制御することができる。投影光学系227に対し
て両者が走査している間に、ウエハ228上にはマスク
パターンが露光され、回路パターンが転写される。
【0094】次に、図19にマスクステージの詳細図を
示す。
【0095】1Aは通常のマスク2Aを載置し、投影光
学系の光軸に対して直交する走査方向に移動可能な第1
のマスクステージである。また、1Bは前述したレベン
ソン型位相シフトマスク、エッジシフタ型マスクまたは
位相シフタを有していない周期パターンマスクのいずれ
かの2光束干渉露光用マスク2Bを載置し、走査方向に
移動可能な第2の移動ステージである。いずれのステー
ジも、その両側に設けられたYリニアモータのYリニア
モータ可動子5A、5B、5C、5Dによって走査方向
であるY方向にそれぞれ走査駆動される。
【0096】同図に示す通り、第1のマスクステージと
第2のマスクステージは、露光光軸と平行なZ方向と垂
直な面内に並んで配置されている。
【0097】Yリニアモータ固定子4A、4B、4C、
4Dは、構造体上に設けられたXガイド7上にX方向に
移動可能に支持されており、さらにYリニアモータ固定
子4A〜DとXガイド7との間には不図示のXリニアモ
ータが設けられている。そのため、Yリニアモータ固定
子4A〜Dは、XリニアモータによってX方向に駆動さ
れる。その結果、第1および第2のマスクステージ(1
A、1B)とも、XY方向に移動可能な状態となってい
る。
【0098】図20は、上記のマスクステージ(図1
9)をZ方向から見たときの露光動作概略図を示してい
る。以下、この図を用いて前述の通常露光と2光束干渉
露光を行う際の手順について述べる。ただし、同図にお
いて、駆動源であるYリニアモータおよびXリニアモー
タとも、不図示であるが、ステージ上に載置された第1
および第2のマスクは、上記の通りY方向およびX方向
に移動可能である。
【0099】まず、第1のマスクステージ上に載置され
た通常の投影露光を行うためのマスクが、スリット状の
部分的コヒーレント照明光の照明領域に対して位置決め
される(図20(a)の位置)。この時の第2のマスク
ステージは、第1のマスクステージが走査方向に走査移
動するときに機械的な干渉が起こらない場所にX方向に
移動される。その後、不図示のウエハステージ上のウエ
ハが移動するのに同期して、第1のマスクステージが走
査移動する。通常露光用のマスク1Aを搭載した第1の
マスクステージと不図示のウエハを搭載したウエハステ
ージが、不図示の投影光学系に対して相対移動すること
で、通常の走査露光を行うことができる。また、第1の
マスクステージが走査方向に移動し、ウエハに対して走
査露光を行っている間、第2のマスクステージが第1の
マスクステージの走査方向に平行で逆方向に走査移動す
る。この第2のマスクステージの駆動は、マスクステー
ジ全体をX方向から見たときに、Y方向の重心の移動が
ほぼなくなるように駆動する。この第2のマスクステー
ジの動作により、第1のマスクステージを走査移動した
ときに生じる重心のY方向の移動が、ほぼなくなるとと
もに、駆動反力によって構造体にかかるY方向の並進力
も軽減される。
【0100】第1のマスクステージ上のマスク1Aによ
って通常の走査露光が終わった後、続いて第2のマスク
上に載置された2光束干渉露光用のマスク(レベンソン
型位相シフトマスク、エッジシフタ型マスクまたは位相
シフタを有していない周期パターンマスク)がコヒーレ
ント照明光の照明領域に対して位置決めされる(図20
(b))。このとき、第1のマスクステージは、第2の
マスクステージが走査方向に走査移動するときに機械的
な干渉が起こらない場所にX方向に移動される(図20
(c)の位置)。その後、不図示のウエハステージ上の
ウエハが移動するのに同期して、第2のマスクステージ
が走査移動する。2光束干渉用のマスク2B搭載した第
2のマスクステージと不図示のウエハを搭載したウエハ
ステージが、不図示の投影光学系に対して相対移動する
ことで、2光束干渉露光を走査して露光することができ
る。また、第1のマスク2Aの走査移動時と同様に、第
2のマスクステージが走査方向に移動し、ウエハに対し
て走査露光を行っている間、第1のマスクステージが第
2のマスクステージの走査方向に平行で逆方向に走査移
動する。この第1のマスクステージの駆動は、マスクス
テージ全体をX方向から見たときに、Y方向の重心の移
動がほぼなくなるように駆動する。これにより、第2の
マスクステージを走査移動したときに生じる重心のY方
向の移動が、ほぼなくなるとともに、駆動反力によって
構造体にかかるY方向の並進力も軽減される。
【0101】本実施形態では、一方のマスクステージが
走査露光をしている間、他方のマスクステージが該一方
のマスクステージの移動に同期して走査方向に移動する
ことで、マスクステージ全体を支持している構造体にか
かる重心や並進反力を軽減させている。また、双方のス
テージを走査方向に駆動する駆動源(それぞれのYリニ
アモータ)は、ほぼ同様の構成であるため、一方のステ
ージの駆動反力によって発生する構造体の微小な振動
も、ほぼ打ち消すことができる。
【0102】また、通常の露光装置をもちいて複数のマ
スクによる2重露光(もしくは多重露光)を行うと、1
枚のウエハを露光する間に、1枚目と2枚目のマスクの
交換動作(マスクを取り外す動作や装着する動作、およ
びマスクをステージに載置した後に位置合わせを行う動
作など)によってスループットが低下する。しかし本実
施形態では、2つのステージに通常露光用マスクと2光
束干渉用マスクをそれぞれ備えることで、2重露光によ
るレチクルの交換時間を短縮し、スループットの向上を
図ることができるという効果もある。また、ステージ上
にマスクを搭載するためのマスク搬送装置は、両ステー
ジとも同じマスク搬送装置を共有しても良いし、別々の
マスク搬送系装置を設けても良い。マスク搬送装置を共
有するようにすれば、露光装置の省スペース化を図るこ
とができる。
【0103】なお、本実施例中のXリニアモータは、各
ステージ上のそれぞれのマスクを照明領域に位置決めす
るための機能を有していれば良いため、必ずしもYリニ
アモータ固定子をX方向に駆動するものではなく、例え
ば各Yリニアモータ固定子を共に構造体に一体的に設
け、この構造体をX方向に駆動するようにしても良い。
【0104】<露光装置の実施形態2>次に、図21に
別の形態のマスクステージの詳細図を示す。
【0105】1Aは通常のマスク2Aを載置し、投影光
学系の光軸に対して直交する走査方向に移動可能な第1
のマスクステージである。また、1Bは前述したレベン
ソン型位相シフトマスク、エッジシフタ型マスクまたは
位相シフタを有していない周期パターンマスクのいずれ
かの2光束干渉露光用マスク2Bを載置し、走査方向に
移動可能な第2の移動ステージである。いずれのステー
ジ(1A、1B)も、その両側に設けられたYリニアモ
ータのYリニアモータ可動子によって走査方向であるY
方向にそれぞれ走査駆動される。
【0106】2つのマスクステージ(1A、1B)は、
露光光軸方向にずらして配置されている。また、第1の
マスクステージはYリニアモータ固定子4の上に配置さ
れ、第2のマスクステージはYリニアモータ固定子4の
下に配置され、互いに走査方向(Y方向)の逆方向に移
動する際は、機械的な干渉がないように上下に交差する
ようになっている。
【0107】Yリニアモータ固定子4は、構造体13上
に設けられた支持部材10上に支持されている。支持部
材10は後述するように不図示のアクチュエータによ
り、Yリニアモータ固定子を光軸と平行方向(Z方向)
に駆動する。
【0108】図22は、上記のマスクステージ(図2
1)のX方向から見たときの側面の露光動作概略図であ
る。以下、この図を用いて前述の通常露光と2光束干渉
露光を行う際の手順について述べる。ただし、同図にお
いて、駆動源であるYリニアモータは不図示であるが、
ステージ上に載置された第1および第2のマスク(2
A、2B)は上記の通りY方向に移動可能である。
【0109】まず、第1のマスクステージ上に載置され
た通常の投影露光を行うためのマスク2Aが、スリット
上の部分コヒーレント照明光の照明領域に対して位置決
めされる(図22(a)の位置)。この時の第2のマス
クステージは、Yリニアモータの駆動範囲の中心から見
て、第1のマスクステージとほぼ対象な位置に設定され
る。その後、不図示のウエハステージ上のウエハが移動
するのに同期して、第1のマスクステージが走査移動す
る。通常露光用のマスク2Aを搭載した第1のマスクス
テージと不図示のウエハを搭載したウエハステージが、
不図示の投影光学系に対して相対移動することで、通常
の走査露光を行うことができる。また、第1のマスクス
テージが走査方向に移動し、ウエハに対して走査露光を
行っている間、第2のマスクステージが第1のマスクス
テージの走査方向に平行で逆方向に走査移動する。この
第2のマスクステージの駆動は、マスクステージ全体を
X方向から見たときに、Y方向の重心の移動がほぼなく
なるように駆動する。これにより、第1のマスクステー
ジを走査移動したときに生じる重心のY方向の移動が、
ほぼなくなるとともに、駆動反力によって構造体にかか
るY方向の並進力も効果的に軽減できる。
【0110】第1のマスクステージ上のマスク2Aによ
って通常の走査露光が終わった後、続いて第2のマスク
ステージ上に載置された2光束干渉露光用のマスク2B
(レベンソン型位相シフトマスク、エッジシフタ型マス
クまたは位相シフタを有していない周期パターンマス
ク)の露光が行われる。しかし、本実施形態では、マス
ク2Aとマスク2Bのパターン面が、Z方向に対して高
さが異なっている。そのため、第2のマスクステージに
保持されているマスク2Bに形成されているパターン面
が適当な高さになるように、Yリニアモータ固定子を支
持している支持部材10に設けられた不図示のアクチュ
エータによってYリニアモータ固定子4をZ方向に駆動
し、Z方向に関してYリニアモータ固定子4の位置を合
わせる(図22(b))。
【0111】支持部材10に設けられたアクチュエータ
によってYリニアモータ固定子4のZ方向の位置を合わ
せた後、続いて第2のマスクステージ1B上に搭載され
た2光束干渉露光用のマスク2Bがコヒーレント照明光
の照明領域に対して位置決めされる。その後、不図示の
ウエハステージ上のウエハが移動するのに同期して、第
2のマスクステージが走査移動する。2光束干渉露光用
のマスク2Bを搭載した第2のマスクステージと不図示
のウエハを搭載したウエハステージが、不図示の投影光
学系に対して相対移動することで、2光束干渉露光の走
査露光を行うことができる。また、第2のマスクステー
ジが走査方向に移動し、ウエハに対して走査露光を行っ
ている間、第1のマスクステージが第2のマスクステー
ジの走査方向に平行で逆方向に走査移動する。この第1
のマスクステージの駆動は、マスクステージ全体をX方
向から見たときに、Y方向の重心の移動がほぼなくなる
ように駆動する。これにより、第2のマスクステージを
走査移動したときに生じる重心のY方向の移動が、ほぼ
なくなるとともに、駆動反力によって構造体にかかるY
方向の並進力もほぼ打ち消すことができる。
【0112】本実施形態では、一方のマスクステージが
走査露光をしている間、他方のマスクステージが該一方
のマスクステージの移動に同期して走査方向に移動する
ことで、マスクステージ全体を支持している構造体にか
かる重心や並進反力を軽減させている。また、本実施形
態では、前述の実施形態と比べて第1のマスクステージ
の駆動位置と第2のマスクの駆動位置が非常に近接して
いるため、両ステージの駆動反力によるモーメントもほ
とんど発生しない。また、双方のステージを走査方向に
駆動する駆動源は、ほぼ同様の構成であるため、一方の
ステージの駆動反力によって発生する構造体の微小な振
動も、ほとんど打ち消すことができる。また、重心移動
や慣性力を打ち消すための他方のステージの移動が、次
の露光動作のための位置決めのための移動とも兼ねてい
れば、露光装置のスループットを高めることができる。
【0113】また、通常の露光装置をもちいて複数のマ
スクによる2重露光(または多重露光)を行うと、1枚
のウエハを露光する間に、1枚目と2枚目のマスクの交
換動作(マスクを取り外す動作や装着する動作、および
マスクをステージに載置した後に位置合わせを行う動作
など)によってスループットが低下する。しかし本実施
形態では、2つのステージに通常露光用マスクと2光束
干渉用マスクをそれぞれ備えることで、2重露光による
レチクルの交換時間を短縮し、スループットの向上を図
ることができるという効果もある。
【0114】なお、本実施形態の第1および第2のマス
クステージに設けられたYリニアモータ可動子は、Yリ
ニアモータ固定子を共有しているように図21に記され
ているが、これに限るものではなく、それぞれ独立にY
リニアモータを設け、それぞれにYリニアモータ固定子
をZ方向に駆動するためのアクチュエータを設けても良
い。また、この場合、図21のように下側のステージを
Yリニアモータ固定子に懸架する必要はなくなる。
【0115】また、第1および第2のマスクステージに
載置されている各マスクのZ方向の位置の偏差が、露光
を行う上で無視できるほど小さなものであれば、Yリニ
アモータ固定子をZ方向に駆動するアクチュエータは必
ずしも必要ない。
【0116】また、Z方向に駆動するアクチュエータ
は、必ずしもYリニアモータ固定子をZ方向に駆動する
ものではなく、例えばマスクステージ全体を一体的に支
持している構造体(例えば図21において、Yリニアモ
ータ固定子4を支持している構造体13)をZ方向に駆
動するようにしても良い。つまり、第1のマスクステー
ジ上のマスクと、第2のマスクステージ上のマスクとの
Z方向の露光位置を補正するものであれば良い。
【0117】<デバイス製造方法の実施形態>次に上記
説明した露光装置を利用した半導体デバイスの製造方法
の実施例を説明する。図23は半導体デバイス(ICや
LSI等の半導体チップ、あるいは液晶パネルやCCD
等)の製造フローを示す。ステップ1(回路設計)では
半導体デバイスの回路設計を行なう。ステップ2(マス
ク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを
製作する。ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の
材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプ
ロセス)は前工程と呼ばれ、上記用意したマスクとウエ
ハを用いて、リソグラフィ技術によってウエハ上に実際
の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と
呼ばれ、ステップ14によって作製されたウエハを用い
て半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程
(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程
(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)で
はステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テ
スト、耐久性テスト等の検査を行なう。こうした工程を
経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップS
7)される。
【0118】図24は上記ウエハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウエハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウエハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明した露光装置によって
マスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステッ
プ17(現像)では露光したウエハを現像する。ステッ
プ18(エッチング)では現像したレジスト像以外の部
分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)ではエッ
チングが済んで不要となったレジストを取り除く。これ
らのステップを繰り返し行なうことによって、ウエハ上
に多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方
法を用いれば、従来は製造が難しかった高集積度の半導
体デバイスを製造することができる。
【0119】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の露光装置によれ
ば、露光装置は2つの原版ステージを備えることで、原
版の交換動作を省略することができ、露光装置のスルー
プットを向上させことができる。また、双方のステージ
が逆方向に移動することで、ステージの移動による重心
位置の変動や反力を軽減させることができ、露光装置の
変形や振動を抑えることができるので、走査露光を安定
して行うことができる。
【0120】また、請求項2記載の露光装置によれば、
双方のステージを同期して駆動することにより、ステー
ジの移動による重心位置の変動や、反力による振動をほ
ぼ発生させずに済む。
【0121】また、請求項3記載の露光装置によれば、
双方の駆動手段が同一の種類のものであるため、微小な
振動も除去することができる。
【0122】また、請求項4記載の露光装置によれば、
露光ビームの方向およびステージの走査方向と直交する
方向から見たときの露光装置の重心位置の変動や反力を
軽減させることができる。
【0123】また、請求項8記載の露光装置によれば、
露光装置の重心位置の変動や発生する反力をほぼ打ち消
すことができる。また、一方のステージが走査している
間の他方のステージの移動が、次の露光のため位置決め
を兼ねることができるので、露光装置のスループットを
向上させることができる。
【0124】また、請求項12記載の露光装置によれ
ば、1工程で複数の原版を重ね露光するため、原版の交
換のための動作時間を短縮することができる。
【0125】また、請求項14記載の露光装置によれ
ば、多値的な露光量の分布を与えることで、解像度の高
い露光を行うことができる。
【0126】また、請求項16記載の露光装置によれ
ば、2光束干渉露光によって解像度の高い露光を行うこ
とができる。
【0127】また、本発明の請求項17記載の露光装置
によれば、多重露光を行うための露光装置が少なくとも
2つの原版ステージを備えているため、原版の交換のた
めの時間を短縮することができ、露光装置のスループッ
トが向上する。
【0128】また、請求項18記載の露光装置によれ
ば、ステージの移動に伴って発生する重心の位置変動や
駆動反力を軽減させることができる。
【0129】また、請求項19記載の露光装置によれ
ば、一方のステージの露光のための移動中に、他方のス
テージが次の露光のための位置決めを行うことにより、
原版交換の時間を短縮することができ、高速・高精度な
露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光方法のフローチャート
【図2】2光束干渉露光による干渉パターンを示す説明
【図3】レジストの露光感度特性を示す説明図
【図4】現像によるパターン形成を示す説明図
【図5】通常の2光束干渉露光による露光パターンを示
す説明図
【図6】本発明の2光束干渉露光による露光パターンを
示す説明図
【図7】形成できる露光パターン(リソグラフィパター
ン)の一例を示す説明図
【図8】形成できる露光パターン(リソグラフィパター
ン)の他の一例を示す説明図
【図9】形成できる露光パターン(リソグラフィパター
ン)の他の一例を示す説明図
【図10】ゲートパターンを示す説明図
【図11】多重露光によりゲートパターンを露光するた
めの説明図
【図12】2次元の2光束干渉露光での形成パターンを
示す説明図
【図13】2次元ブロックの2光束干渉露光と投影露光
による形成パターンを示す説明図
【図14】形成できる露光パターンの一例を示す説明図
【図15】2光束干渉露光を行う投影露光装置の概略図
【図16】図15の装置に使用するマスクおよび照明方
法の一例を示す説明図
【図17】図15の装置に使用するマスクおよび照明方
法の他の一例を示す説明図
【図18】2光束干渉露光と通常の投影露光の双方を行
う露光装置の概略図
【図19】本発明の形態のマスクステージの詳細図
【図20】図19のマスクステージの露光動作の説明図
【図21】本発明の別の形態のマスクステージの詳細図
【図22】図21のマスクステージの露光動作の説明図
【図23】半導体デバイス製造フロー図
【図24】ウエハプロセスのフロー図
【図25】従来の露光装置の説明図
【図26】従来のマスクステージの詳細図
【図27】従来の投影露光装置の光学系の模式図
【図28】2光束干渉露光の原理の説明図
【図29】従来のマスクステージの説明図
【図30】従来のマスクステージの露光動作の説明図
【図31】従来のマスクステージに生じる反力の説明図
【符号の説明】
1A 第1のマスク(レチクル)ステージ 1B 第2のマスク(レチクル)ステージ 2A 通常のマスク(レチクル) 2B 2光束干渉露光用のマスク(レチクル) 4、4A、4B、4C、4D 固定子 5A、5B、5C、5D 可動子 7 Xガイド 10 支持部材 13 構造体 221 エキシマレーザ 222 照明光学系 223 マスク(レチクル) 224 マスク(レチクル)ステージ 225 2光束干渉用マスクと通常投影露光用のマスク 226 マスク(レチクル)チェンジャ 227 投影光学系 228 ウエハ 229 XYZステージ

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンが形成された原版と被露光基板
    とを共に走査し、露光ビームを該原版に照射して該原版
    のパターンを前記被露光基板に露光する露光装置であっ
    て、 原版を保持する第1のステージと、 該第1のステージを移動させる第1の駆動手段と、 該第1のステージが保持する原版とは別の原版を保持す
    る第2のステージと、 該第2のステージを移動させる第2の駆動手段とを備
    え、 該第1および第2のステージのうちの一方のステージが
    該走査方向に移動するときに、他方のステージが該一方
    のステージと反対の方向に移動することを特徴とする露
    光装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のステージは、前記第1のステ
    ージと同期して移動することを特徴とする請求項1記載
    の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の駆動手段は、リニ
    アモータを有することを特徴とする請求項1または2記
    載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のステージは、前記
    露光ビームとほぼ直交する平面上に並んで配置されてい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2のステージを走査方
    向に移動する前記第1および第2の駆動手段は、それぞ
    れ可動子と固定子とを有し、該固定子は、前記走査方向
    とほぼ直交する方向に移動可能であることを特徴とする
    請求項4記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の駆動手段の固定子
    は、案内手段により前記走査方向とほぼ直交する方向に
    移動可能に案内され、該第1および第2の駆動手段が該
    走査方向とほぼ直交する方向に移動可能であることを特
    徴とする請求項5記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記走査方向とほぼ直交する方向に移動
    可能な構造体に前記第1および第2の駆動手段の固定子
    を一体的に設けることを特徴とする請求項4記載の露光
    装置。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2のステージは、前記
    露光ビームの光軸方向にずらして配置されていることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の露光装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第1および第2のステージは、前記
    露光ビームとほぼ平行な方向に移動可能であることを特
    徴とする請求項8記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2の駆動手段を前記
    露光ビームとほぼ平行な方向へ駆動することによって、
    前記第1および第2のステージを該露光ビームとほぼ平
    行な方向へ移動することを特徴とする請求項9記載の露
    光装置。
  11. 【請求項11】 前記第1および第2の駆動手段を支持
    する構造体を前記露光ビームとほぼ平行な方向へ駆動す
    ることによって、前記第1および第2のステージを該露
    光ビームとほぼ平行な方向へ移動することを特徴とする
    請求項9記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 複数の原版を交換して同一の被露光基
    板の複数領域に対して多重露光を行い、これを複数の被
    露光基板に対して順に行うことを特徴とする請求項1〜
    11のいずれか1項に記載の露光装置。
  13. 【請求項13】 前記第1および第2のステージに保持
    された原版を用いて2重露光を行うことを特徴とする請
    求項12記載の露光装置。
  14. 【請求項14】 前記複数の原版交換しながら同一の被
    露光基板に対して露光を行い、該基板に多値的な露光量
    分布を与えることを特徴とする請求項12または13記
    載の露光装置。
  15. 【請求項15】 前記複数の原版のうち、少なくとも1
    つはコヒーレント照明により前記基板に露光を行うため
    の原版であり、少なくとも1つは部分的コヒーレント照
    明により前記基板に露光を行うための原版であることを
    特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の露
    光装置。
  16. 【請求項16】 前記複数の原版のうち、少なくとも1
    つは2光束干渉露光用の原版であることを特徴とする請
    求項12〜15のいずれか1項に記載の露光装置。
  17. 【請求項17】 パターンが形成された原版と被露光基
    板とを共に走査し、露光ビームを該原版に照射して該原
    版のパターンを前記被露光基板に露光する露光装置であ
    って、 原版を保持し、走査方向に移動可能な第1のステージ
    と、 該第1のステージを走査方向に移動する第1の駆動手段
    と、 該第1のステージが保持する原版とは別の原版を保持
    し、走査方向と平行に移動可能な第2のステージと、 該第2のステージを走査方向に移動する第2の駆動手段
    とを備え、複数の原版を交換して同一の被露光基板の複
    数領域に対して多重露光を行ない、これを複数の被露光
    基板に対して順に行うことを特徴とする露光装置。
  18. 【請求項18】 前記第1および第2のステージのうち
    の一方のステージが前記被露光基板に対して走査露光を
    行う間、他方のステージが該一方のステージと反対の方
    向に移動することを特徴とする請求項17記載の露光装
    置。
  19. 【請求項19】 前記第1および第2のステージのうち
    の一方のステージが前記被露光基板に対して走査露光を
    行う間、他方のステージが次の露光のための位置決めを
    行っていることを特徴とする請求項17または18記載
    の露光装置。
  20. 【請求項20】 前記露光ビームをKrFエキシマレー
    ザまたはArFエキシマレーザまたはF2レーザにより
    供給することを特徴とする請求項1〜19いずれか1項
    に記載の露光装置。
  21. 【請求項21】 請求項1〜20のいずれか1項に記載
    の露光装置を用意する工程と、前記原版のパターンを前
    記基板に転写する工程を有することを特徴とするデバイ
    ス製造方法。
  22. 【請求項22】 基板にレジストを塗布する工程と、露
    光された原版を現像する工程とを更に有することを特徴
    とする請求項21記載のデバイス製造方法。
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