JP2001291300A - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JP2001291300A
JP2001291300A JP2000103042A JP2000103042A JP2001291300A JP 2001291300 A JP2001291300 A JP 2001291300A JP 2000103042 A JP2000103042 A JP 2000103042A JP 2000103042 A JP2000103042 A JP 2000103042A JP 2001291300 A JP2001291300 A JP 2001291300A
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JP
Japan
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disk
clamper
balance weight
center
turntable
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JP2000103042A
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English (en)
Inventor
Benichi Kiyuuzaki
弁一 宮▲ざき▼
Norikatsu Yoshida
則勝 吉田
Masahiko Nakamura
政彦 中村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクのアンバランスによる、スピンドル
モータやヘッド等を搭載したサブベースに発生する振動
を抑制し、安定な記録または再生が可能なディスク装置
を提供する。 【解決手段】 クランパ31に±X及び±Y方向に移動
可能に支持されたバランスウエイト32の重心G2に
は、ディスク1の重心G1のアンバランス力F1に対し
て、振れ回り中心P1を中心として、F1と逆方向の遠
心力F2が作用し、アンバランス力F1を相殺すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体であるデ
ィスクを記録または再生するディスク装置に関するもの
である。特に、記録または再生する際に、好ましくない
振動や騒音の原因となるディスクのアンバランスを抑制
するディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、データを記録または再生するディ
スク装置においては、データの転送速度を向上させるた
めにディスクの高速回転化が進んでいる。しかしなが
ら、ディスクの厚みむらや、例えばDVDディスクのよ
うな貼り合わせ構造のディスクの貼り合わせむらなどに
より、ディスクには質量のアンバランスが大きなものが
存在する。このようなディスクを高速回転させると、デ
ィスクの回転中心に対して偏った遠心力すなわちアンバ
ランス力が作用し、そのアンバランス力による振動がデ
ィスク装置全体に伝わるという問題があった。このアン
バランスの大きさは、回転周波数の二乗に比例して大き
くなるため、ディスクの回転数を上げるにしたがって振
動は急激に大きくなる。従って、ディスクを高速回転さ
せるとその振動によって騒音が発生したり、ディスクを
回転駆動するスピンドルモータの軸受が損傷したりする
と共に、安定した記録や再生が不可能になるという問題
が生じていた。さらに、ディスク装置をコンピュータな
どに内蔵した際には、他の周辺機器に振動が伝達して悪
影響を及ぼすという問題も発生していた。従って、ディ
スクの高速回転化によるデータ転送速度の向上を図るた
めには、ディスクのアンバランスによる好ましくない振
動を抑圧する必要があった。
【0003】以下、図面を参照しながら、従来のディス
ク装置の一例について説明する。
【0004】図6は従来のディスク装置を示す斜視図で
ある。図中、X方向はディスク1の半径方向であり、か
つ特に、情報を記録再生するヘッド(後に詳述)が移送
される方向であり、Z方向はディスク1の記録面に垂直
な方向である。さらに、Y方向は、X方向及びZ方向両
方に垂直な方向である。以降、すべての図中において、
X,Y、Zは、同様の方向を示す。図6において、記録
媒体であるディスク1は、スピンドルモータ2により回
転駆動される。ヘッド3は、ディスク1にデータを書き
込んだり、ディスク1に記録されたデータを読み出した
りする。ヘッド移送機構5は、ラックとピニオンなどで
構成され、ヘッド移送用モータ4の回転運動を直線運動
に変換してヘッド3に伝達する。このヘッド移送機構5
によりヘッド3はディスク1の半径方向(図中±X方
向)に移動する。サブベース6には、スピンドルモータ
2、ヘッド移送用モータ4及びヘッド移送機構5が取り
付けられている。装置外部からサブベース6に伝わる振
動や衝撃は、弾性体であるインシュレータ7により減衰
されており、サブベース6は、このインシュレータ7を
介してメインベース8に取り付けられている。ディスク
装置本体はメインベース8に取り付けられたフレーム9
を介してコンピュータ装置などに組み込まれるよう構成
されている。
【0005】図7は、従来のディスク装置のスピンドル
モータ2の近傍を示す側面断面図である。ターンテーブ
ル10は、スピンドルモータ2の軸2aに固定され、デ
ィスク1のクランプエリア1aを支持している。ターン
テーブル10には、ディスク1のセンタ孔1bと嵌合す
る芯出し部14が形成されている。ディスク1が芯出し
部14と嵌合することにより、ディスク1の芯出しが行
われる。また、ターンテーブル10の中央上部には、鉄
板で形成された吸着版15が固定されている。クランパ
101には、ターンテーブル10に設けられた芯出し部
14の傾斜部と嵌合し、芯出しされるための傾斜状部1
01aが形成されている。さらに、クランパ101は、
リング状のマグネット18並びにリング状の鉄板で形成
されたバックヨーク19が固定されている。クランパ1
01の下面にはディスク1と接触する平坦な接触部10
1bが形成されている。
【0006】以上のように構成された従来のディスク装
置において、ディスク1がクランプされた状態の時、デ
ィスク1はセンタ孔1bと芯出し部14が嵌合してター
ンテーブル10上に設置される。また、この時ディスク
1は、クランパ101に内蔵されているマグネット18
とターンテーブル10に固定されている吸着版15との
間に作用する吸引力により保持される。なお、バックヨ
ーク19はこの吸引力をより大きくする働きをする。こ
のように保持されたディスク1は、スピンドルモータ2
により、ターンテーブル10、及びクランパ101と共
に一体的に回転駆動される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のディスク装置の構成においては、ディスク
の厚みむらや例えば、DVDディスクのような貼り合わ
せ構造のディスクの貼り合わせむらなどによる質量アン
バランスを有するディスク1を高速回転させると、図7
に示したディスク1の重心G1に遠心力(すなわちアン
バランス力)F1が作用する。その作用方向はディスク
1の回転と共に回転する。このアンバランス力F1は、
ターンテーブル10とスピンドルモータ2を介してサブ
ベース6に伝達されるが、サブベース6は、弾性体であ
るインシュレータ7により支持されているため、インシ
ュレータ7の変形を伴ってこのアンバランス力により大
きく振れ回る。アンバランス力F1の大きさはそのアン
バランス量(gcmで表す)と回転周波数の二乗にほぼ
比例して激増する。その結果、サブベース6自身や、サ
ブベース6上に取り付けられたヘッド移送機構5の共振
等により騒音が発生したり、ディスク1とヘッド3が大
きく振動することにより安定した記録や再生が不可能に
なるという問題点があった。
【0008】このような問題点に対して従来のディスク
装置においては、インシュレータ7のバネ定数を高めた
り、板バネ等の弾性体をサブベース6とメインベース8
の間に挿入したりすることにより、サブベース6の振動
振幅を抑えるという対策がとられていた。しかしなが
ら、このようにサブベース6とメインベース8の間の連
結部の剛性を高めると、逆に装置外部から振動や衝撃が
作用した際に、ディスク1やヘッド3などが搭載されて
いるサブベース6に振動や衝撃が直接的に伝わり、安定
した記録や再生が不可能になり、いわゆる装置の耐振動
特性・耐衝撃特性が低下するという問題があった。
【0009】また、同様に、アンバランス力F1による
サブベース6の振動がメインベース8やフレーム9を介
してディスク装置外部に伝わり、例えば、コンピュータ
機器に搭載されているディスク装置以外の他の装置に悪
影響を及ぼすという問題もあった。さらには、アンバラ
ンス力F1により、スピンドルモータ2の軸受に大きな
側圧がかかり、軸損トルクの増大や軸受の損傷を招いた
りして、軸受寿命が短くなるという問題点も発生してい
た。
【0010】特に、近年商品化されたDVDでは、0.
6mmの基板を2枚貼り合わせた構造をしているため、
貼り合せの際の接着むら等により、原理的にディスク1
の質量アンバランスがより大きくなる構造となってい
る。実際、DVDフォーマットでは、12cmディスク
の場合上記質量アンバランスを1gcm以下で規格化し
ているが、一般市場には、この規格を超えるようなディ
スク1が存在している。そのため、CDプレーヤ等の民
生分野では、この質量アンバランスによる問題はそれ程
顕在化していなかったが、近年商品化されたDVDプレ
ーヤでは、CDに比べ回転数が高い(2000回転/分
程度)ことと相まって、民生市場でもコンピュータ用デ
ィスク装置と同様に大きな問題となっていた。
【0011】本発明は上記問題点に鑑み、アンバランス
なディスクを高速回転させた場合にも安定して記録また
は再生が可能であり、また装置外部からの振動や衝撃に
対しても高い信頼性を有して、ディスクの高速回転によ
り高いデータ転送速度を有するディスク装置を提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明のディスク装置は、クランパに対してディ
スクの半径方向に移動可能に係合し、板状に形成された
バランスウエイトを設ける。このため、本発明のディス
ク装置によれば、ディスクの質量アンバランスをバラン
スウエイトで矯正し、安定した記録または再生が可能で
あり、耐振動特性や耐衝撃特性を損なうことなく、高速
回転可能なディスク装置を実現することができる。
【0013】また、上記問題点を解決するために、本発
明のディスク装置は、クランパに対してディスクの半径
方向に移動可能に係合し、軸対称に形成されたバランス
ウエイトを設ける。このため、本発明のディスク装置に
よれば、ディスクがターンテーブルに対して任意の位相
で装着されても、ディスクの質量アンバランスをバラン
スウエイトで矯正し、安定した記録または再生が可能で
あり、耐振動特性や耐衝撃特性を損なうことなく、高速
回転可能なディスク装置を実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のディスク装置の実
施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1のディスク装置におけるスピンドルモータの近傍
を示す側面断面図である。図2は、本発明の実施の形態
1のクランパ機構部の分解斜視図である。図3は、本発
明の実施の形態1におけるディスクの重心が+X軸上に
ある場合の動作を示す側面断面図である。図4は、本発
明の実施の形態1におけるディスクの重心が−X軸上に
ある場合の動作を示す側面断面図である。なお、図6、
図7に示したディスク装置における要素と実質的に同一
な要素には同一符号を付して、基本的にはその説明を省
略する。
【0016】図1において、ターンテーブル10上のデ
ィスク1がクランパ31に挟着されて固定されており、
スピンドルモータ2により回転駆動されるよう構成され
ている。このディスク装置において、ディスク1に記録
されたデータの読み取り、またはディスク1に対するデ
ータの書き込みはヘッドにより行われる。サブベース6
にはスピンドルモータ2、ヘッド移送用モータ及びヘッ
ド移送機構等(図1では図示を略す)が取り付けられて
いる。装置外部からサブベース6に伝わる振動や衝撃
は、弾性体であるインシュレータ7を介してメインベー
ス8に取り付けられている。ディスク装置本体はメイン
ベース8に取り付けられたフレームを介してコンピュー
タ装置等に組み込まれるように構成されている。
【0017】ターンテーブル10は、スピンドルモータ
2の軸2aに固定され、ディスク1のクランプエリアを
支持している。ターンテーブル10には、ディスク1の
センタ孔と嵌合する芯出し部14が形成されている。デ
ィスク1が芯出し部14と嵌合することにより、ディス
ク1の芯出しは行われる。また、ターンテーブル10の
中央上部には、鉄板で形成された吸着版15が固定され
ている。クランパ31には、スピンドルモータ2の軸2
aの先端部分と嵌合し、芯出しされるためのセンタ孔3
1aが形成されている。さらに、クランパ31は、リン
グ状のマグネット18並びにリング状のバックヨーク1
9が固定されている。クランパ31の下面にはディスク
1と接触する平坦な接触部31bが形成されている。さ
らに、クランパ31は、その上部に比重の大きな真鍮で
形成されたバランスウエイト32が、図中±X方向及び
±Y方向に移動可能に取り付けられている。
【0018】次に、このクランプ部分の構成を図2を用
いて詳細に説明する。図2において、マグネット18
は、Z方向に着磁されており、例えば、図示の如くに4
極に着磁されている。バックヨーク19は、鉄板で形成
されている。このバックヨーク19とマグネット18
と、ターンテーブル10に形成された吸着版15とで磁
気回路を構成している。マグネット18のセンタ孔18
aと、バックヨーク19のセンタ孔19aとが、クラン
パ31のセンタボス31cに嵌合するようにして、マグ
ネット18とバックヨーク19はクランパ31の凹部3
1dに収納され固定されている。さらに、バランスウエ
イト32には、Z軸に関して軸対称に、3箇所の円弧状
孔32aと、中央にセンタ孔32bとが形成されてい
る。
【0019】このバランスウエイト32のクランパ31
への組み込みは、まず、この円弧状孔32aをクランパ
31の3箇所の突起31eに挿入して、−Z方向に押し
込むと、3箇所の爪部31fが弾性変形してバランスウ
エイト32がさらに−Z方向への押し込まれ、同時にセ
ンタ孔32bがクランパのセンタボス31cに挿入され
る。図1が組み込まれた状態であるが、Z方向に関して
は、クランパ31の3箇所のガイド面31gと3箇所の
爪部31fの爪部下面31hとでガイドされる。なお、
このガイド面31gと爪部下面31hのZ方向間隔は、
バランスウエイト32の厚みより僅かに大きく設定され
ている。また、図1並びに図3、図4において、+X方
向は、クランパ31等はZ軸まわりの回転機構であるた
め特定できないが、説明の便宜上、+X方向をクランパ
31の突起31eの中心方向に設定している。Z軸に垂
直な方向(すなわち、±X方向及び±Y方向)に関して
は、円弧状孔32aは3箇所共に、クランパ31の突起
31eに対して内径側、外径側共に十分な隙間を有して
いる。さらに、同様に、センタ孔32bの孔径も、クラ
ンパ31のセンタボス31cの外径に対して十分な隙間
を有している。従って、バランスウエイト32は、Z軸
に垂直な方向(すなわち、±X方向及び±Y方向)に移
動可能に構成されている。
【0020】なお、このZ軸に垂直な方向のバランスウ
エイトの隙間すなわち自由度は、バランスウエイトの質
量にもよるが、バランスウエイトの質量を5g〜15g
程度に設定すれば、その隙間は、1mm〜3mm程度あ
ればその効果を発揮できる。また、凹部31dのガイド
面31gまでの深さは、マグネット18の厚みとバック
ヨーク19の厚みの合計よりも深く形成している。これ
により、バランスウエイト32が±X方向及び±Y方向
に移動する場合に、バックヨーク19の+Z側の面とは
隙間を設けることができ、その結果、バックヨーク19
の+Z側の面との摩擦負荷を回避することができる。
【0021】一方、クランパ31にはセンタ孔31aが
形成されており、このセンタ孔31aはスピンドルモー
タ2の軸2aに精度よく嵌合し、スピンドルモータ2の
回転軸とクランパ31の回転軸は基本的に合致する構成
となっている。
【0022】上記クランパ31によりディスク1がクラ
ンプされた状態において、従来のディスク装置と同様
に、ディスク1はそのセンタ孔と、芯出し部14が嵌合
して、ターンテーブル10上に配置される。そして、デ
ィスク1は、クランパ31に内蔵されているマグネット
18及びバックヨーク19と、ターンテーブル10上に
固定された吸着板15との間に作用する吸引力により挟
着され保持される。そして、クランパ31は、クランプ
されたディスク1と共に、スピンドルモータ2により一
体的に回転駆動される。
【0023】また、サブベース6をメインベース8に連
結するためのインシュレータ7は、その剛性が低く設定
されており、インシュレータ7の変形によるサブベース
6の機械的振動におけるディスク1の記録面と平行な方
向(±X方向及び±Y方向)の1次共振周波数をディス
ク1の回転周波数より低く設定している。具体的には、
ディスク1の回転周波数が約35Hzであり、また±X
方向及び±Y方向のサブベース6の振動の1次共振周波
数は、共に約25Hzに設定している。
【0024】以上のように構成された本発明の実施の形
態1のディスク装置において、アンバランス量が大きい
ディスク1を約35Hzで回転させた場合の動作を図1
及び図3、図4を用いて説明する。まず、ディスク1に
は、その重心G1に遠心力(すなわち、アンバランス
力)F1が作用する。ターンテーブル10に対して、こ
の重心G1のZ軸に垂直な面内の位置は、ディスク1が
クランプされる毎に変化する。ターンテーブル10、ク
ランパ31、バランスウエイト32等の回転機構は、基
本的に軸対称であるため、重心G1のZ軸に垂直な面内
の任意の位置において、同様の動作をする。そこで、説
明の便宜上、ディスク1の重心G1が+X軸上に一致す
る場合(図3)と、ディスク1の重心G1が−X軸上に
一致する場合(図4)の動作を説明することにする。
【0025】重心G1の作用方向は、無論、ディスク1
の回転と共に回転する。このアンバランス力F1により
インシュレータ7が変形し、サブベース6とサブベース
6に搭載された構成部品全体がディスク1の回転周波数
で振れ回る。ここで、インシュレータ7の変形によるサ
ブベース6の共振周波数(約25Hz)は、ディスク1
の回転周波数より低く設定されている。このため、サブ
ベース6の変位方向とアンバランス力F1の作用方向
は、ほぼ逆方向となる。従って、図3、図4に示すよう
に、サブベース6上で回転しているディスク1の振れ回
りの中心軸P1は、アンバランス力F1の作用するディ
スク1の重心G1とスピンドルモータ2の回転中心軸P
0の間に配置される。
【0026】以上のような状態において、バランスウエ
イト32は、振れ回りの中心軸P1を中心に振れ回り動
作を行う。この時、バランスウエイト32の重心G2に
は、振れ回りの遠心力方向に、すなわち振れ回りの中心
軸P1からバランスウエイト32の重心G2に向かう方
向に遠心力F2が働く。すなわち、図3では−X方向
に、図4では+X方向に遠心力F2が働く。この遠心力
F2が移動力となって、バランスウエイト32をディス
ク1の重心G1と反対方向に移動させる。すなわち、バ
ランスウエイト32は、図3では−X方向に移動し、図
4では+X方向に移動する。図3では、クランパウエイ
ト32のセンタ孔32bは、クランパ31のセンタボス
31cに対して、+X側の隙間が小さく、−X側隙間が
大きくなった状態となる。図4では、逆に、クランパウ
エイト32のセンタ孔32bは、クランパ31のセンタ
ボス31cに対して、−X側の隙間が小さく、+X側隙
間が大きくなった状態となる。
【0027】この結果、バランスウエイト32の重心G
2に作用する遠心力F2は、図3や図4のように、ディ
スク1の重心G1に作用するアンバランス力F1とほぼ
逆向きに作用し、この遠心力F2によりアンバランス力
F1が相殺され、サブベース6に作用する力は小さくな
る。従って、アンバランスなディスク1を回転させた場
合に発生するサブベース6の振動は抑制される。
【0028】従って、インシュレータ7の±X方向及び
±Y方向の1次共振周波数をディスク1の回転周波数よ
り低く設定しても、ディスク1のアンバランス力を相殺
することが可能となり、装置外部から振動や衝撃が作用
した際に、ディスク1やヘッドなどが搭載されているサ
ブベース6に振動や衝撃が直接的に伝わり、安定した記
録や再生が不可能になり、いわゆる装置の耐振動特性・
耐衝撃特性が低下するという問題も解消できる。さら
に、アンバランス力F1によるサブベース6の振動がメ
インベースやフレームを介してディスク装置外部に伝わ
り、例えば、コンピュータ機器に搭載されているディス
ク装置以外の他の装置に悪影響を及ぼすという問題も解
消できる。
【0029】また、本実施の形態1によれば、クランパ
31に設けられたセンタ孔31aがスピンドルモータ2
の軸2aに精度よく嵌合して位置決めされる。このた
め、クランパ31、マグネット18及びバックヨーク1
9の軸心が、回転中心軸P0と基本的に一致しており、
クランパ31、マグネット18、バックヨーク19のア
ンバランスを低減できる構成となっている。実際には、
クランパ31、マグネット18、バックヨーク19及び
スピンドルモータ2の回転部分にも、例えば厚みむら等
により、これらにもアンバランスが存在するが、説明を
簡単化するため、ディスク1にのみアンバランスが存在
する形で説明した。従って、正確には、ディスク1のみ
のアンバランスではなく、バランスウエイト32を除い
て、ディスク1を含みスピンドルモータの軸2aに一体
的に形成されたすべての回転部品のアンバランスに対し
て、バランスウエイト32は作用する。
【0030】また、本実施の形態1によれば、バランス
ウエイト32を軸対称に形成しているので、その重心G
2は、ほぼセンタ孔32bの軸心と略一致している。そ
のため、ディスク1が、ターンテーブル10の回転方向
に対して、どの位置(どの位相)に装着されても、ディ
スク1のアンバランスを常に相殺可能である。
【0031】また、本実施の形態1において、バランス
ウエイト32が摺動する場合の摺動面、すなわちクラン
パ31のガイド面31gや爪部下面31h、あるいはバ
ランスウエイト32の−Z側面や+Z側面の摺動性をよ
くすれば、より一層、ディスク1のアンバランスF1を
抑制できるようになる。例えば、上記摺動面に固形潤滑
材を塗布したり、クランパ31やバランスウエイト32
の材料を摺動特性に優れた材料にすれば、摺動面に発生
する摩擦力を低減でき、より大きなアンバランスの相殺
効果が得られる。
【0032】なお、本実施の形態1では、インシュレー
タ7の±X方向及び±Y方向の1次共振周波数をディス
ク1の回転周波数より低く設定し、振れ回りの中心軸P
1がディスク1の重心G1とスピンドルモータ2の回転
中心軸P0の間に配置される場合について説明したが、
インシュレータ7の±X方向及び±Y方向の1次共振周
波数をディスク1の回転周波数より高く設定した場合で
あっても、同様の効果が得られる。すなわち、振れ回り
の中心軸P1が、スピンドルモータ2の回転中心軸P0
に対して、ディスク1の重心G1の外側に配置された場
合でも、やはりバランスウエイト32の重心G2には、
アンバランス力F1とほぼ反対の遠心力F2が作用し、
アンバランス力F1を相殺できる。
【0033】また、本実施の形態1では、バランスウエ
イト32の質量を5〜15gとし、その±X方向及び±
Y方向の移動可能量を1mm〜3mmとしたが、仮にバ
ランスウエイトが約10gとし、移動可能量を2mmと
すると、バランスウエイト32の重心G2も±X方向お
よび±Y方向に2mmまで移動可能であるので、10g
×0.2cm=2gcm近くまでディスク1のアンバラ
ンスを矯正可能である。さらに、本発明は、本実施の形
態1で記載された、バランスウエイト32の質量を5〜
15gとし、その±X方向及び±Y方向の移動可能量を
1mm〜3mmに限定されるものではない。このバラン
スウエイト32の外径や厚みを変える等して、バランス
ウエイト32の質量を大きくしたり小さくすることも可
能である。また、バランスウエイト32の重心G2の±
X方向および±Y方向の移動可能量も変えることがで
き、1mmより小さくすることも可能であり、3mmよ
り大きくすることもできる。
【0034】また、本実施の形態1では、バランスウエ
イト32の材質は真鍮としたが、これに限定されるもの
ではなく、合成樹脂でも鉄板でもよい。
【0035】また、本実施の形態1では、バランスウエ
イト32は、円盤状に形成したが、軸対称であればよ
く、例えば、外形を歯型状に形成してもよい。
【0036】また、本実施の形態1では、クランパ31
側には、磁気回路としてのマグネット18とバックヨー
ク19を構成したが、マグネットのみで構成してもよ
い。
【0037】また、本実施の形態1では、マグネット1
8を4極で着磁した構成としたが、Z方向に着磁されて
いればよく、例えば、単極に着磁してもよい。
【0038】また、本実施の形態1では、ディスク1を
ターンテーブル10に押圧する押圧力をマグネット18
及びバックヨーク19と、吸着板15に発生する吸引力
(すなわち、磁気的な力)としたが、例えば、バネを用
いる等して、機械的な弾性押圧力としてもよい。
【0039】(実施の形態2)図5は、本発明の実施の
形態2のディスク装置におけるスピンドルモータの近傍
を示す側面断面図であり、ディスクの重心が+X軸上に
ある場合の動作を示している。なお、実施の形態2は、
実施の形態1で示したクランパ機構部(すなわち、クラ
ンパ、マグネット、バックヨーク及びバランスウエイ
ト)以外は同様の構成や動作であり、実質的に同一な要
素には同一符号を付して、基本的にはその説明を省略す
る。図5において、マグネット18は、Z軸方向(例え
ば、2極)に着磁され、−Z側の面がクランパ31の凹
部31dの底面に接触するように、例えば接着や圧入
で、固定されている。従って、図5に示すようにクラン
パ31のガイド面31gとは、ある程度の段差(例え
ば、3mm)が存在する。このマグネット18とターン
テーブル10に設けられた吸着版15との間に発生する
吸引力により、ディスク1をターンテーブル10に押圧
する押圧力を発生している。また、バランスウエイト3
2は、鉄板で形成されている。ところで、マグネット1
8の+Z側から出た磁束18aは、−Z側に向かい、そ
の主要な磁束の流れの中に、吸着板15が配置されてい
るため、大きな吸着力を発生させることができる。一
方、+Z側から出た磁束18aの一部(すなわち、漏れ
磁束)は+Z側に離れた位置にあるバランスウエイトに
も到達する。この漏れ磁束により、バランスウエイト3
2を図中−Z方向に吸引させることができる。そのた
め、ディスク装置を持ち運んだ場合等に、バランスウエ
イト32がガタガタして騒音となったりするのを防ぐこ
とができる。また、スピンドルモータ2を停止状態から
低速回転さらには高速回転と変化させても、バランスウ
エイト32は−Z側に常に押圧されているので、バラン
スウエイトがガタガタして、振動や騒音を発生させて不
具合を生じることもない。また、バランスウエイト32
は−Z側に押圧されるため、クランパ31のガイド面3
1gとの間に発生する摩擦力F3が大きくなる。バラン
スウエイト32の動作は、実施の形態1と基本的には同
様であるが、ディスク1の重心G1に働くアンバランス
力F1(+X方向)を解消するようにバランスウエイト
の重心G2には遠心力F2が作用し、−X方向に移動す
るが、摩擦力F3はその移動を妨げるように+X方向に
作用する。従って、漏れ磁束によるバランスウエイト3
2の吸引力は、上記バランスウエイト32に発生する遠
心力F2の効果が得られる範囲内に設定する必要があ
る。その具体的方法としては、例えば、マグネット18
と吸着板15で形成される磁気回路とバランスウエイト
32との距離を広げる等により可能である。なお、本実
施の形態2では、バランスウエイト32を鉄板で形成し
たが、磁性材料であればよく、例えば、強磁性体の粉体
を合成樹脂に含有させた、いわゆる樹脂マグネットで形
成してもよい。また、本実施の形態2では、クランパ3
1に固定されたマグネット18と、ターンテーブル10
に固定された吸着板15で磁気的な力(吸着力)を発生
させる磁気回路を構成したが、実施の形態1同様に、ク
ランパにマグネットとバックヨークを固定し、ターンテ
ーブルに吸着板を固定して磁気回路を構成してもよい。
この場合、バランスウエイトに到達するバックヨークの
+Z側面から出る漏れ磁束が存在するように、バックヨ
ークやマグネットの厚みを設定すれば、実施の形態2と
同様に、バランスウエイトを−Z方向に押圧することが
できる。
【0040】なお、本実施の形態1、2によれば、単に
クランパ31に対してバランスウエイト32を±X方向
及び±Y方向に移動可能に設けるだけで、ディスク1の
アンバランスF1を相殺でき、部品点数が少なく(部品
点数の増加は、クランパウエイト32のわずか1点の
み)、かつ安価(単なる板状部材としての安価なバラン
スウエイト32のみで目的を達成できる)に構成でき
る。
【0041】また、本実施の形態1、2では、クランパ
31側にマグネット18を設け、ターンテーブル10側
に吸着板15を設けたが、ディスクを押圧する磁気的な
力が発生し、この磁気的な力でディスクをターンテーブ
ルに押圧すればよい。例えば、実施の形態1、2と同様
の構成で、単に、ターンテーブル側にマグネットのみを
設けるか、またはマグネット及びバックヨークを設け、
クランパ側に吸着板を設けてもよい。
【0042】また、本実施の形態1、2では、ディスク
1にアンバランスがある場合の動作と効果を説明した
が、ターンテーブル10、スピンドルモータ2の回転部
分、クランパ31、マグネット18、バックヨーク19
等のスピンドルモータ2によって回転駆動されるいずれ
の部材においても、アンバランスがある場合には、その
アンバランスを相殺し、アンバランスによる振動を抑制
する効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明のディスク装置によ
れば、クランパに対してディスクの半径方向に移動可能
に係合したバランスウエイトを設けることにより、ディ
スクのアンバランスによるサブベースの振動を確実に抑
制することができ、アンバランスなディスクを高速回転
させても安定した記録または再生が可能で、低騒音で、
かつ高い耐振動特性・耐衝撃特性を有した高速なデータ
転送が可能なディスク装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のディスク装置における
スピンドルモータの近傍を示す側面断面図
【図2】同、クランパ機構部の分解斜視図
【図3】同、ディスクの重心が+X軸上にある場合の動
作を示す側面断面図
【図4】同、ディスクの重心が−X軸上にある場合の動
作を示す側面断面図
【図5】本発明の実施の形態2のディスク装置における
スピンドルモータの近傍を示し、かつディスクの重心が
+X軸上にある場合の動作を示す側面断面図
【図6】従来のディスク装置を示す斜視図
【図7】従来のディスク装置のスピンドルモータの近傍
を示す側面断面図
【符号の説明】
1 ディスク 2 スピンドルモータ 2a 軸 3 ヘッド 4 ヘッド移送用モータ 5 ヘッド移送機構 6 サブベース 7 インシュレータ 8 メインベース 9 フレーム 10 ターンテーブル 14 芯出し部 15 吸着板 18 マグネット 19 バックヨーク 31 クランパ 32 バランスウエイト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 政彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D038 BA04 CA03 HA10 5D109 DA11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクを載置するターンテーブルと、
    回転部が前記ターンテーブルと一体的に形成され、前記
    ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、前記ディ
    スクを前記ターンテーブルに押圧するクランパと、前記
    ディスクの半径方向に移動可能に前記クランパに係合す
    るバランスウエイトとを備えたことを特徴とするディス
    ク装置。
  2. 【請求項2】 ディスクを載置するターンテーブルと、
    回転部が前記ターンテーブルと一体的に形成され、前記
    ディスクを回転駆動するスピンドルモータと、前記ディ
    スクを前記ターンテーブルに押圧するクランパと、前記
    ディスクの半径方向に移動可能に前記クランパに係合
    し、略軸対称に形成されたバランスウエイトとを備えた
    ことを特徴とするディスク装置。
  3. 【請求項3】 バランスウエイトは磁性材料で形成さ
    れ、クランパはディスクをターンテーブルに磁気的な力
    により押圧し、前記磁気的な力を発生させる磁気回路の
    漏れ磁束によりバランスウエイトには吸引力が発生する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のディスク装
    置。
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