JP2001291213A - 薄膜磁気ヘッドおよび薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドおよび薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JP2001291213A JP2000100293A JP2000100293A JP2001291213A JP 2001291213 A JP2001291213 A JP 2001291213A JP 2000100293 A JP2000100293 A JP 2000100293A JP 2000100293 A JP2000100293 A JP 2000100293A JP 2001291213 A JP2001291213 A JP 2001291213A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性エッチングを利用した薄膜磁気ヘッド
の記録ギャップ及び磁気コアの加工工程をより安定的
に、かつ効率的なものにすること。 【解決手段】 記録ギャップをCHF3またはCF4と
Arの混合ガスを用いた反応性エッチングで抜き、続い
て下部磁気コアをエッチングで形成するに際し、本発明
は上部磁気コア形成後、前記上部磁気コアとその周辺部
を除く基板表面を薄い金属膜で覆い、磁性層に対し非磁
性層のエッチングレートの大きな反応性エッチングを用
いて前記磁気コア周辺に露出する非磁性層を除去し、続
いて前記非磁性層に対し磁性層のエッチングレートの大
きなイオンビームエッチングにより、前記上部磁気コア
周辺に露出する下部磁気コア突合せ部の加工を行う。こ
の方法によりエッチング時に上部磁気コアや記録ギャッ
プ部への再付着の量が押さえられ、高効率で安定したト
ラック幅精度の加工が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気ディスク装置に
用いられ、信号を記録再生するための薄膜磁気ヘッドと
その製造方法に係り、記録用磁気コアのトラック幅を高
精度に形成することを可能にする製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置に対して信号を記録再
生するために薄膜磁気ヘッドが広く使用されているが、
近年の高密度記録化にともない、記録トラック幅は1ミ
クロン以下に達しており、薄膜磁気ヘッドとしては特に
記録に寄与する磁気コアの形状を小型化高精度化するこ
とが要求されている。従来から用いられている薄膜磁気
ヘッドの構成例としては、その断面の概要を図2に示す
ように、基板21上に絶縁層22を形成した後、下部磁
気シールド23、磁気抵抗効果素子24、前記磁気抵抗
効果素子24にセンス電流を流すための電極部25、お
よび記録ヘッドの下部磁気コアを兼ねた上部磁気シール
ド26とで構成される再生ヘッドを形成し、その上部に
下部磁気コア26、記録ギャップ28、上部磁気コア2
7および記録電流を流すためのコイル29とで構成され
る記録ヘッドが形成されている。前記各部の隙間には絶
縁材32が充填され、また磁気ディスクとの摺動面(A
BS面)30には保護膜31が形成されている。ここで
トラック幅を規定する記録ヘッドの形状は図3に示すよ
うに、上部磁気コア27と下部磁気コア26の一部を所
定の幅Tに加工することにより形成される。
【0003】このような記録ヘッドの磁気コア形成方法
としては図4に示すプロセスが良く知られている。図4
aに示すようにAl23等よりなる絶縁層33上に下部
磁気コアになるパーマロイ等の第1の磁性層34と、記
録ギャップになるAl23等の非磁性層35を順次形成
し、さらに前記非磁性層35上にシード層36を形成す
る。続いて前記シード層36上にトラック幅Tを規定す
るためのレジストパターン37を形成した後、パーマロ
イ等の第2の磁性層38、39をメッキ形成する。ここ
でレジストパターン37の間に形成される前記磁性層3
8は記録ヘッドの上部磁気コアに相当するもので、その
幅Tによりトラック幅が規定される。続いて前記レジス
トパターン37を溶剤にて除去する。続いて、レジスト
パターン37の底部にあったシード層36を、イオンビ
ームエッチングにより除去する。次に図4bに示すよう
に上部磁気コアとなる磁性層38をレジスト膜40で保
護し、不要な磁性層39およびその底部にあるシード層
36をケミカルエッチングにより除去する。次にレジス
ト膜40を除去した後図4cに示すように上部磁気コア
38をマスクとし、イオンビームエッチング等により記
録トラックを形成する。イオンビーム41によるエッチ
ング量は図4dに示すように下部磁気コアになる第1の
磁性層34の一部に達する深さまでエッチングし、下部
磁気コアに突合わせ部42を形成する。しかしながら上
記従来の記録ヘッドの磁気コア形成方法では、上部磁気
コア38がマスクの役割を果たす際に、イオンビームに
より上部磁気コア38が大きく削られるという課題があ
る。また、前記従来の記録ヘッドのトラック形成方法で
は、下部磁気コアの突き合わせ部42の幅T1は上部磁
気コア38の幅Tより大きくなりやすく、図4eに示す
ごとく上部磁気コア38の幅Tと下部磁気コア突合わせ
部42の幅T1を精度良く一致させることが難しいとい
う課題があった。また、イオンビーム41によりシード
層36や非磁性層35あるいは磁性層34をエッチング
する際に、図4fに示すように記録ギャップの両端部あ
るいは磁気コア側面に、前記エッチングされた部分から
飛来する不要な物質43が再付着し、これらもトラック
幅精度を損なう原因になっていた。
【0004】上記課題に対し、記録コアとしては不要と
なる磁性層39を残した状態で、上部磁気コア38をマ
スクとして反応性イオンビームエッチング法を用い、シ
ード層36、上部磁気コア38周辺の非磁性層35、下
部磁気コア34の一部、のエッチングをおこなうプロセ
スも提案されている。磁性層39を残した状態でエッチ
ングするため、この部分が上部コア付け根よりも一段高
くなり、この高い部分からの被エッチング物が上部コア
付け根へ付着しにくくなる。また、反応性イオンビーム
エッチングを使用するため、エッチング時の上部磁気コ
ア38の摩耗量も小さくなる。前記改善された記録ヘッ
ドの磁気コア形成方法の例として、米国特許第5,87
8,481号公報では次の方法が提案されている。図4
aにおいて、下部磁気コアになる第1の磁性層34をパ
ーマロイで、記録ギャップ層となる非磁性層35をAl
23で形成し、シード層36を形成した後、上部磁気コ
ア38の形状を規定するレジストパターン37を形成す
る。次に前記レジストパターン37が形成されたシード
層36上にパーマロイよりなる第2の磁性層38,39
をメッキ法により形成する。続いて前記レジストパター
ン37を除去し図5aに示される構成のもとで、反応性
イオンビームエッチング法によりレジストパターン37
の底部に露出するシード層36、非磁性層35、第1の
磁性層34の一部をエッチング除去する。反応性イオン
ビームエッチング(RIBE)はCF4ガスが使われて
おり、このRIBEによるAl23とパーマロイのエッ
チング速度の比(エッチングレート)は2:1、上部磁
気コア38および下部磁気コア34を構成するパーマロ
イのエッチングレートは1:1とされている。しかしな
がらこの方法では図5bに示すように、基板面に対して
垂直、または垂直に近い方向からイオンビームを照射す
る場合は有効なエッチングがなされるが、斜め方向から
イオンビームを照射する場合には、前記磁性層39に遮
られて上部磁気コア38の付け根付近に入射し難くな
る。このことは、プロセス上大きな問題となる。なぜな
らば、エッチング中に上部磁気コア側壁に付着した物質
を除去するためには図5bのような垂直なビームではな
く、それに対して40度から80度程度傾けたビームの
使用が不可欠であるからである。エッチング途中で側壁
への付着物を除去しなければ、付着物もマスクの一部と
化すので、高精度の記録トラック形成は不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の薄膜磁気
ヘッドにおける記録ヘッドのトラック幅形成方法では、
上部磁気コアと下部磁気コアの幅の一致が不安定で、高
精度でトラック幅を形成することが難かしいという課題
があった。また、イオンビームエッチング等によりトラ
ック幅を形成する過程で、ミリングにより飛散した物質
がトラック部側面に再付着し、これによりトラック幅精
度が損なわれたり、エッチング工程の効率が低下したり
するという課題もあった。
【0006】本発明は前記図2、図3の構成よりなる薄
膜磁気ヘッドの製造方法に関するもので、前記従来の製
造方法における課題を解決し、記録ヘッドのトラック幅
精度を確保し、高密度記録に適する薄膜磁気ヘッドの製
造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明では、磁気抵抗効果素子層とこの磁気抵抗効果
素子層に検出電流を与える主電極層とで構成される読み
出しヘッドと、前記読み出しヘッドの上部に絶縁層を介
して形成され、記録ヘッドのリーディング側コア機能と
読み出しヘッドの上部シールド機能とを兼ねた下部磁気
コア層と、前記下部磁気コア層と磁気ギャップを介して
対向する上部磁気コア層と、両磁気コア層に磁界を与え
るコイル層とで構成される記録ヘッドを有する薄膜磁気
ヘッドにおいて、前記読み出しヘッドが形成された基板
上に、絶縁層を介して下部磁気コア層となる第1の磁性
層と磁気ギャップを規定する非磁性層を順次形成する工
程と、前記非磁性層上に上部磁気コアの形状を規定する
第2の磁性層を形成する工程と、前記第2の磁性層およ
びその周辺を除く前記非磁性層上に第2の磁性層の厚み
より薄い金属層を形成する工程と、前記金属層を形成
後、前記第2の磁性層周辺に露出した前記非磁性層を選
択的に除去する工程と、前記第2の磁性層をマスクとし
て前記第1の磁性層を所定の深さにエッチングする工程
を有する磁気ヘッドの製造方法である。
【0008】この製造方法による記録トラックの形成方
法は、先ず上部磁気コアのトラック幅をフレームメッキ
法により形成する。続いてフレームレジストを溶剤で除
去し、それにより露出したシード層部分をイオンビーム
エッチングにより除去する。次に、上部磁気コアにあた
るメッキ部とその周辺をレジストで保護した後、不要な
メッキ部をケミカルエッチングにより除去する。続いて
基板全面に上部磁気コアよりも薄い金属膜を成膜し、そ
の後に前記レジストを除去(リフトオフ工法)すれば、
レジストにより保護されていた上部磁気コアおよびその
周辺の非磁性層は露出した状態になり、それ以外の部分
に薄い金属膜が形成される。この後、非磁性層のエッチ
ング速度が前記金属薄膜層のエッチング速度より大きい
反応性エッチングをおこなう。これにより、上部磁気コ
ア周辺部に露出する非磁性層がエッチングされる。この
工程でトラック幅精度を保った状態で記録ギャップが形
成され、また、エッチングされる非磁性層は上部磁気コ
ア周辺部のみに限られるためその体積は僅かであり、エ
ッチング時に磁気コア側面への再付着はほとんど生じな
い。周囲の金属膜もエッチングされるがその速度は遅
く、しかも上部磁気コア付け根より一段高い位置にある
ため、周囲の金属膜から上部コア付け根に再付着する物
質量は少ない。また、前記金属膜の厚みを上部磁気コア
よりも十分薄くすれば、斜め方向からのビーム入射に対
しても妨げになることはない。次に磁性材を選択的にエ
ッチングする方法で上部磁気コアをマスクとして上部磁
気コア周辺に露出する第1の磁性層を所定の深さにエッ
チングすることで、下部磁気コアのトラック突合わせ部
を形成する。この時も前記金属層の厚みが薄いため除去
される金属層の体積は少なく、磁気コア側面への再付着
は抑えられる。また前記金属層の下に存在する非磁性層
も同時にエッチングされるが、そのエッチング速度は遅
く、また上部磁気コア付け根よりも一段高い構造となっ
ているため、上部磁気コア付け根への再付着の量は従来
法よりも極めて少なくなる。このような方法により、下
部磁気コアの幅を前記上部磁気コアの幅と同一に形成す
ることが可能になるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、磁気抵抗効果素子層とこの磁気抵抗効果素子層に検
出電流を与える主電極層とで構成される読み出しヘッド
と、前記読み出しヘッドの上部に絶縁層を介して形成さ
れ、記録ヘッドのリーディング側磁気コア機能と読み出
しヘッドの上部磁気シールド機能とを兼ねた下部磁気コ
ア層と、前記下部磁気コア層と磁気ギャップを介して対
向する上部磁気コア層と、両磁気コア層に磁界を与える
コイル層とで構成される記録ヘッドを有する薄膜磁気ヘ
ッドの製造方法であって、前記再生ヘッドが形成された
基板上に絶縁層を介して下部磁気コア層となる第1の磁
性層と磁気ギャップを規定する非磁性層を順次形成する
工程と、前記非磁性層上に上部磁気コアの形状を規定す
る第2の磁性層を形成する工程と、前記第2の磁性層お
よびその周辺を除く前記非磁性層上に前記第2の磁性層
よりも薄い金属層を形成する工程と、前記金属層を形成
後、前記第2の磁性層周辺に露出した前記非磁性層を除
去する工程と、前記第2の磁性層をマスクとして、前記
第1の磁性層を所定の深さにエッチングする工程を含む
ことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法であり、さ
らに、前記第2の磁性層周辺に露出した非磁性層を除去
するに際し、前記金属層に対し非磁性層のエッチングレ
ートが大なる反応性エッチングを用いること、さらに、
前記第2の磁性層をマスクとして前記第1の磁性層を所
定の深さにエッチングするに際し、前記非磁性層に対し
磁性層のエッチングレートが大なるイオンビームエッチ
ングを用いることを特徴とするものであり、薄膜磁気ヘ
ッドにおける記録ヘッドのトラック幅を高精度に作製で
きるという作用を有している。
【0010】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。
【0011】(実施の形態1)本発明の薄膜磁気ヘッド
は図2、図3で説明した構成をとるものである。磁気抵
抗効果素子24及びその両端に接続され、前記磁気抵抗
効果素子24にセンス電流を流すための電極部25が形
成された基板上に、図1aに示すごとくAl23よりな
る絶縁層1を30nmの厚さに形成する。(図1におい
ては前記基板は図示せず)。続いてパーマロイよりなる
第1の磁性層2を厚さ4μmに、記録ヘッドの磁気ギャ
ップとなるAl23よりなる非磁性層3を厚さ0.2μ
mにスパッタ法により順次形成した。次に記録電流を流
すためのコイル29を形成し(図示せず)、前記非磁性
層3上にパーマロイよりなるシード層4を厚さ0.1μ
mに形成した。次に前記シード層4上に上部磁気コアの
形状を規定するフォトレジストの微小パターン5をフォ
トリソグラフの手法を用いて形成し、続いて前記シード
層4上にメッキ法によりパーマロイよりなる第2の磁性
層6a、6bを厚さ4μmに形成した。ここでレジスト
パターン5に挟まれた部分の磁性層6aが上部磁気コア
になるもので、その幅Tが記録ヘッドのトラック幅をな
すものであり、レジストパターン5の両サイドに位置す
る磁性層6bは不要な部分である。本実施例では上部磁
気コアのトラック幅Tは0.5μmで作製した。次にレ
ジストパターン5を除去した後、レジストパターン5の
底部にあるシード層4aをイオンミリングにより除去し
た。次に図1bに示すごとく、前記レジストパターン5
およびレジストパターン底部のシード層4aが除去され
た基板全面にレジスト膜8を塗布し、さらに図1cに示
すごとく、フォトリソグラフの手法を用い前記レジスト
膜8により上部磁気コアとなるべき第2の磁性層6aを
覆った後、不要な磁性層6bおよびその底部にあるシー
ド層4bをケミカルエッチング、イオンミリング等の方
法を用いて除去した。前記工程を経て残された第二の磁
性層6aが上部磁気コア7を構成するもので、前記磁気
コア7のトラック幅は0.5μmに作製された。次に図
1dに示すごとく前記基板表面にスパッター法を用いて
パーマロイよりなる金属層10を厚さ0.1μmに形成
した後、リフトオフにより上部磁気コア7の周囲にある
レジスト膜8および金属層11を除去した。上記工程を
経て出来あがった基板は図1eに示されるように、厚さ
0.2μmの非磁性層3上にトラック幅0.5μm、高
さ4μmの上部磁気コア7が形成され、その周辺部には
非磁性層3が露出した幅約2ミクロンの溝12が形成さ
れ、それ以外の部分には厚さ0.1μmの金属層10が
形成されている。次に図1eの状態に出来あがった基板
に対しガス圧4×10-4TorrでCHF3とCF4の
合計が10vol%以上となるArとの混合ガスのプラ
ズマ中でイオンビーム13を5分間照射し、基板表面を
エッチングした。前記混合ガスプラズマ中でのイオンビ
ームエッチングではAl23のエッチングレートがパー
マロイに対して大きいため、パーマロイよりなる上部磁
気コア7および金属層10が0.1μmエッチングされ
る間に、溝12底部に露出している厚み0.2μmのA
23を完全に除去することができた。その結果、図1
fに示すごとく前記金属膜10は除去されその下の非磁
性層3が露出し、また、上部磁気コア7周辺の非磁性層
も除去され、第1の磁性層が露出した状態が得られる。
次にイオンミリング装置内の前記CHF3、CF4およ
びArの混合ガスを排気し、新たにArガスのみをガス
圧4×10-4Torrで導入し、Arプラズマ中でイオ
ンビーム15を前記基板表面に照射しイオンビームエッ
チングを行った。本プラズマ中ではパーマロイ磁性材の
エッチングレートはAl23に対し約2倍程度大きく、
周辺の厚さ0.2μmの非磁性層3がエッチングされる
間に、溝14の底部に露出している第1の磁性層2を
0.5μmエッチング除去することができた。ビームの
入射角は、まず垂直から10度の入射をおこない、次
に、上部磁気コアおよび磁気ギャップ側壁への再付着物
を除去するため60度で入射をおこなった。上部磁気コ
ア7近傍の周囲は、上部磁気コア付け根よりも高くなっ
ているが、この60度入射のビームが記録トラック部に
入射する妨げになるほどではなかった。エッチング後の
状態は図1gで示され、上部磁気コア7の周辺に形成さ
れた新たな溝16により、第1の磁性層2には上部磁気
コア7との突合わせ部17が形成され、その幅は上部磁
気コア7とまったく同じ0.5μmであった。上部磁気
コア7の上面は0.8μm削られてその高さは3.2μ
mになっていた。次に図1hに示すように基板全面にA
23をスパッタし、その表面19を平坦化加工した。
なお、本実施例では、ケミカルエッチング時に上部磁気
コア7を保護する目的のレジストパターンを、そのまま
金属膜のリフトオフに利用したが、ケミカルエッチング
直後に上部磁気コア保護用レジストを除き、金属膜リフ
トオフ用のレジストパターンを改めて形成しても構わな
い。または、ケミカルエッチング直後に上部磁気コア保
護用レジストを除き、基板全面に金属膜を成膜した後
に、上部磁気コアおよびその周辺以外の部分をレジスト
で覆い、イオンミリングにて露出した部分の金属膜をエ
ッチングした後にレジストを取り除いて、所望の金属膜
を形成しても構わない。
【0012】以上のように本実施の形態1によれば、上
部磁気コア7をマスクとしてAl23を選択的にエッチ
ングする反応性イオンエッチングにより先ず上部磁気コ
ア周辺部のみに露出したAl23を、次に磁性層を選択
的にエッチングするイオンビームエッチングにより、上
部磁気コア周辺部のみに露出した第1の磁性層をエッチ
ングして、下部磁気コアの突き合わせ部17を形成する
ため、記録ヘッドのトラック幅を高効率、高精度、安定
的に作製することが可能になった。また、下部磁気コア
の突き合わせ部17の形成にあたり、上部コアおよびそ
の近傍以外の周辺部が上部コア付け根よりも高い位置に
あるため、トラック部周辺へのエッチング時の再付着が
大幅に減少しこれもトラック幅を高効率で安定に作製す
ることに有効に作用した。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明は、磁気抵抗効果型
薄膜磁気ヘッドにおいて記録ヘッドのトラック幅を効率
良く安定に作製することが可能になる。
【0014】本発明の薄膜磁気ヘッド製造方法を用いる
ことにより、トラック幅安定性が向上し、生産工程での
歩留まりが改善され、また、スループットも上昇する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1を示す薄膜磁気ヘッド製
造工程図
【図2】磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例を示す断面
【図3】薄膜磁気ヘッドの記録ヘッド要部を示す斜視図
【図4】従来の薄膜磁気ヘッド製造工程を示す図
【図5】従来の薄膜磁気ヘッド製造工程を示す図
【符号の説明】
1 絶縁層 2 下部磁気コア 3 記録ギャップ層 4,4a、4b シード層 5、37 レジストパターン 6a、6b 第2の磁性層 7 上部磁気コア 8、40、44 レジスト 10、11 金属層 12、14,16 溝 13 反応性エッチング 15、41 イオンビームエッチング 17、42 突合せ部 18 Al2O3保護層 19 平坦面 21 基板 22 絶縁層 23 下部磁気シールド 24 磁気抵抗効果素子 25 電極部 26 上部磁気シールドを兼ねた下部磁気コア 27 上部磁気コア 28 記録ギャップ 29 コイル 30 ABS面 31 保護膜 32 絶縁層 33 絶縁層 34,38,39 磁性層 35 記録ギャップ層 36 シード層 43 再付着物 45 保護金属膜 T トラック幅 T1 下部磁気コアのトラック幅

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果素子層とこの磁気抵抗効果
    素子層に検出電流を与える主電極層とで構成される読み
    出しヘッドと、前記読み出しヘッドの上部に絶縁層を介
    して形成され、記録ヘッドのリーディング側コア機能と
    読み出しヘッドの上部シールド機能とを兼ねた下部磁気
    コア層と、前記下部磁気コア層と磁気ギャップを介して
    対向する上部磁気コア層と、両磁気コア層に磁界を与え
    るコイル層とで構成される記録ヘッドを有する薄膜磁気
    ヘッドの製造方法であって、前記読み出しヘッドが形成
    された基板上に絶縁層を介して下部磁気コア層となる第
    1の磁性層と磁気ギャップを規定する非磁性層を順次形
    成する工程と、前記非磁性層上に上部磁気コアの形状を
    規定する第2の磁性層を形成する工程と、前記第2の磁
    性層およびその周辺を除く前記非磁性層上に第2の磁性
    層よりも薄い金属層を形成する工程と、前記金属層を形
    成後前記第2の磁性層周辺に露出した前記非磁性層を除
    去する工程と、前記第2の磁性層をマスクとして前記第
    1の磁性層を所定の深さにエッチングする工程とを含む
    薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1、第2の磁性層はパーマロイ、
    Crの1種以上を含む合金であり、前記非磁性層はAl2
    3またはSiO2であって、CHF3またはCF4もし
    くはその混合ガスとArよりなる反応性イオンビームエ
    ッチングを用いて前記第2の磁性層周辺に露出する前記
    非磁性層を除去し、続いて前記第2の磁性層をマスクと
    してArプラズマ中でイオンビームエッチングにより、
    前記第1の磁性層を所定の深さにエッチングすることを
    特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 磁気抵抗効果素子層とこの磁気抵抗効果
    素子層に検出電流を与える主電極層とで構成される読み
    出しヘッドと、前記読み出しヘッドの上部に絶縁層を介
    して形成され、記録ヘッドのリーディング側コア機能と
    読み出しヘッドの上部シールド機能とを兼ねた下部磁気
    コア層と、前記下部磁気コア層と磁気ギャップを介して
    対向する上部磁気コア層と、両磁気コア層に磁界を与え
    るコイル層とで構成される記録ヘッドを有する薄膜磁気
    ヘッドであって、請求項1,2記載の製造方法を用いて
    製造されたことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
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