JP2001290515A - シミュレーション装置およびシミュレーション方法 - Google Patents

シミュレーション装置およびシミュレーション方法

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JP2001290515A
JP2001290515A JP2000105950A JP2000105950A JP2001290515A JP 2001290515 A JP2001290515 A JP 2001290515A JP 2000105950 A JP2000105950 A JP 2000105950A JP 2000105950 A JP2000105950 A JP 2000105950A JP 2001290515 A JP2001290515 A JP 2001290515A
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mathematical model
control
simulation
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JP2000105950A
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English (en)
Inventor
Naoki Kanazawa
直樹 金沢
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷系、駆動系、および、制御系とを有する
制御システムをより正確にシミュレーションする。 【解決手段】 数学モデル入力手段1aは、負荷系2c
および駆動系2bに対応する数学モデルの入力を受け
る。演算手段1bは、数学モデルに応じた演算を行う。
制御信号入力手段1cは、制御系2aから出力された制
御信号を入力する。供給手段1dは、制御信号入力手段
1cから入力された制御信号を演算手段1bに対して供
給する。フィードバック手段1eは、演算手段1bによ
る演算結果を、制御系2aに対してフィードバックす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシミュレーション装
置およびシミュレーション方法に関し、特に、制御対象
となる負荷系と、負荷系を駆動する駆動系と、駆動系を
制御する制御系と、を有する制御システムの一部をシミ
ュレーションするシミュレーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ファームやソフトウエアを作成する手法
はユーザーフレンドリーになってきており、一昔前のア
センブラやC言語などの予備知識や学習が必要なテキス
ト記述の手法から、よく使用する機能はモジュール化し
た部品として利用するオブジェクト技術の利用に移りつ
つある。このモジュール化した部品(ファンクションブ
ロック)はソフトウエア作成環境において、各機能をイ
メージした絵や図等で表現される。
【0003】モータと負荷がギアを介して数段接続して
いるような複雑な機械系では、機械系パラメータ(ギア
のバックラッシュ、負荷イナーシャ、負荷トルク、軸剛
性等を総称して以下は全て機械系パラメータ)によりそ
の状態特有の挙動を示し、制御装置の調節パラメータ
(速度調節器ゲイン、積分定数、各種フィルタ、トルク
制限値などを総称して以下は調節パラメータ)を用いて
調節することになる。
【0004】制御装置の調節パラメータの最適値を求め
るにはいくつかの方法がある。第1は実機との組み合わ
せによるマニュアル調整する方法。第2は調節パラメー
タを自動調節するオートチューニング機能を予め制御装
置に内蔵したものを利用する方法。第3はパソコン上で
動作する市販の制御ソフトウエアを用いて全てをモデル
化してシミュレーションする方法である。
【0005】第1の方法は現場での試行錯誤と経験が必
要であり、一般に長い現場経験と熟練した技巧及び労力
を必要とする。この方法は制御挙動を物理的に説明する
ことができない場合があること、偶然に調整が完了する
場合があるなどの問題点があるが、旧くから現在に至る
までよく利用されている。
【0006】第2は制御装置内蔵のシーケンス運転で急
加減速運転や高速な定速運転を行うことで機械調節パラ
メータの計算をファームが行う方法である。このような
シーケンス運転はファームROM(Read Only Memory)
の制約上、固定的で柔軟性に欠ける。従って、そのシー
ケンス運転を許容できない機械システムには適合できな
いなどの問題点があり、実際にほとんど利用されていな
い。
【0007】第3の方法は、制御装置と機械系を全て含
めて、即ち、制御装置の機能および性能まで全て含めて
数学的にモデリングすることが必要であり、制御装置を
含めることで問題が複雑化する。即ち、制御装置の内部
構造をメーカは外部に開放していないので、ユーザが制
御装置を含めた完全なモデルを作成することは不可能で
ある。ユーザが理想化した制御装置をモデル化すること
で、実機の組み合わせを真値とした場合に比してモデル
の誤差が大きくなってしまう。この結果、シミュレーシ
ョンと実機では異なった挙動を示すことになり、シミュ
レーション自体が意味を成さなくなる。制御装置の内部
構造を知り得るメーカの開発元が、制御装置のソフトウ
エアを全て綿密にシミュレーションできたとしても、膨
大な計算量となり数十秒のシミュレーションに数時間を
要することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】各機能フロックはユー
ザの様々な目的に応じて作成される。モータ単体をシミ
ュレーションするレベルのファンクションブロック(以
下、FBと称す)はイナーシャによる積分であるから簡
単である。しかしながら、複雑な機械系を構築するため
の手法も同時に提供しなければ、ユーザは機械の実体を
FBによるモデルに移すことが容易にできないという問
題点があった。
【0009】また、複雑な機械システムを駆動する場
合、ほとんどの場合、制御装置と機械系を実際に組み合
わせてテストを行って調整することが昔から現在に至る
まで行われている。そして場合により、機械的な共振点
の存在による許容できない速度変動や、バックラッシュ
に伴う機械音の発生、位置決め制御において所望の性能
がでない、駆動および制動能力不足などの問題が現場で
発生することがある。この結果、システムの立ち上げ工
程最終段階でシステムの再構築や部品の変更などを余儀
なくされる場合があるという問題点があった。また、実
機による組み合わせテストを完了させるには熟練した技
と経験が必要であるという問題点もあった。
【0010】従来は、その対応策として、第1に性能お
よび機能的に余裕をみた部品および機械の選定を行うこ
と。第2に高価な市販制御シミュレーション用のソフト
ウエアを利用して、パソコン上で制御シミュレーション
を行い、制御挙動と機械系パラメータの関係を確認する
ことを行っていた。前者ではシステムが高コストになっ
てしまい、後者では制御装置のハードウエアおよびファ
ームまで含めた全てのモデリングを行う必要があり、複
雑な機械系になるとモデル誤差が大きく実機動作との違
いが大きくなり制御挙動の傾向解析に利用はするが、実
用に耐えないなどの問題点があった。
【0011】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であり、低い導入コストでより真値に近いシミュレーシ
ョンを実行可能なシミュレーション装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、図1に示す、制御対象となる負荷系2c
と、負荷系2cを駆動する駆動系2bと、駆動系2bを
制御する制御系2aと、を有する制御システム2の一部
をシミュレーションするシミュレーション装置1におい
て、前記負荷系2cおよび前記駆動系2bに対応する数
学モデルの入力を受ける数学モデル入力手段1aと、前
記数学モデルに応じた演算を行う演算手段1bと、前記
制御系2aから出力された制御信号を入力する制御信号
入力手段1cと、前記制御信号入力手段1cから入力さ
れた制御信号を前記演算手段1bに対して供給する供給
手段1dと、前記演算手段1bによる演算結果を、前記
制御系2aに対してフィードバックするフィードバック
手段1eと、を有することを特徴とするシミュレーショ
ン装置が提供される。
【0013】ここで、数学モデル入力手段1aは、負荷
系2cおよび駆動系2bに対応する数学モデルの入力を
受ける。演算手段1bは、数学モデルに応じた演算を行
う。制御信号入力手段1cは、制御系2aから出力され
た制御信号を入力する。供給手段1dは、制御信号入力
手段1cから入力された制御信号を演算手段1bに対し
て供給する。フィードバック手段1eは、演算手段1b
による演算結果を、制御系2aに対してフィードバック
する。
【0014】また、本発明では上記課題を解決するため
に図11に示す、制御対象となる負荷系と、負荷系を駆
動する駆動系2bと、駆動系2bを制御する制御系2a
と、を有する制御システム2の一部をシミュレーション
するシミュレーション装置1において、前記負荷系に対
応する数学モデルの入力を受ける数学モデル入力手段1
aと、前記数学モデルに応じた演算を行う演算手段1b
と、前記負荷系の代わりとして前記駆動系に接続された
負荷機2dの状態を検出する検出手段1hと、前記検出
手段1hの検出結果を前記演算手段に供給する供給手段
1dと、前記演算手段1bの演算結果に応じて前記負荷
機2dを制御する制御手段1gと、を有することを特徴
とするシミュレーション装置が提供される。
【0015】ここで、数学モデル入力手段1aは、負荷
系に対応する数学モデルの入力を受ける。演算手段1b
は、数学モデルに応じた演算を行う。検出手段1hは、
負荷系の代わりとして駆動系に接続された負荷機2dの
状態を検出する。供給手段1dは、検出手段1hの検出
結果を演算手段に供給する。制御手段1gは、演算手段
1bの演算結果に応じて負荷機2dを制御する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の動作原理を説明
するための原理図である。この図に示すように、シミュ
レーション装置1は、数学モデル入力手段1a、演算手
段1b、制御信号入力手段1c、供給手段1d、フィー
ドバック手段1e、および、停止手段1fによって構成
されており、制御システム2の駆動系および負荷系をシ
ミュレーションする。
【0017】ここで、数学モデル入力手段1aは、制御
システム2の負荷系2cおよび駆動系2bに対応する数
学モデルの入力を受ける。なお、この数学モデルは、図
示せぬ表示装置に表示されたGUI(Graphical User I
nterface)において、FBを相互に連結することによっ
て生成されたものである。
【0018】演算手段1bは、数学モデル入力手段1a
から入力された数学モデルに応じた演算処理を行う。制
御信号入力手段1cは、制御系2aから出力された制御
信号を入力する。
【0019】供給手段1dは、制御信号入力手段1cか
ら入力された制御信号を、演算手段1bに対して供給す
る。フィードバック手段1eは、演算手段1bによる演
算結果を、制御系2aに対してフィードバックする。
【0020】停止手段1fは、シミュレーションを実行
する際には、駆動系2bの動作を停止させる。また、シ
ミュレーション対象である制御システム2は、制御系2
a、駆動系2b、および、負荷系2cによって構成され
ている。制御系2aは、例えば、制御装置のファームで
あり、駆動系2bからのフィードバック信号と制御指令
に応じて駆動系2bを制御する。
【0021】駆動系2bは、例えば、モータによって構
成されており、制御系2aからの制御指令に応じて、負
荷系2cを駆動する。負荷系2cは、例えば、工作機械
であり、駆動系2bの制御に応じて動作する。
【0022】次に、以上の原理図の動作について説明す
る。いま、ファンクションブロックが適宜組み合わせら
れ、駆動系2bおよび負荷系2cに対応する数学モデル
が構成され、数学モデル入力手段1aから入力されたと
する。
【0023】数学モデル入力手段1aは、入力された数
学モデルを、演算手段1bに供給する。演算手段1b
は、入力された数学モデルを保持し、動作の要求がなさ
れるまで待機状態となる。
【0024】このような状態において、シミュレーショ
ン動作を開始すると、先ず、停止手段1fが駆動系2b
の動作を停止させる。即ち、シミュレーション中はシミ
ュレーション装置1によって駆動系2bおよび負荷系2
cの機能が代替されるので、駆動系2bを動作させる必
要がないからである。その結果、駆動系2bと負荷系2
cは制御系2aからは切り離された状態となる。
【0025】次に、制御系2aに対して所定の指令値が
供給されて動作が開始されると、制御系2aは、フィー
ドバック手段1eからのフィードバック信号と、指令値
との差分に応じて生成した制御信号を出力する。なお、
駆動系2bは、停止手段1fによって動作が停止されて
いるので、制御系2aから制御信号が供給された場合で
も動作することはない。
【0026】制御系2aから出力された制御信号は、制
御信号入力手段1cを介してシミュレーション装置1に
入力され、供給手段1dに供給される。供給手段1d
は、制御信号入力手段1cから入力された制御信号を演
算手段1bに対して供給する。
【0027】演算手段1bは、供給手段1dから供給さ
れた制御信号に対して、保持している数学モデルに応じ
た演算処理を施す。フィードバック手段1eは、演算手
段1bの演算結果を制御系2aに対してフィードバック
する。
【0028】その結果、制御系2aとシミュレーション
装置1の間でフィードバックループが形成されることに
なる。ここで、演算手段1bによってシミュレーション
されている数学モデルは、駆動系2bおよび負荷系2c
に対応するものであるので、駆動系2bおよび負荷系2
cを動作させることなく、システム全体の挙動を知るこ
とができる。
【0029】以上に説明したように、本発明のシミュレ
ーション装置によれば、駆動系2bおよび負荷系2cを
実際に動作させることなく、システム全体の挙動を知る
ことが可能となる。その結果、制御系2aを含んだ状態
でシミュレーションができるので、システム全体をシミ
ュレーションした場合に比較して、より真値に近い結果
を得ることが可能となる。
【0030】次に、本発明の実施の形態の構成例につい
て説明する。図2は、本発明の実施の形態の構成例を示
す図である。この図において、制御装置20には、統括
指令部21と光通信部22とが具備されている。この制
御装置20は、固有のファームウエアを有しており、制
御対象となる機械系を独自に制御可能であるとともに、
統括指令部21からの指令により制御対象を制御するこ
とも可能である。なお、制御装置20と制御装置25−
1〜25−nは同様の構成である。
【0031】統括指令部21は、制御装置20の制御P
T板上に配置されており、コネクタ21aを介してプロ
グラマブルコントローラ(以下、PCと称す)24から
供給される制御用プログラムを入力し、制御装置20を
制御するとともに、光通信部22を介して制御装置25
−1〜25−nを制御する。
【0032】光通信部22は、統括指令部21に接続さ
れ、統括指令部21からの制御信号を光信号に変換して
制御装置25−1〜25−nに供給する。なお、光通信
部22を、制御装置20に対して付加するようにしても
よい。
【0033】PC24は、例えば、パーソナルコンピュ
ータ等によって構成されており、統括指令部21で実行
する制御プログラムを、例えば、GUI等を介して生成
する。
【0034】光ケーブル26−1〜26−nは、光通信
部22および制御装置25−1〜25−nを相互に接続
し、光信号によって情報を送受信する。次に、図3を参
照して、図2に示す実施の形態の各部の詳細な構成例に
ついて説明する。
【0035】この図に示すように、統括指令部21は、
コネクタ21a、シリアルバス21b、CPU21c、
フラッシュメモリ21d、RAM21e、バス21f、
CPU21g、フラッシュメモリ21h、RAM21
i、および、バックアップ電源21jによって構成され
ている。
【0036】CPU21c、フラッシュメモリ21d、
および、RAM21eは、PC24から制御プログラム
を入力する処理を実行する。CPU21g、フラッシュ
メモリ21h、および、RAM21iは、PC24から
入力された制御プログラムに従って制御装置20および
制御装置25−1〜25−nを制御する。
【0037】ここで、CPU21cは、シリアルバス2
1bを介してPC24から制御プログラムを入力する処
理を実行する。フラッシュメモリ21dは、CPU21
cが実行するプログラムを格納している。
【0038】RAM21eは、CPU21cが実行対象
とするプログラムやデータ等を一時的に格納する。バス
21fは、パラレルバスであり、装置の各部を接続して
情報の授受を可能とする。
【0039】CPU21gは、フラッシュメモリ21h
に格納されている制御プログラムに従って制御装置20
および制御装置25−1〜25−nを制御する。フラッ
シュメモリ21hは、CPU21cによって入力された
制御プログラムを記録する。
【0040】RAM21iは、CPU21gが実行対象
とするプログラムやデータ等を一時的に格納するととも
に、フラッシュメモリ21hに格納されている制御プロ
グラムをバックアップする。
【0041】バックアップ電源21jは、RAM21i
に対して電源を供給しており、装置の電源が切断された
場合でもRAM21iに格納されている情報が消滅する
ことを防止する。
【0042】一方、光通信部22は、コネクタ22a、
バス22b、ROM22c、RAM22d、CPU22
e、I/F22fによって構成されており、制御装置2
0から供給された制御信号を光信号に変換して制御装置
25−1〜25−nに対して供給する。
【0043】ここで、コネクタ22aは、制御装置20
と光通信部22をパラレルバスであるバス20bによっ
て接続する。バス22bはパラレルバスであり、制御装
置20とROM22cその他を接続し、情報の授受を可
能とする。
【0044】ROM22cは、CPU22eが実行する
プログラム等を格納している。RAM22dは、CPU
22eが実行対象とするプログラムやデータ等を一時的
に格納する。
【0045】I/F22fは、CPU22eから供給さ
れた電気信号を光信号に変換し、光ケーブル26−1に
対して送出する。次に、以上の実施の形態の動作につい
て説明する。
【0046】本実施の形態では、シミュレーションの対
象である負荷系と制御系に対応する数学的なモデルを生
成する必要があるが、以下では、先ず、このようなモデ
ルを生成する方法について説明する。
【0047】図4は、慣性モデルをファンクションブロ
ックによって構成する場合の一例である。この例では、
モータ側トルク60、負荷側トルク61、および、粘性
負荷(風損、動摩擦損)64の差分が加減算器62によ
って算出され、積分器63によって得られた結果が積分
されるとともにイナーシャ65で除した結果が負荷側速
度66として出力されている。
【0048】以上のようなモデルにおいて、伝達トルク
Δτを式で表すと以下のようになる。なお、τrefはモ
ータ側トルク、τLは負荷側トルク、τDは粘性負荷を示
している。
【0049】
【数1】
【0050】また、トルクτ、イナーシャJ、速度ωの
関係は以下のようになる。
【0051】
【数2】
【0052】図5は、軸モデルをファンクションブロッ
クによって構成した場合の一例である。この例は、モー
タ、モータと負荷を接続する軸、および、ギアをモデル
化したものである。モータ側速度(ωM)70と負荷側
速度(ωL)71とは、加減算器72によって差分が算
出され、積分器73によって積分されて位相偏差(Δ
θ)に変換される。ギアにバックラッシュがある場合に
は、軸の片側が逆方向に回転を開始する際には、バック
ラッシュ分の角度は、他方の装置側には力は伝達されな
い。これを不感帯75で表し、ファンクションブロック
74で実際の計算を行う。軸の両端の位置偏差(Δθ)
はストレスそのものであり、軸の剛性Kに比例したトル
ク76(τL)が伝達する。また、負荷側からは粘性負
荷(風損、動摩擦損)77が加減算器79によって除算
され、負荷側トルク80となる。なお、スイッチ78
は、不感帯である場合にはOFFとなって粘性負荷が出
力に反映されないようにする。
【0053】以上のようなモデルにおいて、モータ側と
機械側の位置偏差Δθは、モータ速度ωM、負荷速度ωL
より以下の式を用いて表すことができる。
【0054】
【数3】
【0055】また、負荷側に伝達する負荷側トルクτL
は、以下の式で表すことができる。
【0056】
【数4】
【0057】図6は、以上のモデルを用いて複雑な機械
モデルを構築した場合の一例を示す図である。この図で
は、モータと3つの負荷が並列に接続され、1つの負荷
が更に直列に接続された機械系に対応するモデルであ
る。即ち、モータ慣性90に対して負荷慣性91〜93
が並列に接続され、負荷慣性91に対して負荷慣性94
が直列に接続されている。
【0058】図7は、図6に示すモデルをブロック図で
表したものである。この図において、慣性モデルは図4
に対応するモデルであり、軸モデルは図5に対応するモ
デルである。
【0059】この例では、加減算器100は、軸モデル
105〜107の出力と、トルク指令との差分を算出し
て慣性モデル101に供給する。慣性モデル101の出
力は、加減算器102〜104へ供給され、そこで、慣
性モデル113〜115からの出力との差分が算出さ
れ、軸モデル105〜107にそれぞれ供給される。
【0060】軸モデル105の出力は、加減算器108
へ供給され、そこで、軸モデル117からの出力との差
分が算出され、慣性モデル113に供給される。軸モデ
ル106,107の出力は、加減算器109,110に
供給され、そこで、負荷トルク111,112との差分
が算出されて慣性モデル114,115へそれぞれ供給
される。
【0061】慣性モデル113の出力は加減算器116
に供給され、そこで、慣性モデル120からの出力との
差分が算出され、軸モデル117に供給される。加減算
器118は、軸モデル117の出力と負荷トルク119
との差分を算出し、慣性モデル120に供給する。
【0062】以上に示したように、ファンクションブロ
ックを用いた慣性モデルと軸モデルとを用いることによ
り、複雑な機械系も簡単にモデル化することが可能とな
る。次に、以上のようにして生成したファンクションブ
ロックを用いて、シミュレーションを行う場合の具体的
な例について説明する。
【0063】図8は、図3に示す実施の形態によって、
駆動系および負荷系をシミュレーションする場合の動作
を説明するための図である。この図において、ソフトウ
エアブロック140は、統括指令部21のフラッシュメ
モリ21hに格納されたプログラムによって実現される
機能である。また、加減算器141、速度調節器14
2、駆動制御部143、スイッチ144、および、スイ
ッチ145は、例えば、制御装置20に内蔵されてい
る。また、エンコーダ146、モータ147、軸14
8、負荷機械149は、制御装置20の制御対象であ
る。
【0064】ソフトウエアブロック140は、スケール
変換部140a、加減算器140b、慣性モデル140
c、加減算器140d、スケール変換部140e、軸モ
デル140f、外乱トルク140g、加減算器140
h、および、慣性モデル140iによって構成されてい
る。
【0065】ここで、スケール変換部140aは、速度
調節器142から出力されたデータ(最大出力に対する
出力割合%)を、工業値である単位(Newton Meter)
に変換する。
【0066】加減算器140bは、スケール変換部14
0aから出力されたデータと、軸モデル140fからの
出力との差分を算出して、慣性モデル140cに供給す
る。慣性モデル140cは、モータに対応するファンク
ションブロックである。
【0067】加減算器140dは、慣性モデル140c
からの出力と、慣性モデル140iとの差分を算出し、
軸モデル140fに供給する。スケール変換部140e
は、慣性モデル140cから出力された工業値である角
速度(rad/sec)を、回転数(rpm)に変換す
る。
【0068】軸モデル140fは、モータと負荷とを連
結する軸に対応するモデルである。加減算器140h
は、軸モデル140fの出力と外乱トルク140gの差
分を算出し、得られた結果を慣性モデル140iに入力
する。
【0069】慣性モデル140iは、負荷に対応するモ
デルである。加減算器141は、速度指令ω*と、スイ
ッチ145から供給された速度ωとの差分を算出し、速
度調節器142に供給する。
【0070】駆動制御部143は、インバータ等によっ
て構成され、速度調節器142からの出力に応じてモー
タを制御する。スイッチ144は、統括指令部21によ
って制御され、ソフトウエアブロック140によってシ
ミュレーションを行う場合にはOFFの状態とされ、そ
れ以外の場合にはONの状態とされる。
【0071】スイッチ145は、同様に統括指令部21
によって制御され、シミュレーションを実行する際に
は、ソフトウエアブロック140側に接続され、それ以
外の場合にはエンコーダ146側に接続される。
【0072】エンコーダ146は、モータ147の出力
軸等に接続されており、モータの回転数に対応する信号
を出力する。モータ147は、軸148を介して負荷機
械149に接続されている。
【0073】軸148は、ギアおよび軸によって構成さ
れており、モータの回転力を適宜変速して負荷機械14
9に伝達する。負荷機械149は、例えば、工作機械の
切削部等の実動部分である。
【0074】次に、以上の実施の形態の動作について説
明する。先ず、ソフトウエアブロック140によってシ
ミュレーションを行う場合について説明する。
【0075】ソフトウエアブロック140によってシミ
ュレーションを行う場合には、統括指令部21は、スイ
ッチ144をOFFの状態にして駆動制御部143から
の出力を切断するとともに、スイッチ145によってス
ケール変換部140eからの出力を選択する。その結
果、速度調節器142、ソフトウエアブロック140、
および、加減算器141によってループが形成されるこ
とになる。
【0076】このような状態において、速度指令ω*が
加減算器141に入力されると、ソフトウエアブロック
140の出力は、まだ、初期値の“0”の状態であるの
で、速度調節器142には、速度指令ω*がそのまま入
力されることになる。
【0077】速度調節器142は、速度指令ω*に応じ
た制御信号を生成し、スケール変換部140aに対して
供給する。スケール変換部140aは、速度調節器14
2から供給された制御信号(最大出力に対する出力割合
%)を、工業値である単位(Newton Meter)に変換し、
加減算器140bに供給する。
【0078】加減算器140bは、スケール変換部14
0aから供給されたトルク指令τ*と軸モデル140f
の出力の差分を算出し、慣性モデル140cに対して供
給する。
【0079】慣性モデル140cは、入力されたトルク
指令τ*をイナーシャJで積分し、得られた負荷速度を
スケール変換部140eと加減算器140dに供給す
る。加減算器140dに供給された出力信号は、慣性モ
デル140iからの出力との差分が算出され、軸モデル
140fに供給される。
【0080】軸モデル140fは加減算器140dから
の出力を積分して位置偏差を生成し、この位置偏差に対
してバックラッシュモデルである不感帯モデルを介して
軸剛性を乗算することで負荷伝達トルクを生成して加減
算器140b,140hに供給する。
【0081】加減算器140hは、軸モデル140fか
ら供給された負荷側トルクから外乱トルク140gを減
算し、慣性モデル140iに対して供給する。慣性モデ
ル140iは、加減算器140hからの出力である負荷
伝達トルクを負荷のイナーシャで積分することにより、
負荷側速度を算出し、加減算器140dに供給する。
【0082】スケール変換部140eは、慣性モデル1
40cから出力された工業値である角速度(rad/s
ec)を、回転数(rpm)に変換し、スイッチ145
に供給する。スイッチ145は、前述したように、加減
算器141側に接続されているので、スケール変換部1
40eからの出力は、加減算器141に供給されること
になる。
【0083】以上の動作により、制御装置20の速度調
節器142から出力された信号は、ソフトウエアブロッ
ク140によってシミュレーションされた駆動系および
負荷系に供給され、そこで設定値に応じた演算処理が施
され、再度、速度調節器142に入力されることにな
る。
【0084】図9は、スケール変換部140eの出力を
PC24によってモニタした場合の表示例である。この
例では、ウィンドウ200の表示領域200aに、図8
に示す加減算器141に対してステップ入力がなされた
場合における駆動系のステップ応答特性が表示されてい
る。
【0085】このように、速度調節器142を一部に含
んだ状態で、対象となる系のシミュレーションを行うこ
とが可能となるので、全てをモデル化した場合に比較し
てより真値に近い値を得ることが可能となる。
【0086】また、このようなシミュレーションでは、
制御系および負荷系を実際に動作して調節することがで
きない場合(例えば、パラメータが未設定の状態で動作
させることは危険である場合)においても、適切なパラ
メータを得ることができる。
【0087】更に、外乱トルク140g等を適宜設定す
ることにより、様々な条件下での使用も想定したパラメ
ータの設定が可能となる。なお、この機械モデルは、正
確には、モータの慣性と負荷機の慣性が剛性のある軸を
介して接続されている2慣性系モデルと呼ばれるもので
ある。剛性の大きさとモータ、負荷機の慣性により軸両
端の共振周波数が決まり、制御装置の調節系パラメータ
により共振の振幅が決まる。
【0088】機械系の応答を高めるには速度調節器14
2のゲインを大きくする必要があるが、大きくし過ぎる
と共振の度合いが大きくなり、許容できない速度変動と
なって現れる。また、加速や減速等の過渡的な状態では
速度調節器142の積分定数を小さくし過ぎるとモータ
ハンチングの為にモータ147から異様な音が発生する
こととなる。このような現象を予めシミュレーションに
より確かめ、調節パラメータを決定できることになる。
【0089】図10は、図8の場合に比較して、更に複
雑な制御系および駆動系を有するシステムの具体例であ
る。この例は、位置・速度制御部150、ハードウエア
部157、機械系160、および、その他の部分によっ
て構成されている。
【0090】位置・速度制御部150は、加減算部15
0a、位置調節器150b、可減速演算器150c、フ
ィルタ150d、加減算器150e、速度調節器150
f、トルク制限器150g、加減算器150h、スイッ
チ150i,150j、フィルタ150k、および、磁
束調節器150mによって構成されており、制御対象で
あるモータ160aの位置および速度を制御する。
【0091】加減算器151,152、電流調節器15
3、ベクトル回転器154、および、2相/3相変換器
155は、位置・速度制御部150から出力された制御
信号に対応する3相信号を生成してハードウエア部15
7に供給する。なお、スイッチ156は、2相/3相変
換器155の出力を遮断するスイッチである。
【0092】ハードウエア部157は、PWM(Pulse
Width Modulation)157a、キャリア157b、ON
−DELAY157c、および、スイッチング回路15
7dによって構成されており、2相/3相変換器155
の出力に応じた駆動信号を生成してモータ160aに供
給する。
【0093】2相/3相変換器158およびベクトル回
転器159は、スイッチング回路157dからの出力信
号を2相信号に変換して、加減算器151,152にフ
ィードバックする。
【0094】機械系160は、モータ160a、エンコ
ーダ160b、ギア160c,160d、負荷160
e、エンコーダ160fによって構成されており、ハー
ドウエア部157から出力された3相信号に応じてモー
タ160aが回転され、ギア160c,160dを介し
て負荷160eが駆動される。このとき、モータ160
aと負荷160eに関する情報は、エンコーダ160b
およびエンコーダ160fによってそれぞれ検知され、
位置・速度制御部150にフィードバックされる。
【0095】このような制御システムに対して、本発明
を適用し、シミュレーションを実行する場合には、スイ
ッチ150i,150jによって、エンコーダ160
b,160fからの信号を、対象となるソフトウエアブ
ロック(図示せず)側に供給するとともに、2相/3相
変換器155からの出力信号をスイッチ156により遮
断する。そして、そのような状態において、ソフトウエ
アブロックによりシミュレーションを実行する。
【0096】即ち、本実施の形態によってシミュレーシ
ョンを行う場合には、シミュレーションの対象となる制
御系を停止するとともに、制御系に対するフィードバッ
ク信号をソフトウエアブロックに対して供給する必要が
ある。
【0097】次に本発明の他の実施の形態に対応する原
理図について説明する。図13は、本発明の他の実施の
形態に対応する原理図の一例である。なお、この図にお
いて、図1の場合と対応する部分には、同一の符号を付
してあるので、その説明は適宜省略する。
【0098】この例では、図1の場合に比較して、制御
システム2の負荷系2cが除外され、その代わりに負荷
機2dが付加されている。また、シミュレーション装置
1からは制御信号入力手段1c、フィードバック手段1
e、停止手段1fが除外され、制御手段1gおよび検出
手段1hが新たに付加されている。また、シミュレーシ
ョン装置1は、図1の例では、制御系2aおよび駆動系
2bに接続されているが、図11の例では負荷機2dに
のみ接続されている。
【0099】ここで、数学モデル入力手段1aは、負荷
系に対応する数学モデルの入力を受ける。演算手段1b
は、入力された数学モデルに応じた演算を行う。
【0100】検出手段1hは、負荷系の代わりとして接
続された負荷機2dの状態を検出する。供給手段1d
は、検出手段1hの検出結果を演算手段1bに供給す
る。
【0101】制御手段1gは、演算手段1bの演算結果
に応じて負荷機2dを制御する。また、負荷機2dは、
負荷をシミュレーションするためのモータである。な
お、負荷機2dと駆動系2bとは剛性の大きい(剛性の
無視できる)軸を介して機械的に接続されている。その
他の構成は、図1の場合と同様である。
【0102】次に、以上の原理図の動作について説明す
る。いま、数学モデル入力手段1aからシミュレーショ
ンしようとする負荷系の数学モデルが入力されると、こ
の数学モデルは演算手段1bに供給される。
【0103】演算手段1bは、入力された数学モデルを
保持し、シミュレーションの開始を示す制御信号が供給
されるまで待機する。このような状態において、シミュ
レーションの開始を示す制御信号が演算手段1bに供給
されると、シミュレーション動作が開始される。
【0104】シミュレーション動作が開始されると、検
出手段1hは、負荷機2dからの検出信号を取得し、供
給手段1dに供給する。供給手段1dは、検出手段1h
からの信号を演算手段1bに供給する。
【0105】演算手段1bは、数学モデルに応じて供給
手段1dから供給された信号に対して所定の演算処理を
施し、得られた結果を制御手段1gに供給する。制御手
段1gは、演算手段1bから供給された信号に応じて、
負荷機2dを制御する。その結果、負荷機2dは、目的
とする数学モデルに応じた特性を有するように制御され
ることになる。
【0106】このようにして、駆動系2bに対して負荷
機2dを接続し、対象とする数学モデルに応じてこの負
荷機2dを制御するようにすることで、任意の負荷特性
を実現することが可能となる。その結果、様々な状況を
想定したシミュレーションが可能となる。
【0107】なお、このようなシミュレーションは、駆
動系2bを負荷系に対して接続する前の段階において、
特に有効であると考えられる。次に、以上の原理図に係
る実施の形態について説明する。
【0108】図12は、図11に示す原理図に対応する
実施の形態の構成例である。この図において、制御装置
170は、例えば、図3に示す制御装置20に対応して
おり、モータ171を制御する。
【0109】モータ171は、制御装置170の制御に
応じて動作する。軸172は、剛性の大きい軸によって
構成され、モータ171と負荷機173とを機械的に接
続する。
【0110】負荷機173は、負荷を模擬するためのモ
ータであり、制御装置174の制御に応じて負荷特性が
変化する。制御装置174は、例えば、図3に示す制御
装置25−1に対応しており、統括指令部21によって
実現されるソフトウエアブロック175に応じた負荷特
性を負荷機173に実現させる。
【0111】ソフトウエアブロック175は、統括指令
部21のフラッシュメモリ21hに格納されている制御
ソフトによって実現される機能であり、この例では、負
荷機側慣性と負荷側の粘性負荷(回転数に比例した風損
または動摩擦損)、および、固定負荷をシミュレーショ
ンしている。
【0112】ここで、負荷速度175aは、負荷の速度
を示す。微分器175bは、負荷速度の微分値を求め、
これにイナーシャ175cを乗算した値をトルクとして
加減算器175eに出力する。粘性負荷175dは、速
度に比例した抵抗である。イナーシャ175cは負荷の
慣性を示す。固定負荷175fは、負荷が有する固定的
なトルクである。負荷側トルク指令175gは、以上の
モデルによって算出された負荷を駆動するのに必要なト
ルクである。この指令値は、制御装置174に供給さ
れ、負荷機173はこの指令値に応じたトルクを発生す
ることになる。
【0113】なお、以上のモデルによってシミュレーシ
ョンされるトルクτLを式に示すと、以下のように表す
ことができる。
【0114】
【数5】
【0115】この式において、右辺第1項のトルク(以
下トルク#1と称す)は、速度ωLとイナーシャJとの
積であるので、慣性の大きい負荷機を加速・減速するに
は大きなトルクが必要であることがこの式から分かる。
プログラム上でJの大きさを変える事で、様々な慣性を
もつ負荷機を駆動するシミュレーションが実行できる。
【0116】一方、このトルク#1には、右辺第2項の
負荷速度に比例したシミュレーショントルク(DωL
以下トルク#2と称す)が加算される。トルク#2は負
荷速度が大きくなるとそれに比例して負荷トルクも大き
くなることを示しており、これは機械システムの粘性損
失にあたる。プログラム上で粘性係数にあたる変数Dの
大きさを変えることで、様々な粘性力をもつ負荷側の特
徴をシミュレーションすることができる。
【0117】また、トルク#1には籠を上下搬送するよ
うな場合の固定負荷シミュレーショントルク(τS:以
下トルク#3と称す)も加算される。トルク#3は籠や
荷物の重さに応じた固定トルクを想定しており、プログ
ラミング上で固定負荷τS変数の大きさを変えること
で、様々な固定負荷をもつ負荷系のシミュレーションが
実行できる。
【0118】以上に示したように、図12に示すソフト
ウエアブロック175によって、負荷機173をトルク
制御することで、式(5)に示す3つの変数に応じたダ
イナミックなシミュレーションが実行可能となる。
【0119】以上に説明したように、本実施の形態によ
れば、実際の駆動用制御装置のハードウエアおよびファ
ームをそのまま使用することになるので、ファームの一
部である位置・速度制御性能・機能を利用する手法に比
べて、より実機により近い状態で模擬動作させることが
可能となる。
【0120】これにより、物理的な挙動を実際のシステ
ムをそのまま利用して解析し、駆動および制動能力の確
認を行うことが可能となる。なお、以上の実施の形態で
は、制御装置20および制御装置25−1〜25−nが
相互に接続され、制御装置20が統括指令部21を具備
する場合を例に挙げて説明を行ったが、本発明はこのよ
うな場合にのみ限定されるものではなく、他の構成にお
いても実施が可能であることはいうまでもない。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、制御対
象となる負荷系と、負荷系を駆動する駆動系と、駆動系
を制御する制御系と、を有する制御システムの一部をシ
ミュレーションするシミュレーション装置において、負
荷系および駆動系に対応する数学モデルの入力を受ける
数学モデル入力手段と、数学モデルに応じた演算を行う
演算手段と、制御系から出力された制御信号を入力する
制御信号入力手段と、制御信号入力手段から入力された
制御信号を演算手段に対して供給する供給手段と、演算
手段による演算結果を、制御系に対してフィードバック
するフィードバック手段と、を有するようにしたので、
駆動系および負荷系を実際に動作させることなく、制御
系のパラメータを設定することが可能となる。
【0122】また、制御対象となる負荷系と、負荷系を
駆動する駆動系と、駆動系を制御する制御系と、を有す
る制御システムの一部をシミュレーションするシミュレ
ーション装置において、負荷系に対応する数学モデルの
入力を受ける数学モデル入力手段と、数学モデルに応じ
た演算を行う演算手段と、負荷系の代わりとして駆動系
に接続された負荷機の状態を検出する検出手段と、検出
手段の検出結果を演算手段に供給する供給手段と、演算
手段の演算結果に応じて負荷機を制御する制御手段と、
を有するようにしたので、実際の制御系と駆動系を取り
込んだ状態でシミュレーションを行うことが可能とな
り、真値に近い結果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作原理を説明する原理図である。
【図2】本発明の実施の形態の構成例を示す図である。
【図3】図2に示す実施の形態の各部の詳細な構成例に
ついて説明する図である。
【図4】慣性モデルをファンクションブロックによって
構成した場合の一例を示す図である。
【図5】軸モデルをファンクションブロックによって構
成した場合の一例を示す図である。
【図6】図4および図5に示すモデルを用いて複雑な機
械モデルを構築した場合の一例を示す図である。
【図7】図6に示すモデルをブロック図で表した場合の
図である。
【図8】図3に示す実施の形態によってシミュレーショ
ンを行う場合の動作を説明するための図である。
【図9】スケール変換部の出力をPCによってモニタし
た場合の表示例である。
【図10】複雑な制御系および駆動系を有するシステム
の具体例を示す図である。
【図11】本発明の動作原理を説明する原理図である。
【図12】図11に示す原理図に対応する実施の形態の
構成例である。
【符号の説明】
1 シミュレーション装置 1a 数学モデル入力手段 1b 演算手段 1c 制御信号入力手段 1d 供給手段 1e フィードバック手段 1f 停止手段 1g 制御手段 1h 検出手段 2 制御システム 2a 制御系 2b 駆動系 2c 負荷系 2d 負荷機 20 制御装置 21 統括指令部 22 光通信部 24 ソフトウエア開発環境 25−1〜25−n 制御装置 26−1〜26−n 光ケーブル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御対象となる負荷系と、負荷系を駆動
    する駆動系と、駆動系を制御する制御系と、を有する制
    御システムの一部をシミュレーションするシミュレーシ
    ョン装置において、 前記負荷系および前記駆動系に対応する数学モデルの入
    力を受ける数学モデル入力手段と、 前記数学モデルに応じた演算を行う演算手段と、 前記制御系から出力された制御信号を入力する制御信号
    入力手段と、 前記制御信号入力手段から入力された制御信号を前記演
    算手段に対して供給する供給手段と、 前記演算手段による演算結果を、前記制御系に対してフ
    ィードバックするフィードバック手段と、 を有することを特徴とするシミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 シミュレーションを実行する際には、前
    記駆動系の動作を停止させる停止手段を更に有すること
    を特徴とする請求項1記載のシミュレーション装置。
  3. 【請求項3】 前記制御信号入力手段から入力された信
    号に対してスケール変換を施す第1のスケール変換手段
    と、 前記演算手段による演算結果に対してスケール変換を施
    す第2のスケール変換手段と、 を更に有することを特徴とする請求項1記載のシミュレ
    ーション装置。
  4. 【請求項4】 前記数学モデル入力手段は、グラフィカ
    ルユーザインターフェースを有しており、 前記数学モデルは前記グラフィカルユーザインターフェ
    ースによりファンクションブロックを適宜接続すること
    により構成される、 ことを特徴とする請求項1記載のシミュレーション装
    置。
  5. 【請求項5】 制御対象となる負荷系と、負荷系を駆動
    する駆動系と、駆動系を制御する制御系と、を有する制
    御システムの一部をシミュレーションするシミュレーシ
    ョン方法において、 前記負荷系および前記駆動系に対応する数学モデルの入
    力を受ける数学モデル入力ステップと、 前記数学モデルに応じた演算を行う演算ステップと、 前記制御系から出力された制御信号を入力する制御信号
    入力ステップと、 前記制御信号入力ステップによって入力された制御信号
    を、前記演算ステップに対して供給する供給ステップ
    と、 前記演算ステップによる演算結果を、前記制御系に対し
    てフィードバックするフィードバックステップと、 を有することを特徴とするシミュレーション方法。
  6. 【請求項6】 制御対象となる負荷系と、負荷系を駆動
    する駆動系と、駆動系を制御する制御系と、を有する制
    御システムの一部をシミュレーションするシミュレーシ
    ョン装置において、 前記負荷系に対応する数学モデルの入力を受ける数学モ
    デル入力手段と、 前記数学モデルに応じた演算を行う演算手段と、 前記負荷系の代わりとして前記駆動系に接続された負荷
    系の状態を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果を前記演算手段に供給する供給
    手段と、 前記演算手段の演算結果に応じて前記負荷機を制御する
    制御手段と、 を有することを特徴とするシミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 前記数学モデル入力手段は、グラフィカ
    ルユーザインターフェースを有しており、 前記数学モデルは前記グラフィカルユーザインターフェ
    ースによりファンクションブロックを適宜接続すること
    により構成される、 ことを特徴とする請求項6記載のシミュレーション装
    置。
  8. 【請求項8】 制御対象となる負荷系と、負荷系を駆動
    する駆動系と、駆動系を制御する制御系と、を有する制
    御システムの一部をシミュレーションするシミュレーシ
    ョン方法において、 前記負荷系に対応する数学モデルの入力を受ける数学モ
    デル入力ステップと、 前記数学モデルに応じた演算を行う演算ステップと、 前記負荷系の代わりとして接続された負荷機の状態を検
    出する検出ステップと、 前記検出ステップの検出結果を前記演算ステップに供給
    する供給ステップと、 前記演算ステップの演算結果に応じて前記負荷機を制御
    する制御ステップと、 を有することを特徴とするシミュレーション方法。
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