JP2001289160A - 圧縮機におけるピストン及びピストン製造方法 - Google Patents

圧縮機におけるピストン及びピストン製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ピストンの先端壁の軽量化を図ってピストンを
更に軽量にする。 【解決手段】ピストン17の内部は中空部171となっ
ている。ピストン17は、先端壁30を含む第1のピス
トン片31と、シューに接する第2のピストン片32と
を結合して構成されている。先端壁30の内端面37
は、周壁35に連なる環状の凹条371と、環状の凹条
371の内側に設けられた環状の凸条372とからな
る。中心軸線Lを通る平面Sで環状の凹条371の任意
の1箇所を切断したときの断面形状は、円弧373であ
る。環状の凹条371及び環状の凸条372は、中心軸
線Lを包囲している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転軸と一体的に
回転するカム体の回転によって往復動され、中空部を有
するピストン及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平11−107912号公報に開示
されるピストンは、軽量化のために中空形状にしてあ
る。このような中空形状のピストンは、傾角可変に斜板
を収容するクランク室内の圧力を制御して斜板の傾角を
制御する可変容量型圧縮機における容量制御を向上する
上でも有効である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ピストンの軽量化は、
中空部を形成する壁の厚みを小さくするほど有利であ
る。シリンダボア内を往復動するピストンの先端壁には
冷媒ガスの圧力が掛かる。ピストンの先端壁は平板形状
であるが、平板形状の先端壁の厚みを小さくし過ぎる
と、必要な強度を確保することができない。
【0004】本発明は、前記した先端壁の軽量化を図っ
てピストンを更に軽量にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために請求項1乃至
請求項7の本発明は、回転軸と一体的に回転するカム体
の回転によって往復動され、中空部を有するピストンを
対象とし、請求項1の発明では、前記中空部はピストン
の中心軸線を包囲し、前記中空部を形成する先端壁の内
端面は、前記中空部を形成する周壁の内周面から前記中
心軸線に向かうにつれて、前記先端壁の外端面側に近づ
いてゆき、次いで前記外端面から遠ざかる形状とした。
【0006】このような先端壁の内端面の形状は、応力
分散作用に優れており、必要な強度を確保しつつ先端壁
の材料の量を減らしてさらに軽量にすることが可能とな
る。請求項2の発明では、請求項1において、前記周壁
の内周面に連なると共に、前記中心軸線を包囲する環状
の凹条と、前記環状の凹条に連なるように、かつ前記中
心軸線を包囲するように前記環状の凹条の内側に設けら
れた環状の凸条とを備えた前記内端面を形成した。
【0007】中心軸線を包囲する環状の凹条及び環状の
凸条は、最適な応力分散作用をもたらす。請求項3の発
明では、請求項2において、前記中心軸線を通る平面で
前記環状の凹条の任意の1箇所を切断したときの断面形
状は、同一の滑らかな凹曲線とした。
【0008】環状の凹条の母線となる滑らかな凹曲線
は、適正な応力分散作用をもたらす上で好適である。請
求項4の発明では、請求項3において、前記凹曲線は円
弧とした。
【0009】円弧は、適正な応力分散作用をもたらす凹
曲線として好適である。請求項5の発明では、請求項2
乃至請求項4のいずれか1項において、前記中心軸線を
通る平面で前記環状の凸条の任意の1箇所を切断したと
きの断面形状は、同一の滑らかな凸曲線とした。
【0010】環状の凸条の母線となる滑らかな凸曲線
は、適正な応力分散作用をもたらす上で好適である。請
求項6の発明では、請求項5において、前記凸曲線は円
弧とした。
【0011】円弧は、適正な応力分散作用をもたらす凸
曲線として好適である。請求項7の発明では、請求項1
乃至請求項6のいずれか1項において、前記内端面は、
前記中心軸線と交差する平坦面を有するようにした。
【0012】先端壁の内端面は、中空部を形成する周壁
の内周面から中心軸線に向かうにつれて、先端壁の外端
面側に近づいてゆき、次いで外端面から遠ざかり、その
後に平坦面に至る形状となる。
【0013】請求項8の発明では、請求項1乃至請求項
7のいずれか1項において、前記先端壁を含む第1のピ
ストン片と、前記中空部を形成すると共に、前記カム体
に摺接するシューに接する第2のピストン片とを結合し
てピストンを構成した。
【0014】第1のピストン片と第2のピストン片とを
結合したピストンは、先端壁の内端面を所定の形状に容
易に形成する上で有利である。請求項9の発明では、ピ
ストンの中心軸線を包囲する中空部を有し、前記中空部
を形成する先端壁の内端面は、前記中空部を形成する周
壁の内周面から前記中心軸線に向かうにつれて、前記先
端壁の外端面側に近づいてゆき、次いで前記外端面から
遠ざかる形状であり、前記先端壁を含む第1のピストン
片と、前記中空部を形成すると共に、前記カム体に摺接
するシューに接する第2のピストン片とを結合して構成
したピストンであって、回転軸と一体的に回転するカム
体の回転によって往復動されるピストンを対象とし、前
記第1のピストン片の先端壁の内端面上にひけ巣発生防
止用盛り部を補足して成形する型の内に溶湯を流し込
み、前記流し込まれた溶湯が固化する前に、前記ひけ巣
発生防止用盛り部の表面に圧力を加え、前記流し込まれ
た溶湯が固化して成形された準ピストン片における前記
ひけ巣発生防止用盛り部を除去して前記第1のピストン
片を形成するようにした。
【0015】ひけ巣は材料強度を低下させる要因の1つ
であり、ひけ巣の発生量が多い場合には材料の量を増や
して強度低下を回避する必要がある。ひけ巣発生防止用
盛り部に圧力を加えると、先端壁内におけるひけ巣発生
が抑制される。先端壁内におけるひけ巣発生の抑制は、
先端壁の軽量化に寄与する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0017】図1は可変容量型圧縮機の内部構造を示
す。制御圧室121を形成するフロントハウジング12
とシリンダブロック11とには回転軸13が支持されて
いる。回転軸13は、外部駆動源(例えば車両エンジ
ン)から回転駆動力を得る。回転軸13には回転支持体
14が止着されていると共に、斜板15が回転軸13の
軸方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。
斜板15に止着されたガイドピン16は、回転支持体1
4に形成されたガイド孔141にスライド可能に嵌入さ
れている。斜板15は、ガイド孔141とガイドピン1
6との連係により回転軸13の軸方向へ傾動可能かつ回
転軸13と一体的に回転可能である。斜板15の傾動
は、ガイド孔141とガイドピン16とのスライドガイ
ド関係、及び回転軸13のスライド支持作用により案内
される。
【0018】斜板15の傾角は、制御圧室121内の圧
力制御に基づいて変えられる。制御圧室121内の圧力
が増大すると斜板15の傾角が減少し、制御圧室121
内の圧力が減少すると斜板15の傾角が増大する。制御
圧室121内の冷媒は、図示しない放圧通路を介してリ
ヤハウジング19内の吸入室191へ流出しており、リ
ヤハウジング19内の吐出室192内の冷媒は、図示し
ない圧力供給通路を介して制御圧室121へ供給可能で
ある。前記圧力供給通路上には容量制御弁25が介在さ
れており、吐出室192から制御圧室121へ供給され
る冷媒流量が容量制御弁25によって制御される。吐出
室192から制御圧室121へ供給される冷媒流量が増
大すると制御圧室121内の圧力が増大し、吐出室19
2から制御圧室121へ供給される冷媒流量が減少する
と制御圧室121内の圧力が減少する。即ち、斜板15
の傾角は、容量制御弁25によって制御される。
【0019】斜板15の最大傾角は、斜板15と回転支
持体14との当接によって規定される。斜板15の最小
傾角は、回転軸13上のサークリップ24と斜板15と
の当接によって規定される。
【0020】シリンダブロック11において回転軸13
の周りには複数のシリンダボア111(図では2つのみ
示す)が配列されている。各シリンダボア111にはア
ルミニウム製のピストン17が収容されている。回転軸
13と一体的に回転する斜板15の回転運動は、シュー
18を介してピストン17の前後往復運動に変換され、
ピストン17がシリンダボア111内を前後動する。シ
ュー18は、カム体である斜板15に摺接する。
【0021】吸入室191内の冷媒は、ピストン17の
復動動作(図1において右側から左側への移動)により
バルブプレート20上の吸入ポート201から弁形成プ
レート21上の吸入弁211を押し退けてシリンダボア
111内へ流入する。シリンダボア111内へ流入した
冷媒は、ピストン17の往動動作(図1において左側か
ら右側への移動)によりバルブプレート20上の吐出ポ
ート202から弁形成プレート22上の吐出弁221を
押し退けて吐出室192へ吐出される。吐出弁221は
リテーナ形成プレート23上のリテーナ231に当接し
て開度規制される。
【0022】吐出室192と吸入室191とは、外部冷
媒回路26を介して接続している。吐出室192から外
部冷媒回路26へ流出した冷媒は、凝縮器27、膨張弁
28及び蒸発器29を経由して吸入室191へ還流す
る。
【0023】図2及び図3に示すように、ピストン17
の内部は中空部171となっている。ピストン17は、
先端壁30を含む第1のピストン片31と、シュー18
に接する第2のピストン片32とを結合して構成されて
いる。第2のピストン片32は、シュー18を保持する
ための一対の凹部331を備えた保持部33と、周壁3
4とからなる。第1のピストン片31は、先端壁30と
周壁35とからなる。第1のピストン片31の周壁35
と第2のピストン片32の周壁34とは嵌合されてお
り、周壁35の外周面352が周壁34の内周面341
に対して溶接されている。周壁34の内周面341は円
周面であり、周壁34の外周面342は円周面である。
又、周壁35の内周面351は円周面であり、周壁35
の外周面352は円周面である。周壁34の内周面34
1及び外周面342、並びに周壁35の内周面351及
び外周面352の中心軸線Lは同一であり、中空部17
1は中心軸線Lを包囲している。
【0024】弁形成プレート21に対向する先端壁30
の外端面36は、弁形成プレート21に対して平行な平
面となっている。先端壁30の内端面37は、周壁35
に連なる環状の凹条371と、環状の凹条371の内側
に設けられた環状の凸条372とからなる。中心軸線L
を通る平面S(図4に一例を図示)で環状の凹条371
の任意の1箇所を切断したときの断面形状は、常に同一
の円弧373である。中心軸線Lの周りで円弧373を
1周りさせれば環状の凹条371が形成される。即ち、
円弧373は環状の凹条371の母線となる。又、中心
軸線Lを通る平面Sで環状の凸条372の任意の1箇所
を切断したときの断面形状は、常に同一の円弧374で
ある。中心軸線Lの周りで円弧374を1周りさせれば
環状の凸条372が形成される。即ち、円弧374は環
状の凸条372の母線となる。凸条372は球面の一部
となっている。
【0025】円弧373の半径は、円弧374の半径よ
りもかなり小さくしてある。平面S上において、円弧3
73は中空部171を形成する周壁35の内周面351
に滑らかに繋がっており、円弧374は円弧373に滑
らかに繋がっている。即ち、環状の凹条371は周壁3
5に滑らかに連なっており、環状の凸条372は環状の
凹条371に滑らかに連なっている。環状の凹条371
及び環状の凸条372は、ピストン17の中心軸線Lを
包囲している。
【0026】図4において、環状の凹条371の領域
は、内周面351と鎖線円Kとの間のであり、環状の凸
条372の領域は、鎖線円Kの内部である。第1の実施
の形態では以下の効果が得られる。
【0027】(1-1)従来の単純な平板形状の先端壁で
は、この先端壁の内端面と周壁35の内周面351との
接続部が直角形状となり、応力が前記直角形状の接続部
に集中し易い。先端壁の内端面と周壁35の内周面35
1との接続部を凹曲線形状(所謂R形状)にすると、前
記接続部における応力集中が緩和される。そこで、先端
壁の厚みを小さくすると、中心軸線L付近における先端
壁の部分に過剰な応力集中が生じる。そのため、前記接
続部を凹曲線形状にしたとしても、先端壁全体の厚みを
単純に小さくすることはできない。
【0028】本実施の形態における環状の凹条371を
形成する円弧373は、周壁35の内周面351から中
心軸線Lに向かうにつれて先端壁30の外端面36側に
近づいてゆき、次いで外端面36から遠ざかる。環状の
凸条372を形成する円弧374は、内周面351側か
ら中心軸線Lに向かうにつれて先端壁30の外端面36
から遠ざかってゆく。即ち、中空部171を形成する先
端壁30の内端面37は、中空部171を形成する周壁
35の内周面351から中心軸線Lに向かうにつれて、
外端面36に近づいてゆき、次いで外端面36から遠ざ
かる形状となっている。このような先端壁30の内端面
37の形状は、応力分散作用に優れている。即ち、環状
の凹条371は、周壁35と先端壁30との接続部への
応力集中を緩和し、環状の凸条372は、中心軸線L付
近における先端壁30の部分への応力集中を緩和する。
応力分散作用に優れた内端面37の形状は、単純な平板
形状の先端壁に比べ、先端壁30における必要な強度を
確保しつつ材料の量を減らしてさらに軽量にすることを
可能とする。
【0029】(1-2)中心軸線Lを包囲する環状の凹条
371及び環状の凸条372は、先端壁30の材料の量
を減らして必要な強度を確保する上で最適な応力分散作
用をもたらす。
【0030】(1-3)環状の凹条371の母線となる円
弧373は、応力分散をもたらすための環状の凹条37
1の適正な形状設定の容易性の上で好適である。 (1-4)環状の凸条372の母線となる円弧374は、
応力分散をもたらすための環状の凸条372の適正な形
状設定の容易性の上で好適である。
【0031】(1-5)先端壁30を備えた第1のピスト
ン片31は、型成形、切削加工あるいはプレス成形等に
よって形成される。第1のピストン片31と第2のピス
トン片32とを結合したピストン17は、先端壁30の
内端面37を所定の形状に容易に形成する上で有利であ
る。
【0032】次に、図5の第2の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。第2のピストン片32Aと共にピストン17A
を構成する第1のピストン片31Aは、第2のピストン
片32Aの周壁34の内側に全て収まるように第2のピ
ストン片32Aに嵌合して結合されている。
【0033】次に、図6の第3の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態におけるピストン17Bでは、
第1の実施の形態における周壁34に相当する周壁35
Bが第1のピストン片31B側に一体形成されている。
第2のピストン片32Bには保持周壁38が形成されて
いる。保持周壁38は周壁35Bに嵌入結合されてい
る。
【0034】第2及び第3の実施の形態においても第1
の実施の形態と同じ効果が得られる。次に、図7及び図
8の第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と
同じ構成部には同じ符号が付してある。
【0035】ピストン17Cを構成する第1のピストン
片31Cにおける先端壁30Cの内端面37Cは、周壁
35の内周面351に連なるテーパ375と、テーパ3
75に連なるテーパ376と、平坦面377とからな
る。図8に示す(中心軸線Lを通る)平面Sによってテ
ーパ375の任意の1箇所を切断した切断形状は直線で
ある。同様に、平面Sによってテーパ376の任意の1
箇所を切断した切断形状は直線である。テーパ375
は、内周面351から中心軸線Lに向かうにつれて外端
面36に近づいてゆき、テーパ376は、内周面351
側から中心軸線Lに向かうにつれて外端面36から遠ざ
かってゆく。このような形状の内端面37Cは、第1〜
第3の実施の形態における内端面37に比べて応力分散
作用の点で若干劣るが、先端壁30Cの軽量化の効果は
得られる。
【0036】次に、図9及び図10の第5の実施の形態
を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符
号が付してある。この実施の形態では、ピストン17D
を構成する第1のピストン片31Dの内端面37側に複
数本の補強リブ39(本実施の形態では4本)が設けら
れている。各補強リブ39は、周壁35から中心軸線L
に到達して中心軸線L上で合流している。補強リブ39
の上端面391は、外端面36に対して平行である。補
強リブ39は、第1のピストン片31Dの軽量化をあま
り損なうことなく先端壁30の強度向上に寄与する。
【0037】次に、図11及び図12の第6の実施の形
態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ
符号が付してある。この実施の形態では、ピストン17
Eを構成する第1のピストン片31Eの内端面37側に
補強リブ40が設けられている。各補強リブ40は、周
壁35から中心軸線Lに到達して中心軸線L上で合流し
ている。補強リブ40の上端面401は、環状の凹条3
71からの距離及び環状の凸条372からの距離が一定
である。先端壁30の強度向上に寄与する補強リブ40
の形成に必要な材料の量は、第5の実施の形態における
補強リブ39に比べて少なくなる。
【0038】次に、図13〜図15の第7の実施の形態
を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符
号が付してある。ピストン17Fを構成する第1のピス
トン片31Fにおける先端壁30Fの内端面37Fは、
周壁35の内周面351に連なる環状の凹条371と、
環状の凹条371に連なる環状の凸条378と、平坦面
379とからなる。環状の凸条378は球面の一部であ
る。環状の凸条378は、内周面351側から中心軸線
Lにむかうにつれて外端面36から遠ざかってゆく。平
坦面379は外端面36に対して平行である。
【0039】この実施の形態においても、第1の実施の
形態と同様の効果が得られる。第1のピストン片31F
は、図15(a)に示す組み付けられた型41,42内
にアルミニウム製の溶湯を流し込んで製造される。型4
1には円柱形状の押圧ロッド43がスライド可能に取り
付けられており、押圧ロッド43の先端部の付近でひけ
巣発生防止用盛り部44が成形されるようになってい
る。ひけ巣発生防止用盛り部44には押圧ロッド43の
先端部の形状が凹部441として残る。型41,42
は、第1のピストン片31Fの先端壁30Fの内端面3
7F上にひけ巣発生防止用盛り部44を補足して成形す
る型である。押圧ロッド43は、型41,42内に流し
込まれた溶湯が固化する前に図15(a)に示す矢印Q
の方向に付勢される。矢印Qの方向に付勢される押圧ロ
ッド43は、ひけ巣発生防止用盛り部44の表面に圧力
を加えることになる。
【0040】溶湯の固化後、ひけ巣発生防止用盛り部4
4を有する準ピストン片310は、型41,42内から
取り出され、図15(b)に示すように、ひけ巣発生防
止用盛り部44が切削具45(例えばエンドミル)によ
って切削除去される。ひけ巣発生防止用盛り部44を切
削した後の内端面37F上の切削面が平坦面379とな
る。
【0041】溶湯が固化する前にひけ巣発生防止用盛り
部44の表面に加えられた圧力は、中心軸線Lの付近に
おける先端壁30Fの部分、即ち平坦面379付近にお
ける先端壁30Fの部分でのひけ巣発生を防止する。先
端壁30F内におけるひけ巣発生の抑制は、必要な材料
強度を確保しつつ先端壁30Fの軽量化に寄与する。
【0042】本発明では以下のような実施の形態も可能
である。 (1)円弧以外の滑らかな凹曲線を母線とする環状の凹
条を採用すること。 (2)円弧以外の滑らかな凸曲線を母線とする環状の凸
条を採用すること。 (3)環状の凹条と周壁35の内周面351とをテーパ
で繋ぐこと。 (4)環状の凹条と環状の凸条とをテーパで繋ぐこと。 (5)第1の実施の形態における環状の凸条372、第
7の実施の形態における環状の凸条378を球面以外の
曲面とすること。 (6)第4の実施の形態における平坦面377をなく
し、中心軸線Lに至るまで円錐面のテーパ375とする
こと。 (7)第4の実施の形態における平坦面377上、第7
の実施の形態における平坦面379上に凹部を設けるこ
と。 (8)第7の実施の形態において、押圧ロッド43との
接触によってひけ巣発生防止用盛り部44に形成される
凹部441の一部が残るように、ひけ巣発生防止用盛り
部44を切削具45によって切削すること。 (9)中心軸線Lから周壁35に至る補強リブ39の本
数を4本以外の複数本とすること。この場合、各補強リ
ブ39は中心軸線Lの周りに等間隔に配置するのが望ま
しい。 (10)第1のピストン片と第2のピストン片とを接着
剤で結合すること。 (11)第1のピストン片と第2のピストン片とを摩擦
圧接で結合すること。 (12)第1のピストン片と第2のピストン片とを圧入
結合すること。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、ピストンの中心軸
線を包囲する中空部を形成する先端壁の内端面を、前記
中空部を形成する周壁の内周面から前記中心軸線に向か
うにつれて、前記先端壁の外端面側に近づいてゆき、次
いで前記外端面から遠ざかる形状とした発明では、先端
壁の軽量化を図ってピストンを更に軽量にし得るという
優れた効果を奏する。
【0044】第1のピストン片の先端壁の内端面上にひ
け巣発生防止用盛り部を補足して成形する型の内に溶湯
を流し込み、前記流し込まれた溶湯が固化する前に、前
記ひけ巣発生防止用盛り部の表面に圧力を加え、前記流
し込まれた溶湯が固化して成形された準ピストン片にお
ける前記ひけ巣発生防止用盛り部を除去して前記第1の
ピストン片を形成する発明では、先端壁におけるひけ巣
発生を防止して先端部の一層の軽量化を図り得るという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す圧縮機全体の側断面
図。
【図2】ピストンの側断面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】図2のB−B線断面図。
【図5】第2の実施の形態を示すピストンの側断面図。
【図6】第3の実施の形態を示すピストンの側断面図。
【図7】第4の実施の形態を示すピストンの側断面図。
【図8】図7のC−C線断面図。
【図9】第5の実施の形態を示すピストンの側断面図。
【図10】図9のD−D線断面図。
【図11】第6の実施の形態を示すピストンの側断面
図。
【図12】図11のE−E線断面図。
【図13】第7の実施の形態を示すピストンの側断面
図。
【図14】図13のF−F線断面図。
【図15】(a)は型内に溶湯を流し込んだ状態を示す
側断面図。(b)はひけ巣発生防止用盛り部44の切削
を説明する側断面図。
【符号の説明】
13…回転軸。15…カム体となる斜板。17,17
A,17B,17C,17D,17E,17F…ピスト
ン。171…中空部。18…シュー。30,30C,3
0F…先端壁。31,31A,31B,31C,31
D,31E,31F…第1のピストン片。310…準ピ
ストン片。32,32B…第2のピストン片。35,3
5B…周壁。36…外端面。37,37C,37F…内
端面。371…環状の凹条。372,378…環状の凸
条。373…凹曲線となる円弧。374…凸曲線となる
円弧。377,379…平坦面。41,42…型。44
…ひけ巣発生防止用盛り部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 27/09 F04B 39/00 107E F04B 39/00 107 27/08 K (72)発明者 加藤 崇行 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 高松 正人 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 片山 誠二 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 福嶋 茂男 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3H003 AA03 AC03 CB00 3H076 AA06 BB38 CC31 4E093 NA01 NB07 TA10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と一体的に回転するカム体の回転に
    よって往復動され、中空部を有するピストンにおいて、 前記中空部はピストンの中心軸線を包囲し、前記中空部
    を形成する先端壁の内端面は、前記中空部を形成する周
    壁の内周面から前記中心軸線に向かうにつれて、前記先
    端壁の外端面側に近づいてゆき、次いで前記外端面から
    遠ざかる形状とした圧縮機におけるピストン。
  2. 【請求項2】前記内端面は、前記周壁の内周面に連なる
    と共に、前記中心軸線を包囲する環状の凹条と、前記環
    状の凹条に連なるように、かつ前記中心軸線を包囲する
    ように前記環状の凹条の内側に設けられた環状の凸条と
    を備えている請求項1に記載の圧縮機におけるピスト
    ン。
  3. 【請求項3】前記中心軸線を通る平面で前記環状の凹条
    の任意の1箇所を切断したときの断面形状は、同一の滑
    らかな凹曲線である請求項2に記載の圧縮機におけるピ
    ストン。
  4. 【請求項4】前記凹曲線は円弧である請求項3に記載の
    圧縮機におけるピストン。
  5. 【請求項5】前記中心軸線を通る平面で前記環状の凸条
    の任意の1箇所を切断したときの断面形状は、同一の滑
    らかな凸曲線である請求項2乃至請求項4のいずれか1
    項に記載の圧縮機におけるピストン。
  6. 【請求項6】前記凸曲線は円弧である請求項5に記載の
    圧縮機におけるピストン。
  7. 【請求項7】前記内端面は、前記中心軸線と交差する平
    坦面を有する請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記
    載の圧縮機におけるピストン。
  8. 【請求項8】前記先端壁を含む第1のピストン片と、前
    記中空部を形成すると共に、前記カム体に摺接するシュ
    ーに接する第2のピストン片とを結合して構成した請求
    項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の圧縮機におけ
    るピストン。
  9. 【請求項9】回転軸と一体的に回転するカム体の回転に
    よって往復動されるピストンであり、ピストンの中心軸
    線を包囲する中空部を有し、前記中空部を形成する先端
    壁の内端面は、前記中空部を形成する周壁の内周面から
    前記中心軸線に向かうにつれて、前記先端壁の外端面側
    に近づいてゆき、次いで前記外端面から遠ざかる形状で
    あり、前記先端壁を含む第1のピストン片と、前記中空
    部を形成すると共に、前記カム体に摺接するシューに接
    する第2のピストン片とを結合して構成したピストンに
    おいて、 前記第1のピストン片の先端壁の内端面上にひけ巣発生
    防止用盛り部を補足して成形する型の内に溶湯を流し込
    み、前記流し込まれた溶湯が固化する前に、前記ひけ巣
    発生防止用盛り部の表面に圧力を加え、前記流し込まれ
    た溶湯が固化して成形された準ピストン片における前記
    ひけ巣発生防止用盛り部を除去して前記第1のピストン
    片を形成する圧縮機におけるピストン製造方法。
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KR20210138824A (ko) * 2020-05-12 2021-11-22 엘티정밀 주식회사 사판식 압축기의 피스톤 엔드캡용 부품 성형 방법

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