JP2001289119A - フリーピストン形スターリングエンジン - Google Patents
フリーピストン形スターリングエンジンInfo
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- F02G2244/50—Double acting piston machines
- F02G2244/52—Double acting piston machines having interconnecting adjacent cylinders constituting a single system, e.g. "Rinia" engines
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- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
に確保しつつ、フリーピストンの運動を円滑なものとな
し、エンジン効率を高めるとともに乱調を抑制し、しか
も多シリンダの連係を正確になし得るフリーピストン形
スターリングエンジンを提供する。 【解決手段】 シリンダ2内を往復直線運動するフリー
ピストン3を、磁力を介して一方向に連続回転させる磁
気回転手段10を設けた。
Description
復直線運動するフリーピストンを備えたフリーピストン
形スターリングエンジンに関する。
外のエネルギー資源により駆動可能なスターリングエン
ジンが、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに代わ
るエンジンとして注目されている。このスターリングエ
ンジンは、1816年にスコットランドの牧師、ロバー
ト・スターリングにより発明されたものであるが、大別
するとディスプレーサ形と2ピストン形と複動形の3種
類に分類される。また、ディスプレーサ形のスターリン
グエンジンの一種として、クランク機構を設けないで、
ディスプレーサピストンと出力ピストンとの慣性質量の
差及びガスバネ等により位相差を設けて、シリンダ内に
おいてピストンを往復直線運動させるフリーピストン形
のスターリングエンジンも提案され実用化されている。
ジンでは、シリンダ内にパワーピストンとディスプレー
サとを同軸状に組み込み、ディスプレーサの軸方向両側
に膨張空間と圧縮空間とを形成し、パワーピストンのデ
ィスプレーサとは反対側にバウンス空間を形成したもの
を基本構成としている。
のスターリングエンジンは、クランク機構を有するスタ
ーリングエンジンと比較して、シリンダを密封に構成で
き、オイルレス構造を採用しやすく、しかも少ない部品
で構成できることから、機械効率及びメンテナンス性に
優れているが、フリーピストンであるが故、ピストンの
運動に乱調が生じ易く、これが普及に対する大きな障害
になっている。特に、高熱効率、高出力を得るために複
動形や多連形とする場合には、フリーピストン相互の軸
方向の位相を適正に調整する必要があるが、機械的な連
係を図ることができないので、困難であった。
防止するためのピストンリングは使用できないので、シ
リンダとフリーピストン間にリークガスを流して潤滑を
行っている。そのためにガスのリーク損失が大きく、し
かもパワーピストンの背後にガスバネを得るためのバウ
ンス空間が必要であり、この空間による出力損失も大き
い。
気密性を十分に確保しつつ、フリーピストンの運動を円
滑なものとなし、エンジン効率を高めるとともに乱調を
抑制し、しかも多シリンダの連係を正確になし得るフリ
ーピストン形スターリングエンジンを提供することであ
る。
は、フリーピストン形スターリングエンジンにおける乱
調を防止するため鋭意検討した結果、シリンダとフリー
ピストンとが常時相対移動している状態では、両者間に
介在するガスによりフリーピストンが浮遊状態となっ
て、ほとんど抵抗無く移動でき、ピストンに回転運動を
与えることにより、フライホイール効果を与え、ピスト
ンの運動を制御できることを見出し、乱調を防止できる
との着想の基づいて、本発明を発明するに至った。
ングエンジンは、シリンダ内を往復直線運動するフリー
ピストンを、磁力を介して一方向に連続回転させる磁気
回転手段を設けたものである。このスターリングエンジ
ンにおいては、フリーピストンが磁気回転手段を介して
シリンダ内において常時一方向に連続回転することによ
り、シリンダとフリーピストン間に介在するガスにより
フリーピストンが浮遊状態となって、ほとんど抵抗無く
移動できることになるので、両者間の摩擦抵抗による乱
調を効果的に防止することが可能となる。また、両者間
の摩擦抵抗が格段に少なくなることから、機械的なエネ
ルギーロスが少なくなり、エンジン効率が高くなる。し
かも、両者間に介在するガスに周方向への流れが形成さ
れ、軸方向へのガスの流れが阻害されることから、シー
ル性能も向上することになる。更に、磁力を介してフリ
ーピストンを回転させるので、シリンダを完全な密封状
態に構成することが可能となり、分子量が小さく,流通
抵抗を少なくできる水素やヘリウム等の効率の良い作動
ガスを用いることが可能となる。
前記磁気回転手段が、フリーピストンの往復直線運動を
回転運動に変換する磁気カムを備えてなるものである。
この場合には、簡単な構成でフリーピストンに対して一
方向への回転力を付与できるので好ましい。また、磁気
カムの形状に応じて、フリーピストンの往復直線運動の
運動パターンを変更できるので、複動形や多連形とする
場合においても、フリーピストン相互の位相差を適正に
設定することが可能となるし、フリーピストンの運動パ
ターンを最適な運動パターンに設定することで、エンジ
ン性能を十分に引き出すことが可能となる。更に、この
回転運動を電気的エネルギーに変換して、効率的に発電
することも可能となる。
前記磁気回転手段が、フリーピストンの往復直線運動を
電気エネルギーに変換する発電用コイルと、発電した電
力の少なくとも一部を用いてフリーピストンを回転させ
る回転用コイルとを備えてなるものである。この場合に
は、請求項2記載のスターリングエンジンよりは構造が
多少複雑になるが、回転用コイルを用いてフリーピスト
ンの回転速度を任意に調整できる。
前記シリンダ内におけるフリーピストンの軸方向位置を
検出するピストン位置検出手段を設け、前記発電用コイ
ルを励磁又は発電負荷調整することによりフリーピスト
ンの軸方向位置を調整する制御手段を設けたものであ
る。この場合には、発電用コイルを利用してフリーピス
トンの軸方向位置を調整できるので、複数のフリーピス
トンを連係させて移動させることが可能となり、複動形
や多連形に構成した場合におけるエンジンの同期を正確
に行うことが可能となる。また、発電用コイルによりフ
リーピストンの往復直線運動の運動パターンを任意に調
整できるので、最適な運動パターンでフリーピストンを
往復直線運動させて、エンジン性能を十分に引き出すこ
とが可能となる。
うに、シリンダを複数設けるとともに、これら複数のシ
リンダを直列状に連通する連通路を設け、この連通路に
ヒータと再生器とクーラとを介設すると、ディスプレー
サを省略することが可能となるので、構成部品を大幅に
少なくしつつ、高出力のエンジンを実現することが可能
となる。但し、シリンダ内に複数のフリーピストンを設
けるとともに、隣接するフリーピストン間においてシリ
ンダ内にクーラと再生器とヒータとを介設したスターリ
ングエンジンにも本発明を同様に適用できる。
て、図面を参照しながら説明する。図1、図2に示すよ
うに、スターリングエンジン1は、複動形のフリーピス
トン形スターリングエンジンで、シリンダ2とフリーピ
ストン3とを有する4組の単位エンジン4と、これら4
組の単位エンジン4のシリンダ2を環状に連通する4本
の連通路5と、連通路5の途中部に介設したヒータ6と
再生器7とクーラ8とを備え、隣接する単位エンジン4
のフリーピストン3が90°の位相差をもって、等容加
熱過程、等温膨張過程、等容冷却過程、等温圧縮過程を
順次行うことで、フリーピストン3がシリンダ2内にお
いて往復直線運動するように構成されている。また、こ
のスターリングエンジン1では、磁気を介してフリーピ
ストン3を一方向への連続回転させる磁気回転手段10
と、フリーピストン3の回転運動を電気エネルギーに変
換する発電手段11とを備え、磁気回転手段10によ
り、フリーピストン3の往復直線運動及び回転運動が円
滑になされるように構成されている。
力等に応じて任意のサイズに構成可能であるし、周知の
スターリングエンジンと同様にアルミニウム合金等の金
属材料で構成できる。但し、低温での使用時には、合成
樹脂材料や耐熱ガラス等で構成することも可能である
し、エンジン性能を高めるために、高温での使用を考慮
して耐熱性に優れたセラミック材料で構成することも可
能である。いずれにしても、スターリングエンジン1の
使用条件に応じた機械的強度、耐熱性、耐久性を有する
素材で構成することになる。シリンダ2とフリーピスト
ン3とは同一素材で構成することも可能であるし、異種
素材で構成することも可能であるが、フリーピストン3
はシリンダ2内を往復運動する関係上、極力軽量な素材
で構成することが好ましい。また、本発明においては、
後述のように磁気結合によりフリーピストン3を回転さ
せる関係上、シリンダ2とフリーピストン3とは非磁性
体で構成することが好ましい。また、フリーピストン3
の高温側に接する部分を耐熱断熱材で構成し、フリーピ
ストン3に備えられた永久磁石を保護することが好まし
い。
は、空気を採用することも可能であるが、本発明におい
てはシリンダ2を完全密封状態に構成できるので、分子
量の小さい水素ガスやヘリウムガスを使用して流動抵抗
を極力低減することが可能となる。また、作動ガスの圧
力は、出力を上げるために100気圧以上に設定するこ
とが好ましい。
は、図1に示すように、シリンダ2の上下面に開口させ
てもよいし、シリンダ2の周面に開口させてもよい。ま
た、周面に開口させる場合には、フリーピストン3の下
限位置や上限位置よりも中央部側に配置させ、シリンダ
2の内部空間の下端近傍部や上端近傍部をガスバネとし
て活用することも可能である。
うに、シリンダ2内におけるフリーピストン3の往復直
線運動を一方向への連続的な回転運動に変換するもの
で、フリーピストン3の上部に一体的に設けた波形状の
磁気カム12と、磁気カム12に対面させてシリンダ2
に設けた永久磁石からなる磁気スポット13とで構成さ
れ、フリーピストン3がシリンダ2内にて直線運動する
と、磁気カム12と磁気スポット13との磁気吸引力に
より、磁気スポット13が磁気カム12に沿って相対移
動し、これによりフリーピストン3が一方向に回転する
ように構成されている。但し、磁気カム12と磁気スポ
ット12の少なくとも一方は、誘導コイルで構成するこ
とが可能である。
示すフリーピストン周面の展開図及び図4に示すよう
に、フリーピストン3の上部に軸方向に振幅する2周期
分の波形状の溝部14が形成され、この溝部14内には
帯状の永久磁石からなる磁気カム12が溝部14に沿っ
て装着されている。溝部14は、略周方向に延びる平坦
な上部溝14a及び下部溝14bと、上下の溝14a,
14bに連なる傾斜溝14c,14dとで構成され、磁
気スポット13が傾斜溝14c,14d内の磁気カム1
2に対面している状態において、フリーピストン3が軸
方向へ移動することで、フリーピストン3に回転力が付
与されるように構成されている。但し、上部溝14a及
び下部溝14bにおいては、フリーピストン3の慣性力
により磁気カム12と磁気スポット13とが相対回転す
ることになる。
が磁気カム12から離脱しないように、フリーピストン
3のストロークと略同じに設定されている。磁気スポッ
ト13の個数は、1乃至2個設けることが可能である
が、2個設ける場合には、180°位相をずらして磁気
カム12に対面させることになる。また、溝部14は、
図3に示す台形波状以外に、上部溝14a又は下部溝1
4bの少なくとも一方を省略した構成を採用することも
可能であるし、三角波状やサイン波状に形成することも
可能である。つまり、このスターリングエンジン1で
は、フリーピストン3の往復直線運動の運動パターン
が、溝部14に装填される磁気カム12の形状に依存し
たものとなるので、磁気カム12の形状を適正に設定す
ることで、4つの単位エンジン4を同期運転できるとと
もに、エンジン効率を十分に引き出すことが可能とな
る。このため、磁気カム12の形状は、エンジン効率を
考慮して、一般的な運動パターンであるサイン波形状以
外、図に示すような台形波状や三角波状等に設定して、
エンジン効率を高めることが可能となるのである。
成しているので、フリーピストン3は軸方向に2往復す
ることで1回転することになるが、1周期分の波形状に
形成して、1往復で1回転するように構成したり、3周
期以上の波形状に形成して、各周期分だけ往復すること
で、1回転するように構成してもよい。また、磁気スポ
ット13は、磁気カム12の周期の個数分だけ設けるこ
とが可能で、例えば磁気カム12を3周期分設ける場合
には、最大3個の磁気スポット13を設けることができ
る。
複数本設け、各磁気カム12に対面させて磁気スポット
13を設けることも可能である。この場合には、シリン
ダ2とフリーピストン3との磁気結合力を高めることが
可能となるので、大きな出力のエンジンに好適である。
磁気カム12との磁気吸引力により、両者を磁気的に結
合させたが、反発力を利用して磁気的に結合させること
も可能である。具体的には、図5(a)に示すように、
フリーピストン3に上下に間隔をあけて1対の磁気カム
12Aを設け、両磁気カム12Aの外面側を異極に設定
し、両磁気カム12A間に対面させてシリンダ2に両磁
気カム12Aに反発するように磁気スポット13Aを設
けたり、図5(b)に示すように、フリーピストン3に
上下に間隔をあけて1対の磁気カム12Bを設け、両磁
気カム12Bの外面側の極性を同極に設定し、両磁気カ
ム12B間に対面させてシリンダ2に両磁気カム12B
に反発するように磁気スポット13Bを設けることにな
る。
に周方向に設けた永久磁石からなる発電用磁石15と、
シリンダ2に設けた3相コイルからなる発電用コイル1
6とから構成され、磁気回転手段10によるフリーピス
トン3の回転運動を発電用コイル16により電気エネル
ギーに変換する周知の構成のものであり、発電用磁石1
5の極数や発電用コイル16の極数は任意に設定可能で
ある。また、磁気回転手段10と発電手段11の配置は
任意に設定可能で、例えば両者の上下位置関係を逆に設
定してもよい。但し、発電用磁石15は誘導コイルで構
成することも可能である。
にフリーピストン3の回転角度を検出するセンサを設
け、各単位エンジン4の発電負荷を調整するなどして、
単位エンジン4間の位相の微調整を図ることが好まし
い。
について説明する。先ず、発電用コイル16に通電して
スターリングエンジン1を始動させると、シリンダ2内
において等容加熱過程、等温膨張過程、等容冷却過程、
等温圧縮過程が順次行われ、フリーピストン3が軸方向
に往復直線運動するとともに、フリーピストン3が磁気
回転手段10を介して一方向に連続回転運動する。そし
て、この回転運動が発電手段11より電気エネルギーに
変換されて出力されることになる。
リーピストン3とシリンダ2間に介在する作動ガスによ
りフリーピストン3が浮遊状態となり、フリーピストン
3はほとんど抵抗無く回転運動及び往復直線運動するこ
とになる。しかも、両者間に介在する作動ガスに周方向
への流れが形成され、軸方向への作動ガスの流れが阻害
されることから、膨張空間から圧縮空間、或いは反対側
への作動ガスのシール性能も向上することになる。
た他の実施例について説明する。尚、単位エンジン4以
外の構成は基本的には前記実施例と同様の構成なので、
その詳細な説明を省略する。図6に示すように、この単
位エンジン20は、基本的には、前記単位エンジン4に
おける発電手段11を電動モータ21として使用し、磁
気回転手段10が配置されていた部分にフリーピストン
3の往復直線運動を電気エネルギーに変換する発電手段
22を設け、発電手段22により発電した電力の一部を
用いて電動モータ21を駆動し、フリーピストン3を回
転させるように構成したものである。つまり、この単位
エンジン20においては、発電手段22と電動モータ2
1とで磁気回転手段が構成されることになる。
と同様に構成され、シリンダ2側に設けた3相コイルか
らなる回転用コイル23と、フリーピストン3側に設け
た永久磁石からなる回転用磁石24とを備えたものであ
り、回転用コイル23に通電することで、フリーピスト
ン3が回転するように構成されている。但し、この電動
モータ21は、フリーピストン3の回転運動を電気エネ
ルギーに変換する発電手段として兼用することも可能で
ある。
外周部に軸方向に一定間隔おきに設けた環状の永久磁石
からなる発電用磁石25と、シリンダ2の上部に環状に
設けた複数組のソレノイドコイルからなる発電用コイル
26とを備え、この発電手段22により、シリンダ2内
において往復直線運動するフリーピストン3の運動エネ
ルギーが電気エネルギーに変換されることになる。但
し、この発電手段22は、運転サイクルの中のフリーピ
ストン3の位置に応じて、所定の発電負荷が生じるよう
にコイルの接続を組み合わせ、フリーピストン3のスピ
ードを調整して、最適の容積変化を生じせしめ、多ピス
トンの連係の位相差をコントロールするが、所望の発電
用コイル26を励磁することで、該発電用コイル26と
発電用磁石25間に吸引力や反発力を作用させ、シリン
ダ2内におけるフリーピストン3の軸方向位置を微調整
する駆動手段として兼用することも可能である。
ピストン3の上限位置と下限位置とを規制するための位
置規制用コイル27と、フリーピストン3の周方向位置
を検出するための周方向位置センサ28と、シリンダ2
内におけるフリーピストン3の軸方向位置を検出するピ
ストン位置センサ29などを備えている。但し、ガスバ
ネ用の空間をシリンダ2内に設ける場合には、位置規制
用コイル27は省略してもよい。
たスターリングエンジンの作動について、制御装置30
における処理内容を説明しながら説明する。エンジンの
始動時には、各単位エンジン20の発電用コイル26を
順次励磁して、フリーピストン3を所定の位相で往復直
線移動させることになる。一旦エンジンが始動すると、
シリンダ2内において等容加熱過程、等温膨張過程、等
容冷却過程、等温圧縮過程が順次行われ、フリーピスト
ン3が軸方向に往復直線運動して、このフリーピストン
3の往復直線運動が発電手段22により電気エネルギー
に変換される。
は下死点付近まで移動したときに、上側或いは下側の位
置規制用コイル27を励磁して、位置規制用コイル27
と発電用磁石25との反発力により、フリーピストン3
が上死点以上或いは下死点以下に移動することを規制す
る。
に基づいて、各単位エンジン20におけるフリーピスト
ン3の往復運動速度を求め、この往復運動速度が目標速
度になるように、ヒータ6を制御したり、必要に応じて
各単位エンジン20の発電負荷を調整したり、各単位エ
ンジン20のフリーピストン3の位相が適正になるよう
に、発電用コイル26を励磁して、フリーピストン3の
位置を制御することになる。
ータ21の回転用コイル23を励磁して、フリーピスト
ン3を一方向に連続回転するとともに、周方向位置セン
サ28からの出力に基づいて、各単位エンジン20にお
けるフリーピストン3の回転速度を求め、この回転速度
が目標速度になるように、電動モータ21への給電を制
御する。そして、このようにフリーピストン3を回転さ
せることで、前記実施例と同様に、フリーピストン3を
浮遊状態にして、ほとんど抵抗無く回転運動及び往復直
線運動するように制御するとともに、シリンダ2とフリ
ーピストン3間に介在する作動ガスに周方向への流れを
形成して、膨張空間から圧縮空間、或いは反対側への作
動ガスのシール性能を向上することになる。
点付近に位置するときに、電動モータ21への給電を一
時的に中断して、回転用コイル23によりフリーピスト
ン3の回転運動を電気エネルギーに変換して発電し、こ
の発電した電力により所望の発電用コイル26を励磁す
ることで、フリーピストン3の直線運動を助勢してもよ
い。つまり、フリーピストン3をフライホイールとして
機能させ、フリーピストン3の往復直線運動が安定する
ように構成してもよい。
は、フリーピストン3を1つだけしか有しないスターリ
ングエンジンに対しても適用できるし、1つのシリンダ
内に2以上のフリーピストン3を組み込んだスターリン
グエンジンに対しても適用できる。但し、前者の場合に
は、フリーピストン3として、出力ピストンとディスプ
レーサとを設けることになる。
4、20を連係させたが、3つの単位エンジン4、20
を連係させ、これら3つの単位エンジン4、20を12
0°の位相差で運転してもよい。この場合には、3つの
単位エンジン4、20の発電用コイルをデルタ結線やス
ター結線することで、3相交流を発電電力として出力で
きるので、インバータ等を用いることなく、経済的に商
用電力を得ることが可能となる。
ンの場合、単位エンジン間の位相差は機械的に決定さ
れ、エンジン固有の固定のものであるが、本発明に係る
スターリングエンジンにおいては電気的に制御できるの
で、膨張出力過程中のフリーピストン3の速度を高めて
シリンダ2内における高温側容積の比率を高めること
で、平均ガス温度及び圧力を高めて、熱効率を高めるこ
とが可能となる。即ち、運転の各部分において最適の位
相差の動きを与え、全体の平均値として120°の位相
差を与えればよい。例えば単位エンジン20において
は、発電用コイル26の一端が膨張出力過程の終わりに
対応する位置に配置され、他端が圧縮過程の終わりに対
応する位置に配置され、クランクでいえば死点に対応す
る位置にそれぞれ配置されるので、次の逆方向運動の初
期、つまりクランクでいうところの死点付近で、発電負
荷を高めると、ピストンのスピードの上昇が抑制されて
位相差が増大し、高温容積比の拡大を助け熱効率及び出
力を高めることができるのである。
リングエンジンによれば、磁気回転手段によりフリーピ
ストンを常時一方向に連続回転させることにより、シリ
ンダ内においてフリーピストンを浮遊状態にし、フリー
ピストンとシリンダ間の摩擦抵抗を格段に低減できるの
で、エンジンの乱調を効果的に防止できるとともに、機
械的なエネルギーロスを少なくしてエンジン効率を向上
できる。しかも、両者間に形成されるガス流により、シ
ール性能も向上するので、リークガスによる損失も抑制
できる。更に、磁力を介して非接触でフリーピストンを
回転させるので、シリンダを完全な密封状態に構成する
ことが可能となり、水素やヘリウム等の効率の良い作動
ガスを用いることが可能となる。
気カムを備える場合には、簡単な構成でフリーピストン
に対して一方向への回転力を付与できるので好ましい。
また、磁気カムの形状に応じて、フリーピストンの往復
直線運動の運動パターンを変更できるので、複動形や多
連形とする場合においても、フリーピストン相互の位相
差を適正に設定して、エンジンの乱調を防止できるとと
もに、フリーピストンの運動パターンを最適な運動パタ
ーンに設定して、エンジン性能を十分に引き出すことが
可能となる。
発電用コイルと回転用コイルとを備える場合には、構造
は多少複雑になるが、回転用コイルを用いてフリーピス
トンの回転速度を任意に調整できるので好ましい。
手段を設け、発電用コイルを励磁又は発電負荷調整する
ことによりフリーピストンの軸方向位置を調整する制御
手段を設けると、複動形や多連形とする場合において
も、フリーピストン相互の位相差を適正に設定して、エ
ンジンの乱調を防止できるとともに、フリーピストンの
運動パターンをエンジンの運転状態等に応じて最適な運
動パターンに調整して、エンジン性能を十分に引き出す
ことが可能となる。
けるとともに、これら複数のシリンダを直列状に連通す
る連通路を設けると、ディスプレーサを省略することが
可能となるので、構成部品を大幅に少なくしつつ、高出
力のエンジンを実現することが可能となる。
Claims (5)
- 【請求項1】 シリンダ内を往復直線運動するフリーピ
ストンを、磁力を介して一方向に連続回転させる磁気回
転手段を設けたことを特徴とするフリーピストン形スタ
ーリングエンジン。 - 【請求項2】 前記磁気回転手段が、フリーピストンの
往復直線運動を回転運動に変換する磁気カムを備えてな
る請求項1記載のフリーピストン形スターリングエンジ
ン。 - 【請求項3】 前記磁気回転手段が、フリーピストンの
往復直線運動を電気エネルギーに変換する発電用コイル
と、発電した電力の少なくとも一部を用いてフリーピス
トンを回転させる回転用コイルとを備えてなる請求項1
記載のフリーピストン形スターリングエンジン。 - 【請求項4】 前記シリンダ内におけるフリーピストン
の軸方向位置を検出するピストン位置検出手段を設け、
前記発電用コイルを励磁又は発電負荷調整することによ
りフリーピストンの軸方向位置を調整する制御手段を設
けた請求項3記載のフリーピストン形スターリングエン
ジン。 - 【請求項5】 前記シリンダを複数設けるとともに、こ
れら複数のシリンダを直列状に連通する連通路を設け、
この連通路にヒータと再生器とクーラとを介設した請求
項1〜4のいずれか1項記載のフリーピストン形スター
リングエンジン。
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---|---|---|---|
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