JP2015161252A - スターリングエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 スターリングエンジンにおいて、簡素な構成でパワーピストンの回転を規制する。【解決手段】 スターリングエンジン1において、パワーピストンの外面に周方向に複数設けられたピストン側磁石61と、シリンダ3の内面に周方向に複数設けられたシリンダ側磁石60とを有し、ピストン側磁石の任意の1つと、シリンダ側磁石の任意の1つとが組をなし、組をなすピストン側磁石にシリンダの軸線Aを中心とした径方向成分及び周方向成分の反発力が生じるように、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石は径方向において同種の磁極を向き合わせ、かつ周方向に互いにオフセットして配置され、各組のピストン側磁石に生じる反発力の径方向成分によってパワーピストンのセンタリングがなされ、各組のピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分によってパワーピストンの回転が規制されるようにした。【選択図】 図6

Description

本発明は、スターリングエンジンに関する。
スターリングエンジンとして、軸線方向に隔置された高温部と低温部とを有する一つのシリンダ部材内にディスプレーサピストンとパワーピストンとが軸線方向に往復動可能に設けられ、ディスプレーサピストンとパワーピストンとが共通のクランク軸に接続されているβ型のスターリングエンジンが知られている(例えば、特許文献1)。このスターリングエンジンでは、パワーピストンの摺動抵抗を低減するために、パワーピストンの外周面にピストン側磁石を周方向に間隔をおいて複数設け、シリンダ部材の内面にピストン側磁石と対向するようにシリンダ側磁石を複数設け、ピストン側磁石とシリンダ側磁石との反発力を利用して、シリンダ部材に対するパワーピストンのセンタリングを行っている。
特開2014−20295号公報
しかしながら、特許文献1に係るスターリングエンジンでは、全てのピストン側磁石が、シリンダ側磁石に対して径方向に互いに正対するように配置されているため、パワーピストンがシリンダ軸線を中心としてわずかな角度でも回転すると、各磁石の反発力に同一方向を向く周方向成分が生じ、パワーピストンに回転力が生じるという問題がある。そのため、パワーピストンとクランクシャフトとを連結するリンク部材にパワーピストンの回転を規制する構造が必要になる。
本発明は、以上の背景を鑑みなされたものであって、スターリングエンジンにおいて、簡素な構成でパワーピストンの回転を規制することを課題とする。
本発明は、パワーピストン(28)が往復動可能に受容されたシリンダ(3)を有するスターリングエンジン(1)であって、前記パワーピストンの外面に周方向に複数設けられたピストン側磁石(61)と、前記シリンダの内面に周方向に複数設けられたシリンダ側磁石(60)とを有し、前記ピストン側磁石の任意の1つと、前記シリンダ側磁石の任意の1つとが組をなし、組をなす前記ピストン側磁石に前記シリンダの軸線(A)を中心とした径方向成分及び周方向成分の反発力が生じるように、前記ピストン側磁石及び前記シリンダ側磁石は径方向において同種の磁極を向き合わせ、かつ周方向に互いにオフセットして配置され、各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の径方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記パワーピストンのセンタリングがなされ、各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記パワーピストンの回転が規制されることを特徴とする。
この構成によれば、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石の反発力を利用して、パワーピストンの回転を規制することができる。組をなすピストン側磁石とシリンダ側磁石とは、周方向にオフセットして配置されることによって、反発力に周方向成分が生じる。そのため、各組のピストン側磁石及びシリンダ側磁石が生じる反発力の周方向成分を釣り合わせることによって、パワーピストンを所定の回転位置に規制する付勢力を設定することができる。
また、上記発明において、任意の組をなす前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分の向きは、その隣に位置する他の組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分の向きと相反することが好ましい。
この構成によれば、各組のピストン側磁石に生じる反発力の向きが、周方向において交互に変化し、分散されるため、パワーピストンの周方向に生じる力が均質化し、パワーピストンの挙動が安定する。
また、上記発明において、前記ピストン側磁石の任意の1つは、前記シリンダ側磁石の任意の1つと第1の組をなすと共に、前記第1の組をなす前記シリンダ側磁石の隣に配置された前記シリンダ側磁石と第2の組をなし、前記シリンダの軸線を中心とした周方向において、前記第1の組をなす前記シリンダ側磁石と前記第2の組をなす前記シリンダ側磁石との間に配置されるとよい。
この構成によれば、1つのピストン側磁石が、磁力によって周方向において2つのシリンダ側磁石の間に支持される形態となり、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石の位置が安定する。
また、上記発明において、前記シリンダ側磁石の任意の1つは、前記ピストン側磁石の任意の1つと第1の組をなすと共に、前記第1の組をなす前記ピストン側磁石の隣に配置された前記ピストン側磁石と第2の組をなし、前記シリンダの軸線を中心とした周方向において、前記第1の組をなす前記ピストン側磁石と前記第2の組をなす前記ピストン側磁石との間に配置されるとよい。
この構成によれば、1つのシリンダ側磁石が、磁力によって周方向において2つのピストン側磁石の間に支持される形態となり、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石の位置が安定する。
また、上記発明において、前記ピストン側磁石及び前記シリンダ側磁石の周方向におけるオフセット量は、オフセット量の0からの増加に応じて増加する反発力の周方向成分が最大となるときの量以下であるとよい。
この構成によれば、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石の反発力の径方向成分及び周方向成分の2つを共に大きな値として作用させ、パワーピストンのセンタリング及び回転規制を両立することができる。オフセット量が増加するとピストン側磁石及びシリンダ側磁石の対向面積が減少するため、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石の反発力の径方向成分は漸減する。一方、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石の反発力の周方向成分は、オフセット量が0から所定の値ではオフセット量の増加に応じて増加し、所定の値を越えるとオフセット量の増加に応じて減少する。そのため、オフセット量を、反発力の周方向成分が最大となるときの値よりも小さい範囲で設定することで、反発力の径方向成分を大きく維持しつつ、周方向成分を大きく設定することができる。
また、本発明の他の側面は、ピストン(28)が往復動可能に受容されたシリンダ(3)を有するシリンダ装置(1)であって、前記ピストンの外面に周方向に複数設けられたピストン側磁石(61)と、前記シリンダの内面に周方向に複数設けられたシリンダ側磁石(60)とを有し、前記ピストン側磁石の任意の1つと、前記シリンダ側磁石の任意の1つとが組をなし、組をなす前記ピストン側磁石に前記シリンダの軸線を中心とした径方向成分及び周方向成分の反発力が生じるように、前記ピストン側磁石及び前記シリンダ側磁石は径方向において同種の磁極が向き合い、かつ周方向に互いにオフセットして配置され、各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の径方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記ピストンのセンタリングがなされ、各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記ピストンの回転が規制されることを特徴とする。
この構成によれば、ピストン側磁石及びシリンダ側磁石の反発力を利用して、ピストンのセンタリング及び回転規制を行うことができる。
以上の構成によれば、スターリングエンジンにおいて、簡素な構成でピストンの回転を規制することができる。
実施形態に係るスターリングエンジンの縦断面図 DPユニットが下死点にあるときのスターリングエンジンの断面斜視図 DPユニットが上死点にあるときのスターリングエンジンの断面斜視図 スターリングエンジンのクランク室をクランク軸に直交する平面で切断した断面図 図4のV−V断面図 図4のVI−VI断面図 本実施形態に係るスターリングエンジンを直列4気筒に連結した状態を示す斜視図 ピストン側磁石とシリンダ側磁石のオフセット量に対する反発力の径方向成分及び周方向成分を示すグラフ 第2実施形態に係るピストン側磁石及びシリンダ側磁石の配置を示す断面図 (A)第3実施形態、(B)第3実施形態の変形例に係るピストン側磁石及びシリンダ側磁石の配置を示す断面図 (A)第4実施形態、(B)第4実施形態の変形例に係るピストン側磁石及びシリンダ側磁石の配置を示す断面図
以下、図面を参照して本発明に係るスターリングエンジンの実施形態を説明する。図1〜図5に示すように、スターリングエンジン1は、軸線Aに沿って延在する円筒形のシリンダ部材3を有する。以下の説明では、シリンダ部材3の軸線Aが上下方向に延在するものとして説明する。なお、本実施形態に係るスターリングエンジン1は、使用態様に応じて軸線Aを任意の方向に配置することができる。
図1に示すように、シリンダ部材3は、上側から順に、高温側ケース4、低温側ケース5、クランクケース6、蓋部材7を有している。高温側ケース4は、軸線Aを中心軸とし、上端が閉じられ、下端が開口した有底円筒形をなす。低温側ケース5及びクランクケース6は、軸線Aを中心軸とし、上下両端が開口した円筒形をなす。高温側ケース4、低温側ケース5及びクランクケース6は、同軸に配置され、上下に連続する内部空間8を形成するように互いに接続されている。蓋部材7は、クランクケース6の下端の開口を閉じている。高温側ケース4と低温側ケース5とは、外部と内部との熱交換を促進するために、銅等の熱伝導性が高い金属材料によって構成されていることが好ましい。また、高温側ケース4と低温側ケース5とは、外部と内部との熱交換を促進するために、高温側ケース4及び低温側ケース5の肉厚は薄いことが好ましい。
高温側ケース4の下縁には径方向外方に環状に突出した第1フランジ4Aが形成され、低温側ケース5の上縁には径方向外方に環状に突出した第2フランジ5Aが形成されている。第1フランジ4Aと第2フランジ5Aとは、断熱材11及びノックピンを介して突き合わされ、両フランジを跨ぎ、かつ周方向に延在するバンドカップリング13によって互いに締結されている。断熱材11は、高温側ケース4及び低温側ケース5間の熱の移動を抑制する。ノックピンは、第1フランジ4A及び第2フランジ5Aの相対回転位置を定める。
図3〜図5に示すように、低温側ケース5の下縁には径方向外方に環状に突出した第3フランジ5Bが形成されている。クランクケース6の上縁には径方向外方に環状に突出した第4フランジ6Aが形成され、下縁には径方向外方に環状に突出した第5フランジ6Bが形成されている。
第3フランジ5Bと第4フランジ6Aとは、ノックピンを介して上下方向に互いに突き合わされ、両フランジを跨ぎ、かつ周方向に延在するバンドカップリング16によって互いに締結されている。ノックピンは、低温側ケース5及びクランクケース6の相対回転位置を定める。第5フランジ6Bと蓋部材7の周縁部とは上下方向に互いに突き合わされ、両者を跨ぎ、かつ周方向に延在するバンドカップリング17によって互いに締結されている。
以上のようにして、高温側ケース4、低温側ケース5、クランクケース6、蓋部材7を含むシリンダ部材3は、閉じられ、軸線A方向に延在する内部空間8を形成する。内部空間8のうち、高温側ケース4及び低温側ケース5に対応する部分をシリンダ室8A、クランクケース6に対応する部分をクランク室8Bとする。また、シリンダ室8Aのうち、高温側ケース4に対応する部分を高温室8C、低温側ケース5に対応する部分を低温室8Dとする。内部空間8には、窒素ガス等の作動ガスが封入されている。
図1に示すように、高温側ケース4の上端壁の外面、及び側壁部の外面には複数の第1フィン21が突設されている。低温側ケース5の軸線A方向における上側の側壁部の内部にはシリンダ室8Aと同軸に円筒状の冷却水通路22が形成されている。低温側ケース5には、冷却水通路22に冷却水を供給する冷却水入口部22Aと、冷却水通路22より冷却水を排出する冷却水出口部22Bとが設けられている。
図1〜図3に示すように、シリンダ室8Aには、上端側(高温室8C側)から順に、高温側DP25(高温側ディスプレーサピストン)、再生器26、低温側DP27(低温側ディスプレーサピストン)、及びパワーピストン28が配置されている。高温側DP25、再生器26、及び低温側DP27は、それぞれを軸線A方向に貫通するDPロッド29(ディスプレーサピストンロッド)によって互いに結合され、DPユニット30(ディスプレーサピストンユニット)を構成し、一体となってシリンダ室8A内を軸線A方向に往復動する。高温側DP25及び低温側DP27は、再生器26を挟持した状態でDPロッド29にボルト等によって結合される。パワーピストン28は、DPユニット30と独立してシリンダ室8A内を軸線A方向に往復動する。
高温側DP25と低温側DP27とは、円柱形をなし、セラミック等の軽量かつ耐熱性の断熱材から形成されている。高温側DP25及び低温側DP27の外周面とシリンダ室8Aの内周面との間には作動ガスが通過するための間隙が形成されている。
再生器26は、空気の流通が可能であり、かつ熱伝導性が高い材料から形成されている。再生器26は、例えば、熱伝導性を有する金属繊維を圧縮して成形したものであり、内部に空隙を有する。再生器26は、軸線方向に貫通する複数の貫通孔を有してもよい。
シリンダ室8A内の作動ガスは、DPユニット30の往復動に伴って、高温側DP25とシリンダとの間隙、再生器26の内部、及び低温側DP27とシリンダとの間隙を通過して、高温室8Cと低温室8Dとの間を移動する。
図2に示すように、高温側ケース4の上端壁の内面には複数の第2フィン32が突設されている。各第2フィン32は、薄板状をなし、軸線Aを中心として放射状に延びている。高温側DP25の上端部には各第2フィン32を受容可能なフィン受容溝33が凹設されている。高温側DP25がシリンダ内を上昇したときに、各第2フィン32は、隙間を介してフィン受容溝33に受容される。
図3に示すように、低温側ケース5の軸線A方向における中間部の内面には複数の第3フィン34が突設されている。低温側DP27は、第3フィン34よりも上方に配置される。各第3フィン34は、薄板状をなし、軸線A側へと径方向内方に突出すると共に、軸線A方向に延在し、放射状に配置されている。低温側DP27の下端部は、軸線Aを中心とした円錐台状に下方に突出した形状となっている。低温側DP27の下端部には、各第3フィン34の上部を受容可能なフィン受容溝35が凹設されている。低温側DP27がシリンダ室8A内を下降したときに、各第3フィン34の上部は、隙間を介してフィン受容溝35に受容される。
図2に示すように、高温側DP25の上端面の中央には軸線Aに沿って有底の受容孔36が形成されている。DPロッド29の上端部は、受容孔36内に配置されている。受容孔36の内径は、DPロッド29の外径に比べて大きく、DPロッド29の外側面と受容孔36の内側面との間には隙間が形成されている。高温側ケース4の上端壁中央には、軸線Aと同軸に下方に向けて受容筒37が突設されている。受容筒37は高温側DP25の受容孔36に摺動可能に突入し、受容筒37の内孔にはDPロッド29の上端部が摺動可能に突入する。DPロッド29の上端部が受容筒37に受容されることによって、DPロッド29及びDPユニット30は、軸線Aと同軸に配置される。
図4及び図5に示すように、低温側DP27から下方に突出するDPロッド29は、パワーピストン28の中央に形成された貫通孔38、後述する連結部材40に形成された貫通孔40C、及びPPスライダ42(パワーピストンスライダ)に形成された通し溝43を軸線A方向に変位可能に貫通している。DPロッド29の下端部は、後述するDPスライダ45(ディスプレーサピストンスライダ)に連結されている。これにより、DPユニット30、DPロッド29及びDPスライダ45は、一体となって軸線A方向に移動する。
パワーピストン28は、上側部材50と下側部材51とを有している。上側部材50はセラミック等の軽量かつ耐熱性及び断熱性を有する材料から形成され、下側部材51は金属等の軽量かつ耐熱性を有する材料から形成されるとよい。上側部材50の中心部には、軸線方向に貫通する貫通孔50Bが形成されている。貫通孔50Bは、断面円形の段付き孔であり、上側部分が下側部分に対して径が大きく形成され、境界部に段部を有する。
貫通孔50Bの上側部分には、円筒状のカラー50Cが嵌め込まれている。カラー50Cの内径は、貫通孔50Bの下側部分の内径と等しい大きさに設定されている。下側部材51は上側部材50の貫通孔50B及びカラー50Cを貫通する円筒部51Aを有している。円筒部51A内にはブッシュ53が嵌め込まれ固定されている。ブッシュ53は、上側部分が下側部分に対して外径が小さく形成され、境界部に段部を有している。
ブッシュ53の上側部分の外周面は、円筒部51Aの内主面との間に隙間を形成している。円筒部51Aの内周面であって、ブッシュ53の外周面に対向する部分には雌ねじが形成されている。円筒部51Aの雌ねじには、フランジ付きの中空ボルト54が螺着される。中空ボルト54の内孔には、ブッシュ53の上側部分が挿入され、中空ボルト54の下端は、ブッシュ53の段部に当接する。これにより、ブッシュ53は中空ボルト54によって円筒部51Aに結合される。また、中空ボルト54のフランジは、カラー50Cの上端面に当接し、係止される。これにより、上側部材50と下側部材51とは、中空ボルト54及びカラー50Cを介して一体に結合される。パワーピストン28の中心部を軸線方向に延在する貫通孔38は、ブッシュ53の内孔によって構成されている。
パワーピストン28の上側部材50には、低温側DP27の円錐台状の下部を受容可能な凹部50Aが形成されている。また、上側部材50には、各第3フィン34を受容可能なフィン受容溝56が凹設されている。低温側DP27が下死点近傍にあり、パワーピストン28が上死点近傍にあるときに、フィン受容溝56に第3フィン34が受容されると共に、低温側DP27の下部が凹部50Aに受容される。
図1〜図6に示すように、低温側ケース5の下部の内周面には、永久磁石である複数のシリンダ側磁石60が設けられている。各シリンダ側磁石60は、径方向内方を向く面が低温側ケース5の内周面と面一となるように、低温側ケース5の内周面に埋め込まれている。パワーピストン28の下側部材51の外周面には、永久磁石である複数のピストン側磁石61が設けられている。各ピストン側磁石61は、径方向外方を向く面が下側部材51の外周面と面一となるように、下側部材51の外周面に埋め込まれている。シリンダ側磁石60の径方向内方を向く部分と、ピストン側磁石61の径方向外方を向く部分とは、同種の磁極を有する。
図6に示すように、任意の1つのシリンダ側磁石60は、任意の1つのピストン側磁石61と対応して1つの組を構成する。ここで、組をなすシリンダ側磁石60及びピストン側磁石61は、互いに近接する位置に配置され、互いに反発力が作用するものをいう。本実施形態では、図6に示すように、シリンダ側磁石60及びピストン側磁石61は、4つずつ設けられ、4つの組が形成されている。
シリンダ側磁石60は、軸線Aに沿って延設されており、ピストン側磁石61よりも長く形成されている。シリンダ側磁石60は、パワーピストン28が上死点にあるときのピストン側磁石61の位置からパワーピストン28が下死点にあるときのピストン側磁石61の位置からまで延びている。これにより、パワーピストン28が往復動するときに、常にシリンダ側磁石60とピストン側磁石61とが反発力を生じることができる。
組をなすシリンダ側磁石60及びピストン側磁石61は、軸線Aを中心とした周方向に同じ角度幅を有している。第1〜第4シリンダ側磁石60A〜60Dは、図6を基準として軸線Aを中心とする時計回り方向(右回り方向)に第1、第2、第3、第4の順で、90°間隔で配置されている。
各ピストン側磁石61A〜61Dは、時計回り方向に第1、第2、第3、第4の順で配置され、同一の番号のシリンダ側磁石60A〜60Dと組を形成する。各ピストン側磁石61A〜61Dは、組をなすシリンダ側磁石60A〜60Dに対して周方向に所定の角度オフセット(偏倚)して配置されている。詳細には、奇数番のピストン側磁石61A、61Cは対応するシリンダ側磁石60A、60Cに対して時計回り方向に所定の角度オフセットし、偶数番のピストン側磁石61B、61Dは対応するシリンダ側磁石60B、60Dに対して反時計回り方向(左回り方向)に所定の角度オフセットしている。
各組において、シリンダ側磁石60A〜60Dに対するピストン側磁石61A〜61Dのオフセット方向は、隣のピストン側磁石61A〜61Dに対して相反する向きとなっている。各ピストン側磁石61A〜61Dのオフセット量(角度)は、同一量に設定されている。これにより、第1ピストン側磁石61Aと第3ピストン側磁石61Cとは軸線Aを中心とした180°回転対称位置に配置され、第2ピストン側磁石61Bと第4ピストン側磁石61Dとは軸線Aを中心とした180°回転対称位置に配置されている。
組をなすシリンダ側磁石60及びピストン側磁石61の間には、径方向成分及び周方向成分を有する反発力が作用する。例えば、第1ピストン側磁石61Aには、第1シリンダ側磁石60Aに対して径方向において内方及び周方向において時計回り方向の反発力が作用する。
第1ピストン側磁石61A及び第3ピストン側磁石61Cに生じる反発力の径方向成分は大きさが等しく、向きが逆であり、第2ピストン側磁石61B及び第4ピストン側磁石61Dに生じる反発力の径方向成分は大きさが等しく、向きが逆である。そのため、各ピストン側磁石61A〜61Dに生じる反発力の径方向成分は釣合い、パワーピストン28は軸線Aと同軸となる位置に付勢され、センタリングがなされる。
また、第1ピストン側磁石61A及び第2ピストン側磁石61Bに生じる反発力の周方向成分は大きさが等しく、向きが逆であり、第3ピストン側磁石61C及び第4ピストン側磁石61Dに生じる反発力の周方向成分は大きさが等しく、向きが逆である。そのため、各ピストン側磁石61A〜61Dに生じる反発力の周方向成分は釣合い、パワーピストン28は低温側ケース5に対して軸線Aを中心とした回転が規制される。パワーピストン28に軸線Aを中心とした時計回り方向の回転力が加わる際には、第2及び第4ピストン側磁石61B、61Dに生じる反時計回り方向の周方向成分が大きくなり、回転が規制される。また、パワーピストン28に軸線Aを中心とした反時計回り方向の回転力が加わる際には、第1及び第3ピストン側磁石61A、61Cに生じる時計回り方向の周方向成分が大きくなり、回転が規制される。
図4及び図5に示すように、下側部材51の外周面には、周方向に延びる複数の周溝63が軸線A方向に互いに間隔をおいて形成されている。周溝63は下側部材51の外周面と低温側ケース5の内周面との間にラビリンスシールを構成する。ラビリンスシールは、作動ガスのシリンダ室8Aからクランク室8Bへの漏れを抑制する。
パワーピストン28の下側部材51とPPスライダ42とは、球面継手である連結部材40によって連結されている。連結部材40は、上端に上球状部40Aを有し、下端に下球状部40Bを有している。上球状部40Aは、下側部材51の下部に形成された半球状の凹部65に配置され、ナット部材66によって下側部材51の下部に締結されたキャップ部材67によって抜け止めがなされ、球面継手を構成している。下球状部40Bは、PPスライダ42の側面に形成された半球状の凹部68に配置され、PPスライダ42に締結されたキャップ部材69によって抜け止めがなされ、球面継手を構成している。
クランクケース6の下部には、軸線Aと直交する方向に延在するクランク軸73が回転可能に支持されている。クランクケース6の上端部には一対の上バー支持部74が設けられ、下端部には一対の下バー支持部75が設けられている。上バー支持部74と下バー支持部75は、クランク室8Bにおいて軸線A方向に延在する2本のガイドバー76を互いに平行に支持している。一対のガイドバー76は、クランク軸73を挟む位置に配置される。
2本のガイドバー76は、クランク室8Bの径方向における両側に配置され、PPスライダ42とDPスライダ45とを、軸線A方向に摺動可能に支持している。PPスライダ42はDPスライダ45の上方に配置されている。
PPスライダ42は、各ガイドバー76が挿通される複数のスリーブ部42Aを有する。同じくDPスライダ45は、各ガイドバー76が挿通される複数のスリーブ部45Aを有する。各スリーブ部42A、45Aの内側にはリニアボールベアリングが装着されている。PPスライダ42とDPスライダ45とは、それぞれリニアボールベアリングが装着されたスリーブ部42A、45Aを介してガイドバー76に摺動可能に支持され、軸線A方向に往復動可能になっている。
図3〜図5に示すように、PPスライダ42にはPPコンロッド81の一端が回転可能に連結されており、クランク軸73にはPPコンロッド81の他端が回転可能に連結されている。DPスライダ45にはDPコンロッド82の一端が回転可能に連結されており、クランク軸73にはDPコンロッド82の他端が回転可能に連結されている。このように、連結部材40、PPスライダ42、及びPPコンロッド81は、パワーピストン28とクランク軸73とを連結するPPリンク機構84をなし、DPロッド29、DPスライダ45、及びDPコンロッド82は、DPユニット30とクランク軸73とを連結するDPリンク機構85をなす。
次に上述した構成によるスターリングエンジン1のサイクル動作について説明する。以下の説明では、DPユニット30が上死点位置にある時のクランク角を0度とする。クランク角が0度のとき、パワーピストン28は上昇過程におけるストローク中間位置にあるように位相が設定されている。
クランク角が0度のとき、DPユニット30の下方に形成される低温室8Dの容積が最大となり、シリンダ室8A内の作動ガスは主に低温室8Dにあり、低温側ケース5と熱交換して冷却される。これにより、シリンダ室8A内の作動ガスが収縮してパワーピストン28に負圧が作用し、パワーピストン28は上昇方向の駆動力を受ける。パワーピストン28が上昇すると、PPリンク機構84を介してパワーピストン28に連結されたクランク軸73が回転する。クランク軸73が回転すると、DPリンク機構85によってクランク軸73に連結されたDPユニット30が下降する。
DPユニット30が下降すると、DPユニット30の上方に形成される高温室8Cの容積が増大すると共に、低温室8Dの容積が縮小し、作動ガスが低温室8Dから再生器26を通過して高温室8Cに流れる。再生器26は、DPユニット30が上死点付近にあるときに、高温側ケース4と熱交換して加熱されるため、作動ガスは再生器26を通過することによって、再生器26と熱交換して加熱される。
クランク角が90度となり、パワーピストン28が上死点に位置するときには、シリンダ室8A内の作動ガスは主に高温室8Cにあり、シリンダ部材3の高温部と熱交換して昇温される。これにより、シリンダ室8A内の作動ガスが膨張してパワーピストン28に正圧が作用し、パワーピストン28は下降方向の駆動力を受ける。パワーピストン28が下降すると、PPリンク機構84を介してパワーピストン28に連結されたクランク軸73が回転する。
クランク角が180度となり、DPユニット30が下死点に到達すると、その後、DPユニット30は上昇を開始する。これにより、高温室8Cの容積が減少すると共に、低温室8Dの容積が増加し、作動ガスは高温室8Cから再生器26を通過して低温室8Dに流れる。再生器26は、DPユニット30が下死点付近にあるときに、低温側ケース5と熱交換して冷却されるため、作動ガスは再生器26を通過することによって、再生器26と熱交換して冷却される。
クランク角が270度となり、パワーピストン28が下死点に位置するときには、シリンダ室8A内の作動ガスは主に低温室8Dにあり、シリンダ部材3の低温部と熱交換して冷却される。これにより、シリンダ室8A内の作動ガスが収縮してパワーピストン28に負圧が作用し、パワーピストン28は上昇方向の駆動力を受ける。パワーピストン28が上昇すると、PPリンク機構84を介してパワーピストン28に連結されたクランク軸73が回転し、クランク角は360度(0度)に戻り、上記の行程を繰り返す。
以上のように、シリンダ室8Aの作動ガスが、温度上昇及び温度低下を繰り返し、膨張及び収縮を繰り返すことにより、クランク軸73が回転する。
図7は、上述した実施形態に係る単気筒のスターリングエンジン1を直列に4つ配置したエンジンユニット100を示す。4つのスターリングエンジン1は、それぞれの軸線Aが平行となるように配置され、それぞれのクランク軸73が同軸に連結される。これにより、それぞれの高温側ケース4は、互いに隣接して配置される。各高温側ケース4には、各気筒の配列方向に延在するガスダクト101が被せられる。ガスダクト101は、気筒列方向の一側にガス入口102を有し、他側にガス出口103を有し、内部を高温ガスが流れる。なお、図9では図示を省略するが、各低温側ケース5の各冷却水通路22は、冷却水出口部22Bが隣り合う気筒の冷却水入口部22Aに接続され、直列に接続される。
隣り合うクランクケース6は、連結管106によって互いに接合され、各クランク室8Bが互いに連通している。エンジンユニット100の一端側に配置されたクランクケース6は連結管106によって発電機ボックス108に連通している。発電機ボックス108の内部には発電機が収容されている。各気筒のクランク軸73は、各気筒で位相差を有するように連結され、連結管106の内部を延在する。互いに連結されたクランク軸73の一端は、発電機の駆動軸に連結されている。これにより、各スターリングエンジン1の出力は、クランク軸73を介して発電機に供給され、電力に変換される。
以上のように構成したエンジンユニット100は、例えば自動車に搭載され、内燃機関の排気管にガスダクト101が接続される。これにより、エンジンユニット100は、内燃機関の排気ガスを高温流体として利用し、電力を発生することができる。
以下に、上記の実施形態に係るスターリングエンジン1の効果について説明する。スターリングエンジン1では、ピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の反発力を利用して、パワーピストン28の軸線Aに対するセンタリング及び回転規制を行うことができる。組をなすピストン側磁石61とシリンダ側磁石60とは、周方向にオフセットして配置されることによって、反発力に周方向成分が生じる。各組のピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60が生じる反発力の周方向成分が釣り合うことによって、パワーピストン28は所定の回転位置に付勢される。パワーピストン28の回転位置が定まることによって、パワーピストン28とクランク軸73とを連結するPPリンク機構84に、パワーピストン28の回転を規制する構造を設ける必要がなくなる。そのため、連結部材40のような球面継手を含むPPリンク機構84を介して、パワーピストン28とクランク軸73とを連結することが可能になる。
また、各組のピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60が生じる反発力の径方向成分が釣り合うことによって、パワーピストン28が軸線Aと同軸になるようにセンタリングされるため、パワーピストン28と低温側ケース5の内周面との摺動抵抗が低減され、スターリングエンジン1の熱効率が向上する。
図8は、組をなすピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60のオフセット量に対する反発力の径方向成分及び周方向成分を示すグラフである。このグラフでは、オフセット量を、軸線Aを中心とした角度で表す。本実施形態では、ピストン側磁石61とシリンダ側磁石60とは周方向に等しい角度幅を有するため、オフセット量は、ピストン側磁石61の周方向における中心とシリンダ側磁石60の周方向における中心との差、或いはピストン側磁石61の周方向における一端とシリンダ側磁石60の周方向における対応する一端との差を表す。
図8に示すように、組をなすピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60のオフセット量が増加するとピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の対向面積が減少するため、ピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の反発力の径方向成分は直線状に減少する。一方、組をなすピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の反発力の周方向成分は、オフセット量が0から所定値O1ではオフセット量の増加に応じて増加し、所定値O1を越えるとオフセット量の増加に応じて減少する。すなわち、反発力の周方向成分は、オフセット量が所定値O1となるときに最大となる。このオフセット量の所定値O1は、例えば3°以上5°以下の範囲にあり、本実施形態では4°である。そのため、オフセット量を、反発力の周方向成分が最大となるときの所定値O1よりも小さい範囲で設定することで、反発力の径方向成分を大きく維持しつつ、周方向成分を大きく設定することができる。このグラフからわかるように、反発力の径方向成分を大きくしたい場合にはオフセット量を0°に近づけて小さく設定し、反発力の周方向成分を大きくしたい場合にはオフセット量を所定値O1に近づけて設定するとよい。
本実施形態では、周方向に順に配置された第1〜第4ピストン側磁石61A〜61Dに生じる反発力の周方向成分の向きが交互に変化し、分散されるため、パワーピストン28の周方向に生じる力が均質化し、パワーピストン28の挙動が安定する。
次に、図9〜図11を参照して、シリンダ側磁石60及びピストン側磁石61の個数及び配置を変更した第2〜第4実施形態について説明する。第2〜第4実施形態では、シリンダ側磁石60及びピストン側磁石61の個数及び配置以外の構成は第1実施形態と同様である。
図9に示すように、第2実施形態では、シリンダ側磁石60及びピストン側磁石61は、8つずつ設けられ、8つの組が形成されている。第1〜第8シリンダ側磁石60A〜60Hは、図9を基準として軸線Aを中心とする時計回り方向に第1〜第8の順で、45°間隔で配置されている。
各ピストン側磁石61A〜61Hは、時計回り方向に第1〜第8の順で配置され、同一の番号のシリンダ側磁石60A〜60Hと組を形成する。各ピストン側磁石61A〜61Hは、組をなすシリンダ側磁石60A〜60Hに対して周方向に所定の角度オフセット(偏倚)して配置されている。詳細には、奇数番のピストン側磁石61A、61C、61E、61Gは対応するシリンダ側磁石60A、60C、60E、60Gに対して時計回り方向に所定の角度オフセットし、偶数番のピストン側磁石61B、61D、61F、61Hは対応するシリンダ側磁石60B、60D、60F、60Hに対して時計回り方向に所定の角度オフセットしている。
各ピストン側磁石61A〜61Hに生じる反発力の径方向成分は釣合い、パワーピストン28は軸線Aと同軸となる位置に付勢され、センタリングがなされる。また、各ピストン側磁石61A〜61Hに生じる反発力の周方向成分は釣合い、パワーピストン28は低温側ケース5に対して軸線Aを中心とした回転が規制される。
図10(A)は、第3実施形態に係るピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の配置を示す断面図である。図10(A)に示すように、第3実施形態では、シリンダ側磁石60は4つ設けられ、ピストン側磁石61は8つ設けられている。シリンダ側磁石60の任意の1つは、ピストン側磁石61の任意の1つと第1の組をなすと共に、第1の組をなすピストン側磁石61の隣に配置されたピストン側磁石61と第2の組を形成する。そのため、4つのシリンダ側磁石60と8つのピストン側磁石61とは8つの組を形成する。第1〜第4シリンダ側磁石60A〜60Dは、図10(A)を基準として軸線Aを中心とする時計回り方向に第1〜第4の順で、90°間隔で配置されている。
各ピストン側磁石61A〜61Hは、時計回り方向に第1〜第8の順で配置され、第1及び第2ピストン側磁石61A、61Bがそれぞれ第1シリンダ側磁石60Aと組をなし、第3及び第4ピストン側磁石61C、61Dがそれぞれ第2シリンダ側磁石60Bと組をなし、第5及び第6ピストン側磁石61E、61Fがそれぞれ第3シリンダ側磁石60Cと組をなし、第7及び第8ピストン側磁石61G、61Hがそれぞれ第4シリンダ側磁石60Dと組を形成する。奇数番のピストン側磁石61A、61C、61E、61Gは、対応するシリンダ側磁石60に対して、周方向における反時計回り方向に所定の角度オフセット(偏倚)して配置されている。偶数番のピストン側磁石61B、61D、61F、61Hは、対応するシリンダ側磁石60に対して、周方向における時計回り方向に所定の角度オフセット(偏倚)して配置されている。
図10(B)は、第3実施形態の変形例に係るピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の配置を示す断面図である。第3実施形態の変形例は、1つのシリンダ側磁石60とそれぞれ組をなす2つのピストン側磁石61が周方向において互いに接触するように配置され、シリンダ側磁石60は2つのピストン側磁石61の境界部に対向するように配置されている。例えば、第1シリンダ側磁石60Aとそれぞれ組をなす第1及び第2ピストン側磁石61A、61Bが周方向において互いに接触するように配置され、第1シリンダ側磁石60Aは第1及び第2ピストン側磁石61A、61Bの境界部に対向するように配置されている。第3実施形態の変形例は、第3実施形態に対してオフセット量が小さくなったものといえる。
図11(A)は、第4実施形態に係るピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の配置を示す断面図である。図11(A)に示すように、第4実施形態では、シリンダ側磁石60は8つ設けられ、ピストン側磁石61は4つ設けられている。ピストン側磁石61の任意の1つは、シリンダ側磁石60の任意の1つと第1の組をなすと共に、第1の組をなすシリンダ側磁石60の隣に配置されたシリンダ側磁石60と第2の組を形成する。そのため、4つのピストン側磁石61と8つのシリンダ側磁石60とは8つの組を形成する。第1〜第4ピストン側磁石61A〜61Dは、図11(A)を基準として軸線Aを中心とする時計回り方向に第1〜第4の順で、90°間隔で配置されている。
各シリンダ側磁石60A〜60Hは、時計回り方向に第1〜第8の順で配置され、第1及び第2シリンダ側磁石60A、60Bがそれぞれ第1ピストン側磁石61Aと組をなし、第3及び第4シリンダ側磁石60C、60Dがそれぞれ第2ピストン側磁石61Bと組をなし、第5及び第6シリンダ側磁石60E、60Fがそれぞれ第3ピストン側磁石61Cと組をなし、第7及び第8シリンダ側磁石60G、60Hがそれぞれ第4ピストン側磁石61Dと組を形成する。奇数番のシリンダ側磁石60A、60C、60E、60Gは、対応するピストン側磁石61に対して、周方向における反時計回り方向に所定の角度オフセット(偏倚)して配置されている。偶数番のシリンダ側磁石60B、60D、60F、60Hは、対応するピストン側磁石61に対して、周方向における時計回り方向に所定の角度オフセット(偏倚)して配置されている。
図11(B)は、第4実施形態の変形例に係るピストン側磁石61及びシリンダ側磁石60の配置を示す断面図である。第4実施形態の変形例は、1つのピストン側磁石61とそれぞれ組をなす2つのシリンダ側磁石60が周方向において互いに接触するように配置され、ピストン側磁石61は2つのシリンダ側磁石60の境界部に対向するように配置されている。例えば、第1ピストン側磁石61Aとそれぞれ組をなす第1及び第2シリンダ側磁石60A、60Bが周方向において互いに接触するように配置され、第1ピストン側磁石61Aは第1及び第2シリンダ側磁石60A、60Bの境界部に対向するように配置されている。第4実施形態の変形例は、第4実施形態に対してオフセット量が小さくなったものといえる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態のシリンダ側磁石60及びピストン側磁石61の個数及び配置は例示であり、適宜変更することができる。
1…スターリングエンジン、3…シリンダ部材、4…高温側ケース、5…低温側ケース、6…クランクケース、8…内部空間、8A…シリンダ室、8B…クランク室、8C…高温室、8D…低温室、25…高温側DP、26…再生器、27…低温側DP、28…パワーピストン、29…DPロッド、30…DPユニット、50…上側部材、51…下側部材、60…シリンダ側磁石、61…ピストン側磁石、100…エンジンユニット、A…軸線

Claims (6)

  1. パワーピストンが往復動可能に受容されたシリンダを有するスターリングエンジンであって、
    前記パワーピストンの外面に周方向に複数設けられたピストン側磁石と、
    前記シリンダの内面に周方向に複数設けられたシリンダ側磁石とを有し、
    前記ピストン側磁石の任意の1つと、前記シリンダ側磁石の任意の1つとが組をなし、
    組をなす前記ピストン側磁石に前記シリンダの軸線を中心とした径方向成分及び周方向成分の反発力が生じるように、前記ピストン側磁石及び前記シリンダ側磁石は径方向において同種の磁極を向き合わせ、かつ周方向に互いにオフセットして配置され、
    各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の径方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記パワーピストンのセンタリングがなされ、各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記パワーピストンの回転が規制されることを特徴とするスターリングエンジン。
  2. 任意の組をなす前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分の向きは、その隣に位置する組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分の向きと相反することを特徴とする請求項1に記載のスターリングエンジン。
  3. 前記ピストン側磁石の任意の1つは、前記シリンダ側磁石の任意の1つと第1の組をなすと共に、前記第1の組をなす前記シリンダ側磁石の隣に配置された前記シリンダ側磁石と第2の組をなし、前記シリンダの軸線を中心とした周方向において、前記第1の組をなす前記シリンダ側磁石と前記第2の組をなす前記シリンダ側磁石との間に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスターリングエンジン。
  4. 前記シリンダ側磁石の任意の1つは、前記ピストン側磁石の任意の1つと第1の組をなすと共に、前記第1の組をなす前記ピストン側磁石の隣に配置された前記ピストン側磁石と第2の組をなし、前記シリンダの軸線を中心とした周方向において、前記第1の組をなす前記ピストン側磁石と前記第2の組をなす前記ピストン側磁石との間に配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスターリングエンジン。
  5. 前記ピストン側磁石及び前記シリンダ側磁石の周方向におけるオフセット量は、オフセット量の0からの増加に応じて増加する反発力の周方向成分が最大となるときの量以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つの項に記載のスターリングエンジン。
  6. ピストンが往復動可能に受容されたシリンダを有するシリンダ装置であって、
    前記ピストンの外面に周方向に複数設けられたピストン側磁石と、
    前記シリンダの内面に周方向に複数設けられたシリンダ側磁石とを有し、
    前記ピストン側磁石の任意の1つと、前記シリンダ側磁石の任意の1つとが組をなし、
    組をなす前記ピストン側磁石に前記シリンダの軸線を中心とした径方向成分及び周方向成分の反発力が生じるように、前記ピストン側磁石及び前記シリンダ側磁石は径方向において同種の磁極が向き合い、かつ周方向に互いにオフセットして配置され、
    各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の径方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記ピストンのセンタリングがなされ、各組の前記ピストン側磁石に生じる反発力の周方向成分によって前記シリンダの軸線に対する前記ピストンの回転が規制されることを特徴とするシリンダ装置。
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