JP2001288664A - 遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウェブの製法 - Google Patents

遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウェブの製法

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JP2001288664A
JP2001288664A JP2000135260A JP2000135260A JP2001288664A JP 2001288664 A JP2001288664 A JP 2001288664A JP 2000135260 A JP2000135260 A JP 2000135260A JP 2000135260 A JP2000135260 A JP 2000135260A JP 2001288664 A JP2001288664 A JP 2001288664A
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spinning
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horizontal
die
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Kazuhiko Kurihara
和彦 栗原
Hiroshi Yazawa
宏 矢沢
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Polymer Processing Research Institute Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遠心紡糸における生産性を高め、遠心紡糸フ
ィラメントの繊維径を小さくすることで高品質のヨコ延
伸フィラメントウェブの製法に関する。 【解決手段】 本発明は、遠心紡糸されたヨコ延伸フィ
ラメントウェブの製法であって、回転ダイスより溶融熱
可塑性ポリマーを押出してフィラメントとし、その回転
ダイスの外側に設けられた紡糸壁の上での該フィラメン
トのヨコ方向の進行速度よりその紡糸壁に該フィラメン
トが到達する速度を大にすることにより、その紡糸壁に
フィラメントを集積しウェブを形成させ、そのウェブを
ヨコに延伸することからなる、遠心紡糸されたヨコ延伸
フィラメントウェブの製法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遠心紡糸されたヨ
コ配列フィラメントウェブの製法に関し、特にファイン
な繊維径を有するフィラメントからなるヨコ配列フィラ
メントウェブを生産性良く製造できる方法に関し、直交
不織布のヨコウェブ等に使用されるものに関する。
【0002】
【従来の技術】遠心紡糸による繊維の製造は、その紡糸
装置が簡便であるにもかかわらず生産性がよいことよ
り、種々の方式が提案されてきた(特公昭33−962
号、特公昭41−19606号等)。しかし、これらは
回転する紡糸ノズルより噴出したポリマーを吹き飛ばし
て、短繊維として回収しようとするものがほとんどで、
繊維の強度も弱いものであった。これらを長繊維(以下
フィラメントという)にすることにより、延伸すること
ができ、強度もアップし、しかもヨコ配列フィラメント
ウェブを連続的に製造できることを、本発明人らによっ
て提案されている(特公昭57−60462号、特公昭
57−35301号、特公昭59−39539号、特公
昭60−52228号)。しかし、近年、直交積層不織
布の発展により、さらに高生産性のヨコウェブの製法が
求められてきており、また、品質においても、よりファ
インな繊維径を有するフィラメントが求められるように
なった。そこで、本発明においてそれらの問題を解決す
べく鋭意研究し、下記の発明に至った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明は、本発
明人らの先発明をさらに高生産性にし、さらに高品質に
するために開発されたものであって、その目的とすると
ころは、紡糸速度を大きくすることで、生産性を高める
ことにあり、また、紡糸速度を高めることで、よりファ
インな繊維径を有するフィラメントからなるヨコ配列ウ
ェブの製造を可能にしたものである。また他の目的は、
紡糸におけるドラフト倍率を高め、紡糸速度を大にする
ことにより、繊維径をさらに小さくすることを可能にし
たものである。すなわち、従来の遠心紡糸で紡糸された
フィラメントが紡糸壁にヨコに配列して集積される場合
(上述の特公昭57−60462号等)のフィラメント
の牽引は、紡糸壁の円周値を回転紡糸ノズルの回転する
ことによって生ずる円周値で割った値でしかおこなわれ
ず、通常のフィラメント紡糸に比較して桁違いに小さい
ことより、遠心紡糸での繊維径が小さくできない原因で
ある。本発明では、ドラフト倍率を大きくすることで、
繊維径を小さくすることを可能にしたものである。さら
に他の目的は、紡糸壁に集積されたフィラメントウェブ
をヨコに伸張することにより、ウェブの巾を広くし、よ
り生産性を高めることを可能にしたものである。さらに
他の目的は、回転ダイスの紡糸ノズルの近傍より高温の
熱風を噴出させることにより、紡糸速度を高め、より生
産性を高め、よりファインな繊維径のフィラメントの製
造を可能にしたものである。また他の目的は、紡糸後の
フィラメントを、さらにヨコ延伸することにより、さら
にファインな繊維径になり、ヨコ方向へのフィラメント
の配列を良くし、また延伸によりヨコ方向の強度もアッ
プすることを可能にしたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、遠心紡糸され
たヨコ延伸フィラメントウェブの製法であって、回転ダ
イスより溶融熱可塑性ポリマーを押出してフィラメント
とし、その回転ダイスの外側に設けられた紡糸壁の上で
のフィラメントのヨコ方向の進行速度よりその紡糸壁に
フィラメントが到達する速度を大にすることによりドラ
フト倍率を大きくして、その紡糸壁にフィラメントを集
積しウェブを形成させ、そのウェブをヨコに延伸するこ
とからなる、遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウェ
ブの製法である。さらに本発明は、上記回転ダイスの紡
糸ノズルの近傍よりフィラメントの原料ポリマーの融点
より少なくとも50℃以上の熱風を噴出させることによ
る、遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウェブの製法
である。さらに本発明は、上記回転ダイスが大気に対し
て密閉されていることからなることによる、遠心紡糸さ
れたヨコ延伸フィラメントウェブの製法である。さらに
本発明は、上記紡糸壁に集積されたウェブを、ヨコ方向
に伸張した後にヨコ延伸する、遠心紡糸されたヨコ延伸
フィラメントウェブの製法である。さらに本発明は、上
記紡糸壁に集積されたウェブまたはそのウェブをヨコに
伸張されたウェブに、タテ方向にスリットを入れること
により複数のウェブとした後にヨコ延伸する、遠心紡糸
されたヨコ延伸フィラメントウェブの製法である。さら
に本発明は、上記紡糸壁に集積されたウェブまたはその
ウェブをヨコに伸張したウェブを、タテ方向に折り畳む
ことにより複数に重なったウェブとした後に、ヨコ延伸
する遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウェブの製法
である。さらに本発明は、紡糸過程での集積フィラメン
トを紡糸壁から平面のウェブに引取る過程で、両耳部に
耳材を導入することによりフィラメントをヨコ方向に伸
張させることによる遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメン
トウェブの製法である。
【0005】本発明における熱可塑性ポリマーは、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩
化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニル
アルコール系樹脂、フッ素系樹脂等の繊維として使用さ
れるポリマー、およびそれらの共重合体、またそれらに
可塑剤、溶剤が入ったものが使用される。また、これら
のポリマーのブレンドしたものや、芯鞘型やサイドバイ
サイド型のコンジュゲートフィラメント、また、異なる
紡糸ノズルから異なるポリマーを紡糸し、異なるポリマ
ーのフィラメントが混在するウェブとすることもでき
る。回転ダイスから噴出する溶融ポリマーの粘度は、大
気に開放型のダイスでは、好ましくは500から5,0
00パスカル秒、さらに好ましくは500から2000
パスカル秒が使用される。しかし、大気に対して密閉型
のダイスでは、それ以上の溶融粘度のものも使用され
る。これらの粘度は、ポリマーの化学的種類、重合度や
重合度分布等かのポリマー側の要因と、ダイス温度等の
操業条件で定められる。
【0006】遠心紡糸の回転ダイスは、円周方向に設け
られた多数の紡糸ノズルを有し、回転の遠心力またはダ
イスを密閉型にすることによる溶融樹脂の内圧によって
溶融ポリマーを噴出し、フィラメント状に押し出すもの
である。回転ダイスの回転数は、好ましくは500から
3000回転/分、さらに好ましくは1000から20
00回転/分であり、ポリマーの種類、ダイ温度、ダイ
の半径、目的とする繊維径、操業の安定性等によって定
められる。大気に対してオープンである回転ダイスは、
ダイスの構造が簡単であり、簡便かつ高生産性でフィラ
メントを製造するに適する。しかし、エアーの混入でポ
リマーが変質する場合や、遠心力のみでは噴出圧が小さ
い場合は、大気に対して密閉した回転ダイスが適する。
密閉型は、溶融ポリマーが加圧下に導かれるので、ダイ
ス回転部の圧力シール機構が複雑になる。しかし、内部
の樹脂圧力を大きくできるので、紡糸ノズル口径を小さ
くして繊維径を小さくできることや、高溶融粘度のポリ
マーにも対応でき、空気や湿度による劣化の問題もな
い。回転ダイスより溶融フィラメントが押し出されるた
め、回転ダイスは加熱されている必要がある。その加熱
手段は、簡便にはヒータを接触しないで上下に設置し輻
射加熱する手段が用いられる。この輻射加熱の場合は、
ヒータからの熱風が回転ダイスの随伴流を加熱する効果
もある。また、回転ダイス自体にヒータを取り付けるこ
と、誘導加熱ヒータによる加熱、またダイス近傍より噴
出する熱風によって、ダイス自体を加熱することもでき
る。
【0007】本発明は、フィラメント状に連続して紡糸
され、ファイバーのように20mmや30mmといった
短い場合は除かれる。短い繊維では、有効に延伸が働か
ないからである。但し、フィラメントは実質的に連続し
ていればよく、一部に短い繊維を含む場合や、平均値で
100mm以上、望ましくは300mm以上、さらに望
ましくは1000mm以上である。
【0008】本発明は、紡糸壁上でのそのフィラメント
のヨコ方向の進行速度より紡糸壁にフィラメントが到達
する速度を大にして紡糸におけるドラフト倍率を上げ
て、フィラメントを紡糸壁に集積させ、集積されたフィ
ラメントの繊維径を小さくすることを可能にしたもので
ある。本発明において、紡糸壁に集積されたフィラメン
トは、ヨコ方向に直線的に伸びた状態で存在するのでは
なく、折り畳まれたり、ループを描いたり、ジグザグし
たり、またはそれらの混在した状態で存在する。そし
て、それらのフィラメント相互が絡まっていると、ウェ
ブを移行するに際して、ウェブの乱れが少ない効果があ
る。ドラフト倍率を上げる手段として、回転ダイスより
紡糸壁の方向へエアーを噴出させて、紡糸壁にフィラメ
ントが屈曲して紡糸壁に集積させることによりドラフト
倍率を高くし、フィラメントの繊維径を小さくできる。
噴出するエアーは、室温のエアーでもよい。しかし、ド
ラフト倍率を上げるためや、冷却後のフィラメントの分
子配向を小さくして,延伸倍率をアップさせるために
は、原料ポリマーの融点以上の熱風も使用される。この
エアーの噴出は、回転ダイスと紡糸壁の中間より紡糸壁
に向かって噴出するエアーノズルで行うことができる。
このエアーノズルは、多数のエアーノズルで行う場合
は、噴出口が水平方向にフラットであることが効率が良
い。また、円周方向にエアーカーテンのように連続的に
吹くものであってもよい。回転ダイスと紡糸壁の中間か
ら噴出させるのは、回転ダイスの紡糸ノズル部を噴出エ
アーの随伴流で冷やされることが少ない利点がある。噴
出されるエアーの成分は、通常の大気であるが、溶融フ
ィラメントが酸化され易い場合は、窒素ガス等の他の気
体を使用することができる。
【0009】ドラフト倍率は、紡糸壁に到達した時点の
フィラメントの速度を、紡糸ノズル内での溶融ポリマー
の噴出速度で割った値で示される。紡糸ノズルからの溶
融ポリマーの噴出速度M1は、紡糸ノズルの数をn、紡
糸ノズル内径をDn、回転ダイスよりのポリマーの噴出
量をG1、ポリマー溶融時の比重をρ1とすると、数式
1で示すことができる。また、紡糸壁に到達、したフィ
ラメントの速度M2は、紡糸ノズルの数から計算できる
フィラメント数をn、繊維径をDf、1分間に引き取ら
れた紡糸ウェブの製品質量をG2、繊維の比重をρ2と
すると、数式2で示される。G1=G2=Gであり、簡
便のためρ1=ρ2=ρとすると、見かけのドラフト倍
率Xaは、数式3、すなわち、紡糸ノズル内径を繊維径
で割った値の2乗で示すことができる。
【数1】
【数2】
【数3】Xa=M2/M1a=(Dn/Df) なお、開放型のダイスでは、遠心力による樹脂圧力が低
く、紡糸ノズル径を大きくする必要があり、また、ノズ
ルの出口がダイスの回転により冷やされる影響もあるの
で、見かけのドラフト倍率は大きくなる傾向がある。密
閉型のダイスでは、樹脂圧力を大きくできるので、紡糸
ノズル径を小さくできるので、見かけのドラフト倍率が
小さくても、相対的に繊維径の絶対値としては小さくで
きる。本発明において、見かけのドラフト倍率を、開放
型のダイスでは、100倍以上、好ましくは500倍以
上、さらに好ましくは1000倍以上、密閉型のダイス
では、50倍以上、好ましくは200倍以上、さらに好
ましくは500倍以上とすることにより、繊維径を小さ
くすることができた。
【0010】本発明は、紡糸ノズルの近傍より高温の熱
風を噴出させることにより、より生産性よく、よりファ
インなフィラメントとすることができる。遠心紡糸にお
いてかかる熱風を回転ダイスの近傍より噴出させること
も提案されている(特公昭41−19606号)。しか
し、その場合は、短い繊維を製造するために、熱風で吹
き飛ばす手段として使用されているに過ぎない。本発明
では、実質的に連続しているフィラメントを紡糸し、円
筒紡糸壁上でのそのフィラメントのヨコ方向の進行速度
より紡糸壁にフィラメントが到達する速度を大にするこ
とにより、ドラフト倍率を上げたフィラメントを紡糸壁
に集積させる手段として、熱風を使用するものである。
また、本発明は、ヨコに配列したフィラメントウェブと
し、ヨコに延伸したフィラメントウェブを製造すること
に特徴がある。紡糸ノズル先端部が熱風の噴出ガイドの
先端よりどの程度出ているか(セットアップ距離H)
は、作業性と製品の品質との関係で重要であり、好まし
くは、−2.0mm〜5.0mm、より好ましくは、−
0.5mm〜2.0mm、最も好ましくは0〜0.5m
mである。セットアップ距離がその範囲より大きい場合
には、フィラメントの切断が多くなり、製品に粒が多く
なる。その範囲より小さい場合には、紡糸ノズルが汚れ
易く、紡糸ノズルの汚れによるフイラメントの切断が多
くなる。本発明における熱風の温度は、フィラメントの
原料ポリマーの融点より少なくとも50℃以上、好まし
くは100℃以上、さらに好ましくは150℃以上が使
用される。50℃未満である場合は、下記の効果が少な
い。熱風は、回転ダイスよりフィラメントの押出方向へ
噴出し、紡糸ノズルの上下または左右より噴出させる。
熱風はメルトブロー不織布で使用されているように、紡
糸のドラフト倍率を上げ、繊維径の細いフィラメントを
紡糸するに適するばかりでなく、本発明特有の下記の効
果がある。即ち、回転ダイスは、回転により紡糸ノズル
近傍が冷やされるため、紡糸を不安定にし、必要以上に
大きい径の紡糸ノズルを必要とする。これに対して、熱
風を使用することは、紡糸ノズルの冷却を防げるので、
細い径の紡糸ノズルでも安定して紡糸でき、繊維径の細
いフィラメントを安定して紡糸できる。また、回転ダイ
スより紡出されたフィラメントは、紡糸ノズルが回転し
ているため、相対的に横風を受けて紡糸されるため紡糸
が不安定になる。しかし、紡糸ノズル近傍より熱風が噴
出されることにより、この横風の影響が少なくなって、
紡糸が安定し、繊維径の細いフィラメントを紡糸するの
に有効である。
【0011】紡糸壁に集積されたフィラメントウェブ
は、引き取られてヨコ延伸工程へ導かれるが、その引取
過程、またはヨコ延伸前で伸張される。本発明での伸張
は、分子配向を伴わないで、屈曲して集積されたフィラ
メントが屈曲を伸ばしてヨコ方向へフィラメントが配列
することをいい、通常室温下で行われる。但し、本発明
での伸張は、実質的に分子配向を伴わない範囲をいい、
絡まったりした一部のフィラメントに分子配向が生じて
も伸張の範囲に含められる。紡糸壁に集積したフィラメ
ントを、壁から平面のウェブに引取る過程での伸張手段
として、両耳部に耳材を導入し、集積されたフィラメン
トをヨコ方向に伸張させ、フィラメントをヨコに配列さ
せる手段が特に有効である。簡便、安定して引き取ら
れ、伸張効果も大きいからである。その他の手段とし
て、単にクロスガイダーで引き取る手段も簡便であるの
で採用され、また、引取る過程で、循環ベルト等で引き
取りながら伸張することや、引取過程にヨコ延伸装置を
導入し、引取と伸張と延伸を兼ねることもできる。本発
明における伸張により、広巾のウェブが生産できるの
で、高生産性に寄与する。また、フィラメントをヨコに
配列させるので、ヨコ延伸後、ヨコ方向に強いヨコ配列
フィラメントウェブを得ることができる。なお、伸張す
ることにより製品幅が広くなり過ぎるが、伸張したウェ
ブにタテ方向にスリットを入れることにより複数のウェ
ブとし、そのスリットされたウェブの複数枚を重ねてヨ
コに延伸することにより、目的巾の製品を高生産性で製
造を可能にした。また、伸張したウェブをタテ方向に折
り畳むことにより複数の層に重なったウェブとし、その
重なったそのウェブをヨコに延伸することにより、目的
巾の製品を高生産性で製造を可能にした。
【0012】本発明でのヨコ延伸または単に延伸という
場合は、分子配向をアップさせるようにウェブのヨコ方
向に伸張されることをいい、通常加熱下で行われる。本
発明は、実質的に長繊維のフィラメントからなるので、
分子配向がアップする延伸を効率的に行なうことができ
る。延伸倍率は、好ましくは4倍から12倍、さらに好
ましくは5倍から10倍、最も好ましくは6倍から8倍
であり,ポリマーの種類、紡糸条件、冷却条件等によっ
て決められる。本発明の伸張と延伸を、同一の工程内で
行うこともできる。例えば、ヨコ延伸装置により、伸張
とヨコ延伸とを同時に行うこともできる。この場合の見
かけのヨコ延伸倍率は、ヨコ伸張倍率も含むので、通常
のヨコ延伸倍率よりも大きくなる。また、この場合のヨ
コ延伸装置のヨコ伸張過程では、温度をかけないか、ま
たは低い温度であることが望ましい。この場合、2段ヨ
コ延伸装置を使用して、1段目を伸張に使用し、2段目
を延伸に使用することもできる。ヨコ延伸は、ウェブの
両耳部を把持してヨコに延伸する手段が一般的であり、
2軸延伸フィルムに使用されるテンター方式も使用でき
る。本発明人らの先発明であるプーリ式延伸(特公昭5
7−30368号、特公昭63−3068号等)は、簡
便な手段であるにもかかわらず、ヨコ延伸倍率をアップ
して強いヨコ延伸ウェブの製造が可能であり、延伸倍率
の変更等も容易であることから、特に本発明のヨコ延伸
に有効である。また、溝ロールを上下から組み合わせせ
ることによる延伸手段(特公昭59−32307号)等
も使用することができる。本発明によるヨコ延伸フィラ
メントウェブは、ヨコ方向の強度の強いことを特徴とす
る。本発明は、ヨコ方向の強度が30g/tex以上、
好ましくは45g/tex以上、さらに好ましくは60
g/tex以上の強度を有する。本発明は充分に延伸さ
れていること、ヨコ方向にフィラメントの配列が良いこ
とより、ヨコ方向に強度の強いウェブが達成できる。
【0013】本発明は、繊維径が小さいことを特徴とす
る。遠心紡糸は、繊維径の小さいフィラメントを紡糸す
ることが困難であるが、本発明では、紡糸を安定化さ
せ、ドラフト倍率を大きくすることができ、さらに延伸
倍率を大きくすることにより、よりファイン繊維径のフ
ィラメントを実現することができた。本発明によりヨコ
延伸フィラメンの繊維径は、好ましくは40ミクロン以
下、さらに好ましくは30ミクロン以下、最も好ましく
は20ミクロン以下である。
【0014】本発明の紡糸壁は、回転ダイスの外側に設
置され、円筒のスクリーンメッシュでもよいが、ポリプ
ロピレンのように急冷して延伸性を良くしたい場合は、
環状滝流の水の壁にすることもできる。また、円筒状に
走行するベルトであってもよい。但し、必ずしも円筒形
状に固定されるものではなく、楕円柱のような形状等で
あってもよい。本発明の紡糸距離は、紡糸ノズルから紡
糸壁までの距離を云う。遠心紡糸の従来技術でフィラメ
ント状に紡糸する場合は、紡糸距離が大きすぎるとフィ
ラメントが壁に到着せず、紡糸壁にフィラメントが集積
することができず、製品とならない。しかし本発明で
は、回転紡糸ノズルからの熱風や紡糸過程での紡糸壁へ
のエアーの噴出等により、紡糸距離を大きくすることが
できる。従来は100mm前後であった紡糸距離を、1
50mm以上、好ましくは200mm以上、さらに好ま
しくは250mm以上とすることができる。紡糸距離が
大きくなることは、紡糸壁の円周が大きくなり、ドラフ
ト倍率を大きくすることができ、その結果、生産性がア
ップでき、繊維径を小さくすることができる。紡糸壁の
円周を大きくなることは、製品幅が大きくなり、高生産
性に寄与する。この場合、製品幅が大きくなりすぎる
が、伸張後のタテスリットや折畳で対処できる。
【0015】本発明では、フィラメントが屈曲した状態
で集積されるので、屈曲が伸張されるようにヨコに伸張
されると、製品幅が広くなりすぎ、特に本発明のように
ヨコ延伸する場合は、必要以上に大きなヨコ延伸装置が
必要になる。また、延伸倍率が大きい場合は、6倍から
10倍にも達するので、必要以上に大きな製品幅の製品
ができてしまう。不織布においては、製品幅は通常2.
4〜2.7mで、広くても4m程度である。一方、本発
明によらず製品幅の小さいウェブを製造するためには、
回転ダイスの径を小さくする必要がある。しかし、回転
ダイスの径を小さくすると、必要な遠心力を得るため
に、ダイスの回転数を大きくする必要があるため、上記
紡糸ノズルの冷却や横風の影響等により、紡糸が不安定
になる。また、ダイス径が小さいため紡糸ノズル個数が
制限され、生産性が損なわれる。それに対して、本発明
では、ダイス径を大きくでき、回転数が小さくとも、大
きな遠心力が得られ、回転数が低いため安定した紡糸が
得られ、ダイス径が大きいので紡糸ノズル個数を大きく
することができ、生産性が大となる。本発明では、紡糸
の安定性と生産性を良くする観点から、ダイス径は20
0mm以上、好ましくは250mm以上、さらに好まし
くは300mm以上が使用される。
【0016】
【実施形態】以下、本発明の例を図に基づいて具体的に
説明する。図1は遠心紡糸装置の一部を示した。押出機
(図示していない)からの溶融ポリマー1は、矢印Aの
方向から導管2を通じて回転ダイス3へ導かれるように
なっている。回転ダイス3は、シャフト4により支持さ
れており、シャフト4が回転させられることにより回転
する。シャフト4は中空になっており、パイプ5(回転
していない)より、耳案内糸6a、6bが通されてお
り、パイプ5に支持されたいるガイドロール7a、7b
によって案内されるようになっている。回転ダイス3の
円周に、多数の紡糸ノズル8を設け、その紡糸ノズル8
から溶融フィラメント9が押し出されるようになってい
る。なお、回転ダイスは、一般には加熱されている必要
があるが、加熱部品は煩雑であるので省略した。回転ダ
イス3の外側に多数のエアーノズル10よりエアーが矢
印Bの方向、すなわち回転ダイスの紡糸ノズルから紡糸
壁11に向かって吹き出す。この矢印B方向のエアーで
溶融フィラメント9は、引き伸ばされることによってド
ラフト倍率が上げられ、紡糸壁11に折り畳まれて集積
したウェブ12となる。紡糸壁7はスクリーンメッシュ
になっており、紡糸壁の外側の負圧吸引ゾーン13によ
りエアーが矢印Cの方向に吸引されるようになってい
る。紡糸壁11と負圧吸引ゾーン13は、片側の断面し
か示してないが、紡糸壁11等は回転ダイス3から距離
をおいて円周状に設置されている。負圧吸引は、フィラ
メントを紡糸壁に固定し、フィラメントを冷却し、ドラ
フト倍率をアップさせる等の効果がある。吸引ゾーン1
3の直下に、左右2箇所(左側しか図示していない)
で、ニップロール14a、14b、15を設けられてお
り、ロール14a、14bは加熱されており、ウェブ1
2と案内されてきている耳案内糸6とともに、ヒートシ
ールされて耳端部16を形成するようになっている。ロ
ール14は駆動されており、ロール15は、マグネット
ロールで、磁力でロール14に吸引されて支持されてい
る。耳端部16は、クロスガイダ17、18でウェブ1
9を、円筒ウェブを平面化し、さらに左右に伸張しつ
つ、下方のニップロール20a、20bで引き取られ
る。ニップロール20を出たウェブ21は、耳部を有す
るヨコに伸張されたウェブとなる。図1の円筒ネット上
に環状滝流の液体を流すことで、フィラメントの冷却効
率を上げ、また、フィラメントの凝固を進めることもで
きる。また、図1は、下方へ引き取る例で示したが、ニ
ップロール20を上方に設置し、上方へ導くようにする
こともできる。
【0017】図2は、別のタイプの回転ダイスで、密閉
型であり、熱風噴出もできるタイプを示した。押出機
(図示していない)からの溶融ポリマーは、矢印Dの方
向から流入し、導管31を通じて回転ダイス32へ導か
れるようになっている。回転ダイス32の導管33は、
シール部34で接続されている。導管31は回転せずに
固定されており、回転ダイス32は、プーリ35により
駆動されて回転されるようになっている。回転ダイス3
2の外部より加圧熱風が、矢印Eの方向から配管36よ
り加圧室38に導かれる。加圧室38は固定で、シール
部39a、39bで回転ダイス部と接している。加圧熱
風は、回転ダイス32の開放部40より回転ダイス32
の上段の熱風供給部41に導かれる。上段の熱風供給部
41と下段の熱風供給部42は、ダイスの円周方向に多
数設けたパイプ43a、43b等で連結され、パイプに
開けられた穴44a、44bで、熱風は下段に導かれ
る。このようにダイスに熱風を供給するタイプでは、ダ
イスの加熱は熱風のみで行うこともできる。回転ダイス
32の円周には、多数の紡糸ノズル45を有し、その紡
糸ノズル45から溶融フィラメントが矢印Fの方向へ押
し出されるようになっている。回転ダイス32の紡糸ノ
ズル45については、細いフィラメントの製造を希望す
る場合は、紡糸ノズル長さ(L)と紡糸ノズル口径Dの
比L/Dが重要である。開放型のダイスでは、L/Dは
1から10の範囲が好ましく、2から5の範囲が特に好
ましい。開放型では、樹脂圧力が小さいため、L/Dを
大きくすると樹脂が安定して押し出されないからであ
る。密閉型では、L/Dが3から10の範囲が好まし
い。回転ダイス32の熱風は、紡糸ノズル45の上下の
熱風ガイド46a、46bより矢印G1、G2の方向へ
噴出する。熱風ガイド46の先端47に対して紡糸ノズ
ル45の先端が出ている長さH(mm)は、操業安定度
や製品品質上重要であることは上述した。
【0018】本発明のウェブは、回転ダイスから紡糸壁
までの距離が長いこと、フィラメントが紡糸壁で折り畳
まれていることから、伸張が必要なことより、製品幅が
広くなりすぎる問題があり、それを解決する手段を図
3、4に示す。図3は、紡糸部より引き取られてきたウ
ェブ21で耳部22を有する。ウェブ21を3等分する
位置にシールロール51a、51bが設けられ、ウェブ
21にシール部52a、52bを設けられるようになっ
ている。ウェブ21の裏面にはシールロール51の受ロ
ールを設けられる(図示していない)。シールロール5
1は、ウェブの軟化点近傍に加熱されたロールや、超音
波シールロール等が使用される。ウェブ21のシール部
52a、52bは、さらに回転刃53a、53bにより
スリット54a、54bが入れられ、3枚のウェブ55
a、55b、55cとされるようになっている。スリッ
トされたそれぞれのウェブ55は、その巾でヨコ延伸さ
れるので、原反ウェブ21をヨコ延伸する場合より約3
分の1の製品幅となる。図4において、紡糸部より引き
取られてきたウェブ21の中央にL型ガイド61を設置
し、その中央部を折り畳んで新しい耳部62を形成する
ようになっている。折り畳まれたウェブは、ニップロー
ル63a、63bにより引き取られ、折り畳まれて、2
分の1の巾のウェブ64となるようになっている。図5
は、図3においてスリットされたウェブを重ねてヨコ延
伸装置に導く例を示した。ウェブ55a、55b(55
cは省略した)はクロスガイダ(図示していない)等に
より導かれてお互いに重ねられ、ニップロール71a、
71bに導かれるようになっている。重ねられたウェブ
72は、延伸プーリ73a、73bにウェブ72の両耳
部を把持してヨコに延伸され、ヨコ延伸されたウェブ7
4とされるようになっている。ウェブ72の耳端部の把
持は、延伸プーリ73と循環するベルト(図示していな
い)間でウェブ72の両耳部を把持してヨコ延伸するよ
うになっている。延伸は通常熱風雰囲気下で行われる
が、熱水中や赤外線加熱でも行うことができる。延伸倍
率は、出口のプーリ間の距離を入口のプーリ間の距離で
割った値で示めされるが、ウェブの伸張が不十分である
場合は、みかけの延伸倍率を大きくしないと、充分な強
度は実現できない。
【0019】
【実施例】実施例1 図1に示す装置を使用して、アイソタクチックポリプロ
ピレン樹脂(MFR300)を押出機で溶融し、開放型
回転ダイスに導く。回転ダイス(ダイスの直径250m
m)は、350℃に加熱されており、紡糸ノズル数12
個、紡糸ノズル口径2mm、L/D5、回転数1200
rpmで押出した。押し出された溶融フィラメントは、
回転ダイスと防護壁の中間に設けられたエアーノズル
で、300℃の熱風でさらに加速されて、紡糸壁に折り
畳まれて集積する。紡糸壁は直径600mmで、紡糸壁
には15℃の冷却水が環状滝流で流れている(この場
合、紡糸壁の負圧吸引は使用しない)。紡糸されたフィ
ラメントウェブは、製品幅2.2m巾の紡糸ウェブとな
った。なお、ダイスを支持している中空シャフトから耳
案内糸として、ポリプロピレンフラットヤーン100t
exで、表面が変性ポリプロピレンであることにより接
着性をアップした延伸テープを図1のように左右の耳端
部に導いた。紡糸ウェブの繊維径は38μであった(み
かけのドラフト倍率Xa=2768)。このウェブを図
3の装置で3枚のウェブにスリットし、約700mm巾
のウェブとなった。それら3枚のウェブを重ねて、図5
のヨコ延伸装置で、プーリ入口巾600mmにし、11
0℃の熱風中で見かけの延伸倍率8倍で延伸した。延伸
後耳端部をスリットし、4500mmのポリプロピレン
のヨコ延伸ウェブが得らた。その製品の横方向の強度
は、58g/texで、伸度22%であった。延伸後の
繊維径は14μであった。 実施例2 図2の回転ダイスを使用し、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂(IV値0.52)を押出機で溶融し、密閉型回
転ダイスに導く。回転ダイス(ダイスの直径240m
m)は、紡糸ノズル数12個、紡糸ノズル口径0.8m
m、L/D5、回転数1000rpmであった。そのダ
イスに、380℃の熱風を導き、熱風でダイスは加熱さ
れる。押し出された溶融フィラメントは、室温のエアー
がエアーノズルでさらに加速されて、図1の紡糸壁に折
り畳まれて集積する。紡糸壁は直径600mmで、紡糸
壁の外から負圧吸引されている。紡糸されたフィラメン
トウェブは、製品幅1.8m巾の紡糸ウェブとなった。
紡糸ウェブの繊維径は32μであった(みかけのドラフ
ト倍率Xa=625)。このウェブを図3の装置で3枚
のウェブにスリットし、約600mm巾のウェブとなっ
た。それらを重ねて、図5のヨコ延伸装置で、プーリ入
口巾500mmにし、900℃の熱風中で見かけの延伸
倍率6倍で延伸した。延伸後耳端部をスリットし、28
00mmのポリエチレンテレフタレートのヨコ延伸ウェ
ブが得られ、その製品の横方向の強度は、43g/te
xで伸度18%であった。延伸後の繊維径は16μであ
った。
【0020】
【発明の効果】本発明により、紡糸速度を大きくするこ
と、回転ダイス径、紡糸壁円周を大きくすることができ
たこと、伸張で広巾ウェブとなること等により、生産性
を良くすることができた。また、本発明により、ドラフ
ト倍率を上げることができたことより、繊維径が小さく
することができた。繊維径が小さいので、ウェブとして
地合が良く、またウェブの手触りがしなやかで、また柔
らかい製品とすることができた。また、本発明によって
得られた製品は、上記利点に加えて、本発明人らの先発
明で確認され、本発明でも受け継がれている利点、即
ち、簡便な紡糸装置で生産性が良いのでコスト安く生産
できること、強度のあるヨコ配列ウェブが製造できるこ
とより、タテ延伸ウェブと積層して直交不織布とするこ
とができる。また、本発明のヨコウェブ単独でも、紙、
プラスチック、不織布等のヨコ補強として使用される。
直交不織布は、寸法安定性があり、強度が強いので、衣
料、壁紙、包装材料、布粘着テープ基布、ジオテキスタ
イル等として使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスを、装置の断面方向からみた
概念図。
【図2】本発明の回転ダイスの別の例で、断面図で示し
た。
【図3】本発明の紡糸ウェブを3等分にスリットする概
念図。
【図4】本発明の紡糸ウェブを折り畳む概念図。
【図5】本発明のスリットウェブを重ねてヨコ延伸する
概念図。
【符号の説明】
1:溶融ポリマー、2:溶融ポリマーの導管、3:回転
ダイス、4:シャフト、5:パイプ、6a、6b:耳案
内糸、7a、7b:耳案内糸ガイドロール、8:紡糸ノ
ズル、9:溶融フィラメント、10:エアーノズル、1
1:紡糸壁、12:紡糸壁上に集積したウェブ、13:
負圧吸引ゾーン、14、15:ニップロール、16:紡
糸ウェブに形成した耳端部、17、18:クロスガイ
ダ、19:ウェブ、20:ニップロール、21:紡糸部
より引き取られたウェブ。31:押出機側の導管、3
2:回転ダイス、33:回転ダイス側の導管、34:導
管のシール部、35:プーリ、36:熱風配管、38:
熱風加圧室、39:熱風シール部、40:ダイスの熱風
開放部、41:ダイス上段の熱風供給部、42:ダイス
下段の熱風供給部、43:上下の熱風供給部をつなぐパ
イプ、44:パイプに開けられた穴、45:紡糸ノズ
ル、46:熱風ガイド、47:熱風ガイドの先端、5
1:シールロール、52:ウェブに設けられたシール
部。53:回転刃、54:スリット、55:スリットさ
れたウェブ。61:L型ガイド、62:ウェブの中央部
に形成された耳端部、63:ニップロール、64:折り
畳まれたウェブ。71:ニップロール、72:重なられ
たウェブ、73:延伸プーリ、74:ヨコ延伸されたウ
ェブ。 矢印A:溶融ポリマーの導かれる方向 矢印B:エアーノズルからのエアーの吹き出し方向 矢印C:負圧エアーの吸引方向 矢印D:溶融樹脂の流れる方向 矢印E:加熱エアーの流れる方向 矢印F:溶融フィラメントの押出方向 矢印G:ダイからの熱風の噴出方向

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウ
    ェブの製法であって、 回転ダイスより溶融熱可塑性ポリマーを押出してフィラ
    メントにする工程と、 該回転ダイスの外側に設けられた紡糸壁の上での該フィ
    ラメントのヨコ方向の進行速度より該紡糸壁に該フィラ
    メントが到達する速度を大にし、該紡糸壁にフィラメン
    トの集積したウェブを形成させる工程と、 該ウェブをヨコに延伸する工程と、からなる、遠心紡糸
    されたヨコ延伸フィラメントウェブの製法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記回転ダイスより
    前記フィラメントの押出方向に該フィラメントの原料ポ
    リマーの融点より少なくとも50℃以上の熱風を噴出さ
    せることによる、遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメント
    ウェブの製法。
  3. 【請求項3】 請求項1の前記回転ダイスが、大気に対
    して密閉されていることからなる、遠心紡糸されたヨコ
    延伸フィラメントウェブの製法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記紡糸壁に集積さ
    れたウェブをヨコ方向に伸張した後にヨコ延伸すること
    による、遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウェブの
    製法。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記紡糸壁に集積さ
    れたウェブまたは請求項5におけるヨコに伸張されたウ
    ェブを、タテ方向にスリットを入れることにより複数の
    ウェブとした後にヨコ延伸する、または、タテ方向に折
    り畳むことにより、複数に重なったウェブとした後にヨ
    コ延伸する、遠心紡糸されたヨコ延伸フィラメントウェ
    ブの製法。
  6. 【請求項6】 請求項1において、紡糸過程で前記紡糸
    壁に集積したフィラメントウェブを平面のウェブに引取
    る過程で、両耳部に耳材を導入することによりフィラメ
    ントをヨコ方向に伸張させることによる、遠心紡糸され
    たヨコ延伸フィラメントウェブの製法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010522835A (ja) * 2007-03-29 2010-07-08 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 溶融紡糸によるナノ繊維の製造
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